JP2004099073A - 飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】収納容器が、少なくとも、上部を開口し有底な容器本体と蓋体とから成り、且つ、前記容器本体の前面には、その下部に下方を溝穴にした大穴を少なくとも穿設すると共に、大穴を覆う透明板を着脱自在に装着させ、更に容器本体の底部内が裏面から前面に向って下り勾配の斜面を有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミネラルウォーターや酒等の飲料を封入した吐出ノズル付の袋体を詰め替えて使用できる飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図7に示すように、飲料、例えばミネラルウォーター、日本酒等をプラスチックシートで加工した袋体(4)に封入し、それをダンボール箱に収納して販売している。その袋体(4)には、下部にプラスチック製の吐出ノズル(4a)が取り付けられており、その吐出ノズル(4a)の外周には溝(4b)が形成され、吐出穴(4c)が袋体(4)の内部と連通し、吐出ノズル(4a)の先端には吐出穴(4c)を塞ぐキャップ(4d)を冠着させている。そして、吐出ノズル(4a)には他のコックを取付けることも可能である。又、ダンボール箱には、収納した袋体(4)の吐出ノズル(4a)の位置に、指で押すことにより穴が開けられるようにミシン目を付けてあり、そこを押して箱に穴を開け、中の吐出ノズル(4a)を引張り出し、吐出ノズル(4a)の溝(4b)を、穴の下側の溝穴に嵌合する。これにより吐出ノズル(4a)はダンボール箱の外側に突出した状態でダンボール箱に固定させていた。つまり、ダンボール箱は包装の役目と同時に、袋体(4)を収納した状態で、吐出ノズル(4a)のみを箱外に出して袋体中の飲料を吐出ノズル(4a)の口から吐出できるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の袋体(4)を収納するダンボール箱では、どうしても吐出ノズル(4a)から吐出した飲料が零れてダンボール箱を濡らすことが多く、それにより吐出ノズル(4a)の嵌合している溝穴の回りが軟質化し、吐出ノズル(4a)の固定が不安定なり、使用時に、吐出ノズル(4a)がぐら付くと共に、やがては吐出ノズル(4a)と溝穴との嵌合が外れてしまい使用できなくなることもあった。又、ダンボール箱の場合には、吐出ノズル(4a)が袋体(4)の底面よりも少し上方に位置している関係上、ダンボール箱の底面が水平では、吐出ノズル(4a)の位置より下の飲料が吐出されず、ダンボール箱を手前に傾けて残りの飲料を吐出しなければならなかった。更にダンボール箱は袋体1個につき、使い捨てであり、その分の費用が嵩むと共に廃棄物となり、環境の面においても好ましいものではない等の問題点を有していた。
【0004】
本発明は、袋体(4)の吐出ノズル(4a)の固定がしっかりでき、吐出ノズル(4a)からの飲料が零れても吐出ノズル(4a)の固定が影響されず、且つ、飲料の残量が確認でき、又、袋体(4)内の飲料の殆どがスムースに吐出できると共に使い捨てることがなく飲料が入った袋体(4)のみを詰め替えることができる飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点に鑑み、本発明はなされたものであり、つまり、飲料を封入した吐出ノズル(4a)を有するプラスチックシート製の袋体(4)を収納する耐水性の収納容器(1)であって、該収納容器(1)が、少なくとも、上部を開口し有底な容器本体(11)と蓋体(12)とから成り、且つ、前記容器本体(11)の前面(11a)には、その下部に下方を溝穴(11d)にした大穴(11c)を少なくとも穿設すると共に、該大穴(11c)を覆う透明板(2)を着脱自在に装着させる。更に前記容器本体(11)の底部内が裏面(11b)から前記前面(11a)に向って下り勾配の斜面(3a)を有したものである。
【0006】
前記収納容器(1)が、前記容器本体(11)と蓋体(12)と脚体(13)とから成るのが好ましい。
【0007】
前記前面(11a)には、前記大穴(11c)の上部に縦長穴(11e)を穿設するのが好ましい。
【0008】
前記透明板(2)が、前記大穴(11c)及び前記縦長穴(11e)を覆うものであって、且つ前記収納容器(1)の前面(11a)に形成した一対のガイド溝(11f)に着脱自在に装着するのが好ましい。
【0009】
前記斜面(3a)が、前記容器本体(11)の底部内に傾斜板(3)を設けて形成するのが好ましい。
【0010】
前記傾斜板(3)が、弾性を有する折曲板であるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態につき図を基に説明する。図1は本発明の全体斜視図、図2は本発明の脚体の斜視図、図3は本発明の透明板の斜視図、図4は本発明の断面図、図5は本発明の折曲板の斜視図、図6は折曲板を使用した説明図、図7は従来の袋体の説明図である。
【0012】
図1において、(1)は容器本体(11)と蓋体(12)とから成る耐水性の収納容器であり、耐水性としては、プラスチック製あるいは金属製を用いたものである。そして容器本体(11)は四角形状で、上部を開口し有底なプラスチック製あるいは金属製の容器である。この容器本体(11)の前面(11a)には、その下部に下方を溝穴(11d)にした大穴(11c)が穿設されると共に前記大穴(11c)を覆うための後述する透明板(2)を上方から着脱自在に挿入可能な一対のガイド溝(11f)が形成している。前記大穴(11c)は、容器本体(11)に収納した袋体(4)の吐出ノズル(4a)を中から引き出すためのもので、大穴(11c)内に2〜3本の指を入れて吐出ノズル(4a)が容易に引き出すことができる大きさである。又、溝穴(11d)は吐出ノズル(4a)の溝(4b)半分が嵌合する大きさで略半円状のものである。
【0013】
又、前記大穴(11c)の上部には縦長穴(11e)を穿設させ、該縦長穴(11e)は、容器本体(11)内に収納した袋体(4)の飲料の量を目で確認できるために設けたものである。これにより、飲料の使用状態が判り、袋体(4)の交換時期が適確となり、飲料を切らすことを防止できる。
【0014】
更に、前記ガイド溝(11f)は、大穴(11c)と縦長穴(11e)を跨いで縦方向の両側に一対設け、透明板(2)を上部から差し込んで着脱自在に装着するためのものであり、これは袋体(4)を容器本体(11)に収納した状態では、前面(11a)に大穴(11c)及び縦長穴(11e)を穿設しているため、それらから袋体(4)の一部がはみ出してしまうので、透明板(2)により、縦長穴(11e)及び大穴(11c)を覆うことでこの袋体(4)のはみ出しを防止できる。尚、透明板(2)は透明なものが好ましいが、半透明でもよく、縦長穴(11e)及び大穴(11c)から中の袋体(4)内の飲料が見えるようにしている。
【0015】
又、容器本体(11)の両側面の上部には取手穴(11g)を穿設させ、収納容器(1)を手で持上げられるようにしたもので、必ずしも取手穴(11g)でなく突出した取手でもよい。
【0016】
(12)はプラスチック製あるいは金属製の蓋体であり、容器本体(11)の上部開口部に冠着するものである。
【0017】
(13)は、図2に示すように脚体であり、受板(13a)と該受板(13a)の下面四角に螺合する脚棒(13b)とから成る。そして受板(13a)は低い箱状に形成し、容器本体(11)の底部がゆるく嵌着できると共に、零れた飲料が溜まる受皿としている。
【0018】
(2)は図3に示すように透明板である。この透明板(2)は上部を90度折曲し、下部が吐出ノズル(4a)の上半周に当接するように半円溝(21)を形成している。従って、容器本体(11)内に袋体(4)を収納した吐出ノズル(4a)を溝穴(11d)に嵌合した状態で、透明板(2)を容器本体(11)のガイド溝(11f)に上部から差し込み、大穴(11c)及び溝穴(11d )から突出している吐出ノズル(4a)の上半周に、透明板(2)の半円溝(21)を当接させて装着される。これにより大穴(11c)及び縦長穴(11e)は透明板(2)で完全に覆うことができる。
【0019】
図4は本発明の収納容器(11)の断面図であり、内部に袋体(4)を収納した状態を示している。この図において、容器本体(11)の底部内には、裏面(11b)から前面(11a)に向って下り勾配の斜面(3a)を有した傾斜板(3)を装着させている。この傾斜板(3)により、収納した袋体(4)の底部は、裏面(11b)から前面(11a)に向って下り勾配となり、袋体(4)の飲料が吐出ノズル(4a)から殆ど排出できるようにしている。
【0020】
又、傾斜板(3)の他の例としては、図5、図6に示すように、弾性を有する材料で折曲部に弾性を付与した折曲板とするのが好ましい。この場合には、袋体(4)内に多量の飲料があると、その重量で折曲板が閉じるように折曲し斜面(3a)を水平状態にさせ、他方使用により飲料が少なくなると軽くなり、折曲板が弾性力で開き斜面(3a)を構成させ、袋体(4)の底面も同様な斜面状態となって、収納容器(1)の前側に傾けなくても殆どの飲料が排出できるようにしている。つまり、当初飲料を封入した袋体(4)を収納した時点では上板が水平状態であるが、飲料を使用することにより、図6の矢印の如く自動的に上板が上り斜面(3a)が作られるのである。この折曲板を使用すると、袋体(4)内の飲料が殆ど残らずに吐出できると共に容器本体(11)の収納量が大きく取れるので、容器本体(11)が嵩張らない。
【0021】
【発明の効果】
本発明はこのように構成されたことにより、下記の効果を有する。
【0022】
本発明の収納容器(1)が耐水性であるから、吐出ノズル(4a)から飲料が零れても、収納容器(1)の溝穴(11d)の回りが軟質化せず、溝穴(11d)に嵌合した吐出ノズル(4a)が、ぐら付いたり溝穴(11d)から外れてしまうこともない。従って、飲料を吐出する際に吐出ノズル(4a)の開閉操作が極めて安定となり使用し易い。
【0023】
又、容器本体(11)の前面(11a)に大穴(11c)や縦長穴(11e)を覆う透明板(2)を着脱自在に装着したことにより、前記大穴(11c)や縦長穴(11e)から飲料の圧力でもって押出される袋体(4)のはみ出しが防止でき、見た目にもきれいであり、且つ袋体(4)がむき出しにならないので物が当って袋体(4)を破るようなこともない。
【0024】
更に、本発明では容器本体(11)の前面(11a)に大穴(11c)や縦長穴(11e)が透明板(2)を透して容器本体(11)内の袋体(4)に入っている飲料の残量が確認でき、飲料を封入した袋体(4)の詰め替え時間も早めに予測でき、切らせてしまうことも防止できる。
【0025】
又、容器本体(11)の底部内が裏面(11b)から前面(11a)に向って下り勾配の斜面(3a)を有したことにより、収納した袋体(4)の底部も斜面(3a)と同様になり裏面(11b)側が持ち上がった状態になるため、袋体(4)の底部より多少上方に位置する吐出ノズル(4a)であっても、吐出ノズル(4a)の下部の飲料が殆ど吐出され、収納容器(1)を前方に傾ける必要がない。
【0026】
更に、容器本体(11)の底部内に弾性を有する折曲板(3)を設けたことにより、飲料の使用でもって斜面(3a)が自動的に作られるため、初めから斜面(3a)を有するものに比べ、袋体(4)を収納した当初では斜面(3a)がなく容器本体(11)の収納量が大きく取れ、容器本体(11)が嵩張らなくコンパクトにできる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体斜視図である。
【図2】本発明の脚体の斜視図である。
【図3】本発明の透明板の斜視図である。
【図4】本発明の断面図である。
【図5】本発明の折曲板の斜視図である。
【図6】本発明の折曲板を使用した説明図である。
【図7】従来の袋体の説明図である。
【符号の説明】
1 収納容器
11 容器本体
11a 前面
11b 裏面
11c 大穴
11d 溝穴
11e 縦長穴
11f ガイド溝
12 蓋体
13 脚体
2 透明板
3 傾斜板
3a 斜面
4 袋体
4a 吐出ノズル
Claims (6)
- 飲料を封入した吐出ノズル(4a)を有するプラスチックシート製の袋体(4)を収納する耐水性の収納容器(1)であって、該収納容器(1)が、少なくとも、上部を開口し有底な容器本体(11)と蓋体(12)とから成り、且つ、前記容器本体(11)の前面(11a)には、その下部に少なくとも下方を溝穴(11d)にした大穴(11c)を少なくとも穿設すると共に、該大穴(11c)を覆う透明板(2)を着脱自在に装着させ、更に前記容器本体(11)の底部内が裏面(11b)から前記前面(11a)に向って下り勾配の斜面(3a)を有したことを特徴とする飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器。
- 前記収納容器(1)が、前記容器本体(11)と蓋体(12)と脚体(13)とから成る請求項1記載の飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器。
- 前記前面(11a)には、前記大穴(11c)の上部に縦長穴(11e)を穿設した請求項1又は2記載の飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器。
- 前記透明板(2)が、前記大穴(11c)及び前記縦長穴(11e)を覆うものであって、且つ前記収納容器(1)の前面(11a)に形成した一対のガイド溝(11f)に着脱自在に装着した請求項3記載の飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器。
- 前記斜面(3a)が、前記容器本体(11)の底部内に傾斜板(3)を設けて形成した請求項1、2、3、4記載の飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器。
- 前記傾斜板(3)が、弾性を有する折曲板である請求項5記載の飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002260838A JP2004099073A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | 飲料を封入したプラスチック製袋体用収納容器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013043673A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Tokan Kogyo Co Ltd | バッグ用トレーケース |
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2002
- 2002-09-06 JP JP2002260838A patent/JP2004099073A/ja active Pending
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JP2013043673A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Tokan Kogyo Co Ltd | バッグ用トレーケース |
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