JP2004091818A - 高強度アルミニウム合金鋳物及びその製造方法 - Google Patents

高強度アルミニウム合金鋳物及びその製造方法 Download PDF

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山田 耕二
Tomoyuki Hatano
波多野 智之
Susumu Miyagawa
宮川 進
Hiromi Takagi
高木 博巳
Hiroshi Horikawa
堀川 宏
Akio Hashimoto
橋本 昭男
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Abstract

【課題】鋳造またはダイカスト製品の鋳造欠陥の低減が図れる高強度アルミニウム合金鋳物を提供する。
【解決手段】高強度アルミニウム合金鋳物は、Rb、K、Ba、Sr、Zr、Nb、Ta、V及びPdから成る群から第2の添加元素と希土類元素との群から選択された少なくとも1種の元素を0.1〜1.0wt%含有し、且つ鋳造またはダイカストを行なう際に、前記選択された少なくとも1種の元素がアルミニウム合金中の溶融水素ガスと水素化物を形成することにより溶融水素ガスに起因する鋳造欠陥を抑制する。高強度アルミニウム合金鋳物の製造方法は、合金鋳物を495〜505℃の温度範囲で2〜6時間加熱する溶体化処理を施す工程、溶体化処理を施した後、合金鋳物に水焼入れを施す工程、及び水焼入れを施した後、合金鋳物を160〜220℃の温度範囲で2〜6時間加熱する時効処理を施す工程を特徴とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高強度化するために鋳造欠陥改良元素(以後N.C.D.Eとも示す)を含む高強度アルミニウム合金鋳物、及びこの高強度アルミニウム合金鋳物から作られ空調機のコンプレッサ部材である渦巻状スクロール、バルブタイミング調整装置のベーンロータ、及びアンチブレーキシステムのハウジングに関する。さらに、本発明は、鋳造欠陥改良元素を含む高強度アルミニウム合金鋳物の製造方法、及びこの高強度アルミニウム合金鋳物から作られた空調機の渦巻状スクロール、バルブタイミング調整装置のベーンロータ、及びアンチブレーキシステムのハウジングに関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム合金鋳物の高強度化に関する従来ダイカスト技術としては、特開平9−256127号に開示されるように、鋳造またはダイカストの金型から鋳造製品を離型した直後に、水冷または時効処理する方法がある。すなわち、特開平9−256127号におけるダイカスト製品の製造方法は、アルミニウム合金の含有元素のうちで析出強化元素であるCu及びMgの含有量を調整し、且つ水焼入れ及び時効処理を施すことによって、これらの合金の強度を向上させる。また、この製造方法においては、ダイカスト製品の引張り強度、耐力及び疲労強度を向上することが確認されたが、しかしながら、このアルミニウム合金のダイカスト製品は、鋳造組織が網目状に形成されるので、一般的に共晶Siを球状化する溶体化時効処理(T6処理)を施したアルミニウム合金のダイカスト製品に比較して、上記のそれぞれの特性が劣る。
【0003】
さらに、特開平2000−192180号は、上記に類似する化学組成を有するアルミニウム合金のダイカスト製品及びその製造方法を開示する。この製造方法は、アルミニウム合金のダイカスト製品中に含まれるガス含有量を抑制して且つ溶体化処理を施すことによって、ダイカスト製品の強度向上を図っている。しかしながら、近年空調機器に備わるアルミニウム合金製スクロールは、空調の高効率化及び使用冷媒の変更に伴い、アルミニウム合金製スクロールの製造方法の改良だけでは、設計要求値を満足させることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記状況を鑑みて、設備費の抑制、生産性の向上、鋳造またはダイカストの金型の高寿命化、製品コストの低減、及び鋳造欠陥の低減が図れる高強度アルミニウム合金鋳物、組織微細分散化、及びこの高強度アルミニウム合金鋳物から作られ空調機の渦巻状スクロール、バルブタイミング調整装置のベーンロータ、及びアンチブレーキシステムのハウジングを提供することを目的とする。さらに、本発明は、この高強度アルミニウム合金鋳物の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、鋳造またはダイカストを行ったアルミニウム合金鋳物の鋳造欠陥を低減すること、組織均一化並びに組織微細分散化をすること、及びCu、Mgの適量添加することにより、アルミニウム合金鋳物の強度向上と強度ばらつき低減を達成するものである。
【0006】
アルミニウム合金鋳物の鋳造欠陥の低減方法としては、鋳造時における1)巻き込み巣を抑えるためキャビテイ内空気、離型剤等のガスを真空引き、アルミニウム合金溶湯を低速でキャビテイに充填するといった方法や2)ひけ巣を抑えるための局部加圧などがある。しかしながらこれら欠陥防止技術は鋳造技術が難しいといった課題もあり、鋳造技術のみで欠陥を抑えることは難しい。この欠陥防止に対し、鋳造材料に
(1)巣欠陥を形成する水素と化合物を形成し得る希土類元素の微量添加、
(2)希土類元素により凝固の遅い共晶Siの微細分散化、すなわち、凝固過程でガス成分が集まりやすい共晶Si部を微細化することにより、ガスを分散させ見かけ上の欠陥寸法を抑えるために希土類元素を微量添加、
をすることで解決した。
【0007】
さらにアルミニウム合金の強化方法として、アルミニウム合金鋳物の組織均一化及び組織微細分散化の方法がある。従来技術としてはTi、Ca、Zr、Na、Sr等の成分添加があり、これらの方法は共晶、α晶の微細化を目的としたものである。また合金強化としては析出強化成分Cu及びMgを適量添加することが必要であるが、Cu、Mgを鋳物中に均一分布させることは難しく、一定以上のCuを添加すると鋳造時に割れやすくなるといった悪影響が出る。この課題に対し希土類元素を添加することでCu及びMgを微細分散化させることができより一層、組織面で強化することが可能である。また強度阻害元素である針状Fe組織に対してはMnを一定比率で添加することで塊状化することができることは公知であるが、分布を均一化し且つ微細化することができればFeが局所的に集まることも無く有害な形態をとらない。この課題に対しても希土類元素は有効である。
【0008】
溶融水素と水素化物化合物を形成し得る希土類元素とRb、K、Ba、Sr、Zr、Nb、Ta、V及びPdの第2の添加元素群とからなる鋳造欠陥改良元素を微量添加することによって、アルミニウム合金を鋳造またはダイカストする際に、アルミニウム合金鋳物の鋳造欠陥が低減され、且つ組織の均一化と微細分散化とが達成され、アルミニウム合金鋳物の強度が飛躍的に向上する。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の高強度アルミニウム合金鋳物は、Rb、K、Ba、Sr、Zr、Nb、Ta、V及びPdからなる第2の添加元素と、希土類元素とからなる群の鋳造欠陥改良元素(N.C.D.E)から選択された少なくとも1種を0.1〜1.0wt%含有し、且つ鋳造またはダイカストを行なう際に、鋳造欠陥改良元素(N.C.D.E)がアルミニウム合金中の溶融水素ガスと水素化物を形成することにより溶融水素ガスに起因する鋳造欠陥を抑制することを特徴とする。本発明のアルミニウム合金は、7.5〜11.5wt%のSi、3.8〜4.8wt%のCu、0.45〜0.65wt%のMg、0.4〜0.7wt%のFe、0.35〜0.45wt%のMn、0.2wt%以下の不可避的不純物、及び残部Alを含有する。本発明の高強度アルミニウム合金鋳物に含まれるガス量は、100gの高強度アルミニウム合金鋳物に対して0.5〜1.5cmの範囲に抑制し、且つ溶体化処理及び時効処理を施して強度を向上させる。さらに、本発明の高強度アルミニウム合金鋳物は、495〜505℃の温度範囲で2〜6時間加熱する溶体化処理を施して、その後水焼入れを施し、さらにその後160〜220℃の温度範囲で2〜6時間加熱して時効処理を施す。本発明の溶体化処理及び時効処理を施した高強度アルミニウム合金鋳物は、平均12μm以下の粒径の共晶Siと、平均8μm以下の粒径の析出強化Cuと、平均12μm以下の粒径の析出強化Mgと、平均6μm以下の粒径の針状Feとを有する。
【0010】
図1の(a)及び(b)に示すようにCu、Mg含有量は強度に対し非常に敏感であり、多くても少なくても強度低下します。高強度化を達成するため、Cu:3.8〜4.8wt%、Mg:0.45〜0.65wt%と限定する。
【0011】
さらに、上記課題を解決するために、本発明の高強度アルミニウム合金鋳物の製造方法は、高強度アルミニウム合金鋳物を495〜505℃の温度範囲で2〜6時間加熱する溶体化処理を施す工程、溶体化処理を施した後、前記高強度アルミニウム合金鋳物に水焼入れを施す工程、及び水焼入れを施した後、前記高強度アルミニウム合金鋳物を160〜220℃の温度範囲で2〜6時間加熱する時効処理を施す工程を特徴とする。
【0012】
また、本発明の空調機のコンプレッサ部材である渦巻状スクロールは、上記高強度アルミニウム合金鋳物から製造される。上記空調機のコンプレッサ部材である渦巻状スクロールの製造方法は、金型内を13.3kPa以下に減圧する工程、及び減圧後、金型内に高強度アルミニウム合金を充填してダイカストする工程当接する金型を閉じダイカストマシンの給湯スリーブ中にアルミ溶湯を注いだ後、キャビテイ中の空気、離型剤等から発生する熱分解ガス等を巻き込まないように射出プランジャを低速で前進させながら金型内に高強度アルミニウム合金を充填するダイカスト工程、
を特徴とする。さらに、渦巻状スクロールの製造方法は、金型内を13.3kPa以下に減圧する工程、減圧後、金型内に少なくとも大気圧以上の圧力の酸素を吹き込む雰囲気調整をする工程、及び雰囲気調整後、金型内に高強度アルミニウム合金を充填してダイカストする工程を特徴とする。
【0013】
図2に示すように、ガス量と相関関係が強い鋳造欠陥寸法が小さい領域において、強度は敏感であり、限界の鋳造欠陥寸法以下では、強度は鋳造欠陥の影響を受ない。本発明では、ガス量を1.5cm /100gAl以下に抑えたダイカスト材に希土類元素を添加することにより、鋳造欠陥寸法が強度に及ぼさないレベルまで小さくでき、その結果、強度向上と強度ばらつき低下が達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
第1の鋳造欠陥の発生要因は、アルミニウム合金溶湯を鋳造またはダイカストの金型内のキャビテイに高速度且つ高圧力で充填する際に、キャビテイ内のガス体が溶湯に巻き込まれて発生する気泡であり、すなわちキャビテイ内のガス体が原因となる鋳造欠陥である。第2の鋳造欠陥の発生原因は、金型(鋳型)内の水分と離型材等の水分とが、アルミニウム合金の溶湯と反応して溶湯に水素を発生し、凝固過程中に気泡として製品に含まれるものであり、すなわち注湯中に溶湯に発生する溶解水素ガスが原因となる鋳造欠陥である。
【0015】
鋳造欠陥の発生、特に巣欠陥の発生は空気、離型剤等から発生する熱分解ガスを巻き込む巻き込み巣と、アルミニウム等軽金属の金型内での凝固過程で起こるひけ巣がある。キャビテイ内のガス体が原因となる第1の鋳造欠陥の低減のアプローチとしたは一般的に、鋳造方法を改良することによって検討が成されてきた。しかし、この鋳造方法の改良による鋳造欠陥の低減は、鋳造またはダイカスト製品の価格上昇を招くだけでなく、製品の形状にも制約が必要となる。さらに、この鋳造方法の改良は、低減される鋳造欠陥の大きさに限度があり、現状では、100μm以下の大きさの鋳造欠陥を排除することはほとんど不可能である。アルミニウム合金鋳物の鋳造欠陥の低減方法としては、鋳造時においては、1)巻き込み巣を抑えるためのキャビテイ内空気、離型剤等のガスを真空引き、アルミニウム合金溶湯を低速でキャビテイに充填するといった方法2)、ひけ巣を抑えるための局部加圧などがある。しかしながらこれら欠陥防止技術は鋳造技術が難しいといった課題もあり、鋳造技術のみで欠陥を抑えることは難しい。この欠陥防止に対し、鋳造材料に
(1)巣欠陥を形成する水素と化合物を形成し得る希土類元素の微量添加、及び
(2)希土類元素により凝固の遅い共晶Siの微細分散化→凝固過程でガス成分が集まりやすい共晶Si部を微細化すること
によりガスを分散させ見かけ上の欠陥寸法を抑えるために希土類元素を微量添加することで解決した。
【0016】
【実施例】
<組織観察>
先ず、鋳造欠陥改良元素を含有するT6処理を施した本発明の実施例の高強度アルミニウム合金鋳物(図3の(b)に示す)と鋳造欠陥改良元素含有しないT6処理と施した比較例の合金鋳物(図3の(a)に示す)とのそれぞれの鋳物について、組織観察の結果を以下に示す。
【0017】
本発明の実施例と比較例のアルミニウム合金は、9.5〜11.5wt%のSi、3.8〜4.8wt%のCu、0.45〜0.65wt%のMg、0.4〜0.7wt%のFe、0.35〜0.45wt%のMn、0.2wt%以下の不可避的不純物、及び残部Alを含有する。さらに、本発明の高強度アルミニウム合金は、Rb、K、Ba、Sr、Zr、Nb、Ta、V、Pd、La及びCeから成る群から少なくとも1種の鋳造欠陥改良元素を0.1〜1.0wt%含有する。本発明の実施例と比較例のアルミニウム合金の共晶Siの分散化及び微細化を検討するために、EPMAを用いて組織観察をした。図3に、本発明の実施例と比較例のアルミニウム合金にT6処理を施したEPMA観察組織を示す。図3の(a)は、上記アルミニウム合金にT6処理のみを施した比較例であり、比較的粗大な針状組織の共晶Siが観察された。図3の(b)は、鋳造欠陥改良元素を含有する本発明のアルミニウム合金にT6処理を施した実施例であり、針状組織のない微細化且つ分散化した共晶Siが観察された。この結果から、鋳造欠陥改良元素が添加された本発明のアルミニウム合金にT6処理を施した実施例では、Cu、Mg、Mn及びFeの合金成分に対して微細化及び分散化の効果があることが認められた。
【0018】
これらの合金成分の微細化及び分散化を出現することにより、鋳造欠陥改良元素の添加は、さらにこのアルミニウム合金鋳物の強度向上及び強度ばらつきの低減を達成することが可能となる。図4に、EPMAを用いて、鋳造欠陥改良元素の添加の有無によるMg及びCu合金成分の分布状況を観察した結果を示す。Mg及びCuのいずれの合金成分も、鋳造欠陥改良元素を含まない比較例よりも鋳造欠陥改良元素を添加した実施例において、微細化且つ分散化することが示された。
【0019】
次に、鋳造欠陥改良元素による水素化物生成をさらに明確に確認するために、飛行時間型2次イオン質量分析(TOF−SIMS)を用いて、水素化物(HGE・H)及びアルミニウム水素化物(HGE(HAl))の検出を試みるとともに、大気イオン化質量分析(API−MS)らによる溶解ガス分析を実施した。
【0020】
<鋳造欠陥改良元素と水素化物>
鋳造欠陥改良元素を添加した鋳物と添加の無い鋳物のガス量をランズレー法を用いて分析した結果(表1)について下記に示す。ガス量については添加なしの鋳物と添加有りの鋳物では差がなく0.4〜0.5cm /100gAlであった。しかしながら統計処理を行い、鋳物面に発生する巣欠陥の大きさを調査したところ図8に示すように欠陥寸法が低減された効果が見受けられた。この効果については2次イオン質量分析の結果において、鋳造欠陥改良元素を添加した合金については鋳造欠陥改良元素に相当するピーク値が見受けられるとともに水素化合物に相当する鋳造欠陥改良元素−H の質量分析結果が得られ、アルミ中の水素が鋳造欠陥改良元素に吸蔵された形態であることが確認された。またこのことを確認するために大気圧イオン化質量分析(API−MS)による水素放出分析(図5)を行ったところ水素放出するピーク温度が鋳造欠陥改良元素添加無しの物は220℃付近であるのに対し、鋳造欠陥改良元素添加したものは約350℃とシフトした。このことからも欠陥の要因となる水素が鋳造欠陥改良元素を添加したことにより取り込まれた形態が変化したと考えられる。
【0021】
<水素化物と溶融ガス>
鋳造欠陥改良元素を含有する本発明の実施例の高強度アルミニウム合金鋳物と、鋳造欠陥改良元素を含有しない比較例の鋳物とのそれぞれの鋳物について、水素化物及び溶融ガスについて以下に示す。評価対称のアルミニウム合金鋳物中の全ガス分析の結果を表1に示す。
【0022】
Figure 2004091818
上記アルミニウム合金試料に含まれるガスは、鋳造欠陥改良元素を含有する実施例及び含まない比較例の何れにおいても、大部分のガスは水素ガスであり、且つ全ガス量はほぼ同量であった。図5に大気圧イオン化質量分析(API−MS)による水素放出分析結果を示す。図5の水素放出結果から、鋳造欠陥改良元素(N.C.D.E)を添加した合金の水素放出ピーク温度は大きく高温側に増大している。このことは、鋳造欠陥改良元素(N.C.D.E)の添加により、水素のトラップサイトが変更したことに起因して、水素放出ピーク温度が増大したものと考察する。鋳造欠陥改良元素のピーク及び水素をトラップしたと考えられる鋳造欠陥改良元素とHとに相当するピークが検出されたことにあわせて考えると、アルミニウム合金の溶湯中に存在または溶湯充填中に発生した水素が鋳造欠陥改良元素と結合して、水素化物が形成されたものと考察する。
【0023】
<鋳造欠陥>
鋳造欠陥改良元素を含有する本発明の実施例の鋳物と鋳造欠陥改良元素含有しない比較例の鋳物とのそれぞれの鋳物について、鋳造欠陥の大きさについて以下に示す。図6に、鋳造欠陥改良元素を含有する実施例の鋳物と含有しない比較例の鋳物とのそれぞれの鋳物について、合計100個の鋳造欠陥を極値統計処理した結果を示す。図6において、鋳造欠陥改良元素を添加していない比較例の鋳物の極値統計に比較して、鋳造欠陥改良元素を添加した実施例の鋳物の極値統計は、鋳造欠陥の分布状況が変化し、鋳造欠陥寸法が減少していることを示している。鋳造欠陥改良元素を添加した実施例の鋳物試料の10本当たりの最大欠陥寸法は60μmであり、一方、鋳造欠陥改良元素を添加していない比較例の鋳物試料の10本当たりの最大欠陥寸法は145μmであった。すなわち、鋳造欠陥改良元素を添加した実施例の鋳物試料の最大欠陥寸法は、鋳造欠陥改良元素を添加していない比較例の鋳物試料の最大欠陥寸法に比較して半分以下に低減された。したがって、アルミニウム合金に鋳造欠陥改良元素を添加することによって、鋳造組織が改良され、それによって鋳造欠陥の低減が生じるものと考察する。
【0024】
<疲労試験>
図7に、鋳造欠陥改良元素を含有する実施例の鋳物と含有しない比較例の鋳物とのそれぞれの鋳物について、150℃の温度の環境における疲労試験(S−N曲線)の結果を示す。鋳造欠陥改良元素を添加した実施例の鋳物試料の疲労強度は、鋳造欠陥改良元素を添加していない比較例の鋳物試料の疲労強度に比較して、疲労強度のばらつきの低下と、疲労強度の向上とが認められた。疲労試験による破壊起点部の破面写真を図8に示す。観察した全ての破面において、鋳造欠陥改良元素を添加していない鋳物試料は、約100〜150μの巣欠陥を起点としているのに対して、鋳造欠陥改良元素を添加した鋳物試料は、鋳造欠陥を起点とせずにマトリックスより破壊が生じていた。鋳造欠陥改良元素を添加した鋳物試料では、鋳造欠陥がマトリックス全体にわたって微細化したことにより、マトリックスから破壊が発生した。
【0025】
添加していない鋳物試料に比較して、鋳造欠陥改良元素を添加した鋳物試料において、強度が7%の向上し、強度ばらつきは40%以上低減した。
【0026】
<強度特性>
本発明の鋳造欠陥改良元素を添加した実施例のアルミニウム合金鋳物及び比較例の相対引張強度と相対疲労強度とを図9に示す。本発明の実施例の材料の適用例として、スクロールコンプレッサ、CO コンプレッサ等の空調機のコンプレッサ部材である渦巻状スクロール、内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気パルプまたは排気バブルを開閉する従動軸に駆動力を伝達する駆動伝達系に設けられるバルブタイミング調整装置におけるベーンロータ、アンチロックブレーキシステム等の足回り部品のハウジング等がある。本発明の鋳造欠陥改良元素を添加したアルミニウム合金鋳物の相対引張強度は1.51倍に達し且つ相対疲労強度は1.2倍に達し、本発明の合金鋳物は、極めて高い強度特性が備わる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の鋳造欠陥改良元素を添加したアルミニウム合金は、低コストである。さらに、本発明のアルミニウム合金は、製品形状に依存せずにダイカストの際に鋳造欠陥を低減することができ、ならびに、鋳造組織の微細化及び均一化が達成され、それによって本発明のアルミニウム合金鋳物は、強度の向上と、強度のばらつきの低減との双方を達成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、成分元素含有量と相対強度の関係を示し、図1の(a)はCuの場合であり、図1の(b)はMgの場合である。
【図2】図2は、鋳造欠陥寸法と疲労強度の関係を示す。
【図3】図3は、アルミニウム合金に各種処理を施したEPMA観察組織を示す図であり、図3の(a)は、アルミニウム合金にT6処理のみを施した比較例であり、図3の(b)は、鋳造欠陥改良元素を含有する本発明のアルミニウム合金にT6処理を施した実施例である。
【図4】図4は、EPMA観察による鋳造欠陥改良元素の添加の有無によるMg及びCu合金成分の分布状況を示す。
【図5】図5は、大気圧イオン化質量分析(API−MS)による水素放出分析結果を示す。
【図6】図6は、鋳造欠陥改良元素を含有するD10FMアルミニウム合金鋳物と、それらを含有しない合金鋳物とについて、合計100個の鋳造欠陥を極値統計処理した結果を示す。
【図7】図7は、鋳造欠陥改良元素(N.C.D.E)を含有する鋳物と含有しない鋳物との150℃の温度の環境における疲労試験(S−N曲線)の結果を示す。
【図8】図8は、疲労試験による破壊起点部の破面写真を示す。
【図9】図9は、鋳造欠陥改良元素と添加した実施例と添加しない比較との相対引張強度(a図)と相対疲労強度(b図)を示す。

Claims (16)

  1. 高強度アルミニウム合金鋳物において含まれるガス量を1.5cm /100gAl以下に抑制し、アルミニウム合金にRb、K、Ba、Sr、Zr、Nb、Ta、V及びPdからなる第2の添加元素と希土類元素との群から選択され少なくとも1種の元素を0.1〜1.0wt%含有することを特徴とする高強度アルミニウム合金鋳物。
  2. 鋳造またはダイカストを行う際に、前記希土類元素がアルミニウム合金中の溶融水素ガスと反応し化合物を形成し、溶融水素ガスに起因する鋳造欠陥を抑制したことを特徴とする請求項1記載の高強度アルミニウム合金鋳物。
  3. Si:7.5〜11.5wt%、Cu:3.8〜4.8wt%、Mg:0.45〜0.65wt%、及び残部Alと不可避的不純物を含有することを特徴とする請求項1または2記載の高強度アルミニウム合金鋳物。
  4. 前記希土類元素が、La、Ce、Pr、Nb、Pm、Sm、Eu、Ga、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Y及びScから成る群から選択された少なくとも1種の元素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度アルミニウム合金鋳物。
  5. さらに、Fe:0.4〜0.7wt%、Mn:0.35〜0.45wt%、を含有し、不可避的不純物を0.2wt%以下とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高強度アルミニウム合金鋳物。
  6. 溶体化処理及び時効処理を施して強度を向上させたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の高強度アルミニウム合金鋳物。
  7. 前記高強度アルミニウム合金鋳物を495〜505℃の温度範囲で2〜6時間加熱する溶体化処理を施して、その後水焼入れを施し、さらにその後160〜220℃の温度範囲で2〜6時間加熱して時効処理を施すことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の高強度アルミニウム合金鋳物。
  8. 前記溶体化処理及び時効処理を施した高強度アルミニウム合金鋳物が、平均12μm以下の粒径の共晶Siと平均8μm以下の粒径のCu系化合物と平均12μm以下の粒径のMg−Si系化合物と平均6μm以下の粒径のFe系化合物とを有することを特徴とする請求項3〜7記載の高強度アルミニウム合金鋳物。
  9. 請求項3〜5のいずれか1項に記載する高強度アルミニウム合金鋳物の製造方法であって、
    前記高強度アルミニウム合金鋳物を495〜505℃の温度範囲で2〜6時間加熱する溶体化処理を施す工程、
    溶体化処理を施した後、前記高強度アルミニウム合金鋳物に水焼入れを施す工程、及び
    水焼入れを施した後、前記高強度アルミニウム合金鋳物を160〜220℃の温度範囲で2〜6時間加熱する時効処理を施す工程、
    を特徴とする高強度アルミニウム合金鋳物の製造方法。
  10. 前記製造方法がダイカスト鋳造方法であって、当接する金型を閉じダイカストマシンの給湯スリーブ中にアルミ溶湯を注いだ後、射出プランジャでダイカストマシンの溶湯注ぎ口を閉じ、金型内を13.3kPa以下に減圧する工程、及び減圧後、金型内に高強度アルミニウム合金を充填する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9の製造方法。
  11. 前記製造方法がダイカスト鋳造方法であって、当接する金型を閉じダイカストマシンの給湯スリーブ中にアルミ溶湯を注いだ後、射出プランジャでダイカストマシンの溶湯注ぎ口を閉じ、金型内を13.3kPa以下に減圧する工程後、金型内に少なくとも大気圧以上の圧力の酸素を吹き込む雰囲気調整をする工程、及び雰囲気調整後、金型内に高強度アルミニウム合金を充填する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載する製造方法。
  12. 前記製造方法がダイカスト鋳造方法であって、当接する金型を閉じダイカストマシンの給湯スリーブ中にアルミ溶湯を注いだ後、キャビテイ中の空気、離型剤等から発生する熱分解ガス等を巻き込まないように射出プランジャを低速で前進させながら金型内に高強度アルミニウム合金を充填する低速ダイカスト工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載する製造方法。
  13. 請求項1〜8のいずれか1項に記載する高強度アルミニウム合金鋳物から製造されることを特徴とする空調機のコンプレッサ部材である渦巻状スクロール。
  14. 請求項13に記載する空調機のコンプレッサ部材である渦巻状スクロールを、請求項9〜12のいずれか1項に記載する製造方法を用いたことを特徴とするスクロールの製造方法。
  15. 請求項1〜8のいずれか1項に記載する高強度アルミニウム合金鋳物から製造されることを特徴とする駆動伝達系に設けられるバルブタイミング調整装置のベーンロータ。
  16. 請求項1〜8のいずれか1項に記載する高強度アルミニウム合金鋳物から製造されることを特徴とするアンチロックブレーキシステムのハウジング。
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