JP2004097415A - サンダル展示用足型およびサンダルの展示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多様な形状のサンダルに適合でき、展示効果に優れたサンダル展示用足型および展示方法を提供する。
【解決手段】サンダル用足型の長さ方向の中間位置に蛇腹構造を設け、足型の長さ方向に自然な傾きを自在に設定できるようにすることにより、上記問題点を解決した。サンダル展示用足型は、可撓性材料からなり、足の土踏まずに対応する部位の近傍に、蛇腹構造を足型の長さ方向に設けた。さらに、足型の指の付け根部の近傍に、足型構造の一部として、足型の長さ方向に第2の蛇腹構造を設けることもできる。これら蛇腹構造の足型の甲部側または裏部側を、選択的に収縮または伸張させることにより、蛇腹構造部において足型の長さ方向における上下方向の傾きを付与、調整することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】サンダル用足型の長さ方向の中間位置に蛇腹構造を設け、足型の長さ方向に自然な傾きを自在に設定できるようにすることにより、上記問題点を解決した。サンダル展示用足型は、可撓性材料からなり、足の土踏まずに対応する部位の近傍に、蛇腹構造を足型の長さ方向に設けた。さらに、足型の指の付け根部の近傍に、足型構造の一部として、足型の長さ方向に第2の蛇腹構造を設けることもできる。これら蛇腹構造の足型の甲部側または裏部側を、選択的に収縮または伸張させることにより、蛇腹構造部において足型の長さ方向における上下方向の傾きを付与、調整することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンダル展示用足型およびサンダルの展示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
サンダル、特に女性用のサンダルは、その販売に際してショーウインド、ショーケース、棚等に展示されるが、甲を覆う紐やバンドがへたり見映えの悪いことがあり、また、へたらない場合であっても商品価値を高めるべく更なる展示効果の改善が待たれるところである。
【0003】
この改善方法として、人間の足型にサンダルを履かせて展示することが考えられる。いわば洋服におけるマネキンであり、サンダルを履いた時の見映え、立体感などを自然に表現することができ、販売者においては顧客に商品のコンセプト、魅力をアピールする事ができ、一方、顧客においては履いた時の感じをイメージしやすく、購入に際しても安心感が得られる。
【0004】
しかしながらサンダルにおいては、ローファーと呼ばれるヒールの低いものから、パンプスと呼ばれる比較的ヒールの高いもの等、ヒールの高さは様々である。そこで、1種類の足型のみを用意し、これに種々の形のサンダルを履かせて展示すると、ヒール高さによっては不自然な感じが否めない。足型はプラスチックなどで作られ変形しないのに対し、実際の人間の足はヒールの高さに馴染んで足が微妙に変化するためである。したがって、不自然な形状の足型を使用すると、場合によっては却ってサンダルのもつ商品イメージに悪影響を与えることもある。
【0005】
サンダルのヒール高さに合わせて異なる複数種類の足型を用意して展示することも考えられるが、それでは、コストの上昇を招くのは勿論のこと、足型の管理、保管、展示品が変わる度の取り替えの手間など、作業が煩雑となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、多様な形状のサンダルに適合でき、展示効果に優れたサンダル展示用足型および展示方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、サンダル用足型の長さ方向の中間位置に蛇腹構造を設け、足型の長さ方向に自然な傾きを自在に設定できるようにすることにより、上記問題点を解決した。
【0008】
すなわち、本発明のサンダル展示用足型は、可撓性材料からなり、足の土踏まずに対応する部位の近傍に、蛇腹構造を足型の長さ方向に設けたことを特徴とする。
さらに、足型の指の付け根部の近傍に、足型構造の一部として、足型の長さ方向に第2の蛇腹構造を設けることもできる。
【0009】
これら蛇腹構造の足型の甲部側または裏部側を、選択的に収縮または伸張させることにより、蛇腹構造部において足型の長さ方向における上下方向の傾きを付与、調整することができる。
【0010】
また、上記サンダル展示用足型の指先の爪部にマニキュアを塗布し、サンダルを履かせて展示することにより、サンダルの展示効果を高めることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のサンダル展示用足型11(以下、単に足型11と呼ぶ場合もある)をサンダル41に装着させた状態で示す斜視図であり、サンダル41の展示状態を示す。図2および図3はこの側面図を示すものであり、図2はヒール43が低いローファータイプのサンダル41を履かせた(装着した)場合の側面図であり、図3はヒール43が高いパンプスタイプのサンダル41を履かせた場合について示す側面図である。45は、サンダル41の紐を示す。
【0012】
後にも詳述するが、図2と図3では展示するサンダル41のヒール43の高さが異なるにも拘らず、同一の足型11がサンダル41に自然にフィットし、違和感がなく、顧客が自分でサンダル41を履いた際の見た目を実感することができる。同一の足型11が、ヒール高さの異なるサンダル41にフィットする理由については、次項以下で詳述する。
【0013】
さらに、足型11の爪部19にはマニキュア51が塗布されており、より一層、実際に履いた時の見た目を想像することができる。これは、展示物としてのサンダル41の展示効果・商品価値を高めるものであり、サンダル41の顧客吸引力を向上させるものである。
【0014】
図4および図5は、共に本発明の実施例の足型11を示す断面図である。これらは、同一の足型11を示し、図4が変形前の初期状態(通常状態)を示し、図5は、図4の足型11の形状を変形させた状態を示す断面図である。
【0015】
これら図4および図5に示すように、足型11は、内部が空洞であり、プラスチック等の成形品などとして製造することができる。素材は特に限定されないが、蛇腹構造13,15を有することから、ヒンジ特性(曲げ・戻りに対す耐性、強度)に優れたポリプロピレンなどの合成樹脂が好ましい。
【0016】
足型11には、図1からも判るように人間の足を模した外形形状を有し、外観的にも蛇腹構造13,15を有する以外は人間の足の外観と変わるところはない。
足型11は、人間の足の土踏まずに位置的に対応する足型11の土踏まず部25の近傍、および指部27の付け根部の近傍において形成された、複数の条17からなる蛇腹13、第2の蛇腹15が形成されている。
【0017】
条17とは、図6に示すように、蛇腹構造を構成する山部17aと谷部17bとの繰返し単位を指す。
【0018】
蛇腹13、第2の蛇腹15における条17の数は、特に限定されないが、足型11の変形能力および足型11としての基本的な形の維持能力の観点から1〜6程度が好適であり、好ましくは2〜4である。条17の数は、山部17aの数をもってカウントされる。蛇腹は、複数の条17からなることが望ましい。
【0019】
図4は標準状態(初期状態)を示し、ヒールが比較的低いサンダル41(ローファー)に装着させることを前提としている。蛇腹13、第2の蛇腹15は条17が均等に伸張した状態にある。
図6は、図4に矢印でAまたはBとして示した伸張状態の蛇腹13または第2の蛇腹15の、一部省略拡大断面図である。蛇腹13(第2の蛇腹15)は、条17を形成する山部17aと谷部17bとの繰返し単位から構成され、伸張状態においては、隣り合う山部17a同士、および隣り合う谷部17b同士は、それぞれ離間している。図6は、2つの条17から構成される蛇腹13(15)を示している。
【0020】
この図4に示した足型11をローファータイプのサンダル41に装着した状態を示すのが図2である。人間がローファータイプのサンダルを履いた時の足の形態が足型11により忠実に再現されているので、サンダル41履かせた状態での違和感が無く、見た目が良好である。また、顧客は自分がサンダルを履いた状態を容易に想像することができ、顧客の購買意欲をそそることができる。
【0021】
なお、本明細書において、以下しばらくの間、文章による説明および図示の便宜上、本明細書において「標準状態」あるいは「初期状態」とは、蛇腹13および第2の蛇腹15が長さ方向に亘って均等に伸張した状態を指す。
【0022】
よりヒールが高いパンプスタイプのサンダル41の足型として、図4に示した足型を使用する場合は、図5に示すように、図4に示した初期状態の足型11の蛇腹13の足の裏部23側に当たる部分の条17を選択的に収縮させる(蛇腹13の足の甲部21に当たる部分では蛇腹13は伸張状態を保ったままである)。図7は、図5に矢印でCとして示した状態の蛇腹13一部省略拡大断面図である。蛇腹13は、条17を形成する山部17aと谷部17bとの繰返し単位から構成され、足型11の甲部21側においては蛇腹13は伸張状態を保ち、隣り合う山部17a同士、および隣り合う17b同士は、それぞれ離間している。一方、足型11の裏部23側においては、蛇腹13が伸張状態から収縮状態に変形しており、隣り合う山部17a同士、および隣り合う谷部17bは、それぞれ密着している。
【0023】
この結果、足型11の蛇腹13で、足型11の長さ方向に傾きが付与され、形状が変化して、図4に示した矢印α方向に足型11の踵部が上方に持ち上げられるように変形し、図5の状態となる。この図5の形態の足型11をパンプスタイプのサンダル41に装着した状態を示すのが図3である。足型11は、人間がパンプスタイプのヒールが高いサンダル41を履いた状態(踵が持ち上げられた状態)の形状に変形している。したがって、この足型11を装着したパンプスタイプのサンダル41は極めて自然に見え違和感がなく、優れた展示効果を発揮する。
【0024】
また、人間の足の踵がヒールにより持ち上げられると、足の指先は若干上側に持ち上げられる。そこで、足型11の指部27の付け根の近傍に設けられた第2の蛇腹15を、条17が第2の蛇腹15の長さ方向で均等に伸張した状態から、第2の蛇腹15の甲部21側で条17を選択的に収縮させる(第2の蛇腹15の足の裏部23に当たる部分は伸張状態を保ったままである)。この結果、足型11の形状は、人間がヒールの高いサンダル41を履いた状態にさらに近付き、一層自然な外観を呈する。
【0025】
このように、本発明では1つのサンダル装着用の足型11を用い、足型11に形成された蛇腹13あるいは更に第2の蛇腹15を変形させて足型11を変えることにより、異なるヒール高さのサンダル41に対応することができる。
【0026】
以上の説明では、足型11の長さ方向に1つあるいは独立した2つの蛇腹を設ける事を示したが、蛇腹の数はこれに限定させず、足型11の長さ方向に独立した3つ以上の蛇腹を設けてもよい。
【0027】
また、上記の記述では、図4に示した比較的低いヒールのサンダル用の足型の場合であって、蛇腹13が均等な伸張状態にある場合を、足型11の標準状態ないしは初期状態として説明したが、これは説明および蛇腹構造の図示の便宜上にすぎない。たとえば、上記図5に示したような高いヒールのサンダルに適合した状態を標準状態ないしは初期状態とすることもできる。この場合は、ローファーのような低いヒールのサンダルに適した足型形状に変形する時は、人間の足の土踏まずに対応する部位の近傍で、足型11中の一部を構成するように設けられた蛇腹13の、足の甲部21側に当たる部分の条17を選択的に収縮させて、足型11の長さ方向における上下方向の傾きを小さくすればよい(蛇腹13の足の裏部21に当たる部分の条17は伸張状態を保ったままである)。なお、本発明の足型11をサンダル41に装着して展示する場合、足型11の裏部23は外観上見えないので、足型11においては、土踏まずを忠実に再現する必要は、必ずしもない(足型11の裏部23は、扁平であってもよい)。
【0028】
さらに、図4に示した比較的低いヒールの低い場合の足型を標準状態ないしは初期状態とした場合であっても、より低いヒールのサンダルに対応した足型として使用する場合は、上記と同様に、人間の足の土踏まずに対応する部位の足型11の近傍に設けられた蛇腹13の、足の甲部21側に当たる部分の条31を選択的に収縮させて、足型11の長さ方向における上下方向の傾きを小さくすればよい(蛇腹13の足の裏部23に当たる部分の条31は伸張状態を保ったままである)。
【0029】
また、蛇腹構造が収縮状態にある場合を、初期状態ないしは標準状態と考えることもできる。この場合は、装着するサンダルの形状(主としてヒール高さ)に応じて、足型11の甲部21側または裏部23側において、選択的に蛇腹を伸張状態とすればよい。
足型は外観が大切であるので、目立つ部分である足型の甲部における蛇腹が主として伸縮状態となるように運用することも考えられる。
また、足型11の甲部21側にしろ裏部23側にしろ、すべての条17を均等に離間させたり、密着させる必要はない。一部の条17のみを離間させたり密着させることにより、いわば蛇腹の半伸張状態ないし半収縮状態とし、蛇腹により足型に付与される傾きの大きさを制御する事もできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、サンダル展示用足型において、足型の長さ方向の一部に複数の条からなる蛇腹構造を形成し、この蛇腹構造の足型の甲部側または裏部側の条を選択的に収縮または伸張させて、足型の長さ方向における上下方向の角度を調整することにより、サンダルのヒールの高さに適合させて足型を変形させることができる。
【0031】
したがって、ローファーのようなヒールの低いサンダルに本発明の足型を装着して展示する場合であっても、また、パンプスのようなヒールの高いサンダルを履かせて展示する場合であっても、1つの足型を用意するだけで、サンダルの形に合わせて、サンダルを履いた時の人間の足の形に模して足型を自在に変形することができ、違和感のない自然な外観が得られ、サンダルが本来具えている美観を十二分に演出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のサンダル展示用足型を、サンダルに装着した状態で示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例のサンダル展示用足型を、サンダルに装着した状態で示す側面図である。
【図3】本発明の実施例のサンダル展示用足型を、サンダルに装着した状態で示す側面図である。
【図4】図2示した本発明の実施例のサンダル展示用足型の断面図である。
【図5】図2に示した本発明の実施例のサンダル展示用足型を変形させ、長さ方向に傾きを持たせた状態で示す、図3の足型の断面図である。
【図6】図4にA部またはB部として示した蛇腹13(15)の一部省略拡大断面図である。
【図7】図5にC部として示した蛇腹13の一部省略拡大断面図である。
【符号の説明】
11 (サンダル展示用)足型
13 蛇腹
15 第2の蛇腹
17 条
17a 山部
17b 谷部
19 爪
21 甲部
23 裏部
25 土踏まず部
27 指部
31 条
41 サンダル
43 ヒール
45 紐
51 マニキュア
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンダル展示用足型およびサンダルの展示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
サンダル、特に女性用のサンダルは、その販売に際してショーウインド、ショーケース、棚等に展示されるが、甲を覆う紐やバンドがへたり見映えの悪いことがあり、また、へたらない場合であっても商品価値を高めるべく更なる展示効果の改善が待たれるところである。
【0003】
この改善方法として、人間の足型にサンダルを履かせて展示することが考えられる。いわば洋服におけるマネキンであり、サンダルを履いた時の見映え、立体感などを自然に表現することができ、販売者においては顧客に商品のコンセプト、魅力をアピールする事ができ、一方、顧客においては履いた時の感じをイメージしやすく、購入に際しても安心感が得られる。
【0004】
しかしながらサンダルにおいては、ローファーと呼ばれるヒールの低いものから、パンプスと呼ばれる比較的ヒールの高いもの等、ヒールの高さは様々である。そこで、1種類の足型のみを用意し、これに種々の形のサンダルを履かせて展示すると、ヒール高さによっては不自然な感じが否めない。足型はプラスチックなどで作られ変形しないのに対し、実際の人間の足はヒールの高さに馴染んで足が微妙に変化するためである。したがって、不自然な形状の足型を使用すると、場合によっては却ってサンダルのもつ商品イメージに悪影響を与えることもある。
【0005】
サンダルのヒール高さに合わせて異なる複数種類の足型を用意して展示することも考えられるが、それでは、コストの上昇を招くのは勿論のこと、足型の管理、保管、展示品が変わる度の取り替えの手間など、作業が煩雑となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、多様な形状のサンダルに適合でき、展示効果に優れたサンダル展示用足型および展示方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、サンダル用足型の長さ方向の中間位置に蛇腹構造を設け、足型の長さ方向に自然な傾きを自在に設定できるようにすることにより、上記問題点を解決した。
【0008】
すなわち、本発明のサンダル展示用足型は、可撓性材料からなり、足の土踏まずに対応する部位の近傍に、蛇腹構造を足型の長さ方向に設けたことを特徴とする。
さらに、足型の指の付け根部の近傍に、足型構造の一部として、足型の長さ方向に第2の蛇腹構造を設けることもできる。
【0009】
これら蛇腹構造の足型の甲部側または裏部側を、選択的に収縮または伸張させることにより、蛇腹構造部において足型の長さ方向における上下方向の傾きを付与、調整することができる。
【0010】
また、上記サンダル展示用足型の指先の爪部にマニキュアを塗布し、サンダルを履かせて展示することにより、サンダルの展示効果を高めることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のサンダル展示用足型11(以下、単に足型11と呼ぶ場合もある)をサンダル41に装着させた状態で示す斜視図であり、サンダル41の展示状態を示す。図2および図3はこの側面図を示すものであり、図2はヒール43が低いローファータイプのサンダル41を履かせた(装着した)場合の側面図であり、図3はヒール43が高いパンプスタイプのサンダル41を履かせた場合について示す側面図である。45は、サンダル41の紐を示す。
【0012】
後にも詳述するが、図2と図3では展示するサンダル41のヒール43の高さが異なるにも拘らず、同一の足型11がサンダル41に自然にフィットし、違和感がなく、顧客が自分でサンダル41を履いた際の見た目を実感することができる。同一の足型11が、ヒール高さの異なるサンダル41にフィットする理由については、次項以下で詳述する。
【0013】
さらに、足型11の爪部19にはマニキュア51が塗布されており、より一層、実際に履いた時の見た目を想像することができる。これは、展示物としてのサンダル41の展示効果・商品価値を高めるものであり、サンダル41の顧客吸引力を向上させるものである。
【0014】
図4および図5は、共に本発明の実施例の足型11を示す断面図である。これらは、同一の足型11を示し、図4が変形前の初期状態(通常状態)を示し、図5は、図4の足型11の形状を変形させた状態を示す断面図である。
【0015】
これら図4および図5に示すように、足型11は、内部が空洞であり、プラスチック等の成形品などとして製造することができる。素材は特に限定されないが、蛇腹構造13,15を有することから、ヒンジ特性(曲げ・戻りに対す耐性、強度)に優れたポリプロピレンなどの合成樹脂が好ましい。
【0016】
足型11には、図1からも判るように人間の足を模した外形形状を有し、外観的にも蛇腹構造13,15を有する以外は人間の足の外観と変わるところはない。
足型11は、人間の足の土踏まずに位置的に対応する足型11の土踏まず部25の近傍、および指部27の付け根部の近傍において形成された、複数の条17からなる蛇腹13、第2の蛇腹15が形成されている。
【0017】
条17とは、図6に示すように、蛇腹構造を構成する山部17aと谷部17bとの繰返し単位を指す。
【0018】
蛇腹13、第2の蛇腹15における条17の数は、特に限定されないが、足型11の変形能力および足型11としての基本的な形の維持能力の観点から1〜6程度が好適であり、好ましくは2〜4である。条17の数は、山部17aの数をもってカウントされる。蛇腹は、複数の条17からなることが望ましい。
【0019】
図4は標準状態(初期状態)を示し、ヒールが比較的低いサンダル41(ローファー)に装着させることを前提としている。蛇腹13、第2の蛇腹15は条17が均等に伸張した状態にある。
図6は、図4に矢印でAまたはBとして示した伸張状態の蛇腹13または第2の蛇腹15の、一部省略拡大断面図である。蛇腹13(第2の蛇腹15)は、条17を形成する山部17aと谷部17bとの繰返し単位から構成され、伸張状態においては、隣り合う山部17a同士、および隣り合う谷部17b同士は、それぞれ離間している。図6は、2つの条17から構成される蛇腹13(15)を示している。
【0020】
この図4に示した足型11をローファータイプのサンダル41に装着した状態を示すのが図2である。人間がローファータイプのサンダルを履いた時の足の形態が足型11により忠実に再現されているので、サンダル41履かせた状態での違和感が無く、見た目が良好である。また、顧客は自分がサンダルを履いた状態を容易に想像することができ、顧客の購買意欲をそそることができる。
【0021】
なお、本明細書において、以下しばらくの間、文章による説明および図示の便宜上、本明細書において「標準状態」あるいは「初期状態」とは、蛇腹13および第2の蛇腹15が長さ方向に亘って均等に伸張した状態を指す。
【0022】
よりヒールが高いパンプスタイプのサンダル41の足型として、図4に示した足型を使用する場合は、図5に示すように、図4に示した初期状態の足型11の蛇腹13の足の裏部23側に当たる部分の条17を選択的に収縮させる(蛇腹13の足の甲部21に当たる部分では蛇腹13は伸張状態を保ったままである)。図7は、図5に矢印でCとして示した状態の蛇腹13一部省略拡大断面図である。蛇腹13は、条17を形成する山部17aと谷部17bとの繰返し単位から構成され、足型11の甲部21側においては蛇腹13は伸張状態を保ち、隣り合う山部17a同士、および隣り合う17b同士は、それぞれ離間している。一方、足型11の裏部23側においては、蛇腹13が伸張状態から収縮状態に変形しており、隣り合う山部17a同士、および隣り合う谷部17bは、それぞれ密着している。
【0023】
この結果、足型11の蛇腹13で、足型11の長さ方向に傾きが付与され、形状が変化して、図4に示した矢印α方向に足型11の踵部が上方に持ち上げられるように変形し、図5の状態となる。この図5の形態の足型11をパンプスタイプのサンダル41に装着した状態を示すのが図3である。足型11は、人間がパンプスタイプのヒールが高いサンダル41を履いた状態(踵が持ち上げられた状態)の形状に変形している。したがって、この足型11を装着したパンプスタイプのサンダル41は極めて自然に見え違和感がなく、優れた展示効果を発揮する。
【0024】
また、人間の足の踵がヒールにより持ち上げられると、足の指先は若干上側に持ち上げられる。そこで、足型11の指部27の付け根の近傍に設けられた第2の蛇腹15を、条17が第2の蛇腹15の長さ方向で均等に伸張した状態から、第2の蛇腹15の甲部21側で条17を選択的に収縮させる(第2の蛇腹15の足の裏部23に当たる部分は伸張状態を保ったままである)。この結果、足型11の形状は、人間がヒールの高いサンダル41を履いた状態にさらに近付き、一層自然な外観を呈する。
【0025】
このように、本発明では1つのサンダル装着用の足型11を用い、足型11に形成された蛇腹13あるいは更に第2の蛇腹15を変形させて足型11を変えることにより、異なるヒール高さのサンダル41に対応することができる。
【0026】
以上の説明では、足型11の長さ方向に1つあるいは独立した2つの蛇腹を設ける事を示したが、蛇腹の数はこれに限定させず、足型11の長さ方向に独立した3つ以上の蛇腹を設けてもよい。
【0027】
また、上記の記述では、図4に示した比較的低いヒールのサンダル用の足型の場合であって、蛇腹13が均等な伸張状態にある場合を、足型11の標準状態ないしは初期状態として説明したが、これは説明および蛇腹構造の図示の便宜上にすぎない。たとえば、上記図5に示したような高いヒールのサンダルに適合した状態を標準状態ないしは初期状態とすることもできる。この場合は、ローファーのような低いヒールのサンダルに適した足型形状に変形する時は、人間の足の土踏まずに対応する部位の近傍で、足型11中の一部を構成するように設けられた蛇腹13の、足の甲部21側に当たる部分の条17を選択的に収縮させて、足型11の長さ方向における上下方向の傾きを小さくすればよい(蛇腹13の足の裏部21に当たる部分の条17は伸張状態を保ったままである)。なお、本発明の足型11をサンダル41に装着して展示する場合、足型11の裏部23は外観上見えないので、足型11においては、土踏まずを忠実に再現する必要は、必ずしもない(足型11の裏部23は、扁平であってもよい)。
【0028】
さらに、図4に示した比較的低いヒールの低い場合の足型を標準状態ないしは初期状態とした場合であっても、より低いヒールのサンダルに対応した足型として使用する場合は、上記と同様に、人間の足の土踏まずに対応する部位の足型11の近傍に設けられた蛇腹13の、足の甲部21側に当たる部分の条31を選択的に収縮させて、足型11の長さ方向における上下方向の傾きを小さくすればよい(蛇腹13の足の裏部23に当たる部分の条31は伸張状態を保ったままである)。
【0029】
また、蛇腹構造が収縮状態にある場合を、初期状態ないしは標準状態と考えることもできる。この場合は、装着するサンダルの形状(主としてヒール高さ)に応じて、足型11の甲部21側または裏部23側において、選択的に蛇腹を伸張状態とすればよい。
足型は外観が大切であるので、目立つ部分である足型の甲部における蛇腹が主として伸縮状態となるように運用することも考えられる。
また、足型11の甲部21側にしろ裏部23側にしろ、すべての条17を均等に離間させたり、密着させる必要はない。一部の条17のみを離間させたり密着させることにより、いわば蛇腹の半伸張状態ないし半収縮状態とし、蛇腹により足型に付与される傾きの大きさを制御する事もできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、サンダル展示用足型において、足型の長さ方向の一部に複数の条からなる蛇腹構造を形成し、この蛇腹構造の足型の甲部側または裏部側の条を選択的に収縮または伸張させて、足型の長さ方向における上下方向の角度を調整することにより、サンダルのヒールの高さに適合させて足型を変形させることができる。
【0031】
したがって、ローファーのようなヒールの低いサンダルに本発明の足型を装着して展示する場合であっても、また、パンプスのようなヒールの高いサンダルを履かせて展示する場合であっても、1つの足型を用意するだけで、サンダルの形に合わせて、サンダルを履いた時の人間の足の形に模して足型を自在に変形することができ、違和感のない自然な外観が得られ、サンダルが本来具えている美観を十二分に演出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のサンダル展示用足型を、サンダルに装着した状態で示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例のサンダル展示用足型を、サンダルに装着した状態で示す側面図である。
【図3】本発明の実施例のサンダル展示用足型を、サンダルに装着した状態で示す側面図である。
【図4】図2示した本発明の実施例のサンダル展示用足型の断面図である。
【図5】図2に示した本発明の実施例のサンダル展示用足型を変形させ、長さ方向に傾きを持たせた状態で示す、図3の足型の断面図である。
【図6】図4にA部またはB部として示した蛇腹13(15)の一部省略拡大断面図である。
【図7】図5にC部として示した蛇腹13の一部省略拡大断面図である。
【符号の説明】
11 (サンダル展示用)足型
13 蛇腹
15 第2の蛇腹
17 条
17a 山部
17b 谷部
19 爪
21 甲部
23 裏部
25 土踏まず部
27 指部
31 条
41 サンダル
43 ヒール
45 紐
51 マニキュア
Claims (4)
- 可撓性材料からなるサンダル展示用足型であって、足の土踏まずに対応する部位の近傍に、足型の構造の一部として、蛇腹構造を足型の長さ方向に設けたことを特徴とするサンダル展示用足型。
- さらに、足型の指の付け根部の近傍に、足型の構造の一部として、第2の蛇腹構造を足型の長さ方向に設けた請求項1に記載のサンダル展示用足型。
- 前記蛇腹構造の足型の甲部側または裏部側を、選択的に収縮または伸張させ、足型の長さ方向における上下方向の傾きを蛇腹構造部において付与、調整し、サンダルのヒール高さに対応させて足型を変形して使用する請求項1または2に記載のサンダル展示用足型。
- 請求項1、2または3のいずれか一項に記載のサンダル展示用足型の指先の爪部にマニキュアを塗布し、該足型にサンダルを装着して展示することを特徴とするサンダルの展示方法。
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---|---|---|---|
JP2002262146A JP2004097415A (ja) | 2002-09-06 | 2002-09-06 | サンダル展示用足型およびサンダルの展示方法 |
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ID=32262270
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190112915A (ko) * | 2018-03-27 | 2019-10-08 | 국립낙동강생물자원관 | 물옥잠 추출물을 이용한 항염증용 조성물 |
KR20200052855A (ko) * | 2018-11-07 | 2020-05-15 | 정현주 | 장식성과 편의성이 개선된 마네킹 신발 |
-
2002
- 2002-09-06 JP JP2002262146A patent/JP2004097415A/ja active Pending
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