JP2004096324A - Amplifier circuit - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は増幅回路に関するものであり、特に直流成分を含む低周波の微小電圧を取り扱う高精度かつ高増幅率の増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるCMOS回路の高集積化、低電力化技術が増幅回路の小型化・低電力化に寄与するところは大きいが、微小電圧を検出するセンサ装置の増幅回路としてCMOS回路構成の演算増幅器を基本要素とする増幅回路を採用しようとすると、次の問題点がある。
【0003】
CMOS回路構成の演算増幅器(以下、CMOS演算増幅器)は、図4に示すようにNチャネル型のMOSトランジスタN1、N2からなる差動部と、差動部を高電位の電源端子VDDに接続するPチャネル型のMOSトランジスタP1、P2と、差動部を低電位の電源端子VSSに接続するNチャネル型のMOSトランジスタN3と、Pチャネル型のMOSトランジスタP3とNチャネル型のMOSトランジスタN4とからなる出力部とからなる。MOSトランジスタN1、N2のゲートにはそれぞれ逆相入力端子IN−、正相入力端子IN+が接続され、MOSトランジスタP3、N4の接続点には出力端子OUTが接続される。MOSトランジスタN3、N4のゲートにはバイアス電圧端子VBが接続される。このようなCMOS演算増幅器は、MOSトランジスタN1、N2のしきい値電圧のばらつき等に起因する入力オフセット電圧VOSを有する。例えば、これを用いた正相演算増幅器では、図5に示すように、演算増幅器OPの逆相入力端子を抵抗R1を介して基準電位Vrefに接続するとともに、抵抗R2を介して演算増幅器OPの出力端子OUTに接続してあり、正相入力端子は信号入力端子INに接続される。出力端子OUTには、入力オフセット電圧VOSを増幅率α倍した出力オフセット電圧αVOSが生じる。この出力オフセット電圧は、例えば、CMOS演算増幅器を微小な信号を扱うセンサ装置に採用した場合、大きな出力オフセット電圧(以下、オフセット電圧)を生じさせ、場合によってはその動作領域が線形領域から外れてクリップ状態となる。このため、オフセット電圧をキャンセルするために様々な改変が提案されている。
【0004】
例えば、特開平6−45875号には、図6に示すようにスイッチトキャパシタ増幅回路において、演算増幅器の逆相入力端子と基準電位との間にコンデンサCLを設け、当該コンデンサCLをオフセット電圧のキャンセル動作時に演算増幅器の負荷とするものが開示されている。その動作は次の通りとなっている。キャンセル動作時にスイッチA3、4、5をオンとし、スイッチB6、7をオフとし、ここで、入力電圧をVinとし、入力オフセット電圧をVOSとすると、コンデンサαC10にVOS−Vinだけ充電し、コンデンサC11にVOSだけ充電する。逆に増幅動作時にスイッチA3、4、5をオフとし、スイッチB6、7をオンとし、ここで出力電圧をVoutとすると、コンデンサαC10にVOSだけ充電し、コンデンサC11にVOS−Voutだけ充電する。ここで演算増幅器の反転入力における電荷は一定となっており、αC(VOS−Vin)+CVOS=αCVOS+C(VOS−Vout)の関係が成り立ち、Vout=αVinとなり、オフセット電圧がキャンセルされる。
【0005】
また、特開平6−54118号には、イメージセンサ装置において、図7に示すように信号線L(1)に逆相入力端子を接続した演算増幅器21の出力端子をアナログスイッチ24、コンデンサ25を介して演算増幅器22の正相入力端子に接続し、この正相入力端子(点A)と接地との間にアナログスイッチ26とコンデンサ27とを並列に接続してあり、演算増幅器22の出力端子をアナログスイッチ28、コンデンサ29を介して演算増幅器23の正相入力端子に接続し、この正相入力端子(点B)と接地との間にアナログスイッチ30とコンデンサ31とを並列に接続してあり、演算増幅器21の正相入力端子と接地との間にスイッチ4(1)を接続し、演算増幅器23の出力端子と出力線OUTLとの間にアナログスイッチ5(1)を接続し、オフセット電圧をキャンセル可能とした増幅回路が開示されている。その動作は次の通りとなっている。時刻t1にアナログスイッチ24、26、28及び30をオンとしてコンデンサ25、29を充電する。コンデンサ25、29の端子間電圧Vc25、Vc29はそれぞれ、Vc25=20(Vin+Vos1)、Vc29=20Vos2となる。ここでVinは入力電圧、Vos1、Vos2はそれぞれアンプ21、22の入力オフセット電圧である。次に時刻t2にアナログスイッチ24、26、28及び30をオフとし、スイッチ4(1)をオンとして信号線L(1)に蓄積された電荷を放電する。次に時刻t3にアナログスイッチ24、28をオンとすると、点Aの電位VA、点Bの電位VBはそれぞれ、VA=(20Vos1−Vc25)/2+Vos2=−Vin+Vos3、VB={20(−10Vin+Vos2)−Vc29}/2+Vos3=−100Vin+Vos3となる。ここでVos3は演算増幅器23の入力オフセット電圧であり、入力側の入力オフセット電圧Vos1、Vos2はキャンセルされ、全体の回路ゲインとしては100倍とすることができ、最終段の入力オフセット電圧Vos3の最終的な出力に与える影響を小さくできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示すスイッチトキャパシタ増幅回路に関しては、実際にはプロセス上の問題から各コンデンサにばらつきを生じ、オフセット電圧を十分にキャンセルすることは難しい。また、コンデンサの占有面積が大きくなり、増幅回路の集積化の際に集積回路チップの小型化の妨げとなる。加えて増幅率を可変とすることができず、微小電圧の増幅のように微調整を必要とする用途向けの増幅回路としては不向きである。
【0007】
また、図7に示す3つの演算増幅器をコンデンサ、アナログスイッチを介して縦続に接続したものでは、時刻t2から時刻t3迄の間において演算増幅器22、23の正相入力端子がフローティングとなるため、その期間コンデンサ25、29に充電された電荷を保持するために、言い換えるとその間十分に先に入力されたデータを保持するために、コンデンサ27、31が設けられており、コンデンサ25、27、29、31は大きな容量が必要となる。また、上述のスイッチトキャパシタ増幅回路と同様にオフセット電圧のキャンセルの精度もコンデンサ27、31の精度に依存しているために、高精度のオフセット電圧のキャンセルは難しい。また、各演算増幅器の信号伝送路上にアナログスイッチ24、28を有することから、スイッチングによるノイズ、寄生容量による伝送遅延が生じる。このように、構成素子数が多く、スイッチング素子のコントロールラインを多数必要とする等回路構成が複雑化し、この点からも装置の小型化、低電力化及び高速動作化の妨げとなっている。
【0008】
そこで、本発明は、高精度のオフセットキャンセルが可能であるとともに、小型化、低電力化、低雑音化及び高速動作化が可能な増幅回路を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の増幅回路は、演算増幅器と、一方の端子を上記演算増幅器の出力端子に接続し、他方の端子を出力バッファに接続したコンデンサと、上記演算増幅器の入力端子を、信号入力端子または基準電位に選択的に導通させる第1スイッチング素子と、上記コンデンサの他方の端子を上記基準電位に選択的に導通させる第2スイッチング素子とを備え、上記第1及び第2スイッチング素子を共に上記基準電位側に導通させ、次に上記第2スイッチング素子を非導通とした後に上記第1スイッチング素子を上記信号入力端子側に導通させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の増幅回路は、各々の出力端子には各々のコンデンサが接続され、当該各々のコンデンサを介して次段の入力端子に接続されて縦続接続された演算増幅器の複数個と、最前段の上記演算増幅器の入力端子を、信号入力端子または基準電位に選択的に導通させる第1スイッチング素子と、最後段の上記演算増幅器にコンデンサを介して接続された出力バッファと、上記各々のコンデンサの次段側の端子を上記基準電位に選択的に導通させる第2スイッチング素子の複数個とを備え、上記第1及び第2スイッチング素子を共に上記基準電位側に導通させ、次に最終段から最前段へと順次に各段の上記第2スイッチング素子を非導通とした後に上記第1スイッチング素子を上記信号入力端子側に導通させることも好ましい。
【0011】
また、上記演算増幅器と上記出力バッファとが電界効果型トランジスタからなることを特徴とすることも好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を実施例に基づき詳細に説明する。
【0013】
本発明の第1実施例の増幅回路の構成について図1のブロック図を参照しながら説明する。演算増幅器OP1は図4に示すMOSトランジスタから構成される演算増幅器と同様のものである。演算増幅器OP1は、その逆相入力端子−を抵抗R1を介して基準電位Vrefに接続するとともに抵抗R1を介して演算増幅器OP1の出力端子Xに接続してあり、その正相入力端子+は第1スイッチング素子SW1を介して信号入力端子INに接続してあり、演算増幅器OP1は正相演算増幅器を構成し、本例の増幅回路は正相演算増幅器として機能する。
【0014】
演算増幅器OP1の出力端子XはコンデンサC1を介して出力バッファBUFの入力端子に接続される。出力バッファBUFもMOSトランジスタから構成され、ハイインピーダンスの入力端子を備えるものであり、この入力端子に接続される側のコンデンサC1の端子が、第2スイッチング素子SW2がオフとなることにより、演算増幅器OP1の入力が変化しない限り、直前の電荷を保持することを可能としている。出力バッファBUFはハイインピーダンスの入力端子を備えるものであれば良く、その他の構成は適宜に選択すれば良い。出力バッファBUFの出力端子OUT’が本例の増幅回路の図示しない後段回路への出力端子となる。コンデンサC1と出力バッファBUFとの接続点OUTは第2スイッチング素子SW2を介して基準電位Vrefに接続される。
【0015】
第1スイッチング素子SW1は正相入力端子+を信号入力端子INまたは基準電位Vrefに選択的に導通させるものであり、例えば、MOSトランジスタからなる3端子のアナログスイッチである。第2スイッチング素子SW2もMOSトランジスタから構成されるアナログスイッチである。第1、第2スイッチング素子SW1、SW2は、図示しない制御回路からのクロック信号によって導通状態を制御され、後述するように動作する。
【0016】
次に以上の構成要素からなる本例の増幅回路の動作について説明する。本例の増幅回路の動作では、第1、第2スイッチング素子SW1、SW2を共に基準電位Vref側に導通させ、正相入力端+と接続点OUTとを基準電位Vrefと導通させる(状態1)。ここで、基準電位Vrefの電位を0Vとし、状態1での出力端子Xの電位をVX1とし、接続点OUTの電位をVOUT1とし、演算増幅器OP1の入力オフセット電圧をVOSとし、抵抗R1、R2の抵抗値をそれぞれR1、R2とし、コンデンサC1の容量値をCとし、第1状態においてコンデンサC1に充電された電荷をΔQとすると次の式▲1▼が成り立つ。
VOUT1−VX1=−VOS×(1+R2/R1)=ΔQ/C・・・▲1▼
【0017】
すなわち、演算増幅器OP1における入力オフセット電圧VOSによって生じる出力電圧の誤差分の電荷がコンデンサC1に充電される。
【0018】
次に第2スイッチング素子SW2をオフとして接続点OUTと基準電位Vrefとを非導通とする(状態2)。ここで出力バッファBUFの入力端子はハイインピーダンスのものであり、第2スイッチング素子SW2がオフとなることによってコンデンサC1の接続点OUT側の端子がフローティングとなり、また、正相入力端子+が基準電位Vrefに接続されたままで出力端子Xの電位が変化しないことから、第1状態においてコンデンサC1に充電された電荷が保持される。ここでコンデンサC1の端子間に保持する電圧は入力オフセット電圧VOSによる誤差分だけでよく、コンデンサC1の容量値は図7に示す従来のもののようにコンデンサ25等に比べて小さなもので良い。
【0019】
次に第1スイッチング素子SW1を基準電位Vrefから切り離し、信号入力端子IN側に導通させる(状態3)。これによって正相入力端子+は基準電位Vrefに変わって信号入力端子INに接続され、演算増幅器OP1には入力信号が入力される。ここで、状態1及び2でのコンデンサC1の電荷は保存されており、状態3での出力端子Xの電位をVX3とし、接続点OUTの電位をVOUT3とし、入力信号の電位をVinとすると、次の式▲2▼が成り立つ。
VOUT3−VX3=VOUT3−(Vin+VOS)×(1+R2/R1)=ΔQ/C・・・▲2▼
式▲1▼を式▲2▼に代入すると次の式▲3▼が成り立つ。
VOUT3=Vin×(1+R2/R1)・・・▲3▼
【0020】
式▲3▼から、状態3において、演算増幅器OP1における入力オフセット電圧VOSによって生じる出力電圧の誤差分VOS×(1+R2/R1)、すなわち、オフセット電圧をキャンセルした出力電圧VOUT3が接続点OUTに生じることが示される。これは出力バッファBUFの出力端子OUT’より図示しない後段回路に出力される。
【0021】
本例の増幅回路は、状態1、2、3を繰り返すことにより、入力信号を入力オフセット電圧の影響なく増幅できる。状態1から状態2への移行期間は、誤差分VOS×(1+R2/R1)に相当する電圧をコンデンサC1に充電可能な期間とすれば良い。状態2から3への移行間の期間は、その期間内にクロック信号によってスイッチング素子SW2を十分にオフとさせ得る期間とすれば良く、状態3から状態1への期間はコンデンサC1に保持された誤差分の電圧によってオフセット電圧をキャンセル可能な期間であれば良く、後段回路に応じて適宜定めれば良く、例えば、後段回路のサンプルタイミングにあわせて状態3から1に切り替えれば良い。
【0022】
上述の通り、本例の増幅回路では、入力オフセット電圧VOSによって生じるオフセット電圧をコンデンサC1の端子間に保持した後に、入力信号を入力するとともにコンデンサC1に保持した上記オフセット電圧を差し引くことで、オフセットキャンセルを行う。このため、1つのコンデンサ、2つのスイッチング素子という簡易な構成でオフセットキャンセルが可能であり、増幅回路の小型化及び低電力化が可能である。
【0023】
図6、7に示す従来のもののように1つの演算増幅器のオフセット電圧を保持するためのコンデンサを複数個用いるものでは、コンデンサの容量値のばらつきによって高精度のオフセットキャンセルは難しかったが、本例の増幅回路では1つのコンデンサによって1つの演算増幅器のオフセット電圧を保持し、キャンセル動作に用いるため、そのような複数のコンデンサの容量値のばらつきによる悪影響は著しく減少し、高精度のオフセットキャンセルが可能となる。
【0024】
図7に示した従来のものでは、入力信号を入力し、入力信号分の電圧とオフセット電圧とをコンデンサに保持した後に、オフセット電圧を差し引くことでオフセットキャンセルを行っているが、コンデンサにはオフセット電圧に入力信号分の電圧を加えた分だけ充電する必要があり、コンデンサの容量値、言い換えれば、面積を小さくすることは難しかった。このため、図7に示した従来のものでは保持用のコンデンサ27、31をも必要としていた。これに対して、本例では、コンデンサC1はオフセット電圧を保持できれば良く、このため、コンデンサC1の容量値、すなわち、その面積を極力抑えることができ、また、コンデンサC1とは別途に保持用のコンデンサを設ける必要がなく、増幅回路の集積化の際にはチップ面積の小型化を進める上で効果が大きい。
【0025】
さらに、図7に示す従来のものでは、演算増幅器の出力端子とコンデンサとの間にアナログスイッチを設けてこれらをオフとすることにより、コンデンサに充電された電圧が各演算増幅器の入力側の影響により変化することを避ける構成としており、その分回路構成及びその制御を煩雑なものとし、加えて、アナログスイッチのスイッチング及び寄生容量の影響によるノイズや伝送遅延等、回路特性が悪化する問題があった。これに対して本例の増幅回路では、オフセット電圧をコンデンサC1に充電するために共に基準電位に導通させた第1、第2スイッチング素子SW1、SW2については、演算増幅器OP1の入力端子側の第1スイッチング素子SW1よりも出力側の第2スイッチング素子SW2を先にオフとすることにより、演算増幅器の入力側の影響を受けることなくオフセット電圧をコンデンサC1に保持する構成を取っている。これによって、演算増幅器OP1の出力端子とコンデンサC1との間に別途アナログスイッチを設ける必要がなく、回路構成及びその制御を簡易にでき、ノイズや伝送遅延を極力抑えることができ、増幅回路の低電力化、低雑音化及び高速動作化を進めることが可能となっている。
【0026】
次に本発明の第2実施例について述べる。上記第1実施例では、正相演算増幅器として機能する増幅回路について述べたが、本発明はこれに限らず、逆相演算増幅器として機能する増幅回路であっても良く、本例ではこれについて以下に述べる。本例の増幅回路は図2に示すように構成され、同図において図1と同様の構成は図1と同様の符号で示すこととする。演算増幅器OP1の正相入力端子は基準電位Vrefに接続され、逆相入力端子−は抵抗R1を介して第1スイッチング素子SW1に接続されるとともに、抵抗R2を介して出力端子Xに接続される。これにより、演算増幅器OP1は逆相演算増幅器を構成し、本例の増幅回路は逆相演算増幅器として機能する。第1スイッチング素子は抵抗R1を介して逆相入力端子−を基準電位Vrefに導通させるとともに、信号入力端子INに導通させる。これ以外の接続関係は図1の構成と同様のものである。
【0027】
次に本例の動作について述べる。第1、第2スイッチング素子SW1、SW2を共に基準電位Vref側に導通させ、逆相入力端−と接続点OUTとを基準電位Vrefと導通させる(状態1)。第1状態においてコンデンサC1に充電された電荷をΔQについては次の式▲1▼’が成り立つ。式▲1▼’において式▲1▼と同様の符号は同様の値を示すものとする。以下に述べる式においても同様のこととする。
VOUT1−VX1=VOS×(R2/R1)=ΔQ/C・・・▲1▼’
【0028】
次に第2スイッチング素子SW2をオフとして接続点OUTと基準電位Vrefとを非導通とする(状態2)。第2スイッチング素子SW2がオフとなることによってコンデンサC1の接続点OUT側の端子がフローティングとなり、また、逆相入力端子−が抵抗R1を介して基準電位Vrefに接続されたままで出力端子Xの電位が変化しないことから、第1状態においてコンデンサC1に充電された電荷が保持される。
【0029】
次に第1スイッチング素子SW1を基準電位Vrefから切り離し、信号入力端子IN側に導通させる(状態3)。これによって逆相入力端子−は抵抗R1を介して基準電位Vrefに変わって信号入力端子INに接続され、演算増幅器OP1には入力信号が入力される。ここで、状態1及び2でのコンデンサC1の充電電荷は保存されており、次の式▲2▼’が成り立つ。
VOUT3−VX3=VOUT3+(Vin+VOS)×(R2/R1)=ΔQ/C・・・▲2▼’
式▲1▼’を式▲2▼’に代入すると次の式▲3▼’が成り立つ。
VOUT3=−Vin×(R2/R1)・・・▲3▼’
【0030】
式▲3▼’から、状態3において、演算増幅器OP1における入力オフセット電圧Vosによって生じる出力電圧の誤差分VOS×(R2/R1)、すなわち、オフセット電圧をキャンセルした出力電圧VOUT3が接続点OUTに生じることが示される。これは出力バッファBUFの出力端子OUT’より図示しない後段回路に出力される。
【0031】
上述の通りの構成及び動作の本例の逆相増幅器として機能する増幅回路においても、上記第1実施例の正相増幅器として機能する増幅回路と同様の作用及び効果を奏する。
【0032】
次に本発明の第3実施例について説明する。上記第1及び第2実施例では、1つの演算増幅器を用いる増幅回路について述べたが、本発明はこれに限るものではなく、微小電圧の取扱いに更に適合させかつ、より大きな増幅率を得るために、複数の演算増幅器を縦続接続してなる増幅回路を以下の如く構成しても良い。本例の増幅回路を図3に示す。同図において図1と同様の構成は図1と同様の符号で示すこととする。演算増幅器OP2は演算増幅器OP1と同様のものであり、その正相入力端子+はコンデンサC1を介して演算増幅器OP1の出力端子Xに接続される。演算増幅器OP2の出力端子YはコンデンサC2を介して出力バッファBUFの入力端子に接続される。このコンデンサC2と出力バッファBUFとの接続点OUT”と基準電位Vrefとの間にさらなる第2スイッチング素子SW3が接続されている。
【0033】
なお、本例では演算増幅器OP1の逆相入力端子−と出力端子Xとの間では、抵抗R2、R3が直列接続されている。これら抵抗R2、R3の両端間にはそれぞれ両端間を短絡するスイッチング素子SW4、SW5が接続されてあり、図示しない制御回路からのクロック信号によってスイッチング素子SW4、SW5それぞれのオン、オフを制御することによって演算増幅器OP1の逆相入力端子−と出力端子Xとの間▲2▼接続される抵抗値を選択可能としてあり、演算増幅器OP1の構成する正相演算増幅器の増幅率を可変としてある。微小電圧を取り扱う増幅回路としては、このような増幅率の調整が容易に行えることは有利である。例えば、図6に示すスイッチトキャパシタ増幅回路では増幅率の調整は難しかった。
【0034】
演算増幅器OP2の逆相入力端子−は抵抗R4を介して基準電位Vrefに接続され、逆相入力端子−と出力端子Yとの間では、抵抗R5、R6が直列接続されて正相演算増幅器を構成する。演算増幅器OP1の構成する正相演算増幅器と同様に、抵抗R5、R6の両端間にはそれぞれ両端間を短絡するスイッチング素子SW6、SW7が接続されてあり、スイッチング素子SW6、SW7によって、演算増幅器OP2の構成する正相演算増幅器の増幅率を可変としてある。
【0035】
また、演算増幅器OP2はハイインピーダンスの入力端子を備えるものであり、コンデンサC1のこれに接続される側の端子を第2スイッチング素子SW2がオフのときにフローティングとし、前段の演算増幅器の入力が変化しない限り、コンデンサC1の電荷を保持可能としてある。演算増幅器OP2はハイインピーダンスの入力端子を備えるものであれば良い。
【0036】
次に本例の増幅回路の動作について説明する。先ず、第1スイッチング素子SW1、第2スイッチング素子SW2、SW3を総て基準電位Vref側に導通させ、演算増幅器OP1の正相入力端子+と、演算増幅器OP2の正相入力端子+(接続点OUT)と、接続点OUT”とを基準電位Vrefに導通させる(状態1)。これにより、上記第1実施例と同様の作用によってコンデンサC1の端子間には演算増幅器OP1の入力オフセット電圧による誤差分の電圧が生じる。また、同様の作用によってコンデンサC2の端子間には演算増幅器OP2の入力オフセット電圧による誤差分の電圧が生じる。
【0037】
次に最終段の演算増幅器OP2の第2スイッチング素子SW3をオフとする(状態2−1)。これによってコンデンサC2の接続点OUT”側の端子がフローティングとなり、演算増幅器OP2の正相入力端子+は基準電位Vrefに接続されているので、コンデンサC2の端子間には演算増幅器OP2の入力オフセット電圧による誤差分の電圧が保持される。次に最前段の演算増幅器OP1の第2スイッチング素子SW2をオフとする(状態2−2)。これによってコンデンサC1の接続点OUT側の端子がフローティングとなり、演算増幅器OP1の正相入力端子+は基準電位Vrefに接続されているので、コンデンサC1の端子間には演算増幅器OP1の入力オフセット電圧による誤差分の電圧が保持される。
【0038】
次に第1スイッチング素子SW1を基準電位Vrefから切り離し、信号入力端子IN側に導通させる(状態3)。これによって演算増幅器OP1の正相入力端子+は基準電位Vrefに変わって信号入力端子INに接続され、演算増幅器OP1には入力信号が入力される。上記第1実施例と同様の作用によって演算増幅器OP1にそのオフセット電圧をキャンセルした出力電圧が接続点OUTに生じる。この出力電圧を入力される演算増幅器OP2においても上記第1実施例と同様の作用によって演算増幅器OP2にそのオフセット電圧をキャンセルした出力電圧が接続点OUT”に生じる。これは出力バッファBUFの出力端子OUT’より図示しない後段回路に出力される。
【0039】
以上のように本例の増幅回路のように、上記第1実施例の増幅回路を基本として演算増幅器を多段化したものでも、第1スイッチング素子SW1、第2スイッチング素子SW2、SW3を基準電位側に導通させ、各段のコンデンサC1、C2にそれぞれ各段の演算増幅器のオフセット電圧を充電し、第2スイッチング素子SW2、SW3を最終段の第2スイッチング素子から順にオフとし、コンデンサC1、C2に各段の電荷を保持し、端子間の電圧を保持した後、第1スイッチング素子SW1を信号入力端子IN側に導通させており、これにより各段の演算増幅器においてそれぞれ上記第1実施例と同様の作用によって各段の演算増幅器のオフセット電圧をキャンセルできる。従って本例の増幅回路においても上記第1実施例のものと同様の作用及び効果を奏する。また、本例の増幅回路では、上記第1実施例のものと比較して演算増幅器の多段化により大きな増幅率が得られる。さらに、本例の増幅回路では、図7に示す従来のもののように演算増幅器の出力とコンデンサとの間にアナログスイッチ等のスイッチング素子を有しないので、微小電圧の取扱いに適合させるべく多段化を進めてもスイッチング素子に伴なうノイズ、伝送遅延、制御の煩雑化等の問題を極力抑えることが可能となる。
【0040】
また、本例では、演算増幅器の段を2段としたが、上述の本例の手法を用いてさらに多段化しても良い。各演算増幅器は、特に2段目以降のものは、ハイインピーダンスの入力端子を備えるものであれば良い。
また、本例では正相演算増幅器として機能する多段演算増幅器構成の増幅回路について述べたが、上記第2実施例の逆相演算増幅器として機能する増幅回路を基に上述の本例の手法で多段化して逆相演算増幅器として機能する多段演算増幅器構成の増幅回路を構成することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明の増幅回路では、1つのコンデンサを用いてオフセットキャンセルが可能であるから、従来の複数のコンデンサを用いるもののようにコンデンサの容量値のばらつきによる精度低下がなく、高精度のオフセットキャンセルが可能となる。これにより、センサ装置等の微小電圧を取り扱う用途向けに適合する高精度の増幅回路を提供することが可能となる。また、本発明はスイッチトキャパシタ型の増幅回路ではないので、スイッチトキャパシタ型の増幅回路では不可能な増幅率の調整が可能となっており、この点からも微小電圧を取り扱う用途向けにより適合する。
【0042】
また、コンデンサの容量値は演算増幅器の入力オフセット電圧による誤差分の電圧を充電できる程度のもので良く、小さな容量値のものが使用できる。従来のもののように入力信号を取り込んだ後にオフセットキャンセルを行うものでは、入力信号分の電圧を含めて保持可能とするために大容量のコンデンサを必要とするが、本発明のものではその必要がなく、コンデンサの小型化が可能である。特に増幅回路の集積化の際には、コンデンサの占有面積が小さい分だけチップの小型化を進める上で有利である。
【0043】
また、第1スイッチング素子より先に第2スイッチング素子をオフとしてコンデンサの他方の端子を基準電位から切り離してフローティングとするので、演算増幅器の入力変化の影響を受けずに入力オフセット電圧による誤差分の電圧をコンデンサに保持することができ、従来のもののように演算増幅器とコンデンサとの間にスイッチング素子を設ける必要がない。このため、このスイッチング素子に伴なうスイッチングノイズ、寄生容量による伝送遅延、スイッチング制御の煩雑化等の問題をなくすことができ、増幅回路の低雑音化、高速動作化、低電力化を進めることができる。また、演算増幅器とコンデンサとの間にスイッチング素子を設ける必要がなく上述の問題がないことから、増幅回路内で演算増幅器の多段化を進めることが容易となり、ひいては、微小電圧の取扱いに適合する大きな増幅率の増幅回路を構成することが容易となる。
【0044】
また、本発明の増幅回路では以上のようにコンデンサの容量値を小さくし、必要なスイッチング素子数を減らせることが可能であるから、小型化、低電力化、低雑音化及び高速動作化を進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の増幅回路の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第2実施例の増幅回路の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1実施例の増幅回路の構成を示すブロック図。
【図4】CMOS演算増幅器の構成を示す電気回路図。
【図5】正相演算増幅器の構成を示すブロック図。
【図6】従来のオフセットキャンセル型のスイッチトキャパシタ増幅回路の構成を示すブロック図。
【図7】従来のオフセットキャンセル型の増幅回路の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
OP1、OP2 演算増幅器
BUT 出力バッファ
SW1 第1スイッチング素子
SW2、SW3 第2スイッチング素子
C1、C2 コンデンサ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an amplifier circuit, and more particularly to a high-accuracy and high-amplification amplifier circuit that handles a low-frequency small voltage including a DC component.
[0002]
[Prior art]
Although the high integration and low power technology of CMOS circuits in recent years greatly contributes to the miniaturization and low power of the amplifier circuit, an operational amplifier having a CMOS circuit configuration is basically used as an amplifier circuit of a sensor device for detecting a minute voltage. When an amplifier circuit as an element is employed, the following problem occurs.
[0003]
As shown in FIG. 4, an operational amplifier having a CMOS circuit configuration (hereinafter, CMOS operational amplifier) connects a differential section including N-channel MOS transistors N1 and N2, and connects the differential section to a high-potential power supply terminal VDD. P-channel MOS transistors P1 and P2, an N-channel MOS transistor N3 for connecting the differential section to the low-potential power supply terminal VSS, a P-channel MOS transistor P3 and an N-channel MOS transistor N4 Output unit. The negative phase input terminal IN− and the positive phase input terminal IN + are connected to the gates of the MOS transistors N1 and N2, respectively, and the output terminal OUT is connected to the connection point between the MOS transistors P3 and N4. A bias voltage terminal VB is connected to the gates of the MOS transistors N3 and N4. Such a CMOS operational amplifier has an input offset voltage V due to variations in threshold voltages of the MOS transistors N1 and N2. OS Having. For example, in a positive-phase operational amplifier using this, as shown in FIG. 5, the negative-phase input terminal of the operational amplifier OP is connected to a reference potential Vref via a resistor R1, and the operational amplifier OP is connected via a resistor R2. The input terminal is connected to the output terminal OUT, and the positive-phase input terminal is connected to the signal input terminal IN. The output terminal OUT has an input offset voltage V OS Offset voltage αV obtained by multiplying the gain by α OS Occurs. This output offset voltage causes a large output offset voltage (hereinafter referred to as an offset voltage) when a CMOS operational amplifier is used in a sensor device that handles a small signal, and in some cases, its operation region deviates from a linear region. It becomes a clip state. Therefore, various modifications have been proposed to cancel the offset voltage.
[0004]
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-45875 discloses a switched capacitor amplifier circuit in which a capacitor CL is provided between a negative input terminal of an operational amplifier and a reference potential as shown in FIG. An operational amplifier load during operation is disclosed. The operation is as follows. At the time of the cancel operation, the switches A3, 4, 5 are turned on, and the switches B6, 7 are turned off. in And the input offset voltage is V OS Then, the capacitor αC10 has V OS -V in Only charge the capacitor C11 with V OS Just charge. Conversely, during the amplification operation, the switches A3, 4, 5 are turned off, and the switches B6, 7 are turned on. out Then, the capacitor αC10 has V OS Only charge the capacitor C11 with V OS -V out Just charge. Here, the charge at the inverting input of the operational amplifier is constant, and αC (V OS -V in ) + CV OS = ΑCV OS + C (V OS -V out ) Holds and V out = ΑV in And the offset voltage is cancelled.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-54118 discloses that in an image sensor device, as shown in FIG. An
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the switched capacitor amplifier circuit shown in FIG. 6, variations actually occur in each capacitor due to a process problem, and it is difficult to sufficiently cancel the offset voltage. In addition, the area occupied by the capacitor increases, which hinders miniaturization of the integrated circuit chip when integrating the amplifier circuit. In addition, the amplification factor cannot be made variable, and is not suitable as an amplification circuit for applications requiring fine adjustment, such as amplification of a minute voltage.
[0007]
In the case where the three operational amplifiers shown in FIG. 7 are connected in cascade via a capacitor and an analog switch, the positive-phase input terminals of the
[0008]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an amplifier circuit that can perform offset cancellation with high accuracy, and that can be downsized, reduced in power, reduced in noise, and operated at high speed.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
An amplifier circuit according to the present invention includes an operational amplifier, a capacitor having one terminal connected to the output terminal of the operational amplifier, and the other terminal connected to an output buffer, and an input terminal of the operational amplifier connected to a signal input terminal or a reference terminal. A first switching element for selectively conducting to a potential, and a second switching element for selectively conducting the other terminal of the capacitor to the reference potential, wherein both the first and second switching elements are connected to the reference potential. And the second switching element is turned off, and then the first switching element is turned on to the signal input terminal side.
[0010]
In the amplifier circuit of the present invention, each of the output terminals is connected to a respective capacitor, and a plurality of cascaded operational amplifiers are connected to the input terminal of the next stage via the respective capacitors. A first switching element for selectively conducting an input terminal of the preceding operational amplifier to a signal input terminal or a reference potential; an output buffer connected to the last operational amplifier via a capacitor; And a plurality of second switching elements for selectively conducting a terminal on the next stage side to the reference potential, and conducting both the first and second switching elements to the reference potential side, and then from the final stage. It is also preferable that the first switching element is turned on to the signal input terminal side after the second switching element of each stage is sequentially turned off to the front stage.
[0011]
Further, it is preferable that the operational amplifier and the output buffer include a field effect transistor.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail based on examples with reference to the accompanying drawings.
[0013]
The configuration of the amplifier circuit according to the first embodiment of the present invention will be described with reference to the block diagram of FIG. The operational amplifier OP1 is similar to the operational amplifier composed of the MOS transistors shown in FIG. The operational amplifier OP1 has its negative-phase input terminal − connected to the reference potential Vref via the resistor R1 and to the output terminal X of the operational amplifier OP1 via the resistor R1. It is connected to the signal input terminal IN via one switching element SW1, the operational amplifier OP1 forms a positive-phase operational amplifier, and the amplifier circuit of the present example functions as a positive-phase operational amplifier.
[0014]
The output terminal X of the operational amplifier OP1 is connected to the input terminal of the output buffer BUF via the capacitor C1. The output buffer BUF is also formed of a MOS transistor and has a high-impedance input terminal. The terminal of the capacitor C1 connected to this input terminal is connected to the operational amplifier by turning off the second switching element SW2. As long as the input of OP1 does not change, the previous charge can be held. The output buffer BUF only needs to have a high-impedance input terminal, and other configurations may be appropriately selected. The output terminal OUT ′ of the output buffer BUF is an output terminal to a not-shown subsequent circuit of the amplifier circuit of the present example. The connection point OUT between the capacitor C1 and the output buffer BUF is connected to the reference potential Vref via the second switching element SW2.
[0015]
The first switching element SW1 selectively connects the positive-phase input terminal + to the signal input terminal IN or the reference potential Vref, and is, for example, a three-terminal analog switch including a MOS transistor. The second switching element SW2 is also an analog switch composed of a MOS transistor. The conduction state of the first and second switching elements SW1 and SW2 is controlled by a clock signal from a control circuit (not shown), and operates as described later.
[0016]
Next, the operation of the amplifier circuit of the present example composed of the above components will be described. In the operation of the amplifier circuit of this example, both the first and second switching elements SW1 and SW2 are made conductive to the reference potential Vref side, and the positive-phase input terminal + and the connection point OUT are made conductive to the reference potential Vref (state 1). . Here, the potential of the reference potential Vref is set to 0 V, and the potential of the output terminal X in the
V OUT1 -V X1 = -V OS × (1 + R2 / R1) = ΔQ / C (1)
[0017]
That is, the input offset voltage V in the operational amplifier OP1 OS The capacitor C1 is charged with a charge corresponding to the error of the output voltage caused by the above.
[0018]
Next, the second switching element SW2 is turned off to disconnect the connection point OUT and the reference potential Vref (state 2). Here, the input terminal of the output buffer BUF has a high impedance, and the terminal on the connection point OUT side of the capacitor C1 becomes floating by turning off the second switching element SW2, and the positive-phase input terminal + becomes the reference potential. Since the potential of the output terminal X does not change while being connected to Vref, the charge charged in the capacitor C1 in the first state is held. Here, the voltage held between the terminals of the capacitor C1 is the input offset voltage V OS The capacitance value of the capacitor C1 may be smaller than that of the
[0019]
Next, the first switching element SW1 is disconnected from the reference potential Vref, and is made conductive to the signal input terminal IN side (state 3). As a result, the positive-phase input terminal + is changed to the reference potential Vref and connected to the signal input terminal IN, and an input signal is input to the operational amplifier OP1. Here, the charge of the capacitor C1 in the
V OUT3 -V X3 = V OUT3 − (V in + V OS ) × (1 + R2 / R1) = ΔQ / C (2)
By substituting equation (1) into equation (2), the following equation (3) holds.
V OUT3 = V in × (1 + R2 / R1) ・ ・ ・ ③
[0020]
From equation (3), in state 3, the input offset voltage V OS Output voltage error V OS × (1 + R2 / R1), that is, the output voltage V with the offset voltage canceled OUT3 Occurs at the connection point OUT. This is output from an output terminal OUT 'of the output buffer BUF to a subsequent circuit (not shown).
[0021]
The amplifier circuit of this example can amplify an input signal without being affected by an input offset voltage by repeating
[0022]
As described above, in the amplifier circuit of this example, the input offset voltage V OS After holding the offset voltage generated between the terminals of the capacitor C1, the input signal is input and the offset voltage held in the capacitor C1 is subtracted to perform offset cancellation. Therefore, offset cancellation can be performed with a simple configuration including one capacitor and two switching elements, and the size and power consumption of the amplifier circuit can be reduced.
[0023]
In the case of using a plurality of capacitors for holding the offset voltage of one operational amplifier as in the conventional device shown in FIGS. 6 and 7, it was difficult to perform the offset cancellation with high accuracy due to the variation in the capacitance value of the capacitor. In this amplifier circuit, the offset voltage of one operational amplifier is held by one capacitor and used for canceling operation, so that the adverse effects due to such variations in the capacitance values of a plurality of capacitors are significantly reduced, and highly accurate offset cancellation is possible. It becomes.
[0024]
In the conventional device shown in FIG. 7, an input signal is input, and a voltage corresponding to the input signal and an offset voltage are held in a capacitor, and then offset cancellation is performed by subtracting the offset voltage. It was necessary to charge only the voltage plus the voltage of the input signal, and it was difficult to reduce the capacitance value of the capacitor, in other words, the area. For this reason, the conventional capacitor shown in FIG. 7 also requires the holding
[0025]
Further, in the conventional device shown in FIG. 7, by providing an analog switch between the output terminal of the operational amplifier and the capacitor and turning them off, the voltage charged in the capacitor affects the input side of each operational amplifier. The circuit configuration and its control are complicated by that amount, and in addition, there is a problem that circuit characteristics such as noise and transmission delay due to the switching of the analog switch and the influence of parasitic capacitance are deteriorated. Was. On the other hand, in the amplifier circuit of the present example, the first and second switching elements SW1 and SW2, both of which are made conductive to the reference potential in order to charge the capacitor C1 with the offset voltage, have the first and second switching elements SW1 and SW2 on the input terminal side of the operational amplifier OP1. By turning off the second switching element SW2 on the output side before the one switching element SW1, the offset voltage is held in the capacitor C1 without being affected by the input side of the operational amplifier. As a result, it is not necessary to provide an analog switch separately between the output terminal of the operational amplifier OP1 and the capacitor C1, the circuit configuration and its control can be simplified, noise and transmission delay can be suppressed as much as possible, Power consumption, low noise, and high-speed operation can be promoted.
[0026]
Next, a second embodiment of the present invention will be described. In the first embodiment, the amplifier circuit functioning as a positive-phase operational amplifier has been described. However, the present invention is not limited to this, and may be an amplifier circuit functioning as a negative-phase operational amplifier. Will be described. The amplifier circuit of this example is configured as shown in FIG. 2, and in FIG. 2, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals as those in FIG. The positive-phase input terminal of the operational amplifier OP1 is connected to the reference potential Vref, the negative-phase input terminal − is connected to the first switching element SW1 via the resistor R1, and is connected to the output terminal X via the resistor R2. . Thus, the operational amplifier OP1 forms an anti-phase operational amplifier, and the amplifier circuit of the present example functions as an anti-phase operational amplifier. The first switching element conducts the negative-phase input terminal − to the reference potential Vref via the resistor R1 and conducts to the signal input terminal IN. Other connection relationships are the same as those in the configuration of FIG.
[0027]
Next, the operation of this example will be described. The first and second switching elements SW1 and SW2 are both made conductive to the reference potential Vref side, and the negative-phase input terminal − and the connection point OUT are made conductive to the reference potential Vref (state 1). In the first state, the following equation (1) ′ holds for ΔQ of the electric charge charged in the capacitor C1. In Expression (1) ', the same reference numerals as those in Expression (1) indicate the same values. The same applies to the following equations.
V OUT1 -V X1 = V OS × (R2 / R1) = ΔQ / C (1) '
[0028]
Next, the second switching element SW2 is turned off to disconnect the connection point OUT and the reference potential Vref (state 2). When the second switching element SW2 is turned off, the terminal on the connection point OUT side of the capacitor C1 becomes floating, and the potential of the output terminal X remains while the negative-phase input terminal − is connected to the reference potential Vref via the resistor R1. Does not change, the electric charge charged in the capacitor C1 in the first state is held.
[0029]
Next, the first switching element SW1 is disconnected from the reference potential Vref, and is made conductive to the signal input terminal IN side (state 3). As a result, the negative-phase input terminal-is changed to the reference potential Vref via the resistor R1 and connected to the signal input terminal IN, and the input signal is input to the operational amplifier OP1. Here, the charge of the capacitor C1 in the
V OUT3 -V X3 = V OUT3 + (V in + V OS ) × (R2 / R1) = ΔQ / C (2) '
By substituting equation (1) 'into equation (2)', the following equation (3) 'holds.
V OUT3 = -V in × (R2 / R1) ・ ・ ・ ▲ 3 ▼ '
[0030]
From Equation (3) ′, in state 3, the error V of the output voltage caused by the input offset voltage Vos in the operational amplifier OP1 OS × (R2 / R1), that is, the output voltage V with the offset voltage canceled OUT3 Occurs at the connection point OUT. This is output from an output terminal OUT 'of the output buffer BUF to a subsequent circuit (not shown).
[0031]
The amplifying circuit functioning as the reverse-phase amplifier of the present example having the configuration and operation as described above has the same operation and effect as the amplifying circuit functioning as the positive-phase amplifier of the first embodiment.
[0032]
Next, a third embodiment of the present invention will be described. In the first and second embodiments, the amplifier circuit using one operational amplifier has been described. However, the present invention is not limited to this. To make it more suitable for handling a small voltage and to obtain a larger amplification factor. Alternatively, an amplifier circuit formed by cascading a plurality of operational amplifiers may be configured as follows. FIG. 3 shows the amplifier circuit of this example. In this figure, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals as those in FIG. The operational amplifier OP2 is similar to the operational amplifier OP1, and its positive-phase input terminal + is connected to the output terminal X of the operational amplifier OP1 via the capacitor C1. The output terminal Y of the operational amplifier OP2 is connected to the input terminal of the output buffer BUF via the capacitor C2. A second switching element SW3 is further connected between the connection point OUT ″ between the capacitor C2 and the output buffer BUF and the reference potential Vref.
[0033]
In this example, the resistors R2 and R3 are connected in series between the negative-phase input terminal − and the output terminal X of the operational amplifier OP1. Switching elements SW4 and SW5 for short-circuiting the both ends are connected between both ends of the resistors R2 and R3, and the ON and OFF of each of the switching elements SW4 and SW5 are controlled by a clock signal from a control circuit (not shown). The resistance value connected between the negative-phase input terminal − and the output terminal X of the operational amplifier OP1 can be selected, and the amplification factor of the positive-phase operational amplifier included in the operational amplifier OP1 is variable. It is advantageous for an amplifier circuit that handles a very small voltage that such an amplification factor can be easily adjusted. For example, in the switched capacitor amplifier circuit shown in FIG. 6, it was difficult to adjust the gain.
[0034]
The negative-phase input terminal of the operational amplifier OP2 is connected to the reference potential Vref via the resistor R4, and between the negative-phase input terminal and the output terminal Y, the resistors R5 and R6 are connected in series to connect the positive-phase operational amplifier. Constitute. Similarly to the normal-phase operational amplifier included in the operational amplifier OP1, switching elements SW6 and SW7 for short-circuiting the both ends are connected between both ends of the resistors R5 and R6, and the operational amplifier OP2 is switched by the switching elements SW6 and SW7. The variable gain of the positive-phase operational amplifier is variable.
[0035]
The operational amplifier OP2 has a high-impedance input terminal. The terminal of the capacitor C1 connected to the input terminal is floating when the second switching element SW2 is off, and the input of the previous operational amplifier changes. Unless otherwise, the charge of the capacitor C1 can be held. The operational amplifier OP2 only needs to have a high impedance input terminal.
[0036]
Next, the operation of the amplifier circuit of this example will be described. First, the first switching element SW1, the second switching elements SW2 and SW3 are all turned on to the reference potential Vref side, and the positive-phase input terminal + of the operational amplifier OP1 and the positive-phase input terminal + of the operational amplifier OP2 (connection point OUT ) And the connection point OUT ″ to the reference potential Vref (state 1). With the same operation as in the first embodiment, the difference between the terminals of the capacitor C1 due to the input offset voltage of the operational amplifier OP1. A voltage corresponding to an error due to the input offset voltage of the operational amplifier OP2 is generated between the terminals of the capacitor C2 by the same action.
[0037]
Next, the second switching element SW3 of the last operational amplifier OP2 is turned off (state 2-1). As a result, the terminal on the connection point OUT "side of the capacitor C2 becomes floating, and the positive-phase input terminal + of the operational amplifier OP2 is connected to the reference potential Vref, so that the input offset voltage of the operational amplifier OP2 is connected between the terminals of the capacitor C2. Then, the second switching element SW2 of the foremost operational amplifier OP1 is turned off (state 2-2), whereby the terminal on the connection point OUT side of the capacitor C1 becomes floating. Since the positive-phase input terminal + of the operational amplifier OP1 is connected to the reference potential Vref, a voltage corresponding to an error due to the input offset voltage of the operational amplifier OP1 is held between the terminals of the capacitor C1.
[0038]
Next, the first switching element SW1 is disconnected from the reference potential Vref, and is made conductive to the signal input terminal IN side (state 3). As a result, the positive-phase input terminal + of the operational amplifier OP1 is connected to the signal input terminal IN instead of the reference potential Vref, and an input signal is input to the operational amplifier OP1. By the same operation as in the first embodiment, an output voltage of the operational amplifier OP1 having its offset voltage canceled is generated at the connection point OUT. In the operational amplifier OP2 to which this output voltage is input, an output voltage having its offset voltage canceled is generated at the connection point OUT "in the operational amplifier OP2 by the same operation as in the first embodiment. This is the output terminal of the output buffer BUF. OUT ′ is output to a subsequent circuit (not shown).
[0039]
As described above, like the amplifier circuit of the present embodiment, even if the operational amplifier is multi-stage based on the amplifier circuit of the first embodiment, the first switching element SW1, the second switching element SW2, and the SW3 are connected to the reference potential side. And the capacitors C1 and C2 in each stage are charged with the offset voltage of the operational amplifier in each stage, and the second switching elements SW2 and SW3 are turned off in order from the second switching element in the last stage. After the electric charge of each stage is held and the voltage between the terminals is held, the first switching element SW1 is made conductive to the signal input terminal IN side, so that the operational amplifier of each stage is the same as in the first embodiment. Can cancel the offset voltage of the operational amplifier at each stage. Therefore, the amplifying circuit of the present embodiment also has the same operation and effect as those of the first embodiment. Further, in the amplifier circuit of the present embodiment, a large amplification factor can be obtained by increasing the number of stages of the operational amplifier as compared with that of the first embodiment. Further, in the amplifier circuit of the present example, since there is no switching element such as an analog switch between the output of the operational amplifier and the capacitor as in the conventional circuit shown in FIG. Even if proceeding, it becomes possible to minimize problems such as noise, transmission delay, and complicated control due to the switching element.
[0040]
In this embodiment, the number of stages of the operational amplifier is two. However, the number of stages may be further increased by using the method of the above-described embodiment. Each of the operational amplifiers, especially those in the second and subsequent stages, may have a high impedance input terminal.
In this embodiment, the amplifier circuit having a multi-stage operational amplifier configuration functioning as a positive-phase operational amplifier has been described. It is also possible to configure an amplifier circuit having a multi-stage operational amplifier configuration that functions as an antiphase operational amplifier.
[0041]
【The invention's effect】
In the amplifier circuit of the present invention, offset cancellation can be performed using a single capacitor. Therefore, unlike the conventional one using a plurality of capacitors, there is no decrease in accuracy due to variation in the capacitance value of the capacitor, and high-accuracy offset cancellation is possible. It becomes. This makes it possible to provide a high-precision amplifier circuit that is suitable for applications handling minute voltages, such as sensor devices. Further, since the present invention is not a switched-capacitor-type amplifier circuit, it is possible to adjust an amplification factor which cannot be achieved with a switched-capacitor-type amplifier circuit.
[0042]
Further, the capacitance value of the capacitor may be such that the voltage corresponding to the error due to the input offset voltage of the operational amplifier can be charged, and a capacitor having a small capacitance value can be used. In the case of performing offset cancellation after capturing an input signal as in a conventional device, a large-capacity capacitor is required to be able to hold the voltage including the voltage of the input signal. Therefore, the size of the capacitor can be reduced. In particular, when the amplifier circuit is integrated, it is advantageous in promoting the miniaturization of the chip by the small area occupied by the capacitor.
[0043]
Further, since the second switching element is turned off prior to the first switching element and the other terminal of the capacitor is separated from the reference potential and floats, the error due to the input offset voltage is not affected by the input change of the operational amplifier. The voltage can be held in the capacitor, and there is no need to provide a switching element between the operational amplifier and the capacitor as in the prior art. Therefore, it is possible to eliminate problems such as switching noise due to the switching element, transmission delay due to parasitic capacitance, complicated switching control, etc., and to promote low noise, high speed operation, and low power of the amplifier circuit. Can be. Further, since there is no need to provide a switching element between the operational amplifier and the capacitor and the above-described problem does not occur, it is easy to increase the number of stages of the operational amplifier in the amplifier circuit, and it is suitable for handling a very small voltage. It becomes easy to configure an amplifier circuit having a large amplification factor.
[0044]
In addition, in the amplifier circuit of the present invention, since the capacitance value of the capacitor can be reduced and the number of necessary switching elements can be reduced as described above, miniaturization, low power, low noise, and high speed operation can be achieved. You can proceed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of an amplifier circuit according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing a configuration of an amplifier circuit according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a block diagram showing the configuration of the amplifier circuit according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an electric circuit diagram showing a configuration of a CMOS operational amplifier.
FIG. 5 is a block diagram showing a configuration of a positive-phase operational amplifier.
FIG. 6 is a block diagram showing a configuration of a conventional offset-cancelled switched-capacitor amplifier circuit.
FIG. 7 is a block diagram showing a configuration of a conventional offset canceling amplifier circuit.
[Explanation of symbols]
OP1, OP2 Operational amplifier
BUT output buffer
SW1 First switching element
SW2, SW3 Second switching element
C1, C2 capacitors
Claims (3)
上記第1及び第2スイッチング素子を共に上記基準電位側に導通させ、次に上記第2スイッチング素子を非導通とした後に上記第1スイッチング素子を上記信号入力端子側に導通させる
ことを特徴とする増幅回路。An operational amplifier, a capacitor having one terminal connected to the output terminal of the operational amplifier and the other terminal connected to the output buffer, and an input terminal of the operational amplifier selectively connected to a signal input terminal or a reference potential. A first switching element, and a second switching element for selectively conducting the other terminal of the capacitor to the reference potential,
The first and second switching elements are both turned on to the reference potential side, and then the second switching element is turned off, and then the first switching element is turned on to the signal input terminal side. Amplifier circuit.
上記第1及び第2スイッチング素子を共に上記基準電位側に導通させ、次に最終段から最前段へと順次に各段の上記第2スイッチング素子を非導通とした後に上記第1スイッチング素子を上記信号入力端子側に導通させる
ことを特徴とする増幅回路。Each output terminal is connected to a respective capacitor, and a plurality of cascaded operational amplifiers connected to the input terminal of the next stage via the respective capacitors, and the input terminal of the operational amplifier at the forefront stage. A first switching element for selectively conducting to a signal input terminal or a reference potential, an output buffer connected via a capacitor to the last operational amplifier, and a next stage terminal of each of the capacitors to the reference A plurality of second switching elements for selectively conducting to a potential,
The first and second switching elements are both turned on to the reference potential side, and then the second switching elements in each stage are sequentially turned off from the last stage to the foremost stage. An amplifier circuit characterized by conducting to a signal input terminal side.
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