JP2004092612A - シュラウド及び静翼 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、シュラウド間の継ぎ目に生じる高温酸化減肉を防ぐためのシュラウド及び静翼を提供することを目的とする。
【解決手段】シュラウド2a,2bの静翼1aと隣接する端面x,yが、翼3によって決定される高温ガスの流線に沿った形状とされることによって、シュラウド2a,2bの翼3の背側wと同じ方向の端面yにおいて、高温ガスが垂直な方向から衝突する部分を減じることができるので、高温酸化される部分を低減させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】シュラウド2a,2bの静翼1aと隣接する端面x,yが、翼3によって決定される高温ガスの流線に沿った形状とされることによって、シュラウド2a,2bの翼3の背側wと同じ方向の端面yにおいて、高温ガスが垂直な方向から衝突する部分を減じることができるので、高温酸化される部分を低減させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温雰囲気で用いられる静翼及びそのシュラウドに関するもので、特に、ガスタービンに用いられる静翼及びそのシュラウドに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンには、動翼に効率よく高温気体を与えるために、この高温気体の流れを決定するための静翼が設けられる。この静翼に設けられたシュラウドで隣接した静翼同士を連結して、動翼が支持される軸の周りを囲むように、放射状に設置される。この連結した静翼の構成を、図9に示す。図9(a)のように、静翼100の上部及び下部に設けられらたシュラウド101a,101bそれぞれの両端面に、溝103a,103bが設けられる。そして、隣接した静翼100同士が熱膨張による干渉を防ぐとともに高温ガスをシールするために、溝103a,103bそれぞれにシール板104a,104bが挿入される。図9(a)において、紙面上側を外環側とし、紙面下側を内環側とする。
【0003】
このように、静翼100が分割環の一つとして構成されるとともに、シール板104a,104bが挿入されることによって、隣接する静翼100におけるシュラウド101a間及びシュラウド101b間において、キャビティが形成される。そのため、高温ガスが流入することによって各静翼100が熱膨張したときにおけるシュラウド101a,101bでの干渉を防ぐことができる。又、シュラウド101a間及びシュラウド101b間に形成されるキャビティから高温ガスが漏れることを防ぐために、内環内部及び外環外部の車室よりシュラウド101a,101bそれぞれの間に形成されるキャビティにシール空気を流す。
【0004】
又、図9(b)のように、シュラウド101a,101bが平行四辺形の形状で形成されるとともに、シュラウド101a,101bの中央部に翼102が、シュラウド101a,101bに挟まれるように設けられる。このように設けられた翼102によって、矢印Xの方向から流れる高温ガスの流れる方向が決められる。そして、この翼102の高温ガスが衝突する腹側の面に沿うようにして、高温ガスが流れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような静翼100において、高温ガスが翼102の腹側の面に沿うように流れるため、シュラウド101a,101bを平行四辺形の形状とすることで、その端面に沿うように高温ガスが流れ込み、高温ガスによる腐食を防いでいる。しかしながら、翼102の腹側に面した隣の静翼100におけるシュラウド101a,101bにおいて、他の静翼100と隣接する端面における領域Yに対して略垂直の方向に高温ガスが流れる。
【0006】
よって、シュラウド101a,101bの端面における領域Yでは、高温ガスが略垂直な方向から流入するため、シュラウド101a間及びシュラウド101b間の隙間で剥離を生じて、この領域Yでの熱伝達が高くなり、高温酸化減肉が発生しやすい状態となる。
【0007】
このような問題を鑑みて、本発明は、シュラウド間の継ぎ目に生じる高温酸化減肉を防ぐためのシュラウド及び静翼を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した両側の隣接端面が前記高温ガスの流線に沿う形状であることを特徴とする。このようにすることで、隣接端面が高温ガスと略平行な形状とすることができるので、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分を低減することができる。よって、高温酸化減肉の発生を抑制することができる。
【0009】
このとき、請求項2に記載するように、隣接端面が、前記翼の腹部側面と略平行な形状としても構わないし、更に、請求項3に記載するように、前記隣接する2翼間の平均流線に沿う形状としても構わない。
【0010】
又、請求項4に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるとともに、その裏面側に冷却空気が供給される冷却空気孔を複数備えた冷却板を有し、その内部が空洞となり前記冷却空気孔から供給される冷却空気を前記翼まで通過させるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の腹側に近い隣接端面において、前記空洞から冷却空気を通過させて、前記隣接する翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウドの表面に流出する冷却空気用通路を有することを特徴とする。
【0011】
このようにすることで、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分を有する翼の背側に近い隣接端面において、シュラウドの表面側に冷却空気を吹き付けることができる。これにより、シュラウドの表面側にフィルム状の空気層ができるため、高温ガスからシュラウドの表面を保護し、高温酸化減肉の発生を抑制することができる。このとき、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分にのみ、冷却空気通路を設けるようにしても構わない。
【0012】
又、請求項5に記載するように、前記隣接端面のうち前記翼の背側に近い隣接端面において、その表面に切欠部が形成されるようにして、翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウド表面側に吹き付けられる空気を、より確実にシュラウド表面まで導くことができる。更に、請求項6に記載するように、前記冷却空気用通路の傾斜と前記切欠部の傾斜とが略平行となるようにする。
【0013】
又、請求項7に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、その表面が、隣接する翼に面した両側の隣接端面近傍において凸状に突起した形状であることを特徴とする。このようにすることで、隣接端面近傍の凸状の形状に沿って高温ガスが流れて、隣接する翼の隙間での剥離を緩和させることができる。
【0014】
又、請求項8に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の腹側に近い隣接端面が、シュラウドの表面側が前記翼より離れるように傾斜しているとともに、隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の背側に近い隣接端面が、シュラウドの表面側が前記翼に近づくように傾斜していることを特徴とする。
【0015】
このようにすることで、隣接する翼のシュラウド間を流れるシール空気が、隣接端面により、翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウド表面に導かれて、シュラウド表面にフィルム状の空気層が形成される。このとき、請求項9に記載するようにして、前記翼の背側に近い隣接端面において、その表面が面取りされることによって、より確実に、シュラウド表面にシール空気が導かれるようにすることができる。
【0016】
又、請求項10に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した両側の隣接端面において、当該隣接端面表面に材質の軟らかい金属のコーティングが成されることを特徴とする。このようにすることで、高温ガスの雰囲気中で使用されシュラウドが熱膨張されたとき、コーティングである金属が押しつぶされる。これにより、翼のシュラウド間の隙間を最小とすることができるため、シール空気による渦の発生を低減することができる。
【0017】
又、請求項11に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、その高温ガス下流側端部が前記翼の後縁部近傍に位置するとともに、高温ガス上流側に設置される第1シュラウド部と、高温ガス下流側に設置されるとともに前記第1シュラウド部と接合する第2シュラウド部と、から構成されることを特徴とする。
【0018】
このようにすることで、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分となる第2シュラウド部のみの交換が可能であるので、高温酸化減肉の発生によりシュラウド全体を交換する必要がなくなる。
【0019】
又、請求項12に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、その高温ガス下流側端部が前記翼の後縁部近傍に位置する形状であることを特徴とする。このようにすることで、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分が除かれた形状となり、高温酸化減肉の発生を低減することができる。
【0020】
尚、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のシュラウド、請求項4〜請求項7のいずれかに記載のシュラウド、請求項8又は請求項9に記載のシュラウド、請求項10に記載のシュラウド、請求項11に記載のシュラウド、請求項12に記載のシュラウド、それぞれに備えられた特徴を組み合わせたシュラウドとしても構わない。
【0021】
又、請求項13に記載の静翼は、請求項1〜請求項12のいずれかに記載のシュラウドを有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。
【0023】
本実施形態の静翼1aは、図1(a)のように、内環及び外環のそれぞれに嵌合されるシュラウド2a,2bと、内環に嵌合されるシュラウド2aと外環に嵌合されるシュラウド2bの間に設けられる翼3とによって構成される。又、隣接する静翼1aは、シュラウド2a,2bそれぞれの他の静翼1aと隣接する端面に設けられた溝4a,4bに、シール板5a,5bが挿入される。この静翼1aのシュラウド2a,2bにおけるタービン軸方向の端面が、不図示の内環及び外環のそれぞれに嵌め合わせることで放射状の翼が周囲に設けられた円環が構成される。
【0024】
このような構成の静翼1aにおいて、シュラウド2a,2bにおける他の静翼1aと隣接する端面x,yが、図1(b)のように、翼3によって決定される高温ガスの流線に沿った形状とされる。即ち、上流側より矢印Xの方向で流入される高温ガスが衝突する翼3の腹側zの形状に類似した形状で、隣接する2つの静翼1aにおけう翼3間の平均流線に沿わせた形状とされる。このように、シュラウド2a,2bの端面x,yを、翼3によって決定される高温ガスの流線に沿わせた曲面形状とすることによって、高温ガスの流れとほぼ平行な形状とすることができる。よって、シュラウド2a,2bの翼3の背側wと同じ方向の端面yにおいて、高温ガスが垂直な方向から衝突する部分を減じることができるので、高温酸化される部分を低減させることができる。
【0025】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図2は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図2の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0026】
本実施形態の静翼1bは、図2(a)のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド21a,21bとによって構成される。このシュラウド21a,21bは、図2(b)のように、図1と同様、平行四辺形の形状となっている。このとき、シュラウド21a,21bの翼3の腹側zと同じ方向の端面xにおいて、高温ガスが略垂直な方向から衝突する領域Yに、冷却空気を通すための冷却空気用通路22a,22bが設けられる。又、シュラウド21a,21bの翼3の背側wと同じ方向の端面yにおいて、高温ガスが略垂直な方向から衝突する領域Yに、冷却空気用通路22a,22bを通過する冷却空気をシュラウド21a,21bの表面に流すための切欠部23a,23bが設けられる。
【0027】
又、シュラウド21a,21b及び翼3の内部は、図2(a)のように、空洞26が設けられており、内環よりも内側の車室又は外環よりも外側の車室それぞれから供給される空気が空洞26を通過し、静翼1bを冷却する。シュラウド21a,21bの裏面側には、複数の冷却空気孔25a,25bが設けられた冷却板24a,24bが設置される。
【0028】
又、冷却空気用通路22a,22bが、シュラウド21a,21bそれぞれの表面に対して、冷却空気の出口側がシュラウド21a,21bそれぞれの表面に近づくような傾斜が与えられるとともに、溝4a,4bよりもシュラウド21a,21bの表面側に設けられる。そして、シュラウド21a,21bの表面に設けられる切欠部23a,23bの傾斜角βをそれぞれ、冷却空気用通路22a,22bの傾斜角αとほぼ等しくする。このとき、冷却空気用通路22a,22bの傾斜角α及び切欠部23a,23bの傾斜角βを、略30°とすることが好ましい。
【0029】
このような構成とすることによって、冷却板24a,24bの冷却空気孔25a,25bを通って不図示の車室より静翼1bの空洞26に流入する冷却空気の一部が、冷却空気用通路22a,22bを流れる。そして、冷却空気用通路22a,22bより排出されると、その流れる方向が冷却用通路22a,22bの傾斜とほぼ等しくなるフィルム状の冷却空気層が形成され、切欠部23a,23b表面に沿って流れる。よって、このフィルム状の冷却空気層によって、切欠部23a,23bの表面が高温ガスから保護され、高温酸化を防ぐことができる。
【0030】
尚、本実施形態において、シュラウドの形状を平行四辺形としたが、第1の実施形態と同様に、他の静翼と隣接する端面を高温ガスの流線に沿うような形状としても構わない。又、冷却空気用通路及び切欠部それぞれを端面の一部に設けるようにしたが、端面全面に設けるようにしても構わない。
【0031】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図3は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図3の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0032】
本実施形態の静翼1cは、図3のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド31a,31bとによって構成される。このとき、シュラウド31a,31bの表面において、他の静翼1cと隣接する端面x,y側が凸状となるように突起した形状とする。このようにすることで、シュラウド31a,31b表面上を流れる高温ガスが、端面x側の突起した形状によって、シュラウド31a,31bの表面から離れるように流れるため、端面y側に高温ガスが直接衝突することを防ぐことができ、高温酸化減肉を低減させることができる。
【0033】
尚、本実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面の内、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わない。
【0034】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。図4は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図4の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0035】
本実施形態の静翼1dは、図4のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド41a,41bとによって構成される。このとき、シュラウド41a,41bは、端面xにおいてシュラウド41a,41bの表面側が翼3より離れるように傾斜させるとともに、端面yにおいてシュラウド41a,41bの表面側が翼3に近づくように傾斜させる。又、シュラウド41a,41bの端面y側は、その表面が面取りされた形状とする。このとき、シュラウド41a,41bの表面に対するシュラウド41a,41bの端面x,yの傾斜角γを、30°とすることが好ましい。
【0036】
このようにすることで、隣接する静翼1dのシュラウド41a,41bそれぞれの間を流れるシール空気が、シュラウド41a,41bの表面より流出するとき、端面x,yによる傾斜に応じた角度で流れ出る。そのため、シール空気は、シュラウド41a,41bの端面yの面取りされた表面に沿って流れるため、シュラウド41a,41bの表面に、フィルム状の空気層が形成されるため、高温ガスから保護され、高温酸化を防ぐことができる。
【0037】
尚、本実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面の内、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わないし、第3の実施形態のように、端面x,yにおける表面を凸状に突起させるようにしても構わない。
【0038】
<第5の実施形態>
本発明の第5の実施形態について、図面を参照して説明する。図5は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図5の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0039】
本実施形態の静翼1eは、図5(a)のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド51a,51bとによって構成される。このとき、図5(b)に示すように、シュラウド51a,51bは、他の静翼1eと隣接する端面x,yにおいて、シュラウド51a,51bの材料よりも軟らかい材質の金属コーティング52a,52bが塗布される。この金属コーティング52a,52bは、耐温材質のもので、1500℃以上の高温雰囲気に耐えられるもので、例えば、アルミ−シリコングラファイトなどが用いられる。尚、この金属コーティング52a,52bは、端面x,yにおいて、溝4a,4bが形成される部分以外の部分に1〜2mm程度施される。
【0040】
このようにすることで、ガスタービン運転時に、高温ガスが供給されたとき、静翼1eが高温雰囲気に曝された状態となるため、静翼1eの各部が熱膨張する。このとき、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間に2〜3mmのキャビティが設けられているが、熱膨張するために、そのキャビティの幅が1〜2mmと狭くなって、金属コーティング52a,52bが押しつぶされる。
【0041】
よって、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間におけるキャビティを最小として、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間から流出するシール空気の量を減少させることができる。且つ、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間における剥離の発生を抑えて、静翼1eのシュラウド51,51bにおける高温酸化減肉の発生を低減することができる。
【0042】
尚、本実施形態において、シュラウド51a,51bの両端面x,yに、金属コーティング52a,52bが施されるものとしたが、図6(a)、(b)のように、端面x,yのいずれか一方に金属コーティング52a,52bが施されるものとしても構わないし、又、図6(c)、(d)のように、溝4a,4bよりも表面側のみに金属コーティング52a,52bが施されるものとしても構わない。
【0043】
更に、本実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わないし、第3の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面における表面と凸状にしても構わないし、第4の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面を傾斜させても構わない。
【0044】
<第6の実施形態>
本発明の第6の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図7の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0045】
本実施形態の静翼1fは、図7(a)のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド61a,61bとによって構成される。このとき、シュラウド61a,61bは、図7(b)のように、高温ガス上流側に設置されるとともに高温ガス下流側端部が翼3の後縁部a付近に位置するシュラウド部62a,62bと、高温ガス下流側に設置されるとともにシュラウド部62a,62bに接合される切替用シュラウド部63a,63bとで構成される。そして、シュラウド部62a,62b及び切替用シュラウド部63a,63bは、互いに接合される部分がL字状とし、このL字状の部分を接合するとともに、ボルト64a,64bによって固定する。
【0046】
このようにすることで、シュラウド61a,61bにおいて、高温酸化減肉の発生しやすい部分を切替用シュラウド部63a,63bとして、取り外し可能とすることができる。よって、定期検査を行ったときなどに、静翼1f全てを交換することなく、高温酸化減肉の発生した切替用シュラウド部63a,63bのみを交換するだけでよくなる。
【0047】
<第7の実施形態>
本発明の第7の実施形態について、図面を参照して説明する。図8は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図8の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0048】
本実施形態の静翼1gは、図8のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド71a,71bとによって構成される。このとき、シュラウド71a,71bの高温ガス下流側の端部が、翼3の後縁部a付近までに位置するように、シュラウド71a,71bが形成される。即ち、図7(b)における切替用シュラウド部63a,63bを除いた形態のシュラウドとする。このようにすることで、シュラウドにおいて、高温ガスが略垂直に衝突する部分を除いた形状となるので、シュラウドにおける高温酸化減肉の発生確率の高い部分が取り除かれることとなる。よって、シュラウドの高温酸化減肉の発生を抑制することができる。
【0049】
尚、第6及び第7の実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わないし、第3の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面における表面と凸状にしても構わないし、第4の実施形態のように、他の静翼に隣接する端面を傾斜させても構わないし、第5の実施形態のように、他の静翼十隣接する端面に金属コーティングを施しても構わない。
【0050】
上述の各実施形態における静翼がガスタービンに用いられるとき、高温ガスとなる燃焼ガスを供給する燃焼器に近く、高温雰囲気に曝される第1段静翼及び第2段静翼に用いることが望ましい。第3段以降の下流側の静翼については、従来のものと同様の形状としても構わない。
【0051】
【発明の効果】
本発明によると、隣接する翼に面した隣接端面が高温ガスの流線に沿う形状であるので、高温ガスが略垂直に流入することを防ぎ、剥離による熱伝達増加の抑制を図ることができる。よって、高温酸化減肉の発生を抑制することができる。又、翼の背側に近い隣接端面の高熱伝達領域に冷却空気を供給する冷却空気用通路を設けることにより、高熱伝達領域となるシュラウドの表面にフィルム状の空気層を形成することができる。よって、高温ガスから保護することができるため、高温酸化減肉が低減できる。
【0052】
又、シュラウドの表面を隣接端面に向かって凸状に突起させることによって、高温ガスがシュラウド表面の凸状の形状に沿って流れるため、隣接する翼の隣接端面への高温ガスの流入を緩和することができ、高温酸化減肉を低減できる。又、隣接端面を傾斜させることによって、隣接する翼の隣接端面間を流れるシール空気が、高温伝達領域を備える隣接端面に流れるようにすることができる。よって、翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウド表面にフィルム状の空気層が形成されて高温ガスから保護されるため、高温酸化減肉を低減できる。
【0053】
又、軟らかい材料の金属で隣接端面をコーティングすることにより、高温雰囲気で翼が利用されるとき、シュラウドが熱膨張することでコーティングである金属が押しつぶされ、隣接するシュラウド間の隙間を最小にすることができる。よって、シュラウド間を通過するシール空気の量が減り、且つ、このシール空気による剥離の発生を低減し、高温酸化減肉を抑制することができる。
【0054】
又、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分を第2シュラウド部として1つの部品とすることによって、第2シュラウド部のみの交換が可能となる。よって、高温酸化減肉が発生しやすい第2シュラウド部のみの交換でよく、シュラウド又は翼全体を交換する必要がなくなる。又、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分が除いた形状とすることで、高温酸化減肉の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図2】第2の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図3】第3の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図4】第4の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図5】第5の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図6】第5の実施形態における静翼の別の構成を示す図。
【図7】第6の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図8】第7の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図9】従来の静翼の構成を示す図。
【符号の説明】
1a 静翼
2a,2b シュラウド
3 翼
4a,4b 溝
5a,5b シール板
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温雰囲気で用いられる静翼及びそのシュラウドに関するもので、特に、ガスタービンに用いられる静翼及びそのシュラウドに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンには、動翼に効率よく高温気体を与えるために、この高温気体の流れを決定するための静翼が設けられる。この静翼に設けられたシュラウドで隣接した静翼同士を連結して、動翼が支持される軸の周りを囲むように、放射状に設置される。この連結した静翼の構成を、図9に示す。図9(a)のように、静翼100の上部及び下部に設けられらたシュラウド101a,101bそれぞれの両端面に、溝103a,103bが設けられる。そして、隣接した静翼100同士が熱膨張による干渉を防ぐとともに高温ガスをシールするために、溝103a,103bそれぞれにシール板104a,104bが挿入される。図9(a)において、紙面上側を外環側とし、紙面下側を内環側とする。
【0003】
このように、静翼100が分割環の一つとして構成されるとともに、シール板104a,104bが挿入されることによって、隣接する静翼100におけるシュラウド101a間及びシュラウド101b間において、キャビティが形成される。そのため、高温ガスが流入することによって各静翼100が熱膨張したときにおけるシュラウド101a,101bでの干渉を防ぐことができる。又、シュラウド101a間及びシュラウド101b間に形成されるキャビティから高温ガスが漏れることを防ぐために、内環内部及び外環外部の車室よりシュラウド101a,101bそれぞれの間に形成されるキャビティにシール空気を流す。
【0004】
又、図9(b)のように、シュラウド101a,101bが平行四辺形の形状で形成されるとともに、シュラウド101a,101bの中央部に翼102が、シュラウド101a,101bに挟まれるように設けられる。このように設けられた翼102によって、矢印Xの方向から流れる高温ガスの流れる方向が決められる。そして、この翼102の高温ガスが衝突する腹側の面に沿うようにして、高温ガスが流れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような静翼100において、高温ガスが翼102の腹側の面に沿うように流れるため、シュラウド101a,101bを平行四辺形の形状とすることで、その端面に沿うように高温ガスが流れ込み、高温ガスによる腐食を防いでいる。しかしながら、翼102の腹側に面した隣の静翼100におけるシュラウド101a,101bにおいて、他の静翼100と隣接する端面における領域Yに対して略垂直の方向に高温ガスが流れる。
【0006】
よって、シュラウド101a,101bの端面における領域Yでは、高温ガスが略垂直な方向から流入するため、シュラウド101a間及びシュラウド101b間の隙間で剥離を生じて、この領域Yでの熱伝達が高くなり、高温酸化減肉が発生しやすい状態となる。
【0007】
このような問題を鑑みて、本発明は、シュラウド間の継ぎ目に生じる高温酸化減肉を防ぐためのシュラウド及び静翼を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した両側の隣接端面が前記高温ガスの流線に沿う形状であることを特徴とする。このようにすることで、隣接端面が高温ガスと略平行な形状とすることができるので、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分を低減することができる。よって、高温酸化減肉の発生を抑制することができる。
【0009】
このとき、請求項2に記載するように、隣接端面が、前記翼の腹部側面と略平行な形状としても構わないし、更に、請求項3に記載するように、前記隣接する2翼間の平均流線に沿う形状としても構わない。
【0010】
又、請求項4に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるとともに、その裏面側に冷却空気が供給される冷却空気孔を複数備えた冷却板を有し、その内部が空洞となり前記冷却空気孔から供給される冷却空気を前記翼まで通過させるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の腹側に近い隣接端面において、前記空洞から冷却空気を通過させて、前記隣接する翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウドの表面に流出する冷却空気用通路を有することを特徴とする。
【0011】
このようにすることで、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分を有する翼の背側に近い隣接端面において、シュラウドの表面側に冷却空気を吹き付けることができる。これにより、シュラウドの表面側にフィルム状の空気層ができるため、高温ガスからシュラウドの表面を保護し、高温酸化減肉の発生を抑制することができる。このとき、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分にのみ、冷却空気通路を設けるようにしても構わない。
【0012】
又、請求項5に記載するように、前記隣接端面のうち前記翼の背側に近い隣接端面において、その表面に切欠部が形成されるようにして、翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウド表面側に吹き付けられる空気を、より確実にシュラウド表面まで導くことができる。更に、請求項6に記載するように、前記冷却空気用通路の傾斜と前記切欠部の傾斜とが略平行となるようにする。
【0013】
又、請求項7に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、その表面が、隣接する翼に面した両側の隣接端面近傍において凸状に突起した形状であることを特徴とする。このようにすることで、隣接端面近傍の凸状の形状に沿って高温ガスが流れて、隣接する翼の隙間での剥離を緩和させることができる。
【0014】
又、請求項8に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の腹側に近い隣接端面が、シュラウドの表面側が前記翼より離れるように傾斜しているとともに、隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の背側に近い隣接端面が、シュラウドの表面側が前記翼に近づくように傾斜していることを特徴とする。
【0015】
このようにすることで、隣接する翼のシュラウド間を流れるシール空気が、隣接端面により、翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウド表面に導かれて、シュラウド表面にフィルム状の空気層が形成される。このとき、請求項9に記載するようにして、前記翼の背側に近い隣接端面において、その表面が面取りされることによって、より確実に、シュラウド表面にシール空気が導かれるようにすることができる。
【0016】
又、請求項10に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、隣接する翼に面した両側の隣接端面において、当該隣接端面表面に材質の軟らかい金属のコーティングが成されることを特徴とする。このようにすることで、高温ガスの雰囲気中で使用されシュラウドが熱膨張されたとき、コーティングである金属が押しつぶされる。これにより、翼のシュラウド間の隙間を最小とすることができるため、シール空気による渦の発生を低減することができる。
【0017】
又、請求項11に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、その高温ガス下流側端部が前記翼の後縁部近傍に位置するとともに、高温ガス上流側に設置される第1シュラウド部と、高温ガス下流側に設置されるとともに前記第1シュラウド部と接合する第2シュラウド部と、から構成されることを特徴とする。
【0018】
このようにすることで、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分となる第2シュラウド部のみの交換が可能であるので、高温酸化減肉の発生によりシュラウド全体を交換する必要がなくなる。
【0019】
又、請求項12に記載のシュラウドは、高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、その高温ガス下流側端部が前記翼の後縁部近傍に位置する形状であることを特徴とする。このようにすることで、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分が除かれた形状となり、高温酸化減肉の発生を低減することができる。
【0020】
尚、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のシュラウド、請求項4〜請求項7のいずれかに記載のシュラウド、請求項8又は請求項9に記載のシュラウド、請求項10に記載のシュラウド、請求項11に記載のシュラウド、請求項12に記載のシュラウド、それぞれに備えられた特徴を組み合わせたシュラウドとしても構わない。
【0021】
又、請求項13に記載の静翼は、請求項1〜請求項12のいずれかに記載のシュラウドを有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。
【0023】
本実施形態の静翼1aは、図1(a)のように、内環及び外環のそれぞれに嵌合されるシュラウド2a,2bと、内環に嵌合されるシュラウド2aと外環に嵌合されるシュラウド2bの間に設けられる翼3とによって構成される。又、隣接する静翼1aは、シュラウド2a,2bそれぞれの他の静翼1aと隣接する端面に設けられた溝4a,4bに、シール板5a,5bが挿入される。この静翼1aのシュラウド2a,2bにおけるタービン軸方向の端面が、不図示の内環及び外環のそれぞれに嵌め合わせることで放射状の翼が周囲に設けられた円環が構成される。
【0024】
このような構成の静翼1aにおいて、シュラウド2a,2bにおける他の静翼1aと隣接する端面x,yが、図1(b)のように、翼3によって決定される高温ガスの流線に沿った形状とされる。即ち、上流側より矢印Xの方向で流入される高温ガスが衝突する翼3の腹側zの形状に類似した形状で、隣接する2つの静翼1aにおけう翼3間の平均流線に沿わせた形状とされる。このように、シュラウド2a,2bの端面x,yを、翼3によって決定される高温ガスの流線に沿わせた曲面形状とすることによって、高温ガスの流れとほぼ平行な形状とすることができる。よって、シュラウド2a,2bの翼3の背側wと同じ方向の端面yにおいて、高温ガスが垂直な方向から衝突する部分を減じることができるので、高温酸化される部分を低減させることができる。
【0025】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図2は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図2の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0026】
本実施形態の静翼1bは、図2(a)のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド21a,21bとによって構成される。このシュラウド21a,21bは、図2(b)のように、図1と同様、平行四辺形の形状となっている。このとき、シュラウド21a,21bの翼3の腹側zと同じ方向の端面xにおいて、高温ガスが略垂直な方向から衝突する領域Yに、冷却空気を通すための冷却空気用通路22a,22bが設けられる。又、シュラウド21a,21bの翼3の背側wと同じ方向の端面yにおいて、高温ガスが略垂直な方向から衝突する領域Yに、冷却空気用通路22a,22bを通過する冷却空気をシュラウド21a,21bの表面に流すための切欠部23a,23bが設けられる。
【0027】
又、シュラウド21a,21b及び翼3の内部は、図2(a)のように、空洞26が設けられており、内環よりも内側の車室又は外環よりも外側の車室それぞれから供給される空気が空洞26を通過し、静翼1bを冷却する。シュラウド21a,21bの裏面側には、複数の冷却空気孔25a,25bが設けられた冷却板24a,24bが設置される。
【0028】
又、冷却空気用通路22a,22bが、シュラウド21a,21bそれぞれの表面に対して、冷却空気の出口側がシュラウド21a,21bそれぞれの表面に近づくような傾斜が与えられるとともに、溝4a,4bよりもシュラウド21a,21bの表面側に設けられる。そして、シュラウド21a,21bの表面に設けられる切欠部23a,23bの傾斜角βをそれぞれ、冷却空気用通路22a,22bの傾斜角αとほぼ等しくする。このとき、冷却空気用通路22a,22bの傾斜角α及び切欠部23a,23bの傾斜角βを、略30°とすることが好ましい。
【0029】
このような構成とすることによって、冷却板24a,24bの冷却空気孔25a,25bを通って不図示の車室より静翼1bの空洞26に流入する冷却空気の一部が、冷却空気用通路22a,22bを流れる。そして、冷却空気用通路22a,22bより排出されると、その流れる方向が冷却用通路22a,22bの傾斜とほぼ等しくなるフィルム状の冷却空気層が形成され、切欠部23a,23b表面に沿って流れる。よって、このフィルム状の冷却空気層によって、切欠部23a,23bの表面が高温ガスから保護され、高温酸化を防ぐことができる。
【0030】
尚、本実施形態において、シュラウドの形状を平行四辺形としたが、第1の実施形態と同様に、他の静翼と隣接する端面を高温ガスの流線に沿うような形状としても構わない。又、冷却空気用通路及び切欠部それぞれを端面の一部に設けるようにしたが、端面全面に設けるようにしても構わない。
【0031】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図3は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図3の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0032】
本実施形態の静翼1cは、図3のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド31a,31bとによって構成される。このとき、シュラウド31a,31bの表面において、他の静翼1cと隣接する端面x,y側が凸状となるように突起した形状とする。このようにすることで、シュラウド31a,31b表面上を流れる高温ガスが、端面x側の突起した形状によって、シュラウド31a,31bの表面から離れるように流れるため、端面y側に高温ガスが直接衝突することを防ぐことができ、高温酸化減肉を低減させることができる。
【0033】
尚、本実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面の内、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わない。
【0034】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。図4は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図4の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0035】
本実施形態の静翼1dは、図4のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド41a,41bとによって構成される。このとき、シュラウド41a,41bは、端面xにおいてシュラウド41a,41bの表面側が翼3より離れるように傾斜させるとともに、端面yにおいてシュラウド41a,41bの表面側が翼3に近づくように傾斜させる。又、シュラウド41a,41bの端面y側は、その表面が面取りされた形状とする。このとき、シュラウド41a,41bの表面に対するシュラウド41a,41bの端面x,yの傾斜角γを、30°とすることが好ましい。
【0036】
このようにすることで、隣接する静翼1dのシュラウド41a,41bそれぞれの間を流れるシール空気が、シュラウド41a,41bの表面より流出するとき、端面x,yによる傾斜に応じた角度で流れ出る。そのため、シール空気は、シュラウド41a,41bの端面yの面取りされた表面に沿って流れるため、シュラウド41a,41bの表面に、フィルム状の空気層が形成されるため、高温ガスから保護され、高温酸化を防ぐことができる。
【0037】
尚、本実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面の内、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わないし、第3の実施形態のように、端面x,yにおける表面を凸状に突起させるようにしても構わない。
【0038】
<第5の実施形態>
本発明の第5の実施形態について、図面を参照して説明する。図5は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図5の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0039】
本実施形態の静翼1eは、図5(a)のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド51a,51bとによって構成される。このとき、図5(b)に示すように、シュラウド51a,51bは、他の静翼1eと隣接する端面x,yにおいて、シュラウド51a,51bの材料よりも軟らかい材質の金属コーティング52a,52bが塗布される。この金属コーティング52a,52bは、耐温材質のもので、1500℃以上の高温雰囲気に耐えられるもので、例えば、アルミ−シリコングラファイトなどが用いられる。尚、この金属コーティング52a,52bは、端面x,yにおいて、溝4a,4bが形成される部分以外の部分に1〜2mm程度施される。
【0040】
このようにすることで、ガスタービン運転時に、高温ガスが供給されたとき、静翼1eが高温雰囲気に曝された状態となるため、静翼1eの各部が熱膨張する。このとき、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間に2〜3mmのキャビティが設けられているが、熱膨張するために、そのキャビティの幅が1〜2mmと狭くなって、金属コーティング52a,52bが押しつぶされる。
【0041】
よって、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間におけるキャビティを最小として、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間から流出するシール空気の量を減少させることができる。且つ、隣接する静翼1eのシュラウド51a,51bそれぞれの間における剥離の発生を抑えて、静翼1eのシュラウド51,51bにおける高温酸化減肉の発生を低減することができる。
【0042】
尚、本実施形態において、シュラウド51a,51bの両端面x,yに、金属コーティング52a,52bが施されるものとしたが、図6(a)、(b)のように、端面x,yのいずれか一方に金属コーティング52a,52bが施されるものとしても構わないし、又、図6(c)、(d)のように、溝4a,4bよりも表面側のみに金属コーティング52a,52bが施されるものとしても構わない。
【0043】
更に、本実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わないし、第3の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面における表面と凸状にしても構わないし、第4の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面を傾斜させても構わない。
【0044】
<第6の実施形態>
本発明の第6の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図7の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0045】
本実施形態の静翼1fは、図7(a)のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド61a,61bとによって構成される。このとき、シュラウド61a,61bは、図7(b)のように、高温ガス上流側に設置されるとともに高温ガス下流側端部が翼3の後縁部a付近に位置するシュラウド部62a,62bと、高温ガス下流側に設置されるとともにシュラウド部62a,62bに接合される切替用シュラウド部63a,63bとで構成される。そして、シュラウド部62a,62b及び切替用シュラウド部63a,63bは、互いに接合される部分がL字状とし、このL字状の部分を接合するとともに、ボルト64a,64bによって固定する。
【0046】
このようにすることで、シュラウド61a,61bにおいて、高温酸化減肉の発生しやすい部分を切替用シュラウド部63a,63bとして、取り外し可能とすることができる。よって、定期検査を行ったときなどに、静翼1f全てを交換することなく、高温酸化減肉の発生した切替用シュラウド部63a,63bのみを交換するだけでよくなる。
【0047】
<第7の実施形態>
本発明の第7の実施形態について、図面を参照して説明する。図8は、本実施形態における静翼の構成を示す図である。尚、図8の静翼において、図1の静翼と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0048】
本実施形態の静翼1gは、図8のように、翼3と、翼3を挟むように設けられたシュラウド71a,71bとによって構成される。このとき、シュラウド71a,71bの高温ガス下流側の端部が、翼3の後縁部a付近までに位置するように、シュラウド71a,71bが形成される。即ち、図7(b)における切替用シュラウド部63a,63bを除いた形態のシュラウドとする。このようにすることで、シュラウドにおいて、高温ガスが略垂直に衝突する部分を除いた形状となるので、シュラウドにおける高温酸化減肉の発生確率の高い部分が取り除かれることとなる。よって、シュラウドの高温酸化減肉の発生を抑制することができる。
【0049】
尚、第6及び第7の実施形態において、シュラウドを第1の実施形態と同様の形状としても構わないし、又、第2の実施形態のように、翼の腹側に近い端面に冷却空気用通路を設けるようにしても構わないし、第3の実施形態のように、他の静翼と隣接する端面における表面と凸状にしても構わないし、第4の実施形態のように、他の静翼に隣接する端面を傾斜させても構わないし、第5の実施形態のように、他の静翼十隣接する端面に金属コーティングを施しても構わない。
【0050】
上述の各実施形態における静翼がガスタービンに用いられるとき、高温ガスとなる燃焼ガスを供給する燃焼器に近く、高温雰囲気に曝される第1段静翼及び第2段静翼に用いることが望ましい。第3段以降の下流側の静翼については、従来のものと同様の形状としても構わない。
【0051】
【発明の効果】
本発明によると、隣接する翼に面した隣接端面が高温ガスの流線に沿う形状であるので、高温ガスが略垂直に流入することを防ぎ、剥離による熱伝達増加の抑制を図ることができる。よって、高温酸化減肉の発生を抑制することができる。又、翼の背側に近い隣接端面の高熱伝達領域に冷却空気を供給する冷却空気用通路を設けることにより、高熱伝達領域となるシュラウドの表面にフィルム状の空気層を形成することができる。よって、高温ガスから保護することができるため、高温酸化減肉が低減できる。
【0052】
又、シュラウドの表面を隣接端面に向かって凸状に突起させることによって、高温ガスがシュラウド表面の凸状の形状に沿って流れるため、隣接する翼の隣接端面への高温ガスの流入を緩和することができ、高温酸化減肉を低減できる。又、隣接端面を傾斜させることによって、隣接する翼の隣接端面間を流れるシール空気が、高温伝達領域を備える隣接端面に流れるようにすることができる。よって、翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウド表面にフィルム状の空気層が形成されて高温ガスから保護されるため、高温酸化減肉を低減できる。
【0053】
又、軟らかい材料の金属で隣接端面をコーティングすることにより、高温雰囲気で翼が利用されるとき、シュラウドが熱膨張することでコーティングである金属が押しつぶされ、隣接するシュラウド間の隙間を最小にすることができる。よって、シュラウド間を通過するシール空気の量が減り、且つ、このシール空気による剥離の発生を低減し、高温酸化減肉を抑制することができる。
【0054】
又、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分を第2シュラウド部として1つの部品とすることによって、第2シュラウド部のみの交換が可能となる。よって、高温酸化減肉が発生しやすい第2シュラウド部のみの交換でよく、シュラウド又は翼全体を交換する必要がなくなる。又、高温ガスの流れに対して略垂直な形状となって熱伝達の高い部分が除いた形状とすることで、高温酸化減肉の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図2】第2の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図3】第3の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図4】第4の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図5】第5の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図6】第5の実施形態における静翼の別の構成を示す図。
【図7】第6の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図8】第7の実施形態における静翼の構成を示す図。
【図9】従来の静翼の構成を示す図。
【符号の説明】
1a 静翼
2a,2b シュラウド
3 翼
4a,4b 溝
5a,5b シール板
Claims (13)
- 高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、
隣接する翼に面した両側の隣接端面が前記高温ガスの流線に沿う形状であることを特徴とするシュラウド。 - 前記隣接端面が、前記翼の腹部側面と略平行な形状であることを特徴とするシュラウド。
- 前記隣接端面の形状が、前記隣接する2翼間の平均流線に沿う形状であることを特徴とする請求項2に記載のシュラウド。
- 高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるとともに、その裏面側に冷却空気が供給される冷却空気孔を複数備えた冷却板を有し、その内部が空洞となり前記冷却空気孔から供給される冷却空気を前記翼まで通過させるシュラウドにおいて、
隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の腹側に近い隣接端面において、前記空洞から冷却空気を通過させて、前記隣接する翼の背側に近い隣接端面におけるシュラウドの表面に流出する冷却空気用通路を有することを特徴とするシュラウド。 - 前記隣接端面のうち前記翼の背側に近い隣接端面において、その表面に切欠部が形成されることを特徴とする請求項4に記載のシュラウド。
- 前記冷却空気用通路の傾斜と前記切欠部の傾斜とが略平行となることを特徴とする請求項5に記載のシュラウド。
- 高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、
その表面が、隣接する翼に面した両側の隣接端面近傍において凸状に突起した形状であることを特徴とするシュラウド。 - 高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、
隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の腹側に近い隣接端面が、シュラウドの表面側が前記翼より離れるように傾斜しているとともに、
隣接する翼に面した隣接端面のうち前記翼の背側に近い隣接端面が、シュラウドの表面側が前記翼に近づくように傾斜していることを特徴とするシュラウド。 - 前記翼の背側に近い隣接端面において、その表面が面取りされていることを特徴とする請求項8に記載のシュラウド。
- 高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、
隣接する翼に面した両側の隣接端面において、当該隣接端面表面に材質の軟らかい金属のコーティングが成されることを特徴とするシュラウド。 - 高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、
その高温ガス下流側端部が前記翼の後縁部近傍に位置するとともに、高温ガス上流側に設置される第1シュラウド部と、
高温ガス下流側に設置されるとともに前記第1シュラウド部と接合する第2シュラウド部と、
から構成されることを特徴とするシュラウド。 - 高温ガスの流線方向を決定する翼が表面に設けられるシュラウドにおいて、
その高温ガス下流側端部が前記翼の後縁部近傍に位置する形状であることを特徴とするシュラウド。 - 請求項1〜請求項12のいずれかに記載のシュラウドを有することを特徴とする静翼。
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JP2002258560A JP2004092612A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | シュラウド及び静翼 |
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