JP2004109744A - ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機 - Google Patents
ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004109744A JP2004109744A JP2002274576A JP2002274576A JP2004109744A JP 2004109744 A JP2004109744 A JP 2004109744A JP 2002274576 A JP2002274576 A JP 2002274576A JP 2002274576 A JP2002274576 A JP 2002274576A JP 2004109744 A JP2004109744 A JP 2004109744A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- image
- endless belt
- disturbance torque
- disturbance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
- Cleaning In Electrography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】ベルト駆動系において、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供する。
【解決手段】制御対象31は、無端ベルトをモータで駆動するベルト駆動装置である。無端ベルトの変位BPを検出し、これを演算部36で目標値Rpと比較してフィードバック制御する。外乱トルク推定手段39は、無端ベルトの変位BPから外乱ω’τを推定する。目標電流Irefには、推定外乱ω’τを外乱−電流変換ブロック40により電流換算した結果が加算され、これが新たな目標電流として電流制御系41に与えられる。
【選択図】 図3
【解決手段】制御対象31は、無端ベルトをモータで駆動するベルト駆動装置である。無端ベルトの変位BPを検出し、これを演算部36で目標値Rpと比較してフィードバック制御する。外乱トルク推定手段39は、無端ベルトの変位BPから外乱ω’τを推定する。目標電流Irefには、推定外乱ω’τを外乱−電流変換ブロック40により電流換算した結果が加算され、これが新たな目標電流として電流制御系41に与えられる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、電子写真方式の画像形成装置において、その中間転写ベルトの表面速度を速度検出ローラにより検出し、その情報をもとに駆動モータを制御することで、中間転写ベルトの走行ムラを解消しようとする技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−221797公報
【発明が解決しようとする課題】
電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体の高精度な駆動制御は高品位な画像を得るために必須である。特に、像担持体としてベルト状の感光体や、中間転写ベルトを用いた場合、これらのベルト部材に対してより難しい高精度駆動が必要になる。
【0004】
しかしながら、ベルトは一般に弾性体であり、そのために外乱に弱いという欠点があるために、特許文献1に開示の技術のような単純なフィードバック制御では、十分な制御ゲインが得られず、高精度なベルト駆動が困難であるという不具合がある。
【0005】
本発明の目的は、ベルト駆動系において、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、ベルト状の感光体や、中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、ベルト駆動系の駆動を高精度に行なうことで、高品位な画像を得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、無端ベルトと、この無端ベルトを駆動してその長さ方向に移動させるモータを駆動源とする駆動系とを有する制御対象と、この無端ベルトの駆動状態を計測する計測手段と、前記計測結果から前記制御対象の外乱トルクを推定する外乱トルク推定手段と、この推定した外乱トルクも用いて前記制御対象をフィードバック制御する制御手段と、を備えているベルト駆動装置である。
【0008】
したがって、推定した外乱トルクを考慮してフィードバック制御するので、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のベルト駆動装置において、前記計測手段は、前記無端ベルトの駆動状態として前記ベルトの表面の変位を計測し、前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の変位から前記外乱トルクの推定を行なう。
【0010】
したがって、無端ベルト表面の変位測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のベルト駆動装置において、前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の変位から求めた当該無端ベルトの表面の速度から前記外乱トルクの推定を行なう。
【0012】
したがって、無端ベルト表面の変位測定から求めた無端ベルトの表面の速度から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のベルト駆動装置において、前記計測手段は、前記無端ベルトの駆動状態として前記ベルトの表面の速度を計測し、前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の速度から前記外乱トルクの推定を行なう。
【0014】
したがって、無端ベルトの表面の速度測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0015】
また、これらのベルト駆動装置を用い、前記無端ベルトを像担持体とした請求項1〜4の何れかの一に記載のベルト駆動装置装置を備え、電子写真方式で画像形成を行なう、画像形成装置とすることができる(請求項5)。この場合に、前記無端ベルトは感光体であり、この感光体上に複数色の各トナー画像を形成し、この複数色のトナー画像を重ね合わせた合成画像を形成するものとすることができる(請求項6)。また、複数の感光体を備え、この各感光体上に複数色の各トナー画像を形成し、前記無端ベルトは前記各トナー画像が転写されて当該各トナー画像を重ね合わせた合成画像が形成される中間転写ベルトであるものとすることもできる(請求項7)。
【0016】
さらに、原稿の画像を読取る画像読取装置と、この読取った画像データに基づいて画像の形成を行なう請求項5〜7の何れかの一に記載の画像形成装置と、を備えている複写機とすることができる(請求項8)。
【0017】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]
本発明の一実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態のベルト駆動装置1の装置構成の全体を示す斜視図である。図1において、ベルト2は、無端ベルトで、例えば、電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光体ベルト、中間転写ベルトなどである。モータ3はベルト2を回転駆動する回転駆動源としてのモータであり、このモータ3の回転トルクは動力伝達系を構成する減速系、例えば、タイミングベルト4によりベルトの駆動軸5に伝達される。モータ3は、例えば直流電動機が用いられる。ベルト2は、駆動軸5、従動軸6〜10の周りに張られた状態で架けられている。従って、モータ3により駆動軸5が回動することで、モータ3〜従動軸10からなる駆動系により、ベルト2は長さ方向に移動する。ベルト2の幅方向の一方の端部には、ベルト2の長さ方向に一周して多数のマーカ12が連続的に形成されている。
【0019】
符号11はマーカ12と対向する位置に設置され、マーカ12を検出するマーカセンサである。このマーカ12とマーカセンサ11は、ベルトの変位を検出する検出装置となる。このマーカセンサ11は、フォトインタラプタ等から構成されており、マーカ12が検知位置に到来してマーカ12と対向したときにデジタル信号の“1”を出力し、検知位置にマーカ12とマーカ12との間の部分が到来してこの部分と対向した時にはデジタル信号の“0”を出力する。このマーカセンサ11からのデジタル信号をカウントすることにより、ベルト2の表面上の変位を検出できる。
【0020】
図2は、ベルトの変位をマーカセンサ11の検出信号に基づいてデジタル制御する制御系の構成を表す。図2において、符号21は、マイクロコンピュータであり、マイクロプロセッサ22、リードオンリーメモリ(ROM)23、ランダムアクセスメモリ(RAM)24が、それぞれバス25を介して接続されている。符号26はベルトの駆動位置を指令する状態指令信号を出力する指令発生装置であり、角変位指令信号を発生する。この指令発生装置26の出力もバス25へ接続されている。符号27は、マーカセンサ11の出力を処理してデジタル数値に変換する検出用インターフェイス装置であり、マーカセンサ11の出力パルスを係数するカウンタを備えており、カウントした数値にパルス数を変位に変換するあらかじめ定められた変換定数をかけてベルト表面の変位に変換する。マーカセンサ11及び検出用インターフェイス27により、計測手段を実現している。符号28は電流制御系を含んだ直流電動機駆動用のインターフェイス装置であり、電流検出器30により検出されるモータ3に流れる電流がマイクロコンピュータ21の演算結果(目標電流)と一致するように出力を制御し、モータ3を駆動する直流電動機駆動装置29を構成するパワー半導体、例えば、トランジスタを動作させるパルス状信号(制御信号)に変換する。直流電動機駆動装置29はパルス信号に基づき動作し、モータ3に印加する電圧を制御する。この結果、モータ3が電流駆動され、ベルト2の変位は所定の値に追値制御される。ベルト2の表面変位は、マーカ12およびマーカセンサ11と、インターフェイス装置27により検出され、マイクロコンピュータ21に取り込まれる。
【0021】
次に、このように構成された制御系によるベルト2の駆動系の制御について説明する。図3は、この制御系のブロック線図である。図3において、符号31は図1に示したベルト駆動系の全体及び図2のインターフェイス装置27,28、直流電動機駆動装置29を含んだ制御対象である(符号31は図2にも図示した)。
【0022】
図3において、符号31は操作量であるモータ電流MIを入力とし、制御量であるベルト2表面の変位BPを出力とした場合の、最も簡単なベルト駆動系のブロック図の一例である。モータ電流は、トルク変換部32によりトルクに変換され、演算部33により外乱トルクωτが減算され、ブロック34で、ベルト2表面の速度に変換され、さらに、ブロック35でベルト2表面の変位に変換される。ここで、ブロック34のJは、駆動系すべてのイナーシャをモータ軸換算したものであり、KBは、モータ軸からベルト2表面への換算係数を表している。一般的にKBは、伝達系の減速比と駆動軸半径を掛け合わせた値になる。また、ブロック34,35のsは微分演算子である。
【0023】
ここで、制御手段は、演算部36、ベルト表面位置制御コントローラブロック37、演算部38、電流制御系41などにより実現している。すなわち、演算部36により、ベルト2の表面変位と、目標ベルト変位Rpとの差が計算され、ベルト表面位置制御コントローラブロック37にて、目標電流Irefが計算される。また、このとき、演算部38において、目標電流Irefには、外乱トルク推定手段39により推定された推定外乱ω’τを、外乱−電流変換ブロック40により電流換算した結果が加算され、これが新たな目標電流として電流制御系41に与えられる。
【0024】
電流制御系41では、目標入力と、出力すなわちモータ電流MIとが同一になるようにフィードバック演算を行い、モータ電流MIを調整し、モータ3を駆動する。
【0025】
ここで、外乱トルク推定手段39について説明する。外乱トルク推定手段39は、モータ電流MIと、ベルト2の表面位置情報(変位BP)の二つの入力を必要とする。モータ電流MIは、ブロック42により電流−トルク換算され、演算部43に与えられる。変位BPは、ブロック44にて、ベルト表面位置−トルク換算され、演算部43に与えられる。演算部43ではブロック42の出力からブロック44の出力を減算する計算を行い、外乱トルクを推定する。ここで、ブロック32,42のKTはモータ3のトルク定数であり、ブロック40の1/KTはその逆数である。ブロック44の値は、ブロック34の値とブロック35の値を乗算した値の逆数である。
【0026】
以上の制御により、ベルト2が連続的に目標値に駆動される。ここで、外乱トルク推定手段39は、制御対象の逆系を用いて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、外乱オブザーバーを用いてもよい。以上の演算すべては、適切な離散化をおこなうことにより、マイクロコンピュータ21内の数値演算で行われ、簡単に実現することができる。
【0027】
このように、ベルト駆動装置1は、ベルト2の駆動状態、この例では、ベルト2の表面の位置を計測し、その計測結果(変位BP)から制御対象31の外乱トルクω’τを推定し、この推定した外乱トルクを考慮して、制御量である変位BPにより制御対象をフィードバック制御することができる。これにより、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置1を実現することができる。
【0028】
[発明の実施の形態2]
別の実施の形態について、図4〜図7を参照して説明する。
【0029】
図4〜図7において、実施の形態1と共通する部材等には、図1〜図3と共通の符号を用い、詳細な説明は省略する。本実施の形態が実施の形態1と相違するのは、まず、図4に示すように、マーカセンサ11の出力を処理して角速度に変換する状態検出用インターフェイス装置51をさらに備え、マーカセンサ11が状態検出用インターフェイス装置51に入力される構成である点である。すなわち、ベルト2の表面速度は、マーカ12及びマーカセンサ11と、インターフェイス装置51とにより検出され、マイクロコンピュータ21に取り込まれる。
【0030】
ここで、状態検出用インターフェイス装置51の処理方式について説明する。状態検出用インターフェイス装置51は、マーカセンサ11の出力パルスをマイクロプロセッサ22の割込み端子に送り、また、基準クロック(図5のCLK)をカウントするカウンタを備えている。
【0031】
図5のタイミングチャートにより、マーカセンサ11の出力パルスOBのエッジが到達する直前の状態から説明する。状態検出用インターフェイス装置51にはカウンタが設けられており、そのカウンタは、マーカセンサ11の出力パルスOBの周期を、基準クロックCLKに基づいて、与えられたカウント値(例えば、0FFFFH)からのデクリメントカウントで検出する。マーカセンサ11の出力パルスOBのエッジ52がマイクロプロセッサ22の割込み端子に入力すると、マイクロプロセッサ22は、図6のフローチャートに示す割込みルーチンの実行を開始する。
【0032】
すなわち、マイクロプロセッサ22は、カウンタのデクリメントカウント値を状態検出用インターフェイス装置51の内蔵しているレジスタにラッチさせ(ステップS1)、その内蔵レジスタにラッチされたデクリメントカウント値をRAM24に格納する(ステップS2)。そして、マイクロプロセッサ22は、マーカセンサ11の出力パルスOBの周期Tnをカウントするためのカウント初期値(0FFFFH)を状態検出用インターフェイス装置51のカウンタに与えて、再度マーカセンサ11の出力パルスOBのデクリメントカウントを開始させ(ステップS3)、割込み処理を終了する。
【0033】
再度、マーカセンサ11の出力パルスOBのエッジ52がマイクロプロセッサ22の割込み端子に入力すると、マイクロプロセッサ22は、図6のステップS1〜S3の処理を繰り返して行なう。この時、マーカセンサ11の出力パルスOBの周期Tnにおけるベルトの速度vは次式(1)の演算により求められる。
【0034】
v=k/(Tclk×Ne×n) …… (1)
ここで、Tclk:基準クロックCLKの周期
Ne:単位長さ当たりのマーカセンサ分割数
n:基準クロックCLKのカウント数=“0FFFFH−デクリメントカウント値”
k:速度への単位変換定数
次に、以上のように構成された制御系によるベルト2の制御について、図7の制御系のブロック線図により説明する。図7において、符号31は図1に示したベルト駆動系の全体及び図4の検出用インターフェイス装置27,28,直流電動機駆動装置29,状態検出用インターフェイス装置51を含んだ制御対象である。制御系全体は実施の形態1と同様、ベルト2の表面変位制御で行われている。図3に示す実施の形態1の場合と異なるのは、外乱トルク推定手段54が実施の形態1の外乱トルク推定手段39と異なる点である。
【0035】
外乱トルク推定手段39の各部は以下のような機能を備えている。すなわち、外乱トルク推定手段39は、モータ電流MIとベルト2の表面速度情報の二つの入力値を必要とする。モータ電流MIは、ブロック42により電流―トルク換算され、演算部56に与えられる。ベルト2の表面速度情報は、ブロック55において、ベルト表面速度−トルク換算され、演算部56に与えられる。演算部56では、ブロック42により電流―トルク換算された結果から、ブロック55においてベルト表面速度−トルク換算された結果を減算する計算を行い、これにより外乱トルクを推定する。
【0036】
推定された外乱トルクω’τは、ブロック40により電流換算され、演算部38において、ベルト2の表面位置フィードバック制御からの目標電流Irefに加えられる。ここで、ブロック42のKTはモータのトルク定数であり、ブロック40の“1/KT”はその逆数である。また、ブロック55の“J・S/KB”はブロック34の“KB/J・S”の逆数である。
【0037】
以上の構成により、ベルト2が連続的に目標値に駆動される。ここで、外乱トルク推定手段54は、制御対象31の逆系を用いて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、外乱オブザーバーを用いてもよい。以上の演算すべては、適切な離散化をおこなうことにより、マイクロコンピュータ21内の数値演算で簡単に実現することができる。
【0038】
このように、ベルト駆動装置1は、ベルト2の駆動状態、この例では、ベルト2の表面の速度を計測し、その計測結果から制御対象31の外乱トルクω’τを推定し、この推定した外乱トルクを考慮して、制御量である変位BPにより制御対象をフィードバック制御することができる。これにより、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置1を実現することができる。
【0039】
[発明の実施の形態3]
別の実施の形態について、図8、図9を参照して説明する。
【0040】
図8、図9において、実施の形態2と共通する部材等には、図4〜図7と共通の符号を用い、詳細な説明は省略する。本実施の形態が実施の形態2と相違するのは、まず、図8に示すように、インターフェイス装置27が設けられておらず、マーカセンサ11の出力を処理して角速度に変換する状態検出用インターフェイス装置51は設けられており、マーカセンサ11の出力は状態検出用インターフェイス装置51のみに入力される点である。すなわち、ベルト2の表面速度は、マーカ12及びマーカセンサ11と、インターフェイス装置51とにより検出され、マイクロコンピュータ21に取り込まれる。
【0041】
次に、このように構成された制御系によるベルト駆動系の制御について、図9の制御系のブロック線図により説明する。図9において図7と同一符号は、実施の形態2と同一の機能ブロックを示すので、ここでの説明は省略する。
【0042】
図9において、符号31は、図1に示したベルト駆動系全体及び図8に示すインターフェイス装置28、直流電動機駆動装置29、状態検出用インターフェイス装置51を含んだ制御対象である。図9において制御対象31は、モータ電流MIを入力とし、ベルト2表面の速度BVを出力とした場合の、最も簡単なベルト駆動系のブロック線図の一例である。モータ電流MIはトルク変換部32によりトルクに変換され、演算部33により外乱トルクωτが減算され、ブロック34で、ベルト表面の速度に変換される。ここで、ブロック34のJは、駆動系すべてのイナーシャをモータ軸換算したものであり、KBは、モータ軸からベルト表面への換算係数を表している。一般的にKBは、伝達系の減速比と駆動軸半径を掛け合わせた値になる。また、ブロック34のsは微分演算子である。
【0043】
ここで、ベルト2表面の速度BVと目標ベルト速度RVとの差がブロック61により計算され、ベルト表面速度制御コントローラブロック62にて、目標制御電流Irefが計算される。このとき、演算部38において、目標電流Irefには、外乱トルク推定手段54により推定された推定外乱ω’τを、外乱−電流変換ブロック40により電流換算した結果が加えられ、新たな目標電流として電流制御系41に与えられる。電流制御系41では、目標入力と、出力すなわち駆動電流MIとが同一になるようにフィードバック演算を行い、モータ駆動電流MIを調整し、モータを駆動する。ここで、外乱トルク推定手段54に関しては実施例2と同様なのでここでの説明は省略する。
【0044】
以上の構成により、ベルト2が連続的に目標値に駆動される。ここで、外乱トルク推定手段54は、制御対象の逆系を用いて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、外乱オブザーバーを用いてもよい。以上の演算すべては、適切な離散化をおこなうことにより、マイクロコンピュータ21内の数値演算で簡単に実現することができる。
【0045】
このように、ベルト駆動装置1は、ベルト2の駆動状態、この例では、ベルト2の表面の速度を計測し、その計測結果から制御対象31の外乱トルクω’τを推定し、この推定した外乱トルクを考慮して、制御量である速度BVにより制御対象をフィードバック制御することができる。これにより、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置1を実現することができる。
【0046】
[発明の実施の形態4]
別の実施の形態について、図10、図11を参照して説明する。
【0047】
図10、図11は、複写機100の概略構成を示す概念図である。図10に示すように、この複写機100は、原稿の画像を読取る画像読取装置となるスキャナ100aと、この読取った画像に基づいて用紙上に電子写真方式で画像形成を行なう画像形成装置となるプリンタ100bと、マイクロコンピュータを中心に構成され、複写機100の全体を集中的に制御する制御部100cとを備えている。
【0048】
図11に示すように、プリンタ100bにおいては、像担持体である感光体101は閉ループ状のNi(ニッケル)の無端ベルト基材の外周面上に、有機光導電体(OPC)等の感光層が薄膜状に塗布されて形成されてなるものである。この感光体101は3本の感光体搬送ローラ102,103,104によって支持され、駆動モータ(図示せず)によって矢印A方向に周回動する。
【0049】
このベルト状の感光体101の周面には、矢印Aで示す感光体回転方向の順に、感光体101を帯電する帯電器105、静電潜像を感光体101に光書込みする露光光学系106、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーでそれぞれ静電潜像を現像する現像器107,108,109,110、中間転写ユニット111、感光体101の残存トナーを除去する感光体クリーニング装置112、及び、感光体101を除電する除電器113が設けられている。
【0050】
帯電器105には、−4〜5kV程度の高電圧が印加され、感光体101の帯電器105に対向した部分に一様な帯電電位を与える。露光光線114は階調変換手段(図示せず)からの画像信号をレーザ駆動回路(図示せず)により光強度変調やパルス幅変調して得られ、感光体101上に特定色に対応する静電潜像を形成する。継ぎ目センサ115は、ループ状に形成された感光体101の継ぎ目を検出するものであり、継ぎ目センサ115が感光体101の継ぎ目を検知すると、継ぎ目の位置を回避するように、また各色の潜像形成位置が同一となるように、タイミングコントローラ116は露光光学系106の発光タイミングを制御している。
【0051】
各現像器107、108、109、110は、それぞれの色に対応したトナーを収納しており、各色に対応したタイミングで感光体101に当接し、感光体101上に形成された静電潜像をトナーにより現像する。中間転写ユニット111は、アルミ等の金属の素管に導電性の樹脂等からなるベルト形状のシートを巻いた中間転写体117と、ゴム等をブレード状に形成した中間転写体クリーニング装置118とからなる。感光体101上には各色のトナーによるトナー画像が順次形成されては、中間転写体117上に転写され、中間転写体117上には4色のトナー像を重ね合わせた合成画像が形成される。この合成画像が中間転写体117上に形成されている間は、中間転写体クリーニング装置118は中間転写体117から離間しており、クリーニングに供する時のみ当接し、中間転写体117から記録紙119に転写されずに残ったトナーを除去する。記録紙119は、記録紙カセット120から給紙ローラ121により1枚ずつ用紙搬送路122に送り出される。
【0052】
転写ユニット123は中間転写体117上の合成画像を記録紙119に転写するものであり、導電性のゴム等をベルト状に形成した転写ベルト124と、中間転写体117上の合成画像を記録紙119に転写するための転写バイアスを印加する転写器125と、記録紙119に合成画像が転写された後、記録紙119が中間転写体117に静電的に張り付くのを防止するようなバイアスを印加する分離器126とから構成されている。
【0053】
定着器127は、内部に熱源を有するヒートローラ128と、加圧ローラ129とから構成され、記録紙119上に転写された合成画像をヒートローラ128と加圧ローラ129の狭持回転に伴い圧力と熱を加えて記録紙119にトナーを定着させ、カラー画像を形成する。
【0054】
以上のように構成されたプリンタ100bについて、以下その動作を説明する。ここで、画像の現像はブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で行われるものとして説明する。まず、感光体101と中間転写体117はそれぞれの駆動源(図示せず)により、矢印A方向及び矢印B方向に駆動される。
【0055】
この状態で、まず帯電器105に−4〜5kV程度の高電圧を印加し、感光体101表面を一様に−700V程度に帯電させる。次に感光体101を矢印A方向に回転させ、一様に帯電された感光体101の表面上に複数のカラー成分の中の所定の色、例えばブラック(K)のデータに相当するレーザビームの露光光線114を、継ぎ目センサ115が感光体101の継ぎ目を検出してから、感光体101の継ぎ目を回避するように一定時間経過後から照射すると、感光体101表面の照射された部分は電荷が消え、静電潜像が形成される。
【0056】
一方、ブラックトナーの現像器107は、所定のタイミングで感光体101に当接される。現像器内のトナーは負の電荷を予め与えられており、感光体101上の露光光線114の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。ブラックトナーの現像器107により感光体101表面に形成されたトナー像は、各色毎に中間転写体117に転写される。感光体101から中間転写体117に転写されなかった残留トナーは感光体クリーニング装置112により除去され、さらに除電器113によって残留トナーが掻き取られた感光体101上の電荷が除去される。
【0057】
以降、シアン、マゼンタ、イエローのトナーの順に各現像器108〜110で同様の現像を行い、中間転写体117上に4色のトナー像を重ね、合成画像を形成する。この様にして形成された合成画像は、これまで離間していた転写ユニット123が中間転写体117に接触し、転写器125に+1kV程度の高電圧を印加することで、記録紙カセット120から用紙搬送路122に沿って送られてきた記録紙119に一括転写される。
【0058】
また、分離器126には記録紙119を引きつけるような静電力が働くような電圧が印加され、合成画像の転写が終わった記録紙119を中間転写体117から剥離する。続いてトナー像が転写された記録紙119は定着器127に送られ、ここでヒートローラ128の熱と加圧ローラ129の狭持圧によって定着され、カラー画像として出力される。また、転写ユニット123により記録紙119上に完全に転写されなかった中間転写体111上の残留トナーは中間転写体クリーニング装置118により除去される。中間転写体クリーニング装置118は一回の合成像画が得られるまで、離間の位置にあり、合成画像が記録紙119に転写された後、接触状態になり、残留トナーを除去する。以上の一連の動作によって1枚の画像の記録を終了する。
【0059】
このようなプリンタ100bにおいて、無端ベルト状の感光体101の駆動精度が最終画像の品質に大きく影響しており、より高精度な駆動が望まれる。そこで、この感光体101及びその駆動系には、実施の形態1〜3の何れかのベルト駆動装置1を適用している。すなわち、感光体101がベルト2に相当し、3本の感光体搬送ローラ102,103,104、これらを駆動する駆動モータ(図示せず)が、ローラ5〜10及びモータ3に相当する。そして、制御部100cは、図2、図4、図8を参照して説明したような制御系を備え、図3、図5〜図7、図9を参照して説明したような制御対象31の制御を行なう。これにより、感光体101の駆動精度が向上し、高品位な画像を得ることができる。
【0060】
[発明の実施の形態5]
別の実施の形態について、図12、図13を参照して説明する。
【0061】
図12は、複写機200の概略構成を示す概念図である。図10に示すように、この複写機200は、複写機100と同様に、原稿の画像を読取る画像読取装置となるスキャナ200aと、この読取った画像に基づいて用紙上に電子写真方式で画像形成を行なう画像形成装置となるプリンタ200bと、マイクロコンピュータを中心に構成され、複写機200の全体を集中的に制御する制御部200cとを備えている。
【0062】
図13は、複写機200の縦断面図である。スキャナ200a上には、原稿自動搬送装置(ADF)201が設けられており、プリンタ200bは、スキャナ200aの下に位置している。
【0063】
プリンタ200bは、タンデム型間接転写方式の電子写真装置である。プリンタ200bは、中央に、無端ベルト状の中間転写ベルト202を設けている。像担持体である中間転写ベルト202は、ベース層に、例えば、伸びの少ないフッ素系樹脂や伸びの大きなゴム材料に帆布など、伸びにくい材料で構成された基層を設け、その上に弾性層を設けてなるものである。弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどでつくる。その弾性層の表面は、例えば、フッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコート層で被ってなる。
【0064】
そして、中間転写ベルト202は、3つの支持ローラ214、215、216に掛け回されて図中時計回りに回転搬送可能である。そして、図13において、第2の支持ローラ215の左には、画像転写後に中間転写ベルト202上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置217を設けている。
【0065】
また、3つのなかで第1の支持ローラ214と第2の支持ローラ215との間に張り渡した中間転写ベルト202上には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー画像を形成する4つのプリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kを横に並べて配置して、タンデム画像形成装置220を構成する。各プリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kは、いずれも感光体ドラムと、その回りに配置されて帯電装置、現像装置等、電子写真プロセスで各色のトナー画像を形成する各装置とからなる。
【0066】
そのタンデム画像形成装置220の上には、図11に示すように、さらに露光装置221を設ける。露光装置221は、各プリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kの感光体ドラム上に静電潜像を光書込みする。
【0067】
一方、中間転写ベルト202を挟んでタンデム画像形成装置220と反対の側には、2次転写装置222を備えている。2次転写装置222は、図示例では、2つのローラ223間に、無端ベルトである2次転写ベルト224を掛け渡して構成し、中間転写ベルト202を介して第3の支持ローラ216に押し当てて配置し、中間転写ベルト202上の画像を用紙などのシートに転写する。
【0068】
符号225は、シート上の転写画像を定着する定着装置である。2次転写装置222には、画像転写後のシートをこの定着装置225へと搬送するシート搬送機能も兼ねている。もちろん、2次転写装置222として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
【0069】
各給紙カセット244はシートを収納しており、分離ローラ245は、このシートを1枚ずつ分離して給紙路246に供給する。プリンタ200b本体の給紙路248には、レジストローラ249が設けられている。
【0070】
次に、複写機200の基本動作について説明する。不図示のスタートスイッチを押すと、スキャナ200aにより原稿の画像が読取られ、この画像に基づいてプリンタ200bがシート上に画像形成を行なう。
【0071】
すなわち、不図示の駆動モータによりローラ214〜216を回転駆動して、中間転写ベルト202を回転搬送する。同時に、各プリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kで、その感光体を回転して各感光体上にそれぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色トナー画像を形成する。そして、中間転写ベルト202の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト202上に各トナー画像を重ね合わせた合成カラー画像を形成する。
【0072】
そして、給紙カセット244の1つからシートを繰り出し、分離ローラ245で1枚ずつ分離して給紙路246に入れ、搬送ローラ247で搬送してプリンタ200b本体の給紙路248に導き、中間転写ベルト202上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ249を回転し、中間転写ベルト202と2次転写装置222との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
【0073】
このような複写機200においては、中間転写ベルト202の駆動精度が最終画像の品質に大きく影響しており、より高精度な駆動が望まれる。そこで、この中間転写ベルト202及びその駆動系には、実施の形態1〜3の何れかのベルト駆動装置1を適用している。すなわち、中間転写ベルト202がベルト2に相当し、3本の搬送ローラ214,215,216、これらを駆動する駆動モータ(図示せず)が、ローラ5〜10及びモータ3に相当する。そして、制御部200cは、図2、図4、図8を参照して説明したような制御系を備え、図3、図5〜図7、図9を参照して説明したような制御対象31の制御を行なう。これにより、中間転写ベルト202の駆動精度が向上し、高品位な画像を得ることができる。
【0074】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、推定した外乱トルクを考慮してフィードバック制御するので、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0075】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、無端ベルト表面の変位測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0076】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、無端ベルト表面の変位測定から求めた無端ベルトの表面の速度から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0077】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、無端ベルトの表面の速度測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1であるベルト駆動装置の全体構成の斜視図である。
【図2】ベルト駆動装置の電気的な接続を示すブロック図である。
【図3】ベルト駆動装置の制御系のブロック線図である。
【図4】本発明の実施の形態2であるベルト駆動装置の電気的な接続を示すブロック図である。
【図5】ベルト駆動装置の制御を説明するタイミングチャートである。
【図6】マイクロプロセッサが実行する割り込みルーチンのフローチャートである。
【図7】ベルト駆動装置の制御系のブロック線図である
【図8】ベルト駆動装置の電気的な接続を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3であるベルト駆動装置の制御系のブロック線図である。
【図10】本発明の実施の形態4である複写機の概略構成のブロック図である。
【図11】複写機のプリンタの概略構成を示す概念図である。
【図12】本発明の実施の形態5である複写機の概略構成のブロック図である。
【図13】複写機のプリンタの概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ベルト駆動装置
2 無端ベルト
3 モータ
11 計測手段
27 計測手段
31 制御対象
36 制御手段
37 制御手段
38 制御手段
39 外乱トルク推定手段
41 制御手段
51 計測手段
54 外乱トルク推定手段
61 制御手段
62 制御手段
63 制御手段
100 複写機
100a 画像読取装置
100b 画像形成装置
200 複写機
200a 画像読取装置
200b 画像形成装置
101 像担持体、感光体
202 像担持体、中間転写ベルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、電子写真方式の画像形成装置において、その中間転写ベルトの表面速度を速度検出ローラにより検出し、その情報をもとに駆動モータを制御することで、中間転写ベルトの走行ムラを解消しようとする技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−221797公報
【発明が解決しようとする課題】
電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体の高精度な駆動制御は高品位な画像を得るために必須である。特に、像担持体としてベルト状の感光体や、中間転写ベルトを用いた場合、これらのベルト部材に対してより難しい高精度駆動が必要になる。
【0004】
しかしながら、ベルトは一般に弾性体であり、そのために外乱に弱いという欠点があるために、特許文献1に開示の技術のような単純なフィードバック制御では、十分な制御ゲインが得られず、高精度なベルト駆動が困難であるという不具合がある。
【0005】
本発明の目的は、ベルト駆動系において、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、ベルト状の感光体や、中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、ベルト駆動系の駆動を高精度に行なうことで、高品位な画像を得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、無端ベルトと、この無端ベルトを駆動してその長さ方向に移動させるモータを駆動源とする駆動系とを有する制御対象と、この無端ベルトの駆動状態を計測する計測手段と、前記計測結果から前記制御対象の外乱トルクを推定する外乱トルク推定手段と、この推定した外乱トルクも用いて前記制御対象をフィードバック制御する制御手段と、を備えているベルト駆動装置である。
【0008】
したがって、推定した外乱トルクを考慮してフィードバック制御するので、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のベルト駆動装置において、前記計測手段は、前記無端ベルトの駆動状態として前記ベルトの表面の変位を計測し、前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の変位から前記外乱トルクの推定を行なう。
【0010】
したがって、無端ベルト表面の変位測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のベルト駆動装置において、前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の変位から求めた当該無端ベルトの表面の速度から前記外乱トルクの推定を行なう。
【0012】
したがって、無端ベルト表面の変位測定から求めた無端ベルトの表面の速度から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のベルト駆動装置において、前記計測手段は、前記無端ベルトの駆動状態として前記ベルトの表面の速度を計測し、前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の速度から前記外乱トルクの推定を行なう。
【0014】
したがって、無端ベルトの表面の速度測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0015】
また、これらのベルト駆動装置を用い、前記無端ベルトを像担持体とした請求項1〜4の何れかの一に記載のベルト駆動装置装置を備え、電子写真方式で画像形成を行なう、画像形成装置とすることができる(請求項5)。この場合に、前記無端ベルトは感光体であり、この感光体上に複数色の各トナー画像を形成し、この複数色のトナー画像を重ね合わせた合成画像を形成するものとすることができる(請求項6)。また、複数の感光体を備え、この各感光体上に複数色の各トナー画像を形成し、前記無端ベルトは前記各トナー画像が転写されて当該各トナー画像を重ね合わせた合成画像が形成される中間転写ベルトであるものとすることもできる(請求項7)。
【0016】
さらに、原稿の画像を読取る画像読取装置と、この読取った画像データに基づいて画像の形成を行なう請求項5〜7の何れかの一に記載の画像形成装置と、を備えている複写機とすることができる(請求項8)。
【0017】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]
本発明の一実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態のベルト駆動装置1の装置構成の全体を示す斜視図である。図1において、ベルト2は、無端ベルトで、例えば、電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光体ベルト、中間転写ベルトなどである。モータ3はベルト2を回転駆動する回転駆動源としてのモータであり、このモータ3の回転トルクは動力伝達系を構成する減速系、例えば、タイミングベルト4によりベルトの駆動軸5に伝達される。モータ3は、例えば直流電動機が用いられる。ベルト2は、駆動軸5、従動軸6〜10の周りに張られた状態で架けられている。従って、モータ3により駆動軸5が回動することで、モータ3〜従動軸10からなる駆動系により、ベルト2は長さ方向に移動する。ベルト2の幅方向の一方の端部には、ベルト2の長さ方向に一周して多数のマーカ12が連続的に形成されている。
【0019】
符号11はマーカ12と対向する位置に設置され、マーカ12を検出するマーカセンサである。このマーカ12とマーカセンサ11は、ベルトの変位を検出する検出装置となる。このマーカセンサ11は、フォトインタラプタ等から構成されており、マーカ12が検知位置に到来してマーカ12と対向したときにデジタル信号の“1”を出力し、検知位置にマーカ12とマーカ12との間の部分が到来してこの部分と対向した時にはデジタル信号の“0”を出力する。このマーカセンサ11からのデジタル信号をカウントすることにより、ベルト2の表面上の変位を検出できる。
【0020】
図2は、ベルトの変位をマーカセンサ11の検出信号に基づいてデジタル制御する制御系の構成を表す。図2において、符号21は、マイクロコンピュータであり、マイクロプロセッサ22、リードオンリーメモリ(ROM)23、ランダムアクセスメモリ(RAM)24が、それぞれバス25を介して接続されている。符号26はベルトの駆動位置を指令する状態指令信号を出力する指令発生装置であり、角変位指令信号を発生する。この指令発生装置26の出力もバス25へ接続されている。符号27は、マーカセンサ11の出力を処理してデジタル数値に変換する検出用インターフェイス装置であり、マーカセンサ11の出力パルスを係数するカウンタを備えており、カウントした数値にパルス数を変位に変換するあらかじめ定められた変換定数をかけてベルト表面の変位に変換する。マーカセンサ11及び検出用インターフェイス27により、計測手段を実現している。符号28は電流制御系を含んだ直流電動機駆動用のインターフェイス装置であり、電流検出器30により検出されるモータ3に流れる電流がマイクロコンピュータ21の演算結果(目標電流)と一致するように出力を制御し、モータ3を駆動する直流電動機駆動装置29を構成するパワー半導体、例えば、トランジスタを動作させるパルス状信号(制御信号)に変換する。直流電動機駆動装置29はパルス信号に基づき動作し、モータ3に印加する電圧を制御する。この結果、モータ3が電流駆動され、ベルト2の変位は所定の値に追値制御される。ベルト2の表面変位は、マーカ12およびマーカセンサ11と、インターフェイス装置27により検出され、マイクロコンピュータ21に取り込まれる。
【0021】
次に、このように構成された制御系によるベルト2の駆動系の制御について説明する。図3は、この制御系のブロック線図である。図3において、符号31は図1に示したベルト駆動系の全体及び図2のインターフェイス装置27,28、直流電動機駆動装置29を含んだ制御対象である(符号31は図2にも図示した)。
【0022】
図3において、符号31は操作量であるモータ電流MIを入力とし、制御量であるベルト2表面の変位BPを出力とした場合の、最も簡単なベルト駆動系のブロック図の一例である。モータ電流は、トルク変換部32によりトルクに変換され、演算部33により外乱トルクωτが減算され、ブロック34で、ベルト2表面の速度に変換され、さらに、ブロック35でベルト2表面の変位に変換される。ここで、ブロック34のJは、駆動系すべてのイナーシャをモータ軸換算したものであり、KBは、モータ軸からベルト2表面への換算係数を表している。一般的にKBは、伝達系の減速比と駆動軸半径を掛け合わせた値になる。また、ブロック34,35のsは微分演算子である。
【0023】
ここで、制御手段は、演算部36、ベルト表面位置制御コントローラブロック37、演算部38、電流制御系41などにより実現している。すなわち、演算部36により、ベルト2の表面変位と、目標ベルト変位Rpとの差が計算され、ベルト表面位置制御コントローラブロック37にて、目標電流Irefが計算される。また、このとき、演算部38において、目標電流Irefには、外乱トルク推定手段39により推定された推定外乱ω’τを、外乱−電流変換ブロック40により電流換算した結果が加算され、これが新たな目標電流として電流制御系41に与えられる。
【0024】
電流制御系41では、目標入力と、出力すなわちモータ電流MIとが同一になるようにフィードバック演算を行い、モータ電流MIを調整し、モータ3を駆動する。
【0025】
ここで、外乱トルク推定手段39について説明する。外乱トルク推定手段39は、モータ電流MIと、ベルト2の表面位置情報(変位BP)の二つの入力を必要とする。モータ電流MIは、ブロック42により電流−トルク換算され、演算部43に与えられる。変位BPは、ブロック44にて、ベルト表面位置−トルク換算され、演算部43に与えられる。演算部43ではブロック42の出力からブロック44の出力を減算する計算を行い、外乱トルクを推定する。ここで、ブロック32,42のKTはモータ3のトルク定数であり、ブロック40の1/KTはその逆数である。ブロック44の値は、ブロック34の値とブロック35の値を乗算した値の逆数である。
【0026】
以上の制御により、ベルト2が連続的に目標値に駆動される。ここで、外乱トルク推定手段39は、制御対象の逆系を用いて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、外乱オブザーバーを用いてもよい。以上の演算すべては、適切な離散化をおこなうことにより、マイクロコンピュータ21内の数値演算で行われ、簡単に実現することができる。
【0027】
このように、ベルト駆動装置1は、ベルト2の駆動状態、この例では、ベルト2の表面の位置を計測し、その計測結果(変位BP)から制御対象31の外乱トルクω’τを推定し、この推定した外乱トルクを考慮して、制御量である変位BPにより制御対象をフィードバック制御することができる。これにより、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置1を実現することができる。
【0028】
[発明の実施の形態2]
別の実施の形態について、図4〜図7を参照して説明する。
【0029】
図4〜図7において、実施の形態1と共通する部材等には、図1〜図3と共通の符号を用い、詳細な説明は省略する。本実施の形態が実施の形態1と相違するのは、まず、図4に示すように、マーカセンサ11の出力を処理して角速度に変換する状態検出用インターフェイス装置51をさらに備え、マーカセンサ11が状態検出用インターフェイス装置51に入力される構成である点である。すなわち、ベルト2の表面速度は、マーカ12及びマーカセンサ11と、インターフェイス装置51とにより検出され、マイクロコンピュータ21に取り込まれる。
【0030】
ここで、状態検出用インターフェイス装置51の処理方式について説明する。状態検出用インターフェイス装置51は、マーカセンサ11の出力パルスをマイクロプロセッサ22の割込み端子に送り、また、基準クロック(図5のCLK)をカウントするカウンタを備えている。
【0031】
図5のタイミングチャートにより、マーカセンサ11の出力パルスOBのエッジが到達する直前の状態から説明する。状態検出用インターフェイス装置51にはカウンタが設けられており、そのカウンタは、マーカセンサ11の出力パルスOBの周期を、基準クロックCLKに基づいて、与えられたカウント値(例えば、0FFFFH)からのデクリメントカウントで検出する。マーカセンサ11の出力パルスOBのエッジ52がマイクロプロセッサ22の割込み端子に入力すると、マイクロプロセッサ22は、図6のフローチャートに示す割込みルーチンの実行を開始する。
【0032】
すなわち、マイクロプロセッサ22は、カウンタのデクリメントカウント値を状態検出用インターフェイス装置51の内蔵しているレジスタにラッチさせ(ステップS1)、その内蔵レジスタにラッチされたデクリメントカウント値をRAM24に格納する(ステップS2)。そして、マイクロプロセッサ22は、マーカセンサ11の出力パルスOBの周期Tnをカウントするためのカウント初期値(0FFFFH)を状態検出用インターフェイス装置51のカウンタに与えて、再度マーカセンサ11の出力パルスOBのデクリメントカウントを開始させ(ステップS3)、割込み処理を終了する。
【0033】
再度、マーカセンサ11の出力パルスOBのエッジ52がマイクロプロセッサ22の割込み端子に入力すると、マイクロプロセッサ22は、図6のステップS1〜S3の処理を繰り返して行なう。この時、マーカセンサ11の出力パルスOBの周期Tnにおけるベルトの速度vは次式(1)の演算により求められる。
【0034】
v=k/(Tclk×Ne×n) …… (1)
ここで、Tclk:基準クロックCLKの周期
Ne:単位長さ当たりのマーカセンサ分割数
n:基準クロックCLKのカウント数=“0FFFFH−デクリメントカウント値”
k:速度への単位変換定数
次に、以上のように構成された制御系によるベルト2の制御について、図7の制御系のブロック線図により説明する。図7において、符号31は図1に示したベルト駆動系の全体及び図4の検出用インターフェイス装置27,28,直流電動機駆動装置29,状態検出用インターフェイス装置51を含んだ制御対象である。制御系全体は実施の形態1と同様、ベルト2の表面変位制御で行われている。図3に示す実施の形態1の場合と異なるのは、外乱トルク推定手段54が実施の形態1の外乱トルク推定手段39と異なる点である。
【0035】
外乱トルク推定手段39の各部は以下のような機能を備えている。すなわち、外乱トルク推定手段39は、モータ電流MIとベルト2の表面速度情報の二つの入力値を必要とする。モータ電流MIは、ブロック42により電流―トルク換算され、演算部56に与えられる。ベルト2の表面速度情報は、ブロック55において、ベルト表面速度−トルク換算され、演算部56に与えられる。演算部56では、ブロック42により電流―トルク換算された結果から、ブロック55においてベルト表面速度−トルク換算された結果を減算する計算を行い、これにより外乱トルクを推定する。
【0036】
推定された外乱トルクω’τは、ブロック40により電流換算され、演算部38において、ベルト2の表面位置フィードバック制御からの目標電流Irefに加えられる。ここで、ブロック42のKTはモータのトルク定数であり、ブロック40の“1/KT”はその逆数である。また、ブロック55の“J・S/KB”はブロック34の“KB/J・S”の逆数である。
【0037】
以上の構成により、ベルト2が連続的に目標値に駆動される。ここで、外乱トルク推定手段54は、制御対象31の逆系を用いて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、外乱オブザーバーを用いてもよい。以上の演算すべては、適切な離散化をおこなうことにより、マイクロコンピュータ21内の数値演算で簡単に実現することができる。
【0038】
このように、ベルト駆動装置1は、ベルト2の駆動状態、この例では、ベルト2の表面の速度を計測し、その計測結果から制御対象31の外乱トルクω’τを推定し、この推定した外乱トルクを考慮して、制御量である変位BPにより制御対象をフィードバック制御することができる。これにより、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置1を実現することができる。
【0039】
[発明の実施の形態3]
別の実施の形態について、図8、図9を参照して説明する。
【0040】
図8、図9において、実施の形態2と共通する部材等には、図4〜図7と共通の符号を用い、詳細な説明は省略する。本実施の形態が実施の形態2と相違するのは、まず、図8に示すように、インターフェイス装置27が設けられておらず、マーカセンサ11の出力を処理して角速度に変換する状態検出用インターフェイス装置51は設けられており、マーカセンサ11の出力は状態検出用インターフェイス装置51のみに入力される点である。すなわち、ベルト2の表面速度は、マーカ12及びマーカセンサ11と、インターフェイス装置51とにより検出され、マイクロコンピュータ21に取り込まれる。
【0041】
次に、このように構成された制御系によるベルト駆動系の制御について、図9の制御系のブロック線図により説明する。図9において図7と同一符号は、実施の形態2と同一の機能ブロックを示すので、ここでの説明は省略する。
【0042】
図9において、符号31は、図1に示したベルト駆動系全体及び図8に示すインターフェイス装置28、直流電動機駆動装置29、状態検出用インターフェイス装置51を含んだ制御対象である。図9において制御対象31は、モータ電流MIを入力とし、ベルト2表面の速度BVを出力とした場合の、最も簡単なベルト駆動系のブロック線図の一例である。モータ電流MIはトルク変換部32によりトルクに変換され、演算部33により外乱トルクωτが減算され、ブロック34で、ベルト表面の速度に変換される。ここで、ブロック34のJは、駆動系すべてのイナーシャをモータ軸換算したものであり、KBは、モータ軸からベルト表面への換算係数を表している。一般的にKBは、伝達系の減速比と駆動軸半径を掛け合わせた値になる。また、ブロック34のsは微分演算子である。
【0043】
ここで、ベルト2表面の速度BVと目標ベルト速度RVとの差がブロック61により計算され、ベルト表面速度制御コントローラブロック62にて、目標制御電流Irefが計算される。このとき、演算部38において、目標電流Irefには、外乱トルク推定手段54により推定された推定外乱ω’τを、外乱−電流変換ブロック40により電流換算した結果が加えられ、新たな目標電流として電流制御系41に与えられる。電流制御系41では、目標入力と、出力すなわち駆動電流MIとが同一になるようにフィードバック演算を行い、モータ駆動電流MIを調整し、モータを駆動する。ここで、外乱トルク推定手段54に関しては実施例2と同様なのでここでの説明は省略する。
【0044】
以上の構成により、ベルト2が連続的に目標値に駆動される。ここで、外乱トルク推定手段54は、制御対象の逆系を用いて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、外乱オブザーバーを用いてもよい。以上の演算すべては、適切な離散化をおこなうことにより、マイクロコンピュータ21内の数値演算で簡単に実現することができる。
【0045】
このように、ベルト駆動装置1は、ベルト2の駆動状態、この例では、ベルト2の表面の速度を計測し、その計測結果から制御対象31の外乱トルクω’τを推定し、この推定した外乱トルクを考慮して、制御量である速度BVにより制御対象をフィードバック制御することができる。これにより、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置1を実現することができる。
【0046】
[発明の実施の形態4]
別の実施の形態について、図10、図11を参照して説明する。
【0047】
図10、図11は、複写機100の概略構成を示す概念図である。図10に示すように、この複写機100は、原稿の画像を読取る画像読取装置となるスキャナ100aと、この読取った画像に基づいて用紙上に電子写真方式で画像形成を行なう画像形成装置となるプリンタ100bと、マイクロコンピュータを中心に構成され、複写機100の全体を集中的に制御する制御部100cとを備えている。
【0048】
図11に示すように、プリンタ100bにおいては、像担持体である感光体101は閉ループ状のNi(ニッケル)の無端ベルト基材の外周面上に、有機光導電体(OPC)等の感光層が薄膜状に塗布されて形成されてなるものである。この感光体101は3本の感光体搬送ローラ102,103,104によって支持され、駆動モータ(図示せず)によって矢印A方向に周回動する。
【0049】
このベルト状の感光体101の周面には、矢印Aで示す感光体回転方向の順に、感光体101を帯電する帯電器105、静電潜像を感光体101に光書込みする露光光学系106、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーでそれぞれ静電潜像を現像する現像器107,108,109,110、中間転写ユニット111、感光体101の残存トナーを除去する感光体クリーニング装置112、及び、感光体101を除電する除電器113が設けられている。
【0050】
帯電器105には、−4〜5kV程度の高電圧が印加され、感光体101の帯電器105に対向した部分に一様な帯電電位を与える。露光光線114は階調変換手段(図示せず)からの画像信号をレーザ駆動回路(図示せず)により光強度変調やパルス幅変調して得られ、感光体101上に特定色に対応する静電潜像を形成する。継ぎ目センサ115は、ループ状に形成された感光体101の継ぎ目を検出するものであり、継ぎ目センサ115が感光体101の継ぎ目を検知すると、継ぎ目の位置を回避するように、また各色の潜像形成位置が同一となるように、タイミングコントローラ116は露光光学系106の発光タイミングを制御している。
【0051】
各現像器107、108、109、110は、それぞれの色に対応したトナーを収納しており、各色に対応したタイミングで感光体101に当接し、感光体101上に形成された静電潜像をトナーにより現像する。中間転写ユニット111は、アルミ等の金属の素管に導電性の樹脂等からなるベルト形状のシートを巻いた中間転写体117と、ゴム等をブレード状に形成した中間転写体クリーニング装置118とからなる。感光体101上には各色のトナーによるトナー画像が順次形成されては、中間転写体117上に転写され、中間転写体117上には4色のトナー像を重ね合わせた合成画像が形成される。この合成画像が中間転写体117上に形成されている間は、中間転写体クリーニング装置118は中間転写体117から離間しており、クリーニングに供する時のみ当接し、中間転写体117から記録紙119に転写されずに残ったトナーを除去する。記録紙119は、記録紙カセット120から給紙ローラ121により1枚ずつ用紙搬送路122に送り出される。
【0052】
転写ユニット123は中間転写体117上の合成画像を記録紙119に転写するものであり、導電性のゴム等をベルト状に形成した転写ベルト124と、中間転写体117上の合成画像を記録紙119に転写するための転写バイアスを印加する転写器125と、記録紙119に合成画像が転写された後、記録紙119が中間転写体117に静電的に張り付くのを防止するようなバイアスを印加する分離器126とから構成されている。
【0053】
定着器127は、内部に熱源を有するヒートローラ128と、加圧ローラ129とから構成され、記録紙119上に転写された合成画像をヒートローラ128と加圧ローラ129の狭持回転に伴い圧力と熱を加えて記録紙119にトナーを定着させ、カラー画像を形成する。
【0054】
以上のように構成されたプリンタ100bについて、以下その動作を説明する。ここで、画像の現像はブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で行われるものとして説明する。まず、感光体101と中間転写体117はそれぞれの駆動源(図示せず)により、矢印A方向及び矢印B方向に駆動される。
【0055】
この状態で、まず帯電器105に−4〜5kV程度の高電圧を印加し、感光体101表面を一様に−700V程度に帯電させる。次に感光体101を矢印A方向に回転させ、一様に帯電された感光体101の表面上に複数のカラー成分の中の所定の色、例えばブラック(K)のデータに相当するレーザビームの露光光線114を、継ぎ目センサ115が感光体101の継ぎ目を検出してから、感光体101の継ぎ目を回避するように一定時間経過後から照射すると、感光体101表面の照射された部分は電荷が消え、静電潜像が形成される。
【0056】
一方、ブラックトナーの現像器107は、所定のタイミングで感光体101に当接される。現像器内のトナーは負の電荷を予め与えられており、感光体101上の露光光線114の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。ブラックトナーの現像器107により感光体101表面に形成されたトナー像は、各色毎に中間転写体117に転写される。感光体101から中間転写体117に転写されなかった残留トナーは感光体クリーニング装置112により除去され、さらに除電器113によって残留トナーが掻き取られた感光体101上の電荷が除去される。
【0057】
以降、シアン、マゼンタ、イエローのトナーの順に各現像器108〜110で同様の現像を行い、中間転写体117上に4色のトナー像を重ね、合成画像を形成する。この様にして形成された合成画像は、これまで離間していた転写ユニット123が中間転写体117に接触し、転写器125に+1kV程度の高電圧を印加することで、記録紙カセット120から用紙搬送路122に沿って送られてきた記録紙119に一括転写される。
【0058】
また、分離器126には記録紙119を引きつけるような静電力が働くような電圧が印加され、合成画像の転写が終わった記録紙119を中間転写体117から剥離する。続いてトナー像が転写された記録紙119は定着器127に送られ、ここでヒートローラ128の熱と加圧ローラ129の狭持圧によって定着され、カラー画像として出力される。また、転写ユニット123により記録紙119上に完全に転写されなかった中間転写体111上の残留トナーは中間転写体クリーニング装置118により除去される。中間転写体クリーニング装置118は一回の合成像画が得られるまで、離間の位置にあり、合成画像が記録紙119に転写された後、接触状態になり、残留トナーを除去する。以上の一連の動作によって1枚の画像の記録を終了する。
【0059】
このようなプリンタ100bにおいて、無端ベルト状の感光体101の駆動精度が最終画像の品質に大きく影響しており、より高精度な駆動が望まれる。そこで、この感光体101及びその駆動系には、実施の形態1〜3の何れかのベルト駆動装置1を適用している。すなわち、感光体101がベルト2に相当し、3本の感光体搬送ローラ102,103,104、これらを駆動する駆動モータ(図示せず)が、ローラ5〜10及びモータ3に相当する。そして、制御部100cは、図2、図4、図8を参照して説明したような制御系を備え、図3、図5〜図7、図9を参照して説明したような制御対象31の制御を行なう。これにより、感光体101の駆動精度が向上し、高品位な画像を得ることができる。
【0060】
[発明の実施の形態5]
別の実施の形態について、図12、図13を参照して説明する。
【0061】
図12は、複写機200の概略構成を示す概念図である。図10に示すように、この複写機200は、複写機100と同様に、原稿の画像を読取る画像読取装置となるスキャナ200aと、この読取った画像に基づいて用紙上に電子写真方式で画像形成を行なう画像形成装置となるプリンタ200bと、マイクロコンピュータを中心に構成され、複写機200の全体を集中的に制御する制御部200cとを備えている。
【0062】
図13は、複写機200の縦断面図である。スキャナ200a上には、原稿自動搬送装置(ADF)201が設けられており、プリンタ200bは、スキャナ200aの下に位置している。
【0063】
プリンタ200bは、タンデム型間接転写方式の電子写真装置である。プリンタ200bは、中央に、無端ベルト状の中間転写ベルト202を設けている。像担持体である中間転写ベルト202は、ベース層に、例えば、伸びの少ないフッ素系樹脂や伸びの大きなゴム材料に帆布など、伸びにくい材料で構成された基層を設け、その上に弾性層を設けてなるものである。弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどでつくる。その弾性層の表面は、例えば、フッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコート層で被ってなる。
【0064】
そして、中間転写ベルト202は、3つの支持ローラ214、215、216に掛け回されて図中時計回りに回転搬送可能である。そして、図13において、第2の支持ローラ215の左には、画像転写後に中間転写ベルト202上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置217を設けている。
【0065】
また、3つのなかで第1の支持ローラ214と第2の支持ローラ215との間に張り渡した中間転写ベルト202上には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー画像を形成する4つのプリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kを横に並べて配置して、タンデム画像形成装置220を構成する。各プリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kは、いずれも感光体ドラムと、その回りに配置されて帯電装置、現像装置等、電子写真プロセスで各色のトナー画像を形成する各装置とからなる。
【0066】
そのタンデム画像形成装置220の上には、図11に示すように、さらに露光装置221を設ける。露光装置221は、各プリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kの感光体ドラム上に静電潜像を光書込みする。
【0067】
一方、中間転写ベルト202を挟んでタンデム画像形成装置220と反対の側には、2次転写装置222を備えている。2次転写装置222は、図示例では、2つのローラ223間に、無端ベルトである2次転写ベルト224を掛け渡して構成し、中間転写ベルト202を介して第3の支持ローラ216に押し当てて配置し、中間転写ベルト202上の画像を用紙などのシートに転写する。
【0068】
符号225は、シート上の転写画像を定着する定着装置である。2次転写装置222には、画像転写後のシートをこの定着装置225へと搬送するシート搬送機能も兼ねている。もちろん、2次転写装置222として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
【0069】
各給紙カセット244はシートを収納しており、分離ローラ245は、このシートを1枚ずつ分離して給紙路246に供給する。プリンタ200b本体の給紙路248には、レジストローラ249が設けられている。
【0070】
次に、複写機200の基本動作について説明する。不図示のスタートスイッチを押すと、スキャナ200aにより原稿の画像が読取られ、この画像に基づいてプリンタ200bがシート上に画像形成を行なう。
【0071】
すなわち、不図示の駆動モータによりローラ214〜216を回転駆動して、中間転写ベルト202を回転搬送する。同時に、各プリンタエンジン218Y,218M,218C,218Kで、その感光体を回転して各感光体上にそれぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色トナー画像を形成する。そして、中間転写ベルト202の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト202上に各トナー画像を重ね合わせた合成カラー画像を形成する。
【0072】
そして、給紙カセット244の1つからシートを繰り出し、分離ローラ245で1枚ずつ分離して給紙路246に入れ、搬送ローラ247で搬送してプリンタ200b本体の給紙路248に導き、中間転写ベルト202上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ249を回転し、中間転写ベルト202と2次転写装置222との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
【0073】
このような複写機200においては、中間転写ベルト202の駆動精度が最終画像の品質に大きく影響しており、より高精度な駆動が望まれる。そこで、この中間転写ベルト202及びその駆動系には、実施の形態1〜3の何れかのベルト駆動装置1を適用している。すなわち、中間転写ベルト202がベルト2に相当し、3本の搬送ローラ214,215,216、これらを駆動する駆動モータ(図示せず)が、ローラ5〜10及びモータ3に相当する。そして、制御部200cは、図2、図4、図8を参照して説明したような制御系を備え、図3、図5〜図7、図9を参照して説明したような制御対象31の制御を行なう。これにより、中間転写ベルト202の駆動精度が向上し、高品位な画像を得ることができる。
【0074】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、推定した外乱トルクを考慮してフィードバック制御するので、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0075】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、無端ベルト表面の変位測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0076】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、無端ベルト表面の変位測定から求めた無端ベルトの表面の速度から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【0077】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、無端ベルトの表面の速度測定から外乱トルクの推定を行なって、必要な制御ゲインを確保し、外乱に強いベルト駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1であるベルト駆動装置の全体構成の斜視図である。
【図2】ベルト駆動装置の電気的な接続を示すブロック図である。
【図3】ベルト駆動装置の制御系のブロック線図である。
【図4】本発明の実施の形態2であるベルト駆動装置の電気的な接続を示すブロック図である。
【図5】ベルト駆動装置の制御を説明するタイミングチャートである。
【図6】マイクロプロセッサが実行する割り込みルーチンのフローチャートである。
【図7】ベルト駆動装置の制御系のブロック線図である
【図8】ベルト駆動装置の電気的な接続を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3であるベルト駆動装置の制御系のブロック線図である。
【図10】本発明の実施の形態4である複写機の概略構成のブロック図である。
【図11】複写機のプリンタの概略構成を示す概念図である。
【図12】本発明の実施の形態5である複写機の概略構成のブロック図である。
【図13】複写機のプリンタの概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ベルト駆動装置
2 無端ベルト
3 モータ
11 計測手段
27 計測手段
31 制御対象
36 制御手段
37 制御手段
38 制御手段
39 外乱トルク推定手段
41 制御手段
51 計測手段
54 外乱トルク推定手段
61 制御手段
62 制御手段
63 制御手段
100 複写機
100a 画像読取装置
100b 画像形成装置
200 複写機
200a 画像読取装置
200b 画像形成装置
101 像担持体、感光体
202 像担持体、中間転写ベルト
Claims (8)
- 無端ベルトと、この無端ベルトを駆動してその長さ方向に移動させるモータを駆動源とする駆動系とを有する制御対象と、
この無端ベルトの駆動状態を計測する計測手段と、
前記計測結果から前記制御対象の外乱トルクを推定する外乱トルク推定手段と、
この推定した外乱トルクも用いて前記制御対象をフィードバック制御する制御手段と、
を備えているベルト駆動装置。 - 前記計測手段は、前記無端ベルトの駆動状態として前記ベルトの表面の変位を計測し、
前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の変位から前記外乱トルクの推定を行なう、
請求項1に記載のベルト駆動装置。 - 前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の変位から求めた当該無端ベルトの表面の速度から前記外乱トルクの推定を行なう、請求項2に記載のベルト駆動装置。
- 前記計測手段は、前記無端ベルトの駆動状態として前記ベルトの表面の速度を計測し、
前記外乱トルク推定手段は、前記計測手段で計測した前記無端ベルト表面の速度から前記外乱トルクの推定を行なう、
請求項1に記載のベルト駆動装置。 - 前記無端ベルトを像担持体とした請求項1〜4の何れかの一に記載のベルト駆動装置装置を備え、電子写真方式で画像形成を行なう、画像形成装置。
- 前記無端ベルトは感光体であり、この感光体上に複数色の各トナー画像を形成し、この複数色のトナー画像を重ね合わせた合成画像を形成する、請求項5に記載の画像形成装置。
- 複数の感光体を備え、この各感光体上に複数色の各トナー画像を形成し、前記無端ベルトは前記各トナー画像が転写されて当該各トナー画像を重ね合わせた合成画像が形成される中間転写ベルトである、請求項5に記載の画像形成装置。
- 原稿の画像を読取る画像読取装置と、
この読取った画像データに基づいて画像の形成を行なう請求項5〜7の何れかの一に記載の画像形成装置と、
を備えている複写機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002274576A JP2004109744A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002274576A JP2004109744A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004109744A true JP2004109744A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32271009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002274576A Pending JP2004109744A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004109744A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100456172C (zh) * | 2004-10-29 | 2009-01-28 | 株式会社理光 | 图像形成装置 |
JP2010019930A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Canon Inc | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム及び記憶媒体 |
-
2002
- 2002-09-20 JP JP2002274576A patent/JP2004109744A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100456172C (zh) * | 2004-10-29 | 2009-01-28 | 株式会社理光 | 图像形成装置 |
JP2010019930A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Canon Inc | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム及び記憶媒体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4027287B2 (ja) | 画像形成装置 | |
EP1473603A1 (en) | Image forming apparatus including control means for a pre-transfer potential changing means | |
JP2001083853A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004309535A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004109744A (ja) | ベルト駆動装置、画像形成装置及び複写機 | |
JP2004187413A (ja) | 駆動制御方法及びその装置、ベルト装置、画像形成装置、画像読み取り装置、プログラム及び記録媒体 | |
JP2002214871A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006259305A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001245485A (ja) | モータ停止制御方法 | |
JP2584135B2 (ja) | 電子写真装置 | |
JP4781021B2 (ja) | 画像形成装置におけるトナー濃度調整方法と装置 | |
JP3025070B2 (ja) | 電子写真装置 | |
JP3282886B2 (ja) | 中間転写方式を用いた画像形成装置 | |
JP3272057B2 (ja) | 電子写真装置 | |
JP2011242512A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004258106A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP2001309680A (ja) | 回転体駆動制御方法 | |
JP2001306149A (ja) | 回転体駆動制御方法 | |
JP3754937B2 (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
JP2584153B2 (ja) | 電子写真装置 | |
JP3186260B2 (ja) | 電子写真装置 | |
JP2004109743A (ja) | 中間転写体 | |
JPH1026890A (ja) | 画像形成装置およびその中間転写体の除電方法 | |
JP2002258626A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007171752A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20041007 |