JP2004120128A - 動画像合成表示装置及び動画像合成表示プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出し、この動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択し、選択された複数のオブジェクト動画像を合成表示することが可能な動画像合成表示装置及び動画像合成表示プログラムを提供する。
【解決手段】動画像合成表示装置1を、動画像データからオブジェクト動画像データを抽出するオブジェクト動画像抽出部10と、合成処理に係るデータを記憶するデータ記憶部11と、動画像編集用の画面を表示したり、オブジェクト動画像から選択された複数の範囲オブジェクト動画像を合成表示したりする表示処理部12と、利用者が処理要求を入力するための入力部13と、入力部13からの選択入力に応じて、記憶部11に記憶されたオブジェクト動画像から該当する範囲オブジェクト動画像を選択する選択部14と、指示内容に応じた加工処理を施す加工処理部15と、を含んだ構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】動画像合成表示装置1を、動画像データからオブジェクト動画像データを抽出するオブジェクト動画像抽出部10と、合成処理に係るデータを記憶するデータ記憶部11と、動画像編集用の画面を表示したり、オブジェクト動画像から選択された複数の範囲オブジェクト動画像を合成表示したりする表示処理部12と、利用者が処理要求を入力するための入力部13と、入力部13からの選択入力に応じて、記憶部11に記憶されたオブジェクト動画像から該当する範囲オブジェクト動画像を選択する選択部14と、指示内容に応じた加工処理を施す加工処理部15と、を含んだ構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の動画像を合成表示する技術に係り、特に、連続して撮影された動画像データに含まれる、それぞれ撮影時間の異なる複数の任意オブジェクトの動画像データを抽出し、当該複数のオブジェクト動画像を1つの画面に合成して表示するのに好適な動画像表示装置及び動画像表示プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の動画像を1つの画面に合成して表示する技術として、全体画像、任意形状部分画像から所望の画像を符号化・複合化し表示する装置(特許文献1参照)、合成画像内の任意のオブジェクト画像に対して変換操作や位置の変更を行うことができる要素オブジェクト画像の階層的な重ね合わせ関係を木構造として表し、また、シーン情報は、幾何学変換情報、光源情報及び色変換情報、位置情報とからなり、更に、オブジェクト画像を再帰的に重ね合わせて出力画像を生成することで、合成オブジェクト画像を利用者が再利用する際に必要な処理数を削減することができるもの(特許文献2参照)がある。
【0003】
【特許文献1】
特許第3062507号
【特許文献2】
特許第3045087号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、連続して撮影された複数のシーンを含む動画像から、撮影時間の異なる任意のシーンや任意の時間範囲における任意オブジェクトの動画像を複数選択して合成する場合に、いずれも時間的概念が取り入れられていないため、このような処理を行うことは困難である。
【0005】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出し、この動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択し、選択された複数のオブジェクト動画像を合成表示することが可能な動画像合成表示装置及び動画像合成表示プログラムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の動画像合成表示装置は、連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出手段と、
当該オブジェクト動画像抽出手段によって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択手段と、
当該動画像選択手段によって選択された複数のオブジェクト動画像データに基づき、複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
このような構成であれば、オブジェクト動画像抽出手段によって、連続した動画像データから動きのあるオブジェクト動画像を自動的に複数抽出することが可能であり、動画像選択手段によって、利用者にこの抽出された複数のオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択させることが可能であり、動画像合成表示手段によって、動画像選択手段によって選択された複数のオブジェクト動画像を1つの画面に合成表示することが可能である。
【0008】
従って、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0009】
ここで、動画像データから抽出するオブジェクト動画像は、1つの動画像から1種類のオブジェクト動画像である必要はなく、1つの動画像に含まれる複数種類のオブジェクト動画像に合わせていくつでも抽出して良い。従って、オブジェクト動画像の抽出結果は1つでは無く、複数のオブジェクトの動画像が抽出される場合もある。
【0010】
また、連続した動画像データとは、例えば、デジタルビデオカメラの1つのメモリに連続して記録された動画像データを意味するものであり、例えば、自分の子供の歩く姿を1日少しずつ撮影し、それが1週間分記録された結果の動画像データや、子供の歩く姿、車の走る姿、列車の走る姿など、複数のシーンが混在するような動画像データが該当する。
【0011】
また、本発明に係る請求項2記載の動画像合成表示装置は、連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出手段と、
当該オブジェクト動画像抽出手段によって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択手段と、 当該動画像選択手段によって選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定する時間範囲設定手段と、
当該時間範囲設定手段によって時間範囲の設定された複数のオブジェクト動画像データに基づき、前記複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示手段と、を備えることを特徴としている。
【0012】
このような構成であれば、オブジェクト動画像抽出手段によって、連続した動画像データから動きのあるオブジェクト動画像を自動的に複数抽出することが可能であり、動画像選択手段によって、利用者にこの抽出された複数のオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択させることが可能であり、時間範囲設定手段によって、選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定することが可能であり、動画像合成表示手段によって、動画像選択手段によって選択された複数のオブジェクト動画像を1つの画面に合成表示することが可能である。
【0013】
従って、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどのオブジェクトの異なる複数のシーンが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択できると共に、そのオブジェクト動画像中の必要な部分だけを範囲時間設定でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の動画像合成表示装置において、前記合成表示手段は、前記複数のオブジェクト動画像をそれぞれ任意の開始タイミングで再生表示することが可能となっていることを特徴としている。
つまり、合成された複数のオブジェクト動画像の再生表示を、それぞれ任意のタイミングで開始することが可能となっている。従って、開始時間を合わせたり、開始時間をそれぞれ微妙にずらして再生表示するなど、比較対象に合わせて、複数の範囲オブジェクト動画像を色々な開始タイミングで合成表示することが可能となる。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、当該オブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を前記時間情報に対応付けて表示するインデックス画像表示手段を更に備えることを特徴としている。
【0016】
つまり、インデックス画像表示手段によって、オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、このオブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を時間情報に対応付けてインデックス画像として表示することが可能である。これにより、どの時間にどのような動画像が記録されているかをすぐに知ることが可能となるので、範囲オブジェクト動画像の選択を容易に行うことが可能となる。
【0017】
また、請求項5に係る発明は、請求項4記載の動画像合成表示装置において、前記インデックス画像表示手段によって表示された画像を利用者に選択させるインデックス画像選択手段と、当該インデックス画像選択手段によって選択された画像から始まる動画像を表示するインデックス動画像表示手段と、を更に備えることを特徴としている。
【0018】
つまり、インデックス動画像表示手段によって、時間情報に対応付けられて表示されたインデックス画像を選択することで、その画像から始まる動画像シーンを再生表示することが可能となる。これにより、合成する画像を選択する際に、インデックス画像に対応した動画像がどのような内容であったかを簡易に再生表示して確認することができるので、合成画像の選択に役立つ。
【0019】
また、請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示サイズを変更可能な表示サイズ変更手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、表示サイズ変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示サイズを変更することが可能である。従って、例えば、表示サイズの異なるシーンのオブジェクト動画像同士を一方の表示サイズに合わせて他方の表示サイズを変更することで、合成結果の動画像を比較し易く表示することが可能となる。また、同一動画像中に含まれる通常は比較対象にならないような大きさの異なる二つのオブジェクト動画像(人と虫など)を比較することが可能となる。
【0020】
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能な表示速度変更手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、表示速度変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更することが可能である。従って、表示速度の異なるシーン同士を一方のシーンの表示速度に合わせて他方のシーンの表示速度を変更することで、合成結果の動画像の表示時間を同じものにすることなどが可能となる。
【0021】
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記合成表示後の複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更可能な表示位置変更手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、表示位置変更手段によって、合成表示された後の複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更することが可能である。従って、複数の範囲オブジェクト動画像を比較して見るときに、それぞれの範囲オブジェクト動画像を見やすい表示位置に変更することが可能となる。
【0022】
また、請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能な透過表示手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、透過表示手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示することが可能である。従って、例えば、合成表示によって複数の動画像が重ねて表示されたときに重なっている範囲オブジェクト動画像を透過表示することで、合成表示された動画像を見易くすることが可能となる。
【0023】
また、本発明に係る請求項10記載の動画像合成表示プログラムは、コンピュータが実行可能なプログラムであって、
連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出ステップと、
当該オブジェクト動画像抽出ステップにおいて抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択ステップと、
当該動画像選択ステップにおいて選択された複数のオブジェクト動画像データに基づき、複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示ステップと、を備えることを特徴としている。
【0024】
つまり、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0025】
また、本発明に係る請求項11記載の動画像合成表示プログラムは、コンピュータが実行可能なプログラムであって、
連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出ステップと、
当該オブジェクト動画像抽出ステップによって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択ステップと、
当該動画像選択ステップにおいて選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定する時間範囲設定ステップと、
当該時間範囲設定ステップにおいて時間範囲の設定された複数のオブジェクト動画像データに基づき、前記複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示ステップと、を備えることを特徴としている。
【0026】
つまり、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどのオブジェクトの異なる複数のシーンが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択できると共に、そのオブジェクト動画像中の必要な部分だけを範囲時間設定でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0027】
また、請求項12に係る発明は、請求項10又は請求項11記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記合成表示ステップにおいては、前記複数のオブジェクト動画像をそれぞれ任意の開始タイミングで再生表示することが可能となっていることを特徴としている。
つまり、合成された複数のオブジェクト動画像の再生表示を、それぞれ任意のタイミングで開始することが可能となっているので、開始時間を合わせたり、開始時間をそれぞれ微妙にずらして再生表示するなど、比較対象に合わせて、複数の範囲オブジェクト動画像を色々な開始タイミングで合成表示することが可能となる。
【0028】
また、請求項13に係る発明は、請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、当該オブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を前記時間情報に対応付けて表示するインデックス画像表示ステップを更に備えることを特徴としている。
【0029】
つまり、オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、このオブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を時間情報に対応付けてインデックス画像として表示するようにしたので、どの時間にどのような動画像が記録されているかをすぐに知ることが可能となるので、範囲オブジェクト動画像の選択を容易に行うことが可能となる。
【0030】
また、請求項14に係る発明は、請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記インデックス画像表示ステップにおいて表示されたオブジェクト画像を利用者に選択させるインデックス画像選択ステップと、当該インデックス画像選択ステップにおいて選択されたオブジェクト画像から始まる動画像を表示するインデックス動画像表示ステップを更に備えることを特徴としている。
【0031】
つまり、時間情報に対応付けられて表示されたインデックス画像を選択することで、その画像から始まる動画像シーンを再生表示可能としたので、合成する範囲オブジェクト動画像を選択する際に、インデックス画像に対応した動画像がどのような内容であったかを簡易に再生表示して確認することができるので、合成画像の選択に役立つ。
【0032】
また、請求項15に係る発明は、請求項14記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像の表示サイズを変更可能な表示サイズ変更ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、選択された複数のオブジェクト動画像の表示サイズをそれぞれ変更可能としたので、表示サイズの異なるシーン同士を一方のシーンの表示サイズに合わせて他方のシーンの表示サイズを変更することで、合成結果の動画像を見やすく表示することが可能となる。
【0033】
また、請求項16に係る発明は、請求項10乃至請求項15のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能な表示速度変更ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能としたので、表示速度の異なるシーン同士を一方のシーンの表示速度に合わせて他方のシーンの表示速度を変更することで、合成結果の動画像の表示時間を同じものにすることなどが可能となる。
【0034】
また、請求項17に係る発明は、請求項10乃至請求項16のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更可能な表示位置変更ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、合成表示された後の範囲オブジェクト動画像の表示位置を変更可能としたので、複数の範囲オブジェクト動画像を比較して見るときに、それぞれの範囲オブジェクト動画像を見やすい表示位置に変更することが可能となる。
【0035】
また、請求項18に係る発明は、請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能な透過表示ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能としたので、例えば、合成表示によって複数の動画像が重ねて表示されたときに重なっている範囲オブジェクト動画像を透過表示することで、合成表示された動画像を見易くすることが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4は、本発明に係る動画像合成表示装置の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る動画像合成表示装置の構成を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る動画像合成表示装置の構成を示すブロック図である。
【0037】
動画像合成表示装置1は、所定の動画像データから利用者によって選択されたオブジェクトの動画像データを抽出する処理を行うオブジェクト動画像抽出部10と、抽出後のオブジェクト動画像データや加工処理後の動画像データ等の処理対象の動画像データを記憶するデータ記憶部11と、表示部にオブジェクト動画像編集用の画面を表示したり、選択された複数のオブジェクト動画像を合成表示したりする表示処理部12と、利用者により操作され、編集画面におけるオブジェクト動画像の選択や選択したオブジェクト動画像の加工指示等の要求を入力する入力部13と、入力部13からのオブジェクト動画像の選択入力に応じて、記憶部11に記憶された該当するオブジェクト動画像を選択する選択部14と、選択されたオブジェクト動画像に対して、入力部からの指示があったときに、指示内容に応じた加工処理を施す加工処理部15と、を含んだ構成となっている。
【0038】
オブジェクト動画像抽出部10は、連続した動画像データに含まれるオブジェクト毎の動画像を抽出する機能を備えたもので、元の動画像データの時間の流れは損なわずに、動画像データ中に含まれる連続するオブジェクト画像だけを抽出して、オブジェクト画像のみによる動画像データを得ることが可能である。例えば、背景画像に重なって表示される特定の人や物(オブジェクト)のみを抽出したりする。
【0039】
なお、この抽出処理は、オブジェクト画像のみを厳密に抽出するに限らず、実際の処理における背景画像に重ねて表示されたオブジェクト画像のみを抽出することの困難さを考慮して、背景画像上のオブジェクト画像をその輪郭部に背景画像をわずかに含んだ状態で切り取るようにしても良い。
データ記憶部11は、オブジェクト動画像抽出部10において抽出されたオブジェクト動画像データ、このオブジェクト動画像データから選択された所定時間範囲の範囲オブジェクト動画像データ、これら範囲オブジェクト動画像データに対する加工処理結果のデータ等、動画像の合成表示処理において扱われるデータを記憶し管理する機能を有したものである。
【0040】
表示処理部12は、利用者が動画像合成表示装置1を利用し易いように、動画像データを簡易に扱うための後述する編集ソフトウェアの編集画面を画面上に表示したり、この編集画面において、データ記憶部11に記憶された加工処理済みの範囲オブジェクト動画像データを利用者からの編集ソフトウェアを介した指示に応じて合成表示したり、編集ソフトウェアの機能にあるインデックス画像の選択による部分再生機能の利用に応じて、オブジェクト動画像のシーン毎の再生表示処理を行ったりする。更に、合成表示された範囲オブジェクト動画像に対して、それらの再生開始時間を変更したり、再生速度を変更したりすることが可能となっている。
【0041】
ここで、図2に基づき上記した編集ソフトウェアの構成を説明する。図2は、編集ソフトウェアの実行画面を示す図である。
図2に示すように、実行画面2は、編集対象のオブジェクト動画像の時間範囲を示す時間軸20と、当該時間軸20上に表示されたシーン毎の開始フレーム位置21と、各開始フレーム位置21に対応して表示されたインデックス画像22と、合成表示させるオブジェクト動画像データ部分として選択された範囲オブジェクト動画像23a及び23bと、合成結果を表示する合成結果表示部24と、を含んだ構成となっている。その他、メニューを開くことによって、選択された範囲オブジェクト動画像に対してサイズ変更、透過処理等の加工処理を行う項目が表示され、その項目を利用者が選択することにより、加工処理部15においてそれらの加工処理が実行されることになる。
【0042】
インデックス画像22は、編集ソフトウェアにおいてこれを選択して再生指示を与えることで、そのシーンの再生を行うことが可能となっている。また、利用者により時間軸20上の任意の時間範囲(例えば、図中F1sからF1eまでの範囲)が選択されると、その位置に対応した開始画像が範囲オブジェクト動画像(23a)として表示されるようになる。この範囲オブジェクト動画像は、編集ソフトウェアを介して指示を与えることで合成結果表示部24の任意の位置(例えば、図中(X1,Y1)、(X2,Y2))に表示することが可能となっている。更に、本実施の形態においては、合成表示後の範囲オブジェクト動画像を合成結果表示部24の任意の位置に移動させることが可能となっている。
【0043】
ここで、オブジェクト動画像データからのシーンの抽出は、例えば、動画像データがMPEG(Moving Picture Experts Group)圧縮画像であれば、動きベクトルをモニタすることで容易に検出することが可能である。
ここで、図に示す範囲オブジェクト動画像23a及び23bを見ると解るように、本実施の形態においては、オブジェクト動画像抽出部10によるオブジェクト動画像の抽出処理は、オブジェクトのみを厳密に抽出するのでは無く、上記したように、背景部分を一部含んだ状態でオブジェクトを四角く切り取るように抽出する。
【0044】
入力部13は、主に編集ソフトウェアによって動画像を編集する際の、編集ソフトウェアを操作するためのものであり、例えば、公知のキーボードやマウス、タブレット等の利用者が編集ソフトウェアへの指示等を入力するためのデバイスを備えたものである。
選択部14は、入力部13による利用者の指示で、編集ソフトウェアを介して処理対象のオブジェクト動画像から選択された、シーン、又は、各シーンにおける時間範囲の指定された範囲オブジェクト動画像を、データ記憶部11によって記憶された動画像データから選択して元の動画像とは別のメモリ、あるいは、同じメモリ上の別の位置にコピーするものである。
【0045】
加工処理部15は、選択部14によって選択された範囲オブジェクト動画像に対して、サイズ変更や透過処理などの加工処理を施すものである。
ここで、動画像合成表示装置1は、図示しないが、上記編集ソフトウェアを実行するためのCPU(Central Processing Unit)と、編集ソフトウェアの記憶されたCD−ROMやハードディスク等の記憶媒体と、編集ソフトウェアの実行に必要なデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)と、上記各部間のデータの送受信を行うためのインターフェースと、を備えている。従って、本実施の形態においては、動画像合成表示装置1を構成する各部ハードウェアを上記編集ソフトウェアによって制御することで処理が行われることになるので、動画像合成表示装置1を専用の装置とせず、PC(Personal Computer)等の情報処理装置において上記編集ソフトウェアを実行する構成であっても良い。
【0046】
更に、動画像合成表示装置1のより具体的な動作を説明する。利用者は、まず、編集したい動画像データを用意し、図示しない、IEEE1394やUSB(Universal Serial Bus)等のインターフェースを介してこのデータを動画像合成表示装置1に転送する。転送された動画像データは記憶部11によってメモリに記憶される。そして、編集したい動画像データが転送されると、利用者は、入力部13の備える入力デバイスによって編集ソフトウェアを介し、この動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択し抽出する指示を与える。この指示はオブジェクト動画像抽出部10に伝送され、そこで、選択されたオブジェクト動画像の抽出処理が行われる。これは、図2に示すように選択されたオブジェクトを背景画をわずかに含む四角形の範囲で抽出する処理として行われる。このようにして、抽出されたオブジェクト動画像は、上記したように、時間軸20、開始フレーム位置21及びインデックス画像22とによって画面上に表示されることになる。なお、本実施の形態において、この開始フレーム位置21は、図2に示すようなマークが時間軸上をスライドするようになっており、このスライド操作は、上記した入力デバイスによって簡易に行えるようになっている。
【0047】
次に、利用者は、インデックス画像22から開始される動画像を見ながら、合成したい範囲オブジェクト動画像を選択する。これは、時間軸20上において、図2に示すように、1番目に選択する範囲オブジェクト動画像の開始位置F1sと1番目に選択する範囲オブジェクト動画像の終了位置F1eとを指示(時間軸20上にマークを付す)することで行われる。同様に、2番目以降に選択するオブジェクト動画像としてF2s、F3s、・・・及びF2e、F3e、・・・をそれぞれ選択する。このようにして範囲オブジェクト動画像の選択が行われると、選択部14によって、データ記憶部11上のオブジェクト動画像からこの部分がコピーされて別メモリに記憶され、更に、表示処理部12によって、図中の23a及び23bのようにその開始画像が画面上に表示される。ここで、本実施の形態においては、特に時間範囲を設定せず、対象オブジェクトのシーンを丸ごと利用したい場合はインデックス画像を選択して、メニューからシーンを選択する項目を選ぶことでシーンそのものが範囲オブジェクト動画像となる。
【0048】
更に、これら選択された範囲オブジェクト動画像は、合成結果表示部24のどの位置に表示するかを設定することが可能となっており、ここでは、範囲オブジェクト動画像23a及び23bの2つが選択されいるので、それぞれ、図2に示すように(X1,Y1)及び(X2,Y2)と設定する。
更に、本実施の形態においては、上記したように、選択した範囲オブジェクト動画像に対して、表示サイズの変更処理や透過表示処理などの加工処理を施すことが可能となっている。例えば、選択した範囲オブジェクト動画像を重ね合わせて合成表示するようなときは、一方の範囲オブジェクト動画像のサイズを他方の範囲オブジェクト動画像に合わせてサイズ変更し、更に、上から重ねる方の範囲オブジェクト動画像を透過表示するように指示する。また、本実施の形態において、透過表示の指示は、任意の透過度を設定することが可能となっている。
【0049】
上記した、範囲オブジェクト動画像の選択処理及び加工処理が行われると、利用者からの合成指示に応じて、表示処理部12によって、記憶部11によって記憶された加工処理後の範囲オブジェクト動画像23a及び23bが読み出され、それらの合成表示処理が行われる。これにより、図2に示すように、合成結果表示部24には、範囲オブジェクト動画像23a及び23bが設定した位置に表示される。
【0050】
更に、図3に基づき、動画像データから任意のオブジェクト動画像を抽出する処理の流れを説明する。図3は、オブジェクト動画像の抽出処理を示すフローチャートである。
図3に示すように、まずステップS300に移行し、オブジェクト動画像抽出部10によって、動画像データ中の抽出対象のオブジェクトが選択されているか否かを判定し、選択されていると判定された場合(Yes)はステップS302に移行し、そうでない場合(No)は選択されるまで待機する。
【0051】
ステップS302に移行した場合は、選択されたオブジェクト動画像の抽出処理を行いステップS304に移行する。この抽出処理は、例えば、上記したように、選択されたオブジェクトを完全に含み、且つ、その周囲の他の画像部分もわずかに含む所定範囲の画像を切り出すような形で行う他、厳密にオブジェクト画像部分を切り出す、あるいは、オブジェクトの一部を切り出す等、他の態様も考えられる。例えば、サッカーボールを蹴る足の一部とボール、バットを振る手の一部とバットなどである。
【0052】
ステップS304では、抽出されたオブジェクト動画像を記憶部11によってメモリに記憶し、処理を終了する。
更に、図4に基づき、動画像の合成表示処理の流れを説明する。図4は、動画像の合成表示処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、まずステップS400に移行し、選択部14において、オブジェクト動画像から範囲オブジェクト動画像が選択されたか否かを判定し、選択されたと判定された場合(Yes)はステップS402に移行し、そうでない場合(No)は選択されるまで待機する。
【0053】
ここで、オブジェクト動画像から範囲オブジェクト動画像を選択する処理は、上記したように、時間軸20上の任意の範囲に開始と終了を示すマークを付す事で行われる。
ステップS402に移行した場合は、選択部14において、データ記憶部11によってメモリに記憶されたオブジェクト動画像データから、選択された時間範囲(例えば、図2に示す(F1s,F1e)、(F2s,F2e))の範囲オブジェクト動画像(例えば、図2に示す23a及び23b)をコピーして別のメモリ(例えば、動作の高速なワークメモリ)に記憶してステップS404に移行する。
【0054】
ステップS404では、選択された範囲オブジェクト動画像23a及び23bに対して、表示サイズの変更、透過表示などの加工処理を行う要求があるか否かを判定し、あると判定された場合(Yes)はステップS406に移行し、そうでない場合(No)はステップS408に移行する。
ステップS406に移行した場合は、加工処理部15において、範囲オブジェクト動画像23a及び23b、又は、そのいずれかに対して、要求のあった加工処理を行い、記憶部11によって、その加工結果の動画像部分をメモリに記憶してステップS408に移行する。
【0055】
ステップS408では、選択部14によって選択され、且つ、必要に応じて加工処理部15によって加工処理の施された少なくとも2以上の範囲オブジェクト動画像を、表示処理部12によって合成表示処理し、図2に示す合成結果表示部24に合成した結果を範囲オブジェクト動画像の選択時に指示された座標位置(例えば、図2に示す(X1,Y1)及び(X2,Y2))に表示して処理を終了する。また、上記したように、合成表示処理の終了した範囲オブジェクト動画像のそれぞれに対して、その動画再生開始時間の設定や、動画再生速度の設定を行うことが可能である。
【0056】
以上、オブジェクト動画像抽出部10によって、外部から転送された動画像データに対して、その動画像データに含まれる任意のオブジェクトの動画像を選択することで、そのオブジェクトの動画像を抽出することが可能である。
また、入力部13及び編集ソフトウェアによって、利用者は合成する動画像データの編集操作を簡易に行うことが可能であり、また、編集ソフトウェアは抽出したオブジェクト動画像を、時間軸20、シーン毎の開始フレーム位置21及びインデックス画像22によって表示し、利用者は、編集ソフトウェアの実行画面上で入力デバイスにより、時間軸20上の任意の時間範囲の範囲オブジェクト動画像を選択したり、加工指示項目を選択したりすることにより、選択部14によってメモリ上にあるオブジェクト動画像データから選択された時間範囲の範囲オブジェクト動画像を別メモリへとコピーし、加工処理部15によって、このコピーされた動画像に対して必要に応じて表示サイズの変更及び透過表示などの加工処理を施し、表示処理部12によって、選択された範囲オブジェクト動画像を画面上の合成結果表示部24の設定された座標位置に合成して表示することが可能である。
【0057】
また、シーン毎のインデックス画像は、それを選択して再生指示をすることで、そのシーンの動画像を再生表示することが可能となっている。
ここで、図1に示す、オブジェクト動画像抽出部10は、請求項1及び請求項2記載のオブジェクト動画像抽出手段に対応し、表示処理部12における合成表示処理は、請求項1乃至請求項3記載の合成表示手段に対応し、入力部13及び選択部14によるオブジェクト動画像の選択処理は、請求項1及び請求項2記載の動画像部分選択手段に対応し、加工処理部15における表示サイズの変更処理は、請求項6記載の表示サイズ変更手段に対応し、加工処理部15における透過表示処理は、請求項9記載の透過表示手段に対応する。
【0058】
なお、上記実施の形態においては、動画像データから任意オブジェクト動画像を抽出する処理を、オブジェクト動画像抽出部10によって行っているが、これに限らず、抽出処理が予め行われたものを用意するなど、この部分を別に処理する構成としても良い。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の動画像合成表示装置によれば、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるようにしたので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0060】
また、請求項2記載の動画像合成表示装置によれば、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどのオブジェクトの異なる複数のシーンが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択できると共に、そのオブジェクト動画像中の必要な部分だけを範囲時間設定でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるようにしたので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0061】
また、請求項3記載の動画像合成表示装置によれば、合成された複数のオブジェクト動画像の再生表示を、それぞれ任意のタイミングで開始することを可能としたので、開始時間を合わせたり、開始時間をそれぞれ微妙にずらして再生表示するなど、比較対象に合わせて、複数の範囲オブジェクト動画像を色々な開始タイミングで合成表示することが可能となる。
【0062】
また、請求項4記載の動画像合成表示装置によれば、インデックス画像表示手段によって、オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、このオブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を時間情報に対応付けてインデックス画像として表示することを可能としたので、どの時間にどのような動画像が記録されているかをすぐに知ることが可能となるので、範囲オブジェクト動画像の選択を容易に行うことが可能となる。
【0063】
また、請求項5記載の動画像合成表示装置によれば、インデックス動画像表示手段によって、時間情報に対応付けられて表示されたインデックス画像を選択することで、その画像から始まる動画像シーンを再生表示することを可能としたので、合成する画像を選択する際に、インデックス画像に対応した動画像がどのような内容であったかを簡易に再生表示して確認することができるので、合成画像の選択に役立つ。
【0064】
また、請求項6記載の動画像合成表示装置によれば、表示サイズ変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示サイズを変更することを可能としたので、例えば、表示サイズの異なるシーンのオブジェクト動画像同士を一方の表示サイズに合わせて他方の表示サイズを変更することで、合成結果の動画像を比較し易く表示することが可能となる。また、同一動画像中に含まれる通常は比較対象にならないような大きさの異なる二つのオブジェクト動画像(人と虫など)を比較することが可能となる。
【0065】
また、請求項7記載の動画像合成表示装置によれば、表示速度変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更することを可能としたので、表示速度の異なるシーン同士を一方のシーンの表示速度に合わせて他方のシーンの表示速度を変更することで、合成結果の動画像の表示時間を同じものにすることなどが可能となる。
【0066】
また、請求項8記載の動画像合成表示装置によれば、表示位置変更手段によって、合成表示された後の複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更することを可能としたので、複数の範囲オブジェクト動画像を比較して見るときに、それぞれの範囲オブジェクト動画像を見やすい表示位置に変更することが可能となる。
【0067】
また、請求項9記載の動画像合成表示装置によれば、透過表示手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示することを可能としたので、例えば、合成表示によって複数の動画像が重ねて表示されたときに重なっている範囲オブジェクト動画像を透過表示することで、合成表示された動画像を見易くすることが可能となる。
【0068】
ここで、請求項10乃至請求項18記載の動画像合成表示プログラムは、請求項1乃至請求項9記載の動画像合成表示装置と同様の機能をプログラムにより実現するものであり、その効果は重複するので記載を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動画像合成表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】編集ソフトウェアの実行画面を示す図である。
【図3】オブジェクト動画像の抽出処理を示すフローチャートである。
【図4】動画像の合成表示処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…動画像合成表示装置、2…実行画面、10…オブジェクト動画像抽出部、11…データ記憶部、12…表示処理部、13…入力部、14…選択部、15…加工処理部、20…時間軸、21…開始フレーム位置、22…インデックス画像、23a,23b…範囲オブジェクト動画像、24…合成結果表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の動画像を合成表示する技術に係り、特に、連続して撮影された動画像データに含まれる、それぞれ撮影時間の異なる複数の任意オブジェクトの動画像データを抽出し、当該複数のオブジェクト動画像を1つの画面に合成して表示するのに好適な動画像表示装置及び動画像表示プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の動画像を1つの画面に合成して表示する技術として、全体画像、任意形状部分画像から所望の画像を符号化・複合化し表示する装置(特許文献1参照)、合成画像内の任意のオブジェクト画像に対して変換操作や位置の変更を行うことができる要素オブジェクト画像の階層的な重ね合わせ関係を木構造として表し、また、シーン情報は、幾何学変換情報、光源情報及び色変換情報、位置情報とからなり、更に、オブジェクト画像を再帰的に重ね合わせて出力画像を生成することで、合成オブジェクト画像を利用者が再利用する際に必要な処理数を削減することができるもの(特許文献2参照)がある。
【0003】
【特許文献1】
特許第3062507号
【特許文献2】
特許第3045087号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、連続して撮影された複数のシーンを含む動画像から、撮影時間の異なる任意のシーンや任意の時間範囲における任意オブジェクトの動画像を複数選択して合成する場合に、いずれも時間的概念が取り入れられていないため、このような処理を行うことは困難である。
【0005】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出し、この動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択し、選択された複数のオブジェクト動画像を合成表示することが可能な動画像合成表示装置及び動画像合成表示プログラムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の動画像合成表示装置は、連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出手段と、
当該オブジェクト動画像抽出手段によって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択手段と、
当該動画像選択手段によって選択された複数のオブジェクト動画像データに基づき、複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
このような構成であれば、オブジェクト動画像抽出手段によって、連続した動画像データから動きのあるオブジェクト動画像を自動的に複数抽出することが可能であり、動画像選択手段によって、利用者にこの抽出された複数のオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択させることが可能であり、動画像合成表示手段によって、動画像選択手段によって選択された複数のオブジェクト動画像を1つの画面に合成表示することが可能である。
【0008】
従って、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0009】
ここで、動画像データから抽出するオブジェクト動画像は、1つの動画像から1種類のオブジェクト動画像である必要はなく、1つの動画像に含まれる複数種類のオブジェクト動画像に合わせていくつでも抽出して良い。従って、オブジェクト動画像の抽出結果は1つでは無く、複数のオブジェクトの動画像が抽出される場合もある。
【0010】
また、連続した動画像データとは、例えば、デジタルビデオカメラの1つのメモリに連続して記録された動画像データを意味するものであり、例えば、自分の子供の歩く姿を1日少しずつ撮影し、それが1週間分記録された結果の動画像データや、子供の歩く姿、車の走る姿、列車の走る姿など、複数のシーンが混在するような動画像データが該当する。
【0011】
また、本発明に係る請求項2記載の動画像合成表示装置は、連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出手段と、
当該オブジェクト動画像抽出手段によって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択手段と、 当該動画像選択手段によって選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定する時間範囲設定手段と、
当該時間範囲設定手段によって時間範囲の設定された複数のオブジェクト動画像データに基づき、前記複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示手段と、を備えることを特徴としている。
【0012】
このような構成であれば、オブジェクト動画像抽出手段によって、連続した動画像データから動きのあるオブジェクト動画像を自動的に複数抽出することが可能であり、動画像選択手段によって、利用者にこの抽出された複数のオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択させることが可能であり、時間範囲設定手段によって、選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定することが可能であり、動画像合成表示手段によって、動画像選択手段によって選択された複数のオブジェクト動画像を1つの画面に合成表示することが可能である。
【0013】
従って、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどのオブジェクトの異なる複数のシーンが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択できると共に、そのオブジェクト動画像中の必要な部分だけを範囲時間設定でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の動画像合成表示装置において、前記合成表示手段は、前記複数のオブジェクト動画像をそれぞれ任意の開始タイミングで再生表示することが可能となっていることを特徴としている。
つまり、合成された複数のオブジェクト動画像の再生表示を、それぞれ任意のタイミングで開始することが可能となっている。従って、開始時間を合わせたり、開始時間をそれぞれ微妙にずらして再生表示するなど、比較対象に合わせて、複数の範囲オブジェクト動画像を色々な開始タイミングで合成表示することが可能となる。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、当該オブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を前記時間情報に対応付けて表示するインデックス画像表示手段を更に備えることを特徴としている。
【0016】
つまり、インデックス画像表示手段によって、オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、このオブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を時間情報に対応付けてインデックス画像として表示することが可能である。これにより、どの時間にどのような動画像が記録されているかをすぐに知ることが可能となるので、範囲オブジェクト動画像の選択を容易に行うことが可能となる。
【0017】
また、請求項5に係る発明は、請求項4記載の動画像合成表示装置において、前記インデックス画像表示手段によって表示された画像を利用者に選択させるインデックス画像選択手段と、当該インデックス画像選択手段によって選択された画像から始まる動画像を表示するインデックス動画像表示手段と、を更に備えることを特徴としている。
【0018】
つまり、インデックス動画像表示手段によって、時間情報に対応付けられて表示されたインデックス画像を選択することで、その画像から始まる動画像シーンを再生表示することが可能となる。これにより、合成する画像を選択する際に、インデックス画像に対応した動画像がどのような内容であったかを簡易に再生表示して確認することができるので、合成画像の選択に役立つ。
【0019】
また、請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示サイズを変更可能な表示サイズ変更手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、表示サイズ変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示サイズを変更することが可能である。従って、例えば、表示サイズの異なるシーンのオブジェクト動画像同士を一方の表示サイズに合わせて他方の表示サイズを変更することで、合成結果の動画像を比較し易く表示することが可能となる。また、同一動画像中に含まれる通常は比較対象にならないような大きさの異なる二つのオブジェクト動画像(人と虫など)を比較することが可能となる。
【0020】
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能な表示速度変更手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、表示速度変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更することが可能である。従って、表示速度の異なるシーン同士を一方のシーンの表示速度に合わせて他方のシーンの表示速度を変更することで、合成結果の動画像の表示時間を同じものにすることなどが可能となる。
【0021】
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記合成表示後の複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更可能な表示位置変更手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、表示位置変更手段によって、合成表示された後の複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更することが可能である。従って、複数の範囲オブジェクト動画像を比較して見るときに、それぞれの範囲オブジェクト動画像を見やすい表示位置に変更することが可能となる。
【0022】
また、請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置において、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能な透過表示手段を更に備えることを特徴としている。
つまり、透過表示手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示することが可能である。従って、例えば、合成表示によって複数の動画像が重ねて表示されたときに重なっている範囲オブジェクト動画像を透過表示することで、合成表示された動画像を見易くすることが可能となる。
【0023】
また、本発明に係る請求項10記載の動画像合成表示プログラムは、コンピュータが実行可能なプログラムであって、
連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出ステップと、
当該オブジェクト動画像抽出ステップにおいて抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択ステップと、
当該動画像選択ステップにおいて選択された複数のオブジェクト動画像データに基づき、複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示ステップと、を備えることを特徴としている。
【0024】
つまり、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0025】
また、本発明に係る請求項11記載の動画像合成表示プログラムは、コンピュータが実行可能なプログラムであって、
連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出ステップと、
当該オブジェクト動画像抽出ステップによって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択ステップと、
当該動画像選択ステップにおいて選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定する時間範囲設定ステップと、
当該時間範囲設定ステップにおいて時間範囲の設定された複数のオブジェクト動画像データに基づき、前記複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示ステップと、を備えることを特徴としている。
【0026】
つまり、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどのオブジェクトの異なる複数のシーンが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択できると共に、そのオブジェクト動画像中の必要な部分だけを範囲時間設定でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0027】
また、請求項12に係る発明は、請求項10又は請求項11記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記合成表示ステップにおいては、前記複数のオブジェクト動画像をそれぞれ任意の開始タイミングで再生表示することが可能となっていることを特徴としている。
つまり、合成された複数のオブジェクト動画像の再生表示を、それぞれ任意のタイミングで開始することが可能となっているので、開始時間を合わせたり、開始時間をそれぞれ微妙にずらして再生表示するなど、比較対象に合わせて、複数の範囲オブジェクト動画像を色々な開始タイミングで合成表示することが可能となる。
【0028】
また、請求項13に係る発明は、請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、当該オブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を前記時間情報に対応付けて表示するインデックス画像表示ステップを更に備えることを特徴としている。
【0029】
つまり、オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、このオブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を時間情報に対応付けてインデックス画像として表示するようにしたので、どの時間にどのような動画像が記録されているかをすぐに知ることが可能となるので、範囲オブジェクト動画像の選択を容易に行うことが可能となる。
【0030】
また、請求項14に係る発明は、請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記インデックス画像表示ステップにおいて表示されたオブジェクト画像を利用者に選択させるインデックス画像選択ステップと、当該インデックス画像選択ステップにおいて選択されたオブジェクト画像から始まる動画像を表示するインデックス動画像表示ステップを更に備えることを特徴としている。
【0031】
つまり、時間情報に対応付けられて表示されたインデックス画像を選択することで、その画像から始まる動画像シーンを再生表示可能としたので、合成する範囲オブジェクト動画像を選択する際に、インデックス画像に対応した動画像がどのような内容であったかを簡易に再生表示して確認することができるので、合成画像の選択に役立つ。
【0032】
また、請求項15に係る発明は、請求項14記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像の表示サイズを変更可能な表示サイズ変更ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、選択された複数のオブジェクト動画像の表示サイズをそれぞれ変更可能としたので、表示サイズの異なるシーン同士を一方のシーンの表示サイズに合わせて他方のシーンの表示サイズを変更することで、合成結果の動画像を見やすく表示することが可能となる。
【0033】
また、請求項16に係る発明は、請求項10乃至請求項15のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能な表示速度変更ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能としたので、表示速度の異なるシーン同士を一方のシーンの表示速度に合わせて他方のシーンの表示速度を変更することで、合成結果の動画像の表示時間を同じものにすることなどが可能となる。
【0034】
また、請求項17に係る発明は、請求項10乃至請求項16のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更可能な表示位置変更ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、合成表示された後の範囲オブジェクト動画像の表示位置を変更可能としたので、複数の範囲オブジェクト動画像を比較して見るときに、それぞれの範囲オブジェクト動画像を見やすい表示位置に変更することが可能となる。
【0035】
また、請求項18に係る発明は、請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラムにおいて、前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能な透過表示ステップを更に備えることを特徴としている。
つまり、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能としたので、例えば、合成表示によって複数の動画像が重ねて表示されたときに重なっている範囲オブジェクト動画像を透過表示することで、合成表示された動画像を見易くすることが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4は、本発明に係る動画像合成表示装置の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る動画像合成表示装置の構成を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る動画像合成表示装置の構成を示すブロック図である。
【0037】
動画像合成表示装置1は、所定の動画像データから利用者によって選択されたオブジェクトの動画像データを抽出する処理を行うオブジェクト動画像抽出部10と、抽出後のオブジェクト動画像データや加工処理後の動画像データ等の処理対象の動画像データを記憶するデータ記憶部11と、表示部にオブジェクト動画像編集用の画面を表示したり、選択された複数のオブジェクト動画像を合成表示したりする表示処理部12と、利用者により操作され、編集画面におけるオブジェクト動画像の選択や選択したオブジェクト動画像の加工指示等の要求を入力する入力部13と、入力部13からのオブジェクト動画像の選択入力に応じて、記憶部11に記憶された該当するオブジェクト動画像を選択する選択部14と、選択されたオブジェクト動画像に対して、入力部からの指示があったときに、指示内容に応じた加工処理を施す加工処理部15と、を含んだ構成となっている。
【0038】
オブジェクト動画像抽出部10は、連続した動画像データに含まれるオブジェクト毎の動画像を抽出する機能を備えたもので、元の動画像データの時間の流れは損なわずに、動画像データ中に含まれる連続するオブジェクト画像だけを抽出して、オブジェクト画像のみによる動画像データを得ることが可能である。例えば、背景画像に重なって表示される特定の人や物(オブジェクト)のみを抽出したりする。
【0039】
なお、この抽出処理は、オブジェクト画像のみを厳密に抽出するに限らず、実際の処理における背景画像に重ねて表示されたオブジェクト画像のみを抽出することの困難さを考慮して、背景画像上のオブジェクト画像をその輪郭部に背景画像をわずかに含んだ状態で切り取るようにしても良い。
データ記憶部11は、オブジェクト動画像抽出部10において抽出されたオブジェクト動画像データ、このオブジェクト動画像データから選択された所定時間範囲の範囲オブジェクト動画像データ、これら範囲オブジェクト動画像データに対する加工処理結果のデータ等、動画像の合成表示処理において扱われるデータを記憶し管理する機能を有したものである。
【0040】
表示処理部12は、利用者が動画像合成表示装置1を利用し易いように、動画像データを簡易に扱うための後述する編集ソフトウェアの編集画面を画面上に表示したり、この編集画面において、データ記憶部11に記憶された加工処理済みの範囲オブジェクト動画像データを利用者からの編集ソフトウェアを介した指示に応じて合成表示したり、編集ソフトウェアの機能にあるインデックス画像の選択による部分再生機能の利用に応じて、オブジェクト動画像のシーン毎の再生表示処理を行ったりする。更に、合成表示された範囲オブジェクト動画像に対して、それらの再生開始時間を変更したり、再生速度を変更したりすることが可能となっている。
【0041】
ここで、図2に基づき上記した編集ソフトウェアの構成を説明する。図2は、編集ソフトウェアの実行画面を示す図である。
図2に示すように、実行画面2は、編集対象のオブジェクト動画像の時間範囲を示す時間軸20と、当該時間軸20上に表示されたシーン毎の開始フレーム位置21と、各開始フレーム位置21に対応して表示されたインデックス画像22と、合成表示させるオブジェクト動画像データ部分として選択された範囲オブジェクト動画像23a及び23bと、合成結果を表示する合成結果表示部24と、を含んだ構成となっている。その他、メニューを開くことによって、選択された範囲オブジェクト動画像に対してサイズ変更、透過処理等の加工処理を行う項目が表示され、その項目を利用者が選択することにより、加工処理部15においてそれらの加工処理が実行されることになる。
【0042】
インデックス画像22は、編集ソフトウェアにおいてこれを選択して再生指示を与えることで、そのシーンの再生を行うことが可能となっている。また、利用者により時間軸20上の任意の時間範囲(例えば、図中F1sからF1eまでの範囲)が選択されると、その位置に対応した開始画像が範囲オブジェクト動画像(23a)として表示されるようになる。この範囲オブジェクト動画像は、編集ソフトウェアを介して指示を与えることで合成結果表示部24の任意の位置(例えば、図中(X1,Y1)、(X2,Y2))に表示することが可能となっている。更に、本実施の形態においては、合成表示後の範囲オブジェクト動画像を合成結果表示部24の任意の位置に移動させることが可能となっている。
【0043】
ここで、オブジェクト動画像データからのシーンの抽出は、例えば、動画像データがMPEG(Moving Picture Experts Group)圧縮画像であれば、動きベクトルをモニタすることで容易に検出することが可能である。
ここで、図に示す範囲オブジェクト動画像23a及び23bを見ると解るように、本実施の形態においては、オブジェクト動画像抽出部10によるオブジェクト動画像の抽出処理は、オブジェクトのみを厳密に抽出するのでは無く、上記したように、背景部分を一部含んだ状態でオブジェクトを四角く切り取るように抽出する。
【0044】
入力部13は、主に編集ソフトウェアによって動画像を編集する際の、編集ソフトウェアを操作するためのものであり、例えば、公知のキーボードやマウス、タブレット等の利用者が編集ソフトウェアへの指示等を入力するためのデバイスを備えたものである。
選択部14は、入力部13による利用者の指示で、編集ソフトウェアを介して処理対象のオブジェクト動画像から選択された、シーン、又は、各シーンにおける時間範囲の指定された範囲オブジェクト動画像を、データ記憶部11によって記憶された動画像データから選択して元の動画像とは別のメモリ、あるいは、同じメモリ上の別の位置にコピーするものである。
【0045】
加工処理部15は、選択部14によって選択された範囲オブジェクト動画像に対して、サイズ変更や透過処理などの加工処理を施すものである。
ここで、動画像合成表示装置1は、図示しないが、上記編集ソフトウェアを実行するためのCPU(Central Processing Unit)と、編集ソフトウェアの記憶されたCD−ROMやハードディスク等の記憶媒体と、編集ソフトウェアの実行に必要なデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)と、上記各部間のデータの送受信を行うためのインターフェースと、を備えている。従って、本実施の形態においては、動画像合成表示装置1を構成する各部ハードウェアを上記編集ソフトウェアによって制御することで処理が行われることになるので、動画像合成表示装置1を専用の装置とせず、PC(Personal Computer)等の情報処理装置において上記編集ソフトウェアを実行する構成であっても良い。
【0046】
更に、動画像合成表示装置1のより具体的な動作を説明する。利用者は、まず、編集したい動画像データを用意し、図示しない、IEEE1394やUSB(Universal Serial Bus)等のインターフェースを介してこのデータを動画像合成表示装置1に転送する。転送された動画像データは記憶部11によってメモリに記憶される。そして、編集したい動画像データが転送されると、利用者は、入力部13の備える入力デバイスによって編集ソフトウェアを介し、この動画像データから任意のオブジェクト動画像を選択し抽出する指示を与える。この指示はオブジェクト動画像抽出部10に伝送され、そこで、選択されたオブジェクト動画像の抽出処理が行われる。これは、図2に示すように選択されたオブジェクトを背景画をわずかに含む四角形の範囲で抽出する処理として行われる。このようにして、抽出されたオブジェクト動画像は、上記したように、時間軸20、開始フレーム位置21及びインデックス画像22とによって画面上に表示されることになる。なお、本実施の形態において、この開始フレーム位置21は、図2に示すようなマークが時間軸上をスライドするようになっており、このスライド操作は、上記した入力デバイスによって簡易に行えるようになっている。
【0047】
次に、利用者は、インデックス画像22から開始される動画像を見ながら、合成したい範囲オブジェクト動画像を選択する。これは、時間軸20上において、図2に示すように、1番目に選択する範囲オブジェクト動画像の開始位置F1sと1番目に選択する範囲オブジェクト動画像の終了位置F1eとを指示(時間軸20上にマークを付す)することで行われる。同様に、2番目以降に選択するオブジェクト動画像としてF2s、F3s、・・・及びF2e、F3e、・・・をそれぞれ選択する。このようにして範囲オブジェクト動画像の選択が行われると、選択部14によって、データ記憶部11上のオブジェクト動画像からこの部分がコピーされて別メモリに記憶され、更に、表示処理部12によって、図中の23a及び23bのようにその開始画像が画面上に表示される。ここで、本実施の形態においては、特に時間範囲を設定せず、対象オブジェクトのシーンを丸ごと利用したい場合はインデックス画像を選択して、メニューからシーンを選択する項目を選ぶことでシーンそのものが範囲オブジェクト動画像となる。
【0048】
更に、これら選択された範囲オブジェクト動画像は、合成結果表示部24のどの位置に表示するかを設定することが可能となっており、ここでは、範囲オブジェクト動画像23a及び23bの2つが選択されいるので、それぞれ、図2に示すように(X1,Y1)及び(X2,Y2)と設定する。
更に、本実施の形態においては、上記したように、選択した範囲オブジェクト動画像に対して、表示サイズの変更処理や透過表示処理などの加工処理を施すことが可能となっている。例えば、選択した範囲オブジェクト動画像を重ね合わせて合成表示するようなときは、一方の範囲オブジェクト動画像のサイズを他方の範囲オブジェクト動画像に合わせてサイズ変更し、更に、上から重ねる方の範囲オブジェクト動画像を透過表示するように指示する。また、本実施の形態において、透過表示の指示は、任意の透過度を設定することが可能となっている。
【0049】
上記した、範囲オブジェクト動画像の選択処理及び加工処理が行われると、利用者からの合成指示に応じて、表示処理部12によって、記憶部11によって記憶された加工処理後の範囲オブジェクト動画像23a及び23bが読み出され、それらの合成表示処理が行われる。これにより、図2に示すように、合成結果表示部24には、範囲オブジェクト動画像23a及び23bが設定した位置に表示される。
【0050】
更に、図3に基づき、動画像データから任意のオブジェクト動画像を抽出する処理の流れを説明する。図3は、オブジェクト動画像の抽出処理を示すフローチャートである。
図3に示すように、まずステップS300に移行し、オブジェクト動画像抽出部10によって、動画像データ中の抽出対象のオブジェクトが選択されているか否かを判定し、選択されていると判定された場合(Yes)はステップS302に移行し、そうでない場合(No)は選択されるまで待機する。
【0051】
ステップS302に移行した場合は、選択されたオブジェクト動画像の抽出処理を行いステップS304に移行する。この抽出処理は、例えば、上記したように、選択されたオブジェクトを完全に含み、且つ、その周囲の他の画像部分もわずかに含む所定範囲の画像を切り出すような形で行う他、厳密にオブジェクト画像部分を切り出す、あるいは、オブジェクトの一部を切り出す等、他の態様も考えられる。例えば、サッカーボールを蹴る足の一部とボール、バットを振る手の一部とバットなどである。
【0052】
ステップS304では、抽出されたオブジェクト動画像を記憶部11によってメモリに記憶し、処理を終了する。
更に、図4に基づき、動画像の合成表示処理の流れを説明する。図4は、動画像の合成表示処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、まずステップS400に移行し、選択部14において、オブジェクト動画像から範囲オブジェクト動画像が選択されたか否かを判定し、選択されたと判定された場合(Yes)はステップS402に移行し、そうでない場合(No)は選択されるまで待機する。
【0053】
ここで、オブジェクト動画像から範囲オブジェクト動画像を選択する処理は、上記したように、時間軸20上の任意の範囲に開始と終了を示すマークを付す事で行われる。
ステップS402に移行した場合は、選択部14において、データ記憶部11によってメモリに記憶されたオブジェクト動画像データから、選択された時間範囲(例えば、図2に示す(F1s,F1e)、(F2s,F2e))の範囲オブジェクト動画像(例えば、図2に示す23a及び23b)をコピーして別のメモリ(例えば、動作の高速なワークメモリ)に記憶してステップS404に移行する。
【0054】
ステップS404では、選択された範囲オブジェクト動画像23a及び23bに対して、表示サイズの変更、透過表示などの加工処理を行う要求があるか否かを判定し、あると判定された場合(Yes)はステップS406に移行し、そうでない場合(No)はステップS408に移行する。
ステップS406に移行した場合は、加工処理部15において、範囲オブジェクト動画像23a及び23b、又は、そのいずれかに対して、要求のあった加工処理を行い、記憶部11によって、その加工結果の動画像部分をメモリに記憶してステップS408に移行する。
【0055】
ステップS408では、選択部14によって選択され、且つ、必要に応じて加工処理部15によって加工処理の施された少なくとも2以上の範囲オブジェクト動画像を、表示処理部12によって合成表示処理し、図2に示す合成結果表示部24に合成した結果を範囲オブジェクト動画像の選択時に指示された座標位置(例えば、図2に示す(X1,Y1)及び(X2,Y2))に表示して処理を終了する。また、上記したように、合成表示処理の終了した範囲オブジェクト動画像のそれぞれに対して、その動画再生開始時間の設定や、動画再生速度の設定を行うことが可能である。
【0056】
以上、オブジェクト動画像抽出部10によって、外部から転送された動画像データに対して、その動画像データに含まれる任意のオブジェクトの動画像を選択することで、そのオブジェクトの動画像を抽出することが可能である。
また、入力部13及び編集ソフトウェアによって、利用者は合成する動画像データの編集操作を簡易に行うことが可能であり、また、編集ソフトウェアは抽出したオブジェクト動画像を、時間軸20、シーン毎の開始フレーム位置21及びインデックス画像22によって表示し、利用者は、編集ソフトウェアの実行画面上で入力デバイスにより、時間軸20上の任意の時間範囲の範囲オブジェクト動画像を選択したり、加工指示項目を選択したりすることにより、選択部14によってメモリ上にあるオブジェクト動画像データから選択された時間範囲の範囲オブジェクト動画像を別メモリへとコピーし、加工処理部15によって、このコピーされた動画像に対して必要に応じて表示サイズの変更及び透過表示などの加工処理を施し、表示処理部12によって、選択された範囲オブジェクト動画像を画面上の合成結果表示部24の設定された座標位置に合成して表示することが可能である。
【0057】
また、シーン毎のインデックス画像は、それを選択して再生指示をすることで、そのシーンの動画像を再生表示することが可能となっている。
ここで、図1に示す、オブジェクト動画像抽出部10は、請求項1及び請求項2記載のオブジェクト動画像抽出手段に対応し、表示処理部12における合成表示処理は、請求項1乃至請求項3記載の合成表示手段に対応し、入力部13及び選択部14によるオブジェクト動画像の選択処理は、請求項1及び請求項2記載の動画像部分選択手段に対応し、加工処理部15における表示サイズの変更処理は、請求項6記載の表示サイズ変更手段に対応し、加工処理部15における透過表示処理は、請求項9記載の透過表示手段に対応する。
【0058】
なお、上記実施の形態においては、動画像データから任意オブジェクト動画像を抽出する処理を、オブジェクト動画像抽出部10によって行っているが、これに限らず、抽出処理が予め行われたものを用意するなど、この部分を別に処理する構成としても良い。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の動画像合成表示装置によれば、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるようにしたので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0060】
また、請求項2記載の動画像合成表示装置によれば、連続する動画像に人の歩くシーン、車が走るシーン、列車の走るシーンなどのオブジェクトの異なる複数のシーンが混在しているようなときに、簡易にそれらのオブジェクトを抽出でき、そして任意のオブジェクトを選択できると共に、そのオブジェクト動画像中の必要な部分だけを範囲時間設定でき、更に、簡易にこれらのオブジェクト動画像を合成表示することができるようにしたので、撮影動画像の簡易な編集処理を行うのに便利であり、また、それぞれが異なる時間に撮影された複数のオブジェクト動画像を1つの画面で対比させて表示するときなどに有効である。
【0061】
また、請求項3記載の動画像合成表示装置によれば、合成された複数のオブジェクト動画像の再生表示を、それぞれ任意のタイミングで開始することを可能としたので、開始時間を合わせたり、開始時間をそれぞれ微妙にずらして再生表示するなど、比較対象に合わせて、複数の範囲オブジェクト動画像を色々な開始タイミングで合成表示することが可能となる。
【0062】
また、請求項4記載の動画像合成表示装置によれば、インデックス画像表示手段によって、オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、このオブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を時間情報に対応付けてインデックス画像として表示することを可能としたので、どの時間にどのような動画像が記録されているかをすぐに知ることが可能となるので、範囲オブジェクト動画像の選択を容易に行うことが可能となる。
【0063】
また、請求項5記載の動画像合成表示装置によれば、インデックス動画像表示手段によって、時間情報に対応付けられて表示されたインデックス画像を選択することで、その画像から始まる動画像シーンを再生表示することを可能としたので、合成する画像を選択する際に、インデックス画像に対応した動画像がどのような内容であったかを簡易に再生表示して確認することができるので、合成画像の選択に役立つ。
【0064】
また、請求項6記載の動画像合成表示装置によれば、表示サイズ変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示サイズを変更することを可能としたので、例えば、表示サイズの異なるシーンのオブジェクト動画像同士を一方の表示サイズに合わせて他方の表示サイズを変更することで、合成結果の動画像を比較し易く表示することが可能となる。また、同一動画像中に含まれる通常は比較対象にならないような大きさの異なる二つのオブジェクト動画像(人と虫など)を比較することが可能となる。
【0065】
また、請求項7記載の動画像合成表示装置によれば、表示速度変更手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更することを可能としたので、表示速度の異なるシーン同士を一方のシーンの表示速度に合わせて他方のシーンの表示速度を変更することで、合成結果の動画像の表示時間を同じものにすることなどが可能となる。
【0066】
また、請求項8記載の動画像合成表示装置によれば、表示位置変更手段によって、合成表示された後の複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更することを可能としたので、複数の範囲オブジェクト動画像を比較して見るときに、それぞれの範囲オブジェクト動画像を見やすい表示位置に変更することが可能となる。
【0067】
また、請求項9記載の動画像合成表示装置によれば、透過表示手段によって、選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示することを可能としたので、例えば、合成表示によって複数の動画像が重ねて表示されたときに重なっている範囲オブジェクト動画像を透過表示することで、合成表示された動画像を見易くすることが可能となる。
【0068】
ここで、請求項10乃至請求項18記載の動画像合成表示プログラムは、請求項1乃至請求項9記載の動画像合成表示装置と同様の機能をプログラムにより実現するものであり、その効果は重複するので記載を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動画像合成表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】編集ソフトウェアの実行画面を示す図である。
【図3】オブジェクト動画像の抽出処理を示すフローチャートである。
【図4】動画像の合成表示処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…動画像合成表示装置、2…実行画面、10…オブジェクト動画像抽出部、11…データ記憶部、12…表示処理部、13…入力部、14…選択部、15…加工処理部、20…時間軸、21…開始フレーム位置、22…インデックス画像、23a,23b…範囲オブジェクト動画像、24…合成結果表示部
Claims (18)
- 連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出手段と、
当該オブジェクト動画像抽出手段によって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択手段と、
当該動画像選択手段によって選択された複数のオブジェクト動画像データに基づき、複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示手段と、を備えることを特徴とする動画像合成表示装置。 - 連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出手段と、
当該オブジェクト動画像抽出手段によって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択手段と、 当該動画像選択手段によって選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定する時間範囲設定手段と、
当該時間範囲設定手段によって時間範囲の設定された複数のオブジェクト動画像データに基づき、前記複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示手段と、を備えることを特徴とする動画像合成表示装置。 - 前記合成表示手段は、前記複数のオブジェクト動画像をそれぞれ任意の開始タイミングで再生表示することが可能となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の動画像合成表示装置。
- 前記オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、当該オブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を前記時間情報に対応付けて表示するインデックス画像表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像合成表示装置。
- 前記インデックス画像表示手段によって表示された画像を利用者に選択させるインデックス画像選択手段と、当該インデックス画像選択手段によって選択された画像から始まる動画像を表示するインデックス動画像表示手段と、を更に備えることを特徴とする請求項4記載の動画像合成表示装置。
- 前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示サイズを変更可能な表示サイズ変更手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置。
- 前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能な表示速度変更手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置。
- 前記合成表示後の複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更可能な表示位置変更手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置。
- 前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能な透過表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の動画像合成表示装置。
- コンピュータが実行可能なプログラムであって、
連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出ステップと、
当該オブジェクト動画像抽出ステップにおいて抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択ステップと、
当該動画像選択ステップにおいて選択された複数のオブジェクト動画像データに基づき、複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示ステップと、を備えることを特徴とする動画像合成表示プログラム。 - コンピュータが実行可能なプログラムであって、
連続した動画像データからオブジェクトの動画像データを複数抽出するオブジェクト動画像抽出ステップと、
当該オブジェクト動画像抽出ステップによって抽出されたオブジェクト動画像データから任意のオブジェクト動画像データを利用者に選択させる動画像選択ステップと、
当該動画像選択ステップにおいて選択されたオブジェクト動画像データに対して任意の開始時間と終了時間を設定する時間範囲設定ステップと、
当該時間範囲設定ステップにおいて時間範囲の設定された複数のオブジェクト動画像データに基づき、前記複数のオブジェクト動画像を1つの画面内に合成表示する動画像合成表示ステップと、を備えることを特徴とする動画像合成表示プログラム。 - 前記合成表示ステップにおいては、前記複数のオブジェクト動画像をそれぞれ任意の開始タイミングで再生表示することが可能となっていることを特徴とする請求項10又は請求項11記載の動画像合成表示プログラム。
- 前記オブジェクト動画像の時間情報を表示し、且つ、当該オブジェクト動画像に含まれるそれぞれ異なるシーン毎に、そのシーンの開始位置におけるオブジェクト画像を前記時間情報に対応付けて表示するインデックス画像表示ステップを更に備えることを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラム。
- 前記インデックス画像表示ステップにおいて表示されたオブジェクト画像を利用者に選択させるインデックス画像選択ステップと、当該インデックス画像選択ステップにおいて選択されたオブジェクト画像から始まる動画像を表示するインデックス動画像表示ステップを更に備えることを特徴とする請求項13記載の動画像合成表示プログラム。
- 前記選択された複数のオブジェクト動画像の表示サイズを変更可能な表示サイズ変更ステップを更に備えることを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラム。
- 前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示速度を変更可能な表示速度変更ステップを更に備えることを特徴とする請求項10乃至請求項15のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラム。
- 前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれの表示位置を変更可能な表示位置変更ステップを更に備えることを特徴とする請求項10乃至請求項16のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラム。
- 前記選択された複数のオブジェクト動画像のそれぞれを所定の透過度で透過表示可能な透過表示ステップを更に備えることを特徴とする請求項10乃至請求項17のいずれか1項に記載の動画像合成表示プログラム。
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JP2002277976A JP2004120128A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 動画像合成表示装置及び動画像合成表示プログラム |
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JP2009177430A (ja) * | 2008-01-23 | 2009-08-06 | Dainippon Printing Co Ltd | 情報生成装置、情報生成方法及び情報生成プログラム |
JP2010211917A (ja) * | 2010-04-19 | 2010-09-24 | Toshiba Corp | 情報再生装置及び情報再生方法 |
JP2011228964A (ja) * | 2010-04-20 | 2011-11-10 | Canon Inc | 画像処理装置および画像処理方法 |
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2002
- 2002-09-24 JP JP2002277976A patent/JP2004120128A/ja not_active Withdrawn
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