JP2004121445A - 酸化ストレス消去材、それを有する透析液循環回路及び酸化ストレス消去法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化ストレス消去のための活性物質が体内に吸収されることなく、透析液等、酸化ストレス起因物質含有液の酸化ストレスを消去する方法の提供。
【解決手段】還元力を有する活性基を含む、非水溶性固体状の酸化ストレス消去材であり、特に腎不全の治療に用いる透析液から酸化ストレスを消去する効果がある。活性基としては−SH,−SOH,−S=O,−S2O2、−S2O3H,−S2O4H,−S2O5H等が有効であり、非水溶性固体状物としてはポリスルホン、アガロース、セファロース、ポリアミドゲル、シリカゲル等が比表面積の大きい膜状、微粒子状の形態で用いられる。透析液の循環回路又は透析液への補充液の導入ラインにこの消去材を充填したカラムを設けた腎不全治療用透析液循環回路は、この中で透析液を循環させることにより、透析液中の酸化ストレス起因物質を消去することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】還元力を有する活性基を含む、非水溶性固体状の酸化ストレス消去材であり、特に腎不全の治療に用いる透析液から酸化ストレスを消去する効果がある。活性基としては−SH,−SOH,−S=O,−S2O2、−S2O3H,−S2O4H,−S2O5H等が有効であり、非水溶性固体状物としてはポリスルホン、アガロース、セファロース、ポリアミドゲル、シリカゲル等が比表面積の大きい膜状、微粒子状の形態で用いられる。透析液の循環回路又は透析液への補充液の導入ラインにこの消去材を充填したカラムを設けた腎不全治療用透析液循環回路は、この中で透析液を循環させることにより、透析液中の酸化ストレス起因物質を消去することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化ストレス起因物質を含む溶液から酸化ストレスを消去するための酸化ストレス消去材であり、特に腹膜透析や血液透析等、腎不全の治療に用いる透析液中の酸化ストレス起因物質を除去するための酸化ストレス消去材である。また本発明は上記酸化ストレス消去材を充填したカラムを有する透析液循環回路に透析液を循環させ、酸化ストレス消去材のカラムと接触させて透析液中の酸化ストレスを消去する方法である。
【0002】
【従来の技術】
腎機能不全疾患に対する治療法として、血液透析、腹膜透析等の治療が行われているが、この場合透析液に含まれるグルコースの酸化によりグリオキザール、メチルグリオキザール等の酸化ストレス起因物質が生成する。
【0003】
すなわち腹膜透析法においては腹腔内に注入する透析液の浸透圧を血液の浸透圧よりも高くするために浸透圧剤として、専らグルコースが用いられている。しかしグルコースを含有する透析液を用いて、腹膜透析を長期間継続していると、大量のグルコースが体内に吸収される。
【0004】
透析液を高温高圧により滅菌処理すると、このグルコースは酸化されて、グリオキザール(Glyoxal)、メチルグリオキザール(Methylglyoxal)、3−デオキシグルコソーン(3−Deoxyglucosone)等の各種グルコース変性物(Glucose Degradation Products:以下GDPと呼ぶ)が生成する。
【0005】
透析治療においては、グルコース自体も体内のアミノ酸、ペプチド、蛋白と反応してアドバンスト グライケーション プロダクツ(Advanced Glycation End Products:以下AGEと呼ぶ)を生成し、蛋白分子間に架橋結合を起こし、腹膜の硬化・肥厚化を進行させるが、GDPは糖類に比べて更にAGE化反応性の強い物質であり、透析液中にこのようなGDPが含まれていると、グルコース単独の場合の数百倍から数万倍の速度で架橋結合が進行する。
【0006】
また血液透析法においても、腹膜透析法に比べれば少量であるが、透析液中には0.1%程度の濃度のグルコースが添加されており、腹膜透析液と同様、高温滅菌処理が行われるため、GDPsを含有しており、長期間の透析によりGDPの生成に由来する蛋白質の架橋結合反応が避けられない。
【0007】
本発明の発明者らは、腹膜透析においてグルコースおよびグルコース変性物による蛋白質の架橋結合反応を抑制するために、上記蛋白質架橋結合反応を阻害する化合物を腹膜透析液に添加することにより腹膜透析液中のカルボニル化合物等の酸化ストレス起因物質を消去し、架橋反応を抑制できることを見出した(特願2001−186642号)。この発明によれば、有効な架橋反応抑制剤として、還元性を有する硫黄の酸素酸塩、メルカプト化合物、硫化物、水硫化物等の還元剤あるいは抗酸化剤が挙げられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような蛋白架橋結合抑制剤を透析液中に添加すると、未反応の添加剤が透析液と共に、腹腔内へ注入され、体内へ吸収されることは避けられない。たとえ添加剤が安全性の高い薬品であっても、十数年間以上の長期間連日用いる慢性透析法では、体内吸収を最小限に低減することが望ましい。
【0009】
そこで発明者は、腹膜透析液のような酸化ストレス起因物質を含む溶液に、これを消去する活性物質を溶液に添加せずに酸化ストレス起因物質を除去する方法について検討した結果、還元力を有する活性基を含む非水溶性の固体状の酸化ストレス消去材を用い、酸化ストレス起因物質を含む溶液と接触させることにより、水溶性添加物を用いた場合の過剰添加物の一部が体内へ吸収されることによる弊害を伴うことなく、酸化ストレスを消去できることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明は、還元力を有する活性基を含む非水溶性固体状の酸化ストレス消去材である。また本発明はこのような固体状の酸化ストレス消去材を充填したカラムを設けた酸化ストレス起因物質を含む溶液の循環回路であり、このような回路を循環させて上記非水溶性固体状の酸化ストレス消去材と接触させることにより、酸化ストレス起因物質を含む溶液の酸化ストレスを消去する方法である。特に酸化ストレス起因物質を含む腎不全治療用透析液、あるいは血液透析における血液または血漿の酸化ストレスを消去するための消去材、上記消去材を含む透析液循環回路及び、それを用いた酸化ストレス消去法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、還元力を有する活性基を含む非水溶性固体状物としては、分子内に還元力を有する活性基を有する非水溶性高分子化合物、あるいは活性基を有する化合物を他の非水溶性固体(担体)へ固定化したもの等が用いられる。
【0012】
還元力を有する活性基としては、還元性の硫黄含有基が有効であり、分子内にこのような還元性の活性基を有する高分子化合物が好適に使用できる。例えばポリスルホン樹脂は主鎖に−SO2−を有するが、これを>S=O(sulfinyl,別称thionyl)または−S−へ還元することにより、還元力を有する活性基が分子内に生成するので、そのまま用いることができる。
【0013】
またポリスルホン樹脂のベンゼン環に−SH基(thiol, sulfhydryl)、−SOH基(sulfenyl)、−SO2H基(sulfinyl)、−S2O2H基、−S2O3H基(thiosulfonyl),−S2O4H基,−S2O5H基(pyrosulfinyl)>S=O,−S2O2、等もしくはこれらのアルカリあるいはアルカリ土類塩の還元力を有する活性基のいずれか一つあるいは複数種を導入し用いることができる。
【0014】
また活性基を有する化合物を担体に固定化したものを用いる場合、担体はミクロ層分離構造体のような比表面積の大きい形態が好ましい。例えばセファロース、アガロース、ヒドロキシアパタイトなどの液体クロマトグラフィー用担体、酢酸セルロース、ポリメタクリル酸メチル、ポリスルホンなどの透析用ダイアライザーや血漿分離、各種吸着器に用いられているポリマーを含む広い範囲から選ぶことができる。また担体は非生体成分が体内へ吸収されることを防止する目的のため、水溶液に不溶であるが、親水性の素材が好ましい。このような水溶液に不溶で、かつ、親水性の素材としては上記の素材等、あるいは表面を親水化処理したシリカゲル等を挙げることができる。
【0015】
担体に固定される還元力を有する活性基を含む化合物としては、システインなどのアミノ酸、メルカプトエタノール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、2−メルカプトエチルアミン、チオグリコール酸等を用いる事ができる。
【0016】
生体成分であるグルタチオンやN−アセチルシステインは液状で添加する方式をとった場合、過剰に添加されたものが体内へ吸収されても、生理的な悪影響は少ないが、水溶性化合物を添加すると、過剰分が未利用のまま廃棄されるので、利用効率の点を考慮すると、本発明の方法で固定化して使用するのが好ましい。
【0017】
還元力を有する活性基を含む非水溶性物は、酸化ストレス物質との接触効率の点を考慮して、比表面積の大きい膜状もしくは微粒子状の形態にして使用するのが好ましい。比表面積としては100cm2/g以上、特に1,000cm2/g以上のものが好ましい。
【0018】
膜状物を用いる場合、固定化あるいは活性基導入処理工程は成膜前でも成膜後あるいは器具組み立て後でも行うことができるが、成形工程に於いて、活性基の失活や半透膜の透過能劣化を抑えるためには、非水溶性物を比表面積の大きい膜もしくは微粒子状に成型した後、還元処理をして還元力を有する活性基を含む非水溶性成形物を調製する方法を選ぶことができる。
【0019】
粒子状のものであれば吸着カラム充填前あるいは充填後のいずれの段階でも固定化あるいは活性基導入処理をすることができる。
【0020】
本発明は特に腎不全治療用透析液中の酸化ストレス起因物質を除去し、蛋白質架橋結合反応を抑制するのに効果があり、中でも腹膜透析の場合、グルコース変性物による蛋白質架橋結合反応が顕著であるので、その防止には特に有効である。また血液透析治療用にも使用することができ、その場合透析液に接触させて酸化ストレスを消去する方法の他、血液もしくは血漿に直接接触させることもできるが、その他体内で抗酸化均衡を乱している酸化ストレスの軽減等に広く利用することができる。
【0021】
すなわち腎機能不全疾患では体内の酸化ストレスを消去・緩和する力が衰えており、これが糖尿病、高脂血症、動脈硬化などに悪影響を及ぼしている。
具体的には、抗酸化成分であるグルタチオンやスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)等が不足し、アルブミンやN−アセチルシステインが酸化型になり、体内のDNA損傷や、血管壁や腹膜の組織を構成している蛋白を架橋重合する反応が進行すると報告されているが、透析液を本発明の酸化ストレス消去材に接触させ、透析液中に漏出したアルブミンを還元し腹腔内へ戻すことにより、透析治療中に、本来の目的である尿毒素の除去の他に、積極的に透析液および体内の酸化ストレス起因物質である過酸化物、カルボニル化合物、ラジカル等を消去することができるので、これら透析液由来ではない酸化ストレスの問題に対しても、体内の抗酸化力の補充、強化に貢献する。
【0022】
本発明により、還元力を有する活性基を含む非水溶性物を酸化ストレス起因物質を含む透析液と接触させて酸化ストレス起因物質を除去させながら透析液を循環する回路、または血液中の酸化ストレス起因物質を除去する血液循環回路が提供される。
【0023】
本発明による腹膜透析液循環回路の1例を図1及び図2に示す。図1において、排液カテーテル2及び注液カテーテル8が腹腔1に貯留される。排液カテーテル2はプレフィルター3により、患者の腹腔内から排出された固形異物を分離濾別した後、半透膜を有する第1濾過基4に送られ、この半透膜を通して液の一部分を濾別することにより、透析液中に含まれる中分子量有害成分、例えば分子量11,800ダルトンのβ2ミクログロブリン等を濾別する。
【0024】
第1濾過器で一部濾別された透析液は、次いで半透膜を有する第2濾過器5を通して、第1濾過器で廃棄された透析液に見合う量の電解質を含む補充液が補充される。補充液が補充された透析液はエンドトキシンカットフィルター7を通して注液カテーテル8により腹腔1に戻される。本発明においては、このような腹膜透析回路又は透析液への補充液の導入ラインに、還元力を有する活性基を含む非水溶性固体状の酸化ストレス消去材を充填したカラム6を設ける。
【0025】
カラム6は図1のように透析液の循環回路中あるいは、図2のように補充液の導入ラインのいずれの部分に設けてもよい。循環透析液または補充液は、酸化ストレス消去材を充填したカラムと接触することにより、酸化ストレス起因物質が消去される。また浸透圧剤としてグルコースが添加された透析液は、体内から漏出した酸化型アルブミンのような酸化型蛋白が蓄積されているが、酸化ストレス消去材を充填したカラムと接触することにより、これらは還元されて、活性な還元型アルブミンとなる。これを腹腔に戻すと、体内で抗酸化作用を発揮できるようになる。このように酸化型蛋白を還元するためには、図1のようにカラムを透析液の循環回路中に設け、透析液と接触させるのがよい。
【0026】
次に本発明による血液透析における血液循環回路の1例を図3に示す。図3において血液が動脈11からダイアライザー12を経て静脈13に戻る血液循環回路14が形成され、ダイアライザーにおいて透析膜を介して透析液と接触し血液透析される。この血液循環回路に酸化ストレス消去材カラム15を設けることにより、血液中の酸化ストレス起因物質の消去および酸化型蛋白の還元が行われる。また血液透析においては、透析液の回路16にも別の酸化ストレス消去材カラム17を設けることができる。
【0027】
【実施例1】グルタチオンをセファロース担体に固定化したものをカラムに充填し、下記条件でメチルグリオキサール25μM/l含有の生理食塩溶液を貫流させ、貫流前及び貫流後のメチルグリオキサール量を酸化還元滴定により定量分析した。結果は表1に示すとおりであり、1回の貫流で、メチルグリオキサールは完全に消去されていた。
カラム内容積:5ml
透析液量: 10ml
貫流回数: 1回
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】
本発明は還元力を有する活性基を含む酸化ストレス消去材を非水溶性固体状の形態で用い、透析液等の酸化ストレス起因物質を含む溶液に接触するようにしたことにより、過剰に添加された酸化ストレス消去剤の一部が体内へ吸収されることなく、酸化ストレスを消去できる。
【0030】
特に腹膜透析においては、透析液に添加されているグルコースの変性物による蛋白質の架橋反応が起こりやすいが、このような酸化ストレス消去材を充填したカラムを、透析液の循環回路又は補充液の導入ラインに設置することにより、グルコース変性物等の酸化ストレス起因物質を除去し、蛋白室架橋反応を防止することができる。
【0031】
また、透析液に由来する酸化ストレスを解消するだけでなく、体内の酸化ストレスを消去・緩和する力が衰えている腎機能不全疾患に対し、透析治療により透析液を本発明の酸化ストレス消去材と接触させて、透析液中に溶出している酸化型アルブミンやグルタチオンを還元して腹腔に戻すことにより、尿毒素の除去以外に、体内で抗酸化均衡を乱している透析液由来でない過酸化物、カルボニル化合物、ラジカル、等の酸化ストレス起因物質をも積極的に消去する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の腎不全治療用腹膜透析液循環回路の1例を示す。
【図2】本発明の腎不全治療用腹膜透析液循環回路の他の例を示す。
【図3】本発明の腎不全治療用血液透析の血液循環回路の1例を示す。
【符号の説明】
1 腹腔
2 排液カテ−テル
3 プレフイルタ−
4 第1濾過器
5 第2濾過器
6 酸化ストレス消去材カラム
7 エンドトキシンカットフィルター
8 注液カテ−テル
11 動脈
12 ダイアライザー
13 静脈
14 血液循環回路
15 酸化ストレス消去材カラム
16 透析液回路
17 酸化ストレス消去材カラム
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化ストレス起因物質を含む溶液から酸化ストレスを消去するための酸化ストレス消去材であり、特に腹膜透析や血液透析等、腎不全の治療に用いる透析液中の酸化ストレス起因物質を除去するための酸化ストレス消去材である。また本発明は上記酸化ストレス消去材を充填したカラムを有する透析液循環回路に透析液を循環させ、酸化ストレス消去材のカラムと接触させて透析液中の酸化ストレスを消去する方法である。
【0002】
【従来の技術】
腎機能不全疾患に対する治療法として、血液透析、腹膜透析等の治療が行われているが、この場合透析液に含まれるグルコースの酸化によりグリオキザール、メチルグリオキザール等の酸化ストレス起因物質が生成する。
【0003】
すなわち腹膜透析法においては腹腔内に注入する透析液の浸透圧を血液の浸透圧よりも高くするために浸透圧剤として、専らグルコースが用いられている。しかしグルコースを含有する透析液を用いて、腹膜透析を長期間継続していると、大量のグルコースが体内に吸収される。
【0004】
透析液を高温高圧により滅菌処理すると、このグルコースは酸化されて、グリオキザール(Glyoxal)、メチルグリオキザール(Methylglyoxal)、3−デオキシグルコソーン(3−Deoxyglucosone)等の各種グルコース変性物(Glucose Degradation Products:以下GDPと呼ぶ)が生成する。
【0005】
透析治療においては、グルコース自体も体内のアミノ酸、ペプチド、蛋白と反応してアドバンスト グライケーション プロダクツ(Advanced Glycation End Products:以下AGEと呼ぶ)を生成し、蛋白分子間に架橋結合を起こし、腹膜の硬化・肥厚化を進行させるが、GDPは糖類に比べて更にAGE化反応性の強い物質であり、透析液中にこのようなGDPが含まれていると、グルコース単独の場合の数百倍から数万倍の速度で架橋結合が進行する。
【0006】
また血液透析法においても、腹膜透析法に比べれば少量であるが、透析液中には0.1%程度の濃度のグルコースが添加されており、腹膜透析液と同様、高温滅菌処理が行われるため、GDPsを含有しており、長期間の透析によりGDPの生成に由来する蛋白質の架橋結合反応が避けられない。
【0007】
本発明の発明者らは、腹膜透析においてグルコースおよびグルコース変性物による蛋白質の架橋結合反応を抑制するために、上記蛋白質架橋結合反応を阻害する化合物を腹膜透析液に添加することにより腹膜透析液中のカルボニル化合物等の酸化ストレス起因物質を消去し、架橋反応を抑制できることを見出した(特願2001−186642号)。この発明によれば、有効な架橋反応抑制剤として、還元性を有する硫黄の酸素酸塩、メルカプト化合物、硫化物、水硫化物等の還元剤あるいは抗酸化剤が挙げられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような蛋白架橋結合抑制剤を透析液中に添加すると、未反応の添加剤が透析液と共に、腹腔内へ注入され、体内へ吸収されることは避けられない。たとえ添加剤が安全性の高い薬品であっても、十数年間以上の長期間連日用いる慢性透析法では、体内吸収を最小限に低減することが望ましい。
【0009】
そこで発明者は、腹膜透析液のような酸化ストレス起因物質を含む溶液に、これを消去する活性物質を溶液に添加せずに酸化ストレス起因物質を除去する方法について検討した結果、還元力を有する活性基を含む非水溶性の固体状の酸化ストレス消去材を用い、酸化ストレス起因物質を含む溶液と接触させることにより、水溶性添加物を用いた場合の過剰添加物の一部が体内へ吸収されることによる弊害を伴うことなく、酸化ストレスを消去できることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明は、還元力を有する活性基を含む非水溶性固体状の酸化ストレス消去材である。また本発明はこのような固体状の酸化ストレス消去材を充填したカラムを設けた酸化ストレス起因物質を含む溶液の循環回路であり、このような回路を循環させて上記非水溶性固体状の酸化ストレス消去材と接触させることにより、酸化ストレス起因物質を含む溶液の酸化ストレスを消去する方法である。特に酸化ストレス起因物質を含む腎不全治療用透析液、あるいは血液透析における血液または血漿の酸化ストレスを消去するための消去材、上記消去材を含む透析液循環回路及び、それを用いた酸化ストレス消去法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、還元力を有する活性基を含む非水溶性固体状物としては、分子内に還元力を有する活性基を有する非水溶性高分子化合物、あるいは活性基を有する化合物を他の非水溶性固体(担体)へ固定化したもの等が用いられる。
【0012】
還元力を有する活性基としては、還元性の硫黄含有基が有効であり、分子内にこのような還元性の活性基を有する高分子化合物が好適に使用できる。例えばポリスルホン樹脂は主鎖に−SO2−を有するが、これを>S=O(sulfinyl,別称thionyl)または−S−へ還元することにより、還元力を有する活性基が分子内に生成するので、そのまま用いることができる。
【0013】
またポリスルホン樹脂のベンゼン環に−SH基(thiol, sulfhydryl)、−SOH基(sulfenyl)、−SO2H基(sulfinyl)、−S2O2H基、−S2O3H基(thiosulfonyl),−S2O4H基,−S2O5H基(pyrosulfinyl)>S=O,−S2O2、等もしくはこれらのアルカリあるいはアルカリ土類塩の還元力を有する活性基のいずれか一つあるいは複数種を導入し用いることができる。
【0014】
また活性基を有する化合物を担体に固定化したものを用いる場合、担体はミクロ層分離構造体のような比表面積の大きい形態が好ましい。例えばセファロース、アガロース、ヒドロキシアパタイトなどの液体クロマトグラフィー用担体、酢酸セルロース、ポリメタクリル酸メチル、ポリスルホンなどの透析用ダイアライザーや血漿分離、各種吸着器に用いられているポリマーを含む広い範囲から選ぶことができる。また担体は非生体成分が体内へ吸収されることを防止する目的のため、水溶液に不溶であるが、親水性の素材が好ましい。このような水溶液に不溶で、かつ、親水性の素材としては上記の素材等、あるいは表面を親水化処理したシリカゲル等を挙げることができる。
【0015】
担体に固定される還元力を有する活性基を含む化合物としては、システインなどのアミノ酸、メルカプトエタノール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、2−メルカプトエチルアミン、チオグリコール酸等を用いる事ができる。
【0016】
生体成分であるグルタチオンやN−アセチルシステインは液状で添加する方式をとった場合、過剰に添加されたものが体内へ吸収されても、生理的な悪影響は少ないが、水溶性化合物を添加すると、過剰分が未利用のまま廃棄されるので、利用効率の点を考慮すると、本発明の方法で固定化して使用するのが好ましい。
【0017】
還元力を有する活性基を含む非水溶性物は、酸化ストレス物質との接触効率の点を考慮して、比表面積の大きい膜状もしくは微粒子状の形態にして使用するのが好ましい。比表面積としては100cm2/g以上、特に1,000cm2/g以上のものが好ましい。
【0018】
膜状物を用いる場合、固定化あるいは活性基導入処理工程は成膜前でも成膜後あるいは器具組み立て後でも行うことができるが、成形工程に於いて、活性基の失活や半透膜の透過能劣化を抑えるためには、非水溶性物を比表面積の大きい膜もしくは微粒子状に成型した後、還元処理をして還元力を有する活性基を含む非水溶性成形物を調製する方法を選ぶことができる。
【0019】
粒子状のものであれば吸着カラム充填前あるいは充填後のいずれの段階でも固定化あるいは活性基導入処理をすることができる。
【0020】
本発明は特に腎不全治療用透析液中の酸化ストレス起因物質を除去し、蛋白質架橋結合反応を抑制するのに効果があり、中でも腹膜透析の場合、グルコース変性物による蛋白質架橋結合反応が顕著であるので、その防止には特に有効である。また血液透析治療用にも使用することができ、その場合透析液に接触させて酸化ストレスを消去する方法の他、血液もしくは血漿に直接接触させることもできるが、その他体内で抗酸化均衡を乱している酸化ストレスの軽減等に広く利用することができる。
【0021】
すなわち腎機能不全疾患では体内の酸化ストレスを消去・緩和する力が衰えており、これが糖尿病、高脂血症、動脈硬化などに悪影響を及ぼしている。
具体的には、抗酸化成分であるグルタチオンやスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)等が不足し、アルブミンやN−アセチルシステインが酸化型になり、体内のDNA損傷や、血管壁や腹膜の組織を構成している蛋白を架橋重合する反応が進行すると報告されているが、透析液を本発明の酸化ストレス消去材に接触させ、透析液中に漏出したアルブミンを還元し腹腔内へ戻すことにより、透析治療中に、本来の目的である尿毒素の除去の他に、積極的に透析液および体内の酸化ストレス起因物質である過酸化物、カルボニル化合物、ラジカル等を消去することができるので、これら透析液由来ではない酸化ストレスの問題に対しても、体内の抗酸化力の補充、強化に貢献する。
【0022】
本発明により、還元力を有する活性基を含む非水溶性物を酸化ストレス起因物質を含む透析液と接触させて酸化ストレス起因物質を除去させながら透析液を循環する回路、または血液中の酸化ストレス起因物質を除去する血液循環回路が提供される。
【0023】
本発明による腹膜透析液循環回路の1例を図1及び図2に示す。図1において、排液カテーテル2及び注液カテーテル8が腹腔1に貯留される。排液カテーテル2はプレフィルター3により、患者の腹腔内から排出された固形異物を分離濾別した後、半透膜を有する第1濾過基4に送られ、この半透膜を通して液の一部分を濾別することにより、透析液中に含まれる中分子量有害成分、例えば分子量11,800ダルトンのβ2ミクログロブリン等を濾別する。
【0024】
第1濾過器で一部濾別された透析液は、次いで半透膜を有する第2濾過器5を通して、第1濾過器で廃棄された透析液に見合う量の電解質を含む補充液が補充される。補充液が補充された透析液はエンドトキシンカットフィルター7を通して注液カテーテル8により腹腔1に戻される。本発明においては、このような腹膜透析回路又は透析液への補充液の導入ラインに、還元力を有する活性基を含む非水溶性固体状の酸化ストレス消去材を充填したカラム6を設ける。
【0025】
カラム6は図1のように透析液の循環回路中あるいは、図2のように補充液の導入ラインのいずれの部分に設けてもよい。循環透析液または補充液は、酸化ストレス消去材を充填したカラムと接触することにより、酸化ストレス起因物質が消去される。また浸透圧剤としてグルコースが添加された透析液は、体内から漏出した酸化型アルブミンのような酸化型蛋白が蓄積されているが、酸化ストレス消去材を充填したカラムと接触することにより、これらは還元されて、活性な還元型アルブミンとなる。これを腹腔に戻すと、体内で抗酸化作用を発揮できるようになる。このように酸化型蛋白を還元するためには、図1のようにカラムを透析液の循環回路中に設け、透析液と接触させるのがよい。
【0026】
次に本発明による血液透析における血液循環回路の1例を図3に示す。図3において血液が動脈11からダイアライザー12を経て静脈13に戻る血液循環回路14が形成され、ダイアライザーにおいて透析膜を介して透析液と接触し血液透析される。この血液循環回路に酸化ストレス消去材カラム15を設けることにより、血液中の酸化ストレス起因物質の消去および酸化型蛋白の還元が行われる。また血液透析においては、透析液の回路16にも別の酸化ストレス消去材カラム17を設けることができる。
【0027】
【実施例1】グルタチオンをセファロース担体に固定化したものをカラムに充填し、下記条件でメチルグリオキサール25μM/l含有の生理食塩溶液を貫流させ、貫流前及び貫流後のメチルグリオキサール量を酸化還元滴定により定量分析した。結果は表1に示すとおりであり、1回の貫流で、メチルグリオキサールは完全に消去されていた。
カラム内容積:5ml
透析液量: 10ml
貫流回数: 1回
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】
本発明は還元力を有する活性基を含む酸化ストレス消去材を非水溶性固体状の形態で用い、透析液等の酸化ストレス起因物質を含む溶液に接触するようにしたことにより、過剰に添加された酸化ストレス消去剤の一部が体内へ吸収されることなく、酸化ストレスを消去できる。
【0030】
特に腹膜透析においては、透析液に添加されているグルコースの変性物による蛋白質の架橋反応が起こりやすいが、このような酸化ストレス消去材を充填したカラムを、透析液の循環回路又は補充液の導入ラインに設置することにより、グルコース変性物等の酸化ストレス起因物質を除去し、蛋白室架橋反応を防止することができる。
【0031】
また、透析液に由来する酸化ストレスを解消するだけでなく、体内の酸化ストレスを消去・緩和する力が衰えている腎機能不全疾患に対し、透析治療により透析液を本発明の酸化ストレス消去材と接触させて、透析液中に溶出している酸化型アルブミンやグルタチオンを還元して腹腔に戻すことにより、尿毒素の除去以外に、体内で抗酸化均衡を乱している透析液由来でない過酸化物、カルボニル化合物、ラジカル、等の酸化ストレス起因物質をも積極的に消去する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の腎不全治療用腹膜透析液循環回路の1例を示す。
【図2】本発明の腎不全治療用腹膜透析液循環回路の他の例を示す。
【図3】本発明の腎不全治療用血液透析の血液循環回路の1例を示す。
【符号の説明】
1 腹腔
2 排液カテ−テル
3 プレフイルタ−
4 第1濾過器
5 第2濾過器
6 酸化ストレス消去材カラム
7 エンドトキシンカットフィルター
8 注液カテ−テル
11 動脈
12 ダイアライザー
13 静脈
14 血液循環回路
15 酸化ストレス消去材カラム
16 透析液回路
17 酸化ストレス消去材カラム
Claims (10)
- 還元力を有する活性基を含む非水溶性固体状の酸化ストレス起因物質消去材。
- 腎不全治療用透析液の酸化ストレス起因物質消去に用いられる請求項1に記載の酸化ストレス消去材。
- 血液又は血漿の酸化ストレス起因物質消去に用いられる請求項1に記載の酸化ストレス消去材。
- 還元力を有する活性基が−SH,−SOH,−S=O,−S2O2、−S2O3H,−S2O4H,又は−S2O5Hあるいはそれらのアルカリもしくはアルカリ土類塩である請求項1〜4のいずれかに記載の酸化ストレス消去材。
- 非水溶性固体状物がポリスルホン、アガロース、セファロース、ポリアミドゲル、またはシリカゲルであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の酸化ストレス消去材。
- 酸化ストレス消去材が比表面積の大きい膜状もしくは微粒子状の形態を呈する請求項1〜5に記載の酸化ストレス消去材。
- 非水溶性固体状物を比表面積の大きい膜もしくは微粒子状に成型後、還元処理または固定化処理をすることにより調製されたものであることを特徴とする請求項6に記載の酸化ストレス消去材。
- 透析液の循環回路又は透析液への補充液の導入ラインもしくは血液透析血液循環回路に請求項2〜7のいずれかに記載の酸化ストレス消去材を充填したカラムを有する腎不全治療用透析液または血液循環回路。
- 透析液を請求項8に記載の透析液循環回路を循環させ、酸化ストレス消去材と接触させることを特徴とする透析液中の酸化ストレス起因物質を消去する方法。
- 血液または血漿を血液透析血液循環回路を循環させ、酸化ストレス消去材と接触させることを特徴とする血液中の酸化ストレス起因物質の消去および酸化型蛋白の還元を行う方法。
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