JP2004097447A - ガイドピン挿入用のアングルガイド - Google Patents
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Abstract
【課題】ガイドピンを刺入する手技が容易かつ簡便で、X線の被曝量をできるだけ少なくできるアングルガイドを提供する。
【解決手段】アングルガイド1のT字部材3は、骨頭7の形状に適合する所定長さの脚部3aに位置決めピン2を収納し、頭部筒体3cにはロッド4を摺動自在に収納する。ロッド4はX線透過材よりなり末端にガイド保持アーム5を固着し、その筒体5cにピンガイド部材6を摺動自在に保持する。位置決めピン2を骨頭7の中心に刺入しピンガイド部材6を骨幹部上部9に当接し、ピン挿通孔6bに沿ってガイドピン8を骨頭まで挿入する。このためレントゲン透視装置を正面方向に固定したまま、自動的に正面方向で一定の角度に、又側面方向でほぼ骨頭の中心の位置にガイドピンを刺入することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】アングルガイド1のT字部材3は、骨頭7の形状に適合する所定長さの脚部3aに位置決めピン2を収納し、頭部筒体3cにはロッド4を摺動自在に収納する。ロッド4はX線透過材よりなり末端にガイド保持アーム5を固着し、その筒体5cにピンガイド部材6を摺動自在に保持する。位置決めピン2を骨頭7の中心に刺入しピンガイド部材6を骨幹部上部9に当接し、ピン挿通孔6bに沿ってガイドピン8を骨頭まで挿入する。このためレントゲン透視装置を正面方向に固定したまま、自動的に正面方向で一定の角度に、又側面方向でほぼ骨頭の中心の位置にガイドピンを刺入することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大腿骨頸部が骨折した場合にラグスクリューを骨幹部上部から骨頭部方向に挿入する際、これに先行して刺入するガイドピン用のアングルガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】
大腿骨頸部骨折の整復及び骨折部位の固定を行う場合には、プレートとこれを挿通する複数本のスクリューからなる内固定部材を用いて骨接合の治療を行っている。内固定部材を取り付ける際には、先ず骨折を整復し、X線の透視下にアングルガイドを用いて、スクリューホールを作成するためのガイドピンを頸部から骨頭に向かって大腿骨骨頭軟骨下骨のレベルまで刺入する。このスクリューを挿入するための軸となるべきガイドピンを適正な角度ならび位置に刺入することは手術の結果の成否を左右する非常に重要なポイントであるので、従来このガイドピンを刺入するにあたり、手術患者を牽引手術台に乗せて固定し、レントゲン透視装置を正面方向及び側面方向に繰り返し移動してガイドピンの位置を確認しなければならなかった。
【0003】
ここで従来のアングルガイドを図3に示す。従来のアングルガイド101は、骨幹部上部102に当接する曲面を裏面に有するプレート103とこれを保持するためのハンドル104からなり、プレート103には表面から裏面に向ってガイドホールが上下二段穿設してあり、下方をメインスクリューホール104、上方をサブスクリューホール105としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のアングルガイド101を用いてガイドピンを刺入する場合には、しばしば側面像の確認が困難であったりしたため、一回の試みで確実に、しかも短時間で作業を完了することはなかなか困難であった。又操作を繰り返し行なうことにより術者ならびに医療スタッフのレントゲン被曝量の増大を招く問題があった。
【0005】
この発明は、従来のアングルガイドが有する上記問題点を解消すべくなされたものであり、レントゲン透視装置を正面方向に固定したまま、自動的に正面方向で一定の角度に、又側面方向でほぼ骨頭の中心の位置にガイドピンを刺入することができ、X線の被曝量をできるだけ少なくできるアングルガイドを提供することを目的としている。又骨頭形状に差異があっても確実に所要部位に刺入できるアングルガイドを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明のアングルガイドは、前面より骨頭中心に向って刺入する位置決めピンと、先端より位置決めピンを嵌挿する脚部とこれに直交する頭部筒体からなるT字部材と、この頭部筒体に挿通して大腿骨と平行に配置するX線透過材からなるロッドと、このロッド末端に固着してT字部材脚部と平行に突設し先端に筒体を設けるガイド保持アームと、この筒体に挿着してガイドピン挿通孔を貫通し前端に骨幹部上部に当接する斜面を有するピンガイド部材を有することを特徴とするものである。
【0007】
位置決めピンはT字部材の脚部に設ける空洞に収納し得る長さで、透視下で骨頭前面よりその中心に向って予め刺入しておき、これを収納する脚部はその先端を骨頭に当接する。ロッドはT字部材の頭部筒体に対しスライド可能であり、その末端に固着するガイド保持アームを大腿骨体に接離可能とする。
【0008】
ピンガイド部材は前端に斜面を形成する偏平な略直方体状であって、その後端より前端に向ってピン挿通孔を穿設する。この挿通孔は複数段設け、適宜選択的に使用するものでもよい。なお前端の斜面角度は挿通孔の軸方向に対し135°とするのが望ましい。これによりガイドピンは自動的に大腿骨外側より大腿骨頭に向けて一定の角度で刺入可能となる。又ピンガイド部材はガイド保持アームの筒体内を前後方向に移動可能とする。なおピンガイド部材はロッドと所定間隔離れた位置、即ちガイド保持アームに規定される位置にあるので、これを大腿骨の外側面中心軸に合せて配設するためには、骨頭の半径にT字部材で規定される長さを加えたものがガイド保持アームで規定される長さと等しくならねばならない。具体的にはガイド保持アームの挿通孔の位置までの長さを、T字部材の脚部長さに比べほぼ骨頭の半径分だけ長く設計する。このように設計することでガイドピンは側面像をレントゲン透視装置にて確認することなしに側面像においてほぼ骨頭の中心に刺入することができる。
【0009】
請求項2記載のアングルガイドは、骨頭形状に合わせて交換可能な脚部長さの異なる複数のT字部材を備えることを特徴とするものである。骨頭が小なる場合には脚部長さの長いT字部材を用い、大なる場合には脚部の短いものを使用すれば、骨頭形状が異なっても常にガイドピンを大腿骨の外側面中心軸に沿って骨幹部上部から骨頭部方向に刺入することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1はこの発明のアングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨上面図、図2は同大腿骨前面図である。アングルガイド1は、位置決めピン2とT字部材3とロッド4とガイド保持アーム5とピンガイド部材6よりなる。T字部材3は、骨頭7の形状に適合する所定長さの脚部3aに位置決めピン2を収納する空洞3bを穿設し、断面正方形状の頭部筒体3cには断面正方形のロッド4を摺動自在に収納する。
【0011】
ロッド4は合成樹脂製等のX線透過材よりなり、末端にねじ4aを螺着してガイド保持アーム5の基部5aを固着する。基部5aより立ち上がる軸体5bの先端には断面長方形の筒体5cを設け、これに偏平なピンガイド部材6を摺動自在に保持する。
【0012】
ピンガイド部材6の前端に形成する斜面6aは、ピン挿通孔6bの軸方向に対し135°であって、表面に図示しない滑り止め用の凹凸を設ける。このピン挿通孔6bに沿ってガイドピン8を刺入する。
【0013】
アングルガイド1をセットする場合には、骨折を整復し、透視下で骨頭7の前面よりその中心に直径2mm程度の位置決めピン2を刺入する。次にロッド4を挿通するT字部材3の脚部3aをこれを軸として取り付け、その先端を骨頭7に当接する。
【0014】
ピンガイド部材6の斜面6aが骨幹部上部9に当接するようロッド4を回動しながら頭部筒体3cに対してスライドさせると、ガイドピン8は自動的に大腿骨外側より大腿骨頭に向けて一定の角度に刺入できるようになるので、透視下にガイドピン8を大腿骨頭軟骨下骨のレベルまで挿入する。なおこのガイドピン8を利用してリーミングを行い、メインスクリューを取り付ける。
【0015】
図1の二点鎖線で示すように小なる骨頭17の場合には脚部長さの長いT字部材13に交換する。大なる骨頭7の直径をφ50mm程度、小なる骨頭17の直径をφ40mm程度とすると、脚部3aの長さは5mm程度異なるものとすればよい。なおピンガイド部材6に設ける複数のピン挿通孔6bを利用して複数のガイドピン8を並行に刺入することができ、不安定型骨折に複数のスクリューを挿入する場合にも適応可能となる。ガイドピン8の刺入はヒップスクリューの手術に共通かつ基本となる手技であり、本発明は様々な機種のヒップスクリューに使用が可能である。
【0016】
以上説明したような本発明のアングルガイドを用いると、単に手技が容易になるばかりでなく、牽引手術台が不要になり、手術時間ならびに患者の手術室在室時間が短縮し、医療スタッフの準備や後片付けの時間や労力が軽減され、滅菌布などのリネン類も節約され、さらに牽引手術台に乗ることによる患者の精神的、肉体的苦痛を軽減するなどの数々の利点が挙げられる。
【0017】
又、レントゲン技師によるレントゲン透視装置の術中操作も不要となり、これが結果として人件費や光熱費の節約につながり、医療機関にとってのメリットも大きくなる。さらに、以前は保存的治療を余儀なくされていた超高齢者などの患者も手技が容易かつ簡便になることにより、手術及び早期リハビリを受けることが可能になるケースも増えるものと思われる。今後、医療の分野における経済環境がますます厳しくなり、手術リスクの高い高齢者の骨折が増加する中で、本発明のアングルガイドの用途ならびに存在意義は、ますます高まるものと思われる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のアングルガイドは、骨頭に刺入する位置決めピンに取り付けロッドを挿通するT字部材と、ロッド末端に固着するガイド保持アームが保持しガイドピン挿通するピンガイド部材を有するので、レントゲン透視装置を正面方向に固定したまま、自動的に正面方向で一定の角度に、又側面方向でほぼ骨頭の中心の位置にガイドピンを刺入することができる。これにより手技が容易かつ簡便になるばかりでなく、術者ならびに医療スタッフのX線の被曝量をできるだけ少なくできる。請求項2記載のアングルガイドは、脚部長さの異なる複数のT字部材を備えるので、骨頭形状に相違があってもピンガイド部材を大腿骨の外側面中心軸に合せて配設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨上面図である。
【図2】アングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨前面図である。
【図3】従来のアングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨前面図である。
【符号の説明】
1 アングルガイド
2 位置決めピン
3 T字部材
3a 脚部
3c 頭部筒体
4 ロッド
5 ガイド保持アーム
5c 筒体
6 ピンガイド部材
7 骨頭
8 ガイドピン
9 骨幹部上部
【発明の属する技術分野】
この発明は、大腿骨頸部が骨折した場合にラグスクリューを骨幹部上部から骨頭部方向に挿入する際、これに先行して刺入するガイドピン用のアングルガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】
大腿骨頸部骨折の整復及び骨折部位の固定を行う場合には、プレートとこれを挿通する複数本のスクリューからなる内固定部材を用いて骨接合の治療を行っている。内固定部材を取り付ける際には、先ず骨折を整復し、X線の透視下にアングルガイドを用いて、スクリューホールを作成するためのガイドピンを頸部から骨頭に向かって大腿骨骨頭軟骨下骨のレベルまで刺入する。このスクリューを挿入するための軸となるべきガイドピンを適正な角度ならび位置に刺入することは手術の結果の成否を左右する非常に重要なポイントであるので、従来このガイドピンを刺入するにあたり、手術患者を牽引手術台に乗せて固定し、レントゲン透視装置を正面方向及び側面方向に繰り返し移動してガイドピンの位置を確認しなければならなかった。
【0003】
ここで従来のアングルガイドを図3に示す。従来のアングルガイド101は、骨幹部上部102に当接する曲面を裏面に有するプレート103とこれを保持するためのハンドル104からなり、プレート103には表面から裏面に向ってガイドホールが上下二段穿設してあり、下方をメインスクリューホール104、上方をサブスクリューホール105としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のアングルガイド101を用いてガイドピンを刺入する場合には、しばしば側面像の確認が困難であったりしたため、一回の試みで確実に、しかも短時間で作業を完了することはなかなか困難であった。又操作を繰り返し行なうことにより術者ならびに医療スタッフのレントゲン被曝量の増大を招く問題があった。
【0005】
この発明は、従来のアングルガイドが有する上記問題点を解消すべくなされたものであり、レントゲン透視装置を正面方向に固定したまま、自動的に正面方向で一定の角度に、又側面方向でほぼ骨頭の中心の位置にガイドピンを刺入することができ、X線の被曝量をできるだけ少なくできるアングルガイドを提供することを目的としている。又骨頭形状に差異があっても確実に所要部位に刺入できるアングルガイドを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明のアングルガイドは、前面より骨頭中心に向って刺入する位置決めピンと、先端より位置決めピンを嵌挿する脚部とこれに直交する頭部筒体からなるT字部材と、この頭部筒体に挿通して大腿骨と平行に配置するX線透過材からなるロッドと、このロッド末端に固着してT字部材脚部と平行に突設し先端に筒体を設けるガイド保持アームと、この筒体に挿着してガイドピン挿通孔を貫通し前端に骨幹部上部に当接する斜面を有するピンガイド部材を有することを特徴とするものである。
【0007】
位置決めピンはT字部材の脚部に設ける空洞に収納し得る長さで、透視下で骨頭前面よりその中心に向って予め刺入しておき、これを収納する脚部はその先端を骨頭に当接する。ロッドはT字部材の頭部筒体に対しスライド可能であり、その末端に固着するガイド保持アームを大腿骨体に接離可能とする。
【0008】
ピンガイド部材は前端に斜面を形成する偏平な略直方体状であって、その後端より前端に向ってピン挿通孔を穿設する。この挿通孔は複数段設け、適宜選択的に使用するものでもよい。なお前端の斜面角度は挿通孔の軸方向に対し135°とするのが望ましい。これによりガイドピンは自動的に大腿骨外側より大腿骨頭に向けて一定の角度で刺入可能となる。又ピンガイド部材はガイド保持アームの筒体内を前後方向に移動可能とする。なおピンガイド部材はロッドと所定間隔離れた位置、即ちガイド保持アームに規定される位置にあるので、これを大腿骨の外側面中心軸に合せて配設するためには、骨頭の半径にT字部材で規定される長さを加えたものがガイド保持アームで規定される長さと等しくならねばならない。具体的にはガイド保持アームの挿通孔の位置までの長さを、T字部材の脚部長さに比べほぼ骨頭の半径分だけ長く設計する。このように設計することでガイドピンは側面像をレントゲン透視装置にて確認することなしに側面像においてほぼ骨頭の中心に刺入することができる。
【0009】
請求項2記載のアングルガイドは、骨頭形状に合わせて交換可能な脚部長さの異なる複数のT字部材を備えることを特徴とするものである。骨頭が小なる場合には脚部長さの長いT字部材を用い、大なる場合には脚部の短いものを使用すれば、骨頭形状が異なっても常にガイドピンを大腿骨の外側面中心軸に沿って骨幹部上部から骨頭部方向に刺入することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1はこの発明のアングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨上面図、図2は同大腿骨前面図である。アングルガイド1は、位置決めピン2とT字部材3とロッド4とガイド保持アーム5とピンガイド部材6よりなる。T字部材3は、骨頭7の形状に適合する所定長さの脚部3aに位置決めピン2を収納する空洞3bを穿設し、断面正方形状の頭部筒体3cには断面正方形のロッド4を摺動自在に収納する。
【0011】
ロッド4は合成樹脂製等のX線透過材よりなり、末端にねじ4aを螺着してガイド保持アーム5の基部5aを固着する。基部5aより立ち上がる軸体5bの先端には断面長方形の筒体5cを設け、これに偏平なピンガイド部材6を摺動自在に保持する。
【0012】
ピンガイド部材6の前端に形成する斜面6aは、ピン挿通孔6bの軸方向に対し135°であって、表面に図示しない滑り止め用の凹凸を設ける。このピン挿通孔6bに沿ってガイドピン8を刺入する。
【0013】
アングルガイド1をセットする場合には、骨折を整復し、透視下で骨頭7の前面よりその中心に直径2mm程度の位置決めピン2を刺入する。次にロッド4を挿通するT字部材3の脚部3aをこれを軸として取り付け、その先端を骨頭7に当接する。
【0014】
ピンガイド部材6の斜面6aが骨幹部上部9に当接するようロッド4を回動しながら頭部筒体3cに対してスライドさせると、ガイドピン8は自動的に大腿骨外側より大腿骨頭に向けて一定の角度に刺入できるようになるので、透視下にガイドピン8を大腿骨頭軟骨下骨のレベルまで挿入する。なおこのガイドピン8を利用してリーミングを行い、メインスクリューを取り付ける。
【0015】
図1の二点鎖線で示すように小なる骨頭17の場合には脚部長さの長いT字部材13に交換する。大なる骨頭7の直径をφ50mm程度、小なる骨頭17の直径をφ40mm程度とすると、脚部3aの長さは5mm程度異なるものとすればよい。なおピンガイド部材6に設ける複数のピン挿通孔6bを利用して複数のガイドピン8を並行に刺入することができ、不安定型骨折に複数のスクリューを挿入する場合にも適応可能となる。ガイドピン8の刺入はヒップスクリューの手術に共通かつ基本となる手技であり、本発明は様々な機種のヒップスクリューに使用が可能である。
【0016】
以上説明したような本発明のアングルガイドを用いると、単に手技が容易になるばかりでなく、牽引手術台が不要になり、手術時間ならびに患者の手術室在室時間が短縮し、医療スタッフの準備や後片付けの時間や労力が軽減され、滅菌布などのリネン類も節約され、さらに牽引手術台に乗ることによる患者の精神的、肉体的苦痛を軽減するなどの数々の利点が挙げられる。
【0017】
又、レントゲン技師によるレントゲン透視装置の術中操作も不要となり、これが結果として人件費や光熱費の節約につながり、医療機関にとってのメリットも大きくなる。さらに、以前は保存的治療を余儀なくされていた超高齢者などの患者も手技が容易かつ簡便になることにより、手術及び早期リハビリを受けることが可能になるケースも増えるものと思われる。今後、医療の分野における経済環境がますます厳しくなり、手術リスクの高い高齢者の骨折が増加する中で、本発明のアングルガイドの用途ならびに存在意義は、ますます高まるものと思われる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のアングルガイドは、骨頭に刺入する位置決めピンに取り付けロッドを挿通するT字部材と、ロッド末端に固着するガイド保持アームが保持しガイドピン挿通するピンガイド部材を有するので、レントゲン透視装置を正面方向に固定したまま、自動的に正面方向で一定の角度に、又側面方向でほぼ骨頭の中心の位置にガイドピンを刺入することができる。これにより手技が容易かつ簡便になるばかりでなく、術者ならびに医療スタッフのX線の被曝量をできるだけ少なくできる。請求項2記載のアングルガイドは、脚部長さの異なる複数のT字部材を備えるので、骨頭形状に相違があってもピンガイド部材を大腿骨の外側面中心軸に合せて配設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨上面図である。
【図2】アングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨前面図である。
【図3】従来のアングルガイドを使用する骨折治療時の大腿骨前面図である。
【符号の説明】
1 アングルガイド
2 位置決めピン
3 T字部材
3a 脚部
3c 頭部筒体
4 ロッド
5 ガイド保持アーム
5c 筒体
6 ピンガイド部材
7 骨頭
8 ガイドピン
9 骨幹部上部
Claims (2)
- 大腿骨頸部骨折治療用内固定部材のラグスクリュー用ガイドピンを骨幹部上部から骨頭部方向に挿入する際に用いるアングルガイドにおいて、前面より骨頭中心に向って刺入する位置決めピンと、先端より位置決めピンを嵌挿する脚部とこれに直交する頭部筒体からなるT字部材と、この頭部筒体に挿通して大腿骨と平行に配置するX線透過材からなるロッドと、このロッド末端に固着してT字部材脚部と平行に突設し先端に筒体を設けるガイド保持アームと、この筒体に挿着してガイドピン挿通孔を貫通し前端に骨幹部上部に当接する斜面を有するピンガイド部材を有することを特徴とするアングルガイド。
- 骨頭形状に合わせて交換可能な脚部長さの異なる複数のT字部材を備えることを特徴とする請求項1記載のアングルガイド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262464A JP2004097447A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | ガイドピン挿入用のアングルガイド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262464A JP2004097447A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | ガイドピン挿入用のアングルガイド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004097447A true JP2004097447A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32262506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002262464A Pending JP2004097447A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | ガイドピン挿入用のアングルガイド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004097447A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104665916A (zh) * | 2015-02-15 | 2015-06-03 | 陆爱清 | 髓内钉进针角度调节器 |
CN110074855A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-08-02 | 嘉兴市第二医院 | 一种股骨颈空心钉经皮植入导板 |
-
2002
- 2002-09-09 JP JP2002262464A patent/JP2004097447A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104665916A (zh) * | 2015-02-15 | 2015-06-03 | 陆爱清 | 髓内钉进针角度调节器 |
CN110074855A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-08-02 | 嘉兴市第二医院 | 一种股骨颈空心钉经皮植入导板 |
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