JP2004106236A - 高さ違いの容器成型用の金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】高さ違いの容器成型用の金型において、成型される容器の表面の外観が良好となり、また、発泡粒子の充填不良の発生を抑制する。
【解決手段】高い容器の成型時には、ガイドリング22が凹型本体21に装着され、高い容器成型用の高さ調整リング4aは、ガイドリング22に嵌め込まれる。一方、低い容器の成型時には、ガイドリング22が凹型本体21から取外され、高さ調整リング4aに代えて低い容器成型用の高さ調整リングが用いられ、低い容器成型用の高さ調整リングは、凹型本体21の内側面に小さい接触面積で嵌め込まれる。このため、低い容器の成型時にガイドリング22や凹型本体21の内側面が傷付かない。従って、高い容器の成型時に、従来のように、凹型2の内側面の傷が成型容器に転写されることがなくなる。また、低い容器の成型時、高さ調整リングの接触面積が小さいため、発泡粒子を充填するときの排気性が良好となる。
【選択図】 図2
【解決手段】高い容器の成型時には、ガイドリング22が凹型本体21に装着され、高い容器成型用の高さ調整リング4aは、ガイドリング22に嵌め込まれる。一方、低い容器の成型時には、ガイドリング22が凹型本体21から取外され、高さ調整リング4aに代えて低い容器成型用の高さ調整リングが用いられ、低い容器成型用の高さ調整リングは、凹型本体21の内側面に小さい接触面積で嵌め込まれる。このため、低い容器の成型時にガイドリング22や凹型本体21の内側面が傷付かない。従って、高い容器の成型時に、従来のように、凹型2の内側面の傷が成型容器に転写されることがなくなる。また、低い容器の成型時、高さ調整リングの接触面積が小さいため、発泡粒子を充填するときの排気性が良好となる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高さの異なる容器を1つの共有の凹凸型を用いて成型する高さ違いの容器成型用の金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、発泡容器は、凹型と凸型から成る金型を閉じて容器の型となるキャビティを形成し、そのキャビティ内に充填した発泡粒子を加熱して融着させることにより成型されている(例えば、特許文献1参照)。このような発泡容器を成型する容器成型用の金型は、凹型の内側面と凸型の外側面との間に高さ調整リングを嵌め込むことにより、キャビティの高さ(すなわち容器の高さ)を調整し、1つの凹凸型から高さ違いの発泡容器を成型するものが知られている。
【0003】
この1つの凹凸型から高さ違いの容器を成型する方法を図7(a)(b)及び図8(a)(b)に示す。高さの高い容器を成型する場合には、図7(a)(b)に示すように、凸型61の外側面に高い容器成型用の高さh1の高さ調整リング62aを装着し、凸型61を凹型63に嵌め込む。このとき、高さ調整リング62aは、凹型63の内側面と凸型61の外側面との間に嵌め込まれ、キャビティ64は、この高さ調整リング62aにより高さがH1に設定される。そして、キャビティ64内に予備発泡させた発泡粒子65を充填し、凸側チャンバ66及び凹側チャンバ67に水蒸気を導入してキャビティ64内の発泡粒子を加熱し融着させ、これにより、高さの高い発泡容器が成型される。
【0004】
一方、高さの低い容器を成型する場合には、図8(a)(b)に示すように、凸型61の外側面に低い容器成型用の高さh2(>h1)の高さ調整リング62bを装着し、凸型61を凹型63に嵌め込む。このとき、高さ調整リング62bは、高さ調整リング62aよりも深い位置まで凹型63の内側面と凸型61の外側面との間に嵌め込まれ、キャビティ64は、この高さ調整リング62bにより高さがH2(<H1)に設定される。そして、上記と同様にキャビティ64内の発泡粒子を加熱し融着させ、これにより、高さの低い発泡容器が成型される。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−245976号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した容器成型用の金型においては、低い容器成型用の高さ調整リング62bは、高い容器成型用の高さ調整リング62aよりも深い位置まで凹型63に嵌め込まれるため、低い容器成型用の高さ調整リング62bと凹型63の内側面との接触部分Sは大きな接触面積になってしまう。このため、低い容器を成型するとき、接触部分Sの接触面積が大きいために、低い容器成型用の高さ調整リング62bの嵌め込み精度が悪い場合、或いは金型が古くなってきた場合、調整リング62bを嵌め込むときに摩擦が生じ、その摩擦により接触部分Sにおける凹型63の内側面に抵抗傷が多数発生してしまう。これにより、この抵抗傷が、高い容器成型用の高さ調整リング62aを使用して高い容器を成型するときに容器の表面に転写されてしまい、容器の表面の外観を悪化させていた。また、高さの低い容器を成型するとき、調整リング62bと凹型63の内側面との接触部分Sの接触面積が大きいため、この接触部分Sが発泡粒子のキャビティへの充填時における空気抵抗となり、発泡粒子の充填悪化の要因となっていた。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、凹型にガイド部材を脱着可能な構造にすることにより、高さ調整リングと凹型の内側面との接触面積を減少させ、これにより、成型される容器の表面の外観が良好となり、また、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる高さ違いの容器成型用の金型を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、容器の外面形状が形成された凹型と、前記容器の内面形状が形成され、前記凹型に嵌め込まれて前記凹型との間に樹脂を充填して前記容器を成型するためのキャビティを形成する凸型と、前記凹型の内側面と前記凸型の外側面との間に嵌め込まれ、前記キャビティの高さを調整する任意の高さの高さ調整リングとを備えた高さ違いの容器成型用の金型において、前記凹型は、凹型本体と、該凹型本体の内側面の上端部に続く空間部に脱着可能とされ、その装着状態において前記凹型本体の内側面に連続して前記凹型本体の内側面と同一面を形成するガイド部材とを備え、高さの高い容器成型用の高さ調整リングを用いるときに前記ガイド部材が装着されて、前記高さ調整リングが前記ガイド部材に接触状態に嵌め込まれ、高さの低い容器成型用の高さ調整リングを用いるときに前記ガイド部材が取外されるものである。
【0009】
この構成においては、凹型本体にガイド部材を装着した状態で凹型の内側面の高さが高くなり、ガイド部材を取外した状態では内側面の高さが低くなる。そして、高い容器を成型するときには、ガイド部材が凹型本体に装着され、高い容器成型用の高さ調整リングがこのガイド部材に接触状態に嵌め込まれる。一方、低い容器を成型するときには、ガイド部材が凹型本体から取外され、低い容器成型用の高さ調整リングが凹型本体の内側面に接触状態に嵌め込まれる。このように、低い容器を成型するときは、ガイド部材が凹型本体から取外されるため、ガイド部材が高さ調整リングと接触して傷付くことがなく、また、高さ調整リングと凹型の内側面とが小さい接触面積で接触するので凹型の内側面が傷付くこともない。従って、高い容器を成型するとき、従来のように、凹型の内側面の傷が成型された容器の外面に転写されることがなくなる。また、低い容器を成型するとき、高さ調整リングと凹型の内側面との接触面積が小さいため、樹脂充填時の排気性が良好となる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の高さ違いの容器成型用の金型において、凹型本体は、内側面の上端部の高さが全周囲に亘って同じであり、内側面の全周囲に亘って空間部を有し、ガイド部材は、内側面の上端部の全周囲に亘る空間部に脱着される1つのリングから成っているものである。この構成においては、成型する容器の高さを変更するにあたって、リングの脱着作業が1つの容器に対して1回で済む。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1に記載の高さ違いの容器成型用の金型において、凹型本体は、内側面の上端部の高さが、短側面と該短側面の両隅を含む向かい合う2箇所、4隅箇所、又はこれら以外の複数箇所において低くなっており、これら低くなっている箇所に空間部を有し、ガイド部材は、短側面と該短側面の両隅を含む向かい合う2箇所の空間部に脱着される2つのリング、4隅箇所の空間部に脱着される4つのリング、又は複数箇所の空間部に脱着される複数のリングから成っているものである。この構成においては、高さの高い容器を成型したとき、成型した容器に付くリングの筋跡が少なくて済む。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。図1において、高さ違いの容器成型用の金型1は、発泡粒子を充填して高さ違いの発泡容器を成型するために共用されるものであり、内面が発泡容器の外面形状に形成された凹型2と、外面が発泡容器の内面形状に形成された凸型3と、発泡容器の高さを調整する高さ調整リング4と、発泡粒子を加熱するための凹側チャンバ5及び凸側チャンバ6とを備えている。
【0013】
凹型2は、凹型本体21とガイドリング(ガイド部材)22とから構成されており、ガイドリング22は、凹型本体21の内側面の上端23に続く空間24に脱着可能とされ、その装着状態において凹型本体21の内側面に連続して凹型本体21の内側面と同一面を形成する。すなわち、ガイドリング22を装着すると、凹型2の内側面の高さが高くなり、ガイドリング22を取外すと凹型2の内側面の高さが低くなる。凹型本体21は、凹側チャンバ5に取付けられている。
【0014】
凸型3は、その外側面に高さ調整リング4が装着され、高さ調整リング4が装着された状態で凹型2に嵌め込まれる。凸型3を凹型2に嵌め込むことにより、凹型2の内面と凸型3の外面との間に発泡容器を成型するためのキャビティが形成される。凸型3は、凸側チャンバ6に取付けられている。
【0015】
高さ調整リング4は、成型する発泡容器の高さを調整するためのものであり、凸型3と共に凹型2に嵌め込まれることにより、凹型2の内側面と凸型3の外側面との間に嵌め込まれた状態となる。この高さ調整リング4は、高さhの異なる2種類(図2に示す高い容器用の高さ調整リング4a、及び図3に示す低い容器用の高さ調整リング4b)が用意されている。すなわち、高さ調整リング4は、高さhの異なる2種類のうちの何れかが選択されて凸型3に装着され、高さ調整リング4が凸型3と共に凹型2に嵌め込まれることにより、キャビティの高さ(すなわち成型される発泡容器の高さ)が2種類に調整される。
【0016】
また、上記凹型2、凸型3、及び高さ調整リング4の各々は、高さ調整リング4を凸型3に装着して凹型2に嵌め込んだとき、高さ調整リング4の下端41(図示では左端)の位置が、高い容器用の場合と低い容器用の場合とで、各々凹型本体21の内側面の上端23よりも上方と下方とに位置するように設計され構成されている。凹側チャンバ5及び凸側チャンバ6は、キャビティに充填された発泡粒子を水蒸気により加熱するものであり、高温水蒸気が導入されるようになっている。
【0017】
次に、上記容器成型用の金型1による高さ違いの容器の成型について、図2(a)(b)及び図3(a)(b)を参照して説明する。高さの高い容器を成型する場合には、図2(a)(b)に示すように、まず、凹型本体21にガイドリング22を装着すると共に、凸型3の外側面に高い容器成型用の高さh1の高さ調整リング4aを装着し、凸型3を凹型2に嵌め込む。このとき、高さ調整リング4aは、その下端41aが凹型本体21の内側面の上端23よりも上方に位置するため、ガイドリング22に接触状態に嵌め込まれ、高さH1のキャビティ30が形成される。次に、予備発泡させた発泡粒子40を粒子充填弁(不図示)からキャビティ30内に充填する。このとき、キャビティ30内の空気は、凹型本体21とガイドリング22の隙間、及びガイドリング22と高さ調整リング4aの隙間から排気される。発泡粒子40の充填が完了すると、水蒸気を水蒸気導入口(不図示)から凹側チャンバ5及び凸側チャンバ6に導入してキャビティ30内の発泡粒子40を加熱し融着させる。これにより、高さの高い発泡容器が成型される。そして、凸型3を凹型2から開いて、成型された高さの高い発泡容器を取出す。
【0018】
一方、高さの低い容器を成型する場合には、図3(a)(b)に示すように、まず、凹型本体21にはガイドリング22を装着せず(装着されていた場合には取外す)、凸型3の外側面に低い容器成型用の高さh2(>h1)の高さ調整リング4bを装着し、凸型3を凹型2に嵌め込む。このとき、高さ調整リング4bは、その下端41bが凹型本体21の内側面の上端23よりも下方に位置するため、凹型本体21の内側面に図示Sの部分で接触状態に嵌め込まれ、高さH2(<H1)のキャビティ30が形成される。次に、上記と同様に、予備発泡させた発泡粒子40をキャビティ30内に充填する。このとき、キャビティ30内の空気は、凹型本体21と高さ調整リング4bとの隙間から排気される。発泡粒子40の充填が完了すると、上記と同様に、キャビティ30内の発泡粒子40を加熱し融着させ、これにより、高さの低い発泡容器が成型される。そして、凸型3を凹型2から開いて、成型された高さの低い発泡容器を取出す。
【0019】
このように、上記容器成型用の金型1によれば、低い容器を成型するときにガイドリング22が凹型本体21に装着されないことにより、低い容器成型用の高さ調整リング4bは、凹型本体21の内側面とのみ図示Sの部分で接触する。このため、ガイドリング22は、低い容器成型用の高さ調整リング4bにより傷付けられることがなく、凹型本体21の内側面も、低い容器成型用の高さ調整リング4bとの接触部分Sの接触面積が小さいため摩擦が発生し難く、低い容器成型用の高さ調整リング4bにより傷付けられることがない。従って、高い容器を成型するとき、成型した容器に凹型2の内側面(ガイドリング22及び凹型本体21の内側面)の傷が転写されてしまうという事態は起こらず、表面の外観が良好な発泡容器を成型できる。
【0020】
また、高い容器を成型するときには、発泡粒子40の充填時におけるキャビティ30内の空気は、凹型本体21とガイドリング22の隙間及びガイドリング22と高さ調整リング4aとの隙間の両方から排気されるため、その排気性が良好となり、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる。また、低い容器を成型するときにも、発泡粒子40の充填時におけるキャビティ30内の空気は、低い容器成型用の高さ調整リング4bと凹型本体21の内側面との接触面積の小さい接触部分Sを通って排気されるため、その排気性が良好となり、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる。
【0021】
次に、上記金型1における凹型2の各種形態、及び凹型2の凹側チャンバ5への他の取付け形態について、図4(a)(b)(c)及び図5(a)(b)(c)を参照して説明する。図4(a)に示す凹型2は、内側面の上端の高さが全周囲に亘って同じに構成された凹型本体21aと、この凹型本体21aの内側面の上端の全周囲に亘って脱着される1つのガイドリング22aとから成るものである。このような構成によれば、成型する発泡容器の高さを変更するにあたって、ガイドリング21aの脱着作業が1つの容器に対して1回で済み、作業効率が向上する。
【0022】
図4(b)に示す凹型2は、内側面の上端の高さが2箇所の短側面及び短側面に続く両隅を含む部分において低く構成された凹型本体21bと、この凹型本体21bの低く構成された2箇所の内側面の上端に脱着される2つのガイドリング22bとから成るものである。このような構成によれば、高さの高い容器を成型したとき、ガイドリング22bの筋跡は、容器の表面の短側面に付くだけで済むので、表面の外観が良好な容器を成型できる。
【0023】
図4(c)に示す凹型2は、内側面の上端の高さが4隅において低く構成された凹型本体21cと、この凹型本体21cの低く構成された4隅の内側面の上端に脱着される4つのガイドリング22cとから成るものである。このような構成によれば、高さの高い容器を成型したとき、ガイドリング22bの筋跡は、容器の表面の4隅に付くだけで済むので、表面の外観が良好な容器を成型できる。
【0024】
図5(a)(b)(c)に示す構成は、各々、上記図4(a)(b)(c)に示した凹型2の4つを1つの凹側チャンバ5に取付けたものである。このような構成によれば、1つの凹側チャンバ5により4つの凹型2を加熱することで1度に4つの容器を成型できるため、作業効率が向上する。
【0025】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、高さ調整リングとして位置によって高さの異なるものを用いることにより、図6に示すように、開口縁の一部が低くなった形状の発泡容器55を成型する金型であってもよい。この発泡容器55は、前面開口縁56が後面開口縁57よりも低くなっており、左右両側面開口縁58、59が傾斜した形状になっている。この発泡容器55は、蓋(不図示)を装着した状態では直方体形状となる。この発泡容器55は、この発泡容器55の内部に野菜等を収納して運搬し、そのまま販売時に陳列することで野菜等が前方から見易くしたものである。このような形状の発泡容器55を成型する金型の凹型は、凹型本体の内側面の上端の高さを発泡容器55の高さ形状に対応させ、この凹型本体の内側面の上端にガイドリングを脱着できる構成とすればよい。
【0026】
また、上記実施形態において、高さ調整リング4は、2種類に限らず、3種類以上の高さのものを用意し、それらを選択的に使用して3種類以上の高さ違いの容器を成型するようにしてもよい。また、5つ以上の凹型2を1つの凹側チャンバ5に取付けてもよい。また、本発明は、発泡容器を成型する金型に限らず、他の樹脂性の容器を成型する金型にも適用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、凹型本体の内側面の上端部に脱着可能とされたガイド部材を備え、高い容器成型用の高さ調整リングを用いるときにガイド部材が装着され、低い容器成型用の高さ調整リングを用いるときにガイド部材が取外されることにより、ガイド部材及び凹型の内側面が傷付かず、表面の外観が良好な容器を成型できる。また、低い容器を成型するとき、低い容器成型用の高さ調整リングと凹型の内側面との接触面積が小さいため、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる。請求項2の発明によれば、ガイド部材が凹型本体の内側面の上端の全周囲に亘って脱着される1つのリングから成っているため、成型する容器の高さを変更時における容器1個あたりのガイド部材の脱着作業が少なくて済み、これにより、作業効率が向上し、製造コストを低減できる。請求項3の発明によれば、ガイド部材が凹型本体の内側面の上端に部分的に脱着される複数のリングから成っているため、容器の表面に付くガイドリングの筋跡が少なくて済み、これにより、表面の外観が良好な容器を成型できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による高さ違いの容器成型用の金型の概略構成を示す断面図。
【図2】(a)(b)は同金型による高い容器の成型を説明する断面図。
【図3】(a)(b)は同金型による低い容器の成型を説明する断面図。
【図4】(a)(b)(c)は各々本発明の別の実施形態による凹型の構成例を示す斜視図。
【図5】(a)(b)(c)は各々本発明の別の実施形態による凹型のチャンバへの取付け例を示す平面図。
【図6】本発明の別の実施形態による成型容器の構成例を示す斜視図。
【図7】(a)(b)は従来の金型による高い容器の成型を説明する断面図。
【図8】(a)(b)は従来の金型による低い容器の成型を説明する断面図。
【符号の説明】
1 高さ違いの容器成型用の金型
2 凹型
3 凸型
4 高さ調整リング
4a 高い容器成型用の高さ調整リング
4b 低い容器成型用の高さ調整リング
5 凹側チャンバ
6 凸側チャンバ
21、21a、21b、21c 凹型本体
22 22a、22b、22c ガイドリング(ガイド部材)
23 凹型本体の内側面の上端
24 空間
30 キャビティ
40 発泡粒子
【発明の属する技術分野】
本発明は、高さの異なる容器を1つの共有の凹凸型を用いて成型する高さ違いの容器成型用の金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、発泡容器は、凹型と凸型から成る金型を閉じて容器の型となるキャビティを形成し、そのキャビティ内に充填した発泡粒子を加熱して融着させることにより成型されている(例えば、特許文献1参照)。このような発泡容器を成型する容器成型用の金型は、凹型の内側面と凸型の外側面との間に高さ調整リングを嵌め込むことにより、キャビティの高さ(すなわち容器の高さ)を調整し、1つの凹凸型から高さ違いの発泡容器を成型するものが知られている。
【0003】
この1つの凹凸型から高さ違いの容器を成型する方法を図7(a)(b)及び図8(a)(b)に示す。高さの高い容器を成型する場合には、図7(a)(b)に示すように、凸型61の外側面に高い容器成型用の高さh1の高さ調整リング62aを装着し、凸型61を凹型63に嵌め込む。このとき、高さ調整リング62aは、凹型63の内側面と凸型61の外側面との間に嵌め込まれ、キャビティ64は、この高さ調整リング62aにより高さがH1に設定される。そして、キャビティ64内に予備発泡させた発泡粒子65を充填し、凸側チャンバ66及び凹側チャンバ67に水蒸気を導入してキャビティ64内の発泡粒子を加熱し融着させ、これにより、高さの高い発泡容器が成型される。
【0004】
一方、高さの低い容器を成型する場合には、図8(a)(b)に示すように、凸型61の外側面に低い容器成型用の高さh2(>h1)の高さ調整リング62bを装着し、凸型61を凹型63に嵌め込む。このとき、高さ調整リング62bは、高さ調整リング62aよりも深い位置まで凹型63の内側面と凸型61の外側面との間に嵌め込まれ、キャビティ64は、この高さ調整リング62bにより高さがH2(<H1)に設定される。そして、上記と同様にキャビティ64内の発泡粒子を加熱し融着させ、これにより、高さの低い発泡容器が成型される。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−245976号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した容器成型用の金型においては、低い容器成型用の高さ調整リング62bは、高い容器成型用の高さ調整リング62aよりも深い位置まで凹型63に嵌め込まれるため、低い容器成型用の高さ調整リング62bと凹型63の内側面との接触部分Sは大きな接触面積になってしまう。このため、低い容器を成型するとき、接触部分Sの接触面積が大きいために、低い容器成型用の高さ調整リング62bの嵌め込み精度が悪い場合、或いは金型が古くなってきた場合、調整リング62bを嵌め込むときに摩擦が生じ、その摩擦により接触部分Sにおける凹型63の内側面に抵抗傷が多数発生してしまう。これにより、この抵抗傷が、高い容器成型用の高さ調整リング62aを使用して高い容器を成型するときに容器の表面に転写されてしまい、容器の表面の外観を悪化させていた。また、高さの低い容器を成型するとき、調整リング62bと凹型63の内側面との接触部分Sの接触面積が大きいため、この接触部分Sが発泡粒子のキャビティへの充填時における空気抵抗となり、発泡粒子の充填悪化の要因となっていた。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、凹型にガイド部材を脱着可能な構造にすることにより、高さ調整リングと凹型の内側面との接触面積を減少させ、これにより、成型される容器の表面の外観が良好となり、また、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる高さ違いの容器成型用の金型を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、容器の外面形状が形成された凹型と、前記容器の内面形状が形成され、前記凹型に嵌め込まれて前記凹型との間に樹脂を充填して前記容器を成型するためのキャビティを形成する凸型と、前記凹型の内側面と前記凸型の外側面との間に嵌め込まれ、前記キャビティの高さを調整する任意の高さの高さ調整リングとを備えた高さ違いの容器成型用の金型において、前記凹型は、凹型本体と、該凹型本体の内側面の上端部に続く空間部に脱着可能とされ、その装着状態において前記凹型本体の内側面に連続して前記凹型本体の内側面と同一面を形成するガイド部材とを備え、高さの高い容器成型用の高さ調整リングを用いるときに前記ガイド部材が装着されて、前記高さ調整リングが前記ガイド部材に接触状態に嵌め込まれ、高さの低い容器成型用の高さ調整リングを用いるときに前記ガイド部材が取外されるものである。
【0009】
この構成においては、凹型本体にガイド部材を装着した状態で凹型の内側面の高さが高くなり、ガイド部材を取外した状態では内側面の高さが低くなる。そして、高い容器を成型するときには、ガイド部材が凹型本体に装着され、高い容器成型用の高さ調整リングがこのガイド部材に接触状態に嵌め込まれる。一方、低い容器を成型するときには、ガイド部材が凹型本体から取外され、低い容器成型用の高さ調整リングが凹型本体の内側面に接触状態に嵌め込まれる。このように、低い容器を成型するときは、ガイド部材が凹型本体から取外されるため、ガイド部材が高さ調整リングと接触して傷付くことがなく、また、高さ調整リングと凹型の内側面とが小さい接触面積で接触するので凹型の内側面が傷付くこともない。従って、高い容器を成型するとき、従来のように、凹型の内側面の傷が成型された容器の外面に転写されることがなくなる。また、低い容器を成型するとき、高さ調整リングと凹型の内側面との接触面積が小さいため、樹脂充填時の排気性が良好となる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の高さ違いの容器成型用の金型において、凹型本体は、内側面の上端部の高さが全周囲に亘って同じであり、内側面の全周囲に亘って空間部を有し、ガイド部材は、内側面の上端部の全周囲に亘る空間部に脱着される1つのリングから成っているものである。この構成においては、成型する容器の高さを変更するにあたって、リングの脱着作業が1つの容器に対して1回で済む。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1に記載の高さ違いの容器成型用の金型において、凹型本体は、内側面の上端部の高さが、短側面と該短側面の両隅を含む向かい合う2箇所、4隅箇所、又はこれら以外の複数箇所において低くなっており、これら低くなっている箇所に空間部を有し、ガイド部材は、短側面と該短側面の両隅を含む向かい合う2箇所の空間部に脱着される2つのリング、4隅箇所の空間部に脱着される4つのリング、又は複数箇所の空間部に脱着される複数のリングから成っているものである。この構成においては、高さの高い容器を成型したとき、成型した容器に付くリングの筋跡が少なくて済む。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。図1において、高さ違いの容器成型用の金型1は、発泡粒子を充填して高さ違いの発泡容器を成型するために共用されるものであり、内面が発泡容器の外面形状に形成された凹型2と、外面が発泡容器の内面形状に形成された凸型3と、発泡容器の高さを調整する高さ調整リング4と、発泡粒子を加熱するための凹側チャンバ5及び凸側チャンバ6とを備えている。
【0013】
凹型2は、凹型本体21とガイドリング(ガイド部材)22とから構成されており、ガイドリング22は、凹型本体21の内側面の上端23に続く空間24に脱着可能とされ、その装着状態において凹型本体21の内側面に連続して凹型本体21の内側面と同一面を形成する。すなわち、ガイドリング22を装着すると、凹型2の内側面の高さが高くなり、ガイドリング22を取外すと凹型2の内側面の高さが低くなる。凹型本体21は、凹側チャンバ5に取付けられている。
【0014】
凸型3は、その外側面に高さ調整リング4が装着され、高さ調整リング4が装着された状態で凹型2に嵌め込まれる。凸型3を凹型2に嵌め込むことにより、凹型2の内面と凸型3の外面との間に発泡容器を成型するためのキャビティが形成される。凸型3は、凸側チャンバ6に取付けられている。
【0015】
高さ調整リング4は、成型する発泡容器の高さを調整するためのものであり、凸型3と共に凹型2に嵌め込まれることにより、凹型2の内側面と凸型3の外側面との間に嵌め込まれた状態となる。この高さ調整リング4は、高さhの異なる2種類(図2に示す高い容器用の高さ調整リング4a、及び図3に示す低い容器用の高さ調整リング4b)が用意されている。すなわち、高さ調整リング4は、高さhの異なる2種類のうちの何れかが選択されて凸型3に装着され、高さ調整リング4が凸型3と共に凹型2に嵌め込まれることにより、キャビティの高さ(すなわち成型される発泡容器の高さ)が2種類に調整される。
【0016】
また、上記凹型2、凸型3、及び高さ調整リング4の各々は、高さ調整リング4を凸型3に装着して凹型2に嵌め込んだとき、高さ調整リング4の下端41(図示では左端)の位置が、高い容器用の場合と低い容器用の場合とで、各々凹型本体21の内側面の上端23よりも上方と下方とに位置するように設計され構成されている。凹側チャンバ5及び凸側チャンバ6は、キャビティに充填された発泡粒子を水蒸気により加熱するものであり、高温水蒸気が導入されるようになっている。
【0017】
次に、上記容器成型用の金型1による高さ違いの容器の成型について、図2(a)(b)及び図3(a)(b)を参照して説明する。高さの高い容器を成型する場合には、図2(a)(b)に示すように、まず、凹型本体21にガイドリング22を装着すると共に、凸型3の外側面に高い容器成型用の高さh1の高さ調整リング4aを装着し、凸型3を凹型2に嵌め込む。このとき、高さ調整リング4aは、その下端41aが凹型本体21の内側面の上端23よりも上方に位置するため、ガイドリング22に接触状態に嵌め込まれ、高さH1のキャビティ30が形成される。次に、予備発泡させた発泡粒子40を粒子充填弁(不図示)からキャビティ30内に充填する。このとき、キャビティ30内の空気は、凹型本体21とガイドリング22の隙間、及びガイドリング22と高さ調整リング4aの隙間から排気される。発泡粒子40の充填が完了すると、水蒸気を水蒸気導入口(不図示)から凹側チャンバ5及び凸側チャンバ6に導入してキャビティ30内の発泡粒子40を加熱し融着させる。これにより、高さの高い発泡容器が成型される。そして、凸型3を凹型2から開いて、成型された高さの高い発泡容器を取出す。
【0018】
一方、高さの低い容器を成型する場合には、図3(a)(b)に示すように、まず、凹型本体21にはガイドリング22を装着せず(装着されていた場合には取外す)、凸型3の外側面に低い容器成型用の高さh2(>h1)の高さ調整リング4bを装着し、凸型3を凹型2に嵌め込む。このとき、高さ調整リング4bは、その下端41bが凹型本体21の内側面の上端23よりも下方に位置するため、凹型本体21の内側面に図示Sの部分で接触状態に嵌め込まれ、高さH2(<H1)のキャビティ30が形成される。次に、上記と同様に、予備発泡させた発泡粒子40をキャビティ30内に充填する。このとき、キャビティ30内の空気は、凹型本体21と高さ調整リング4bとの隙間から排気される。発泡粒子40の充填が完了すると、上記と同様に、キャビティ30内の発泡粒子40を加熱し融着させ、これにより、高さの低い発泡容器が成型される。そして、凸型3を凹型2から開いて、成型された高さの低い発泡容器を取出す。
【0019】
このように、上記容器成型用の金型1によれば、低い容器を成型するときにガイドリング22が凹型本体21に装着されないことにより、低い容器成型用の高さ調整リング4bは、凹型本体21の内側面とのみ図示Sの部分で接触する。このため、ガイドリング22は、低い容器成型用の高さ調整リング4bにより傷付けられることがなく、凹型本体21の内側面も、低い容器成型用の高さ調整リング4bとの接触部分Sの接触面積が小さいため摩擦が発生し難く、低い容器成型用の高さ調整リング4bにより傷付けられることがない。従って、高い容器を成型するとき、成型した容器に凹型2の内側面(ガイドリング22及び凹型本体21の内側面)の傷が転写されてしまうという事態は起こらず、表面の外観が良好な発泡容器を成型できる。
【0020】
また、高い容器を成型するときには、発泡粒子40の充填時におけるキャビティ30内の空気は、凹型本体21とガイドリング22の隙間及びガイドリング22と高さ調整リング4aとの隙間の両方から排気されるため、その排気性が良好となり、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる。また、低い容器を成型するときにも、発泡粒子40の充填時におけるキャビティ30内の空気は、低い容器成型用の高さ調整リング4bと凹型本体21の内側面との接触面積の小さい接触部分Sを通って排気されるため、その排気性が良好となり、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる。
【0021】
次に、上記金型1における凹型2の各種形態、及び凹型2の凹側チャンバ5への他の取付け形態について、図4(a)(b)(c)及び図5(a)(b)(c)を参照して説明する。図4(a)に示す凹型2は、内側面の上端の高さが全周囲に亘って同じに構成された凹型本体21aと、この凹型本体21aの内側面の上端の全周囲に亘って脱着される1つのガイドリング22aとから成るものである。このような構成によれば、成型する発泡容器の高さを変更するにあたって、ガイドリング21aの脱着作業が1つの容器に対して1回で済み、作業効率が向上する。
【0022】
図4(b)に示す凹型2は、内側面の上端の高さが2箇所の短側面及び短側面に続く両隅を含む部分において低く構成された凹型本体21bと、この凹型本体21bの低く構成された2箇所の内側面の上端に脱着される2つのガイドリング22bとから成るものである。このような構成によれば、高さの高い容器を成型したとき、ガイドリング22bの筋跡は、容器の表面の短側面に付くだけで済むので、表面の外観が良好な容器を成型できる。
【0023】
図4(c)に示す凹型2は、内側面の上端の高さが4隅において低く構成された凹型本体21cと、この凹型本体21cの低く構成された4隅の内側面の上端に脱着される4つのガイドリング22cとから成るものである。このような構成によれば、高さの高い容器を成型したとき、ガイドリング22bの筋跡は、容器の表面の4隅に付くだけで済むので、表面の外観が良好な容器を成型できる。
【0024】
図5(a)(b)(c)に示す構成は、各々、上記図4(a)(b)(c)に示した凹型2の4つを1つの凹側チャンバ5に取付けたものである。このような構成によれば、1つの凹側チャンバ5により4つの凹型2を加熱することで1度に4つの容器を成型できるため、作業効率が向上する。
【0025】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、高さ調整リングとして位置によって高さの異なるものを用いることにより、図6に示すように、開口縁の一部が低くなった形状の発泡容器55を成型する金型であってもよい。この発泡容器55は、前面開口縁56が後面開口縁57よりも低くなっており、左右両側面開口縁58、59が傾斜した形状になっている。この発泡容器55は、蓋(不図示)を装着した状態では直方体形状となる。この発泡容器55は、この発泡容器55の内部に野菜等を収納して運搬し、そのまま販売時に陳列することで野菜等が前方から見易くしたものである。このような形状の発泡容器55を成型する金型の凹型は、凹型本体の内側面の上端の高さを発泡容器55の高さ形状に対応させ、この凹型本体の内側面の上端にガイドリングを脱着できる構成とすればよい。
【0026】
また、上記実施形態において、高さ調整リング4は、2種類に限らず、3種類以上の高さのものを用意し、それらを選択的に使用して3種類以上の高さ違いの容器を成型するようにしてもよい。また、5つ以上の凹型2を1つの凹側チャンバ5に取付けてもよい。また、本発明は、発泡容器を成型する金型に限らず、他の樹脂性の容器を成型する金型にも適用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、凹型本体の内側面の上端部に脱着可能とされたガイド部材を備え、高い容器成型用の高さ調整リングを用いるときにガイド部材が装着され、低い容器成型用の高さ調整リングを用いるときにガイド部材が取外されることにより、ガイド部材及び凹型の内側面が傷付かず、表面の外観が良好な容器を成型できる。また、低い容器を成型するとき、低い容器成型用の高さ調整リングと凹型の内側面との接触面積が小さいため、発泡粒子の充填不良の発生を抑制できる。請求項2の発明によれば、ガイド部材が凹型本体の内側面の上端の全周囲に亘って脱着される1つのリングから成っているため、成型する容器の高さを変更時における容器1個あたりのガイド部材の脱着作業が少なくて済み、これにより、作業効率が向上し、製造コストを低減できる。請求項3の発明によれば、ガイド部材が凹型本体の内側面の上端に部分的に脱着される複数のリングから成っているため、容器の表面に付くガイドリングの筋跡が少なくて済み、これにより、表面の外観が良好な容器を成型できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による高さ違いの容器成型用の金型の概略構成を示す断面図。
【図2】(a)(b)は同金型による高い容器の成型を説明する断面図。
【図3】(a)(b)は同金型による低い容器の成型を説明する断面図。
【図4】(a)(b)(c)は各々本発明の別の実施形態による凹型の構成例を示す斜視図。
【図5】(a)(b)(c)は各々本発明の別の実施形態による凹型のチャンバへの取付け例を示す平面図。
【図6】本発明の別の実施形態による成型容器の構成例を示す斜視図。
【図7】(a)(b)は従来の金型による高い容器の成型を説明する断面図。
【図8】(a)(b)は従来の金型による低い容器の成型を説明する断面図。
【符号の説明】
1 高さ違いの容器成型用の金型
2 凹型
3 凸型
4 高さ調整リング
4a 高い容器成型用の高さ調整リング
4b 低い容器成型用の高さ調整リング
5 凹側チャンバ
6 凸側チャンバ
21、21a、21b、21c 凹型本体
22 22a、22b、22c ガイドリング(ガイド部材)
23 凹型本体の内側面の上端
24 空間
30 キャビティ
40 発泡粒子
Claims (3)
- 容器の外面形状が形成された凹型と、前記容器の内面形状が形成され、前記凹型に嵌め込まれて前記凹型との間に樹脂を充填して前記容器を成型するためのキャビティを形成する凸型と、前記凹型の内側面と前記凸型の外側面との間に嵌め込まれ、前記キャビティの高さを調整する任意の高さの高さ調整リングとを備えた高さ違いの容器成型用の金型において、
前記凹型は、凹型本体と、該凹型本体の内側面の上端部に続く空間部に脱着可能とされ、その装着状態において前記凹型本体の内側面に連続して前記凹型本体の内側面と同一面を形成するガイド部材とを備え、
高さの高い容器成型用の高さ調整リングを用いるときに前記ガイド部材が装着されて、前記高さ調整リングが前記ガイド部材に接触状態に嵌め込まれ、高さの低い容器成型用の高さ調整リングを用いるときに前記ガイド部材が取外されることを特徴とする高さ違いの容器成型用の金型。 - 前記凹型本体は、前記内側面の上端部の高さが全周囲に亘って同じであり、前記内側面の全周囲に亘って前記空間部を有し、
前記ガイド部材は、前記内側面の上端部の全周囲に亘る空間部に脱着される1つのリングから成っていることを特徴とする請求項1に記載の高さ違いの容器成型用の金型。 - 前記凹型本体は、前記内側面の上端部の高さが、短側面と該短側面の両隅を含む向かい合う2箇所、4隅箇所、又はこれら以外の複数箇所において低くなっており、これら低くなっている箇所に前記空間部を有し、
前記ガイド部材は、前記短側面と該短側面の両隅を含む向かい合う2箇所の空間部に脱着される2つのリング、前記4隅箇所の空間部に脱着される4つのリング、又は前記複数箇所の空間部に脱着される複数のリングから成っていることを特徴とする請求項1に記載の高さ違いの容器成型用の金型。
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JP2002269032A JP2004106236A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 高さ違いの容器成型用の金型 |
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---|---|---|---|---|
JP2006102946A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Sekisui Plastics Co Ltd | 管状成形体の製造方法および金型 |
JP2015066862A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | Daisen株式会社 | 発泡成形用金型およびそれを用いた成形方法 |
KR101574690B1 (ko) | 2014-07-11 | 2015-12-04 | (주)엠코리아 | 일방향 조립형 금형장치 |
CN108312430A (zh) * | 2018-01-12 | 2018-07-24 | 福建富兰光学有限公司 | 一种带柱面光学球罩及其模具 |
KR102515278B1 (ko) * | 2022-03-03 | 2023-03-29 | 황윤달 | 도로 경계 블록 제조용 사출 금형 |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002269032A patent/JP2004106236A/ja not_active Withdrawn
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