JP2004100171A - 改装サッシ - Google Patents
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Abstract
【課題】建物の開口部周りの気密性能を十分に確保できる改装サッシの提供。
【解決手段】改装サッシ1において、新設窓枠10に取り付けられる新設額縁20とこれに対向した既設額縁80の対向面81A,82A,83Aとの間は、四周に連通し、かつ室外に連通した隙間空間となっているが、この隙間空間に第1の気密材71を介装した。このため、その隙間空間と室内空間との間の気密を高めることができ、外気が室内側に容易に入りこんだり、室内の空気が室外に漏れるのを有効に防止でき、建物の開口部周りにおける気密性能を確実に向上させることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】改装サッシ1において、新設窓枠10に取り付けられる新設額縁20とこれに対向した既設額縁80の対向面81A,82A,83Aとの間は、四周に連通し、かつ室外に連通した隙間空間となっているが、この隙間空間に第1の気密材71を介装した。このため、その隙間空間と室内空間との間の気密を高めることができ、外気が室内側に容易に入りこんだり、室内の空気が室外に漏れるのを有効に防止でき、建物の開口部周りにおける気密性能を確実に向上させることができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の開口部に取り付けられた既設窓枠を取り外すことなく、当該既設窓枠を覆うように取り付けられる改装サッシに関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、建物の開口部に取り付けられた既設窓枠を取り外すことなく、新設窓枠を簡単に取り付けることができる、いわゆるカバー工法による改装サッシが知られている。このような改装サッシは、既設窓枠を覆うようにして新設窓枠を開口部の内周側から躯体に固定するので、外壁等を壊す必要がなく、特に外壁の施工や止水処理が煩わしい木造の建物には有用である(例えば、特許文献1)。
この特許文献1の改装サッシでは、新設窓枠の見込み寸法が大きく形成されており、この新設窓枠で既設窓枠が見込み方向にわたって完全に覆われている。
【0003】
また、そのような改装サッシでは、既設窓枠と新設窓枠との間に形成される空間が四周にわたって連通しているとともに、既設下枠と新設下枠との間の空間が外部と連通しており、結果的に四周の空間全てが外部と連通している。従って、四周の空間内の圧力が外気圧と等圧となり、外気圧よりも低くなるのを防止して雨水等を外部から浸入しにくくしている。
【0004】
【特許文献1】
実公昭63−29823号公報(第2〜第3頁、第1、第2図)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような特許文献1の改装サッシでは、既設窓枠と新設窓枠との間の空間が外部に連通していることに変わりないので、外気が室内空間に入り込んだり、室内の調和空気が室外に漏れるなど、建物の開口部周りにおける気密性能が十分に確保できないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、建物の開口部周りの気密性能を十分に確保できる改装サッシを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の改装サッシは、建物の開口部に取り付けられた既設窓枠を取り外すことなく、当該既設窓枠を覆うように取り付けられる改装サッシであって、前記既設窓枠に沿って取り付けられる新設窓枠と、この新設窓枠の室内側に取り付けられた新設額縁と、この新設額縁と当該新設額縁に対して見付け方向に対向した前記建物側の対向面との間に介装される第1の気密材とを備えていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明においては、新設窓枠に取り付けられる新設額縁とこれに対向した建物側の対向面との間に第1の気密材を介装するので、既設窓枠および新設窓枠の間の四周の空間(隙間空間)と室内空間との間の気密が高まり、そのような隙間空間と室外とが連通していても、外気が室内側に容易に入りこんだり、室内の空気が室外に漏れることがなく、建物の開口部周りにおける気密性能が確実に向上する。
【0009】
本発明の改装サッシでは、前記新設窓枠と前記新設額縁との間に介装される第2の気密材を備えていることが望ましい。
このような改装サッシによれば、第2の気密材を新設窓枠と新設額縁との間に介装するので、新設窓枠および新設額縁の取付部において隙間空間と室内空間との間の気密がより高まり、建物の開口部における気密性能が一層向上する。
【0010】
本発明の改装サッシでは、前記新設窓枠を、前記既設下枠に設けられた高さの異なる室内外のレールのうち、高さの低い外レール上に載置することが考えられる。
例えば既設窓枠が引違い窓用である場合に、既設下枠には高さの異なる内レールおよび外レールを存在することが多い。このような場合に、例えば、既設下枠を見込み方向にわたって完全に覆うようなブラケットを介して取り付けたのでは、高さの高い内レール側に合わせて載置されるために、新設窓枠がより高い位置に取り付けられるようになって開口面積が小さくなる。
これに対して本願のような改装サッシでは、低い方の外レール上に新設窓枠を載置するので、より低い位置に載置されることになり、新設窓枠の特に新設下枠の高さ位置が低くなって開口面積が大きくなる。
【0011】
一方、本発明の改装サッシでは、前記新設窓枠を、前記既設下枠に設けられた高さの異なる室内外のレールのうち、高さの低い外レールを削除した跡部上に載置することが考えられる。
このような改装サッシでは、新設窓枠が高さの低い外レールを削除した跡部またはその近傍に載置されるから、新設下枠の高さ位置がさらに低くなり、より大きな開口面積が得られるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3において、改装サッシ1は、既設窓枠90を取り外すことなく、この既設窓枠90を覆うように設置された、いわゆるカバー工法によるものであり、本実施形態では、既設のサッシおよび改装後のサッシは共に引違い窓である。
具体的に、改装サッシ1は、既設窓枠90に沿って取り付けられる新設窓枠10と、新設窓枠10の室内側に取り付けられる新設額縁20と、新設窓枠10の外周を覆う補助枠30と、新設窓枠10内に建て付けられる内外一対の障子40とを備えている。
ここで、障子40は、上框41、下框42、および竪框43を四周枠組みして構成された框体の内部にガラスパネル44(本実施形態では複層)を組み入れた構成である。各框41〜43は、符号を省略して説明するが、室内側の樹脂形材製の室内部材と、室外側のアルミの押出形材製の室外部材とを互いに接合させた構成であり、断熱性能を有したアルミ・樹脂の複合框になっている。このような障子40は公知であるため、以下でのさらなる詳細な説明を省略する。
【0013】
〔新設窓枠の説明〕
新設窓枠10は、新設上枠11、新設下枠12、および新設縦枠13を四周枠組みした構成であり、既設窓枠90よりもやや室外側にずれた位置に取り付けられている。新設上枠11および新設縦枠13は、アルミの押出形材製であるのに対して、新設下枠12は、アルミの押出形材製の室内部材121と、同じく押出形材製の室外部材122と、これら室内外部材121,122を連結する樹脂製の断熱部材123とで構成されている。
なお、本実施形態の新設下枠12は、室内外部材121,122が同時に一体で押出成型され、その見込み方向の中間部分のポケットに断熱部材123を溶融して注入し、硬化した後にポケット部分を削除して室内外部材121,122同士を断熱部材123のみで連結させる構造である。ただし、断熱部材123を注入方式で形成する他、リジットな板状の樹脂材を1枚または複数枚用いて断熱部材を形成してもよく、このような場合では、予め個別に押出成型された室内外部材間に断熱部材がかしめ等で接合される。
【0014】
新設上枠11の上部には取付片111が設けられ、この取付片111はビス112で補助枠30の後述する補助上枠31に固定されているとともに、取付片111には同時に後述のブラケット51が固定されている。新設上枠11の下面には、外レール11Aが垂設され、この外レール11Aの室内側に断熱性カバー113がビス114で固定され、この断熱性カバー113によって新設上枠11の室内側露出面部(室内側に露出する見えがかり部分)を被覆している。
また、断熱性カバー113は、その室内側の端部が木ねじ115で新設額縁20の室外側の端部に固定されている。さらに、断熱性カバー113には、内レール11Bを形成する部分が一体に設けられているとともに、この部分を補強するためのアルミの押出形材製の補強部材116が配置されている。
この補強部材116は、断熱性カバー113を貫通してブラケット51にビス117で固定されている。これにより、金属製の補強部材116は室内側に露出するが、断熱性カバー113が介在されているために、新設上枠11のからの熱伝導が抑えられ、結露する心配がない。
【0015】
新設下枠12では、室内部材121の下端に内周側からのビス124でブラケット52が固定されている。また、室外部材122にあっては、下方に延びた下垂辺部分がブラケット52の鉛直面にビス125で固定されている。新設下枠12の室外部材122の上面には、外レール12Aおよび内レール12Bが立設されている。内レール12Bの室内側において、断熱部材123の上方には、断熱性カバー126が配置されており、断熱部材123が露出するのを防いでいる。断熱性カバー126は、室外側の端部が前記内レール12Bに係止された状態とされ、この状態で室内側の端部が木ねじ127で新設額縁20の室外側の端部に固定されている。この際、木ねじ127により、室内部材121の室内側も同時に新設額縁20の室外側の端部に固定されている。
【0016】
新設下枠12の下部側には、ブラケット52固定用のビス125を利用して水切り部材60が固定されている。この水切り部材60は、既設の水切り部材94を覆うように設けられており、左右両端は外壁材105(本実施形態ではモルタルであるが、サイディング材の場合もある)と接触したカバー材61で塞がれている。また、水切り部材60の下端には乾式のシール材62が取り付けられ、外壁材105に接触している。これらのカバー材61およびシール材62により、改装サッシ1の下側から雨水等が吹き込まないようになっている。
なお、水切り部材60は、ブラケット52に取り付けられる他、図5に示すように、別のブラケットを介して新設下枠12の下面等に取り付けられてもよい。
【0017】
新設縦枠13のの見込み方向の略中央には取付片131が外側に向けて突設され、この取付片131が室内側からのビス132により補助枠30の補助縦枠33に固定されているとともに、取付片131には同時にブラケット53の室外側が固定されている。
一方(図3中の左側)の新設縦枠13において、室内側の端部と外障子40に密着するシール材用の取付片133との間には、断熱性カバー134が嵌め込まれ、他方(図3中の右側)の新設縦枠13において、室内側の端部と内障子40用のガイド片135との間には、断熱性カバー136が嵌め込まれ、これらの部分で結露が生じても、結露水を隠して見えなくしている。各断熱性カバー134,136の室内側の端部は、新設額縁20の室外側の端部にビス137で固定されている。
【0018】
ここで、新設窓枠10は、改装用に専用に製作されたものではなく、新築の建物等に当初から設置可能な窓枠として製作され、それの一部を加工して流用したものである。つまり、新設上枠11および新設縦枠13には取付片111,131が設けられているが、これらは本来、図2,図3中に点線で示されるように、より外側に延出して形成されており、この新設窓枠10を改装用に用いる場合において、それらの先端を削除し、外壁材105に干渉しないようにして用いられている。
【0019】
〔ブラケットの説明〕
以上の新設窓枠10は、四周に配置されたステンレス等の金属製のブラケット51,52,53を介して建物の躯体としてのまぐさ101、窓台102、および柱103に固定されている。以下には、各ブラケット51〜53について説明する。
【0020】
新設上枠11を取り付けるための上方のブラケット51は、既設上枠91を見込み方向にわたって覆う平坦な水平面部511と、この水平面部511の室外側に設けられて外側に折曲した取付部512とを備え、前述したように、水平面部511には新設上枠11の断熱性カバー113が固定され、取付部512が新設上枠11の取付片111に固定されている。ブラケット51は、建物の開口部104の内周側から、既設上枠91を貫通する木ねじ513によりまぐさ101に固定されている。
【0021】
新設下枠12を取り付けるための下方のブラケット52は、既設下枠92の高さの異なる内外のレール92B,92Cのうち、高さの低い外レール92C上にのみあてがわれた平坦な水平面部521と、水平面部521の室外側に設けられて外側に折曲した鉛直な取付部522とを備え、前述したように、水平面部521が新設下枠12の室内部材121に固定され、取付部522が新設下枠12の室外部材122に固定されている。この際、水平面部521と新設下枠12の室内外部材121,122から突設されたヒレ部との間には、断熱性を考慮した木製の調整材が介装されている。そして、ブラケット52は、建物の室外側から、既設下枠92を貫通する木ねじ523により窓台102に固定されている。
【0022】
新設縦枠13を取り付けるための左右のブラケット53は、ブラケット51と同一形状であって、既設上枠91を見込み方向にわたって覆う平坦な鉛直面部531と、この鉛直面部531の室外側に設けられて外側に折曲した取付部532とを備え、鉛直面部531には新設縦枠13の各断熱性カバー134,136に対応した部分がビス138で固定され、取付部532が、前述したように、新設縦枠13の取付片131に固定されている。そして、ブラケット53は、建物の開口部104の内周側から、既設縦枠93を貫通する木ねじ533で柱103に固定されている。
【0023】
〔新設額縁の説明〕
新設額縁20は、新設上枠11の室内側に取り付けられる新設上額縁材21と、新設下枠12に取り付けられる新設下額縁材22と、新設縦枠13に取り付けられる新設縦額縁材23とを備えている。
各新設額縁材21〜23は、見込み方向の略中央から室内側において、建物側に設けられた既設額縁80の各既設額縁材81,82,83に対し、厚みの異なる調整材84を介して見付け方向に対向している。つまり、既設額縁材81〜83の内面が新設額縁20と対向した対向面81A,82A,83Aになっている。これらの対向面81A,82A,83Aと新設額縁20との間に形成された隙間空間は四周に連通して形成されている。
そして、この隙間空間は、新設窓枠10と既設窓枠90との間の四周に連通した空間に対し、調整材84によって基本的には遮断されているのであるが、厳密に遮断されているわけではなく、部材間の僅かな隙間によって連通している。一方で、新設窓枠10と既設窓枠90との間の空間は、新設下枠12と既設下枠92との間において、ブラケット52がピース状であり、しかも既設下枠92からピース状のライナー部材524を介して離間していることから、外部と完全に連通している。従って、前記隙間空間は、新設窓枠10と既設窓枠90との間の空間を通して僅かに外部と連通することになり、隙間空間の室内側にある部材間の隙間から外気が室内空間に入り込むおそれがある。
そこで、この隙間空間の室内側の端部には四周に連続した第1の気密材71が嵌め込まれており、当該隙間空間と室内空間との間で高い機密性が確保されるようになっている。なお、この気密材71は、新設額縁20の室内側の四周の端部に嵌め込まれ、かつ既設額縁80のに室内側から当接される上下左右のケーシング24で覆われている。
【0024】
図2ないし図4に示すように、新設上額縁材21と新設上枠11との間、新設下額縁材22と新設下枠12との間、および新設縦額縁材23と新設縦枠13との間にはそれぞれ、第2の気密材72が介装され、開口部104内における前記隙間空間と室内空間との気密性の向上が図られている。この第2の気密材72は、各新設額縁材21〜23の長さ寸法と略同じ長さのテープ状であり、各気密材72の端部同士を重ねることで四周に連続している。
なお、第2の気密材72は、接着剤等で貼設されているのであるが、各新設額縁材21〜23にその長手方向に沿って取付溝を形成しておき、この取付溝に気密材を嵌め込んで取り付けてもよい。
また、本実施形態では、各新設額縁材21〜23は縦勝ちで枠組みされており、図4に示すように、各新設額縁材21〜23の接合部分の室外側においては、ピース状の第3の気密材73が介装されている。ただし、この第3の気密材73は必要に応じて設けられればよく、省略してもよい。
【0025】
〔補助枠の説明〕
補助枠30は、改装専用ではない新設窓枠10を改装用として確実に納めるためのアタッチメント的な役目を果たすものであって、補助上枠31、補助下枠32、および左右の補助縦枠33を四周枠組みした構成であり、補助縦枠33は補助上枠31に対して縦勝ちで固定され、補助下枠32は補助縦枠33に対して横勝ちで固定されている。
前述のように、補助上枠31の室内側の端面には新設上枠11の取付片111が固定され、補助縦枠33の室内側の端面には新設縦枠13の取付片131が固定され、補助縦枠33の室外側は、新設縦枠13の室外側に係止されている。この補助縦枠33において、室外側の端面は幾分厚肉に形成されており、この厚肉部分の室外側には面格子等の付属部材をビス止めできるようになっている。
また、補助上枠31の室内側の上部には固定片311が設けられ、この固定片311がビス312により既設上枠91に設けられた網戸レール91Aの室外側面に固定されている。さらに、補助縦枠33の室内側にはヒレ部331が突設され、ヒレ部331の先端が既設縦枠93に設けられた網戸ガイド93Aの室外側面に当接されている。ここで、これらの固定部分および当接部分には第4の気密材74が貼設されている。
そして、補助上枠31と外壁材105との間、および補助縦枠33と外壁材105との間には、バックアップ材106およびコーキング材107が配置、充填され、止水処理が施されている。
【0026】
〔改装サッシの設置手順〕
このような本実施形態においては、以下のように改装サッシ1を設置する。
先ず、既設窓枠90から障子を外すとともに、新設窓枠10および補助枠30を四周枠組みしておく。
次いで、新設窓枠10および補助枠30を一体に接合し、このときにブラケット51〜53も同時に新設窓枠10側に取り付けておく。ただし、ブラケット53においては、後で水切り部材60を取り付ける関係で、この時点でのビス125による固定は行わない。
次に、一体とされた新設窓枠10および補助枠30を室外側から開口部104内に組み入れる。この際には、予め補助枠30および既設窓枠90には第4の気密材74を貼り付けておく。そして、補助上枠31を室外側から既設上枠91にビス止めし、さらに、前述した木ねじでブラケット51〜53をまぐさ101、窓台102、および柱103に固定する。
また、室外では、水切り部材60を取り付け、外壁材105と補助枠30との間にバックアップ材106およびコーキング材107を配置、充填し、止水処理を施す。
室内では、四周枠組みした新設額縁20に予め第2、第3の気密材72,53を貼り付けておき、この新設額縁20を室内側から開口部104内に組み入れ、新設額縁20の室外側の端部を新設窓枠10に固定する。次いで、新設額縁20と既設額縁80との間に形成される隙間空間に第1の気密材71を嵌め込む。この後、新設額縁20の室内側に各ケーシング24を嵌め込み、隙間空間を塞ぐ。
【0027】
なお、障子40は、新設額縁20が組み込まれた後の適宜なタイミングで新設窓枠10内に建て付けられる。
また、既設窓枠90としては、既設上枠91の網戸レール91Aと既設下枠92の網戸レール92Aとは面一であるが、これらに対して既設縦枠93の網戸ガイド93Aが面一ではなく、室内側にずれているものがある(本実施形態では面一)。このような場合では、補助枠30(新設窓枠10)全体の見込み方向の位置決めを上方の既設上枠91との当接のみで行い、補助縦枠33と既設縦枠93の網戸ガイド93Aとの間の隙間を、既設縦枠93に取り付ける第4の気密材74の厚みを大きくして塞げばよい。
【0028】
〔実施形態の効果〕
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) すなわち、改装サッシ1において、新設窓枠10に取り付けられる新設額縁20とこれに対向した既設額縁80の対向面81A,82A,83Aとの間には、四周に連通し、かつ室外に連通した隙間空間が形成されるが、この隙間空間が第1の気密材71で塞がれるので、その隙間空間と室内空間との間の気密を高めることができ、外気が室内側に容易に入りこんだり、室内の空気が室外に漏れるのを有効に防止でき、建物の開口部周りにおける気密性能を確実に向上させることができる。
【0029】
(2) この際、第1の気密材71が隙間空間の室外側に介装される場合では、枠組みされた新設額縁20を組み込む前に、第1の気密材71を既設額縁80の内周面に予め貼り付けておき(あるいは、新設額縁20の外周面に予め貼り付けておき)、この後に新設額縁20を開口部104内に組み入れる必要がある。しかし、四周の各辺で隙間空間の幅が異なる場合など、幅が広い辺側では第1の気密材71が良好に押圧されず(つぶれず)、十分な気密性を発揮できない可能性がある。これに対して本実施形態では、第1の気密材71が隙間空間の室内側寄りに介装されており、新設額縁20を組み込んだ後に取り付けられるため、四周の各辺で隙間空間の幅が異なっても、その幅の度合いに応じて確実に気密できる厚みのものを選んで介装でき、第1の気密材71が十分に押圧されないといった不具合を防止して気密性を確実に確保できる。
なお、第1の気密材71としては、各辺の隙間空間の幅に見合ったものを各辺毎に個別に選択して介装し、互いの端部を接触または重ねることで四周に連続させてもよいが、四周分の長さを有した一本の連続ものを用いてもよく、連続ものを用いる場合には、最も大きい幅の隙間空間に対応できる厚みのものを選択すればよい。
【0030】
(3) さらに、第1の気密材71が既設額縁80(あるいは新設額縁20)に先付けされていると、新設額縁20を組み込む際に第1の気密材71が当該新設額縁20(あるいは既設額縁80)に接触して擦れ、一部が破損したり、局部的に変形したり、あるいは剥離する可能性がある。しかし、後付けである本実施形態では、そのような不具合も生じる心配がなく、気密性をより確実に確保できる。
【0031】
(4) また、新設窓枠10と新設額縁20との間には、周方向に連続した第2の気密材72が介装されているので、新設窓枠10および新設額縁20の取付部において隙間空間と室内空間との間の気密をより高めることができ、建物の開口部における気密性能を一層向上させることができる。
【0032】
(5) そして、新設額縁20のコーナー部分には第3の気密材73が配置されているので、各新設額縁材21〜23の接合部分での空気の流通を阻止でき、気密性能をさらに向上させることができる。
【0033】
(6) さらに、新設窓枠10に一体とされた補助枠30と既設窓枠90との間には、第4の気密材73が止水材で止水されるので、万が一補助枠30とと外壁材105の間のシールが切れた場合でも、雨水等が容易に入り込むのを防止でき、改装用に設けられた木製の調整材が濡えるのを確実に防止いて腐食等を良好に抑制できる。
【0034】
(7) また、改装サッシ1では、低い方の外レール92C上にのみブラケット52があてがわれ、新設窓枠10が載置されているので、新設窓枠10をより低い位置に載置でき、新設窓枠10の特に新設下枠12の高さ位置を低くして開口部104の開口面積を大きく維持できる。
【0035】
〔変形例〕
図5には、既設下枠92の外レール92Cを削除した跡部92D近傍に載置した例が示されている。ただし、跡部92D近傍の他、跡部92Dの直上に載置してもよい。また、この変形例では、前記実施形態のようなL字形状のブラケット52(図3)は用いられておらず、木製で板状のライナー部材54が介装されている。
このような変形例では、もともと高さの低い外レール92Cを削除し、その跡部92D近傍に新設窓枠10が載置されているので、新設下枠12の高さ位置をさらに低くでき、より大きな開口面積を得ることができる。
なお、新設下枠12の高さ位置がより低くなった分だけ、より薄型の新設下額縁材22を用いることができるというメリットもある。
【0036】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0037】
例えば、前記実施形態では、新設額縁20に対向して既設額縁80が存在していたが、既設のサッシとしては、このような既設額縁80が存在しないことも考えられるため、このような場合には、新設額縁20とこれに対向する建物側の任意の部材と間に第1の気密材71を介装すればよい。
また、前記実施形態では、既設のサッシおよび改装サッシ1が引違い窓であったが、窓種はこれに限定されるものではなく、辷り出し窓、片引き窓、開き窓(内開き、外開き)、嵌め殺し窓、上げ下げ窓、ルーバー窓など、任意の窓種であってよく、また、既設のサッシと改装サッシとで窓種を違えてもよい。
さらに、本発明に係る新設窓枠の枠材の形態は任意であり、枠材の全体がアルミ等の金属製であっても(新設上枠11、新設縦枠13参照)、枠材が金属製の室内外部材とこれらを連結する合成樹脂製の断熱部材とで構成された断熱枠であっても(新設下枠12参照)、金属製の室外部材と合成樹脂製の室内部材とで構成されたものであってもよい。さらに、枠材としては、全体が合成樹脂で形成されたいわゆる樹脂枠であってもよい。要するに、枠材の形態は、改装時に要求される断熱性能に応じて任意に決められてよい。
【0038】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の改装サッシによれば、建物の開口部周りの気密性能を十分に確保できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る改装サッシを示す内観姿図。
【図2】前記改装サッシを示す縦断面図。
【図3】前記改装サッシを示す横断面図。
【図4】前記改装サッシの要部を示す斜視図。
【図5】変形例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…改装サッシ、10…新設窓枠、20…新設額縁、71…第1の気密材、72…第2の気密材、90…既設窓枠、92B…内レール、92C…外レール、92D…跡部、104…開口部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の開口部に取り付けられた既設窓枠を取り外すことなく、当該既設窓枠を覆うように取り付けられる改装サッシに関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、建物の開口部に取り付けられた既設窓枠を取り外すことなく、新設窓枠を簡単に取り付けることができる、いわゆるカバー工法による改装サッシが知られている。このような改装サッシは、既設窓枠を覆うようにして新設窓枠を開口部の内周側から躯体に固定するので、外壁等を壊す必要がなく、特に外壁の施工や止水処理が煩わしい木造の建物には有用である(例えば、特許文献1)。
この特許文献1の改装サッシでは、新設窓枠の見込み寸法が大きく形成されており、この新設窓枠で既設窓枠が見込み方向にわたって完全に覆われている。
【0003】
また、そのような改装サッシでは、既設窓枠と新設窓枠との間に形成される空間が四周にわたって連通しているとともに、既設下枠と新設下枠との間の空間が外部と連通しており、結果的に四周の空間全てが外部と連通している。従って、四周の空間内の圧力が外気圧と等圧となり、外気圧よりも低くなるのを防止して雨水等を外部から浸入しにくくしている。
【0004】
【特許文献1】
実公昭63−29823号公報(第2〜第3頁、第1、第2図)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような特許文献1の改装サッシでは、既設窓枠と新設窓枠との間の空間が外部に連通していることに変わりないので、外気が室内空間に入り込んだり、室内の調和空気が室外に漏れるなど、建物の開口部周りにおける気密性能が十分に確保できないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、建物の開口部周りの気密性能を十分に確保できる改装サッシを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の改装サッシは、建物の開口部に取り付けられた既設窓枠を取り外すことなく、当該既設窓枠を覆うように取り付けられる改装サッシであって、前記既設窓枠に沿って取り付けられる新設窓枠と、この新設窓枠の室内側に取り付けられた新設額縁と、この新設額縁と当該新設額縁に対して見付け方向に対向した前記建物側の対向面との間に介装される第1の気密材とを備えていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明においては、新設窓枠に取り付けられる新設額縁とこれに対向した建物側の対向面との間に第1の気密材を介装するので、既設窓枠および新設窓枠の間の四周の空間(隙間空間)と室内空間との間の気密が高まり、そのような隙間空間と室外とが連通していても、外気が室内側に容易に入りこんだり、室内の空気が室外に漏れることがなく、建物の開口部周りにおける気密性能が確実に向上する。
【0009】
本発明の改装サッシでは、前記新設窓枠と前記新設額縁との間に介装される第2の気密材を備えていることが望ましい。
このような改装サッシによれば、第2の気密材を新設窓枠と新設額縁との間に介装するので、新設窓枠および新設額縁の取付部において隙間空間と室内空間との間の気密がより高まり、建物の開口部における気密性能が一層向上する。
【0010】
本発明の改装サッシでは、前記新設窓枠を、前記既設下枠に設けられた高さの異なる室内外のレールのうち、高さの低い外レール上に載置することが考えられる。
例えば既設窓枠が引違い窓用である場合に、既設下枠には高さの異なる内レールおよび外レールを存在することが多い。このような場合に、例えば、既設下枠を見込み方向にわたって完全に覆うようなブラケットを介して取り付けたのでは、高さの高い内レール側に合わせて載置されるために、新設窓枠がより高い位置に取り付けられるようになって開口面積が小さくなる。
これに対して本願のような改装サッシでは、低い方の外レール上に新設窓枠を載置するので、より低い位置に載置されることになり、新設窓枠の特に新設下枠の高さ位置が低くなって開口面積が大きくなる。
【0011】
一方、本発明の改装サッシでは、前記新設窓枠を、前記既設下枠に設けられた高さの異なる室内外のレールのうち、高さの低い外レールを削除した跡部上に載置することが考えられる。
このような改装サッシでは、新設窓枠が高さの低い外レールを削除した跡部またはその近傍に載置されるから、新設下枠の高さ位置がさらに低くなり、より大きな開口面積が得られるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3において、改装サッシ1は、既設窓枠90を取り外すことなく、この既設窓枠90を覆うように設置された、いわゆるカバー工法によるものであり、本実施形態では、既設のサッシおよび改装後のサッシは共に引違い窓である。
具体的に、改装サッシ1は、既設窓枠90に沿って取り付けられる新設窓枠10と、新設窓枠10の室内側に取り付けられる新設額縁20と、新設窓枠10の外周を覆う補助枠30と、新設窓枠10内に建て付けられる内外一対の障子40とを備えている。
ここで、障子40は、上框41、下框42、および竪框43を四周枠組みして構成された框体の内部にガラスパネル44(本実施形態では複層)を組み入れた構成である。各框41〜43は、符号を省略して説明するが、室内側の樹脂形材製の室内部材と、室外側のアルミの押出形材製の室外部材とを互いに接合させた構成であり、断熱性能を有したアルミ・樹脂の複合框になっている。このような障子40は公知であるため、以下でのさらなる詳細な説明を省略する。
【0013】
〔新設窓枠の説明〕
新設窓枠10は、新設上枠11、新設下枠12、および新設縦枠13を四周枠組みした構成であり、既設窓枠90よりもやや室外側にずれた位置に取り付けられている。新設上枠11および新設縦枠13は、アルミの押出形材製であるのに対して、新設下枠12は、アルミの押出形材製の室内部材121と、同じく押出形材製の室外部材122と、これら室内外部材121,122を連結する樹脂製の断熱部材123とで構成されている。
なお、本実施形態の新設下枠12は、室内外部材121,122が同時に一体で押出成型され、その見込み方向の中間部分のポケットに断熱部材123を溶融して注入し、硬化した後にポケット部分を削除して室内外部材121,122同士を断熱部材123のみで連結させる構造である。ただし、断熱部材123を注入方式で形成する他、リジットな板状の樹脂材を1枚または複数枚用いて断熱部材を形成してもよく、このような場合では、予め個別に押出成型された室内外部材間に断熱部材がかしめ等で接合される。
【0014】
新設上枠11の上部には取付片111が設けられ、この取付片111はビス112で補助枠30の後述する補助上枠31に固定されているとともに、取付片111には同時に後述のブラケット51が固定されている。新設上枠11の下面には、外レール11Aが垂設され、この外レール11Aの室内側に断熱性カバー113がビス114で固定され、この断熱性カバー113によって新設上枠11の室内側露出面部(室内側に露出する見えがかり部分)を被覆している。
また、断熱性カバー113は、その室内側の端部が木ねじ115で新設額縁20の室外側の端部に固定されている。さらに、断熱性カバー113には、内レール11Bを形成する部分が一体に設けられているとともに、この部分を補強するためのアルミの押出形材製の補強部材116が配置されている。
この補強部材116は、断熱性カバー113を貫通してブラケット51にビス117で固定されている。これにより、金属製の補強部材116は室内側に露出するが、断熱性カバー113が介在されているために、新設上枠11のからの熱伝導が抑えられ、結露する心配がない。
【0015】
新設下枠12では、室内部材121の下端に内周側からのビス124でブラケット52が固定されている。また、室外部材122にあっては、下方に延びた下垂辺部分がブラケット52の鉛直面にビス125で固定されている。新設下枠12の室外部材122の上面には、外レール12Aおよび内レール12Bが立設されている。内レール12Bの室内側において、断熱部材123の上方には、断熱性カバー126が配置されており、断熱部材123が露出するのを防いでいる。断熱性カバー126は、室外側の端部が前記内レール12Bに係止された状態とされ、この状態で室内側の端部が木ねじ127で新設額縁20の室外側の端部に固定されている。この際、木ねじ127により、室内部材121の室内側も同時に新設額縁20の室外側の端部に固定されている。
【0016】
新設下枠12の下部側には、ブラケット52固定用のビス125を利用して水切り部材60が固定されている。この水切り部材60は、既設の水切り部材94を覆うように設けられており、左右両端は外壁材105(本実施形態ではモルタルであるが、サイディング材の場合もある)と接触したカバー材61で塞がれている。また、水切り部材60の下端には乾式のシール材62が取り付けられ、外壁材105に接触している。これらのカバー材61およびシール材62により、改装サッシ1の下側から雨水等が吹き込まないようになっている。
なお、水切り部材60は、ブラケット52に取り付けられる他、図5に示すように、別のブラケットを介して新設下枠12の下面等に取り付けられてもよい。
【0017】
新設縦枠13のの見込み方向の略中央には取付片131が外側に向けて突設され、この取付片131が室内側からのビス132により補助枠30の補助縦枠33に固定されているとともに、取付片131には同時にブラケット53の室外側が固定されている。
一方(図3中の左側)の新設縦枠13において、室内側の端部と外障子40に密着するシール材用の取付片133との間には、断熱性カバー134が嵌め込まれ、他方(図3中の右側)の新設縦枠13において、室内側の端部と内障子40用のガイド片135との間には、断熱性カバー136が嵌め込まれ、これらの部分で結露が生じても、結露水を隠して見えなくしている。各断熱性カバー134,136の室内側の端部は、新設額縁20の室外側の端部にビス137で固定されている。
【0018】
ここで、新設窓枠10は、改装用に専用に製作されたものではなく、新築の建物等に当初から設置可能な窓枠として製作され、それの一部を加工して流用したものである。つまり、新設上枠11および新設縦枠13には取付片111,131が設けられているが、これらは本来、図2,図3中に点線で示されるように、より外側に延出して形成されており、この新設窓枠10を改装用に用いる場合において、それらの先端を削除し、外壁材105に干渉しないようにして用いられている。
【0019】
〔ブラケットの説明〕
以上の新設窓枠10は、四周に配置されたステンレス等の金属製のブラケット51,52,53を介して建物の躯体としてのまぐさ101、窓台102、および柱103に固定されている。以下には、各ブラケット51〜53について説明する。
【0020】
新設上枠11を取り付けるための上方のブラケット51は、既設上枠91を見込み方向にわたって覆う平坦な水平面部511と、この水平面部511の室外側に設けられて外側に折曲した取付部512とを備え、前述したように、水平面部511には新設上枠11の断熱性カバー113が固定され、取付部512が新設上枠11の取付片111に固定されている。ブラケット51は、建物の開口部104の内周側から、既設上枠91を貫通する木ねじ513によりまぐさ101に固定されている。
【0021】
新設下枠12を取り付けるための下方のブラケット52は、既設下枠92の高さの異なる内外のレール92B,92Cのうち、高さの低い外レール92C上にのみあてがわれた平坦な水平面部521と、水平面部521の室外側に設けられて外側に折曲した鉛直な取付部522とを備え、前述したように、水平面部521が新設下枠12の室内部材121に固定され、取付部522が新設下枠12の室外部材122に固定されている。この際、水平面部521と新設下枠12の室内外部材121,122から突設されたヒレ部との間には、断熱性を考慮した木製の調整材が介装されている。そして、ブラケット52は、建物の室外側から、既設下枠92を貫通する木ねじ523により窓台102に固定されている。
【0022】
新設縦枠13を取り付けるための左右のブラケット53は、ブラケット51と同一形状であって、既設上枠91を見込み方向にわたって覆う平坦な鉛直面部531と、この鉛直面部531の室外側に設けられて外側に折曲した取付部532とを備え、鉛直面部531には新設縦枠13の各断熱性カバー134,136に対応した部分がビス138で固定され、取付部532が、前述したように、新設縦枠13の取付片131に固定されている。そして、ブラケット53は、建物の開口部104の内周側から、既設縦枠93を貫通する木ねじ533で柱103に固定されている。
【0023】
〔新設額縁の説明〕
新設額縁20は、新設上枠11の室内側に取り付けられる新設上額縁材21と、新設下枠12に取り付けられる新設下額縁材22と、新設縦枠13に取り付けられる新設縦額縁材23とを備えている。
各新設額縁材21〜23は、見込み方向の略中央から室内側において、建物側に設けられた既設額縁80の各既設額縁材81,82,83に対し、厚みの異なる調整材84を介して見付け方向に対向している。つまり、既設額縁材81〜83の内面が新設額縁20と対向した対向面81A,82A,83Aになっている。これらの対向面81A,82A,83Aと新設額縁20との間に形成された隙間空間は四周に連通して形成されている。
そして、この隙間空間は、新設窓枠10と既設窓枠90との間の四周に連通した空間に対し、調整材84によって基本的には遮断されているのであるが、厳密に遮断されているわけではなく、部材間の僅かな隙間によって連通している。一方で、新設窓枠10と既設窓枠90との間の空間は、新設下枠12と既設下枠92との間において、ブラケット52がピース状であり、しかも既設下枠92からピース状のライナー部材524を介して離間していることから、外部と完全に連通している。従って、前記隙間空間は、新設窓枠10と既設窓枠90との間の空間を通して僅かに外部と連通することになり、隙間空間の室内側にある部材間の隙間から外気が室内空間に入り込むおそれがある。
そこで、この隙間空間の室内側の端部には四周に連続した第1の気密材71が嵌め込まれており、当該隙間空間と室内空間との間で高い機密性が確保されるようになっている。なお、この気密材71は、新設額縁20の室内側の四周の端部に嵌め込まれ、かつ既設額縁80のに室内側から当接される上下左右のケーシング24で覆われている。
【0024】
図2ないし図4に示すように、新設上額縁材21と新設上枠11との間、新設下額縁材22と新設下枠12との間、および新設縦額縁材23と新設縦枠13との間にはそれぞれ、第2の気密材72が介装され、開口部104内における前記隙間空間と室内空間との気密性の向上が図られている。この第2の気密材72は、各新設額縁材21〜23の長さ寸法と略同じ長さのテープ状であり、各気密材72の端部同士を重ねることで四周に連続している。
なお、第2の気密材72は、接着剤等で貼設されているのであるが、各新設額縁材21〜23にその長手方向に沿って取付溝を形成しておき、この取付溝に気密材を嵌め込んで取り付けてもよい。
また、本実施形態では、各新設額縁材21〜23は縦勝ちで枠組みされており、図4に示すように、各新設額縁材21〜23の接合部分の室外側においては、ピース状の第3の気密材73が介装されている。ただし、この第3の気密材73は必要に応じて設けられればよく、省略してもよい。
【0025】
〔補助枠の説明〕
補助枠30は、改装専用ではない新設窓枠10を改装用として確実に納めるためのアタッチメント的な役目を果たすものであって、補助上枠31、補助下枠32、および左右の補助縦枠33を四周枠組みした構成であり、補助縦枠33は補助上枠31に対して縦勝ちで固定され、補助下枠32は補助縦枠33に対して横勝ちで固定されている。
前述のように、補助上枠31の室内側の端面には新設上枠11の取付片111が固定され、補助縦枠33の室内側の端面には新設縦枠13の取付片131が固定され、補助縦枠33の室外側は、新設縦枠13の室外側に係止されている。この補助縦枠33において、室外側の端面は幾分厚肉に形成されており、この厚肉部分の室外側には面格子等の付属部材をビス止めできるようになっている。
また、補助上枠31の室内側の上部には固定片311が設けられ、この固定片311がビス312により既設上枠91に設けられた網戸レール91Aの室外側面に固定されている。さらに、補助縦枠33の室内側にはヒレ部331が突設され、ヒレ部331の先端が既設縦枠93に設けられた網戸ガイド93Aの室外側面に当接されている。ここで、これらの固定部分および当接部分には第4の気密材74が貼設されている。
そして、補助上枠31と外壁材105との間、および補助縦枠33と外壁材105との間には、バックアップ材106およびコーキング材107が配置、充填され、止水処理が施されている。
【0026】
〔改装サッシの設置手順〕
このような本実施形態においては、以下のように改装サッシ1を設置する。
先ず、既設窓枠90から障子を外すとともに、新設窓枠10および補助枠30を四周枠組みしておく。
次いで、新設窓枠10および補助枠30を一体に接合し、このときにブラケット51〜53も同時に新設窓枠10側に取り付けておく。ただし、ブラケット53においては、後で水切り部材60を取り付ける関係で、この時点でのビス125による固定は行わない。
次に、一体とされた新設窓枠10および補助枠30を室外側から開口部104内に組み入れる。この際には、予め補助枠30および既設窓枠90には第4の気密材74を貼り付けておく。そして、補助上枠31を室外側から既設上枠91にビス止めし、さらに、前述した木ねじでブラケット51〜53をまぐさ101、窓台102、および柱103に固定する。
また、室外では、水切り部材60を取り付け、外壁材105と補助枠30との間にバックアップ材106およびコーキング材107を配置、充填し、止水処理を施す。
室内では、四周枠組みした新設額縁20に予め第2、第3の気密材72,53を貼り付けておき、この新設額縁20を室内側から開口部104内に組み入れ、新設額縁20の室外側の端部を新設窓枠10に固定する。次いで、新設額縁20と既設額縁80との間に形成される隙間空間に第1の気密材71を嵌め込む。この後、新設額縁20の室内側に各ケーシング24を嵌め込み、隙間空間を塞ぐ。
【0027】
なお、障子40は、新設額縁20が組み込まれた後の適宜なタイミングで新設窓枠10内に建て付けられる。
また、既設窓枠90としては、既設上枠91の網戸レール91Aと既設下枠92の網戸レール92Aとは面一であるが、これらに対して既設縦枠93の網戸ガイド93Aが面一ではなく、室内側にずれているものがある(本実施形態では面一)。このような場合では、補助枠30(新設窓枠10)全体の見込み方向の位置決めを上方の既設上枠91との当接のみで行い、補助縦枠33と既設縦枠93の網戸ガイド93Aとの間の隙間を、既設縦枠93に取り付ける第4の気密材74の厚みを大きくして塞げばよい。
【0028】
〔実施形態の効果〕
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) すなわち、改装サッシ1において、新設窓枠10に取り付けられる新設額縁20とこれに対向した既設額縁80の対向面81A,82A,83Aとの間には、四周に連通し、かつ室外に連通した隙間空間が形成されるが、この隙間空間が第1の気密材71で塞がれるので、その隙間空間と室内空間との間の気密を高めることができ、外気が室内側に容易に入りこんだり、室内の空気が室外に漏れるのを有効に防止でき、建物の開口部周りにおける気密性能を確実に向上させることができる。
【0029】
(2) この際、第1の気密材71が隙間空間の室外側に介装される場合では、枠組みされた新設額縁20を組み込む前に、第1の気密材71を既設額縁80の内周面に予め貼り付けておき(あるいは、新設額縁20の外周面に予め貼り付けておき)、この後に新設額縁20を開口部104内に組み入れる必要がある。しかし、四周の各辺で隙間空間の幅が異なる場合など、幅が広い辺側では第1の気密材71が良好に押圧されず(つぶれず)、十分な気密性を発揮できない可能性がある。これに対して本実施形態では、第1の気密材71が隙間空間の室内側寄りに介装されており、新設額縁20を組み込んだ後に取り付けられるため、四周の各辺で隙間空間の幅が異なっても、その幅の度合いに応じて確実に気密できる厚みのものを選んで介装でき、第1の気密材71が十分に押圧されないといった不具合を防止して気密性を確実に確保できる。
なお、第1の気密材71としては、各辺の隙間空間の幅に見合ったものを各辺毎に個別に選択して介装し、互いの端部を接触または重ねることで四周に連続させてもよいが、四周分の長さを有した一本の連続ものを用いてもよく、連続ものを用いる場合には、最も大きい幅の隙間空間に対応できる厚みのものを選択すればよい。
【0030】
(3) さらに、第1の気密材71が既設額縁80(あるいは新設額縁20)に先付けされていると、新設額縁20を組み込む際に第1の気密材71が当該新設額縁20(あるいは既設額縁80)に接触して擦れ、一部が破損したり、局部的に変形したり、あるいは剥離する可能性がある。しかし、後付けである本実施形態では、そのような不具合も生じる心配がなく、気密性をより確実に確保できる。
【0031】
(4) また、新設窓枠10と新設額縁20との間には、周方向に連続した第2の気密材72が介装されているので、新設窓枠10および新設額縁20の取付部において隙間空間と室内空間との間の気密をより高めることができ、建物の開口部における気密性能を一層向上させることができる。
【0032】
(5) そして、新設額縁20のコーナー部分には第3の気密材73が配置されているので、各新設額縁材21〜23の接合部分での空気の流通を阻止でき、気密性能をさらに向上させることができる。
【0033】
(6) さらに、新設窓枠10に一体とされた補助枠30と既設窓枠90との間には、第4の気密材73が止水材で止水されるので、万が一補助枠30とと外壁材105の間のシールが切れた場合でも、雨水等が容易に入り込むのを防止でき、改装用に設けられた木製の調整材が濡えるのを確実に防止いて腐食等を良好に抑制できる。
【0034】
(7) また、改装サッシ1では、低い方の外レール92C上にのみブラケット52があてがわれ、新設窓枠10が載置されているので、新設窓枠10をより低い位置に載置でき、新設窓枠10の特に新設下枠12の高さ位置を低くして開口部104の開口面積を大きく維持できる。
【0035】
〔変形例〕
図5には、既設下枠92の外レール92Cを削除した跡部92D近傍に載置した例が示されている。ただし、跡部92D近傍の他、跡部92Dの直上に載置してもよい。また、この変形例では、前記実施形態のようなL字形状のブラケット52(図3)は用いられておらず、木製で板状のライナー部材54が介装されている。
このような変形例では、もともと高さの低い外レール92Cを削除し、その跡部92D近傍に新設窓枠10が載置されているので、新設下枠12の高さ位置をさらに低くでき、より大きな開口面積を得ることができる。
なお、新設下枠12の高さ位置がより低くなった分だけ、より薄型の新設下額縁材22を用いることができるというメリットもある。
【0036】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0037】
例えば、前記実施形態では、新設額縁20に対向して既設額縁80が存在していたが、既設のサッシとしては、このような既設額縁80が存在しないことも考えられるため、このような場合には、新設額縁20とこれに対向する建物側の任意の部材と間に第1の気密材71を介装すればよい。
また、前記実施形態では、既設のサッシおよび改装サッシ1が引違い窓であったが、窓種はこれに限定されるものではなく、辷り出し窓、片引き窓、開き窓(内開き、外開き)、嵌め殺し窓、上げ下げ窓、ルーバー窓など、任意の窓種であってよく、また、既設のサッシと改装サッシとで窓種を違えてもよい。
さらに、本発明に係る新設窓枠の枠材の形態は任意であり、枠材の全体がアルミ等の金属製であっても(新設上枠11、新設縦枠13参照)、枠材が金属製の室内外部材とこれらを連結する合成樹脂製の断熱部材とで構成された断熱枠であっても(新設下枠12参照)、金属製の室外部材と合成樹脂製の室内部材とで構成されたものであってもよい。さらに、枠材としては、全体が合成樹脂で形成されたいわゆる樹脂枠であってもよい。要するに、枠材の形態は、改装時に要求される断熱性能に応じて任意に決められてよい。
【0038】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の改装サッシによれば、建物の開口部周りの気密性能を十分に確保できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る改装サッシを示す内観姿図。
【図2】前記改装サッシを示す縦断面図。
【図3】前記改装サッシを示す横断面図。
【図4】前記改装サッシの要部を示す斜視図。
【図5】変形例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…改装サッシ、10…新設窓枠、20…新設額縁、71…第1の気密材、72…第2の気密材、90…既設窓枠、92B…内レール、92C…外レール、92D…跡部、104…開口部。
Claims (4)
- 建物の開口部に取り付けられた既設窓枠を取り外すことなく、当該既設窓枠を覆うように取り付けられる改装サッシであって、
前記既設窓枠に沿って取り付けられる新設窓枠と、
この新設窓枠の室内側に取り付けられる新設額縁と、
この新設額縁と当該新設額縁に対して見付け方向に対向した前記建物側の対向面との間に介装される第1の気密材とを備えている改装サッシ。 - 前記新設窓枠と前記新設額縁との間に介装される第2の気密材を備えている請求項1に記載の改装サッシ。
- 前記新設窓枠は、前記既設下枠に設けられた高さの異なる室内外のレールのうち、高さの低い外レール上に載置されている請求項1または請求項2に記載の改装サッシ。
- 前記新設窓枠は、前記既設下枠に設けられた高さの異なる室内外のレールのうち、高さの低い外レールを削除した跡部またはその近傍に載置されている請求項1または請求項2に記載の改装サッシ。
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2002
- 2002-09-05 JP JP2002260528A patent/JP2004100171A/ja not_active Withdrawn
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