JP2004090980A - ピルファープルーフキャップ及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】美感とバージン性確保機能と製造能率とに優れた合成樹脂製のピルファープルーフキャップを提供する。
【手段】PPバンドの内周面に、偶数個つのひれ片とひれ無し部とが交互に形成されている。キャップの内面は、ひれ片形成用突部17aを備えた第1中子型17と、ひれ無し部形成部18aを備えた第2中子型18とで形成される。第2中子型18を後退させてから第1中子型17を回転させることにより、ひれ片10を型抜きできる。ひれ片10は無理抜きで型抜きするものでないため、瓶口のフランジに強く突っ張る強度に形成できる。割り型は使用しないため、PPバンドの窓穴はなくて美感に優れると共に、一面の金型装置からの取り数を増やせる。
【選択図】 図6
【手段】PPバンドの内周面に、偶数個つのひれ片とひれ無し部とが交互に形成されている。キャップの内面は、ひれ片形成用突部17aを備えた第1中子型17と、ひれ無し部形成部18aを備えた第2中子型18とで形成される。第2中子型18を後退させてから第1中子型17を回転させることにより、ひれ片10を型抜きできる。ひれ片10は無理抜きで型抜きするものでないため、瓶口のフランジに強く突っ張る強度に形成できる。割り型は使用しないため、PPバンドの窓穴はなくて美感に優れると共に、一面の金型装置からの取り数を増やせる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製のピルファープルーフキャップ及びその製造方法並びに製造装置(金型装置)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製のピルファープルーフキャップは様々の形態のものがあるが、基本的には、ねじ蓋と、その下面にブリッジを介して一体に設けたPPバンド(ピルファープルーフバンド)とから成っており、PPバンドの内周面には、瓶口のフランジに下方から係合する内向き突部を設けている。
【0003】
そして、ねじ蓋をねじ戻すと、内向き突部が瓶口のフランジに係合することによってブリッジ部が千切れて開封される。なお、開封後においてPPバンドがねじ蓋から完全に離脱するタイプと、開封後においてもPPバンドがねじ蓋に取付いたままのタイプとがあり、本願発明は両方に適用できる。
【0004】
PPバンドの内周面に内向き突部を形成する手段としては2つの方法がある。一つの方法は、PPバンドが被さる形状の中子型に内向き突部形成用の凹部を形成しておいて、中子型と成形済キャップとを軸方向に相対動させて型抜きするものである。更に、このタイプでは、ねじ蓋及びPPバンドの内面の形成を一つの中子型で行う方法と、ねじ蓋の内面の形成とPPバンドの内面の形成とを別々の型で行う方法とに分けられる。
【0005】
前者の方法は、中子型を軸方向に相対動させてねじ蓋の変形を利用して中子型をねじ山から離脱させるもので、一般に無理抜きと称されている。後者の方法では、ねじ蓋の内面の形成は回転式のモーターラックで行われる。両者の方法は、樹脂の素材や各部の寸法等の様々な要因に基づいて選択されている。
【0006】
PPバンドの内周面に内向き突部を形成するためのもう一つの方法として、割り式の外型を使用する方法がある。すなわち、PPバンドの外面を形成する型を複数(一般には2つ)に割られた割り式に構成し、この外型に、PPバンドに貫通する内向き突起を設けて、内向き突起を中子型に密着させることによって内向き突部を形成するものである。この割り型を使用する場合は、PPバンドには内向き突部の個数だけの窓穴が空くことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ピルファープルーフキャップは、ブリッジを千切って開封することによってバージン性を担保するものであるから、内向き突部は、ブリッジの確実な千切れを保障するため、開封時に瓶口のフランジに強く突っ張っている必要がある。
【0008】
割り式外型を使用して内向き突部を形成する方法では、成形た後の型抜きに際して内向き突部に外力がかかることはないため、内向き突部の断面形状や厚さ寸法は、瓶口のフランジに対してしっかり係合するように設計することができる。また、硬い樹脂を使用できる点でも優れている。
【0009】
しかし、その反面において、PPバンドには大きな窓穴が多数空いているため美感が著しく劣るという問題があった。また、例えば、窓穴からペンチを差し込んで内向き突部を千切ったり、鉤状の道具を窓穴に差し込んで内向き突部を起こすことにより、ブリッジの千切れを招来することなくねじ蓋をねじ戻すことも可能であるため、不正行為の確実な排除に不安がある点も問題であった。
【0010】
他方、内向き突部の形成に割り型を使用しない方法では、PPバンドに窓穴が空くことはないため美感が劣ることはなく、従って、PPバンドの外面のデザインの自由性において優れている。しかし、型抜きの容易性を追求すると瓶口のフランジに対する内向き突部の強度が低下し、逆に、瓶口のフランジに対する内向き突部の強度を追求すると型抜きが困難になるというように、機能が相反する問題があった。
【0011】
この内向き突部に関する成形の容易性と強度確保との相反を克服するため、例え。12き突部を下方に向けて斜め下向きの姿勢に形成して、これを後加工によって斜め上向きの姿勢に変形させたり、或いは、斜め上向きの姿勢に形成して無理抜きによって強引に型抜きするなど、様々の方法が成されている。
【0012】
しかし、何れにしても、内向き突部はその付け根を中心にして回動するように変形するものであるため、強度を高めることには限界があった。また、樹脂の型さがある程度になると型抜き時に向き突部が折れてしまうため、使用できる樹脂の種類が限られるという点も問題であった。
【0013】
本発明は、このような現状の問題を解消した画期的なピルファープルーフキャップを提供せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願発明に係るピルファープルーフキャップは、基本構成として、瓶口の雄ねじ部にねじ込まれるねじ蓋と、ねじ蓋の下端に引き千切り可能なブリッジを介して一体に設けたPPバンド(ピルファープルーフバンド)と備えており、前記PPバンドの内面に、瓶口に設けたフランジに下方から係合する内向き突部を設けている。
【0015】
そして、特徴的構成として、前記PPバンドは、内外に貫通する窓穴が空いていない形態であり、このPPバンドの内面に、内向き突部と突部無し部とを円周方向に沿って交互に複数対形成して、各内向き突部の周方向の広がり寸法が突部無し部の広がり寸法と同じか小さくなるように設定しており、更に、前記各内向き突部は、成形してから型抜きするに際して下向きに倒すような強制的な曲げ作用を受けていない態様になっている。
【0016】
請求項1に記載したピルファープルーフキャップは、請求項2に記載したように、前記キャップの外面を形成するための外型と、キャップの内面を形成する複数の中子型とを使用して、外型と中子型群との間に形成されたキャビティに溶融合成樹脂を注入してから硬化したのち型抜きするにおいて、PPバンドの突部無し部を形成する部分を備えた中子型を後退させてから、内向き突部を形成する部分を備えた中子型を回転させることにより、内向き突部の型抜きを行うという方法によって製造可能となる。
【0017】
本願発明の製造装置は、請求項3に記載したように、キャップの外面を形成するための外型と、PPバンドと内向き突部との間に位置する内向き突部形成部を備えている第1中子型と、PPバンドの内周面における突無し部を形成する突部無し部形成部を有する第2中子型とを備えており、第2中子型は軸方向にスライド自在な状態で第1中子型に装着されており、第1中子型は、内向き突部形成部が成形済キャップの突部無し部まで旋回移動し得るように回転可能になっている。
【0018】
【発明の作用・効果】
本発明の製造方法及び製造装置によると、中子型のみによって内向き突部を形成するものでありながら、内向き突部に大きな外力を作用させない状態で型抜きできるため、内向き突部は、瓶口のフランジに強く突っ張り得る強度を確保できる断面形状や厚さに設定することができる。
【0019】
このため、本発明に係るピルファープルーフキャップは、PPバンドに穴が空いてなくて美感に優れると共に、使用できる素材の自由性に優れており、しかも、バージン性を確保できる画期的なものである。
【0020】
ところで、キャップのような小物は一面(一つ)の金型装置で多数取りされるが、従来のように内向き突部を形成するために割り方式の外型を使用すると、外型のスライドを許容するスペースを確保するために中子型の間隔を狭めることに限界があり、このためキャップの取り数をある程度以上に増やせなかった。
【0021】
これに対して本願発明では、割り型を使用することなく強固な内向き突部を形成できるため、中子型の配置ピッチを小さくすることができ、このため、従来と同じ大きさの金型装置であってもキャップの取り数を増やすことができる。これにより、美感と高いバージン確保機能とに優れたキャップを能率良く製造することができるのである。
【0022】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
(1).第1実施形態(図1〜図9)
図1〜図9では第1実施形態を示している。先ず、図1〜図3に基づいてピルファープルーフキャップ(以下、「キャップ」という)について説明する。図1のうち(A)は瓶(容器)との関係も表示した分離正面図、(B)は正断面図、図2はそれぞれ図1(B)のA−A視、B−B視、C−C視断面図、図3は使用状態での正断面図である。
【0024】
▲1▼.キャップの構造
キャップは、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂を素材とした射出成形によって製造されており、下向き開口のねじ蓋1と、ねじ蓋1の下端に複数の引き千切り可能なブリッジ3を介して一体に接続したPPバンド2とから成っている。また、ねじ蓋1の内部にはパッキン4を装着している。
【0025】
ねじ蓋1の内周面には、ねじ山5とねじ無し部6との4つの対が、円周方向に沿って交互に45度間隔で形成されている。各ねじ山5の群が円周方向に広がっている角度θ1は45度よりも若干狭い角度(例えば44〜43度)で設定されており、隣合ったねじ山5の群の間に位置した非ねじ部6が円周方向に広がる角度θ2は、45度よりも若干大きい角度(例えば46〜47度)に設定されている(θ1=θ3、θ2=θ4になっている)。ねじ山5は右ねじであり、かつ一条ねじを採用しているが、多条ねじを採用しても良い。
【0026】
各ねじ山5の群が形成されているねじ形成部7の内面は、非ねじ部6のよりも多少の寸法だけ内向きに突出している。また、ねじ形成部7と天板8との間には上溝9が形成されており、この上溝9にパッキン4の外筒部が嵌まっている。パッキン4は、その下向き筒部を瓶口Aの内周面に密着させることによってシールするもので、ブリッジ3が確実に千切れる程度にねじ蓋1が上昇するまでシール性が確保される。
【0027】
上溝9の内径R1は、非ねじ部6の内径R2よりも若干の寸法(例えば0.1〜0.3mm)だけ小さく設定している(この内径の違いや、前記した角度の違いの技術意味は後述する)。上溝9を形成しない場合は、非ねじ部6の内径R1をねじ形成部7の内径よりも僅かに小さくしたらよい。
【0028】
PPバンド2の内周面のうち平面視でねじ形成部7と重なる部位には、請求項に記載した内向き突部の一例として、斜め上向きに延びる平面視円弧状のひれ片(係止片や舌片と言い換えても良い)10が形成されている。軸方向から見て非ねじ部6と重なる部位はひれ無し部11となっている。
【0029】
この場合、ひれ片10が円周方向に広がる角度θ3は、ひれ無し部11が円周方向に広がる角度θ4よよりも僅かに小さい角度に設定しており、また、PPバンド2の内周面のうちひれ片10を設けている部位の内径R3は、ひれ無し部11の内径R4よりも僅かに小さい寸法に設定している。
【0030】
ひれ片10の付け根の上縁10aはねじ山5と平行に延びている。換言すると、ひれ片10の付け根の上縁10aは、ねじ山5のリード角度θ5と同じ角度で傾斜している。ねじ形成部7の上端面7aもねじ山5と平行に傾斜している。
【0031】
ひれ片10は、成形してから下向きに倒すような曲げ作用は殆ど受けていない。また、ひれ片10は、開封に際してブリッジ3が確実に千切れる抜け抵抗が確保されるように、瓶口AのフランジA2に強く突っ張り得る厚さ(断面積)に設定している。
【0032】
PPバンド2は平面視でねじ蓋1の外側に位置しており、また、ブリッジ3もねじ蓋1の外側に位置している。図1(B)に一点鎖線で示すように、ねじ蓋1の外周のうち各ブリッジ3の箇所に、ブリッジ3と連続する縦突条12を設けても良い。もちろん、ブリッジ3もねじ蓋1の外周よりも内側に設けることは可能である。
【0033】
ねじ蓋1の外周は、ブリッジ3に連続する縦突条12だけを形成して他の部分は平滑面としても良いし、或いは、全体を平断面視で凹凸が連続するローレット状に形成して、ブリッジ3の部分で縦突条12が高く突出するように形成しても良い。
【0034】
PPバンド2の下面には、型抜きに際しての回り止めの役割を果たす係合穴14が円周方向に沿って適宜間隔で多数形成されている。図1(A)に一点鎖線で示すように、PPバンド2にスリット14を形成することにより、開封後に瓶口Aから容易に取り外すことを可能ならしめても良い。スリット14は図のような上向き開口には限らず、下向き開口の形態としたり、PPバンド2を完全に分断した形態にしたりすることもできる。
【0035】
▲2▼.製造装置
次に、図4〜図9に基づいて製造装置(金型装置)を説明する。図4はひれ片10の箇所で縦断面図で図6のIV−IV視断面図、図5はひれ無し部の箇所での縦断面図出図6の V−V視断面図、図5は図4のVI−VI視断面図、図7は型抜き工程を示す縦断面図、図8は型抜き工程を示す平断面図、図9は金型の駆動機構を示す図で、(A)は縦断面図、(B)は(A)のB─B視概略図である。
【0036】
製造装置はキャビティ形成手段として、キャップの外面を形成する外型16と、キャップの内面を形成する第1及び第2の中子型17,18と、第1中子(ロータリーコア)17の軸心に嵌め込まれた突き出しピン19と、PPバンド2の下面を形成するストリッパープレート20とを備えている。なお、金型は冷却水通路を備えているが、これは省略している。
【0037】
外型16は一般に固定型であり、その軸心を通るゲート21を設けている。また、本実施形態では、ブリッジ3を形成するためのキャビティは外型16に形成されている。
【0038】
なお、PPバンド2をねじ蓋1の外周面よりも内側に位置した状態でブリッジ3を成形する場合は、外型を、ねじ蓋1の外面を形成するための第1外型と、PPバンド2の外面及びブリッジを形成するための割り式の第2外型とで構成したら良い。ストリッパープレート20には、小さな突起を円周方向に沿って飛び飛びの状態で多数形成している。
【0039】
第1中子型17には、周方向に45度を隔てた4ヶ所に、ひれ片形成用突部17aとねじ山形成用溝17bと上溝形成用突部17cが軸方向から見て重なるように形成されている。ひれ片形成用突部17aは、PPバンド2の内面とひれ片10の内面とに嵌まる断面形状になっている。
【0040】
ひれ片形成用突部17aとねじ山形成用溝17bと大径部形成用突部17cとで一連の成形部を構成しており、隣り合った成形部の間には外向き開口の縦溝22が形成されている。そして、各縦溝22に、第2中子型(スライド型)18におけるひれ無し部形成部18aとねじ無し部形成部19bとがスライド自在に嵌まっている。第2中子型18のひれ無し部形成部18aとねじ無し部形成部18bとは、ガイド手段の一連としての蟻溝23により、スライド自在でかつ半径外向きに離反不能に保持されている。
【0041】
本実施形態では、ひれ片10の下面は第2中子型18で形成するようになっており、このため、第2中子型18には、ひれ片10の下面を形成する肩部18dが形成されている。肩部18dは全周にわたって延びており、従って、図で肩部18bよりも下方に位置した部位は筒状になっている。
【0042】
また、第1中子型17のうち第2中子型18の肩部18dに嵌まる部分とその下方の部位は、断面円形になっている。換言すると、第1中子型17は、第2中子型18の肩部18dが嵌まる寸法の外径を基準として、これに、ひれ片形成用突部17aとねじ山形成用溝17bと上溝形成用突部17cを含む突起が形成された形態になっている。
【0043】
図4(B)に示すように、第1中子型17におけるひれ片形成用突部17aの下端縁は、ねじ山形成用溝17bの傾斜角度θ5と同じ角度で傾斜している。このため、キャップを整形した後に第1中子型17が回転することが許容される。なお、第2中子型18における肩部18dのうちひれ片10の下面を形成する部位は、水平状(正確には、中子型17,18の軸心と直交する平面と平行な状態)であっても良いし、傾斜させても良い。
【0044】
▲3▼.成形及び型抜き
各型を図4〜6に示す状態にして型締めしてから、各型によって構成されたキャビティに溶融合成樹脂をゲート21より注入し、それから樹脂が固まるとキャップとなる。
【0045】
そして、型抜きは、例えば、図7(A)に示すように、まず、中子型17,18及びストリッパープレート20の群を外型16から離反させ、次いで、第2中子型18を後退させ、それから、第1中子型17を45度回転させつつねじ山5のピッチの1/4だけ後退させ、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させる、という手順で行われる。
【0046】
この工程において、図8から容易に理解できるように、第2中子型18を後退させると、キャップにおけるねじ無し部6とひれ無し部11との箇所には空間が空くため、第1中子型17の回転が許容されるのであり、これにより、ひれ片10に殆ど外力を作用させることなく型抜きすることができる。
【0047】
そして、図2に対応する関係として、第1中子型17におけるねじ山形成用溝17bの広がり角度とひれ片形成用突部17aの広がり角度とは、第2中子型18におけるねじ無し部形成部18bの広がり角度とひれ無し部形成部19aの広がり角度θ4よりもやや小さい寸法になっている。
【0048】
かつ、第1中子型17における上溝形成用突部17cの外径は第2中子型18におけるねじ無し部形成部18bの外径よりもやや小さい寸法になっており、第1中子型17におけるひれ片形成用突部17aの外径は、第2中子型18のひれ無し部形成部18aの外径よりも小さい寸法になっている。このため、第2中子型18を回転させるに際して、成形済キャップへの食い付きのような現象が生じることなく、第1中子型17をスムースに回転してひれ片10を型抜きすることができる。
【0049】
なお、第1中子型17を回転させると当該第1中子型17と成形済キャップとの間には抵抗は無くなるため、必ずしも突き出しピン19は必要でない。また、突き出しピン19を設ける場合、ストリッパープレート20をなくして他の回り止め手段を採用することも可能である。
【0050】
図9では、中子型の駆動方式の一例を示している。第1中子型17は第1プレート24に軸受け25を介して回転可能に取付けられており、かつ、第1中子型17の基端にはピニオンピニオンギア26を固定している。軸受け25はねじ式であり、45度回転させるとねじ山5の1/4のピッチだけ後退する。
【0051】
第2中子型18は第2プレート27に回転自在でかつ軸方向に移動不能に取付けられている。第1プレート24は外型16に対して接近・離反する基台に固定されており、第1プレート24と基台に対して接近・移動自在に装着されている。なお、第2プレート27を無くして、一つのブロックに第2中子型18を一体に形成することも可能である。
【0052】
突き出しピン19とストリッパープレート20とは図示しないた第3プレートに固定されており、第3プレートは基台に移動自在に取付けられている。
【0053】
第1中子型17に固定したピニオンギア26にはラック28が噛合しており、ラック28を往復動させることにより、第1中子型18を回転させることができ第2中子型18は第1中子型17と一緒に回転するが、この状態では第2中子型18は大きく後退しているので、キャップや第1中子型17と干渉することはない。
【0054】
キャップのような小物を射出成形で製造する場合、一つの金型装置で多数取りされることが一般的であり、このため、一つの金型装置に多数の第1中子型17を縦横に規則正しく並べて配置している。そこで、図9(B)に示すように、2列のピニオンピニオンギア26の群を1本のラックで同時に駆動している。
【0055】
なお、第1中子型17の駆動手段しとては、例えばねじ軸を使用したウォーム方式やチェーン方式、カム方式、半径外向きに突出したアームをシリンダーで動かす方式など、様々の駆動方式を採用することができる。
【0056】
▲4▼.まとめ
以上のように、ひれ片10に外力を殆ど作用させることなく型抜きすることができるため、ひれ片10は、開封に際して瓶口AのフランジA2に強く突っ張る強度を確保できる断面形状や厚さに設定できる。
【0057】
そして、ひれ片10は中子型17,18のみで形成するものであるため、PPバンド2には窓穴は不要であり、このため、PPバンド2の外面のデザインをすっきりしたものにできるばかりか、窓穴から挿入した道具でひれ片を千切るというような不正行為を確実に排除できるのである。
【0058】
なお、ねじ山5は、円周方向に沿って見てトータルでねじ蓋1の内周の半周程度しか存在しないが、突出高さを大きくすることができるため、瓶口Aの雄ねじ形成部A1に対する螺合強度は十分に確保することができる。
【0059】
(2).第2実施形態(図10〜図11)
図10及び図11では、第2実施形態に係る製造装置を示している。図10は正断面図、図11は図10のXI−XI視断面図である。
【0060】
この第2実施形態の製造装置は基本的には第1実施形態に似ており、第1実施形態とは、第2中子型18にもねじ山形成用溝18cを形成している点で相違しているだけである。いうまでもないが、第1中子型17のねじ山形成用溝17bと第2中子型18のねじ山形成用溝18cとは一連に連続している。
【0061】
この実施形態では、第2中子型18をねじ蓋1の弾性に抗して強制的に後退させてから、第1中子型17を約45度回転させることによってひれ片10との干渉を防止し、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させて、ねじ蓋1の弾性に抗して第1中子型17から強制的に離反させることになる。
【0062】
すなわち、この実施形態では、両中子型17,18とも、ねじ山5との関係では無理抜きによって型抜きするものである。従って、ねじ山5のうち第2中子型18によって形成される部分の高さや断面形状は、強制的な離反(無理抜き)が可能となるように工夫しておく。
【0063】
この実施形態では、ねじ山5は全周にわたって延びているため、瓶口Aの雄ねじ形成部A1に対する螺合強度を向上できる利点がある。また、ねじ山5のうち第2中子型18で形成される部分だけ変形させて無理抜きするものであるため、無理抜きに際しての抵抗はさほど大きくはなく、このため無理抜きを容易に行える利点もある。
【0064】
(3).第3実施形態(図12〜図13)
図12及び図13では第3実施形態を示している。図12はひれ片の箇所での正断面図、図13のうち(A)はひれ無し部の箇所での正断面図、(B)は型抜きの手順を示す図である。
【0065】
この実施形態では、第2中子型18の上端はねじ蓋1の下面位置で止まっており、従って、ねじ蓋1の内面は第1中子型17のみで形成される。第1中子型17には、ねじ山形成用溝17bが連続して螺旋状に形成されている。ねじ山5やひれ片10は45度間隔で配置している。
【0066】
この実施形態における中子型の型抜きは、先ず、第2中子型18を後退させてから、第1中子型17を45度回転させることによってひれ片10との干渉を回避し、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させて、ねじ蓋1の弾性変形を利用してキャップを第1中子型17から強制的に離脱させる。
【0067】
第1中子型17の型抜きに際して係止片・が外向きに倒れないように、第1中子型17には、ひれ片10がPPバンド2の側に倒れるようにガイドするテーパ面17eを形成している。第1中子型17をモーターラック方式として、ねじ戻しによって型抜きすることも可能である。
【0068】
(4).第4実施形態(図14)
図14では第4実施形態を示している。(A)はひれ片の成形箇所での製造装置の断面図、(B)はひれ無し部の成形箇所での製造装置の断面図、(C)は型抜き工程の一部を示す断面図である。
【0069】
この実施形態では、第1中子型17は、ねじ蓋1の内面を形成するインナーコア17′と、ひれ片形成用突部17aを備えたアウターコア17″とより成っている。アウターコア17″は、インナーコア17′に回転自在に嵌まる筒部17fを備えている。ねじ山5とひれ片10とは45度間隔で配置している。
【0070】
この実施形態における中子型群の型抜きには2つの方法が考えられる。第1の方法は、第2中子型18を後退させてから、アウターコア17″を45度回転し、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させてキャップを強制的に離脱させる(無理抜きする)ものである。
【0071】
第2の方法は、第2中子型18を後退させてから、アウターコア17″を45度回転させて後退させ、次いで、インナーコア17′をねじ戻して後退させ、最後に突き出しピン19で突き出すものである。第2の方法において、アウターコア17″を後退させてから突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させて無理抜きしても良い。
【0072】
この実施形態では、アウターコア17″はその回転に際して後退することはないため、ひれ片10の付け根の上面10aは水平状に形成できる。
【0073】
(5).第5〜第7実施形態(図15〜図16)
上記の各実施形態はひれ片10を円周方向に沿って4等分した位置に配置していたが、図15に第5実施形態として示すように、ひれ片10を3等分した位置に配置しても良い。勿論、6等分した位置や8等分した位置のように、偶数等分した位置に配置すれば足りるのである。
【0074】
ひれ片10も様々に形成することができる。その例を図16に示している。このうち(A)に示す第6実施形態では、2枚のひれ片10を同じ部位に配置している。(B)及び(C)に示す第7実施形態では((C)は(B)の左側面図である)、ひれ片10の下面に補強リブ33を設けている。
【0075】
ひれ片10の他の形態として、その下面が円周方向に沿って波打つ(或いは凹凸状になる)ように形成することも可能である。
【0076】
(6). その他
本発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。例えば、PPバンドに設ける内向き突部としては、板状のひれ片には限らず、ブロック状の突起などでも良い。
【0077】
また、キャップの成形方法とては射出成形が一般的であるが、加圧成形や反応成形による製造も可能である。ブリッジを形成する方法としては、後加工によってカッターで切り込み形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示す図で、 (A)は分離正面図、 (B)は正断面図である。
【図2】図1(B)の断面図で、 (A)は A−A視断面図、 (B)は B−B視断面図、(C)は C−C視視断面図である。
【図3】使用状態での正断面図である。
【図4】図6のIV−IV視断面図である。
【図5】図6の V−V視断面図である。
【図6】図4のVI−VI視断面図である。
【図7】型抜き工程の一部を示す縦断面図である。
【図8】型抜き工程の一部を示す平断面図である。
【図9】金型の駆動機構を示す図で、 (A)は縦断面図、 (B)は (A)の B−B視概略図である。
【図10】第2実施形態の正断面図である。
【図11】図10のXI−XI視断面図である。
【図12】第3実施形態の正断面図である。
【図13】(A)は第3実施形態の正断面図、 (B)は型抜き工程の一部を示す図である。
【図14】第4実施形態を示す図である。
【図15】第5実施形態を示す図である。
【図16】(A)は第6実施形態の断面図、 (B)は第7実施形態の断面図、 (C)は(B)の右側面図である。
【符号の説明】
1 ねじ蓋
2 PPバンド
3 ブリッジ
5 ねじ山
6 ねじ無し部
7 ねじ形成部
10 内向き突部の一例としてのひれ片
11 ひれ無し部
16 外型
17 第1中子型
17a ひれ片形成用突部
17b ねじ山形成用溝
18 第2中子型
18a ひれ無し部形成部
18b ねじ無し部形成部
19 突き出しピン
20 ストリッパープレート
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製のピルファープルーフキャップ及びその製造方法並びに製造装置(金型装置)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製のピルファープルーフキャップは様々の形態のものがあるが、基本的には、ねじ蓋と、その下面にブリッジを介して一体に設けたPPバンド(ピルファープルーフバンド)とから成っており、PPバンドの内周面には、瓶口のフランジに下方から係合する内向き突部を設けている。
【0003】
そして、ねじ蓋をねじ戻すと、内向き突部が瓶口のフランジに係合することによってブリッジ部が千切れて開封される。なお、開封後においてPPバンドがねじ蓋から完全に離脱するタイプと、開封後においてもPPバンドがねじ蓋に取付いたままのタイプとがあり、本願発明は両方に適用できる。
【0004】
PPバンドの内周面に内向き突部を形成する手段としては2つの方法がある。一つの方法は、PPバンドが被さる形状の中子型に内向き突部形成用の凹部を形成しておいて、中子型と成形済キャップとを軸方向に相対動させて型抜きするものである。更に、このタイプでは、ねじ蓋及びPPバンドの内面の形成を一つの中子型で行う方法と、ねじ蓋の内面の形成とPPバンドの内面の形成とを別々の型で行う方法とに分けられる。
【0005】
前者の方法は、中子型を軸方向に相対動させてねじ蓋の変形を利用して中子型をねじ山から離脱させるもので、一般に無理抜きと称されている。後者の方法では、ねじ蓋の内面の形成は回転式のモーターラックで行われる。両者の方法は、樹脂の素材や各部の寸法等の様々な要因に基づいて選択されている。
【0006】
PPバンドの内周面に内向き突部を形成するためのもう一つの方法として、割り式の外型を使用する方法がある。すなわち、PPバンドの外面を形成する型を複数(一般には2つ)に割られた割り式に構成し、この外型に、PPバンドに貫通する内向き突起を設けて、内向き突起を中子型に密着させることによって内向き突部を形成するものである。この割り型を使用する場合は、PPバンドには内向き突部の個数だけの窓穴が空くことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ピルファープルーフキャップは、ブリッジを千切って開封することによってバージン性を担保するものであるから、内向き突部は、ブリッジの確実な千切れを保障するため、開封時に瓶口のフランジに強く突っ張っている必要がある。
【0008】
割り式外型を使用して内向き突部を形成する方法では、成形た後の型抜きに際して内向き突部に外力がかかることはないため、内向き突部の断面形状や厚さ寸法は、瓶口のフランジに対してしっかり係合するように設計することができる。また、硬い樹脂を使用できる点でも優れている。
【0009】
しかし、その反面において、PPバンドには大きな窓穴が多数空いているため美感が著しく劣るという問題があった。また、例えば、窓穴からペンチを差し込んで内向き突部を千切ったり、鉤状の道具を窓穴に差し込んで内向き突部を起こすことにより、ブリッジの千切れを招来することなくねじ蓋をねじ戻すことも可能であるため、不正行為の確実な排除に不安がある点も問題であった。
【0010】
他方、内向き突部の形成に割り型を使用しない方法では、PPバンドに窓穴が空くことはないため美感が劣ることはなく、従って、PPバンドの外面のデザインの自由性において優れている。しかし、型抜きの容易性を追求すると瓶口のフランジに対する内向き突部の強度が低下し、逆に、瓶口のフランジに対する内向き突部の強度を追求すると型抜きが困難になるというように、機能が相反する問題があった。
【0011】
この内向き突部に関する成形の容易性と強度確保との相反を克服するため、例え。12き突部を下方に向けて斜め下向きの姿勢に形成して、これを後加工によって斜め上向きの姿勢に変形させたり、或いは、斜め上向きの姿勢に形成して無理抜きによって強引に型抜きするなど、様々の方法が成されている。
【0012】
しかし、何れにしても、内向き突部はその付け根を中心にして回動するように変形するものであるため、強度を高めることには限界があった。また、樹脂の型さがある程度になると型抜き時に向き突部が折れてしまうため、使用できる樹脂の種類が限られるという点も問題であった。
【0013】
本発明は、このような現状の問題を解消した画期的なピルファープルーフキャップを提供せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願発明に係るピルファープルーフキャップは、基本構成として、瓶口の雄ねじ部にねじ込まれるねじ蓋と、ねじ蓋の下端に引き千切り可能なブリッジを介して一体に設けたPPバンド(ピルファープルーフバンド)と備えており、前記PPバンドの内面に、瓶口に設けたフランジに下方から係合する内向き突部を設けている。
【0015】
そして、特徴的構成として、前記PPバンドは、内外に貫通する窓穴が空いていない形態であり、このPPバンドの内面に、内向き突部と突部無し部とを円周方向に沿って交互に複数対形成して、各内向き突部の周方向の広がり寸法が突部無し部の広がり寸法と同じか小さくなるように設定しており、更に、前記各内向き突部は、成形してから型抜きするに際して下向きに倒すような強制的な曲げ作用を受けていない態様になっている。
【0016】
請求項1に記載したピルファープルーフキャップは、請求項2に記載したように、前記キャップの外面を形成するための外型と、キャップの内面を形成する複数の中子型とを使用して、外型と中子型群との間に形成されたキャビティに溶融合成樹脂を注入してから硬化したのち型抜きするにおいて、PPバンドの突部無し部を形成する部分を備えた中子型を後退させてから、内向き突部を形成する部分を備えた中子型を回転させることにより、内向き突部の型抜きを行うという方法によって製造可能となる。
【0017】
本願発明の製造装置は、請求項3に記載したように、キャップの外面を形成するための外型と、PPバンドと内向き突部との間に位置する内向き突部形成部を備えている第1中子型と、PPバンドの内周面における突無し部を形成する突部無し部形成部を有する第2中子型とを備えており、第2中子型は軸方向にスライド自在な状態で第1中子型に装着されており、第1中子型は、内向き突部形成部が成形済キャップの突部無し部まで旋回移動し得るように回転可能になっている。
【0018】
【発明の作用・効果】
本発明の製造方法及び製造装置によると、中子型のみによって内向き突部を形成するものでありながら、内向き突部に大きな外力を作用させない状態で型抜きできるため、内向き突部は、瓶口のフランジに強く突っ張り得る強度を確保できる断面形状や厚さに設定することができる。
【0019】
このため、本発明に係るピルファープルーフキャップは、PPバンドに穴が空いてなくて美感に優れると共に、使用できる素材の自由性に優れており、しかも、バージン性を確保できる画期的なものである。
【0020】
ところで、キャップのような小物は一面(一つ)の金型装置で多数取りされるが、従来のように内向き突部を形成するために割り方式の外型を使用すると、外型のスライドを許容するスペースを確保するために中子型の間隔を狭めることに限界があり、このためキャップの取り数をある程度以上に増やせなかった。
【0021】
これに対して本願発明では、割り型を使用することなく強固な内向き突部を形成できるため、中子型の配置ピッチを小さくすることができ、このため、従来と同じ大きさの金型装置であってもキャップの取り数を増やすことができる。これにより、美感と高いバージン確保機能とに優れたキャップを能率良く製造することができるのである。
【0022】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
(1).第1実施形態(図1〜図9)
図1〜図9では第1実施形態を示している。先ず、図1〜図3に基づいてピルファープルーフキャップ(以下、「キャップ」という)について説明する。図1のうち(A)は瓶(容器)との関係も表示した分離正面図、(B)は正断面図、図2はそれぞれ図1(B)のA−A視、B−B視、C−C視断面図、図3は使用状態での正断面図である。
【0024】
▲1▼.キャップの構造
キャップは、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂を素材とした射出成形によって製造されており、下向き開口のねじ蓋1と、ねじ蓋1の下端に複数の引き千切り可能なブリッジ3を介して一体に接続したPPバンド2とから成っている。また、ねじ蓋1の内部にはパッキン4を装着している。
【0025】
ねじ蓋1の内周面には、ねじ山5とねじ無し部6との4つの対が、円周方向に沿って交互に45度間隔で形成されている。各ねじ山5の群が円周方向に広がっている角度θ1は45度よりも若干狭い角度(例えば44〜43度)で設定されており、隣合ったねじ山5の群の間に位置した非ねじ部6が円周方向に広がる角度θ2は、45度よりも若干大きい角度(例えば46〜47度)に設定されている(θ1=θ3、θ2=θ4になっている)。ねじ山5は右ねじであり、かつ一条ねじを採用しているが、多条ねじを採用しても良い。
【0026】
各ねじ山5の群が形成されているねじ形成部7の内面は、非ねじ部6のよりも多少の寸法だけ内向きに突出している。また、ねじ形成部7と天板8との間には上溝9が形成されており、この上溝9にパッキン4の外筒部が嵌まっている。パッキン4は、その下向き筒部を瓶口Aの内周面に密着させることによってシールするもので、ブリッジ3が確実に千切れる程度にねじ蓋1が上昇するまでシール性が確保される。
【0027】
上溝9の内径R1は、非ねじ部6の内径R2よりも若干の寸法(例えば0.1〜0.3mm)だけ小さく設定している(この内径の違いや、前記した角度の違いの技術意味は後述する)。上溝9を形成しない場合は、非ねじ部6の内径R1をねじ形成部7の内径よりも僅かに小さくしたらよい。
【0028】
PPバンド2の内周面のうち平面視でねじ形成部7と重なる部位には、請求項に記載した内向き突部の一例として、斜め上向きに延びる平面視円弧状のひれ片(係止片や舌片と言い換えても良い)10が形成されている。軸方向から見て非ねじ部6と重なる部位はひれ無し部11となっている。
【0029】
この場合、ひれ片10が円周方向に広がる角度θ3は、ひれ無し部11が円周方向に広がる角度θ4よよりも僅かに小さい角度に設定しており、また、PPバンド2の内周面のうちひれ片10を設けている部位の内径R3は、ひれ無し部11の内径R4よりも僅かに小さい寸法に設定している。
【0030】
ひれ片10の付け根の上縁10aはねじ山5と平行に延びている。換言すると、ひれ片10の付け根の上縁10aは、ねじ山5のリード角度θ5と同じ角度で傾斜している。ねじ形成部7の上端面7aもねじ山5と平行に傾斜している。
【0031】
ひれ片10は、成形してから下向きに倒すような曲げ作用は殆ど受けていない。また、ひれ片10は、開封に際してブリッジ3が確実に千切れる抜け抵抗が確保されるように、瓶口AのフランジA2に強く突っ張り得る厚さ(断面積)に設定している。
【0032】
PPバンド2は平面視でねじ蓋1の外側に位置しており、また、ブリッジ3もねじ蓋1の外側に位置している。図1(B)に一点鎖線で示すように、ねじ蓋1の外周のうち各ブリッジ3の箇所に、ブリッジ3と連続する縦突条12を設けても良い。もちろん、ブリッジ3もねじ蓋1の外周よりも内側に設けることは可能である。
【0033】
ねじ蓋1の外周は、ブリッジ3に連続する縦突条12だけを形成して他の部分は平滑面としても良いし、或いは、全体を平断面視で凹凸が連続するローレット状に形成して、ブリッジ3の部分で縦突条12が高く突出するように形成しても良い。
【0034】
PPバンド2の下面には、型抜きに際しての回り止めの役割を果たす係合穴14が円周方向に沿って適宜間隔で多数形成されている。図1(A)に一点鎖線で示すように、PPバンド2にスリット14を形成することにより、開封後に瓶口Aから容易に取り外すことを可能ならしめても良い。スリット14は図のような上向き開口には限らず、下向き開口の形態としたり、PPバンド2を完全に分断した形態にしたりすることもできる。
【0035】
▲2▼.製造装置
次に、図4〜図9に基づいて製造装置(金型装置)を説明する。図4はひれ片10の箇所で縦断面図で図6のIV−IV視断面図、図5はひれ無し部の箇所での縦断面図出図6の V−V視断面図、図5は図4のVI−VI視断面図、図7は型抜き工程を示す縦断面図、図8は型抜き工程を示す平断面図、図9は金型の駆動機構を示す図で、(A)は縦断面図、(B)は(A)のB─B視概略図である。
【0036】
製造装置はキャビティ形成手段として、キャップの外面を形成する外型16と、キャップの内面を形成する第1及び第2の中子型17,18と、第1中子(ロータリーコア)17の軸心に嵌め込まれた突き出しピン19と、PPバンド2の下面を形成するストリッパープレート20とを備えている。なお、金型は冷却水通路を備えているが、これは省略している。
【0037】
外型16は一般に固定型であり、その軸心を通るゲート21を設けている。また、本実施形態では、ブリッジ3を形成するためのキャビティは外型16に形成されている。
【0038】
なお、PPバンド2をねじ蓋1の外周面よりも内側に位置した状態でブリッジ3を成形する場合は、外型を、ねじ蓋1の外面を形成するための第1外型と、PPバンド2の外面及びブリッジを形成するための割り式の第2外型とで構成したら良い。ストリッパープレート20には、小さな突起を円周方向に沿って飛び飛びの状態で多数形成している。
【0039】
第1中子型17には、周方向に45度を隔てた4ヶ所に、ひれ片形成用突部17aとねじ山形成用溝17bと上溝形成用突部17cが軸方向から見て重なるように形成されている。ひれ片形成用突部17aは、PPバンド2の内面とひれ片10の内面とに嵌まる断面形状になっている。
【0040】
ひれ片形成用突部17aとねじ山形成用溝17bと大径部形成用突部17cとで一連の成形部を構成しており、隣り合った成形部の間には外向き開口の縦溝22が形成されている。そして、各縦溝22に、第2中子型(スライド型)18におけるひれ無し部形成部18aとねじ無し部形成部19bとがスライド自在に嵌まっている。第2中子型18のひれ無し部形成部18aとねじ無し部形成部18bとは、ガイド手段の一連としての蟻溝23により、スライド自在でかつ半径外向きに離反不能に保持されている。
【0041】
本実施形態では、ひれ片10の下面は第2中子型18で形成するようになっており、このため、第2中子型18には、ひれ片10の下面を形成する肩部18dが形成されている。肩部18dは全周にわたって延びており、従って、図で肩部18bよりも下方に位置した部位は筒状になっている。
【0042】
また、第1中子型17のうち第2中子型18の肩部18dに嵌まる部分とその下方の部位は、断面円形になっている。換言すると、第1中子型17は、第2中子型18の肩部18dが嵌まる寸法の外径を基準として、これに、ひれ片形成用突部17aとねじ山形成用溝17bと上溝形成用突部17cを含む突起が形成された形態になっている。
【0043】
図4(B)に示すように、第1中子型17におけるひれ片形成用突部17aの下端縁は、ねじ山形成用溝17bの傾斜角度θ5と同じ角度で傾斜している。このため、キャップを整形した後に第1中子型17が回転することが許容される。なお、第2中子型18における肩部18dのうちひれ片10の下面を形成する部位は、水平状(正確には、中子型17,18の軸心と直交する平面と平行な状態)であっても良いし、傾斜させても良い。
【0044】
▲3▼.成形及び型抜き
各型を図4〜6に示す状態にして型締めしてから、各型によって構成されたキャビティに溶融合成樹脂をゲート21より注入し、それから樹脂が固まるとキャップとなる。
【0045】
そして、型抜きは、例えば、図7(A)に示すように、まず、中子型17,18及びストリッパープレート20の群を外型16から離反させ、次いで、第2中子型18を後退させ、それから、第1中子型17を45度回転させつつねじ山5のピッチの1/4だけ後退させ、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させる、という手順で行われる。
【0046】
この工程において、図8から容易に理解できるように、第2中子型18を後退させると、キャップにおけるねじ無し部6とひれ無し部11との箇所には空間が空くため、第1中子型17の回転が許容されるのであり、これにより、ひれ片10に殆ど外力を作用させることなく型抜きすることができる。
【0047】
そして、図2に対応する関係として、第1中子型17におけるねじ山形成用溝17bの広がり角度とひれ片形成用突部17aの広がり角度とは、第2中子型18におけるねじ無し部形成部18bの広がり角度とひれ無し部形成部19aの広がり角度θ4よりもやや小さい寸法になっている。
【0048】
かつ、第1中子型17における上溝形成用突部17cの外径は第2中子型18におけるねじ無し部形成部18bの外径よりもやや小さい寸法になっており、第1中子型17におけるひれ片形成用突部17aの外径は、第2中子型18のひれ無し部形成部18aの外径よりも小さい寸法になっている。このため、第2中子型18を回転させるに際して、成形済キャップへの食い付きのような現象が生じることなく、第1中子型17をスムースに回転してひれ片10を型抜きすることができる。
【0049】
なお、第1中子型17を回転させると当該第1中子型17と成形済キャップとの間には抵抗は無くなるため、必ずしも突き出しピン19は必要でない。また、突き出しピン19を設ける場合、ストリッパープレート20をなくして他の回り止め手段を採用することも可能である。
【0050】
図9では、中子型の駆動方式の一例を示している。第1中子型17は第1プレート24に軸受け25を介して回転可能に取付けられており、かつ、第1中子型17の基端にはピニオンピニオンギア26を固定している。軸受け25はねじ式であり、45度回転させるとねじ山5の1/4のピッチだけ後退する。
【0051】
第2中子型18は第2プレート27に回転自在でかつ軸方向に移動不能に取付けられている。第1プレート24は外型16に対して接近・離反する基台に固定されており、第1プレート24と基台に対して接近・移動自在に装着されている。なお、第2プレート27を無くして、一つのブロックに第2中子型18を一体に形成することも可能である。
【0052】
突き出しピン19とストリッパープレート20とは図示しないた第3プレートに固定されており、第3プレートは基台に移動自在に取付けられている。
【0053】
第1中子型17に固定したピニオンギア26にはラック28が噛合しており、ラック28を往復動させることにより、第1中子型18を回転させることができ第2中子型18は第1中子型17と一緒に回転するが、この状態では第2中子型18は大きく後退しているので、キャップや第1中子型17と干渉することはない。
【0054】
キャップのような小物を射出成形で製造する場合、一つの金型装置で多数取りされることが一般的であり、このため、一つの金型装置に多数の第1中子型17を縦横に規則正しく並べて配置している。そこで、図9(B)に示すように、2列のピニオンピニオンギア26の群を1本のラックで同時に駆動している。
【0055】
なお、第1中子型17の駆動手段しとては、例えばねじ軸を使用したウォーム方式やチェーン方式、カム方式、半径外向きに突出したアームをシリンダーで動かす方式など、様々の駆動方式を採用することができる。
【0056】
▲4▼.まとめ
以上のように、ひれ片10に外力を殆ど作用させることなく型抜きすることができるため、ひれ片10は、開封に際して瓶口AのフランジA2に強く突っ張る強度を確保できる断面形状や厚さに設定できる。
【0057】
そして、ひれ片10は中子型17,18のみで形成するものであるため、PPバンド2には窓穴は不要であり、このため、PPバンド2の外面のデザインをすっきりしたものにできるばかりか、窓穴から挿入した道具でひれ片を千切るというような不正行為を確実に排除できるのである。
【0058】
なお、ねじ山5は、円周方向に沿って見てトータルでねじ蓋1の内周の半周程度しか存在しないが、突出高さを大きくすることができるため、瓶口Aの雄ねじ形成部A1に対する螺合強度は十分に確保することができる。
【0059】
(2).第2実施形態(図10〜図11)
図10及び図11では、第2実施形態に係る製造装置を示している。図10は正断面図、図11は図10のXI−XI視断面図である。
【0060】
この第2実施形態の製造装置は基本的には第1実施形態に似ており、第1実施形態とは、第2中子型18にもねじ山形成用溝18cを形成している点で相違しているだけである。いうまでもないが、第1中子型17のねじ山形成用溝17bと第2中子型18のねじ山形成用溝18cとは一連に連続している。
【0061】
この実施形態では、第2中子型18をねじ蓋1の弾性に抗して強制的に後退させてから、第1中子型17を約45度回転させることによってひれ片10との干渉を防止し、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させて、ねじ蓋1の弾性に抗して第1中子型17から強制的に離反させることになる。
【0062】
すなわち、この実施形態では、両中子型17,18とも、ねじ山5との関係では無理抜きによって型抜きするものである。従って、ねじ山5のうち第2中子型18によって形成される部分の高さや断面形状は、強制的な離反(無理抜き)が可能となるように工夫しておく。
【0063】
この実施形態では、ねじ山5は全周にわたって延びているため、瓶口Aの雄ねじ形成部A1に対する螺合強度を向上できる利点がある。また、ねじ山5のうち第2中子型18で形成される部分だけ変形させて無理抜きするものであるため、無理抜きに際しての抵抗はさほど大きくはなく、このため無理抜きを容易に行える利点もある。
【0064】
(3).第3実施形態(図12〜図13)
図12及び図13では第3実施形態を示している。図12はひれ片の箇所での正断面図、図13のうち(A)はひれ無し部の箇所での正断面図、(B)は型抜きの手順を示す図である。
【0065】
この実施形態では、第2中子型18の上端はねじ蓋1の下面位置で止まっており、従って、ねじ蓋1の内面は第1中子型17のみで形成される。第1中子型17には、ねじ山形成用溝17bが連続して螺旋状に形成されている。ねじ山5やひれ片10は45度間隔で配置している。
【0066】
この実施形態における中子型の型抜きは、先ず、第2中子型18を後退させてから、第1中子型17を45度回転させることによってひれ片10との干渉を回避し、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させて、ねじ蓋1の弾性変形を利用してキャップを第1中子型17から強制的に離脱させる。
【0067】
第1中子型17の型抜きに際して係止片・が外向きに倒れないように、第1中子型17には、ひれ片10がPPバンド2の側に倒れるようにガイドするテーパ面17eを形成している。第1中子型17をモーターラック方式として、ねじ戻しによって型抜きすることも可能である。
【0068】
(4).第4実施形態(図14)
図14では第4実施形態を示している。(A)はひれ片の成形箇所での製造装置の断面図、(B)はひれ無し部の成形箇所での製造装置の断面図、(C)は型抜き工程の一部を示す断面図である。
【0069】
この実施形態では、第1中子型17は、ねじ蓋1の内面を形成するインナーコア17′と、ひれ片形成用突部17aを備えたアウターコア17″とより成っている。アウターコア17″は、インナーコア17′に回転自在に嵌まる筒部17fを備えている。ねじ山5とひれ片10とは45度間隔で配置している。
【0070】
この実施形態における中子型群の型抜きには2つの方法が考えられる。第1の方法は、第2中子型18を後退させてから、アウターコア17″を45度回転し、次いで、突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させてキャップを強制的に離脱させる(無理抜きする)ものである。
【0071】
第2の方法は、第2中子型18を後退させてから、アウターコア17″を45度回転させて後退させ、次いで、インナーコア17′をねじ戻して後退させ、最後に突き出しピン19で突き出すものである。第2の方法において、アウターコア17″を後退させてから突き出しピン19とストリッパープレート20とを前進させて無理抜きしても良い。
【0072】
この実施形態では、アウターコア17″はその回転に際して後退することはないため、ひれ片10の付け根の上面10aは水平状に形成できる。
【0073】
(5).第5〜第7実施形態(図15〜図16)
上記の各実施形態はひれ片10を円周方向に沿って4等分した位置に配置していたが、図15に第5実施形態として示すように、ひれ片10を3等分した位置に配置しても良い。勿論、6等分した位置や8等分した位置のように、偶数等分した位置に配置すれば足りるのである。
【0074】
ひれ片10も様々に形成することができる。その例を図16に示している。このうち(A)に示す第6実施形態では、2枚のひれ片10を同じ部位に配置している。(B)及び(C)に示す第7実施形態では((C)は(B)の左側面図である)、ひれ片10の下面に補強リブ33を設けている。
【0075】
ひれ片10の他の形態として、その下面が円周方向に沿って波打つ(或いは凹凸状になる)ように形成することも可能である。
【0076】
(6). その他
本発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。例えば、PPバンドに設ける内向き突部としては、板状のひれ片には限らず、ブロック状の突起などでも良い。
【0077】
また、キャップの成形方法とては射出成形が一般的であるが、加圧成形や反応成形による製造も可能である。ブリッジを形成する方法としては、後加工によってカッターで切り込み形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示す図で、 (A)は分離正面図、 (B)は正断面図である。
【図2】図1(B)の断面図で、 (A)は A−A視断面図、 (B)は B−B視断面図、(C)は C−C視視断面図である。
【図3】使用状態での正断面図である。
【図4】図6のIV−IV視断面図である。
【図5】図6の V−V視断面図である。
【図6】図4のVI−VI視断面図である。
【図7】型抜き工程の一部を示す縦断面図である。
【図8】型抜き工程の一部を示す平断面図である。
【図9】金型の駆動機構を示す図で、 (A)は縦断面図、 (B)は (A)の B−B視概略図である。
【図10】第2実施形態の正断面図である。
【図11】図10のXI−XI視断面図である。
【図12】第3実施形態の正断面図である。
【図13】(A)は第3実施形態の正断面図、 (B)は型抜き工程の一部を示す図である。
【図14】第4実施形態を示す図である。
【図15】第5実施形態を示す図である。
【図16】(A)は第6実施形態の断面図、 (B)は第7実施形態の断面図、 (C)は(B)の右側面図である。
【符号の説明】
1 ねじ蓋
2 PPバンド
3 ブリッジ
5 ねじ山
6 ねじ無し部
7 ねじ形成部
10 内向き突部の一例としてのひれ片
11 ひれ無し部
16 外型
17 第1中子型
17a ひれ片形成用突部
17b ねじ山形成用溝
18 第2中子型
18a ひれ無し部形成部
18b ねじ無し部形成部
19 突き出しピン
20 ストリッパープレート
Claims (3)
- 瓶口の雄ねじ部にねじ込まれるねじ蓋と、ねじ蓋の下端に引き千切り可能なブリッジを介して一体に設けたPPバンド(ピルファープルーフバンド)と備えており、前記PPバンドの内面に、瓶口に設けたフランジに下方から係合する内向き突部を設けている合成樹脂製のピルファープルーフであって、
前記PPバンドは内外に貫通する窓穴が空いていない形態であり、このPPバンドの内面に、内向き突部と凸部無し部とを円周方向に沿って交互に複数対形成して、各内向き突部の周方向の広がり寸法が突部無し部の広がり寸法と同じか小さくなるように設定しており、
更に、前記各内向き突部は、成形してから型抜きするに際して下向きに倒すような強制的な曲げ作用を受けていない、
ピルファープルーフキャップ。 - 前記キャップの外面を形成するための外型と、キャップの内面を形成する複数の中子型とを使用して、外型と中子型群との間に形成されたキャビティに溶融合成樹脂を注入してから硬化したのち型抜きすることにより、請求項1に記載したピルファープルーフキャップを製造する方法であって、
PPバンドの突部無し部を形成する部分を備えた中子型を後退させてから、内向き突部を形成する部分を備えた中子型を回転させることにより、内向き突部の型抜きを行う、
ピルファープルーフキャップの製造方法。 - 請求項1に記載したピルファープルーフキャップを製造するための金型装置であって、
キャップの外面を形成するための外型と、PPバンドと内向き突部との間に位置する内向き突部形成部を備えている第1中子型と、PPバンドの内周面における突無し部を形成する突部無し部形成部を有する第2中子型とを備えており、第2中子型は軸方向にスライド自在な状態で第1中子型に装着されており、第1中子型は、内向き突部形成部が成形済キャップの突部無し部まで旋回移動し得るように回転可能になっている、
ピルファープルーフキャップの製造装置。
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- 2002-08-30 JP JP2002254522A patent/JP2004090980A/ja active Pending
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