JP2004088238A - 光伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送できる光伝送装置を提供する。
【解決手段】NRZ−Iエンコード部12は、伝送すべき第1の情報信号D1をNRZ−I信号に変換する。光源11から出力された連続光は、位相変調部13でNRZ−I信号に基づき位相変調され、強度変調部14で第2の情報信号D2に基づき強度変調される。光伝送部20は、強度変調部14から出力された光信号を伝送する。光分岐部31は、伝送された光信号を2分岐させる。位相/強度変換部32は、分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する。第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された光信号を、第1の情報信号D1に変換する。第2の光電気変換部34は、分岐した光信号の他方を、第2の情報信号D2に変換する。
【選択図】 図1
【解決手段】NRZ−Iエンコード部12は、伝送すべき第1の情報信号D1をNRZ−I信号に変換する。光源11から出力された連続光は、位相変調部13でNRZ−I信号に基づき位相変調され、強度変調部14で第2の情報信号D2に基づき強度変調される。光伝送部20は、強度変調部14から出力された光信号を伝送する。光分岐部31は、伝送された光信号を2分岐させる。位相/強度変換部32は、分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する。第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された光信号を、第1の情報信号D1に変換する。第2の光電気変換部34は、分岐した光信号の他方を、第2の情報信号D2に変換する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送装置、より特定的には、2つの情報信号を同時に伝送する光伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の光伝送装置の構成を示すブロック図である。図8に示す光伝送装置は、波長が異なる2つの光源を用いて、2つの情報信号を同時に伝送する。以下、図8を参照して、従来の光伝送装置について説明する。
【0003】
図8に示すように、従来の光伝送装置は、光送信部70と、光伝送部80と、光受信部90とを備えている。光送信部70は、波長制御部71と、第1の光源72と、第1の強度変調部73と、第2の光源74と、第2の強度変調部75と、光合波部76とを含んでいる。光受信部90は、WDM(Wavelength Division Multiplex )カプラ91と、第1の光電気変換部92と、第2の光電気変換部93とを含んでいる。
【0004】
このように構成された光伝送装置は、以下のように、第1の情報信号D1と第2の情報信号D2とを同時に伝送する。波長制御部71は、第1の光源72および第2の光源74から出力される光の波長を制御する。第1の光源72は、波長λ1の連続光を出力し、第2の光源74は、波長λ2の連続光を出力する。第1の強度変調部73は、第1の光源72から出力された連続光を、第1の情報信号D1に基づき強度変調する。第2の強度変調部75は、第2の光源74から出力された連続光を、第2の情報信号D2に基づき強度変調する。光合波部76は、第1の強度変調部73から出力された光信号と、第2の強度変調部75から出力された光信号とを合波する。
【0005】
光伝送部80は、光合波部76で合波された光信号を伝送する。WDMカプラ91は、光伝送部80によって伝送された光信号を、波長λ1の光信号と波長λ2の光信号とに分離して出力する。第1の光電気変換部92は、WDMカプラ91から出力された波長λ1の光信号を、第1の情報信号D1に変換する。第2の光電気変換部93は、WDMカプラ91から出力された波長λ2の光信号を、第2の情報信号D2に変換する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の光伝送装置では、2つの情報信号を伝送するために、波長が異なる2つの光源を用いる。このため、伝送される光信号の波長制御や、光源の波長選別等の制御が必要となり、装置の構成が複雑になる。また、光送信部には複数の光源が、光受信部には波長により光信号を分離するWDMフィルタが必要となるため、装置のコストが高くなるという課題もある。
【0007】
それ故に、本発明の目的は、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送できる光伝送装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、2つの情報信号を同時に伝送する光伝送装置であって、
光送信部と、光伝送部と、光受信部とを備え、
光送信部は、
伝送すべき第1の情報信号をNRZ−I信号に変換するNRZ−Iエンコード部と、
位相変調部と強度変調部とを有し、入力された光に対して、NRZ−I信号に基づく位相変調と、伝送すべき第2の情報信号に基づく強度変調とを直列的に行う光変調部とを含み、
光伝送部は、光変調部で変調された光信号を伝送し、
光受信部は、
光伝送部によって伝送された光信号を2分岐させる光分岐部と、
光分岐部で分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する位相/強度変換部と、
位相/強度変換部から出力された光信号を、第1の情報信号に変換する第1の光電気変換部と、
光分岐部で分岐した光信号の他方を、第2の情報信号に変換する第2の光電気変換部とを含む。
上記のような第1の発明によれば、光送信部からは、第1の情報信号に基づき位相変調され、第2の情報信号に基づき強度変調された光信号が出力される。光受信部は、受信した光信号を2分岐させ、その一方を位相/強度変換および光電気変換により第1の情報信号に変換し、他方を光電気変換により第2の情報信号に変換する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、位相変調部は、入力された光に対して、NRZ−I信号に基づく位相変調を行い、
強度変調部は、位相変調部で位相変調された光信号に対して、第2の情報信号に基づく強度変調を行うことを特徴とする。
上記のような第2の発明によれば、光送信部は、位相変調後に強度変調を行うことにより、第1の情報信号に基づき位相変調され、第2の情報信号に基づき強度変調された光信号を出力する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、強度変調部は、入力された光に対して、第2の情報信号に基づく強度変調を行い、
位相変調部は、強度変調部で強度変調された光信号に対して、NRZ−I信号に基づく位相変調を行うことを特徴とする。
上記のような第3の発明によれば、光送信部は、強度変調後に位相変調を行うことにより、第1の情報信号に基づき位相変調され、第2の情報信号に基づき強度変調された光信号を出力する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0011】
第4の発明は、第1の発明において、第1の情報信号の信号形式と、第2の情報信号の信号形式とが異なることを特徴とする。
上記のような第4の発明によれば、2つの情報信号の信号形式が異なる場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0012】
第5の発明は、第4の発明において、強度変調部は、第1および第2の情報信号の信号形式により定まる目標伝送品質に応じた消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第5の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の信号形式により定まる目標伝送品質を満たしながら、単一の光源を用いた簡単な構成で、信号形式が異なる2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0013】
第6の発明は、第5の発明において、第1および第2の情報信号の一方がデータ信号で、他方が映像信号であることを特徴とする。
上記のような第6の発明によれば、2つの情報信号の一方がデータ信号で、他方が映像信号である場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0014】
第7の発明は、第5の発明において、第1および第2の情報信号の一方がデジタル信号で、他方がアナログ信号であることを特徴とする。
上記のような第7の発明によれば、2つの情報信号の一方がデジタル信号で、他方がアナログ信号である場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0015】
第8の発明は、第5の発明において、第1および第2の情報信号の一方が連続信号で、他方がバースト信号であることを特徴とする。
上記のような第8の発明によれば、2つの情報信号の一方が連続信号で、他方がバースト信号である場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0016】
第9の発明は、第5の発明において、第1の情報信号の変調速度と、第2の情報信号の変調速度とが異なることを特徴とする。
上記のような第9の発明によれば、2つの情報信号の変調速度が異なる場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0017】
第10の発明は、第1の発明において、第1の情報信号の伝送特性と、第2の情報信号の伝送特性とが異なることを特徴とする。
上記のような第10の発明によれば、2つの情報信号の伝送特性が異なる場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0018】
第11の発明は、第10の発明において、強度変調部は、第1および第2の情報信号の伝送特性により定まる目標伝送品質に応じた消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第11の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の伝送特性により定まる目標伝送品質を満たしながら、単一の光源を用いた簡単な構成で、伝送特性が異なる2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0019】
第12の発明は、第5または第11の発明において、強度変調部は、第1の情報信号の伝送品質と第2の情報信号の伝送品質とが等しくなるように、所定値に略一致した消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第12の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値に略一致させることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、両者の伝送品質を略等しく保ちながら、同時に伝送することができる。
【0020】
第13の発明は、第5または第11の発明において、強度変調部は、第1の情報信号の伝送品質に比べて第2の情報信号の伝送品質が高くなるように、所定値より大きい消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第13の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値より大きくすることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、第1の情報信号に比べて第2の情報信号の伝送品質を高く保ちながら、同時に伝送することができる。
【0021】
第14の発明は、第5または第11の発明において、強度変調部は、第2の情報信号の伝送品質に比べて第1の情報信号の伝送品質が高くなるように、所定値より小さい消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第14の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値より小さくすることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、第2の情報信号に比べて第1の情報信号の伝送品質を高く保ちながら、同時に伝送することができる。
【0022】
第15の発明は、第12ないし第14の発明において、強度変調部における消光比の所定値は、2.2dB(5/3)であることを特徴とする。
上記のような第15の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比の所定値として2.2dB(5/3)を用いることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、両者の伝送品質に所望の大小関係を保ちながら、同時に伝送することができる。
【0023】
第16の発明は、第1の発明において、位相/強度変換部は、マッハツェンダー干渉計により構成されることを特徴とする。
上記のような第16の発明によれば、位相/強度変換部をマッハツェンダー干渉計で構成することにより、位相/強度変換部を容易に構成することができる。
【0024】
第17の発明は、第16の発明において、位相/強度変換部は、変調成分の極性が互いに異なる2つの光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第17の発明によれば、位相/強度変換部から第1の光電気変換部に対して、変調成分の極性が互いに異なる2つの光信号を出力されるので、第1の光電気変換部において、2つの光信号に基づき、第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0025】
第18の発明は、第17の発明において、第1の光電気変換部は、バランス型受光器を有し、バランス型受光器を用いて、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信することを特徴とする。
上記のような第18の発明によれば、位相/強度変換部から出力された2つの光信号は、バランス型受光器を用いて差動受信されるので、第1の光電気変換部において第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0026】
第19の発明は、第17の発明において、第1の光電気変換部は、2つのフォトダイオードを有し、2つのフォトダイオードを用いて、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信することを特徴とする。
上記のような第19の発明によれば、位相/強度変換部から出力された2つの光信号は、2つのフォトダイオードを用いて差動受信されるので、第1の光電気変換部において第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0027】
第20の発明は、第17の発明において、第1の光強度変換部は、前記位相/強度変換部から出力された2つの光信号の一方を、第1の情報信号に変換し、
光受信部は、位相/強度変換部から出力された2つの光信号の他方を、第1の情報信号に変換する第3の光電気変換部をさらに含むことを特徴とする。
上記のような第20の発明によれば、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を2つの光電気変換部に入力することにより、簡単な構成で、第1の情報信号を2とおりの方法で求めることができる。
【0028】
第21の発明は、第1の発明において、光伝送部と光受信部との間に、光伝送部によって伝送された光信号を複数の光信号に分岐させる多出力光分岐部をさらに備え、
多出力光分岐部で分岐した各光信号に対応して、光受信部を複数備えることを特徴とする。
上記のような第21の発明によれば、伝送された光信号は多出力光分岐部で複数に分岐し、分岐した各光信号は複数の光受信部で受信されるので、2つの情報信号の同時伝送を、複数の宛先に対して一斉に行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る光伝送装置は、図1に示すように、光送信部10と、光伝送部20と、光受信部30とを備えている。光送信部10は、光源11と、NRZ−I(Non Return to Zero−Invertive)エンコード部12と、位相変調部13と、強度変調部14とを含んでいる。光受信部30は、光分岐部31と、位相/強度変換部32と、第1の光電気変換部33と、第2の光電気変換部34とを含んでいる。この光伝送装置は、光送信部10から光受信部30へ、第1の情報信号D1と第2の情報信号D2とを同時に伝送する。
【0030】
図1に示す光伝送装置は、以下のように動作する。光源11は、所定の波長を有する連続光を出力する。NRZ−Iエンコード部12は、伝送すべき第1の情報信号D1をNRZ−I信号に変換する。より詳細には、NRZ−Iエンコード部12は、入力された第1の情報信号D1の値が1であるときには、出力信号を0から1へ、または、1から0へ変化させ、入力された第1の情報信号D1の値が0であるときには、出力信号の値を変化させない。
【0031】
位相変調部13は、光源11から出力された連続光に対して、NRZ−Iエンコード部12から出力されたNRZ−I信号に基づく位相変調を行う。位相変調部13は、例えば、NRZ−I信号の値が1であれば値πだけ、NRZ−I信号の値が0であれば値0だけ、光源11から出力された連続光の位相を変化させる。これにより、位相変調部13からは、第1の情報信号D1に応じて位相が2とおりに変化する光信号が出力される(図4(a)を参照)。
【0032】
強度変調部14は、位相変調部13で位相変調された光信号に対して、伝送すべき第2の情報信号D2に基づく強度変調を行う。強度変調部14は、例えば、第2の情報信号D2の値が1であれば、ある強度(以下、4aとする)を有する光信号を出力し、第2の情報信号D2の値が0であれば、より小さい強度(以下、4bとする)を有する光信号を出力する。これにより、強度変調部14からは、第1の情報信号D1および第2の情報信号D2に応じて、位相および強度がそれぞれ2とおりに変化する光信号が出力される(図4(b)を参照)。
【0033】
光伝送部20は、強度変調部14から出力された光信号を光受信部30に伝送する。光分岐部31は、光伝送部20によって伝送された光信号を2分岐させる。これにより、光分岐部31からは、強度変調部14から出力された光信号と同じように位相が変化し、当該光信号より強度が小さい光信号が出力される(図4(c)を参照)。特に、光分岐部31における分岐比が1:1である場合には、光分岐部31からは、強度変調部14から出力された光信号の1/2の強度を有する光信号が出力される。光分岐部31から出力された2つの光信号は、それぞれ、位相/強度変換部32および第2の光電気変換部34に入力される。
【0034】
位相/強度変換部32は、光分岐部31で分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する。すなわち、位相/強度変換部32は、分岐した光信号の一方の位相が変化したときと、当該位相が変化しないときとで異なる強度を有する光信号を出力する(図4(f)を参照)。位相/強度変換部32の詳細は、後述する。
【0035】
第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された光信号を電気信号に変換する。より詳細には、第1の光電気変換部33は、光信号の強度に関するしきい値Tを有し、位相/強度変換部32から出力された光信号の強度としきい値Tとを比較した結果に応じて、値0または値1を出力する。これにより、第1の光電気変換部33からは、第1の情報信号D1が出力される。
【0036】
第2の光電気変換部34は、自乗検波特性を有し、光分岐部31で2分岐した光信号の他方の強度変調成分を電気信号に変換する。これにより、第2の光電気変換部34からは、第2の情報信号D2が出力される。
【0037】
次に、位相/強度変換部32の詳細について説明する。図2は、光受信部30の一部を詳細に示したブロック図である。図2に示すように、位相/強度変換部32は、例えば、マッハツェンダー干渉計35によって構成される。マッハツェンダー干渉計35は、1ビット遅延部36を有し、光信号を2分岐させる機能と、分岐した光信号の一方を遅延させる機能と、光信号を合波する機能とを有している。また、第1の光電気変換部33は、フォトダイオード37を有している。
【0038】
上述したように、光分岐部31で分岐した光信号の一方は、位相/強度変換部32に入力される。位相/強度変換部32に入力した光信号は、マッハツェンダー干渉計35の内部でさらに2分岐する。これにより、マッハツェンダー干渉計35の内部で分岐した光信号は、いずれも、分岐前の光信号と同じように位相が変化し、分岐前の光信号の1/2の強度を有する光信号となる(図4(d)を参照)。分岐した光信号の一方は、1ビット遅延部36において、第1の情報信号D1の1ビットに対応する時間T1だけ遅延させられる(図4(e)を参照)。その後、分岐した2つの光信号は、マッハツェンダー干渉計35の内部で合波される。
【0039】
一般に、光信号を合波すると、合波後の光信号の強度は、合波前の各光信号の強度の和となる。しかし、本実施形態に係る光伝送装置では、合波される2つの光信号に対して、強度変調と位相変調とが行われている。このため、合波される2つの各光信号がどのように位相変調されているかによって、2つの光信号は、合波時に次のように干渉する。すなわち、光信号の一方が値0で位相変調され、他方が位相πで位相変調されている場合には、合波時に光波が互いに相殺し合い、合波後の光信号の強度は低くなる。一方、2つの光信号がいずれも値0または値πで位相変調されている場合には、合波時に光波が互いに強め合い、光信号の強度は高くなる。
【0040】
図3は、マッハツェンダー干渉計35で合波された光信号の強度を示すテーブルである。図3には、合波される2つの光信号の位相および強度の各組み合わせごとに、合波後の光信号の強度が示されている。ただし、光分岐部31における分岐比は、1:1であると仮定している。例えば、1ビット遅延部36を通過しない側の光信号が、値0で位相変調され、強度aを有し、1ビット遅延部36を通過する側の光信号が、値0で位相変調され、強度bを有する場合には、テーブルの第1行第2列を参照することにより、合波後の光信号の強度は(a+b)であることが分かる。同様にして、1ビット遅延部36を通過しない側の光信号が、値0で位相変調され、強度aを有し、1ビット遅延部36を通過する側の光信号が、値πで位相変調され、強度bを有する場合には、テーブルの第1行第4列を参照することにより、合波後の光信号の強度は(a−b)であることが分かる。
【0041】
このようにして、位相/強度変換部32は、光分岐部31で分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する。第1の光電気変換部33は、フォトダイオード37を用いて、位相/強度変換部32から出力された光信号を受信し、受信した光信号の強度が所定のしきい値より大きい場合には1を、それ以外の場合には0を出力する。強度変調部14から出力される光信号の消光比や、光分岐部31における分岐比などを考慮して好適に定めたしきい値を用いることにより、第1の光電気変換部33において、光送信部10から送信された第1の情報信号D1を正しく求めることができる。
【0042】
図4は、図1に示した光伝送装置において、光信号の位相および強度が変化する様子の一例を示す図である。図4を参照して、図1に示した光伝送装置の動作の具体例を説明する。図4において、横軸は時間、縦軸は光信号の強度を表し、時間T1は第1の情報信号D1の1ビットに対応する時間を、時間T2は第2の情報信号D2の1ビットに対応する時間を表している。なお、縦軸方向の縮尺は、各光信号の最大値が同じ高さになるように調整されている。また、信号波形に施されたハッチングは、光信号の位相が値πだけ変化していること(すなわち、ハッチングされていない部分と比べて、光信号が逆相となっていること)を表している。
【0043】
図4に示す信号波形は、次に示す7つの条件に従って求めたものである。7つの条件とは、1)光伝送部20は無損失である、2)光分岐部31における分岐比は1:1である、3)第1の情報信号D1は第2の情報信号D2と同じタイミングで変化する、4)第2の情報信号D2のビットレートは第1の情報信号D1のビットレートの4倍である、5)NRZ−Iエンコード部12は直前に1を出力している、6)第1の情報信号D1は「1010010…」である、7)第2の情報信号D2はパターン「11000110」の繰り返しである、の各条件である。
【0044】
NRZ−Iエンコード部12が直前に1を出力しており(第5の条件)、かつ、第1の情報信号D1が「1010010…」のように変化する(第6の条件)ので、NRZ−Iエンコード部12から出力されるNRZ−I信号は、「0011100…」のように変化する。位相変調部13はNRZ−I信号に基づく位相変調を行うので、位相変調部13からは、図4(a)に示すように、順に値「00πππ00…」だけ位相が変化した光信号が出力される。
【0045】
強度変調部14は、図4(a)に示す光信号に対して、第2の情報信号D2に基づく強度変調を行う。第2の情報信号D2は「11000110…」のように変化する(第7の条件)ので、強度変調部14からは、図4(b)に示すように位相および強度がそれぞれ2とおりに変化する光信号が出力される。この光信号の強度を、4aおよび4bとする。
【0046】
光伝送部20は無損失であり(第1の条件)、かつ、光分岐部31における分岐比が1:1である(第2の条件)であるので、光分岐部31からは、図4(c)に示すように、図4(b)に示す光信号の1/2の強度および振幅を有する光信号が出力される。光分岐部31で分岐した後の光信号の強度は、2aおよび2bとなる。また、マッハツェンダー干渉計35の内部で光信号は2分岐するので、分岐した後の光信号は、図4(d)に示すように、図4(c)に示す光信号の1/2の強度および振幅を有する光信号、すなわち、図4(b)に示す光信号の1/4の強度および振幅を有する光信号となる。この光信号の強度は、aおよびbとなる。
【0047】
1ビット遅延部36は、2分岐した光信号の一方を、第1の情報信号D1の1ビットに対応する時間T1だけ遅延させる。これにより、1ビット遅延部36からは、図4(e)に示すように、図4(d)に示す光信号を時間T1だけ遅延させた光信号が出力される。
【0048】
マッハツェンダー干渉計35では、図4(d)に示す光信号(遅延させていない光信号)と、図4(e)に示す光信号(遅延させた光信号)とが合波される。図3に示すテーブルを参照して、マッハツェンダー干渉計35で合波された光信号の強度を求めると、図4(f)に示すようになる。すなわち、位相/強度変換部32からは、強度が2a、(a+b)、2b、(a−b)、および、0の5とおりに変化する光信号が出力される。
【0049】
第1の光電気変換部33は、光信号の強度に関するしきい値Tとして、(a−b)より大きく、かつ、2bより小さい値を有している。第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された光信号の強度がしきい値Tより大きい場合には値0を、それ以外の場合には値1を出力する。これにより、第1の光電気変換部33において、光送信部10から送信された第1の情報信号D1を「1010010…」のように正しく求めることができる。
【0050】
以下、強度変調部14から出力される光信号の消光比と、2つの情報信号の伝送品質との関係について説明する。本実施形態に係る光伝送装置では、強度変調部14から出力される光信号の消光比を好適に設定することにより、第1の情報信号D1と第2の情報信号D2の伝送品質を調整することができる。なお、本実施形態に係る光伝送装置では、強度変調部14から出力される光信号の消光比は、4a/4b=a/bとなる。以下では、図4に示した例と同様に、1)光伝送部20は無損失である、2)光分岐部31における分岐比は1:1である、という2つの条件が成立すると仮定する。
【0051】
光分岐部31で2分岐した光信号の一方は、位相/強度変換部32と第1の光電気変換部33とによって、第1の情報信号D1に変換される。上記2つの条件が成立する場合、第1の光電気変換部33に入力される光信号の強度は、2a、(a+b)、2b、(a−b)および0の5とおりの値を取る(図3および図4(f)を参照)。第1の光電気変換部33は、第1の情報信号D1を正しく求めるために、光信号の強度が2a、(a+b)または2bであるときは値1を、光信号の強度が(a−b)または0であるときは値0を出力する必要する必要がある。よって、第1の光電気変換部33は、値1を出力するための光信号の強度の最小値2bと、値0を出力するための光信号の強度の最大値(a−b)とを区別して、各強度に応じた電気信号を出力する必要がある。したがって、光受信部30において第1の情報信号D1を正しく求めるためには、第1の光電気変換部33が2つの強度の差S1=2b−(a−b)=3b−aを区別できるだけの分解能を有する必要がある。なお、強度の差S1は、第1の光電気変換部33に入力される光信号に含まれている、第1の情報信号D1の振幅の最小値でもある。
【0052】
一方、光分岐部31で2分岐した光信号の他方は、第2の光電気変換部34によって第2の情報信号D2に変換される。上記2つの条件が成立する場合、光分岐部31で分岐した光信号の強度は、2aおよび2bの2とおりの値を取る(図4(c)を参照)。第2の光電気変換部34は、第2の情報信号D2を正しく求めるために、強度2aを有する光信号と強度2bを有する光信号とを区別して、各強度に応じた電気信号を出力する必要がある。したがって、光受信部30において第2の情報信号D2を正しく求めるためには、第2の光電気変換部34が2つの強度の差S2=2a−2bを区別できるだけの分解能を有する必要がある。なお、強度の差S2は、第2の光電気変換部34に入力される光信号に含まれている、第2の情報信号D2の振幅でもある。
【0053】
これらのことから、2つの強度の差S1とS2とが一致するときには、第1の情報信号D1の振幅の最小値と第2の情報信号D2の振幅とが一致することになる。したがって、2つの強度の差S1とS2とを一致させることにより、第1の光電気変換部33で求めた第1の情報信号D1の伝送品質と、第2の光電気変換部34で求めた第2の情報信号D2の伝送品質を一致させることができる。2つの強度の差S1とS2とが一致するのは、3b−a=2a−2bより、消光比a/b=5/3、すなわち、強度変調部14から出力される光信号の消光比が2.2dBであるときである。よって、強度変調部14から出力される光信号の消光比a/bを2.2dB(5/3)とすることにより、第1の情報信号D1の最小振幅と第2の情報信号D2の振幅を一致させ、第1の情報信号D1の伝送品質と第2の情報信号D2の伝送品質を略一致させることができる。
【0054】
また、第1の情報信号D1と比べて第2の情報信号D2の伝送品質を高くするためには、強度変調部14における消光比a/bを2.2dB(5/3)より大きくすればよい。逆に、第2の情報信号D2と比べて第1の情報信号D1の伝送品質を高くするためには、強度変調部14における消光比a/bを2.2dB(5/3)より小さくすればよい。例えば、第1の情報信号D1に比べて第2の情報信号D2の伝送品質を3dB(2倍)高くするためには、強度の差S2が強度の差S1の2倍となるようにすればよい。具体的には、2×(3b−a)=2a−2bより、消光比a/b=2、すなわち、強度変調部14から出力される光信号の消光比を3dB(2)とすればよい。
【0055】
以上に示すように、本実施形態に係る光伝送装置によれば、光送信部は、光源から出力された連続光に対して第1の情報信号に基づく位相変調を行い、位相変調された光信号に対して第2の情報信号に基づく強度変調を行う。光受信部は、受信した光信号を2分岐させ、その一方を位相/強度変換および光電気変換により第1の情報信号に変換し、他方を光電気変換により第2の情報信号に変換する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。また、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値に設定することにより、第1および第2の情報信号の伝送品質を調整することができる。
【0056】
なお、本実施形態では、光送信部では、光源から出力された連続光に対して第1の情報信号に基づく位相変調を行い、その後に、位相変調された光信号に対して第2の情報信号に基づく強度変調を行うこととした。これに代えて、図5に示すように、光送信部40は、光源から出力された連続光に対して第2の情報信号に基づく強度変調を行い、その後に、強度変調された光信号に対して第1の情報信号に基づく位相変調を行うこととしてもよい。このような本実施形態の変形例に係る光伝送装置によっても、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0057】
また、第1の情報信号D1の信号形式と、第2の情報信号D2の信号形式とは同じであっても、異なっていてもよい。2つの情報信号の信号形式が異なる場合として、1)情報信号の一方がデータ信号で、他方が映像信号である場合、2)情報信号の一方がデジタル信号で、他方がアナログ信号である場合、3)情報信号の一方が連続信号で、他方がバースト信号である場合、4)第1および第2の情報信号の変調速度(ビットレート)が異なる場合などがある。このように2つの情報信号の信号形式が異なる場合でも、本実施形態に係る光伝送装置によれば、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができ、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の信号形式により定まる目標伝送品質を満たすことができる。例えば、第1の情報信号D1が映像信号で、第2の情報信号D2がデータ信号であり、前者の伝送品質よりも後者の伝送品質をより3dB(2倍)高くする必要がある場合には、強度変調部から出力される光信号の消光比を3dB(2)とすればよい。
【0058】
また、第1の情報信号D1の伝送特性と、第2の伝送特性とは同じであっても、異なっていてよい。例えば、光伝送部の特性によっては、第1の情報信号D1の伝送損失と、第2の情報信号D2の伝送損失とが異なる場合がある。このように2つの情報信号の伝送特性が異なる場合でも、本実施形態に係る光伝送装置によれば、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができ、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の伝送特性により定まる目標伝送品質を満たすことができる。
【0059】
また、本実施形態では、位相/強度変換部は1つの光信号を出力し、第1の光電気変換部は、1つのフォトダイオードを用いて、位相/強度変換部から出力された光信号を受信することとした。これに代えて、位相/強度変換部は、変調成分の極性が互いに異なる2つの光信号を出力することとしてもよい。この場合、第1の光電気変換部は、バランス型受光器、または、2つのフォトダイオードを有し、これらのいずれかを用いて、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信する。これにより、第1の光電気変換部において、2つの光信号に基づき、第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0060】
あるいは、図6に示すように、第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された2つの光信号の一方(同相信号)を、第1の情報信号D1に変換し、光受信部が、位相/強度変換部32から出力された2つの光信号の他方(逆相信号)を、第1の情報信号D1に変換する第3の光電気変換部38をさらに含むこととしてもよい。これにより、簡単な構成で、第1の情報信号D1を2とおりの方法で求めることができる。
【0061】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、本実施形態に係る光伝送装置は、光送信部10と、光伝送部20と、多出力光分岐部21と、複数の光受信部30とを備えている。本実施形態の構成要素のうち、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
【0062】
多出力光分岐部21は、光伝送部20と光受信部30との間に設けられる。すなわち、多出力光分岐部21は、光伝送部20から光受信部30に至る経路上に設けられる。多出力光分岐部21は、光伝送部20によって伝送された光信号を複数の光信号に分岐させる。
【0063】
光受信部30は、多出力光分岐部21で分岐した各光信号に対応して、複数設けられる。図7には3つの光受信部30a〜cが示されているが、光受信部30の個数は任意でよい。また、図7には光受信部30aの詳細な構成が示されているが、光受信部30b、30cを始め、各光受信部30は、光受信部30aと同じ構成を有している。各光受信部30は、多出力光分岐部21で複数に分岐した光信号の1つを受信し、受信した光信号に基づき、第1の情報信号D1および第2の情報信号D2を求めて出力する。この際、各光受信部30は、他の光受信部とは独立して動作する。
【0064】
以上に示すように、本実施形態に係る光伝送装置は、多出力光分岐部と複数の光受信部とを備えることを特徴とする。これにより、伝送された光信号は多出力光分岐部で複数に分岐し、分岐した各光信号は複数の光受信部で受信されるので、第1の実施形態の効果に加えて、2つの情報信号の同時伝送を、複数の宛先に対して一斉に行うことができるという効果を奏する。なお、本実施形態に係る光伝送装置は、第1の実施形態に係る光伝送装置に新たな構成要素を追加したものである。したがって、本実施形態についても、第1の実施形態と同様に、各種の変形例を構成できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す光伝送装置の光受信部の一部を詳細に示したブロック図である。
【図3】図2に示すマッハツェンダー干渉計で合波された光信号の強度を示すテーブルである。
【図4】図1に示す光伝送装置において、光信号の位相および強度が変化する様子の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の変形例に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の他の変形例に係る光伝送装置の光受信部の一部を詳細に示したブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、40…光送信部
11…光源
12…NRZ−Iエンコード部
13…位相変調部
14…強度変調部
20…光伝送部
21…多出力光分岐部
30…光受信部
31…光分岐部
32…位相/強度変換部
33…第1の光電気変換部
34…第2の光電気変換部
35…マッハツェンダー干渉計
36…1ビット遅延部
37…フォトダイオード
38…第3の光電気変換部
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送装置、より特定的には、2つの情報信号を同時に伝送する光伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の光伝送装置の構成を示すブロック図である。図8に示す光伝送装置は、波長が異なる2つの光源を用いて、2つの情報信号を同時に伝送する。以下、図8を参照して、従来の光伝送装置について説明する。
【0003】
図8に示すように、従来の光伝送装置は、光送信部70と、光伝送部80と、光受信部90とを備えている。光送信部70は、波長制御部71と、第1の光源72と、第1の強度変調部73と、第2の光源74と、第2の強度変調部75と、光合波部76とを含んでいる。光受信部90は、WDM(Wavelength Division Multiplex )カプラ91と、第1の光電気変換部92と、第2の光電気変換部93とを含んでいる。
【0004】
このように構成された光伝送装置は、以下のように、第1の情報信号D1と第2の情報信号D2とを同時に伝送する。波長制御部71は、第1の光源72および第2の光源74から出力される光の波長を制御する。第1の光源72は、波長λ1の連続光を出力し、第2の光源74は、波長λ2の連続光を出力する。第1の強度変調部73は、第1の光源72から出力された連続光を、第1の情報信号D1に基づき強度変調する。第2の強度変調部75は、第2の光源74から出力された連続光を、第2の情報信号D2に基づき強度変調する。光合波部76は、第1の強度変調部73から出力された光信号と、第2の強度変調部75から出力された光信号とを合波する。
【0005】
光伝送部80は、光合波部76で合波された光信号を伝送する。WDMカプラ91は、光伝送部80によって伝送された光信号を、波長λ1の光信号と波長λ2の光信号とに分離して出力する。第1の光電気変換部92は、WDMカプラ91から出力された波長λ1の光信号を、第1の情報信号D1に変換する。第2の光電気変換部93は、WDMカプラ91から出力された波長λ2の光信号を、第2の情報信号D2に変換する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の光伝送装置では、2つの情報信号を伝送するために、波長が異なる2つの光源を用いる。このため、伝送される光信号の波長制御や、光源の波長選別等の制御が必要となり、装置の構成が複雑になる。また、光送信部には複数の光源が、光受信部には波長により光信号を分離するWDMフィルタが必要となるため、装置のコストが高くなるという課題もある。
【0007】
それ故に、本発明の目的は、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送できる光伝送装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、2つの情報信号を同時に伝送する光伝送装置であって、
光送信部と、光伝送部と、光受信部とを備え、
光送信部は、
伝送すべき第1の情報信号をNRZ−I信号に変換するNRZ−Iエンコード部と、
位相変調部と強度変調部とを有し、入力された光に対して、NRZ−I信号に基づく位相変調と、伝送すべき第2の情報信号に基づく強度変調とを直列的に行う光変調部とを含み、
光伝送部は、光変調部で変調された光信号を伝送し、
光受信部は、
光伝送部によって伝送された光信号を2分岐させる光分岐部と、
光分岐部で分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する位相/強度変換部と、
位相/強度変換部から出力された光信号を、第1の情報信号に変換する第1の光電気変換部と、
光分岐部で分岐した光信号の他方を、第2の情報信号に変換する第2の光電気変換部とを含む。
上記のような第1の発明によれば、光送信部からは、第1の情報信号に基づき位相変調され、第2の情報信号に基づき強度変調された光信号が出力される。光受信部は、受信した光信号を2分岐させ、その一方を位相/強度変換および光電気変換により第1の情報信号に変換し、他方を光電気変換により第2の情報信号に変換する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、位相変調部は、入力された光に対して、NRZ−I信号に基づく位相変調を行い、
強度変調部は、位相変調部で位相変調された光信号に対して、第2の情報信号に基づく強度変調を行うことを特徴とする。
上記のような第2の発明によれば、光送信部は、位相変調後に強度変調を行うことにより、第1の情報信号に基づき位相変調され、第2の情報信号に基づき強度変調された光信号を出力する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、強度変調部は、入力された光に対して、第2の情報信号に基づく強度変調を行い、
位相変調部は、強度変調部で強度変調された光信号に対して、NRZ−I信号に基づく位相変調を行うことを特徴とする。
上記のような第3の発明によれば、光送信部は、強度変調後に位相変調を行うことにより、第1の情報信号に基づき位相変調され、第2の情報信号に基づき強度変調された光信号を出力する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0011】
第4の発明は、第1の発明において、第1の情報信号の信号形式と、第2の情報信号の信号形式とが異なることを特徴とする。
上記のような第4の発明によれば、2つの情報信号の信号形式が異なる場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0012】
第5の発明は、第4の発明において、強度変調部は、第1および第2の情報信号の信号形式により定まる目標伝送品質に応じた消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第5の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の信号形式により定まる目標伝送品質を満たしながら、単一の光源を用いた簡単な構成で、信号形式が異なる2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0013】
第6の発明は、第5の発明において、第1および第2の情報信号の一方がデータ信号で、他方が映像信号であることを特徴とする。
上記のような第6の発明によれば、2つの情報信号の一方がデータ信号で、他方が映像信号である場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0014】
第7の発明は、第5の発明において、第1および第2の情報信号の一方がデジタル信号で、他方がアナログ信号であることを特徴とする。
上記のような第7の発明によれば、2つの情報信号の一方がデジタル信号で、他方がアナログ信号である場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0015】
第8の発明は、第5の発明において、第1および第2の情報信号の一方が連続信号で、他方がバースト信号であることを特徴とする。
上記のような第8の発明によれば、2つの情報信号の一方が連続信号で、他方がバースト信号である場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0016】
第9の発明は、第5の発明において、第1の情報信号の変調速度と、第2の情報信号の変調速度とが異なることを特徴とする。
上記のような第9の発明によれば、2つの情報信号の変調速度が異なる場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0017】
第10の発明は、第1の発明において、第1の情報信号の伝送特性と、第2の情報信号の伝送特性とが異なることを特徴とする。
上記のような第10の発明によれば、2つの情報信号の伝送特性が異なる場合でも、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0018】
第11の発明は、第10の発明において、強度変調部は、第1および第2の情報信号の伝送特性により定まる目標伝送品質に応じた消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第11の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の伝送特性により定まる目標伝送品質を満たしながら、単一の光源を用いた簡単な構成で、伝送特性が異なる2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0019】
第12の発明は、第5または第11の発明において、強度変調部は、第1の情報信号の伝送品質と第2の情報信号の伝送品質とが等しくなるように、所定値に略一致した消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第12の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値に略一致させることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、両者の伝送品質を略等しく保ちながら、同時に伝送することができる。
【0020】
第13の発明は、第5または第11の発明において、強度変調部は、第1の情報信号の伝送品質に比べて第2の情報信号の伝送品質が高くなるように、所定値より大きい消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第13の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値より大きくすることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、第1の情報信号に比べて第2の情報信号の伝送品質を高く保ちながら、同時に伝送することができる。
【0021】
第14の発明は、第5または第11の発明において、強度変調部は、第2の情報信号の伝送品質に比べて第1の情報信号の伝送品質が高くなるように、所定値より小さい消光比を有する光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第14の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値より小さくすることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、第2の情報信号に比べて第1の情報信号の伝送品質を高く保ちながら、同時に伝送することができる。
【0022】
第15の発明は、第12ないし第14の発明において、強度変調部における消光比の所定値は、2.2dB(5/3)であることを特徴とする。
上記のような第15の発明によれば、強度変調部から出力される光信号の消光比の所定値として2.2dB(5/3)を用いることにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を、両者の伝送品質に所望の大小関係を保ちながら、同時に伝送することができる。
【0023】
第16の発明は、第1の発明において、位相/強度変換部は、マッハツェンダー干渉計により構成されることを特徴とする。
上記のような第16の発明によれば、位相/強度変換部をマッハツェンダー干渉計で構成することにより、位相/強度変換部を容易に構成することができる。
【0024】
第17の発明は、第16の発明において、位相/強度変換部は、変調成分の極性が互いに異なる2つの光信号を出力することを特徴とする。
上記のような第17の発明によれば、位相/強度変換部から第1の光電気変換部に対して、変調成分の極性が互いに異なる2つの光信号を出力されるので、第1の光電気変換部において、2つの光信号に基づき、第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0025】
第18の発明は、第17の発明において、第1の光電気変換部は、バランス型受光器を有し、バランス型受光器を用いて、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信することを特徴とする。
上記のような第18の発明によれば、位相/強度変換部から出力された2つの光信号は、バランス型受光器を用いて差動受信されるので、第1の光電気変換部において第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0026】
第19の発明は、第17の発明において、第1の光電気変換部は、2つのフォトダイオードを有し、2つのフォトダイオードを用いて、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信することを特徴とする。
上記のような第19の発明によれば、位相/強度変換部から出力された2つの光信号は、2つのフォトダイオードを用いて差動受信されるので、第1の光電気変換部において第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0027】
第20の発明は、第17の発明において、第1の光強度変換部は、前記位相/強度変換部から出力された2つの光信号の一方を、第1の情報信号に変換し、
光受信部は、位相/強度変換部から出力された2つの光信号の他方を、第1の情報信号に変換する第3の光電気変換部をさらに含むことを特徴とする。
上記のような第20の発明によれば、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を2つの光電気変換部に入力することにより、簡単な構成で、第1の情報信号を2とおりの方法で求めることができる。
【0028】
第21の発明は、第1の発明において、光伝送部と光受信部との間に、光伝送部によって伝送された光信号を複数の光信号に分岐させる多出力光分岐部をさらに備え、
多出力光分岐部で分岐した各光信号に対応して、光受信部を複数備えることを特徴とする。
上記のような第21の発明によれば、伝送された光信号は多出力光分岐部で複数に分岐し、分岐した各光信号は複数の光受信部で受信されるので、2つの情報信号の同時伝送を、複数の宛先に対して一斉に行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る光伝送装置は、図1に示すように、光送信部10と、光伝送部20と、光受信部30とを備えている。光送信部10は、光源11と、NRZ−I(Non Return to Zero−Invertive)エンコード部12と、位相変調部13と、強度変調部14とを含んでいる。光受信部30は、光分岐部31と、位相/強度変換部32と、第1の光電気変換部33と、第2の光電気変換部34とを含んでいる。この光伝送装置は、光送信部10から光受信部30へ、第1の情報信号D1と第2の情報信号D2とを同時に伝送する。
【0030】
図1に示す光伝送装置は、以下のように動作する。光源11は、所定の波長を有する連続光を出力する。NRZ−Iエンコード部12は、伝送すべき第1の情報信号D1をNRZ−I信号に変換する。より詳細には、NRZ−Iエンコード部12は、入力された第1の情報信号D1の値が1であるときには、出力信号を0から1へ、または、1から0へ変化させ、入力された第1の情報信号D1の値が0であるときには、出力信号の値を変化させない。
【0031】
位相変調部13は、光源11から出力された連続光に対して、NRZ−Iエンコード部12から出力されたNRZ−I信号に基づく位相変調を行う。位相変調部13は、例えば、NRZ−I信号の値が1であれば値πだけ、NRZ−I信号の値が0であれば値0だけ、光源11から出力された連続光の位相を変化させる。これにより、位相変調部13からは、第1の情報信号D1に応じて位相が2とおりに変化する光信号が出力される(図4(a)を参照)。
【0032】
強度変調部14は、位相変調部13で位相変調された光信号に対して、伝送すべき第2の情報信号D2に基づく強度変調を行う。強度変調部14は、例えば、第2の情報信号D2の値が1であれば、ある強度(以下、4aとする)を有する光信号を出力し、第2の情報信号D2の値が0であれば、より小さい強度(以下、4bとする)を有する光信号を出力する。これにより、強度変調部14からは、第1の情報信号D1および第2の情報信号D2に応じて、位相および強度がそれぞれ2とおりに変化する光信号が出力される(図4(b)を参照)。
【0033】
光伝送部20は、強度変調部14から出力された光信号を光受信部30に伝送する。光分岐部31は、光伝送部20によって伝送された光信号を2分岐させる。これにより、光分岐部31からは、強度変調部14から出力された光信号と同じように位相が変化し、当該光信号より強度が小さい光信号が出力される(図4(c)を参照)。特に、光分岐部31における分岐比が1:1である場合には、光分岐部31からは、強度変調部14から出力された光信号の1/2の強度を有する光信号が出力される。光分岐部31から出力された2つの光信号は、それぞれ、位相/強度変換部32および第2の光電気変換部34に入力される。
【0034】
位相/強度変換部32は、光分岐部31で分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する。すなわち、位相/強度変換部32は、分岐した光信号の一方の位相が変化したときと、当該位相が変化しないときとで異なる強度を有する光信号を出力する(図4(f)を参照)。位相/強度変換部32の詳細は、後述する。
【0035】
第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された光信号を電気信号に変換する。より詳細には、第1の光電気変換部33は、光信号の強度に関するしきい値Tを有し、位相/強度変換部32から出力された光信号の強度としきい値Tとを比較した結果に応じて、値0または値1を出力する。これにより、第1の光電気変換部33からは、第1の情報信号D1が出力される。
【0036】
第2の光電気変換部34は、自乗検波特性を有し、光分岐部31で2分岐した光信号の他方の強度変調成分を電気信号に変換する。これにより、第2の光電気変換部34からは、第2の情報信号D2が出力される。
【0037】
次に、位相/強度変換部32の詳細について説明する。図2は、光受信部30の一部を詳細に示したブロック図である。図2に示すように、位相/強度変換部32は、例えば、マッハツェンダー干渉計35によって構成される。マッハツェンダー干渉計35は、1ビット遅延部36を有し、光信号を2分岐させる機能と、分岐した光信号の一方を遅延させる機能と、光信号を合波する機能とを有している。また、第1の光電気変換部33は、フォトダイオード37を有している。
【0038】
上述したように、光分岐部31で分岐した光信号の一方は、位相/強度変換部32に入力される。位相/強度変換部32に入力した光信号は、マッハツェンダー干渉計35の内部でさらに2分岐する。これにより、マッハツェンダー干渉計35の内部で分岐した光信号は、いずれも、分岐前の光信号と同じように位相が変化し、分岐前の光信号の1/2の強度を有する光信号となる(図4(d)を参照)。分岐した光信号の一方は、1ビット遅延部36において、第1の情報信号D1の1ビットに対応する時間T1だけ遅延させられる(図4(e)を参照)。その後、分岐した2つの光信号は、マッハツェンダー干渉計35の内部で合波される。
【0039】
一般に、光信号を合波すると、合波後の光信号の強度は、合波前の各光信号の強度の和となる。しかし、本実施形態に係る光伝送装置では、合波される2つの光信号に対して、強度変調と位相変調とが行われている。このため、合波される2つの各光信号がどのように位相変調されているかによって、2つの光信号は、合波時に次のように干渉する。すなわち、光信号の一方が値0で位相変調され、他方が位相πで位相変調されている場合には、合波時に光波が互いに相殺し合い、合波後の光信号の強度は低くなる。一方、2つの光信号がいずれも値0または値πで位相変調されている場合には、合波時に光波が互いに強め合い、光信号の強度は高くなる。
【0040】
図3は、マッハツェンダー干渉計35で合波された光信号の強度を示すテーブルである。図3には、合波される2つの光信号の位相および強度の各組み合わせごとに、合波後の光信号の強度が示されている。ただし、光分岐部31における分岐比は、1:1であると仮定している。例えば、1ビット遅延部36を通過しない側の光信号が、値0で位相変調され、強度aを有し、1ビット遅延部36を通過する側の光信号が、値0で位相変調され、強度bを有する場合には、テーブルの第1行第2列を参照することにより、合波後の光信号の強度は(a+b)であることが分かる。同様にして、1ビット遅延部36を通過しない側の光信号が、値0で位相変調され、強度aを有し、1ビット遅延部36を通過する側の光信号が、値πで位相変調され、強度bを有する場合には、テーブルの第1行第4列を参照することにより、合波後の光信号の強度は(a−b)であることが分かる。
【0041】
このようにして、位相/強度変換部32は、光分岐部31で分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する。第1の光電気変換部33は、フォトダイオード37を用いて、位相/強度変換部32から出力された光信号を受信し、受信した光信号の強度が所定のしきい値より大きい場合には1を、それ以外の場合には0を出力する。強度変調部14から出力される光信号の消光比や、光分岐部31における分岐比などを考慮して好適に定めたしきい値を用いることにより、第1の光電気変換部33において、光送信部10から送信された第1の情報信号D1を正しく求めることができる。
【0042】
図4は、図1に示した光伝送装置において、光信号の位相および強度が変化する様子の一例を示す図である。図4を参照して、図1に示した光伝送装置の動作の具体例を説明する。図4において、横軸は時間、縦軸は光信号の強度を表し、時間T1は第1の情報信号D1の1ビットに対応する時間を、時間T2は第2の情報信号D2の1ビットに対応する時間を表している。なお、縦軸方向の縮尺は、各光信号の最大値が同じ高さになるように調整されている。また、信号波形に施されたハッチングは、光信号の位相が値πだけ変化していること(すなわち、ハッチングされていない部分と比べて、光信号が逆相となっていること)を表している。
【0043】
図4に示す信号波形は、次に示す7つの条件に従って求めたものである。7つの条件とは、1)光伝送部20は無損失である、2)光分岐部31における分岐比は1:1である、3)第1の情報信号D1は第2の情報信号D2と同じタイミングで変化する、4)第2の情報信号D2のビットレートは第1の情報信号D1のビットレートの4倍である、5)NRZ−Iエンコード部12は直前に1を出力している、6)第1の情報信号D1は「1010010…」である、7)第2の情報信号D2はパターン「11000110」の繰り返しである、の各条件である。
【0044】
NRZ−Iエンコード部12が直前に1を出力しており(第5の条件)、かつ、第1の情報信号D1が「1010010…」のように変化する(第6の条件)ので、NRZ−Iエンコード部12から出力されるNRZ−I信号は、「0011100…」のように変化する。位相変調部13はNRZ−I信号に基づく位相変調を行うので、位相変調部13からは、図4(a)に示すように、順に値「00πππ00…」だけ位相が変化した光信号が出力される。
【0045】
強度変調部14は、図4(a)に示す光信号に対して、第2の情報信号D2に基づく強度変調を行う。第2の情報信号D2は「11000110…」のように変化する(第7の条件)ので、強度変調部14からは、図4(b)に示すように位相および強度がそれぞれ2とおりに変化する光信号が出力される。この光信号の強度を、4aおよび4bとする。
【0046】
光伝送部20は無損失であり(第1の条件)、かつ、光分岐部31における分岐比が1:1である(第2の条件)であるので、光分岐部31からは、図4(c)に示すように、図4(b)に示す光信号の1/2の強度および振幅を有する光信号が出力される。光分岐部31で分岐した後の光信号の強度は、2aおよび2bとなる。また、マッハツェンダー干渉計35の内部で光信号は2分岐するので、分岐した後の光信号は、図4(d)に示すように、図4(c)に示す光信号の1/2の強度および振幅を有する光信号、すなわち、図4(b)に示す光信号の1/4の強度および振幅を有する光信号となる。この光信号の強度は、aおよびbとなる。
【0047】
1ビット遅延部36は、2分岐した光信号の一方を、第1の情報信号D1の1ビットに対応する時間T1だけ遅延させる。これにより、1ビット遅延部36からは、図4(e)に示すように、図4(d)に示す光信号を時間T1だけ遅延させた光信号が出力される。
【0048】
マッハツェンダー干渉計35では、図4(d)に示す光信号(遅延させていない光信号)と、図4(e)に示す光信号(遅延させた光信号)とが合波される。図3に示すテーブルを参照して、マッハツェンダー干渉計35で合波された光信号の強度を求めると、図4(f)に示すようになる。すなわち、位相/強度変換部32からは、強度が2a、(a+b)、2b、(a−b)、および、0の5とおりに変化する光信号が出力される。
【0049】
第1の光電気変換部33は、光信号の強度に関するしきい値Tとして、(a−b)より大きく、かつ、2bより小さい値を有している。第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された光信号の強度がしきい値Tより大きい場合には値0を、それ以外の場合には値1を出力する。これにより、第1の光電気変換部33において、光送信部10から送信された第1の情報信号D1を「1010010…」のように正しく求めることができる。
【0050】
以下、強度変調部14から出力される光信号の消光比と、2つの情報信号の伝送品質との関係について説明する。本実施形態に係る光伝送装置では、強度変調部14から出力される光信号の消光比を好適に設定することにより、第1の情報信号D1と第2の情報信号D2の伝送品質を調整することができる。なお、本実施形態に係る光伝送装置では、強度変調部14から出力される光信号の消光比は、4a/4b=a/bとなる。以下では、図4に示した例と同様に、1)光伝送部20は無損失である、2)光分岐部31における分岐比は1:1である、という2つの条件が成立すると仮定する。
【0051】
光分岐部31で2分岐した光信号の一方は、位相/強度変換部32と第1の光電気変換部33とによって、第1の情報信号D1に変換される。上記2つの条件が成立する場合、第1の光電気変換部33に入力される光信号の強度は、2a、(a+b)、2b、(a−b)および0の5とおりの値を取る(図3および図4(f)を参照)。第1の光電気変換部33は、第1の情報信号D1を正しく求めるために、光信号の強度が2a、(a+b)または2bであるときは値1を、光信号の強度が(a−b)または0であるときは値0を出力する必要する必要がある。よって、第1の光電気変換部33は、値1を出力するための光信号の強度の最小値2bと、値0を出力するための光信号の強度の最大値(a−b)とを区別して、各強度に応じた電気信号を出力する必要がある。したがって、光受信部30において第1の情報信号D1を正しく求めるためには、第1の光電気変換部33が2つの強度の差S1=2b−(a−b)=3b−aを区別できるだけの分解能を有する必要がある。なお、強度の差S1は、第1の光電気変換部33に入力される光信号に含まれている、第1の情報信号D1の振幅の最小値でもある。
【0052】
一方、光分岐部31で2分岐した光信号の他方は、第2の光電気変換部34によって第2の情報信号D2に変換される。上記2つの条件が成立する場合、光分岐部31で分岐した光信号の強度は、2aおよび2bの2とおりの値を取る(図4(c)を参照)。第2の光電気変換部34は、第2の情報信号D2を正しく求めるために、強度2aを有する光信号と強度2bを有する光信号とを区別して、各強度に応じた電気信号を出力する必要がある。したがって、光受信部30において第2の情報信号D2を正しく求めるためには、第2の光電気変換部34が2つの強度の差S2=2a−2bを区別できるだけの分解能を有する必要がある。なお、強度の差S2は、第2の光電気変換部34に入力される光信号に含まれている、第2の情報信号D2の振幅でもある。
【0053】
これらのことから、2つの強度の差S1とS2とが一致するときには、第1の情報信号D1の振幅の最小値と第2の情報信号D2の振幅とが一致することになる。したがって、2つの強度の差S1とS2とを一致させることにより、第1の光電気変換部33で求めた第1の情報信号D1の伝送品質と、第2の光電気変換部34で求めた第2の情報信号D2の伝送品質を一致させることができる。2つの強度の差S1とS2とが一致するのは、3b−a=2a−2bより、消光比a/b=5/3、すなわち、強度変調部14から出力される光信号の消光比が2.2dBであるときである。よって、強度変調部14から出力される光信号の消光比a/bを2.2dB(5/3)とすることにより、第1の情報信号D1の最小振幅と第2の情報信号D2の振幅を一致させ、第1の情報信号D1の伝送品質と第2の情報信号D2の伝送品質を略一致させることができる。
【0054】
また、第1の情報信号D1と比べて第2の情報信号D2の伝送品質を高くするためには、強度変調部14における消光比a/bを2.2dB(5/3)より大きくすればよい。逆に、第2の情報信号D2と比べて第1の情報信号D1の伝送品質を高くするためには、強度変調部14における消光比a/bを2.2dB(5/3)より小さくすればよい。例えば、第1の情報信号D1に比べて第2の情報信号D2の伝送品質を3dB(2倍)高くするためには、強度の差S2が強度の差S1の2倍となるようにすればよい。具体的には、2×(3b−a)=2a−2bより、消光比a/b=2、すなわち、強度変調部14から出力される光信号の消光比を3dB(2)とすればよい。
【0055】
以上に示すように、本実施形態に係る光伝送装置によれば、光送信部は、光源から出力された連続光に対して第1の情報信号に基づく位相変調を行い、位相変調された光信号に対して第2の情報信号に基づく強度変調を行う。光受信部は、受信した光信号を2分岐させ、その一方を位相/強度変換および光電気変換により第1の情報信号に変換し、他方を光電気変換により第2の情報信号に変換する。これにより、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。また、強度変調部から出力される光信号の消光比を所定値に設定することにより、第1および第2の情報信号の伝送品質を調整することができる。
【0056】
なお、本実施形態では、光送信部では、光源から出力された連続光に対して第1の情報信号に基づく位相変調を行い、その後に、位相変調された光信号に対して第2の情報信号に基づく強度変調を行うこととした。これに代えて、図5に示すように、光送信部40は、光源から出力された連続光に対して第2の情報信号に基づく強度変調を行い、その後に、強度変調された光信号に対して第1の情報信号に基づく位相変調を行うこととしてもよい。このような本実施形態の変形例に係る光伝送装置によっても、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができる。
【0057】
また、第1の情報信号D1の信号形式と、第2の情報信号D2の信号形式とは同じであっても、異なっていてもよい。2つの情報信号の信号形式が異なる場合として、1)情報信号の一方がデータ信号で、他方が映像信号である場合、2)情報信号の一方がデジタル信号で、他方がアナログ信号である場合、3)情報信号の一方が連続信号で、他方がバースト信号である場合、4)第1および第2の情報信号の変調速度(ビットレート)が異なる場合などがある。このように2つの情報信号の信号形式が異なる場合でも、本実施形態に係る光伝送装置によれば、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができ、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の信号形式により定まる目標伝送品質を満たすことができる。例えば、第1の情報信号D1が映像信号で、第2の情報信号D2がデータ信号であり、前者の伝送品質よりも後者の伝送品質をより3dB(2倍)高くする必要がある場合には、強度変調部から出力される光信号の消光比を3dB(2)とすればよい。
【0058】
また、第1の情報信号D1の伝送特性と、第2の伝送特性とは同じであっても、異なっていてよい。例えば、光伝送部の特性によっては、第1の情報信号D1の伝送損失と、第2の情報信号D2の伝送損失とが異なる場合がある。このように2つの情報信号の伝送特性が異なる場合でも、本実施形態に係る光伝送装置によれば、単一の光源を用いた簡単な構成で、2つの情報信号を同時に伝送することができ、強度変調部から出力される光信号の消光比を好適に決定することにより、2つの情報信号の伝送特性により定まる目標伝送品質を満たすことができる。
【0059】
また、本実施形態では、位相/強度変換部は1つの光信号を出力し、第1の光電気変換部は、1つのフォトダイオードを用いて、位相/強度変換部から出力された光信号を受信することとした。これに代えて、位相/強度変換部は、変調成分の極性が互いに異なる2つの光信号を出力することとしてもよい。この場合、第1の光電気変換部は、バランス型受光器、または、2つのフォトダイオードを有し、これらのいずれかを用いて、位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信する。これにより、第1の光電気変換部において、2つの光信号に基づき、第1の情報信号を高い精度で求めることができる。
【0060】
あるいは、図6に示すように、第1の光電気変換部33は、位相/強度変換部32から出力された2つの光信号の一方(同相信号)を、第1の情報信号D1に変換し、光受信部が、位相/強度変換部32から出力された2つの光信号の他方(逆相信号)を、第1の情報信号D1に変換する第3の光電気変換部38をさらに含むこととしてもよい。これにより、簡単な構成で、第1の情報信号D1を2とおりの方法で求めることができる。
【0061】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、本実施形態に係る光伝送装置は、光送信部10と、光伝送部20と、多出力光分岐部21と、複数の光受信部30とを備えている。本実施形態の構成要素のうち、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
【0062】
多出力光分岐部21は、光伝送部20と光受信部30との間に設けられる。すなわち、多出力光分岐部21は、光伝送部20から光受信部30に至る経路上に設けられる。多出力光分岐部21は、光伝送部20によって伝送された光信号を複数の光信号に分岐させる。
【0063】
光受信部30は、多出力光分岐部21で分岐した各光信号に対応して、複数設けられる。図7には3つの光受信部30a〜cが示されているが、光受信部30の個数は任意でよい。また、図7には光受信部30aの詳細な構成が示されているが、光受信部30b、30cを始め、各光受信部30は、光受信部30aと同じ構成を有している。各光受信部30は、多出力光分岐部21で複数に分岐した光信号の1つを受信し、受信した光信号に基づき、第1の情報信号D1および第2の情報信号D2を求めて出力する。この際、各光受信部30は、他の光受信部とは独立して動作する。
【0064】
以上に示すように、本実施形態に係る光伝送装置は、多出力光分岐部と複数の光受信部とを備えることを特徴とする。これにより、伝送された光信号は多出力光分岐部で複数に分岐し、分岐した各光信号は複数の光受信部で受信されるので、第1の実施形態の効果に加えて、2つの情報信号の同時伝送を、複数の宛先に対して一斉に行うことができるという効果を奏する。なお、本実施形態に係る光伝送装置は、第1の実施形態に係る光伝送装置に新たな構成要素を追加したものである。したがって、本実施形態についても、第1の実施形態と同様に、各種の変形例を構成できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す光伝送装置の光受信部の一部を詳細に示したブロック図である。
【図3】図2に示すマッハツェンダー干渉計で合波された光信号の強度を示すテーブルである。
【図4】図1に示す光伝送装置において、光信号の位相および強度が変化する様子の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の変形例に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の他の変形例に係る光伝送装置の光受信部の一部を詳細に示したブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、40…光送信部
11…光源
12…NRZ−Iエンコード部
13…位相変調部
14…強度変調部
20…光伝送部
21…多出力光分岐部
30…光受信部
31…光分岐部
32…位相/強度変換部
33…第1の光電気変換部
34…第2の光電気変換部
35…マッハツェンダー干渉計
36…1ビット遅延部
37…フォトダイオード
38…第3の光電気変換部
Claims (21)
- 2つの情報信号を同時に伝送する光伝送装置であって、
光送信部と、光伝送部と、光受信部とを備え、
前記光送信部は、
伝送すべき第1の情報信号をNRZ−I信号に変換するNRZ−Iエンコード部と、
位相変調部と強度変調部とを有し、入力された光に対して、前記NRZ−I信号に基づく位相変調と、伝送すべき第2の情報信号に基づく強度変調とを直列的に行う光変調部とを含み、
前記光伝送部は、前記光変調部で変調された光信号を伝送し、
前記光受信部は、
前記光伝送部によって伝送された光信号を2分岐させる光分岐部と、
前記光分岐部で分岐した光信号の一方に基づき、当該光信号の位相変化に応じた強度を有する光信号を出力する位相/強度変換部と、
前記位相/強度変換部から出力された光信号を、前記第1の情報信号に変換する第1の光電気変換部と、
前記光分岐部で分岐した光信号の他方を、前記第2の情報信号に変換する第2の光電気変換部とを含む、光伝送装置。 - 前記位相変調部は、入力された光に対して、前記NRZ−I信号に基づく位相変調を行い、
前記強度変調部は、前記位相変調部で位相変調された光信号に対して、前記第2の情報信号に基づく強度変調を行うことを特徴とする、請求項1に記載の光伝送装置。 - 前記強度変調部は、入力された光に対して、前記第2の情報信号に基づく強度変調を行い、
前記位相変調部は、前記強度変調部で強度変調された光信号に対して、前記NRZ−I信号に基づく位相変調を行うことを特徴とする、請求項1に記載の光伝送装置。 - 前記第1の情報信号の信号形式と、前記第2の情報信号の信号形式とが異なることを特徴とする、請求項1に記載の光伝送装置。
- 前記強度変調部は、前記第1および第2の情報信号の信号形式により定まる目標伝送品質に応じた消光比を有する光信号を出力することを特徴とする、請求項4に記載の光伝送装置。
- 前記第1および第2の情報信号の一方がデータ信号で、他方が映像信号であることを特徴とする、請求項5に記載の光伝送装置。
- 前記第1および第2の情報信号の一方がデジタル信号で、他方がアナログ信号であることを特徴とする、請求項5に記載の光伝送装置。
- 前記第1および第2の情報信号の一方が連続信号で、他方がバースト信号であることを特徴とする、請求項5に記載の光伝送装置。
- 前記第1の情報信号の変調速度と、前記第2の情報信号の変調速度とが異なることを特徴とする、請求項5に記載の光伝送装置。
- 前記第1の情報信号の伝送特性と、前記第2の情報信号の伝送特性とが異なることを特徴とする、請求項1に記載の光伝送装置。
- 前記強度変調部は、前記第1および第2の情報信号の伝送特性により定まる目標伝送品質に応じた消光比を有する光信号を出力することを特徴とする、請求項10に記載の光伝送装置。
- 前記強度変調部は、前記第1の情報信号の伝送品質と前記第2の情報信号の伝送品質とが等しくなるように、所定値に略一致した消光比を有する光信号を出力することを特徴とする、請求項5または11に記載の光伝送装置。
- 前記強度変調部は、前記第1の情報信号の伝送品質に比べて前記第2の情報信号の伝送品質が高くなるように、所定値より大きい消光比を有する光信号を出力することを特徴とする、請求項5または11に記載の光伝送装置。
- 前記強度変調部は、前記第2の情報信号の伝送品質に比べて前記第1の情報信号の伝送品質が高くなるように、所定値より小さい消光比を有する光信号を出力することを特徴とする、請求項5または11に記載の光伝送装置。
- 前記強度変調部における消光比の所定値は、2.2dB(5/3)であることを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の光伝送装置。
- 前記位相/強度変換部は、マッハツェンダー干渉計により構成されることを特徴とする、請求項1に記載の光伝送装置。
- 前記位相/強度変換部は、変調成分の極性が互いに異なる2つの光信号を出力することを特徴とする、請求項16に記載の光伝送装置。
- 前記第1の光電気変換部は、バランス型受光器を有し、前記バランス型受光器を用いて、前記位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信することを特徴とする、請求項17に記載の光伝送装置。
- 前記第1の光電気変換部は、2つのフォトダイオードを有し、前記2つのフォトダイオードを用いて、前記位相/強度変換部から出力された2つの光信号を差動受信することを特徴とする、請求項17に記載の光伝送装置。
- 前記第1の光強度変換部は、前記位相/強度変換部から出力された2つの光信号の一方を、前記第1の情報信号に変換し、
前記光受信部は、前記位相/強度変換部から出力された2つの光信号の他方を、前記第1の情報信号に変換する第3の光電気変換部をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の光伝送装置。 - 前記光伝送部と前記光受信部との間に、前記光伝送部によって伝送された光信号を複数の光信号に分岐させる多出力光分岐部をさらに備え、
前記多出力光分岐部で分岐した各光信号に対応して、前記光受信部を複数備えることを特徴とする、請求項1に記載の光伝送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002243812A JP2004088238A (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | 光伝送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004088238A true JP2004088238A (ja) | 2004-03-18 |
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ID=32052482
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004088238A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8879917B2 (en) | 2012-03-19 | 2014-11-04 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Transmission system and transmitter |
JP2015213223A (ja) * | 2014-05-02 | 2015-11-26 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 | 物理レイヤ暗号化装置及び方法 |
JP2018195925A (ja) * | 2017-05-15 | 2018-12-06 | 日本電信電話株式会社 | 光送信器、および光通信システム |
WO2023218532A1 (ja) * | 2022-05-10 | 2023-11-16 | 日本電信電話株式会社 | 光送信装置、光通信システム及び光送信方法 |
-
2002
- 2002-08-23 JP JP2002243812A patent/JP2004088238A/ja active Pending
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