JP2004114624A - 電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型 - Google Patents
電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004114624A JP2004114624A JP2002284429A JP2002284429A JP2004114624A JP 2004114624 A JP2004114624 A JP 2004114624A JP 2002284429 A JP2002284429 A JP 2002284429A JP 2002284429 A JP2002284429 A JP 2002284429A JP 2004114624 A JP2004114624 A JP 2004114624A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- holding plate
- mold
- pins
- die
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【解決手段】保持プレートの穴成形の為に金型に設けられるピンを固定側金型と可動側金型に分けて埋設することで、保持プレート脱型時の負荷を軽減し、保持プレートの反りや捻じれを防止した、上記課題を解決した小型電子部品の外部電極塗布に用いられる保持プレート成形用金型とした。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップコンデンサ等小型電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
チップコンデンサ等小型電子部品に外部電極を塗布する方法のひとつに金属等の剛性を有し、チップ部品を弾性的に保持可能な穴径よりもやや大きな穴を予め設けた芯材プレートをインサートし、電子部品を弾性的に保持可能な多数の穴形状を有するようにシリコーンゴムを成形加工したプレートを用いることは周知である。芯材プレートをインサートし、シリコーンゴムを成形加工して弾性的な穴を設けるには、所望の金型に多数のピン、実質的には500本乃至12,000本のピンを可動型あるいは固定型どちらか一方の型に埋設固定し、該ピンと芯材プレートに予め設けた穴の隙間にシリコーンゴムを充填し、加熱硬化させた後、エジェクトピンあるいはエジェクト板等で前記芯材の外周部分を突き出して脱型する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記した金型を用いて保持プレート成形すると、成形完了して金型を開いた際、多数のピンが埋設された方の型に強固に密着した状態となる。これは各ピンの周囲に充填されたシリコーンゴムが強力な粘着性を有することによる。この後、保持プレートが密着した金型から取り外す際には強大なピン引き抜き力が必要となる為、ピン数に比例して成形装置が大型化するばかりでなく芯材を湾曲させてしまうという問題を有していた。保持プレートの湾曲は小型電子部品の挿入性や抜去性が悪くなるばかりでなく、コーティング厚みにバラツキを与え、実使用に耐えないものとなる。
本発明は上記問題に鑑みなされたもので、脱型時のピン引き抜き抵抗を低減させ、極めて省力で脱型することができ、湾曲や反りのない保持プレートを得ることが可能な成形金型を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
保持プレートの穴形成の為に金型に設けられるピンを固定側金型と可動側金型に分けて埋設することで前記課題を達成し得ることを見いだしてこの発明に至った。
すなわち前記課題を達成するためのこの発明の要旨は、芯材として金属等の剛性を有し、予め厚み方向にチップ部品を弾性的に保持可能な穴径よりもやや大きな穴を設けたプレートをインサートし、厚み方向に電子部品を弾性的に保持可能な多数の穴形状を有するようにシリコーンゴムを成形加工してなる外部電極塗布用電子部品保持プレートの金型構造において穴形成の為に金型に設けられる多数のピンを固定側金型と可動側金型に分けて埋設することを特徴とする電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型である。
【0005】
本発明の保持プレートを用いる電子部品の外部電極塗布方法は既に(電気用小型パーツ端部のコーティング方法とその装置:特公昭62−20685)で知られている。金属等の剛性を有する芯材プレートの材質としては以下に限定されるものではないが炭素鋼、アルミニウム合金、マグネシウム合金、ニッケル合金等があげられ、特には加工性、操作性の面からからアルミニウム合金が好適とされる。
【0006】
一方弾性体としてのシリコーンゴムはミラブル型シリコーンゴム、付加型液状シリコーンゴム等一般的に使用されている材料である。また厚み方向に多数の穴を有するプレートを得るための成形方法としてはコンプレッション成形、トランスファー成形、インジェクション成形方法を用いることができる。また前記芯材プレートとシリコーンゴムの接着性を高めるために芯材プレートに予めプライマー処理を施すこともできる。またいずれの成形方法を採用する場合も各々適した金型を用いれば良い。この金型に埋設するピンは所望する保持プレートの穴形状に合わせた形状であれば良く、特に制約はない。
【0007】
このとき固定側、あるいは可動側に全てのピンを埋設した場合、上記した課題のように充填したシリコーンゴムが多数のピンに強固に密着することにより、これを脱型するために強大な引き抜き力が必要となるため、特に5トンを超えるような脱型装置を有する成形機は極めて大型になるという不利が生じるばかりでなく、芯材プレートに大きな負荷がかかるために湾曲、反り、捻じれ等の不具合が発生するのであるが、ピンを分割して配置埋設した場合には成形完了後、金型を開く際に各型方向に引き抜き合う力が発生し、ピンに対する密着力が極めて弱くなるため、その後の保持プレートの脱型が極めて容易に行えるようになる。
【0008】
上記理由から脱型を省力的に行うためには固定側、可動側に分割埋設する本数比率はなるべく同数に近く、さらに配列パターンは面に対して均一に引き抜き力が発生するようにピンを各型交互に埋設するか、ブロック毎に交互に埋設することが望ましいが、故意に型開時に保持プレートを残したい側の型にピンをより多く埋設して調節することもできる。
【0009】
また種々検討を重ねた結果、固定側、稼動側への分割本数比率は1:9〜9:1の範囲で最も効果が大きくなることが判明した。
さらに少しでもピンに対する密着力を低減する為、金型に界面活性剤等の離型剤を噴霧したりシリコーンゴムに内部添加される離型剤等を配合することも何ら問題ないが、さらにピン自体の滑り性を向上させるために併用してフッ素含有コーティングを施した場合に最も効果が発現することを見出した。
【0010】
フッ素含有コーティングは従来より公知のコーティング材を用いることができる。例としてポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体を焼付け処理する方法。無電解ニッケルメッキ液中に粒径0.1〜5μmのフッ素粒子を3〜30%均一に配合し、これを金型にコーティング処理する方法。あるいはハードクロムメッキ上および微細クラック部に0.1〜5μmのフッ素粒子を圧入含浸することにより表面処理を行う方法等が用いられる。いずれも金型表面に析出したフッ素樹脂の持つスベリ性を利用してシリコーンゴムの離型性を高める効果を発揮するものである。またコーティング厚みは特に制限しないが、1μmから50μmの範囲が望ましい。1μm以下では離型効果が発現しにくく、かつ繰り返し成形に対する耐久性が著しく悪化する。50μm以上では厚み精度にバラツキが生じる問題が発生したり、コスト高になるなど有利ではない。
【0011】
このフッ素含有コーティングは金型のピンだけでも離型効果はある程度発現するが、ピンを埋設する面となるプレートの上面(固定型面)と下面(可動型面)の密着力を低減させるため、ピンと同時にピン埋設面にもフッ素樹脂含有コーティングを施すことが望ましい。
【0012】
【実施例】
(実施例1)
1) 芯材プレートとしてアルミニウム合金を縦180mm、横270mm、厚み10mmに切り出し、外周10mmを残して厚み方向に両面から2mmずつ切削し、切削した部位にφ2mmの貫通穴を縦方向に30列、横方向に50列の計1500ヶ設けたプレートを製作した。
2) 次いで前記芯材プレートの穴位置と同位置になるようにφ1mmのピンを固定側に700本、可動側に800本を略々交互に位置するように埋設した金型に前記芯材プレートをインサートし、液状シリコーンゴムKE−1950−60A/B(信越化学工業(株)製)をインジェクション成形機にて注入し、120℃、10分かけて前記シリコーンゴムを効果させた。
3) 次いで型開後、可動型に残った保持プレートの外周部を油圧シリンダの力で持ち上げピンを引き抜いて脱型作業を終え、保持プレートを得た。
このとき油圧シリンダにかかる力を測定した結果と脱型後の保持プレートの反り具合を測定した結果を表1に示した。
【0013】
(実施例2)
実施例1で用いた金型にフッ素含有コーティングを施した以外は全く同じ方法で保持プレートを得た。
(比較例1)
実施例1で用いた金型で固定型に埋設したピンを全て(1500本)可動側に埋設した以外は全く同じ方法で保持プレートを得た。
(比較例2)
比較例1で用いた金型の固定側のピンを全て取り除き、可動側のみ800本のピンを埋設した以外は全く同じ方法で保持プレートを得た。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】
本発明による保持プレートの金型構造を用いることにより保持プレート脱型時の負荷を著しく軽減でき、保持プレートの反り、捻じれを防止すことができる。よってこの発明により、従来保持プレートの成形金型が有していた問題点を解消した成形金型を提供できる。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレートの外観図である。
【図2】本発明による金型構造を示した図である。
【図3】比較例(1)の金型構造を示した図である。
【図の主要な部分を表す符号の説明】
1.電子部品保持プレート
2.金属プレート
3.シリコーンゴム
4.チップ保持穴
5.シリコーンゴム注入ゲート
6.固定型
7.可動型
8.固定型固定ピン
9.可動型固定ピン
Claims (3)
- 芯材として金属等の剛性を有し、予め厚み方向にチップ部品を弾性的に保持可能な穴径よりもやや大きな穴を設けたプレートをインサートし、厚み方向に電子部品を弾性的に保持可能な多数の穴形状を有するようにシリコーンゴムを成形加工してなる外部電極塗布用電子部品保持プレートの金型構造であって、穴形成の為に金型に設けられる多数のピンを固定側金型と可動側金型に分けて埋設することを特徴とする電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型。
- 前記固定型と可動型に埋設するピン数の比率を1:9〜9:1とすることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型。
- 前記固定型と可動型に設けるピンおよびピン埋設面にフッ素含有コーティングを施したことを特徴とする請求項1に記載の電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002284429A JP4007587B2 (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002284429A JP4007587B2 (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004114624A true JP2004114624A (ja) | 2004-04-15 |
JP4007587B2 JP4007587B2 (ja) | 2007-11-14 |
Family
ID=32277995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002284429A Expired - Fee Related JP4007587B2 (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4007587B2 (ja) |
-
2002
- 2002-09-27 JP JP2002284429A patent/JP4007587B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4007587B2 (ja) | 2007-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8303302B2 (en) | Systems and methods for orthodontic devices | |
EP1953396A3 (en) | Method for partially coating fasteners | |
EP2684665A3 (en) | Method and apparatus for manufacturing components used for the manufacture of articles | |
Kutay | Comparison of tensile and peel bond strengths of resilient liners | |
WO2006053140A2 (en) | Grip enhancing material having miniaturized suction cups and method and apparatus for making the same | |
EP1797978A3 (en) | Die casting in investment mold | |
EP1672176A3 (en) | Fatigue-resistant components and method therefor | |
EP2745723A3 (en) | Method for making a tread assembly | |
EP2002954A3 (en) | Method and apparatus for injection compression molding using active material elements | |
TW200408522A (en) | A device and a method for removing an object from a moulding tool | |
JP2006315076A (ja) | 錠剤の打錠杵又は臼 | |
JP2004114624A (ja) | 電子部品の外部電極塗布に用いる保持プレート成形金型 | |
WO1996000278A1 (en) | Process for stamping detergent bars | |
JP4280113B2 (ja) | 小型電子部品の保持プレート成形金型 | |
JP3779148B2 (ja) | 樹脂金型およびその製造方法 | |
JP2005150418A (ja) | 電子部品の外部電極塗布用保持プレート | |
JP6872452B2 (ja) | ダイカスト用金型およびダイカスト鋳造方法 | |
JP3999051B2 (ja) | 打錠成形用の杵およびその表面処理方法 | |
WO2004056698A3 (fr) | Procede de realisation d'une micro-structure suspendue plane, utilisant une couche sacrificielle en materiau polymere et composant obtenu | |
CN107192592B (zh) | 一种用于砂浆拉伸粘结强度试验的成型框及其成型方法 | |
CZ20004441A3 (cs) | Raznice, způsob její výroby a použití | |
EP1550540A3 (en) | Microstructure mold and method for coating the same | |
CN102125979A (zh) | 棘轮扳手制齿的成型方法 | |
JP2015223450A (ja) | 印象用トレー | |
TWM361406U (en) | Improved structure of clip teeth for ratchet wrench |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050909 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070823 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070827 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070827 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907 Year of fee payment: 6 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |