JP2004117716A - カメラおよびカメラシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】AFの測距値の変化に応じて異なる警告を行うことにより、例えば、室内に侵入者があったか、物品の盗難があったかを瞬時に判断することができる。
【解決手段】上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラにおいて、所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、使用者に対して警告を行う警告手段と、この警告手段の駆動を制御する制御手段とを有し、制御手段は、記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように警告手段を駆動する。
【選択図】 図5
【解決手段】上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラにおいて、所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、使用者に対して警告を行う警告手段と、この警告手段の駆動を制御する制御手段とを有し、制御手段は、記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように警告手段を駆動する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視カメラ及びカメラユニットを用いた監視カメラシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の監視カメラシステムは、その場の状況を映像化するとともに、異変があった場合には撮像条件を変更することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の監視カメラシステムでは、監視状況の異変に対して的確な警告を発することはできない。
【0004】
ここで、監視カメラが監視する監視領域において、この領域内に存在する物体の増減が判断できれば、例えば、監視領域内に存在する物体の消滅を検知した場合には盗難が発生したことを判断し、何らかの物体の増加を検知した場合には侵入者があることを判断することができる。
【0005】
そして、警告内容に、上述した判断の違いを明示するようにすれば、高度な警告システムを構築することが可能となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラにおいて、所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、使用者に対して警告を行う警告手段と、この警告手段の駆動を制御する制御手段とを有し、制御手段は、記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように警告手段を駆動することを特徴とする。
【0007】
ここで、比較した焦点調節情報間に変化のあるポイントの近傍に位置するポイントにおいて、記憶手段に記憶された焦点調節情報と、再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに警告手段を駆動するようにしてもよい。
【0008】
また、所定のポイントで比較した焦点調節情報間に変化があるとき、この所定のポイントが、カメラ本体に対して近い側および遠い側のいずれかに変化したかを判断し、この判断結果に応じて異なる警告を行うように警告手段を駆動することもできる。
【0009】
具体的には、監視カメラのAF測距値(焦点調節情報)をメモリ(記憶手段)しておき、この値を基準値としてAF測距時の変化量が基準値に対して遠距離側および近距離側のどちらかに変化したかを判断し、段階別の警告を発生させること(警告手段)により、瞬時に監視状況を判断することができる。
【0010】
また、変化した測距点での近傍の測距値も考慮し、ある一定の範囲(大きさ)において、一様に同方向の変化を示したことをもって警告を行うようにすることで、AFの誤測距を防止して、監視状況の判断の精度を上げることができる。
【0011】
一方、上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラと、所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、使用者に対して警告を行う警告手段と、この警告手段の駆動を制御する制御手段とでカメラシステムを構成して、制御手段により、記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように警告手段を駆動するようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
無人の倉庫等を監視するAF機能を有する監視カメラを用いた監視システムにおいて、監視カメラの監視領域内における複数のAF測距値は、監視領域内の各ポイントにおいて監視カメラから最も遠い値である。
【0013】
この測距値を記憶しておき、監視中に何らかの要因でAF測距値が変化した場合に異常を判断する。例えば、AF測距値が記憶値よりも更に遠距離側に移動した場合には、監視領域内に存在する物体が消滅したと考えられ、AF測距値が記憶値よりも更に近距離側に移動した場合には、侵入者が監視領域内に侵入したと考えられる。
【0014】
そこで、AFの測距値が近距離側に変化した場合と遠距離側に変化した場合とで、監視システムが発する警告に違いを明示することで、より高度な警告システムを構築することが可能となる。
【0015】
本発明は、監視カメラの監視領域における各サンプリングポイントにおいて、このポイントに応じたAF測距値をメモリしておき、監視領域全体の奥行き情報を作成し、メモリした値を基準値とする。
【0016】
そして、基準値に対して遠距離側にAF測距値が変化した場合を警告レベルA、近距離側に測距値が変化した場合を警告レベルBとして段階別の警告を発生するように構成した。
【0017】
また、変化したAF測距値に対応したポイントの近傍におけるAF測距値も考慮し、ある一定の範囲(大きさ)でのAF測距値の変化量が一様に同方向の変化を示したことを判断して、AF誤測距の確度を上げる構成とした。
【0018】
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、CPUの制御動作によってAF動作、パン/チルト動作を行うことができる監視カメラを室内で使用した場合について説明する。
【0019】
図1は、本実施形態における監視カメラのブロック図である。
【0020】
1はレンズユニットである。2は撮像素子で、レンズユニット1を透過し結像された被写体画像を読み取る。3は撮像素子2の出力信号を信号処理する画像信号処理部である。4は監視カメラ全体をコントロールするCPUで、画像信号処理部3の出力信号を用いてフォーカス制御のための演算も行う。
【0021】
5はメモリで、CPU4での制御動作に必要な各種データを記憶する。6はCPU4の制御信号に基づいて、レンズユニット1をAF駆動させるためのフォーカス機構である。7はCPU4の制御信号に基づいて、レンズユニット1をパンおよびチルトさせるためのパンチルト機構である。
【0022】
本実施形態において監視カメラのAF機構は、CPU4の演算値をもってAF動作を行うものであるので、この演算結果をその時点でのAF測距値としてメモリ5に記憶させておくことができる。
【0023】
また、本実施形態における監視カメラのパンチルト制御は、CPU4によって制御されており、これによってAF測距値とパンチルト位置は1対1で対応可能な構造となっている。従って、本実施形態の監視カメラは、AF測距値をパラメータとして監視領域の監視カメラから見た奥行きのマッピングが可能な構造となっている。
【0024】
次に本実施形態の監視カメラにおける具体的動作について説明する。図2は本実施形態の監視カメラの動作状態を示した概念図である。
【0025】
11は監視カメラで、図1に示すブロック図によって構成されている。12、13は室内の壁、14は室内の床である。また、15は床に置かれた物体であり、監視カメラ11によって監視されるべき対象物である。16は人間であり、室内に侵入してきた状態を示している。17は監視カメラ11の光軸であり、監視方向の中心を示している。
【0026】
図3は本実施形態である監視カメラの動作状態において、AF測距値の変化を説明するための概念図であり、チルト方向に縦割りした概念図である。
【0027】
通常、物体15は室内に存在しており、監視カメラ11でのAF測距値は変化も無く図3で示したxの値を測距し、この値を持ってこのポイントにおける基準点としてメモリ5に記憶される。このようにしてパン/チルトを行い、室内の各ポイントでのAF測距値を基準値として奥行きのマッピングを行っていく。
【0028】
なお、ここでいうマッピングとは、監視カメラの監視領域において、AF測距値をパラメータとして、監視領域の監視カメラからの奥行きをデータ化した状態をいう。
【0029】
上述した構成において、人間16が室内に侵入してきた場合を想定すると、図3のポイントにおいてAF測距値はzの値を測距する。従って、マッピングされた基準値に対して監視カメラ11から見て更に近傍にAF測距値が変化したと、CPU4は判別することができる。
【0030】
また、物体15が所定位置(図2および図3に示す位置)から消滅した状態を想定すると、図3のポイントにおいてAF測距値はyの値を測距する。従って、マッピングされた基準値に対して監視カメラ11から見て更に遠方にAF測距値が変化したと、CPU4は判別することができる。
【0031】
図4は、図2、図3における奥行き情報をグラフ化した概念図である。111の実線は、通常状態でのマッピングされたグラフである。112の破線は、物体15が所定位置から消滅した場合のマッピングのグラフを示したものである。113の破線は、人間16が存在した場合のマッピングのグラフを示したものである。
【0032】
図4のw1で示した幅は実線111に対して破線112でのグラフの変化した部分を示す幅であり、これは物体15が消滅したために変化した幅に相当している。w1の部分は物体15が消滅したために、AF測距値が物体15の奥の壁12に合焦し、一様に基準値に対して遠方に変化した値を示す。
【0033】
同様に図4のw2で示した幅は、実線111に対して破線113でのグラフの変化した部分を示した幅であり、これは人間16が存在するために変化した幅に相当している。w2の部分は人間16が存在するために、AF測距値が人間16に合焦し、一様に基準値に対して近方に変化した値を示す。
【0034】
すなわち、マッピングの変化幅の存在によって、物体や人間等のある大きさをもった物体の有無を判断することが可能である。そして、この幅の存在を確認することによって、実際にマクロ的に物体の増減としてとらえることができるので、万一、AF測距点1ポイントの誤測距が発生してもAF動作の誤測距による誤判断を回避することが可能となる。
【0035】
図5は本実施形態である監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【0036】
監視カメラ11(CPU4)が動作を開始すると(ステップA)、AF測距を行い(ステップB)、パン/チルト動作を行う(ステップC)。これによって、監視領域全体のマッピングを行い、マッピング結果をメモリ5に記憶させる(ステップD)。
【0037】
マッピングが完了したら監視動作をスタートさせる(ステップE)。監視動作中は上述したマッピング動作と同様に、AF測距を行いながら(ステップF)、パン/チルト動作を行い(ステップG)、監視領域全体のマッピングを行う(ステップH)。
【0038】
ここで、ステップHのマッピング動作により得られたマッピング情報と、メモリ5に記憶させてあるマッピング情報とを比較し、この比較結果にAF測距値に変化が有ったかどうかを照合する(ステップI)。AF測距点に変化が無ければ(NO)、AF測距(ステップF)に戻り動作を継続する。
【0039】
一方、AF測距点に変化があった場合(YES)には、このポイントの近傍における複数のマッピング測距値についてそれぞれ照合し(ステップJ)、一様に測距値が変化していなければ(NO)、AF測距(ステップF)に戻り動作を継続する。
【0040】
また、測距値に変化があった場合(YES)には、メモリ5に記憶されたマッピング基準点に対して遠方の方向に変化したかを照合し(ステップK)、遠方を示す値の場合(YES)には、警告レベルAとして監視カメラはユーザーに対して警告を発生する(ステップL)。一方、近方を示す値の場合(NO)には、警告レベルBとして監視カメラはユーザーに対して警告を発生する(ステップM)。
【0041】
警告レベルAおよび警告レベルBでの警告には、音声を発したり、表示部に所定の情報を表示させたりすることにより行うことができる。
【0042】
ここで、監視カメラを使用するユーザーが警告レベルAを認知した場合、物体が監視領域内から消滅し、既に盗難が発生した後であることが瞬時にして判断可能となる。また、警告レベルBを認知したユーザーは、侵入者の侵入があったことを即時に判断することが可能となる。
【0043】
なお、本実施形態では監視カメラ単体の場合について説明したが、カメラユニットとカメラユニットを制御する別機構とを有する複数構造の分離型システムを構成する監視カメラシステムとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、従来の監視カメラでは、ユーザーは単に監視カメラからの画像を直視して自ら異常を判断しなければならなかったのに対して、本発明の監視カメラでは、監視カメラからの画像を直視していなくとも、監視カメラからの警告により瞬時にして異常の内容を知ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における監視カメラのブロック図である。
【図2】本実施形態である監視カメラの動作状態を示した概念図である。
【図3】本実施形態である監視カメラの動作状態を示した概念図である。
【図4】監視領域における奥行き情報をグラフ化した概念図である。
【図5】本実施形態である監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:レンズユニット
2:撮像素子
3:画像信号処理部
4:CPU
5:メモリ
6:フォーカス機構
7:パン/チルト機構
x:AF測距基準値
y:警告レベル1におけるAF測距値
z:警告レベル2におけるAF測距値
w1:警告レベル1におけるAF変化幅
w2:警告レベル1におけるAF変化幅
p:監視カメラのパン範囲
11:監視カメラ
17:監視カメラの光軸
111:基準値をマッピングしたグラフ
112:基準値に対して警告レベルAの変化の有った場合のグラフ
113:基準値に対して警告レベルBの変化の有った場合のグラフ
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視カメラ及びカメラユニットを用いた監視カメラシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の監視カメラシステムは、その場の状況を映像化するとともに、異変があった場合には撮像条件を変更することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の監視カメラシステムでは、監視状況の異変に対して的確な警告を発することはできない。
【0004】
ここで、監視カメラが監視する監視領域において、この領域内に存在する物体の増減が判断できれば、例えば、監視領域内に存在する物体の消滅を検知した場合には盗難が発生したことを判断し、何らかの物体の増加を検知した場合には侵入者があることを判断することができる。
【0005】
そして、警告内容に、上述した判断の違いを明示するようにすれば、高度な警告システムを構築することが可能となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラにおいて、所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、使用者に対して警告を行う警告手段と、この警告手段の駆動を制御する制御手段とを有し、制御手段は、記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように警告手段を駆動することを特徴とする。
【0007】
ここで、比較した焦点調節情報間に変化のあるポイントの近傍に位置するポイントにおいて、記憶手段に記憶された焦点調節情報と、再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに警告手段を駆動するようにしてもよい。
【0008】
また、所定のポイントで比較した焦点調節情報間に変化があるとき、この所定のポイントが、カメラ本体に対して近い側および遠い側のいずれかに変化したかを判断し、この判断結果に応じて異なる警告を行うように警告手段を駆動することもできる。
【0009】
具体的には、監視カメラのAF測距値(焦点調節情報)をメモリ(記憶手段)しておき、この値を基準値としてAF測距時の変化量が基準値に対して遠距離側および近距離側のどちらかに変化したかを判断し、段階別の警告を発生させること(警告手段)により、瞬時に監視状況を判断することができる。
【0010】
また、変化した測距点での近傍の測距値も考慮し、ある一定の範囲(大きさ)において、一様に同方向の変化を示したことをもって警告を行うようにすることで、AFの誤測距を防止して、監視状況の判断の精度を上げることができる。
【0011】
一方、上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラと、所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、使用者に対して警告を行う警告手段と、この警告手段の駆動を制御する制御手段とでカメラシステムを構成して、制御手段により、記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように警告手段を駆動するようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
無人の倉庫等を監視するAF機能を有する監視カメラを用いた監視システムにおいて、監視カメラの監視領域内における複数のAF測距値は、監視領域内の各ポイントにおいて監視カメラから最も遠い値である。
【0013】
この測距値を記憶しておき、監視中に何らかの要因でAF測距値が変化した場合に異常を判断する。例えば、AF測距値が記憶値よりも更に遠距離側に移動した場合には、監視領域内に存在する物体が消滅したと考えられ、AF測距値が記憶値よりも更に近距離側に移動した場合には、侵入者が監視領域内に侵入したと考えられる。
【0014】
そこで、AFの測距値が近距離側に変化した場合と遠距離側に変化した場合とで、監視システムが発する警告に違いを明示することで、より高度な警告システムを構築することが可能となる。
【0015】
本発明は、監視カメラの監視領域における各サンプリングポイントにおいて、このポイントに応じたAF測距値をメモリしておき、監視領域全体の奥行き情報を作成し、メモリした値を基準値とする。
【0016】
そして、基準値に対して遠距離側にAF測距値が変化した場合を警告レベルA、近距離側に測距値が変化した場合を警告レベルBとして段階別の警告を発生するように構成した。
【0017】
また、変化したAF測距値に対応したポイントの近傍におけるAF測距値も考慮し、ある一定の範囲(大きさ)でのAF測距値の変化量が一様に同方向の変化を示したことを判断して、AF誤測距の確度を上げる構成とした。
【0018】
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、CPUの制御動作によってAF動作、パン/チルト動作を行うことができる監視カメラを室内で使用した場合について説明する。
【0019】
図1は、本実施形態における監視カメラのブロック図である。
【0020】
1はレンズユニットである。2は撮像素子で、レンズユニット1を透過し結像された被写体画像を読み取る。3は撮像素子2の出力信号を信号処理する画像信号処理部である。4は監視カメラ全体をコントロールするCPUで、画像信号処理部3の出力信号を用いてフォーカス制御のための演算も行う。
【0021】
5はメモリで、CPU4での制御動作に必要な各種データを記憶する。6はCPU4の制御信号に基づいて、レンズユニット1をAF駆動させるためのフォーカス機構である。7はCPU4の制御信号に基づいて、レンズユニット1をパンおよびチルトさせるためのパンチルト機構である。
【0022】
本実施形態において監視カメラのAF機構は、CPU4の演算値をもってAF動作を行うものであるので、この演算結果をその時点でのAF測距値としてメモリ5に記憶させておくことができる。
【0023】
また、本実施形態における監視カメラのパンチルト制御は、CPU4によって制御されており、これによってAF測距値とパンチルト位置は1対1で対応可能な構造となっている。従って、本実施形態の監視カメラは、AF測距値をパラメータとして監視領域の監視カメラから見た奥行きのマッピングが可能な構造となっている。
【0024】
次に本実施形態の監視カメラにおける具体的動作について説明する。図2は本実施形態の監視カメラの動作状態を示した概念図である。
【0025】
11は監視カメラで、図1に示すブロック図によって構成されている。12、13は室内の壁、14は室内の床である。また、15は床に置かれた物体であり、監視カメラ11によって監視されるべき対象物である。16は人間であり、室内に侵入してきた状態を示している。17は監視カメラ11の光軸であり、監視方向の中心を示している。
【0026】
図3は本実施形態である監視カメラの動作状態において、AF測距値の変化を説明するための概念図であり、チルト方向に縦割りした概念図である。
【0027】
通常、物体15は室内に存在しており、監視カメラ11でのAF測距値は変化も無く図3で示したxの値を測距し、この値を持ってこのポイントにおける基準点としてメモリ5に記憶される。このようにしてパン/チルトを行い、室内の各ポイントでのAF測距値を基準値として奥行きのマッピングを行っていく。
【0028】
なお、ここでいうマッピングとは、監視カメラの監視領域において、AF測距値をパラメータとして、監視領域の監視カメラからの奥行きをデータ化した状態をいう。
【0029】
上述した構成において、人間16が室内に侵入してきた場合を想定すると、図3のポイントにおいてAF測距値はzの値を測距する。従って、マッピングされた基準値に対して監視カメラ11から見て更に近傍にAF測距値が変化したと、CPU4は判別することができる。
【0030】
また、物体15が所定位置(図2および図3に示す位置)から消滅した状態を想定すると、図3のポイントにおいてAF測距値はyの値を測距する。従って、マッピングされた基準値に対して監視カメラ11から見て更に遠方にAF測距値が変化したと、CPU4は判別することができる。
【0031】
図4は、図2、図3における奥行き情報をグラフ化した概念図である。111の実線は、通常状態でのマッピングされたグラフである。112の破線は、物体15が所定位置から消滅した場合のマッピングのグラフを示したものである。113の破線は、人間16が存在した場合のマッピングのグラフを示したものである。
【0032】
図4のw1で示した幅は実線111に対して破線112でのグラフの変化した部分を示す幅であり、これは物体15が消滅したために変化した幅に相当している。w1の部分は物体15が消滅したために、AF測距値が物体15の奥の壁12に合焦し、一様に基準値に対して遠方に変化した値を示す。
【0033】
同様に図4のw2で示した幅は、実線111に対して破線113でのグラフの変化した部分を示した幅であり、これは人間16が存在するために変化した幅に相当している。w2の部分は人間16が存在するために、AF測距値が人間16に合焦し、一様に基準値に対して近方に変化した値を示す。
【0034】
すなわち、マッピングの変化幅の存在によって、物体や人間等のある大きさをもった物体の有無を判断することが可能である。そして、この幅の存在を確認することによって、実際にマクロ的に物体の増減としてとらえることができるので、万一、AF測距点1ポイントの誤測距が発生してもAF動作の誤測距による誤判断を回避することが可能となる。
【0035】
図5は本実施形態である監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【0036】
監視カメラ11(CPU4)が動作を開始すると(ステップA)、AF測距を行い(ステップB)、パン/チルト動作を行う(ステップC)。これによって、監視領域全体のマッピングを行い、マッピング結果をメモリ5に記憶させる(ステップD)。
【0037】
マッピングが完了したら監視動作をスタートさせる(ステップE)。監視動作中は上述したマッピング動作と同様に、AF測距を行いながら(ステップF)、パン/チルト動作を行い(ステップG)、監視領域全体のマッピングを行う(ステップH)。
【0038】
ここで、ステップHのマッピング動作により得られたマッピング情報と、メモリ5に記憶させてあるマッピング情報とを比較し、この比較結果にAF測距値に変化が有ったかどうかを照合する(ステップI)。AF測距点に変化が無ければ(NO)、AF測距(ステップF)に戻り動作を継続する。
【0039】
一方、AF測距点に変化があった場合(YES)には、このポイントの近傍における複数のマッピング測距値についてそれぞれ照合し(ステップJ)、一様に測距値が変化していなければ(NO)、AF測距(ステップF)に戻り動作を継続する。
【0040】
また、測距値に変化があった場合(YES)には、メモリ5に記憶されたマッピング基準点に対して遠方の方向に変化したかを照合し(ステップK)、遠方を示す値の場合(YES)には、警告レベルAとして監視カメラはユーザーに対して警告を発生する(ステップL)。一方、近方を示す値の場合(NO)には、警告レベルBとして監視カメラはユーザーに対して警告を発生する(ステップM)。
【0041】
警告レベルAおよび警告レベルBでの警告には、音声を発したり、表示部に所定の情報を表示させたりすることにより行うことができる。
【0042】
ここで、監視カメラを使用するユーザーが警告レベルAを認知した場合、物体が監視領域内から消滅し、既に盗難が発生した後であることが瞬時にして判断可能となる。また、警告レベルBを認知したユーザーは、侵入者の侵入があったことを即時に判断することが可能となる。
【0043】
なお、本実施形態では監視カメラ単体の場合について説明したが、カメラユニットとカメラユニットを制御する別機構とを有する複数構造の分離型システムを構成する監視カメラシステムとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、従来の監視カメラでは、ユーザーは単に監視カメラからの画像を直視して自ら異常を判断しなければならなかったのに対して、本発明の監視カメラでは、監視カメラからの画像を直視していなくとも、監視カメラからの警告により瞬時にして異常の内容を知ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における監視カメラのブロック図である。
【図2】本実施形態である監視カメラの動作状態を示した概念図である。
【図3】本実施形態である監視カメラの動作状態を示した概念図である。
【図4】監視領域における奥行き情報をグラフ化した概念図である。
【図5】本実施形態である監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:レンズユニット
2:撮像素子
3:画像信号処理部
4:CPU
5:メモリ
6:フォーカス機構
7:パン/チルト機構
x:AF測距基準値
y:警告レベル1におけるAF測距値
z:警告レベル2におけるAF測距値
w1:警告レベル1におけるAF変化幅
w2:警告レベル1におけるAF変化幅
p:監視カメラのパン範囲
11:監視カメラ
17:監視カメラの光軸
111:基準値をマッピングしたグラフ
112:基準値に対して警告レベルAの変化の有った場合のグラフ
113:基準値に対して警告レベルBの変化の有った場合のグラフ
Claims (6)
- 上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラにおいて、
所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、
使用者に対して警告を行う警告手段と、
この警告手段の駆動を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、前記所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように前記警告手段を駆動することを特徴とするカメラ。 - 前記制御手段は、比較した焦点調節情報間に変化のあるポイントの近傍に位置するポイントにおいて、前記記憶手段に記憶された焦点調節情報と、再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに前記警告手段を駆動することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記制御手段は、所定のポイントで比較した焦点調節情報間に変化があるとき、この所定のポイントが、カメラ本体に対して近い側および遠い側のいずれかに変化したかを判断し、この判断結果に応じて異なる警告を行うように前記警告手段を駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ。
- 上下左右に回動可能であり、回動位置毎に焦点調節動作が可能なカメラと、
所定空間内の複数のポイントにおける焦点調節動作で得られた焦点調節情報を記憶する記憶手段と、
使用者に対して警告を行う警告手段と、
この警告手段の駆動を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている所定のポイントにおける焦点調節情報と、前記所定のポイントにおける再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに、この変化に応じた警告を行うように前記警告手段を駆動することを特徴とするカメラシステム。 - 前記制御手段は、比較した焦点調節情報間に変化のあるポイントの近傍に位置するポイントにおいて、前記記憶手段に記憶された焦点調節情報と、再度の焦点調節動作で得られた焦点調節情報とを比較し、この比較した焦点調節情報間に変化があるときに前記警告手段を駆動することを特徴とする請求項4に記載のカメラシステム。
- 前記制御手段は、所定のポイントで比較した焦点調節情報間に変化があるとき、この変化に基づいて前記所定のポイントが、カメラ本体に対して近い側および遠い側のいずれかに変化したかを判断し、この判断結果に応じて異なる警告を行うように前記警告手段を駆動することを特徴とする請求項4又は5に記載のカメラシステム。
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JP6644327B1 (ja) * | 2019-09-13 | 2020-02-12 | ニューラルポケット株式会社 | 情報処理システム、情報処理装置、サーバ装置、プログラム、又は方法 |
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2002
- 2002-09-25 JP JP2002279658A patent/JP2004117716A/ja not_active Withdrawn
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