JP2004123591A - 鼻炎治療用固形製剤 - Google Patents

鼻炎治療用固形製剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2004123591A
JP2004123591A JP2002288719A JP2002288719A JP2004123591A JP 2004123591 A JP2004123591 A JP 2004123591A JP 2002288719 A JP2002288719 A JP 2002288719A JP 2002288719 A JP2002288719 A JP 2002288719A JP 2004123591 A JP2004123591 A JP 2004123591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid preparation
ketotifen fumarate
total alkaloid
belladonna total
discoloration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002288719A
Other languages
English (en)
Inventor
Norikazu Fujii
紀和 藤井
Masaharu Numao
正晴 沼尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2002288719A priority Critical patent/JP2004123591A/ja
Publication of JP2004123591A publication Critical patent/JP2004123591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドを配合した安定性及び商品性の高い固形製剤を提供すること。
【解決手段】その配合割合がフマル酸ケトチフェンとして0.2〜0.5質量%であり、かつベラドンナ総アルカロイドとして0.03〜0.075質量%である固形製剤。
【選択図】     なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイド配合の内服固形製剤に関する。更に詳しくは、フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドの配合に起因する製剤の変色を防止した内服固形製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
医薬品もしくは医薬部外品において、その製剤の性状、安定性は製剤の安全性、商品的価値の見地から重要な要素となる。一般用医薬品は、医療用医薬品と比較して有効成分を多数配合する配合剤が多い。一方、これらの製剤中に配合されている成分の中には、その性質上同時に配合した場合、互いに化学反応を起こして変色したり、融点降下をおこして性状が変化したりして、安定性に問題を呈することがある。
【0003】
このように、配合禁忌となっている成分を同一製剤に配合する方法として、配合禁忌成分を別顆粒とする方法がある。具体的に、アセトアミノフェン、アスパルテーム及び酸味を呈する物質を同時に配合すると変色を起こすため、アセトアミノフェンを他の2成分と別顆粒にする方法が開示されている(特許文献1)。また、イブプロフェン及びフェニルプロパノールアミンを同時に配合した製剤においても、これら安定性を保つ製剤を製造するため、これらの2成分を別々に造粒する固形製剤が開示されている(特許文献2)。同様に、配合禁忌となる二成分を分離させて打錠する三層錠もある。
【0004】
これらの方法は、それぞれ配合禁忌となる成分毎に造粒する工程が入り、製造工程が増えるため、製造時間及びコストが増大するといった問題があった。コストが上がり製品の価格が上がると、商品性としては問題がある。したがって、配合禁忌である成分を含んでいても、製造工程が少ない製剤が望まれる。
【0005】
今回発明者らは、抗アレルギー剤であるフマル酸ケトチフェンと鼻水を抑える効果のあるベラドンナ総アルカロイドを同時に配合すると変色を起こし、配合禁忌であることを見出した。今までに、フマル酸ケトチフェンとベラドンナ総アルカロイドを配合したチュアブル錠が開示されている(特許文献3、特許文献4)。しかし、このチュアブル錠は2成分の配合割合が高く、保存安定性に問題があると考えられる(特許文献3)。また、別にこの2成分を配合した錠剤が示されているが(特許文献4)、この2成分の配合割合が低すぎて、服用量が非常に多くなってしまう。この文献に示された製剤は1日服用量として1500mgとなってしまい、通常1日2回服用されるフマル酸ケトチフェン配合の製剤では、1回服用量として750mgとなる。これでは、服用しにくく商品性が悪くなると考えられる。
【0006】
今日まで、この2成分を配合した製剤について、同時に造粒し、かつ安定性、商品性の高い固形製剤については未だに知られていない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−294524
【特許文献2】
特開平6−9382
【特許文献3】
特開2000−95707(実施例4)
【特許文献4】
特開平10−45576(実施例3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドを同時に造粒し、安定性、商品性の高い固形製剤を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドの一製剤中の配合割合を一定の割合にすることによって、同時に造粒しても安定性、商品性の高い製剤を提供できることを見出した。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のフマル酸ケトチフェンは、抗アレルギー薬として使用されており、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、皮膚炎等の効能・効果を有する薬物である。
【0011】
ベラドンナ総アルカロイドは、抗コリン作用を有する薬物で、鼻水を止める作用があり、一般用医薬品の鼻炎薬に多用されている薬物である。
【0012】
本発明のフマル酸ケトチフェンの配合割合は1固形製剤中に0.2〜0.5質量%である。また、ベラドンナ総アルカロイドの配合割合は1個形製剤中に0.03〜0.075質量%である。
本発明で「同時に造粒する」とは、フマル酸ケトチフェンとベラドンナ総アルカロイドを別々の顆粒に分けることなく、1顆粒に配合し造粒することである。この場合に、造粒物の調製法は一般に利用される造粒法を用いる。例えば、湿式造粒法や乾式造粒法などを用いることができる。
【0013】
本発明の固形製剤とは、錠剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤及びカプセル剤等の経口の固体状の製剤をいう。この中でも、本発明においては錠剤が好ましい。また、この本発明品である固形製剤の1回服用量は650mg以内である。これ以上になると、服用しにくくなり商品性が悪くなるからである。
【0014】
本発明品は、フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイド以外であっても、他の薬効成分を含むことができる。このような薬効成分としては、塩酸プソイドエフェドリンや塩酸フェニレフリン等の血管収縮剤、塩化リゾチームやセラペプチダーゼ等の消炎剤、カフェインや無水カフェイン等の中枢神経興奮薬、甘草、生姜、人参等の生薬もしくは生薬エキス、ビタミンB類やビタミンC等のビタミン類などが挙げられる。
【0015】
これ以外に本発明の効果を損なわない範囲で、固形製剤の製造に通常使用される添加剤を用いることができる。例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、脂質、界面活性剤、甘味剤、矯味剤、香料等が挙げられる。
【0016】
【実施例】
以下に、実施例、比較例及び試験例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等により限定されるものではない。
実施例1
(処方)
塩酸プソイドエフェドリン         120g
ベラドンナ総アルカロイド           0.4g
フマル酸ケトチフェン             2.76g
無水カフェイン              100g
乳糖                   745.44g
結晶セルロース               60g
ヒドロキシプロピルセルロース        40g
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース    60g
軽質無水ケイ酸                8.4g
上記の各成分及び分量を秤量し、混合、粉砕した後得られた混合粉末を、精製水を造粒溶媒として高速攪拌造粒機で造粒した。乾燥後得られた造粒物を篩過し、篩上品を粗砕後篩過品に加え、さらにステアリン酸マグネシウム4.8g及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース60gを加えて混合・打錠し、1錠重量300mgの素錠(1回2錠、固形製剤として600mgを1回に服用、1日2回服用)を得た。
実施例2
(処方)
塩酸フェニレフリン                 20g
ベラドンナ総アルカロイド               0.4g
フマル酸ケトチフェン                 2.76g
無水カフェイン                  100g
マンニトール                   167.2g
結晶セルロース                  112g
ヒドロキシプロピルセルロース            42g
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース       112g
軽質無水ケイ酸                     4.2g
上記の各成分及び分量を秤量し、混合、粉砕した後得られた混合粉末を、精製水を造粒溶媒として高速攪拌造粒機で造粒した。乾燥後得られた造粒物を篩過し、篩上品を粗砕後篩過品に加え、さらにステアリン酸マグネシウム2.8gを加えて混合・打錠、1錠重量140mgの素錠(1回2錠、固形製剤として280mgを1回に服用、1日2回服用)を得た。
比較例1
(処方)
塩酸プソイドエフェドリン               60g
ベラドンナ総アルカロイド                0.4g
フマル酸ケトチフェン                  2.76g
無水カフェイン                   100g
乳糖                        240.49g
結晶セルロース                   25g
ヒドロキシプロピルセルロース            16.6g
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース        25g
軽質無水ケイ酸                    3.5g
上記の各成分及び分量を秤量し、実施例1に準拠して造粒した後、ステアリン酸マグネシウム2g及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース25gを加えて混合・打錠し、1錠重量125mgの素錠(1回2錠、固形製剤として250mgを1回に服用、1日2回服用)を得た。
比較例2
(処方)
塩酸フェニレフリン                 20g
ベラドンナ総アルカロイド               0.4g
フマル酸ケトチフェン                  2.76g
無水カフェイン                  100g
マンニトール                    84.24g
結晶セルロース                   80g
ヒドロキシプロピルセルロース            30g
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース        80g
軽質無水ケイ酸                     3g
上記の各成分及び分量を秤量し、実施例2に準拠して造粒した後、ステアリン酸マグネシウム2gを加えて混合・打錠し、1錠重量100mg(1回2錠、固形製剤として200mgを1回に服用、1日2回服用)の素錠を得た。
比較例3
(処方)
塩酸プソイドエフェドリン              90g
ベラドンナ総アルカロイド               0.6g
フマル酸ケトチフェン                 2.76g
無水カフェイン                 100g
フントウ                    100g
マンニトール                  198.9g
エリスリトール                   50g
アスパルテーム                  90g
ステビア精製抽出物                15g
ポリビニルピロリドン               60g
クエン酸                     30g
軽質無水ケイ酸                   6g
上記の各成分及び分量を秤量し、混合、粉砕した後得られた混合粉末を、精製水を造粒溶媒として流動層造粒乾燥機で造粒・乾燥した。得られた造粒物を篩過し、篩上品を粗砕後篩過品に加え、さらにステアリン酸マグネシウム3g,香料(ペパーミント)0.74g及びl−メントール3gを加えて混合・打錠し、1錠重量187.5mgのチュアブル錠(1回2錠、固形製剤として375mgを1回に服用、1日2回服用)を得た。
【0017】
〔試験例〕
フマル酸ケトチフェンおよびベラドンナ総アルカロイドの濃度が異なる物理的混合物(表1および表2)を調製し、蓋付ガラス瓶に入れて65℃で2週間保存した。
【0018】
【表1】
Figure 2004123591
【0019】
【表2】
Figure 2004123591
【0020】
保存後のサンプルの変色状況を計5名のパネラーにより評価した。変色状況の評価は、変色の強さを以下の基準により数値化して比較した。
【0021】
変色の評価(5℃保存品との比較による)
全く変色を認めない     1点
ほとんど変色を認めない   2点
変色を認めるが許容できる  3点
変色を認め、許容できない  4点
著しい変色を認める     5点
試験結果(パネラー5名の平均得点)を表3に示す。本結果より、フマル酸ケトチフェンとベラドンナ総アルカロイドを同時に配合すると変色を起こすことが分かった。また、これら成分を別々の顆粒に分けることなく、1顆粒中に配合しても、その配合割合を一定の割合以下とすることによって、変色を防止できる可能性が示唆された。
【0022】
【表3】
Figure 2004123591
【0023】
次に、実施例1、2で得られた素錠を蓋付ガラス瓶に入れて40℃75%RHの環境下におき、6か月後経過後の変色状況を同様に計5名のパネラーにより評価した。試験結果(パネラー5名の平均得点)を表4に示す。
【0024】
【表4】
Figure 2004123591
【0025】
表4より、本発明にかかる実施例1〜2では、別顆粒法など特別な安定化を施すことなく、フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドの同時配合による経時的な製剤の変色を防止できることがわかった。
【0026】
【発明の効果】
本発明により、フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドという配合禁忌の成分を含んでいても、製造工程を少なくしてコストを抑え、しかも、安定性、商品性が高い固形製剤を提供することができる。

Claims (3)

  1. フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドを配合した固形製剤であって、その配合割合がフマル酸ケトチフェンとして0.2〜0.5質量%であり、かつベラドンナ総アルカロイドとして0.03〜0.075質量%である固形製剤。
  2. フマル酸ケトチフェン及びベラドンナ総アルカロイドを同時に造粒した請求項1記載の固形製剤。
  3. 固形製剤が錠剤である請求項1又は請求項2記載の固形製剤。
JP2002288719A 2002-10-01 2002-10-01 鼻炎治療用固形製剤 Pending JP2004123591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002288719A JP2004123591A (ja) 2002-10-01 2002-10-01 鼻炎治療用固形製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002288719A JP2004123591A (ja) 2002-10-01 2002-10-01 鼻炎治療用固形製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004123591A true JP2004123591A (ja) 2004-04-22

Family

ID=32281131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002288719A Pending JP2004123591A (ja) 2002-10-01 2002-10-01 鼻炎治療用固形製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004123591A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143160A (ja) * 2002-10-01 2004-05-20 Taisho Pharmaceut Co Ltd 経口鼻炎治療用組成物
CN110664767A (zh) * 2019-10-25 2020-01-10 仁和堂药业有限公司 一种富马酸酮替芬片剂及其用途

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143160A (ja) * 2002-10-01 2004-05-20 Taisho Pharmaceut Co Ltd 経口鼻炎治療用組成物
CN110664767A (zh) * 2019-10-25 2020-01-10 仁和堂药业有限公司 一种富马酸酮替芬片剂及其用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4572300B2 (ja) ピモベンダン経口投与製剤
KR102018385B1 (ko) 구강내 붕괴정 및 그 제조 방법
JP6062168B2 (ja) 生薬由来成分を含有する製剤及びその製造方法
JPWO2007011018A1 (ja) 口腔内速崩壊性錠
JP2021073307A (ja) 解熱鎮痛組成物
JP2007055924A (ja) イブプロフェン及び塩酸アンブロキソール含有固形製剤
JP2009073778A (ja) グルクロノラクトン含有固形製剤
JP4860486B2 (ja) ポビドンヨードを含有する口腔内崩壊型の固形製剤
TWI286072B (en) Sleeping medicine formed by coating solid
WO2023207815A1 (zh) 含盐酸去氧肾上腺素片剂、制备方法及应用
JP6179515B2 (ja) 安定化された内服用固形製剤
JPH0797325A (ja) 安定な固形製剤およびその製造法
JP2011026310A (ja) 経口用医薬組成物
JP4864369B2 (ja) チアミン類の安定化方法
JP2004123591A (ja) 鼻炎治療用固形製剤
JP4519444B2 (ja) 口腔内崩壊錠
JP5530716B2 (ja) 生薬含有錠剤、生薬含有錠剤用の生薬担持粒子の製造方法
JP4719899B2 (ja) 口腔内速崩壊性錠剤
JP2017066133A (ja) 安定性及び速効性の高いイブプロフェン含有固形製剤
JP2009001520A (ja) ジフェンヒドラミン含有固形製剤
JP2015107951A (ja) 顆粒剤
JP4899304B2 (ja) 塩酸アンブロキソール含有内服用固形製剤
JP6907470B2 (ja) 固形製剤
EP2520300A1 (en) Pharmaceutical composition for oral administration
JPH07277962A (ja) グアイフェネシン配合製剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20090605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090804