【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、吸気通路に開口するノズルへガス燃料を供給する、燃料供給装置を備えるガスエンジンに関する。詳しくは、エンジン停止時に吸気通路および燃料供給経路の残留ガスがノズルから吸気通路を経て大気へ拡散するのを防止する手段の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
吸気通路の分岐路毎にインジェクタ(燃料噴射弁)を配置するガスエンジンにおいて、エンジン停止時に吸気系の残留ガスが大気へ拡散するのを防止するため、燃料供給装置よりも上流側の吸気通路に残留ガスを吸着するキャニスタやエンジン停止時に燃料供給装置よりも上流側の吸気通路を遮断するシャットオフバルブを備えるものが開示される(特許文献1)。
【0003】
【特許文献】
特開平9−96260号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の場合、吸気通路の上流側にキャニスタやシャットオフバルブを組み付ける設定部位の確保が必要となるほか、キャニスタやシャットオフバルブの追加分の費用によりコストアップを招きやすくなる。また、吸気弁の開弁時期と排気弁の開弁時期がオーバラップする、ガスエンジンへ適用しがたい。これらの開弁時期がオーバラップすると、吸気通路の残留ガスが吸気弁および排気弁を介して排気通路へ抜けてしまうからである。特許文献1においては、吸気弁の開弁時期と排気弁の開弁時期がオーバラップしないように設定される。
【0005】
この発明は、吸気通路に開口するノズルへ燃料を供給する燃料供給装置を備えるガスエンジンにおいて、吸気通路および燃料供給経路の残留ガスが大気へ拡散するのを防止する手段の安価な実現を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、吸気通路に開口するノズルへ燃料を供給する燃料供給装置と、燃料室に配置の点火プラグを周期的に作動させる点火装置と、を備えるガスエンジンにおいて、エンジンキースイッチがOFFすると燃料の供給を停止すると共にその時点から所定時間の経過後に点火装置をOFFするように制御する手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、吸気通路に開口するノズルへ燃料を供給する燃料供給装置と、燃料室に配置の点火プラグを周期的に作動させる点火装置と、を備えるガスエンジンにおいて、点火装置を備えるガスエンジンにおいて、エンジンキースイッチがOFFすると燃料の供給を停止すると共にその時点から所定時間が経過するとエンジン回転の停止後に点火装置をOFFするように制御する手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
第3の発明は、吸気通路に開口するノズルへ燃料を供給する燃料供給装置と、燃料室に配置の点火プラグを周期的に作動させる点火装置と、を備えるガスエンジンにおいて、燃料供給装置の供給経路の最も下流側に位置するバルブとノズルとの間を燃料掃気用の圧縮空気の供給源に開閉弁を介して接続する一方、エンジンキースイッチがOFFすると燃料供給装置のバルブを閉弁すると共に燃料掃気用の開閉弁を所定時間だけ開弁すると共にこの開閉弁の閉弁後に点火装置をOFFするように制御する手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
第4の発明は、吸気通路に開口するノズルへ燃料を供給する燃料供給装置と、燃料室に配置の点火プラグを周期的に作動させる点火装置と、を備えるガスエンジンにおいて、燃料供給装置の供給経路の最も下流側に位置するバルブとノズルとの間を燃料掃気用の圧縮空気の供給源に開閉弁を介して接続する一方、エンジンキースイッチがOFFすると燃料供給装置のバルブを閉弁すると共に燃料掃気用の開閉弁を所定時間だけ開弁すると共にこの開閉弁が閉弁するとエンジン回転の停止後に点火装置をOFFするように制御する手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
第5の発明は、第1の発明〜第4の発明、のいずれか1つに係るガスエンジンにおいて、燃料供給装置のノズルは、吸気通路のスロットル弁の上流に配置されることを特徴とする。
【0011】
第6の発明は、第1の発明〜第4の発明、のいずれか1つに係るガスエンジンにおいて、燃料供給装置の供給経路の最も下流側に位置するバルブは、ガス燃料の供給量を制御するガス制御弁であることを特徴とする。
【0012】
第7の発明は、第1の発明〜第4の発明、のいずれか1つに係るガスエンジンにおいて、ガス燃料は、圧縮天然ガスであることを特徴とする。
【0013】
【発明の効果】
第1の発明においては、エンジンの停止に際しては、エンジンキースイッチがOFFすると、燃料の供給は停止されるが、点火装置はその時点から所定時間の経過後までの間、燃料室の点火プラグを周期的に作動させることになる。これにより、エンジンは、燃料の供給停止後においても、吸気通路および燃料供給経路の残留ガスを燃料に運転状態が継続される。このため、燃料の供給停止後の残留ガスは、エンジンにより燃焼され、大気への拡散が防止されるのである。この場合、点火装置のOFFを遅らせるだけで良く、残留ガスの大気への拡散防止を安価に実現できる。
【0014】
第2の発明においては、点火装置はエンジン回転の停止後にOFFするので、場合によっては、所定時間の経過後においても、残留ガスを燃料にエンジンの運転状態が継続される。そのため、エンジンによる、残留ガスの燃焼処理が確実に図れるようになり、第1の発明と同様に残留ガスの大気への拡散防止を安価に実現できる。
【0015】
第3の発明においては、エンジンの停止に際しては、エンジンキースイッチがOFFすると、燃料供給装置のバルブの閉弁により燃料の供給が停止され、燃料掃気用の開閉弁の開弁により、燃料掃気用の圧縮空気が燃料供給経路のバルブ下流に供給される。圧縮空気の供給は所定時間だけ継続され、この圧縮空気により、燃料供給経路の残留ガスがノズルから吸気通路へ押し出されるのである。点火装置は、所定時間の経過後(開閉弁の閉弁後)までの間、燃料室の点火プラグを周期的に作動させることになる。これにより、エンジンは、燃料の供給停止後においても、吸気通路および燃料供給経路の残留ガスを燃料に運転状態が継続される。このため、燃料の供給停止後の残留ガスは、エンジンにより燃焼され、大気への拡散が防止されるのである。この場合、燃料供給経路の残留ガスが掃気され、吸気通路の残留ガスと共に効率よく燃焼処理されるようになる。圧縮空気の供給源に車載のエアタンクが利用可能であり、燃料の掃気に高価な部品が必要ないので、残留ガスの大気への拡散防止を安価に実現できる。
【0016】
第4の発明においては、点火装置はエンジン回転の停止後にOFFするので、場合によっては、所定時間の経過後においても、残留ガスを燃料にエンジンの運転状態が継続される。そのため、エンジンによる、残留ガスの燃焼処理が確実に図れるようになり、第3の発明と同様に燃料供給経路の残留ガスを掃気することにより、吸気通路の残留ガスと共に効率よく燃焼処理され、燃料の掃気に高価な部品が必要ないので、残留ガスの大気への拡散防止を安価に実現できる。
【0017】
第5の発明においては、ノズルの下流は、吸気マニホールドも含むため、吸気通路の残留ガス量が大きくなるが、燃料供給経路の残留ガスと共にエンジンにより燃料処理するので、残留ガスの大気への拡散を安価に防止できる。燃料は吸気と気体どうしの混合となるが、ノズルの噴射から各燃料室に吸入されるまでの間に吸気(空気)と十分に混合されるのである
第6の発明においては、ガス制御弁により、燃料を吸入空気量に応じた供給量に制御可能のため、ノズルをスロットル弁から離れる位置に設定できる。つまり、ノズルの設定の自由度が高められるのである。
【0018】
第7の発明においては、圧縮天然ガスが大気へ拡散するのを有効に防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1において、1はエンジン2の吸気通路3に介装されるスロットル弁であり、その上流に燃料供給装置4のノズル8が配置される。スロットル弁4は、アクセル操作に連動してその操作量に応じた開度に制御される。5は空気清浄器、6はターボチャージャ、7はインタクーラ、である。
【0020】
燃料供給装置4は、ノズル8に燃料供給管9(燃料供給経路)を介してガスボンベ(図示せず)が接続され、燃料供給管9に高圧燃料遮断弁11(主止弁),レギュレータ12(燃料遮断弁内蔵),フィルタ13,低圧燃料遮断弁14,ガス制御弁15、が介装される。ガスボンベは、圧縮天然ガス(CNG)を充填するものである。高圧燃料遮断弁11(主止弁),レギュレータ12(燃料遮断弁内蔵),低圧燃料遮断弁14,ガス制御弁15、は図示しないイグニッションスイッチ(エンジンキースイッチ)のONにより開弁する一方、イグニッションスイッチのOFFにより閉弁するように制御される。レギュレータ12は、高圧燃料を所定の低圧燃料に調圧(減圧)するものであり、ガス制御弁15は、低圧燃料のノズル8への供給量(噴射量)をスロットル弁1の開度(スロットル開度)やインタクーラ7下流の吸気圧力(過給圧)に応じて制御するものである。ノズル8は、吸気通路3の中央部へ延ばされ、その先端(噴射口)が吸気の上流側へ向けて開口される。
【0021】
吸気通路3において、16はアイドル運転時に開弁するアイドル弁であり、17はアイドル流量を補正するアイドルコントロール弁であり、これらはそれぞれ対応するアイドル流路20,21(スロットル弁1をバイパスする迂回通路)に介装される。18はエンジン回転やエンジン出力を許容範囲に規制するサブスロットル弁であり、通常時は全開状態に維持され、エンジン回転やエンジン出力が既定値を超えると、吸気通路3を絞るように制御される。19はサブスロットル弁18のアクチュエータである。
【0022】
ノズル8の上流側とサブスロットル弁18の下流側との間を連絡するバイパス流路23が形成され、バイパス流路23を開閉する吸気バイパス弁24が介装される。25は吸気バイパス弁24を駆動するダイヤフラム装置であり、その作動室は給排気弁26(電磁弁)を介してエアタンク27に接続される。電磁弁26は、エキゾーストブレーキの作動時にダイヤフラム装置25へエアタンク27の圧縮空気を供給する一方、それ以外のときはタイヤフラム装置25の作動室を大気に開放するように制御される。
【0023】
エンジン2の各燃料室に圧縮上死点近くで作動する点火プラグ30が備えられる。31は点火プラグであり、32はパワートランジスタであり、点火コイル31はパワートランジスタ32を介して制御され、運転状態に応じた最適な点火時期に2次コイルの高電圧を点火プラグ30に印加する。
【0024】
排気通路33において、ターボチャージャ6の下流にエキゾーストシャッタ34が介装される。エキゾーストシャッタ34は、エキゾーストブレーキの作動時に排気通路33を絞るものであり、その駆動手段にエアシリンダ35が備えられる。エアシリンダ35は給排気弁36(電磁弁)を介してエアタンク27に接続され、後述するコントローラ(図示せず)の制御に基づいて、電磁弁36が給気側に切り替わると、エアタンク27からの圧縮空気により、エキゾーストシャッタ34を閉じる一方、電磁弁36が排気側に切り替わると、リターンスプリングにより、エキゾーストシャッタ34を開くように作動(ピストンロッドが伸縮)する。37はエンジン2の排出ガスを浄化する触媒装置であり、38はマフラ(消音器)である。
【0025】
燃料供給装置4のノズル8とガス制御弁15との間(図1の場合、ガス制御弁15の直ぐ下流の燃料供給管9)に燃料掃気用の圧縮空気の受入口が設けられる。受入口にエアタンク27が接続され、受入口を開閉する電磁弁40(開閉弁)が備えられる。燃料掃気用の電磁弁40は、エンジン2の停止への移行時にのみ、所定時間だけ受入口を開く(エアタンク27からの圧縮空気をガス制御弁15の直ぐ下流の燃料供給管9に供給する)ように制御される。
【0026】
吸気通路3のアイドル弁16,アイドルコントロール弁17,吸気バイパス弁24,サブスロットル弁18、排気通路のエキゾーストシャッタ34、各燃焼室の点火プラグ30、燃料供給装置の高圧燃料遮断弁11,レギュレータ12,低圧燃料遮断弁14,ガス制御弁15、燃料掃気用の電磁弁40、を制御するコントローラが備えられる。コントローラの制御に必要な検出手段として、クランク角を検出するクランク角センサ45,スロットル開度を検出するスロットル開度センサ(図示せず)、などが設けられる。
【0027】
エンジン2の運転中は、燃料供給装置4の高圧燃料遮断弁11,レギュレータ12,低圧燃料遮断弁14,ガス制御弁15、が開弁状態に保持され、スロットル開度や過給圧に応じた制御量の燃料がノズル8から吸気通路3に噴射され、吸入空気(過給気)と混合しながら、エンジン2へ供給される。ノズル8は、スロットル弁1の上流側に配置され、エンジン2の各燃料室へ達するまでの流路が長く設定される。そのため、燃料は吸気と気体どうしの混合となるが、ノズル8の噴射から各燃料室に吸入されるまでの間に吸気(空気)と十分に混合されるのである。
【0028】
図2は、エンジン2の停止制御(コントローラの制御内容)を説明する流れ図であり、S1において、イグニッションスイッチ(エンジンキースイッチ)がOFFすると、S2へ進み、ガス制御弁15,低圧燃料遮断弁14,レギュレータ12,高圧燃料遮断弁11、を閉弁(燃料の供給を停止)する。S3においては、燃料掃気用の電磁弁40を開弁(電源をON)する。S4においては、電磁弁40の開弁時間がカウントされ、その時間が所定の掃気時間(たとえば、0.1〜0.5sec)に達すると、S5へ進み、燃料掃気用の電磁弁40を閉弁(電源をOFF)する。その後、S6において、エンジン回転の停止が確認されると、S7へ進み、点火装置(点火プラグ30,点火コイル31,パワートランジスタ32、などから構成される)を停止(電源をOFF)と共に制御系の電源をOFFするのである。
【0029】
このような制御により、エンジン2の停止への移行時においては、イグニッションスイッチがOFFすると、燃料の供給が停止され、燃料掃気用の開閉弁40の開弁により、燃料掃気用の圧縮空気が燃料供給管9のガス制御弁15の下流に供給される。圧縮空気の供給は所定時間だけ継続され、この圧縮空気により、燃料供給管9の残留ガスがノズル8から吸気通路3へ押し出されるのである。点火装置は、エンジン回転の停止確認に至るまでの間、燃料室の点火プラグ30を周期的に作動させる。
【0030】
エンジン2は、燃料の供給停止後においても、吸気通路3および燃料供給管9の残留ガスを燃料に運転状態が継続される。このため、燃料の供給停止後の残留ガスは、エンジン2により燃焼処理され、大気への拡散が防止されるのである。
【0031】
この場合、燃料供給経路の残留ガスが掃気され、吸気通路3の残留ガスと共に効率よく燃焼処理されるようになる。圧縮空気の供給源に車載のエアタンク27が利用され、燃料の掃気に高価な部品が必要ないので、残留ガスの大気への拡散防止を安価に実現できる。点火装置は、エンジン回転の停止確認後にOFFするので、残留ガス量など場合によっては、所定の掃気時間の経過後においても、残留ガスを燃料にエンジン2の運転状態が継続される。そのため、エンジン2による残留ガスの燃焼処理が燃料を残さないよう確実に図れるようになる。
【0032】
図示の実施形態においては、燃料供給装置4の供給経路の最も下流側に位置するガス制御弁15とノズル8との間に燃料掃気用の圧縮空気の供給源(エアタンク27)が開閉弁40を介して接続され、エンジンキースイッチがOFFすると、燃料供給装置4のガス制御弁15を低圧燃料遮断弁14,レギュレータ12,高圧燃料遮断弁11と共に閉弁すると共に燃料掃気用の開閉弁40を所定時間だけ開弁する一方、開閉弁40が閉弁するとエンジン回転の停止確認後に点火装置をOFFする制御に設定されるが、燃料掃気手段(電磁弁40および燃料掃気用の配管、など)を備えず、点火装置のOFFを燃料の供給停止に遅らせるだけでも良い。
【0033】
具体的には、図2において、S3〜S5の処理が省略され、その代わりに燃料供給の停止からの経過時間をカウントすると共にその経過時間が所定時間に達すると次の処理(図2のS6,S7)へ進む処理が入り、エンジンン回転の停止確認後に点火装置をOFFするような制御に設定することになる。エンジンキースイッチがOFFすると、燃料の供給は停止されるが、点火装置はその時点から所定時間の経過後までの間、燃料室の点火プラグ30を周期的に作動させることになり、燃料の供給停止後の残留ガスは、エンジン2により燃焼され、大気への拡散が防止されるのである。この場合、点火装置のOFFを遅らせるだけで良く、残留ガスの大気への拡散防止を安価に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を表す、システム概要図である。
【図2】同じくエンジンの停止制御を説明する流れ図である。
【符号の説明】
1 スロットル弁
3 吸気通路
4 燃料供給装置
8 ノズル
9 燃料供給管
15 ガス制御弁
27 エアタンク
30 点火プラグ
31 点火コイル
32 パワートランジスタ
33 排気通路
40 燃料掃気用の開閉弁[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a gas engine including a fuel supply device that supplies gas fuel to a nozzle that opens in an intake passage. More specifically, the present invention relates to an improvement in means for preventing residual gas in an intake passage and a fuel supply passage from being diffused from a nozzle to the atmosphere via an intake passage when the engine is stopped.
[0002]
[Prior art]
In a gas engine in which an injector (fuel injection valve) is arranged at each branch of the intake passage, in order to prevent residual gas in the intake system from diffusing into the atmosphere when the engine is stopped, the gas is supplied to the intake passage upstream of the fuel supply device. There is disclosed a device including a canister that adsorbs residual gas and a shutoff valve that shuts off an intake passage upstream of a fuel supply device when the engine is stopped (Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document]
JP-A-9-96260
[Problems to be solved by the invention]
In the case of Patent Literature 1, it is necessary to secure a setting portion for assembling the canister and the shut-off valve on the upstream side of the intake passage, and the cost is likely to increase due to the cost of adding the canister and the shut-off valve. Further, it is difficult to apply to a gas engine in which the opening timing of the intake valve and the opening timing of the exhaust valve overlap. If the valve opening timings overlap, the residual gas in the intake passage escapes to the exhaust passage via the intake valve and the exhaust valve. In Patent Document 1, the opening timing of the intake valve and the opening timing of the exhaust valve are set so as not to overlap.
[0005]
SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide an inexpensive means for preventing a residual gas in an intake passage and a fuel supply passage from diffusing into the atmosphere in a gas engine including a fuel supply device for supplying fuel to a nozzle opened in the intake passage. I do.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect, in a gas engine including a fuel supply device that supplies fuel to a nozzle that opens to an intake passage, and an ignition device that periodically operates an ignition plug disposed in a fuel chamber, an engine key switch is turned off. Then, there is provided a means for stopping the supply of fuel and controlling the ignition device to be turned off after a lapse of a predetermined time from that point.
[0007]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a gas engine including a fuel supply device that supplies fuel to a nozzle that opens to an intake passage, and an ignition device that periodically operates an ignition plug disposed in a fuel chamber. The engine is characterized by comprising means for stopping the supply of fuel when the engine key switch is turned off, and for turning off the ignition device after the engine rotation is stopped when a predetermined time has elapsed from that point.
[0008]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a gas engine including a fuel supply device for supplying fuel to a nozzle opened to an intake passage, and an ignition device for periodically operating an ignition plug disposed in a fuel chamber. The valve and the nozzle located at the most downstream side of the path are connected to a supply source of compressed air for fuel scavenging via an on-off valve, and when the engine key switch is turned off, the valve of the fuel supply device is closed and Means for opening the on-off valve for fuel scavenging for a predetermined time and controlling the ignition device to be turned off after the on-off valve is closed.
[0009]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a gas engine including a fuel supply device for supplying fuel to a nozzle opened to an intake passage, and an ignition device for periodically operating an ignition plug disposed in a fuel chamber. The valve and the nozzle located at the most downstream side of the path are connected to a supply source of compressed air for fuel scavenging via an on-off valve, and when the engine key switch is turned off, the valve of the fuel supply device is closed and Means for opening and closing the fuel scavenging on-off valve for a predetermined time and controlling the ignition device to be turned off after the engine stops when the on-off valve closes.
[0010]
According to a fifth aspect, in the gas engine according to any one of the first to fourth aspects, the nozzle of the fuel supply device is arranged upstream of the throttle valve in the intake passage. .
[0011]
According to a sixth aspect, in the gas engine according to any one of the first to fourth aspects, a valve located at the most downstream side of a supply path of the fuel supply device controls a supply amount of the gas fuel. It is characterized by being a gas control valve.
[0012]
According to a seventh aspect, in the gas engine according to any one of the first to fourth aspects, the gas fuel is compressed natural gas.
[0013]
【The invention's effect】
In the first invention, when the engine is stopped, when the engine key switch is turned off, the supply of fuel is stopped. However, the ignition device disconnects the ignition plug of the fuel chamber from that point until a predetermined time has elapsed. It will be activated periodically. As a result, even after the supply of fuel is stopped, the engine continues to operate using the residual gas in the intake passage and the fuel supply passage as fuel. Therefore, the residual gas after the supply of fuel is stopped is burned by the engine, and is prevented from diffusing into the atmosphere. In this case, it is only necessary to delay turning off the ignition device, and it is possible to inexpensively prevent the residual gas from diffusing into the atmosphere.
[0014]
In the second invention, the ignition device is turned off after the rotation of the engine is stopped. Therefore, in some cases, even after a lapse of a predetermined time, the operating state of the engine is continued using the residual gas as fuel. Therefore, the combustion processing of the residual gas by the engine can be reliably performed, and the prevention of the diffusion of the residual gas into the atmosphere can be realized at a low cost as in the first invention.
[0015]
In the third invention, when the engine is stopped, when the engine key switch is turned off, the fuel supply is stopped by closing the valve of the fuel supply device, and the fuel scavenging on / off valve is opened by opening the fuel scavenging on-off valve. Is supplied downstream of the valve in the fuel supply path. The supply of the compressed air is continued for a predetermined time, and the residual gas in the fuel supply path is pushed out from the nozzle to the intake passage by the compressed air. The ignition device periodically operates the ignition plug in the fuel chamber until a predetermined time has elapsed (after the on-off valve is closed). As a result, even after the supply of fuel is stopped, the engine continues to operate using the residual gas in the intake passage and the fuel supply passage as fuel. Therefore, the residual gas after the supply of fuel is stopped is burned by the engine, and is prevented from diffusing into the atmosphere. In this case, the residual gas in the fuel supply path is scavenged, and is efficiently burned together with the residual gas in the intake passage. An in-vehicle air tank can be used as a compressed air supply source, and expensive parts are not required for scavenging fuel, so that the diffusion of residual gas into the atmosphere can be realized at low cost.
[0016]
In the fourth aspect, since the ignition device is turned off after the rotation of the engine is stopped, the operating state of the engine is continued using the residual gas as fuel even after a predetermined time has elapsed in some cases. Therefore, the combustion processing of the residual gas by the engine can be reliably performed, and by scavenging the residual gas in the fuel supply path similarly to the third invention, the combustion processing is efficiently performed together with the residual gas in the intake passage, and the fuel is removed. Since expensive parts are not required for scavenging, the diffusion of residual gas into the atmosphere can be prevented at low cost.
[0017]
In the fifth aspect of the invention, since the downstream of the nozzle also includes the intake manifold, the amount of residual gas in the intake passage increases, but the residual gas in the fuel supply path is processed by the engine with the engine, so that the residual gas diffuses into the atmosphere. Can be prevented at low cost. The fuel is a mixture of the intake air and the gas. However, in the sixth invention, the fuel is sufficiently mixed with the intake air (air) from the injection of the nozzle to the intake of the fuel into each fuel chamber. Since the fuel can be controlled to a supply amount corresponding to the intake air amount, the nozzle can be set at a position away from the throttle valve. That is, the degree of freedom in setting the nozzle is increased.
[0018]
In the seventh invention, it is possible to effectively prevent the compressed natural gas from diffusing into the atmosphere.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a throttle valve interposed in an intake passage 3 of an engine 2, and a nozzle 8 of a fuel supply device 4 is disposed upstream of the throttle valve. The opening of the throttle valve 4 is controlled in accordance with the operation amount in conjunction with the accelerator operation. 5 is an air purifier, 6 is a turbocharger, and 7 is an intercooler.
[0020]
In the fuel supply device 4, a gas cylinder (not shown) is connected to the nozzle 8 via a fuel supply pipe 9 (fuel supply path), and the high-pressure fuel cutoff valve 11 (main stop valve) and the regulator 12 ( A fuel cut-off valve), a filter 13, a low-pressure fuel cut-off valve 14, and a gas control valve 15 are provided. The gas cylinder is for filling compressed natural gas (CNG). The high-pressure fuel cut-off valve 11 (main stop valve), the regulator 12 (built-in fuel cut-off valve), the low-pressure fuel cut-off valve 14, and the gas control valve 15 are opened by turning on an ignition switch (engine key switch) (not shown). The valve is controlled to be closed by turning off the switch. The regulator 12 regulates (decreases) the pressure of the high-pressure fuel to a predetermined low-pressure fuel. The gas control valve 15 controls the supply amount (injection amount) of the low-pressure fuel to the nozzle 8 by opening the throttle valve 1 (throttle). The opening degree) and the intake pressure (supercharging pressure) downstream of the intercooler 7 are controlled. The nozzle 8 extends to the center of the intake passage 3, and its tip (injection port) is opened toward the upstream side of intake air.
[0021]
In the intake passage 3, reference numeral 16 denotes an idle valve that opens during idling operation, and reference numeral 17 denotes an idle control valve that corrects an idle flow rate. These idle control valves correspond to idle flow paths 20, 21 (a bypass that bypasses the throttle valve 1). Passage). Reference numeral 18 denotes a sub-throttle valve that regulates the engine rotation and the engine output to an allowable range. The sub-throttle valve is normally maintained in a fully open state, and is controlled so as to restrict the intake passage 3 when the engine rotation and the engine output exceed predetermined values. . Reference numeral 19 denotes an actuator for the sub throttle valve 18.
[0022]
A bypass passage 23 is formed to communicate between the upstream side of the nozzle 8 and the downstream side of the sub-throttle valve 18, and an intake bypass valve 24 for opening and closing the bypass passage 23 is provided. Reference numeral 25 denotes a diaphragm device for driving the intake bypass valve 24, and its working chamber is connected to an air tank 27 via a supply / exhaust valve 26 (electromagnetic valve). The solenoid valve 26 is controlled so as to supply the compressed air in the air tank 27 to the diaphragm device 25 when the exhaust brake is operated, and to open the working chamber of the tire diaphragm device 25 to the atmosphere at other times.
[0023]
Each fuel chamber of the engine 2 is provided with a spark plug 30 that operates near the compression top dead center. Reference numeral 31 denotes an ignition plug, reference numeral 32 denotes a power transistor, and the ignition coil 31 is controlled via the power transistor 32, and applies a high voltage of the secondary coil to the ignition plug 30 at an optimum ignition timing according to an operation state. .
[0024]
An exhaust shutter 34 is interposed downstream of the turbocharger 6 in the exhaust passage 33. The exhaust shutter 34 narrows the exhaust passage 33 when the exhaust brake is actuated, and an air cylinder 35 is provided as a driving means. The air cylinder 35 is connected to the air tank 27 via a supply / exhaust valve 36 (electromagnetic valve), and when the electromagnetic valve 36 is switched to the air supply side under the control of a controller (not shown) described later, the air cylinder 35 When the exhaust shutter 34 is closed by compressed air and the solenoid valve 36 is switched to the exhaust side, the return spring operates to open the exhaust shutter 34 (the piston rod expands and contracts). 37 is a catalyst device for purifying the exhaust gas of the engine 2, and 38 is a muffler (muffler).
[0025]
Between the nozzle 8 of the fuel supply device 4 and the gas control valve 15 (in the case of FIG. 1, the fuel supply pipe 9 immediately downstream of the gas control valve 15), a receiving port for compressed air for fuel scavenging is provided. An air tank 27 is connected to the receiving port, and an electromagnetic valve 40 (open / close valve) for opening and closing the receiving port is provided. The fuel scavenging solenoid valve 40 opens the reception port for a predetermined time only when the engine 2 is stopped (supplying compressed air from the air tank 27 to the fuel supply pipe 9 immediately downstream of the gas control valve 15). Is controlled as follows.
[0026]
Idle valve 16, idle control valve 17, intake bypass valve 24, subthrottle valve 18, exhaust shutter 34 of exhaust passage, ignition plug 30 of each combustion chamber, high-pressure fuel cutoff valve 11 of fuel supply device, regulator 12 of intake passage 3. And a controller for controlling the low-pressure fuel cutoff valve 14, the gas control valve 15, and the solenoid valve 40 for scavenging fuel. As a detection means necessary for control of the controller, a crank angle sensor 45 for detecting a crank angle, a throttle opening sensor (not shown) for detecting a throttle opening, and the like are provided.
[0027]
During operation of the engine 2, the high-pressure fuel cutoff valve 11, the regulator 12, the low-pressure fuel cutoff valve 14, and the gas control valve 15 of the fuel supply device 4 are kept in an open state, and correspond to the throttle opening and the supercharging pressure. A controlled amount of fuel is injected from the nozzle 8 into the intake passage 3 and supplied to the engine 2 while mixing with intake air (supercharged air). The nozzle 8 is arranged on the upstream side of the throttle valve 1, and has a long flow path reaching each fuel chamber of the engine 2. Therefore, the fuel becomes a mixture of the intake air and the gas, but is sufficiently mixed with the intake air (air) from the injection of the nozzle 8 to the intake of the fuel into each fuel chamber.
[0028]
FIG. 2 is a flowchart for explaining stop control of the engine 2 (control contents of the controller). When the ignition switch (engine key switch) is turned off in S1, the process proceeds to S2, where the gas control valve 15, the low-pressure fuel cutoff valve 14 , The regulator 12, and the high pressure fuel cutoff valve 11 are closed (the supply of fuel is stopped). In S3, the fuel scavenging solenoid valve 40 is opened (power is turned on). In S4, the valve opening time of the solenoid valve 40 is counted, and when that time reaches a predetermined scavenging time (for example, 0.1 to 0.5 sec), the process proceeds to S5, and the fuel scavenging solenoid valve 40 is closed. Turn the valve (power off). Thereafter, in S6, when the stop of the engine rotation is confirmed, the process proceeds to S7, in which the ignition device (comprising the ignition plug 30, the ignition coil 31, the power transistor 32, etc.) is stopped (power is turned off) and the control system is turned off. Is turned off.
[0029]
With this control, when the engine 2 is stopped, when the ignition switch is turned off, the supply of fuel is stopped, and the compressed air for fuel scavenging is released by opening the on-off valve 40 for scavenging fuel. The gas is supplied to the supply pipe 9 downstream of the gas control valve 15. The supply of the compressed air is continued for a predetermined time, and the residual gas in the fuel supply pipe 9 is pushed out from the nozzle 8 to the intake passage 3 by the compressed air. The ignition device operates the ignition plug 30 in the fuel chamber periodically until the stop of the engine rotation is confirmed.
[0030]
Even after the supply of fuel is stopped, the engine 2 continues to operate using the residual gas in the intake passage 3 and the fuel supply pipe 9 as fuel. For this reason, the residual gas after the fuel supply is stopped is subjected to combustion processing by the engine 2 and diffusion into the atmosphere is prevented.
[0031]
In this case, the residual gas in the fuel supply path is scavenged, and is efficiently burned together with the residual gas in the intake passage 3. Since the air tank 27 mounted on the vehicle is used as the supply source of the compressed air, and expensive parts are not required for scavenging the fuel, the diffusion of the residual gas into the atmosphere can be realized at low cost. Since the ignition device is turned off after the confirmation of the stop of the engine rotation, the operating state of the engine 2 is continued using the residual gas as fuel even after a predetermined scavenging time, depending on the amount of residual gas or the like. Therefore, the combustion processing of the residual gas by the engine 2 can be reliably performed so as not to leave fuel.
[0032]
In the illustrated embodiment, a supply source of compressed air for fuel scavenging (the air tank 27) connects the on-off valve 40 between the gas control valve 15 located at the most downstream side of the supply path of the fuel supply device 4 and the nozzle 8. When the engine key switch is turned off, the gas control valve 15 of the fuel supply device 4 is closed together with the low-pressure fuel cut-off valve 14, the regulator 12, and the high-pressure fuel cut-off valve 11, and the fuel scavenging on-off valve 40 is opened. When the valve is opened only for a certain time and the on-off valve 40 is closed, the control is set to turn off the ignition device after confirming the stop of the engine rotation. However, the fuel scavenging means (electromagnetic valve 40 and fuel scavenging pipe, etc.) are provided. Instead, the turning off of the ignition device may be delayed only to the stop of the fuel supply.
[0033]
Specifically, in FIG. 2, the processing of S3 to S5 is omitted, and instead, the elapsed time from the stop of the fuel supply is counted, and when the elapsed time reaches a predetermined time, the next processing (S6 in FIG. 2) is performed. , S7) is entered, and control is performed to turn off the ignition device after confirming that the engine rotation has stopped. When the engine key switch is turned off, the supply of fuel is stopped. However, the ignition device periodically operates the ignition plug 30 in the fuel chamber from the time until a predetermined time has elapsed, and the fuel supply is stopped. The residual gas after the stoppage is burned by the engine 2 to prevent diffusion into the atmosphere. In this case, it is only necessary to delay turning off the ignition device, and it is possible to inexpensively prevent the residual gas from diffusing into the atmosphere.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system schematic diagram showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart illustrating stop control of the engine.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Throttle valve 3 Intake passage 4 Fuel supply device 8 Nozzle 9 Fuel supply pipe 15 Gas control valve 27 Air tank 30 Ignition plug 31 Ignition coil 32 Power transistor 33 Exhaust passage 40 Open / close valve for fuel scavenging