JP2004085273A - 車輪損傷の検出方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より高精度に車輪の損傷を検出できる検出方法及びその装置を提供する。
【解決手段】車輪とレールの接触部から発生する振動を検出する2つの振動加速度計VIBと、車輪の通過を検知する2つの車輪検知器DETとを備え、振動加速度計VIBと車輪検知器DETとを各2個、車輪の進行方向に向かって交互に配置し、2つの振動加速度計に現れる異常ピークの発生時間に基づいて、どの車輪からの異常振動かを判定するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】車輪とレールの接触部から発生する振動を検出する2つの振動加速度計VIBと、車輪の通過を検知する2つの車輪検知器DETとを備え、振動加速度計VIBと車輪検知器DETとを各2個、車輪の進行方向に向かって交互に配置し、2つの振動加速度計に現れる異常ピークの発生時間に基づいて、どの車輪からの異常振動かを判定するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、列車の車輪に存在する損傷を確実かつ具体的に検出可能な検出方法及び検出装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
鉄道車両などの車輪踏面に損傷や剥離などの異常があると、その騒音や振動によって乗り心地が悪化するだけでなく、線路の周辺地域にも悪影響を与えてしまうおそれがある。そのため、車輪踏面の損傷を具体的かる確実に検出し、迅速に修復作業をする必要がある。
【0003】
しかしながら、従来の装置では、損傷の存在についての十分な検出精度が得られず、損傷のある車輪の隣りの車輪に異常があると判定してしまうこともあった。
【0004】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであって、より高精度に車輪の損傷を検出できる検出方法及びその装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る車輪損傷の検出方法は、車輪とレールとの接触部から発生する振動を検出する複数個の計測部VIBと、前記車輪の通過を検知する複数個の検知部DETとを備え、前記計測部を少なくとも各2個、車輪の進行方向に離間して配置し、複数個の計測部に現れる異常ピークの発生時間差と、異常振動を発生させた車輪の推定位置とに基づいて、隣接する車輪のいずれからの異常振動であるかを判定するようにしている。
【0006】
また、本発明に係る検出装置は、上記方法を有効に実現する装置であり、車輪とレールとの接触部から発生する振動を検出する複数個の計測部VIBと、前記車輪の通過を検知する複数個の検知部DETとを備え、前記計測部を少なくとも各2個、車輪の進行方向に離間して配置し、複数個の計測部に現れる異常ピークの発生時間差と、異常振動を発生させた車輪の推定位置とに基づいて、隣接する車輪のいずれからの異常振動であるかを判定する判定手段を備えている。
【0007】
本発明において、前記異常ピークの存在は、前記計測部VIBで検出された振動波形を平滑化した後に算出される動的な判定基準値との比較で判定されるのが好ましい。また、車輪の軸速度を算出する工程(又は手段)と、通過した車輪の外径円周長を特定する工程(又は手段)と、前記外径円周長に基づいて処理対象となる計測部の出力データを特定する工程(又は手段)とを備えているのが好適である。
【0008】
また、車輪の進行方向に離間して配置された2つの計測部からの計測データのうち、双方の計測データから異常ピークが検出された場合には、2つの異常ピークの発生時間差が合理的か否かを、異常振動の発生推定位置と各計測部との距離差に基づいて判定する処理を含んでいるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施例に係る車輪損傷検出装置の構成を説明するブロック図である。この車輪損傷検出装置は、営業線で運転される車両について、その全ての車輪の損傷を常時監視するものであり、例えば、同じ車両が同一線路を一日に7回通過したとすると、各車輪のデータは7回取得されることになる。
【0010】
図示の通り、車両損傷検出装置は、左右のレールの異常振動を検出する4つの振動加速度計VIBと、列車の車輪の通過を検知する2つの車輪検知器DETと、通過する車両を特定するためのIDアンテナ1と、通過する車両の走行音や騒音レベルを測定する音声検出器2と、前記各部から計測データを取得すると共に取得したデータを解析する装置本体3と、装置本体3が取得した計測データや装置本体3の解析結果を受信して集計処理などを行うデータ処理装置4とで構成されている。なお、振動加速度計VIBの出力は、この実施例では、サンプリング周期τ=50μSで取得される。
【0011】
IDアンテナ1は、走行する車両側に設置されたIDプレートとの交信によって車両を特定するためのものであり、この実施例では、2.45GHz帯のマイクロ波データキャリアシステムを採用している。なお、IDプレートは固定編成に一つずつ取付けられ、IDプレートに書き込まれている編成固有の記号に基づいて、各車輪の外径円周Sが特定できるようになっている。なお、鉄道車両の場合、車輪の外径円周Sは2400mm〜2700mm程度である。
【0012】
図示の通り、振動加速度計VIBは、左右のレール各々に、列車進行方向に距離bを隔てて各2個配置されている。また、車輪検知器DETは、列車進行方向に前後2個設けられ(DET▲1▼,DET▲2▼)、後ろ側の車輪検知器DET▲2▼は、振動加速度計VIBの前後方向の中央位置に配置されている。また、2つの車輪検知器DETの離間距離は、列車進行方向にJであり、車輪検知器DET▲1▼と振動加速度計VIBの離間距離は、列車進行方向にKである。
【0013】
但し、特に図示の配置に限定されるものではなく、例えば、車輪検知器DETは、通過する車輪の車軸速度を正確に計測できる構成であれば、振動加速度計VIBと無関係の位置に配置しても良い。もっとも、図1の配置であって、K=b/2とするのが最も簡易的である。
【0014】
図2(a)〜図2(d)は、上記した車輪検知器DET▲1▼,DET▲2▼の信号出力と、振動加速度計VIBの信号出力とを図示したものである。なお、図2(c)(d)には左側のレールに配置した振動加速度計VIB(L)の出力のみを記載しているが、実際には右側の振動加速度計VIB(R)からも同様の出力が得られる。
【0015】
図3は、車輪のフラット(損傷)から発生する異常振動の伝達遅延時間を説明する図面である。図3において、横軸は、線路上を列車が進行する時間を示しており、列車の車輪の外径円周SがS=a+b+cであるとして記載している。したがって、車輪の進行速度をwとした場合、車輪が一回転するのに要する時間は、(a+b+c)/wである。データ収集は、車輪検知器DET▲1▼が先頭車輪を検出したタイミングから開始されるが、この実施例におけるフラットの判定処理では、後述する平滑化処理(移動平均)のために前もって500個のデータを収集する必要があるので、車輪検知器DET▲1▼が先頭車輪を検出してから所定時間経過時(500×50μS=−Δd/w)を基準位置t=0としている。
【0016】
図4は、車輪の進行状態を、t=0のタイミングから一周するまでの推移状態を図示している。t1のタイミングでは車輪がa領域に位置し、t2のタイミングではb領域前半に位置し、t3のタイミングではb領域後半に位置し、t4のタイミングではc領域に位置している。図4から明らかなように、車輪がa領域やc領域に存在する時に異常振動が発生した場合には、2つの振動加速度計VIB(ac1,ac2)が同じ異常振動を検知するのに、b/Vの時間遅れが生じることになる。なお、異常振動の伝達速度をVとしている。
【0017】
図5は、フラット検出装置本体3の動作内容を説明するフローチャートである。以下、特定のi軸目の車輪についてフラットの有無を判定するまでの処理手順を説明するが、同様の処理によって他の車輪についてもフラットの有無が判定される。
【0018】
装置本体3では、先ず、2つの車輪検知器DETの離間距離Jと、その間を通過するのに要する時間Tから、i軸目の車輪の軸速度wを、w=J/Tと算出する(ST1)。次に、IDアンテナ1からの取得データに基づいて当該車輪の外径円周S(=a+b+c)を特定し、図3に記載のa及びcの値を算出する(ST2)。
【0019】
図3において、偏差Δdは、500個のデータを取得する時間に対応する距離であるから、偏差Δdは、サンプリング周期τ(=50μS)に基づいて、Δd=500×τ×wと特定される。したがって、距離aは、a=K−500×τ×wと算出され、距離cは、算出されたaに基づきc=S−a−bと算出される。
【0020】
そして、i軸目の車輪のフラット判定に必要な全データを特定する(ST2)。フラット判定に最終的に使用されるデータは(a+b+c)/wの時間幅のデータであるが、取得データの移動平均処理のために、この前後の25mS(=500個×50μS)のデータを追加して全データとする。すなわち、図2(c)(d)のt=0の瞬間から手前Δd/w(=25mS)のデータ、最終的に使用される(a+b+c)/wのデータ、及び、末尾の25mSのデータを加えたデータが以降の処理対象となる。
【0021】
続いて、フラット検出のための動的な判定基準値を算出する(ST4)。具体的には、上記処理対象の全データについて、最初から20個づつチェックしてその中で最大データを抽出して、これを当該区間の代表値とする(代表値の抽出)。なお、取得データは正負の値で与えられているので、最大データは最大振幅を意味し、この意味では最大データに代えて最小データを代表値にしても良い。
【0022】
何れにしても、このようにして抽出した代表値のうち、(a+b+c)/wの時間幅の代表値データについて、各代表値データの前後25個の代表値データの移動平均値を算出することにより、各代表値データについてローパスフィルタ処理を施す(平滑化処理)。そして、この処理結果に適宜なバイアス値αを加算することによって、図2(e)(f)に示す判定基準曲線を生成する(判定基準値の決定)。このように、本実施例では、異常振動か否かの判定に際して、動的な基準値を採用するので、列車の進行速度や荷重などが変わっても適切な判定が可能となる。
【0023】
このようにして動的な判定基準値が決定されたら、次に、前方側の振動加速度計VIBの出力ac1について、a領域とb領域前半とについて、代表値データを総当りして判定基準値を越える代表値データの個数と、その中での最大値MAX1を記録する(ST5)。
【0024】
[判定基準値を越える最大値MAX1が検出された場合]
ここで判定基準値を越える最大値MAX1が検出された場合には、次に、後方側の振動加速度計VIBの出力ac2で、判定基準値を超えたものがあるか否かを先ず検討する。ここで、もし、判定基準値を超えるものが存在しない場合には、前記MAX1は他軸の影響によるものとも考えられるので、「?」マーク付きでMAX1を記録する。
【0025】
一方、後方側の振動加速度計VIBの出力ac2で、判定基準値を超えたもの(PEAK2)が存在する場合には、代表値ではなく生データについて検討して、MAX1とPEAK2の時間関係が合理的か否かを判定する。合理性の判定は、前記MAX1がa領域に認められるか、b領域前半に認められるかによって相違するので、先ず、図6を参照しつつ最大値MAX1が、Tac1の時間タイミングでa領域に認められる場合から説明する。
【0026】
[図6の場合]
振動の伝達速度Vは、車輪の軸速度wに比べて格段に速いので(V≫w)、Tac1のタイミングで最大振幅MAX1が認められた場合には、Tac1の直前のタイミングに異常振動が発生したと考えることができる。すなわち、異常振動は、a領域で発生していると考えることができるので、その振動を2つの振動加速度計VIBで受信するのに、b/Vの遅延時間が生じている筈である。
【0027】
したがって、後方側の振動加速度計VIBの異常ピークPEAK2の発生タイミングが、MAX1の発生タイミングTac1からb/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定するが、例えば、異常ピークPEAK2がMAX1より早いタイミングに存在するような場合には、明らかに他軸の影響であると判定されるのでMAX1,PEAK2とも記録しない。
【0028】
[図7の場合]
続いて、図7を参照しつつ最大値MAX1が、b領域前半に認められる場合について説明する。振動の伝達速度Vは、車輪の軸速度wに比べて格段に速いので(V≫w)、この場合には、車輪がb領域前半に位置するタイミングで、異常振動が発生したと考えることができる。この場合、前後の振動加速度計VIBについては、先ず、前方側の振動加速度計に出力ac1が認められ、その後、後方側の振動加速度計に出力ac2が認められる筈である。
【0029】
そして、2つの出力の時間差は、振動発生地点と前後の振動加速度計との位置関係から、[(b−x)/V]−x/Vとして算出可能である。なお、ここでxは、振動発生地点と前方側の振動加速度計と距離である。したがって、PEAK2の発生タイミングが、MAX1の発生タイミングTac1から(b−2x)/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定する。その他の場合には、「?」マーク付きでMAX1やPEAK2を記録する。
【0030】
以上の処理によってステップST6の処理が終わるので、次に、後方側の振動加速度計VIBの出力ac2について、b領域後半とc領域とについて、代表値データを総当りして判定基準値を越える代表値データの個数と、その中での最大値MAX2を記録する(ST7)。
【0031】
[判定基準値を越える最大値MAX2が検出された場合]
ここで判定基準値を越える最大値MAX2が検出された場合には、次に、前方側の振動加速度計VIBの出力ac1で、判定基準値を超えたものがあるか否かを先ず検討する。ここで、もし、判定基準値を超えるものが存在しない場合には、前記MAX2は他軸の影響によるものとも考えられるので、「?」マーク付きでMAX2を記録する。
【0032】
一方、前方側の振動加速度計VIBの出力ac1で、判定基準値を超えたもの(PEAK1)が存在する場合には、代表値ではなく生データについて検討して、MAX2とPEAK1の時間関係が合理的か否かを判定する。合理性の判定は、前記MAX2がb領域後半に認められるか、c領域に認められるかによって相違するので、先ず、図8を参照しつつ最大値MAX2が、b領域後半に認められる場合から説明する。
【0033】
[図8の場合]
図8に示すような出力MAX2が認められる場合には、車輪がb領域後半に位置するタイミングで、異常振動が発生したと考えることができる。このような場合には、最初に後方側の振動加速度計に出力ac2が認められ、その後、x/V−[(b−x)/V]の時間経過後に、前方側の振動加速度計に出力ac1が認められ筈である。なお、ここでxは、振動発生地点と前方側の振動加速度計と距離である。したがって、PEAK1の発生タイミングが、MAX2の発生タイミングTac1から(2x−b)/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定する。
【0034】
[図9の場合]
一方、図9に示すような出力MAX2が認められる場合には、車輪がc領域に位置するTac2のタイミングで、異常振動が発生したと考えることができる。このような場合には、最初に後方側の振動加速度計に出力ac2が認められ、その後、b/Vだけ遅れて、前方側の振動加速度計に出力ac1が認められ筈である。
【0035】
したがって、PEAK1の発生タイミングが、MAX2の発生タイミングからb/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定する。なお、PEAK1の発生タイミングが、MAX2の発生タイミングより早いような場合には、明らかに他軸の影響であると考えられるので、そのデータを記録しない。
【0036】
ところで、鉄道車両の場合には近接する2つの車輪の離間距離は2100mm程度である。したがって、図9のようにi軸目がc領域に存在するタイミングでは、i+1軸目がa領域に存在することになる。したがって、近似タイミングで、i軸とi+1軸とで異常振動が発生する可能性もある(図10参照)。但し、かかる場合でも、発生した振動は、伝達過程で急激に減衰するので、例外的な場合を除いて、最大振幅の代表値を抽出するという上記のアルゴリズムで対処可能である。
【0037】
以上、本発明の実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。例えば、実施例では、列車の進行方向に対して、2つの振動加速度計VIBとを配置したが、例えば、図11のように、3つの目と4つ目の振動加速度計VIBを配置すれば、他軸に影響を完全に排除できる。
【0038】
すなわち、図6の状態で、後側の車輪から大レベルの振動が生じた場合には、ac1とac2とは図6と同様に検出される可能性があるが、この場合には前方側に追加した振動加速度計VIB3の出力によって、他軸(後ろ側の車輪)の振動であることが把握できる。同様に、図9の状態で、前方側から何らかの理由で大レベルの振動が生じた場合でも、振動加速度計VIB4の出力によって、そのことを把握できる。
【0039】
また上記した実施例では、「?」マーク付きで記録する最大値データも存在するが、これらは、データ処理装置において、統計的見地から最終判定を下すことができる。すなわち、この装置では、営業線において常時車輪の損傷を測定しているので、同じ車輪について繰返しデータが取得できることになり、例えば、上り運転時と下り運転時のデータとの対比などで最終判定が可能となる。
【0040】
また、この実施例では、フラットの振動波形をデータ処理装置4においても確認できるので、判定処理の精度を高めることもできる。更にまた、この実施例では、レールに近接して音声検出器2を配置しているので、データ処理装置4において、実際の音を聞きながら判定処理の精度をより高めることもでき、また転削計画をより多角的な視野から立案することもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、列車の車輪に存在する損傷を確実かつ具体的に検出可能な検出方法及び検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るフラット検出装置を示すブロック図である。
【図2】各測定装置からの検出信号とフラット判定アルゴリズムを説明する図面である。
【図3】発生した異常振動が振動加速度計に伝達されるまでの遅延時間を説明する図面である。
【図4】列車の進行と異常振動の伝達との関係を説明する図面である。
【図5】装置本体の動作を説明するフローチャートである。
【図6】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図7】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図8】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図9】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図10】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図11】変形実施例を説明する図面である。
【符号の説明】
VIB 計測部(振動加速度計)
DET 検知部(車両検知器)
【発明の属する技術分野】
本発明は、列車の車輪に存在する損傷を確実かつ具体的に検出可能な検出方法及び検出装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
鉄道車両などの車輪踏面に損傷や剥離などの異常があると、その騒音や振動によって乗り心地が悪化するだけでなく、線路の周辺地域にも悪影響を与えてしまうおそれがある。そのため、車輪踏面の損傷を具体的かる確実に検出し、迅速に修復作業をする必要がある。
【0003】
しかしながら、従来の装置では、損傷の存在についての十分な検出精度が得られず、損傷のある車輪の隣りの車輪に異常があると判定してしまうこともあった。
【0004】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであって、より高精度に車輪の損傷を検出できる検出方法及びその装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る車輪損傷の検出方法は、車輪とレールとの接触部から発生する振動を検出する複数個の計測部VIBと、前記車輪の通過を検知する複数個の検知部DETとを備え、前記計測部を少なくとも各2個、車輪の進行方向に離間して配置し、複数個の計測部に現れる異常ピークの発生時間差と、異常振動を発生させた車輪の推定位置とに基づいて、隣接する車輪のいずれからの異常振動であるかを判定するようにしている。
【0006】
また、本発明に係る検出装置は、上記方法を有効に実現する装置であり、車輪とレールとの接触部から発生する振動を検出する複数個の計測部VIBと、前記車輪の通過を検知する複数個の検知部DETとを備え、前記計測部を少なくとも各2個、車輪の進行方向に離間して配置し、複数個の計測部に現れる異常ピークの発生時間差と、異常振動を発生させた車輪の推定位置とに基づいて、隣接する車輪のいずれからの異常振動であるかを判定する判定手段を備えている。
【0007】
本発明において、前記異常ピークの存在は、前記計測部VIBで検出された振動波形を平滑化した後に算出される動的な判定基準値との比較で判定されるのが好ましい。また、車輪の軸速度を算出する工程(又は手段)と、通過した車輪の外径円周長を特定する工程(又は手段)と、前記外径円周長に基づいて処理対象となる計測部の出力データを特定する工程(又は手段)とを備えているのが好適である。
【0008】
また、車輪の進行方向に離間して配置された2つの計測部からの計測データのうち、双方の計測データから異常ピークが検出された場合には、2つの異常ピークの発生時間差が合理的か否かを、異常振動の発生推定位置と各計測部との距離差に基づいて判定する処理を含んでいるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施例に係る車輪損傷検出装置の構成を説明するブロック図である。この車輪損傷検出装置は、営業線で運転される車両について、その全ての車輪の損傷を常時監視するものであり、例えば、同じ車両が同一線路を一日に7回通過したとすると、各車輪のデータは7回取得されることになる。
【0010】
図示の通り、車両損傷検出装置は、左右のレールの異常振動を検出する4つの振動加速度計VIBと、列車の車輪の通過を検知する2つの車輪検知器DETと、通過する車両を特定するためのIDアンテナ1と、通過する車両の走行音や騒音レベルを測定する音声検出器2と、前記各部から計測データを取得すると共に取得したデータを解析する装置本体3と、装置本体3が取得した計測データや装置本体3の解析結果を受信して集計処理などを行うデータ処理装置4とで構成されている。なお、振動加速度計VIBの出力は、この実施例では、サンプリング周期τ=50μSで取得される。
【0011】
IDアンテナ1は、走行する車両側に設置されたIDプレートとの交信によって車両を特定するためのものであり、この実施例では、2.45GHz帯のマイクロ波データキャリアシステムを採用している。なお、IDプレートは固定編成に一つずつ取付けられ、IDプレートに書き込まれている編成固有の記号に基づいて、各車輪の外径円周Sが特定できるようになっている。なお、鉄道車両の場合、車輪の外径円周Sは2400mm〜2700mm程度である。
【0012】
図示の通り、振動加速度計VIBは、左右のレール各々に、列車進行方向に距離bを隔てて各2個配置されている。また、車輪検知器DETは、列車進行方向に前後2個設けられ(DET▲1▼,DET▲2▼)、後ろ側の車輪検知器DET▲2▼は、振動加速度計VIBの前後方向の中央位置に配置されている。また、2つの車輪検知器DETの離間距離は、列車進行方向にJであり、車輪検知器DET▲1▼と振動加速度計VIBの離間距離は、列車進行方向にKである。
【0013】
但し、特に図示の配置に限定されるものではなく、例えば、車輪検知器DETは、通過する車輪の車軸速度を正確に計測できる構成であれば、振動加速度計VIBと無関係の位置に配置しても良い。もっとも、図1の配置であって、K=b/2とするのが最も簡易的である。
【0014】
図2(a)〜図2(d)は、上記した車輪検知器DET▲1▼,DET▲2▼の信号出力と、振動加速度計VIBの信号出力とを図示したものである。なお、図2(c)(d)には左側のレールに配置した振動加速度計VIB(L)の出力のみを記載しているが、実際には右側の振動加速度計VIB(R)からも同様の出力が得られる。
【0015】
図3は、車輪のフラット(損傷)から発生する異常振動の伝達遅延時間を説明する図面である。図3において、横軸は、線路上を列車が進行する時間を示しており、列車の車輪の外径円周SがS=a+b+cであるとして記載している。したがって、車輪の進行速度をwとした場合、車輪が一回転するのに要する時間は、(a+b+c)/wである。データ収集は、車輪検知器DET▲1▼が先頭車輪を検出したタイミングから開始されるが、この実施例におけるフラットの判定処理では、後述する平滑化処理(移動平均)のために前もって500個のデータを収集する必要があるので、車輪検知器DET▲1▼が先頭車輪を検出してから所定時間経過時(500×50μS=−Δd/w)を基準位置t=0としている。
【0016】
図4は、車輪の進行状態を、t=0のタイミングから一周するまでの推移状態を図示している。t1のタイミングでは車輪がa領域に位置し、t2のタイミングではb領域前半に位置し、t3のタイミングではb領域後半に位置し、t4のタイミングではc領域に位置している。図4から明らかなように、車輪がa領域やc領域に存在する時に異常振動が発生した場合には、2つの振動加速度計VIB(ac1,ac2)が同じ異常振動を検知するのに、b/Vの時間遅れが生じることになる。なお、異常振動の伝達速度をVとしている。
【0017】
図5は、フラット検出装置本体3の動作内容を説明するフローチャートである。以下、特定のi軸目の車輪についてフラットの有無を判定するまでの処理手順を説明するが、同様の処理によって他の車輪についてもフラットの有無が判定される。
【0018】
装置本体3では、先ず、2つの車輪検知器DETの離間距離Jと、その間を通過するのに要する時間Tから、i軸目の車輪の軸速度wを、w=J/Tと算出する(ST1)。次に、IDアンテナ1からの取得データに基づいて当該車輪の外径円周S(=a+b+c)を特定し、図3に記載のa及びcの値を算出する(ST2)。
【0019】
図3において、偏差Δdは、500個のデータを取得する時間に対応する距離であるから、偏差Δdは、サンプリング周期τ(=50μS)に基づいて、Δd=500×τ×wと特定される。したがって、距離aは、a=K−500×τ×wと算出され、距離cは、算出されたaに基づきc=S−a−bと算出される。
【0020】
そして、i軸目の車輪のフラット判定に必要な全データを特定する(ST2)。フラット判定に最終的に使用されるデータは(a+b+c)/wの時間幅のデータであるが、取得データの移動平均処理のために、この前後の25mS(=500個×50μS)のデータを追加して全データとする。すなわち、図2(c)(d)のt=0の瞬間から手前Δd/w(=25mS)のデータ、最終的に使用される(a+b+c)/wのデータ、及び、末尾の25mSのデータを加えたデータが以降の処理対象となる。
【0021】
続いて、フラット検出のための動的な判定基準値を算出する(ST4)。具体的には、上記処理対象の全データについて、最初から20個づつチェックしてその中で最大データを抽出して、これを当該区間の代表値とする(代表値の抽出)。なお、取得データは正負の値で与えられているので、最大データは最大振幅を意味し、この意味では最大データに代えて最小データを代表値にしても良い。
【0022】
何れにしても、このようにして抽出した代表値のうち、(a+b+c)/wの時間幅の代表値データについて、各代表値データの前後25個の代表値データの移動平均値を算出することにより、各代表値データについてローパスフィルタ処理を施す(平滑化処理)。そして、この処理結果に適宜なバイアス値αを加算することによって、図2(e)(f)に示す判定基準曲線を生成する(判定基準値の決定)。このように、本実施例では、異常振動か否かの判定に際して、動的な基準値を採用するので、列車の進行速度や荷重などが変わっても適切な判定が可能となる。
【0023】
このようにして動的な判定基準値が決定されたら、次に、前方側の振動加速度計VIBの出力ac1について、a領域とb領域前半とについて、代表値データを総当りして判定基準値を越える代表値データの個数と、その中での最大値MAX1を記録する(ST5)。
【0024】
[判定基準値を越える最大値MAX1が検出された場合]
ここで判定基準値を越える最大値MAX1が検出された場合には、次に、後方側の振動加速度計VIBの出力ac2で、判定基準値を超えたものがあるか否かを先ず検討する。ここで、もし、判定基準値を超えるものが存在しない場合には、前記MAX1は他軸の影響によるものとも考えられるので、「?」マーク付きでMAX1を記録する。
【0025】
一方、後方側の振動加速度計VIBの出力ac2で、判定基準値を超えたもの(PEAK2)が存在する場合には、代表値ではなく生データについて検討して、MAX1とPEAK2の時間関係が合理的か否かを判定する。合理性の判定は、前記MAX1がa領域に認められるか、b領域前半に認められるかによって相違するので、先ず、図6を参照しつつ最大値MAX1が、Tac1の時間タイミングでa領域に認められる場合から説明する。
【0026】
[図6の場合]
振動の伝達速度Vは、車輪の軸速度wに比べて格段に速いので(V≫w)、Tac1のタイミングで最大振幅MAX1が認められた場合には、Tac1の直前のタイミングに異常振動が発生したと考えることができる。すなわち、異常振動は、a領域で発生していると考えることができるので、その振動を2つの振動加速度計VIBで受信するのに、b/Vの遅延時間が生じている筈である。
【0027】
したがって、後方側の振動加速度計VIBの異常ピークPEAK2の発生タイミングが、MAX1の発生タイミングTac1からb/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定するが、例えば、異常ピークPEAK2がMAX1より早いタイミングに存在するような場合には、明らかに他軸の影響であると判定されるのでMAX1,PEAK2とも記録しない。
【0028】
[図7の場合]
続いて、図7を参照しつつ最大値MAX1が、b領域前半に認められる場合について説明する。振動の伝達速度Vは、車輪の軸速度wに比べて格段に速いので(V≫w)、この場合には、車輪がb領域前半に位置するタイミングで、異常振動が発生したと考えることができる。この場合、前後の振動加速度計VIBについては、先ず、前方側の振動加速度計に出力ac1が認められ、その後、後方側の振動加速度計に出力ac2が認められる筈である。
【0029】
そして、2つの出力の時間差は、振動発生地点と前後の振動加速度計との位置関係から、[(b−x)/V]−x/Vとして算出可能である。なお、ここでxは、振動発生地点と前方側の振動加速度計と距離である。したがって、PEAK2の発生タイミングが、MAX1の発生タイミングTac1から(b−2x)/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定する。その他の場合には、「?」マーク付きでMAX1やPEAK2を記録する。
【0030】
以上の処理によってステップST6の処理が終わるので、次に、後方側の振動加速度計VIBの出力ac2について、b領域後半とc領域とについて、代表値データを総当りして判定基準値を越える代表値データの個数と、その中での最大値MAX2を記録する(ST7)。
【0031】
[判定基準値を越える最大値MAX2が検出された場合]
ここで判定基準値を越える最大値MAX2が検出された場合には、次に、前方側の振動加速度計VIBの出力ac1で、判定基準値を超えたものがあるか否かを先ず検討する。ここで、もし、判定基準値を超えるものが存在しない場合には、前記MAX2は他軸の影響によるものとも考えられるので、「?」マーク付きでMAX2を記録する。
【0032】
一方、前方側の振動加速度計VIBの出力ac1で、判定基準値を超えたもの(PEAK1)が存在する場合には、代表値ではなく生データについて検討して、MAX2とPEAK1の時間関係が合理的か否かを判定する。合理性の判定は、前記MAX2がb領域後半に認められるか、c領域に認められるかによって相違するので、先ず、図8を参照しつつ最大値MAX2が、b領域後半に認められる場合から説明する。
【0033】
[図8の場合]
図8に示すような出力MAX2が認められる場合には、車輪がb領域後半に位置するタイミングで、異常振動が発生したと考えることができる。このような場合には、最初に後方側の振動加速度計に出力ac2が認められ、その後、x/V−[(b−x)/V]の時間経過後に、前方側の振動加速度計に出力ac1が認められ筈である。なお、ここでxは、振動発生地点と前方側の振動加速度計と距離である。したがって、PEAK1の発生タイミングが、MAX2の発生タイミングTac1から(2x−b)/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定する。
【0034】
[図9の場合]
一方、図9に示すような出力MAX2が認められる場合には、車輪がc領域に位置するTac2のタイミングで、異常振動が発生したと考えることができる。このような場合には、最初に後方側の振動加速度計に出力ac2が認められ、その後、b/Vだけ遅れて、前方側の振動加速度計に出力ac1が認められ筈である。
【0035】
したがって、PEAK1の発生タイミングが、MAX2の発生タイミングからb/V遅れている場合には、i軸にフラットが存在すると判定する。なお、PEAK1の発生タイミングが、MAX2の発生タイミングより早いような場合には、明らかに他軸の影響であると考えられるので、そのデータを記録しない。
【0036】
ところで、鉄道車両の場合には近接する2つの車輪の離間距離は2100mm程度である。したがって、図9のようにi軸目がc領域に存在するタイミングでは、i+1軸目がa領域に存在することになる。したがって、近似タイミングで、i軸とi+1軸とで異常振動が発生する可能性もある(図10参照)。但し、かかる場合でも、発生した振動は、伝達過程で急激に減衰するので、例外的な場合を除いて、最大振幅の代表値を抽出するという上記のアルゴリズムで対処可能である。
【0037】
以上、本発明の実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。例えば、実施例では、列車の進行方向に対して、2つの振動加速度計VIBとを配置したが、例えば、図11のように、3つの目と4つ目の振動加速度計VIBを配置すれば、他軸に影響を完全に排除できる。
【0038】
すなわち、図6の状態で、後側の車輪から大レベルの振動が生じた場合には、ac1とac2とは図6と同様に検出される可能性があるが、この場合には前方側に追加した振動加速度計VIB3の出力によって、他軸(後ろ側の車輪)の振動であることが把握できる。同様に、図9の状態で、前方側から何らかの理由で大レベルの振動が生じた場合でも、振動加速度計VIB4の出力によって、そのことを把握できる。
【0039】
また上記した実施例では、「?」マーク付きで記録する最大値データも存在するが、これらは、データ処理装置において、統計的見地から最終判定を下すことができる。すなわち、この装置では、営業線において常時車輪の損傷を測定しているので、同じ車輪について繰返しデータが取得できることになり、例えば、上り運転時と下り運転時のデータとの対比などで最終判定が可能となる。
【0040】
また、この実施例では、フラットの振動波形をデータ処理装置4においても確認できるので、判定処理の精度を高めることもできる。更にまた、この実施例では、レールに近接して音声検出器2を配置しているので、データ処理装置4において、実際の音を聞きながら判定処理の精度をより高めることもでき、また転削計画をより多角的な視野から立案することもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、列車の車輪に存在する損傷を確実かつ具体的に検出可能な検出方法及び検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るフラット検出装置を示すブロック図である。
【図2】各測定装置からの検出信号とフラット判定アルゴリズムを説明する図面である。
【図3】発生した異常振動が振動加速度計に伝達されるまでの遅延時間を説明する図面である。
【図4】列車の進行と異常振動の伝達との関係を説明する図面である。
【図5】装置本体の動作を説明するフローチャートである。
【図6】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図7】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図8】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図9】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図10】装置本体の動作を説明するタイムチャートである。
【図11】変形実施例を説明する図面である。
【符号の説明】
VIB 計測部(振動加速度計)
DET 検知部(車両検知器)
Claims (5)
- 車輪とレールとの接触部から発生する振動を検出する複数個の計測部VIBと、前記車輪の通過を検知する複数個の検知部DETとを備え、
前記計測部を少なくとも2個、車輪の進行方向に離間して配置し、
複数個の計測部に現れる異常ピークの発生時間差と、異常振動を発生させた車輪の推定位置とに基づいて、隣接する車輪のいずれからの異常振動であるかを判定するようにした車輪損傷の検出方法。 - 前記異常ピークの存在は、前記計測部VIBで検出された振動波形を平滑化した後に算出される動的な判定基準値との比較で判定される請求項1に記載の検出方法。
- 車輪の軸速度を算出する工程(ST1)と、通過した車輪の外径円周長を特定する工程(ST2)と、前記外径円周長に基づいて処理対象となる計測部の出力データを特定する工程(ST3)とを備えている請求項1又は2に記載の検出方法。
- 車輪の進行方向に離間して配置された2つの計測部からの計測データのうち、双方の計測データから異常ピークが検出された場合には、
2つの異常ピークの発生時間差が合理的か否かを、異常振動の発生推定位置と各計測部との距離差に基づいて判定する処理を含んでいる請求項1〜3の何れかに記載の検出方法。 - 請求項1〜4の何れかの方法を実現する車輪損傷の検出装置。
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