JP2004096746A - ネットワーク提起情報伝達 - Google Patents

Abstract

【課題】ネットワークを膠着状態にさせないようにメッセージを効率的に送出するような方法及び装置を提供すること。
【解決手段】本発明は情報の伝達優先度及び利用可能な無線式リソースに基づいてネットワーク提起情報伝達を可能にするための方法及び装置を提供する。伝達しようとする情報の発信元は、情報の伝達優先度を指定する。ネットワークは、無線式インタフェースの利用度を監視し、その情報に対して割り当てられた伝達優先度に従ってその利用度が適当となった時点で情報を伝達する。
【選択図】図１

Description

　本発明は、全般的にはワイヤレス通信システムの分野に関し、さらに詳細には、ネットワーク要素からユーザ端末への情報の送信に関する。

　既存のワイヤレス・システムは、「プッシュ型サービス」と特定されるクラスのサービスをサポートしている。こうしたサービスでは、ユーザ端末からの情報の要求を受けることなしにユーザ端末に情報を「プッシュ（ｐｕｓｈ）」する、すなわち伝達する。プッシュ型サービスの一例としては広告がある。ローカルの事業者はローカル・ワイヤレス・プロバイダに対価を払ってユーザ端末に広告を定期的に送信させている。

　無線式リソースは、ワイヤレス通信システムにおいて最も制約が大きなリソースである。プッシュ型サービスの一部として送信される情報は、その他のワイヤレス・トラフィックと無線式リソースを奪い合わねばならない。したがって、大負荷システムでは、プッシュしたメッセージが妨害されたり、あるいはシステムが過負荷になったりすることが現実に起こり得る。

　プッシュ型サービスを介して伝達しようとする情報は、そのプッシュ型サービス情報が大負荷の期間中に送信されるとシステムリソースを必要以上に膠着状態にする（ｂｏｇ　ｄｏｗｎ）可能性がある。こうなると、遅延、メッセージの不達や損失呼を生じる可能性がある。

　したがって、一刻を争うメッセージでなければネットワークを膠着状態にさせないようにメッセージを効率的に送出するような方法及び装置が必要とされている。

　本発明は、１組の情報の発信元に対してネットワークが対象ユーザ端末に情報を伝達する際のネットワーク条件を指定できるようにした方法及び装置を提供する。本発明の例示的な一実施形態では、発信元はネットワーク提起情報伝達制御プロセッサを用いてセッションを開始する。このセッションの間に、発信元は、伝達しようとする情報、情報の優先度、並びに情報の有効期間を提供する。

　本発明の例示的な一実施形態では、ワイヤレス無線ネットワーク・インタフェースによって無線式リソースの利用度を計測する。得られた利用度を事前選択したトリガ点と比較し、さらに得られた負荷レベルをネットワーク提起情報伝達制御プロセッサに送信する。

　本発明の例示的な一実施形態では、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサは、各情報の伝達優先度を比較し、無線式負荷レベルが十分に低い場合にその情報を対象ユーザ端末に送信する。無線式リソースの利用度の如何によらず高優先度の情報は直ちに送信する。低優先度の情報は無線式リソース利用度がそれほど高くない場合に送信しており、このため優先度が低いネットワークによって無線伝送が閉塞されることがない。

　こうした仕組みによれば、情報発信元が情報の伝達優先度を指定できるので有利である。さらに、こうした仕組みによれば、ネットワークは、無線式リソースを連続して監視し、余剰のリソースが存在する場合に情報を対象ユーザ端末に送信することができる。

　図１は、本発明の例示的な一実施形態に従ったワイヤレス通信システム１００を表している。ワイヤレス通信システム１００は、ユーザ端末１１０及び１２０と、ワイヤレス通信ネットワーク１３０と、ネットワーク情報伝達制御プロセッサ１４０とを含む。ワイヤレス通信ネットワーク１３０は、無線ネットワーク・インタフェース１５０を含めワイヤレス通信を動作させかつ維持させるために必要な機能を備えている。ワイヤレス通信ネットワーク１３０は、アナログ式やディジタル式などよく知られた任意のテクノロジーに基づくことができる。

　ユーザ端末１１０及び１２０は、それぞれリンク１１１及び１２１を介して無線ネットワーク・インタフェースと結合させる。リンク１１１及び１２１は、１１０及び１２０などの複数のユーザ端末間に通信を提供する。ユーザ端末１１０及び１２０は、リンク１１１及び１２１と同様に、時分割多重アクセス（ＴＤＭＡ）や符号分割多重アクセス（ＣＤＭＡ）などよく知られた任意のテクノロジーに基づくことができる。図１では、明瞭にするため、通信ネットワーク要素１３０の単一ブロック、無線ネットワーク・インタフェース１５０、２つのユーザ端末１１０及び１２０、並びに単一のネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０のみを図示している。

　図１に示す実施形態では、ユーザ端末１１０及びユーザ端末１２０は通信ネットワーク１３０に結合しかつ通信ネットワーク１３０と通信している。実際のネットワークでは通信ネットワーク１３０には複数のユーザ端末が結合されていることを理解すべきである。図１に示すように、ユーザ端末１１０は通信ネットワーク１３０とリンク１１１を介して通信している。ユーザ端末１２０は通信ネットワーク１３０とリンク１２１を介して通信している。リンク１１１及び１２１は無線式リンクであり、またこれらは同じものとすることや異なるものとすることができる。

　図１に示す実施形態では、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０はリンク１４１を介して通信ネットワーク１３０と結合し、かつ通信ネットワーク１３０と通信している。リンク１４１は、ディジタル式、アナログ式、ワイヤレス式、有線式など周知の任意のテクノロジーに基づくことができる。実際のネットワークでは、ワイヤレス通信ネットワーク１３０に複数のネットワーク提起情報伝達制御プロセッサを結合できることを理解すべきである。

　本発明の例示的な一実施形態では、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０はユーザ端末１１０などのユーザ端末から呼要求を受け取る。この呼要求は、通信ネットワーク１３０に接続した端末、あるいは公衆交換電話網（ＰＳＴＮ）など通信ネットワーク１３０とインタフェースすることができるその他の任意のネットワークから発することができる。

　ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０はこの呼を受け付け、発信元ユーザ端末１１０に命令を要求する。発信元ユーザ端末１１０とネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０との通信は、帯域内アナログ信号や帯域外メッセージを使用する（ただし、これらに限らない）など多様な方式で送信することができる。

　ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０は発信元ユーザ端末１１０からの命令を受け付ける。発信元ユーザ端末１１０から受け取った命令は、特定のその他のユーザ端末に伝達すべき情報、該その他のユーザ端末に関する一意の識別子、情報伝達優先度、及び情報有効期間を含むことが好ましい。その他のユーザ端末に関するこの一意の識別子は、該その他のユーザ端末に関するアドレスや地理的位置などの情報を含む。情報有効期間は、その期間を過ぎると情報を伝達しないようにする時間期間の指示値である。これらの命令はネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０内に保存する。

　本発明の例示的な一実施形態によれば、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０は無線ネットワーク・インタフェース１５０に対して、どの時点で無線式リンク１１１及び１２１上の負荷レベルを報告すべきかを指令する。これらの命令としては、定期的間隔、リアルタイム計測の要求、あるいは負荷レベルが所定量だけ変化した時点が含まれるが、これらに限るものではない。追加的命令としては、無線ネットワーク・インタフェース１５０が実際の無線利用度を突き合わせるためのトリガ点が含まれる。これらの命令はリンク１４１を介して送信する。ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０と無線ネットワーク・インタフェース１５０は、ディジタル式、アナログ式、ワイヤレス式、又は有線式など周知の任意のテクノロジーを用いてリンク１４１を介して通信している。

　本発明の例示的な一実施形態によれば、無線ネットワーク・インタフェース１５０はリンク１１１の利用度を監視し記憶している。この監視は、バッファ・サイズやメッセージ遅延などの方法を介して実現することができる。無線ネットワーク・インタフェース１５０は監視した実際の利用度をネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０から受け取った所定のトリガレベルと比較し、リンク１１１に関する正規化負荷レベルを導き出す。無線ネットワーク・インタフェース１５０は、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０の命令に従ってリンク１１１に関する負荷レベルを報告する。これらの命令としては、定期的間隔、リアルタイム計測の要求、あるいは負荷レベルが所定量だけ変化した時点が含まれるが、これらに限るものではない。

　ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０は、無線ネットワーク・インタフェース１５０により報告される現在の負荷レベルを受け取って記憶する。ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０は情報の各記憶組に関する伝達優先度を比較し、各情報を送信に関してどの負荷レベルに指定するかを決定する。この送信は、ユーザ端末１２０、ユーザ端末のリスト、特定の地理エリア内の全ユーザ端末など特定のユーザ端末に対して実施することができる。本発明の好ましい一実施形態によれば、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０は所定の時間期間にわたって送信がなされなかった情報に対して情報の伝達優先度を上昇させる。さらに、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０は発信元ユーザ端末が指定した有効期間を過ぎるとその情報を削除する。

　図２は、本発明の例示的な一実施形態に従ったネットワーク提起情報伝達プロセッサ１４０を図示している。ネットワーク提起情報伝達プロセッサ１４０は、入力ポート２２０と、制御プロセッサ２３０と、メモリ２４０と、出力ポート２５０と、リンク２７０、２８０及び２９０とを備えている。制御プロセッサ２３０は複数のプロセッサを備えることがあり、その各々は、実質的に同一の機能を有する場合や機能種別がこれらの間で様々に振り分けられた機能を有する場合がある。しかし、図２では、簡略とするため、単一の制御プロセッサ２３０を表している。リンク２７０、２８０及び２９０は、イーサネット（登録商標）接続であることが好ましいが、代替として要素間に通信を提供できるような任意の通信プロトコルとすることが可能である。

　本発明の例示的な一実施形態によれば、入力ポート２２０及び出力ポート２５０はワイヤレス通信ネットワーク１３０とインタフェースしている。このインタフェースは、アナログ式、ディジタル式、ワイヤレス式、有線式など周知の任意のテクノロジーに基づくことができる。入力ポート２２０及び出力ポート２５０は、同じ物理リンク上に配置させることがある。入力ポート２２０及び出力ポート２５０は、制御プロセッサ２３０とワイヤレス通信ネットワーク１３０の間でベアラ情報と制御情報の両者を搬送することが好ましい。入力ポート２２０及び出力ポート２５０は、ワイヤレス通信ネットワーク１３０に直接接続させることや、公衆交換電話網（ＰＳＴＮ）などワイヤレス通信ネットワーク１３０に接続できる任意のネットワークに接続することができる。

　制御プロセッサ２３０は発信元ユーザと対話し、転送すべき情報を取得し該情報の送信に関する命令を受け取る。制御プロセッサ２３０は無線ネットワーク・インタフェース１５０と対話し、負荷レベル情報を要求し適当な時点で記憶した情報を送信する。制御プロセッサ２３０はメモリ２４０と対話し、受け取った負荷レベルからどの情報を送信すべきかを決定し、ある所定の期間にわたって送信されていない情報の伝達優先度を上昇させ、さらにすでに無効になった情報を削除する。その情報の発信元のユーザ端末が指定した有効期間を過ぎた場合、その情報はすでに無効であるとみなされる。

　図３は、本発明の例示的な一実施形態に従った、無線ネットワーク・インタフェースでネットワーク提起情報伝達を提供するための方法の流れ図３００を表している。

　無線ネットワーク・インタフェース１５０は、ネットワーク提起情報伝達プロセッサ１４０から負荷レベルの計測／報告間隔に関する命令を受け取る（３０１）。これらの命令、並びに最後に計測を実施した時点に関する知見に基づいて、無線ネットワーク・インタフェース１５０は計測を実施すべきか否かを判断する（３０２）。実施しない場合、無線ネットワーク・インタフェースは計測の実施が適当になるまで待機する。

　工程３０２の判定に従って計測を実施すべき時点である場合は、無線利用度の計測を実施する（３０３）。この計測は、バッファ・サイズやメッセージ遅延（ただし、これらに限らない）を含めさまざまな方式で実施することができる。

　無線ネットワーク・インタフェース１５０は、計測値を所定のトリガレベルと比較しその無線式リンクに関する正規化負荷レベルを生成させる（３０４）。無線ネットワーク・インタフェース１５０は、報告を作成しネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ１４０に送信すべきか否かを判定する（３０５）。この判断は最後の報告を作成した以降の経過時間や、最後の報告を作成した以降でトラバース（ｔｒａｖｅｒｓｅ）を生じた負荷レベル数（ただし、これらに限らない）を含めさまざまなファクタに基づくことができる。報告を作成すべきである場合、無線ネットワーク・インタフェース１５０は報告を作成する（３０６）。

　図４は、本発明の例示的な一実施形態に従った、ネットワーク提起情報伝達制御プロセッサにおいてネットワーク提起情報伝達を提供するための方法の流れ図４００である。

　ネットワーク提起情報伝達制御機能１４０は、通信しているさまざまな無線ネットワーク・インタフェースから負荷レベルを受け取る（４０１）。次いでネットワーク提起情報伝達制御機能１４０は、受け取ったこれらの負荷レベル値を保存する（４０２）。

　次いでネットワーク提起情報伝達制御機能１４０は、報告を受けた負荷レベル及びその情報を発したユーザ端末からの命令に基づいて、保存した情報のうち該当する場合にどの情報をユーザ端末に送信すべきかを決定する（４０３）。判定過程の一部として、所定の時間期間にわたって送信がなされていない情報に対しては、その情報が発信元又はネットワーク提起情報伝達制御機能によって上昇の候補として指定済みであった場合にはより高い伝達優先度を割り当てることとし、また、その有効期間が満了した情報は削除することにする。情報の送信が適当である場合は、当該情報を送信する（４０４）。

　したがって本発明は、通信システムを過負荷にすることなくプッシュ型メッセージを効率よく送信できる方法及び装置を提供できる。本発明を利用すると、通信システムは、特に大負荷システムにおいて、遅延、メッセージの不達や損失呼を生じさせずにプッシュ型メッセージを送信することができる。

　本発明についてある種の例に関して記載してきたが、本発明を以上の記載に限定させる意図ではなく、添付の特許請求の範囲に列挙した範囲にのみ限定させることを意図している。

本発明の例示的な一実施形態に従ったネットワーク提起情報伝達制御プロセッサを含むワイヤレス通信システムの図である。 本発明の例示的な一実施形態に従って図１のネットワーク提起伝達制御プロセッサをより詳細に表した図である。 本発明の例示的な一実施形態に従った、無線ネットワーク・インタフェースでネットワーク提起情報伝達を提供するための方法の流れ図である。 本発明の例示的な一実施形態に従ったネットワーク提起情報伝達制御プロセッサにおいてネットワーク提起情報伝達を提供するための方法の流れ図である。

Claims (10)

1. 　ワイヤレス通信システムでネットワーク提起情報伝達を提供するためのネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ装置であって、
   　無線ネットワーク・インタフェースから負荷レベル指示を受け取り、エンドユーザから命令を受け取り、かつエンドユーザから送信すべきデータを受け取るための入力ポートと、
   　エンドユーザから受け取った命令を実行するためのプロセッサと、
   　エンドユーザから受け取ったデータを保存するための記憶手段と、
   　エンドユーザに前記データを送信し無線ネットワーク・インタフェースからの負荷レベル情報を要求するための出力ポートと、
   を備えるネットワーク提起情報伝達制御プロセッサ装置。
2. 　前記入力ポートがさらに受信先に関するアドレス情報を受け取っている、請求項１に記載のプロセッサ装置。
3. 　前記アドレス情報がユーザ端末に関する一意のアドレスを含む、請求項２に記載のプロセッサ装置。
4. 　前記アドレス情報が対象地理エリアを含む、請求項２に記載のプロセッサ装置。
5. 　ワイヤレス通信システムでネットワーク提起情報伝達を提供するための方法であって、
   　ワイヤレス無線ネットワーク・インタフェースの位置でワイヤレス無線ネットワークの現在の負荷レベルを計測する工程と、
   　前記ワイヤレス無線ネットワーク・インタフェースの位置で前記ワイヤレス無線ネットワークに対して複数のトリガレベルを設定する工程と、
   　ワイヤレス無線ネットワークの前記現在の負荷レベルと前記複数のトリガレベルを比較することによって負荷状態を決定する工程と、
   　前記負荷状態をネットワーク提起情報伝達制御機能に報告する工程と、
   を含む方法。
6. 　計測すべき地理エリアを設定する工程をさらに含む請求項５に記載のネットワーク提起情報伝達を提供するための方法。
7. 　負荷状態をネットワーク提起情報伝達制御機能に報告する前記工程が、所定の負荷状態に達した時点で負荷状態を報告することを含む、請求項５に記載のネットワーク提起情報伝達を提供するための方法。
8. 　負荷状態をネットワーク提起情報伝達制御機能に報告する前記工程が、前回報告以降に負荷状態が所定回数変化した時点で負荷状態を報告することを含む、請求項５に記載のネットワーク提起情報伝達を提供するための方法。
9. 　ワイヤレス通信システムでネットワーク提起情報伝達を提供するための方法であって、
   　ネットワーク提起情報伝達制御機能の位置で無線ネットワーク・インタフェースから負荷状態情報を受け取る工程と、
   　ネットワーク提起情報伝達制御機能の位置で前記無線ネットワーク・インタフェースからの前記負荷状態情報を保存する工程と、
   　前記保存したデータのいずれが送信候補であるかを決定する工程と、
   　前記候補データを受信先に送信する工程と、
   を含む方法。
10. 　前記保存したデータが複数のメッセージを含むと共に、メッセージの古さに従ってメッセージ優先度を増加させる工程をさらに含む請求項９に記載のネットワーク提起情報伝達を提供するための方法。
    

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