JP2004121672A - 多数の弧状曲げ部分を備えた人工関節構成要素及び方法 - Google Patents

多数の弧状曲げ部分を備えた人工関節構成要素及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】破損しにくい人工関節構成要素を提供する。
【解決手段】第1のアーム12、第2のアーム14及びこれらの間に介在して関節部材16を有する人工関節構成要素10。関節部材は、第1アームと第2アームの相互の屈曲動作を可能にするよう構成されていて、第1の凹面18及び第2の凹面20を有している。第1の凹面内には複数の弧状部分26,28が形成されている。第1の凹面と第2の凹面は、関節部材の互いに反対側の側部に設けられている。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に、人工関節構成要素に関し、特に、種々の肢部で用いられる人工関節構成要素及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の肢部関節、例えば手や足の関節のための人工関節が幾つか提案された。例えば、米国特許第5,984,970号は、遠位指節間関節と近位指節間関節の両方に用いることができる人工関節を記載している。かかる人工関節の望ましい品質のうちの1つは、自然な屈曲動作及び耐久性をもたらすことができるということにある。指節間関節は理想的には、少なくとも70°乃至90°の屈曲(即ち、指又はつま先を通常の方向に曲げること)及び少なくとも僅かな量の過伸展(即ち、指又はつま先を後方に曲げること)を可能にする。
【0003】
典型的には、人工肢部関節、特に指節間又は中手指節関節は、変形性又は炎症性の関節症、関節の脱臼により損なわれた生まれつき備わっている関節又は動作が制限された痛みのある関節に取って代わるよう用いられている。一般に、適当な骨のストックが必要であると共に感染のないことも必要である。
【0004】
従来技術の近位指節間関節補てつ術は、典型的には、2つの骨髄内ステム又はアームを採用しており、これらの間には回動ユニットが設けられる。器具によっては、プロテーゼ全体が単一のエラストマー片で作られているものがある。回動ユニットは、背側陥凹部を有すると共に場合によっては小さな掌側陥凹部を有している。陥凹部は、ヒンジに対する回動変形の位置設定を促進する「弱い」スポットとなり、それにより予測可能であって自然な動作を生じさせる。これら器具の多くに関する1つの欠点は、これら器具の自然な位置(即ち、力が加えられていない状態)において互いに反対側に位置したステム相互間においてこれら器具で採用される角度が0であるということにある。かかる位置は、指節骨の自然な「休止」姿勢が直線ではないということに鑑みて不自然である。
【0005】
一製品であるアバンタ・オルトぺディックス(Avanta Orthopedics)社によって提供されるアバンタ(Avanta)PIPは、遠位指節骨及び近位指節骨の三日月の形を受け入れるよう設計されたステムを有する近位指節間プロテーゼを提供することによりこの欠点に取り組んでいる。
【0006】
アバンタPIP器具を含む多くの従来技術の器具の1つの欠点は、インプラントのピボット又はヒンジ部分のところが破損する恐れがあるということである。かかる破損が生じるとインターベンション(治療)が必要になるので、かかる破損は極めて望ましくない。他の関節に用いられる器具の中には、大型であり、かくして破損しにくいものがあるが、かかる器具は例えば指節間関節のように小さな関節には適していない場合がある。
【0007】
したがって、既存の関節器具よりも関節の破損を生じにくい人工関節構成要素が要望されている。さらに、指節間関節に関する制約に特に適したかかる人工関節構成要素が要望されている。
【0008】
【特許文献1】
米国特許第5,984,970号明細書
【0009】
発明の概要
本発明は、上記要望並びに他の要望を、多数の弧状部分を備えた陥凹部を有する関節部材を含む人工関節構成要素を提供することにより解決する。関節部材を屈曲させると、関節部材は弧状部分の各々のところで曲がる。その結果、人工関節構成要素の曲げ中に及ぼされる応力及び力は、単一の曲げスポット又は曲げライン上に集中しにくくなる。多数の弧状部分を備えた陥凹部は好ましくは、構成要素の反対側の側部に設けられた別の陥凹部と組み合わされて、滑らかで自然な動作及び構造的健全性又は一体性を保証する。変形例として、多数の弧状部分を備えた陥凹部は好ましくは、人の関節の生まれつきの偏倚状態と合致する関節の自然な偏倚角と組み合わされ、それにより器具に加わる総応力を減少させる。その結果、関節部材は、陥凹部に多数の曲げ弧状部を備えておらず、或いは他の上述の健全性促進構造のうちの1つを備えていない従来技術の関節部材よりも破損しにくい。
【0010】
本発明の第1の実施形態は、人工関節構成要素であって、第1のアーム及び第2のアームと、第1のアームと第2のアームとの間に介在して位置する関節部材とを有し、関節部材は、第1のアームと第2のアームの相互の屈曲運動を可能にするよう構成されており、関節部材は、第1の凹面及び第2の凹面を有し、第1の凹面内には複数の弧状部分が形成されていることを特徴とする人工関節構成要素である。
【0011】
本発明の第2の実施形態は、人工関節構成要素であって、第1の長手方向軸線を定める第1のアームと、第2の長手方向軸線を定める第2のアームと、第1のアームと第2のアームとの間に介在して位置する関節部材とを有し、関節部材は、第1のアームと第2のアームの相互の屈曲運動を可能にするよう構成されており、関節部材は、第1の凹面を有し、第1の凹面内には複数の弧状部分が形成され、第1の長手方向軸線と第2の長手方向軸線は、関節部材が常態偏倚位置にあるとき、10°を超えた角度で互いから延びていることを特徴とする人工関節構成要素である。
【0012】
上述の特徴及び利点並びに他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を参照すると当業者には明らかになろう。
【0013】
詳細な説明
図1乃至図4は、本発明の例示の人工関節構成要素10の互いに異なる図である。これら図1乃至図4を参照すると、人工関節構成要素は、第1のアーム12と、第2のアーム14と、関節部材16とから成っている。図7も又、人の指48の近位指節間(PIP)関節内に植え込まれた関節構成要素10を示している。人工関節構成要素10は好ましくは、可撓性であって生体適合性があり、しかも耐引裂き性を呈するエラストマーの一体品で作られている。種々のタイプの適当なエラストマーが知られており、かかるエラストマーとしては、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ポリカーボネートを主成分とするポリウレタン等が挙げられるが、これらには限定されない。当業者であれば、用いられるエラストマーのタイプ及び硬さを容易に決定することができよう。
【0014】
一般に、第1のアーム12及び第2のアーム14は、隣り合う骨の骨髄内陥凹部又はボア(腔)内へ受け入れられるように形作られている。例えば、図7の例示の形態では、第1のアーム12は、指48の中間指節骨52の腔60内へ受け入れられるように形作られ、第2のアーム14は、近位指節骨54の腔62内へ受け入れられるよう形作られている。
【0015】
再び全体的に図1乃至図4を参照すると、関節部材16は、第1のアーム12と第2のアーム14との間に介在して設けられている。関節部材16は、第1のアーム12と第2のアーム14の相互の屈折動作を可能にするよう構成されている。特に図3及び図4を参照すると、関節部材16は、とりわけ図3及び図4に示す部分相互間の屈曲動作を可能にする。図3は、人工関節構成要素10を常態偏倚位置又は換言すると休止位置で示している。図4は、人工関節構成要素10を屈曲位置で示している。
【0016】
図3に示す常態偏倚位置にある第1のアーム12及び第2のアーム14は、互いに対し僅かな角度をなして延び、かくして、完全な直線を形成していないことは理解されよう。特に、第1のアーム12は、第1のアーム12の中心を長手方向に通って延びる想像上の中心軸線を定め、第2のアームは、第2のアームの中心を長手方向に通って延びる想像上の中心軸線を定めている。第1のアーム12の中心軸線と第2のアーム14の中心軸線は、構成要素10が「休止」状態にあるとき、又はそれほど大きな外力を受けていない場合、互いに角度をなしている。
【0017】
僅かな角度は、指節骨の自然偏倚位置に一致し、これは、関節の位置に応じて約10°乃至40°の範囲にわたる角度をなして延びるのがよい。例えば、人差指のPIP関節の自然な偏倚状態は、薬指のPIP関節の自然な偏倚状態とは異なっている。当業者であれば、任意の休止状態の肢部の自然な偏倚状態に対応する適当な角度を容易に定めることができる。
【0018】
一般に、本明細書で用いる「屈曲位置」という用語は、常態偏倚状態の関節の角度を超える意図的な屈曲動作の結果である屈曲位置を意味していることが理解されよう。
【0019】
かくして、本発明の一実施形態によれば、2つのアーム12,14の常態偏倚姿勢又は応力が加わっていない場合の姿勢は、関節のかかる自然な偏倚状態に対応した角度をなす状態にある。その結果、人工構成要素10の偏倚状態は、人工構成要素が植え込まれた指を無理やり不自然な真っ直ぐの位置にする傾向はないであろう。しかしながら、以下に詳細に説明する多数の弧状曲げ部分に関する本発明の利点のうちの少なくとも幾つかは、アーム12,14の中心軸線相互間の予め角度がつけられた姿勢を採用してはいない人工関節構成要素で得ることができるということは理解されよう。
【0020】
再び全体として図1乃至図4を参照すると、関節部材16は、第1の凹面18及び第2の凹面20を有している。第1の凹面18内には複数の弧状部分26,28が形成されている。本明細書で説明する例示の実施形態では、第1の凹面18は、人工構成要素10の背側部に設けられていて、この第1の凹面は、第1の側壁30、第2の側壁32及び底壁34を有している。壁30,32,34は実質的に平らである。第1の弧状部分26は、内側横方向へ延び、この第1の弧状部分は、第1の側壁30と底壁34との間に介在して位置している。第2の弧状部分は、内側横方向へ延び、この第1の弧状部分は、第2の側壁32と底壁34との間に介在して位置している。
【0021】
弧状部分26,28は互いに異なる曲率半径を有している。具体的に説明すると、弧状部分26,28の曲率半径の半径長さは実質的に同一であるが、半径の起点位置又は曲率中心が互いに異なっている。その結果、弧状部分26,28は、単に単一半径で構成される連続曲線のうちの互いに異なる、即ち互いにはっきりと区分されていない部分であるというわけではない。弧状部分26,28は、比較的小さな半径距離をもつ曲率半径を有することが好ましい。かくして、2つの弧状部分は、関節部材16中に多数の弱いスポットを生じさせ、曲げがこれらスポットのところで生じることができ、又曲げ応力がこれらスポットのところに集中する。
【0022】
第2の凹面20は、関節部材16の掌側部に設けられ、この第2の凹面は、溝面21の形態をした曲げ部分を有している。溝面21は、内側横方向に延びている。好ましい実施形態では、溝面21は、第1の弧状部分26と第2の弧状部分28との間に位置している。かかる好ましい形態の器具に対して行った実験の示すところによれば、応力集中について好ましい減少が見られた。
【0023】
第1のフランジ36及び第2のフランジ38が、溝面の各側で全体として掌側方向に延びている。第1のフランジ36及び第2のフランジ38は、過剰屈曲を抑止するよう屈曲運動中に互いに係合するよう構成されている。図4に示すように、屈曲運動中、フランジ36,38は互いに向かって移動する。
【0024】
この目的のため、第1のフランジ36は好ましくは、溝面21から掌側且つ遠位側の方向に延び、第2のフランジ38は好ましくは、溝面21から掌側且つ近位側の方向に延びている。しかしながら、当業者であれば、過剰屈曲を制限するのに適した他のフランジ形状を容易に決定することができる。フランジ36,38は溝と協働して、関節部材16を一段と補強する補剛力をも生じさせ、それにより構成要素の健全性又は一体性が高められる。溝面21は又、斜めの屈曲曲げを抑止する。
【0025】
関節部材16は、第1のアーム12と交差する第1の外面22及び第2のアーム14と交差する第2の外面24を有している。第1の外面22は、一端が実質的に第1の側壁30の背側末端部まで延び、他端が第1のフランジ36の掌側末端部の延長部をなしてこれを構成している。これと同様に、第2の外面24は、一端が実質的に第2の側壁32の背側末端部まで延び、他端が第2のフランジ38の掌側末端部の延長部をなしてこれを構成している。
【0026】
図5、図6及び図7は、本発明の植込み方法の種々の段階を示している図である。図5は、とりわけ遠位指節骨50、中間指節骨52、近位指節骨54及び生まれつき備わったPIP関節56を有する指48を示している。適応が人工PIP関節の植込みと一致しているものとすれば、以下の方法を実施することができる。
【0027】
一般に、適当な切開及び術部の前処置を行った後、外科医は生まれつきのPIP関節56を除去する。図6に示すように、生まれつきのPIP関節56の除去の結果として、人工構成要素10を受け入れるよう予め決定されたサイズを有するボイド58が得られる。特に、生まれつきのPIP関節56を除去する際、外科医は、近位指節骨54及び中間指節骨52上の十分な量の周囲骨組織をも除去し、人工関節構成要素10を植え込むことができる適当なボイド58を生じさせる。代表的には、ボイド58は人工構成要素10の関節部材16の近位側から遠位側までの距離にほぼ等しい長さに至るまで近遠位間寸法方向に延びている。骨及び関節56を除去するため、外科医は、当該技術分野で周知のように矢状鋸子を用いるのがよい。
【0028】
しかる後、外科医は、リーマを用いて残りの中間指節骨52の露出した骨髄内組織に開始孔を形成する。しかる後、外科医は骨髄内組織を除去して人工構成要素10の第1のアーム12を受け入れるような形状になったボア60を中間指節骨52に形成する。この目的のため、外科医は、第1のアーム12の全体的な寸法形状を持つブローチを用いるのがよい。外科医は、同様な方法で近位指節骨54を前処置する。
【0029】
しかる後、外科医は、人工構成要素10の試験的又は試行的適合を試みることができる。試験的適合は、ボア60又はボア62の寸法決め又は付形を更に行うため又は近位指節骨54又は中間指節骨52の何れかの端部の追加の部分を除去すべきかどうかを判定するために利用される場合がある。変形例として、又は追加例として、試験的適合を利用して別のサイズの人工構成要素10が必要であるかどうかを判定してもよい。
【0030】
外科医は、試験的人工構成要素10を挿入し、次に指48に対して屈曲及び伸長動作を試みて屈曲と伸長が共に適当であってしかも適度に制限されているかどうかを判定する。構成要素を挿入するため、外科医は、図7に示すように第1のアーム12を中間指節骨のボア60内に挿入し、第2のアーム14を近位指節骨のボア62内へ挿入する。
【0031】
屈曲及び伸長を試している間、屈曲及び伸長は、所定の動作範囲にわたって比較的抑止されない状態で生じることが必要である。非抑止動作範囲の許容レベルのしきい量を当業者であれば決定することができる。
【0032】
いずれの場合においても、適当な人工構成要素10をいったん植え込むと、外科医は、当該技術分野で周知の手技を用いて術部を閉じるのがよい。
【0033】
本発明によれば、上述の方法は、図1乃至図4に示す人工器具10の例示の実施形態への使用には限定されず、曲げが生じる場合があり、多数の弧状部分を備えた凹面、更に互いに反対側に位置した凹面を有する任意の人工関節器具に使用できる。関節の構造的健全性及び自然で予測可能な動作は、かかる組合せに起因して得られる。この方法は又、多数の弧状部分及び常態偏倚位置を有する凹面を備えた人工関節器具にも使用でき、この場合、2つの挿入アームは、互いに対して角度をなしている。かかる組合せは、構成要素の関節部材の構造的健全性を高めるために関節部材に加わる歪を減少させる多数の曲げ部分と自然偏倚位置の利点をミックスしている。
【0034】
図8は、図1の人工器具10の例示の変形実施形態を示しており、この実施形態は、平らではない底壁34aを有している。事実、本発明の構造的健全性に関する利点のうち少なくとも幾つかを得るためには、図1乃至図4の側壁30,32又は底壁34のうちで平らでなければならないというものはない。かくして、図8は、実施可能な多くの変形実施形態のうちのほんの一例を示しているに過ぎない。図8では、底壁34aは、僅かに凸状であり、急勾配で小さな半径の弧状部分26a,28aは、底壁34aを側壁30,32から分離している。
【0035】
これと類似して、図9は、図1の人工器具10の別の例示の変形実施形態を示しており、この実施形態は、僅かに凸状の底壁34bを有している。しかしながら、従来技術とは対照的に、凸状底部34bは依然として、中心が互いに別のところにある曲率半径を有する2つの互いに別個の弧状部分によって境界付けられている。したがって、2つの弧状部分26b,28bの曲率半径が凸状底部34bの曲率半径よりも著しく小さい限り、弧状部分26b,28bは依然として、人工器具10の自然な曲げラインとしての役目をもつことになろう。
【0036】
上述の実施形態は例示に過ぎず、当業者であれば本発明の原理を利用して本発明の精神及び範囲に属するこれら実施形態の具体的実施例及び改造例を容易に想到できることは理解されよう。例えば、本明細書で説明した幾何学的な構造上の特徴を有する改造例は、他の指節間関節又は中手指節関節又は中足指節関節に利用できるよう改造可能である。
【0037】
本発明の具体的な実施態様は、次の通りである。
(1)複数の弧状部分は、別々に位置する曲率半径を有していることを特徴とする請求項1記載の人工関節構成要素。
(2)複数の弧状部分は、本質的に第1の弧状部分と第2の弧状部分とから成ることを特徴とする請求項1記載の人工関節構成要素。
(3)前記第1の凹面は、第1の側壁と、第2の側壁と、底壁と、第1の側壁と底壁との間に介在して位置する第1の弧状部分と、第2の側壁と底壁との間に介在して位置する第2の弧状部分とを有することを特徴とする請求項1記載の人工関節構成要素。
(4)第1の側壁及び第2の側壁は、比較的平らであることを特徴とする実施態様(3)記載の人工関節構成要素。
(5)底壁は、実質的に平らであることを特徴とする実施態様(3)記載の人工関節構成要素。
【0038】
(6)第1のアームは、第1の長手方向軸線を定め、第2のアームは、第2の長手方向軸線を定め、第1の長手方向軸線と第2の長手方向軸線は、関節部材が常態偏倚位置にあるとき、互いに10°を超えた角度で互いから延びていることを特徴とする請求項1記載の人工関節構成要素。
(7)第2の凹面は、互いに反対側に位置した第1のフランジと第2のフランジを有していることを特徴とする請求項1記載の人工関節構成要素。
(8)複数の弧状部分は、別々に位置する曲率半径を有していることを特徴とする請求項2記載の人工関節構成要素。
(9)複数の弧状部分は、本質的に第1の弧状部分と第2の弧状部分とから成ることを特徴とする請求項2記載の人工関節構成要素。
(10)前記第1の凹面は、第1の側壁と、第2の側壁と、底壁と、第1の側壁と底壁との間に介在して位置する第1の弧状部分と、第2の側壁と底壁との間に介在して位置する第2の弧状部分とを有することを特徴とする実施態様(8)記載の人工関節構成要素。
【0039】
(11)第1の側壁及び第2の側壁は、比較的平らであることを特徴とする実施態様(10)記載の人工関節構成要素。
(12)底壁は、実質的に平らであることを特徴とする実施態様(10)記載の人工関節構成要素。
(13)第2の凹面を更に有し、第2の凹面は、互いに反対側に位置した第1のフランジと第2のフランジを有していることを特徴とする実施態様(10)記載の人工関節構成要素。
(14)段階a)の実施後、骨髄内骨組織を第1の指節骨から除去して人工構成要素の第1のアームを受け入れるボアを形成する段階を更に有していることを特徴とする請求項3記載の方法。
(15)段階a)は、第2の骨の一部を除去する段階を更に含み、前記第2の骨は、第2の指節骨から成ることを特徴とする請求項3記載の方法。
(16)植え込まれた人工構成要素について屈曲運動と伸長運動を行い、屈曲運動及び伸長運動が試験動作範囲内で抑止された場合、植え込まれた人工構成要素を除去する段階を更に有していることを特徴とする請求項3記載の方法。
【0040】
【発明の効果】
本発明の人工関節構成要素では、第1の凹面と第2の凹面が設けられ、第1の凹面内には複数の弧状部分が形成されているので、関節部材を屈曲させた場合、関節部材は弧状部分の各々のところで曲がる。その結果、人工関節構成要素の曲げ中に及ぼされる応力及び力は、単一の曲げスポット又は曲げライン上に集中しにくくなり、滑らかで自然な動作及び構造的健全性又は一体性が確保され、破損が生じにくい。
【0041】
また、関節部材の常態偏倚位置では、第1のアームの第1の長手方向軸線と第2のアームの第2の長手方向軸線が、10°を超えた角度で互いから延びるように構成されているので、本発明の人工関節構成要素の常態偏倚姿勢は実質的に、生まれつき備わった関節の自然な偏倚状態に実質的に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工関節構成要素の例示の実施形態の斜視図である。
【図2】図1の人工関節構成要素の平面図(背側から見た図)である。
【図3】常態偏倚位置又は非屈曲位置にある図1の人工関節構成要素の正面図である。
【図4】屈曲位置にある図1の人工関節構成要素の正面図である。
【図5】1本の指の指節骨の側面図である。
【図6】近位指節間関節を取り除いた状態の図5の側面図である。
【図7】図1の人工関節構成要素を植え込んで近位指節間関節に取って代わった状態の図5と類似した側面図である。
【図8】本発明の人工関節構成要素の第1の変形実施形態の正面図である。
【図9】本発明の人工関節構成要素の第2の変形実施形態の正面図である。
【符号の説明】
10 人工関節構成要素
12,14 アーム
16 関節部材
18,20 凹面
21 溝面
26,28 弧状部分
30,32 側壁
34 底壁
48 人の指
56 生まれつき備わった関節

Claims (3)

  1. 人工関節構成要素であって、第1のアーム及び第2のアームと、第1のアームと第2のアームとの間に介在して位置する関節部材とを有し、関節部材は、第1のアームと第2のアームの相互の屈曲運動を可能にするよう構成されており、関節部材は、第1の凹面及び第2の凹面を有し、第1の凹面内には複数の弧状部分が形成されていることを特徴とする人工関節構成要素。
  2. 人工関節構成要素であって、第1の長手方向軸線を定める第1のアームと、第2の長手方向軸線を定める第2のアームと、第1のアームと第2のアームとの間に介在して位置する関節部材とを有し、関節部材は、第1のアームと第2のアームの相互の屈曲運動を可能にするよう構成されており、関節部材は、第1の凹面を有し、第1の凹面内には複数の弧状部分が形成され、第1の長手方向軸線と第2の長手方向軸線は、関節部材が常態偏倚位置にあるとき、10°を超えた角度で互いから延びていることを特徴とする人工関節構成要素。
  3. 人工関節器具を植え込む方法であって、
    a)第1の指節骨及び第2の骨の一部を除去する段階を有し、前記一部は、前記第1の指節骨と前記第2の骨との間の生まれつき備わった関節を含み、
    b)人工構成要素を第1の指節骨の残りの部分と第2の骨の残りの部分との間に植え込む段階を有し、人工構成要素は、第1のアームと、第2のアームと、関節部材とを有し、関節部材は、第1のアームと第2のアームの相互の屈曲運動を可能にするよう構成されており、関節部材は、第1の凹面及び第2の凹面を有し、第1の凹面内には複数の弧状部分が形成されていることを特徴とする方法。
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