JP2004112896A - 多出力dc−dcコンバータ - Google Patents

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Hiroki Akashi
明石 裕樹
Takuya Ishii
石井 卓也
Masaharu Ikeda
池田 雅春
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Abstract

【課題】少ない部品点数で高効率に制御された直流電圧を複数の負荷に供給する多出力DC−DCコンバータを提供する。
【解決手段】本発明の多出力DC−DCコンバータは、入力直流電源に接続される入力端子対と、入力端子対に接続されたインダクタ及び主スイッチと、インダクタと主スイッチとの接続点に1端が接続された第1の整流手段と、第1の整流手段の他端に接続され平滑された第1の出力電圧を供給する第1の平滑手段と、インダクタと主スイッチとの接続点に1端が接続された補助スイッチと第2の整流手段とを直列に接続した直列回路と、直列回路の他端に接続され平滑された第2の出力電圧を供給する第2の平滑手段と、補助スイッチに駆動電圧を供給する蓄電手段と、補助スイッチをオフ又はオンにした状態でそれぞれ主スイッチを駆動して第1又は第2の出力電圧を制御する制御回路と、を有する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器に用いられ、バッテリ等の直流電圧を入力されて複数の負荷に制御された直流電圧を供給する多出力DC−DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多出力DC−DCコンバータとして、特公平7−40785号公報に開示されたものがある。図11は特公平7−40785号公報の第3図に開示された昇圧型の多出力DC−DCコンバータである。
図11に示すように、従来の多出力DC−DCコンバータは、入力直流電源1に主スイッチ41とインダクタ3の直列回路が接続され、主スイッチ41とインダクタ3の接続点にダイオード5の一端が接続され、ダイオード5の他端には補助スイッチ42の一端が接続され、補助スイッチ42の他端には出力コンデンサ64〜66と負荷74〜76が接続された構成である。主スイッチ41がオン状態の時、入力直流電源1の電圧Eiがインダクタ3に印加され、磁気エネルギーを蓄える。主スイッチ41がオフ状態になると、インダクタ3に蓄えられた磁気エネルギーはダイオード5と補助スイッチ42を介して各出力コンデンサを充電する電流として放出される。
【0003】
補助スイッチ42は、例えば、まず、ダイオード5と出力コンデンサ64を連結し、出力コンデンサ64を充電する。出力コンデンサ64の電圧が所定の電圧に達すると、次に、ダイオード5と出力コンデンサ65を連結し、出力コンデンサ65を充電する。出力コンデンサ65の電圧が所定の電圧に達すると、次に、ダイオード5と出力コンデンサ66を連結し、出力コンデンサ66を充電する。以上のように、補助スイッチ42により、インダクタ3に蓄えられた磁気エネルギーを順次複数の負荷へ分配し、補助スイッチ42が各接点に接する時比率を制御することにより各出力電圧を制御することができる。通常であれば、出力数と同数のインダクタを必要とするところが、1個のインダクタで構成できる。
【0004】
上記従来の多出力DC−DCコンバータを具現化した場合には、図12に示すような回路構成となる。図12において補助スイッチ44、45、46にはPチャンネルMOSFETが用いられる。これは、PチャンネルMOSFETがソース・ゲート間への電圧印加により駆動できるからである。各PチャンネルMOSFET44〜46は、それぞれNチャンネルMOSFET47〜49がオンすることによりオン状態となる。
【0005】
【特許文献1】
特公平7−40785号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般にスイッチとしてPチャンネルMOSFETはNチャンネルMOSFETに比べスイッチング速度が遅く、導通時のオン抵抗も大きいという特性がある。他方、図11や図12に示したスイッチング式のDC−DCコンバータは、そのスイッチング周波数を高周波化することにより、インダクタ3や出力コンデンサを小型化することができる。図12のようにスイッチにPチャンネルMOSFETを使用していては、この高周波化による小型化に限界があった。
本発明は、スイッチング速度や導通時のオン抵抗の特性が優れているスイッチ、例えば、NチャンネルMOSFETを補助スイッチとして用いることにより、多出力DC−DCコンバータの更なる高効率、小型化を達成することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る多出力DC−DCコンバータは、入力直流電源に接続される入力端子対と、前記入力端子対に接続された、インダクタと、オン状態の時に前記入力直流電源からの入力直流電圧を前記インダクタに印加する主スイッチと、を直列に接続した第1の直列回路と、前記インダクタと前記主スイッチとの接続点に1端が接続された第1の整流手段と、前記第1の整流手段の他端に接続され、前記第1の整流手段の出力電圧を平滑し、平滑された第1の出力電圧を第1の負荷へ供給する第1の平滑手段と、前記インダクタと前記主スイッチとの接続点に1端が接続された、補助スイッチと第2の整流手段とを直列に接続した第2の直列回路と、前記第2の直列回路の他端に接続され、前記第2の直列回路の出力電圧を平滑し、平滑された第2の出力電圧を第2の負荷へ供給する第2の平滑手段と、前記補助スイッチに駆動電圧を供給する蓄電手段と、前記補助スイッチをオフにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより前記第1の出力電圧を制御し、前記補助スイッチをオンにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより前記第2の出力電圧を制御する制御回路と、を有する。
【0008】
他の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、1つの前記入力端子から前記第2の平滑手段を充電する方向に接続されるバイパス用整流手段と、前記第2の平滑手段から前記蓄電手段を充電する方向に接続された充電用出力側整流手段と、を更に有する。
【0009】
別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、1つの前記入力端子から前記蓄電手段を充電する方向に接続された充電用入力側整流手段を更に有する。
【0010】
更に別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、前記補助スイッチと前記第2の整流手段との接続点と、他の1つの前記入力端子と前記主スイッチの接続点との間に接続され、前記主スイッチと同期してオンオフする同期スイッチを更に有する。
【0011】
更に別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、前記第1の出力電圧と前記第2の出力電圧を短絡するように接続する牽引スイッチを有し、前記制御回路は前記第2の出力電圧が所定の電圧より低いと前記牽引スイッチをオン状態にし、前記第2の出力電圧が所定の電圧より高いと前記牽引スイッチをオフ状態にする。
【0012】
更に別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、入力直流電源に接続される入力端子対と、前記入力端子対に接続された、インダクタと、オンオフ動作によって前記インダクタに磁気エネルギーを蓄積させ又は前記インダクタから磁気エネルギーを放出させる主スイッチと、を直列に接続した第1の直列回路と、前記インダクタに1端が接続され、前記インダクタの出力電流を整流する第1の整流手段と、前記第1の整流手段の他端に接続され、前記第1の整流手段の出力電圧を平滑し、平滑された第1の出力電圧を出力する第1の平滑手段と、前記インダクタの出力電流を各々整流し、平滑し、出力電圧が所定の電圧になる様にオンオフ制御する、整流手段と平滑手段と補助スイッチとを各々有するk組(kは自然数)の安定化出力回路と、k個の前記補助スイッチをオフにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより前記第1の出力電圧を制御し、各々の前記補助スイッチを割り当てられた所定期間オンにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより各々の前記安定化出力回路の出力電圧を制御する制御回路と、を有し、少なくとも1つの前記安定化出力回路が、その補助スイッチに駆動電圧を供給する蓄電手段を有する。
【0013】
更に別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、少なくとも1つの前記安定化出力回路が、1つの前記入力端子からその平滑手段を充電する方向に接続されるバイパス用整流手段と、その平滑手段からその蓄電手段を充電する方向に接続された充電用出力側整流手段と、を更に有する。
【0014】
更に別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、少なくとも1つの前記安定化出力回路が、1つの前記入力端子からその蓄電手段を充電する方向に接続された充電用入力側整流手段を更に有する。
【0015】
更に別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、少なくとも1つの前記安定化出力回路が、その補助スイッチとその第2の整流手段との接続点と、他の1つの前記入力端子と前記主スイッチの接続点との間に接続され、前記主スイッチと同期してオンオフする同期スイッチを更に有する。
【0016】
更に別の観点の本発明の多出力DC−DCコンバータは、上記構成に加えて、少なくとも1つの前記安定化出力回路が、前記第1の出力電圧とその安定化出力回路の出力電圧とを短絡するように接続する牽引スイッチを有し、前記制御回路はその安定化出力回路の出力電圧が所定の電圧より低いとその牽引スイッチをオン状態にし、その安定化出力回路の出力電圧が所定の電圧より高いとその牽引スイッチをオフ状態にする。
本発明は、少ない部品点数で各出力を安定に制御できるのに加えて、さらなる高効率化、小型化を実現出来るという作用を有する。
本発明は、例えば入力直流電圧がスイッチの駆動しきい値電圧のレベルまで低くなっても安定して各出力を起動するDC−DCコンバータを実現出来るという作用を有する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施例について、図面とともに記載する。
【0018】
《実施例1》
図1は本発明の実施例1の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。図1に示すように、本発明に係る実施例1の多出力DC−DCコンバータには入力直流電源1から入力直流電圧Eiが入力端子対10a、10bに入力されている。実施例1の多出力DC−DCコンバータは、NチャネルMOSFETからなる主スイッチ21と、インダクタ31と、ダイオードからなる第1の整流手段51と、コンデンサからなる第1の平滑手段61と、NチャネルMOSFETからなる補助スイッチ22と、補助スイッチ22と直列回路を形成するダイオードからなる第2の整流手段52と、コンデンサからなる第2の平滑手段62と、ダイオードからなるバイパス用整流手段53と、コンデンサからなる蓄電手段63と、ダイオードからなる充電用出力側整流手段54と、主スイッチ21と補助スイッチ22をそれぞれ所定のオン期間とオフ期間で駆動する制御回路81が設けられている。
【0019】
第1の平滑手段61から第1の出力端子対11a、11bを通じて第1の出力電圧Vo1を第1の負荷71へ出力し、第2の平滑手段62から第2の出力端子対12a、12bを通じて第2の出力電圧Vo2を第2の負荷72へ出力する。入出力条件はVo1>Vo2>Eiである。補助スイッチ22がオフ状態にある場合は、主スイッチ21とインダクタ31と第1の整流手段51と第1の平滑手段61が、昇圧コンバータとして動作するように構成されている。一方、補助スイッチ22がオン状態にある時は、主スイッチ21とインダクタ31と第2の整流手段52と第2の平滑手段62が昇圧コンバータとして動作するように構成されている。
【0020】
図2は本発明に係る実施例1の多出力DC−DCコンバータにおける定常状態での各部の動作波形図である。図2において、Vg21、Vg22は主スイッチ及び補助スイッチ21、22のオンオフ制御信号(ゲート電圧)を示しており、I21は主スイッチ21を流れる電流を示し、I51、I52は第1及び第2の整流手段51、52を流れる電流を示し、I31はインダクタ31を流れる電流を示している。
【0021】
以下に図2を用いて、本実施例1における多出力DC−DCコンバータの定常状態での動作を説明する。
時刻t0において、主スイッチ21がオンとなると、インダクタ31には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。この時、補助スイッチ22はオフ状態である。
時刻t1において、主スイッチ21がオフになると、インダクタ31に蓄えられた磁気エネルギーは、補助スイッチ22がオフ状態であるので、第1の整流手段51を介して第1の平滑手段61であるコンデンサを充電する電流として放出される。やがて時刻t2において、この電流はゼロとなる。
【0022】
時刻t3において、主スイッチ21がオンになると、インダクタ31には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。この時、補助スイッチ22はオン状態となる。
時刻t4において、主スイッチ21がオフになると、インダクタ31に蓄えられた磁気エネルギーは、補助スイッチ22がオン状態であるので、第2の整流手段52を介して第2の平滑手段62であるコンデンサを充電する電流として放出される。やがて時刻t5において、この電流はゼロとなる。
時刻t6において、補助スイッチ22がオフ、主スイッチ21がオンとなり、時刻t0以降の動作を繰返す。
【0023】
インダクタ31のインダクタンスをL、発振周期をT、補助スイッチ22がオフ状態における主スイッチ21のオン期間をTon1、補助スイッチ22がオン状態における主スイッチ21のオン期間をTon2、第1の負荷71への出力電流をIo1、第2の負荷72への出力電流をIo2とすると、次の関係が成り立つ。
Vo1=Ei+(Ei・Ton1)/(4L・T・Io1)
Vo2=Ei+(Ei・Ton2)/(4L・T・Io2)
このように、主スイッチ21とインダクタ31を共有する2つの昇圧コンバータを、発振周期の1/2で時分割し、それそれ分割した周期において主スイッチ21のオン期間を調整することによって、第1及び第2の出力電圧をそれぞれ所望の電圧に安定化することができる。
【0024】
尚、主スイッチ21は、入力直流電圧Eiを駆動電圧として使用できるため、駆動しきい値電圧をVthとすると、Ei≧Vthであれば良い。しかし、補助スイッチ22は第3の平滑手段63の電圧V63を駆動電圧として用いるため、駆動するにはV63≧Vthとなる必要がある。定常状態においては主スイッチ21のオン状態の時に、蓄電手段63には、充電用出力側整流手段54、補助スイッチ22(もしくはその寄生ダイオード)、主スイッチ21を介して、第2の平滑手段62から電荷が充電される。ダイオードからなる各整流手段の順方向電圧をVFとすると、蓄電手段63の電圧V63はVo2−VFである。
次に、第2の出力電圧Vo2が所望の電圧に至っていない起動時における蓄電手段63の電圧について説明する。
【0025】
図3は本実施例1における起動時の蓄電手段63の充電方法を説明する回路図であり、図中の221は補助スイッチ22の寄生ダイオードである。図3に示しているように、本実施例1では、第2の平滑手段62には予めバイパス用整流手段53を介して、入力直流電源1から充電される。この時、第2の出力電圧Vo2はEi−VFである。そこで、主スイッチ21がオンすることで、蓄電手段63には充電用出力側整流手段54、寄生ダイオード221、主スイッチ21を介して、第2の平滑手段62から電荷が充電され、蓄電手段63の電圧V63は、Ei−3VFとなる。従って、本実施例1における多出力DC−DCコンバータでは、補助スイッチ22を駆動させる条件は、Ei−3VF≧Vthであり、入力直流電圧EiはVth+3VF以上の電圧であれば良い。
【0026】
以上のように、本実施例1によれば、少ない部品点数で、2つの昇圧出力を安定化して出力できるという効果に加えて、補助スイッチとしてNチャンネルMOSFETを用いることができ、さらなる高効率化、小型化ができる。また、NチャンネルMOSFETの駆動しきい値電圧をVthとすると、入力直流電圧EiがVth+3VF以上であれば、実施例1の多出力DC−DCコンバータは起動することができる。
【0027】
《実施例2》
図4は本発明の実施例2の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。図1に示した実施例1の多出力DC−DCコンバータの構成と同様の要素については同じ符号を付与した。図1の構成と異なるところは、蓄電手段63を充電する構成である。即ち、図1におけるバイパス用整流手段53及び充電用出力側整流手段54の代わりに、図4においては、入力直流電源1からダイオードからなる充電用入力側整流手段55が蓄電手段63を充電するように構成されている。また、本実施例2における多出力DC−DCコンバータの定常状態での動作は実施例1の多出力DC−DCコンバータの定常状態の動作と同様であるため説明は省略する。異なる動作は、起動時における蓄電手段63の充電方法である。
【0028】
図5は本実施例2における起動時の蓄電手段63の充電方法を説明する回路図である。図5に示しているように、本実施例2では、主スイッチ21がオンすることで、蓄電手段63には充電用入力側整流手段55、寄生ダイオード221、主スイッチ21を介して、入力直流電源1から電荷が充電される。蓄電手段63の電圧V63は、入力直流電圧Eiからダイオード2素子分の順方向電圧VFを引いたEi−2VFとなる。従って、本実施例2における多出力DC−DCコンバータでは、補助スイッチ22を駆動させる条件は、Ei−2VF≧Vthであり、入力直流電圧EiがVth+2VF以上であれば良い。
【0029】
尚、定常状態においては、蓄電手段63の充電は、補助スイッチ22のオン状態に行えるので、V63はEi−VFとなる。
以上のように、本実施例2によれば、少ない部品点数で、2つの昇圧出力を安定化して出力できるという効果に加えて、補助スイッチとしてNチャンネルMOSFETを用いることができ、さらなる高効率化、小型化ができる。また、実施例1の多出力DC−DCコンバータに比べ、低い入力直流電圧(Vth+2VF)で起動することができる。
【0030】
《実施例3》
図6は本発明に係る実施例3の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。図4に示した実施例2の多出力DC−DCコンバータの構成と同様のものについては同じ符号を付与した。図4の構成と異なるところは、補助スイッチ22と第2の整流手段52の接続点と、入力直流電源1と主スイッチ21の接続点(グラウンド)との間に接続する、前記主スイッチと同期してオンオフするNチャンネルMOSFETからなる同期スイッチ23を追加した点である。
本実施例3における多出力DC−DCコンバータの定常状態での動作は実施例1の多出力DC−DCコンバータの定常状態の動作と同様であるため説明は省略する。異なる動作は、起動時における蓄電手段63の充電方法である。
【0031】
図7は本実施例3における起動時の蓄電手段63の充電方法を説明する回路図である。図7に示しているように、本実施例3では、主スイッチ21がオンすると同期スイッチ23もオンすることで、蓄電手段63には充電用入力側整流手段55、同期スイッチ23を介して、入力直流電源1から電荷が充電される。蓄電手段63の電圧V63は、入力直流電圧Eiから充電用入力側整流手段55の順方向電圧VFを引いたEi−VFとなる。従って、本実施例3の多出力DC−DCコンバータでは、補助スイッチ22を駆動させる条件は、Ei−VF≧Vthであり、入力直流電圧EiはVth+VF以上あれば良い。
以上のように、本実施例3によれば、少ない部品点数で、2つの昇圧出力を安定化して出力できるという効果に加えて、補助スイッチとしてNチャンネルMOSFETを用いることができ、さらなる高効率化、小型化ができる。また、実施例2の多出力DC−DCコンバータに比べ、低い入力直流電圧(Vth+VF)で起動することができる。
【0032】
《実施例4》
図8は本発明に係る実施例4の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。図1に示した実施例1の多出力DC−DCコンバータの構成と同様のものについては同じ符号を付与した。図1の構成と異なるところは、第1の平滑手段61の両端に接続される抵抗91とNチャンネルMOSFETからなるスイッチ24との直列回路と、第1の整流手段51と第1の平滑手段61の接続点と、第2の整流手段52と第2の平滑手段62の接続点との間に接続され、スイッチ24と抵抗91の接続点にゲート端子を接続されたPチャンネルMOSFETからなる牽引スイッチ25と、主スイッチ21と補助スイッチ22をそれぞれ所定のオン期間とオフ期間で駆動し、第2の出力電圧Vo2がVth+2VFより低ければスイッチ24をオン、高ければオフする制御回路82を追加する点である。
本実施例4における多出力DC−DCコンバータの定常状態での動作は実施例1の多出力DC−DCコンバータの定常状態の動作と同様であるため説明は省略する。異なるのは、低入力での起動時の動作である。
【0033】
図9は本実施例4の多出力DC−DCコンバータの起動時における第1の出力電圧Vo1、第2の出力電圧Vo2、蓄電手段63の電圧V63、スイッチ24の駆動信号Vg24の様子を示す。以下、図9を用いて、スイッチ22の駆動しきい値電圧VthがEi−3VFより高い場合(例えばスイッチ22の駆動しきい値電圧Vthが入力直流電圧Eiに等しい場合)の起動時の動作について述べる。
電源投入時、補助スイッチ22の駆動電圧となる蓄電手段63の電圧V63は、主スイッチ21のオン動作により実施例1の多出力DC−DCコンバータと同様にEi−3VFとなる。この電圧では補助スイッチ22は駆動できない。第2の出力電圧はEi−VFであり、Vth+2VFより低いためスイッチ24はオン状態となる。このため、主スイッチ21のオンオフ動作により、第1の出力電圧Vo1が上昇すると、牽引スイッチ25がオン状態となり、第2の出力電圧Vo2及び蓄電手段63の電圧V63も上昇し始める。その後、第2の出力電圧Vo2がVth+2VFとなると、電圧V63はVthとなり補助スイッチ22を駆動することができる。同時にスイッチ24がオフするので、牽引スイッチ25もオフとなる。
【0034】
その後、第1の出力電圧Vo1及び第2の出力電圧Vo2はそれぞれ所定の電圧まで上昇する。従って、本実施例4における多出力DC−DCコンバータではEi−3VFがVthより低くても(例えばEi=Vthであっても)補助スイッチ22を駆動して、第2の出力回路を起動することができる。
以上のように、本実施例4によれば、少ない部品点数で、2つの昇圧出力を安定化して出力できるという効果に加えて、補助スイッチとしてNチャンネルMOSFETを用いることができ、さらなる高効率化、小型化ができる。また、実施例3の多出力DC−DCコンバータに比べ、更に低い入力直流電圧で起動することができる。
【0035】
《実施例5》
図10は本発明に係る実施例5の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。図8に示した実施例4の多出力DC−DCコンバータの構成と同様のものについては同じ符号を付与した。図8の構成と異なるところは、主スイッチ21及びインダクタ31で構成される昇圧コンバータに代えて、主スイッチ21及び26、ダイオード56、インダクタ31で構成される2石式昇降圧コンバータを有している点である。それ以外の点は、実施例4と同様である。
インダクタ31を介して複数の整流・平滑手段が接続され、最大電圧を出力する回路以外の各出力回路に、補助スイッチと整流手段とを直列した直列体を設ける構成とする。これにより、各出力電圧を安定に制御できるという本発明の効果が得られる。詳細な説明は実施例4とほぼ同様であるので省略する。
このように、本発明は昇圧コンバータへの適用に限定されるものではない。
【0036】
尚、上述した実施例1〜5の多出力DC−DCコンバータでは、2出力昇圧(又は昇降圧)コンバータの構成を説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、主スイッチとインダクタを有し、インダクタの出力電圧を第1の整流手段により整流して最も高い電圧である第1の安定化電圧を出力する回路と、インダクタの出力電圧を第2の整流手段と第2の補助スイッチとによって整流し所定の電圧である第2の安定化電圧を出力する回路と、インダクタの出力電圧を第3の整流手段と第3の補助スイッチとによって整流し所定の電圧である第3の安定化電圧を出力する回路と、を有する3出力のDC−DCコンバータは、実施例と同様の効果が得られることは言うまでもない。即ち、n(nは自然数)個のDC−DCコンバータが1組の主スイッチとインダクタとを共有し、最も高い電圧を出力するDC−DCコンバータを除く(n−1)個のDC−DCコンバータのそれぞれに補助スイッチを追加することにより、n個の安定化電圧を低損失で出力することができる。各補助スイッチの駆動電圧源となる各蓄電手段への充電方法は、入力直流電圧の利用が適切であるなら実施例2又は実施例3、出力電圧に適したものがあれば実施例1もしくは実施例4の構成が選択できる。
また、上述した実施例1〜5の多出力DC−DCコンバータでは、補助スイッチとしてNチャンネルMOSFETを用いて説明したが、本発明はこれに限定するものではない。正電圧を印加して駆動するスイッチに対してはすべて有効である。
【0037】
【発明の効果】
以上、実施例に詳細に説明したところから明らかなように、本発明による多出力DC−DCコンバータは、制御された複数の出力電圧を複数の負荷に供給するために、1つのインダクタしか必要としない。各出力はスイッチング制御により一定に保たれる故に、ほとんど損失が発生しない。補助スイッチはスイッチング速度や導通時のオン抵抗の特性が優れる、例えばNチャンネルMOSFETを用いることができ、高周波化、低損失化できる。
本実施例によれば、少ない部品点数で、各出力を安定化して出力できるという効果に加えて、さらなる高効率化、小型化ができるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、例えば入力直流電圧がスイッチの駆動しきい値電圧のレベルまで低くなっても安定して各出力を起動するDC−DCコンバータを実現出来るという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図
【図2】本発明の実施例1に係る多出力DC−DCコンバータの動作を示す波形図
【図3】本発明の実施例1に係る多出力DC−DCコンバータの動作を示す回路図
【図4】本発明の実施例2に係る多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図
【図5】本発明の実施例2に係る多出力DC−DCコンバータの動作を示す回路図
【図6】本発明の実施例3に係る多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図
【図7】本発明の実施例3に係る多出力DC−DCコンバータの動作を示す回路図
【図8】本発明の実施例4に係る多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図
【図9】本発明の実施例4に係る多出力DC−DCコンバータの起動時の各部電圧の変化の様子を示す図
【図10】本発明の実施例5に係る多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図
【図11】従来例の多出力DC−DCコンバータの基本構成を示す図
【図12】従来例の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図
【符号の説明】
1 入力直流電源
2、21、41、43 主スイッチ
3、31 インダクタ
4 シリーズレギュレータ
5、56、77〜79 整流手段
8、81、82、83 制御回路
10a、10b 入力端子対
11a、11b 第1の出力端子対
12a、12b 第2の出力端子対
22、42、44〜46 補助スイッチ
23 同期スイッチ
24、26 スイッチ
25 牽引スイッチ
47〜49 NチャンネルMOSFET
51 第1の整流手段
52 第2の整流手段
53 バイパス用整流手段
54 充電用出力側整流手段
55 充電用入力側整流手段
61 第1の平滑手段
62 第2の平滑手段
63 蓄電手段
71 第1の負荷
72 第2の負荷
91 抵抗
64〜66 出力コンデンサ
74〜76 負荷

Claims (10)

  1. 入力直流電源に接続される入力端子対と、
    前記入力端子対に接続された、インダクタと、オン状態の時に前記入力直流電源からの入力直流電圧を前記インダクタに印加する主スイッチと、を直列に接続した第1の直列回路と、
    前記インダクタと前記主スイッチとの接続点に1端が接続された第1の整流手段と、
    前記第1の整流手段の他端に接続され、前記第1の整流手段の出力電圧を平滑し、平滑された第1の出力電圧を第1の負荷へ供給する第1の平滑手段と、
    前記インダクタと前記主スイッチとの接続点に1端が接続された、補助スイッチと第2の整流手段とを直列に接続した第2の直列回路と、
    前記第2の直列回路の他端に接続され、前記第2の直列回路の出力電圧を平滑し、平滑された第2の出力電圧を第2の負荷へ供給する第2の平滑手段と、
    前記補助スイッチに駆動電圧を供給する蓄電手段と、
    前記補助スイッチをオフにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより前記第1の出力電圧を制御し、前記補助スイッチをオンにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより前記第2の出力電圧を制御する制御回路と、
    を有することを特徴とする多出力DC−DCコンバータ。
  2. 1つの前記入力端子から前記第2の平滑手段を充電する方向に接続されるバイパス用整流手段と、前記第2の平滑手段から前記蓄電手段を充電する方向に接続された充電用出力側整流手段と、を更に有することを特徴とする請求項1に記載の多出力DC−DCコンバータ。
  3. 1つの前記入力端子から前記蓄電手段を充電する方向に接続された充電用入力側整流手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の多出力DC−DCコンバータ。
  4. 前記補助スイッチと前記第2の整流手段との接続点と、他の1つの前記入力端子と前記主スイッチの接続点との間に接続され、前記主スイッチと同期してオンオフする同期スイッチを更に有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の多出力DC−DCコンバータ。
  5. 前記第1の出力電圧と前記第2の出力電圧を短絡するように接続する牽引スイッチを有し、前記制御回路は前記第2の出力電圧が所定の電圧より低いと前記牽引スイッチをオン状態にし、前記第2の出力電圧が所定の電圧より高いと前記牽引スイッチをオフ状態にすることを特徴とする請求項1に記載の多出力DC−DCコンバータ。
  6. 入力直流電源に接続される入力端子対と、
    前記入力端子対に接続された、インダクタと、オンオフ動作によって前記インダクタに磁気エネルギーを蓄積させ又は前記インダクタから磁気エネルギーを放出させる主スイッチと、を直列に接続した第1の直列回路と、
    前記インダクタに1端が接続され、前記インダクタの出力電流を整流する第1の整流手段と、
    前記第1の整流手段の他端に接続され、前記第1の整流手段の出力電圧を平滑し、平滑された第1の出力電圧を出力する第1の平滑手段と、
    前記インダクタの出力電流を各々整流し、平滑し、出力電圧が所定の電圧になる様にオンオフ制御する、整流手段と平滑手段と補助スイッチとを各々有するk組(kは自然数)の安定化出力回路と、
    k個の前記補助スイッチをオフにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより前記第1の出力電圧を制御し、各々の前記補助スイッチを割り当てられた所定期間オンにした状態で前記主スイッチをオンオフ駆動することにより各々の前記安定化出力回路の出力電圧を制御する制御回路と、
    を有し、
    少なくとも1つの前記安定化出力回路が、その補助スイッチに駆動電圧を供給する蓄電手段を有することを特徴とする多出力DC−DCコンバータ。
  7. 少なくとも1つの前記安定化出力回路が、1つの前記入力端子からその平滑手段を充電する方向に接続されるバイパス用整流手段と、その平滑手段からその蓄電手段を充電する方向に接続された充電用出力側整流手段と、を更に有することを特徴とする請求項6に記載の多出力DC−DCコンバータ。
  8. 少なくとも1つの前記安定化出力回路が、1つの前記入力端子からその蓄電手段を充電する方向に接続された充電用入力側整流手段を更に有することを特徴とする請求項6に記載の多出力DC−DCコンバータ。
  9. 少なくとも1つの前記安定化出力回路が、その補助スイッチとその第2の整流手段との接続点と、他の1つの前記入力端子と前記主スイッチの接続点との間に接続され、前記主スイッチと同期してオンオフする同期スイッチを更に有することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の多出力DC−DCコンバータ。
  10. 少なくとも1つの前記安定化出力回路が、前記第1の出力電圧とその安定化出力回路の出力電圧とを短絡するように接続する牽引スイッチを有し、前記制御回路はその安定化出力回路の出力電圧が所定の電圧より低いとその牽引スイッチをオン状態にし、その安定化出力回路の出力電圧が所定の電圧より高いとその牽引スイッチをオフ状態にすることを特徴とする請求項6に記載の多出力DC−DCコンバータ。
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