JP2004118881A - チルト制御方法および光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規に部品を追加することなく記録/初期化時の信頼性を向上させる。
【解決手段】2分割された受光素子であるPD41aとPD41bの電流の差に基づいてチルトエラー信号を発生するチルトセンサにおいて、光ピックアップの組み立て時における対物レンズのチルトセンサとの傾きを補正する初期補正値に、光ディスクにおける記録済み領域と未記録領域との境界にチルトセンサからの光スポットを形成することによって生じるPD41aまたはPD41bの入射光量の差によるチルト検出誤差分だけ補正するような値を加算して設定したオフセット電圧を印加することによって、PD41aまたはPD41bの出力電流を補正して、チルトエラー信号を出力し、このチルトエラー信号に基づいてチルト補正を行う。
【選択図】  図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ビームを光ディスク面に対して垂直に照射させるように、光ビームの傾きを補正するためのチルト制御方法および光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ディスクの高密度化が進み、それに伴い、光ディスク装置においても、光学系の収差を増加させる要因である光ディスク面に対する光ビームの傾き(以下、チルトと称する)を補正する機構を備えたものが増加している。
【0003】
チルト補正機構としては、従来、特許文献1〜3に記載された技術が提案されており、特許文献1〜3によれば光ピックアップを傾けることによりチルトを補正する点について記載されている。
【0004】
また、従来、チルトを検出するために、光ピックアップに発光素子と2分割された受光素子とからなるチルトセンサを設けたものがある。すなわち、発光素子から光ディスクに光ビームを照射し、反射光を受光素子が検出し、2分割された受光素子それぞれの受光量を比較することによってチルトが検出される。このチルトの検出結果に基づいてチルト補正機構が駆動制御され、チルト補正が行われる。
【0005】
図11は光ピックアップ上におけるチルトセンサの取り付け例を示す側面図であり、50は光ピックアップ、51はチルトセンサを示す。チルトセンサ51は、図11(a)に示すように光ピックアップ50の光学系すなわち対物レンズ53の光軸の最良傾角と一致するように取り付けられていることが理想である。しかし、部品の公差などにより実際には厳密に一致しているわけではない。図11(b)はチルトセンサ51が大きく傾いている例を示したものであり、このような状態でチルトセンサ51における2分割された受光素子の受光量の差信号が0になるようにチルト補正機構を動作させると、図11(c)に示すように、チルトセンサ51は光ディスク52に対して平行になるものの、肝心の光学系については最良傾角から大きく離れてしまう。
【0006】
このような現象を回避するため、初期的にまたは光ディスクのマウント時等にあらかじめチルトセンサ51の傾きを補正するような値(以下、この値を初期補正値と称する)を求めておき、チルトセンサ51の2分割された受光素子のいずれかの電流値にオフセットを与えて、サーボを入れた状態が図11(b)になるようにしている。このオフセット値を求める場合には、一般的には全面記録済みか未記録の調整用ディスクが用いられる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−176103号公報
【特許文献2】
特開2001−344791号公報
【特許文献3】
特許第2842403号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CD−RやDVD−Rのような追記型光ディスクに記録をする場合やCD−RWやDVD−RWあるいはDVD+RWのような書換型光ディスクを初期化する場合を考えると、記録済み領域と未記録領域の境界が存在するようになる。図12は追記型光ディスクに記録をする場合の記録領域と未記録領域の形成例を示す説明図であり、チルトセンサ20の発光素子によって光ディスク上に形成される光スポット(以下、このセンサスポットと称する)が記録済み領域と未記録領域の境界付近に位置するような場合には、図13に示すように、センサスポットが中央に位置しかつ光ディスクとチルトセンサに傾きがない状態でも2分割受光素子への入射光量が等しくなくなる。しかも、センサスポットの大きさが4×4mm程度で比較的大きいため2分割受光素子それぞれの出力電流の大きさに差が生ずる。その結果、チルトを誤検出して、図11(c)のような状態で記録を行うようになってしまい、記録情報が劣化するという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決し、新規に部品を追加することなく記録/初期化時の信頼性を向上させることを実現したチルト制御方法および光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、情報記録媒体に光を照射する発光手段および情報記録媒体によって反射された前記発光手段からの光を受光する受光手段を有し、情報記録媒体とこの情報記録媒体に光スポットを形成して情報を読み書きする光学系との傾きを、前記受光手段の受光量に基づいて検出し、チルトエラー信号を出力する検出手段と、情報記録媒体と前記光学系とを相対的に傾けるように情報記録媒体と前記光学系の少なくともいずれか一方を駆動させる補正機構とを有し、前記検出手段と前記光学系との傾きの補正値に基づいて、初期的または情報記録媒体挿入時にチルトエラー信号を補正し、このチルトエラー信号を基にして補正機構を駆動させて傾きを補正するチルト制御装置の制御方法において、追記型の情報記録媒体に記録を行う際に、前記検出手段と前記光学系との傾きを補正する値に対して前記検出手段における受光量の変化に伴う検出誤差を補正する値を加算してなるオフセット値に基づいてチルトエラー信号を補正し、前記補正機構を駆動させることを特徴とする。このように構成したことにより、補正機構を駆動させるオフセット値に、検出手段の組み付け時の傾斜を補正する値や、検出手段による検出誤差を補正する値を含めることにより、新規に部品を追加することなく、検出手段の組み付け時の傾斜や、検出手段による検出誤差を補正することが可能になり、記録時の信頼性を向上させることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、情報記録媒体に光を照射する発光手段および情報記録媒体によって反射された前記発光手段からの光を受光する受光手段を有し、情報記録媒体とこの情報記録媒体に光スポットを形成して情報を読み書きする光学系との傾きを、前記受光手段の受光量に基づいて検出し、チルトエラー信号を出力する検出手段と、情報記録媒体と前記光学系とを相対的に傾けるように情報記録媒体と前記光学系の少なくともいずれか一方を駆動させる補正機構とを有し、前記検出手段と前記光学系との傾きの補正値に基づいて、初期的または情報記録媒体挿入時にチルトエラー信号を補正し、このチルトエラー信号を基にして補正機構を駆動させて傾きを補正するチルト制御装置の制御方法において、書換型の情報記録媒体の初期化を行う際に、前記検出手段と前記光学系との傾きを補正する値に対して前記検出手段における受光量の変化に伴う検出誤差を補正する値を加算してなるオフセット値に基づいてチルトエラー信号を補正し、前記補正機構を駆動させることを特徴とする。このように構成したことにより、補正機構を駆動させるオフセット値に、検出手段の組み付け時の傾斜を補正する値や、検出手段による検出誤差を補正する値を含めることにより、新規に部品を追加することなく、検出手段の組み付け時の傾斜や、検出手段による検出誤差を補正することが可能になり、初期化時の信頼性を向上させることができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、情報記録媒体上の半径位置に対応した前記検出誤差を補正する値を求め、情報記録媒体上の半径位置に応じてオフセット値を変化させることを特徴とする。このように構成したことにより、より精度良く検出手段による検出誤差を補正することが可能になる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項3のいずれか1項に係る発明において、前記検出手段による検出誤差が最大となる位置を境に情報記録媒体の記録領域を2つの領域に分け、これらの領域ごとに半径位置に対応して前記検出誤差を補正する値を1次近似によって関数式を求め、この関数式に基づいてオフセット値を変化させることを特徴とする。このように構成したことにより、検出誤差を補正する値を簡単な演算によって求めることが可能になる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1,2のいずれか1項に係る発明において、情報記録媒体における未記録領域と記録済み領域との反射率の差を、未記録領域と記録済み領域との境界を有する調整用ディスクを用いて予め取得し、前記反射率の差に光スポットの半径位置に対応した係数を乗算して前記検出誤差の補正値を求めることを特徴とする。このように構成したことにより、検出誤差を補正する値を簡単な演算によって求めることが可能になる。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に係るチルト制御方法を実施させるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶手段を備えたことを特徴とする。このように構成したことにより、補正機構を駆動させるオフセット値に、検出手段の組み付け時の傾斜を補正する値や、検出手段による検出誤差を補正する値を含めることにより、新規に部品を追加することなく、検出手段の組み付け時の傾斜や、検出手段による検出誤差を補正することが可能になり、記録時あるいは初期化時の信頼性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の実施形態を説明するための光ディスク装置の構成を示す平面図であり、1は第1シャーシ、2は第2シャーシ、3はシークレール、4はシークレール受け、5はスピンドルモータ、6はチルトモータ、7はチルトギヤ、8はチルト補正機構角度検出手段、9は光ピックアップ(以下、PUと称する)、10は対物レンズ、11はチルトセンサを示す。
【0018】
第1シャーシ1には、第2シャーシ2、スピンドルモータ5、チルトモータ6、チルトギヤ7、チルト補正機構角度検出手段8が搭載されており、第2シャーシ2は第1シャーシ1に対して回動可能に設置されており、チルトモータ6の回転がチルトギヤ7に伝達されることにより、第2シャーシ2が移動するようになる。第2シャーシ2の移動位置はチルト補正機構角度検出手段8によって検出される。
【0019】
第2シャーシ2には、2本のシークレール3がシークレール受け4を介して平行に並列配置されており、シークレール3,3によってPU9は、スピンドルモータ5に取り付けた光ディスクの半径方向に移動可能に支持される。
【0020】
PU9上には対物レンズ10およびチルトセンサ11が配置されており、チルトモータ6を駆動させて第2シャーシ2を回動させることにより、対物レンズ10の光軸がラジアル方向に傾けられる。
【0021】
図2は図1の光ディスク装置の制御系を示すブロック図であり、20はスピンドルモータ5に装着される光ディスク、21は記録補償回路、22はRF信号処理回路、23は変調/復調回路、24はCPU、25はサーボ制御回路、26は各種プログラムが記憶されているメモリを示す。
【0022】
記録補償回路21には、記録信号によるレーザ変調などの回路や、RF信号処理回路22には読取信号の波形整形などの回路が含まれている。変調/復調回路23は、入力信号を変調して記録補償回路21に出力し、またRF信号処理回路22からの読取信号を復調して出力するものである。CPU24は変調/復調回路23およびサーボ制御回路25を制御するものである。サーボ制御回路25は、読取信号より誤差成分を検出し、PU9やスピンドルモータ5にフィードバックして、フォーカスサーボやトラッキングサーボおよびスピンドルモータの回転制御を行うものである。さらにサーボ制御回路25には、光ディスク20の記録面とPU9の対物レンズ10の光ビームとの傾きを除去するチルトサーボ機構が含まれている。メモリ26に記憶されているプログラムの中には、チルトサーボ機構を駆動制御してチルト補正を実行させるためのプログラムが含まれている。
【0023】
光ディスク20の情報の再生動作は、PU9により光ディスク20上の記録された情報信号を読出し、その信号をRF信号処理回路22に入力する。RF信号処理回路22では入力信号の波形整形等を行い、その後信号を変調/復調回路23に入力する。復調後、信号は図示しないホストコンピュータ等に出力する。変調/復調回路23の信号入力/出力には、信号の利用目的によりオーディオ回路や、画像圧縮/伸張回路、あるいはコンピュータと接続のためのインターフェイスが接続されている。
【0024】
光ディスク20への情報の記録動作は、まず記録したい信号の入力があるとその信号は変調/復調回路23によって光ディスク20上に記録しやすい信号に変調される。つぎに変調された信号は記録補償回路21に入力され、レーザ変調等が行われ、変調信号に応じたレーザ駆動電流をPU9に出力する。ここで、一般に情報記録時に流す電流は情報再生時よりも大きい。そして、レーザ駆動電流に基づいて半導体レーザが発光され、PU9からレーザ光が光ディスク20の記録面に照射されることにより、情報記録が行われる。この動作の間、サーボ制御は常に行われている。
【0025】
なお、上述した例は記録再生型の光ディスク装置であるが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図1中の記録補償回路を省略した再生型の光ディスク装置であってもよい。
【0026】
図3はPUの構成を示す模式図であり、31は半導体レーザ、32はコリメータレンズ、33は偏光ビームスプリッタ、34は立上ミラー、35は1/4波長板、36は集光レンズ、37は受光素子、38はトラッキングコイル、39はフォーカシングコイルを示す。
【0027】
半導体レーザ31から発散光として出射された光ビーム(直線偏光)は、コリメータレンズ32により平行光とされ、偏光ビームスプリッタ33に入射する。偏光ビームスプリッタ33は、光の偏光方向の違いによって貼り合せ面において光を透過または反射させる働きをする。ここで偏光ビームスプリッタ33への入射光は平行光であり、偏光ビームスプリッタ33の入射面に対して平行振動するため、透過する。偏光ビームスプリッタ33を透過した光ビームは、立上ミラー34で方向が変えられた後、1/4波長板35に入射する。1/4波長板35では直線偏光が円偏光に変換される。その後、光ビームは対物レンズ10に入射する。対物レンズ10に入射した光は、光ディスク20の記録面上に集光される。記録面から反射した光は、再び対物レンズ10、1/4波長板35に入射する。このとき円偏光から再び直線偏光に変換されるが、最初に1/4波長板35に入射した光に対して位相が90度ずれ、垂直振動する光となる。この光は偏光ビームスプリッタ33により入射方向に対して垂直な方向に反射され、集光レンズ36により集光された後、受光素子37により受光される。
【0028】
そして、この受光素子37で受光した光量が電気信号に変換されることにより、光ディスク37に記録されている情報が再生される。また、受光素子37を分割して、その分割された各々の受光素子が受光する光量に応じてトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を生成する。これらの信号に基づいてトラッキングコイル39やフォーカシングコイル38に電流を流し、トラッキングサーボやフォーカシングサーボを行う。
【0029】
図4はチルトセンサの回路構成の一例を示す回路図であり、チルトセンサ11は、光源40と受光素子41とを有し、受光素子37は2分割されたPD(photo diode)41a,41bとによって構成されており、PU9上に搭載されている。ここでPD41a,PD41bへ流れる電流の合計値を和信号と称し、PD41aとPD41bに流れる電流の差を差信号と称することにする。図5(a)の下図に示すように、チルトが発生しなければ、上図に示すように、センサスポットは2つのPD41a,41bの中央に位置し、差信号は0となる。図5(b)の下図に示すように、チルトが発生すると、上図に示すようにPD41aとPD41bへの入射光量が変化する。この変化の様子を図6に示す。光ディスク20に傾きが無い場合は2つのPD41a,41bに対して等しい光量が入るように調整されてPU9上に取り付けられているとする。光ディスク20に傾斜がある場合には2つのPD41a,41bに入る光量に偏りが生じることにより、傾きを検出することができる。
【0030】
図7は追記型光ディスクに対して記録動作を行う場合の模式図であり、図7(a)は側面視した図、図7(b)は平面視した図である。特に、図7(b)において、(イ)は対物レンズによる光スポットが内周側にあるときのセンサスポットの位置、およびその時の受光素子における光の分布を示し、(ロ)は対物レンズによる光スポットが外周側にあるときのセンサスポットの位置、およびその時の受光素子における光の分布を示すものである。追記型光ディスクに対して記録動作を行う場合には、図3を用いて上述したように、PU9にある半導体レーザ31を適切に発光させて記録を行っている。このとき、記録性能はチルトの影響を受けやすいためにチルトモータ6(図1参照)を動作させてチルト補正を行っている。図7(a),(b)に示すように、対物レンズ10による光スポット(以下、単に光スポットと称する)は、光ディスクの記録済/未記録領域の境界付近に存在するが、チルトセンサ11の光スポット(センサスポット)は、図7(b)の(イ),(ロ)に示すように、対物レンズ10の半径方向の移動に伴い、光ディスク20の記録済/未記録領域の境界に対して相対的に移動するようになる。
【0031】
ここで、図12を用いて前述したように、記録済/未記録領域ではチルトセンサ11の2分割PD41a,41bへの入射光量が変化してチルトを誤検出してしまう。以下、このような入射光量の変化に伴うチルト検出誤差を、単にチルト検出誤差と称する。
【0032】
本実施形態は、追記型光ディスクに対して記録動作を行う場合において、上述した初期補正値に、チルト検出誤差分だけ補正するような値(以下、この値を境界補正値と称する)を加算し、この値に基づいてチルトセンサ6がチルトエラー信号を補正して出力するようにしたものである。
【0033】
図8はチルトエラー信号を生成する回路の一例を示す回路図であり、オフセット電圧を印加することにより、PD41bの電流値にオフセットを与えることにより、チルトエラー信号を調整するように構成されており、オフセット電圧は、初期補正差の値に境界補正値を加算した値に基づいて設定される。ここで、初期補正差の値は一定値であるため、オフセット電圧は境界補正値によって決定する。
【0034】
図9は入射光量変化に伴うチルト検出誤差を示す模式図、図10は半径位置に対応する入射光量の変化を示す模式図であり、実際のチルトセンサ11の配置は対物レンズ10と一致していないために、図10に示すように、光スポットが内周側にあるときにセンサスポットにおいては、未記録領域からの反射光よりも記録済み領域からの反射光の占める割合が小さく、光スポットが外周側に移動するにつれて記録済み領域からの反射光を占める割合が大きくなる。光ディスク20の半径位置に対するチルト検出誤差の関数形状は、PU9におけるチルトセンサ11の配置とチルトセンサ11が光ディスク20に形成するセンサスポットの径によって支配され、図9に示すように、概ね三角形状をなす。
【0035】
次に、境界補正値の設定方法について説明する。境界補正値の設定方法としては、PU9の位置に関わらず一定値とする方法と、PU9の位置によって境界補正値を変化させる方法とがある。
【0036】
前者の場合には、シーク範囲で発生するチルト検出誤差の平均値に対応する補正値を境界補正値として採用し、前述したように初期補正値に境界補正値を加算することによりオフセット電圧が設定される。このように設定したことにより、光ディスク20の最内周側および最外周側におけるチルト検出誤差が増加するが、シーク範囲全体としてチルト検出誤差の絶対値の最大値は小さくなる。しかも、オフセット電圧が一定値となるため、新規に部品を追加することなく、チルト検出誤差を補正することが可能になり、記録性能を向上させることができる。
【0037】
後者の場合には、図9に示す関数においてチルト検出誤差が最大となる半径位置を境にして2つの領域に分け、それぞれの領域における半径位置に対するチルト検出誤差を1次関数で近似する。さらに、求められた近似式(1次関数式)と現在のPU9の位置に基づいてチルト検出誤差を計算することによって、境界補正値を求める。そして、求めた境界補正値を初期補正値に加算することによりオフセット電圧が設定される。このように設定したことにより、前者に比較してオフセット電圧を設定するための制御が複雑になるが、PU9の位置に基づいてチルト検出誤差を補正することが可能となり、より高精度のチルト補正が可能になる。
【0038】
ところで、半径位置とチルト検出誤差とは、図9のような関数形状となるが、半径位置における検出誤差の絶対値は、その位置における記録済み/未記録での反射率の差とチルトセンサ11の光量によって支配される。そのため、記録済み/未記録での反射率の差が取得できれば、演算によって境界補正値を求めることが可能になる。記録済み/未記録での反射率の差は事前に取得しておくことが可能である。具体的には、例えば、記録済み領域と未記録領域の境界を有する調整用のディスクを用い、記録済み領域における2分割PDの戻り光量の和と未記録領域における2分割PDの戻り光量の和とを取得し、両者の差をメモリ手段に保存しておく。実際の記録動作の際には上記の記録済み領域と未記録領域の反射率の差に適切な係数を掛けることにより境界補正値として用いることが可能である。この係数は光ディスクの半径位置に応じて設定可能である。さらに追記型ディスクの場合などはいわゆるOPC(optical power Calibration)で使用した領域と未記録領域などで反射率の差を求める動作を記録前に行うことにより、光ディスクごとの反射率変化の差を補正することが可能となる。
【0039】
以上、説明したように構成された本実施形態によれば、新規に部品を追加することなく、チルトセンサやディスク特性のばらつきを補正し、記録特性を向上させることが可能となる。
【0040】
なお、上述した実施形態によれば、追記型光ディスクを例に説明したが、書換型光ディスクの初期化時に、上述したオフセット電圧の設定方法と同様にチルト検出誤差を補正してもよい。すなわち、書換型光ディスクは一般的に記録を行う前に初期化を行うが、この際には追記型光ディスクと同様に記録済/未記録境界付近で書き込み動作を行うことになる。したがって、初期化性能を向上させるとともに、最終的な書き込み品質も向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように構成された本発明によれば、新規に部品を追加することなく、チルトセンサやディスク特性のばらつきを補正し、記録特性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための光ディスク装置の構成を示す平面図
【図2】本発明の実施形態を説明するための光ディスク装置の構成を示す平面図
【図3】PUの構成を示す模式図
【図4】チルトセンサの回路構成の一例を示す回路図
【図5】チルトセンサによるチルトの検出原理を示す説明図
【図6】チルトセンサの信号の模式図
【図7】追記型光ディスクに対して記録動作を行う場合の模式図
【図8】チルトエラー信号を生成する回路の一例を示す回路図
【図9】入射光量変化に伴うチルト検出誤差を示す模式図
【図10】半径位置に対応する入射光量の変化を示す模式図
【図11】光ピックアップ上におけるチルトセンサの取り付け例を示す側面図
【図12】追記型光ディスクに記録をする場合の記録済み領域と未記録領域の形成例を示す説明図
【図13】記録領域済みと未記録領域との境界にセンサスポットが形成されたときの受光素子におけるスポット光量を示す模式図
【符号の説明】
5 スピンドルモータ
6 チルトモータ
7 チルトギヤ
8 チルト補正機構角度検出手段
9 光ピックアップ(PU)
10 対物レンズ
11 チルトセンサ
20 光ディスク
24 CPU
25 サーボ制御回路
26 メモリ
31 半導体レーザ
40 光源
41 受光素子
41a,41b PD

Claims (6)

  1. 情報記録媒体に光を照射する発光手段および情報記録媒体によって反射された前記発光手段からの光を受光する受光手段を有し、情報記録媒体とこの情報記録媒体に光スポットを形成して情報を読み書きする光学系との傾きを、前記受光手段の受光量に基づいて検出し、チルトエラー信号を出力する検出手段と、情報記録媒体と前記光学系とを相対的に傾けるように情報記録媒体と前記光学系の少なくともいずれか一方を駆動させる補正機構とを有し、前記検出手段と前記光学系との傾きの補正値に基づいて、初期的または情報記録媒体挿入時にチルトエラー信号を補正し、このチルトエラー信号を基にして補正機構を駆動させて傾きを補正するチルト制御装置の制御方法において、
    追記型の情報記録媒体に記録を行う際に、前記検出手段と前記光学系との傾きを補正する値に対して前記検出手段における受光量の変化に伴う検出誤差を補正する値を加算してなるオフセット値に基づいてチルトエラー信号を補正し、前記補正機構を駆動させることを特徴とするチルト制御方法。
  2. 情報記録媒体に光を照射する発光手段および情報記録媒体によって反射された前記発光手段からの光を受光する受光手段を有し、情報記録媒体とこの情報記録媒体に光スポットを形成して情報を読み書きする光学系との傾きを、前記受光手段の受光量に基づいて検出し、チルトエラー信号を出力する検出手段と、情報記録媒体と前記光学系とを相対的に傾けるように情報記録媒体と前記光学系の少なくともいずれか一方を駆動させる補正機構とを有し、前記検出手段と前記光学系との傾きの補正値に基づいて、初期的または情報記録媒体挿入時にチルトエラー信号を補正し、このチルトエラー信号を基にして補正機構を駆動させて傾きを補正するチルト制御装置の制御方法において、
    書換型の情報記録媒体の初期化を行う際に、前記検出手段と前記光学系との傾きを補正する値に対して前記検出手段における受光量の変化に伴う検出誤差を補正する値を加算してなるオフセット値に基づいてチルトエラー信号を補正し、前記補正機構を駆動させることを特徴とするチルト制御方法。
  3. 情報記録媒体上の半径位置に対応した前記検出誤差を補正する値を求め、情報記録媒体上の半径位置に応じてオフセット値を変化させることを特徴とする請求項1または2記載のチルト制御方法。
  4. 前記検出手段による検出誤差が最大となる位置を境に情報記録媒体の記録領域を2つの領域に分け、これらの領域ごとに半径位置に対応して前記検出誤差を補正する値を1次近似によって関数式を求め、この関数式に基づいてオフセット値を変化させることを特徴とする請求項3記載のチルト制御方法。
  5. 情報記録媒体における未記録領域と記録済み領域との反射率の差を、未記録領域と記録済み領域との境界を有する調整用ディスクを用いて予め取得し、前記反射率の差に光スポットの半径位置に対応した係数を乗算して前記検出誤差の補正値を求めることを特徴とする請求項1または2記載のチルト制御方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のチルト制御方法を実施させるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶手段を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
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