JP2004124290A

JP2004124290A - Deodorant coated paper and joined paper or corrugated board sheet using the same

Info

Publication number: JP2004124290A
Application number: JP2002288412A
Authority: JP
Inventors: Masahiro Kumabe; 隈部　正博; Fumito Ogawa; 小川　文人; Masaru Yamakoshi; 山越　勝
Original assignee: Oji Paper Co Ltd; Oji Container Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd; Oji Container Co Ltd
Priority date: 2002-10-01
Filing date: 2002-10-01
Publication date: 2004-04-22

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a deodorant coated paper which has defibrability, is recyclable as wastepaper and emits no specific smell derived from a synthetic resin emulsion. <P>SOLUTION: In coated paper having a coated layer comprising a synthetic resin emulsion as a main component on at least one side of a paper base, the deodorant coated paper contains a plant-extracted deodorizer and/or a photocatalytic deodorizer in the coated layer. The deodorant coated paper has ≤10,000ml/m<SP>2</SP>×24h×atm oxygen permeability. The deodorant coated paper has planar pigment having ≥5 aspect ratio contained in the coated layer. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボール箱等で製品を梱包して保存、もしくは輸送する際に、周囲のカビ臭等、各種臭気の製品への付着を防止するために使用する防臭紙、及びそれを用いた合紙もしくは段ボールシートに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、段ボール箱は、各種製品を梱包して保管もしくは輸送する流通の過程で一般的に使用される包装材料である。しかし、通常の段ボール箱には、ガスバリア性が付与されていない。従って、各種の臭気物質が存在する環境条件においては、その臭気物質が段ボール箱を透過し、内容物の製品にまで付着するという問題が発生する。臭気物質の例としてはカビ臭が挙げられるが、これは段ボール箱を積載する木製パレットから発生することが多く、また浸透性が強いために流通の過程で問題になり易い臭気物質である。
従って、カビ臭をはじめとする臭気物質の付着を特に嫌う製品を梱包する場合には、内容物をバリア性のあるフィルム等で包装してから段ボール箱で梱包するか、内面や外面にフィルムによるバリア層を設けた防臭段ボール箱が使用される。また、特に木製パレットのカビ臭を防止するためには、段ボール箱をパレットに積載する際、段ボール箱とパレットの間にバリア層を有する防臭シートを挟むことが広く行われている。
【０００３】
しかし、内容物をフィルム等で包装してから段ボール箱で梱包する方法は、包材が余分に必要で不経済であるばかりか、作業効率が劣る。
そこで、各種合成樹脂フィルムやアルミ箔等によるバリア層を設けた防臭段ボール箱や防臭シートが使用されている。例えば、基材紙もアルミ箔を貼合した防臭シートや、表面にポリビニルアルコールフィルムをラミネートした段ボール箱等である。
【０００４】
しかし、上記のような、基材シートに合成樹脂やアルミ箔を積層して得た防臭段ボール箱や防臭シートは、ラミネートされたアルミ箔や合成樹脂フィルムが、一般のパルパー等で容易に分散することができない等の理由から、一般の紙や段ボールと異なり、使用後に回収し古紙として再生利用できない。（財）古紙再生促進センターの古紙標準品質規格においても禁忌品に指定されており、一般段ボールとは分別して、焼却、もしくは埋め立て処理しなくてはならず、問題であった。
【０００５】
また、一般段ボール同様に使用後に古紙として回収し再利用できる、バリア性を有する段ボールシートの技術としては、特開平１０−１９４３２６号公報、特願２００１−１８７５１９号記載のものが存在する。
【０００６】
【特許文献１】
特開平１０−１９４３２６号（請求項１，第２−３頁）
【０００７】
上記技術は、主として合成樹脂エマルジョンと平板状顔料からなる塗工層が、防湿性を有するものであるから、防湿性、即ち水蒸気のみならず、各種臭気物質、例えばカビ臭等の主成分であるトリクロルアニソール（以下ＴＣＡ）等に対してバリア効果があるものと考えられ、かつ、使用後には離解して紙へのリサイクルが可能である。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の技術による塗工層は、塗工層中の合成樹脂エマルジョンに由来する特有の臭気を発生する。特に、合成樹脂としてスチレン−ブタジエンラテックス（以下ＳＢＲ）を使用した場合、そのＳＢＲ臭がカビ臭同様内容物に付着することが嫌われるため、防臭目的での包装材料として使用できないという問題があった。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明では以下のような手段をとる。
即ち、本発明は、少なくとも片面に合成樹脂エマルジョンを主成分とする塗工層を有する塗工紙において、前記塗工層中に植物抽出消臭剤及び又は光触媒消臭剤を含有する防臭塗工紙である。
【００１０】
また、本発明の第２は、酸素透過度が１００００ｍｌ／ｍ^２・２４ｈ・ａｔｍ以下である本発明の第１に記載の防臭塗工紙である。
【００１１】
また、本発明の第３は、塗工層にアスペクト比５以上の平板状顔料が含まれる本発明第１〜２記載の防臭塗工紙である。
【００１２】
また、本発明の第４は、本発明第１〜３のいずれかに記載の防臭塗工紙の塗工層面上に他の基材紙を貼合した合紙である。
【００１３】
また、本発明の第５は、少なくとも段ボールシートの片面を形成するライナとして、本発明第１〜４のいずれかに記載の防臭塗工紙を用いた段ボールシートである。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は塗工紙の合成樹脂エマルジョンを主成分とする塗工層に、植物抽出消臭剤及び又は光触媒消臭剤を含有させるものである。
合成樹脂エマルジョンによる塗工層を設けた塗工紙は、通常のパルパーで離解可能であり、古紙として再利用できる。
【００１５】
本発明の合成樹脂エマルジョンに用いられる合成樹脂としては、スチレン−ブタジエン系共重合体、アクリル−スチレン系共重合体、メタクリレート−ブタジエン系共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ポリエステル系共重合体、ポリウレタン系共重合体などが挙げられる。これらの中でもスチレン−ブタジエン系共重合体が好適である。
【００１６】
スチレン−ブタジエン系共重合体（ＳＢＲ）は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ｐ−ｔ−ブチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物と、ブタジエン、１，３−ブタジエン、イソプレン、２，３ジメチル−１，３−ブタジエン、１，３−ペンタジエンなどの共役ジエン化合物、及びこれらと共重合可能なその他の化合物からなる単量体を乳化重合することによって得られる共重合ラテックスである。
芳香族ビニル化合物としてはスチレン、また、共役ジエン化合物としては１，３−ブタジエンが好適である。
合成樹脂のガラス転移温度（Ｔｇ）、粒子径、ゲル分率（溶媒としてテトラヒドロフランを用いた時の不溶部分の質量）、分子量などは、特に限定されないが、一般的にＴｇは−１０〜４０℃、より好ましくは−５〜３５℃、粒子径５０〜５００ｎｍ、ゲル分率は１０〜９０％、特に離解性を向上させたい場合は９０％以上が好適である。
【００１７】
本発明においては塗工層中に顔料を含んでいることが望ましい。
本発明に使用する塗工層中の「顔料：合成樹脂」の配合（固形分質量）比率は、好ましくは３０：７０〜７０：３０、より好ましくは３５：６５〜６０：４０である。
顔料が３０％未満の場合には、合成樹脂が多く存在するため、十分な離解性が得られない恐れがある。また顔料が７０％を越えた場合には、塗料の皮膜状態が悪化し、十分なバリア性が得られない恐れがある。
【００１８】
前記合成樹脂に植物抽出消臭剤及び又は光触媒消臭剤を配合すると、感覚的消臭（マスキング作用、相殺作用）、化学的消臭（中和作用、付加作用、重合作用）、物理的消臭（吸着作用）、生物的消臭（酵素作用、殺菌作用）等の消臭効果で合成樹脂臭を消臭することができ、合成樹脂エマルジョン塗料の臭気を消臭することが可能である。
本発明において使用可能な植物抽出消臭剤としては、感覚的消臭効果を有するものとして、ナス科のピメント、シソ科のセ−ジ、アブラナ科のワサビ等から抽出した消臭剤が使用可能である。また、化学的消臭効果を有するものとして、シソ科のセ−ジ、タイム、アブラナ科のカラシ、ドクダミ科のドクダミ等から抽出した消臭剤が使用可能である。
なお、これらの植物抽出消臭剤の一部は、消臭効果と同時に、殺菌効果や、青果物の鮮度保持効果も有する。
これら植物抽出消臭剤中の消臭有効成分は、アネトール、オイゲノール、シトロネラ油、ヨノン、β―フェニルエチルアルコール、コーヒー酸、シコニン、ｄ−リモネン、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
【００１９】
なお、本発明で好適に用いられる植物抽出消臭剤としては、アステンチＮＳ−５０（大和化学工業）、ＦＳ−３Ｓ（ムサシノケミカル）等である。特に合成樹脂としてＳＢＲを使用する場合は、アステンチＮＳ−５０（成分：ヨノン、シトロネラ油、ｄ−リモネン等）を使用することで、優れた消臭効果を得ることが可能となる。
【００２０】
本発明に使用可能な光触媒消臭剤としては、酸化チタン光触媒等が挙げられる。具体的には、多孔質珪酸塩に酸化チタン光触媒を付加したもの（ライオン社製ライオナイトＰＣシリーズ等）等を用いる。
光触媒消臭剤は、アンモニア、ホルムアルデヒド等に対する消臭効果を有し、光をあてると消臭効果が半永久的に継続する特徴を有する。
なお、前述の植物抽出消臭剤、及び光触媒消臭剤は、各々単独で使用しても良いが、必要に応じて適宜組み合わせて使用することも可能である。
【００２１】
塗工紙の基材紙としては、通常用いられるライナ原紙、板紙、クラフト紙、上質紙等、その目的や使用方法に応じて適宜選択可能である。
例えば、ライナ原紙に本発明の塗工層を設けたものは、防臭塗工ライナとして防臭段ボール箱の素材とすることが可能である。また、クラフト紙等に塗工することで、防臭包装紙や防臭シート等に使用できる。また板紙に塗工することで、防臭塗工板紙とし、紙器等に利用することが可能である。
【００２２】
また、上記塗工層を設けたことにより、酸素透過度（ＪＩＳ　Ｋ−７１２６　Ｂ法）が１００００ｍｌ／ｍ^２・２４ｈ・ａｔｍ以下であることが更に望ましい。１００００ｍｌ／ｍ^２・２４ｈ・ａｔｍ以下であれば、ＰＶＡフィルムラミネート品と同等の優れた防臭効果を得ることが可能となる。特にカビ臭の主成分であるＴＣＡに対して優れたバリア性を発揮することができる。
【００２３】
本発明において使用する顔料としては、紙の塗工に用いられている公知の無機顔料、もしくは有機顔料を目的に応じて適宜使用することができる。
その中でも、本発明においては、アスペクト比５以上の平板状顔料を使用することが特に好ましい。
本発明における平板状顔料は、アスペクト比が５以上のものを指し、アスペクト比１０以上のものが更に好適に用いられる。
アスペクト比が５未満の顔料は平板性が不足しているため、塗工時に塗工面に対して平行に配向できなくなるため、優れたバリア性を得ることができない恐れがある。またアスペクト比は大きいほど平板状顔料の塗工層中における層数が多くなるため、高いバリア性能を発揮する。
【００２４】
具体的な平板状顔料としては、フィロケイ酸塩化合物（層状構造を有する層状ケイ酸塩化合物）が挙げられる。フィロケイ酸塩化合物に属するものは、板状又は薄片状であって明瞭な劈開を有し、雲母族、パイロフィライト、タルク（滑石）、緑泥石、セプテ緑泥石、蛇紋石、スチルプノメレーン、粘土鉱物がある。これらの中でも雲母族、タルクが好ましい。雲母族には、白雲母（マスコバイト）、絹雲母（セリサイト）、金雲母（フロコパイト）、黒雲母（バイオタイト）、フッ素金雲母（人造雲母）、紅マイカ、ソーダマイカ、バナジンマイカ、イライト、チンマイカ、パラゴナイト、ブリトル雲母などが挙げられる。
これらのフィロケイ酸塩化合物のうち、白雲母、金雲母又は絹雲母が粒子径の大きさ、アスペクト比などの点から更に好適である。
【００２５】
また本発明で好適に用いられる平板状顔料の平均粒子径は１〜１００μｍ、更に好ましくは５〜５０μｍである。
平均粒子径が５μｍ未満の平板状顔料は、塗工層中での平板状顔料の配向が支持体に対して平行になりにくく、５０μｍ以上になると平板状顔料の一部が塗工層から突き出たり、平板状顔料の厚みが数μｍ程度となるに伴い、配向した平板状顔料の塗工層中における層数が少なくなってしまうためにバリア性向上効果が減少する。
【００２６】
本発明で、塗工層を形成する塗料の構成は、固形分質量比で、合成樹脂エマルジョンが４０〜５０部、顔料が０部〜５０部、植物抽出消臭剤が０．５〜５部、光触媒消臭剤が０〜５部の配合が好適である。
また必要であれば、ポリカルボン酸などの分散剤、消泡剤、界面活性剤を添加することができる。
【００２７】
また、本発明塗工層の塗工量は、固形分で１０〜６０ｇ／ｍ^２が好適である。
塗工は、１回で行ってもよいが、上記塗工量である塗工層を得るために、複数回に分けて塗工することが好ましい。実用上は２〜３回に分けて塗工することがより好ましい。塗工時には、各塗工ごとに塗料配合の異なったものを用いて塗工層を設けることも可能である。このように塗工層を積層する場合、そのうちの一層として、ほとんど塗料臭が発生しないＰＶＡ水溶液により塗工層を設けることも可能である。
また、本発明で使用可能な塗工設備としては特に限定はなく、公知のものが任意に採用できるが、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター等、塗工表面をスクレイプする塗工方式が、平板状顔料の配向を促す傾向があるので更に好ましい。
【００２８】
また、前述の方法にて得た防臭塗工紙は、その用途に応じて他の基材紙と貼合して合紙とすることが可能である。その際、防臭性を有する塗工面上に接着剤を塗工し塗工層が露出しない構造の合紙にすることが塗工層自体の防臭性の面から更に望ましい。また、貼合に使用する接着剤としては、ＰＶＡ水溶液等水系接着剤が、古紙として離解し、再使用するという面から更に好ましい。
【００２９】
また、前述の方法にて得た防臭塗工紙は、段ボールライナとして他の段ボール原紙と貼合し、段ボールシートとすることができる。この段ボールシートは、防臭段ボール箱として使用可能である。
【００３０】
本発明の防臭塗工紙を段ボールライナとする場合には、基材紙として、公知の段ボールライナ原紙を用いて防臭段ボールライナとすることが望ましい。また、防臭段ボールライナを得るためには、オンマシン塗工により塗工し、更にコルゲータにより貼合して段ボールシートとする関係上、塗工層にアスペクト比３以下であって、平均粒子径５〜１５μｍである粒状顔料を含有することが更に望ましい。
アスペクト比３以下の粒状顔料は、塗料に配合することで、塗工層表面に前記顔料を露出させて粗面化し、塗工層表面とカレンダーロール表面との接触面積を小さくして塗料のオンマシン塗工時のカレンダー表面への粘着を防止するものである。
また、前記粒状顔料のアスペクト比の範囲は３〜１、更に望ましくは２〜１のように１にできるだけ近い形状であることが更に望ましい。アスペクト比が３を越えた場合には、塗工層の塗工表面に顔料が露出せず、塗工層の粘着防止効果が得られないという問題が発生するおそれがある。
【００３１】
また、前記粒状顔料の平均粒子径は５〜１５μｍの範囲が望ましい。平均粒子径が５μｍ未満の場合は、塗工面に粒状顔料が十分露出せず、塗工面とマシンカレンダー部との接触面積が大きくなるため、粘着防止効果を得ることが困難である。
また１５μｍを越えた場合は、塗工層の塗工面の表面性が悪化し、バリア性が低下するおそれがある。
【００３２】
また、前記粒状顔料は、塗料中全固形分に対して、３〜１５質量％配合することが望ましい。３質量％未満の場合には、粒状顔料の量が少なすぎるため、マシンカレンダーにおける粘着防止効果が十分に得られない恐れがある。また、１５質量％を越えた場合には、塗工層の表面性が悪化し、バリア性が低下するおそれがある。
なお、粒状顔料はマシンカレンダーの熱圧より塗工面を保護するものであることから、それ自体耐熱性を有するものであることが望ましい。
具体的にこのような粒状顔料としては、炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、シリカ、クレー等が使用できる。特に重質炭酸カルシウムが好適に用いられる。
【００３３】
なお、本発明における平均粒子径とは、レーザー回折法で測定したものである。またアスペクト比とは、前記平均粒子径を板状粒子の平均厚さで割った値である。レーザー回折法による粒子径測定は、島津製作所製「レーザー回折式粒度分布測定装置ＳＡＬＤ２０００Ｊ」等により測定できる。
【００３４】
このようにして調製した塗料は、オンマシン上の塗工設備で塗工することが可能である。即ち、ライナ原紙を抄造する抄紙機のドライヤーパートとカレンダーパートの間に塗工設備を設けて前記塗工設備によって塗料を塗工するものである。
【００３５】
前述のようにして得られた防臭ライナを使用して、防臭段ボールシートを作製する。
段ボールシートを製造するにはライナ原紙と中芯原紙との貼合が必要となるが、貼合はコルゲータと呼ばれる段ボールシート製造装置で行われる。
コルゲータは、主として、ライナ原紙と中芯原紙を貼合するＳＦ部と、ＳＦ部で貼合した片段ボールシートの中芯側に更にライナ原紙を貼合するＤＦ部とから構成される。コルゲータにおける貼合時に段ボールシートはＳＦ部のプレスロール部で温度１５０〜２００℃、線圧２０〜４０ｋｇ／ｃｍ、加圧時間０．０１〜０．２０秒、ＤＦ部の熱盤部分で温度１５０〜２００℃、線圧０．３ｋｇ／ｃｍ^２という条件で貼合されるが、本発明の防臭ライナ原紙は、塗工層表面に粒状顔料が露出し粗面化されているので、コルゲータのプレスロール及び熱盤との塗工面の接触面積が少なく、耐熱性を有するため、塗工面のプレスロールや熱盤への融着トラブルが発生せず、通常のライナ原紙と全く同様に製造することができる。
防臭段ボールシート製造の際には、片面に防臭塗工層を設けた防臭ライナを使用し、塗料の非塗工面側に、中芯原紙をコルゲータにより貼合するものである。
また、防臭ライナは、段ボールシートのＳＦ側とＤＦ側両面のライナとして用いることができる。また、どちらか片方のライナとして用い、他方は一般のライナを使用することも可能である。
【００３６】
このようにして得られた防臭段ボールシートは、フレキソフォルダーグルアー（ＦＦＧ）により印刷と打ち抜き及びグルー糊付けを行い、防臭段ボール箱を製造することができる。
なお、本発明においては、片側表面にのみ防臭層を有する段ボールシートを使用し、前記防臭層が、箱内側面となるように製函することが、更に望ましい。
【００３７】
【実施例】
以下実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
＜実施例１＞
ＳＢＲラテックス（ＨＯＪ４０２７、固形分４８％：日本ゼオン）１００質量部、白雲母（マイカＡ２１：山口雲母工業所）５０質量部、アミノシランカップリング剤（ＫＢＭ６０３：信越化学工業）０．５質量部、重質炭酸カルシウム（ＢＦ３００：備北粉化工業）５質量部、植物抽出消臭剤（アステンチＮＳ−５０：大和化学工業製）４．５質量部を混合して塗料を調製し、２２０ｇ／ｍ^２のライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）に、全塗工量が４０ｇ／ｍ^２となるように２回に分けて塗工し、防臭塗工紙を作製した。
【００３８】
＜実施例２＞
実施例１で得た防臭塗工紙をＳＦ側ライナ、２２０ｇ／ｍ^２のライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）をＤＦ側ライナとし、坪量１２０ｇ／ｍ^２の中芯原紙を用い、コルゲータを用いて定法により貼合し、段ボールシートを得た。
【００３９】
＜実施例３＞
実施例１で得た防臭塗工紙のの塗工面側に、ＰＶＡ系接着剤を用いて、坪量１２０ｇ／ｍ^２の中芯原紙を貼り合わせ、合紙を得た。
【００４０】
＜実施例４＞
ＳＢＲラテックス（ＨＯＪ４０２７、固形分４８％：日本ゼオン）１００質量部、白雲母（マイカＡ２１：山口雲母工業所）２５質量部、アミノシランカップリング剤（ＫＢＭ６０３：信越化学工業）０．５質量部、重質炭酸カルシウム（ＢＦ３００：備北粉化工業）５質量部、植物抽出消臭剤（アステンチＮＳ−５０：大和化学工業製）４．５質量部、光触媒消臭剤（ライオナイトＰＣ−３０１Ｐ：ライオン）０．５質量部を混合して塗料を調製し、２２０ｇ／ｍ^２のライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）に、全塗工量が４０ｇ／ｍ^２となるように２回に分けて塗工し、防臭塗工紙を作製した。
【００４１】
＜実施例５＞
実施例４で得た防臭塗工紙をＳＦ側ライナ、２２０ｇ／ｍ^２のライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）をＤＦ側ライナとし、坪量１２０ｇ／ｍ^２の中芯原紙を用い、コルゲータを用いて定法により貼合し、段ボールシートを得た。
【００４２】
＜実施例６＞
実施例４で得た防臭塗工紙のの塗工面側に、ＰＶＡ系接着剤を用いて、坪量１２０ｇ／ｍ^２の中芯原紙を貼り合わせ、合紙を得た。
【００４３】
＜比較例１＞
ＳＦ側ライナとＤＦ側ライナとして２２０ｇ／ｍ^２ライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）、坪量１２０ｇ／ｍ^２中芯原紙を用い、コルゲータを用いて定法により貼合し、段ボールシートを得た。
【００４４】
＜比較例２＞
２２０ｇ／ｍ^２ライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）の表面に１４μｍ厚ＰＶＡフィルム（ＢＯＶＬＯＮ：日本合成化学）を貼合し、ＰＶＡフィルムラミネート原紙を作製する。
同上原紙をＳＦ側ライナとして、２２０ｇ／ｍ^２ライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）をＤＦ側ライナとして使用し、坪量１２０ｇ／ｍ^２中芯原紙を用い、コルゲータを用いて定法により貼合し、段ボールシートを得た。
【００４５】
＜比較例３＞
ＳＢＲラテックス（ＨＯＪ４０２７、固形分４８％：日本ゼオン）１００質量部、白雲母（マイカＡ２１：山口雲母工業所）５０質量部、アミノシランカップリング剤（ＫＢＭ６０３：信越化学工業）０．５質量部、重質炭酸カルシウム（ＢＦ３００：備北粉化工業）５質量部を混合して塗料を調製し、２２０ｇ／ｍ^２のライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）に、全塗工量が４０ｇ／ｍ^２となるように２回に分けて塗工し、塗工紙を作製した。
【００４６】
＜比較例４＞
比較例３で得た塗工紙をＳＦ側ライナ、２２０ｇ／ｍ^２のライナ原紙（ＯＮＲＫ２２０：王子製紙）をＤＦ側ライナとし、坪量１２０ｇ／ｍ^２の中芯原紙を用い、コルゲータを用いて定法により貼合し、段ボールシートを得た。
【００４７】
＜比較例５＞
比較例３で得た塗工紙のの塗工面側に、ＰＶＡ系接着剤を用いて、坪量１２０ｇ／ｍ^２の中芯原紙を貼り合わせ、合紙を得た。
【００４８】
以下の方法で、実施例及び比較例を評価、その結果を表１に示す。
＜評価方法＞
１）リサイクル性
実施例及び比較例で得た、塗工紙、段ボールシート、合紙を試料とし、各試料５ｇを、３ｃｍ角以内に裁断した後、ディスインティグレータに水５００ｍｌと共に入れ、１０分間攪拌する。得られたスラリーを観察し、１ｃｍ角以上の紙片もしくはフィルムが存在するものを×、存在しないものを○とする。
２）素材臭試験
実施例及び比較例で得た試料を、約２０ｃｍ＊約３０ｃｍ大に裁断したものを各５枚ポリ袋に入れて密封する。１日放置した後、ポリ袋を開けて、ポリ袋内の臭いを嗅ぎ、ＳＢＲ等の素材臭がするのもは×、素材臭が微量の植物臭に変性したものを○、全く臭いのしないものを◎とする。
３）酸素透過度
ガス透過率測定装置ＧＰＭ−２５０（ジーエルサイエンス製）を用いて同圧法で酸素透過度を測定する。（この測定値はＪＩＳ−Ｋ−７１２６　Ｂ法による測定値と一致する。）
ただし、試料が段ボールシートの場合は、貼合された段ボールシートから防臭塗工ライナを剥がし、防臭塗工ライナのみの酸素透過度を測定する。また試料が合紙の場合は、貼合前の防臭塗工紙の酸素透過度を測定する。
酸素透過度が１００００ｍｌ／ｍ^２・２４ｈ・ａｔｍを超えるものは×、１０００〜１００００ｍｌ／ｍ^２・２４ｈ・ａｔｍは○、１０００ｍｌ／ｍ^２・２４ｈ・ａｔｍ未満のものを◎とする。
４）ＴＣＡ臭試験
デシケーターの下部容器に１０００μｇ／ｍｌのＴＣＡ標準液３０μｌをシャーレに入れ静置する。次いで、蓋容器と下部容器の間に実施例、比較例で得た試料を挟んだ状態で蓋をし、上部空間と下部空間に分けて４０℃条件で２４時間放置する。２４時間後、ガスタイトシリンジで上部空間より０．２ｍｌの空気をサンプリングしてＴＣＡ量を測定する。ＴＣＡ量の測定は、ＧＣ／ＭＳ（ＳＩＭ法）によって行う。測定装置としてＪＭＳ−７００（日本電子製）を用いる。１０ｐｐｂを越えるものを×、１〜１０ｐｐｂを△、１ｐｐｂ未満を○とする。
【００４９】
【表１】

【００５０】
【発明の効果】
本発明によって、離解性を有し古紙として再生可能であって、しかも合成樹脂エマルジョンに由来する特有の臭気を発生しない防臭塗工紙を得ることが可能となった。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a deodorant paper used to prevent various odors such as mold odor around the product from adhering to the product when packing and storing or transporting the product in a cardboard box or the like. Related to paper or cardboard sheets.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a cardboard box is a packaging material generally used in a distribution process of packing and storing or transporting various products. However, ordinary cardboard boxes are not provided with gas barrier properties. Therefore, under the environmental conditions in which various odorous substances are present, there arises a problem that the odorous substances penetrate the cardboard box and adhere to the contents as products. An example of an odorant is a moldy odor, which is often generated from a wooden pallet on which a cardboard box is loaded, and which has a high permeability and is likely to be a problem in the distribution process.
Therefore, when packing products that are particularly resistant to the attachment of odorous substances such as mold odor, pack the contents in a film with barrier properties and then in a cardboard box, or use a film on the inner or outer surface. A deodorizing cardboard box provided with a barrier layer is used. Particularly, in order to prevent the mold odor of a wooden pallet, when loading a cardboard box on a pallet, it is widely practiced to sandwich a deodorant sheet having a barrier layer between the cardboard box and the pallet.
[0003]
However, the method of packing the contents in a film or the like and then packing them in a cardboard box requires extra packaging material, which is not only uneconomical, but also lowers working efficiency.
Therefore, deodorant cardboard boxes and deodorant sheets provided with a barrier layer made of various synthetic resin films, aluminum foil, or the like are used. For example, the base paper is also a deodorant sheet in which an aluminum foil is bonded, a cardboard box in which a polyvinyl alcohol film is laminated on the surface, or the like.
[0004]
However, as described above, the deodorant corrugated cardboard box and the deodorant sheet obtained by laminating a synthetic resin or aluminum foil on the base sheet are such that the laminated aluminum foil or synthetic resin film is easily dispersed by a general pulper or the like. Unlike ordinary paper and corrugated cardboard, they cannot be recovered after use and recycled as used paper because they cannot be used. It is also specified as a contraindicated product in the wastepaper standard quality standard of the Wastepaper Recycling Promotion Center, and it must be separated from general cardboard and incinerated or landfilled, which was a problem.
[0005]
In addition, as a technique of a corrugated cardboard sheet having a barrier property, which can be collected and reused as used paper after use like general corrugated cardboard, there are those described in JP-A-10-194326 and Japanese Patent Application No. 2001-187519.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-10-194326 (Claim 1, page 2-3)
[0007]
In the above-mentioned technology, since the coating layer mainly composed of a synthetic resin emulsion and a plate-like pigment has a moisture-proof property, it is a moisture-proof property, that is, not only water vapor, but also a main component of various odor substances, for example, mold odor and the like. It is considered that it has a barrier effect against trichloranisole (hereinafter referred to as TCA) and the like, and after use, it is defibrated and can be recycled into paper.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, the coating layer according to the above technique generates a unique odor derived from the synthetic resin emulsion in the coating layer. In particular, when styrene-butadiene latex (hereinafter referred to as SBR) is used as the synthetic resin, the SBR odor is disliked to adhere to the contents like the mold odor, so that there is a problem that it cannot be used as a packaging material for the purpose of deodorization. .
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problem, the present invention takes the following measures.
That is, the present invention provides a coated paper having a coating layer containing a synthetic resin emulsion as a main component on at least one surface thereof, wherein the coating layer contains a plant extraction deodorant and / or a photocatalytic deodorant. It is paper.
[0010]
A second aspect of the present invention is the deodorized coated paper according to the first aspect of the present invention, which has an oxygen permeability of 10,000 ml / m ² · 24 h · atm or less.
[0011]
The third aspect of the present invention is the deodorized coated paper according to the first or second aspect of the present invention, wherein the coating layer contains a tabular pigment having an aspect ratio of 5 or more.
[0012]
A fourth aspect of the present invention is an interleaf in which another base paper is laminated on the coating layer surface of the deodorized coated paper according to any one of the first to third aspects of the present invention.
[0013]
A fifth aspect of the present invention is a corrugated cardboard sheet using the deodorized coated paper according to any one of the first to fourth aspects of the present invention as a liner forming at least one surface of the corrugated cardboard sheet.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described specifically.
According to the present invention, a plant extraction deodorant and / or a photocatalytic deodorant are contained in a coating layer of a coated paper mainly containing a synthetic resin emulsion.
Coated paper provided with a coating layer of a synthetic resin emulsion can be disintegrated with a normal pulper and can be reused as used paper.
[0015]
Examples of the synthetic resin used in the synthetic resin emulsion of the present invention include a styrene-butadiene copolymer, an acryl-styrene copolymer, a methacrylate-butadiene copolymer, an acrylonitrile-butadiene copolymer, and an acrylic copolymer. Coalescing, polyester-based copolymers, polyurethane-based copolymers and the like. Among these, a styrene-butadiene copolymer is preferred.
[0016]
Styrene-butadiene copolymer (SBR) is composed of an aromatic vinyl compound such as styrene, α-methylstyrene, vinyltoluene, pt-butylstyrene, chlorostyrene, butadiene, 1,3-butadiene, isoprene, And a conjugated diene compound such as 1,3-dimethyl-1,3-butadiene and 1,3-pentadiene, and a copolymer latex obtained by emulsion polymerization of a monomer composed of another compound copolymerizable therewith.
Styrene is preferred as the aromatic vinyl compound, and 1,3-butadiene is preferred as the conjugated diene compound.
The glass transition temperature (Tg), particle size, gel fraction (mass of insoluble portion when tetrahydrofuran is used as a solvent), molecular weight and the like of the synthetic resin are not particularly limited, but generally Tg is -10 to 40 ° C. , More preferably -5 to 35 ° C, a particle size of 50 to 500 nm, and a gel fraction of 10 to 90%, particularly preferably 90% or more for improving disintegration.
[0017]
In the present invention, it is desirable that the coating layer contains a pigment.
The blending ratio (solid content mass) of “pigment: synthetic resin” in the coating layer used in the present invention is preferably 30:70 to 70:30, and more preferably 35:65 to 60:40.
When the content of the pigment is less than 30%, there is a possibility that sufficient disintegration may not be obtained because a large amount of synthetic resin is present. On the other hand, when the content of the pigment exceeds 70%, the state of the coating film deteriorates, and sufficient barrier properties may not be obtained.
[0018]
By blending the synthetic resin with a plant extract deodorant and / or a photocatalytic deodorant, sensory deodorization (masking action, offset action), chemical deodorization (neutralization action, addition action, polymerization action), physical deodorization It is possible to deodorize synthetic resin odor by deodorizing effects such as odor (adsorption action) and biological deodorization (enzyme action, bactericidal action), and it is possible to deodorize the odor of the synthetic resin emulsion paint.
As the plant extract deodorant that can be used in the present invention, those having a sensory deodorant effect include deodorants extracted from Pimentum of Solanaceae, Sage of Lamiaceae, Wasabi of Brassicaceae, etc. It is. In addition, deodorants extracted from sage and thyme of the Labiatae family, mustard of the Brassicaceae family, and dokudami family of the Poaceae family can be used as those having a chemical deodorizing effect.
Some of these plant-extracted deodorants have a deodorizing effect, a bactericidal effect and an effect of maintaining freshness of fruits and vegetables.
Effective deodorant components in these plant extract deodorants include anethole, eugenol, citronella oil, yonone, β-phenylethyl alcohol, caffeic acid, shikonin, d-limonene, benzaldehyde and the like.
[0019]
In addition, as a plant extraction deodorant suitably used in the present invention, Astenti NS-50 (Daiwa Chemical Industry), FS-3S (Musashino Chemical) and the like are available. In particular, when SBR is used as a synthetic resin, an excellent deodorizing effect can be obtained by using Astenti NS-50 (components: yonone, citronella oil, d-limonene, etc.).
[0020]
Examples of the photocatalytic deodorant usable in the present invention include a titanium oxide photocatalyst. Specifically, a product obtained by adding a titanium oxide photocatalyst to a porous silicate (such as Lionion PC series manufactured by Lion Corporation) or the like is used.
The photocatalytic deodorant has a deodorizing effect on ammonia, formaldehyde, and the like, and has a feature that the deodorizing effect is semipermanently maintained when exposed to light.
The above-described plant extract deodorant and photocatalytic deodorant may be used alone, but may be used in combination as needed.
[0021]
The base paper of the coated paper can be appropriately selected depending on the purpose and method of use, such as a liner base paper, a paperboard, a kraft paper, a high-quality paper, etc. which are usually used.
For example, a liner base paper provided with the coating layer of the present invention can be used as a material for a deodorizing cardboard box as a deodorizing coating liner. Further, by coating on kraft paper or the like, it can be used for deodorant wrapping paper or deodorant sheet. Further, by coating the paperboard, the paperboard can be made into a deodorized coated paperboard and used for paper containers and the like.
[0022]
Further, by providing the coating layer, the oxygen permeability (JIS K-7126 B method) is more preferably not more than ^{10000ml / m 2 · 24h · atm} . If 10000ml ^/ m 2 · 24h · atm or less, it is possible to obtain the same excellent deodorizing effect and PVA film laminate products. In particular, it can exhibit excellent barrier properties against TCA, which is a main component of mold odor.
[0023]
As the pigment used in the present invention, a known inorganic pigment or organic pigment used for paper coating can be appropriately used according to the purpose.
Among them, in the present invention, it is particularly preferable to use a tabular pigment having an aspect ratio of 5 or more.
The tabular pigment in the present invention refers to those having an aspect ratio of 5 or more, and those having an aspect ratio of 10 or more are more preferably used.
Since the pigment having an aspect ratio of less than 5 has insufficient flatness, the pigment cannot be oriented in parallel to the coating surface during coating, and thus it may not be possible to obtain excellent barrier properties. In addition, the higher the aspect ratio, the greater the number of layers in the coating layer of the tabular pigment, thereby exhibiting high barrier performance.
[0024]
Specific examples of the tabular pigment include a phyllosilicate compound (a layered silicate compound having a layered structure). Those belonging to the phyllosilicate compounds are plate-like or flaky and have distinct cleavages, and mica, pyrophyllite, talc, chlorite, septe chlorite, serpentine, stilpnomeraine , There are clay minerals. Of these, mica and talc are preferred. Mica includes muscovite (muscovite), sericite (sericite), phlogopite (flokopite), biotite (biotite), fluorophlogopite (artificial mica), red mica, soda mica, vanadin mica, illite, Chin mica, paragonite, brittle mica and the like.
Among these phyllosilicate compounds, muscovite, phlogopite or sericite is more preferable in terms of the particle size, aspect ratio, and the like.
[0025]
The average particle size of the tabular pigment suitably used in the present invention is 1 to 100 μm, and more preferably 5 to 50 μm.
In the case of a tabular pigment having an average particle diameter of less than 5 μm, the orientation of the tabular pigment in the coating layer is unlikely to be parallel to the support, and when it exceeds 50 μm, a part of the tabular pigment protrudes from the coating layer. In addition, as the thickness of the tabular pigment becomes about several μm, the number of layers of the oriented tabular pigment in the coating layer decreases, and the effect of improving the barrier property decreases.
[0026]
In the present invention, the composition of the coating material forming the coating layer is such that the synthetic resin emulsion is 40 to 50 parts, the pigment is 0 to 50 parts, and the plant extraction deodorant is 0.5 to 5 parts in terms of solid mass ratio. The amount of the photocatalytic deodorant is preferably 0 to 5 parts.
If necessary, a dispersant such as a polycarboxylic acid, an antifoaming agent, and a surfactant can be added.
[0027]
The coating amount of the coating layer of the present invention is preferably from 10 to 60 g / m ² in terms of solid content.
The coating may be performed once, but it is preferable to perform the coating in a plurality of times in order to obtain a coating layer having the above coating amount. In practice, it is more preferable to carry out coating in two or three times. At the time of coating, it is also possible to provide a coating layer using different coating compositions for each coating. When the coating layers are laminated as described above, it is also possible to provide, as one of the layers, a coating layer of a PVA aqueous solution that hardly generates paint smell.
The coating equipment that can be used in the present invention is not particularly limited, and known coating equipment can be arbitrarily employed.Blade coaters, bar coaters, air knife coaters, and the like, a coating method for scraping a coating surface is a flat plate. It is more preferred because it tends to promote the orientation of the pigment.
[0028]
Further, the deodorized coated paper obtained by the above-described method can be laminated with another base paper according to the intended use to form a slip sheet. At this time, it is more desirable from the viewpoint of the deodorizing property of the coating layer itself that an adhesive is applied on the deodorizing coated surface to form an interleaving paper in which the coating layer is not exposed. Further, as the adhesive used for bonding, a water-based adhesive such as a PVA aqueous solution is more preferable in terms of disintegrating as used paper and reusing.
[0029]
Further, the deodorized coated paper obtained by the above-mentioned method can be laminated as a corrugated cardboard liner with another corrugated cardboard to form a corrugated cardboard sheet. This cardboard sheet can be used as a deodorizing cardboard box.
[0030]
When the deodorized coated paper of the present invention is used as a corrugated cardboard liner, it is desirable to use a known corrugated cardboard liner base paper as the base paper to form a deodorized corrugated cardboard liner. Further, in order to obtain a deodorizing corrugated cardboard liner, the coated layer has an aspect ratio of 3 or less and an average particle diameter of 5 due to the on-machine coating and further laminating with a corrugator to form a corrugated cardboard sheet. More desirably, it contains a particulate pigment having a particle size of about 15 μm.
The particulate pigment having an aspect ratio of 3 or less is exposed to the surface of the coating layer to form a rough surface by blending the pigment with the coating, and the contact area between the coating layer surface and the calender roll surface is reduced to turn the coating on. It prevents adhesion to the calendar surface during machine coating.
Further, the range of the aspect ratio of the granular pigment is more preferably from 3 to 1, more preferably from 2 to 1, as close to 1 as possible. When the aspect ratio exceeds 3, the pigment may not be exposed on the coating surface of the coating layer, and a problem that the effect of preventing the adhesion of the coating layer may not be obtained may occur.
[0031]
The average particle diameter of the particulate pigment is desirably in the range of 5 to 15 μm. When the average particle size is less than 5 μm, the granular pigment is not sufficiently exposed on the coated surface and the contact area between the coated surface and the machine calender becomes large, so that it is difficult to obtain an anti-adhesion effect.
If it exceeds 15 μm, the surface properties of the coating surface of the coating layer may be deteriorated, and the barrier properties may be reduced.
[0032]
Further, it is desirable that the particulate pigment is blended in an amount of 3 to 15% by mass with respect to the total solid content in the paint. If the amount is less than 3% by mass, the amount of the particulate pigment is too small, so that the effect of preventing adhesion in a machine calendar may not be sufficiently obtained. On the other hand, when the content exceeds 15% by mass, the surface properties of the coating layer may be deteriorated, and the barrier properties may be reduced.
In addition, since the granular pigment protects the coated surface from the heat and pressure of the machine calendar, it is desirable that the granular pigment itself has heat resistance.
Specifically, as such a granular pigment, calcium carbonate, heavy calcium carbonate, silica, clay and the like can be used. Particularly, heavy calcium carbonate is preferably used.
[0033]
In addition, the average particle diameter in the present invention is measured by a laser diffraction method. The aspect ratio is a value obtained by dividing the average particle diameter by the average thickness of the plate-like particles. The particle size can be measured by a laser diffraction method using a “laser diffraction type particle size distribution analyzer SALD2000J” manufactured by Shimadzu Corporation.
[0034]
The coating thus prepared can be applied by an on-machine coating facility. That is, a coating equipment is provided between a dryer part and a calendar part of a paper machine for forming liner base paper, and the coating is applied by the coating equipment.
[0035]
Using the deodorizing liner obtained as described above, a deodorizing corrugated cardboard sheet is produced.
To manufacture a corrugated cardboard sheet, it is necessary to bond a liner base paper and a core base paper, and the bonding is performed by a corrugated sheet manufacturing apparatus called a corrugator.
The corrugator mainly includes an SF section for bonding the liner base paper and the core base paper, and a DF section for further bonding the liner base paper to the center side of the single-cardboard sheet bonded in the SF section. At the time of laminating in a corrugator, the corrugated cardboard sheet is heated to a temperature of 150 to 200 ° C., a linear pressure of 20 to 40 kg / cm, a pressurizing time of 0.01 to 0.20 sec. The coating is performed under the conditions of -200 ° C and a linear pressure of 0.3 kg / cm ^2. However, the base paper of the deodorant liner of the present invention is roughened by exposing the particulate pigment on the surface of the coating layer. Since the contact area of the coated surface with the roll and hot platen is small and it has heat resistance, there is no fusing trouble of the coated surface to the press roll or hot platen, and it can be manufactured exactly like normal liner base paper. it can.
When producing a deodorizing corrugated cardboard sheet, a deodorizing liner having a deodorizing coating layer on one side is used, and a core base paper is bonded to a non-coating side of the paint by a corrugator.
Further, the deodorizing liner can be used as a liner on both the SF side and the DF side of the cardboard sheet. It is also possible to use one of the liners and use a general liner for the other.
[0036]
The deodorized corrugated cardboard sheet thus obtained is subjected to printing, punching, and gluing with a flexo folder gluer (FFG) to produce a deodorized corrugated cardboard box.
In the present invention, it is more desirable to use a corrugated cardboard sheet having a deodorizing layer only on one side surface, and to make the box such that the deodorizing layer is the inner side surface of the box.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described based on examples.
<Example 1>
100 parts by mass of SBR latex (HOJ4027, solid content 48%: Nippon Zeon), 50 parts by mass of muscovite (mica A21: Mica Yamaguchi), 0.5 part by mass of aminosilane coupling agent (KBM603: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), weight 5 parts by mass of porous calcium carbonate (BF300: Bihoku Powder Chemical Industry) and 4.5 parts by mass of a plant extract deodorant (Astenti NS-50: manufactured by Daiwa Chemical Industry Co., Ltd.) were mixed to prepare a paint, and 220 g / m ² of Liner base paper (ONRK220: Oji Paper) was divided into two coats so that the total coating amount was 40 g / m ² , thereby producing a deodorized coated paper.
[0038]
<Example 2>
The deodorized coated paper obtained in Example 1 was used as the SF side liner, the 220 g / m ² liner base paper (ONRK220: Oji Paper) was used as the DF side liner, and the core base paper having a basis weight of 120 g / m ² was used. To obtain a corrugated cardboard sheet.
[0039]
<Example 3>
A core base paper having a basis weight of 120 g / m ² was adhered to the coated side of the deodorized coated paper obtained in Example 1 using a PVA-based adhesive to obtain an interleaf paper.
[0040]
<Example 4>
100 parts by mass of SBR latex (HOJ4027, solid content 48%: Zeon Corporation), 25 parts by mass of muscovite (mica A21: Mica Yamaguchi Mfg.), 0.5 parts by mass of aminosilane coupling agent (KBM603: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), weight Calcium carbonate (BF300: Bihoku Powder Chemical Industry) 5 parts by mass, plant extraction deodorant (Astenti NS-50: manufactured by Daiwa Chemical Industry) 4.5 parts by mass, photocatalytic deodorant (Lionite PC-301P: Lion) A coating material was prepared by mixing 0.5 parts by mass, and coated on a 220 g / m ² liner base paper (ONRK220: Oji Paper) in two separate coats so that the total coating amount was 40 g / m ^2. A deodorized coated paper was produced.
[0041]
<Example 5>
The deodorized coated paper obtained in Example 4 was used as the SF side liner, the 220 g / m ² liner base paper (ONRK220: Oji Paper) was used as the DF side liner, and the core base paper having a basis weight of 120 g / m ² was used. To obtain a corrugated cardboard sheet.
[0042]
<Example 6>
A core base paper having a basis weight of 120 g / m ² was adhered to the coated side of the deodorized coated paper obtained in Example 4 using a PVA-based adhesive to obtain an interleaf paper.
[0043]
<Comparative Example 1>
SF-side liner and 220 g / ^{m 2} liner base paper as DF side liner (ONRK220: Oji Paper), using the basis weight 120 g / ^{m 2} in corrugating, pasted by a conventional method by using a corrugator, to obtain a cardboard sheet.
[0044]
<Comparative Example 2>
A 14 μm-thick PVA film (BOVLON: Nippon Synthetic Chemical Co., Ltd.) is bonded to the surface of a 220 g / m ² liner base paper (ONRK220: Oji Paper) to produce a PVA film laminate base paper.
Using the same base paper as the SF-side liner and 220 g / m ² liner base paper (ONRK220: Oji Paper) as the DF side liner, using a 120 g / m ² core base paper with a corrugator, and laminating by a standard method, A cardboard sheet was obtained.
[0045]
<Comparative Example 3>
100 parts by mass of SBR latex (HOJ4027, solid content 48%: Nippon Zeon), 50 parts by mass of muscovite (mica A21: Mica Yamaguchi), 0.5 part by mass of aminosilane coupling agent (KBM603: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), weight 5 parts by mass of low-quality calcium carbonate (BF300: Bihoku Powder Chemical Industry) is mixed to prepare a coating material, and the total coating amount on a 220 g / m ² liner base paper (ONRK220: Oji Paper) is 40 g / m ^2. In two coats to produce a coated paper.
[0046]
<Comparative Example 4>
Using the coated paper obtained in Comparative Example 3 as the SF side liner and 220 g / m ² liner base paper (ONRK220: Oji Paper) as the DF side liner, using a core base paper having a basis weight of 120 g / m ² and using a corrugator Lamination was performed by a conventional method to obtain a corrugated cardboard sheet.
[0047]
<Comparative Example 5>
A core base paper having a basis weight of 120 g / m ² was attached to the coated side of the coated paper obtained in Comparative Example 3 using a PVA-based adhesive to obtain a slip sheet.
[0048]
Examples and comparative examples were evaluated by the following methods, and the results are shown in Table 1.
<Evaluation method>
1) Recyclability Coated paper, corrugated cardboard sheet, and interleaf paper obtained in Examples and Comparative Examples were used as samples. After cutting 5 g of each sample to within 3 cm square, put it in a disintegrator with 500 ml of water for 10 minutes. Stir. The obtained slurry was observed, and a paper piece or film having a size of 1 cm square or more was evaluated as x, and a paper sheet or film not existing was evaluated as ○.
2) Material odor test Samples obtained in Examples and Comparative Examples were cut into a size of about 20 cm * about 30 cm, and each of them was sealed in a plastic bag of five pieces. After leaving it for one day, open the plastic bag, smell the smell in the plastic bag, do not smell the material odor such as SBR, x the material odor changed to a trace amount of plant odor, o do not smell at all The thing is marked with ◎.
3) Oxygen permeability The oxygen permeability is measured by the same pressure method using a gas permeability measuring device GPM-250 (manufactured by GL Sciences). (This measured value matches the measured value according to JIS-K-7126 B method.)
However, when the sample is a corrugated cardboard sheet, the deodorant coating liner is peeled off from the bonded corrugated cardboard sheet, and the oxygen permeability of only the deodorant coating liner is measured. When the sample is interleaf paper, the oxygen permeability of the deodorized coated paper before bonding is measured.
Having an oxygen permeability greater than 10000ml ^/ m 2 · 24h · atm is ×, the ^{1000~10000ml / m 2 · 24h · atm} ○, 1000ml / m 2 · 24h under · atm ones ◎ to.
4) TCA odor test In a lower container of a desiccator, 30 μl of a 1000 μg / ml TCA standard solution is placed in a petri dish and allowed to stand. Next, the sample obtained in each of Examples and Comparative Examples is sandwiched between the lid container and the lower container, and the lid is divided into an upper space and a lower space, and left at 40 ° C. for 24 hours. After 24 hours, 0.2 ml of air is sampled from the upper space with a gas tight syringe to measure the TCA amount. The TCA amount is measured by GC / MS (SIM method). JMS-700 (manufactured by JEOL Ltd.) is used as a measuring device. Those exceeding 10 ppb are marked with x, 1 to 10 ppb are marked with Δ, and those with less than 1 ppb are marked with ○.
[0049]
[Table 1]

[0050]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION By this invention, it became possible to obtain the deodorizing coated paper which has a disintegration property, can be recycled as used paper, and does not generate the peculiar odor derived from a synthetic resin emulsion.

Claims

In a coated paper having a coating layer containing a synthetic resin emulsion as a main component on at least one surface of a paper base material, the coating layer contains a plant extraction deodorant and / or a photocatalytic deodorant. Deodorized coated paper.

^2. The deodorized coated paper according to claim 1, wherein the oxygen permeability is 10,000 ml / m 2.24 h.atm or less.

3. The deodorized coated paper according to claim 1, wherein the coating layer contains a flat pigment having an aspect ratio of 5 or more.

An interleaf paper, wherein another base paper is stuck on the coating layer surface of the deodorized coated paper according to any one of claims 1 to 3.

A corrugated cardboard sheet using the deodorized coated paper according to any one of claims 1 to 4 as a liner forming at least one surface of the corrugated cardboard sheet.