JP2004108268A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の制御装置において、内燃機関の制御装置において、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に判定して空気を増量することで有害物質の発生を抑制する。
【解決手段】ECU30がアクセル開度センサ31が検出したアクセル開度及びアクセル開度変化率に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定し、ブースト圧センサ27が検出した実ブースト圧力が予め設定された目標ブースト圧力以下のときに、アシストエア制御弁25を制御して高圧エアタンク24内の高圧エアを吸気マニホールド12に供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】ECU30がアクセル開度センサ31が検出したアクセル開度及びアクセル開度変化率に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定し、ブースト圧センサ27が検出した実ブースト圧力が予め設定された目標ブースト圧力以下のときに、アシストエア制御弁25を制御して高圧エアタンク24内の高圧エアを吸気マニホールド12に供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関において、急加速時に発生する有害物質を低減する内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンでは、ドライバが急加速のためにアクセルペダルを操作すると、このアクセル操作に対応して燃料噴射量が増加し、エンジン回転数が上昇する。ところが、アクセルペダルの急操作に対応して燃料噴射量は直ちに増加されるものの、この燃料噴射量の増加に対してエンジン回転数の上昇には遅れが生じるため、吸入空気量の増加にも遅れが生じる。すると、この急加速時には、燃料噴射量に対して吸入空気量が不足するため、エンジンが不完全燃焼を起こし、排気ガスに大量の黒煙が混ざってしまい、有害物質が大気に放出されることとなる。
【0003】
そこで、このような問題を解決するが「スモーク低減装置」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この「スモーク低減装置」は、ディーゼルエンジンの吸気路に圧縮空気貯蔵タンクを分岐路を介して接続すると共に、この分岐路に開閉弁を設け、エンジンの急加速状態を検出したら、開閉弁を開放して圧縮空気貯蔵タンク内の圧縮空気をエンジンに供給するものである。従って、エンジンの急加速時に、吸気路に圧縮空気が供給されることとなり、吸入空気量の不足によるエンジンの不完全燃焼を防止し、黒煙の発生を低減することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−209766号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の「スモーク低減装置」では、エンジンの急加速状態を検出したときに、開閉弁を開放して圧縮空気をエンジンに供給しており、この場合、ガバナ装置の速度調節レバーの変化率とエンジン回転数に基づいてエンジンの急加速状態を検出したり、ターボチャージャーを付設したエンジンの場合には、ブースト圧力の変化に基づいてエンジンの急加速状態を検出している。
【0006】
ところが、エンジンを急加速させようと、ドライバがアクセルペダルを全開まで踏み込んで維持した場合、アクセル開度の変化率、つまり、ガバナ装置の速度調節レバーの変化率が0という状態となるため、エンジンが加速状態であるにも拘らず、加速状態でないと判断してしまって空気の供給を停止し、吸入空気量の不足によりエンジンは不完全燃焼となってしまう。また、ターボチャージャーを付設したエンジンでは、アクセルを踏み込んでもブースト圧力が上昇するまでには時間的な遅れがあり、一時的に吸入空気量の不足が生じてしまう。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するものであって、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に判定して空気を増量することで有害物質の発生を抑制可能とした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明の内燃機関の制御装置では、内燃機関の吸気系に圧縮空気を供給可能な空気供給手段と、内燃機関が加速状態か否かを判定する加速判定手段と、吸入空気に相関する相関値を測定する吸入空気相関値測定手段とを設け、制御手段は、加速判定手段が加速を判定して吸入空気相関値測定手段が測定した相関値が判定値以下のときに、空気供給手段を制御して吸気系に圧縮空気を供給するようにしている。
【0009】
従って、内燃機関が加速状態であるときに、吸入空気相関値が判定値以下のときに吸気系に圧縮空気を供給することとなり、内燃機関の加速時における空気量不足を確実に判定し、このときに必要な空気をタイミングよく増量することができ、内燃機関の不完全燃焼を防止して黒煙などの有害物質の発生を抑制することができる。
【0010】
この場合、加速判定手段は、アクセルペダルの踏み込み量の変化が所定値以上、またはアクセルペダルの踏み込み量が所定値以上のときに、内燃機関が加速状態であると判定することが望ましい。また、吸入空気相関値測定手段は、吸入空気に相関する相関値を、ブースト圧センサ、または吸気流量センサにより測定することが望ましい。更に、制御手段は、アクセルペダルの踏み込み量が大きいほど判定値を大きく、且つ、エンジン回転数が低いほど判定値を大きく設定することが望ましい。
【0011】
請求項2の発明の内燃機関の制御装置では、制御手段は吸入空気に相関する目標値を設定する目標値設定手段とを有し、この目標値設定手段により設定された目標値を判定値としている。従って、燃焼に必要な吸入空気に相関する相関値を目標値とし、この目標値を判定値とすることで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に検出することができる。
【0012】
この場合、目標値設定手段は、アクセルペダルの踏み込み量及び燃料噴射量に基づいて吸入空気に相関する目標値を設定することが望ましい。
【0013】
請求項3の発明の内燃機関の制御装置では、目標値設定手段は、吸入空気に相関する目標値として目標ブースト圧力または目標吸入空気量を設定している。従って、目標値として設定した目標ブースト圧力または目標吸入空気量と、既存のブースト圧センサまたは吸気流量センサにより測定した実測値を比較することで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に且つ容易に検出することができる。
【0014】
請求項4の発明の内燃機関の制御装置では、制御手段は、加速判定手段が加速状態の終了を判定すると、相関値が前記判定値を越えたとき、または空気供給手段による圧縮空気の供給開始から所定期間が経過したときに、空気供給手段による圧縮空気の供給を停止している。従って、必要な期間だけ内燃機関への空気の供給を行うことで、過剰空気による内燃機関の出力の低下や失火などを防止することができる。
【0015】
請求項5の発明の内燃機関の制御装置では、空気供給手段は圧縮空気を貯留するタンクを有し、制御手段はタンク内の空気圧力が所定値未満のときに空気供給手段による圧縮空気の供給を禁止している。従って、タンク内の空気圧力が所定値未満のときに圧縮空気の供給を禁止するため、空気供給手段としてエアブレーキ用のタンクを用いた場合に、タンク内の空気圧力の低下によるエアブレーキの作動不良を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図1に本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の概略構成、図2に本実施形態の内燃機関の制御装置による加速時のエアアシスト制御のフローチャート、図3にアクセル開度及び変化率に対するブースト圧力を表すグラフ、図4に目標ブースト圧力の設定方法を表すグラフを示す。
【0018】
本実施形態の内燃機関の制御装置において、図1に示すように、内燃機関としてのディーゼルエンジン11は、図示しない燃焼室を臨む吸気ポートに吸気マニホールド12を介して吸気管13が接続され、この吸気管13の空気取入口にはエアクリーナ14が取付けられ、中途部にはインタークーラー15が取付けられている。一方、エンジン11の図示しない排気ポートには排気マニホールド16を介して排気管17が接続されている。そして、この排気マニホールド16(排気管17)と吸気マニホールド12(または吸気管13)との間には排気ガスを循環するEGR通路18が設けられており、このEGR通路18にEGR弁19が設けられている。また、このエンジン11にはターボ過給機20が設けられている。このターボ過給機20は、吸気管13に設けられたコンプレッサ21と排気管17に設けられたタービン22とが同軸上に連結されて構成されている。
【0019】
また、吸気マニホールド12にはエア供給管23を介して高圧エアタンク24が連結されており、このエア供給管23にアシストエア制御弁25が設けられている。この高圧エアタンク24はエンジン11により駆動するエアコンプレッサ26により高圧に圧縮されたエアを貯留しており、図示しないエアブレーキ用の高圧エアタンクとして使用される。
【0020】
そして、吸気管13にはブースト圧センサ27が設けられており、エアクリーナ14から取り込まれた空気の吸気圧力、また、ターボ過給機20が作動したときのブースト圧力を検出可能となっている。また、エンジン11にはエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ28が設けられている。更に、高圧エアタンク24には内部に貯留する高圧エアの圧力を検出するエアタンク内圧センサ29が設けられている。
【0021】
一方、車両には入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を有するECU(電子コントロールユニット)30が設けられており、このECU30によりエンジン11を含めた総合的な制御が行われる。即ち、ECU30の入力側には、前述したブースト圧センサ27、エンジン回転数センサ28、エアタンク内圧センサ29の他に、アクセル開度センサ31等が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力する。一方、ECU30の出力側には、図示しないインジェクタのドライバ等が接続されており、各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量や噴射時期等の最適値がそれぞれ出力される。更に、ECU30の出力側にはEGR通路18を開閉するEGR弁19が接続されると共に、エア供給管23を開閉するアシストエア制御弁25が接続されており、エンジンの運転状態に応じて開閉制御される。
【0022】
このような内燃機関の制御装置にて、ドライバがアクセルペダルを急操作すると、ECU30は、アクセル開度センサ31やエンジン回転数センサ28などの検出結果に基づいて燃料噴射量を増量し、エンジン回転数が上昇して急加速する。ところが、アクセルペダルの急操作に対応して燃料噴射量は直ちに増加されるものの、エンジン回転数及びブースト圧力の上昇には時間的な遅れがあるため、吸入空気量の増加に遅れが生じる。すると、このディーゼルエンジン11は、急加速時に燃料噴射量に対して吸入空気量が不足するため、不完全燃焼を起こして排気ガスに大量の黒煙が混ざってしまう。
【0023】
そこで、本実施形態の内燃機関の制御装置では、ECU30(制御手段)がアクセル開度センサ31(加速判定手段)が検出したアクセル開度及びアクセル開度変化率に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定し、ブースト圧センサ27(吸入空気相関値測定手段)が検出した実ブースト圧力(吸入空気に相関する相関値)が予め設定された目標ブースト圧力(判定値)以下のときに、アシストエア制御弁25(空気供給手段)を制御して高圧エアタンク24内の高圧エアを吸気マニホールド12に供給するようにしている。
【0024】
そして、ECU30がディーゼルエンジン11の加速の終了を判定したとき、実ブースト圧力が目標ブースト圧力を越えたら、または、吸気マニホールド12への高圧エアの供給開始から所定期間が経過したら、吸気マニホールド12への高圧エアの供給を停止するようにしている。
【0025】
ここで、本実施形態の内燃機関の制御装置による急加速時の吸気系へのエアアシスト制御について詳細に説明する。
【0026】
図2に示すように、ステップS1にて、ECU30は、アクセル開度センサ31が検出したアクセル開度から算出したアクセル開度変化率と予め設定されたアクセル開度変化率の設定値とを比較する。ここで、アクセル開度変化率が設定値(例えば、15%/sec)以上であれば、ドライバによるディーゼルエンジン11の加速要求を判定してステップS2に移行する。一方、ステップS1で、アクセル開度変化率が設定値よりも小さければステップS3に移行し、ECU30は、アクセル開度センサ31が検出した現在のアクセル開度と予め設定されたアクセル開度の設定値とを比較する。ここで、アクセル開度が設定値(例えば<90%)以上であれば、ドライバがアクセルペダルを急加速位置、つまり、全踏み込み位置に維持しており、ディーゼルエンジン11の加速要求があったと判定してステップS2に移行する。そして、このステップS3でアクセル開度が設定値よりも小さければ、ドライバからディーゼルエンジン11の加速要求がないと判定し、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0027】
ステップS2では、エンジン回転数センサ28が検出した現在のエンジン回転数と予め設定されたエンジン回転数の設定値とを比較する。ここで、現在のエンジン回転数が設定値(最高回転数の50%)以下であれば、ドライバから加速要求があったにも拘らず、エンジン回転数が上昇していないとしてステップS4に移行し、現在のエンジン回転数が設定値よりも高ければ、ドライバから加速要求に応じてエンジン回転数が上昇したものとし、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0028】
また、ステップS4にて、アクセル開度センサ31が検出した現在のアクセル開度と、燃料噴射量とに基づいて目標ブースト圧力を算出する。そして、ステップS5では、ブースト圧センサ27が検出した実ブースト圧力とこの目標ブースト圧力とを比較する。ここで、実ブースト圧力が目標ブースト圧力以下のときは、ドライバから加速要求があったにも拘らず、ターボ過給機20の作動遅れにより実ブースト圧力が十分に上昇していないとしてステップS6に移行し、実ブースト圧力が目標ブースト圧力より大きいときは、ドライバから加速要求に応じてターボ過給機20が作動して実ブースト圧力が十分が十分に上昇したものとし、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0029】
なお、ステップS6では、エアタンク内圧センサ29が検出した高圧エアタンク24内の高圧エア圧力と予め設定された高圧エア圧力の設定値とを比較する。ここで、高圧エアタンク24内の高圧エア圧力が設定値以上であれば、ステップS7に移行して吸気系へのエアアシスト制御を実行し、高圧エアタンク24内の高圧エア圧力が設定値よりも低ければ、何もしないでこのルーチンを抜ける。即ち、この高圧エアタンク24は、エアブレーキ用のタンクとして兼用されており、エアブレーキの操作時には、この高圧エアタンク24から高圧エアがエアブレーキ装置に供給されて適正に作動させるものである。そのため、高圧エアタンク24の高圧エア量(エア圧力)に余裕がないときには、エアブレーキの作動に支承を来すおそれがあるため、エアアシスト制御を禁止している。
【0030】
そして、ステップS7では、エアアシスト制御を開始する。即ち、ECU30は、エアシストエア制御弁25を開放し、高圧エアタンク24内の高圧エアをエア供給管23を通して吸気マニホールド12に供給する。また、このとき、ECU30は、EGR弁19を強制的に閉止し、排気ガスをEGR通路18を通して吸気マニホールド12に循環しないようにしている。従って、ドライバがアクセルペダルを急操作して加速を要求しているにも拘らず、エンジン回転数や実ブースト圧力の上昇遅れが生じているときには、高圧エアタンク24から高圧エアが吸気マニホールド12に供給されることとなり、急加速時に適正量の空気が増加されることとなり、燃料噴射量に見合った空気量を確保できる。この場合、高圧エアが吸気管13ではなく吸気マニホールド12に供給されることで、各燃焼室に迅速に、且つ、均等に増量されることとなり、ディーゼルエンジン11の安定した運転が可能となる。
【0031】
また、高圧エアタンク24から高圧エアが吸気マニホールド12に供給されて空気が増量されたとき、EGR弁19を開放していると、排気ガスの圧力により吸気マニホールド12に供給された高圧エアがEGR通路18に流れ込んだり、エア供給管23に逆流する虞がある。そのため、このとき、EGR弁19を閉止することで、吸気マニホールド12からの高圧エアの流出を防止することができる。なお、ECU30は、信号の応答遅れを考慮し、EGR弁19を閉止してからエアシストエア制御弁25を開放することが望ましい。
【0032】
そして、ステップS7では、エアアシスト制御の開始と同時にカウンタをスタートし、吸気マニホールド12への高圧エアの供給時間をカウントしている。ステップS8では、この経過時間(カウンタ時間)が予め設定された設定時間を経過したかとうかを判定し、エアアシスト制御の経過時間が設定時間(0.5sec )を経過していれば、ステップS9にて、エアアシスト制御を終了、つまり、ECU30は、エアシストエア制御弁25を閉止し、吸気マニホールド12への高圧エアの供給を停止すると共に、EGR弁19の強制閉止を解除し、必要に応じて排気ガスを吸気マニホールド12に循環可能な通常制御に戻す。これと同時に、カウンタをリセットして停止する。
【0033】
また、ステップS8にて、エアアシスト制御の経過時間が設定時間を経過していないときには、ステップS1に戻って前述した判定処理を行う。この各処理にて、ステップS3でエンジン回転数が設定値よりも高いとき、ステップS3でアクセル開度が設定値よりも小さいとき、ステップS5で実ブースト圧力が目標ブースト圧力より大きいとき、ステップS6で高圧エアタンク24内の高圧エア圧力が設定値よりも低いときは、ステップS9でエアアシスト制御を終了してカウンタをリセットする。
【0034】
なお、エアアシスト制御の作動時間(設定時間)が長すぎると、吸気マニホールド12に供給された高圧エアが吸気管13を通ってインタークーラー15に流れてしまい、過給圧の増大に悪影響を及ぼす虞があるため、エアアシスト制御の作動時間は短くすることが望ましい。
【0035】
ここで、本実施形態の内燃機関の制御装置によるエアアシスト制御の時間的な流れについて説明する。図3に示すように、ドライバが車両(ディーゼルエンジン11)を急加速しようと、アクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度が全閉位置から全開位置まで移動し、アクセル開度の変化率が一時的に上昇し、このとき、アクセル開度と燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧力が算出される。従来の内燃機関の制御装置では、アクセル開度の上昇に対応して燃料噴射量が直ちに増加されるものの、ブースト圧(エンジン回転数)の上昇遅れ時間t1 が発生するため、この期間は燃料噴射量に対して吸入空気量が不足するため、エンジンが不完全燃焼を起こし、大量の黒煙が発生する。
【0036】
一方、本実施形態の内燃機関の制御装置では、アクセル開度及びその変化率の上昇に対応してエアアシスト制御が開始(ON)され、吸気マニホールド12に高圧エアが供給されるため、ブースト圧(エンジン回転数)の上昇遅れ時間t2 が発生するものの、従来の上昇遅れ時間t1 に対して半分以下となる。従って、エンジン11の急加速時には、吸気に加えて高圧エアが燃焼室に直ちに供給させることとなり、燃料噴射量に対する吸入空気の不足量を減少し、エンジンの不完全燃焼を抑制して大量の黒煙が発生を防止できる。
【0037】
なお、上述した実施形態では、判定値として、図4(a)に示すように、アクセル開度と燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧力を算出したが、これに限るものではない。例えば、目標ブースト圧力の割合を判定値としてもよく、この場合、アクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)が大きいほど判定値を大きく、且つ、燃料噴射量が少なくなるほど判定値を大きく設定することが望ましい。具体的には、図4(b)に示すように、判定値を目標ブースト圧力の%としたり、図4(c)に示すように、判定値をアクセル開度と燃料噴射量に対する設定値としてもよい。
【0038】
また、上述した実施形態では、ECU30がアクセル開度センサ31が検出したアクセル開度とこのアクセル開度の変化率に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定したが、アクセル開度とアクセル開度変化率の一方に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定してもよい。また、ブースト圧センサ27が実ブースト圧力を検出してこれを吸入空気に相関する相関値としたが、吸気管13に吸気流量センサ(エアフローセンサ)を設け、この吸気流量センサが検出した吸入空気量としてもよい。
【0039】
そして、ECU30は目標値設定手段とを有し、目標値設定手段は吸入空気に相関する目標値として、アクセル開度及び燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧力または目標吸入空気量を設定し、この各目標値を吸気系に圧縮空気を供給するか否かの判定値とすればよい。
【0040】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明の内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の吸気系に圧縮空気を供給可能な空気供給手段と、内燃機関が加速状態か否かを判定する加速判定手段と、吸入空気に相関する相関値を測定する吸入空気相関値測定手段とを設け、制御手段は、加速判定手段が加速を判定して吸入空気相関値測定手段が測定した相関値が判定値以下のときに、空気供給手段を制御して吸気系に圧縮空気を供給するので、内燃機関が加速状態であるときに、吸入空気相関値が判定値以下のときに吸気系に圧縮空気を供給することとなり、内燃機関の加速時における空気量不足を確実に判定し、このときに必要な空気をタイミングよく増量することができ、内燃機関の不完全燃焼を防止して黒煙などの有害物質の発生を抑制することができる。
【0041】
請求項2の発明の内燃機関の制御装置によれば、制御手段は吸入空気に相関する目標値を設定する目標値設定手段とを有し、この目標値設定手段により設定された目標値を判定値としたので、燃焼に必要な吸入空気に相関する相関値を目標値とし、この目標値を判定値とすることで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に検出することができる。
【0042】
請求項3の発明の内燃機関の制御装置によれば、目標値設定手段は、吸入空気に相関する目標値として目標ブースト圧力または目標吸入空気量を設定するので、目標値として設定した目標ブースト圧力または目標吸入空気量と、既存のブースト圧センサまたは吸気流量センサにより測定した実測値を比較することで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に且つ容易に検出することができる。
【0043】
請求項4の発明の内燃機関の制御装置によれば、制御手段は、加速判定手段が加速状態の終了を判定すると、相関値が前記判定値を越えたとき、または空気供給手段による圧縮空気の供給開始から所定期間が経過したときに、空気供給手段による圧縮空気の供給を停止するので、必要な期間だけ内燃機関への空気の供給を行うことで、過剰空気による内燃機関の出力の低下や失火などを防止することができる。
【0044】
請求項5の発明の内燃機関の制御装置によれば、空気供給手段は圧縮空気を貯留するタンクを有し、制御手段はタンク内の空気圧力が所定値未満のときに空気供給手段による圧縮空気の供給を禁止するので、タンク内の空気圧力が所定値未満のときに圧縮空気の供給を禁止するため、空気供給手段としてエアブレーキ用のタンクを用いた場合に、タンク内の空気圧力の低下によるエアブレーキの作動不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態の内燃機関の制御装置による加速時のエアアシスト制御のフローチャートである。
【図3】アクセル開度及び変化率に対するブースト圧力を表すグラフである。
【図4】目標ブースト圧力の設定方法を表すグラフである。
【符号の説明】
11 ディーゼルエンジン(内燃機関)
12 吸気マニホールド
13 吸気管
17 排気管
18 EGR通路
19 EGR弁
20 ターボ過給機
23 エア供給管
24 高圧エアタンク(空気供給手段)
25 エアアシスト制御弁
27 ブースト圧センサ(吸入空気相関値測定手段)
28 エンジン回転数センサ
29 エアタンク内圧センサ
30 ECU、電子コントロールユニット(制御手段、目標値設定手段)
31 アクセル開度センサ(加速判定手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関において、急加速時に発生する有害物質を低減する内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンでは、ドライバが急加速のためにアクセルペダルを操作すると、このアクセル操作に対応して燃料噴射量が増加し、エンジン回転数が上昇する。ところが、アクセルペダルの急操作に対応して燃料噴射量は直ちに増加されるものの、この燃料噴射量の増加に対してエンジン回転数の上昇には遅れが生じるため、吸入空気量の増加にも遅れが生じる。すると、この急加速時には、燃料噴射量に対して吸入空気量が不足するため、エンジンが不完全燃焼を起こし、排気ガスに大量の黒煙が混ざってしまい、有害物質が大気に放出されることとなる。
【0003】
そこで、このような問題を解決するが「スモーク低減装置」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この「スモーク低減装置」は、ディーゼルエンジンの吸気路に圧縮空気貯蔵タンクを分岐路を介して接続すると共に、この分岐路に開閉弁を設け、エンジンの急加速状態を検出したら、開閉弁を開放して圧縮空気貯蔵タンク内の圧縮空気をエンジンに供給するものである。従って、エンジンの急加速時に、吸気路に圧縮空気が供給されることとなり、吸入空気量の不足によるエンジンの不完全燃焼を防止し、黒煙の発生を低減することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−209766号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の「スモーク低減装置」では、エンジンの急加速状態を検出したときに、開閉弁を開放して圧縮空気をエンジンに供給しており、この場合、ガバナ装置の速度調節レバーの変化率とエンジン回転数に基づいてエンジンの急加速状態を検出したり、ターボチャージャーを付設したエンジンの場合には、ブースト圧力の変化に基づいてエンジンの急加速状態を検出している。
【0006】
ところが、エンジンを急加速させようと、ドライバがアクセルペダルを全開まで踏み込んで維持した場合、アクセル開度の変化率、つまり、ガバナ装置の速度調節レバーの変化率が0という状態となるため、エンジンが加速状態であるにも拘らず、加速状態でないと判断してしまって空気の供給を停止し、吸入空気量の不足によりエンジンは不完全燃焼となってしまう。また、ターボチャージャーを付設したエンジンでは、アクセルを踏み込んでもブースト圧力が上昇するまでには時間的な遅れがあり、一時的に吸入空気量の不足が生じてしまう。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するものであって、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に判定して空気を増量することで有害物質の発生を抑制可能とした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明の内燃機関の制御装置では、内燃機関の吸気系に圧縮空気を供給可能な空気供給手段と、内燃機関が加速状態か否かを判定する加速判定手段と、吸入空気に相関する相関値を測定する吸入空気相関値測定手段とを設け、制御手段は、加速判定手段が加速を判定して吸入空気相関値測定手段が測定した相関値が判定値以下のときに、空気供給手段を制御して吸気系に圧縮空気を供給するようにしている。
【0009】
従って、内燃機関が加速状態であるときに、吸入空気相関値が判定値以下のときに吸気系に圧縮空気を供給することとなり、内燃機関の加速時における空気量不足を確実に判定し、このときに必要な空気をタイミングよく増量することができ、内燃機関の不完全燃焼を防止して黒煙などの有害物質の発生を抑制することができる。
【0010】
この場合、加速判定手段は、アクセルペダルの踏み込み量の変化が所定値以上、またはアクセルペダルの踏み込み量が所定値以上のときに、内燃機関が加速状態であると判定することが望ましい。また、吸入空気相関値測定手段は、吸入空気に相関する相関値を、ブースト圧センサ、または吸気流量センサにより測定することが望ましい。更に、制御手段は、アクセルペダルの踏み込み量が大きいほど判定値を大きく、且つ、エンジン回転数が低いほど判定値を大きく設定することが望ましい。
【0011】
請求項2の発明の内燃機関の制御装置では、制御手段は吸入空気に相関する目標値を設定する目標値設定手段とを有し、この目標値設定手段により設定された目標値を判定値としている。従って、燃焼に必要な吸入空気に相関する相関値を目標値とし、この目標値を判定値とすることで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に検出することができる。
【0012】
この場合、目標値設定手段は、アクセルペダルの踏み込み量及び燃料噴射量に基づいて吸入空気に相関する目標値を設定することが望ましい。
【0013】
請求項3の発明の内燃機関の制御装置では、目標値設定手段は、吸入空気に相関する目標値として目標ブースト圧力または目標吸入空気量を設定している。従って、目標値として設定した目標ブースト圧力または目標吸入空気量と、既存のブースト圧センサまたは吸気流量センサにより測定した実測値を比較することで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に且つ容易に検出することができる。
【0014】
請求項4の発明の内燃機関の制御装置では、制御手段は、加速判定手段が加速状態の終了を判定すると、相関値が前記判定値を越えたとき、または空気供給手段による圧縮空気の供給開始から所定期間が経過したときに、空気供給手段による圧縮空気の供給を停止している。従って、必要な期間だけ内燃機関への空気の供給を行うことで、過剰空気による内燃機関の出力の低下や失火などを防止することができる。
【0015】
請求項5の発明の内燃機関の制御装置では、空気供給手段は圧縮空気を貯留するタンクを有し、制御手段はタンク内の空気圧力が所定値未満のときに空気供給手段による圧縮空気の供給を禁止している。従って、タンク内の空気圧力が所定値未満のときに圧縮空気の供給を禁止するため、空気供給手段としてエアブレーキ用のタンクを用いた場合に、タンク内の空気圧力の低下によるエアブレーキの作動不良を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図1に本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の概略構成、図2に本実施形態の内燃機関の制御装置による加速時のエアアシスト制御のフローチャート、図3にアクセル開度及び変化率に対するブースト圧力を表すグラフ、図4に目標ブースト圧力の設定方法を表すグラフを示す。
【0018】
本実施形態の内燃機関の制御装置において、図1に示すように、内燃機関としてのディーゼルエンジン11は、図示しない燃焼室を臨む吸気ポートに吸気マニホールド12を介して吸気管13が接続され、この吸気管13の空気取入口にはエアクリーナ14が取付けられ、中途部にはインタークーラー15が取付けられている。一方、エンジン11の図示しない排気ポートには排気マニホールド16を介して排気管17が接続されている。そして、この排気マニホールド16(排気管17)と吸気マニホールド12(または吸気管13)との間には排気ガスを循環するEGR通路18が設けられており、このEGR通路18にEGR弁19が設けられている。また、このエンジン11にはターボ過給機20が設けられている。このターボ過給機20は、吸気管13に設けられたコンプレッサ21と排気管17に設けられたタービン22とが同軸上に連結されて構成されている。
【0019】
また、吸気マニホールド12にはエア供給管23を介して高圧エアタンク24が連結されており、このエア供給管23にアシストエア制御弁25が設けられている。この高圧エアタンク24はエンジン11により駆動するエアコンプレッサ26により高圧に圧縮されたエアを貯留しており、図示しないエアブレーキ用の高圧エアタンクとして使用される。
【0020】
そして、吸気管13にはブースト圧センサ27が設けられており、エアクリーナ14から取り込まれた空気の吸気圧力、また、ターボ過給機20が作動したときのブースト圧力を検出可能となっている。また、エンジン11にはエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ28が設けられている。更に、高圧エアタンク24には内部に貯留する高圧エアの圧力を検出するエアタンク内圧センサ29が設けられている。
【0021】
一方、車両には入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を有するECU(電子コントロールユニット)30が設けられており、このECU30によりエンジン11を含めた総合的な制御が行われる。即ち、ECU30の入力側には、前述したブースト圧センサ27、エンジン回転数センサ28、エアタンク内圧センサ29の他に、アクセル開度センサ31等が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力する。一方、ECU30の出力側には、図示しないインジェクタのドライバ等が接続されており、各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量や噴射時期等の最適値がそれぞれ出力される。更に、ECU30の出力側にはEGR通路18を開閉するEGR弁19が接続されると共に、エア供給管23を開閉するアシストエア制御弁25が接続されており、エンジンの運転状態に応じて開閉制御される。
【0022】
このような内燃機関の制御装置にて、ドライバがアクセルペダルを急操作すると、ECU30は、アクセル開度センサ31やエンジン回転数センサ28などの検出結果に基づいて燃料噴射量を増量し、エンジン回転数が上昇して急加速する。ところが、アクセルペダルの急操作に対応して燃料噴射量は直ちに増加されるものの、エンジン回転数及びブースト圧力の上昇には時間的な遅れがあるため、吸入空気量の増加に遅れが生じる。すると、このディーゼルエンジン11は、急加速時に燃料噴射量に対して吸入空気量が不足するため、不完全燃焼を起こして排気ガスに大量の黒煙が混ざってしまう。
【0023】
そこで、本実施形態の内燃機関の制御装置では、ECU30(制御手段)がアクセル開度センサ31(加速判定手段)が検出したアクセル開度及びアクセル開度変化率に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定し、ブースト圧センサ27(吸入空気相関値測定手段)が検出した実ブースト圧力(吸入空気に相関する相関値)が予め設定された目標ブースト圧力(判定値)以下のときに、アシストエア制御弁25(空気供給手段)を制御して高圧エアタンク24内の高圧エアを吸気マニホールド12に供給するようにしている。
【0024】
そして、ECU30がディーゼルエンジン11の加速の終了を判定したとき、実ブースト圧力が目標ブースト圧力を越えたら、または、吸気マニホールド12への高圧エアの供給開始から所定期間が経過したら、吸気マニホールド12への高圧エアの供給を停止するようにしている。
【0025】
ここで、本実施形態の内燃機関の制御装置による急加速時の吸気系へのエアアシスト制御について詳細に説明する。
【0026】
図2に示すように、ステップS1にて、ECU30は、アクセル開度センサ31が検出したアクセル開度から算出したアクセル開度変化率と予め設定されたアクセル開度変化率の設定値とを比較する。ここで、アクセル開度変化率が設定値(例えば、15%/sec)以上であれば、ドライバによるディーゼルエンジン11の加速要求を判定してステップS2に移行する。一方、ステップS1で、アクセル開度変化率が設定値よりも小さければステップS3に移行し、ECU30は、アクセル開度センサ31が検出した現在のアクセル開度と予め設定されたアクセル開度の設定値とを比較する。ここで、アクセル開度が設定値(例えば<90%)以上であれば、ドライバがアクセルペダルを急加速位置、つまり、全踏み込み位置に維持しており、ディーゼルエンジン11の加速要求があったと判定してステップS2に移行する。そして、このステップS3でアクセル開度が設定値よりも小さければ、ドライバからディーゼルエンジン11の加速要求がないと判定し、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0027】
ステップS2では、エンジン回転数センサ28が検出した現在のエンジン回転数と予め設定されたエンジン回転数の設定値とを比較する。ここで、現在のエンジン回転数が設定値(最高回転数の50%)以下であれば、ドライバから加速要求があったにも拘らず、エンジン回転数が上昇していないとしてステップS4に移行し、現在のエンジン回転数が設定値よりも高ければ、ドライバから加速要求に応じてエンジン回転数が上昇したものとし、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0028】
また、ステップS4にて、アクセル開度センサ31が検出した現在のアクセル開度と、燃料噴射量とに基づいて目標ブースト圧力を算出する。そして、ステップS5では、ブースト圧センサ27が検出した実ブースト圧力とこの目標ブースト圧力とを比較する。ここで、実ブースト圧力が目標ブースト圧力以下のときは、ドライバから加速要求があったにも拘らず、ターボ過給機20の作動遅れにより実ブースト圧力が十分に上昇していないとしてステップS6に移行し、実ブースト圧力が目標ブースト圧力より大きいときは、ドライバから加速要求に応じてターボ過給機20が作動して実ブースト圧力が十分が十分に上昇したものとし、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0029】
なお、ステップS6では、エアタンク内圧センサ29が検出した高圧エアタンク24内の高圧エア圧力と予め設定された高圧エア圧力の設定値とを比較する。ここで、高圧エアタンク24内の高圧エア圧力が設定値以上であれば、ステップS7に移行して吸気系へのエアアシスト制御を実行し、高圧エアタンク24内の高圧エア圧力が設定値よりも低ければ、何もしないでこのルーチンを抜ける。即ち、この高圧エアタンク24は、エアブレーキ用のタンクとして兼用されており、エアブレーキの操作時には、この高圧エアタンク24から高圧エアがエアブレーキ装置に供給されて適正に作動させるものである。そのため、高圧エアタンク24の高圧エア量(エア圧力)に余裕がないときには、エアブレーキの作動に支承を来すおそれがあるため、エアアシスト制御を禁止している。
【0030】
そして、ステップS7では、エアアシスト制御を開始する。即ち、ECU30は、エアシストエア制御弁25を開放し、高圧エアタンク24内の高圧エアをエア供給管23を通して吸気マニホールド12に供給する。また、このとき、ECU30は、EGR弁19を強制的に閉止し、排気ガスをEGR通路18を通して吸気マニホールド12に循環しないようにしている。従って、ドライバがアクセルペダルを急操作して加速を要求しているにも拘らず、エンジン回転数や実ブースト圧力の上昇遅れが生じているときには、高圧エアタンク24から高圧エアが吸気マニホールド12に供給されることとなり、急加速時に適正量の空気が増加されることとなり、燃料噴射量に見合った空気量を確保できる。この場合、高圧エアが吸気管13ではなく吸気マニホールド12に供給されることで、各燃焼室に迅速に、且つ、均等に増量されることとなり、ディーゼルエンジン11の安定した運転が可能となる。
【0031】
また、高圧エアタンク24から高圧エアが吸気マニホールド12に供給されて空気が増量されたとき、EGR弁19を開放していると、排気ガスの圧力により吸気マニホールド12に供給された高圧エアがEGR通路18に流れ込んだり、エア供給管23に逆流する虞がある。そのため、このとき、EGR弁19を閉止することで、吸気マニホールド12からの高圧エアの流出を防止することができる。なお、ECU30は、信号の応答遅れを考慮し、EGR弁19を閉止してからエアシストエア制御弁25を開放することが望ましい。
【0032】
そして、ステップS7では、エアアシスト制御の開始と同時にカウンタをスタートし、吸気マニホールド12への高圧エアの供給時間をカウントしている。ステップS8では、この経過時間(カウンタ時間)が予め設定された設定時間を経過したかとうかを判定し、エアアシスト制御の経過時間が設定時間(0.5sec )を経過していれば、ステップS9にて、エアアシスト制御を終了、つまり、ECU30は、エアシストエア制御弁25を閉止し、吸気マニホールド12への高圧エアの供給を停止すると共に、EGR弁19の強制閉止を解除し、必要に応じて排気ガスを吸気マニホールド12に循環可能な通常制御に戻す。これと同時に、カウンタをリセットして停止する。
【0033】
また、ステップS8にて、エアアシスト制御の経過時間が設定時間を経過していないときには、ステップS1に戻って前述した判定処理を行う。この各処理にて、ステップS3でエンジン回転数が設定値よりも高いとき、ステップS3でアクセル開度が設定値よりも小さいとき、ステップS5で実ブースト圧力が目標ブースト圧力より大きいとき、ステップS6で高圧エアタンク24内の高圧エア圧力が設定値よりも低いときは、ステップS9でエアアシスト制御を終了してカウンタをリセットする。
【0034】
なお、エアアシスト制御の作動時間(設定時間)が長すぎると、吸気マニホールド12に供給された高圧エアが吸気管13を通ってインタークーラー15に流れてしまい、過給圧の増大に悪影響を及ぼす虞があるため、エアアシスト制御の作動時間は短くすることが望ましい。
【0035】
ここで、本実施形態の内燃機関の制御装置によるエアアシスト制御の時間的な流れについて説明する。図3に示すように、ドライバが車両(ディーゼルエンジン11)を急加速しようと、アクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度が全閉位置から全開位置まで移動し、アクセル開度の変化率が一時的に上昇し、このとき、アクセル開度と燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧力が算出される。従来の内燃機関の制御装置では、アクセル開度の上昇に対応して燃料噴射量が直ちに増加されるものの、ブースト圧(エンジン回転数)の上昇遅れ時間t1 が発生するため、この期間は燃料噴射量に対して吸入空気量が不足するため、エンジンが不完全燃焼を起こし、大量の黒煙が発生する。
【0036】
一方、本実施形態の内燃機関の制御装置では、アクセル開度及びその変化率の上昇に対応してエアアシスト制御が開始(ON)され、吸気マニホールド12に高圧エアが供給されるため、ブースト圧(エンジン回転数)の上昇遅れ時間t2 が発生するものの、従来の上昇遅れ時間t1 に対して半分以下となる。従って、エンジン11の急加速時には、吸気に加えて高圧エアが燃焼室に直ちに供給させることとなり、燃料噴射量に対する吸入空気の不足量を減少し、エンジンの不完全燃焼を抑制して大量の黒煙が発生を防止できる。
【0037】
なお、上述した実施形態では、判定値として、図4(a)に示すように、アクセル開度と燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧力を算出したが、これに限るものではない。例えば、目標ブースト圧力の割合を判定値としてもよく、この場合、アクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)が大きいほど判定値を大きく、且つ、燃料噴射量が少なくなるほど判定値を大きく設定することが望ましい。具体的には、図4(b)に示すように、判定値を目標ブースト圧力の%としたり、図4(c)に示すように、判定値をアクセル開度と燃料噴射量に対する設定値としてもよい。
【0038】
また、上述した実施形態では、ECU30がアクセル開度センサ31が検出したアクセル開度とこのアクセル開度の変化率に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定したが、アクセル開度とアクセル開度変化率の一方に基づいてディーゼルエンジン11の加速を判定してもよい。また、ブースト圧センサ27が実ブースト圧力を検出してこれを吸入空気に相関する相関値としたが、吸気管13に吸気流量センサ(エアフローセンサ)を設け、この吸気流量センサが検出した吸入空気量としてもよい。
【0039】
そして、ECU30は目標値設定手段とを有し、目標値設定手段は吸入空気に相関する目標値として、アクセル開度及び燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧力または目標吸入空気量を設定し、この各目標値を吸気系に圧縮空気を供給するか否かの判定値とすればよい。
【0040】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明の内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の吸気系に圧縮空気を供給可能な空気供給手段と、内燃機関が加速状態か否かを判定する加速判定手段と、吸入空気に相関する相関値を測定する吸入空気相関値測定手段とを設け、制御手段は、加速判定手段が加速を判定して吸入空気相関値測定手段が測定した相関値が判定値以下のときに、空気供給手段を制御して吸気系に圧縮空気を供給するので、内燃機関が加速状態であるときに、吸入空気相関値が判定値以下のときに吸気系に圧縮空気を供給することとなり、内燃機関の加速時における空気量不足を確実に判定し、このときに必要な空気をタイミングよく増量することができ、内燃機関の不完全燃焼を防止して黒煙などの有害物質の発生を抑制することができる。
【0041】
請求項2の発明の内燃機関の制御装置によれば、制御手段は吸入空気に相関する目標値を設定する目標値設定手段とを有し、この目標値設定手段により設定された目標値を判定値としたので、燃焼に必要な吸入空気に相関する相関値を目標値とし、この目標値を判定値とすることで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に検出することができる。
【0042】
請求項3の発明の内燃機関の制御装置によれば、目標値設定手段は、吸入空気に相関する目標値として目標ブースト圧力または目標吸入空気量を設定するので、目標値として設定した目標ブースト圧力または目標吸入空気量と、既存のブースト圧センサまたは吸気流量センサにより測定した実測値を比較することで、内燃機関の加速時における空気量不足を高精度に且つ容易に検出することができる。
【0043】
請求項4の発明の内燃機関の制御装置によれば、制御手段は、加速判定手段が加速状態の終了を判定すると、相関値が前記判定値を越えたとき、または空気供給手段による圧縮空気の供給開始から所定期間が経過したときに、空気供給手段による圧縮空気の供給を停止するので、必要な期間だけ内燃機関への空気の供給を行うことで、過剰空気による内燃機関の出力の低下や失火などを防止することができる。
【0044】
請求項5の発明の内燃機関の制御装置によれば、空気供給手段は圧縮空気を貯留するタンクを有し、制御手段はタンク内の空気圧力が所定値未満のときに空気供給手段による圧縮空気の供給を禁止するので、タンク内の空気圧力が所定値未満のときに圧縮空気の供給を禁止するため、空気供給手段としてエアブレーキ用のタンクを用いた場合に、タンク内の空気圧力の低下によるエアブレーキの作動不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態の内燃機関の制御装置による加速時のエアアシスト制御のフローチャートである。
【図3】アクセル開度及び変化率に対するブースト圧力を表すグラフである。
【図4】目標ブースト圧力の設定方法を表すグラフである。
【符号の説明】
11 ディーゼルエンジン(内燃機関)
12 吸気マニホールド
13 吸気管
17 排気管
18 EGR通路
19 EGR弁
20 ターボ過給機
23 エア供給管
24 高圧エアタンク(空気供給手段)
25 エアアシスト制御弁
27 ブースト圧センサ(吸入空気相関値測定手段)
28 エンジン回転数センサ
29 エアタンク内圧センサ
30 ECU、電子コントロールユニット(制御手段、目標値設定手段)
31 アクセル開度センサ(加速判定手段)
Claims (5)
- 内燃機関の吸気系に圧縮空気を供給可能な空気供給手段と、前記内燃機関が加速状態か否かを判定する加速判定手段と、吸入空気に相関する相関値を測定する吸入空気相関値測定手段と、前記加速判定手段が加速を判定して前記吸入空気相関値測定手段が測定した相関値が判定値以下のときに前記空気供給手段を制御して前記吸気系に圧縮空気を供給する制御手段とを具えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
- 請求項1記載の内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、吸入空気に相関する目標値を設定する目標値設定手段とを有し、該目標値設定手段により設定された目標値を前記判定値とすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
- 請求項2記載の内燃機関の制御装置において、前記目標値設定手段は、吸入空気に相関する目標値として目標ブースト圧力または目標吸入空気量を設定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
- 請求項1記載の内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、前記加速判定手段が加速状態の終了を判定すると、前記相関値が前記判定値を越えたとき、または前記空気供給手段による圧縮空気の供給開始から所定期間が経過したときに、該空気供給手段による圧縮空気の供給を停止することを特徴とする内燃機関の制御装置。
- 請求項1記載の内燃機関の制御装置において、前記空気供給手段は、圧縮空気を貯留するタンクを有し、前記制御手段は、該タンク内の空気圧力が所定値未満のときに前記空気供給手段による圧縮空気の供給を禁止することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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