JP2004095536A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放電セル15において、誘電体層3が表示電極5と重なり合うように凹部16を有し、凹部16と走査電極6とが重なり合う面積を、凹部16と維持電極7との重なり合う面積より大きくなるように走査電極6および維持電極7を設ける。
以上より、放電の領域は凹部16に制限されることから、隣接する放電セル15間での誤放電を防止でき、また、凹部16と重なり合う部分の走査電極6の面積を大きくしていることから、データ電極11との間での書き込み放電が確実に発生することとなる。したがって、良好な画像表示が可能なプラズマディスプレイパネルを実現することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表示デバイスとして知られているプラズマディスプレイパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)では、ガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で蛍光体を励起して発光させることにより画像表示を行っている。
【0003】
PDPには、大別して、駆動的にはAC型とDC型とがあり、放電形式では面放電型と対向放電型とがあるが、高精細化、大画面化および構造の簡素性に伴う製造の簡便性から、現状では、3電極構造の面放電型のPDPが主流である。その構造は、走査電極と維持電極とからなる表示電極を複数有する前面板と、表示電極に対して直交する複数のデータ電極を有する背面板とを対向配置させることにより、表示電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成し、且つ放電セル内に蛍光体層を備えたものであり、比較的蛍光体層を厚くすることができることから、蛍光体によるカラー表示に適している(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
このようなプラズマディスプレイ装置は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、視野角が広いこと、大型化が容易であること、自発光型であるため表示品質が高いことなどの理由から、フラットパネルディスプレイの中で最近特に注目を集めており、多くの人が集まる場所での表示装置や家庭で大画面の映像を楽しむための表示装置として各種の用途に使用されている。
【0005】
【非特許文献1】
内池平樹、御子柴茂生共著、「プラズマディスプレイのすべて」 (株)工業調査会、1997年5月1日、p79−p80
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のPDPに対しては高精細化への要求が高まっており、これに対応するためには放電セルの配列ピッチを狭くする必要があるが、そのような狭ピッチで配列した場合、放電セルにおいては隣り合う放電セル間で誤放電が発生するという問題があり、画像表示に対して悪影響を与えていた。さらに、不灯などの欠陥のない良好な画像表示を行うためには、PDPの画像表示の際に行われる書き込み動作時において、走査電極とデータ電極との間での書き込み放電を確実に発生させることが必要である。
【0007】
本発明はこのような現状に鑑みなされたもので、高精細であっても隣接する放電セル間での誤放電を防止し、且つ、走査電極とデータ電極との間での書き込み放電を確実に発生させることにより、良好な画像表示が可能なプラズマディスプレイパネルを実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明のプラズマディスプレイパネルは、走査電極と維持電極とからなる表示電極を複数形成し、その表示電極を覆って誘電体層を形成した前面板と、データ電極を表示電極に対して直交するように複数形成した背面板とを、内部に放電空間が形成されるように対向配置することにより、表示電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成したプラズマディスプレイパネルであって、放電セルにおいて誘電体層が表示電極と重なり合うように凹部を有し、この凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、走査電極と維持電極とからなる表示電極を複数形成し、その表示電極を覆って誘電体層を形成した前面板と、データ電極を表示電極に対して直交するように複数形成した背面板とを、内部に放電空間が形成されるように対向配置することにより、表示電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成したプラズマディスプレイパネルであって、放電セルにおいて誘電体層が表示電極と重なり合うように凹部を有し、この凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成したプラズマディスプレイパネルである。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、凹部の形状を、走査電極と重なり合う部分で拡がった形状とすることで、凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成したものである。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、放電セルにおける凹部の位置を、走査電極側に片寄ったものとすることで、凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成したものである。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、走査電極と維持電極とはそれぞれ透明電極と金属材料のバス電極とを備え、凹部が、走査電極とは少なくともバス電極と重なり合い、維持電極とは透明電極とのみ重なり合うように、走査電極側に片寄っているものである。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の発明において、走査電極と維持電極とが、互いに対向する突出部を有するものである。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、走査電極の突出部を維持電極の突出部より大きくすることで、凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成したものである。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、突出部が、複数に分割された櫛状、または中空形状というものである。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、放電空間内に、XeとNeおよび/またはHeの混合ガスが封入され、Xe分圧が5〜30%というものである。
【0017】
以下、本発明のいくつかの実施の形態について説明するが、本発明の実施の形態はこれに制限されるものではない。
【0018】
(実施の形態1)
本発明の一実施の形態によるPDPについて、図を用いて以下に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施の形態によるPDPの概略構成を示す断面斜視図である。前面板1は、例えばガラスのような透明且つ絶縁性の基板2上に誘電体層3およびMgO蒸着膜による保護膜4で覆われた複数の表示電極5が付設された構造となっている。ここで、表示電極5は、走査電極6と維持電極7とが対となったもので走査電極6と維持電極7とは放電ギャップMGを隔てて対向している。そして、走査電極6は、例えば、透明電極6aとその上に形成したCr/Cu/CrやAg等の金属材料による不透明なバス電極6bとからなる構成であり、また同様に、維持電極7は、例えば、透明電極7aとその上に形成したCr/Cu/CrやAg等の金属材料による不透明なバス電極7bとからなる構成である。
【0020】
また、背面板8は、例えばガラスのような絶縁性の基板9上に誘電体層10で覆われた複数のデータ電極11が付設され、誘電体層10上のデータ電極11間にはデータ電極11と平行してストライプ状の隔壁12が設けられており、誘電体層10の表面と隔壁12の側面にかけてストライプ状に蛍光体層13が設けられた構造となっている。そして前面板1と背面板8とは、走査電極6および維持電極7とデータ電極11とが直交するように放電空間14を挟んで対向して配置されている。そして放電空間14には、放電ガスとして、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンのうち、少なくとも1種類の希ガスが封入されており、隔壁12によって仕切られデータ電極11と走査電極6および維持電極7との交差部の放電空間14が放電セル15として動作する。
【0021】
ここで、誘電体層3は、放電セル15毎に、表示電極5とその一部が重なり合う凹部16を有し、そして本実施の形態1においては、凹部16が走査電極6と重なり合う部分で拡がった形状とすることで、この凹部16と走査電極6とが重なり合う面積を、凹部16と維持電極7とが重なり合う面積より大きくなるように構成している。図2(a)に放電セル15側から見た前面板1の拡大図を、また図2(a)のX−X矢視断面図を図2(b)に示す。なお、隔壁12が前面板1に当接する位置を図2(a)中において点線で示している。
【0022】
図2に示すように、放電セル15において、凹部16とそれ以外の領域とでは、誘電体層3の厚みが異なることから、コンデンサーとしての静電容量が異なり、また、放電電圧も異なる。したがって、凹部16では電荷がたまり易く、且つ放電電圧が低いことから、放電の発生、維持が容易となり、それ以外の領域では電荷はたまり難く、且つ放電電圧が高いことから、放電の発生、維持が抑制される。以上により、図3(a)に示すように放電セル15においては、放電17の領域は、凹部16に制限され、図3(b)に示すような凹部16がない構成での放電17のように、放電領域が拡がってしまうことが抑制されるため、高精細化の際、隣り合う放電セル15間で放電が発生してしまうといういわゆる異常放電を抑制することが可能となる。ここで、図3は図2(a)でのX−X矢視断面の概略図であり、保護膜4は省略して示している。
【0023】
加えて、本実施の形態1では、走査電極6と重なり合う部分の凹部16の開口面の形状を拡げたものとすることで、凹部16と走査電極6との重なり合う面積が、凹部16と維持電極7とが重なり合う面積より大きくなるようにしており、このことにより、PDPの画像表示の際に行われる書き込み動作時において、走査電極6とデータ電極11との間での書き込み放電を確実に発生させることができるようになり、画像表示の品質を向上させることができる。
【0024】
また、凹部16により放電の領域を隔壁12よりも内側に規制できることから、隔壁12付近での放電を抑制することができる。その結果、隔壁12が放電により帯電しイオン衝撃によりエッチングされ、エッチングされた隔壁12材料が蛍光体層13に降り積もることにより蛍光体層13の特性劣化が生じてしまうという問題を抑制することができる。
【0025】
また、凹部16の側面にも保護膜4であるMgOが形成された構成となることから、電子放出面の面積が増加する効果が得られることとなり、放電セル15当たりの電子の放出量を多くすることが可能となる。
【0026】
ここで、凹部16と走査電極6とが重なり合う面積が、凹部16と維持電極7とが重なり合う面積より大きくなるようにするための他の実施の形態としては、図2に示す構成以外に、例えば図4に示すような、放電セル15での凹部16の位置を走査電極6側に片寄ったものとする構成や、図5に示すような、凹部16の形状を、走査電極6と重なり合う部分で拡がった形状とするとともに、放電セル15での凹部16の位置を走査電極6側に片寄ったものとする構成が挙げられる。
【0027】
なお、凹部16の位置が、走査電極6側に片寄った構成においては、図6に示すように、凹部16が、走査電極6とは少なくともバス電極6bと重なり合い、維持電極7とは透明電極7aとのみ重なり合う構成とすることにより、透明電極6aよりバス電極6bの方が電気抵抗が小さく良導電性を示すことから、走査電極6上の誘電体層3には電荷がさらにたまりやすくなるため、書き込み期間での書き込み放電がさらに確実に発生することとなる。その結果、隣り合う放電セル15間での誤放電がさらに抑制され、画像表示の品質をさらに向上させることができる。なお、この場合においても、凹部16の開口の形状として、走査電極6と重なり合う部分を拡げたものとすることで、上述の効果をさらに増すことができる。
【0028】
また、図7、図8に示すように、放電セル15において、走査電極6と維持電極7とが互いに放電ギャップMGを隔てて対向するように突出部6c、7cをそれぞれ有し、凹部16がこの対向する突出部6c、7cと重なり合うように構成し、且つ、走査電極6と重なり合う部分の凹部16の開口面の形状が拡がったものとすることや、図9、図10に示すように、走査電極6と維持電極7とが、同様に、互いに放電ギャップMGを隔てて対向するように突出部6c、7cをそれぞれ有し、凹部16の放電セル15での位置を走査電極6側に片寄ったものとすることにより、凹部16が走査電極6との重なり合う面積を、維持電極7と重なり合う面積より大きくなるようにした構成によっても、上述と同様の効果が得られる。そしてこの場合には、放電セル15内での放電の領域が突出部6c、7cによりさらに規制されることとなるため、隣接する放電セル15間での異常放電や隔壁12近傍での放電をさらに確実に抑制することが可能となる。
【0029】
ここで、図7、図9に示すように、突出部分6c、7cを透明電極6a、7aで構成すると、蛍光体層13からの発光を効率良く前面板1を透過させることができる。また、図8、図10に示すように、突出部分6c、7cをバス電極6b、7bのみで構成し、透明電極6a、7aをなくす構成にすると、その形成のためのコストを低減することができるとともに、バス電極6b、7bは金属材料で透明電極6a、7aより良導電性であることから、凹部16に対して電荷がたまりやすくなるため、放電セル15内での放電の領域の規制がさらに確実になる。
【0030】
なお、突出部6c、7cとして、例えば図11に示すように、複数に分割した櫛状としたり、また、図12に示すように、中をくりぬいた中空形状とするなど、放電ギャップMGの距離を変化させずに突出部6c、7cの面積を減らすことで、特に、突出部6c、7cをバス電極6b、7bにより構成した場合に蛍光体層13からの発光の透過性を補うことが可能となり、また、電極面積が減少することから、放電時の電流量の抑制、すなわち消費電力の抑制の効果を得ることができる。なお、図11、図12は、突出部6c、7cをバス電極6b、7bで構成した例である。
【0031】
(実施の形態2)
図13(a)は、本発明の一実施の形態によるPDPの放電セル15から見た前面板1の拡大図であり、隔壁12が前面板1に当接する位置を点線で示している。また図13(b)は、図13(a)におけるX−X矢視断面図である。
【0032】
本実施の形態2では、放電セル15において、走査電極6と維持電極7とが互いに放電ギャップMGを隔てて対向するように突出部6c、7cをそれぞれ有し、凹部16がこの対向する突出部6c、7cと重なり合うように構成され、且つ、突出部6cの面積を突出部7cの面積より大きくすることで、凹部16と走査電極6とが重なり合う面積を、凹部16と維持電極7とが重なり合う面積より大きくなるように構成したものであり、この構成による作用および効果は実施の形態1と同様である。
【0033】
すなわち、まず図14に示すように、放電17の発生、維持は、凹部16の領域に制限されることとなり、高精細化の際、隣り合う放電セル15間で放電が発生してしまうといういわゆる異常放電の発生が抑制されることとなる。ここで、図14は図13でのX−X矢視断面の概略図であり、保護膜4は省略して説明している。
【0034】
また、凹部16と重なり合う突出部6c、7cに対して、突出部6cの面積を突出部7cの面積より大きくすることで、凹部16と走査電極6とが重なり合う面積が、凹部16と維持電極7とが重なり合う面積より大きくなるようにしており、このことから、PDPの画像表示の際に行われる書き込み動作時において、走査電極6とデータ電極11との間での書き込み放電を確実に発生させることができるようになり、画像表示の品質を向上させることができる。
【0035】
また、凹部16により放電の領域を隔壁12よりも内側に規制できることから、隔壁12が放電によりエッチングされ、エッチングされた隔壁12材料が蛍光体層13に降り積もることにより蛍光体層13の特性劣化が生じてしまうという問題を抑制することができる。
【0036】
また、凹部16の側面にも保護膜4であるMgOが形成された構成となることから、放電セル15当たりの電子の放出量を多くすることが可能となる。
【0037】
また、突出部分6c、7cを、図13に示したように透明電極6a、7aで構成すると、蛍光体層14からの発光を効率良く前面板1を透過させることができ、図15に示すようにバス電極6b、7bのみで構成し、透明電極6a、7aをなくす構成とすると、その形成のためのコストを低減することができるとともに、バス電極6b、7bは金属材料で透明電極6a、7aより良導電性であることから、凹部16に対して電荷がたまりやすくなるため、放電セル15内での放電の領域の規制がさらに確実になる。
【0038】
ここで、突出部6c、7cとして、例えば図16に示すように、複数に分割した櫛状としたり、また、図17に示すように、中をくりぬいた中空形状とするなど、放電ギャップMGの距離を変化させずに突出部6c、7cの面積を減らすことで、特に、突出部6c、7cをバス電極6b、7bにより構成した場合に蛍光体層14からの発光の透過性を補うことが可能となり、また、電極面積が減少することから、放電時の電流量の抑制、すなわち消費電力の抑制の効果を得ることができる。なお、図16、図17は、突出部6c、7cをバス電極6b、7bで構成した例である。
【0039】
また、以上の構成において、図18に示すように、凹部16の形状を例えば走査電極6側が拡がり維持電極7側で狭くなった形状とすることや、また図19に示すように、凹部16を走査電極6側に片寄らせて形成することで、凹部16と走査電極6とが重なり合う面積を凹部16と維持電極7とが重なり合う面積よりさらに大きくなるように構成すると、なお好ましい。
【0040】
また、凹部16と突出部6cとの重なり合う面積が、凹部16と突出部7cとの重なり合う面積より大きくなるように、突出部6cの面積を突出部7cの面積を大きくする、他の実施の形態としては、例えば図20に示すように、突出部6cとして、突出部7cと幅は同じであるが、その突出量を大きくする構成を挙げることができ、この構成によっても、同様の効果を得ることが可能である。
【0041】
ここで、プラズマディスプレイパネルにおいて高効率化を達成するためには、放電ガス中のXe分圧を上昇させる方法が一般的に知られている。例えば、Xe分圧を5〜30%とした、Neおよび/またはHeとの混合ガスを放電ガスとして用いる。しかしながら、Xe分圧を上昇させると、放電電圧が上昇してしまうという問題が生じると共に、紫外線の発生量が多くなり、容易に輝度飽和となってしまうという問題が生じる。そのために従来では、誘電体層3の膜厚を厚くし誘電体層3の容量を小さくし、一回のパルスで形成される電荷を低下させるという対策が講じられているが、この場合、誘電体層3の膜厚の増加に伴い誘電体層3の透過率が低下することでの効率の低下という問題が生じる。また、誘電体層3の厚みが増加すれば放電電圧が増加してしまう問題も生じる。
【0042】
しかしながら本発明によれば、凹部16および表示電極5の形状、サイズを適当に選択することで放電領域を制限することができ、それにより放電時に流れる電流量を任意に制限することができるので、高Xe分圧で発生する輝度飽和を防止することが可能となる。つまり、本発明によれば、高Xe分圧のPDPにおいて必要な放電時の放電電流の制御を、回路や、駆動方法を変えることなく、誘電体のみで行うことが可能となる。
【0043】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明によれば、高精細であっても隣接する放電セル間での誤放電を防止でき、且つ、走査電極とデータ電極との間での書き込み放電を確実に発生させることができることから、良好な画像表示が可能なプラズマディスプレイパネルを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの概略構成を示す断面斜視図
【図2】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図3】放電の状態を示す図
【図4】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける凹部の形態を示す図
【図5】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける凹部の形態を示す図
【図6】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図7】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図8】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図9】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図10】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図11】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける表示電極の形態を示す図
【図12】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける表示電極の形態を示す図
【図13】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図14】放電の状態を示す図
【図15】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【図16】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける表示電極の形態を示す図
【図17】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける表示電極の形態を示す図
【図18】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける凹部の形態を示す図
【図19】同じく、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおける凹部の形態を示す図
【図20】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの前面板の部分拡大図
【符号の説明】
1 前面板
3 誘電体層
5 表示電極
6 走査電極
6a 透明電極
6b バス電極
6c 突出部
7 維持電極
7a 透明電極
7b バス電極
7c 突出部
8 背面板
11 データ電極
12 隔壁
13 蛍光体層
14 放電空間
15 放電セル
16 凹部
Claims (8)
- 走査電極と維持電極とからなる表示電極を複数形成し、その表示電極を覆って誘電体層を形成した前面板と、データ電極を表示電極に対して直交するように複数形成した背面板とを、内部に放電空間が形成されるように対向配置することにより、表示電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成したプラズマディスプレイパネルであって、放電セルにおいて誘電体層が表示電極と重なり合うように凹部を有し、この凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成したプラズマディスプレイパネル。
- 凹部の形状を、走査電極と重なり合う部分で拡がった形状とすることで、凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成した請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 放電セルにおける凹部の位置を、走査電極側に片寄ったものとすることで、凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成した請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 走査電極と維持電極とはそれぞれ透明電極と金属材料のバス電極とを備え、凹部が、走査電極とは少なくともバス電極と重なり合い、維持電極とは透明電極とのみ重なり合うように、走査電極側に片寄っている請求項3に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 走査電極と維持電極とが、互いに対向する突出部を有する請求項1から4のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル。
- 走査電極の突出部を維持電極の突出部より大きくすることで、凹部と走査電極とが重なり合う面積を、凹部と維持電極とが重なり合う面積より大きくなるように構成した請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 突出部が、複数に分割された櫛状、または中空形状である請求項5または6に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 放電空間内に、XeとNeおよび/またはHeの混合ガスが封入され、Xe分圧が5〜30%である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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WO2005043577A1 (ja) * | 2003-10-30 | 2005-05-12 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | プラズマディスプレイパネル |
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