JP2004111742A - Solar cell - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の太陽電池は、図17に示すように、pn接合による光電変換を行う多結晶Si太陽電池(例えば、特許文献2参照)や、図18に示すように、pin接合による光電変換を行う非晶質Si太陽電池である(例えば、特許文献1参照)。また図示しないが、単結晶Si基板上に、pn接合を形成した単結晶Si太陽電池がある。
【0003】
図17に示す多結晶Si太陽電池においては、支持体を兼ねた基板171上に、光反射効果を有する電極金属層172、電極金属層172と多結晶Si半導体層174との電気的接触を良好にするために設けた、n型不純物およびp型不純物の一方を高濃度にドーピングした多結晶Si半導体層173、多結晶Si半導体層173と同じ伝導型不純物をわずかにドーピングした多結晶Si半導体層174、多結晶Si半導体層173、174と反対の伝導型不純物を高濃度にドーピングした多結晶Si半導体層175、電流を取り出すための集電電極176、効率的に光を取り込むための反射防止層177とから構成されている。
【0004】
また、図18に示す非晶質Si太陽電池においては、支持体を兼ねた基板181上に、光反射効果を有する電極金属層182、非晶質Si半導体からなりn型不純物がドーピングされたn層183、非晶質Si半導体からなり真性半導体であるi層184、非晶質Si半導体からなりp型不純物がドーピングされたp層185、電流を取り出すための集電電極186、効率的に光を取り込むための反射防止層187とから構成されている。
【0005】
また、発電効率を上げるため、図17に示す多結晶半導体で構成したpn接合と、図18に示す非晶質半導体で構成したpin接合とを積層したタンデム構造太陽電池が提案されている。
【0006】
これらの太陽電池以外に、基板側から光を入射させる図19に示すような太陽電池が提案されている。この太陽電池は、光入射側から順に、透明基板191、透明基板191上に、効率的に光を取り込むための反射防止層192、電流を取り出すための集電電極193、非晶質Si半導体からなりp型不純物がドーピングされたp層194、非晶質Si半導体からなり真性半導体であるi層195、非晶質Si半導体からなりn型不純物がドーピングされたn層196、光反射効果を有する電極金属層197とから構成されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−48127号公報 (1993年2月26日公開)
【0008】
【特許文献2】
特開平11−214717号公報 (1999年8月6日公開)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の構成では、以下に記す種々の要因により、発電効率が低いという問題を有している。
【0010】
第1の要因は、反射防止層177、187、192にある。すなわち、上述のような従来の太陽電池(図17〜図19)においては、表面反射を極力抑えることを目的として、光入射面もしくは光入射面の近傍に導電性透明膜からなる反射防止層177、187、192を設けているが、表面反射を完全に零とすることは困難であり、入射光の一部が反射されるという問題が生じる。また、上記反射防止層177、187、192は、一般に、波長依存性を有しており、設計波長中心から光波長がずれることにより、表面反射が増大してしまうという問題も生じる。特に、比較的広い波長の光を光電変換に利用するタンデム構造太陽電池においては、その悪影響は、さらに大きなものとなる。
【0011】
第2の要因は、集電電極176、186、193にある。すなわち、電流を取り出すため、光入射側に設けられた集電電極176、186、193は、入射光を完全に反射してしまうため、確実に発電効率の低下をもたらすことになる。
【0012】
ところで、光を吸収して電荷を発生させ、発電を行う多結晶Si半導体層174、非晶質Si半導体層184、195は、入射した光を吸収するために十分な膜厚が必要なので、発電効率を上げる目的で、その膜厚を厚くすることが考えられる。しかし、半導体層の膜厚が、あまり厚くなると、電荷の走行距離が増大するため、外部に取り出すことのできる電流が減少するという問題が生じる。また、半導体層の膜厚増加は、製造時間、及び、材料使用量増加につながるため、コスト増をひきおこす。
【0013】
したがって、前述のような半導体層等を含む光電変換層の入射光吸収率を改善するためには、半導体層の膜厚自体を増加させることなく、光電変換層への入射光量を如何に増大させるかが、最大の課題であるといえる。これはまた、太陽光などの外部光を無駄なく利用することで、外部出力電流を減少させることなく、半導体層の膜厚を薄くできるようにするには、どうすればよいか、という課題に換言できる。
【0014】
さらに、太陽光などの外部光は光電変換層を常に垂直に照射するとは限らず、場所や季節、時刻によって照射角度が変わることから、前記外部光を無駄なく入射させるためには、太陽電池を設置する場所や太陽の動き等を考慮する必要がある。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、外部光(主に太陽光)の照射角度及び該照射角度の変化を考慮することで前記外部光を効率よく光電変換層に入射させるとともに、光電変換層表面での反射光や光入射側に設けられた集電電極での反射光を光反射層にて反射させることで光電変換層に入射された光をできるだけ外部に逃さないようにし、もって従来の太陽電池より発電効率の高い太陽電池を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る太陽電池は、上記課題を解決するために、光電変換層を有する太陽電池素子と、空気より大きな屈折率を有する光入射側第1透明体および該光入射側第1透明体より大きな屈折率を有する太陽電池素子側第2透明体との間に集光領域を設けた集光素子と、光透過孔を有する光反射層とを備え、光反射層は、集光領域により集光された光が光透過孔を通過した後、太陽電池素子に入射し、太陽電池素子からの反射光が光反射層により反射され、太陽電池素子に再入射するように、太陽電池素子と集光素子との間に形成されていることを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、集光素子に入射した光は、まず、集光素子を構成する光入射側第1透明体、集光領域、及び太陽電池素子側第2透明体を通る。このとき、太陽電池素子側第2透明体から光反射層の方へ出射される光は、集光領域の作用により集光されている。続いて、その集光された光は、光反射層に設けられた光透過孔を抜けて、太陽電池素子に入射する。
【0018】
この場合、集光領域と光透過孔とは、それぞれ複数設けてもよい。また、複数の集光領域のそれぞれの集光位置に1つないし複数の光透過孔を配置してもよい。
【0019】
続いて、太陽電池素子に入射した光は光電変換層を照射し、該光電変換層に吸収されるが、一部は太陽電池素子の表面または内部で反射され反射光となる。その一方で、該反射光の少なくとも一部は、光反射層における光透過孔以外の領域で反射され、太陽電池素子の方へ戻される。すなわち、太陽電池素子と反射層との間では、反射光が多重反射されることにより、光電変換層に照射される光量が増大するため、太陽電池の発電効率(光の利用効率)を高くすることが可能になっている。
【0020】
このとき、光の利用効率をさらに向上させるためには、光透過孔を通過して光反射層と太陽電池素子との間に導入される光量をできるだけ増加させるとよい。
【0021】
そのためには、集光領域で集光された光が形成する光束が、光透過孔の周囲を照射しないよう、該光束を細く絞った上で光透過孔を透過させるのが好ましい。
【0022】
一般に、屈折率の相対的に小さな媒質と大きな媒質との境界に集光機能を有する集光領域を形成した場合、屈折率の小さな媒質に入射する平行光束の入射角がより小さい程、集光領域で集光されて屈折率の大きな媒質中を進む光の集光位置の移動が小さくなる。集光位置の移動が小さくなることにより、光透過孔を透過する光の集光度は高くなる。したがって、集光領域に入射する光の入射角を小さくすることが、光の利用効率を上げるポイントとなる。
【0023】
上記の構成によれば、太陽などの外部光は、集光領域に入射する前に、空気より屈折率の大きい第1透明体表面で屈折されるので、その屈折角は、屈折の法則によって入射角より小さくなる。すなわち、第1透明体を透過した光が集光領域へ入射するので、その入射角は第1透明体を設けていない場合に比較して小さくなる。したがって、集光された光が形成する光束を細く絞ることが可能となる。
【0024】
これにより、該光束に光透過孔の周囲を照射させることなく光透過孔内を通過させることが容易となるので、光反射層と太陽電池素子との間に導入される光量を増加させることができ、もって発電効率を高めることができる。
【0025】
また、本発明に係る太陽電池は、光電変換層を有する太陽電池素子と、集光領域と集光補助層とを有する集光素子と、光透過孔を有する光反射層とを備え、上記集光補助層が、外部光の上記集光領域に対する入射角を、該集光補助層を設けない場合に比較して小さくする機能を有し、光反射層が上記集光領域によって集光された光を光透過孔を介して上記太陽電池素子へ入射させるとともに、該太陽電池素子での反射光を反射し、該太陽電池素子へ再入射させる機能を有することを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、光透過孔群を通過した外部光が、光電変換層と光反射層との間で照射、吸収、一部反射という一連の作用を繰り返すことで光電変換層に照射される光量が増大し、太陽電池の発電効率が高まる点は、既に説明したとおりである。
【0027】
さらに上記の構成では、集光領域へ入射する光の入射角を小さくする機能を有する集光補助層が設けられているので、集光領域への入射角度は、集光補助層がない場合に比較して小さくなり、集光された光が形成する光束を細く絞ることが可能となる。
【0028】
これにより、既に説明したとおり、光反射層と太陽電池素子との間に導入される光量を増加させることができ、もって発電効率を高めることができる。
【0029】
また、本発明の太陽電池は、上記集光曲面が、シリンドリカル状集光曲面であり、上記光透過孔が直線スリット状光透過孔であって、該シリンドリカル状集光曲面の円筒軸の方向と、該直線スリット状光透過孔の延伸方向とが平行に配置されていることを特徴としている。
【0030】
上記の構成において、集光領域により集光される光が、該光透過孔を通過するときの通過光量をできるだけ多くするためには、光透過孔を通過する光の断面形状が、光透過孔の形状と高い類似性を有していること、好ましくは光の断面面積が光透過孔の面積以内となることである。
【0031】
上記の構成によれば、シリンドリカル状集光曲面は、線状の集光状態を作り出すので、光透過孔として、その延伸方向がシリンドリカル状集光曲面の円筒軸と平行に配置された直線スリット状光透過孔を採用することによって、線状に集光された光は直線スリット状光透過孔へと効率良く集光される。
【0032】
この結果、該直線スリット状光透過孔から入射した光が、光電変換層と光反射層との間で多重反射し、光電変換層に照射される光量が一層増大し、発電効率を一層高くすることが可能となる。
【0033】
また、シリンドリカル状集光曲面は細長い集光領域をカバーすることができるので、その細長い集光領域を横に並べれば、大きな集光素子を作製することができる。すなわち、より短小な形状の集光領域と比較して、少ない数の集光領域で集光素子を構成することができるため、集光素子の構成を簡素化し、コストを下げることにも役立つ。このメリットは、光反射層の形成についても同様に当てはまる。
【0034】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記直線スリット状光透過孔を有する光反射層が、上記シリンドリカル状集光曲面の焦点距離よりも、シリンドリカル状集光曲面に近い位置に設けられていることを特徴としている。
【0035】
上記の構成によれば、太陽電池を野外に設置した場合、太陽電池に入射する太陽光線の入射角度には、季節変動が伴う。この季節変動による発電効率の低下を抑制することが、本構成の狙いである。
【0036】
ここで、シリンドリカル状集光曲面を、凸面を上側にして水平面に置いた状態を考え、さらにシリンドリカル状集光曲面を円筒面の一部とする円筒を考える。
この状態で、シリンドリカル状集光曲面の真上から入射する光線と上記円筒の中心線(円筒軸)とを含む垂直面を、該中心線の周りに回転させる回転方向のことを、シリンドリカル状集光曲面に対する「横方向」と定義する。
【0037】
シリンドリカル状集光曲面の真上から入射する光線が、横方向に傾いた状態でシリンドリカル状集光曲面に入射すると、コマ収差の発生により、シリンドリカル状集光曲面の側部に入射した光の集光位置が、シリンドリカル状集光曲面の頂部に入射した光の集光焦点位置よりも、シリンドリカル状集光曲面に近い位置となる。すなわち、光の入射位置により集光位置が異なるため集光状態が劣化する。
【0038】
したがって、上記光反射層を上記シリンドリカル状集光素子の焦点距離に対応する位置に配置した場合、シリンドリカル状集光曲面の頂部に入射した光は、直線スリット状光透過孔を通過するが、シリンドリカル状集光曲面の側部に入射した光は、直線スリット状光透過孔を通過しづらくなるので、その分、発電効率を低下させることになる。
【0039】
これに対して、上記シリンドリカル状集光曲面と上記光反射層との距離が、上記シリンドリカル状集光曲面の焦点距離よりも短くなるように、該シリンドリカル状集光曲面と該光反射層とを配置することにより、光反射層に形成された光透過孔の位置とシリンドリカル状集光曲面の側部に入射した光の集光位置とが接近する。この結果、シリンドリカル状集光曲面の側部に入射した光は、光透過孔群を通過し易くなる。シリンドリカル状集光曲面の頂部に入射した光は、光反射層の位置が光軸方向に変化しても、変わりなく光透過孔を通過する。
【0040】
これにより、シリンドリカル状集光曲面の頂部に入射した光と、側部に入射した光とを、効率良く直線スリット状光透過孔へと集光することが可能となり、太陽光等の光の入射角度が変化した場合においても高い発電効率を得ることが可能となる。
【0041】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記シリンドリカル状集光曲面の焦点距離をFととすると、シリンドリカル状集光曲面の表面と上記直線スリット状光透過孔が設けられた位置との間隔が、(11F/17)以上、(16F/17)以下であることを特徴としている。
【0042】
上記の構成によれば、上記間隔が(11F/17)より小さくなると、入射角が小さい範囲では、直線スリット状光透過孔の位置が、集光位置よりシリンドリカル状集光曲面に近づき過ぎるため、集光される前の広がった状態の光束が、直線スリット状光透過孔を照射することになる。このため、入射角が小さい範囲において、すなわち発電量が本来大きくなる時間帯で、直線スリット状光透過孔を通過できない光が増加し、発電効率が低下する。
【0043】
一方、上記間隔が(16F/17)より大きくなると、入射角が大きい範囲では、集光位置が、直線スリット状光透過孔とシリンドリカル状集光曲面との間に位置し、集光位置と直線スリット状光透過孔の位置とが離れ過ぎるため、集光された後の広がった状態の光束が、直線スリット状光透過孔を照射することになる。このため、入射角が大きい範囲において、直線スリット状光透過孔を通過できない光が増加し、発電効率が低下する。
【0044】
そこで、上記間隔を上記の範囲に設定することにより、入射角の変動によらず、入射光のほとんどが直線スリット状光透過孔を通過することができるので、高い発電効率を維持することができる。
【0045】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記シリンドリカル状集光曲面の幅をWとすると、上記直線スリット状光透過孔の幅が、(W/8)以上、(2W/3)以下であることを特徴としている。
【0046】
上記の構成において、シリンドリカル状集光曲面の幅Wに対し、直線スリット状光透過孔の幅が(W/8)より狭くなると、太陽光の入射角が大きくなる時刻または季節には集光状態が悪くなるため、直線スリット状光透過孔に入射しなくなる太陽光の割合が高くなる。この結果、発電効率が低下する。一方、直線スリット状光透過孔の幅が(2W/3)より広くなると、光電変換層と光反射層との間で多重反射すべき光が、直線スリット状光透過孔から放出される。この結果、入射光の利用効率が低下し、発電効率が低下する。
【0047】
したがって、直線スリット状光透過孔の幅を上記の範囲とすることにより、光の透過率の増大と反射率の増大という、光反射層が備えるべき相反する機能を最適化することができる。
【0048】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記光反射層と上記光電変換層との間に、上記光電変換層の光電変換に寄与する波長の蛍光を発する透明基板が設けられていることを特徴としている。
【0049】
上記の構成により、集光素子によって集光された光は、光透過孔を通過して透明基板に入射する。該透明基板は、その蛍光特性によって、上記光電変換層の光電変換に寄与しない波長の光を吸収し、上記光電変換層の光電変換に寄与する波長の光に変換した上で、蛍光として発する。発生した蛍光は直接、あるいは一旦反射層で反射された後、上記光電変換層に照射される。
【0050】
したがって、光電変換に寄与する波長の光の光量が増大するので、太陽電池の発電効率を一層高くすることが可能となる。
【0051】
なお、本発明として記載した構成を、前記発明として記載した各構成と、必要に応じて任意に組み合わせてもよい。
【0052】
また、本発明に係る太陽電池は、上記光反射層と上記光電変換層との間の積層構造中に、上記光電変換層の光電変換に寄与する波長の蛍光を発する透明接着剤層が含まれていることを特徴としている。
【0053】
上記の構成において、光反射層と上記光電変換層との間には、透明接着剤層が介在する色々な態様の積層構造を含めることができる。例えば、集光素子の太陽電池素子側の面に光反射層を形成した集光素子を、透明接着剤層を介して太陽電池素子に接着固定してもよい。あるいは、集光素子と太陽電池素子との間隔を制御する透明基板を、透明接着剤層を介して集光素子と太陽電池素子との間に接着固定してもよい。あるいは、集光素子側の面に光反射層を形成した透明基板を、透明接着剤層を介して太陽電池素子に接着固定してもよい。
【0054】
上記のように、各種態様を取り得る積層構造中に、上記の蛍光特性を有する透明接着剤層が介在することにより、集光素子によって集光された光は、光反射層の光透過孔を通過して積層構造中の透明接着剤に入射する。これによって、太陽電池の発電効率を一層高めることができる理由は、既に説明した蛍光特性を有する透明基板の働きと同様である。
【0055】
また、光反射層と上記光電変換層との間に、透明接着剤層が介在する積層構造を形成することにより、太陽電池の構造的、機械的強度が高められ、また製造プロセスにおいて、破損等による歩留まり低下を抑制することもできる。
【0056】
なお、本発明として記載した構成を、前記発明として記載した各構成と、必要に応じて任意に組み合わせてもよい。
【0057】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記シリンドリカル状集光曲面の円筒軸方向を含み、かつ、集光素子に垂直な平面が、東西方向を向くように設置されていることを特徴としている。
【0058】
上記の構成により、朝方および夕方において、太陽光が東西方向の斜め上からシリンドリカル状集光曲面に入射する場合において、光軸を含みかつ円筒軸を含む平面と、集光素子が設けられた平面とが成す角度を常に一定とすることができ、シリンドリカル状集光曲面により直線状に集光される光は、常に、光軸を含みかつ円筒軸を含む平面上に集光されることになる。
【0059】
また、前述の構成によれば、シリンドリカル状集光曲面の円筒軸の方向と、該直線スリット状光透過孔の延伸方向とが平行に配置されているから、上記直線スリット状光透過孔は、光軸を含みかつ円筒軸を含む平面上に配置されている。
【0060】
したがって、1日の太陽光の入射角度変化に対応して、該シリンドリカル状集光曲面と該直線スリット状光透過孔とを相対的に移動させることなく、太陽光を効率良く直線スリット状光透過孔へと集光することが可能となる。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の太陽電池について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0062】
図1は、本発明の太陽電池の断面斜視図を示している。
【0063】
本発明の太陽電池は、支持体を兼ねた基板1上に光電変換層2を設けた太陽電池素子と、光入射側第1透明体8と太陽電池素子側第2透明体3とにより構成され、各透明体3・8間にシリンドリカル状集光曲面群4が設けられた集光素子とを有している。
【0064】
また、該太陽電池素子側第2透明体3における太陽電池素子側(光出射側)の表面に、直線スリット状光透過孔群6を有する光反射層5が設けられている。
【0065】
該シリンドリカル状集光曲面群4は、各シリンドリカル状集光曲面(集光領域)の凸面が光入射側を向き、複数のシリンドリカル状集光曲面が、それぞれの円筒軸を平行にして並列されている。なお、上記円筒軸とは、シリンドリカル状集光曲面を円筒面の一部とする円筒を考えたとき、その円筒の中心軸を意味する。
【0066】
また、上記直線スリット状光透過孔群6は、個々の該シリンドリカル状集光曲面に対応した直線スリット状光透過孔で構成されている。さらに、シリンドリカル状集光曲面で直線状に集光された光が、直線スリット状光透過孔を最も効率良く通過するようにとの観点で、該シリンドリカル状集光曲面の円筒軸の方向と、該直線スリット状光透過孔の延伸方向とが平行になるように配置されている。
【0067】
ここで、該直線スリット状光透過孔は、図1に示すように、対応するシリンドリカル状集光曲面に対して、真上から入射する光の光軸上であって、その光が集光される位置に配置されている。
【0068】
上記の構成において、光入射側第1透明体8に垂直に入射する入射光7は、そのままシリンドリカル状集光曲面群4にも垂直に入射し、シリンドリカル状集光曲面群4により、太陽電池素子側第2透明体3の表面に設けられた直線スリット状光透過孔群6に集光された後、太陽電池素子の光電変換層2へと照射される。
光電変換層2からの反射光は、集光素子に設けられた光反射層5によって反射され、再度、太陽電池素子の光電変換層2へと入射する。このように、直線スリット状光透過孔群6から入射した光が、太陽電池素子と光反射層5との間で多重反射する、すなわち太陽電池素子での吸収と一部反射とを繰り返すことにより、太陽電池素子の発電効率を高めることが可能となる。
【0069】
したがって、上記光反射層5としては、少なくとも、光電変換層2からの反射光を、直線スリット状光透過孔群6以外の領域で、反射することが可能であれば良く、光電変換層2に対向する面が、光を反射することが可能な光反射層5であればよい。
【0070】
一方、光反射層5の光入射側の面、すなわち、シリンドリカル状集光曲面群4に対向する面においては、光反射機能を有しても、光吸収機能を有してもかまわない。しかし、光吸収機能を持たせるためには、光吸収機能を有する層を付加する必要があるため、コストアップにつながる。したがって、光反射性を有する材料のみで光反射層5を形成した構成、すなわち、該光反射層5の光入射側の面も、光反射機能を有していることが望ましい。
【0071】
また、ここでは、集光領域を有する集光素子として、シリンドリカル状集光曲面を用いて説明したが、直線スリット状光透過孔群6に光を集光する機能を有しておれば良く、これに限られるものではない。例えば、図1においては、常に曲率半径の等しいシリンドリカル状集光曲面が並列配置された集光素子について示しているが、シリンドリカル状集光曲面の頂部から側部にかけて、徐々に曲率半径が小さくなるようなシリンドリカル状集光曲面を用いることにより、側部において発生するコマ収差を低減することが可能となり、入射角増大による発電効率の低下を抑制することが可能となる。
【0072】
また、個々の集光領域をフレネル集光素子により構成することによっても、直線スリット状光透過孔群6に光を集光することが可能である。この場合、凹凸段差の少ないフレネル集光素子を用いることにより、集光素子を薄くすることが可能となり、太陽電池の薄型化を実現することができる。
【0073】
また、光電変換層2としては、従来技術において述べたような多結晶Si太陽電池、非晶質Si太陽電池、タンデム構造の太陽電池等の光電変換層を用いることが可能である。また、他に、単結晶Si太陽電池や、CuInSe2、Cu(In,Ga)(S,Se)2、CuGaSe2などのCIS系太陽電池等に用いられている光電変換層を用いることも可能である。
【0074】
図2は、太陽電池素子の一例を示しており、支持体を兼ねた基板1上に、光反射効果を有する電極金属層9、電極金属層9と半導体層との電気的接触を良好にするために設けた、p型n型いずれかの伝導型の不純物を高濃度にドーピングした多結晶Si半導体層10、多結晶Si半導体層10と同じ伝導型の不純物をわずかにドーピングした多結晶Si半導体層11、多結晶Si半導体層10、11と反対の伝導型の不純物を高濃度にドーピングした多結晶Si半導体層12、電流を取り出すための集電電極13、効率的に光を取り込むための導電性透明膜からなる反射防止層14とで構成されている。
【0075】
このような太陽電池素子は、反射防止層14側から太陽光が導入され、多結晶Si半導体層で光電変換が行われる。このとき、該反射防止層14は、一般に波長依存性を有しており、全ての波長の光の反射を完全に防止することは不可能なので、該反射防止層14からの反射光が存在することになる。また、電流を取り出すための集電電極13に照射された光は、該集電電極13により完全に反射されることになる。
【0076】
本発明の太陽電池においては、上記太陽電池素子からの反射光を、集光素子に設けた光反射層5で反射させ、再度太陽電池素子へと入射させるようになっている。これにより、光透過孔群6から入射した光を、太陽電池素子の光電変換層2と光反射層5との間で多重反射させることができるので、太陽電池素子の発電効率を高めることができる。
【0077】
次に、図3及び図4は、上記太陽電池の設置方法について説明する図である。
【0078】
ここで、本明細書においては、図3に示すように、シリンドリカル状集光曲面群4の円筒軸方向を縦方向15と呼び、縦方向15と直交し、光入射側第1透明体8の光入射面に平行な方向を横方向16と呼ぶこととする。
【0079】
太陽光を光源とする太陽電池においては、入射光7の入射角度によらず、効率の良い発電を行う必要がある。例えば、図4に示すように、朝8時には、入射光7は東斜め上から太陽電池へと入射し、正午12時には、入射光7は垂直上方から太陽電池へと入射し、夕方16時には、入射光7は西斜め上から太陽電池へと入射する。効率の良い発電を行うためには、このように異なる入射角度の入射光7を、シリンドリカル状集光曲面群4で集光し、効率良く、直線スリット状光透過孔群6へと入射させることが必要となる。
【0080】
図5は、特願2001−296409号(本願出願前の確認時点において未公開)において、我々が出願した太陽電池の断面斜視図である。
【0081】
図5に示すように、集光素子が太陽電池素子側第2透明体3のみで構成された太陽電池については、横方向16の斜め上から入射光7が入射角Rで入射する場合、発電効率が著しく低下する。これは、光軸が直線スリット状光透過孔群6からずれるため、シリンドリカル状集光曲面群4により集光される入射光7が、直線スリット状光透過孔群6に入射せず、光反射層5により反射されるからであり、太陽電池の光電変換層2に太陽光が照射されなくなるからである。
【0082】
一方、縦方向15の斜め上から入射光7が入射角Qで入射する場合、光軸を含みかつ円筒軸を含む平面の傾きは、入射角Qに依存せず一定であり、シリンドリカル状集光曲面群4により線状に集光される位置は該平面上に存在する。そのため、光軸が直線状スリット状光透過孔群群6と一致したままであり、シリンドリカル状集光曲面群4により集光される入射光7は、直線スリット状光透過孔群6に入射する。この結果、太陽光が斜め上から入射する場合においても、高い発電効率を維持することが可能となる。
【0083】
以上の状況を鑑み、上記シリンドリカル状集光曲面群4の縦方向15が、太陽の日周運動の進行方向、すなわち東西方向と一致するように太陽電池を設置する。すなわち、シリンドリカル状集光曲面の円筒軸方向を含み、かつ、集光素子に垂直な平面が、東西方向を向くように設置する。これにより、終日にわたり、高い発電効率を維持することができる。
【0084】
本発明の太陽電池においても、図5に示す太陽電池と同様な理由から、上記設置方法に基づいて、縦方向15が東西方向と一致すべく設置されることが望ましい。本発明の太陽電池は、図5に示す太陽電池に対して、入射光7の入射角度Qが大きくなった場合において、さらに高い発電効率を維持することを目的として、屈折率の異なる光入射側第1透明体8と太陽電池素子側第2透明体3とにより構成され、各透明体2・3間にシリンドリカル状集光曲面群4が設けられた集光素子を用いた太陽電池である。
【0085】
以下、太陽電池のシリンドリカル状集光曲面群4の円筒軸方向が東西方向と一致するように配置されているものとして、本発明の太陽電池と図5の太陽電池との違いについて説明する。
【0086】
図5に示す上記光入射側第1透明体8を設けていない太陽電池では、太陽光7が、縦方向15に対し入射角Q=Q1で入射する場合、シリンドリカル状集光曲面群4に対して、入射角Q1の入射光7が入射することになる。
【0087】
これに対して、図3に示す光入射側第1透明体8を設けた太陽電池では、図6に示すように、入射角Q1で光入射側第1透明体8に入射した入射光7は、入射角Q1より小さい屈折角(Q2)で屈折する。これは、光入射側第1透明体8の屈折率n1が、光が入射してくる空気の屈折率n0より大きいためである。
【0088】
したがって、光入射側第1透明体8と太陽電池素子側第2透明体3との界面に設けられたシリンドリカル状集光曲面群4への太陽光の入射角Q2は、光入射側第1透明体8での屈折角と等しく、入射角Q1よりも小さくなる。すなわち、光入射側第1透明体8を設けることにより、シリンドリカル状集光曲面群4への太陽光の入射角度を小さくすることができる。
【0089】
なお、入射角Q2は、入射角Q1、及び、屈折率n0とn1から、屈折の法則(n0sinQ1=n1sinQ2)を満足すべく決定される。
【0090】
図7は、図5に示す上記光入射側第1透明体8を設けていない太陽電池に対して、その縦方向15の斜め上から入射角Q1を、0°、40°、80°と変えて太陽光が照射された場合に、シリンドリカル状集光曲面群4により集光される光の光路がどのように変化するかを計算した結果を示している。なお、図中の数値目盛りの単位はmmである。
【0091】
その計算において、空気の屈折率n0を1.0とし、太陽電池素子側第2透明体3の屈折率n2を1.5とし、曲率半径10mmのシリンドリカル状集光曲面群4が、幅12mmの間隔で並んでいる場合について行った。
【0092】
なお、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子との間の屈折率が、太陽電池素子側第2透明体3の屈折率n2と異なる場合、直線スリット状光透過孔群6を透過した光は、屈折することになるが、直線スリット状光透過孔群6を透過した光は、全て光電変換層2へと到達し、光電変換に寄与する光となるため、特に考慮する必要は無い。そこで、ここでは、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子との間の屈折率が、太陽電池素子側第2透明体3の屈折率n2と等しいとして計算を行った。
【0093】
図7において、(a)、(b)、(c)は、それぞれ、Q1=0°、Q1=40°、Q1=80°の場合について計算した結果である。縦方向15(図5)の斜め上からの入射光7は、太陽電池素子側第2透明体3の中を縦方向15に沿って進みながら集光されることになるが、図7においては、光の集光状態を太陽電池の縦断面に投影して、入射角度による集光状態の変化を調べている。
【0094】
図7(a)〜(c)からわかるように、縦方向15に対する入射角度が大きくなることで、入射光の集光位置は、シリンドリカル状集光曲面群4の方向に近づくように移動する。この結果、入射角Q1が80°になると、図7(c)に示すように、直線スリット状光透過孔群6に入射する光は、入射光のごく一部の光となり、ほとんどの入射光が光反射層5上に照射され、光反射層5により反射されてしまう。このため、発電効率が著しく低下することになる。
【0095】
これに対して、図8は、図3に示す本発明の太陽電池について、同様な計算を行った結果を示している。その計算において、空気の屈折率n0を1.0とし、光入射側第1透明体8の屈折率n1を1.4とし、太陽電池素子側第2透明体3の屈折率n2を1.9とし、曲率半径10mmのシリンドリカル状集光曲面群4が、幅12mmの間隔で並んでいる場合について行った。
【0096】
なお、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子との間の屈折率が、太陽電池素子側第2透明体3の屈折率n2と異なる場合、直線スリット状光透過孔群6を透過した光は、屈折することになるが、ここでは、上述したように、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子との間の屈折率が、太陽電池素子側第2透明体3の屈折率n2と等しいとして計算を行った。
【0097】
図8において、(a)、(b)、(c)は、図7の場合と同様に、それぞれ、Q1=0°、Q1=40°、Q1=80°の場合について計算した結果である。
縦方向15の斜め上からの入射光7は、集光素子の中を縦方向15に沿って進みながら集光されることになるが、図8においては、光の集光状態を縦断面に投影して、入射角度による集光状態の変化を調べている。
【0098】
図6において説明したように、入射光7が屈折率1.0(n0)の大気中から、屈折率1.4(n1)の光入射側第1透明体8へと入射し屈折することにより、シリンドリカル状集光曲面群4へと入射する光の実質入射角Q2は、屈折の法則に従って小さくなり、(b)の入射角Q1=40°の場合、実質入射角Q2=27.3°となり、(c)の入射角Q1=80°の場合、実質入射角Q2=44.7°となる。
【0099】
このため、図8(a)〜(c)からわかるように、縦方向15に対する入射角Q1が大きくなっても、入射光の集光位置が、シリンドリカル状集光曲面群4の方向に近づく移動量は、図7(a)〜(c)の場合と比べて格段に小さくなる。
この結果、入射角Q1が80°になっても、図8(c)に示すように、直線スリット状光透過孔群6に入射できない光は、入射光のごく一部の光となり、ほとんどの入射光が直線スリット状光透過孔群6を通過することができる。
【0100】
このように、光入射側第1透明体8の集光補助層としての作用によって、実質入射角Q2が小さくなることにより、実際の太陽光の入射角Q1が大きくなった場合においても、効率良くスリット状光透過孔群6へと入射光を集光させることが可能である。したがって、光入射側第1透明体8を備えていない太陽電池と比較して、発電効率が、太陽光の入射角によらず、高く維持されることになる。
【0101】
また、図8(a)、(b)、(c)は、本発明の太陽電池において、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離Fの位置、すなわち、入射角Q1=0°である図8(a)の集光位置に、直線スリット状光透過孔群6を設けた場合の様子を示している。このとき、図7との比較では直線スリット状光透過孔群6における光透過率は全体に高いものの、図8(a)と図8(c)とを比較した場合には、図8(c)の方が図8(a)より発電効率が低下してしまう。これは、既に説明したように、入射角Q1が大きくなる程、集光位置がシリンドリカル状集光曲面群4へと近づくことにより、入射光の一部が光反射層5により反射され、直線スリット状光透過孔群6へと集光される光が減少するからである。
【0102】
したがって、本発明の太陽電池においては、図9に示すように、直線スリット状光透過孔群6を有する光反射層5とシリンドリカル状集光曲面群4との距離d(図1および図9(b)参照)を、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離Fよりも小さくする工夫を加えた。すなわち、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離Fよりもシリンドリカル状集光曲面群4に近い位置に、直線スリット状光透過孔群6を設けると、直線スリット状光透過孔群6の光透過率をさらに高めることができる。
【0103】
さらに、直線スリット状光透過孔群6のスリット幅を最適化することにより、図9(a)に示す入射角Q1=0°の場合においても、図9(c)に示す入射角Q1=80°の場合においても、すべての入射光を直線スリット状光透過孔群6へと集光することが可能となり、一層高い発電効率を実現することができる。詳しい検討結果は、後述する。
【0104】
【実施例】
[実施例1]
本発明の実施例1として図1に示す太陽電池を図1と図2に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0105】
図1または図2に示す太陽電池素子2は、従来と同様な方法により作製した。
以下にその作製方法を示す。
【0106】
基板1と光電変換層2とからなる太陽電池素子は、図2に示すように、支持体を兼ねたステンレス製の基板1上に、光反射効果を有する膜厚100nmのAl0.95Ti0.05合金からなる電極金属層9をスパッタリングにより形成した後、電極金属層9と半導体層との電気的接触を良好にするために設けた、p型n型いずれかの伝導型の不純物を高濃度にドーピングした多結晶Si半導体層10、多結晶Si半導体層10と同じ伝導型の不純物をわずかにドーピングした多結晶Si半導体層11、多結晶Si半導体層10、11と反対の伝導型の不純物を高濃度にドーピングした多結晶Si半導体層12をプラズマCVD装置により順次形成した。
【0107】
多結晶Si半導体層10は、基板温度250℃の条件で、SiH4ガス、H2ガス、PH3ガスの混合比を最適化した混合ガスをCVD装置に導入し、ガス圧20Paとして、100Wの高周波電力を投入することにより形成した。こうして、電極金属層9上には、Pが高濃度にドープされた膜厚30nmの多結晶Si半導体層10を堆積した。
【0108】
次に、多結晶Si半導体層11は、基板温度550℃の条件で、SiH4ガス、H2ガス、PH3ガスの混合比を最適化した混合ガスをCVD装置に導入し、ガス圧50Paとして、350Wの高周波電力を投入することにより形成した。こうして、多結晶Si半導体層10上には、Pがわずかにドーピングされた膜厚150nmの多結晶Si半導体層11を堆積した。
【0109】
従来の太陽電池においては、多結晶Si半導体層11は、光を吸収し、電荷を発生させ、発電を行う層であり、十分に光を吸収させるため、通常その厚さが5000nm以上50000nm以下に設定されるこれに対し、本発明においては、直線スリット状光透過孔群6からの入射光が、太陽電池素子の光電変換層2と光反射層5との間で多重反射するため、効率的に光を吸収させることができるので、多結晶Si半導体層11を薄くすることが可能である。すなわち、その膜厚を100nm以上3000nm以下と薄い場合においても高い発電効率を得ることができる。したがって、多結晶Si半導体層13の形成時間を大幅に短縮することが可能となり、太陽電池の低コスト化を実現することができる。
【0110】
次に、多結晶Si半導体層12は、基板温度350℃の条件で、SiH4ガス、H2ガス、BF3ガスの混合比を最適化した混合ガスをCVD装置に導入し、ガス圧50Paとして、100Wの高周波電力を投入することにより形成した。多結晶Si半導体層11上には、Bがドーピングされた膜厚15nmのp型の多結晶Si半導体層12を堆積した。
【0111】
次に、多結晶Si半導体層10〜12で構成されるpn接合を形成した基板1をスパッタリング装置に取り付け、くし型の集電電極13の形状に対応した遮蔽マスクを基板1の多結晶Si半導体層12の表面に装着した状態で、AlTi合金ターゲットを用いて膜厚100nmのAl0.95Ti0.05合金からなる幅0.1mm、間隔5mmのくし型の集電電極13を形成した。
【0112】
最後に、In2O3ターゲットを用い、酸素雰囲気中で反応性スパッタリングを行うことにより、多結晶Si半導体層12及び集電電極13上に、膜厚65nmの導電性透明膜14を形成した。
【0113】
一方、図1の光入射側第1透明体8、太陽電池素子側第2透明体3、シリンドリカル状集光曲面群4からなる集光素子は次のようにして作製した。
【0114】
まず、ロール法により、片面にシリンドリカル状集光曲面群4を有し、もう一方の面を平面とした鉛ガラスからなる太陽電池素子側第2透明体3を形成した。
該太陽電池素子側第2透明体3は、屈折率が1.9であった。また、該シリンドリカル状集光曲面群4は、曲率半径10mmのシリンドリカル状集光曲面が、幅12mmの間隔で並んだ構成とした。
【0115】
次に、上記太陽電池素子側第2透明体3の平坦な面上に、直線スリット状光透過孔群6に対応した遮蔽マスクを装着した状態で、AlTi合金ターゲットを用いたスパッタリングにより、膜厚100nmのAl0.95Ti0.05合金からなる光反射層5を形成し、直線スリット状光透過孔群6を併せて形成した。該直線スリット状光透過孔群6のスリット幅WSは、シリンドリカル状集光曲面群4の幅Wの1/6の幅(WS=2mm)とした。
【0116】
次に、上記太陽電池素子側第2透明体3のシリンドリカル状集光曲面群4を覆うように、フルオロビニルエーテルを使用した透明フッ素樹脂を溶融状態でコーティングし、光入射面側を平らに成形した後、冷却固化させることにより、光入射側第1透明体8を形成した。該光入射側第1透明体8は、屈折率が1.4であり、その厚みは、最も薄い部分において、0.5mmであった。
【0117】
上記太陽電池素子と太陽電池素子側第2透明体3との間の外縁部分に、スペーサを設け、両者の間隔が10mmとなるように固定配置して、発電効率を調査した。
【0118】
ここで、光入射側第1透明体8を形成していない図5に示す太陽電池を比較例1とし、集光素子がなく太陽電池素子のみの太陽電池を比較例01として、同様に発電効率を調査した。
【0119】
【表1】
【0120】
表1は、実施例1の太陽電池について、直線スリット状光透過孔群6の形成位置、すなわち、太陽電池素子側第2透明体3の厚さdを変えた場合において、光の入射角Qとともに発電効率がどのように変化するかを調べた結果である。比較例1については、光入射側第1透明体8が存在しないため、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離が20mmとなっており、太陽電池素子側第2透明体3の厚さを、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離と同じ20mmとした。
【0121】
また、実施例1においては、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離34mmよりも、太陽電池素子側第2透明体3の厚さdが薄い範囲において調査を行った。光源としては、太陽光シミュレーターを用い、100mW/cm2の強度の光を入射角Qを変えて照射した。
【0122】
また、表1は、発電効率調査時に、並べて配置した比較例01の太陽電池の開放電圧V及び短絡電流Iを100%として、実施例1及び比較例1の太陽電池の開放電圧Vと短絡電流Iの大きさを比較例01と比較した結果を示している。
【0123】
比較例1においては、入射角Q=0°の場合、全ての入射光が直線スリット状光透過孔群6に集光されるため、比較例01の太陽電池よりも高い発電効率を実現することができている。しかし、入射角が大きくなることにより、発電効率が急激に低下し、入射角Q=80°においては、比較例01の20%程度の開放電圧と短絡電流しか得られないことがわかる。
【0124】
次に、実施例1において、太陽電池素子側第2透明体3の板厚dをシリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離Fと等しくしたd=34mmの場合、比較例1に比べると、入射角が大きくなった場合において、発電効率が大幅に改善されていることがわかる。また、Q=80°の場合に、比較例01の太陽電池と比べて僅かに発電効率が劣化しているが、発電量が大きくなる時間帯、すなわち、入射角が小さいQ=0°やQ=40°において、高い発電効率が実現されており、1日のトータルの発電量を考えると、比較例01の太陽電池に比べてより多くの発電量を得ることができた。
【0125】
さらに、板厚dを変えた太陽電池について調査した結果、表1に示すように、板厚dを22mm以上32mm以下とすることにより、全ての入射角において、比較例01よりも大きな開放電圧と短絡電流を得ることが可能であることを確認した。
【0126】
太陽電池素子側第2透明体3の板厚dが18mmとさらに薄くなると、発電量が大きくなる時間帯、すなわち、入射角が小さい範囲において、直線スリット状光透過孔群6へと集光される光が減少し、開放電圧及び短絡電流が低下することになる。これは、入射角が小さい範囲では、直線スリット状光透過孔群6の位置が、集光位置よりシリンドリカル状集光曲面群4に近づき過ぎるため、集光される前の広がった状態の光束が、直線スリット状光透過孔群6を照射することになるからである。
【0127】
このように、焦点距離Fが34mmであるのに対して、板厚dが22mm(11F/17)以上、32mm(16F/17)以下の範囲において、すべての入射角の範囲において、比較例01よりも大きな開放電圧と短絡電流が得られる。
【0128】
次に、板厚dを最適位置、すなわち、28mmの位置に固定して、直線スリット状光透過孔群6のスリット幅WSを変えて、開放電圧Vと短絡電流Iとを調査した結果を表2に示す。
【0129】
【表2】
【0130】
表2に示すように、シリンドリカル状集光曲面群4の幅Wが12mmであるのに対して、スリット幅WSを1.5mm(W/8)以上とし、8.0mm(2W/3)以下とすることにより、全ての入射角の範囲で、比較例01よりも大きな開放電圧Vと短絡電流Iが得られた。
【0131】
スリット幅WSがW/8より狭くなると、集光された光の一部が光反射層5により反射され、太陽電池素子に到達しなくなるため、発電効率の低下につながる。また、スリット幅WSが2W/3より広くなると、直線スリット状光透過孔群6から入射した光が、再度、直線スリット状光透過孔群6から放射され、多重反射の効率が低下するため、発電効率の低下につながる。
【0132】
以上のように、本発明の太陽電池においては、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離をFとして、シリンドリカル状集光曲面群4の表面から直線スリット状光透過孔群6までの距離(d)を、少なくとも、(11F/17)以上、(16F/17)以下とすることが好ましい。また、シリンドリカル状集光曲面群4の幅をWとして、直線スリット状光透過孔群6のスリット幅WSを(W/8)以上、(2W/3)以下とすることが望ましい。
【0133】
ところで、本実施例においては、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子との間の外縁部分にスペーサを設け、両者を所定の間隔で固定配置した構成について説明した。しかし、それに限定されず、紫外線硬化樹脂等の透明接着剤を用いて、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子とを接着固定してもよい。これにより、より強固に集光素子と太陽電池素子とを固定することが可能となり、太陽電池の信頼性が向上する。
【0134】
ここで、太陽電池素子の光電変換層2と光反射層5との間で安定した多重反射を実現するためには、光電変換層2により反射された光が、すぐに光透過孔群6から漏れ出さないように、該透明接着剤層の層厚を2mm以上とすることが望ましい。また、紫外線硬化樹脂が厚くなり過ぎると、樹脂硬化のための時間が長くなり、太陽電池製造のスループットが低下することになる。したがって、紫外線硬化樹脂層の層厚としては、15mm以下とすることが望ましい。
【0135】
また、蛍光性微粒子を分散した紫外線硬化樹脂を用いて、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子とを接着固定することにより、さらに発電効率を高くすることが可能となる。例えば、粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を、紫外線硬化樹脂に10体積%含有させ、太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子とを、5mm厚の該紫外線硬化樹脂を用いて接着固定した太陽電池を作製した。この蛍光粒子は、光電変換に利用されない波長400nm近傍の光を、光電変換に利用される波長600nm近傍の光に変換し、蛍光粒子から発生する波長600nm近傍の光が、太陽電池素子の光反射層5と光電変換層2との間で吸収、一部反射を繰り返すことにより、太陽電池の発電効率を高くすることが可能となる。
【0136】
蛍光粒子を含有しない紫外線硬化樹脂を用いて、集光素子と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池と、蛍光粒子を含有した紫外線硬化樹脂を用いて、集光素子と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池とに対して、太陽光シミュレーターを用いて、100mW/cm2の強度の光を、入射角Qを0°、40°、80°として入射させ、両者の開放電圧Vと短絡電流Iを比較した結果、蛍光粒子を含有させることにより、全ての入射角において、開放電圧Vが約13%大きくなり、短絡電流Iが約11%大きくなることが確認された。
【0137】
なお、実施例1に記載の太陽電池においては、図2に示すようにステンレス基板1上に、電極金属層9、多結晶Si半導体層10、多結晶Si半導体層11、多結晶Si半導体層12、集電電極13、導電性透明膜14を形成した多結晶Si太陽電池を用いたが、これに限られるものではない。すなわち、太陽電池素子として、図18に示す非晶質Si太陽電池素子を用いることも可能であり、また、さらに発電効率を上げるため、図17に示す多結晶半導体で構成したpn接合と、図18に示す非晶質半導体で構成したpin接合とを積層したタンデム構造太陽電池素子を用いることも可能である。
【0138】
なお、実施例1に記載の太陽電池においては、集光素子として、透明フッ素樹脂からなる光入射側第1透明体8を用い、鉛ガラスからなる太陽電池素子側第2透明体3を用いたが、これに限られるものではない。すなわち、空気の屈折率をn0とし、光入射側第1透明体8の屈折率をn1とし、太陽電池素子側第2透明体3の屈折率をn2とすれば、n0<n1<n2となるような材料により、光入射側第1透明体8と太陽電池素子側第2透明体3を構成することにより、光入射側第1透明体8は、シリンドリカル状集光曲面群4に対する入射角を小さくする集光補助層として機能することが可能である。
【0139】
なお、実施例1に記載の太陽電池においては、シリンドリカル状集光曲面群4として、曲率半径が一定な集光曲面群を用いたが、これに限られるものではない。直線スリット状光透過孔群6へと効率良く太陽光を集光することが可能であれば、曲率半径が異なる集光曲面を組み合わせて配列することも可能である。
【0140】
なお、実施例1に記載の太陽電池においては、蛍光粒子として、粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を用いた例について記載したが、これに限られるものではない。
【0141】
例えば、蛍光粒子として、粒径2〜20μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの性蛍光粒子を使用することにより、200〜450nmの波長の光を吸収し、625nmの波長の光を放射させることが可能である。また、Er3+イオンを含有した酸化フッ化物系結晶化ガラスを用いることにより、800nm近傍の波長の光を吸収し、550〜660nmの波長の光を放射させることが可能である。
【0142】
これら以外の蛍光材料として、酸化ストロンチウムと酸化アルミニウムからなる化合物に希土類元素のユウロピウム(Eu)とジスプロシウム(Dy)を添加したSrAl2O4:Eu,Dyや、Sr4Al14O25:Eu,Dyや、CaAl2O4:Eu,Dyや、ZnS:Cu等の蛍光材料を用いることも可能である。
【0143】
また、シアニン系色素、ピリジン系色素、ローダミン系色素等の有機色素を含有させることによっても、同様に、短波長の光を長波長の光に変換することが可能であり、発電効率を高くすることが可能である。
【0144】
さらに、これらの蛍光材料を任意の組み合わせで複数同時に用いることにより、より高い発電効率を得ることが可能である。
【0145】
[実施例2]
本発明の実施例2として図10に示す太陽電池を説明すれば以下の通りである。
【0146】
実施例2の太陽電池は、実施例1に記載の光入射側第1透明体8と太陽電池素子側第2透明体3と光透過孔群6を有する光反射層5で構成された集光素子と、基板1及び光電変換層2で構成された太陽電池素子との間に、透明基板17が設けられた構成となっている。
【0147】
入射側第1透明体8から入射した太陽光は、シリンドリカル状集光曲面群4により、直線スリット状光透過孔群6に集光され、透明基板17を透過した後、光電変換層2へと入射する。続いて、光電変換層2からの反射光が、光反射層5により反射され、再度光電変換層2へと再入射する。これにより、光反射層5と光電変換層2との間で、入射光7の多重反射が実現し、発電効率を高くすることが可能となる。
【0148】
実施例1においては、集光素子と太陽電池素子とを直接紫外線硬化樹脂で固定したため、紫外線硬化樹脂の厚さを少なくとも2mm以上まで厚くする必要があり、紫外線硬化樹脂を硬化するために長い時間を必要とした。これに対し、実施例2においては、透明基板17の板厚を調整することにより、集光素子と太陽電池素子との間隔を制御することが可能となるので、紫外線硬化樹脂の層厚を薄くすることができる。
【0149】
例えば、板厚5mmのガラス板を透明基板17として採用し、集光素子と透明基板17との間と、太陽電池素子と透明基板17との間とに、それぞれ、20μm厚の紫外線硬化樹脂層を形成し、集光素子と透明基板17と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池について、実施例1と同様な発電効率の調査を行った。その結果、実施例1とほぼ同様な開放電圧Vと短絡電流Iとが得られ、実施例2の構成においても、太陽電池の発電効率を高くすることができた。
【0150】
次に、上記透明基板17として、粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を、15体積%含有させた透明基板17を用いた太陽電池を作製した。
この蛍光粒子は、光電変換に利用されない波長400nm近傍の光を、光電変換に利用される波長600nm近傍の光に変換する。そして、蛍光粒子から発生する波長600nm近傍の光が、集光素子と太陽電池素子との間で吸収、一部反射を繰り返すことにより、太陽電池の発電効率を高くすることが可能となる。
【0151】
蛍光粒子を含有しない透明基板17を用いた太陽電池と、蛍光粒子を含有した透明基板17を用いた太陽電池に対して、太陽光シミュレーターを用いて、100mW/cm2の強度の光を、入射角Qを0°、40°、80°として入射させ、両者の開放電圧Vと短絡電流Iを比較した。その結果、蛍光粒子を含有した透明基板17を用いることにより、全ての入射角において、開放電圧Vが約20%大きくなり、短絡電流Iが約16%大きくなることが確認された。
【0152】
次に、集光素子と透明基板17と太陽電池素子とを接着固定するための紫外線硬化樹脂に粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を、10体積%含有させた実施例2の構成の太陽電池を作製した。
【0153】
蛍光粒子を含有しない紫外線硬化樹脂を用いて、集光素子と透明基板17と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池と、蛍光粒子を含有した紫外線硬化樹脂を用いて、集光素子と透明基板17と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池とに対して、太陽光シミュレーターを用いて、100mW/cm2の強度の光を、入射角Qを0°、40°、80°として入射させ、両者の開放電圧Vと短絡電流Iを比較した。その結果、紫外線硬化樹脂に蛍光粒子を含有させることにより、全ての入射角において、開放電圧Vが約8%大きくなり、短絡電流Iが約6%大きくなることが確認された。
【0154】
ここでは、透明基板17と紫外線硬化樹脂に対して、独立に蛍光粒子を含有させた構成について調査したが、透明基板17と紫外線硬化樹脂の両方に蛍光粒子を含有させた場合においても、さらに開放電圧Vと短絡電流Iとを大きくすることが可能である。
【0155】
なお、実施例2に記載の太陽電池おいては、実施例1に記載の太陽電池と同様の太陽電池素子、集光素子、シリンドリカル状集光曲面群、蛍光粒子を用いたが、実施例1に記載の通りこれに限られるものではない。
【0156】
[実施例3]
本発明の実施例3として図11に示す太陽電池を説明すれば以下の通りである。
【0157】
実施例3の太陽電池は、光入射側第1透明体8と太陽電池素子側第2透明体3とで構成されるシリンドリカル状集光曲面群4を有する集光素子と、光透過孔群6を有する光反射層5が設けられた透明基板18と、基板1及び光電変換層2を有する太陽電池素子とで構成されている。すなわち、光透過孔群6を有する光反射層5が、太陽電池素子側第2透明体3の光出射側の表面ではなく、透明基板17の光入射側の表面に形成されたことを特徴としている。
【0158】
透明基板18として、板厚5mmのガラス板を採用した。この場合、光入射側第1透明体8から入射した入射光7は、シリンドリカル状集光曲面群4により、透明基板18上に形成された直線スリット状光透過孔群6に集光され、透明基板18を透過した後、光電変換層2へと入射する。続いて、光電変換層2からの反射光は、光反射層5により反射され、再度光電変換層2へと再入射する。
【0159】
この場合も、実施例1と同様に、シリンドリカル状集光曲面群4と直線スリット状光透過孔群6を有する光反射層5との距離を最適化することにより、実施例1と同様な、開放電圧Vと短絡電流Iを得ることができた。
【0160】
また、実施例1及び実施例2においては、シリンドリカル状集光曲面群4が形成された太陽電池素子側第2透明体3の太陽電池素子側の片面に、直線スリット状光透過孔群6を有する光反射層5を形成した。このため、光反射層5の形成時や、光透過孔群6のパターニング時に、集光曲面群4に傷等の欠損が発生し、集光効率が低下する原因となった。
【0161】
これに対して、本実施例の構成によれば、シリンドリカル状集光曲面群4を有する集光素子と、直線スリット状光透過孔群6及び光反射層5を有する透明基板18とを別々に作製することができる。これにより、集光素子に傷等の欠損が発生する確率が低下し、再現性良く発電効率の高い太陽電池を作製することが可能となる。
【0162】
次に、上記透明基板18として、粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を、15体積%含有させた透明基板18を用いた太陽電池を作製した。
この蛍光粒子による発電効率向上作用は、前記実施例で説明したとおりである。
【0163】
蛍光粒子を含有しない透明基板18を用いた太陽電池と、蛍光粒子を含有した透明基板18を用いた太陽電池に対して、太陽光シミュレーターを用いて、100mW/cm2の強度の光を、入射角Qを0°、40°、80°として入射させ、両者の開放電圧Vと短絡電流Iを比較した。その結果、蛍光粒子を含有した透明基板18を用いることにより、全ての入射角において、開放電圧Vが約21%大きくなり、短絡電流Iが約18%大きくなることが確認された。
【0164】
次に、透明基板18と太陽電池素子とを接着固定する紫外線硬化樹脂に粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を、10体積%含有させた実施例3の構成の太陽電池を作製した。
【0165】
さらに、集光素子と透明基板18とを接着固定する場合、紫外線硬化樹脂の層は、光透過孔群6よりも光入射側に存在する。このため、蛍光粒子を含有しない紫外線硬化樹脂を用いる必要がある。なぜなら、集光素子と透明基板18とを接着固定する紫外線硬化樹脂に蛍光粒子を含有させると、入射光が蛍光粒子によって散乱され、光透過孔群6への集光効率が低下することになるからである。
【0166】
性能測定では、蛍光粒子を含有しない紫外線硬化樹脂を用いて、透明基板18と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池と、蛍光粒子を含有した紫外線硬化樹脂を用いて、透明基板18と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池とを比較した。すなわち、太陽光シミュレーターを用いて、100mW/cm2の強度の光を、入射角Qを0°、40°、80°として、それぞれの太陽電池に入射させ、両者の開放電圧Vと短絡電流Iを比較した。その結果、紫外線硬化樹脂に蛍光粒子を含有させることにより、全ての入射角において、開放電圧Vが約8%大きくなり、短絡電流Iが約6%大きくなることが確認された。
【0167】
ここでは、透明基板18と紫外線硬化樹脂に対して、蛍光粒子を含有させた構成について別々に調査したが、透明基板18と紫外線硬化樹脂の両方に蛍光粒子を含有させることで、開放電圧Vと短絡電流Iを一層大きくすることが可能である。
【0168】
なお、実施例3に記載の太陽電池においては、実施例1と同様の太陽電池素子、集光素子、シリンドリカル状集光曲面群、蛍光粒子を用いたが、実施例1に記載の通りこれに限られるものではない。
【0169】
[実施例4]
本発明の実施例4として図12に示す太陽電池を説明すれば以下の通りである。
【0170】
本実施例4の太陽電池は、実施例1において記載した集光素子、すなわち、シリンドリカル状集光曲面群4を有する光入射側第1透明体8及び太陽電池素子側第2透明体3と、光透過孔群6を有する光反射層5とで構成された集光素子と、太陽電池素子用透明基板19及び光電変換層20を有する太陽電池素子とで構成されている。実施例1との違いは、本実施例の太陽電池素子用透明基板19及び光電変換層20の光進行方向に対する積層順序が、実施例1の基板1及び光電変換層2の積層順序と逆になっていることである。
【0171】
上記の構成では、光入射側第1透明体8から入射した光は、シリンドリカル状集光曲面群4により、直線スリット状光透過孔群6に集光され、太陽電池素子用透明基板19を透過し、光電変換層20へと入射する。一方、光電変換層20からの反射光は、光反射層5により反射され、再度光電変換層20へと再入射する。
【0172】
本実施例4の太陽電池素子は、図13に示すような構成であり、次のようにして作製した。
【0173】
ガラス製の太陽電池素子用透明基板19上に、膜厚30nmのSnO2透明導電層21を反応性スパッタリングにより形成した後、遮蔽マスクを基板19上に形成した透明導電層21表面に装着した状態で、AlTi合金ターゲットを用いたスパッタリングにより、膜厚100nmのAl0.95Ti0.05合金からなる、幅0.1mm、間隔5mmのくし型集電電極22を形成した。
【0174】
次に、p型不純物ドープ半導体層であるp層23、真性半導体であるi層24、n型不純物ドープ層であるn層25がこの順に積層された光電変換層をプラズマCVD装置による気相成長法で形成した。各半導体層は、それぞれ、SiH4ガス・H2ガス・CH4ガス・B2H6ガスの混合ガスを用いて気相成長した膜厚15nmのa−SiC:Hのp層23、SiH4ガス・H2ガスの混合ガスを用いて気相成長した膜厚100nmのa−Si:Hのi層24、SiH4ガス・H2ガス・PH3ガスの混合ガスを用いて気相成長した膜厚15nmのa−Si:Hのn層25とした。
【0175】
上記のようにして各層形成した後、膜厚100nmのAl0.95Ti0.05合金からなる光反射効果を有する電極金属層26をスパッタリングにより形成した。最後に、紫外線硬化樹脂を電極金属層26上に塗布し、電極金属層26の保護膜27として、太陽電池素子を完成させた。
【0176】
上記集光素子と太陽電池素子とを、実施例1と同様に、紫外線硬化樹脂を用いて接着固定して本実施例4の太陽電池とした。
【0177】
実施例4の太陽電池において光入射側第1透明体8を設けていない太陽電池を比較例4とし、また、集光素子を設けていない太陽電池素子のみの太陽電池を比較例04として、実施例4の太陽電池の発電効率を実施例1と同様にして比較した。すなわち、実施例4の太陽電池素子側第2透明体3の板厚dを変えた場合において、光の入射角Qとともに発電効率がどのように変化するかを調べた。
【0178】
【表3】
【0179】
表3は、比較例04の太陽電池素子の開放電圧Vと短絡電流Iとを、それぞれ100%として、実施例4及び比較例4の太陽電池の開放電圧Vと短絡電流Iの大きさを比較例04と比較した結果を示している。
【0180】
実施例4の集光素子は、実施例1と同じものであり、実施例4の太陽電池においても実施例1と同様な結果が得られていることがわかる。
【0181】
すなわち、シリンドリカル状集光曲面群4の焦点距離をFとして、シリンドリカル状集光曲面群4の表面から直線スリット状光透過孔群6までの距離(d)を、少なくとも、(11F/17)以上、(16F/17)以下とすることが好ましい。
【0182】
また、実施例1と同様に、蛍光性微粒子が分散した紫外線硬化樹脂を用いて、集光素子と太陽電池素子とを接着固定することにより、さらに発電効率を高くすることが可能となる。粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を、紫外線硬化樹脂に、10体積%含有させ、集光素子と太陽電池素子とを、5mm厚の該紫外線硬化樹脂を用いて接着固定した太陽電池を作製した。
【0183】
そして、蛍光粒子を含有しない紫外線硬化樹脂を用いて、集光素子と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池と、蛍光粒子を含有した紫外線硬化樹脂を用いて、集光素子と太陽電池素子とを接着固定した太陽電池とに対して、太陽光シミュレーターを用いて、100mW/cm2の強度の光を、入射角Qを0°、40°、80°として入射させ、両者の開放電圧Vと短絡電流Iを比較した。その結果、蛍光粒子を含有させることにより、すべての入射角において、開放電圧Vが16%大きくなり、短絡電流Iが14%大きくなることが確認された。
【0184】
また、実施例4においては、太陽電池素子用透明基板19として、蛍光材料を含有した蛍光ガラスを用いることによっても、同様に発電効率を改善することが可能である。
【0185】
図12に示す実施例4の太陽電池において、太陽電池素子用透明基板19として、粒径5μmのY2O2S:Eu,Mg,Tiの蛍光粒子を、15体積%含有させたガラス基板を用いて太陽電池を作製した。
【0186】
そして、蛍光粒子を含有しない太陽電池素子用透明基板19を用いた太陽電池と、蛍光粒子を含有した太陽電池素子用透明基板19を用いた太陽電池に対して、太陽光シミュレーターを用いて、100mW/cm2の強度の光を、入射角Qを0°、40°、80°として入射させ、両者の開放電圧Vと短絡電流Iを比較した。その結果、全ての入射角において、蛍光粒子を含有した太陽電池素子用透明基板19を用いることにより、開放電圧Vが20%大きくなり、短絡電流Iが16%大きくなることが確認された。
【0187】
ここでは、太陽電池素子用透明基板19と紫外線硬化樹脂に対して、それぞれ蛍光粒子を含有させた構成について別々に調査した。しかし、太陽電池素子用透明基板19と紫外線硬化樹脂の両方に蛍光粒子を含有させることにより、開放電圧Vと短絡電流Iを一層大きくすることが可能である。
【0188】
以上の実施例においては、直線スリット状光透過孔群6を有する光反射層5が、太陽電池素子側第2透明体3の片面上に設けられた構成について説明したが、図14に示すように、太陽電池素子用透明基板19の光入射面に、直線スリット状光透過孔群6を有する光反射層5を設ける構成とした場合においても、同様に発電効率を向上させることが可能である。この場合、光反射層5よりも光電変換層20側に存在する太陽電池素子用透明基板19として、蛍光特性を有する基板を用いることにより、さらに高い発電効率を実現することができる。
【0189】
また、図15に示すように、集光素子の太陽電池素子側第2透明体3と太陽電池素子の太陽電池素子用透明基板19との間に、直線スリット状光透過孔群6を有する光反射層5を形成した透明基板28を挿入し、集光素子と透明基板28と太陽電池素子とを固定することによっても、同様に発電効率を向上させることが可能である。
【0190】
このような構成とすることにより、集光素子と光反射層5を有する透明基板28と太陽電池素子とを別々に作製することが可能となり、太陽電池パネルの製造歩留まりを改善することができる。
【0191】
この場合、光反射層5よりも光電変換層20側に存在する透明基板28または太陽電池素子用透明基板19として、蛍光特性を有する基板を用いることにより、さらに高い発電効率を実現することができる。また、紫外線硬化樹脂等の透明接着剤を用いて、集光素子と透明基板28と太陽電池素子とを固定する場合、透明基板28と太陽電池素子とを固定する透明接着剤に蛍光粒子を含有させることにより、より高い発電効率を実現することが可能となる。
【0192】
また、図16に示すように、図15における透明基板28を上下逆転させ、太陽電池素子側に光反射層5が存在する構成としても、同様に発電効率を向上させることが可能である。
【0193】
なお、実施例4の太陽電池においては、太陽電池素子用透明基板19に、透明導電層21、くし型集電電極22、p型不純物ドープ半導体層であるp層23、真性半導体であるi層24、n型不純物ドープ層であるn層25、電極金属層26、保護膜27からなる非晶質Si太陽電池を用いたが、これに限られるものではない。太陽電池素子として、多結晶Si太陽電池素子を用いることも可能であり、また、さらに発電効率を上げるため、多結晶半導体で構成したpn接合と、非晶質半導体で構成したpin接合とを積層したタンデム構造太陽電池素子を用いることも可能である。
【0194】
なお、実施例4に記載の太陽電池においても、実施例1に記載の太陽電池と同様の集光素子、シリンドリカル状集光曲面群、蛍光粒子を用いたが、実施例1に記載の通りこれに限られるものではない。
【0195】
なお、特許請求の範囲には含めないが、図1、3、10、12に示すように、上記集光素子の片面であって、太陽電池素子側の上記第2透明体の上記集光領域に対向する光出射面に、光透過孔を有する光反射層が設けられている構成も、本発明に含まれる。
【0196】
また、この構成において、図10に示すように、上記集光領域と光反射層とが設けられた上記集光素子と、上記太陽電池素子との間に透明基板を設けてもよい。
【0197】
さらに、上記太陽電池素子は、図1、3、10、11に示すように、透明基板上に光電変換層を設けた太陽電池素子であってよい。
【0198】
さらに、図14に示すように、上記太陽電池素子の透明基板の光電変換層に対向する面に、上記光透過孔を有する光反射層が設けられていてもよい。
【0199】
上記の構成によれば、いずれにしても、集光領域により集光された光が、光透過孔を介して、集光素子に設けられた光反射層と太陽電池素子との間に入射するので、光電変換層と光反射層との間で多重反射が起きる。したがって、光電変換層に照射される光量が増大し、発電効率を高くすることが可能となる。
【0200】
その上、上記太陽電池素子の透明基板上に、上記光電変換層と上記光反射層の両方を形成することが可能であり、必要最小限の基板枚数で、太陽電池を製造することが可能であり、太陽電池の低コスト化が実現するとともに、太陽電池の薄型化を実現することができる。
【0201】
さらに、図11、15、16に示すように、上記集光素子と上記太陽電池素子との間に、透明基板が設けられており、該透明基板の片面に光透過孔が形成された光反射層を設けた構成も、本発明に含まれる。
【0202】
これにより、集光素子と太陽電池素子と光透過孔を有する光反射層が形成された透明基板とを別々に作製することが可能となり、製造プロセスにおいて発生する傷等の損傷が抑制され、高い発電効率を有する太陽電池を安定して製造することができる。
【0203】
また、本発明の太陽電池では、上記集光素子と上記太陽電池素子、または、上記集光素子と上記太陽電池素子と、それらの間に設けられた上記透明基板とが、透明接着剤により固定されていてもよい。
【0204】
したがって、上記集光素子と上記太陽電池素子、または、上記集光素子と上記透明基板と上記太陽電池素子とが、透明接着剤により強固に固定されることにより、太陽電池の強度を高くすることが可能となる。
【0205】
本発明は上述した各実施形態および実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態および実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態および実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0206】
【発明の効果】
本発明に係る太陽電池は、以上のように、光電変換層を有する太陽電池素子と、空気より大きな屈折率を有する光入射側第1透明体および該光入射側第1透明体より大きな屈折率を有する太陽電池素子側第2透明体との間に集光領域を設けた集光素子と、光透過孔を有する光反射層とを備え、光反射層は、集光領域により集光された光が光透過孔を通過した後、太陽電池素子に入射し、太陽電池素子からの反射光が光反射層により反射され、太陽電池素子に再入射するように、太陽電池素子と集光素子との間に形成されていることを特徴としている。
【0207】
それゆえ、第1透明体を透過した光が集光領域へ入射するので、その入射角は第1透明体を設けていない場合に比較して小さくなる。したがって、集光された光が形成する光束を細く絞ることが可能となる。
【0208】
これにより、該光束に光透過孔の周囲を照射させることなく光透過孔内を通過させることが容易となるので、光反射層と太陽電池素子との間に導入される光量を増加させることができ、もって発電効率を高めることができる。
【0209】
また、太陽電池素子の表面または内部で反射された反射光の少なくとも一部は、光反射層における光透過孔以外の領域で反射され、太陽電池素子の方へ戻される。すなわち、太陽電池素子と反射層との間では、反射光が多重反射されることにより、光電変換層に照射される光量が増大するため、太陽電池の発電効率(光の利用効率)をさらに高くすることができるという効果を併せて奏する。
【0210】
また、本発明に係る太陽電池は、以上のように、光電変換層を有する太陽電池素子と、集光領域と集光補助層とを有する集光素子と、光透過孔を有する光反射層とを備え、上記集光補助層が、外部光の上記集光領域に対する入射角を該集光補助層を設けない場合に比較して小さくする機能を有し、光反射層が上記集光領域によって集光された光を光透過孔を介して上記太陽電池素子へ入射させるとともに、該太陽電池素子での反射光を反射し、該太陽電池素子へ再入射させる機能を有することを特徴としている。
【0211】
それゆえ、集光領域へ入射する光の入射角を小さくする集光補助層の機能によって、集光された光が形成する光束を細く絞ることが可能となる。これにより、既に説明したとおり、発電効率を高めることができる。
【0212】
また、光電変換層と光反射層との間での多重反射によって、太陽電池の発電効率を一層高めることができるという効果を併せて奏する。
【0213】
また、本発明の太陽電池は、上記の構成に加えて、上記集光曲面が、シリンドリカル状集光曲面であり、上記光透過孔が直線スリット状光透過孔であって、該シリンドリカル状集光曲面の円筒軸の方向と、該直線スリット状光透過孔の延伸方向とが平行に配置されていることを特徴としている。
【0214】
それゆえ、シリンドリカル状集光曲面によって線状に集光された光は直線スリット状光透過孔へと効率良く集光される。この結果、該直線スリット状光透過孔から入射した光が、光電変換層と光反射層との間で多重反射し、光電変換層に照射される光量が一層増大し、発電効率を一層高くすることが可能となる。さらに、太陽光の入射角度が変化した場合においても、入射太陽光を効率的に光透過孔へと集光することが可能となる。
【0215】
また、シリンドリカル状集光曲面は、少ない数で集光素子を構成することができるため、集光素子の構成を簡素化し、コストを下げることにも役立つ。このメリットは、光反射層の形成についても同様に当てはまるという効果を併せて奏する。
【0216】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記直線スリット状光透過孔を有する光反射層が、上記シリンドリカル状集光曲面の焦点距離よりも、シリンドリカル状集光曲面に近い位置に設けられていることを特徴としている。
【0217】
それゆえ、シリンドリカル状集光曲面の側部に入射した光の集光位置が、コマ収差の発生により、シリンドリカル状集光曲面の頂部に入射した光の集光焦点位置よりも、シリンドリカル状集光曲面に近い位置となる現象に対応することができ、シリンドリカル状集光曲面の側部に入射した光が、光透過孔群を通過し易くなる。
【0218】
これにより、シリンドリカル状集光曲面の頂部に入射した光と、側部に入射した光とを、効率良く直線スリット状光透過孔へと集光することが可能となり、太陽光等の光の入射角度が変化した場合においても高い発電効率を得ることが可能となるという効果をさらに奏する。
【0219】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記シリンドリカル状集光曲面の焦点距離をFととすると、シリンドリカル状集光曲面の表面と上記直線スリット状光透過孔が設けられた位置との間隔が、(11F/17)以上、(16F/17)以下であることを特徴としている。
【0220】
それゆえ、上記間隔を上記の範囲に設定することにより、入射角の変動によらず、入射光のほとんどが直線スリット状光透過孔を通過することができるので、高い発電効率を維持することができるという効果をさらに奏する。
【0221】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記シリンドリカル状集光曲面の幅をWとすると、上記直線スリット状光透過孔の幅が、(W/8)以上、(2W/3)以下であることを特徴としている。
【0222】
それゆえ、直線スリット状光透過孔の幅を上記の範囲とすることにより、光の透過率の増大と反射率の増大という、光反射層が備えるべき相反する機能を最適化することができるという効果をさらに奏する。
【0223】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記光反射層と上記光電変換層との間に、上記光電変換層の光電変換に寄与する波長の蛍光を発する透明基板が設けられていることを特徴としている。
【0224】
それゆえ、該透明基板は、その蛍光特性によって、光電変換に寄与する波長の光の光量が増大させるので、太陽電池の発電効率を一層高くすることができるという効果をさらに奏する。
【0225】
また、本発明に係る太陽電池は、上記光反射層と上記光電変換層との間の積層構造中に、上記光電変換層の光電変換に寄与する波長の蛍光を発する透明接着剤層が含まれていることを特徴としている。
【0226】
それゆえ、該透明接着剤層は、その蛍光特性によって、光電変換に寄与する波長の光の光量が増大させるので、太陽電池の発電効率を一層高くすることができる。
【0227】
また、光反射層と上記光電変換層との間に、透明接着剤層が介在する積層構造を形成することにより、太陽電池の構造的、機械的強度が高められ、また製造プロセスにおいて、破損等による歩留まり低下を抑制することもできるという効果をさらに奏する。
【0228】
また、本発明に係る太陽電池は、上記の構成に加えて、上記シリンドリカル状集光曲面の円筒軸方向を含み、かつ、集光素子に垂直な平面が、東西方向を向くように設置されていることを特徴としている。
【0229】
それゆえ、入射光の光軸を含みかつ円筒軸を含む平面と、集光素子が設けられた平面とが成す角度を常に一定とすることができるので、1日の太陽光の入射角度変化に対応して、該シリンドリカル状集光曲面と該直線スリット状光透過孔とを相対的に移動させる必要がなく、太陽光を効率良く直線スリット状光透過孔へと集光することができるという効果をさらに奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の構成例を示す断面斜視図である。
【図2】本発明の太陽電池に用いる太陽電池素子の構成例を示す断面図である。
【図3】図1の太陽電池に対する入射光の進路を説明するための説明図である。
【図4】本発明の太陽電池の設置方法を説明する図面である。
【図5】本発明に関連の有る太陽電池の構成例を示す断面斜視図である。
【図6】本発明の太陽電池の入射光の屈折状態を説明する断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、図5に示す太陽電池の集光状態を計算した結果を示す説明図である。
【図8】(a)〜(c)は、図1に示す太陽電池の集光状態を計算した結果を示す説明図である。
【図9】(a)〜(c)は、図1に示す太陽電池において、集光曲面と光反射層との距離を近づけたときの集光状態を計算した結果を示す説明図である。
【図10】本発明の太陽電池の他の構成例を示す断面斜視図である。
【図11】本発明の太陽電池のさらに他の構成例を示す断面斜視図である。
【図12】本発明の太陽電池のさらに他の構成例を示す断面斜視図である。
【図13】本発明の太陽電池に用いる太陽電池素子の他の構成例を示す断面図である。
【図14】本発明の太陽電池のさらに他の構成例を示す断面斜視図である。
【図15】本発明の太陽電池のさらに他の構成例を示す断面斜視図である。
【図16】本発明の太陽電池のさらに他の構成例を示す断面斜視図である。
【図17】従来の太陽電池素子の構成例を示す断面図である。
【図18】従来の太陽電池素子の他の構成例を示す断面図である。
【図19】従来の太陽電池素子のさらに他の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 光電変換層
3 太陽電池素子側第2透明体
4 シリンドリカル状集光曲面群(集光領域)
5 光反射層
6 直線スリット状光透過孔群(光透過孔)
7 入射光
8 光入射側第1透明体
15 縦方向
16 横方向
17、18、28 透明基板
19 太陽電池素子用透明基板
20 光電変換層
F 焦点距離
Q 入射角[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a solar cell.
[0002]
[Prior art]
Conventional solar cells include a polycrystalline Si solar cell that performs photoelectric conversion by a pn junction as shown in FIG. 17 (for example, see Patent Document 2), and a non-crystalline solar cell that performs photoelectric conversion by a pin junction as shown in FIG. It is a crystalline Si solar cell (for example, see Patent Document 1). Although not shown, there is a single crystal Si solar cell in which a pn junction is formed on a single crystal Si substrate.
[0003]
In the polycrystalline Si solar cell shown in FIG. 17, an
[0004]
In the amorphous Si solar cell shown in FIG. 18, an
[0005]
In addition, in order to increase power generation efficiency, a tandem solar cell has been proposed in which a pn junction formed of a polycrystalline semiconductor shown in FIG. 17 and a pin junction formed of an amorphous semiconductor shown in FIG. 18 are stacked.
[0006]
In addition to these solar cells, a solar cell as shown in FIG. 19 in which light is incident from the substrate side has been proposed. The solar cell includes a
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-5-48127 (published February 26, 1993)
[0008]
[Patent Document 2]
JP-A-11-214717 (published August 6, 1999)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described conventional configuration has a problem that power generation efficiency is low due to various factors described below.
[0010]
The first factor lies in the
[0011]
The second factor is in the collecting
[0012]
By the way, the polycrystalline
[0013]
Therefore, in order to improve the incident light absorptance of the photoelectric conversion layer including the semiconductor layer as described above, how to increase the amount of incident light on the photoelectric conversion layer without increasing the thickness of the semiconductor layer itself. This is the biggest issue. This translates into an issue of how to make it possible to reduce the thickness of the semiconductor layer without reducing external output current by using external light such as sunlight without waste. .
[0014]
Furthermore, external light such as sunlight does not always irradiate the photoelectric conversion layer vertically, and the irradiation angle changes depending on the place, season, and time. It is necessary to consider the installation location and the movement of the sun.
[0015]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to efficiently convert the external light into a photoelectric conversion by considering an irradiation angle of the external light (mainly sunlight) and a change in the irradiation angle. The light incident on the photoelectric conversion layer and the light reflected on the current collecting electrode provided on the light incident side are reflected by the light reflection layer, so that the light incident on the photoelectric conversion layer is as external as possible. Another object of the present invention is to provide a solar cell having higher power generation efficiency than conventional solar cells.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a solar cell according to the present invention comprises a solar cell element having a photoelectric conversion layer, a light incident side first transparent body having a refractive index larger than air, and a light incident side first transparent body. A light-collecting element having a light-collecting region provided between the solar cell element-side second transparent body having a large refractive index; and a light-reflecting layer having a light-transmitting hole. After the emitted light passes through the light transmission hole, it enters the solar cell element, and the light reflected from the solar cell element is reflected by the light reflection layer and collected with the solar cell element so as to re-enter the solar cell element. It is characterized in that it is formed between an optical element.
[0017]
According to the above configuration, the light incident on the light-collecting element first passes through the light-incidence-side first transparent body, the light-collecting region, and the solar cell element-side second transparent body that constitute the light-collecting element. At this time, the light emitted from the solar cell element-side second transparent body toward the light reflection layer is collected by the action of the light collection region. Subsequently, the condensed light passes through a light transmission hole provided in the light reflection layer and enters the solar cell element.
[0018]
In this case, a plurality of light-collecting regions and a plurality of light transmitting holes may be provided. Further, one or a plurality of light transmitting holes may be arranged at each light condensing position of the plural light condensing regions.
[0019]
Subsequently, light incident on the solar cell element irradiates the photoelectric conversion layer and is absorbed by the photoelectric conversion layer, but a part of the light is reflected on the surface or inside the solar cell element to become reflected light. On the other hand, at least a part of the reflected light is reflected by a region other than the light transmitting holes in the light reflecting layer, and is returned to the solar cell element. That is, since the reflected light is multiply reflected between the solar cell element and the reflective layer, the amount of light applied to the photoelectric conversion layer increases, so that the power generation efficiency (light use efficiency) of the solar cell is increased. It has become possible.
[0020]
At this time, in order to further improve the light use efficiency, it is preferable to increase the amount of light introduced through the light transmission hole and introduced between the light reflection layer and the solar cell element as much as possible.
[0021]
For this purpose, it is preferable that the light beam formed by the light condensed in the light condensing area be narrowed down and then transmitted through the light transmitting hole so that the light beam does not irradiate around the light transmitting hole.
[0022]
In general, when a light-collecting region having a light-condensing function is formed at the boundary between a medium having a relatively small refractive index and a medium having a large refractive index, the smaller the incident angle of a parallel light beam incident on the medium having a smaller refractive index, the smaller the light is collected The movement of the light condensing position of the light condensed in the region and traveling in the medium having a large refractive index is reduced. As the movement of the light collecting position becomes smaller, the light condensing degree of the light passing through the light transmitting hole becomes higher. Therefore, reducing the angle of incidence of light incident on the light-collecting region is a point for increasing light use efficiency.
[0023]
According to the above configuration, external light such as the sun is refracted on the surface of the first transparent body having a higher refractive index than air before being incident on the light-collecting region. Smaller than the corner. That is, since the light transmitted through the first transparent body is incident on the light-collecting region, the angle of incidence is smaller than when the first transparent body is not provided. Therefore, it is possible to narrow the light beam formed by the collected light.
[0024]
This makes it easy for the light beam to pass through the light transmitting hole without irradiating the periphery of the light transmitting hole, so that the amount of light introduced between the light reflecting layer and the solar cell element can be increased. As a result, power generation efficiency can be increased.
[0025]
Further, a solar cell according to the present invention includes a solar cell element having a photoelectric conversion layer, a light-collecting element having a light-collecting region and a light-concentrating auxiliary layer, and a light reflecting layer having a light-transmitting hole. The light auxiliary layer has a function of reducing the incident angle of the external light with respect to the light collection area as compared with a case where the light collection auxiliary layer is not provided, and the light reflection layer is collected by the light collection area. Light is incident on the solar cell element through the light transmitting hole, and a function of reflecting light reflected by the solar cell element and re-entering the solar cell element is provided.
[0026]
According to the above configuration, the external light that has passed through the light transmission hole group is irradiated to the photoelectric conversion layer by repeating a series of actions of irradiation, absorption, and partial reflection between the photoelectric conversion layer and the light reflection layer. As described above, the amount of light that increases and the power generation efficiency of the solar cell increases.
[0027]
Furthermore, in the above configuration, since the light-condensing auxiliary layer having a function of reducing the incident angle of light incident on the light-condensing region is provided, the incident angle on the light-condensing region is set when there is no light-condensing auxiliary layer. In comparison, the light beam formed by the condensed light can be narrowed down.
[0028]
Thereby, as described above, the amount of light introduced between the light reflection layer and the solar cell element can be increased, and thus the power generation efficiency can be increased.
[0029]
Further, in the solar cell of the present invention, the condensing curved surface is a cylindrical converging curved surface, the light transmitting hole is a linear slit-shaped light transmitting hole, and the direction of the cylindrical axis of the cylindrical converging curved surface. The straight slit-shaped light transmitting holes are arranged in parallel with the extending direction.
[0030]
In the above configuration, in order to maximize the amount of light that passes through the light transmitting hole when the light collected by the light collecting area passes through the light transmitting hole, the cross-sectional shape of the light passing through the light transmitting hole must be equal to the light transmitting hole. Has a high similarity to the shape of the light-transmitting hole, and preferably the cross-sectional area of the light is within the area of the light transmitting hole.
[0031]
According to the above configuration, since the cylindrical converging curved surface creates a linear condensing state, as a light transmitting hole, the extending direction thereof is a linear slit shape arranged in parallel with the cylindrical axis of the cylindrical converging curved surface. By adopting the light transmitting hole, the light condensed in a linear shape is efficiently condensed to the linear slit-shaped light transmitting hole.
[0032]
As a result, light incident from the linear slit-shaped light transmitting hole is multiple-reflected between the photoelectric conversion layer and the light reflection layer, and the amount of light irradiated on the photoelectric conversion layer further increases, thereby further increasing power generation efficiency. It becomes possible.
[0033]
In addition, since the cylindrical condensing curved surface can cover an elongated condensing area, a large condensing element can be manufactured by arranging the elongated condensing areas side by side. That is, since the light-collecting element can be formed with a smaller number of light-collecting areas than the light-collecting area having a shorter shape, the structure of the light-collecting element can be simplified and the cost can be reduced. This advantage similarly applies to the formation of the light reflection layer.
[0034]
In addition, in the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, the light reflecting layer having the linear slit-shaped light transmitting holes is closer to the cylindrical light-collecting curved surface than the focal length of the cylindrical light-collecting curved surface. It is characterized by being provided at a position.
[0035]
According to the above configuration, when the solar cell is installed outdoors, the incident angle of the solar ray incident on the solar cell is accompanied by seasonal fluctuation. The aim of the present configuration is to suppress a decrease in power generation efficiency due to this seasonal variation.
[0036]
Here, consider a state in which the cylindrical converging curved surface is placed on a horizontal surface with the convex surface facing upward, and further consider a cylinder having the cylindrical converging curved surface as a part of the cylindrical surface.
In this state, the direction of rotation that rotates a vertical plane including the light beam incident from directly above the cylindrical condensing curved surface and the center line (cylindrical axis) of the cylinder around the center line is referred to as the cylindrical collection direction. It is defined as the "lateral direction" with respect to the light curved surface.
[0037]
When a light beam incident from directly above the cylindrical light-collecting curved surface is incident on the cylindrical light-collecting curved surface in a state of being inclined in the lateral direction, the light incident on the side of the cylindrical light-collecting curved surface is generated due to coma aberration. The light position is closer to the cylindrical converging curved surface than the converging focal position of the light incident on the top of the cylindrical converging curved surface. In other words, since the light condensing position differs depending on the light incident position, the light condensing state deteriorates.
[0038]
Therefore, when the light reflecting layer is disposed at a position corresponding to the focal length of the cylindrical light-collecting element, light incident on the top of the cylindrical light-collecting curved surface passes through the linear slit-shaped light transmitting hole, but is cylindrical. Light incident on the side of the curved light-condensing surface is less likely to pass through the linear slit-shaped light transmitting hole, and the power generation efficiency is reduced accordingly.
[0039]
On the other hand, the cylindrical condensing curved surface and the light reflecting layer are arranged such that the distance between the cylindrical condensing curved surface and the light reflecting layer is shorter than the focal length of the cylindrical condensing curved surface. By arranging, the position of the light transmission hole formed in the light reflection layer and the light condensing position of the light incident on the side of the cylindrical condensing curved surface are close to each other. As a result, light incident on the side of the cylindrical condensing curved surface is more likely to pass through the light transmitting hole group. The light incident on the top of the cylindrical condensing curved surface passes through the light transmitting hole without change even if the position of the light reflecting layer changes in the optical axis direction.
[0040]
This makes it possible to efficiently condense the light incident on the top of the cylindrical condensing curved surface and the light incident on the side into the linear slit-shaped light transmitting hole efficiently, and the incidence of light such as sunlight High power generation efficiency can be obtained even when the angle changes.
[0041]
Further, the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, provided that the focal length of the cylindrical condensing curved surface is F, the surface of the cylindrical condensing curved surface and the linear slit light transmitting hole are provided. The distance from the touched position is (11F / 17) or more and (16F / 17) or less.
[0042]
According to the above configuration, if the interval is smaller than (11F / 17), the position of the linear slit-shaped light transmitting hole is too close to the cylindrical condensing curved surface from the condensing position in a range where the incident angle is small. The spread light beam before being condensed irradiates the linear slit-shaped light transmitting hole. For this reason, in the range where the incident angle is small, that is, in the time period when the power generation amount is originally large, the light that cannot pass through the straight slit-shaped light transmitting hole increases, and the power generation efficiency decreases.
[0043]
On the other hand, if the interval is larger than (16F / 17), in the range where the incident angle is large, the light condensing position is located between the linear slit-shaped light transmitting hole and the cylindrical light condensing curved surface, Since the position of the slit-shaped light transmitting hole is too far away, the spread light beam after being condensed irradiates the straight slit-shaped light transmitting hole. For this reason, in the range where the incident angle is large, the amount of light that cannot pass through the straight slit-shaped light transmitting hole increases, and the power generation efficiency decreases.
[0044]
Therefore, by setting the interval in the above range, most of the incident light can pass through the linear slit-shaped light transmitting hole regardless of the variation of the incident angle, and thus high power generation efficiency can be maintained. .
[0045]
Further, in the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, when the width of the cylindrical condensing curved surface is W, the width of the linear slit-shaped light transmitting hole is (W / 8) or more and (2W / 3) It is characterized by the following.
[0046]
In the above configuration, if the width of the linear slit-shaped light transmission hole is smaller than (W / 8) with respect to the width W of the cylindrical light-collecting curved surface, the light-collecting state at a time or season when the incident angle of sunlight increases. Therefore, the ratio of sunlight that does not enter the straight slit-shaped light transmitting hole increases. As a result, the power generation efficiency decreases. On the other hand, when the width of the linear slit-shaped light transmitting hole is wider than (2W / 3), light to be multiple-reflected between the photoelectric conversion layer and the light reflecting layer is emitted from the linear slit-shaped light transmitting hole. As a result, the utilization efficiency of the incident light decreases, and the power generation efficiency decreases.
[0047]
Therefore, by setting the width of the linear slit-shaped light transmitting hole in the above range, the opposing functions that the light reflecting layer should have, such as an increase in light transmittance and an increase in reflectivity, can be optimized.
[0048]
In addition, the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, between the light reflection layer and the photoelectric conversion layer, provided a transparent substrate that emits fluorescence having a wavelength that contributes to the photoelectric conversion of the photoelectric conversion layer. It is characterized by being done.
[0049]
With the above configuration, the light condensed by the light condensing element passes through the light transmission hole and enters the transparent substrate. The transparent substrate absorbs light having a wavelength that does not contribute to the photoelectric conversion of the photoelectric conversion layer, converts the light into a light having a wavelength that contributes to the photoelectric conversion of the photoelectric conversion layer, and emits fluorescent light. The generated fluorescence is irradiated directly or after being once reflected by the reflection layer onto the photoelectric conversion layer.
[0050]
Therefore, the amount of light having a wavelength that contributes to photoelectric conversion increases, so that the power generation efficiency of the solar cell can be further increased.
[0051]
In addition, the configuration described as the present invention may be arbitrarily combined with each configuration described as the invention as needed.
[0052]
Further, the solar cell according to the present invention, in the laminated structure between the light reflecting layer and the photoelectric conversion layer, a transparent adhesive layer that emits fluorescence having a wavelength that contributes to the photoelectric conversion of the photoelectric conversion layer is included. It is characterized by having.
[0053]
In the above configuration, various modes of a laminated structure in which a transparent adhesive layer is interposed between the light reflecting layer and the photoelectric conversion layer can be included. For example, a light-collecting element having a light-reflecting layer formed on the surface of the light-collecting element on the solar cell element side may be bonded and fixed to the solar cell element via a transparent adhesive layer. Alternatively, a transparent substrate that controls the distance between the light-collecting element and the solar cell element may be bonded and fixed between the light-collecting element and the solar cell element via a transparent adhesive layer. Alternatively, a transparent substrate having a light reflecting layer formed on the surface on the light-collecting element side may be bonded and fixed to the solar cell element via a transparent adhesive layer.
[0054]
As described above, in the laminated structure that can take various aspects, by the interposition of the transparent adhesive layer having the above-described fluorescent characteristics, light collected by the light-collecting element passes through the light transmission holes of the light reflection layer. It passes through and enters the transparent adhesive in the laminated structure. The reason why the power generation efficiency of the solar cell can be further increased by this is the same as the function of the transparent substrate having the fluorescence characteristic described above.
[0055]
Further, by forming a laminated structure in which a transparent adhesive layer is interposed between the light reflecting layer and the photoelectric conversion layer, the structural and mechanical strength of the solar cell is increased, and the solar cell is damaged in the manufacturing process. The yield can be suppressed from being lowered.
[0056]
In addition, the configuration described as the present invention may be arbitrarily combined with each configuration described as the invention as needed.
[0057]
In addition, the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, including the cylindrical axis direction of the cylindrical condensing curved surface, and is installed so that a plane perpendicular to the condensing element faces the east-west direction. It is characterized by having.
[0058]
With the above configuration, in the morning and evening, when sunlight is incident on the cylindrical condensing curved surface from obliquely above in the east-west direction, a plane including the optical axis and including the cylindrical axis, and a plane provided with the condensing element Can always be constant, and light condensed linearly by the cylindrical converging curved surface is always converged on a plane that includes the optical axis and includes the cylindrical axis. .
[0059]
Further, according to the configuration described above, since the direction of the cylindrical axis of the cylindrical condensing curved surface and the extending direction of the linear slit-shaped light transmitting hole are arranged in parallel, the linear slit-shaped light transmitting hole is It is arranged on a plane including the optical axis and including the cylindrical axis.
[0060]
Accordingly, the sunlight can be efficiently transmitted through the linear slit light without moving the cylindrical condensing curved surface and the linear slit light transmission hole relatively in response to the change in the incident angle of the sunlight in one day. It becomes possible to condense light to the hole.
[0061]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the solar cell of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0062]
FIG. 1 shows a cross-sectional perspective view of the solar cell of the present invention.
[0063]
The solar cell of the present invention includes a solar cell element in which a
[0064]
Further, a
[0065]
In the group of cylindrical light-collecting
[0066]
The linear slit-shaped light transmitting hole group 6 is constituted by linear slit-shaped light transmitting holes corresponding to the respective cylindrical condensing curved surfaces. Further, from the viewpoint that light condensed linearly on the cylindrical condensing curved surface passes through the linear slit light transmitting hole most efficiently, the direction of the cylindrical axis of the cylindrical condensing curved surface, The linear slit-shaped light transmitting holes are arranged so that the extending direction is parallel to the extending direction.
[0067]
Here, as shown in FIG. 1, the linear slit-shaped light transmitting hole is on the optical axis of light incident from directly above the corresponding cylindrical condensing curved surface, and the light is condensed. Is located at
[0068]
In the above-described configuration, the
The reflected light from the
[0069]
Therefore, the
[0070]
On the other hand, the surface on the light incident side of the
[0071]
Further, here, the description has been made using the cylindrical condensing curved surface as the condensing element having the condensing region. However, it is sufficient that the condensing element has a function of condensing light on the linear slit-shaped light transmitting hole group 6. It is not limited to this. For example, FIG. 1 shows a light-collecting element in which cylindrical condensing curved surfaces having the same radius of curvature are always arranged in parallel, but the radius of curvature gradually decreases from the top to the side of the cylindrical condensing curved surface. By using such a cylindrical condensing curved surface, it is possible to reduce coma aberration generated at the side portion, and it is possible to suppress a decrease in power generation efficiency due to an increase in the incident angle.
[0072]
In addition, it is also possible to condense light to the linear slit-shaped light transmitting hole group 6 by configuring each condensing area with a Fresnel condensing element. In this case, by using a Fresnel light-collecting element having a small unevenness, the light-collecting element can be made thinner, and the solar cell can be made thinner.
[0073]
Further, as the
[0074]
FIG. 2 shows an example of a solar cell element, in which an
[0075]
In such a solar cell element, sunlight is introduced from the
[0076]
In the solar cell of the present invention, the reflected light from the solar cell element is reflected by the
[0077]
Next, FIGS. 3 and 4 are diagrams illustrating a method of installing the solar cell.
[0078]
Here, in this specification, as shown in FIG. 3, the cylindrical axis direction of the cylindrical converging
[0079]
In a solar cell using sunlight as a light source, efficient power generation needs to be performed regardless of the incident angle of the
[0080]
FIG. 5 is a sectional perspective view of a solar cell filed by us in Japanese Patent Application No. 2001-296409 (not disclosed at the time of confirmation before the present application).
[0081]
As shown in FIG. 5, for a solar cell in which the light-collecting element is constituted only by the solar cell element-side second
[0082]
On the other hand, when the
[0083]
In view of the above situation, the solar cells are installed such that the
[0084]
Also in the solar cell of the present invention, for the same reason as the solar cell shown in FIG. 5, based on the above-described installation method, it is preferable that the
[0085]
Hereinafter, the difference between the solar cell of the present invention and the solar cell of FIG. 5 will be described assuming that the cylindrical axial direction of the cylindrical converging
[0086]
In the solar cell without the light incident side first
[0087]
On the other hand, in the solar cell provided with the light incident side first
[0088]
Therefore, the incident angle Q2 of sunlight on the cylindrical converging
[0089]
The incident angle Q2 is determined from the incident angle Q1 and the refractive indexes n0 and n1 so as to satisfy the law of refraction (n0sinQ1 = n1sinQ2).
[0090]
FIG. 7 shows the solar cell without the light-incident side first
[0091]
In the calculation, the refractive index n0 of air is set to 1.0, the refractive index n2 of the second solar cell element-side
[0092]
When the refractive index between the second
[0093]
In FIG. 7, (a), (b), and (c) are the results of calculations for the case where Q1 = 0 °, Q1 = 40 °, and Q1 = 80 °, respectively. The
[0094]
As can be seen from FIGS. 7A to 7C, as the incident angle with respect to the
[0095]
On the other hand, FIG. 8 shows the result of performing similar calculations for the solar cell of the present invention shown in FIG. In the calculation, the refractive index n0 of air is 1.0, the refractive index n1 of the first
[0096]
When the refractive index between the second
[0097]
In FIG. 8, (a), (b), and (c) are the results of calculations for the case where Q1 = 0 °, Q1 = 40 °, and Q1 = 80 °, respectively, as in the case of FIG.
The
[0098]
As described with reference to FIG. 6, the
[0099]
For this reason, as can be seen from FIGS. 8A to 8C, even if the incident angle Q1 with respect to the
As a result, even if the incident angle Q1 becomes 80 °, as shown in FIG. 8C, light that cannot enter the straight slit-shaped light transmitting hole group 6 becomes a small part of the incident light, The incident light can pass through the linear slit light transmitting hole group 6.
[0100]
As described above, the light incident side first
[0101]
FIGS. 8A, 8B, and 8C show the position of the focal length F of the cylindrical converging
[0102]
Therefore, in the solar cell of the present invention, as shown in FIG. 9, the distance d between the
[0103]
Furthermore, by optimizing the slit width of the linear slit-shaped light transmitting hole group 6, even when the incident angle Q1 = 0 ° shown in FIG. 9A, the incident angle Q1 = 80 shown in FIG. Also in the case of °, it is possible to condense all the incident light to the linear slit-shaped light transmitting hole group 6, and it is possible to realize higher power generation efficiency. Detailed examination results will be described later.
[0104]
【Example】
[Example 1]
Example 1 of the present invention will be described below with reference to FIG. 1 and FIG. 2 for the solar cell shown in FIG.
[0105]
The
The manufacturing method is described below.
[0106]
As shown in FIG. 2, a solar cell element composed of a
[0107]
The polycrystalline
[0108]
Next, the polycrystalline Si semiconductor layer 11 is made of SiH at a substrate temperature of 550 ° C. 4 Gas, H 2 Gas, PH 3 A mixed gas having an optimized gas mixing ratio was introduced into a CVD apparatus, and a gas pressure of 50 Pa was applied thereto, and a high-frequency power of 350 W was applied to form a gas. Thus, a 150 nm-thick polycrystalline Si semiconductor layer 11 lightly doped with P was deposited on the polycrystalline
[0109]
In a conventional solar cell, the polycrystalline Si semiconductor layer 11 is a layer that absorbs light, generates electric charges, and generates power. In order to sufficiently absorb light, the thickness is usually set to be 5000 nm or more and 50000 nm or less. On the other hand, in the present invention, since the incident light from the linear slit-shaped light transmitting hole group 6 is multiple-reflected between the
[0110]
Next, the polycrystalline
[0111]
Next, the
[0112]
Finally, In 2 O 3 By conducting reactive sputtering in an oxygen atmosphere using a target, a conductive
[0113]
On the other hand, the light-collecting device including the light-incident-side first
[0114]
First, a solar cell element-side second
The solar cell element-side second
[0115]
Next, with the shielding mask corresponding to the linear slit-shaped light transmitting hole group 6 mounted on the flat surface of the solar cell element-side second
[0116]
Next, a transparent fluororesin using fluorovinyl ether was coated in a molten state so as to cover the cylindrical converging
[0117]
A spacer was provided at an outer edge portion between the solar cell element and the second
[0118]
Here, the solar cell shown in FIG. 5 in which the first
[0119]
[Table 1]
[0120]
Table 1 shows that, with respect to the solar cell of Example 1, when the position where the linear slit-shaped light transmitting hole group 6 is formed, that is, the thickness d of the second
[0121]
In Example 1, the investigation was performed in a range where the thickness d of the second solar cell element-side
[0122]
Table 1 shows that the open-circuit voltage V and the short-circuit current of the solar cells of Example 1 and Comparative Example 1 were set to 100% when the open-circuit voltage V and the short-circuit current I of the solar cell of Comparative Example 01 were arranged side by side during the power generation efficiency investigation. The result which compared the magnitude | size of I with the comparative example 01 is shown.
[0123]
In Comparative Example 1, when the incident angle Q = 0 °, all the incident light is condensed on the linear slit-shaped light transmitting hole group 6, thereby realizing higher power generation efficiency than the solar cell of Comparative Example 01. Has been made. However, it can be seen that the power generation efficiency sharply decreases as the incident angle increases, and that at an incident angle Q = 80 °, only the open-circuit voltage and the short-circuit current of about 20% of Comparative Example 01 can be obtained.
[0124]
Next, in Example 1, when d = 34 mm where the plate thickness d of the solar cell element-side second
[0125]
Further, as a result of investigating solar cells having different plate thicknesses d, as shown in Table 1, by setting the plate thickness d to 22 mm or more and 32 mm or less, at all incident angles, the open-circuit voltage was larger than that of Comparative Example 01. It was confirmed that a short-circuit current could be obtained.
[0126]
When the plate thickness d of the solar cell element-side second
[0127]
As described above, when the focal length F is 34 mm and the plate thickness d is in the range of 22 mm (11F / 17) or more and 32 mm (16F / 17) or less, Comparative Example 01 is obtained in all incident angles. Larger open voltage and short circuit current can be obtained.
[0128]
Next, with the plate thickness d fixed at the optimum position, that is, at the position of 28 mm, the slit voltage WS of the linear slit-shaped light transmitting hole group 6 was changed, and the open-circuit voltage V and the short-circuit current I were investigated. It is shown in FIG.
[0129]
[Table 2]
[0130]
As shown in Table 2, while the width W of the cylindrical condensing
[0131]
When the slit width WS is smaller than W / 8, a part of the collected light is reflected by the
[0132]
As described above, in the solar cell of the present invention, the distance (d) from the surface of the cylindrical converging
[0133]
By the way, in the present embodiment, the configuration in which the spacer is provided on the outer edge portion between the solar cell element-side second
[0134]
Here, in order to realize stable multiple reflection between the
[0135]
Further, the power generation efficiency can be further increased by bonding and fixing the solar cell element-side second
[0136]
A solar cell in which a light-collecting element and a solar cell element are bonded and fixed using an ultraviolet-curable resin containing no fluorescent particles, and a light-collecting element and a solar cell element are bonded using an ultraviolet-curable resin containing fluorescent particles. 100 mW / cm using the solar simulator with respect to the fixed solar cell 2 Of light having an incident angle of 0 °, 40 °, and 80 °, and comparing the open-circuit voltage V and the short-circuit current I of both, as a result of including fluorescent particles, at all incident angles, It was confirmed that the open-circuit voltage V increased by about 13% and the short-circuit current I increased by about 11%.
[0137]
In the solar cell described in Example 1, as shown in FIG. 2, an
[0138]
In the solar cell described in Example 1, the light incident side first
[0139]
In the solar cell described in Example 1, a group of condensed curved surfaces having a constant radius of curvature was used as the group of cylindrical condensed
[0140]
In the solar cell described in Example 1, Y having a particle size of 5 μm was used as the fluorescent particles. 2 O 2 S: An example using fluorescent particles of Eu, Mg, and Ti has been described, but the present invention is not limited to this.
[0141]
For example, as fluorescent particles, Y having a particle size of 2 to 20 μm is used. 2 O 2 By using S: Eu, Mg, Ti sex fluorescent particles, it is possible to absorb light having a wavelength of 200 to 450 nm and emit light having a wavelength of 625 nm. Also, Er 3+ By using the oxyfluoride-based crystallized glass containing ions, light having a wavelength of about 800 nm can be absorbed and light having a wavelength of 550 to 660 nm can be emitted.
[0142]
Other fluorescent materials include SrAl in which rare earth elements europium (Eu) and dysprosium (Dy) are added to a compound composed of strontium oxide and aluminum oxide. 2 O 4 : Eu, Dy and Sr 4 Al 14 O 25 : Eu, Dy, CaAl 2 O 4 : Eu, Dy, and a fluorescent material such as ZnS: Cu can also be used.
[0143]
In addition, by including an organic dye such as a cyanine dye, a pyridine dye, and a rhodamine dye, it is also possible to convert short-wavelength light into long-wavelength light, thereby increasing power generation efficiency. It is possible.
[0144]
Furthermore, higher power generation efficiency can be obtained by using a plurality of these fluorescent materials simultaneously in an arbitrary combination.
[0145]
[Example 2]
The following describes the solar cell shown in FIG. 10 as
[0146]
The solar cell according to the second embodiment includes a light incident side first
[0147]
The sunlight incident from the incident side first
[0148]
In Example 1, since the light-collecting element and the solar cell element were directly fixed with the ultraviolet curing resin, it was necessary to increase the thickness of the ultraviolet curing resin to at least 2 mm or more, and it took a long time to cure the ultraviolet curing resin. Needed. On the other hand, in the second embodiment, by adjusting the thickness of the
[0149]
For example, a glass plate having a thickness of 5 mm is adopted as the
[0150]
Next, as the
The fluorescent particles convert light near the wavelength of 400 nm that is not used for photoelectric conversion into light near the wavelength of 600 nm that is used for photoelectric conversion. Then, light having a wavelength of about 600 nm generated from the fluorescent particles is repeatedly absorbed and partially reflected between the light-collecting element and the solar cell element, whereby the power generation efficiency of the solar cell can be increased.
[0151]
A solar cell using the
[0152]
Next, Y of 5 μm in particle diameter was applied to an ultraviolet curable resin for bonding and fixing the light collecting element, the
[0153]
A solar cell in which a light-collecting element, a
[0154]
Here, the configuration in which the fluorescent particles are independently contained in the
[0155]
In the solar cell described in Example 2, the same solar cell element, light-collecting element, cylindrical light-collecting curved surface group, and fluorescent particles as those in Example 1 were used. However, the present invention is not limited to this as described in (1).
[0156]
[Example 3]
The following describes the solar cell shown in FIG. 11 as
[0157]
The solar cell according to the third embodiment includes a condensing element having a cylindrical condensing
[0158]
As the
[0159]
Also in this case, as in the first embodiment, by optimizing the distance between the cylindrical condensing
[0160]
In Example 1 and Example 2, a linear slit-shaped light transmitting hole group 6 was formed on one side of the solar cell element side of the solar cell element side second
[0161]
On the other hand, according to the configuration of this embodiment, the light-collecting element having the cylindrical light-collecting
[0162]
Next, as the
The function of improving the power generation efficiency by the fluorescent particles is as described in the above embodiment.
[0163]
The solar cell using the
[0164]
Next, an ultraviolet curable resin for bonding and fixing the
[0165]
Further, when the light condensing element and the
[0166]
In the performance measurement, a
[0167]
Here, the structure in which the
[0168]
In the solar cell described in Example 3, the same solar cell element, light-collecting element, cylindrical light-collecting curved surface group, and fluorescent particles as in Example 1 were used. It is not limited.
[0169]
[Example 4]
The following describes the solar cell shown in FIG. 12 as
[0170]
The solar cell according to the fourth embodiment includes a light-collecting element described in the first embodiment, that is, a light-incident-side first
[0171]
In the above configuration, the light incident from the light incident side first
[0172]
The solar cell element of Example 4 had a configuration as shown in FIG. 13 and was manufactured as follows.
[0173]
A 30 nm-thick SnO film is formed on a
[0174]
Next, a photoelectric conversion layer in which a p-
[0175]
After forming each layer as described above, a 100 nm thick Al 0.95 Ti 0.05 An
[0176]
The light-collecting element and the solar cell element were bonded and fixed using an ultraviolet curable resin in the same manner as in Example 1 to obtain a solar cell of Example 4.
[0177]
In the solar cell of Example 4, the solar cell not provided with the light incident side first
[0178]
[Table 3]
[0179]
Table 3 compares the magnitudes of the open-circuit voltage V and the short-circuit current I of the solar cells of Example 4 and Comparative Example 4 with the open-circuit voltage V and the short-circuit current I of the solar cell element of Comparative Example 04 being 100%, respectively. 19 shows the result of comparison with Example 04.
[0180]
The light-collecting device of Example 4 is the same as that of Example 1, and it can be seen that the same result as that of Example 1 was obtained also in the solar cell of Example 4.
[0181]
That is, assuming that the focal length of the cylindrical converging
[0182]
Further, as in the first embodiment, the power generation efficiency can be further increased by bonding and fixing the light-collecting element and the solar cell element using an ultraviolet curable resin in which fluorescent fine particles are dispersed. Y with a particle size of 5 μm 2 O 2 S: Producing a solar cell in which fluorescent particles of Eu, Mg, and Ti are contained in an ultraviolet curable resin at 10% by volume, and a light-collecting element and a solar cell element are adhered and fixed using the ultraviolet curable resin having a thickness of 5 mm. did.
[0183]
Then, using a UV curable resin containing no fluorescent particles, a solar cell in which the light-collecting element and the solar cell element are bonded and fixed, and a light-collecting element and a solar cell element using the UV curable resin containing the fluorescent particles 100 mW / cm using a solar simulator with respect to a solar cell having 2 Of light having an incident angle of 0 °, 40 °, and 80 °, and the open-circuit voltage V and the short-circuit current I were compared. As a result, it was confirmed that the inclusion of the fluorescent particles increased the open-circuit voltage V by 16% and the short-circuit current I by 14% at all incident angles.
[0184]
In Example 4, the power generation efficiency can be similarly improved by using fluorescent glass containing a fluorescent material as the
[0185]
In the solar cell of Example 4 shown in FIG. 2 O 2 S: A solar cell was manufactured using a glass substrate containing 15% by volume of fluorescent particles of Eu, Mg, and Ti.
[0186]
Then, the solar cell using the
[0187]
Here, the structure in which fluorescent particles were contained in the transparent substrate for
[0188]
In the above embodiment, the configuration in which the
[0189]
In addition, as shown in FIG. 15, light having a linear slit-shaped light transmission hole group 6 between the solar cell element side second
[0190]
With such a configuration, the solar cell element and the
[0191]
In this case, higher power generation efficiency can be realized by using a substrate having a fluorescent property as the
[0192]
Also, as shown in FIG. 16, even when the
[0193]
In the solar cell of Example 4, a transparent
[0194]
In the solar cell described in Example 4, a light-collecting element, a cylindrical condensed curved surface group, and fluorescent particles similar to those in the solar cell described in Example 1 were used. It is not limited to.
[0195]
Although not included in the claims, as shown in FIGS. 1, 3, 10, and 12, the light-collecting region of the second transparent body on one side of the light-collecting element and on the solar cell element side The present invention also includes a configuration in which a light reflecting layer having a light transmitting hole is provided on the light emitting surface facing the light emitting surface.
[0196]
In this configuration, as shown in FIG. 10, a transparent substrate may be provided between the solar cell element and the light-collecting element provided with the light-collecting region and the light reflecting layer.
[0197]
Further, the solar cell element may be a solar cell element having a photoelectric conversion layer provided on a transparent substrate as shown in FIGS.
[0198]
Further, as shown in FIG. 14, a light reflecting layer having the light transmitting holes may be provided on a surface of the transparent substrate of the solar cell element facing the photoelectric conversion layer.
[0199]
According to the above configuration, in any case, the light condensed by the light condensing region enters between the light reflection layer provided in the light condensing element and the solar cell element via the light transmitting hole. Therefore, multiple reflection occurs between the photoelectric conversion layer and the light reflection layer. Therefore, the amount of light irradiated to the photoelectric conversion layer increases, and the power generation efficiency can be increased.
[0200]
In addition, it is possible to form both the photoelectric conversion layer and the light reflection layer on the transparent substrate of the solar cell element, and it is possible to manufacture a solar cell with the minimum necessary number of substrates. In addition, the cost of the solar cell can be reduced, and the thickness of the solar cell can be reduced.
[0201]
Further, as shown in FIGS. 11, 15, and 16, a transparent substrate is provided between the light-collecting element and the solar cell element, and a light reflection hole having a light-transmitting hole formed on one surface of the transparent substrate. A configuration in which a layer is provided is also included in the present invention.
[0202]
This makes it possible to separately manufacture the light-collecting element, the solar cell element, and the transparent substrate on which the light-reflecting layer having light-transmitting holes is formed. A solar cell having power generation efficiency can be stably manufactured.
[0203]
In the solar cell of the present invention, the light-collecting element and the solar cell element, or the light-collecting element and the solar cell element, and the transparent substrate provided therebetween are fixed with a transparent adhesive. It may be.
[0204]
Therefore, the light-collecting element and the solar cell element, or the light-collecting element, the transparent substrate, and the solar cell element are firmly fixed by a transparent adhesive to increase the strength of the solar cell. Becomes possible.
[0205]
The present invention is not limited to the above-described embodiments and examples, and various modifications are possible within the scope of the claims, and the technical means disclosed in the different embodiments and examples may be appropriately changed. Embodiments and examples obtained in combination are also included in the technical scope of the present invention.
[0206]
【The invention's effect】
As described above, the solar cell according to the present invention has a solar cell element having a photoelectric conversion layer, a light incident side first transparent body having a refractive index higher than air, and a refractive index higher than the light incident side first transparent body. And a light-reflecting layer having a light-transmitting hole, the light-reflecting layer being condensed by the light-collecting region. After the light passes through the light transmitting hole, the light enters the solar cell element, and the reflected light from the solar cell element is reflected by the light reflection layer and re-enters the solar cell element, so that the solar cell element and the light condensing element It is characterized by being formed between.
[0207]
Therefore, since the light transmitted through the first transparent body is incident on the light-collecting region, the angle of incidence is smaller than when the first transparent body is not provided. Therefore, it is possible to narrow the light beam formed by the collected light.
[0208]
This makes it easy for the light beam to pass through the light transmitting hole without irradiating the periphery of the light transmitting hole, so that the amount of light introduced between the light reflecting layer and the solar cell element can be increased. As a result, power generation efficiency can be increased.
[0209]
Further, at least a part of the reflected light reflected on the surface or inside of the solar cell element is reflected on a region other than the light transmitting holes in the light reflecting layer, and is returned toward the solar cell element. That is, since the reflected light is multiple-reflected between the solar cell element and the reflective layer, the amount of light applied to the photoelectric conversion layer increases, so that the power generation efficiency (light use efficiency) of the solar cell is further increased. It also has the effect of being able to do so.
[0210]
Further, the solar cell according to the present invention, as described above, a solar cell element having a photoelectric conversion layer, a light-collecting element having a light-collecting region and a light-concentrating auxiliary layer, and a light-reflecting layer having a light-transmitting hole. The light-condensing auxiliary layer has a function of reducing the angle of incidence of external light with respect to the light-condensing region as compared with a case where the light-condensing auxiliary layer is not provided, and the light reflecting layer is It is characterized by having a function of making the condensed light incident on the solar cell element through the light transmission hole, reflecting the light reflected by the solar cell element, and re-entering the solar cell element.
[0211]
Therefore, the function of the light-condensing auxiliary layer that reduces the angle of incidence of light incident on the light-condensing region makes it possible to narrow the light beam formed by the condensed light. Thereby, as described above, the power generation efficiency can be increased.
[0212]
In addition, the multiple reflection between the photoelectric conversion layer and the light reflection layer has an effect that the power generation efficiency of the solar cell can be further increased.
[0213]
Further, in the solar cell according to the present invention, in addition to the above-described configuration, the light-collecting curved surface is a cylindrical light-collecting curved surface, and the light transmitting hole is a linear slit-shaped light transmitting hole, It is characterized in that the direction of the curved cylindrical axis and the extending direction of the linear slit-shaped light transmitting hole are arranged in parallel.
[0214]
Therefore, the light condensed linearly by the cylindrical condensing curved surface is efficiently condensed to the linear slit-shaped light transmitting hole. As a result, light incident from the linear slit-shaped light transmitting hole is multiple-reflected between the photoelectric conversion layer and the light reflection layer, and the amount of light irradiated on the photoelectric conversion layer further increases, thereby further increasing power generation efficiency. It becomes possible. Further, even when the incident angle of the sunlight changes, the incident sunlight can be efficiently condensed to the light transmitting hole.
[0215]
Further, since the cylindrical light-collecting curved surface can form the light-collecting element with a small number, it is also useful to simplify the structure of the light-collecting element and reduce the cost. This merit also has an effect that the same applies to the formation of the light reflection layer.
[0216]
In addition, in the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, the light reflecting layer having the linear slit-shaped light transmitting holes is closer to the cylindrical light-collecting curved surface than the focal length of the cylindrical light-collecting curved surface. It is characterized by being provided at a position.
[0217]
Therefore, the condensing position of the light incident on the side of the cylindrical condensing curved surface is more than the condensing focal position of the light incident on the top of the cylindrical condensing curved surface due to the occurrence of coma. It is possible to cope with the phenomenon that the position is close to the curved surface, and light incident on the side of the cylindrical condensed curved surface easily passes through the light transmission hole group.
[0218]
This makes it possible to efficiently condense the light incident on the top of the cylindrical condensing curved surface and the light incident on the side into the linear slit-shaped light transmitting hole with high efficiency. There is an additional effect that high power generation efficiency can be obtained even when the angle changes.
[0219]
Further, the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, provided that the focal length of the cylindrical condensing curved surface is F, the surface of the cylindrical condensing curved surface and the linear slit light transmitting hole are provided. The distance from the touched position is (11F / 17) or more and (16F / 17) or less.
[0220]
Therefore, by setting the interval in the above range, most of the incident light can pass through the straight slit-shaped light transmitting hole regardless of the variation of the incident angle, and thus high power generation efficiency can be maintained. The effect of being able to play is further exhibited.
[0221]
Further, in the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, when the width of the cylindrical condensing curved surface is W, the width of the linear slit-shaped light transmitting hole is (W / 8) or more and (2W / 3) It is characterized by the following.
[0222]
Therefore, by setting the width of the linear slit-shaped light transmission hole in the above range, it is possible to optimize the contradictory functions that the light reflection layer should have, such as an increase in light transmittance and an increase in reflectance. More effect.
[0223]
In addition, the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, between the light reflection layer and the photoelectric conversion layer, provided a transparent substrate that emits fluorescence having a wavelength that contributes to the photoelectric conversion of the photoelectric conversion layer. It is characterized by being done.
[0224]
Therefore, the transparent substrate increases the amount of light having a wavelength contributing to photoelectric conversion due to its fluorescent characteristics, and thus has an effect of further increasing the power generation efficiency of the solar cell.
[0225]
Further, the solar cell according to the present invention, in the laminated structure between the light reflecting layer and the photoelectric conversion layer, a transparent adhesive layer that emits fluorescence having a wavelength that contributes to the photoelectric conversion of the photoelectric conversion layer is included. It is characterized by having.
[0226]
Therefore, the amount of light having a wavelength contributing to photoelectric conversion increases in the transparent adhesive layer due to its fluorescent property, so that the power generation efficiency of the solar cell can be further increased.
[0227]
Further, by forming a laminated structure in which a transparent adhesive layer is interposed between the light reflecting layer and the photoelectric conversion layer, the structural and mechanical strength of the solar cell is increased, and the solar cell is damaged in the manufacturing process. Further, it is possible to suppress a decrease in the yield due to the above.
[0228]
In addition, the solar cell according to the present invention, in addition to the above configuration, including the cylindrical axis direction of the cylindrical condensing curved surface, and is installed so that a plane perpendicular to the condensing element faces the east-west direction. It is characterized by having.
[0229]
Therefore, the angle between the plane including the optical axis of the incident light and including the cylindrical axis and the plane on which the light-collecting element is formed can always be constant. Correspondingly, there is no need to relatively move the cylindrical condensing curved surface and the linear slit-shaped light transmitting hole, and the sunlight can be efficiently condensed on the linear slit-shaped light transmitting hole. Play more.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional perspective view showing a configuration example of a solar cell of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view illustrating a configuration example of a solar cell element used for the solar cell of the present invention.
FIG. 3 is an explanatory diagram for explaining a path of incident light with respect to the solar cell of FIG. 1;
FIG. 4 is a view illustrating a method for installing a solar cell according to the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional perspective view showing a configuration example of a solar cell related to the present invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view illustrating a refraction state of incident light of the solar cell of the present invention.
FIGS. 7A to 7C are explanatory diagrams showing the results of calculating the light-collecting state of the solar cell shown in FIG.
8 (a) to 8 (c) are explanatory views showing the results of calculating the light-collecting state of the solar cell shown in FIG.
9 (a) to 9 (c) are explanatory diagrams showing calculation results of a light-collecting state when the distance between the light-condensing curved surface and the light reflecting layer is reduced in the solar cell shown in FIG.
FIG. 10 is a sectional perspective view showing another configuration example of the solar cell of the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional perspective view showing still another configuration example of the solar cell of the present invention.
FIG. 12 is a cross-sectional perspective view showing still another configuration example of the solar cell of the present invention.
FIG. 13 is a cross-sectional view illustrating another configuration example of the solar cell element used for the solar cell of the present invention.
FIG. 14 is a cross-sectional perspective view showing still another configuration example of the solar cell of the present invention.
FIG. 15 is a cross-sectional perspective view showing still another configuration example of the solar cell of the present invention.
FIG. 16 is a cross-sectional perspective view showing still another configuration example of the solar cell of the present invention.
FIG. 17 is a cross-sectional view illustrating a configuration example of a conventional solar cell element.
FIG. 18 is a cross-sectional view illustrating another configuration example of a conventional solar cell element.
FIG. 19 is a cross-sectional view showing yet another configuration example of a conventional solar cell element.
[Explanation of symbols]
1 substrate
2 Photoelectric conversion layer
3 Solar cell element side second transparent body
4. Cylindrical condensing curved surface group (condensing area)
5 Light reflection layer
6 straight slit-shaped light transmission holes (light transmission holes)
7 Incident light
8. Light incident side first transparent body
15 Vertical direction
16 horizontal direction
17, 18, 28 transparent substrate
19 Transparent substrate for solar cell element
20 photoelectric conversion layer
F focal length
Q Incident angle
Claims (9)
空気より大きな屈折率を有する光入射側の第1透明体および該第1透明体より大きな屈折率を有する太陽電池素子側の第2透明体との間に集光領域を設けた集光素子と、
光透過孔を有する光反射層とを備え、
光反射層は、集光領域により集光された光が光透過孔を通過した後、太陽電池素子に入射し、太陽電池素子からの反射光が光反射層により反射され、太陽電池素子に再入射するように、太陽電池素子と集光素子との間に形成されていることを特徴とする太陽電池。A solar cell element having a photoelectric conversion layer,
A light-collecting element in which a light-collecting region is provided between a first transparent body on the light incident side having a refractive index larger than air and a second transparent body on the solar cell element side having a larger refractive index than the first transparent body; ,
A light reflection layer having a light transmission hole,
The light reflecting layer receives the light condensed by the light condensing region, passes through the light transmitting hole, and then enters the solar cell element. A solar cell characterized by being formed between a solar cell element and a condensing element so as to be incident.
集光領域と集光補助層とを有する集光素子と、
光透過孔を有する光反射層とを備え、
上記集光補助層が、外部光の上記集光領域に対する入射角を、該集光補助層を設けない場合に比較して小さくする機能を有し、
光反射層が、上記集光領域によって集光された光を光透過孔を介して上記太陽電池素子へ入射させるとともに、該太陽電池素子での反射光を反射し、該太陽電池素子へ再入射させる機能を有することを特徴とする太陽電池。A solar cell element having a photoelectric conversion layer,
A light-collecting element having a light-collecting region and a light-concentrating auxiliary layer,
A light reflection layer having a light transmission hole,
The light-condensing auxiliary layer has a function of reducing an incident angle of the external light with respect to the light-condensing region as compared with a case where the light-condensing auxiliary layer is not provided,
The light reflection layer causes the light condensed by the light condensing region to enter the solar cell element through the light transmission hole, reflects the light reflected by the solar cell element, and re-enters the solar cell element. A solar cell having a function of causing the solar cell to have a function of causing the solar cell to function.
上記光透過孔が直線スリット状光透過孔であって、
該シリンドリカル状集光曲面の円筒軸の方向と、該直線スリット状光透過孔の延伸方向とが平行に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池。The light-collecting region is a cylindrical light-collecting curved surface,
The light transmission hole is a straight slit-shaped light transmission hole,
The solar cell according to claim 1, wherein a direction of a cylindrical axis of the cylindrical converging curved surface and an extending direction of the linear slit-shaped light transmitting hole are arranged in parallel.
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