JP2004107158A

JP2004107158A - Low loss ferrite material and ferrite core using the same

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Publication number: JP2004107158A
Application number: JP2002273929A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Moriyama; 森山　正幸
Original assignee: Kyocera Corp
Current assignee: Kyocera Corp
Priority date: 2002-09-19
Filing date: 2002-09-19
Publication date: 2004-04-08

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an easily sinterable low loss Ni-Zn-based ferrite material in which core loss is low to be ≤400 kW/m<SP>3</SP>, resistance is high to be ≥10<SP>8</SP>Ωcm at the room temperature, magnetic permeability is high to be ≥1,200, Bs is ≥3,000 Gauss, and Tc is ≥150°C. <P>SOLUTION: The ferrite material contains a prescribed quantity of Fe<SB>2</SB>O<SB>3</SB>, CuO, ZnO and MnO and has 1-30 μm average crystal grain diameter and ≥5.1 g/cm<SP>3</SP>sintered density. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェライト材料組成物に関する。特に、低損失、高透磁率、高磁束密度（Ｂｓ）、高抵抗、高キュリー温度（Ｔｃ）、及び易焼結を示すフェライト材料、及びこれを用いたフェライトコアに関する。
【０００２】
【従来の技術】
Ｎｉ−Ｚｎ系のフェライト材料は、インダクター・変圧器・安定器・電磁石・ノイズ除去等のコアとして広く使用されている。
【０００３】
特に、近年液晶ディスプレイの電子機器への応用拡大に伴い、バックライト点灯用のトランスの市場が拡大している。パソコン、ワープロ、液晶テレビ、カメラ一体型ＶＴＲをはじめ、情報通信機器、ゲーム機、車載用途など液晶搭載機器が広がりを見せる中、トランス回路の小型化・薄型化・高効率化の要求は低コスト化と同時に一段と強まっている。
【０００４】
液晶ディスプレイのバックライトシステムは、輝度、効率、寿命などから冷陰極管方式が主流となっている。冷陰極管を点灯するためには、トランス回路に比較的低圧の直流電圧入力から数千Ｖの交流高電圧出力を発生する必要があり、低電圧側と高電圧側の接点にあるトランスでは耐絶縁性が信頼性向上の重要な課題である。
【０００５】
このため、トランス回路の小型・薄型化・高効率化を実現する上では、トランスの開発が重要なポイントとなっている。
【０００６】
Ｎｉ−Ｚｎ系フェライトに各種添加物を加えることによって特性を高めることも提案されているが、（特許文献１、特許文献２、特許文献３）、いずれも上記問題を解決するものではなかった。
【０００７】
このトランスの車載用途として小型化・薄型化・高効率化を実現するためにはフェライト材料としては、低損失・高透磁率・高Ｂｓ・高Ｔｃ・高抵抗であることが要求されている。
【０００８】
損失の大きいフェライト材料を用いると電力損失が増え、これに伴い、発熱量が増える。発熱量が増加すれば、放熱スペースを取る必要性がでてくる。この放熱スペースが大きくなれば、トランス回路の小型化・薄型化は、実現できないのである。また抵抗においても同様で、低抵抗では種々の絶縁対策を行うため小型化・薄型化できないのである。また透磁率、Ｂｓにおいては、トランスは偏磁なので飽和し易く発熱する為、小型化しても飽和しにくく発熱しない為に高透磁率及び高Ｂｓ、及び高Ｔｃ温度の特性が必要である。
【０００９】
また、使用周波数４０〜１００ｋＨｚの範囲で低損失なＭｎ−Ｚｎ系フェライト材料がトランス用フェライト材料として使用されている。
【００１０】
【特許文献１】
特開２００１−１７６７１７号公報
【特許文献２】
特開２００１−１０２２０９号公報
【特許文献３】
特開１９９９−０３５３６９号公報
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
Ｍｎ−Ｚｎ系フェライトは、フェライト材料の中では電気抵抗が数Ω・ｃｍと低く、トランスとして耐電圧を確保する設計が必要であり、小型化、低コスト化の要求に対し限界状態にある。
【００１２】
これに対し、Ｎｉ−Ｚｎ系フェライトはＭｎ−Ｚｎ系フェライトに比べ約１０^６倍も電気抵抗が高く、絶縁性に優れており、トランスとしての絶縁対策が容易に行える。さらに、コア・コイル間、コア・端子間などの絶縁対策が不要なため絶縁距離を短くできることで、トランスの小型化が容易に行えると同時に低コストが可能となるという大きな利点がある。ところが、Ｎｉ−Ｚｎ系フェライトは、Ｍｎ−Ｚｎ系フェライトに比べ損失（コア損失）が約１０倍と大きく、発熱のためトランスとしての実用性に欠けているという欠点がある。コア損失とは、フェライトコアをトランスとして使用する場合において、電圧を変換する際に生じるコアの損失を表すフェライトの材料定数である。発熱を抑えるためには、コア損失の絶対値は小さい方が好ましい。
本発明はコア損失が４００ｋＷ／ｍ^３以下と低く、室温で１０^８Ω・ｃｍ以上の高抵抗、１２００以上の高い透磁率、３０００ガウス以上のＢｓを示し、Ｔｃ　が１５０℃以上で且つ易焼結である低損失のＮｉ−Ｚｎ系フェライト材料を得ることを目的とする。
【００１３】
【課題を解決する為の手段】
本発明の低損失フェライト材料は、Ｆｅ、Ｃｕ、Ｚｎ、Ｎｉ及びＭｎの酸化物を、それぞれＦｅ_２Ｏ_３換算で４７〜５０モル％、ＣｕＯ換算で０．１〜１０モル％、ＺｎＯ換算で１０〜３３モル％、ＮｉＯ換算で１５〜３５モル％及びＭｎＯ換算で０．０１〜１．０モル％含有し、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比が１．７〜１．９９である主成分において、平均結晶粒径が１〜３０μｍ、且つ焼結密度が５．１ｇ／ｃｍ^３であることを特徴とする。
【００１４】
また、前記本発明のフェライト材料１００重量部に対して、Ｓｉ、Ｃｒの酸化物をそれぞれＳｉＯ_２換算で０．０５〜１．０重量部、Ｃｒ_２Ｏ_３換算で０．０５〜１．５重量部含有する事を特徴とする。
【００１５】
また、前記フェライト材料１００重量部に対して、Ｂｉの酸化物をＢｉ_２Ｏ_３換算で０．０５〜２．０重量部含有することを特徴とする。
【００１６】
また、前記フェライト材料１００重量部に対して、Ｚｒ、Ｙの酸化物をそれぞれＺｒＯ_２換算で０．００１〜０．１重量部、Ｙ_２Ｏ_３換算で０．００１〜０．１重量部含有することを特徴とする。
【００１７】
更に、本発明のフェライトコアは、前記低損失フェライト材料でもって所定形状になしたことを特徴とする。
【００１８】
【発明の実施の形態】
本発明の低損失フェライト材料は、Ｎｉ−Ｚｎ−Ｃｕ−Ｍｎ系フェライトに対して、必要に応じて、ＳｉＯ_２、Ｃｒ_２Ｏ_３及びＢｉ_２Ｏ_３及びＺｒＯ_２、Ｙ_２Ｏ_３を添加すること、さらに好ましくは所定の成分含有量、平均結晶粒径そして、焼結密度を満足することによって、コア損失が、４００ｋＷ／ｍ^３以下、好適には３５０ｋＷ／ｍ^３以下となり、更に好適には３００ｋＷ／ｍ^３以下となり、更に好適には、２５０ｋＷ／ｍ^３以下となり、室温で１０^８Ω・ｃｍ以上の高抵抗、透磁率が１２００以上、３０００ガウス以上のＢｓ、１５０℃以上のＴｃ且つ易焼結である低損失のフェライト材料を得られる点が特徴である。
【００１９】
本発明の低損失フェライト材料においては、Ｆｅ、Ｃｕ、Ｎｉ、Ｚｎ及びＭｎをそれぞれＦｅ_２Ｏ_３換算で４７〜５０モル％、ＣｕＯ換算で０．１〜１０モル％、及びＭｎＯ換算で０．０１〜１．０モル％含有し、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比が１．７〜１．９９である主成分の平均結晶粒径が１〜３０μｍ、且つ焼結密度が５．１ｇ／ｃｍ^３以上とすることが低損失フェライト材料を得るために重要である。
【００２０】
本発明において、Ｆｅ_２Ｏ_３を４７〜５０モル％としたのは、Ｆｅ_２Ｏ_３が４７モル％未満では、Ｂｓ及び透磁率が低下し、５０モル％を超えると抵抗値の低下及びコア損失の増大が生じる為である。
【００２１】
また、ＣｕＯを０．１〜１０モル％としたのは、ＣｕＯが０．１モル％未満では、焼結性が低下し、１０モル％を超えると透磁率が低下するためである。
【００２２】
また、ＭｎＯを０．０１〜１．０モル％としたのは、この範囲外では透磁率、Ｂｓが低下するためである。
【００２３】
また、ＺｎＯ／ＮｉＯ＝１．７〜１．９９としたのは、１．７未満では、透磁率が低下し、１．９９を超えると、Ｂｓ、Ｔｃが低下する為である。
【００２４】
また、低いコア損失及び高い透磁率を同時に実現するために、フェライト材料の平均結晶粒径を１〜３０μｍとする。この数値に限定される理由は、１μｍ未満又は３０μｍを超えると、更に低いコア損失及び高い透磁率を同時に実現することが出来ない為である。
【００２５】
また、本発明のフェライト材料においては、低いコア損失及び高い透磁率を同時に実現するために、焼結密度を５．１ｇ／ｃｍ^３以上とする。この数値に限定される理由は、５．１ｇ／ｃｍ^３未満では、実効的な磁性体占有率が低くなるため、低いコア損失及び高い透磁率を同時に実現することが出来ないためである。
【００２６】
なお、平均結晶粒径は焼結体の結晶写真の画像解析、焼結密度はアルキメデス法により測定する。
【００２７】
また、本発明の低損失フェライト材料は、前記低損失フェライト材料１００重量部に対して、Ｓｉ及びＣｒをそれぞれＳｉＯ_２換算で０．０５〜１．０重量部、Ｃｒ_２Ｏ_３換算で０．０５〜１．５重量部含有することが好ましい。ＳｉＯ_２を０．０５〜１．０重量部含有することが好ましいのは、０．０５重量部未満では、コア損失を著しく向上させることができないからであり、１．０重量部を超えると透磁率とＢｓを著しく向上させることができないからである。
【００２８】
また、Ｃｒ_２Ｏ_３を０．０５〜１．５重量部含有することが好ましいのは、０．０５重量部未満では、コア損失を著しく小さくすることができないからであり、１．５重量部を超えると透磁率とＢｓの向上が著しくないからである。
【００２９】
また、本発明の低損失フェライト材料は、前記低損失フェライト材料１００重量部に対してＢｉをＢｉ_２Ｏ_３換算で０．０５〜２．０重量部含有することが好ましい。Ｂｉ含有量がＢｉ_２Ｏ_３換算で０．０５重量部未満では、コア損失の向上が著しくなく、２．０重量部を超えると透磁率とＢｓの向上が著しくないからである。
【００３０】
また、本発明の低損失フェライト材料は、前記低損失フェライト材料１００重量部に対してＺｒ及びＹをそれぞれＺｒＯ_２換算で０．００１〜０．１重量部及びＹ_２Ｏ_３換算で０．００１〜０．１重量部含有することで、さらにコア損失を低くすることができる。ＺｒＯ_２及びＹ_２Ｏ_３の添加量を共に０．００１〜０．１重量部としたのは、０．００１重量部未満では、コア損失を著しく向上することができないからであり、０．１重量部を超えると透磁率とＢｓを著しく向上することができないからである。
【００３１】
また、本発明においては、さらに低いコア損失及び高い透磁率を同時に実現するために、低損失フェライト材料を構成する上記成分の含有量を９９〜９９．９９重量％とすることが好ましい。この数値が好ましい理由は、９９重量％未満では、非磁性体の影響により、更にコア損失及び透磁率を同時に著しく高くすることができないからであり、９９．９９重量％を超える成分含有量のものを得るには、原料精製上大変困難であるからである。
【００３２】
なお、本発明の低損失フェライト材料は上記成分以外のものとして例えば、ＭｇＯ、Ｋ_２Ｏ、Ｐ_２Ｏ_５、ＷＯ_３、ＰｂＯ、等をいずれも０．０５重量部未満の範囲で含んでもよい。
【００３３】
本発明の低損失フェライト材料の製造方法は、例えばＦｅ、Ｚｎ、Ｎｉ、Ｃｕ及びＭｎの酸化物あるいは焼成により酸化物を生成する炭酸塩、硝酸塩等の金属塩を用い、これらを前述した範囲になるように主成分の各原料を調合し、振動ミル等で粉砕混合した後仮焼し、この仮焼粉体に例えばＳｉ、Ｃｒ及びＢｉ及びＺｒ、Ｙの酸化物あるいは焼成により酸化物を生成する炭酸塩、硝酸塩等の金属塩を用い、これらを前述した範囲になるように副成分を加え、ボールミルで粉砕した後、バインダーを加えて造粒し、得られた粉体をプレス成形にて所定形状に成形し、４００〜８００℃の範囲で脱バインダーを行い、焼成する事によって得られる。本発明の製造方法においては、粉砕後の仮焼粉の粒子の９０％以上を粒径０．９μｍ以下、成形体の密度を３．０ｇ／ｃｍ^３以上、かつ焼成条件を１０００℃〜１３００℃で１〜１０時間保持とすることが、平均結晶粒径を１〜３０μｍかつ焼結密度を５．１　ｇ／ｃｍ^３以上とするために重要である。
【００３４】
また、副成分は仮焼後に加えることを拘束するのではなく、仮焼前に主成分へ加えても特性に何ら影響するものではない。
【００３５】
また、本発明のフェライトコアは、前記フェライト材料を用いてフェライトコアを形成したことを特徴とする。
【００３６】
ここで、フェライトコアとしては、図１（ａ）に示すようなリング状のトロイダルコア１、あるいは、図１（ｂ）に示すようなボビン状コア２とすれば良く、それぞれ巻き線部１ａ、２ａに巻き線を施す事によってコイルとすることができる。
【００３７】
この様な本発明のＮｉ−Ｚｎ系フェライトコアは、特に、ＤＣ−ＤＣコンバーター等、各種電源のトランス等に好適に使用することが出来る。
【００３８】
【実施例】
実施例１
表１に示すＦｅ_２Ｏ_３、ＣｕＯ、ＭｎＯ、ＺｎＯおよびＮｉＯから成る原料を振動ミルで混合した後、８００℃〜９５０℃で仮焼した。この仮焼粉体をボールミルにて粉砕した後、所定のバインダーを加えて造粒し、圧縮成型して図１に示すトロイダルコア１の形状に成形し、この成形体を昇温速度７５℃／時間、温度６００℃及び５時間キープの脱バインダー工程を行い昇温速度２００℃、温度３００℃及び１時間キープの脱バインダー工程を行い１０００〜１３００℃で焼成し、これによって試料Ｎｏ．１〜１８を作製した。この焼成において、焼結性の良否を○と×で２分した。○は１３００℃以下でもって焼結する場合であり、×は１３００℃を超える温度にまで高めることで焼結する場合である。なお、いずれの試料も平均結晶粒径が１μｍ以上、焼結密度が５．１ｇ／ｃｍ^３以上であった。
【００３９】
得られた焼結体をトロイダルコア１とし、これに線径０．２ｍｍの被膜銅線を７ターン巻き付けて１００ｋＨｚで初透磁率を測定した。次にＴｃを透磁率と同じ条件で１０ターン巻き付けて測定した。トロイダルコア１に、図２に示すように線径０．２ｍｍの被膜銅線を用いて一次側巻き線３を１００ターン、二次側巻き線４を３０ターン巻き付けて、一次側巻き線３に電源５を、二次側巻き線４に磁束計６をそれぞれ接続し、１００Ｈｚ、１００エルステッドの条件でＢｓを測定した。次に、コア損失の測定はＢｓ測定と同方法で、一次巻き線３を１０ターン、二次巻き線４を１０ターン巻き付けて、５０ｋＨｚ、１５０ｍＴの条件で測定した。また、抵抗値はＪＩＳ　Ｃ−２１４１の規格に添って測定を行った。
【００４０】
その結果、Ｆｅ_２Ｏ_３の含有量が４７モル％未満の試料（Ｎｏ．１）では、Ｂｓ及び透磁率が低くなった。一方、Ｆｅ_２Ｏ_３が５０モル％を超える試料（Ｎｏ．２）は抵抗値が低く、コア損失が大きくなった。また、ＣｕＯの含有量が０．１モル％未満の試料（Ｎｏ．３）では、焼結性が悪く、１０モル％を超える試料（Ｎｏ．４）では透磁率及びＢｓが低くなった。また、ＭｎＯの含有量が０．１モル％未満または１モル％を超える試料（Ｎｏ．５、６）では、透磁率及びＢｓが低くかった。また、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比が１．７未満の試料（Ｎｏ．７）では透磁率が低く、１．９９を超える試料（Ｎｏ．８）ではＢｓ、Ｔｃが低くなった。なお、平均結晶粒径は１μｍ以上で焼結密度は、５．１ｇ／ｃｍ^３以上であった。
【００４１】
これらに対し、Ｆｅ_２Ｏ_３を４７〜５０モル％、ＣｕＯを０．１〜１０モル％、ＭｎＯを０．１〜１モル％含有し、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比が１．７〜１．９９である試料（Ｎｏ．９〜１８）では、Ｂｓが３０００ガウス以上、透磁率が１２００以上、Ｔｃが１５０℃以上、抵抗値が１０^８Ω・ｃｍ以上で焼結性が良好で、且つコア損失が４００ｋＷ／ｍ^３以下と優れた特性が得られた。
【００４２】
【表１】

【００４３】
次に、主成分を４９．５モル％のＦｅ_２Ｏ_３、５モル％のＣｕＯ、０．４モル％のＭｎＯ及びＺｎＯ／ＮｉＯ＝１．９０と固定し、平均結晶粒径と焼結密度を変化させ、その他条件は、上記実施例１と同様にしてトロイダルコア１の形状をなす試料Ｎｏ．１９〜２２を得た。また、上記成分含有量は、９９重量％以上であった。
【００４４】
この結果より、平均結晶粒径を１〜３０μｍ、焼結密度を５．１ｇ／ｃｍ^３以上の本発明実施例の範囲外の試料（Ｎｏ．１９、２０）では、コア損失を更に低くできなかった。
これに対し平均結晶粒径を１〜３０μｍ焼結密度を５．１ｇ／ｃｍ^３以上の本発明の実施例
（Ｎｏ．２１、２２）では、Ｂｓが３０００Ｇ以上、透磁率が１２００以上、Ｔｃが１５０℃以上、抵抗値が１０^８Ω・ｃｍ以上と高く、コア損失も４００ｋＷ／ｍ^３以下と優れた特性が得られた。
【００４５】
【表２】

【００４６】
実施例２
次に、Ｆｅ_２Ｏ_３を４９．５モル％、ＣｕＯを５モル％、ＭｎＯを０．４モル％、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比が１．９０とし、さらにＳｉＯ_２とＣｒ_２Ｏ_３を表２に示すように変化させて添加し、その他条件は上記実施例１と同様にしてトロイダルコア１の形状をなす試料Ｎｏ．２３〜３０を得た。なお、平均結晶粒径は１μｍ以上で、焼結密度は５．１ｇ／ｃｍ^３以上であった。
【００４７】
得られた焼結体について、実施例１と同様にしてコア損失、透磁率、Ｂｓ、Ｔｃ及び抵抗値を測定したところ、表３に示すような結果が得られた。
【００４８】
この結果より、ＳｉＯ_２の添加量を０．０５〜１．０重量部の範囲外、Ｃｒ_２Ｏ_３の添加量を０．０５〜１．５重量部の範囲外とした実施例（試料Ｎｏ．２３〜２６）では、コア損失を著しく低くすることはできなかった。
【００４９】
これに対し、ＳｉＯ_２の添加量を０．０５〜１．０重量部、Ｃｒ_２Ｏ_３の添加量を０．０５〜１．５重量部とした試料（Ｎｏ．２７〜３０）では、Ｂｓが３０００Ｇ以上、透磁率が１２００以上、Ｔｃが１５０℃以上、抵抗値が１０^８Ω・ｃｍ以上と高く、コア損失が３５０ｋＷ／ｍ^３以下と更に優れた特性が得られた。
【００５０】
【表３】

【００５１】
実施例３
次に、Ｆｅ_２Ｏ_３を４９．５モル％、ＣｕＯを５モル％、ＭｎＯを０．４モル％含有し、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比を１．９０とし、さらにＳｉＯ_２、Ｃｒ_２Ｏ_３、Ｂｉ_２Ｏ_３を表４に示すように変化させて、その他条件は上記実施例１と同様にしてトロイダルコア１の形状をなす試料Ｎｏ．３１〜３６を得た。なお、平均結晶粒径は、１μｍ以上で焼結密度は５．１ｇ／ｃｍ^３以上であった。得られた焼結体に対して、実施例１と同様にしてコア損失、透磁率、Ｂｓ、Ｔｃ及び抵抗値を測定したところ、表４に示すような結果が得られた。
【００５２】
この結果より、Ｂｉ_２Ｏ_３を０．０５〜２．０重量部含有する試料（Ｎｏ．３１〜３２）ではコア損失を低下することができた。
【００５３】
特に、ＳｉＯ_２を０．２重量部、Ｃｒ_２Ｏ_３を０．０５重量部含有しＢｉ_２Ｏ_３を範囲外の試料（Ｎｏ．３３〜３４）ではコア損失を著しく低くすることはできなかった。
【００５４】
これに対し、ＳｉＯ_２を０．２重量部、Ｃｒ_２Ｏ_３を０．０５重量部含有しＢｉ_２Ｏ_３を０．０５〜２．０重量部含有する試料（Ｎｏ．３５〜３６）ではＢｓが３０００ガウス以上、透磁率が１２００以上、Ｔｃが１５０℃以上、抵抗が１０^８Ω・ｃｍ以上と高く、コア損失が３００ｋＷ／ｍ^３以下と更に優れた特性が得られた。
【００５５】
【表４】

【００５６】
実施例４
次に、Ｆｅ_２Ｏ_３を４９．５モル％、ＣｕＯを５モル％、ＭｎＯを０．４モル％含有し、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比を１．９０とし、さらにＳｉＯ_２、Ｃｒ_２Ｏ_３、Ｂｉ_２Ｏ_３、ＺｒＯ_２とＹ_２Ｏ_３の添加量を表４に示すように変化させて、その他条件は、上記実施例１と同様にしてトロイダルコア１の形状をなす試料Ｎｏ．３７〜４８を得た。なお、いずれの試料も平均結晶粒径は、１μｍ以上で焼結密度は、５．１ｇ／ｃｍ^３以上であった。得られた焼結体に対して、実施例１と同様にしてコア損失、透磁率、Ｂｓ、Ｔｃ及び抵抗値を測定したところ、表５に示すような結果が得られた。
【００５７】
この結果より、ＺｒＯ_２、Ｙ_２Ｏ_３を添加した試料（Ｎｏ．３７〜３８）はコア損失を低くすることができた。
【００５８】
特に、ＳｉＯ_２を０．２重量部、Ｃｒ_２Ｏ_３を０．０５重量部及びＢｉ_２Ｏ_３を０．１重量部に固定しＺｒＯ_２、Ｙ_２Ｏ_３の添加量が０．００１〜０．１重量部の範囲内の試料（Ｎｏ．３９〜４２）ではＢｓが３０００ガウス以上、透磁率が１２００以上、Ｔｃが１５０℃以上、抵抗が１０^８Ω・ｃｍ以上と高くコア損失が２５０ｋＷ／ｍ^３と低く更に優れた特性が得られた。
【００５９】
【表５】

【００６０】
【発明の効果】
以上のようにＦｅ、Ｃｕ、Ｎｉ、Ｚｎ及びＭｎをそれぞれＦｅ_２Ｏ_３換算で４７〜５０モル％、ＣｕＯ換算で０．１〜１０モル％、ＺｎＯ換算で１０〜３３モル％、ＮｉＯ換算で１５〜３５モル％、及びＭｎＯ換算で０．０１〜１．０モル％含有し、ＺｎＯ／ＮｉＯのモル比が１．７〜１．９９であり、平均結晶粒径が１〜３０μｍ、且つ焼結密度が５．１ｇ／ｃｍ^３以上である本発明の低損失フェライト材料を用いることにより、優れた焼結性、透磁率、Ｂｓ及び抵抗値を維持し、かつコア損失を小さくすることができる。
【００６１】
また、本発明の低損失フェライト材料でフェライトコアを形成することによって、絶縁対策が不要で低損失化が可能となる。従って、このフェライトコアを電源用に用いれば、各種電子機器の小型化・薄型化・高効率化に大きく貢献することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）（ｂ）は本発明のフェライトコアを示す図である。
【図２】本発明のフェライトコアの特性を測定する方法を示す図である。
【符号の説明】
１：トロイダルコア
１ａ：巻線部
２：ボビンコア
２ａ：巻線部
３：一次側巻線
４：二次側巻線
５：電源
６：磁束計[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a ferrite material composition. In particular, the present invention relates to a ferrite material exhibiting low loss, high magnetic permeability, high magnetic flux density (Bs), high resistance, high Curie temperature (Tc), and easy sintering, and a ferrite core using the same.
[0002]
[Prior art]
Ni-Zn ferrite materials are widely used as cores for inductors, transformers, stabilizers, electromagnets, noise removal, and the like.
[0003]
In particular, in recent years, the market for transformers for backlighting has been expanding with the application of liquid crystal displays to electronic devices. As PCs, word processors, LCD TVs, VTRs with built-in cameras, information communication devices, game consoles, and in-vehicle applications are becoming more widespread, demand for smaller, thinner, and more efficient transformer circuits is low. It is becoming stronger at the same time.
[0004]
As a backlight system for a liquid crystal display, a cold cathode fluorescent lamp system is predominant in view of luminance, efficiency, and life. In order to light a cold cathode tube, it is necessary to generate an AC high voltage output of several thousand volts from a relatively low voltage DC voltage input to a transformer circuit. Insulation is an important issue for improving reliability.
[0005]
For this reason, development of a transformer is an important point in realizing a compact, thin, and highly efficient transformer circuit.
[0006]
It has also been proposed to add various additives to Ni-Zn based ferrite to improve the characteristics, but none of the above-mentioned patents (Patent Document 1, Patent Document 2, Patent Document 3) solves the above problem.
[0007]
In order to realize miniaturization, thinning, and high efficiency of the transformer for use in vehicles, ferrite materials are required to have low loss, high magnetic permeability, high Bs, high Tc, and high resistance.
[0008]
When a ferrite material having a large loss is used, the power loss increases, and accordingly, the heat generation increases. As the amount of generated heat increases, it becomes necessary to take a space for heat radiation. If the heat radiation space becomes large, the size and thickness of the transformer circuit cannot be reduced. Similarly, the resistance cannot be reduced and the thickness cannot be reduced at low resistance because various insulation measures are taken. In terms of magnetic permeability and Bs, the transformer is polarized and easily saturates and generates heat. Therefore, even if the size is reduced, the transformer is hardly saturated and does not generate heat. Therefore, characteristics of high magnetic permeability, high Bs, and high Tc temperature are required.
[0009]
Further, a low-loss Mn-Zn-based ferrite material in a frequency range of 40 to 100 kHz is used as a ferrite material for a transformer.
[0010]
[Patent Document 1]
JP 2001-176717 A [Patent Document 2]
JP 2001-102209 A [Patent Document 3]
JP-A-1999-035369
[Problems to be solved by the invention]
The Mn-Zn ferrite has a low electric resistance of several Ω · cm among ferrite materials, requires a design to ensure a withstand voltage as a transformer, and is in a limit state with respect to a demand for miniaturization and cost reduction.
[0012]
In contrast, Ni-Zn ferrite is about ¹⁰⁶ times that of Mn-Zn ferrite have high electrical resistance, and excellent insulating properties, can be easily insulation measures as transformers. Furthermore, since there is no need to take measures for insulation between the core and the coil, between the core and the terminal, the insulation distance can be shortened, and there is a great advantage that the size of the transformer can be easily reduced and the cost can be reduced. However, Ni-Zn based ferrite has a disadvantage that the loss (core loss) is about 10 times as large as that of Mn-Zn based ferrite, and is not practical as a transformer due to heat generation. The core loss is a material constant of ferrite that indicates a loss of the core that occurs when converting a voltage when a ferrite core is used as a transformer. In order to suppress heat generation, it is preferable that the absolute value of the core loss is smaller.
The present invention has a low core loss of 400 kW / m ³ or less, a high resistance of 10 ⁸ Ω · cm or more at room temperature, a high magnetic permeability of 1200 or more, a Bs of 3000 gauss or more, a Tc of 150 ° C. or more, and an easy burning. It is an object of the present invention to obtain a low-loss Ni—Zn-based ferrite material that is consequently formed.
[0013]
[Means for solving the problem]
Low-loss ferrite material of the present invention, Fe, Cu, Zn, an oxide of Ni and Mn, 47 to 50 mol% calculated as _Fe 2 _{O 3,} respectively, from 0.1 to 10 mol% in terms of CuO, calculated as ZnO In the main component containing 10 to 33 mol%, 15 to 35 mol% in terms of NiO, and 0.01 to 1.0 mol% in terms of MnO, and the molar ratio of ZnO / NiO is 1.7 to 1.99, It is characterized in that the average crystal grain size is 1 to 30 μm and the sintered density is 5.1 g / cm ³ .
[0014]
Further, based on 100 parts by weight of the ferrite material of the present invention, the oxides of Si and Cr are respectively 0.05 to 1.0 part by weight in terms of SiO ₂ and 0.05 to 1.5 parts in terms of Cr ₂ O _3. It is characterized by containing parts by weight.
[0015]
In addition, Bi is contained in an amount of 0.05 to 2.0 parts by weight in terms of Bi ₂ O ₃ with respect to 100 parts by weight of the ferrite material.
[0016]
In addition, based on 100 parts by weight of the ferrite material, 0.001 to 0.1 parts by weight of oxides of Zr and Y in terms of ZrO ₂ and 0.001 to 0.1 parts by weight in terms of Y ₂ O _{3 are} contained. It is characterized by doing.
[0017]
Further, the ferrite core of the present invention is characterized in that the ferrite core is formed into a predetermined shape with the low-loss ferrite material.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the low-loss ferrite material of the present invention, SiO ₂ , Cr ₂ O _3, Bi ₂ O _3, ZrO ₂ , and Y ₂ O ₃ are added to a Ni—Zn—Cu—Mn-based ferrite as needed. More preferably, by satisfying the predetermined component content, the average crystal grain size, and the sintering density, the core loss becomes 400 kW / m ³ or less, preferably 350 kW / m ³ or less, and more preferably. 300 kW / m ³ or less, more preferably 250 kW / m ³ or less, high resistance of 10 ⁸ Ω · cm or more at room temperature, Bs of 1200 to 3000 gauss or more, and Tc of 150 ° C. or more at room temperature. The feature is that a low-loss ferrite material that is sintered can be obtained.
[0019]
In the low-loss ferrite material of the present invention, Fe, Cu, Ni, Zn and Mn are respectively 47 to 50 mol% in terms of Fe ₂ O ₃ , 0.1 to 10 mol% in terms of CuO, and 0.1 to 0.1 in terms of MnO. The main component having a molar ratio of ZnO / NiO of 1.7 to 1.99 has an average crystal grain size of 1 to 30 μm and a sintered density of 5.1 g / cm ³ or more. Is important to obtain a low loss ferrite material.
[0020]
In the present invention, the reason why the content of Fe ₂ O _{3 is set} to 47 to 50 mol% is that when Fe ₂ O ₃ is less than 47 mol%, Bs and magnetic permeability decrease, and when it exceeds 50 mol%, the resistance value decreases and the core becomes less. This is because loss increases.
[0021]
The reason why CuO is set to 0.1 to 10 mol% is that if CuO is less than 0.1 mol%, sinterability is reduced, and if it exceeds 10 mol%, magnetic permeability is reduced.
[0022]
Further, the reason why MnO is set to 0.01 to 1.0 mol% is that the magnetic permeability and Bs are reduced outside this range.
[0023]
The reason why ZnO / NiO is set to 1.7 to 1.99 is that if it is less than 1.7, the magnetic permeability decreases, and if it exceeds 1.99, Bs and Tc decrease.
[0024]
In order to simultaneously achieve low core loss and high magnetic permeability, the average crystal grain size of the ferrite material is set to 1 to 30 μm. The reason for being limited to this value is that if it is less than 1 μm or exceeds 30 μm, it is not possible to simultaneously realize a lower core loss and a higher magnetic permeability.
[0025]
In the ferrite material of the present invention, the sintered density is set to 5.1 g / cm ³ or more in order to simultaneously achieve low core loss and high magnetic permeability. If the value is less than 5.1 g / cm ³ , the effective magnetic material occupancy is low, so that a low core loss and a high magnetic permeability cannot be realized at the same time.
[0026]
The average crystal grain size is measured by image analysis of a crystal photograph of the sintered body, and the sintered density is measured by Archimedes' method.
[0027]
In the low-loss ferrite material of the present invention, Si and Cr are each added in an amount of 0.05 to 1.0 part by weight in terms of SiO ₂ , and 0.1% in terms of Cr ₂ O ₃ with respect to 100 parts by weight of the low-loss ferrite material. It is preferably contained in an amount of from 0.5 to 1.5 parts by weight. The reason that the content of SiO ₂ is preferably 0.05 to 1.0 part by weight is that if the content is less than 0.05 part by weight, the core loss cannot be remarkably improved. This is because magnetic susceptibility and Bs cannot be significantly improved.
[0028]
Also, it is preferable to contain 0.05 to 1.5 parts by weight of Cr ₂ O ₃ because if less than 0.05 part by weight, the core loss cannot be remarkably reduced. This is because, if the ratio exceeds 2, the magnetic permeability and Bs are not significantly improved.
[0029]
The low-loss ferrite material of the present invention, it is preferable that the Bi containing 0.05 to 2.0 parts by weight in terms _{of Bi} 2 _{O 3} with respect to the low-loss ferrite material 100 parts by weight. If the Bi content is less than 0.05 parts by weight in terms of Bi ₂ O ₃ , the core loss is not significantly improved, and if it exceeds 2.0 parts by weight, the magnetic permeability and Bs are not significantly improved.
[0030]
In the low-loss ferrite material of the present invention, Zr and Y are each 0.001 to 0.1 part by weight in terms of ZrO ₂ and 0.001 in terms of Y ₂ O ₃ with respect to 100 parts by weight of the low-loss ferrite material. By containing 0.1 to 0.1 parts by weight, the core loss can be further reduced. The reason that the addition amounts of ZrO ₂ and Y ₂ O ₃ are both 0.001 to 0.1 parts by weight is that if less than 0.001 part by weight, core loss cannot be remarkably improved. If the amount exceeds the weight part, the magnetic permeability and Bs cannot be remarkably improved.
[0031]
In the present invention, the content of the above-mentioned components constituting the low-loss ferrite material is preferably set to 99 to 99.99% by weight in order to simultaneously realize a lower core loss and a higher magnetic permeability. The reason why this numerical value is preferable is that when the content is less than 99% by weight, the core loss and the magnetic permeability cannot be significantly increased at the same time due to the influence of the non-magnetic material. This is because it is very difficult to obtain the raw material in terms of material purification.
[0032]
In addition, the low-loss ferrite material of the present invention may contain, for example, MgO, K ₂ O, P ₂ O ₅ , WO ₃ , PbO, etc. in a range of less than 0.05 part by weight as other than the above components. .
[0033]
The method for producing a low-loss ferrite material of the present invention uses, for example, oxides of Fe, Zn, Ni, Cu, and Mn or metal salts such as carbonates and nitrates that generate oxides by firing, and these are contained in the above-described range. The raw materials of the main components are blended so as to be mixed, pulverized and mixed by a vibration mill or the like, and then calcined. For example, oxides of Si, Cr, Bi, Zr, and Y are formed on the calcined powder, or oxides are formed by firing. Using metal salts such as carbonates and nitrates, adding these subcomponents so as to be in the above-mentioned range, pulverizing them with a ball mill, adding a binder, granulating, and pressing the obtained powder by press molding. It is obtained by molding into a predetermined shape, removing the binder in the range of 400 to 800 ° C., and firing. In the production method of the present invention, 90% or more of the particles of the calcined powder after pulverization have a particle size of 0.9 μm or less, the density of the compact is 3.0 g / cm ³ or more, and the firing conditions are 1000 ° C. to 1300 ° C. Holding for 1 to 10 hours is important for controlling the average crystal grain size to 1 to 30 μm and the sintered density to 5.1 g / cm ³ or more.
[0034]
Further, the subcomponent does not restrict the addition after the calcination, and the addition to the main component before the calcination does not affect the characteristics at all.
[0035]
Further, the ferrite core of the present invention is characterized in that a ferrite core is formed using the ferrite material.
[0036]
Here, the ferrite core may be a ring-shaped toroidal core 1 as shown in FIG. 1 (a) or a bobbin-shaped core 2 as shown in FIG. 1 (b). A coil can be obtained by winding the wire 2a.
[0037]
Such a Ni-Zn ferrite core of the present invention can be suitably used especially for transformers of various power supplies, such as DC-DC converters.
[0038]
【Example】
Example 1
_Fe 2 _O 3 shown in Table 1, CuO, MnO, after a raw material consisting of ZnO and NiO were mixed by a vibration mill, and then calcined at 800 ° C. to 950 ° C.. This calcined powder is pulverized by a ball mill, granulated by adding a predetermined binder, compression-molded and formed into the shape of the toroidal core 1 shown in FIG. 1, and the formed body is heated at a rate of 75 ° C. / Time, a temperature of 600 ° C. and a keeping time of 5 hours, a debinding step of 200 ° C., a temperature of 300 ° C. and a keeping time of 1 hour, and firing at 1000 to 1300 ° C. 1 to 18 were produced. In this firing, the quality of the sinterability was divided into two for ○ and ×. ○ indicates a case where sintering is performed at 1300 ° C. or lower, and x indicates a case where sintering is performed at a temperature exceeding 1300 ° C. Each sample had an average crystal grain size of 1 μm or more and a sintered density of 5.1 g / cm ³ or more.
[0039]
The obtained sintered body was used as a toroidal core 1, and a coated copper wire having a wire diameter of 0.2 mm was wound around this for 7 turns, and the initial magnetic permeability was measured at 100 kHz. Next, Tc was measured by winding 10 turns under the same condition as the magnetic permeability. As shown in FIG. 2, the primary winding 3 is wound 100 turns and the secondary winding 4 is wound 30 turns around the toroidal core 1 using a coated copper wire having a wire diameter of 0.2 mm. The power supply 5 was connected to the magnetometer 6 on the secondary winding 4 respectively, and Bs was measured under the conditions of 100 Hz and 100 Oe. Next, the core loss was measured in the same manner as in the Bs measurement, with the primary winding 3 wound 10 turns and the secondary winding 4 wound 10 turns, and measured at 50 kHz and 150 mT. The resistance was measured according to JIS C-2141.
[0040]
As a result, in the sample (No. 1) in which the content of Fe ₂ O ₃ was less than 47 mol%, Bs and the magnetic permeability were low. On the other hand, the sample (No. 2) in which Fe ₂ O ₃ exceeds 50 mol% has a low resistance value and a large core loss. Further, in the sample (No. 3) having a CuO content of less than 0.1 mol%, the sinterability was poor, and in the sample (No. 4) exceeding 10 mol%, the magnetic permeability and Bs were low. In the samples (Nos. 5 and 6) in which the content of MnO was less than 0.1 mol% or more than 1 mol%, the magnetic permeability and Bs were low. Further, in the sample (No. 7) in which the molar ratio of ZnO / NiO was less than 1.7, the magnetic permeability was low, and in the sample (No. 8) exceeding 1.99, Bs and Tc were low. The average crystal grain size was 1 μm or more, and the sintered density was 5.1 g / cm ³ or more.
[0041]
On the other hand, 47 to 50 mol% of Fe ₂ O ₃ , 0.1 to 10 mol% of CuO, and 0.1 to 1 mol% of MnO are contained, and the molar ratio of ZnO / NiO is 1.7 to 1. Sample No. 99 (Nos. 9 to 18) had Bs of 3000 Gauss or more, magnetic permeability of 1200 or more, Tc of 150 ° C. or more, resistance of 10 ⁸ Ω · cm or more, good sinterability, and a good core. Excellent characteristics with a loss of 400 kW / m ³ or less were obtained.
[0042]
[Table 1]

[0043]
Next, the main components were fixed at 49.5 mol% of Fe ₂ O ₃ , 5 mol% of CuO, 0.4 mol% of MnO and ZnO / NiO = 1.90, and the average crystal grain size and sintered density were fixed. , And the other conditions were the same as in Example 1 above, and the sample No. having the shape of the toroidal core 1 was used. 19-22 were obtained. Further, the content of the above components was 99% by weight or more.
[0044]
From these results, it is not possible to further reduce the core loss in the samples (Nos. 19 and 20) having an average crystal grain size of 1 to 30 μm and a sintered density of 5.1 g / cm ³ or more and out of the range of the examples of the present invention. Was.
On the other hand, in Examples (Nos. 21 and 22) of the present invention having an average crystal grain size of 1 to 30 μm and a sintered density of 5.1 g / cm ³ or more, Bs is 3000 G or more, magnetic permeability is 1200 or more, and Tc is Excellent characteristics were obtained at a temperature of 150 ° C. or higher, a resistance value as high as 10 ⁸ Ω · cm or more, and a core loss of 400 kW / m ³ or less.
[0045]
[Table 2]

[0046]
Example 2
Next, 49.5 mol% of Fe ₂ O ₃ , 5 mol% of CuO, 0.4 mol% of MnO, the molar ratio of ZnO / NiO were set to 1.90, and SiO ₂ and Cr ₂ O ₃ were further expressed. Sample No. 2 having the shape of the toroidal core 1 was added in the same manner as in Example 1 except that the addition was changed as shown in FIG. 23-30 were obtained. The average crystal grain size was 1 μm or more, and the sintered density was 5.1 g / cm ³ or more.
[0047]
The core loss, magnetic permeability, Bs, Tc, and resistance of the obtained sintered body were measured in the same manner as in Example 1, and the results shown in Table 3 were obtained.
[0048]
From these results, an example (Sample No.) in which the added amount of SiO ₂ was out of the range of 0.05 to 1.0 part by weight and the added amount of Cr ₂ O _{3 was} out of the range of 0.05 to 1.5 part by weight. .23-26), the core loss could not be significantly reduced.
[0049]
On the other hand, in the sample (Nos. 27 to 30) in which the added amount of SiO ₂ was 0.05 to 1.0 part by weight and the added amount of Cr ₂ O ₃ was 0.05 to 1.5 parts by weight, Bs 3,000 G or more, magnetic permeability of 1200 or more, Tc of 150 ° C. or more, high resistance of 10 ⁸ Ω · cm or more, and core loss of 350 kW / m ³ or less.
[0050]
[Table 3]

[0051]
Example 3
Next, 49.5 mol% of Fe ₂ O ₃ , 5 mol% of CuO and 0.4 mol% of MnO are contained, the molar ratio of ZnO / NiO is set to 1.90, and further, SiO ₂ and Cr ₂ O ₃ , Bi ₂ O ₃ were changed as shown in Table 4, and the other conditions were the same as in Example 1 above, and the sample No. 1 having the shape of the toroidal core 1 was used. 31-36 were obtained. The average crystal grain size was 1 μm or more, and the sintered density was 5.1 g / cm ³ or more. The core loss, magnetic permeability, Bs, Tc and resistance of the obtained sintered body were measured in the same manner as in Example 1, and the results shown in Table 4 were obtained.
[0052]
From this result, it was possible to reduce the sample (No.31~32) In the core loss of _Bi 2 _{O 3} containing 0.05 to 2.0 parts by weight.
[0053]
In particular, the core loss cannot be significantly reduced in the samples (No. 33 to 34) containing 0.2 parts by weight of SiO ₂ and 0.05 parts by weight of Cr ₂ O ₃ and containing Bi ₂ O ₃ out of the range. Was.
[0054]
On the other hand, in the sample containing 0.2 parts by weight of SiO ₂ , 0.05 parts by weight of Cr ₂ O ₃ and 0.05 to 2.0 parts by weight of Bi ₂ O ₃ (Nos. 35 to 36), Bs was 3000 gauss or more, magnetic permeability was 1200 or more, Tc was 150 ° C. or more, resistance was 10 ⁸ Ω · cm or more, and core loss was 300 kW / m ³ or less.
[0055]
[Table 4]

[0056]
Example 4
Next, 49.5 mol% of Fe ₂ O ₃ , 5 mol% of CuO and 0.4 mol% of MnO are contained, the molar ratio of ZnO / NiO is set to 1.90, and further, SiO ₂ and Cr ₂ O ₃ , Bi ₂ O ₃ , ZrO ₂ and Y ₂ O ₃ were varied as shown in Table 4 and the other conditions were the same as in Example 1 above, and the sample No. 1 having the shape of the toroidal core 1 was used. 37-48 were obtained. Each sample had an average crystal grain size of 1 μm or more and a sintered density of 5.1 g / cm ³ or more. The core loss, magnetic permeability, Bs, Tc and resistance value of the obtained sintered body were measured in the same manner as in Example 1, and the results shown in Table 5 were obtained.
[0057]
From these results, the samples to which ZrO ₂ and Y ₂ O ₃ were added (Nos. 37 to 38) were able to reduce the core loss.
[0058]
In particular, 0.2 parts by weight of SiO ₂ , 0.05 parts by weight of Cr ₂ O ₃ , and 0.1 parts by weight of Bi ₂ O ₃ were fixed, and the added amount of ZrO ₂ and Y ₂ O ₃ was 0.001 to 0.001. Samples within the range of 0.1 parts by weight (Nos. 39 to 42) had a Bs of 3000 Gauss or more, a magnetic permeability of 1200 or more, a Tc of 150 ° C. or more, a resistance of 10 ⁸ Ω · cm or more, and a high core loss of 250 kW. / M ³ and more excellent characteristics were obtained.
[0059]
[Table 5]

[0060]
【The invention's effect】
Fe Thus, Cu, Ni, 47 to 50 mol% of Zn and Mn, respectively in terms _{of Fe} 2 _{O 3,} 0.1 to 10 mol% in terms of CuO, 10 to 33 mol% in terms of ZnO, in terms of NiO 15 to 35 mol%, and 0.01 to 1.0 mol% in terms of MnO, the molar ratio of ZnO / NiO is 1.7 to 1.99, the average crystal grain size is 1 to 30 μm, and the By using the low-loss ferrite material of the present invention having a consolidation density of 5.1 g / cm ³ or more, excellent sinterability, magnetic permeability, Bs and resistance can be maintained, and core loss can be reduced. .
[0061]
Further, by forming a ferrite core with the low-loss ferrite material of the present invention, it is not necessary to take measures against insulation, and it is possible to reduce the loss. Therefore, if this ferrite core is used for a power supply, it can greatly contribute to miniaturization, thinning, and high efficiency of various electronic devices.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are views showing a ferrite core of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating a method for measuring characteristics of a ferrite core according to the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Toroidal core 1a: Winding section 2: Bobbin core 2a: Winding section 3: Primary winding 4: Secondary winding 5: Power supply 6: Flux meter

Claims

Fe, Cu, Ni, 47 to 50 mol% of Zn and Mn, respectively in terms _{of Fe} 2 _{O 3,} 0.1 to 10 mol% in terms of CuO, and containing 0.01 to 1.0 mol% in terms of MnO, A low-loss ferrite material having a ZnO / NiO molar ratio of 1.7 to 1.99, an average crystal grain size of 1 to 30 μm, and a sintered density of 5.1 g / cm ³ or more.

The Si and Cr are respectively 0.05 to 1.0 parts by weight in terms of SiO ₂ and 0.05 to 1.5 parts by weight in terms of Cr ₂ O _{3 based on} 100 parts by weight of the low loss ferrite material according to claim 1. Low loss ferrite material characterized by containing.

Low-loss ferrite material for the low-loss ferrite material 100 parts by weight of any one of claims 1, 2, characterized in that it contains 0.05 to 2.0 parts by weight of Bi in terms _{of Bi} 2 _{O 3} .

An oxide of Zr and Y is used in an amount of 0.001 to 0.1 part by weight in terms of ZrO _{2 and in} terms of Y ₂ O _{3 based on} 100 parts by weight of the low loss ferrite material according to claim 1. A low-loss ferrite material containing 0.001 to 0.1 part by weight.

A ferrite core formed into a predetermined shape with the low-loss ferrite material according to any one of claims 1 to 4.