【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光通信で使用される光ファイバを製造するための光ファイバ用ガラス母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光通信に使用される光ファイバを作成するための光ファイバ用ガラス母材の製造方法としては、例えばVAD法(Vapor phase Axial Deposition:気相軸付法)やOVD法(Outer Vapor phase Deposition:外付け法)等の気相合成法が知られている。
【0003】
このような気相合成法においては、バーナにより酸水素火炎を生じさせてその中にガラスの原料ガスを送り込み、加水分解反応によってガラス微粒子堆積体(すす体)を生成し、これを回転するコア部を含むガラスロッドに堆積させる。このガラス微粒子の堆積によって形成されたガラス微粒子堆積体(プリフォーム)の成長に応じてコア部を含むガラスロッドを引き上げることにより、光ファイバの原料となる円柱状のガラス微粒子堆積体を合成する。そして、このガラス微粒子堆積体を加熱することにより透明ガラス化処理を行う。
【0004】
ところで、ガラス微粒子堆積体を形成する際、端部は、バーナの停止時点近傍ではガスの供給量や温度が不安定になりやすく、組成にばらつきが生じ易い上、外径を制御しにくい。このため端部は非有効領域として、コア部を含むガラスロッドごと廃棄しなければならないことになる。そこで、コア部を含むガラスロッドの周囲にクラッドを形成するためのすす付けを行う際には、コスト低減のため、両端部の非有効領域となる部分には、ダミーロッドと呼ばれる純度の低い母材を接続している。そして、その周りにもクラッド(ジャケット)層を合成することにより、コア部を含むガラスロッドの端部まで有効に利用できるようにするという方法がとられることが多い。すなわち、通常はコア部を含むガラスロッドの両端にダミーロッドを融着したものをガラスロッド(出発ロッド)として用いている。(特許文献1参照)なおここで出発ロッドとしては、コア部を含むガラスロッドのみならず、コア部を含むガラスロッドのまわりにクラッド層を形成したものであってもよい。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−335338号公報
第4欄[0011]、図1など
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した気相合成法により合成したガラス微粒子堆積体を焼結して透明ガラス体を作成する場合に、透明ガラス体の有効部(図1参照)の上下両端部における倍率(J倍率)が、上下両端部の間の定常部と比較して小さくなるという問題がある。
すなわち、焼結温度における、ダミーロッド30の粘度がコア部を含むガラスロッド31の粘度よりも高く固いため、ガラス微粒子を焼結して透明ガラス体32を製造する工程(焼結工程)においてガラス微粒子が収縮する際に、図4に示すように、粘度の低いコア部を含むガラスロッド31の端部31aに収縮応力が集中的にかかる。このため、コア部を含むガラスロッド31の端部31aはコア部を含むガラスロッド定常部31bと比較して、より縦方向に縮み易いので、焼結後の端部31aの径は定常部31bの径と比較して太くなるからである。
【0007】
また、図5に示すように、コア部を含むガラスロッド31の端部31aのロッド径をDa、定常部31bのロッド径をDb、透明ガラス体32の外径をDcとすると、J倍率はJ=Dc/Da(またはDc/Db)となる。
従って、コア部を含むガラスロッド31の端部31aの径Daが定常部31bの径Dbよりも大きくなるためJ倍率は端部31aの方が小さくなり、J倍率が変動する。この場合、ファイバ化したときに長手方向での特性変化が生じるおそれがあり、特に変動が大きいときには、特性不良に至る場合もある。
【0008】
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、透明ガラス体の端部におけるJ倍率の変動を小さくして安定した特性の光ファイバ用ガラス母材を製造することのできる光ファイバ用ガラス母材の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ用ガラス母材の製造方法は、バーナにより酸水素火炎を生じさせてその中にガラスの原料ガスを送り込み、加水分解反応によってガラス微粒子を生成し、このガラス微粒子を端部にダミーロッドが接続されているコアを含むガラスロッドに堆積させてガラス微粒子堆積体を形成した後、このガラス微粒子堆積体を加熱することにより透明ガラス化処理する気相合成法による光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、前記ダミーロッドと前記ガラスロッドとの境界近傍におけるダミーロッドの粘度を、前記ダミーロッドの径がガラスロッドの径よりも小さく、かつ前記ガラスロッドの溶融開始温度における、前記ダミーロッドとガラスロッドとの境界近傍におけるダミーロッドの粘度が前記ガラスロッドの粘度よりも大きいか等しく、かつ純石英の粘度よりも小さいことを特徴としている。
【0010】
ここで、気相合成法としては、VAD法またはOVD法などがあり、端部にダミーロッドが接続されているコア部を含むガラスロッドに、加水分解反応によって生じたガラス微粒子を堆積させる。また、焼結温度は1400℃から1700℃程度である。ここで粘度はコア部を含むガラスロッドの溶融開始温度での粘度をさすものとする。従ってこの粘度はガラスロッドのもっとも粘度の大きい領域における粘度に相当する。
【0011】
このように構成された光ファイバ用ガラス母材の製造方法においては、コア部を含むガラスロッドに接続されているダミーロッドのガラスロッドとの境界近傍における粘度を、コア部を含むガラスロッドの粘度よりも大きいか等しく、且つ純石英(SiO2)の粘度よりも小さくしてコア部を含むガラスロッドの粘度に近付け、更にダミーロッドの径をコア部を含むガラスロッドの径よりも小さく形成しておくようにしたので、透明ガラス化処理において加熱したガラス微粒子が収縮する際に、粘度の差により収縮応力がコア部を含むガラスロッドに集中するのを低減することができることになる。
【0012】
従って、この光ファイバ用ガラス母材の製造方法においては、透明ガラス化処理において加熱したガラス微粒子の収縮応力が粘度の低いコア部を含むガラスロッドに集中することにより、相対的に端部のガラスロッド径が定常部のガラスロッド径よりも大きくなるためJ倍率が小さくなり、長手方向での特性変化が生じるおそれがあるという従来の問題を解消して、安定した特性の光ファイバ用ガラス母材を製造することができることになる。
ここで粘度が小さすぎると出発ロッドの端部は定常部と比較して収縮せず、端部のロッド径は定常部と比較して逆に小さくなってしまう。
【0013】
また、本発明に係る光ファイバ用ガラス母材の製造方法は、前記ダミーロッドに作用する収縮応力が、純SiO2に作用する収縮応力よりも小さくなるようにしたことを特徴としている。
【0014】
このように構成された光ファイバ用ガラス母材の製造方法においては、透明ガラス化処理においてガラス微粒子を加熱した際にダミーロッドに作用する収縮応力が、純SiO2に作用する収縮応力よりも小さくなるようにしたので、ダミーロッドに作用する収縮応力が小さくなり、コア部を含むガラスロッドの端部および定常部におけるJ倍率の変動を小さくすることができ、長手方向での特性変化を防止して安定した特性の光ファイバ用ガラス母材を製造することができる。
【0015】
また、望ましくは上記方法において、ダミーロッドの径がガラスロッドの径の半分よりも大きく、ガラスロッドの径よりも細いことを特徴としている。ここでダミーロッドの径はガラスロッドの径よりも細すぎると収縮はし易くなるが、後工程でダミーロッドを把持する際に割れ易いあるいは折れやすいというような問題があるため、ダミーロッドの径はガラスロッド径の半分<ダミーロッド径<ガラスロッド径とした。
【0016】
このように構成された光ファイバ用ガラス母材の製造方法においては、ダミーロッドの外径を、コア部を含むガラスロッドの外径の2分の1からガラスロッドの外径の間の値となるようにしているため、出発ロッドに作用する透明ガラス化処理におけるガラス微粒子の収縮応力は小さくなり、出発ロッドの端部および定常部におけるJ倍率の変動を小さくし、長手方向での特性変化を防止して安定した特性の光ファイバ用ガラス母材を製造することができる。
【0017】
ここでダミーロッドの外径が、コア部を含むガラスロッドの外径の2分の1に未たないと収縮はし易くなるが、後工程でダミーロッドを把持するときに割れやすいという問題がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、既に図4乃至図5において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
【0019】
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態である光ファイバ用ガラス母材10の製造方法ではガラスの原料ガスを加水分解してガラス微粒子を生成し、このガラス微粒子を、端部に石英からなるダミーロッド11が接続されており、且つGeドープされた石英からなるコア部を含むガラスロッド12に堆積させてガラス微粒子堆積体13を形成した後、このガラス微粒子堆積体13を加熱することにより透明ガラス化処理して光ファイバ用ガラス母材10を製造する。
【0020】
このとき、ダミーロッド11とコア部を含むガラスロッド12との境界近傍であるガラス微粒子堆積体13の端部13aにおいて、ダミーロッド11にコア部を含むガラスロッド12と同じものを使用したり、あるいはOH等のドーパント濃度の高いものを使用することによりダミーロッド11の粘度を下げてコア部を含むガラスロッド12の粘度に近づけ、前記コア部を含むガラスロッドの溶融開始温度におけるコア部を含むガラスロッド12の粘度よりも大きいか等しくし、かつ純SiO2の粘度よりも小さい粘度となるようにしている。いずれの場合も通常コア部を含むガラスロッド径33〜35φに対してこれより細いダミーロッドを使用している。この例では出発ロッド(ガラスロッド)として両端にダミーロッドを取付けたコア部を含むガラスロッドの外側にクラッド層を形成するものである。
【0021】
ここで、図3(a)乃至(c)に工程説明図を示す。すなわち、図3(a)は堆積までの状態を示し、ダミーロッド11の径は、コア部を含むガラスロッド12の径にくらべて小さくなっている。また、図3(b)はこのコア部を含むガラスロッド12の周りにガラス微粒子堆積体13を堆積した状態を示す。この状態で、焼結されるが、焼結後のダミーロッドとガラスロッドとの境界近傍の状態を図3(c)に示す。
【0022】
なお、GeがドープされたSM用コア(ΔNが0.35%,コア/クラッド比4.5)を出発ロッド(〜33mmφ)としたときに、ダミーロッドとしてOH濃度が200ppmである32mmφのロッドを使用してガラス微粒子堆積体を形成しこれを透明化および焼結したところ、図2に示すように、端部でのJ倍率変動を抑制することができた。
【0023】
すなわち、白丸はダミーロッドとして純SiO2(実際には一般に市販されている、電気溶融法で合成したOH濃度〜5ppmのもの)を使用したときを示す。また黒丸はダミーロッドとしてOH濃度が200ppmである32mmφのロッドを使用した場合のJ倍率変動を示す。さらに×はダミーロッドとして径30mmφのSM用コアを用いた場合の上端及び下端でのJ倍率を示す。これらの比較からも、ダミーロッドの粘度を小さくして細径化したとき、J倍率変動を抑制することができることがわかる。
また、いずれの場合も実際に線引きした後のファイバ特性は端部と定常部で差が見られないことを確認した。
【0024】
このように、前述した光ファイバ用ガラス母材の製造方法によれば、ダミーロッド11とコア部を含むガラスロッド12との境界近傍におけるダミーロッド11の粘度は、コア部を含むガラスロッド12の粘度よりも大きいが純SiO2の粘度よりも小さく、コア部を含むガラスロッド12の粘度に近いものとされたため、ガラス微粒子堆積体13の透明ガラス化(焼結工程)において収縮する際に、収縮応力が粘度の低いコア部を含むガラスロッド12に集中的にかかるのを回避することが可能になる。
【0025】
このため、図2および図3(c)に示すように、ガラス微粒子堆積体13の端部13aにおけるJ倍率が定常部13bにおけるJ倍率に近づいて一定となり、長手方向に安定した特性を確保することができる。すなわちコア部を含むガラスロッド12の端部のロッド径をDa、定常部のロッド径をDb、透明ガラス体の外径をDcとすると、J倍率:Dc/DaはDc/Dbにほぼ等しくなっている。
【0026】
なお、本発明の光ファイバ用ガラス母材の製造方法は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
また前記実施の形態ではクラッド層付きのコア部を含むガラスロッドに更にクラッド層を形成する場合について説明したが、ガラスロッドとしてコアロッドを用い、コアロッドにクラッド層を形成する場合にも適用可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明にかかる光ファイバ用ガラス母材の製造方法によれば、コア部を含むガラスロッドに接続されているダミーロッドのガラスロッドとの境界近傍における粘度を、このガラスロッドの溶融開始温度におけるこのガラスロッドの粘度よりも大きいか等しく、且つ純SiO2の粘度よりも小さくしてガラスロッドの粘度に近付け、かつダミーロッドの径をガラスロッドの径よりも小さくしたので、透明ガラス化処理におけるガラス微粒子の収縮応力が粘度の低いガラスロッドに集中するのを防止して、長手方向の特性変化を回避し安定した特性の光ファイバ用ガラス母材を製造することができる。
【0028】
また、本発明にかかる光ファイバ用ガラス母材の製造方法によれば、透明ガラス化処理においてダミーロッドに作用するガラス微粒子の収縮応力を、ダミーロッドとして純SiO2を使用した場合よりも小さくなるようにしたので、端部および定常部におけるJ倍率の変動を小さくすることができ、長手方向での特性変化を回避して安定した特性の光ファイバ用ガラス母材を製造することができる。
【0029】
また、本発明にかかる光ファイバ用ガラス母材の製造方法によれば、コア部を含むガラスロッドの外径がダミーロッドの外径よりも大きいため、ガラスロッドに作用する透明ガラス化処理におけるガラス微粒子の収縮応力が小さくなり、端部および定常部におけるJ倍率の変動を小さくして、長手方向での特性変化を回避し安定した特性の光ファイバ用ガラス母材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ用ガラス母材の製造方法の実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る光ファイバ用ガラス母材の製造方法の効果を示す図表である。
【図3】本発明に係る光ファイバ用ガラス母材の製造工程を示す説明図である。
【図4】従来の透明ガラス化処理におけるガラス微粒子の収縮応力を示す説明図である。
【図5】従来の透明ガラス化処理におけるガラス微粒子の収縮によるダミーロッドとコア部を含むガラスロッドの径の変化を示す説明図である。
【符号の説明】
10 光ファイバ用ガラス母材
11 ダミーロッド
12 コア部を含むガラスロッド
13 ガラス微粒子堆積体[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a glass preform for an optical fiber for manufacturing an optical fiber used in optical communication.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as a manufacturing method of a glass preform for an optical fiber for producing an optical fiber used for optical communication, for example, a VAD method (Vapor phase Axial Deposition: a method with a gas phase shaft) or an OVD method (Outer Vapor phase) is used. Gas phase synthesis methods such as Deposition (external method) are known.
[0003]
In such a gas phase synthesis method, an oxyhydrogen flame is generated by a burner, a raw material gas of glass is fed into the flame, and a glass fine particle deposit (soot) is generated by a hydrolysis reaction, and the core is rotated. Deposit on the glass rod containing the part. By pulling up the glass rod including the core in accordance with the growth of the glass fine particle deposit (preform) formed by the deposition of the glass fine particles, a columnar glass fine particle deposit as a raw material of an optical fiber is synthesized. Then, a transparent vitrification treatment is performed by heating the glass particle deposit.
[0004]
By the way, when forming the glass fine particle deposit, in the vicinity of the stop time of the burner, the gas supply amount and the temperature tend to be unstable, the composition tends to vary, and the outer diameter is difficult to control. Therefore, the end portion must be discarded together with the glass rod including the core portion as an ineffective area. Therefore, when performing the soot for forming the clad around the glass rod including the core, in order to reduce the cost, the ineffective areas at both ends are provided with a low-purity base called a dummy rod. The material is connected. In many cases, a method of synthesizing a clad (jacket) layer also around the glass rod so that the end of the glass rod including the core portion can be effectively used. That is, usually, a glass rod (starting rod) obtained by fusing a dummy rod to both ends of a glass rod including a core portion is used. (See Patent Document 1.) Here, the starting rod is not limited to the glass rod including the core portion, and may be a cladding layer formed around the glass rod including the core portion.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-2001-335338, column 4, [0011], FIG. 1, etc.
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when sintering the glass particle deposit synthesized by the above-mentioned vapor phase synthesis method to produce a transparent glass body, the magnification (J magnification) at the upper and lower ends of the effective portion (see FIG. 1) of the transparent glass body. However, there is a problem that it becomes smaller as compared with the stationary part between the upper and lower ends.
That is, since the viscosity of the dummy rod 30 at the sintering temperature is higher and harder than the viscosity of the glass rod 31 including the core, the glass particles are sintered in the step of sintering the glass particles to produce the transparent glass body 32 (sintering step). When the fine particles shrink, as shown in FIG. 4, shrinkage stress is intensively applied to the end 31 a of the glass rod 31 including the low-viscosity core. For this reason, the end 31a of the glass rod 31 including the core portion is more likely to shrink in the vertical direction than the glass rod stationary portion 31b including the core portion. This is because it becomes thicker than the diameter of the.
[0007]
As shown in FIG. 5, when the rod diameter of the end 31a of the glass rod 31 including the core portion is Da, the rod diameter of the stationary portion 31b is Db, and the outer diameter of the transparent glass body 32 is Dc, the J magnification is J = Dc / Da (or Dc / Db).
Accordingly, since the diameter Da of the end 31a of the glass rod 31 including the core is larger than the diameter Db of the steady portion 31b, the J magnification is smaller at the end 31a, and the J magnification varies. In this case, there is a possibility that the characteristics change in the longitudinal direction when the fiber is formed, and particularly when the fluctuation is large, the characteristics may be poor.
[0008]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to make it possible to manufacture a glass preform for an optical fiber having stable characteristics by reducing the fluctuation of the J magnification at the end of a transparent glass body. An object of the present invention is to provide a method for manufacturing a glass base material for an optical fiber.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, a method for manufacturing a glass preform for an optical fiber according to the present invention comprises generating an oxyhydrogen flame by a burner, feeding a glass raw material gas into the flame, and hydrolyzing glass fine particles. The glass fine particles are generated and deposited on a glass rod including a core to which a dummy rod is connected at an end to form a glass fine particle deposit, and then the glass fine particle deposit is heated to perform a transparent vitrification process. In the method for producing a glass preform for an optical fiber by a vapor phase synthesis method, the viscosity of the dummy rod near the boundary between the dummy rod and the glass rod, the diameter of the dummy rod is smaller than the diameter of the glass rod, and At the melting start temperature of the glass rod, the viscosity of the dummy rod near the boundary between the dummy rod and the glass rod There has been wherein greater than or equal to the viscosity of the glass rod, and less than the viscosity of pure silica.
[0010]
Here, as the vapor phase synthesis method, there is a VAD method, an OVD method, or the like. Glass fine particles generated by a hydrolysis reaction are deposited on a glass rod including a core portion to which a dummy rod is connected at an end. The sintering temperature is about 1400 ° C. to 1700 ° C. Here, the viscosity refers to the viscosity of the glass rod including the core at the melting start temperature. Therefore, this viscosity corresponds to the viscosity in the highest viscosity region of the glass rod.
[0011]
In the method for manufacturing a glass preform for an optical fiber configured as described above, the viscosity near the boundary with the glass rod of the dummy rod connected to the glass rod including the core portion is determined by the viscosity of the glass rod including the core portion. Greater than or equal to, and smaller than the viscosity of pure quartz (SiO 2 ) to approximate the viscosity of the glass rod including the core, and the diameter of the dummy rod is formed smaller than the diameter of the glass rod including the core. As a result, when the heated glass particles shrink in the transparent vitrification treatment, it is possible to reduce the concentration of shrinkage stress on the glass rod including the core due to the difference in viscosity.
[0012]
Therefore, in the method of manufacturing the glass preform for optical fiber, the shrinkage stress of the glass fine particles heated in the transparent vitrification process is concentrated on the glass rod including the core portion having a low viscosity, so that the glass at the end portion is relatively formed. Since the rod diameter is larger than the glass rod diameter in the steady portion, the J magnification is reduced, and the conventional problem that the characteristic change may occur in the longitudinal direction is solved, and the glass base material for optical fiber with stable characteristics is solved. Can be manufactured.
Here, if the viscosity is too small, the end of the starting rod does not shrink as compared with the steady portion, and the rod diameter at the end is smaller than the steady portion.
[0013]
Further, the method of manufacturing a glass preform for an optical fiber according to the present invention is characterized in that a contraction stress acting on the dummy rod is smaller than a contraction stress acting on pure SiO 2 .
[0014]
In the method for manufacturing a glass preform for an optical fiber configured as described above, the contraction stress acting on the dummy rod when heating the glass fine particles in the transparent vitrification treatment is smaller than the contraction stress acting on the pure SiO 2. As a result, the shrinkage stress acting on the dummy rod is reduced, the fluctuation of the J magnification at the end portion and the steady portion of the glass rod including the core portion can be reduced, and the characteristic change in the longitudinal direction can be prevented. Thus, a glass base material for an optical fiber having stable characteristics can be manufactured.
[0015]
Preferably, in the above method, the diameter of the dummy rod is larger than half of the diameter of the glass rod and smaller than the diameter of the glass rod. Here, if the diameter of the dummy rod is too small compared to the diameter of the glass rod, shrinkage is easy, but there is a problem that the dummy rod is easily broken or broken when gripping the dummy rod in a later process. Is defined as half the glass rod diameter <dummy rod diameter <glass rod diameter.
[0016]
In the method of manufacturing a glass preform for an optical fiber configured as described above, the outer diameter of the dummy rod is set to a value between 1/2 of the outer diameter of the glass rod including the core and the outer diameter of the glass rod. Therefore, the shrinkage stress of the glass particles in the vitrification process acting on the starting rod is reduced, the fluctuation of the J magnification at the end portion and the steady portion of the starting rod is reduced, and the characteristic change in the longitudinal direction is reduced. It is possible to manufacture a glass base material for an optical fiber having stable characteristics by preventing the occurrence.
[0017]
Here, if the outer diameter of the dummy rod is not less than one half of the outer diameter of the glass rod including the core portion, shrinkage becomes easy, but there is a problem that the dummy rod is easily broken when the dummy rod is gripped in a later process. is there.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the embodiments described below, the members and the like already described in FIGS. 4 and 5 are denoted by the same reference numerals or corresponding reference numerals in the drawings to simplify or omit the description.
[0019]
As shown in FIG. 1, in a method for manufacturing a glass preform 10 for an optical fiber according to a first embodiment of the present invention, glass raw material gas is hydrolyzed to generate glass fine particles. Is connected to a dummy rod 11 made of quartz, and is deposited on a glass rod 12 including a core part made of Ge-doped quartz to form a glass fine particle deposit body 13, and then the glass fine particle deposit body 13 is heated. By doing so, the glass preform 10 for optical fibers is manufactured by vitrification.
[0020]
At this time, at the end 13a of the glass particle deposit body 13 near the boundary between the dummy rod 11 and the glass rod 12 including the core, the same one as the glass rod 12 including the core is used for the dummy rod 11, Alternatively, by using a material having a high dopant concentration such as OH, the viscosity of the dummy rod 11 is reduced to approach the viscosity of the glass rod 12 including the core, and the core including the core at the melting start temperature of the glass rod including the core is included. The viscosity is set to be equal to or greater than the viscosity of the glass rod 12 and smaller than the viscosity of pure SiO 2 . In each case, a dummy rod thinner than the glass rod diameter 33 to 35φ including the core is usually used. In this example, a cladding layer is formed outside a glass rod including a core part having dummy rods attached to both ends as a starting rod (glass rod).
[0021]
Here, FIGS. 3A to 3C show process explanatory diagrams. That is, FIG. 3A shows a state up to the deposition, and the diameter of the dummy rod 11 is smaller than the diameter of the glass rod 12 including the core. FIG. 3B shows a state in which a glass particle deposit body 13 is deposited around the glass rod 12 including the core portion. FIG. 3 (c) shows a state near the boundary between the dummy rod and the glass rod after sintering.
[0022]
When a SM core (ΔN 0.35%, core / cladding ratio 4.5) doped with Ge is used as a starting rod (up to 33 mmφ), a 32 mmφ rod having an OH concentration of 200 ppm as a dummy rod is used. Was used to form a glass fine particle deposit, which was made transparent and sintered. As a result, as shown in FIG. 2, fluctuations in J magnification at the end could be suppressed.
[0023]
That is, the white circles indicate the case where pure SiO 2 (actually, commercially available OH concentration of about 5 ppm synthesized by the electrofusion method) is used as the dummy rod. The black circles show the J magnification variation when a 32 mmφ rod having an OH concentration of 200 ppm is used as the dummy rod. Further, x indicates the J magnification at the upper end and the lower end when a SM core having a diameter of 30 mmφ is used as the dummy rod. From these comparisons, it can be seen that when the viscosity of the dummy rod is reduced and the diameter is reduced, the J magnification variation can be suppressed.
In each case, it was confirmed that the fiber characteristics after the actual drawing did not show a difference between the end portion and the steady portion.
[0024]
As described above, according to the above-described method of manufacturing the glass preform for optical fiber, the viscosity of the dummy rod 11 near the boundary between the dummy rod 11 and the glass rod 12 including the core portion is different from that of the glass rod 12 including the core portion. Since the viscosity is smaller than the viscosity of pure SiO 2 but higher than the viscosity of the glass rod 12 including the core, the viscosity is reduced when the glass fine particle deposit body 13 is shrunk in the vitrification (sintering step). It is possible to prevent the shrinkage stress from being concentrated on the glass rod 12 including the core portion having a low viscosity.
[0025]
Therefore, as shown in FIGS. 2 and 3 (c), the J magnification at the end 13a of the glass particulate deposit body 13 approaches the J magnification at the stationary portion 13b and becomes constant, thereby securing stable characteristics in the longitudinal direction. be able to. That is, assuming that the rod diameter at the end of the glass rod 12 including the core portion is Da, the rod diameter at the stationary portion is Db, and the outer diameter of the transparent glass body is Dc, the J magnification: Dc / Da becomes substantially equal to Dc / Db. ing.
[0026]
The method for manufacturing the glass preform for an optical fiber of the present invention is not limited to the above-described embodiment, and appropriate modifications and improvements can be made.
In the above embodiment, the case where the clad layer is further formed on the glass rod including the core portion with the clad layer has been described. However, the present invention is also applicable to the case where the core rod is used as the glass rod and the clad layer is formed on the core rod. .
[0027]
【The invention's effect】
As described above, according to the method for manufacturing a glass preform for an optical fiber according to the present invention, the viscosity near the boundary between the glass rod and the dummy rod connected to the glass rod including the core portion is reduced by the viscosity of the glass. Because the viscosity of the glass rod at the melting start temperature of the rod is greater than or equal to the viscosity of the glass rod, and smaller than the viscosity of pure SiO 2 to approach the viscosity of the glass rod, and the diameter of the dummy rod is smaller than the diameter of the glass rod. In this way, it is possible to prevent the shrinkage stress of the glass fine particles in the transparent vitrification treatment from being concentrated on the glass rod having a low viscosity, thereby avoiding a change in the characteristics in the longitudinal direction and producing a glass base material for an optical fiber having stable characteristics. .
[0028]
Further, according to the method of manufacturing a glass preform for an optical fiber according to the present invention, the shrinkage stress of the glass fine particles acting on the dummy rod in the transparent vitrification process is smaller than that when pure SiO 2 is used as the dummy rod. As a result, the fluctuation of the J magnification at the end portion and the steady portion can be reduced, and a characteristic change in the longitudinal direction can be avoided to produce a glass preform for optical fiber having stable characteristics.
[0029]
Further, according to the method of manufacturing a glass preform for an optical fiber according to the present invention, since the outer diameter of the glass rod including the core portion is larger than the outer diameter of the dummy rod, the glass in the transparent vitrification treatment acting on the glass rod is performed. The shrinkage stress of the fine particles is reduced, the fluctuation of the J magnification at the end portion and the steady portion is reduced, and a change in the characteristics in the longitudinal direction is avoided, so that a glass preform for an optical fiber having stable characteristics can be manufactured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating an embodiment of a method for manufacturing a glass preform for an optical fiber according to the present invention.
FIG. 2 is a table showing the effects of the method for manufacturing a glass preform for optical fibers according to the present invention.
FIG. 3 is an explanatory view showing a manufacturing process of a glass base material for an optical fiber according to the present invention.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing shrinkage stress of glass fine particles in a conventional transparent vitrification process.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a change in diameter of a dummy rod and a glass rod including a core portion due to shrinkage of glass particles in a conventional transparent vitrification process.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Glass base material for optical fibers 11 Dummy rod 12 Glass rod including a core part 13 Glass fine particle deposit