JP2004091237A - 成形用金型及び成形機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のコアと、該第1のコアと対向して、移動自在に配設された第2のコアと、前記第1のコアと前記第2のコアとを包囲する胴型を備える成形用金型であって、前記胴型の外表面の少なくとも所定の領域に凹凸が形成される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形用金型及び成形機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラスや樹脂のような材料から成る成形品は、ガラス素材や樹脂素材をプレス装置の成形用の金型に投入して加熱し、それらを軟化させた後、押圧成形することによって成形されている。この場合、成形品を成形するための成形機においては、上型コア及び下型コアから成る金型が配設され、上型コアと下型コアとの間にガラス成形品や樹脂成形品の原型であるガラス素材や樹脂素材をセットし、該ガラス素材や樹脂素材を加圧機構によって加圧するとともに、前記金型を加熱するようにしている。
【0003】
ところで、該金型を加熱する方法として、熱板加熱方法、高周波誘導加熱方法、光加熱(輻(ふく)射加熱)方法等が提案されている。
【0004】
前記熱板加熱方法においては、複数のヒータが埋め込まれた熱板を金型に接近させるか、又は、接触させるようにしている。そして、熱板を金型に接近させる場合、金型は対流及び輻射によって加熱され、熱板を金型に接触させる場合、金型は対流、輻射及び接触熱伝達によって加熱される。しかし、熱板加熱方法によって金型を加熱しようとすると、加熱効率が低いので、加熱速度を高くすることができず、成形サイクルが長くなってしまう。
【0005】
また、前記高周波誘導加熱方法においては、加熱装置によって高周波を発生させ、該高周波によって誘導加熱を行うようにしている。しかし、前記高周波誘導加熱方法においては、加熱効率は高いが、誘導加熱の出力を大きくするために大型の高周波電源が必要になり、加熱装置が大型化してしまう。さらに、金型の材料としてセラミックス材を使用することができないので、金型のコストが高くなってしまう。
【0006】
これに対し、光加熱方法においては、金型を包囲するリング状のハロゲンランプ等の熱源から輻射(放射)される赤外線によって金型を加熱するようになっている。そのため、加熱効率を高くすることができるので、加熱速度を高くすることができ、成形サイクルを短くすることができる。また、金型の材料としてセラミックス材を使用することができるので、金型のコストを低くすることができる。しかも、金型は、軸方向における中央部分が主として加熱されるので、金型の軸方向における中央部分の温度を十分に高くすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の成形用金型においては、金型への入熱量をできるだけ大きくするために金型の外表面の表面積を広くしようとすると、金型外径が大きくなってしまい、金型の熱容量が大きくなるので、加熱速度を高くすることができなくなってしまう。また、金型外径が大きくなると、金型を包囲する熱源等の部材を大型化することが必要になり、加熱装置が大型化してしまう。
【0008】
本発明は、前記従来の成形用金型の問題点を解決して、金型外径を大きくすることなく金型の外表面の表面積を広くすることができ、加熱速度及び冷却速度を高くすることができるので、成形サイクルを短くすることができ、高品質の成形品を得ることができる成形用金型を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の成形用金型においては、第1のコアと、該第1のコアと対向して、移動自在に配設された第2のコアと、前記第1のコアと前記第2のコアとを包囲する胴型を備える成形用金型であって、前記胴型の外表面の少なくとも所定の領域に凹凸が形成される。
【0010】
本発明の他の成形用金型においては、さらに、前記所定の領域は中央部分である。
【0011】
本発明の更に他の成形用金型においては、さらに、前記凹凸は前記胴型の軸方向に延在する。
【0012】
本発明の成形機においては、前記胴型、第1のコア及び第2のコアを輻射によって加熱する加熱手段を有し、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形用金型を取り付ける。
【0013】
本発明の他の成形機においては、前記胴型に対して冷却流体を噴出する冷却手段を有し、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形用金型を取り付ける。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施の実施の形態における成形用金型は、ガラスや樹脂のような材料から成る成形品を成形するのに適したものであり、主として、ガラス素材や樹脂素材を成形用金型に投入して加熱し、軟化させた後、押圧成形するために使用されるものである。そして、成形品はいかなるものであってもよいが、本実施の形態においては、説明の都合上、ガラスから成る成形品としてのレンズを成形する場合について説明する。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の第1の実施の形態における成形用金型の側面図、図4は本発明の第1の実施の形態における成形機の概念図、図5は本発明の第1の実施の形態における成形用金型の断面図、図6は本発明の第1の実施の形態における成形用金型の平面図であり図1のB矢視図である。
【0017】
図4において、10は成形用金型としての金型装置であり、該金型装置10は、成形機としてのガラス成形機の装置本体となる型台31上に載置される。そして、前記金型装置10は、第1のコアとしての下型コア11、該下型コア11と対向して、かつ、上下方向に移動自在に配設された第2のコアとしての上型コア12、及び、前記下型コア11及び上型コア12を包囲し、かつ、該上型コア12を案内するスリーブ状の胴型13を備える。
【0018】
ここで、前記下型コア11は、下端が型台31と当接させて配設され、図5に示されるように、上端に成形面S1が形成される。また、前記上型コア12は下端に成形面S2が形成される。なお、前記成形面S1、S2は成形品としての図示されないガラス製のレンズの形状に対応させて形成される。したがって、下型コア11の上にガラス素材としてのプリフォーム15をセットし、加熱工程において金型装置10を所定の温度に加熱し、加圧工程において図5に示される矢印A方向に金型装置10に圧力を加えると、プリフォーム15は成形面S1、S2に合わせて変形させられ、レンズが成形される。
【0019】
そして、前記胴型13の内周面は、下型コア11及び上型コア12を対向して挿入した時に、下型コア11及び上型コア12の嵌(は)め合いによって所定の精度で心合せを行うことができるように加工される。
【0020】
本実施の形態において、金型装置10の外表面としての前記胴型13の外周面には、図1に示されるように、軸方向、すなわち、図における上下方向に延在する凹凸としての凸条13a及び凹条13bが一体的に形成される。ここで、前記凸条13aと凹条13bとは、図6に示されるように、円周方向において互いに隣接するように交互に形成される。なお、前記凸条13aと凹条13bとの半径方向における長さの比、すなわち、凹凸の程度は適宜設定することができる。また、前記凸条13aと凹条13bとの円周方向における幅の比も適宜設定することができる。例えば、凸条13aの円周方向における幅を狭くして、軸方向に延在するフィン(鰭(ひれ))のように形成することもできる。
【0021】
なお、前記胴型13の外周面に酸化防止膜の機能を有するコーティングを被覆することもできる。この場合、該コーティングは、耐熱性が高く、光の輻射率の高いものであることが望ましい。なお、該光の輻射率は光の吸収率に等しいものである。ここで、前記コーティングは、例えば、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、B4C(ボロンカーバイド)等から成る被膜である。なお、DLCは主として400〔℃〕以下の低温領域で使用するのに適しており、黒色のため輻射率が高いものである。また、B4Cは、主として1200〔℃〕以下の温度領域で使用するのに適しており、ダークグレー色のため輻射率は良好である。その他の例として、あらかじめ胴型13の外表面に黒色の酸化皮膜を形成してもよい。
【0022】
なお、前記凸条13a及び凹条13bは、胴型13の軸方向における全範囲に形成されるようにしてもよいし、後述されるハロゲンランプ41の光が照射される所定の領域、例えば、中央部分等だけに形成されるようにしてもよい。
【0023】
そして、前記ガラス成形機は、胴型13を型台31に対して押さえ付けることによって金型装置10と型台31との接触状態を良好にする型締装置50、金型装置10に圧力を加え、上型コア12を下方に押し付けて、プリフォーム15を変形させる加圧装置60、及び、金型装置10を所定の温度に加熱し、該温度を維持する加熱装置40を有する。
【0024】
そして、該加熱装置40は、環状の上プレート35、筒状の側部プレート36、円板状の下プレート37、及び、筒状の透明石英管32から成る環状のケーシング39を備え、該ケーシング39内に加熱要素室43が形成される。また、該加熱要素室43内には、リング状の熱源としてのハロゲンランプ41が配設され、該ハロゲンランプ41の周囲に光学反射ミラー42が配設される。なお、前記透明石英管32内に金型装置10が配設される。
【0025】
したがって、前記ハロゲンランプ41を点灯させると、該ハロゲンランプ41の光、すなわち、赤外線が、透明石英管32を介して金型装置10に照射されるとともに、光学反射ミラー42によって反射させられ、かつ、集光させられた後、透明石英管32を介して金型装置10を照射する。ところで、前記光学反射ミラー42は、ハロゲンランプ41の赤外線を反射して主として金型装置10の中央部分を照射するような形状を有する。その結果、金型装置10の中央部分が重点的に加熱され、前記プリフォーム15は効率良く加熱される。
【0026】
そして、前記透明石英管32は、成形室20内の気密性を保持するとともに、ハロゲンランプ41の波長域の赤外線をほとんど透過して金型装置10を有効に加熱する。また、該金型装置10の所定箇所、例えば、前記胴型13に熱電対tH が配設され、後述される制御装置70は、前記熱電対tH によって検出された温度に基づいて金型装置10の温度を制御する。
【0027】
そして、前記型締装置50は、下端を前記胴型13と対向して配設され、上下方向に移動自在に配設された型締ロッド51、該型締ロッド51の上端に取り付けられた環状の型締プレート52、及び、前記上プレート35と型締プレート52との間に配設された複数の空圧式の型締シリンダ53を備える。該型締シリンダ53は、前記上プレート35に固定されたシリンダ部53a、及び、前記型締プレート52に固定されたロッド部53bから成り、圧縮空気によって駆動される。そのために、前記各シリンダ部53aにおいて、ヘッド側空気室53cに空気流路L1を介して圧縮空気源SU1が、ロッド側空気室53dに空気流路L2を介してサーボ弁64が、それぞれ、接続される。そして、該サーボ弁64は、空気流路L3を介して圧縮空気源SU2に接続され、空気流路L4を介して大気に連通させられる。なお、前記空気流路L2には、圧縮空気の圧力を検出するための圧力検出器Pr1が配設される。
【0028】
そして、前記加圧装置60は、下端を上型コア12と対向して前記型締ロッド51内に配設され、上下方向に移動自在に配設された加圧ロッド61、該加圧ロッド61の上端に取り付けられた加圧プレート62、及び、前記型締プレート52と加圧プレート62との間に配設された複数の空圧式の加圧用シリンダ63を備える。該加圧用シリンダ63は、前記型締プレート52に固定されたシリンダ部63a、及び、前記加圧プレート62に固定されたロッド部63bから成り、圧縮空気によって駆動される。そのために、前記各シリンダ部63aにおいて、ヘッド側空気室63cに空気流路L5を介して圧縮空気源SU3が、ロッド側空気室63dに空気流路L6を介してサーボ弁65が、それぞれ、接続される。そして、該サーボ弁65は、空気流路L7を介して圧縮空気源SU4に接続され、空気流路L8を介して大気に連通させられる。なお、前記空気流路L6には、圧縮空気の圧力を検出するための圧力検出器Pr2が配設される。
【0029】
また、前記上プレート35と型締プレート52との間に、前記型締ロッド51を包囲して第1ベローズ33が配設され、前記型締プレート52と加圧プレート62との間に、前記加圧ロッド61を包囲して第2ベローズ34が配設される。したがって、第1ベローズ33、第2ベローズ34、型締プレート52及び加圧プレート62によって前記成形室20を密閉することができる。なお、該成形室20内外を遮断するために、図示されないシール装置が配設されるとともに、成形室20内を真空排気したり、成形室20内に窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気を形成したりするために、図示されない雰囲気形成装置が配設される。
【0030】
そして、前記型締シリンダ53を駆動することによって、成形室20内外を遮断した状態で型締プレート52を上下に移動させることができる。また、加圧用シリンダ63を駆動することによって、成形室20内外を遮断した状態で加圧プレート62を上下に移動させることができる。なお、前記加圧ロッド61は加圧プレート62に固定されているので、加圧用シリンダ63の駆動に伴って加圧プレート62とともに上下に移動させられる。
【0031】
ところで、前記圧縮空気源SU1によって一定の圧力PSU1 が発生させられると、ヘッド側空気室53c内は圧力PSU1 に保たれ、圧縮空気源SU3によって一定の圧力PSU3 が発生させられると、ヘッド側空気室63c内は圧力PSU3 に保たれる。これに対して、ロッド側空気室53d内のシリンダ圧力はサーボ弁64によって制御されてPM にされ、ロッド側空気室63d内のシリンダ圧力はサーボ弁65によって制御されてPP にされる。
【0032】
次に、前記加熱装置40について説明する。
【0033】
図2は本発明の第1の実施の形態における加熱装置の断面図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるハロゲンランプの平面図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるハロゲンランプの照射パターンを示す図である。
【0034】
図2に示されるように、加熱装置40は、金型装置10を包囲して配設されたハロゲンランプ41、及び、該ハロゲンランプ41に沿って、かつ、該ハロゲンランプ41を包囲して配設された環状の光学反射ミラー42を備える。各ハロゲンランプ41の両端は、端子41aを介して図示されない電源に接続される。また、図3に示されるように、前記ハロゲンランプ41は、半円形部81、及び、半円形部82を合わせることによってリング状に形成される。
【0035】
そして、前述されたように、前記光学反射ミラー42は、ハロゲンランプ41の赤外線を反射して、金型装置10を図7に示されるような所定の照射パターンで照射するような形状を有する反射面42aを有するとともに、該反射面42aは鏡面に加工され、かつ、反射率の高い金めっきが施される。なお、前記照射パターンは、例えば、正規確率分布の分布パターンに近似させて設定され、中央部分の光強度が高く、中央部分から離れるほど光強度が低くされる。
【0036】
この場合、加熱効率を高くすることができるので、加熱速度を高くすることができ、成形サイクルを短くすることができるだけでなく、消費電力を低くすることもできる。また、金型装置10の材料としてセラミックス材を使用することができるので、金型装置10のコストを低くすることができる。しかも、金型装置10は、軸方向における中央部分が主として加熱されるので、金型装置10の軸方向における中央部分の温度を十分に高くすることができる。また、金型装置10の中央部分以外の部分の温度が過剰に高くなるのを防止することができるので、下型コア11、上型コア12及び胴型13の心合せの精度を維持することができる。
【0037】
そして、金型装置10への入熱量を設計された値にすることができ、加熱速度を高くすることができる。また、金型装置10の外表面としての胴型13の外周面における少なくとも所定の領域には、前記凸条13a及び凹条13bが形成されている。そのため、金型装置10の外表面の表面積が広いので、加熱効率を高くすることができ、加熱速度を高くすることができる。
【0038】
次に、前記構成のガラス成形機の加熱装置の制御回路について説明する。
【0039】
図8は本発明の第1の実施の形態におけるガラス成形機の加熱装置の制御回路図である。
【0040】
図において、70は制御装置であり、該制御装置70は、金型装置10の設定温度Tsと熱電対tH によって検出された温度検出値Tkとの偏差ΔTを演算する演算部74、及び、該演算部74によって演算された偏差ΔTを調整して前記設定温度Tsに対応する制御出力α1を出力する制御部75から成る。該制御部75は、例えば、PID補償器から成る。そして、前記制御出力α1は電力調整器76によって電力Wに変換され、該電力Wがハロゲンランプ41に供給される。したがって、前記金型装置10を設定温度Tsにすることができる。
【0041】
なお、本実施の形態において、ハロゲンランプ41は半円形部81、及び、半円形部82を合わせることによってリング状に形成されるようになっているが、一体に形成されたリング状のハロゲンランプを使用することもできる。また、三個以上の弧状部を合わせることによってリング状にすることもできる。
【0042】
次に、前記構成のガラス成形機の動作について説明する。
【0043】
図9は本発明の第1の実施の形態におけるガラス成形機の動作を示すタイムチャートである。
【0044】
まず、タイミングt1で、プリフォーム15がセットされた金型装置10が成形室20内に投入されるとともに、該成形室20内が真空排気された後、不活性ガスが充填(てん)される。続いて、タイミングt2で、型締シリンダ53が駆動され、型締ロッド51が下方に移動させられ、金型装置10に型締力F1が加えられ、胴型13が型台31に押し付けられて型締が開始される。また、このとき、加熱装置40のハロゲンランプ41を通電させて金型装置10の加熱を開始する。
【0045】
そして、タイミングt3で金型温度がT1に達すると、加圧用シリンダ63が駆動され、加圧ロッド61が下方に移動させられ、金型装置10に圧力F2が加えられ、上型コア12が下方に移動させられてプリフォーム15が変形させられる。なお、金型装置10の加熱を開始した後、所定の時間が経過した時に加圧用シリンダ63の駆動を開始することもできる。
【0046】
続いて、所定の時間加圧が行われた後、タイミングt4で圧力がF3に変更されるとともに、ハロゲンランプ41の通電が停止させられ、金型装置10が徐冷される。なお、前記加圧用シリンダ63の駆動が開始された後、プリフォーム15が所定量だけ変形した時に圧力をF3にすることもできる。
【0047】
そして、タイミングt5で前記金型温度がT2に達すると、加圧用シリンダ63が駆動され、加圧ロッド61が上方限位置まで後退させられて加圧が終了される。また、このとき、前記成形室20内に冷却用の不活性ガスが導入され、金型装置10の冷却が開始される。
【0048】
次に、タイミングt6で前記金型温度がT3に達すると、型締シリンダ53が駆動され、型締ロッド51が上方限位置まで後退させられて型締が終了される。また、このとき、不活性ガスの導入が停止させられ、金型装置10が成形室20から取り出されるとともに、型開が行われ、成形されたレンズが取り出される。
【0049】
このように、本実施の形態においては、金型装置10の外表面としての胴型13の外周面における少なくとも所定の領域には、前記凸条13a及び凹条13bが形成されている。そのため、金型装置10の外表面の表面積が広いので、加熱効率を高くすることができ、加熱速度を高くすることができる。これにより、成形サイクルを短くすることができるので、成形工程のスループットを向上させることができる。
【0050】
さらに、胴型13の軸方向における全範囲に、前記凸条13a及び前記凹条13bを形成させてもよい。この場合、金型装置10の外表面の表面積が大きくなるので、加熱効率をさらに向上させることができ、成形サイクルをより短くすることができる。
【0051】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することにより、その説明を省略する。
【0052】
図10は本発明の第2の実施の形態における成形機の要部拡大図、図11は本発明の第2の実施の形態における成形機の型台の冷却流体噴出口の形状を示す図であり図10のC−C矢視図、図12は本発明の第2の実施の形態における成形機の型台の冷却流体噴出口の他の形状を示す図であり図10のC−C矢視図である。
【0053】
図10において、81はガラス成形機の装置本体における型台であり、上面に成形用金型10が載置される凹部81aが形成されている。また、85はガラス成形機の型締装置50(図4)において上下方向に移動自在に配設された中空の型締ロッドであり、中空の部分に加圧ロッド61が配設される。なお、型締ロッド85は下面には胴型13の上面に接触する凹部85aが形成されている。この場合、成形用金型10の胴型13の下面は凹部81aに嵌まり込み、前記胴型13の上面は凹部85aに嵌まり込むようになっているので、型締装置50作動し、型台81と型締ロッド85とによって胴型13を上下から挟み込んだ場合に、胴型13の姿勢が安定する。
【0054】
ここで、型台81には冷却流体通路82が形成されている。該冷却流体通路82には、型台81の周壁近傍を通過する冷却流体噴出路82aが接続され、金型装置10の冷却時に冷却流体通路82から導入された冷却流体は、冷却流体噴出路82a先端の冷却流体噴出口82bから、矢印Dで示されるように、型台81上に載置された成形用金型10に向けて、すなわち、型台81及び成形用金型10の中心軸線に向けて上方斜め方向に噴出されるようになっている。なお、前記冷却流体は、金型装置10の冷却時に成形室20(図4)内に導入される冷却用の不活性ガスである。
【0055】
また、型締ロッド85にも、同様に、冷却流体通路86が形成されている。なお、該冷却流体通路86は加圧ロッド61が配設される中空部である。そして、冷却流体通路86には、型締ロッド85の周壁近傍を通過する冷却流体噴出路86aが接続され、金型装置10の冷却時に冷却流体通路86から導入された冷却流体は、冷却流体噴出路86a先端の冷却流体噴出口86bから、矢印Eで示されるように、型台81上に載置された成形用金型10に向けて、すなわち、型締ロッド85及び成形用金型10の中心軸線に向けて下方斜め方向に噴出されるようになっている。なお、前記冷却流体通路86に導入される冷却流体は、冷却流体通路82から導入された冷却流体と同様に、金型装置10の冷却時に成形室20内に導入される冷却用の不活性ガスである。
【0056】
ここで、前記型台81の冷却流体噴出路82a先端の冷却流体噴出口82bは、図11に示されるように、円環状のスリットのような形状を有している。これにより、金型装置10の胴型13周囲には万遍なく冷却流体が吹き付けられるので、金型装置10の冷却効率が高くなる。なお、前記冷却流体噴出口82bは、図12に示されるように、円形の小孔を複数形成したものであってもよい。この場合、冷却流体噴出口82bの面積が小さいので、噴出される冷却流体の流速が高くなるので、金型装置10の冷却効率が高くなる。
【0057】
また、前記型締ロッド85の冷却流体噴出路86a先端の冷却流体噴出口86bも、前記冷却流体噴出口82bと同様の形状を有するものであるので、その説明を省略する。
【0058】
ここで、型台81上に載置された成形用金型10の胴型13の外周面における少なくとも所定の領域には、胴型13の軸方向、すなわち、図10における上下方向に延在する凸条13a及び凹条13bが形成されている。そのため、金型装置10の外表面の表面積が広いので、冷却効率が高くなり、冷却速度を高くすることができる。しかも、前記凸条13a及び凹条13bは胴型13の軸方向に延在するので、冷却流体噴出路82a先端の冷却流体噴出口82bから、矢印Dで示されるように、型台81上に載置された成形用金型10に向けて上方斜め方向に噴出された冷却流体、及び、冷却流体噴出路86a先端の冷却流体噴出口86bから、矢印Eで示されるように、型台81上に載置された成形用金型10に向けて下方斜め方向に噴出された冷却流体は、胴型13の表面を前記凸条13a及び凹条13bに沿って滑らかに流れることができる。そのため、冷却効率を高くなり、冷却速度を高くすることができる。
【0059】
このように、本実施の形態においては、金型装置10の外表面としての胴型13の外周面における少なくとも所定の領域には、胴型13の軸方向に延在する凸条13a及び凹条13bが形成されている。そのため、金型装置10の外表面の表面積が広いので、冷却効率を高くすることができ、冷却速度を高くすることができる。また、型台81の冷却流体噴出口82b及び型締ロッド85の冷却流体噴出口86bから金型装置10に向けて噴出された冷却流体は、胴型13の表面を凸条13a及び凹条13bに沿って滑らかに流れることができ、冷却効率が高くなり、冷却速度を高くすることができる。これにより、成形サイクルを短くすることができるので、成形工程のスループットを向上させることができる。
【0060】
さらに、胴型13の軸方向における全範囲に、前記凸条13a及び前記凹条13bを形成させてもよい。この場合、冷却流体噴出路86aより噴出された冷却流体を拡散させることなく整流させることができ、金型装置10の外表面の表面積も大きくなるので、冷却効率をより一段と向上させることができ、成形サイクルをより短くすることができる。
【0061】
なお、前記実施の形態においては、コアが縦方向(垂直方向)に移動する縦置型の成形機に取り付けられる成形用金型について説明したが、本発明は、コアが横方向(水平方向)に移動する横置型の成形機に取り付けられる成形用金型にも適用することができる。さらに、片方のコアのみが移動する成形用金型だけでなく、両方のコアが移動する成形用金型にも適用することができる。
【0062】
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0063】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、成形用金型においては、第1のコアと、該第1のコアと対向して、移動自在に配設された第2のコアと、前記第1のコアと前記第2のコアとを包囲する胴型を備える成形用金型であって、前記胴型の外表面の少なくとも所定の領域に凹凸が形成される。
【0064】
この場合、金型外径を大きくすることなく金型の外表面の表面積を広くすることができる。そのため、加熱速度及び冷却速度を高くすることができるので、成形サイクルを短くすることができ、高品質の成形品を得ることができる。
【0065】
他の成形用金型においては、さらに、前記所定の領域は中央部分である。
【0066】
この場合、光が照射される領域である中央部分において、金型の外表面の表面積を広くすることができ、加熱効率が高くなり、加熱速度を高くすることができる。
【0067】
更に他の成形用金型においては、さらに、前記凹凸は前記胴型の軸方向に延在する。
【0068】
この場合、冷却流体は、胴型の表面を凹凸に沿って滑らかに流れることができ、冷却効率が高くなり、冷却速度を高くすることができる。
【0069】
成形機においては、前記胴型、第1のコア及び第2のコアを輻射によって加熱する加熱手段を有し、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形用金型を取り付ける。
【0070】
この場合、加熱効率を高くすることができるので、加熱速度を高くすることができ、成形サイクルを短くすることができる。また、金型は、軸方向における中央部分が主として加熱されるので、金型の軸方向における中央部分の温度を十分に高くすることができる。
【0071】
そして、金型への入熱量を設計された値にすることができ、加熱速度を高くすることができる。
【0072】
他の成形機においては、前記胴型に対して冷却流体を噴出する冷却手段を有し、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形用金型を取り付ける。
【0073】
この場合、冷却効率を高くすることができるので、冷却速度を高くすることができ、成形サイクルを短くすることができる。また、型台の冷却流体噴出口及び型締ロッドの冷却流体噴出口から金型装置に向けて噴出された冷却流体は、胴型の表面を凹凸に沿って滑らかに流れることができ、冷却効率が高くなり、冷却速度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における成形用金型の側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における加熱装置の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるハロゲンランプの平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における成形機の概念図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における成形用金型の断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における成形用金型の平面図であり図1のB矢視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるハロゲンランプの照射パターンを示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるガラス成形機の加熱装置の制御回路図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるガラス成形機の動作を示すタイムチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態における成形機の要部拡大図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における成形機の型台の冷却流体噴出口の形状を示す図であり図10のC−C矢視図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における成形機の型台の冷却流体噴出口の他の形状を示す図であり図10のC−C矢視図である。
【符号の説明】
10 金型装置
11 下型コア
12 上型コア
13 胴型
13a 凸条
13b 凹条
40 加熱装置
41 ハロゲンランプ
42 光学反射ミラー
51 型締ロッド
60 加圧装置
81 型台
82b、86b 冷却流体噴出口
Claims (5)
- (a)第1のコアと、
(b)該第1のコアと対向して、移動自在に配設された第2のコアと、
(c)前記第1のコアと前記第2のコアとを包囲する胴型を備える成形用金型であって、
(d)前記胴型の外表面の少なくとも所定の領域に凹凸が形成されることを特徴とする成形用金型。 - 前記所定の領域は中央部分である請求項1に記載の成形用金型。
- 前記凹凸は前記胴型の軸方向に延在する請求項1又は2に記載の成形用金型。
- 前記胴型、第1のコア及び第2のコアを輻射によって加熱する加熱手段を有し、
(b)請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形用金型を取り付けることを特徴とする成形機。 - (a)前記胴型に対して冷却流体を噴出する冷却手段を有し、
(b)請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形用金型を取り付けることを特徴とする成形機。
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Cited By (2)
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JP2006248869A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Hoya Corp | モールドプレス成形装置、そのプレスヘッド、および光学素子の製造方法 |
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- 2002-08-30 JP JP2002252508A patent/JP2004091237A/ja active Pending
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