JP2004120062A - 通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える通信システムで、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現する。
【解決手段】ネットワーク機器1側に障害が発生した現用系の通信装置P1〜P4の予備用系として動作を行う機能及び通信装置P1〜P4側に障害が発生した現用系の通信装置P1〜P4の予備用系として動作を行う機能を有した予備用系の通信装置Q1をネットワーク機器1と接続して備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】ネットワーク機器1側に障害が発生した現用系の通信装置P1〜P4の予備用系として動作を行う機能及び通信装置P1〜P4側に障害が発生した現用系の通信装置P1〜P4の予備用系として動作を行う機能を有した予備用系の通信装置Q1をネットワーク機器1と接続して備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える通信システムに関し、特に、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現した通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の無線通信システムの発達により種々な形式の無線通信装置が実用化されており、その一形式として、無線通信を司る通信装置(以下で、無線通信側通信装置とも言う)とネットワーク通信を司る通信装置(以下で、ネットワーク通信側通信装置とも言う)とを同軸ケーブルなどでケーブル接続して構成した無線通信装置が用いられている。
【0003】
ここで、例えば、無線通信側通信装置は屋外に設置される屋外装置(ODU:Out Door Unit)として構成され、ネットワーク通信側通信装置は屋内に設置される屋内装置(IDU:In Door Unit)として構成される。また、最近では、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置との両方を屋外に設置することも行われており、このような構成では、屋外に設置される2つの通信装置をケーブルを介して接続するため、例えば屋内に通信装置の設置場所をとられたくないような場合に有効である。
【0004】
このような無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とをケーブル接続した形式の無線通信装置は、例えば、移動体通信システムの基地局装置として用いることができる。一例として、アンテナを有した無線通信側通信装置を鉄塔やビルの屋上などの高所に設置し、ネットワーク通信側通信装置を制御室などの屋内や風雨を受けない屋外に設置することにより、アンテナを有した無線通信機能部を小型軽量化して高所への設置を容易にし、バックボーンネットワークなどのネットワークとの通信処理や制御機能を司る部分を風雨から保護した環境に設置することがきる。
【0005】
また、近年、加入者系無線アクセスシステム(FWA:Fixed Wireless Accessとも称せられる)も実用化されており、当該システムでは、加入者局装置をコンピュータ等の加入者端末装置を収容したLANなどの加入者ネットワークに接続し、基地局装置を公衆回線網やインターネットに接続して、加入者局装置と基地局装置との間の無線通信により加入者ネットワークを公衆回線網などに接続できるようにし、また、基地局装置が中継制御を行うことにより同一の基地局装置に収容された異なる加入者局装置間で通信を行うこともできるようにしている。
【0006】
このような加入者系無線アクセスシステムでは、例えば1つの基地局装置に対して幾つかの加入者局装置を収容し、各加入者局装置を加入者宅に固定設置する。そして、これら加入者局装置も、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とをケーブル接続した形式の無線通信装置で構成し、アンテナを有した無線通信側通信装置を加入者宅のビルの屋上などの高所に設置し、ネットワーク通信側通信装置を加入者宅の屋内などに設置して、無線通信側通信装置により基地局装置と無線通信を行い、ネットワーク通信側通信装置により加入者ネットワークとの通信を行うようにしている。
【0007】
このように、近年では、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とに分離された構成を有する無線通信装置を備えた加入者系無線アクセスシステムが開発等されている。
【0008】
また、加入者系無線アクセスシステムには、基地局装置と加入者局装置とが1対1で通信するP−P(Point to Point)システムや、基地局装置と加入者局装置とが1対複数で通信するP−MP(Point to Multi Point)システムがある。ここで、P−Pシステムについても信頼性が要求されるのは勿論だが、P−MPシステムでは、基地局装置に障害が発生してしまうと当該基地局装置に収容される全ての加入者局装置の通信に支障が生じてしまうため、特に信頼性が要求される。
【0009】
このような信頼性を確保するため、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とをケーブル接続して構成される基地局装置などの無線通信装置に関して、現用系の無線通信側通信装置や現用系のネットワーク通信側通信装置と予備用系の無線通信側通信装置や予備用系のネットワーク通信側通信装置を設けて、障害の発生時に現用系の無線通信側通信装置や現用系のネットワーク通信側通信装置と予備用系の無線通信側通信装置や予備用系のネットワーク通信側通信装置とを切り替える二重化方法が検討等されている。
【0010】
また、近年の無線通信システムでは、周波数帯域の有効利用などの要請から基地局装置はセクタ構成となっている場合が多い。例えば、120度ビームの指向性アンテナを備える無線装置を3つ用意して、これら3つのアンテナで水平面内360度すべての方向を通信エリアとするものである。この場合、1つの基地局装置はこれら3つのアンテナと3つの無線装置で構成されていると考えることができる。このようなセクタ構成の基地局装置を二重化する場合、従来では、例えば、3つの無線装置それぞれを二重化し、全体として無線装置を6個用いる方法がとられていた。
【0011】
また、例えば、P−MPシステムでは、1つの基地局装置が複数の加入者局装置と通信することから、基地局装置のサービスエリアが広い範囲をカバーすることが必要となり、通常、サービスエリアを幾つかのセクタに分けて構成する。
一例として、基地局装置の周辺の全周360度のエリアをカバーするために90度ずつの4セクタを用いてサービスエリアを構成する場合を考えると、この場合には、例えば、現用系を構成するために4つの無線通信側通信装置と4つのネットワーク通信側通信装置が用いられ、予備用系を構成するために4つの無線通信側通信装置と4つのネットワーク通信側通信装置が用いられる。
【0012】
また、ネットワーク通信側通信装置は、例えばスイッチングハブ(SW−HUB)やルータなどのネットワーク機器を介して、ネットワークと接続される。従来では、ネットワーク通信側通信装置や無線通信側通信装置から構成される無線通信装置とネットワーク機器とで別個に現用系と予備用系とを設ける冗長構成を用いるのが一般的である。
【0013】
ここで、ネットワーク機器の冗長構成の一例及びその動作の一例を示す。
レイヤ3を実装したネットワーク機器の一般的な冗長構成では、例えば同一の機能を有するネットワーク機器を2台以上用意し、HSRPプロトコルやVRRPプロトコルを用いて現用系のネットワーク機器と予備用系のネットワーク機器との間で相手の動作状態を確認し、現系用のネットワーク機器に障害が発生した場合には予備用系のネットワーク機器が現用系のネットワーク機器の動作へ切り替わる処理方式が用いられる。
【0014】
具体的に、図3(a)には、一般的なレイヤ3(L3)のネットワーク機器の冗長構成の一例を示してある。この構成例では、アクティブな状態であり動作を行う現用系のネットワーク機器N1と、現用系のバックアップとして用いられる予備用系のネットワーク機器N2とが、LAN(Local Area Network)11を介して接続されている。そして、現用系のネットワーク機器N1は、正常に動作を行っているときには、専用の生存確認用のパケットをLAN11を介して予備用系のネットワーク機器N2に対して送信することにより、当該予備用系のネットワーク機器N2に対して正常動作を行っていることを通知する。
【0015】
一方、図3(b)に示されるように、現用系のネットワーク機器N1に障害が発生してその動作が停止などした場合には、予備用系のネットワーク機器N2が、現用系のネットワーク機器N1からの生存確認用パケットを受信しなくなったことに応じて、当該現用系のネットワーク機器N1に代わってアクティブな状態となって動作を行う。
【0016】
また、無線通信装置についても、例えばネットワーク機器と同様に、現用系のネットワーク通信側通信装置に対して同一の機能を有する予備用系のネットワーク通信側通信装置を設けることや、現用系の無線通信側通信装置に対して同一の機能を有する予備用系の無線通信側通信装置を設けることなどが行われる。
【0017】
なお、FWAに関してはその将来性などが広く検討等されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0018】
【非特許文献1】
“高速無線アクセス「FWA」の将来性”、「NIKKEI COMMUNICATIONS」、1999年9月6日、p.106−112
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例で示したようにネットワーク機器側と無線通信装置側とでそれぞれ別個に予備用系の装置を用意する構成では、構成が煩雑となり、高価な構成となってしまうといった不具合があった。
【0020】
ここで、このような不具合の一例を示す。なお、以下に示すネットワーク通信側通信装置の冗長構成の例は、本出願人が特願2001−296883号の「無線通信装置」に記載したものと同様なものである。
この冗長構成例で用いられる処理方式では、複数の現用系の装置に対して1つの予備用系の装置を設け、予備用系の装置は、専用のシリアルバスを介して複数の現用系の装置に対して問い合わせを発して、現用系の装置の動作パラメータを取得することなどを行う。また、予備用系の装置は、当該予備用系の装置からの問い合わせに対する現用系の装置からの応答が障害の発生を通知する応答であった場合や、当該予備用系の装置からの問い合わせに対して現用系の装置が無応答であった場合には、当該現用系の装置から取得した動作パラメータの設定を用いて動作を行うことにより、障害が発生した現用系の装置の代わりに運用を継続する。
【0021】
具体的に、図4(a)には、ネットワーク通信側通信装置の冗長構成の一例を示してある。この構成例では、4つの現用系の装置P11〜P14と1つの予備用系の装置Q11とが、専用のシリアルバスB11を介して接続されている。予備用系の装置Q11は、それぞれの現用系の装置P11〜P14に対して例えば定期的に問い合わせを行い、動作パラメータの取得や、障害状態の監視を行う。また、それぞれの現用系の装置P11〜P14は、予備用系の装置Q11からの問い合わせに対する応答により、動作パラメータの通知や、障害状態の通知を行う。
【0022】
一方、図4(b)に示されるように、或る現用系の装置P11に障害が発生した場合には、例えば、当該現用系の装置P11が予備用系の装置Q11からの問い合わせの応答により障害の発生を通知する。そして、予備用系の装置Q11は、当該通知を受けたことに応じて、障害が発生した現用系の装置P11の動作パラメータの設定を行って、当該現用系の装置P11に代わって運用を開始する。
【0023】
また、図5には、上記図3(a)に示したネットワーク機器の冗長構成と上記図4(a)に示したネットワーク通信側通信装置の冗長構成とを組み合わせた構成例を示してある。図5に示されるように、このように2つの冗長構成を単純に組み合わせた構成例では、上述のように、構成が煩雑となり、高価な構成となってしまう。
【0024】
なお、図5に示した構成例では、現用系のネットワーク機器N11が6つのバスJ1〜J6を介してリピータハブ21と接続されており、予備用系のネットワーク機器N12が6つのバスJ7〜J12を介してリピータハブ21と接続されており、4つの現用系のネットワーク通信側通信装置P21〜P24がそれぞれバスK11〜K14を介してリピータハブ21と接続されており、予備用系のネットワーク通信側通信装置Q21がバスK15を介してリピータハブ21と接続されており、予備用系のネットワーク通信側通信装置Q21が専用のシリアルバスB21を介して4つの現用系のネットワーク通信側通信装置P11〜P14と接続されている。
【0025】
本発明は、このような従来の事情に鑑みなされたもので、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える構成において、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現することができる通信システムを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る通信システムでは、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える構成において、次のような構成とした。
すなわち、ネットワーク機器側に障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行う機能、及び、通信装置側に障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行う機能を有した予備用系の通信装置を、ネットワーク機器と接続して備えた。
【0027】
従って、ネットワーク通信側に障害が発生した場合には当該障害が発生した現用系の通信装置に代わって予備用系の通信装置により動作が行われ、また、通信装置側に障害が発生した場合には当該障害が発生した現用系の通信装置に代わって予備用系の通信装置により動作が行われるため、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現することができ、例えば、簡易な構成とすることや、安価な構成とすることが可能となる。
【0028】
ここで、通信システムとしては、種々なシステムが用いられてもよく、例えば、有線通信を行うシステムが用いられてもよく、無線通信を行うシステムが用いられてもよく、有線通信と無線通信との両方を行うシステムが用いられてもよい。
また、複数の現用系の通信装置の数としては、種々な数が用いられてもよい。
【0029】
また、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とは通信可能に接続され、ネットワーク機器と予備用系の通信装置とは通信可能に接続される。
また、現用系の通信装置や予備用系の通信装置としては、種々な通信装置が用いられてもよく、例えば、ネットワーク通信を行う通信装置を用いることや、ネットワーク通信及び無線通信を行う通信装置を用いることなどができる。
【0030】
また、現用系とは例えば通常の場合に使用される系のことであり、予備用系とは例えば現用系に関して障害が発生した場合に現用系に代わって使用される系のことである。
また、予備用系の通信装置は、現用系の通信装置に代わって行う動作に関してその動作を行う機能を有する。
【0031】
また、現用系の通信装置と予備用系の通信装置としては、例えば、現用系として動作する機能及び予備用系として動作する機能との両方を有した同一の通信装置を共通に用いて構成されてもよく、或いは、現用系と予備用系とで異なる構成を有した通信装置を用いて構成されてもよい。
【0032】
また、ネットワーク機器としては、種々な機器が用いられてもよく、例えば、当該ネットワーク機器と接続されるネットワークと当該ネットワーク機器と接続される通信装置との間の通信を中継するような機器が用いられ、具体的には、例えば、スイッチングハブなどのハブや、ルータや、分配器や、分配合成器や、スイッチなどを用いることができる。
【0033】
また、ネットワーク機器側に発生する障害としては、種々な障害が用いられてもよく、例えば、ネットワーク機器と現用系の通信装置との間の通信が正常でない状態になるような障害があり、具体的には、ネットワーク機器に備えられて現用系の通信装置と接続されたポートに関する障害や、このようなポートと当該現用系の通信装置とを接続するケーブルに関する障害などがある。
【0034】
また、通信装置側に発生する障害としては、種々な障害が用いられてもよく、例えば、現用系の通信装置に関する障害があり、具体的には、現用系の通信装置自体に関する障害や、現用系の通信装置に備えられたポートと他の通信装置とを接続するケーブルに関する障害などがある。
【0035】
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、次のような処理を行う。
すなわち、現用系の通信装置では、ネットワーク機器側障害発生検出手段がネットワーク機器と通信してネットワーク機器側に障害が発生したことを検出し、ネットワーク機器側障害発生通知手段が、ネットワーク機器側障害発生検出手段によりネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した場合に、その旨を予備用系の通信装置に対して通知する。
【0036】
また、予備用系の通信装置では、ネットワーク機器側障害発生時予備用系動作手段が、現用系の通信装置と通信して当該現用系の通信装置からネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した旨の通知を受信した場合に、当該現用系の通信装置に代わって当該現用系の通信装置の動作を引き継いで行い、また、現用系通信装置側障害発生検出手段が現用系の通信装置と通信して現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出し、現用系通信装置側障害発生時予備用系動作手段が、現用系通信装置側障害発生検出手段により現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出した場合に、当該現用系の通信装置に代わって当該現用系の通信装置の動作を引き継いで行う。
【0037】
従って、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置との間の通信及び予備用系の通信装置と複数の現用系の通信装置との間の通信を用いて、ネットワーク機器側や通信装置側に障害が発生した現用の通信装置に代わって、予備用系の通信装置により動作を行うことができる。
【0038】
ここで、現用系の通信装置がネットワーク機器と通信してネットワーク機器側に障害が発生したことを検出する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、ネットワーク機器からの通信が無検出(つまり、検出されない状態)となった場合にネットワーク機器側に障害が発生したとみなしてネットワーク機器側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。具体的には、例えば、現用系の通信装置がネットワーク機器に対して問い合わせを行い、当該問い合わせに対するネットワーク機器からの応答が所定の回数だけ無かった場合(つまり、無応答であった場合)に、当該現用系の通信装置との接続に関してネットワーク機器側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。
【0039】
また、現用系の通信装置がネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した場合にその旨を予備用系の通信装置に対して通知する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、現用系の通信装置がネットワーク機器側に障害が発生したことを示す情報を予備用系の通信装置に対して送信するような態様を用いることができる。
【0040】
また、予備用系の通信装置が現用系の通信装置と通信して当該現用系の通信装置からネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した旨の通知を受信する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、予備用系の通信装置が現用系の通信装置に対して問い合わせを行い、当該問い合わせに対する応答として、現用系の通信装置からネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した旨の通知を受信するような態様を用いることができる。
【0041】
また、予備用系の通信装置が現用系の通信装置と通信して現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、現用系の通信装置から障害が発生した旨の通知を受信した場合や現用系の通信装置からの通信が無検出となった場合に現用系の通信装置側に障害が発生したとみなして現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。具体的には、例えば、予備用系の通信装置が現用系の通信装置に対して問い合わせを行い、当該問い合わせに対する応答として現用系の通信装置から当該現用系の通信装置に関する障害が発生したことを検出した旨の通知を受信した場合や、或いは、当該問い合わせに対する現用系の通信装置からの応答が所定の回数だけ無かった場合(つまり、無応答であった場合)に、当該現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。
【0042】
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、ネットワーク機器はネットワークと接続され、また、ネットワーク機器と接続される通信装置は、それぞれ、ネットワーク通信を司り、無線通信を司る通信装置と接続される。
【0043】
従って、ネットワークとネットワーク機器とを通信可能に接続し、ネットワーク機器とネットワーク通信を司る通信装置とを通信可能に接続し、ネットワーク通信を司る通信装置と無線通信を司る通信装置とを通信可能に接続した構成において、ネットワーク機器側やネットワーク通信を司る通信装置側に障害が発生した現用系の通信装置に代わって予備用系の通信装置により動作を行うことができる。
【0044】
ここで、ネットワークとしては、種々なネットワークが用いられてもよい。
また、ここで言うネットワーク通信を司る通信装置は、例えば、ネットワーク機器を介してネットワークとの間で通信を行う機能や、無線通信を司る通信装置との間で通信を行う機能を有する。
また、ここで言う無線通信を司る通信装置は、例えば、アンテナを用いて無線により通信を行う機能や、ネットワーク通信を司る通信装置との間で通信を行う機能を有する。
【0045】
一例として、ネットワーク通信を司る通信装置がネットワーク機器を介してネットワークから信号を受信して当該受信した信号を無線通信を司る通信装置へ送信し、無線通信を司る通信装置が当該信号を受信して無線により送信する。また、無線通信を司る通信装置が無線により信号を受信して当該受信した信号をネットワーク通信を司る通信装置へ送信し、ネットワーク通信を司る通信装置が当該信号を受信してネットワーク機器を介してネットワークへ送信する。
【0046】
また、例えば、ネットワークを介してネットワーク機器と接続されて、当該ネットワーク機器を介してネットワーク通信を司る通信装置や無線通信を司る通信装置を管理する機能を有した管理装置を備えるような構成を用いることもでき、更に、発生した障害に関する情報や現用系から予備用系へ切り替えたことを示す情報などを予備用系の通信装置などからネットワークを介して管理装置に対して送信するような構成を用いることもできる。
【0047】
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、ネットワーク機器と接続される通信装置は屋内に設置される装置(屋内装置)や屋外に設置される装置(屋外装置)として構成され、無線通信を司る通信装置は屋外に設置される装置(屋外装置)として構成される。
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、ネットワーク通信を司る屋内装置と無線通信を司る屋外装置とを接続して備えたFWAシステムに適用される。
【0048】
次に、本発明に係る通信システムに適用することが可能な無線通信装置などの構成例(1)〜(8)を示す。
なお、以下に示す構成例は、本発明に適用することが可能なものであるが、本発明は以下の構成に限定されるものではない。
【0049】
(1)無線通信を司る屋外装置とネットワーク通信を司る屋内装置とを接続して構成される無線通信装置であって、
現用系として動作を行うか或いは予備用系として動作を行うかを特定して当該特定した系として動作を行う機能を有した屋内装置を用いて、複数の現用の屋内装置と、これら複数の現用の屋内装置に対する1つの予備用の屋内装置とを設けた、
ことを特徴とする無線通信装置。
【0050】
従って、複数の現用の屋内装置を1つの予備用の屋内装置により二重化して、複数の現用の屋内装置を1つの予備用の屋内装置によりバックアップすることが可能な構成としたため、現用系を予備用系により効率よい構成でバックアップすることができる。また、動作すべき系を特定して当該特定した系の動作を行う機能を有した屋内装置を現用系と予備用系とで共通化して用いることにより、例えば現用の屋内装置と予備用の屋内装置とでハードウエアやソフトウエアの構成を共通化することができ、これにより、設備コストを削減することや、通信事業者により代替予備装置として保管することが必要となる機種数を削減することができる。
【0051】
なお、屋内装置は屋内にまとめて設置されることが多く、その配置の制限は小さいことから、予備用系の屋内装置を共用化することが可能であり、また、複数の屋内装置を屋内の1箇所にまとめて設置するようなことが可能であると考えられる。一方、無線通信を行う屋外装置については、当該屋外装置はビルの屋上などの屋外に設置されることが多く、また、複数セクタの構成が用いられる場合には各セクタに対応した当該屋外装置は通常は別々な方向(方角)に向けて設置されるため、予備用系の屋外装置を共用化することは現実では困難であると考えられ、無線通信を行う屋外装置を二重化する場合には現用系と予備用系とで1対1で二重化するのが好ましい場合が多いと考えられる。
【0052】
本構成例では、上記のように予備用系の屋内装置については共用化することが現実的に可能であることに着目している。また、本構成例では、複数の現用系の屋内装置について一度に2以上の屋内装置に障害が発生するような可能性は極めて低いことに着目している。
【0053】
ここで、無線通信装置としては、例えば加入者系無線アクセスシステムに設けられて複数セクタの構成を有する基地局装置に適用されるのが好ましいが、種々な無線通信装置に適用されてもよい。
また、屋外装置や屋内装置としては、種々な装置が用いられてもよい。
また、屋外装置により行われる無線通信や、屋内装置により行われるネットワーク通信としては、種々な通信が用いられてもよい。
また、屋外装置と屋内装置とは、例えば有線のケーブルなどを介して通信可能に接続される。
【0054】
また、1つの無線通信系は1つの屋外装置と1つの屋内装置とを接続して構成され、例えば、複数の現用系の屋内装置と複数の現用系の屋外装置とから複数の現用系の無線通信系が構成され、1つの予備用系の屋内装置と現用系の屋外装置と同数の屋外装置のそれぞれとから予備用系の無線通信系が構成される。
【0055】
また、以下では、屋内装置に関してその収容や現用系と予備用系との区別や現用系と予備用系との切替などを効率化させることができる屋内装置収容器や屋内装置を示す。以下に示す屋内装置収容器や屋内装置は、例えば上記のように複数の現用系の屋内装置を1つの予備用系の屋内装置によりバックアップするような構成に適用されるのに好適なものであるが、例えば他の構成に適用することも可能なものであり、必ずしも上記のような構成には限定されず、種々な構成に適用されてもよい。
【0056】
(2)無線通信を司る屋外装置とネットワーク通信を司る屋内装置とを接続して構成される無線通信装置の屋内装置を複数収容することが可能な屋内装置収容器であって、
屋内装置を収容することが可能な複数の屋内装置収容部と、
各屋内装置収容部毎に収容された屋内装置に対して現用系と予備用系とのいずれかを特定させる情報を供給する現用系予備用系特定情報供給手段と、
を備えたことを特徴とする屋内装置収容器。
【0057】
従って、例えば複数の屋内装置を1つの屋内装置収容器により収容することが可能であるため、現用系及び予備用系の屋内装置を屋内の1箇所にまとめて設置するようなことを簡易な構成で実現することができ、且つ、各屋内装置収容部毎に屋内装置に対して現用系と予備用系とのいずれかを特定させる情報が供給されるため、屋内装置に関して現用系と予備用系との区別を容易化することができる。
【0058】
なお、本構成例に係る屋内装置収容器において、3以上の屋内装置収容部を備え、現用系予備用系特定情報供給手段が複数の屋内装置収容部の中の1つのみの屋内装置収容部において屋内装置に対して予備用系を特定させる情報を供給して他の屋内装置収容部において屋内装置に対して現用系を特定させる情報を供給するような構成とすることにより、複数の現用系の屋内装置を1つの予備用の屋内装置によりバックアップする構成に対応することができる。
【0059】
ここで、屋内装置収容器により収容することが可能な複数の屋内装置の数としては、種々な数が用いられてもよい。また、本構成例では、例えば1つの屋内装置収容部が1つの屋内装置を収容する構成であり、この場合、複数の屋内装置収容部の数と同数の屋内装置を収容することが可能である。
また、屋内装置収容部としては、屋内装置を収容することが可能であれば、種々な形状や大きさなどのものが用いられてもよい。
また、屋内装置収容器としては、例えば小型化した方が省スペース化のために好ましいと考えられるが、種々な形状や大きさなどのものが用いられてもよい。
【0060】
また、現用系と予備用系とのいずれかを特定させる情報(現用系予備用系特定情報)としては、屋内装置収容部に収容された屋内装置に対して現用系と予備用系とのいずれかを特定させることができれば、種々な情報が用いられてもよく、具体的には、例えば現用系を特定させる情報と予備用系を特定させる情報とを使い分けて用いることができる。
【0061】
また、現用系予備用系特定情報供給手段としては、種々なものが用いられてもよく、例えば屋内装置収容部に収容された屋内装置に対して金属のコネクタなどを介して現用系予備用系特定情報を示す電圧信号などを供給する機能などを用いて構成することができる。
【0062】
(3)無線通信を司る屋外装置とネットワーク通信を司る屋内装置とを接続して構成される無線通信装置の屋内装置であって、
当該屋内装置を収容した屋内装置収容器から供給される情報を入力する供給情報入力手段と、
供給情報入力手段により入力された情報に基づいて現用系と予備用系とのいずれかを特定する現用系予備用系特定手段と、
現用系予備用系特定手段により特定された系として動作を行う現用系予備用系動作制御手段と、
を備えたことを特徴とする屋内装置。
【0063】
従って、例えば上記したような屋内装置収容器により収容された場合に、当該屋内装置収容器から供給される情報に基づいて現用系或いは予備用系が特定されて特定された系として動作が行われるため、屋内装置に関して現用系と予備用系との区別を容易化することができる。具体的には、屋内装置では現用系として動作すべきなのか或いは予備用系として動作すべきなのかを容易に認識することができ、認識した系として動作を開始することを自動的に実行することができる。このような屋内装置では、例えば現用系と予備用系とで共通の装置を用いることが可能となり、非常に効率的である。
【0064】
ここで、屋内装置収容器から供給される情報としては、例えば上記したような屋内装置収容器の各屋内装置収容部毎に供給される現用系予備用系特定情報を用いることができる。
また、供給情報入力手段としては、種々なものが用いられてもよく、例えば屋内装置収容器から金属のコネクタなどを介して現用系予備用系特定情報を示す電圧信号などを入力する機能などを用いて構成することができる。
【0065】
また、現用系予備用系動作制御手段は、現用系予備用系特定手段により現用系が特定された場合には現用系として動作を行い、現用系予備用系特定手段により予備用系が特定された場合には予備用系として動作を行う。
【0066】
(4)(3)に記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、予備用系として動作を行う場合に、現用系の屋内装置との間で情報を通信し、当該情報通信に基づいて現用系の屋内装置に障害が発生したことを判定したときには当該現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を引き継いで行う、
ことを特徴とする屋内装置。
【0067】
従って、予備用系の動作時に現用系の屋内装置との間で行われる情報通信に基づいて現用系の屋内装置に障害が発生したことが判定されたときには当該現用系の屋内装置の動作を代わって引き継ぐことが行われるため、現用系の屋内装置に障害が発生した場合にその動作を自動的に引き継いでその動作が正常に継続されることを保証することができる。
【0068】
ここで、予備用系の屋内装置により行われる現用系の屋内装置との情報通信のタイミングとしては、種々なタイミングが用いられてもよく、好ましい態様例として、定期的なタイミングを用いることができる。なお、定期的な情報通信のタイミング(当該定期的)としては、種々なタイミングが用いられてもよい。
また、情報通信される情報としては、例えば障害の発生に関する情報などの種々な情報が用いられてもよい。
【0069】
また、現用系の屋内装置との間で行われる情報通信に基づいて現用系の屋内装置に障害が発生したことを判定する仕方としては、種々な仕方が用いられてもよく、例えば現用系の屋内装置から障害が発生したことを通知する情報を受信したことに基づいて障害の発生を判定する仕方や、例えば現用系の屋内装置に対して発した要求に対する応答が当該現用系の屋内装置から受信されなかったことに基づいて障害の発生を判定する仕方などを用いることができる。
【0070】
(5)(4)に記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、正常に動作を行っている現用系の屋内装置との間の情報通信により当該現用系の屋内装置の動作に用いられるパラメータ情報を取得して保存し、当該現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を引き継いで行うに際して保存したパラメータ情報を用いる、
ことを特徴とする屋内装置。
【0071】
従って、正常に動作を行っている現用系の屋内装置から取得したパラメータ情報を用いて当該現用系の屋内装置の動作を代わって引き継ぐことが行われるため、障害が発生する前に現用系の屋内装置により用いられていたパラメータと同じパラメータを用いて障害の発生後にその動作を引き継ぐことができ、これにより、障害が発生した現用系の屋内装置の動作を正確に引き継いでその動作が正常に継続されることを保証することができる。
【0072】
ここで、パラメータ情報としては、現用系の屋内装置の動作に用いられる種々な情報が用いられてもよい。
また、パラメータ情報を保存することは、例えばパラメータ情報をメモリに記憶させることにより実現することができる。
【0073】
(6)(5)に記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を行う場合に保存したパラメータ情報を更新し、当該現用系の屋内装置の動作が再開されるときに更新したパラメータ情報を当該現用系の屋内装置に対して送信する、
ことを特徴とする屋内装置。
【0074】
従って、現用系の屋内装置に代わってその動作が行われる場合に保存したパラメータ情報が更新されて、当該現用系の屋内装置の動作が再開されるときに当該更新後のパラメータ情報が当該現用系の屋内装置に対して送信されるため、現用系の屋内装置が障害により動作を停止している間にも装置の使用状況の変化などに応じてパラメータ情報を更新することができ、また、このような更新後のパラメータ情報を、動作を再開する当該現用の屋内装置に対して供給することができる。
【0075】
(7)(4)乃至(6)のいずれか1つに記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を行うに際して、当該現用系の屋内装置が有するネットワーク通信機能が無効となるように制御する、
ことを特徴とする屋内装置。
【0076】
従って、現用系の屋内装置に障害が発生してその動作が引き継がれる場合には、当該現用系の屋内装置が有するネットワーク通信機能が無効とされるため、例えば障害が発生した現用系の屋内装置によりネットワーク通信が行われてしまってネットワーク通信に異常が引き起こされてしまうようなことを防止することができ、正常なネットワーク通信を保証することができる。
【0077】
(8)(4)乃至(7)のいずれか1つに記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を行うに際して、当該現用系の屋内装置に与えられたネットワーク通信におけるアドレスを用いてネットワーク通信する、
ことを特徴とする屋内装置。
【0078】
従って、現用系の屋内装置の動作を引き継ぐ場合に当該現用系の屋内装置に与えられたネットワーク通信におけるアドレスを用いてネットワーク通信することが行われるため、障害が発生した現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置のネットワーク通信の動作を正常に引き継ぐことができる。
【0079】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
本例では、ネットワーク通信を司る通信装置を屋内装置として構成するとともに無線通信を司る通信装置を屋外装置として構成して当該屋内装置と当該屋外装置とをケーブル接続した無線通信装置を有する通信システムに本発明を適用した場合を示す。
【0080】
図1(a)、(b)、(c)には、本発明に係る通信システムの一構成例を示してある。
図1(a)に示されるように、本例の通信システムでは、レイヤ3を実装したネットワーク機器1と、4つの現用系の屋内装置P1〜P4と、1つの予備用系の屋内装置Q1とが備えられている。また、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4と予備用系の屋内装置Q1は、例えばバスを用いて構成された接続線K1〜K5を介してネットワーク機器1と通信可能に接続されている。また、予備用系の通信装置Q1は、それぞれの現用系の通信装置P1〜P4と専用のシリアルバスB1を介して通信可能に接続されている。
【0081】
なお、本例では、ネットワーク機器1は例えば屋内装置P1〜P4、Q1と同数又はそれ以上の数のポートを有しており、ネットワーク機器1のそれぞれのポートにそれぞれの接続線K1〜K5を介してそれぞれの屋内装置P1〜P4、Q1が接続されている。
【0082】
また、図1(b)に示されるように、本例の通信システムでは、ネットワーク機器1には、ネットワーク2が接続されている。
また、図1(c)に示されるように、本例の通信システムでは、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4や予備用系の屋内装置Q1は、ケーブル3を介して、アンテナ5を有した屋外装置4と通信可能に接続されている。なお、同図(c)では、説明の便宜上から、現用系及び予備用系の全ての屋内装置P1〜P4、Q1をまとめて屋内装置Rとして示してある。
【0083】
ここで、現用系や予備用系の屋内装置P1〜P4、Q1に対して屋外装置4を備える構成としては、本例の構成に限られずに、種々な構成が用いられてもよい。
また、本例では、屋外装置4について現用系と予備用系とを設ける構成については図示や説明を省略するが、種々な構成が用いられてもよい。
【0084】
このように、本例の通信システムでは、屋内装置P1〜P4、Q1及び屋外装置4から構成される無線通信装置と、屋内装置P1〜P4、Q1と接続されるネットワーク機器1を含めた構成において、アクティブな4つの現用系の屋内装置P1〜P4を1つの予備用系の屋内装置Q1によりバックアップする冗長構成の一例が実現されている。
【0085】
次に、本例の通信システムにより行われるバックアップに関する処理方式の一例を示す。
図2(a)に示されるように、本例の通信システムでは、無線通信装置と接続されているネットワーク機器1の各ポートに対して、当該各ポートに接続された現用系の屋内装置P1〜P4から一定の時間間隔でpingの処理を実行し、例えば予め定められた一定の回数だけ当該pingの応答がなかったポートがあった場合には、ネットワーク機器1の当該ポートが故障していると判断する。
【0086】
ここで、pingの処理では、例えば、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4からネットワーク機器1の各ポートに対して通信状態確認のための信号が送信され、これに対してネットワーク機器1の各ポートから応答の信号がそれぞれの現用系の屋内装置P1〜P4に対して送信される。
【0087】
このように、本例の通信システムでは、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4は、それぞれに接続されたネットワーク機器1のポートを介してネットワーク機器1に対して例えば定期的に問い合わせを行い、当該問い合わせに対するネットワーク機器1からの応答を監視する。
【0088】
また、予備用系の屋内装置Q1は、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4に対して例えば定期的に問い合わせを行い、当該問い合わせの応答として、動作パラメータの取得や、障害状態の監視を行う。また、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4は、予備用系の屋内装置Q1からの問い合わせに対する応答により、動作パラメータの通知や、障害状態の通知を行う。
【0089】
一方、図2(b)に示されるように、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4が当該現用系の屋内装置P1〜P4とネットワーク機器1とを接続するポートの故障を検出した場合には、当該故障を検出した現用系の屋内装置P1〜P4は、現用系の屋内装置P1〜P4と予備用系の屋内装置Q1とが装置間の通信に使用しているシリアルバスB1を介して予備用系の屋内装置Q1に対して障害の発生を通知する。そして、この通知に応じて、予備用系の屋内装置Q1は、故障したポートに接続されている当該現用系の屋内装置P1〜P4について取得した動作パラメータを設定して、当該現用系の屋内装置P1〜P4と切り替わって現用系としての動作を引き継いで行う。なお、同図(b)では、現用系の屋内装置P1が接続されているネットワーク機器1のポートが故障した場合を示してある。
【0090】
また、上記では、ネットワーク機器1のポートが故障した場合について示したが、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4は、ネットワーク機器1との通信に関して或いは当該現用系の屋内装置P1〜P4に関して種々な障害が発生したことを検出した場合には、その旨を予備用系の屋内装置Q1に対して通知する。そして、予備用系の屋内装置Q1は、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4から障害が発生した旨の通知を受信した場合には当該現用系の屋内装置P1〜P4と切り替わって現用系としての動作を引き継いで行い、また、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4からの応答が無くなった場合には当該現用系の屋内装置P1〜P4と切り替わって現用系としての動作を引き継いで行う。
【0091】
なお、本例では、現用系から予備用系への切替は、例えば、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4(それぞれの無線通信装置)毎に行われ、また、ネットワーク機器1が有するそれぞれのポート毎に行われる。
【0092】
このように、本例の通信システムでは、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4に関して障害が発生した場合には、例えば、障害が発生したことを検出した現用系の屋内装置P1〜P4が予備用系の屋内装置Q1からの問い合わせの応答により障害の発生を通知する。そして、予備用系の屋内装置Q1は、当該通知を受けたことに応じて、或いは、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4からの応答が途絶えたことに応じて、障害が発生した現用系の屋内装置P1〜P4の動作パラメータの設定を行って、当該現用系の屋内装置P1〜P4に代わって運用を開始する。
【0093】
以上のように、本例の通信システムでは、例えばネットワーク機器1側の予備系を用意しなくとも、ネットワーク機器1側も含めた冗長構成を実現することができ、例えば、無線通信装置とネットワーク機器1を含めた冗長構成を簡易化することや安価とすることが可能であり、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現することができる。
【0094】
また、本例のような二重化方式を用いた基地局装置では、例えば、現用系と予備用系とで同一の構成を有した全く同じ屋内装置を用いた場合には、安価に二重化を実現することができ、特に、例えばセクタ数によらずに屋内装置を1つ追加するだけで屋内装置の二重化を行うことができ、これらにより、装置のトータルコストを低減することが可能となるだけでなく、通信事業者が代替予備装置として保有しておくことが必要となる機種数を減少させることによって施設コストを低減することが可能となる。
【0095】
なお、本例の通信システムでは、4つの現用系の屋内装置P1〜P4により複数の現用系の通信装置が構成されており、1つの予備用系の屋内装置Q1により予備用系の通信装置が構成されており、それぞれの屋内装置Rと接続される屋外装置4により無線通信を司る通信装置が構成されている。
【0096】
また、本例の現用系の屋内装置P1〜P4には、ネットワーク機器側障害発生検出手段の機能や、ネットワーク機器側障害発生通知手段の機能が備えられている。
また、本例の予備用系の屋内装置Q1には、ネットワーク機器側障害発生時予備用系動作手段の機能や、現用系通信装置側障害発生検出手段の機能や、現用系通信装置側障害発生時予備用系動作手段の機能が備えられている。
【0097】
ここで、本発明に係る通信システムや現用系の通信装置や予備用系の通信装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
【0098】
また、本発明に係る通信システムや現用系の通信装置や予備用系の通信装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る通信システムによると、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える構成において、予備用系の通信装置をネットワーク機器と接続して備え、予備用系の通信装置がネットワーク機器側に障害が発生した場合には当該障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行い且つ現用系の通信装置側に障害が発生した場合には当該現用系の通信装置の予備用系として動作を行うようにしたため、例えば簡易化や安価化を実現するような効率的な構成により、障害が発生した場合においても当該通信システムで正常な動作が行われることを保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信システムの一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る通信システムにより行われる動作の一例を示す図である。
【図3】現用系と予備用系とを設けたネットワーク機器の構成例及び動作の一例を示す図である。
【図4】現用系と予備用系とを設けた無線通信装置の構成例及び動作の一例を示す図である。
【図5】現用系と予備用系とを設けた通信システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
P1〜P4・・現用系の屋内装置、 Q1・・予備用系の屋内装置、
B1・・シリアルバス、 K1〜K5・・接続線、 1・・ネットワーク機器、
2・・ネットワーク、 3・・ケーブル、 4・・屋外装置、
5・・アンテナ、 R・・屋内装置、
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える通信システムに関し、特に、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現した通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の無線通信システムの発達により種々な形式の無線通信装置が実用化されており、その一形式として、無線通信を司る通信装置(以下で、無線通信側通信装置とも言う)とネットワーク通信を司る通信装置(以下で、ネットワーク通信側通信装置とも言う)とを同軸ケーブルなどでケーブル接続して構成した無線通信装置が用いられている。
【0003】
ここで、例えば、無線通信側通信装置は屋外に設置される屋外装置(ODU:Out Door Unit)として構成され、ネットワーク通信側通信装置は屋内に設置される屋内装置(IDU:In Door Unit)として構成される。また、最近では、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置との両方を屋外に設置することも行われており、このような構成では、屋外に設置される2つの通信装置をケーブルを介して接続するため、例えば屋内に通信装置の設置場所をとられたくないような場合に有効である。
【0004】
このような無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とをケーブル接続した形式の無線通信装置は、例えば、移動体通信システムの基地局装置として用いることができる。一例として、アンテナを有した無線通信側通信装置を鉄塔やビルの屋上などの高所に設置し、ネットワーク通信側通信装置を制御室などの屋内や風雨を受けない屋外に設置することにより、アンテナを有した無線通信機能部を小型軽量化して高所への設置を容易にし、バックボーンネットワークなどのネットワークとの通信処理や制御機能を司る部分を風雨から保護した環境に設置することがきる。
【0005】
また、近年、加入者系無線アクセスシステム(FWA:Fixed Wireless Accessとも称せられる)も実用化されており、当該システムでは、加入者局装置をコンピュータ等の加入者端末装置を収容したLANなどの加入者ネットワークに接続し、基地局装置を公衆回線網やインターネットに接続して、加入者局装置と基地局装置との間の無線通信により加入者ネットワークを公衆回線網などに接続できるようにし、また、基地局装置が中継制御を行うことにより同一の基地局装置に収容された異なる加入者局装置間で通信を行うこともできるようにしている。
【0006】
このような加入者系無線アクセスシステムでは、例えば1つの基地局装置に対して幾つかの加入者局装置を収容し、各加入者局装置を加入者宅に固定設置する。そして、これら加入者局装置も、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とをケーブル接続した形式の無線通信装置で構成し、アンテナを有した無線通信側通信装置を加入者宅のビルの屋上などの高所に設置し、ネットワーク通信側通信装置を加入者宅の屋内などに設置して、無線通信側通信装置により基地局装置と無線通信を行い、ネットワーク通信側通信装置により加入者ネットワークとの通信を行うようにしている。
【0007】
このように、近年では、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とに分離された構成を有する無線通信装置を備えた加入者系無線アクセスシステムが開発等されている。
【0008】
また、加入者系無線アクセスシステムには、基地局装置と加入者局装置とが1対1で通信するP−P(Point to Point)システムや、基地局装置と加入者局装置とが1対複数で通信するP−MP(Point to Multi Point)システムがある。ここで、P−Pシステムについても信頼性が要求されるのは勿論だが、P−MPシステムでは、基地局装置に障害が発生してしまうと当該基地局装置に収容される全ての加入者局装置の通信に支障が生じてしまうため、特に信頼性が要求される。
【0009】
このような信頼性を確保するため、無線通信側通信装置とネットワーク通信側通信装置とをケーブル接続して構成される基地局装置などの無線通信装置に関して、現用系の無線通信側通信装置や現用系のネットワーク通信側通信装置と予備用系の無線通信側通信装置や予備用系のネットワーク通信側通信装置を設けて、障害の発生時に現用系の無線通信側通信装置や現用系のネットワーク通信側通信装置と予備用系の無線通信側通信装置や予備用系のネットワーク通信側通信装置とを切り替える二重化方法が検討等されている。
【0010】
また、近年の無線通信システムでは、周波数帯域の有効利用などの要請から基地局装置はセクタ構成となっている場合が多い。例えば、120度ビームの指向性アンテナを備える無線装置を3つ用意して、これら3つのアンテナで水平面内360度すべての方向を通信エリアとするものである。この場合、1つの基地局装置はこれら3つのアンテナと3つの無線装置で構成されていると考えることができる。このようなセクタ構成の基地局装置を二重化する場合、従来では、例えば、3つの無線装置それぞれを二重化し、全体として無線装置を6個用いる方法がとられていた。
【0011】
また、例えば、P−MPシステムでは、1つの基地局装置が複数の加入者局装置と通信することから、基地局装置のサービスエリアが広い範囲をカバーすることが必要となり、通常、サービスエリアを幾つかのセクタに分けて構成する。
一例として、基地局装置の周辺の全周360度のエリアをカバーするために90度ずつの4セクタを用いてサービスエリアを構成する場合を考えると、この場合には、例えば、現用系を構成するために4つの無線通信側通信装置と4つのネットワーク通信側通信装置が用いられ、予備用系を構成するために4つの無線通信側通信装置と4つのネットワーク通信側通信装置が用いられる。
【0012】
また、ネットワーク通信側通信装置は、例えばスイッチングハブ(SW−HUB)やルータなどのネットワーク機器を介して、ネットワークと接続される。従来では、ネットワーク通信側通信装置や無線通信側通信装置から構成される無線通信装置とネットワーク機器とで別個に現用系と予備用系とを設ける冗長構成を用いるのが一般的である。
【0013】
ここで、ネットワーク機器の冗長構成の一例及びその動作の一例を示す。
レイヤ3を実装したネットワーク機器の一般的な冗長構成では、例えば同一の機能を有するネットワーク機器を2台以上用意し、HSRPプロトコルやVRRPプロトコルを用いて現用系のネットワーク機器と予備用系のネットワーク機器との間で相手の動作状態を確認し、現系用のネットワーク機器に障害が発生した場合には予備用系のネットワーク機器が現用系のネットワーク機器の動作へ切り替わる処理方式が用いられる。
【0014】
具体的に、図3(a)には、一般的なレイヤ3(L3)のネットワーク機器の冗長構成の一例を示してある。この構成例では、アクティブな状態であり動作を行う現用系のネットワーク機器N1と、現用系のバックアップとして用いられる予備用系のネットワーク機器N2とが、LAN(Local Area Network)11を介して接続されている。そして、現用系のネットワーク機器N1は、正常に動作を行っているときには、専用の生存確認用のパケットをLAN11を介して予備用系のネットワーク機器N2に対して送信することにより、当該予備用系のネットワーク機器N2に対して正常動作を行っていることを通知する。
【0015】
一方、図3(b)に示されるように、現用系のネットワーク機器N1に障害が発生してその動作が停止などした場合には、予備用系のネットワーク機器N2が、現用系のネットワーク機器N1からの生存確認用パケットを受信しなくなったことに応じて、当該現用系のネットワーク機器N1に代わってアクティブな状態となって動作を行う。
【0016】
また、無線通信装置についても、例えばネットワーク機器と同様に、現用系のネットワーク通信側通信装置に対して同一の機能を有する予備用系のネットワーク通信側通信装置を設けることや、現用系の無線通信側通信装置に対して同一の機能を有する予備用系の無線通信側通信装置を設けることなどが行われる。
【0017】
なお、FWAに関してはその将来性などが広く検討等されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0018】
【非特許文献1】
“高速無線アクセス「FWA」の将来性”、「NIKKEI COMMUNICATIONS」、1999年9月6日、p.106−112
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例で示したようにネットワーク機器側と無線通信装置側とでそれぞれ別個に予備用系の装置を用意する構成では、構成が煩雑となり、高価な構成となってしまうといった不具合があった。
【0020】
ここで、このような不具合の一例を示す。なお、以下に示すネットワーク通信側通信装置の冗長構成の例は、本出願人が特願2001−296883号の「無線通信装置」に記載したものと同様なものである。
この冗長構成例で用いられる処理方式では、複数の現用系の装置に対して1つの予備用系の装置を設け、予備用系の装置は、専用のシリアルバスを介して複数の現用系の装置に対して問い合わせを発して、現用系の装置の動作パラメータを取得することなどを行う。また、予備用系の装置は、当該予備用系の装置からの問い合わせに対する現用系の装置からの応答が障害の発生を通知する応答であった場合や、当該予備用系の装置からの問い合わせに対して現用系の装置が無応答であった場合には、当該現用系の装置から取得した動作パラメータの設定を用いて動作を行うことにより、障害が発生した現用系の装置の代わりに運用を継続する。
【0021】
具体的に、図4(a)には、ネットワーク通信側通信装置の冗長構成の一例を示してある。この構成例では、4つの現用系の装置P11〜P14と1つの予備用系の装置Q11とが、専用のシリアルバスB11を介して接続されている。予備用系の装置Q11は、それぞれの現用系の装置P11〜P14に対して例えば定期的に問い合わせを行い、動作パラメータの取得や、障害状態の監視を行う。また、それぞれの現用系の装置P11〜P14は、予備用系の装置Q11からの問い合わせに対する応答により、動作パラメータの通知や、障害状態の通知を行う。
【0022】
一方、図4(b)に示されるように、或る現用系の装置P11に障害が発生した場合には、例えば、当該現用系の装置P11が予備用系の装置Q11からの問い合わせの応答により障害の発生を通知する。そして、予備用系の装置Q11は、当該通知を受けたことに応じて、障害が発生した現用系の装置P11の動作パラメータの設定を行って、当該現用系の装置P11に代わって運用を開始する。
【0023】
また、図5には、上記図3(a)に示したネットワーク機器の冗長構成と上記図4(a)に示したネットワーク通信側通信装置の冗長構成とを組み合わせた構成例を示してある。図5に示されるように、このように2つの冗長構成を単純に組み合わせた構成例では、上述のように、構成が煩雑となり、高価な構成となってしまう。
【0024】
なお、図5に示した構成例では、現用系のネットワーク機器N11が6つのバスJ1〜J6を介してリピータハブ21と接続されており、予備用系のネットワーク機器N12が6つのバスJ7〜J12を介してリピータハブ21と接続されており、4つの現用系のネットワーク通信側通信装置P21〜P24がそれぞれバスK11〜K14を介してリピータハブ21と接続されており、予備用系のネットワーク通信側通信装置Q21がバスK15を介してリピータハブ21と接続されており、予備用系のネットワーク通信側通信装置Q21が専用のシリアルバスB21を介して4つの現用系のネットワーク通信側通信装置P11〜P14と接続されている。
【0025】
本発明は、このような従来の事情に鑑みなされたもので、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える構成において、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現することができる通信システムを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る通信システムでは、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える構成において、次のような構成とした。
すなわち、ネットワーク機器側に障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行う機能、及び、通信装置側に障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行う機能を有した予備用系の通信装置を、ネットワーク機器と接続して備えた。
【0027】
従って、ネットワーク通信側に障害が発生した場合には当該障害が発生した現用系の通信装置に代わって予備用系の通信装置により動作が行われ、また、通信装置側に障害が発生した場合には当該障害が発生した現用系の通信装置に代わって予備用系の通信装置により動作が行われるため、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現することができ、例えば、簡易な構成とすることや、安価な構成とすることが可能となる。
【0028】
ここで、通信システムとしては、種々なシステムが用いられてもよく、例えば、有線通信を行うシステムが用いられてもよく、無線通信を行うシステムが用いられてもよく、有線通信と無線通信との両方を行うシステムが用いられてもよい。
また、複数の現用系の通信装置の数としては、種々な数が用いられてもよい。
【0029】
また、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とは通信可能に接続され、ネットワーク機器と予備用系の通信装置とは通信可能に接続される。
また、現用系の通信装置や予備用系の通信装置としては、種々な通信装置が用いられてもよく、例えば、ネットワーク通信を行う通信装置を用いることや、ネットワーク通信及び無線通信を行う通信装置を用いることなどができる。
【0030】
また、現用系とは例えば通常の場合に使用される系のことであり、予備用系とは例えば現用系に関して障害が発生した場合に現用系に代わって使用される系のことである。
また、予備用系の通信装置は、現用系の通信装置に代わって行う動作に関してその動作を行う機能を有する。
【0031】
また、現用系の通信装置と予備用系の通信装置としては、例えば、現用系として動作する機能及び予備用系として動作する機能との両方を有した同一の通信装置を共通に用いて構成されてもよく、或いは、現用系と予備用系とで異なる構成を有した通信装置を用いて構成されてもよい。
【0032】
また、ネットワーク機器としては、種々な機器が用いられてもよく、例えば、当該ネットワーク機器と接続されるネットワークと当該ネットワーク機器と接続される通信装置との間の通信を中継するような機器が用いられ、具体的には、例えば、スイッチングハブなどのハブや、ルータや、分配器や、分配合成器や、スイッチなどを用いることができる。
【0033】
また、ネットワーク機器側に発生する障害としては、種々な障害が用いられてもよく、例えば、ネットワーク機器と現用系の通信装置との間の通信が正常でない状態になるような障害があり、具体的には、ネットワーク機器に備えられて現用系の通信装置と接続されたポートに関する障害や、このようなポートと当該現用系の通信装置とを接続するケーブルに関する障害などがある。
【0034】
また、通信装置側に発生する障害としては、種々な障害が用いられてもよく、例えば、現用系の通信装置に関する障害があり、具体的には、現用系の通信装置自体に関する障害や、現用系の通信装置に備えられたポートと他の通信装置とを接続するケーブルに関する障害などがある。
【0035】
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、次のような処理を行う。
すなわち、現用系の通信装置では、ネットワーク機器側障害発生検出手段がネットワーク機器と通信してネットワーク機器側に障害が発生したことを検出し、ネットワーク機器側障害発生通知手段が、ネットワーク機器側障害発生検出手段によりネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した場合に、その旨を予備用系の通信装置に対して通知する。
【0036】
また、予備用系の通信装置では、ネットワーク機器側障害発生時予備用系動作手段が、現用系の通信装置と通信して当該現用系の通信装置からネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した旨の通知を受信した場合に、当該現用系の通信装置に代わって当該現用系の通信装置の動作を引き継いで行い、また、現用系通信装置側障害発生検出手段が現用系の通信装置と通信して現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出し、現用系通信装置側障害発生時予備用系動作手段が、現用系通信装置側障害発生検出手段により現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出した場合に、当該現用系の通信装置に代わって当該現用系の通信装置の動作を引き継いで行う。
【0037】
従って、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置との間の通信及び予備用系の通信装置と複数の現用系の通信装置との間の通信を用いて、ネットワーク機器側や通信装置側に障害が発生した現用の通信装置に代わって、予備用系の通信装置により動作を行うことができる。
【0038】
ここで、現用系の通信装置がネットワーク機器と通信してネットワーク機器側に障害が発生したことを検出する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、ネットワーク機器からの通信が無検出(つまり、検出されない状態)となった場合にネットワーク機器側に障害が発生したとみなしてネットワーク機器側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。具体的には、例えば、現用系の通信装置がネットワーク機器に対して問い合わせを行い、当該問い合わせに対するネットワーク機器からの応答が所定の回数だけ無かった場合(つまり、無応答であった場合)に、当該現用系の通信装置との接続に関してネットワーク機器側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。
【0039】
また、現用系の通信装置がネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した場合にその旨を予備用系の通信装置に対して通知する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、現用系の通信装置がネットワーク機器側に障害が発生したことを示す情報を予備用系の通信装置に対して送信するような態様を用いることができる。
【0040】
また、予備用系の通信装置が現用系の通信装置と通信して当該現用系の通信装置からネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した旨の通知を受信する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、予備用系の通信装置が現用系の通信装置に対して問い合わせを行い、当該問い合わせに対する応答として、現用系の通信装置からネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した旨の通知を受信するような態様を用いることができる。
【0041】
また、予備用系の通信装置が現用系の通信装置と通信して現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、現用系の通信装置から障害が発生した旨の通知を受信した場合や現用系の通信装置からの通信が無検出となった場合に現用系の通信装置側に障害が発生したとみなして現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。具体的には、例えば、予備用系の通信装置が現用系の通信装置に対して問い合わせを行い、当該問い合わせに対する応答として現用系の通信装置から当該現用系の通信装置に関する障害が発生したことを検出した旨の通知を受信した場合や、或いは、当該問い合わせに対する現用系の通信装置からの応答が所定の回数だけ無かった場合(つまり、無応答であった場合)に、当該現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出するような態様を用いることができる。
【0042】
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、ネットワーク機器はネットワークと接続され、また、ネットワーク機器と接続される通信装置は、それぞれ、ネットワーク通信を司り、無線通信を司る通信装置と接続される。
【0043】
従って、ネットワークとネットワーク機器とを通信可能に接続し、ネットワーク機器とネットワーク通信を司る通信装置とを通信可能に接続し、ネットワーク通信を司る通信装置と無線通信を司る通信装置とを通信可能に接続した構成において、ネットワーク機器側やネットワーク通信を司る通信装置側に障害が発生した現用系の通信装置に代わって予備用系の通信装置により動作を行うことができる。
【0044】
ここで、ネットワークとしては、種々なネットワークが用いられてもよい。
また、ここで言うネットワーク通信を司る通信装置は、例えば、ネットワーク機器を介してネットワークとの間で通信を行う機能や、無線通信を司る通信装置との間で通信を行う機能を有する。
また、ここで言う無線通信を司る通信装置は、例えば、アンテナを用いて無線により通信を行う機能や、ネットワーク通信を司る通信装置との間で通信を行う機能を有する。
【0045】
一例として、ネットワーク通信を司る通信装置がネットワーク機器を介してネットワークから信号を受信して当該受信した信号を無線通信を司る通信装置へ送信し、無線通信を司る通信装置が当該信号を受信して無線により送信する。また、無線通信を司る通信装置が無線により信号を受信して当該受信した信号をネットワーク通信を司る通信装置へ送信し、ネットワーク通信を司る通信装置が当該信号を受信してネットワーク機器を介してネットワークへ送信する。
【0046】
また、例えば、ネットワークを介してネットワーク機器と接続されて、当該ネットワーク機器を介してネットワーク通信を司る通信装置や無線通信を司る通信装置を管理する機能を有した管理装置を備えるような構成を用いることもでき、更に、発生した障害に関する情報や現用系から予備用系へ切り替えたことを示す情報などを予備用系の通信装置などからネットワークを介して管理装置に対して送信するような構成を用いることもできる。
【0047】
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、ネットワーク機器と接続される通信装置は屋内に設置される装置(屋内装置)や屋外に設置される装置(屋外装置)として構成され、無線通信を司る通信装置は屋外に設置される装置(屋外装置)として構成される。
また、本発明に係る通信システムでは、一構成例として、ネットワーク通信を司る屋内装置と無線通信を司る屋外装置とを接続して備えたFWAシステムに適用される。
【0048】
次に、本発明に係る通信システムに適用することが可能な無線通信装置などの構成例(1)〜(8)を示す。
なお、以下に示す構成例は、本発明に適用することが可能なものであるが、本発明は以下の構成に限定されるものではない。
【0049】
(1)無線通信を司る屋外装置とネットワーク通信を司る屋内装置とを接続して構成される無線通信装置であって、
現用系として動作を行うか或いは予備用系として動作を行うかを特定して当該特定した系として動作を行う機能を有した屋内装置を用いて、複数の現用の屋内装置と、これら複数の現用の屋内装置に対する1つの予備用の屋内装置とを設けた、
ことを特徴とする無線通信装置。
【0050】
従って、複数の現用の屋内装置を1つの予備用の屋内装置により二重化して、複数の現用の屋内装置を1つの予備用の屋内装置によりバックアップすることが可能な構成としたため、現用系を予備用系により効率よい構成でバックアップすることができる。また、動作すべき系を特定して当該特定した系の動作を行う機能を有した屋内装置を現用系と予備用系とで共通化して用いることにより、例えば現用の屋内装置と予備用の屋内装置とでハードウエアやソフトウエアの構成を共通化することができ、これにより、設備コストを削減することや、通信事業者により代替予備装置として保管することが必要となる機種数を削減することができる。
【0051】
なお、屋内装置は屋内にまとめて設置されることが多く、その配置の制限は小さいことから、予備用系の屋内装置を共用化することが可能であり、また、複数の屋内装置を屋内の1箇所にまとめて設置するようなことが可能であると考えられる。一方、無線通信を行う屋外装置については、当該屋外装置はビルの屋上などの屋外に設置されることが多く、また、複数セクタの構成が用いられる場合には各セクタに対応した当該屋外装置は通常は別々な方向(方角)に向けて設置されるため、予備用系の屋外装置を共用化することは現実では困難であると考えられ、無線通信を行う屋外装置を二重化する場合には現用系と予備用系とで1対1で二重化するのが好ましい場合が多いと考えられる。
【0052】
本構成例では、上記のように予備用系の屋内装置については共用化することが現実的に可能であることに着目している。また、本構成例では、複数の現用系の屋内装置について一度に2以上の屋内装置に障害が発生するような可能性は極めて低いことに着目している。
【0053】
ここで、無線通信装置としては、例えば加入者系無線アクセスシステムに設けられて複数セクタの構成を有する基地局装置に適用されるのが好ましいが、種々な無線通信装置に適用されてもよい。
また、屋外装置や屋内装置としては、種々な装置が用いられてもよい。
また、屋外装置により行われる無線通信や、屋内装置により行われるネットワーク通信としては、種々な通信が用いられてもよい。
また、屋外装置と屋内装置とは、例えば有線のケーブルなどを介して通信可能に接続される。
【0054】
また、1つの無線通信系は1つの屋外装置と1つの屋内装置とを接続して構成され、例えば、複数の現用系の屋内装置と複数の現用系の屋外装置とから複数の現用系の無線通信系が構成され、1つの予備用系の屋内装置と現用系の屋外装置と同数の屋外装置のそれぞれとから予備用系の無線通信系が構成される。
【0055】
また、以下では、屋内装置に関してその収容や現用系と予備用系との区別や現用系と予備用系との切替などを効率化させることができる屋内装置収容器や屋内装置を示す。以下に示す屋内装置収容器や屋内装置は、例えば上記のように複数の現用系の屋内装置を1つの予備用系の屋内装置によりバックアップするような構成に適用されるのに好適なものであるが、例えば他の構成に適用することも可能なものであり、必ずしも上記のような構成には限定されず、種々な構成に適用されてもよい。
【0056】
(2)無線通信を司る屋外装置とネットワーク通信を司る屋内装置とを接続して構成される無線通信装置の屋内装置を複数収容することが可能な屋内装置収容器であって、
屋内装置を収容することが可能な複数の屋内装置収容部と、
各屋内装置収容部毎に収容された屋内装置に対して現用系と予備用系とのいずれかを特定させる情報を供給する現用系予備用系特定情報供給手段と、
を備えたことを特徴とする屋内装置収容器。
【0057】
従って、例えば複数の屋内装置を1つの屋内装置収容器により収容することが可能であるため、現用系及び予備用系の屋内装置を屋内の1箇所にまとめて設置するようなことを簡易な構成で実現することができ、且つ、各屋内装置収容部毎に屋内装置に対して現用系と予備用系とのいずれかを特定させる情報が供給されるため、屋内装置に関して現用系と予備用系との区別を容易化することができる。
【0058】
なお、本構成例に係る屋内装置収容器において、3以上の屋内装置収容部を備え、現用系予備用系特定情報供給手段が複数の屋内装置収容部の中の1つのみの屋内装置収容部において屋内装置に対して予備用系を特定させる情報を供給して他の屋内装置収容部において屋内装置に対して現用系を特定させる情報を供給するような構成とすることにより、複数の現用系の屋内装置を1つの予備用の屋内装置によりバックアップする構成に対応することができる。
【0059】
ここで、屋内装置収容器により収容することが可能な複数の屋内装置の数としては、種々な数が用いられてもよい。また、本構成例では、例えば1つの屋内装置収容部が1つの屋内装置を収容する構成であり、この場合、複数の屋内装置収容部の数と同数の屋内装置を収容することが可能である。
また、屋内装置収容部としては、屋内装置を収容することが可能であれば、種々な形状や大きさなどのものが用いられてもよい。
また、屋内装置収容器としては、例えば小型化した方が省スペース化のために好ましいと考えられるが、種々な形状や大きさなどのものが用いられてもよい。
【0060】
また、現用系と予備用系とのいずれかを特定させる情報(現用系予備用系特定情報)としては、屋内装置収容部に収容された屋内装置に対して現用系と予備用系とのいずれかを特定させることができれば、種々な情報が用いられてもよく、具体的には、例えば現用系を特定させる情報と予備用系を特定させる情報とを使い分けて用いることができる。
【0061】
また、現用系予備用系特定情報供給手段としては、種々なものが用いられてもよく、例えば屋内装置収容部に収容された屋内装置に対して金属のコネクタなどを介して現用系予備用系特定情報を示す電圧信号などを供給する機能などを用いて構成することができる。
【0062】
(3)無線通信を司る屋外装置とネットワーク通信を司る屋内装置とを接続して構成される無線通信装置の屋内装置であって、
当該屋内装置を収容した屋内装置収容器から供給される情報を入力する供給情報入力手段と、
供給情報入力手段により入力された情報に基づいて現用系と予備用系とのいずれかを特定する現用系予備用系特定手段と、
現用系予備用系特定手段により特定された系として動作を行う現用系予備用系動作制御手段と、
を備えたことを特徴とする屋内装置。
【0063】
従って、例えば上記したような屋内装置収容器により収容された場合に、当該屋内装置収容器から供給される情報に基づいて現用系或いは予備用系が特定されて特定された系として動作が行われるため、屋内装置に関して現用系と予備用系との区別を容易化することができる。具体的には、屋内装置では現用系として動作すべきなのか或いは予備用系として動作すべきなのかを容易に認識することができ、認識した系として動作を開始することを自動的に実行することができる。このような屋内装置では、例えば現用系と予備用系とで共通の装置を用いることが可能となり、非常に効率的である。
【0064】
ここで、屋内装置収容器から供給される情報としては、例えば上記したような屋内装置収容器の各屋内装置収容部毎に供給される現用系予備用系特定情報を用いることができる。
また、供給情報入力手段としては、種々なものが用いられてもよく、例えば屋内装置収容器から金属のコネクタなどを介して現用系予備用系特定情報を示す電圧信号などを入力する機能などを用いて構成することができる。
【0065】
また、現用系予備用系動作制御手段は、現用系予備用系特定手段により現用系が特定された場合には現用系として動作を行い、現用系予備用系特定手段により予備用系が特定された場合には予備用系として動作を行う。
【0066】
(4)(3)に記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、予備用系として動作を行う場合に、現用系の屋内装置との間で情報を通信し、当該情報通信に基づいて現用系の屋内装置に障害が発生したことを判定したときには当該現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を引き継いで行う、
ことを特徴とする屋内装置。
【0067】
従って、予備用系の動作時に現用系の屋内装置との間で行われる情報通信に基づいて現用系の屋内装置に障害が発生したことが判定されたときには当該現用系の屋内装置の動作を代わって引き継ぐことが行われるため、現用系の屋内装置に障害が発生した場合にその動作を自動的に引き継いでその動作が正常に継続されることを保証することができる。
【0068】
ここで、予備用系の屋内装置により行われる現用系の屋内装置との情報通信のタイミングとしては、種々なタイミングが用いられてもよく、好ましい態様例として、定期的なタイミングを用いることができる。なお、定期的な情報通信のタイミング(当該定期的)としては、種々なタイミングが用いられてもよい。
また、情報通信される情報としては、例えば障害の発生に関する情報などの種々な情報が用いられてもよい。
【0069】
また、現用系の屋内装置との間で行われる情報通信に基づいて現用系の屋内装置に障害が発生したことを判定する仕方としては、種々な仕方が用いられてもよく、例えば現用系の屋内装置から障害が発生したことを通知する情報を受信したことに基づいて障害の発生を判定する仕方や、例えば現用系の屋内装置に対して発した要求に対する応答が当該現用系の屋内装置から受信されなかったことに基づいて障害の発生を判定する仕方などを用いることができる。
【0070】
(5)(4)に記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、正常に動作を行っている現用系の屋内装置との間の情報通信により当該現用系の屋内装置の動作に用いられるパラメータ情報を取得して保存し、当該現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を引き継いで行うに際して保存したパラメータ情報を用いる、
ことを特徴とする屋内装置。
【0071】
従って、正常に動作を行っている現用系の屋内装置から取得したパラメータ情報を用いて当該現用系の屋内装置の動作を代わって引き継ぐことが行われるため、障害が発生する前に現用系の屋内装置により用いられていたパラメータと同じパラメータを用いて障害の発生後にその動作を引き継ぐことができ、これにより、障害が発生した現用系の屋内装置の動作を正確に引き継いでその動作が正常に継続されることを保証することができる。
【0072】
ここで、パラメータ情報としては、現用系の屋内装置の動作に用いられる種々な情報が用いられてもよい。
また、パラメータ情報を保存することは、例えばパラメータ情報をメモリに記憶させることにより実現することができる。
【0073】
(6)(5)に記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を行う場合に保存したパラメータ情報を更新し、当該現用系の屋内装置の動作が再開されるときに更新したパラメータ情報を当該現用系の屋内装置に対して送信する、
ことを特徴とする屋内装置。
【0074】
従って、現用系の屋内装置に代わってその動作が行われる場合に保存したパラメータ情報が更新されて、当該現用系の屋内装置の動作が再開されるときに当該更新後のパラメータ情報が当該現用系の屋内装置に対して送信されるため、現用系の屋内装置が障害により動作を停止している間にも装置の使用状況の変化などに応じてパラメータ情報を更新することができ、また、このような更新後のパラメータ情報を、動作を再開する当該現用の屋内装置に対して供給することができる。
【0075】
(7)(4)乃至(6)のいずれか1つに記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を行うに際して、当該現用系の屋内装置が有するネットワーク通信機能が無効となるように制御する、
ことを特徴とする屋内装置。
【0076】
従って、現用系の屋内装置に障害が発生してその動作が引き継がれる場合には、当該現用系の屋内装置が有するネットワーク通信機能が無効とされるため、例えば障害が発生した現用系の屋内装置によりネットワーク通信が行われてしまってネットワーク通信に異常が引き起こされてしまうようなことを防止することができ、正常なネットワーク通信を保証することができる。
【0077】
(8)(4)乃至(7)のいずれか1つに記載の屋内装置において、
現用系予備用系動作制御手段は、現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置の動作を行うに際して、当該現用系の屋内装置に与えられたネットワーク通信におけるアドレスを用いてネットワーク通信する、
ことを特徴とする屋内装置。
【0078】
従って、現用系の屋内装置の動作を引き継ぐ場合に当該現用系の屋内装置に与えられたネットワーク通信におけるアドレスを用いてネットワーク通信することが行われるため、障害が発生した現用系の屋内装置に代わって当該現用系の屋内装置のネットワーク通信の動作を正常に引き継ぐことができる。
【0079】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
本例では、ネットワーク通信を司る通信装置を屋内装置として構成するとともに無線通信を司る通信装置を屋外装置として構成して当該屋内装置と当該屋外装置とをケーブル接続した無線通信装置を有する通信システムに本発明を適用した場合を示す。
【0080】
図1(a)、(b)、(c)には、本発明に係る通信システムの一構成例を示してある。
図1(a)に示されるように、本例の通信システムでは、レイヤ3を実装したネットワーク機器1と、4つの現用系の屋内装置P1〜P4と、1つの予備用系の屋内装置Q1とが備えられている。また、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4と予備用系の屋内装置Q1は、例えばバスを用いて構成された接続線K1〜K5を介してネットワーク機器1と通信可能に接続されている。また、予備用系の通信装置Q1は、それぞれの現用系の通信装置P1〜P4と専用のシリアルバスB1を介して通信可能に接続されている。
【0081】
なお、本例では、ネットワーク機器1は例えば屋内装置P1〜P4、Q1と同数又はそれ以上の数のポートを有しており、ネットワーク機器1のそれぞれのポートにそれぞれの接続線K1〜K5を介してそれぞれの屋内装置P1〜P4、Q1が接続されている。
【0082】
また、図1(b)に示されるように、本例の通信システムでは、ネットワーク機器1には、ネットワーク2が接続されている。
また、図1(c)に示されるように、本例の通信システムでは、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4や予備用系の屋内装置Q1は、ケーブル3を介して、アンテナ5を有した屋外装置4と通信可能に接続されている。なお、同図(c)では、説明の便宜上から、現用系及び予備用系の全ての屋内装置P1〜P4、Q1をまとめて屋内装置Rとして示してある。
【0083】
ここで、現用系や予備用系の屋内装置P1〜P4、Q1に対して屋外装置4を備える構成としては、本例の構成に限られずに、種々な構成が用いられてもよい。
また、本例では、屋外装置4について現用系と予備用系とを設ける構成については図示や説明を省略するが、種々な構成が用いられてもよい。
【0084】
このように、本例の通信システムでは、屋内装置P1〜P4、Q1及び屋外装置4から構成される無線通信装置と、屋内装置P1〜P4、Q1と接続されるネットワーク機器1を含めた構成において、アクティブな4つの現用系の屋内装置P1〜P4を1つの予備用系の屋内装置Q1によりバックアップする冗長構成の一例が実現されている。
【0085】
次に、本例の通信システムにより行われるバックアップに関する処理方式の一例を示す。
図2(a)に示されるように、本例の通信システムでは、無線通信装置と接続されているネットワーク機器1の各ポートに対して、当該各ポートに接続された現用系の屋内装置P1〜P4から一定の時間間隔でpingの処理を実行し、例えば予め定められた一定の回数だけ当該pingの応答がなかったポートがあった場合には、ネットワーク機器1の当該ポートが故障していると判断する。
【0086】
ここで、pingの処理では、例えば、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4からネットワーク機器1の各ポートに対して通信状態確認のための信号が送信され、これに対してネットワーク機器1の各ポートから応答の信号がそれぞれの現用系の屋内装置P1〜P4に対して送信される。
【0087】
このように、本例の通信システムでは、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4は、それぞれに接続されたネットワーク機器1のポートを介してネットワーク機器1に対して例えば定期的に問い合わせを行い、当該問い合わせに対するネットワーク機器1からの応答を監視する。
【0088】
また、予備用系の屋内装置Q1は、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4に対して例えば定期的に問い合わせを行い、当該問い合わせの応答として、動作パラメータの取得や、障害状態の監視を行う。また、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4は、予備用系の屋内装置Q1からの問い合わせに対する応答により、動作パラメータの通知や、障害状態の通知を行う。
【0089】
一方、図2(b)に示されるように、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4が当該現用系の屋内装置P1〜P4とネットワーク機器1とを接続するポートの故障を検出した場合には、当該故障を検出した現用系の屋内装置P1〜P4は、現用系の屋内装置P1〜P4と予備用系の屋内装置Q1とが装置間の通信に使用しているシリアルバスB1を介して予備用系の屋内装置Q1に対して障害の発生を通知する。そして、この通知に応じて、予備用系の屋内装置Q1は、故障したポートに接続されている当該現用系の屋内装置P1〜P4について取得した動作パラメータを設定して、当該現用系の屋内装置P1〜P4と切り替わって現用系としての動作を引き継いで行う。なお、同図(b)では、現用系の屋内装置P1が接続されているネットワーク機器1のポートが故障した場合を示してある。
【0090】
また、上記では、ネットワーク機器1のポートが故障した場合について示したが、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4は、ネットワーク機器1との通信に関して或いは当該現用系の屋内装置P1〜P4に関して種々な障害が発生したことを検出した場合には、その旨を予備用系の屋内装置Q1に対して通知する。そして、予備用系の屋内装置Q1は、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4から障害が発生した旨の通知を受信した場合には当該現用系の屋内装置P1〜P4と切り替わって現用系としての動作を引き継いで行い、また、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4からの応答が無くなった場合には当該現用系の屋内装置P1〜P4と切り替わって現用系としての動作を引き継いで行う。
【0091】
なお、本例では、現用系から予備用系への切替は、例えば、それぞれの現用系の屋内装置P1〜P4(それぞれの無線通信装置)毎に行われ、また、ネットワーク機器1が有するそれぞれのポート毎に行われる。
【0092】
このように、本例の通信システムでは、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4に関して障害が発生した場合には、例えば、障害が発生したことを検出した現用系の屋内装置P1〜P4が予備用系の屋内装置Q1からの問い合わせの応答により障害の発生を通知する。そして、予備用系の屋内装置Q1は、当該通知を受けたことに応じて、或いは、いずれかの現用系の屋内装置P1〜P4からの応答が途絶えたことに応じて、障害が発生した現用系の屋内装置P1〜P4の動作パラメータの設定を行って、当該現用系の屋内装置P1〜P4に代わって運用を開始する。
【0093】
以上のように、本例の通信システムでは、例えばネットワーク機器1側の予備系を用意しなくとも、ネットワーク機器1側も含めた冗長構成を実現することができ、例えば、無線通信装置とネットワーク機器1を含めた冗長構成を簡易化することや安価とすることが可能であり、障害が発生したときに現用系の通信装置に代わって動作を行う予備用系の通信装置について効率的な構成を実現することができる。
【0094】
また、本例のような二重化方式を用いた基地局装置では、例えば、現用系と予備用系とで同一の構成を有した全く同じ屋内装置を用いた場合には、安価に二重化を実現することができ、特に、例えばセクタ数によらずに屋内装置を1つ追加するだけで屋内装置の二重化を行うことができ、これらにより、装置のトータルコストを低減することが可能となるだけでなく、通信事業者が代替予備装置として保有しておくことが必要となる機種数を減少させることによって施設コストを低減することが可能となる。
【0095】
なお、本例の通信システムでは、4つの現用系の屋内装置P1〜P4により複数の現用系の通信装置が構成されており、1つの予備用系の屋内装置Q1により予備用系の通信装置が構成されており、それぞれの屋内装置Rと接続される屋外装置4により無線通信を司る通信装置が構成されている。
【0096】
また、本例の現用系の屋内装置P1〜P4には、ネットワーク機器側障害発生検出手段の機能や、ネットワーク機器側障害発生通知手段の機能が備えられている。
また、本例の予備用系の屋内装置Q1には、ネットワーク機器側障害発生時予備用系動作手段の機能や、現用系通信装置側障害発生検出手段の機能や、現用系通信装置側障害発生時予備用系動作手段の機能が備えられている。
【0097】
ここで、本発明に係る通信システムや現用系の通信装置や予備用系の通信装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
【0098】
また、本発明に係る通信システムや現用系の通信装置や予備用系の通信装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る通信システムによると、ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える構成において、予備用系の通信装置をネットワーク機器と接続して備え、予備用系の通信装置がネットワーク機器側に障害が発生した場合には当該障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行い且つ現用系の通信装置側に障害が発生した場合には当該現用系の通信装置の予備用系として動作を行うようにしたため、例えば簡易化や安価化を実現するような効率的な構成により、障害が発生した場合においても当該通信システムで正常な動作が行われることを保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信システムの一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る通信システムにより行われる動作の一例を示す図である。
【図3】現用系と予備用系とを設けたネットワーク機器の構成例及び動作の一例を示す図である。
【図4】現用系と予備用系とを設けた無線通信装置の構成例及び動作の一例を示す図である。
【図5】現用系と予備用系とを設けた通信システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
P1〜P4・・現用系の屋内装置、 Q1・・予備用系の屋内装置、
B1・・シリアルバス、 K1〜K5・・接続線、 1・・ネットワーク機器、
2・・ネットワーク、 3・・ケーブル、 4・・屋外装置、
5・・アンテナ、 R・・屋内装置、
Claims (3)
- ネットワーク機器と複数の現用系の通信装置とを接続して備える通信システムにおいて、
ネットワーク機器側に障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行う機能及び通信装置側に障害が発生した現用系の通信装置の予備用系として動作を行う機能を有した予備用系の通信装置をネットワーク機器と接続して備えた、
ことを特徴とする通信システム。 - 請求項1に記載の通信システムにおいて、
現用系の通信装置は、ネットワーク機器と通信してネットワーク機器側に障害が発生したことを検出するネットワーク機器側障害発生検出手段と、ネットワーク機器側障害発生検出手段によりネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した場合にその旨を予備用系の通信装置に対して通知するネットワーク機器側障害発生通知手段とを有し、
予備用系の通信装置は、現用系の通信装置と通信して当該現用系の通信装置からネットワーク機器側に障害が発生したことを検出した旨の通知を受信した場合に当該現用系の通信装置に代わって当該現用系の通信装置の動作を引き継いで行うネットワーク機器側障害発生時予備用系動作手段と、現用系の通信装置と通信して現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出する現用系通信装置側障害発生検出手段と、現用系通信装置側障害発生検出手段により現用系の通信装置側に障害が発生したことを検出した場合に当該現用系の通信装置に代わって当該現用系の通信装置の動作を引き継いで行う現用系通信装置側障害発生時予備用系動作手段とを有した、
ことを特徴とする通信システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の通信システムにおいて、
ネットワーク機器はネットワークと接続され、
ネットワーク機器と接続される通信装置は、それぞれ、ネットワーク通信を司り、無線通信を司る通信装置と接続される、
ことを特徴とする通信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002277188A JP2004120062A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 通信システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002277188A JP2004120062A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 通信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004120062A true JP2004120062A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32272858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002277188A Pending JP2004120062A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 通信システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004120062A (ja) |
-
2002
- 2002-09-24 JP JP2002277188A patent/JP2004120062A/ja active Pending
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