JP2004120973A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用環境温度が40℃を超えるような場所に設置されるガス絶縁開閉装置は温度上昇を抑制するために主母線の主母線径を大きくしなければならず、このようにするとガス絶縁開閉装置が大型化する。大型化することなく温度上昇を抑制し、高温使用環境においても使用し得るガス絶縁開閉装置が望まれている。
【解決手段】主母線1a,1bと主母線断路器4a,4bを収納する主母線断路器用容器3a,3bのデッドスペースにガス容器9a,9bを接続し放熱面積を増大させ温度上昇を抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】主母線1a,1bと主母線断路器4a,4bを収納する主母線断路器用容器3a,3bのデッドスペースにガス容器9a,9bを接続し放熱面積を増大させ温度上昇を抑制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所、変電所などの電気所において使用されるガス絶縁開閉装置に関するもので、特に周囲の使用環境温度の高いところにおいて据え付けられるのに適したガス絶縁開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電力系統に建設される変電所、開閉所においては、変電所や開閉所を構成する開閉装置として小型化と絶縁信頼性の向上を図ったガス絶縁開閉装置が多く用いられている。
【0003】
ガス絶縁開閉装置は、金属製の接地容器内に機器本体と共にSF6ガスなどの絶縁性、消弧性に優れた不活性絶縁ガスを加圧封入し絶縁を図っている。
ガス絶縁開閉装置を構成する機器としては、ガス絶縁母線、ガス絶縁遮断器、ガス絶縁断路器などの各種の構成機器があり、これらの構成機器を所定の母線結線方式に従い、絶縁スペーサを介して接続、組立てることによりガス絶縁開閉装置を構成している。
【0004】
この種のガス絶縁開閉装置は、遮断器、断路器などの構成機器が立体的に配置されるため、各機器相互間の間隔を狭め、据付面積や据付容積の大幅な縮小を図ることができ、気中絶縁方式の開閉装置に比べて著しく小型に構成することができる。
【0005】
このようなガス絶縁開閉装置の一例を、図4を参照して具体的に説明する。なお、図4において、(A)は二重母線方式のフィーダ回線を示す代表的なガス絶縁開閉装置の平面図、(B)は同側面図である。
【0006】
図4に示すように、ガス絶縁開閉装置は、2つの主母線1a、1bが互いに上下方向に離間して平行に、且つ設置面2に対して水平に配置されている。絶縁ガスと共に主母線1a、1bを収納する主母線断路器用容器3a、3b内の同一ガス区分内に設けられた主母線断路器4a、4bは分岐部5a、5bを介して遮断器容器6の軸が鉛直方向に設置された遮断器7に接続されている。8a、8bは主母線断路器4a、4bの各操作箱であり、S1、S2は操作箱8a、8bの点検スペースである。
【0007】
このようなガス絶縁開閉装置は回線の集合体であり、その大きさは回線の数に左右される。主母線1a、1bが延びる方向、即ち主母線方向寸法は回線数によって異なるが、この主母線方向寸法を除いて考えると、ガス絶縁開閉装置を収納する建屋の容積はガス絶縁開閉装置の回線方向寸法Zと高さ寸法Yとで決まる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成のガス絶縁開閉装置は、特に、屋内に設置される場合には、設置容積を縮小化し、建屋を小さくすることが望ましい。これに対処するためには、設置容積を決定する要素のうち、主母線方向寸法は回線数で決まってしまうので、図4における回線方向寸法Zと高さ寸法Yとを小さく抑える必要がある。
【0009】
通常ガス絶縁開閉装置の使用環境温度は40℃以下を想定しており、この値は国際電気標準会議(IEC)規格や、電気学会電気規格調査会標準規格(JEC)の規格値としても採用されている。しかし、国によっては使用条件として気温が40℃以上の使用環境温度の場合も想定される。
【0010】
ガス絶縁開閉装置は性能を安全にかつ十分に発揮できるように通電時のセ氏温度と温度上昇値が規定されている。周囲温度が40℃で容器表面温度上昇が40Kのものが仮に周囲温度50℃になった場合、表面温度を80℃に抑制しようとすると温度上昇は30Kにしなくてはいけないから単純にいって放熱量を十数%抑制する必要がでてくる。温度の高いガスは軽くなるため上方に移動するので図4に示すガス絶縁開閉装置では遮断器7のような機器より水平でガスの逃げ場がない主母線断路器4a、4bの方が温度条件を満たすのにもっとも厳しくなる。よって、主母線1a、1bの軸方向の長さを長くしないならば放熱量を十数%大きくするためには主母線1a、1b径を十数%以上大きくし、表面積を大きくすることが必要になる。
【0011】
しかし、上記のような対応では、主母線間寸法Xが長くなる分高さ寸法Yが高くなることはもちろん回線方向寸法Zも、長くなることになり、ガス絶縁開閉装置が大型化するという問題点があった。
【0012】
本発明は以上のような従来の問題点を解決し、温度上昇を抑制し、高さ寸法の増大を抑え、大型化することなく、設置容積の低減が可能なガス絶縁開閉装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載のガス絶縁開閉装置の発明は、設置面に対して平行に配置された主母線と、前記主母線と同一ガス区分内にそれぞれ設けられた母線側断路器と、前記主母線と主母線断路器とを収納する主母線断路器用容器とを有し、前記主母線が主母線断路器に設けられた分岐部を介してガス容器の軸が鉛直方向に配置された遮断器に接続されたガス絶縁開閉器において、前記主母線断路器用容器の前記分岐部と反対側のデッドスペースにガス容器を接続したことを特徴とする。
この発明によれば、ガス容器の分、放熱面積が増大し、設置容積を増大せずにガス絶縁開閉装置の温度上昇を抑制する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガス絶縁開閉器において、ガス容器内に主母線用の接地開閉機構を収納したことを特徴とする。
この発明によれば、デッドスペースを利用して主母線に必須機器である接地開閉器を設置できるので全体の設置面積を縮小する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のガス絶縁開閉器において、ガス容器と主母線断路器用容器とをガス区画し、バルブを設けたガス配管で接続したことを特徴とする。
この発明によれば、バルブによってガス容器を独立に開放してガス処理が可能になる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のガス絶縁開閉器において、主母線断路器用容器内に吸着剤を封入したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のガス絶縁開閉器において、主母線断路器用容器内に放圧装置を設けたことを特徴とする。
請求項4並びに5に記載の発明によれば、バルブによってガス容器を独立に開放して吸着剤や放圧装置の交換、回収が可能になる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のガス絶縁開閉装置において、ガス容器内に低融点合金を封入した容器を収納したことを特徴とする。
この発明によれば、絶縁物への影響が懸念される温度になったところで溶ける金属を利用し、一時的に温度上昇を抑制する。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載のガス絶縁開閉器においてガス容器を主母線断路器用容器の上部のデッドスペースに配置したことを特徴とする。
この発明によれば、加熱されて温度が高くなった絶縁ガスが上昇してきたガス容器の分、放熱面積が増大し、設置容積を増大せずにガス絶縁開閉装置の温度上昇を抑制する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。なお、図4に示した従来技術と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図1(A)、(B)は本発明の第1の実施の形態を示す図で、主母線1a、1bから操作箱8a、8bまでの構成は従来と同じである。
【0020】
本実施の形態においては、主母線断路器4a、4bを同一ガス区分内に収納した主母線断路器用容器3a、3bには、点検スペースS1、S2上のデッドスペースに配置されたガス容器9a、9bが接続される。このガス容器9a、9bは主母線断路器用容器3a、3b内の絶縁ガスが流通するように取り付けられ、内部に主母線用接地開閉器10a、10bの開閉機構が収納されている。図1における主母線間寸法X、高さ寸法Y、回線方向寸法Zは図4に示す従来のガス絶縁開閉装置と同一寸法である。
【0021】
以上のような本実施の形態によるガス絶縁開閉装置であると、主母線断路器用容器3a、3bに接続されたガス容器9a、9b内の絶縁ガスが温度上昇した場合、ガス容器9a、9bの表面から放熱する。従って主母線間寸法X、高さ寸法Y、回線方向寸法Zを変えることなく、即ち据付容積を変更することなくガス容器9a、9bを設けた分ガス絶縁開閉装置全体としての放熱面積を増したことになり温度上昇を抑制することができる。
また、主母線用接地開閉器10a、10bをガス容器9a、9b内の空間を利用して収納することで主母線方向の長さも抑制することができる。
【0022】
次に本発明の第2の実施の形態を図2を参照して説明する。なお、図2において、図1に示す第1の実施の形態と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図2において、ガス容器9a、9bと主母線断路器用容器3a、3bとはガス区画されており、バルブ11を設けたガス配管12により互いに接続されている。また、ガス容器9a、9b内には吸着剤13、放圧弁14、低融点合金入り容器15が収納されている。
【0023】
このような本実施の形態によるガス絶縁開閉装置によれば、さらにガス容器9a、9b内の空間を利用してに吸着剤13や放圧弁14などの交換、改修の可能性のあるものを収納できる。しかも、ガス区画されているのでバルブ11の開閉を行うことで交換、改修を行う際のガス処理空間を最小にすることができる。
【0024】
一方、低融点合金入り容器15に収められた低融点合金はガス絶縁開閉装置を構成する部品である絶縁物、Oリング用ゴムなどが損傷を受けるような温度(ガラス転移点)である110℃近辺、例えば110℃+(ガス絶縁開閉装置据付周囲最高温度−40℃)以下に融点を設定することで、使用環境の温度がそれ以上になったときに液体に変化することで一時的に潜熱の形で熱吸収することが可能となる。これにより使用環境の気温が高いため規定温度上昇ぎりぎりの状態で使用する機器でも一時的に通電量が増大し、過負荷になったような場合にも絶縁物を損傷することがなく使用が可能である。
【0025】
次に本発明の第3の実施の形態を図3を参照して説明する。なお、図3において、上記の第1の実施の形態と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0026】
図3においては、2つのガス容器9a、9bを主母線断路器用容器3a、3bの上部の空間に配置している。また、ガス容器9a、9bと主母線断路器用容器3a、3bとはガス区画されており、バルブ11を設けたガス配管12でお互いに接続されている。
【0027】
このような本実施の形態によるガス絶縁開閉装置によれば、ガス容器9a、9bを主母線断路器用容器3a、3bの上部の空間を利用して配置することで加熱されて温度の高くなった絶縁ガスはガス容器9a、9bに移動しやすいため、小さな容積で主母線断路器4a、4b側の温度上昇を抑制することができる。
【0028】
なお、前記実施の形態の説明においては、複母線方式のガス絶縁開閉装置について説明したが、本発明はこれに限定されることなく単母線方式のガス絶縁開閉装置に対しても実施し得るものである。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、設置面に対して平行に配置された主母線と、前記主母線と同一ガス区分内にそれぞれ設けられた母線側断路器と、前記主母線と主母線断路器とを収納する主母線断路器用容器とを有し、前記主母線が主母線断路器に設けられた分岐部を介してガス容器の軸が鉛直方向に配置された遮断器に接続されたガス絶縁開閉器において、前記主母線断路器用容器の前記分岐部と反対側のデッドスペースにガス容器を接続するようにしたので、温度上昇を抑制し、高さ寸法の増大を抑え、大型化することなく、設置容積の低減が可能なガス絶縁開閉装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態によるガス絶縁開閉装置を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるガス絶縁開閉装置を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態によるガス絶縁開閉装置を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【図4】従来の一般的なガス絶縁開閉装置の一例を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【符号の説明】
1a、1b…主母線、2…設置面、3a、3b…主母線断路器用容器、4a、4b…主母線断路器、5a、5b…分岐部、6…遮断器容器、7…遮断器、8a、8b…操作箱、9a、9b…ガス容器、10a、10b…主母線用接地開閉器、11…バルブ、12…ガス配管、13…吸着剤、14…放圧弁、15…低融点合金入り容器、X…主母線間寸法、Y…高さ寸法、Z…回線方向寸法、S1、S2…操作箱の点検スペース。
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所、変電所などの電気所において使用されるガス絶縁開閉装置に関するもので、特に周囲の使用環境温度の高いところにおいて据え付けられるのに適したガス絶縁開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電力系統に建設される変電所、開閉所においては、変電所や開閉所を構成する開閉装置として小型化と絶縁信頼性の向上を図ったガス絶縁開閉装置が多く用いられている。
【0003】
ガス絶縁開閉装置は、金属製の接地容器内に機器本体と共にSF6ガスなどの絶縁性、消弧性に優れた不活性絶縁ガスを加圧封入し絶縁を図っている。
ガス絶縁開閉装置を構成する機器としては、ガス絶縁母線、ガス絶縁遮断器、ガス絶縁断路器などの各種の構成機器があり、これらの構成機器を所定の母線結線方式に従い、絶縁スペーサを介して接続、組立てることによりガス絶縁開閉装置を構成している。
【0004】
この種のガス絶縁開閉装置は、遮断器、断路器などの構成機器が立体的に配置されるため、各機器相互間の間隔を狭め、据付面積や据付容積の大幅な縮小を図ることができ、気中絶縁方式の開閉装置に比べて著しく小型に構成することができる。
【0005】
このようなガス絶縁開閉装置の一例を、図4を参照して具体的に説明する。なお、図4において、(A)は二重母線方式のフィーダ回線を示す代表的なガス絶縁開閉装置の平面図、(B)は同側面図である。
【0006】
図4に示すように、ガス絶縁開閉装置は、2つの主母線1a、1bが互いに上下方向に離間して平行に、且つ設置面2に対して水平に配置されている。絶縁ガスと共に主母線1a、1bを収納する主母線断路器用容器3a、3b内の同一ガス区分内に設けられた主母線断路器4a、4bは分岐部5a、5bを介して遮断器容器6の軸が鉛直方向に設置された遮断器7に接続されている。8a、8bは主母線断路器4a、4bの各操作箱であり、S1、S2は操作箱8a、8bの点検スペースである。
【0007】
このようなガス絶縁開閉装置は回線の集合体であり、その大きさは回線の数に左右される。主母線1a、1bが延びる方向、即ち主母線方向寸法は回線数によって異なるが、この主母線方向寸法を除いて考えると、ガス絶縁開閉装置を収納する建屋の容積はガス絶縁開閉装置の回線方向寸法Zと高さ寸法Yとで決まる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成のガス絶縁開閉装置は、特に、屋内に設置される場合には、設置容積を縮小化し、建屋を小さくすることが望ましい。これに対処するためには、設置容積を決定する要素のうち、主母線方向寸法は回線数で決まってしまうので、図4における回線方向寸法Zと高さ寸法Yとを小さく抑える必要がある。
【0009】
通常ガス絶縁開閉装置の使用環境温度は40℃以下を想定しており、この値は国際電気標準会議(IEC)規格や、電気学会電気規格調査会標準規格(JEC)の規格値としても採用されている。しかし、国によっては使用条件として気温が40℃以上の使用環境温度の場合も想定される。
【0010】
ガス絶縁開閉装置は性能を安全にかつ十分に発揮できるように通電時のセ氏温度と温度上昇値が規定されている。周囲温度が40℃で容器表面温度上昇が40Kのものが仮に周囲温度50℃になった場合、表面温度を80℃に抑制しようとすると温度上昇は30Kにしなくてはいけないから単純にいって放熱量を十数%抑制する必要がでてくる。温度の高いガスは軽くなるため上方に移動するので図4に示すガス絶縁開閉装置では遮断器7のような機器より水平でガスの逃げ場がない主母線断路器4a、4bの方が温度条件を満たすのにもっとも厳しくなる。よって、主母線1a、1bの軸方向の長さを長くしないならば放熱量を十数%大きくするためには主母線1a、1b径を十数%以上大きくし、表面積を大きくすることが必要になる。
【0011】
しかし、上記のような対応では、主母線間寸法Xが長くなる分高さ寸法Yが高くなることはもちろん回線方向寸法Zも、長くなることになり、ガス絶縁開閉装置が大型化するという問題点があった。
【0012】
本発明は以上のような従来の問題点を解決し、温度上昇を抑制し、高さ寸法の増大を抑え、大型化することなく、設置容積の低減が可能なガス絶縁開閉装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載のガス絶縁開閉装置の発明は、設置面に対して平行に配置された主母線と、前記主母線と同一ガス区分内にそれぞれ設けられた母線側断路器と、前記主母線と主母線断路器とを収納する主母線断路器用容器とを有し、前記主母線が主母線断路器に設けられた分岐部を介してガス容器の軸が鉛直方向に配置された遮断器に接続されたガス絶縁開閉器において、前記主母線断路器用容器の前記分岐部と反対側のデッドスペースにガス容器を接続したことを特徴とする。
この発明によれば、ガス容器の分、放熱面積が増大し、設置容積を増大せずにガス絶縁開閉装置の温度上昇を抑制する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガス絶縁開閉器において、ガス容器内に主母線用の接地開閉機構を収納したことを特徴とする。
この発明によれば、デッドスペースを利用して主母線に必須機器である接地開閉器を設置できるので全体の設置面積を縮小する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のガス絶縁開閉器において、ガス容器と主母線断路器用容器とをガス区画し、バルブを設けたガス配管で接続したことを特徴とする。
この発明によれば、バルブによってガス容器を独立に開放してガス処理が可能になる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のガス絶縁開閉器において、主母線断路器用容器内に吸着剤を封入したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のガス絶縁開閉器において、主母線断路器用容器内に放圧装置を設けたことを特徴とする。
請求項4並びに5に記載の発明によれば、バルブによってガス容器を独立に開放して吸着剤や放圧装置の交換、回収が可能になる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のガス絶縁開閉装置において、ガス容器内に低融点合金を封入した容器を収納したことを特徴とする。
この発明によれば、絶縁物への影響が懸念される温度になったところで溶ける金属を利用し、一時的に温度上昇を抑制する。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載のガス絶縁開閉器においてガス容器を主母線断路器用容器の上部のデッドスペースに配置したことを特徴とする。
この発明によれば、加熱されて温度が高くなった絶縁ガスが上昇してきたガス容器の分、放熱面積が増大し、設置容積を増大せずにガス絶縁開閉装置の温度上昇を抑制する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。なお、図4に示した従来技術と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図1(A)、(B)は本発明の第1の実施の形態を示す図で、主母線1a、1bから操作箱8a、8bまでの構成は従来と同じである。
【0020】
本実施の形態においては、主母線断路器4a、4bを同一ガス区分内に収納した主母線断路器用容器3a、3bには、点検スペースS1、S2上のデッドスペースに配置されたガス容器9a、9bが接続される。このガス容器9a、9bは主母線断路器用容器3a、3b内の絶縁ガスが流通するように取り付けられ、内部に主母線用接地開閉器10a、10bの開閉機構が収納されている。図1における主母線間寸法X、高さ寸法Y、回線方向寸法Zは図4に示す従来のガス絶縁開閉装置と同一寸法である。
【0021】
以上のような本実施の形態によるガス絶縁開閉装置であると、主母線断路器用容器3a、3bに接続されたガス容器9a、9b内の絶縁ガスが温度上昇した場合、ガス容器9a、9bの表面から放熱する。従って主母線間寸法X、高さ寸法Y、回線方向寸法Zを変えることなく、即ち据付容積を変更することなくガス容器9a、9bを設けた分ガス絶縁開閉装置全体としての放熱面積を増したことになり温度上昇を抑制することができる。
また、主母線用接地開閉器10a、10bをガス容器9a、9b内の空間を利用して収納することで主母線方向の長さも抑制することができる。
【0022】
次に本発明の第2の実施の形態を図2を参照して説明する。なお、図2において、図1に示す第1の実施の形態と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図2において、ガス容器9a、9bと主母線断路器用容器3a、3bとはガス区画されており、バルブ11を設けたガス配管12により互いに接続されている。また、ガス容器9a、9b内には吸着剤13、放圧弁14、低融点合金入り容器15が収納されている。
【0023】
このような本実施の形態によるガス絶縁開閉装置によれば、さらにガス容器9a、9b内の空間を利用してに吸着剤13や放圧弁14などの交換、改修の可能性のあるものを収納できる。しかも、ガス区画されているのでバルブ11の開閉を行うことで交換、改修を行う際のガス処理空間を最小にすることができる。
【0024】
一方、低融点合金入り容器15に収められた低融点合金はガス絶縁開閉装置を構成する部品である絶縁物、Oリング用ゴムなどが損傷を受けるような温度(ガラス転移点)である110℃近辺、例えば110℃+(ガス絶縁開閉装置据付周囲最高温度−40℃)以下に融点を設定することで、使用環境の温度がそれ以上になったときに液体に変化することで一時的に潜熱の形で熱吸収することが可能となる。これにより使用環境の気温が高いため規定温度上昇ぎりぎりの状態で使用する機器でも一時的に通電量が増大し、過負荷になったような場合にも絶縁物を損傷することがなく使用が可能である。
【0025】
次に本発明の第3の実施の形態を図3を参照して説明する。なお、図3において、上記の第1の実施の形態と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0026】
図3においては、2つのガス容器9a、9bを主母線断路器用容器3a、3bの上部の空間に配置している。また、ガス容器9a、9bと主母線断路器用容器3a、3bとはガス区画されており、バルブ11を設けたガス配管12でお互いに接続されている。
【0027】
このような本実施の形態によるガス絶縁開閉装置によれば、ガス容器9a、9bを主母線断路器用容器3a、3bの上部の空間を利用して配置することで加熱されて温度の高くなった絶縁ガスはガス容器9a、9bに移動しやすいため、小さな容積で主母線断路器4a、4b側の温度上昇を抑制することができる。
【0028】
なお、前記実施の形態の説明においては、複母線方式のガス絶縁開閉装置について説明したが、本発明はこれに限定されることなく単母線方式のガス絶縁開閉装置に対しても実施し得るものである。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、設置面に対して平行に配置された主母線と、前記主母線と同一ガス区分内にそれぞれ設けられた母線側断路器と、前記主母線と主母線断路器とを収納する主母線断路器用容器とを有し、前記主母線が主母線断路器に設けられた分岐部を介してガス容器の軸が鉛直方向に配置された遮断器に接続されたガス絶縁開閉器において、前記主母線断路器用容器の前記分岐部と反対側のデッドスペースにガス容器を接続するようにしたので、温度上昇を抑制し、高さ寸法の増大を抑え、大型化することなく、設置容積の低減が可能なガス絶縁開閉装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態によるガス絶縁開閉装置を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるガス絶縁開閉装置を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態によるガス絶縁開閉装置を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【図4】従来の一般的なガス絶縁開閉装置の一例を示す図で、(A)は平面図、(B)は縦断側面図。
【符号の説明】
1a、1b…主母線、2…設置面、3a、3b…主母線断路器用容器、4a、4b…主母線断路器、5a、5b…分岐部、6…遮断器容器、7…遮断器、8a、8b…操作箱、9a、9b…ガス容器、10a、10b…主母線用接地開閉器、11…バルブ、12…ガス配管、13…吸着剤、14…放圧弁、15…低融点合金入り容器、X…主母線間寸法、Y…高さ寸法、Z…回線方向寸法、S1、S2…操作箱の点検スペース。
Claims (7)
- 設置面に対して平行に配置された主母線と、前記主母線と同一ガス区分内にそれぞれ設けられた母線側断路器と、前記主母線と主母線断路器とを収納する主母線断路器用容器とを有し、前記主母線が主母線断路器に設けられた分岐部を介してガス容器の軸が鉛直方向に配置された遮断器に接続されたガス絶縁開閉器において、前記主母線断路器用容器の前記分岐部と反対側のデッドスペースにガス容器を接続したことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
- ガス容器内に主母線用の接地開閉機構を収納したことを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
- ガス容器と主母線断路器用容器とをガス区画し、バルブを設けたガス配管で接続したことを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
- 主母線断路器用容器内に吸着剤を封入したことを特徴とする請求項3に記載のガス絶縁開閉装置。
- 主母線断路器用容器内に放圧装置を設けたことを特徴とする請求項3に記載のガス絶縁開閉装置。
- ガス容器内に低融点合金を封入した容器を収納したことを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
- ガス容器を主母線断路器用容器の上部のデッドスペースに配置したことを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002284854A JP2004120973A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ガス絶縁開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002284854A JP2004120973A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ガス絶縁開閉装置 |
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JP2004120973A true JP2004120973A (ja) | 2004-04-15 |
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-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002284854A patent/JP2004120973A/ja active Pending
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Legal Events
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A711 | Notification of change in applicant |
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