JP2004087966A - 抵抗膜付き誘電体基板、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波回路として形成され、厚さや形状のばらつきが小さく、得られる抵抗値の精度が良好な抵抗膜付き誘電体基板、及びその製造方法を得ることを目的とする。
【解決手段】誘電体基板1上には銅箔線路2を形成しており、この銅箔線路2にはスリット部がある。このスリット部に高周波回路上の抵抗要素となる膜を形成する。まず、誘電体基板1及び銅箔線路2上に導電性樹脂コート膜3を形成する。次に紫外線ランプ5からの紫外線6をマスク4を介して導電性樹脂コート膜3に露光する。露光後、現像することによって抵抗膜を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】誘電体基板1上には銅箔線路2を形成しており、この銅箔線路2にはスリット部がある。このスリット部に高周波回路上の抵抗要素となる膜を形成する。まず、誘電体基板1及び銅箔線路2上に導電性樹脂コート膜3を形成する。次に紫外線ランプ5からの紫外線6をマスク4を介して導電性樹脂コート膜3に露光する。露光後、現像することによって抵抗膜を得る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気回路に用いられる抵抗膜付き誘電体基板、特にアンテナ装置等の高周波回路に適した抵抗膜付き誘電体基板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の素子アンテナで構成されるアレーアンテナは、各素子アンテナの位相を移相器によって変化させることによって、送信ビーム又は受信ビームの方向を任意の方向に向けるビーム方向制御が可能である(例えば、新井宏之著、新アンテナ工学、総合電子出版社刊行、80頁)。このビーム方向制御機能により、アレーアンテナは移動体衛星通信やレーダー等の電波応用の分野において利用され、近年盛んに研究開発が行われるに至っている。このアレーアンテナに適する高周波回路では、とくに給電回路や分配器等に用いられる抵抗膜付きの誘電体基板の構成とその製造方法とが重要な技術要素となっている。
【0003】
即ち、アレーアンテナは素子アンテナ間の距離が広くなるとグレーティングローブが現れるため、素子間隔を狭くする必要があるが、隣り合う素子アンテナにはそれぞれ高周波エネルギーが給電されるので、素子アンテナ間相互で十分にアイソレーションをとるようにしなければならない。このことに適した省スペース型の高周波分配回路の設計例として、例えば誘電体基板上に構成したウィルキンソン分配器(小西良弘著、マイクロ波回路の基礎と応用、総合電子出版社刊行、209頁)が挙げられる。原理的には銅膜の分波器の出力ポート間に印刷抵抗(吸収抵抗)を設け、素子間のアイソレーションをとる方法である。
【0004】
このように誘電体基板上に設けるウィルキンソン分配器では、アイソレーションをとるために抵抗素子を必要とするが、従来、そのような抵抗素子としてはスクリーン印刷技術を適用して形成した印刷抵抗、即ち「抵抗膜」が用いられていた。このような誘電体基板上に設けた回路に印刷抵抗を形成することは公知となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のスクリーン印刷技術を用いて所定個所に抵抗膜を形成する方法では、スクリーン印刷版の伸縮によって位置精度が悪くなるという問題点があった。またインクの代わりにカーボン粉末(カーボンブラック)を分散させた液状の樹脂を用いて印刷し、これを仮乾燥させた後に熱硬化させる方法で膜形成するため、厚さや形状が乾燥条件や硬化条件で変化し、一定になりにくいという問題点もあった。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ウィルソン分配器などの高周波回路として形成され、厚さや形状のばらつきが小さく、得られる抵抗値の精度が良好な抵抗膜付き誘電体基板、及びその製造方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、誘電体基板と、この誘電体基板上に設けられ、スリット部を有する銅箔線路と、この銅箔線路のスリット部に設けられ、感光性を有する導電性樹脂の抵抗膜とを備えたたものである。
【0008】
請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、銅箔線路を有する誘電体基板上に感光性を有する導電性樹脂膜を転写して形成する転写工程と、この転写工程により形成した導電性樹脂膜をマスクして露光する露光工程と、上記導電性樹脂膜から上記銅箔線路上の抵抗膜を現像する現像工程とを備えたものである。
【0009】
請求項3の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板において、上記感光性を有する導電性樹脂は、カーボン粉末と感光性樹脂との混合物であるものである。
【0010】
請求項4の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法において、上記感光性を有する導電性樹脂は、カーボン粉末と感光性樹脂との混合物であるものである。
【0011】
請求項5の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板において、上記感光性を有する導電性樹脂は、π―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0012】
請求項6の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法において、上記感光性を有する導電性樹脂は、π―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0013】
請求項7の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板において、上記感光性を有する導電性樹脂は、感光性を有するπ―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0014】
請求項8の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法において、上記感光性を有する導電性樹脂は、感光性を有するπ―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板を図1から図5により説明する。図1は実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法を示す模式図であり、図2は実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の構成図、図3は実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板に導電性樹脂コート膜を形成する方法を示す模式図である。図4は実施の形態1に係る誘電体基板上に段差がある場合の導電性樹脂コート膜の断面図、図5は従来のスクリーン印刷後の乾燥工程後に熱硬化させた印刷抵抗膜の断面図である。図1において、1は誘電体基板、2は誘電体基板1上に設けた銅箔線路であり、銅箔線路2にはスリットがある。3は感光性を有する導電性樹脂コート膜であり、4はマスク、5は紫外線ランプ、6は紫外線ランプ5からの紫外線である。また図2において、7は銅箔線路2上に形成された抵抗膜である。
【0016】
図1により本実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法について説明する。誘電体基板1上には銅箔線路2を形成しており、この銅箔線路2にはスリット部がある。このスリット部に高周波回路上の抵抗要素となる膜を形成する。まず、誘電体基板1及び銅箔線路2上に導電性樹脂コート膜3を形成する。この導電性樹脂コート膜3を形成する方法については後述する。次に紫外線ランプ5からの紫外線6をマスク4を介して導電性樹脂コート膜3に露光する。露光後、現像することによって図2に示す抵抗膜7を得る。この抵抗膜7はスリット部において銅箔線路2の両側に一部重なるように形成され、その膜材料の体積抵抗値、スリット部の長さと幅、及び厚さに応じてスリット部に所望の回路抵抗を与えるものである。
【0017】
次に図3により導電性樹脂コート膜3を誘電体基板1及び銅箔線路2上に形成する方法について説明する。図3において、8は感光性を有する導電性樹脂であり、9は導電性樹脂を塗布したベースフィルムである。また、10はローラーであり、11はベースフィルムを剥離するための剥離用回転棒である。図3において、図1と同一の符号を付した部分は、図1のそれらの部分と同一又は相当する部分を示す。
【0018】
上記のように、ベースフィルム9には導電性樹脂8が塗布されている。このベースフィルム9をローラー10によって、誘電体基板1及び銅箔線路2に押し付けることにより、導電性樹脂8を誘電体基板1及び銅箔線路2に転写する。このとき、送り機構によって、ローラ10から見て誘電体基板1及び銅箔線路2、並びにベースフィルム9は図3に示す矢印方向に搬送されていく。この転写工程の後、剥離用回転棒11の個所において、ベースフィルム9を図示のように上方へ引き剥がす。これらの方法によって、誘電体基板1及び銅箔線路2上に導電性樹脂コート膜3を形成する。一般的には、本工程にはロールコータを用いると良い。
【0019】
上記の導電性樹脂コート膜3の形成方法によれば、ベースフィルム9に予め所定の膜厚で塗布した導電性樹脂8を、誘電体基板1及び銅箔線路2に転写するので、極めて均一な膜厚の導電性樹脂コート膜を得ることができる。また、ローラーで押圧力を加えて転写するので、誘電体基板1上の凹凸や銅箔線路2によって生じる段差があっても、膜厚変化の小さい導電性樹脂コート膜を形成することができる。また、予め十分に乾燥させて固体化しておけば、誘電体基板1に転写した後に変形したり、導電性が容易に変化するということがない。図4には、誘電体基板1上に段差がある場合の導電性樹脂コート膜の断面を示す。具体的には誘電体基板1上にスリット部を有する銅箔線路2がある場合に相当する。図4に示すように、領域12と領域13では、それぞれ概ね一定厚さの抵抗膜を形成することができる。これに対して、従来のスクリーン印刷によって形成した抵抗膜に関し、インクである導電性樹脂の量は、その塗布工程において塗布場所によって変動しやすく、またそのインク材と、基板及び線路との表面における親和性によって抵抗膜の厚さが変化するものでもあった。またスクリーン印刷の場合には、印刷後の乾燥工程の条件によって、抵抗膜の形状が変化しやすいものであった。図5は、スクリーン印刷後の乾燥工程後に熱硬化させた印刷抵抗膜14の断面を示すが、スリット間部分12の領域では膜厚が変動し、銅箔線路2に印刷抵抗膜14が乗り上げる糊しろ部分13の領域では印刷抵抗膜が広がったり、薄くなったりしやすかった。
【0020】
また、位置ずれに関しても、本発明の場合には、マスクを介して紫外線露光を行うため、極めて正確に位置決めすることができ、スクリーン印刷のようにスクリーン版の伸縮でずれるようなことがない。したがって、大面積の基板や集積度の高い電気回路に適用してもどの部分においても一定した性能の抵抗膜を形成することができる。以上のことから、一般的にスクリーン印刷による抵抗膜の抵抗値は所望値±20%であるのに対して、本発明の構成による抵抗膜の抵抗値は所望値±10%程度に改善される。
【0021】
なお、本実施の形態では、転写に用いるフィルムをベースフィルムと感光性を有する導電性樹脂の2層構造としたが、この両層の間にクッション層を設けたり、抵抗膜の保護層を設けることによって、さらに抵抗膜の性能を向上させることができる。即ち、クッション層によってローラーを用いた転写の際にローラーの圧力を増すことができ、一定厚の導電性樹脂層の形成に寄与する。また、保護層は、転写後も導電性樹脂層の上に残留し、抵抗膜の耐環境性を高めて安定した抵抗値を保つことに寄与する。さらにまた、導電性樹脂層をベースフィルムと他の機能性層(保護層や密着力向上のための界面活性層)とのサンドイッチ構造にしてもよい。保護層はフィルムの保存性を高め、転写の直前に剥離すればよい。適切に界面活性層の材料を選択すれば、誘電体基板や銅箔線路の材質によらず、抵抗膜の密着性を高めることができる。
【0022】
本実施の形態に係る抵抗膜付き誘電体基板を用いてKu帯のウィルキンソン分配器を試作したところ、従来のスクリーン印刷抵抗を用いる場合よりも位置精度が高いため、寸法マージンを抑えた小型化設計が可能であり、かつ分配出力のばらつきを小さくすることができた。本発明の抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は位置精度が良いので、例えば図4に示す糊しろ部分13を小さく設計しても、所望の抵抗値に対するずれが小さいことがわかった。また、試作した分配器の分配出力のばらつきは、0.5dB以下の良好な結果となった。また、ここで試作した分配器によりアレーアンテナの各素子に給電し、アレーアンテナの放射パターンを実測したところ、従来のスクリーン印刷抵抗を用いた分配器による場合と比較して、理論的なシミュレーションにより計算した放射パターンと良く一致した。
【0023】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る抵抗膜付き誘電体基板及びその製造方法は、上記の感光性を有する導電性樹脂コートフィルムとして、カーボン粉末と感光性樹脂の混合物を用いるものである。
【0024】
実施の形態2においては、感光性の樹脂コートフィルムを露光・現像後に抵抗膜として用いるため、カーボン粉末を感光性樹脂に分散させて適度の導電性(10〜10−11S/cm)を付与するとともに、感光性を失わせないようにした。とくに、抵抗値の低い抵抗膜を形成する場合には、紫外線に対する重合開始剤の濃度を高くし、露光時間を長めにとるようにする。このように光量を増す代わりに光増感剤を含有させるようにしてもよい。なお、カーボン粉末を粒子が細かいものほど感光性樹脂中での分散性が向上する。
【0025】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る抵抗膜付き誘電体基板及びその製造方法においては、上記感光性を有する導電性樹脂として、少なくとも1種類以上のπ―共役型導電性高分子を含有する感光性樹脂を用いるものである。
【0026】
ここで用いるπ―共役型導電性高分子は導電性を有するものであればよく、例えば、ポリアセチレン類、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリフェノール類、ポリチエニレンビニレン類、ポリアニリン類及びこれらの共重合体等の直鎖状π―共役型導電性高分子を用いる。また、フタロシアニン類(銅フタロシアニン等)やポルフィリン類、ポリアセン類等の多環芳香族化合物やこれらの重合体などを用いても良い。更にはTTF−TCNQのような電荷移動錯体からなる導電性化合物を用いることもできるが、安定性の面で問題がある。
【0027】
いずれの化合物の場合にも、黒色のカーボン粉末に比べて着色が少ないので、多量に感光性樹脂に混ぜても感光性を保つことができる。しかし、カーボン粉末よりも導電性が低いため、そのままの状態では低抵抗化することは難しい。そこで、感光性樹脂と混合する前にヨウ素蒸気などの酸化性ガスに晒したり、電気化学的に塩素酸イオン等のマイナスイオンをドーピングすることによって、低抵抗化が可能となる。また、抵抗膜を形成した後でもドーピング処理によってある程度低抵抗値を変えることもできる。しかし、感光性樹脂が導電性高分子を取り囲んでいるので、ドーピング処理の効果はあまり期待できない。また、このようなドーピング処理によって導電性高分子の導電性が安定する。
【0028】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る抵抗膜付き誘電体基板及びその製造方法は、上記の感光性を有する導電性樹脂として、少なくとも1種類以上のπ―共役型導電性高分子であって、感光性を有する樹脂を用いるものである。
【0029】
この場合、感光性を有していれば、いずれのπ―共役型導電性高分子を用いても良い。例えば、ポリアセチレン類、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリフェノール類、ポリチエニレンビニレン類、ポリアニリン類及びこれらの共重合体等の直鎖状π―共役型導電性高分子を用いる。感光性は必ずしも光反応性モノマーの光重合反応に基づく感光性だけでなく、可溶性側鎖を光反応によって切り離して不溶化するような性質による感光性であっても良く、この場合はポリアルキルチオフェンやポリチエニレンビニレン前駆体のような可溶性導電性高分子を用いることもできる。
【0030】
また、ドーピング処理を施すことによって、π―共役型高分子の導電性を絶縁体領域から金属領域まで制御することができるため、感光性を有する導電性高分子で抵抗膜を形成する場合、予めドーピング処理を行ってから誘電体基板上にコートするのが一般的であるが、露光処理及び現像処理を行って抵抗膜を形成した後に、ドーピング処理を行って所望の抵抗値に調整することも可能である。即ち、抵抗膜形成後の抵抗膜の位置及び形状精度に合わせて、ドーピング位置や量を調整し、抵抗膜の抵抗値を調整するものである。なお、π―共役型高分子の種類によっては、ドーピング処理により着色するため、膜形成後にドーピング処理を行う方がよい場合がある。また、ドーピングの方法を工夫すると、同一基板上において、領域によって異なる抵抗値を有する抵抗膜を形成することができる。これを利用して局所的な抵抗値の再調整も可能である。
【0031】
【発明の効果】
この発明の請求項1乃至請求項8に係る発明によれば、感光性を有する導電性樹脂を転写し、露光及び現像することによって、誘電体基板上に抵抗膜を形成するので、抵抗膜を位置及び寸法精度良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法を示す模式図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板上に導電性樹脂コート膜を形成する方法を示す模式図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る誘電体基板上に段差がある場合の導電性樹脂コート膜の断面図である。
【図5】従来のスクリーン印刷後の乾燥工程後に熱硬化させた印刷抵抗膜の断面図である。
【符号の説明】
1 誘電体基板
2 銅箔線路
7 抵抗膜
8 導電性樹脂膜
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気回路に用いられる抵抗膜付き誘電体基板、特にアンテナ装置等の高周波回路に適した抵抗膜付き誘電体基板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の素子アンテナで構成されるアレーアンテナは、各素子アンテナの位相を移相器によって変化させることによって、送信ビーム又は受信ビームの方向を任意の方向に向けるビーム方向制御が可能である(例えば、新井宏之著、新アンテナ工学、総合電子出版社刊行、80頁)。このビーム方向制御機能により、アレーアンテナは移動体衛星通信やレーダー等の電波応用の分野において利用され、近年盛んに研究開発が行われるに至っている。このアレーアンテナに適する高周波回路では、とくに給電回路や分配器等に用いられる抵抗膜付きの誘電体基板の構成とその製造方法とが重要な技術要素となっている。
【0003】
即ち、アレーアンテナは素子アンテナ間の距離が広くなるとグレーティングローブが現れるため、素子間隔を狭くする必要があるが、隣り合う素子アンテナにはそれぞれ高周波エネルギーが給電されるので、素子アンテナ間相互で十分にアイソレーションをとるようにしなければならない。このことに適した省スペース型の高周波分配回路の設計例として、例えば誘電体基板上に構成したウィルキンソン分配器(小西良弘著、マイクロ波回路の基礎と応用、総合電子出版社刊行、209頁)が挙げられる。原理的には銅膜の分波器の出力ポート間に印刷抵抗(吸収抵抗)を設け、素子間のアイソレーションをとる方法である。
【0004】
このように誘電体基板上に設けるウィルキンソン分配器では、アイソレーションをとるために抵抗素子を必要とするが、従来、そのような抵抗素子としてはスクリーン印刷技術を適用して形成した印刷抵抗、即ち「抵抗膜」が用いられていた。このような誘電体基板上に設けた回路に印刷抵抗を形成することは公知となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のスクリーン印刷技術を用いて所定個所に抵抗膜を形成する方法では、スクリーン印刷版の伸縮によって位置精度が悪くなるという問題点があった。またインクの代わりにカーボン粉末(カーボンブラック)を分散させた液状の樹脂を用いて印刷し、これを仮乾燥させた後に熱硬化させる方法で膜形成するため、厚さや形状が乾燥条件や硬化条件で変化し、一定になりにくいという問題点もあった。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ウィルソン分配器などの高周波回路として形成され、厚さや形状のばらつきが小さく、得られる抵抗値の精度が良好な抵抗膜付き誘電体基板、及びその製造方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、誘電体基板と、この誘電体基板上に設けられ、スリット部を有する銅箔線路と、この銅箔線路のスリット部に設けられ、感光性を有する導電性樹脂の抵抗膜とを備えたたものである。
【0008】
請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、銅箔線路を有する誘電体基板上に感光性を有する導電性樹脂膜を転写して形成する転写工程と、この転写工程により形成した導電性樹脂膜をマスクして露光する露光工程と、上記導電性樹脂膜から上記銅箔線路上の抵抗膜を現像する現像工程とを備えたものである。
【0009】
請求項3の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板において、上記感光性を有する導電性樹脂は、カーボン粉末と感光性樹脂との混合物であるものである。
【0010】
請求項4の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法において、上記感光性を有する導電性樹脂は、カーボン粉末と感光性樹脂との混合物であるものである。
【0011】
請求項5の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板において、上記感光性を有する導電性樹脂は、π―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0012】
請求項6の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法において、上記感光性を有する導電性樹脂は、π―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0013】
請求項7の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板は、請求項1の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板において、上記感光性を有する導電性樹脂は、感光性を有するπ―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0014】
請求項8の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は、請求項2の発明に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法において、上記感光性を有する導電性樹脂は、感光性を有するπ―共役型導電性高分子を含有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板を図1から図5により説明する。図1は実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法を示す模式図であり、図2は実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の構成図、図3は実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板に導電性樹脂コート膜を形成する方法を示す模式図である。図4は実施の形態1に係る誘電体基板上に段差がある場合の導電性樹脂コート膜の断面図、図5は従来のスクリーン印刷後の乾燥工程後に熱硬化させた印刷抵抗膜の断面図である。図1において、1は誘電体基板、2は誘電体基板1上に設けた銅箔線路であり、銅箔線路2にはスリットがある。3は感光性を有する導電性樹脂コート膜であり、4はマスク、5は紫外線ランプ、6は紫外線ランプ5からの紫外線である。また図2において、7は銅箔線路2上に形成された抵抗膜である。
【0016】
図1により本実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法について説明する。誘電体基板1上には銅箔線路2を形成しており、この銅箔線路2にはスリット部がある。このスリット部に高周波回路上の抵抗要素となる膜を形成する。まず、誘電体基板1及び銅箔線路2上に導電性樹脂コート膜3を形成する。この導電性樹脂コート膜3を形成する方法については後述する。次に紫外線ランプ5からの紫外線6をマスク4を介して導電性樹脂コート膜3に露光する。露光後、現像することによって図2に示す抵抗膜7を得る。この抵抗膜7はスリット部において銅箔線路2の両側に一部重なるように形成され、その膜材料の体積抵抗値、スリット部の長さと幅、及び厚さに応じてスリット部に所望の回路抵抗を与えるものである。
【0017】
次に図3により導電性樹脂コート膜3を誘電体基板1及び銅箔線路2上に形成する方法について説明する。図3において、8は感光性を有する導電性樹脂であり、9は導電性樹脂を塗布したベースフィルムである。また、10はローラーであり、11はベースフィルムを剥離するための剥離用回転棒である。図3において、図1と同一の符号を付した部分は、図1のそれらの部分と同一又は相当する部分を示す。
【0018】
上記のように、ベースフィルム9には導電性樹脂8が塗布されている。このベースフィルム9をローラー10によって、誘電体基板1及び銅箔線路2に押し付けることにより、導電性樹脂8を誘電体基板1及び銅箔線路2に転写する。このとき、送り機構によって、ローラ10から見て誘電体基板1及び銅箔線路2、並びにベースフィルム9は図3に示す矢印方向に搬送されていく。この転写工程の後、剥離用回転棒11の個所において、ベースフィルム9を図示のように上方へ引き剥がす。これらの方法によって、誘電体基板1及び銅箔線路2上に導電性樹脂コート膜3を形成する。一般的には、本工程にはロールコータを用いると良い。
【0019】
上記の導電性樹脂コート膜3の形成方法によれば、ベースフィルム9に予め所定の膜厚で塗布した導電性樹脂8を、誘電体基板1及び銅箔線路2に転写するので、極めて均一な膜厚の導電性樹脂コート膜を得ることができる。また、ローラーで押圧力を加えて転写するので、誘電体基板1上の凹凸や銅箔線路2によって生じる段差があっても、膜厚変化の小さい導電性樹脂コート膜を形成することができる。また、予め十分に乾燥させて固体化しておけば、誘電体基板1に転写した後に変形したり、導電性が容易に変化するということがない。図4には、誘電体基板1上に段差がある場合の導電性樹脂コート膜の断面を示す。具体的には誘電体基板1上にスリット部を有する銅箔線路2がある場合に相当する。図4に示すように、領域12と領域13では、それぞれ概ね一定厚さの抵抗膜を形成することができる。これに対して、従来のスクリーン印刷によって形成した抵抗膜に関し、インクである導電性樹脂の量は、その塗布工程において塗布場所によって変動しやすく、またそのインク材と、基板及び線路との表面における親和性によって抵抗膜の厚さが変化するものでもあった。またスクリーン印刷の場合には、印刷後の乾燥工程の条件によって、抵抗膜の形状が変化しやすいものであった。図5は、スクリーン印刷後の乾燥工程後に熱硬化させた印刷抵抗膜14の断面を示すが、スリット間部分12の領域では膜厚が変動し、銅箔線路2に印刷抵抗膜14が乗り上げる糊しろ部分13の領域では印刷抵抗膜が広がったり、薄くなったりしやすかった。
【0020】
また、位置ずれに関しても、本発明の場合には、マスクを介して紫外線露光を行うため、極めて正確に位置決めすることができ、スクリーン印刷のようにスクリーン版の伸縮でずれるようなことがない。したがって、大面積の基板や集積度の高い電気回路に適用してもどの部分においても一定した性能の抵抗膜を形成することができる。以上のことから、一般的にスクリーン印刷による抵抗膜の抵抗値は所望値±20%であるのに対して、本発明の構成による抵抗膜の抵抗値は所望値±10%程度に改善される。
【0021】
なお、本実施の形態では、転写に用いるフィルムをベースフィルムと感光性を有する導電性樹脂の2層構造としたが、この両層の間にクッション層を設けたり、抵抗膜の保護層を設けることによって、さらに抵抗膜の性能を向上させることができる。即ち、クッション層によってローラーを用いた転写の際にローラーの圧力を増すことができ、一定厚の導電性樹脂層の形成に寄与する。また、保護層は、転写後も導電性樹脂層の上に残留し、抵抗膜の耐環境性を高めて安定した抵抗値を保つことに寄与する。さらにまた、導電性樹脂層をベースフィルムと他の機能性層(保護層や密着力向上のための界面活性層)とのサンドイッチ構造にしてもよい。保護層はフィルムの保存性を高め、転写の直前に剥離すればよい。適切に界面活性層の材料を選択すれば、誘電体基板や銅箔線路の材質によらず、抵抗膜の密着性を高めることができる。
【0022】
本実施の形態に係る抵抗膜付き誘電体基板を用いてKu帯のウィルキンソン分配器を試作したところ、従来のスクリーン印刷抵抗を用いる場合よりも位置精度が高いため、寸法マージンを抑えた小型化設計が可能であり、かつ分配出力のばらつきを小さくすることができた。本発明の抵抗膜付き誘電体基板の製造方法は位置精度が良いので、例えば図4に示す糊しろ部分13を小さく設計しても、所望の抵抗値に対するずれが小さいことがわかった。また、試作した分配器の分配出力のばらつきは、0.5dB以下の良好な結果となった。また、ここで試作した分配器によりアレーアンテナの各素子に給電し、アレーアンテナの放射パターンを実測したところ、従来のスクリーン印刷抵抗を用いた分配器による場合と比較して、理論的なシミュレーションにより計算した放射パターンと良く一致した。
【0023】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る抵抗膜付き誘電体基板及びその製造方法は、上記の感光性を有する導電性樹脂コートフィルムとして、カーボン粉末と感光性樹脂の混合物を用いるものである。
【0024】
実施の形態2においては、感光性の樹脂コートフィルムを露光・現像後に抵抗膜として用いるため、カーボン粉末を感光性樹脂に分散させて適度の導電性(10〜10−11S/cm)を付与するとともに、感光性を失わせないようにした。とくに、抵抗値の低い抵抗膜を形成する場合には、紫外線に対する重合開始剤の濃度を高くし、露光時間を長めにとるようにする。このように光量を増す代わりに光増感剤を含有させるようにしてもよい。なお、カーボン粉末を粒子が細かいものほど感光性樹脂中での分散性が向上する。
【0025】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る抵抗膜付き誘電体基板及びその製造方法においては、上記感光性を有する導電性樹脂として、少なくとも1種類以上のπ―共役型導電性高分子を含有する感光性樹脂を用いるものである。
【0026】
ここで用いるπ―共役型導電性高分子は導電性を有するものであればよく、例えば、ポリアセチレン類、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリフェノール類、ポリチエニレンビニレン類、ポリアニリン類及びこれらの共重合体等の直鎖状π―共役型導電性高分子を用いる。また、フタロシアニン類(銅フタロシアニン等)やポルフィリン類、ポリアセン類等の多環芳香族化合物やこれらの重合体などを用いても良い。更にはTTF−TCNQのような電荷移動錯体からなる導電性化合物を用いることもできるが、安定性の面で問題がある。
【0027】
いずれの化合物の場合にも、黒色のカーボン粉末に比べて着色が少ないので、多量に感光性樹脂に混ぜても感光性を保つことができる。しかし、カーボン粉末よりも導電性が低いため、そのままの状態では低抵抗化することは難しい。そこで、感光性樹脂と混合する前にヨウ素蒸気などの酸化性ガスに晒したり、電気化学的に塩素酸イオン等のマイナスイオンをドーピングすることによって、低抵抗化が可能となる。また、抵抗膜を形成した後でもドーピング処理によってある程度低抵抗値を変えることもできる。しかし、感光性樹脂が導電性高分子を取り囲んでいるので、ドーピング処理の効果はあまり期待できない。また、このようなドーピング処理によって導電性高分子の導電性が安定する。
【0028】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る抵抗膜付き誘電体基板及びその製造方法は、上記の感光性を有する導電性樹脂として、少なくとも1種類以上のπ―共役型導電性高分子であって、感光性を有する樹脂を用いるものである。
【0029】
この場合、感光性を有していれば、いずれのπ―共役型導電性高分子を用いても良い。例えば、ポリアセチレン類、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリフェノール類、ポリチエニレンビニレン類、ポリアニリン類及びこれらの共重合体等の直鎖状π―共役型導電性高分子を用いる。感光性は必ずしも光反応性モノマーの光重合反応に基づく感光性だけでなく、可溶性側鎖を光反応によって切り離して不溶化するような性質による感光性であっても良く、この場合はポリアルキルチオフェンやポリチエニレンビニレン前駆体のような可溶性導電性高分子を用いることもできる。
【0030】
また、ドーピング処理を施すことによって、π―共役型高分子の導電性を絶縁体領域から金属領域まで制御することができるため、感光性を有する導電性高分子で抵抗膜を形成する場合、予めドーピング処理を行ってから誘電体基板上にコートするのが一般的であるが、露光処理及び現像処理を行って抵抗膜を形成した後に、ドーピング処理を行って所望の抵抗値に調整することも可能である。即ち、抵抗膜形成後の抵抗膜の位置及び形状精度に合わせて、ドーピング位置や量を調整し、抵抗膜の抵抗値を調整するものである。なお、π―共役型高分子の種類によっては、ドーピング処理により着色するため、膜形成後にドーピング処理を行う方がよい場合がある。また、ドーピングの方法を工夫すると、同一基板上において、領域によって異なる抵抗値を有する抵抗膜を形成することができる。これを利用して局所的な抵抗値の再調整も可能である。
【0031】
【発明の効果】
この発明の請求項1乃至請求項8に係る発明によれば、感光性を有する導電性樹脂を転写し、露光及び現像することによって、誘電体基板上に抵抗膜を形成するので、抵抗膜を位置及び寸法精度良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の製造方法を示す模式図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板の構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る抵抗膜付き誘電体基板上に導電性樹脂コート膜を形成する方法を示す模式図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る誘電体基板上に段差がある場合の導電性樹脂コート膜の断面図である。
【図5】従来のスクリーン印刷後の乾燥工程後に熱硬化させた印刷抵抗膜の断面図である。
【符号の説明】
1 誘電体基板
2 銅箔線路
7 抵抗膜
8 導電性樹脂膜
Claims (8)
- 誘電体基板と、この誘電体基板上に設けられ、スリット部を有する銅箔線路と、この銅箔線路のスリット部に設けられ、感光性を有する導電性樹脂の抵抗膜とを備えたことを特徴とする抵抗膜付き誘電体基板。
- 銅箔線路を有する誘電体基板上に感光性を有する導電性樹脂膜を転写して形成する転写工程と、この転写工程により形成した導電性樹脂膜をマスクして露光する露光工程と、上記導電性樹脂膜から上記銅箔線路上の抵抗膜を現像する現像工程とを備えたことを特徴とする抵抗膜付き誘電体基板の製造方法。
- 上記感光性を有する導電性樹脂は、カーボン粉末と感光性樹脂との混合物であることを特徴とする請求項1に記載の抵抗膜付き誘電体基板。
- 上記感光性を有する導電性樹脂は、カーボン粉末と感光性樹脂との混合物であることを特徴とする請求項2に記載の抵抗膜付き誘電体基板の製造方法。
- 上記感光性を有する導電性樹脂は、π―共役型導電性高分子を含有することを特徴とする請求項1に記載の抵抗膜付き誘電体基板。
- 上記感光性を有する導電性樹脂は、π―共役型導電性高分子を含有することを特徴とする請求項2に記載の抵抗膜付き誘電体基板の製造方法。
- 上記感光性を有する導電性樹脂は、感光性を有するπ―共役型導電性高分子を含有することを特徴とする請求項1に記載の抵抗膜付き誘電体基板。
- 上記感光性を有する導電性樹脂は、感光性を有するπ―共役型導電性高分子を含有することを特徴とする請求項2に記載の抵抗膜付き誘電体基板の製造方法。
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