JP2004090817A - 太陽発電衛星 - Google Patents
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Abstract
【課題】発生した熱歪みを吸収してパネルなどの各部材に作用する熱応力を抑制できる太陽発電衛星を提供する。
【解決手段】複数のパネル1を並列して組み合わせたパネル構造物を有する太陽発電衛星は、パネル1どうしを連結する連結装置2を備えている。連結装置2は、パネル1どうしを回動可能に連結するヒンジ部10と、ヒンジ部10の回動により並列状態に展開されたパネル1どうしの接離方向への移動を許容する移動部20とを備えている。
【選択図】 図3
【解決手段】複数のパネル1を並列して組み合わせたパネル構造物を有する太陽発電衛星は、パネル1どうしを連結する連結装置2を備えている。連結装置2は、パネル1どうしを回動可能に連結するヒンジ部10と、ヒンジ部10の回動により並列状態に展開されたパネル1どうしの接離方向への移動を許容する移動部20とを備えている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のパネルを有する太陽発電衛星に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽発電衛星システムは、静止軌道上に太陽発電衛星を打ち上げ、太陽電池から得た電力をマイクロ波に変換し、地上の受電整流設備に伝送し、受電整流設備において衛星から得たエネルギーを再び電力に変換するシステムである。この方法は、地上に太陽電池を並べる方法に比べて一日中エネルギーが得られるという利点がある。
【0003】
太陽発電衛星は複数のパネルをヒンジ部を介して組み合わせたものである。太陽発電衛星を宇宙空間に打ち上げる際には、太陽発電衛星は複数のパネルをヒンジ部を介して折り畳んだ状態でロケット等の宇宙機に搭載される。そして、宇宙空間に移送された太陽発電衛星は折り畳まれた複数のパネルを宇宙空間で展開する。ここで、パネルのそれぞれは、1辺が例えば1〜2m程度のものであり、このパネルを組み合わせることにより全体として、例えば1辺が1kmのパネル構造物が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した太陽発電衛星が宇宙空間に配された際、太陽光が照射される部分と照射されない部分との温度が大きくなると熱歪みが発生し、パネルやヒンジ部に過度の熱応力が発生するという問題が生じる。特に、パネル構造物が上述したように1辺が例えば1km程度と大型である場合、熱歪みの発生は顕著である。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、発生した熱歪みを吸収してパネルなどの各部材に作用する熱応力を抑制できる太陽発電衛星を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の太陽発電衛星は、複数のパネルを並列して組み合わせたパネル構造物を有する太陽発電衛星であって、前記パネルどうしを連結する連結装置を備え、前記連結装置は、前記パネルどうしを回動可能に連結するヒンジ部と、前記ヒンジ部の回動により並列状態に展開された前記パネルどうしの接離方向への移動を許容する移動部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、展開されて並列状態となったパネルどうしの接離方向への移動を許容する移動部を設けたことにより、各パネル間における熱膨張量の違いにより熱歪みが生じた場合にも、移動部の移動により熱歪みを吸収できる。したがって、パネルなどの各部材に作用する熱応力を抑制できる。
【0007】
本発明の太陽発電衛星において、前記パネルどうしを並列状態に展開したときの前記ヒンジ部の回動を規制するストッパ部を備えることを特徴とする。
これによれば、パネルどうしを展開することにより形成されるパネル構造物の強度を維持できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の太陽発電衛星について図面を参照しながら説明する。図1は太陽発電衛星の一実施形態を示す模式図、図2はパネルどうしを連結する連結装置を示す図である。
図1において、太陽発電衛星Sは、複数のパネル1とパネル1どうしを連結する複数の連結装置2とを備えている。パネル1どうしは並列に設けられておりこれら並列に組み合わせた複数のパネル1によりパネル構造物Pが形成される。
【0009】
ここで、以下の説明において、パネル1の板面の法線方向をZ軸方向、パネル1の板面に沿う方向であって、並列に並ぶパネル1の第1の方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に直交する方向であって、並列に並ぶパネル1の第2の方向をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりのそれぞれの方向を、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0010】
太陽発電衛星Sのパネル構造物Pは太陽電池を有している。そして、太陽発電衛星Sが宇宙空間に配され、太陽光の照射を受けることによりパネル構造物Pの太陽電池が電力を生成する。太陽電池から得られた電力はマイクロ波に変換され地上の受電整流設備に伝送される。地上の受電整流設備では衛星からのエネルギーが再び電力に変換され、変換された電力は地上において活用される。太陽発電衛星Sは宇宙空間に配されるため地上に配される太陽電池に比べて一日中エネルギーが得られる。
【0011】
連結装置2のそれぞれはヒンジ部を有しており、パネル構造物Pは、連結装置2のヒンジ部を介して折り畳まれるようになっている。図2には、折り畳まれた状態のパネル構造物P(太陽発電衛星S)が示されている。そして、太陽発電衛星Sは、図2に示すように折り畳まれた状態でロケット等の宇宙機に搭載され、宇宙空間に打ち上げられる。宇宙空間の静止軌道上に移送された太陽発電衛星Sは、折り畳んでいたパネル構造物Pを展開する、すなわち、図1に示す状態になるように複数のパネル1を並列状態に展開する。ここで、パネル1のそれぞれは平面視略長方形状であり、1辺が例えば1〜2m程度である。なお、図1に示す例では、パネル1は15枚設けられているが、任意の複数枚設けることが可能である。そして、任意の複数枚のパネル1の組み合わせにより、パネル構造物Pは全体として1辺が例えば1km程度のものとなる。
【0012】
図3は、連結装置2を示す図であって、図3(a)は側面図、図3(b)は図3(a)を図中+Z方向から見た図である。
図3に示すように、連結装置2は、パネル1どうしを回動可能に連結するヒンジ部10と、ヒンジ部10の回動により、並列に展開されたパネル1どうしの接離方向(図3中、X軸方向)への移動を許容する移動部20とを備えている。ここで、以下の説明において、連結装置2に連結される2つのパネルをそれぞれ「第1パネル1A」、「第2パネル1B」と適宜称する。
【0013】
ヒンジ部10は、第1パネル1Aに接続する接続部材11と、接続部材11に軸部材12を介して連結する回動部材13とを備えている。回動部材13はその一端部を軸部材12に回動可能に支持されており、接続部材11に対して図中、θY方向に回動する。回動部材13の他端部には、+Y方向及び−Y方向のそれぞれに突出したピン部14が設けられている。そして、+Y方向に突出するピン部14はX軸方向に並んで2つ設けられているとともに、−Y方向に突出するピン部14もX軸方向に並んで2つ設けられている。すなわち、ピン部14は全部で4つ設けられている。
【0014】
第2パネル1Bには接続部材21が接続されている。接続部材21は第1パネル1A(ヒンジ部10)側に向かって開口する凹部22を有している。凹部22の両側の内面にはX軸方向に延びる溝部23がそれぞれ形成されている。そして、溝部23のそれぞれにピン部14が係合しており、ピン部14は溝部23に対して摺動可能となっている。すなわち、接続部材21に対して回動部材13が接続部材11とともにX軸方向に移動可能となっている。そして、ピン部14と溝部23とにより移動部20が構成されている。
【0015】
ヒンジ部10の接続部材11は第2パネル1B(移動部20)に向かって開口する凹部16を有している。そして、凹部16の2つの内面のうち片側の内面には、凹部16内方に向かって突出するストッパ部17が形成されている。また、ヒンジ部10の回動部材13の外面には、ストッパ部17と当接可能な突出部である係合部18が形成されている。このストッパ部17は、係合部18と当接することにより回動部材13の回動を回転方向における所定の位置で規制する。
【0016】
図4は連結装置2の動作を示す図である。
図4(a)は、パネルが折り畳まれている状態の連結装置2を示す図である。この図に示すように、連結装置2のヒンジ部10のうち、回動部材13が接続部材11に対して軸部材12を介して回動することにより、パネルが折り畳まれる。ここで、ピン部14は、溝部23の長手方向に沿う方向に2つ並んで設けられているため、第2パネル1Bに接続している接続部材21と回動部材13とは回動しない。
【0017】
図4(b)は、パネルどうしを並列状態に展開した状態の連結装置2を示す図である。この図に示すように、回動部材13が回動することによりパネルが展開された状態においては、接続部材11のストッパ部17と回動部材13の係合部18とが当接する。したがって、回動部材13はこれ以上回動せず、回動部材13(ヒンジ部10)の回動が規制される。
【0018】
図4(c)は、例えば太陽光の照射によりパネルに歪みが生じた状態の連結装置2を示す図である。この図に示すように、パネルが歪んで、第1パネル1Aと第2パネル1Bとの相対位置が変化しても、この第1パネル1Aに接続する接続部材11に連結されている回動部材13のピン部14と、第2パネル1Bに接続する接続部材21の溝部23とが摺動することにより、パネルの熱歪みが吸収される。
【0019】
以上説明したように、展開されて並列状態となったパネル1どうしの接離方向への移動を許容するピン部14及び溝部23からなる移動部20を設けたことにより、各パネル間における熱膨張量の違いにより熱歪みが生じた場合にも、ピン部14と溝部23との相対移動により熱歪みを吸収できる。したがって、パネル1や接続部材11、21等の各部材に作用する熱応力を抑制できる。この場合において、ピン部14を溝部23の長手方向において少なくとも2つ並んで設けることにより、連結装置2における回動部は回動部材13のみであるため、ヒンジ部10の回動動作は円滑に行われる。
【0020】
また、パネル1どうしを並列状態に展開したときの回動部材13の回動を規制するストッパ部17を設けたことにより、パネル1どうしを展開することにより形成されるパネル構造物Pの強度を維持できる。
【0021】
【発明の効果】
パネルどうしの接離方向への移動を許容する移動部を設けたことにより、各パネル間における熱膨張量の違いにより熱歪みが生じた場合にも、移動部の移動により熱歪みを吸収でき、長寿命な太陽発電衛星を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽発電衛星の一実施形態を示す模式図である。
【図2】パネルが折り畳まれた状態を示す図である。
【図3】連結装置の一実施形態を示す図である。
【図4】連結装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1…パネル、2…連結装置、10…ヒンジ部、11…接続部材、
13…回動部材、14…ピン部(移動部)、17…ストッパ部、
20…移動部、21…接続部、23…溝部(移動部)、P…パネル構造物、
S…太陽発電衛星
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のパネルを有する太陽発電衛星に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽発電衛星システムは、静止軌道上に太陽発電衛星を打ち上げ、太陽電池から得た電力をマイクロ波に変換し、地上の受電整流設備に伝送し、受電整流設備において衛星から得たエネルギーを再び電力に変換するシステムである。この方法は、地上に太陽電池を並べる方法に比べて一日中エネルギーが得られるという利点がある。
【0003】
太陽発電衛星は複数のパネルをヒンジ部を介して組み合わせたものである。太陽発電衛星を宇宙空間に打ち上げる際には、太陽発電衛星は複数のパネルをヒンジ部を介して折り畳んだ状態でロケット等の宇宙機に搭載される。そして、宇宙空間に移送された太陽発電衛星は折り畳まれた複数のパネルを宇宙空間で展開する。ここで、パネルのそれぞれは、1辺が例えば1〜2m程度のものであり、このパネルを組み合わせることにより全体として、例えば1辺が1kmのパネル構造物が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した太陽発電衛星が宇宙空間に配された際、太陽光が照射される部分と照射されない部分との温度が大きくなると熱歪みが発生し、パネルやヒンジ部に過度の熱応力が発生するという問題が生じる。特に、パネル構造物が上述したように1辺が例えば1km程度と大型である場合、熱歪みの発生は顕著である。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、発生した熱歪みを吸収してパネルなどの各部材に作用する熱応力を抑制できる太陽発電衛星を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の太陽発電衛星は、複数のパネルを並列して組み合わせたパネル構造物を有する太陽発電衛星であって、前記パネルどうしを連結する連結装置を備え、前記連結装置は、前記パネルどうしを回動可能に連結するヒンジ部と、前記ヒンジ部の回動により並列状態に展開された前記パネルどうしの接離方向への移動を許容する移動部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、展開されて並列状態となったパネルどうしの接離方向への移動を許容する移動部を設けたことにより、各パネル間における熱膨張量の違いにより熱歪みが生じた場合にも、移動部の移動により熱歪みを吸収できる。したがって、パネルなどの各部材に作用する熱応力を抑制できる。
【0007】
本発明の太陽発電衛星において、前記パネルどうしを並列状態に展開したときの前記ヒンジ部の回動を規制するストッパ部を備えることを特徴とする。
これによれば、パネルどうしを展開することにより形成されるパネル構造物の強度を維持できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の太陽発電衛星について図面を参照しながら説明する。図1は太陽発電衛星の一実施形態を示す模式図、図2はパネルどうしを連結する連結装置を示す図である。
図1において、太陽発電衛星Sは、複数のパネル1とパネル1どうしを連結する複数の連結装置2とを備えている。パネル1どうしは並列に設けられておりこれら並列に組み合わせた複数のパネル1によりパネル構造物Pが形成される。
【0009】
ここで、以下の説明において、パネル1の板面の法線方向をZ軸方向、パネル1の板面に沿う方向であって、並列に並ぶパネル1の第1の方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に直交する方向であって、並列に並ぶパネル1の第2の方向をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりのそれぞれの方向を、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0010】
太陽発電衛星Sのパネル構造物Pは太陽電池を有している。そして、太陽発電衛星Sが宇宙空間に配され、太陽光の照射を受けることによりパネル構造物Pの太陽電池が電力を生成する。太陽電池から得られた電力はマイクロ波に変換され地上の受電整流設備に伝送される。地上の受電整流設備では衛星からのエネルギーが再び電力に変換され、変換された電力は地上において活用される。太陽発電衛星Sは宇宙空間に配されるため地上に配される太陽電池に比べて一日中エネルギーが得られる。
【0011】
連結装置2のそれぞれはヒンジ部を有しており、パネル構造物Pは、連結装置2のヒンジ部を介して折り畳まれるようになっている。図2には、折り畳まれた状態のパネル構造物P(太陽発電衛星S)が示されている。そして、太陽発電衛星Sは、図2に示すように折り畳まれた状態でロケット等の宇宙機に搭載され、宇宙空間に打ち上げられる。宇宙空間の静止軌道上に移送された太陽発電衛星Sは、折り畳んでいたパネル構造物Pを展開する、すなわち、図1に示す状態になるように複数のパネル1を並列状態に展開する。ここで、パネル1のそれぞれは平面視略長方形状であり、1辺が例えば1〜2m程度である。なお、図1に示す例では、パネル1は15枚設けられているが、任意の複数枚設けることが可能である。そして、任意の複数枚のパネル1の組み合わせにより、パネル構造物Pは全体として1辺が例えば1km程度のものとなる。
【0012】
図3は、連結装置2を示す図であって、図3(a)は側面図、図3(b)は図3(a)を図中+Z方向から見た図である。
図3に示すように、連結装置2は、パネル1どうしを回動可能に連結するヒンジ部10と、ヒンジ部10の回動により、並列に展開されたパネル1どうしの接離方向(図3中、X軸方向)への移動を許容する移動部20とを備えている。ここで、以下の説明において、連結装置2に連結される2つのパネルをそれぞれ「第1パネル1A」、「第2パネル1B」と適宜称する。
【0013】
ヒンジ部10は、第1パネル1Aに接続する接続部材11と、接続部材11に軸部材12を介して連結する回動部材13とを備えている。回動部材13はその一端部を軸部材12に回動可能に支持されており、接続部材11に対して図中、θY方向に回動する。回動部材13の他端部には、+Y方向及び−Y方向のそれぞれに突出したピン部14が設けられている。そして、+Y方向に突出するピン部14はX軸方向に並んで2つ設けられているとともに、−Y方向に突出するピン部14もX軸方向に並んで2つ設けられている。すなわち、ピン部14は全部で4つ設けられている。
【0014】
第2パネル1Bには接続部材21が接続されている。接続部材21は第1パネル1A(ヒンジ部10)側に向かって開口する凹部22を有している。凹部22の両側の内面にはX軸方向に延びる溝部23がそれぞれ形成されている。そして、溝部23のそれぞれにピン部14が係合しており、ピン部14は溝部23に対して摺動可能となっている。すなわち、接続部材21に対して回動部材13が接続部材11とともにX軸方向に移動可能となっている。そして、ピン部14と溝部23とにより移動部20が構成されている。
【0015】
ヒンジ部10の接続部材11は第2パネル1B(移動部20)に向かって開口する凹部16を有している。そして、凹部16の2つの内面のうち片側の内面には、凹部16内方に向かって突出するストッパ部17が形成されている。また、ヒンジ部10の回動部材13の外面には、ストッパ部17と当接可能な突出部である係合部18が形成されている。このストッパ部17は、係合部18と当接することにより回動部材13の回動を回転方向における所定の位置で規制する。
【0016】
図4は連結装置2の動作を示す図である。
図4(a)は、パネルが折り畳まれている状態の連結装置2を示す図である。この図に示すように、連結装置2のヒンジ部10のうち、回動部材13が接続部材11に対して軸部材12を介して回動することにより、パネルが折り畳まれる。ここで、ピン部14は、溝部23の長手方向に沿う方向に2つ並んで設けられているため、第2パネル1Bに接続している接続部材21と回動部材13とは回動しない。
【0017】
図4(b)は、パネルどうしを並列状態に展開した状態の連結装置2を示す図である。この図に示すように、回動部材13が回動することによりパネルが展開された状態においては、接続部材11のストッパ部17と回動部材13の係合部18とが当接する。したがって、回動部材13はこれ以上回動せず、回動部材13(ヒンジ部10)の回動が規制される。
【0018】
図4(c)は、例えば太陽光の照射によりパネルに歪みが生じた状態の連結装置2を示す図である。この図に示すように、パネルが歪んで、第1パネル1Aと第2パネル1Bとの相対位置が変化しても、この第1パネル1Aに接続する接続部材11に連結されている回動部材13のピン部14と、第2パネル1Bに接続する接続部材21の溝部23とが摺動することにより、パネルの熱歪みが吸収される。
【0019】
以上説明したように、展開されて並列状態となったパネル1どうしの接離方向への移動を許容するピン部14及び溝部23からなる移動部20を設けたことにより、各パネル間における熱膨張量の違いにより熱歪みが生じた場合にも、ピン部14と溝部23との相対移動により熱歪みを吸収できる。したがって、パネル1や接続部材11、21等の各部材に作用する熱応力を抑制できる。この場合において、ピン部14を溝部23の長手方向において少なくとも2つ並んで設けることにより、連結装置2における回動部は回動部材13のみであるため、ヒンジ部10の回動動作は円滑に行われる。
【0020】
また、パネル1どうしを並列状態に展開したときの回動部材13の回動を規制するストッパ部17を設けたことにより、パネル1どうしを展開することにより形成されるパネル構造物Pの強度を維持できる。
【0021】
【発明の効果】
パネルどうしの接離方向への移動を許容する移動部を設けたことにより、各パネル間における熱膨張量の違いにより熱歪みが生じた場合にも、移動部の移動により熱歪みを吸収でき、長寿命な太陽発電衛星を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽発電衛星の一実施形態を示す模式図である。
【図2】パネルが折り畳まれた状態を示す図である。
【図3】連結装置の一実施形態を示す図である。
【図4】連結装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1…パネル、2…連結装置、10…ヒンジ部、11…接続部材、
13…回動部材、14…ピン部(移動部)、17…ストッパ部、
20…移動部、21…接続部、23…溝部(移動部)、P…パネル構造物、
S…太陽発電衛星
Claims (2)
- 複数のパネルを並列して組み合わせたパネル構造物を有する太陽発電衛星であって、
前記パネルどうしを連結する連結装置を備え、
前記連結装置は、前記パネルどうしを回動可能に連結するヒンジ部と、
前記ヒンジ部の回動により並列状態に展開された前記パネルどうしの接離方向への移動を許容する移動部とを備えることを特徴とする太陽発電衛星。 - 前記パネルどうしを並列状態に展開したときの前記ヒンジ部の回動を規制するストッパ部を備えることを特徴とする請求項1記載の太陽発電衛星。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002256169A JP2004090817A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 太陽発電衛星 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002256169A JP2004090817A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 太陽発電衛星 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004090817A true JP2004090817A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32061464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002256169A Pending JP2004090817A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 太陽発電衛星 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004090817A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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