JP2004095205A - 非水系2次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性を向上させると共に高容量を図って、電池設計の観点からも実用化に十分に対応できる非水系2次電池を提供する。
【解決手段】正電極、負電極および非水系電解液を備えた非水系2次電池において、正電極は、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出し得る材料からなり、負電極は、ピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる(a)水素/炭素の元素比が0.50乃至0.05の範囲にある多環芳香族系炭化水素からなると共に、(b)BET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にある負極材料を含み、非水系電解液は、溶媒としてエチレンカーボネートと鎖状カーボネートを少なくとも含み、該エチレンカーボネートが該溶媒の体積百分率で10%以上、70%以下含有するリチウム塩の電解液である。
【選択図】 なし
【解決手段】正電極、負電極および非水系電解液を備えた非水系2次電池において、正電極は、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出し得る材料からなり、負電極は、ピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる(a)水素/炭素の元素比が0.50乃至0.05の範囲にある多環芳香族系炭化水素からなると共に、(b)BET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にある負極材料を含み、非水系電解液は、溶媒としてエチレンカーボネートと鎖状カーボネートを少なくとも含み、該エチレンカーボネートが該溶媒の体積百分率で10%以上、70%以下含有するリチウム塩の電解液である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水系電解液を用いるリチウム2次電池に関するものであり、特に、リチウム2次電池等の性能を著しく向上させるために、特定の多環芳香族系炭化水素からなる負極材料を負電極に使用する非水系2次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話に代表される小型携帯機器用の電源、深夜電力貯蔵システム、太陽光発電に基づく家庭用分散型蓄電システム、電気自動車のための蓄電システムなどに関連して、各種の高エネルギー密度電池の開発が精力的に行われている。特に、リチウムイオン電池は、350Wh/lを超える体積エネルギー密度を有すること、金属リチウムを負電極(負極)として用いるリチウム2次電池に比べて、安全性、サイクル特性などの信頼性が優れることなどの理由により、小型携帯機器用の電源として、その市場が飛躍的に拡大している。
【0003】
リチウムイオン電池は、正電極(正極)としてLiCoO2、LiMn2O4などに代表されるリチウム含有遷移金属酸化物を用いて、負電極として黒鉛に代表される炭素系材料を用いている。現在、リチウムイオン電池のより一層の高容量化が進められているが、正極酸化物および負極炭素系材料の改良による高容量化は、ほぼ限界に達しており、450Wh/lを超えるエネルギー密度を達成することは困難である。また、今後予測される大型化のニーズに応える為には、材料コストの低減も強く望まれている。
特に、電池の高エネルギー密度化および大型化のためには、安全性の確保が最重要課題であり、この観点からも、電極材料のさらなる特性改善が望まれている。
【0004】
非水系2次電池の負電極に使用される負極材料においては、種々の黒鉛系材料、炭素系材料および多環芳香族系共役構造物質(一般に、低温処理炭素材料あるいはポリアセン系材料と呼ばれている。)が開発されている。特に、温度550乃至1000℃程度の比較的低温で、種々の原料を熱処理して得られる多環芳香族系共役構造物質は、グラファイトの理論容量であるC6Li(372mAh/g)を超える材料として、特に注目を浴びている。
【0005】
その中でも特開2000−251885号公報、特開2002−63892号公報にはピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる多環芳香族系炭化水素であり、(1)水素/炭素(H/C)の元素比が0.35乃至0.05であり、(2)BET法による比表面積が50m2/g以下であることを特徴とする非水系2次電池用負極材料が開示されている。
【0006】
上記記載公報によれば石炭系ピッチを熱反応して得られるH/Cが0.22の材料は20時間のリチウムドーピングにより900mAh/gの容量が得られており、上述の課題を解決する可能性が高い材料となっている。
これらの多環芳香族系炭化水素を含む非黒鉛材料と称する負極材料を用いたリチウムイオン電池では、LiPF6、LiBF4などのリチウム塩などの電解質材料をプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒やプロピレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に溶解させた非水系電解液が一般的に用いられている。通常、このような非黒鉛材料にあっては、このような電解液に関して黒鉛系と異なりあまり制約を受けない。しかしながら、プロピレンカーボネートを含む混合溶媒を用いた電解液では、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性が劣る(又はリチウム吸蔵速度が遅い)という課題があり、充電に長時間を要することがある。
【0007】
このように、特開2000−251885号公報、及び特開2002−63892号公報に記載の多環芳香族系炭化水素の実用化には改善すべき課題が多く残されており、電池設計の観点からも負極の充電受入特性向上が望まれている。また、プロピレンカーボネートを含む混合溶媒を用いた電解液では、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性が劣る(リチウム吸蔵速度が遅い)という問題があり、適切な電解液の選定等も必要とされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、上記課題に鑑みてなされるものであり、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性を向上させると共に高容量を図って、電池設計の観点からも実用化に十分に対応できる非水系2次電池を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の様な技術の現状に留意しつつ、研究を重ねた結果、ピッチを原料とした特定構造の多環芳香族系炭化水素からなる負極材料を負電極に用い、電解液の溶媒等を調製し、また充電時の充電時開放電圧を特定の範囲にコントロールすることにより高容量且つ充電受け入れ性等を向上させることができることを見出し本発明に至ったものである。
すなわち、本発明は、以下の部材或いは構成からなる負電極或いはそれを用いた非水系2次電池を提供することにより上記課題を解決したものである。
【0010】
(1) 正電極、負電極および非水系電解液を備えた非水系2次電池において、1)正電極は、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出し得る材料からなり、2)負電極は、ピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる(a)水素/炭素の元素比が0.50乃至0.05の範囲にある多環芳香族系炭化水素からなると共に、(b)BET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にある負極材料を含み、3)非水系電解液は、溶媒としてエチレンカーボネートと鎖状カーボネートを少なくとも含み、該エチレンカーボネートが該溶媒の体積百分率で10%以上、70%以下含有するリチウム塩の電解液であることを特徴とする非水系2次電池。
【0011】
(2) 上記負電極は、充電時の負極開放電位がリチウム電位に対して20mV以上、100mV以下に設けられてなることを特徴とする上記(1)に記載の非水系2次電池。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る非水系2次電池の好ましい実施の形態を詳述する。尚、本発明に係る非水系2次電池は以下の実施形態及び実施例に限るものではない。
本発明に係る非水系2次電池は、正電極、負電極および非水系電解液を備えてなるものである。先ず、上記負電極は、少なくともピッチを主成分とした原料を熱反応に供することにより得られる多環芳香族系炭化水素からなる負極材料、導電材、及びバインダーから成形される。
【0013】
上記負極材料の原料の主成分となるピッチは、所定の物性を備えた負極材料を得ることができる限り、特に限定されるものではないが、大別して石油系ピッチと石炭系ピッチとに分けられる。例えば、石油ピッチとしては、原料の蒸留残渣、流動性接触分解残渣(デカントオイルなど)、サーマルクラッカーからのボトム油、ナフサクラッキングの際に得られるエチレンタールなどが例示される。
また石炭系ピッチとしては、石炭の乾留時に得られる油分であるコールタールを蒸留して、軽質分を流出させた残渣であるストレートピッチあるいはこれにアントラセン油、タールなどを添加したものなどを挙げることができる。これらピッチを原料として合成されるメソフェーズピッチも、負極材料の製造原料として挙げることができる。
更に、ナフタレンの重縮合により合成されるナフタレンピッチ等の合成ピッチを用いることができる。
これらのピッチは、現在安価でかつ大量に生産されており、主に製鉄用コークスバインダー、電極用含浸材、コークス用原料、炭素繊維用原料、成形炭素材科用バインダーなどの用途に用いられている。
【0014】
上記原料として使用するピッチの軟化点は、温度70乃至400℃程度の範囲のものが好ましく、より好ましくは温度100乃至350℃の範囲のもの、特に好ましくは温度150乃至300℃の範囲のものであることが望ましい。ピッチの軟化点が上記範囲を下回るような場合には、所望の熱反応生成物の収率を低下させる一方、ピッチの軟化点が上記範囲を上回るような場合には、熱反応生成物の比表面積を増大させて、所望の負極材料が得られなくなる。
【0015】
上記負電極における負極材料は、上記ピッチを主成分とした原料を熱反応に供することにより得られる多環芳香族系炭化水素(熱反応生成物)からなり、かかる炭化水素の水素/炭素の元素比(H/C)が0.5乃至0.05の範囲にあることが必要とされるものである。
特に、負極材料として使用する場合にあっては、好ましくは0.40乃至0.15の範囲、特に0.40乃至0.20の範囲である。
上記H/Cは原料、目的とする電池特性に応じて決定される。上記H/Cが0.50を超えると、負極材料中に主要な多環芳香族系共役構造が十分に生じていないため、負電極に使用した場合には、その容量および効率が低くなる。一方、上記H/Cが0.05未満になると、炭素化が過度に進行して、本発明が目的とする負極材料としての十分な容量が得られない。
【0016】
尚、上記多環芳香族系炭化水素を主要成分とする負極材料にあっては、本発明に係る効果に影響を与えない範囲で炭素及び水素以外に他の元素を含んでいても良い。例えば、負極材料は、その原料由来の炭素および水素以外の元素(酸素、硫黄、窒素など)を含み易い。そして、このような元素により負極材料の特性を阻害しないためには、その他の元素の合計質量が20%以下、より好ましくは10%以下に抑えることが望ましい。このためには、不要元素の含有量の少ない原料を選択するか、あるいは不要元素を放出しやすい条件の熱反応条件を選択することが望ましい。
【0017】
上記原料ピッチの熱反応は窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気中(真空を含む)で行う。反応温度は、上述の原料の種類・性状および温度以外の諸条件(昇温速度、反応時間、反応雰囲気、圧力、反応時に生成するガス成分の反応系外の除去速度など)をも考慮して、水素/炭素の元素比を上記範囲となる様に適宜選択することができる。
【0018】
上記熱反応温度は好ましくは550乃至750℃の範囲であり、より好ましくは600乃至700℃の範囲である。
上記ピッチを主成分とした原料を不活性雰囲気下の温度550乃至750℃の範囲で熱反応させれば、上記範囲の水素/炭素の元素比及び好適な比表面積を有する多環芳香族系炭化水素材料が高収率で得られる。熱反応による上記多環芳香族系炭化水素の収率は、上述した原料の配合特性及びピッチの軟化点により左右されるが、本発明の製造方法においては少なくとも60%以上であることが望ましいとされ、上記温度範囲で原料及び軟化点等を適宜選択すれば、多環芳香族系炭化水素を60%以上の収率で十分に得ることができる。
【0019】
上記昇温速度は10乃至1000℃/時間程度の範囲にあることが好ましく、より好ましくは50乃至500℃/時間程度である。昇温速度は一定である必要はなく、例えば、温度300℃までは100℃/時間の速度で昇温し、温度300℃乃至650℃までは50℃/時間の速度で昇温することができる。また、反応時間(ピーク温度保持時間)は1乃至100時間程度である。圧力は常圧でよいが、減圧あるいは加圧状態で行うことも可能である。
【0020】
また、本発明に使用する負極材料は、上記不定形な不溶不融化固体からなる熱反応生成物を粉砕したものであり、その粉砕した負極材料はBET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にあることが必須とされる。より好ましくは比表面積が0.1乃至30m2/gの範囲である。
負極材料の比表面積が大き過ぎると、リチウムのドープおよび脱ドープの初期効率が悪くなるので、実用上好ましくない。従来報告されている多環芳香族系共役構造物質においては、一般に比表面積が高く、炭素系材料および黒鉛系材料に比べて大きく50m2/gを超えるものが殆どである。そこで、高い比表面積を低下させて効率を高めるために、従来、炭素系材料及び黒鉛系材料を再度表面処理する技術が開発されている。しかしながら、このような技術的処理は煩雑な操作を必要とし、製造上、工程が余分に付加され、負極材料の製造コストを著しく高めるので実用的に不利である。これに対して、本発明に係る非水系2次電池用負極材料にあっては後述するように、上記ピッチ原料の1回の熱反応により、比表面積を50m2/g以下とすることが可能であり製造が容易である。
【0021】
一般に負極材料の比表面積は、熱処理反応温度を上昇させると低下して、リチウムのドープ及び脱ドープの初期効率が高くなるが、その反面、容量が急激に減少する。本発明に係る非水系2次電池用負極材料は、上述のH/C比の範囲を維持しながら、比表面積を50m2/g以下とすることを特徴とする。また、比表面積の下限値は0.1m2/g程度が取り扱い上好ましい。
【0022】
ピッチを原料とする本発明に使用する負極材料は、上述したように熱反応条件を適宜制御することにより、特定の構造を得ることができる。特に、ピッチ原料を適切に選択することにより、熱反応条件による制限を緩和して容易に上記H/C比、及び粉砕後に上記比表面積となるような材料が得られる。
一般に、空気中でピッチを100乃至400℃程度の温度で加熱するか、或いは硝酸、硫酸などの酸化性液体により処理して、ピッチ全体あるいはその表面を不融化処理(架橋処理)した後、不活性雰囲気中で熱処理することにより、製造される。しかしながら、本発明の製造方法においては、ピッチを不融化処理あるいは表面酸化処理しない状態で、熱反応に供することによって、上述したように1回の熱反応により本発明に使用する負極材料を容易に得ることができる。
【0023】
本発明に使用する負極材料は、不定形な上記熱反応生成物を所定の粒径に整粒するが、その平均粒径が30μm以下、より好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下であること、及び粒径分布における1μm以下の粒径の体積分率が1%以上で存在することが望ましい。特に、好ましくは、平均粒径が10μm以下であって、1μm以下の粒径の体積分率が1乃至20%、より好ましくは3乃至15%、特に好ましくは5乃至10%の範囲であることが望ましい。
【0024】
上記熱反応生成物は不定形を呈するので、ボールミル、ジェットミル等の粉砕器で粉砕した後、更に必要に応じて、分級することにより所定の粒径に整粒される。一般にリチウムイオン電池に用いられる黒鉛材料においては、平均粒径10μm以下且つ粒径が1μm以下の体積分率が1%以上の材料では、初期充放電効率の低下及び電極密度が上がり難いことから使用が差し控えられてきた。しかしながら、上記負極材料では、そのメカニズムは不明であるが上記範囲とすることにより電極密度が向上し、充電受入特性も向上する。平均粒径が次第に大きくなると充電受入特性が低下する。また、粒径が1μmの体積分率が1%未満の場合は、電極密度が上がりにくく、かつ充電受入特性が低下し、体積分率が20%を超えると後述の電極の作製が困難となる。
【0025】
本発明に係る非水系2次電池の負電極は、上記負極材料、導電材等を樹脂バインダーに分散させて成形することにより得られる。電極の成形は所望の非水系2次電池の形状、特性などを考慮しつつ、公知の方法により行うことができる。本発明において導電材、バインダーは、特に限定されるものではないないが、具体的には、導電材としてはアセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等が例示され、バインダーとしてはポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ四フッ化エチレンなどのフッ素系樹脂;フッ素ゴム、SBRなどのゴム系材料;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;アクリル樹脂などが例示される。
【0026】
上記導電材の配合量は本発明の負極材料の種類、粒径、形状、目的とする電極の目付量、強度などに応じて適宜決定すれば良く、特に限定されるものではないが、通常本発明の負極材料の100質量部に対して1乃至20質量部程度とすることが好ましい。
また、バインダーの配合量は、本発明の負極材料の種類、粒径、形状、目的とする電極の目付量、強度などに応じて適宜決定すれば良く、特に限定されるものではないが、通常本発明の負極材料の100質量部に対して1乃至30質量部程度とすることが好ましい。
【0027】
本発明において、負電極を集電体上の片面或いは両面に形成することもできる。この場合、使用する集電体は特に限定されるものではないが、銅箔、ステンレス鋼箔、チタン箔などが挙げられる。更に、金属箔上或いは金属の隙間に電極が形成可能であるもの、例えば、エキスパンドメタル、メッシュなどを用いることもできる。
【0028】
本発明に係る非水系2次電池の正電極に使用される正極活物質は、リチウムの吸蔵/放出が可能な正極材料であれば、特に限定されず、例えば、公知のリチウム複合コバルト酸化物、リチウム複合ニッケル酸化物、リチウム複合マンガン酸化物、或いはこれらの混合物、更にはこれら複合酸化物に異種金属元素を一種以上添加した系のリチウム複合酸化物等を用いることができる。
【0029】
中でも、初期充電における電極活物質1gあたりからのリチウム放出可能量が180mAh以上のリチウム複合酸化物が好ましく、LiNiO2、LiNixCoyO2、LiNixMnyO2等のNiを含むリチウム複合酸化物が特に好ましく、安全性の観点からLiNixCoyO2、LiNixMnyO2あるいはこれら化合物に異種元素を添加したNiを含むリチウム複合酸化物が特に好ましい。
リチウム放出可能量が180mAh未満の場合、リチウムイオン電池に一般的に用いられる黒鉛に対し、本発明における負極が2倍乃至3倍程度の容量を有する為、正極活物質量、電極厚さが増大し、電池性能、及びコスト面で問題が生じる場合がある。
【0030】
本発明の非水系2次電池は上記正電極、負電極、及び非水系電解液を具備しており、充電時負極開放電位がリチウム電位に対し20mV以上、100mV以下である。
充電時負極開放電位とは電池製造者が決定する電池満充電となった時の負極開放電位であり、例えば、4.2Vで8時間充電した後、電池に電流を流さない状態で放置した時の負極のリチウム電位に対する電位である。開放電位は開放時間、温度により異なるので本発明においては25℃、開放時間1時間後の電位と定義する。充電時負極開放電位のコントロールは正電極、負電極の活物質バランス、プリドーピング量により可能であり、その充電時負極開放電位の確認は例えば電池内にリチウム金属参照極を挿入し、リチウム金属参照極と負極間の電位を測定すれば良い。
充電時負極開放電位がリチウム電位に対し100mVを超える場合、負極に充分なリチウムがドーピングされておらず本発明の目的である高容量を達成することが困難であり、20mV未満の場合、負極のリチウムドーピング能力限界近くで充放電することからサイクルに伴なう容量の劣化が大きくなる。
【0031】
本発明の非水系2次電池においてまた、負電極には負極材料ヘリチウムをプリドーピングすることができ、予めプリドーピングすることが望ましい。
本発明に係る非水系2次電池において負電極にプリドーピングする方法としては特に限定されるものではないが、例えば、電池組立前に、対極としてリチウム金属を用いる電気化学システムを組み立て、後述の非水系電解液中において、所定量のリチウムをプリドーピングする方法、電解液を含浸した負電極にリチウム金属を張り合わせる方法が挙げられる。
また、電池組立後に、リチウムのプリドーピングを行うには、リチウム金属などのリチウム源と負電極とを張り合わせなどの方法により、電気的に接触させておき、電池内に電解液を注液することにより、リチウムをプリドーピングすることが可能である。
【0032】
本発明に係る非水系2次電池は、リチウム塩を含む非水電解液を用いる。非水系電解液に用いるリチウム塩は、特に限定されることはなく公知の非水系電解質を用いることが可能である。例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4などが挙げられる。本発明において使用する非水系電解液は、エチレンカーボネート(以下、ECという。)を含む混合溶媒からなる。ECを含む混合溶媒におけるECの体積百分率は、10乃至70%であり、好ましくは15乃至60%であり、より好ましくは20乃至50%である。EC率が10%未満の場合は充電受け入れ性が低下し、70%を越える場合は、ECの凝固点が温度39℃と高いため低温で分離凝固し、電池における温度−10℃以下の放電容量が著しく低下する。
【0033】
上記ECと混合して用いる溶媒としては、鎖状カーボネートを挙げることができ、例えばエチルメチルカーボネート(EMC)、及びジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート等を挙げることができる。鎖状カーボネートとは、
R1−O−CO−O−R2で表されるものであり、R1、R2は同一あるいは異なるアルキル基が一般であり、アルキル基の水素をフッ素等のハロゲンで置換したものでも良い。R1、R2がアルキル基である場合、その炭素数は1乃至4の範囲のものが好ましく用いられる。また上記溶媒以外の溶媒として使用できるものには、ジメトキシエタン、γ−ブチルラクトン、酢酸メチル、蟻酸メチル等が挙げられる。
また、電解液のリチウム塩の濃度は、特に限定されるものではないが、0.5乃至2mol/リットル程度の範囲が実用的である。電解液は、当然のことながら、水分が100ppm以下のものを用いることが好ましい。
【0034】
本発明の非水系2次電池の形状、大きさなどは、特に限定されるものではなく、それぞれの用途に応じて、円筒型、角型、フイルム電池、箱型などの任意の形状および寸法のものを選択すればよい。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明に係る非水系2次電池の実施例および比較例を示し、本発明の特徴とするところをさらに明確にする。
(実施例1)
1)石炭系等方性ピッチ(軟化点280℃)1000gをステンレス鋼製の皿に入れ、電気炉(炉内有効寸法300mm×300mm×300mm)内に設置して、熱反応を行った。熱反応は、窒素雰囲気下で行い、窒素流量を10リットル/分とした。熱反応に際しては、室温から100℃/時間の速度で635℃(炉内温)まで昇温した後、この温度で4時間保持し、続いて自然冷却により、温度60℃まで冷却し、反応生成物を電気炉から取り出した。得られた生成物は、原料の形状を留めず、不定形な不溶不融性固体であった。収量は804gであり、収率は80.4質量%であった。
【0036】
得られた生成物をジェットミルにより粉砕し、平均粒径5.5μm(粒径が1μm以下の体積分率7%)の負極材料を得た。該負極材料を用いて、元素分析(測定使用機:パーキンエルマー製、元素分析装置“PE2400シリーズII、CHNS/0”)およびBET法による比表面積測定(測定使用機:ユアサアイオニクス社製、“NOVA1200”)を行ったところ、H/C=0.26であり、比表面積は24m2/gであった。
【0037】
2)上記の負極材料粉末90質量部、導電材であるアセチレンブラック5質量部、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(PVdF)5質量部、及び溶剤であるN−メチルピロリドン(NMP)を混合し、負極合材スラリーを得た。該スラリーを厚さ14μmの銅箔の片面に塗布し、乾燥した後、プレスを行うことにより、厚さ94μmの負電極(合材層厚さ80μm)を得た。
【0038】
3)上記負電極を作用極とし、金属リチウムを対極および参照極に用い、電解液(エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを50:50体積比で混合した溶媒に1mol/リットルの濃度にLiPF6を溶解した溶液)を用いて、電気化学セルをアルゴンドライボックス中で作製し、負極での充電受入性を評価した。負極での充電受入性は2サイクル目に評価することし、2サイクル目のリチウムのドーピングは、リチウム電位に対して1mVになるまで160mA/gの電流で行い、続いて、160mA/gの速度でリチウム電位に対して2Vまで脱ドーピングを行い、得られた容量で評価した。その結果を表1に示す。
【0039】
(実施例2、比較例1乃至3)
実施例1の3)における電解液の溶媒を表1に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にて電池を作製し、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表中、ECはエチレンカーボネート、PCはプロピレンカーボネート、DECはジエチルカーボネートである。
尚、実施例、比較例に示す5種類の電解液を温度0℃の雰囲気に放置したところ、比較例1の電解液において凝固が見られた。
【0042】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係る非水系2次電池用の負電極によれば、(1)正電極は、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出し得る材料からなる。また、(2)負電極は、ピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる(a)水素/炭素の元素比が0.50乃至0.05の範囲にある多環芳香族系炭化水素からなると共に、(b)BET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にある負極材料を含む。そして、(3)非水系電解液は、溶媒としてエチレンカーボネートと鎖状カーボネートを少なくとも含み、該エチレンカーボネートが該溶媒の体積百分率で10%以上、70%以下含有するリチウム塩の電解液であるので、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性を向上させると共に高容量を図ることができる。また、電池設計の観点からも実用化に十分に対応できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水系電解液を用いるリチウム2次電池に関するものであり、特に、リチウム2次電池等の性能を著しく向上させるために、特定の多環芳香族系炭化水素からなる負極材料を負電極に使用する非水系2次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話に代表される小型携帯機器用の電源、深夜電力貯蔵システム、太陽光発電に基づく家庭用分散型蓄電システム、電気自動車のための蓄電システムなどに関連して、各種の高エネルギー密度電池の開発が精力的に行われている。特に、リチウムイオン電池は、350Wh/lを超える体積エネルギー密度を有すること、金属リチウムを負電極(負極)として用いるリチウム2次電池に比べて、安全性、サイクル特性などの信頼性が優れることなどの理由により、小型携帯機器用の電源として、その市場が飛躍的に拡大している。
【0003】
リチウムイオン電池は、正電極(正極)としてLiCoO2、LiMn2O4などに代表されるリチウム含有遷移金属酸化物を用いて、負電極として黒鉛に代表される炭素系材料を用いている。現在、リチウムイオン電池のより一層の高容量化が進められているが、正極酸化物および負極炭素系材料の改良による高容量化は、ほぼ限界に達しており、450Wh/lを超えるエネルギー密度を達成することは困難である。また、今後予測される大型化のニーズに応える為には、材料コストの低減も強く望まれている。
特に、電池の高エネルギー密度化および大型化のためには、安全性の確保が最重要課題であり、この観点からも、電極材料のさらなる特性改善が望まれている。
【0004】
非水系2次電池の負電極に使用される負極材料においては、種々の黒鉛系材料、炭素系材料および多環芳香族系共役構造物質(一般に、低温処理炭素材料あるいはポリアセン系材料と呼ばれている。)が開発されている。特に、温度550乃至1000℃程度の比較的低温で、種々の原料を熱処理して得られる多環芳香族系共役構造物質は、グラファイトの理論容量であるC6Li(372mAh/g)を超える材料として、特に注目を浴びている。
【0005】
その中でも特開2000−251885号公報、特開2002−63892号公報にはピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる多環芳香族系炭化水素であり、(1)水素/炭素(H/C)の元素比が0.35乃至0.05であり、(2)BET法による比表面積が50m2/g以下であることを特徴とする非水系2次電池用負極材料が開示されている。
【0006】
上記記載公報によれば石炭系ピッチを熱反応して得られるH/Cが0.22の材料は20時間のリチウムドーピングにより900mAh/gの容量が得られており、上述の課題を解決する可能性が高い材料となっている。
これらの多環芳香族系炭化水素を含む非黒鉛材料と称する負極材料を用いたリチウムイオン電池では、LiPF6、LiBF4などのリチウム塩などの電解質材料をプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒やプロピレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に溶解させた非水系電解液が一般的に用いられている。通常、このような非黒鉛材料にあっては、このような電解液に関して黒鉛系と異なりあまり制約を受けない。しかしながら、プロピレンカーボネートを含む混合溶媒を用いた電解液では、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性が劣る(又はリチウム吸蔵速度が遅い)という課題があり、充電に長時間を要することがある。
【0007】
このように、特開2000−251885号公報、及び特開2002−63892号公報に記載の多環芳香族系炭化水素の実用化には改善すべき課題が多く残されており、電池設計の観点からも負極の充電受入特性向上が望まれている。また、プロピレンカーボネートを含む混合溶媒を用いた電解液では、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性が劣る(リチウム吸蔵速度が遅い)という問題があり、適切な電解液の選定等も必要とされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、上記課題に鑑みてなされるものであり、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性を向上させると共に高容量を図って、電池設計の観点からも実用化に十分に対応できる非水系2次電池を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の様な技術の現状に留意しつつ、研究を重ねた結果、ピッチを原料とした特定構造の多環芳香族系炭化水素からなる負極材料を負電極に用い、電解液の溶媒等を調製し、また充電時の充電時開放電圧を特定の範囲にコントロールすることにより高容量且つ充電受け入れ性等を向上させることができることを見出し本発明に至ったものである。
すなわち、本発明は、以下の部材或いは構成からなる負電極或いはそれを用いた非水系2次電池を提供することにより上記課題を解決したものである。
【0010】
(1) 正電極、負電極および非水系電解液を備えた非水系2次電池において、1)正電極は、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出し得る材料からなり、2)負電極は、ピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる(a)水素/炭素の元素比が0.50乃至0.05の範囲にある多環芳香族系炭化水素からなると共に、(b)BET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にある負極材料を含み、3)非水系電解液は、溶媒としてエチレンカーボネートと鎖状カーボネートを少なくとも含み、該エチレンカーボネートが該溶媒の体積百分率で10%以上、70%以下含有するリチウム塩の電解液であることを特徴とする非水系2次電池。
【0011】
(2) 上記負電極は、充電時の負極開放電位がリチウム電位に対して20mV以上、100mV以下に設けられてなることを特徴とする上記(1)に記載の非水系2次電池。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る非水系2次電池の好ましい実施の形態を詳述する。尚、本発明に係る非水系2次電池は以下の実施形態及び実施例に限るものではない。
本発明に係る非水系2次電池は、正電極、負電極および非水系電解液を備えてなるものである。先ず、上記負電極は、少なくともピッチを主成分とした原料を熱反応に供することにより得られる多環芳香族系炭化水素からなる負極材料、導電材、及びバインダーから成形される。
【0013】
上記負極材料の原料の主成分となるピッチは、所定の物性を備えた負極材料を得ることができる限り、特に限定されるものではないが、大別して石油系ピッチと石炭系ピッチとに分けられる。例えば、石油ピッチとしては、原料の蒸留残渣、流動性接触分解残渣(デカントオイルなど)、サーマルクラッカーからのボトム油、ナフサクラッキングの際に得られるエチレンタールなどが例示される。
また石炭系ピッチとしては、石炭の乾留時に得られる油分であるコールタールを蒸留して、軽質分を流出させた残渣であるストレートピッチあるいはこれにアントラセン油、タールなどを添加したものなどを挙げることができる。これらピッチを原料として合成されるメソフェーズピッチも、負極材料の製造原料として挙げることができる。
更に、ナフタレンの重縮合により合成されるナフタレンピッチ等の合成ピッチを用いることができる。
これらのピッチは、現在安価でかつ大量に生産されており、主に製鉄用コークスバインダー、電極用含浸材、コークス用原料、炭素繊維用原料、成形炭素材科用バインダーなどの用途に用いられている。
【0014】
上記原料として使用するピッチの軟化点は、温度70乃至400℃程度の範囲のものが好ましく、より好ましくは温度100乃至350℃の範囲のもの、特に好ましくは温度150乃至300℃の範囲のものであることが望ましい。ピッチの軟化点が上記範囲を下回るような場合には、所望の熱反応生成物の収率を低下させる一方、ピッチの軟化点が上記範囲を上回るような場合には、熱反応生成物の比表面積を増大させて、所望の負極材料が得られなくなる。
【0015】
上記負電極における負極材料は、上記ピッチを主成分とした原料を熱反応に供することにより得られる多環芳香族系炭化水素(熱反応生成物)からなり、かかる炭化水素の水素/炭素の元素比(H/C)が0.5乃至0.05の範囲にあることが必要とされるものである。
特に、負極材料として使用する場合にあっては、好ましくは0.40乃至0.15の範囲、特に0.40乃至0.20の範囲である。
上記H/Cは原料、目的とする電池特性に応じて決定される。上記H/Cが0.50を超えると、負極材料中に主要な多環芳香族系共役構造が十分に生じていないため、負電極に使用した場合には、その容量および効率が低くなる。一方、上記H/Cが0.05未満になると、炭素化が過度に進行して、本発明が目的とする負極材料としての十分な容量が得られない。
【0016】
尚、上記多環芳香族系炭化水素を主要成分とする負極材料にあっては、本発明に係る効果に影響を与えない範囲で炭素及び水素以外に他の元素を含んでいても良い。例えば、負極材料は、その原料由来の炭素および水素以外の元素(酸素、硫黄、窒素など)を含み易い。そして、このような元素により負極材料の特性を阻害しないためには、その他の元素の合計質量が20%以下、より好ましくは10%以下に抑えることが望ましい。このためには、不要元素の含有量の少ない原料を選択するか、あるいは不要元素を放出しやすい条件の熱反応条件を選択することが望ましい。
【0017】
上記原料ピッチの熱反応は窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気中(真空を含む)で行う。反応温度は、上述の原料の種類・性状および温度以外の諸条件(昇温速度、反応時間、反応雰囲気、圧力、反応時に生成するガス成分の反応系外の除去速度など)をも考慮して、水素/炭素の元素比を上記範囲となる様に適宜選択することができる。
【0018】
上記熱反応温度は好ましくは550乃至750℃の範囲であり、より好ましくは600乃至700℃の範囲である。
上記ピッチを主成分とした原料を不活性雰囲気下の温度550乃至750℃の範囲で熱反応させれば、上記範囲の水素/炭素の元素比及び好適な比表面積を有する多環芳香族系炭化水素材料が高収率で得られる。熱反応による上記多環芳香族系炭化水素の収率は、上述した原料の配合特性及びピッチの軟化点により左右されるが、本発明の製造方法においては少なくとも60%以上であることが望ましいとされ、上記温度範囲で原料及び軟化点等を適宜選択すれば、多環芳香族系炭化水素を60%以上の収率で十分に得ることができる。
【0019】
上記昇温速度は10乃至1000℃/時間程度の範囲にあることが好ましく、より好ましくは50乃至500℃/時間程度である。昇温速度は一定である必要はなく、例えば、温度300℃までは100℃/時間の速度で昇温し、温度300℃乃至650℃までは50℃/時間の速度で昇温することができる。また、反応時間(ピーク温度保持時間)は1乃至100時間程度である。圧力は常圧でよいが、減圧あるいは加圧状態で行うことも可能である。
【0020】
また、本発明に使用する負極材料は、上記不定形な不溶不融化固体からなる熱反応生成物を粉砕したものであり、その粉砕した負極材料はBET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にあることが必須とされる。より好ましくは比表面積が0.1乃至30m2/gの範囲である。
負極材料の比表面積が大き過ぎると、リチウムのドープおよび脱ドープの初期効率が悪くなるので、実用上好ましくない。従来報告されている多環芳香族系共役構造物質においては、一般に比表面積が高く、炭素系材料および黒鉛系材料に比べて大きく50m2/gを超えるものが殆どである。そこで、高い比表面積を低下させて効率を高めるために、従来、炭素系材料及び黒鉛系材料を再度表面処理する技術が開発されている。しかしながら、このような技術的処理は煩雑な操作を必要とし、製造上、工程が余分に付加され、負極材料の製造コストを著しく高めるので実用的に不利である。これに対して、本発明に係る非水系2次電池用負極材料にあっては後述するように、上記ピッチ原料の1回の熱反応により、比表面積を50m2/g以下とすることが可能であり製造が容易である。
【0021】
一般に負極材料の比表面積は、熱処理反応温度を上昇させると低下して、リチウムのドープ及び脱ドープの初期効率が高くなるが、その反面、容量が急激に減少する。本発明に係る非水系2次電池用負極材料は、上述のH/C比の範囲を維持しながら、比表面積を50m2/g以下とすることを特徴とする。また、比表面積の下限値は0.1m2/g程度が取り扱い上好ましい。
【0022】
ピッチを原料とする本発明に使用する負極材料は、上述したように熱反応条件を適宜制御することにより、特定の構造を得ることができる。特に、ピッチ原料を適切に選択することにより、熱反応条件による制限を緩和して容易に上記H/C比、及び粉砕後に上記比表面積となるような材料が得られる。
一般に、空気中でピッチを100乃至400℃程度の温度で加熱するか、或いは硝酸、硫酸などの酸化性液体により処理して、ピッチ全体あるいはその表面を不融化処理(架橋処理)した後、不活性雰囲気中で熱処理することにより、製造される。しかしながら、本発明の製造方法においては、ピッチを不融化処理あるいは表面酸化処理しない状態で、熱反応に供することによって、上述したように1回の熱反応により本発明に使用する負極材料を容易に得ることができる。
【0023】
本発明に使用する負極材料は、不定形な上記熱反応生成物を所定の粒径に整粒するが、その平均粒径が30μm以下、より好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下であること、及び粒径分布における1μm以下の粒径の体積分率が1%以上で存在することが望ましい。特に、好ましくは、平均粒径が10μm以下であって、1μm以下の粒径の体積分率が1乃至20%、より好ましくは3乃至15%、特に好ましくは5乃至10%の範囲であることが望ましい。
【0024】
上記熱反応生成物は不定形を呈するので、ボールミル、ジェットミル等の粉砕器で粉砕した後、更に必要に応じて、分級することにより所定の粒径に整粒される。一般にリチウムイオン電池に用いられる黒鉛材料においては、平均粒径10μm以下且つ粒径が1μm以下の体積分率が1%以上の材料では、初期充放電効率の低下及び電極密度が上がり難いことから使用が差し控えられてきた。しかしながら、上記負極材料では、そのメカニズムは不明であるが上記範囲とすることにより電極密度が向上し、充電受入特性も向上する。平均粒径が次第に大きくなると充電受入特性が低下する。また、粒径が1μmの体積分率が1%未満の場合は、電極密度が上がりにくく、かつ充電受入特性が低下し、体積分率が20%を超えると後述の電極の作製が困難となる。
【0025】
本発明に係る非水系2次電池の負電極は、上記負極材料、導電材等を樹脂バインダーに分散させて成形することにより得られる。電極の成形は所望の非水系2次電池の形状、特性などを考慮しつつ、公知の方法により行うことができる。本発明において導電材、バインダーは、特に限定されるものではないないが、具体的には、導電材としてはアセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等が例示され、バインダーとしてはポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ四フッ化エチレンなどのフッ素系樹脂;フッ素ゴム、SBRなどのゴム系材料;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;アクリル樹脂などが例示される。
【0026】
上記導電材の配合量は本発明の負極材料の種類、粒径、形状、目的とする電極の目付量、強度などに応じて適宜決定すれば良く、特に限定されるものではないが、通常本発明の負極材料の100質量部に対して1乃至20質量部程度とすることが好ましい。
また、バインダーの配合量は、本発明の負極材料の種類、粒径、形状、目的とする電極の目付量、強度などに応じて適宜決定すれば良く、特に限定されるものではないが、通常本発明の負極材料の100質量部に対して1乃至30質量部程度とすることが好ましい。
【0027】
本発明において、負電極を集電体上の片面或いは両面に形成することもできる。この場合、使用する集電体は特に限定されるものではないが、銅箔、ステンレス鋼箔、チタン箔などが挙げられる。更に、金属箔上或いは金属の隙間に電極が形成可能であるもの、例えば、エキスパンドメタル、メッシュなどを用いることもできる。
【0028】
本発明に係る非水系2次電池の正電極に使用される正極活物質は、リチウムの吸蔵/放出が可能な正極材料であれば、特に限定されず、例えば、公知のリチウム複合コバルト酸化物、リチウム複合ニッケル酸化物、リチウム複合マンガン酸化物、或いはこれらの混合物、更にはこれら複合酸化物に異種金属元素を一種以上添加した系のリチウム複合酸化物等を用いることができる。
【0029】
中でも、初期充電における電極活物質1gあたりからのリチウム放出可能量が180mAh以上のリチウム複合酸化物が好ましく、LiNiO2、LiNixCoyO2、LiNixMnyO2等のNiを含むリチウム複合酸化物が特に好ましく、安全性の観点からLiNixCoyO2、LiNixMnyO2あるいはこれら化合物に異種元素を添加したNiを含むリチウム複合酸化物が特に好ましい。
リチウム放出可能量が180mAh未満の場合、リチウムイオン電池に一般的に用いられる黒鉛に対し、本発明における負極が2倍乃至3倍程度の容量を有する為、正極活物質量、電極厚さが増大し、電池性能、及びコスト面で問題が生じる場合がある。
【0030】
本発明の非水系2次電池は上記正電極、負電極、及び非水系電解液を具備しており、充電時負極開放電位がリチウム電位に対し20mV以上、100mV以下である。
充電時負極開放電位とは電池製造者が決定する電池満充電となった時の負極開放電位であり、例えば、4.2Vで8時間充電した後、電池に電流を流さない状態で放置した時の負極のリチウム電位に対する電位である。開放電位は開放時間、温度により異なるので本発明においては25℃、開放時間1時間後の電位と定義する。充電時負極開放電位のコントロールは正電極、負電極の活物質バランス、プリドーピング量により可能であり、その充電時負極開放電位の確認は例えば電池内にリチウム金属参照極を挿入し、リチウム金属参照極と負極間の電位を測定すれば良い。
充電時負極開放電位がリチウム電位に対し100mVを超える場合、負極に充分なリチウムがドーピングされておらず本発明の目的である高容量を達成することが困難であり、20mV未満の場合、負極のリチウムドーピング能力限界近くで充放電することからサイクルに伴なう容量の劣化が大きくなる。
【0031】
本発明の非水系2次電池においてまた、負電極には負極材料ヘリチウムをプリドーピングすることができ、予めプリドーピングすることが望ましい。
本発明に係る非水系2次電池において負電極にプリドーピングする方法としては特に限定されるものではないが、例えば、電池組立前に、対極としてリチウム金属を用いる電気化学システムを組み立て、後述の非水系電解液中において、所定量のリチウムをプリドーピングする方法、電解液を含浸した負電極にリチウム金属を張り合わせる方法が挙げられる。
また、電池組立後に、リチウムのプリドーピングを行うには、リチウム金属などのリチウム源と負電極とを張り合わせなどの方法により、電気的に接触させておき、電池内に電解液を注液することにより、リチウムをプリドーピングすることが可能である。
【0032】
本発明に係る非水系2次電池は、リチウム塩を含む非水電解液を用いる。非水系電解液に用いるリチウム塩は、特に限定されることはなく公知の非水系電解質を用いることが可能である。例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4などが挙げられる。本発明において使用する非水系電解液は、エチレンカーボネート(以下、ECという。)を含む混合溶媒からなる。ECを含む混合溶媒におけるECの体積百分率は、10乃至70%であり、好ましくは15乃至60%であり、より好ましくは20乃至50%である。EC率が10%未満の場合は充電受け入れ性が低下し、70%を越える場合は、ECの凝固点が温度39℃と高いため低温で分離凝固し、電池における温度−10℃以下の放電容量が著しく低下する。
【0033】
上記ECと混合して用いる溶媒としては、鎖状カーボネートを挙げることができ、例えばエチルメチルカーボネート(EMC)、及びジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート等を挙げることができる。鎖状カーボネートとは、
R1−O−CO−O−R2で表されるものであり、R1、R2は同一あるいは異なるアルキル基が一般であり、アルキル基の水素をフッ素等のハロゲンで置換したものでも良い。R1、R2がアルキル基である場合、その炭素数は1乃至4の範囲のものが好ましく用いられる。また上記溶媒以外の溶媒として使用できるものには、ジメトキシエタン、γ−ブチルラクトン、酢酸メチル、蟻酸メチル等が挙げられる。
また、電解液のリチウム塩の濃度は、特に限定されるものではないが、0.5乃至2mol/リットル程度の範囲が実用的である。電解液は、当然のことながら、水分が100ppm以下のものを用いることが好ましい。
【0034】
本発明の非水系2次電池の形状、大きさなどは、特に限定されるものではなく、それぞれの用途に応じて、円筒型、角型、フイルム電池、箱型などの任意の形状および寸法のものを選択すればよい。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明に係る非水系2次電池の実施例および比較例を示し、本発明の特徴とするところをさらに明確にする。
(実施例1)
1)石炭系等方性ピッチ(軟化点280℃)1000gをステンレス鋼製の皿に入れ、電気炉(炉内有効寸法300mm×300mm×300mm)内に設置して、熱反応を行った。熱反応は、窒素雰囲気下で行い、窒素流量を10リットル/分とした。熱反応に際しては、室温から100℃/時間の速度で635℃(炉内温)まで昇温した後、この温度で4時間保持し、続いて自然冷却により、温度60℃まで冷却し、反応生成物を電気炉から取り出した。得られた生成物は、原料の形状を留めず、不定形な不溶不融性固体であった。収量は804gであり、収率は80.4質量%であった。
【0036】
得られた生成物をジェットミルにより粉砕し、平均粒径5.5μm(粒径が1μm以下の体積分率7%)の負極材料を得た。該負極材料を用いて、元素分析(測定使用機:パーキンエルマー製、元素分析装置“PE2400シリーズII、CHNS/0”)およびBET法による比表面積測定(測定使用機:ユアサアイオニクス社製、“NOVA1200”)を行ったところ、H/C=0.26であり、比表面積は24m2/gであった。
【0037】
2)上記の負極材料粉末90質量部、導電材であるアセチレンブラック5質量部、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(PVdF)5質量部、及び溶剤であるN−メチルピロリドン(NMP)を混合し、負極合材スラリーを得た。該スラリーを厚さ14μmの銅箔の片面に塗布し、乾燥した後、プレスを行うことにより、厚さ94μmの負電極(合材層厚さ80μm)を得た。
【0038】
3)上記負電極を作用極とし、金属リチウムを対極および参照極に用い、電解液(エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを50:50体積比で混合した溶媒に1mol/リットルの濃度にLiPF6を溶解した溶液)を用いて、電気化学セルをアルゴンドライボックス中で作製し、負極での充電受入性を評価した。負極での充電受入性は2サイクル目に評価することし、2サイクル目のリチウムのドーピングは、リチウム電位に対して1mVになるまで160mA/gの電流で行い、続いて、160mA/gの速度でリチウム電位に対して2Vまで脱ドーピングを行い、得られた容量で評価した。その結果を表1に示す。
【0039】
(実施例2、比較例1乃至3)
実施例1の3)における電解液の溶媒を表1に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にて電池を作製し、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表中、ECはエチレンカーボネート、PCはプロピレンカーボネート、DECはジエチルカーボネートである。
尚、実施例、比較例に示す5種類の電解液を温度0℃の雰囲気に放置したところ、比較例1の電解液において凝固が見られた。
【0042】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係る非水系2次電池用の負電極によれば、(1)正電極は、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出し得る材料からなる。また、(2)負電極は、ピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる(a)水素/炭素の元素比が0.50乃至0.05の範囲にある多環芳香族系炭化水素からなると共に、(b)BET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にある負極材料を含む。そして、(3)非水系電解液は、溶媒としてエチレンカーボネートと鎖状カーボネートを少なくとも含み、該エチレンカーボネートが該溶媒の体積百分率で10%以上、70%以下含有するリチウム塩の電解液であるので、多環芳香族系炭化水素を含む負電極での充電受け入れ性を向上させると共に高容量を図ることができる。また、電池設計の観点からも実用化に十分に対応できる。
Claims (2)
- 正電極、負電極および非水系電解液を備えた非水系2次電池において、(1)正電極は、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出し得る材料からなり、(2)負電極は、ピッチを主成分とする原料を熱反応に供することにより得られる(a)水素/炭素の元素比が0.50乃至0.05の範囲にある多環芳香族系炭化水素からなると共に、(b)BET法による比表面積が0.1乃至50m2/gの範囲にある負極材料を含み、(3)非水系電解液は、溶媒としてエチレンカーボネートと鎖状カーボネートを少なくとも含み、該エチレンカーボネートが該溶媒の体積百分率で10%以上、70%以下含有するリチウム塩の電解液であることを特徴とする非水系2次電池。
- 上記負電極は、充電時の負極開放電位がリチウム電位に対して20mV以上、100mV以下に設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の非水系2次電池。
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JP (1) | JP2004095205A (ja) |
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2002
- 2002-08-29 JP JP2002250837A patent/JP2004095205A/ja active Pending
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