JP2004117891A - 残光性多目的デザインボード - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、蓄光顔料インキの残光性能を実用レベルで利用可能とすると共に消費電力を抑えて軽量化を図り、経時でのメンテナンスの容易性を図ることができる残光性多目的デザインボードを提供する。
【解決手段】残光性多目的デザインボード10の底板部12には導光壁18が等間隔で複数本突設固定されて、複数の蓄光顔料発光体収容部20を形成している。蓄光顔料発光体収容部20には特殊紫外線光LEDランプ22が設けられている。この特殊紫外線光LEDランプ22は1個づつ順番に点灯されるリレー点灯方式になっている。蓄光顔料発光体収容部20には蓄光顔料インキ28が塗布された蓄光顔料発光体24が半円筒状に配設され、特殊紫外線光LEDランプ22を覆っている。
【選択図】 図1
【解決手段】残光性多目的デザインボード10の底板部12には導光壁18が等間隔で複数本突設固定されて、複数の蓄光顔料発光体収容部20を形成している。蓄光顔料発光体収容部20には特殊紫外線光LEDランプ22が設けられている。この特殊紫外線光LEDランプ22は1個づつ順番に点灯されるリレー点灯方式になっている。蓄光顔料発光体収容部20には蓄光顔料インキ28が塗布された蓄光顔料発光体24が半円筒状に配設され、特殊紫外線光LEDランプ22を覆っている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デザインボードに関し、詳しくは紫外線光LEDを用いて、蓄光顔料インキの持つ、残光性能を継続的に著しく向上・安定させ、高輝度且つ、省電力性に優れた多目的に利用できる残光性多目的デザインボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
「サインパネル」、「ネオンサイン」、「サインボード」類の場合においては、蓄光顔料インキの利用は実質的な輝度不足(薄暗い)や自身の輝度を失う減衰作用(一定の励起状態から経時により徐々に輝度が減衰し、基底状態に戻る)等が理由となり、利用が困難とされている。
このため、前記サインボードにおいては電球や蛍光管を用いたタイプやLED(発光ダイオード),EL(エレクトロルミネッセンス),BL(ブラックライト)等を用いたタイプものが一般的に提案されている。
前記電球や蛍光管を用いたタイプのサインボードは、現在最も普及しており、光源としての大光量を携えている。
しかし、一般的に利用する為には交流電源(配線・コンセント・アダプタ等)を確保しなければならず、消費電力は多大であり、高い熱量を伴い易く、ランプの短寿命や経時でのメンテナンス等に一案が求められている。
また、LED,EL,BL等を用いたタイプのサインボードにおいては、前記電球や蛍光管を用いたタイプのサインボードを改良することにより、少口数ランプ又は小さい面積での利用時の消費電力・寿命・熱量等が抑制されている。
しかし、使用するパネル等の平面積の増加は、比例してランプ口数、使用電圧の増加を伴い、電球や蛍光管を用いたタイプのサインボードと比べても消費電力等の差異はあまりない。
また、LED,EL,BL等を用いたタイプのサインボードの中には複雑な電子制御回路等を必要とするものもあり、経済性や経時でのメンテナンスに一案が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の如き事実に鑑みなされたものであり、従来利用が困難であった蓄光顔料インキの残光性能を実用レベルで利用可能とすると共に消費電力を抑えて軽量化を図り、経時でのメンテナンスの容易性を図ることができる残光性多目的デザインボードを提供するものである。
【0004】
【課題を解決する手段】
請求項1の発明は、紫外線光LEDランプを用いて蓄光顔料インキの持つ残光性能を著しく高めたことを特徴としている。
請求項2の発明は、多様な供給電源を有することを特徴としている。
請求項3の発明は、メンテナンスが容易で軽量化を図ったことを特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1〜図6には本発明の残光性多目的デザインボードの一実施例が示されている。
図6に示されるように、残光性多目的デザインボード10は正面視矩形状に形成されている。
図1に示されるように、前記残光性多目的デザインボード10の奥側には板状で表面が白色の底板部12が設けられ、この底板部12の外縁部には矩形枠状で白色のパネルフレーム14が設けられている。
また、図6に示されるように、残光性多目的デザインボード10の手前側には広告表示部としての正面透明パネル板16が設けられている。この正面透明パネル板16には図示しないが残光性多目的デザインボード10が広告、宣伝する広告文字や図形等が印刷等によって記載されるようになっている。
図1に示されるように、前記底板部12には上下方向に向かって直線状の導光壁18が等間隔を配して複数本突設状態で固定されている。図5に示されるように、この導光壁18は白色で底面形状は5角形状に形成されると共に垂直壁面部18Aと傾斜面部18Bが形成されている。
図1に示されるように、前記底板部12に導光壁18を突設固定することにより、前記パネルフレーム14内には複数の蓄光顔料発光体収容部20が仕切られて形成されている。なお、前記底板部12、パネルフレーム14、導光壁18は白色であるため後述する特殊紫外線光LEDランプの光反射作用が効率良く得られるようになっている。
これら蓄光顔料発光体収容部20の下部には光源としての特殊紫外線光LEDランプ22が設けられている。この実施例で使用される前記特殊紫外線光LEDランプ22はアメリカ合衆国製の特殊紫外線光LEDランプで、放射される紫外線光の波長が平均390nmと安定した光源である。
また、前記特殊紫外線光LEDランプ22は光源を余すことなく利用できるように特殊紫外線光LEDランプ22のランプ本体部22Aの全体がパネルフレーム14内に突出位置するように配置されている。
前記残光性多目的デザインボード10には複雑な制御が不要な簡易リレー回路が設けられ、前記特殊紫外線光LEDランプ22を1個づつ順番に点灯させると共に特殊紫外線光LEDランプ22が一定時間点灯すると特殊紫外線光LEDランプ22が順番に消灯するリレー点灯方式にしている。従って、全ての特殊紫外線光LEDランプ22に同時に電力を供給する必要がないので、省電力化、省エネルギー化を図ることができる。
なお、この実施例では前記特殊紫外線光LEDランプ22をリレー点灯させる電源として太陽電池(図示せず)が用いられている。出願人が行った試験においては太陽電池は日中の天候に特段左右されずに2週間のテスト期間中、特殊紫外線光LEDランプ22をリレー点灯方式で点灯させつづけ、特殊紫外線光LEDランプ22が点灯しない事態は発生しなかった。
図2及び図4に示されるように、前記蓄光顔料発光体収容部20には半円筒形状に曲げられた蓄光顔料発光体24が配設され、前記特殊紫外線光LEDランプ22を覆うようになっている。図3に示されるように、この蓄光顔料発光体24は200μ厚の透明ポリエチレンテレフタレートフィルム26の一面26Aにシルクスクリーン印刷で蓄光顔料インキ28を均一に塗布することにより形成されている。なお、塗布される蓄光顔料インキ28の厚み寸法は500〜1000μとなっている。
また、前記蓄光顔料発光体24は下端部24Aが上端部24Bよりも幅広の台形状となっている。従って、図4に示されるように、蓄光顔料発光体24を半円筒状に曲げて蓄光顔料発光体収容部20に配設すると下端部24Aは高く広口となり上端部24Bは低く狭口となり、前記特殊紫外線光LEDランプ22より放射された特殊紫外線光が蓄光顔料発光体24の下端部24Aで拡散されて余すことなく蓄光顔料発光体24に塗布されている蓄光顔料インキ28に吸収されるようになっている。
なお、蓄光顔料インキ28を外側にした状態で蓄光顔料発光体24を半円筒状に曲げることにより、特殊紫外線光LEDランプ22から放射される特殊紫外線光の反射、拡散がより効果的に行われることになる。
また、この実施例では前記蓄光顔料インキ28として東京資料印書(株)が開発した蓄光顔料インキである商品名「BRIGHTEX」(特許出願中)を基にして改良した蓄光顔料インキを使用している。前記「BRIGHTEX」は高輝度タイプの蓄光顔料インキであり、前記東京資料印書(株)の商品カタログデータによると短時間照射発光、高輝度、長時間残光(残光時間は徐々に減衰しながらも20〜30時間程度)、半永久反復発光、高耐光性という性質を有している。
前記蓄光顔料インキ28は発光体の励起波長が前記特殊紫外線光LEDランプ22の紫外線光の波長である390nmに近づくように前記「BRIGHTEX」を改良してなるものである。
図4及び図5に示されるように、蓄光顔料発光体収容部20に配設した蓄光顔料発光体24の両端部24C,24Dは共に前記導光壁18の垂直壁面部18Aに密着当接するので、蓄光顔料発光体24は半円筒形状を維持することができると共に蓄光顔料発光体収容部20に確実に配設されるようになっている。
【0006】
次に、残光性多目的デザインボード10の作用について説明する。
夜等においては前記残光性多目的デザインボード10の特殊紫外線光LEDランプ22をリレー点灯方式で順番に1個づつ点灯、消灯させることにより、特殊紫外線光LEDランプ22が点灯すると特殊紫外線光LEDランプ22から放射された特殊紫外線光を蓄光顔料発光体24に塗布された蓄光顔料インキ28が吸収して蓄光顔料インキ22の発光体の励起を促し蓄光顔料インキ28が発光する。しかも、蓄光顔料発光体24の光源側である下端部24Aが広口とされ、上端部24Bが狭口とされているので、特殊紫外線光LEDランプ22から放射された特殊紫外線光が半円筒状となった蓄光顔料発光体24の下端部24A側で拡散され、余すことなく蓄光顔料発光体24全域にわたって吸収される。
これにより、暗所でも残光性多目的デザインボード10の正面透明パネル板16に記載されている広告文字や図形等を明確に視認することができる。
さらに、前記蓄光顔料インキ28の基である「BRIGHTEX」は高輝度タイプの蓄光顔料インキであり、高輝度で長時間残光という性質を有しているので、前記特殊紫外線光LEDランプ22が消灯しても蓄光顔料発光体24に塗布された蓄光顔料インキ28による残光発光によって暗所で正面透明パネル板16に記載されている広告文字や図形等を長時間視認することができる。また、この場合の輝度感は、従来のバックライト効果を利用した蓄光顔料インキとは比べものにならないほどの明るさの「ライティング」形態である。
この結果、従来困難であった蓄光顔料インキを主利用した高輝度で残光時間の長い残光性多目的デザインボード10を提供することが可能となる。
また、残光性多目的デザインボード10は複数の特殊紫外線光LEDランプ22を簡易なリレー回路を設けてリレー点灯方式で順番に1個づつ点灯消滅させるようにしたので、複数の特殊紫外線光LEDランプ22に電力を同時に供給する必要がなく、省電力、省エネルギーを図ることができる。
さらに、電圧が一定になり電源供給を多様化でき、複雑な回路や装置等が不要となるので残光性多目的デザインボード10の軽量化を図ることができると共に残光性多目的デザインボード10のメンテナンスを容易に行うことができる。
なお、特殊紫外線光LEDランプ22を全く点灯させなくても、例えば昼間に太陽光が残光性多目的デザインボード10に当たることにより太陽光の一定の紫外線光を蓄光顔料発光体24の蓄光顔料インキ28に吸収させるようにすれば、前記特殊紫外線光LEDランプ22を点灯させた場合と同様前記蓄光顔料インキ28による残光発光によって暗所で残光性多目的デザインボード10を長時間視認することが可能であり、必然的に初期励起が不要となる。
【0007】
なお、実施例では正面透明パネル板16に広告する広告文字や図形等を印刷等によって記載するようにしたがこれに限定されるものではなく、フィルムセル・ネガ、印刷物、蛍光ペン等を利用してもよいことは勿論である。
また、実施例では前記特殊紫外線光LED22の電源を太陽電池にしたが、これに限定されず乾電池等を電源としてもよいことは勿論であり、電源として太陽電池や電池等を利用することにより残光性多目的デザインボード10の使用場所が限定されることなく用途的にも多様化、拡大化することができる。
なお、実施例では放射される紫外線光の波長が平均390nmという特殊紫外線光LEDランプ22を用いると共に前記蓄光顔料インキ28の波長もそれに対応させるべく平均390nmに近い励起波長に改良した蓄光顔料インキ28を使用したが、特殊紫外線光LEDランプ22及び蓄光顔料インキ28の紫外線光の波長は390nmに限定されるものでないことは勿論である。
【0008】
【発明の効果】
本発明の残光性多目的デザインボードは、蓄光顔料インキを主利用した高輝度で残光時間の長い残光性多目的デザインボードを提供することができるという優れた効果を有する。
また、本発明の残光性多目的デザインボードは、複数の特殊紫外線光LEDランプをリレー点灯方式で順番に1個づつ点灯消灯させるようにしたので、複数の特殊紫外線光LEDランプに電力を同時に供給する必要がないので省電力、省エネルギーを図ることができるという優れた効果を有する。
また、本発明の残光性多目的デザインボードは、電圧が一定になり電源供給を多様化でき、複雑な回路や装置等が不要となるので残光性多目的デザインボードの軽量化を図ることができると共にメンテナンスを容易にすることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の残光性多目的デザインボードから正面透明パネル板及び蓄光顔料発光体を取り除いた状態の正面図である。
【図2】実施例の残光性多目的デザインボードから正面透明パネル板を取り除いた状態の正面図である。
【図3】実施例の残光性多目的デザインボードに使用される蓄光顔料発光体の展開図である。
【図4】実施例の残光性多目的デザインボードに取り付けられた蓄光顔料発光体の斜視図である。
【図5】実施例の残光性多目的デザインボードに取り付けられた蓄光顔料発光体の底面図である。
【図6】実施例の残光性多目的デザインボードの正面図である。
【符号の説明】
10 残光性多目的デザインボード
12 底板部
14 パネルフレーム
16 正面透明パネル板
18 導光壁
20 蓄光顔料発光体収容部
22 特殊紫外線光LEDランプ
24 蓄光顔料発光体
28 蓄光顔料インキ
【発明の属する技術分野】
本発明は、デザインボードに関し、詳しくは紫外線光LEDを用いて、蓄光顔料インキの持つ、残光性能を継続的に著しく向上・安定させ、高輝度且つ、省電力性に優れた多目的に利用できる残光性多目的デザインボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
「サインパネル」、「ネオンサイン」、「サインボード」類の場合においては、蓄光顔料インキの利用は実質的な輝度不足(薄暗い)や自身の輝度を失う減衰作用(一定の励起状態から経時により徐々に輝度が減衰し、基底状態に戻る)等が理由となり、利用が困難とされている。
このため、前記サインボードにおいては電球や蛍光管を用いたタイプやLED(発光ダイオード),EL(エレクトロルミネッセンス),BL(ブラックライト)等を用いたタイプものが一般的に提案されている。
前記電球や蛍光管を用いたタイプのサインボードは、現在最も普及しており、光源としての大光量を携えている。
しかし、一般的に利用する為には交流電源(配線・コンセント・アダプタ等)を確保しなければならず、消費電力は多大であり、高い熱量を伴い易く、ランプの短寿命や経時でのメンテナンス等に一案が求められている。
また、LED,EL,BL等を用いたタイプのサインボードにおいては、前記電球や蛍光管を用いたタイプのサインボードを改良することにより、少口数ランプ又は小さい面積での利用時の消費電力・寿命・熱量等が抑制されている。
しかし、使用するパネル等の平面積の増加は、比例してランプ口数、使用電圧の増加を伴い、電球や蛍光管を用いたタイプのサインボードと比べても消費電力等の差異はあまりない。
また、LED,EL,BL等を用いたタイプのサインボードの中には複雑な電子制御回路等を必要とするものもあり、経済性や経時でのメンテナンスに一案が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の如き事実に鑑みなされたものであり、従来利用が困難であった蓄光顔料インキの残光性能を実用レベルで利用可能とすると共に消費電力を抑えて軽量化を図り、経時でのメンテナンスの容易性を図ることができる残光性多目的デザインボードを提供するものである。
【0004】
【課題を解決する手段】
請求項1の発明は、紫外線光LEDランプを用いて蓄光顔料インキの持つ残光性能を著しく高めたことを特徴としている。
請求項2の発明は、多様な供給電源を有することを特徴としている。
請求項3の発明は、メンテナンスが容易で軽量化を図ったことを特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1〜図6には本発明の残光性多目的デザインボードの一実施例が示されている。
図6に示されるように、残光性多目的デザインボード10は正面視矩形状に形成されている。
図1に示されるように、前記残光性多目的デザインボード10の奥側には板状で表面が白色の底板部12が設けられ、この底板部12の外縁部には矩形枠状で白色のパネルフレーム14が設けられている。
また、図6に示されるように、残光性多目的デザインボード10の手前側には広告表示部としての正面透明パネル板16が設けられている。この正面透明パネル板16には図示しないが残光性多目的デザインボード10が広告、宣伝する広告文字や図形等が印刷等によって記載されるようになっている。
図1に示されるように、前記底板部12には上下方向に向かって直線状の導光壁18が等間隔を配して複数本突設状態で固定されている。図5に示されるように、この導光壁18は白色で底面形状は5角形状に形成されると共に垂直壁面部18Aと傾斜面部18Bが形成されている。
図1に示されるように、前記底板部12に導光壁18を突設固定することにより、前記パネルフレーム14内には複数の蓄光顔料発光体収容部20が仕切られて形成されている。なお、前記底板部12、パネルフレーム14、導光壁18は白色であるため後述する特殊紫外線光LEDランプの光反射作用が効率良く得られるようになっている。
これら蓄光顔料発光体収容部20の下部には光源としての特殊紫外線光LEDランプ22が設けられている。この実施例で使用される前記特殊紫外線光LEDランプ22はアメリカ合衆国製の特殊紫外線光LEDランプで、放射される紫外線光の波長が平均390nmと安定した光源である。
また、前記特殊紫外線光LEDランプ22は光源を余すことなく利用できるように特殊紫外線光LEDランプ22のランプ本体部22Aの全体がパネルフレーム14内に突出位置するように配置されている。
前記残光性多目的デザインボード10には複雑な制御が不要な簡易リレー回路が設けられ、前記特殊紫外線光LEDランプ22を1個づつ順番に点灯させると共に特殊紫外線光LEDランプ22が一定時間点灯すると特殊紫外線光LEDランプ22が順番に消灯するリレー点灯方式にしている。従って、全ての特殊紫外線光LEDランプ22に同時に電力を供給する必要がないので、省電力化、省エネルギー化を図ることができる。
なお、この実施例では前記特殊紫外線光LEDランプ22をリレー点灯させる電源として太陽電池(図示せず)が用いられている。出願人が行った試験においては太陽電池は日中の天候に特段左右されずに2週間のテスト期間中、特殊紫外線光LEDランプ22をリレー点灯方式で点灯させつづけ、特殊紫外線光LEDランプ22が点灯しない事態は発生しなかった。
図2及び図4に示されるように、前記蓄光顔料発光体収容部20には半円筒形状に曲げられた蓄光顔料発光体24が配設され、前記特殊紫外線光LEDランプ22を覆うようになっている。図3に示されるように、この蓄光顔料発光体24は200μ厚の透明ポリエチレンテレフタレートフィルム26の一面26Aにシルクスクリーン印刷で蓄光顔料インキ28を均一に塗布することにより形成されている。なお、塗布される蓄光顔料インキ28の厚み寸法は500〜1000μとなっている。
また、前記蓄光顔料発光体24は下端部24Aが上端部24Bよりも幅広の台形状となっている。従って、図4に示されるように、蓄光顔料発光体24を半円筒状に曲げて蓄光顔料発光体収容部20に配設すると下端部24Aは高く広口となり上端部24Bは低く狭口となり、前記特殊紫外線光LEDランプ22より放射された特殊紫外線光が蓄光顔料発光体24の下端部24Aで拡散されて余すことなく蓄光顔料発光体24に塗布されている蓄光顔料インキ28に吸収されるようになっている。
なお、蓄光顔料インキ28を外側にした状態で蓄光顔料発光体24を半円筒状に曲げることにより、特殊紫外線光LEDランプ22から放射される特殊紫外線光の反射、拡散がより効果的に行われることになる。
また、この実施例では前記蓄光顔料インキ28として東京資料印書(株)が開発した蓄光顔料インキである商品名「BRIGHTEX」(特許出願中)を基にして改良した蓄光顔料インキを使用している。前記「BRIGHTEX」は高輝度タイプの蓄光顔料インキであり、前記東京資料印書(株)の商品カタログデータによると短時間照射発光、高輝度、長時間残光(残光時間は徐々に減衰しながらも20〜30時間程度)、半永久反復発光、高耐光性という性質を有している。
前記蓄光顔料インキ28は発光体の励起波長が前記特殊紫外線光LEDランプ22の紫外線光の波長である390nmに近づくように前記「BRIGHTEX」を改良してなるものである。
図4及び図5に示されるように、蓄光顔料発光体収容部20に配設した蓄光顔料発光体24の両端部24C,24Dは共に前記導光壁18の垂直壁面部18Aに密着当接するので、蓄光顔料発光体24は半円筒形状を維持することができると共に蓄光顔料発光体収容部20に確実に配設されるようになっている。
【0006】
次に、残光性多目的デザインボード10の作用について説明する。
夜等においては前記残光性多目的デザインボード10の特殊紫外線光LEDランプ22をリレー点灯方式で順番に1個づつ点灯、消灯させることにより、特殊紫外線光LEDランプ22が点灯すると特殊紫外線光LEDランプ22から放射された特殊紫外線光を蓄光顔料発光体24に塗布された蓄光顔料インキ28が吸収して蓄光顔料インキ22の発光体の励起を促し蓄光顔料インキ28が発光する。しかも、蓄光顔料発光体24の光源側である下端部24Aが広口とされ、上端部24Bが狭口とされているので、特殊紫外線光LEDランプ22から放射された特殊紫外線光が半円筒状となった蓄光顔料発光体24の下端部24A側で拡散され、余すことなく蓄光顔料発光体24全域にわたって吸収される。
これにより、暗所でも残光性多目的デザインボード10の正面透明パネル板16に記載されている広告文字や図形等を明確に視認することができる。
さらに、前記蓄光顔料インキ28の基である「BRIGHTEX」は高輝度タイプの蓄光顔料インキであり、高輝度で長時間残光という性質を有しているので、前記特殊紫外線光LEDランプ22が消灯しても蓄光顔料発光体24に塗布された蓄光顔料インキ28による残光発光によって暗所で正面透明パネル板16に記載されている広告文字や図形等を長時間視認することができる。また、この場合の輝度感は、従来のバックライト効果を利用した蓄光顔料インキとは比べものにならないほどの明るさの「ライティング」形態である。
この結果、従来困難であった蓄光顔料インキを主利用した高輝度で残光時間の長い残光性多目的デザインボード10を提供することが可能となる。
また、残光性多目的デザインボード10は複数の特殊紫外線光LEDランプ22を簡易なリレー回路を設けてリレー点灯方式で順番に1個づつ点灯消滅させるようにしたので、複数の特殊紫外線光LEDランプ22に電力を同時に供給する必要がなく、省電力、省エネルギーを図ることができる。
さらに、電圧が一定になり電源供給を多様化でき、複雑な回路や装置等が不要となるので残光性多目的デザインボード10の軽量化を図ることができると共に残光性多目的デザインボード10のメンテナンスを容易に行うことができる。
なお、特殊紫外線光LEDランプ22を全く点灯させなくても、例えば昼間に太陽光が残光性多目的デザインボード10に当たることにより太陽光の一定の紫外線光を蓄光顔料発光体24の蓄光顔料インキ28に吸収させるようにすれば、前記特殊紫外線光LEDランプ22を点灯させた場合と同様前記蓄光顔料インキ28による残光発光によって暗所で残光性多目的デザインボード10を長時間視認することが可能であり、必然的に初期励起が不要となる。
【0007】
なお、実施例では正面透明パネル板16に広告する広告文字や図形等を印刷等によって記載するようにしたがこれに限定されるものではなく、フィルムセル・ネガ、印刷物、蛍光ペン等を利用してもよいことは勿論である。
また、実施例では前記特殊紫外線光LED22の電源を太陽電池にしたが、これに限定されず乾電池等を電源としてもよいことは勿論であり、電源として太陽電池や電池等を利用することにより残光性多目的デザインボード10の使用場所が限定されることなく用途的にも多様化、拡大化することができる。
なお、実施例では放射される紫外線光の波長が平均390nmという特殊紫外線光LEDランプ22を用いると共に前記蓄光顔料インキ28の波長もそれに対応させるべく平均390nmに近い励起波長に改良した蓄光顔料インキ28を使用したが、特殊紫外線光LEDランプ22及び蓄光顔料インキ28の紫外線光の波長は390nmに限定されるものでないことは勿論である。
【0008】
【発明の効果】
本発明の残光性多目的デザインボードは、蓄光顔料インキを主利用した高輝度で残光時間の長い残光性多目的デザインボードを提供することができるという優れた効果を有する。
また、本発明の残光性多目的デザインボードは、複数の特殊紫外線光LEDランプをリレー点灯方式で順番に1個づつ点灯消灯させるようにしたので、複数の特殊紫外線光LEDランプに電力を同時に供給する必要がないので省電力、省エネルギーを図ることができるという優れた効果を有する。
また、本発明の残光性多目的デザインボードは、電圧が一定になり電源供給を多様化でき、複雑な回路や装置等が不要となるので残光性多目的デザインボードの軽量化を図ることができると共にメンテナンスを容易にすることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の残光性多目的デザインボードから正面透明パネル板及び蓄光顔料発光体を取り除いた状態の正面図である。
【図2】実施例の残光性多目的デザインボードから正面透明パネル板を取り除いた状態の正面図である。
【図3】実施例の残光性多目的デザインボードに使用される蓄光顔料発光体の展開図である。
【図4】実施例の残光性多目的デザインボードに取り付けられた蓄光顔料発光体の斜視図である。
【図5】実施例の残光性多目的デザインボードに取り付けられた蓄光顔料発光体の底面図である。
【図6】実施例の残光性多目的デザインボードの正面図である。
【符号の説明】
10 残光性多目的デザインボード
12 底板部
14 パネルフレーム
16 正面透明パネル板
18 導光壁
20 蓄光顔料発光体収容部
22 特殊紫外線光LEDランプ
24 蓄光顔料発光体
28 蓄光顔料インキ
Claims (3)
- 紫外線光LEDランプを用いて蓄光顔料インキの持つ残光性能を著しく高めたことを特徴とする残光性多目的デザインボード。
- 多様な供給電源を有することを特徴とする請求項1記載の残光性多目的デザインボード。
- メンテナンスが容易で軽量化を図ったことを特徴とする請求項1、請求項2記載の残光性多目的デザインボード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
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- 2002-09-26 JP JP2002281667A patent/JP2004117891A/ja active Pending
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US7673176B2 (en) | 2006-09-15 | 2010-03-02 | International Business Machines Corporation | Apparatus and method to locate a failed device in a data storage system |
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