【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオール中の水酸基とポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基とを反応させて得られる分子両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする湿気硬化型ポリウレタン接着剤は、従来、種々のものが検討されてきたが、そのうちの多くは、イソシアネート基と湿気(水)との反応で上記イソシアネート基の一部がアミンとなり、生成したアミンが残りのイソシアネート基と反応することにより硬化するものである。
【0003】
また、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、短時間で冷却固化して初期接着力が得られるので、包装材料、自動車、建築・建材等の各分野において幅広く使用されている。しかしながら、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は雰囲気中の湿気で硬化するため、被着体によっては完全硬化に非常に時間がかかるという問題があった。この問題を解決するために、反応促進触媒として3級アミンを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、これにより硬化速度は増加するが、加熱溶融時に増粘することが問題となっている。そこで、これを解消するために、リン酸エステルを添加し、熱安定性を向上させることが提案されている(特許文献2参照。)。しかしながら、リン酸エステルを添加しても熱安定性が必ずしも良いとは言えなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−7757号公報
【特許文献2】
特開2001−262113号公報(段落〔0024〕〜段落〔0031〕)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、湿気硬化速度が良好であると共に、熱安定性が良好な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明による湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、数平均分子量300〜4000のポリオールと過剰のポリイソシアネートを反応させて得られるウレタンプレポリマー100重量部、3級アミン0.01〜0.1重量部及び20℃で固体であるリン酸エステル1〜5重量部からなることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明による湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、上記請求項1の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤において、3級アミンがモルホリン環を有することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明による湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、上記請求項1又は2の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤において、リン酸エステルの融点が45〜110℃であることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明による湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、上記請求項1〜3のいずれかの湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤において、120℃における溶融粘度が30Pa・s以下であることを特徴とする。
【0010】
本発明に用いられるウレタンプレポリマーは、数平均分子量300〜4000のポリオールと過剰のポリイソシアネートを反応させて得られるものであり、分子両末端にイソシアネート基を有する。
【0011】
上記ポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0012】
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等のようなジカルボン酸等の多価カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール等のポリオールとの反応により得られるポリエステルポリオールや、ε−カプロラクタムを開環重合して得られるポリ−ε−カプロラクトンポリオール等が挙げられる。これらのポリエステルポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0013】
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。これらのポリエーテルポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0014】
上記ポリアルキレンポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。これらのポリアルキレンポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0015】
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリヘキサメチレンカーボネートポリオール、ポリシクロヘキサンジメチレンカーボネートポリオール等が挙げられる。これらのポリカーボネートポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0016】
本発明に用いられるポリオールの数平均分子量は、300未満になると耐熱性等に悪影響を生じ、4000を超えると粘度が高くなりすぎるので300〜4000に限定される。
【0017】
又、ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、MDIの液状変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート等が挙げられるが、なかでも蒸気圧、毒性、扱いやすさの面からMDIやMDIの液状変性物等が好適に用いられる。これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0018】
ウレタンプレポリマーの合成方法は、特別なものではなく、例えば、前記ポリオールと上記ポリイソシアネート化合物とをポリオール中の水酸基(OH)に対するポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基(NCO)の比率(NCO/OH)がモル比で1.5〜2.5となるような割合で混合し、窒素気流中で、80〜100℃程度の温度で3〜5時間程度反応させることにより、所望のウレタンプレポリマーを得ることができる。
【0019】
上記NCO/OH(モル比)が1.5未満であると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くなり過ぎて、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤とすることが困難となる場合があり、逆にNCO/OH(モル比)が2.5を超えると、得られる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が硬化時に発泡を起こし易くなって硬化物の凝集力が低下し、十分な接着強度が得られないことがあるので、NCO/OH(モル比)は1.5〜1.9が好ましい。
【0020】
本発明で用いられるウレタンプレポリマーは、単一のウレタンプレポリマーであっても良いし、予め合成された複数のウレタンプレポリマーが所定の割合で混合されたものであっても良い。
【0021】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、上記ウレタンプレポリマー100重量部に対し、3級アミンが0.01〜0.1重量部添加されていることが必要である。
【0022】
上記3級アミンとは、窒素原子に3つの炭素原子が結合した構造のアミンであり、特に下記式(1)で表されるモルホリン環を有する化合物が好ましい。
【0023】
【化1】
(式中、R1 及びR2 は、水素原子又はアルキル基を表し、nは正の整数を表す。)
【0024】
上記モルホリン環を有する化合物としては、例えば、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、ジ(2,6−ジメチルモルホリノエチル)エーテル、ビス{2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル}−{2−(4−モルホリノ)エチル}アミン、ビス{2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル}−{2−(2,6−エチル−4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(4−モルホリノ)プロピル}アミン、トリス{2−(4−モルホリノ)ブチル}アミン、トリス{2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(2−エチル−4−モルホリノ)エチル}アミン等が挙げられる。これらのモルホリン環を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0025】
上記3級アミンの特定量を添加することにより、得られる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、湿気硬化速度が向上する。
【0026】
ウレタンプレポリマー100重量部に対する3級アミンの添加量が0.01重量部未満であると、3級アミンの添加に基づく上記効果を十分に得られず、逆にウレタンプレポリマー100重量部に対する3級アミンの添加量が0.1重量部を超えると、得られる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の常温における貯蔵安定性や加熱溶融時の熱安定性等が低下する。ウレタンプレポリマー100重量部に対する3級アミンの添加量としては、0.02〜0.1重量部の範囲がより好ましく、0.02〜0.09重量部の範囲が更に好ましく、0.03〜0.08重量部の範囲が特に好ましい。
【0027】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、上記ウレタンプレポリマー100重量部に対し、20℃で固体であるリン酸エステルが1〜5重量部添加されていることが必要である。
【0028】
上記リン酸エステルとしては、例えば、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート(融点49.9℃)、オクタデシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が挙げられ、20℃で固体である。上記リン酸エステルとしては、融点が45〜110℃であるものが特に好ましい。これらのリン酸エステルは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0029】
上記リン酸エステルの特定量を添加することにより、得られる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、加熱溶融時の溶融粘度が低下すると共に、熱安定性も向上し、且つ20℃で固体であるため、20℃で湿気硬化中は固化しており反応を抑制することがないため、湿気硬化速度を阻害することが無い。
【0030】
ウレタンプレポリマー100重量部に対するリン酸エステルの添加量が1重量部未満であると、リン酸エステルの添加に基づく上記効果を十分に得られず、逆にウレタンプレポリマー100重量部に対するリン酸エステルの添加量が5重量部を超えると、得られる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の硬化速度が遅くなる。
【0031】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤には、必須成分であるウレタンプレポリマー、3級アミン、リン酸エステル以外に、必要に応じてウレタンプレポリマーと非相溶の熱可塑性樹脂が配合されていてもよい。上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体等の熱可塑性ゴムやポリプロピレン、ポリエチレン、α−オレフィン共重合体等のポリオレフィン樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂を配合することにより、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の硬化後の強度を高めることができる。ただし、これらの熱可塑性樹脂はいずれもウレタンプレポリマーと相溶しないので多量に使用すると、上記接着剤の接着性を低下させるおそれがある。
【0032】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤には、更に、必要に応じて、パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックス等のワックス類、無機又は有機充填剤等が配合されていてもよい。
【0033】
また、必要に応じて、活性水素基を持たず数平均分子量が300〜1万の低分子量ポリマーが配合されていてもよい。活性水素基を持たないポリマーとは、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基と反応する官能基を持たないポリマーを意味し、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基を持たないポリマーであり、具体的には、末端をエステル化したポリエステル樹脂、アクリル樹脂、末端をアルキル化したポリエーテルポリオール等が挙げられる。
【0034】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の120℃における溶融粘度の好ましい上限は30Pa・sである。30Pa・sを超えると、塗工等が困難なことがある。
【0035】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を製造する方法としては特別なものではなく、必須成分であるウレタンプレポリマー、3級アミン及びリン酸エステルの各所定量と必要に応じて添加される上記各種添加剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを秤量し、例えばミキサーやニーダー、三本ロール等の加熱装置を備えた混合機を用いて、加熱下で予備混合を行った後、窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下や減圧脱水雰囲気下で加熱脱水を行い、次いで、必要に応じて、上記混合機を用いて均一に加熱混練することにより、所望の湿気硬化型接着剤組成物を得ることができる。
【0036】
上記製造において、ウレタンプレポリマーと3級アミン、リン酸エステル及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上との混合方法は、特に限定されるものではなく、例えば、先ずウレタンプレポリマーを合成し、このウレタンプレポリマーに対して、3級アミン、リン酸エステル及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上を添加し混合する方法を採っても良いし、又、ウレタンプレポリマー合成用の一方の原料であるポリオールに対して、3級アミン、リン酸エステル及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上の一部もしくは全部を先ず添加し混合した後、ウレタンプレポリマー合成用の他方の原料であるポリイソシアネート化合物を添加してウレタンプレポリマーを合成し、次いで、3級アミン、リン酸エステル及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上の残部がある場合には、その残部を添加し混合する方法を採っても良い。
【0037】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、ホットメルト型接着剤として用いられるものであり、その使用方法は、特別なものではなく、例えば加熱装置を備えたロールコーター、スプレー塗布機、PURホットメルトアプリケーター、ハンドガン等の通常のホットメルト塗布装置を用いて、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を加熱溶融した後、対象とする被着体の一方に塗布し、次いで対象とする被着体の他方を積層し、圧着すれば良い。
【0038】
又、塗布する時の形態(パターン)も、特に限定されるものではなく、ビード状、スパイラル状、フォーム状、ドット状等の如何なる形態(パターン)であっても良い。
【0039】
【作用】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、ウレタンプレポリマーに対して、3級アミン及びリン酸エステルの特定量が添加されているので、湿気硬化速度が良好であると共に、熱安定性が良好である。すなわち、3級アミンの特定量が添加されているので、湿気硬化速度が向上する。又、特定量のリン酸エステルが添加されているので、加熱溶融時の溶融粘度が低下すると共に、熱安定性も向上し、且つリン酸エステルが20℃で固体であるため、20℃で湿気硬化中は固化しており反応を抑制することがないので、湿気硬化速度を阻害することが無い。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例をあげるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重量部」を意味する。
【0041】
(実施例1)
結晶性ポリエステルポリオール(豊国製油社製、商品名:HS−2H200S、分子量2000)60部、非晶性ポリエーテルポリオール(旭電化工業社製、商品名BPX−55、分子量790)40部、3級アミンとしてモルホリン環を有する化合物(サンアプロ社製、商品名:U−CAT651M)0.04部、及びリン酸エステルとしてトリフェニルホスフェート(第八化学社製、商品名:TPP)4部を120℃にて加熱溶融し、0.13kPa以下に減圧した環境下で120℃で30分間脱水した。次いで、脱水後の混合物を100℃に温度調節した後、窒素ガス雰囲気下で、ジフェニルメタンジイソシアネート(三菱化学社製、商品名:Isonate125M)32部を添加した。この混合物を100℃で2時間溶融混合した後、0.13kPa以下に減圧した環境下で100℃で20分間攪拌して脱泡を行い、窒素ガス下で冷却して湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得た。
【0042】
(比較例1)
モルホリン環を有する化合物(サンアプロ社製、商品名:U−CAT651M)の添加量を2部としたことの他は、実施例1と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を製造した。
【0043】
(比較例2)
トリフェニルホスフェート(第八化学社製、商品名:TPP)の添加量を15部としたことの他は、比較例1と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を製造した。
【0044】
(評価)
実施例1及び比較例1、2で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を以下の方法により100℃で24時間加熱し、加熱する前後で以下の方法により溶融粘度の測定を行い、熱安定性の指標とした。
加熱前後の溶融粘度の測定:ブルックフィールドBM型回転粘度計を用いて、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の120℃における初期粘度(Pa・s)を測定した。又、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を内容積300mlのアルミカートリッジ中に充填し、密閉した状態で100℃のオーブン中に24時間放置し加熱した後、同様にして加熱後粘度(Pa・s)を測定した。
【0045】
また、125μm厚の白色PETフィルム(東レ社製、ルミラーE28G)2枚の間に実施例1又は比較例1、2で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を挟み、総厚み約500μm厚の積層体を作製した。この積層体を23℃、60%RHの雰囲気下で硬化させ、完全硬化までに要した日数を測定し、反応速度の指標とした。なお、硬化の完了の確認は、23℃、60%RHの雰囲気下に投入した後の積層体を100℃のオーブンで30分間加熱した後に目視で行い、発泡が起こっていなければ硬化が完了しているとした。
以上の評価の結果を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】
表1に示したように、実施例1で製造された湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、熱安定性及び湿気硬化速度共に良好であった。しかし、比較例1では、モルホリン環を有する化合物の添加量が大きいため湿気硬化速度は速くなったが、熱安定性が著しく悪くなった。また、比較例2ではモルホリン環を有する化合物の添加量を比較例1と同量としておき、トリフェニルホスフェートの添加量を大きくすることにより、熱安定性の向上を図ろうとしたが、熱安定性は良好となったが、湿気硬化速度が著しく悪くなった。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、ウレタンプレポリマーに対して、3級アミン及びリン酸エステルの特定量が添加されているので、湿気硬化速度が良好であると共に、熱安定性が良好である。すなわち、常温における貯蔵安定性や加熱溶融時の熱安定性が良好であり、溶融粘度も低いので、塗布作業性や取扱い性に優れる。又、速やかに湿気硬化し、硬化後は優れた接着強度や耐熱性、弾性や耐衝撃性等を発現する。
【0049】
即ち、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、上記優れた諸性能を兼備するので、各種工業用接着剤や現場施工用接着剤として好適に用いられる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a moisture-curable polyurethane hot melt adhesive.
[0002]
[Prior art]
Various moisture-curable polyurethane adhesives based on urethane prepolymers having isocyanate groups at both molecular ends obtained by reacting hydroxyl groups in polyols with isocyanate groups in polyisocyanate compounds have been studied. However, most of them are those in which a part of the isocyanate group is converted into an amine by the reaction between the isocyanate group and moisture (water), and the generated amine is cured by reacting with the remaining isocyanate group.
[0003]
Further, the moisture-curable polyurethane hot-melt adhesive is cooled and solidified in a short time to obtain an initial adhesive strength, and is therefore widely used in various fields such as packaging materials, automobiles, construction and building materials. However, since the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive is cured by moisture in the atmosphere, there is a problem that it takes a very long time for complete curing depending on the adherend. In order to solve this problem, a method using a tertiary amine as a reaction promoting catalyst has been proposed (for example, see Patent Document 1). However, although this increases the curing speed, there is a problem that the viscosity increases during heating and melting. Then, in order to solve this, it has been proposed to add a phosphate ester to improve the thermal stability (see Patent Document 2). However, even if a phosphate ester was added, the thermal stability was not always good.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H10-7775 [Patent Document 2]
JP 2001-262113 A (paragraphs [0024] to [0031])
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a moisture-curable polyurethane hot-melt adhesive having a good moisture-curing rate and good thermal stability in view of the above-mentioned conventional problems.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive according to the first aspect of the present invention is obtained by reacting a polyol having a number average molecular weight of 300 to 4,000 with an excess of polyisocyanate, 100 parts by weight of a urethane prepolymer, and a tertiary amine of 0.01 to 100 parts by weight. It is characterized by comprising 0.1 part by weight and 1 to 5 parts by weight of a phosphate ester which is solid at 20 ° C.
[0007]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive according to the second aspect of the present invention is characterized in that in the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the first aspect, the tertiary amine has a morpholine ring.
[0008]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive according to the invention of claim 3 is characterized in that, in the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of claim 1 or 2, the melting point of the phosphate ester is 45 to 110 ° C. I do.
[0009]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive according to the invention according to claim 4 is the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive according to any one of claims 1 to 3, wherein the melt viscosity at 120 ° C. is 30 Pa · s or less. It is characterized by.
[0010]
The urethane prepolymer used in the present invention is obtained by reacting a polyol having a number average molecular weight of 300 to 4000 with an excess of polyisocyanate, and has isocyanate groups at both molecular terminals.
[0011]
Examples of the polyol include a polyester polyol, a polyether polyol, a polyalkylene polyol, and a polycarbonate polyol. These polyols may be used alone or in combination of two or more.
[0012]
Examples of the polyester polyol include terephthalic acid, isophthalic acid, 1,5-naphthalic acid, 2,6-naphthalic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, deca Methylene dicarboxylic acid, polycarboxylic acid such as dicarboxylic acid such as dodecamethylene dicarboxylic acid and ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1, Examples include polyester polyols obtained by reaction with polyols such as 5-pentanediol, 1,6-hexanediol, and cyclohexanediol, and poly-ε-caprolactone polyols obtained by ring-opening polymerization of ε-caprolactam. These polyester polyols may be used alone or in combination of two or more.
[0013]
Examples of the polyether polyol include polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol, and the like. These polyether polyols may be used alone or in combination of two or more.
[0014]
Examples of the polyalkylene polyol include polybutadiene polyol, hydrogenated polybutadiene polyol, hydrogenated polyisoprene polyol, and the like. These polyalkylene polyols may be used alone or in combination of two or more.
[0015]
Examples of the polycarbonate polyol include polyhexamethylene carbonate polyol, polycyclohexane dimethylene carbonate polyol, and the like. These polycarbonate polyols may be used alone or in combination of two or more.
[0016]
When the number average molecular weight of the polyol used in the present invention is less than 300, heat resistance and the like are adversely affected, and when it exceeds 4,000, the viscosity becomes too high, so that it is limited to 300 to 4000.
[0017]
Examples of the polyisocyanate compound used for the synthesis of the urethane prepolymer include, for example, tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate (MDI), a liquid modification of MDI, hexamethylene diisocyanate, xylylene diisocyanate, cyclohexane phenylene diisocyanate, naphthalene-1, Examples thereof include 5-diisocyanate, and among them, MDI or a liquid modified product of MDI is preferably used in terms of vapor pressure, toxicity, and ease of handling. These polyisocyanate compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0018]
The method for synthesizing the urethane prepolymer is not particularly limited. For example, the ratio of the polyol and the polyisocyanate compound to the ratio of the isocyanate group (NCO) in the polyisocyanate compound to the hydroxyl group (OH) in the polyol (NCO / OH) Are mixed at a molar ratio of 1.5 to 2.5, and reacted in a nitrogen stream at a temperature of about 80 to 100 ° C. for about 3 to 5 hours to obtain a desired urethane prepolymer. be able to.
[0019]
When the NCO / OH (molar ratio) is less than 1.5, the viscosity of the obtained urethane prepolymer becomes too high, and it may be difficult to obtain a moisture-curable polyurethane hot melt adhesive. When the NCO / OH (molar ratio) exceeds 2.5, the obtained moisture-curable polyurethane hot melt adhesive tends to foam at the time of curing, and the cohesive force of the cured product is reduced, and sufficient adhesive strength is obtained. Therefore, the NCO / OH (molar ratio) is preferably 1.5 to 1.9.
[0020]
The urethane prepolymer used in the present invention may be a single urethane prepolymer or a mixture of a plurality of urethane prepolymers synthesized in advance at a predetermined ratio.
[0021]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention needs to have 0.01 to 0.1 part by weight of a tertiary amine added to 100 parts by weight of the urethane prepolymer.
[0022]
The tertiary amine is an amine having a structure in which three carbon atoms are bonded to a nitrogen atom, and a compound having a morpholine ring represented by the following formula (1) is particularly preferable.
[0023]
Embedded image
(In the formula, R 1 and R 2 represent a hydrogen atom or an alkyl group, and n represents a positive integer.)
[0024]
Examples of the compound having a morpholine ring include 2,2′-dimorpholino diethyl ether, di (2,6-dimethylmorpholinoethyl) ether and bis {2- (2,6-dimethyl-4-morpholino) ethyl} -{2- (4-morpholino) ethyl} amine, bis {2- (2,6-dimethyl-4-morpholino) ethyl}-{2- (2,6-ethyl-4-morpholino) ethyl} amine, tris {2- (4-morpholino) ethyl} amine, tris {2- (4-morpholino) propyl} amine, tris {2- (4-morpholino) butyl} amine, tris {2- (2,6-dimethyl-4) -Morpholino) ethyl} amine, tris {2- (2,6-diethyl-4-morpholino) ethyl} amine, tris {2- (2-ethyl-4-morpholino) ethyl} amine And the like. These compounds having a morpholine ring may be used alone or in combination of two or more.
[0025]
By adding a specific amount of the tertiary amine, the obtained moisture-curable polyurethane hot melt adhesive has an improved moisture-curing rate.
[0026]
If the amount of the tertiary amine is less than 0.01 part by weight based on 100 parts by weight of the urethane prepolymer, the above-mentioned effect based on the addition of the tertiary amine cannot be sufficiently obtained. If the amount of the secondary amine exceeds 0.1 parts by weight, the resulting moisture-curable polyurethane hot melt adhesive will have poor storage stability at room temperature, thermal stability during heat melting, and the like. The amount of the tertiary amine to be added to 100 parts by weight of the urethane prepolymer is more preferably in the range of 0.02 to 0.1 part by weight, still more preferably in the range of 0.02 to 0.09 part by weight, and more preferably 0.03 to 0.09 part by weight. A range of 0.08 parts by weight is particularly preferred.
[0027]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention requires that 1 to 5 parts by weight of a phosphate ester which is solid at 20 ° C. is added to 100 parts by weight of the urethane prepolymer.
[0028]
Examples of the phosphoric ester include tricresyl phosphate, triphenyl phosphate (melting point 49.9 ° C.), octadecyl phosphite, tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite, cyclic neopentane tetra Ilbis (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite and the like, which are solid at 20 ° C. As the phosphoric acid ester, those having a melting point of 45 to 110 ° C are particularly preferable. These phosphate esters may be used alone or in combination of two or more.
[0029]
By adding a specific amount of the phosphoric acid ester, the obtained moisture-curable polyurethane hot melt adhesive has a reduced melt viscosity at the time of heating and melting, has improved thermal stability, and is solid at 20 ° C. Therefore, it is solidified during moisture curing at 20 ° C. and does not inhibit the reaction, so that the moisture curing rate is not hindered.
[0030]
If the amount of the phosphoric acid ester relative to 100 parts by weight of the urethane prepolymer is less than 1 part by weight, the above effects based on the addition of the phosphoric acid ester cannot be sufficiently obtained. If the amount exceeds 5 parts by weight, the curing rate of the obtained moisture-curable polyurethane hot melt adhesive will decrease.
[0031]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention contains, as necessary, a thermoplastic resin incompatible with the urethane prepolymer, in addition to the urethane prepolymer, tertiary amine, and phosphate ester, which are essential components. May be. The thermoplastic resin is not particularly limited, and examples thereof include thermoplastic resins such as styrene butadiene styrene block copolymer, styrene isoprene styrene block copolymer, styrene ethylene butylene styrene block copolymer, and styrene ethylene propylene styrene block copolymer. Examples include rubber, polyolefin resins such as polypropylene, polyethylene, and α-olefin copolymer. By blending these thermoplastic resins, the strength after curing of the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention can be increased. However, since none of these thermoplastic resins are compatible with the urethane prepolymer, the use of a large amount thereof may lower the adhesiveness of the adhesive.
[0032]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention may further contain waxes such as paraffin wax and microcrystalline wax, and inorganic or organic fillers, if necessary.
[0033]
If necessary, a low molecular weight polymer having no active hydrogen group and a number average molecular weight of 300 to 10,000 may be blended. The polymer having no active hydrogen group means a polymer having no functional group that reacts with an isocyanate group of the urethane prepolymer, for example, a polymer having no hydroxyl group, amino group, or carboxyl group, and specifically, And polyester resins and acrylic resins whose terminals are esterified, and polyether polyols whose terminals are alkylated.
[0034]
The preferable upper limit of the melt viscosity at 120 ° C. of the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention is 30 Pa · s. If it exceeds 30 Pa · s, coating or the like may be difficult.
[0035]
The method for producing the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention is not particularly limited, and the above-mentioned predetermined amounts of the urethane prepolymer, the tertiary amine and the phosphate ester, which are essential components, and the above-mentioned additives are added as necessary. After weighing one or more predetermined amounts of various additives, and performing premixing under heating using a mixer equipped with a heating device such as a mixer, a kneader, or a three-roll, for example, Heat dehydration under an inert gas atmosphere such as a gas or under a reduced pressure dehydration atmosphere, and then, if necessary, by uniformly heating and kneading using the above mixer, a desired moisture-curable adhesive composition Can be obtained.
[0036]
In the above production, the method of mixing the urethane prepolymer with one or more of the tertiary amine, the phosphoric acid ester, and the various additives that are optionally added is not particularly limited. A method of synthesizing a urethane prepolymer and adding and mixing one or more of a tertiary amine, a phosphoric acid ester and various additives to be added as necessary to the urethane prepolymer may be employed. Good, or one or two or more of tertiary amines, phosphate esters and various additives to be added as necessary to polyol which is one raw material for urethane prepolymer synthesis. After adding and mixing all, a polyisocyanate compound, which is the other raw material for urethane prepolymer synthesis, is added to synthesize a urethane prepolymer. Then, tertiary amines, if there is one or more of the remainder of the various additives are added according to phosphoric acid esters and optionally may be adopted a method of mixing by adding the remainder.
[0037]
The moisture-curable polyurethane hot-melt adhesive of the present invention is used as a hot-melt adhesive, and its use is not particularly limited. For example, a roll coater equipped with a heating device, a spray coater, a PUR Using a normal hot-melt applicator such as a hot-melt applicator or hand gun, heat-melt the moisture-curable polyurethane hot-melt adhesive, apply it to one of the target adherends, and then apply the target adherends May be laminated and crimped.
[0038]
The form (pattern) at the time of application is not particularly limited, and may be any form (pattern) such as a bead, a spiral, a foam, and a dot.
[0039]
[Action]
The moisture-curable polyurethane hot-melt adhesive of the present invention has a good moisture-curing rate and a high thermal stability because a specific amount of a tertiary amine and a phosphate ester is added to the urethane prepolymer. Good. That is, since the specific amount of the tertiary amine is added, the moisture curing speed is improved. Further, since a specific amount of the phosphate ester is added, the melt viscosity at the time of heating and melting is reduced, and the thermal stability is also improved. During the curing, it is solidified and does not inhibit the reaction, so that the moisture curing rate is not hindered.
[0040]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
EXAMPLES The present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples. In the examples, “parts” means “parts by weight”.
[0041]
(Example 1)
60 parts of crystalline polyester polyol (manufactured by Toyokuni Oil Co., Ltd., trade name: HS-2H200S, molecular weight 2000), 40 parts of amorphous polyether polyol (manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd., trade name: BPX-55, molecular weight 790), tertiary 0.04 part of a compound having a morpholine ring as an amine (manufactured by San Apro Co., trade name: U-CAT651M) and 4 parts of triphenyl phosphate (manufactured by Daihachi Chemical Co., trade name: TPP) as a phosphoric acid ester are heated at 120 ° C. The mixture was heated and melted, and dehydrated at 120 ° C. for 30 minutes under a reduced pressure of 0.13 kPa or less. Next, after adjusting the temperature of the mixture after dehydration to 100 ° C., 32 parts of diphenylmethane diisocyanate (trade name: Isonate 125M, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) was added under a nitrogen gas atmosphere. This mixture is melted and mixed at 100 ° C. for 2 hours, and then deaerated by stirring at 100 ° C. for 20 minutes in an environment where the pressure is reduced to 0.13 kPa or less, and cooled under nitrogen gas to bond a moisture-curable polyurethane hot melt. Agent was obtained.
[0042]
(Comparative Example 1)
A moisture-curable polyurethane hot melt adhesive was produced in the same manner as in Example 1 except that the amount of the compound having a morpholine ring (manufactured by San Apro Co., trade name: U-CAT651M) was changed to 2 parts.
[0043]
(Comparative Example 2)
A moisture-curable polyurethane hot melt adhesive was produced in the same manner as in Comparative Example 1, except that the addition amount of triphenyl phosphate (trade name: TPP, manufactured by Eighth Chemical Co., Ltd.) was changed to 15 parts.
[0044]
(Evaluation)
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive obtained in Example 1 and Comparative Examples 1 and 2 was heated at 100 ° C. for 24 hours by the following method, and the melt viscosity was measured by the following method before and after heating. It was used as an indicator of stability.
Measurement of melt viscosity before and after heating: The initial viscosity (Pa · s) at 120 ° C. of the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive was measured using a Brookfield BM type rotational viscometer. Further, a moisture-curable polyurethane hot melt adhesive was filled in an aluminum cartridge having an internal volume of 300 ml, left standing in an oven at 100 ° C. for 24 hours in a sealed state, heated, and then similarly heated to a viscosity (Pa · s). ) Was measured.
[0045]
The moisture-curable polyurethane hot melt adhesive obtained in Example 1 or Comparative Examples 1 and 2 was sandwiched between two 125 μm-thick white PET films (Lumirror E28G, manufactured by Toray Industries Inc.), and the total thickness was about 500 μm. Was produced. This laminate was cured in an atmosphere of 23 ° C. and 60% RH, and the number of days required for complete curing was measured and used as an index of the reaction rate. The completion of the curing was confirmed visually after heating the laminate in an atmosphere of 23 ° C. and 60% RH for 30 minutes in an oven at 100 ° C. If no foaming had occurred, the curing was completed. I said
Table 1 shows the results of the above evaluations.
[0046]
[Table 1]
[0047]
As shown in Table 1, the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive prepared in Example 1 had good thermal stability and moisture curing rate. However, in Comparative Example 1, although the moisture curing rate was increased due to the large addition amount of the compound having a morpholine ring, the thermal stability was significantly deteriorated. In Comparative Example 2, the amount of the compound having a morpholine ring was set to be the same as that in Comparative Example 1, and the amount of triphenyl phosphate was increased to increase the thermal stability. Was good, but the moisture curing rate was significantly worse.
[0048]
【The invention's effect】
As described above, the moisture-curable polyurethane hot melt adhesive of the present invention has a good moisture-curing rate because a specific amount of the tertiary amine and the phosphate ester is added to the urethane prepolymer. In addition, the thermal stability is good. That is, the storage stability at room temperature and the thermal stability at the time of heating and melting are good, and the melt viscosity is low. Further, it quickly cures with moisture, and after curing, exhibits excellent adhesive strength, heat resistance, elasticity, impact resistance and the like.
[0049]
That is, the moisture-curable polyurethane hot-melt adhesive of the present invention has the above-mentioned various excellent properties, and is therefore suitably used as various industrial adhesives and on-site adhesives.