JP2004082026A - ミネラル水製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造でミネラル溶出物のミネラル溶出率を向上させ、また、ミネラル水のミネラル濃度を一定に保持でき、更にミネラル成分の析出を抑制できるミネラル水製造装置を提供する。
【解決手段】ミネラル溶出物11が配置された水槽10と、水槽10内に水道水等の原水を供給する給水管12と、水槽10内で生成されたミネラル水を取水する取水管14とを備えたミネラル水製造装置において、酸性食品添加物13dを水槽10内に供給する酸性食品添加物供給装置13を設けた構造となっている。これにより、水槽10内の酸性濃度が高くなるため、ミネラル溶出物11のミネラル溶出効率が向上し、ミネラル濃度が高くなる。
【選択図】 図1
【解決手段】ミネラル溶出物11が配置された水槽10と、水槽10内に水道水等の原水を供給する給水管12と、水槽10内で生成されたミネラル水を取水する取水管14とを備えたミネラル水製造装置において、酸性食品添加物13dを水槽10内に供給する酸性食品添加物供給装置13を設けた構造となっている。これにより、水槽10内の酸性濃度が高くなるため、ミネラル溶出物11のミネラル溶出効率が向上し、ミネラル濃度が高くなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水にミネラル成分を付加してミネラル水を生成するミネラル水製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のミネラル水製造装置として、水槽内にミネラル石と夾雑物を除去する濾過材を収納したものが一般的に使用されている。この水槽に水道水等の原水が通過するとき、水道水にミネラル成分が付加され、ミネラル含有の飲料水が供給される。
【0003】
しかしながら、このミネラル水製造装置では飲料に付加されるミネラル成分が実際には僅かであり(ミネラル成分の付加量:総硬度として50ppm以下)、ミネラル飲料水として満足できるものではなかった。
【0004】
このような問題点を解決するため、特開平6−190379号公報に記載されたミネラル水製造装置が提案された。このミネラル水製造装置は、水道水に炭酸ガスを注入して遊離炭酸濃度を高め、この水道水を炭酸カルシウムを担持した多孔質体に接触させたもので、ミネラル成分が短時間で溶出し、所望濃度のミネラル飲料水の供給が可能となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このミネラル水製造装置では、炭酸ガス注入用のボンベが必要となり、コストは勿論のこと装置が大型化するという問題点を有していた。また、ミネラル成分の溶出率は原水の水質によって影響を受けミネラル濃度を所定濃度に保持することができないという問題点を有していた。更に、ミネラル濃度が必要以上に高くなるときは取水管内でミネラル成分が析出するという問題点を有していた。
【0006】
本発明の目的は前記従来の課題に鑑み、簡単な構造でミネラル溶出物のミネラル溶出率を向上させ、また、ミネラル水のミネラル濃度を一定に保持でき、更にミネラル成分の析出を抑制できるミネラル水製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、請求項1の発明は、ミネラル溶出物が配置された水槽と、水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、酸性食品添加物を水槽内に供給する酸性食品添加物供給装置を設けた構造となっている。
【0008】
請求項1の発明によれば、水槽内に酸性食品添加物が添加され水槽内の酸性濃度が高くなるため、ミネラル溶出物のミネラル溶出効率が向上し、ミネラル水のミネラル濃度が高くなる。なお、酸性食品添加物供給装置は酸性食品添加物を給水管を通じて水槽内に供給するようにしても良いし、或いは、酸性食品添加物を水槽に直接供給するようにしても良い(請求項2の発明)。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に係るミネラル水製造装置において、水槽から流出したミネラル水の少なくとも一部を水槽に戻すミネラル水循環手段を設けるとともに、ミネラル水循環手段を介して酸性食品添加物を水槽内に供給する酸性食品添加物供給装置を設けた構造となっている。
【0010】
請求項3の発明によれば、水槽内から流出したミネラル水、例えば取水管に流れるミネラル水のうち一部を水循環手段を用いて水槽に戻す際、この水循環手段に酸性食品添加物が供給されるため、水槽内の酸性濃度を高くすることができる。
【0011】
請求項4の発明は、ミネラル溶出物が配置された水槽と、水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、取水管に酸性食品添加物を供給する酸性食品添加物供給装置を設けた構造となっている。
【0012】
請求項4の発明によれば、取水管に流れるミネラル水に酸性食品添加物が添加されるため、ミネラル水のpH調整が可能となるし、また、取水管内でのミネラル成分の析出が抑制され、配管づまりが防止される。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4に係るミネラル水製造装置において、水槽内に供給される原水又は水槽内で製造されたミネラル水の少なくとも一方の水質を検知する水質検知手段と、水質検知手段の検知信号に基づき酸性食品添加物の供給量を制御する制御手段を有する構造となっている。また、請求項6の発明では、この水質検知手段としてミネラル水のpHを検知するpH検知手段又はミネラル水の電気伝導度を検知する導電率検知手段を用いている。
【0014】
本発明によれば、原水の水質、例えばpH値が高いときはミネラル溶出率が低下し、低いときはミネラル溶出率が高くなる。従って、pH値が高いときは酸性食品添加物の供給量を増加させ、また、pH値が低いときは酸性食品添加物の供給量を減少させる。これにより、製造されるミネラル水の濃度を一定に保つことができる。
【0015】
一方、原水の水質、例えば水の電気伝導度が低いことは、電気伝導を阻害するミネラル成分が高いことを示すものであり、また、水の電気伝導度が高いことは、逆にミネラル成分が低いことを示すものである。従って、電気伝導度が低いときは、既に原水に通常以上のミネラル成分が含有されているため、酸性食品添加物の供給量を少なくしてミネラル溶出量を少なくする。また、電気伝導度が高いときは、ミネラル含有量が通常以下であるため、酸性食品添加物の供給量を多くしてミネラル溶出量を多くする。
【0016】
なお、原水及びミネラル水の両者の水質を検知して酸性食品添加物の供給量を調整するようにしてもよいし、また、水質検知手段としてpHセンサ及び導電率センサの両者を用いて検知するようにしてもよい。
【0017】
請求項7の発明は、ミネラル溶出物が配置された水槽と、水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、水槽内に酸性食品添加物を配置した構造となっている。
【0018】
請求項7の発明によれば、水槽内にミネラル溶出物と酸性食品添加物の両者が配置されているため、水槽内が常時酸性化され、短時間でかつ高濃度のミネラル水が製造される。なお、ミネラル溶出物と酸性食品添加物は両者を混合して配置するようにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るミネラル水製造装置の第1実施形態を示すもので、図1はミネラル水製造装置の水回路図である。
【0020】
ミネラル水製造装置は、ミネラル水製造用の水槽10を有している。この水槽10内にはミネラル溶出物11が配置されている。ミネラル溶出物11として、コーラルサンド、麦飯石、ミネラル石等を粉末状或いは粒状にしたものが用いられており、ミネラル溶出物11に水を通過させることより、水にミネラル成分が溶出し、ミネラル水が製造される。
【0021】
水槽10の上部には給水管12が連通しており、給水管12を通じて水槽10内に水道水(原水)が給水される。また、給水管12には酸性食品添加物供給装置13が連結している。酸性食品添加物供給装置13は酸性食品添加物Aを収容したタンク13aと、タンク13aの底部と給水管12に連結し酸性食品添加物13dを給水管12に導く導出管13bと、導出管13bを開閉する電磁弁13cとから構成されている。ここで、酸性食品添加物13dとしては、例えばクエン酸、DLーリンゴ酸、リン酸、フマル酸など酸性を示す食品添加物Aが水に溶解されたものが用いられている。また、酸性食品添加物13dのうちクエン酸及びDLーリンゴ酸は、人体にミネラル水が取り入れられた際のミネラル成分摂取効率を向上させるという利点を有している。
【0022】
水槽10の下部には蛇口等に連結する取水管14が連通している。取水管14にはポンプ15が設置されており、ポンプ15の駆動により水槽10内で製造されたミネラル水が取水口に給水される。
【0023】
本実施形態によれば、電磁弁13cを開くとき、給水管12の水道水に酸性食品添加物13dが添加され、水槽10内に貯留する水の酸性濃度が高くなる。この酸性濃度の上昇によりミネラル溶出物11のミネラル溶出率が向上する。
【0024】
例えば、ミネラル溶出物11を炭酸カルシウム(CaCO3)として、酸性水との反応を反応式で表せば、
CaCO3 +2H+→Ca2 ++H2O+CO2
となり、ミネラルイオン(Ca2 +)が溶出する。これにより、ミネラル濃度の高い飲料水が製造される。
【0025】
図2は本発明に係るミネラル水製造装置の第2実施形態を示すものである。前記第1実施形態では酸性食品添加物13dが給水管12を通じて水槽10内に供給されているが、第2実施形態では酸性食品添加物13dを水槽10内に直接的に供給している。
【0026】
前記第1実施形態では酸性食品添加物13dの供給操作が水道水の給水操作に追従することとなるが、第2実施形態では酸性食品添加物供給経路が水道水供給経路とは別経路となるため、酸性食品添加物13dを適宜水槽10内に供給できる。なお、その他の構成、作用は前記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0027】
図3乃至図5は本発明に係るミネラル水製造装置の第3実施形態を示すもので、図3はミネラル水製造装置の水回路図、図4は電磁弁の駆動回路を示すブロック図、図5は電磁弁の制御フローチャートである。前記第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0028】
本実施形態は給水管12に通水される水道水の水質、即ちpH値に基づき酸性食品添加物13dの供給量を制御するものであり、給水管12には水道水のpH値を検知するpHセンサ16を設置するとともに、取水管14には取水管14に流水があるか否かを検知する流水センサ17を設置している。
【0029】
また、図4に示すように、電磁弁13cを制御する制御手段としてマイクロコンピュータ構成の制御装置18を有している。この制御装置18はI/Oポート18a,18b、CPU18c及びメモリ18dを有している。メモリ18dには電磁弁13cの設定開放時間TAが予め格納されている。この時間TAは酸性食品添加物13dの添加量を決定するもので、水道水のpH値が通常値のとき、TA時間に亘って電磁弁13cを開放することにより、製造されたミネラル水の濃度が所望の値となるという、経験則に基づいて設定されている。また、制御装置18から制御信号に基づき電磁弁駆動回路19を通じて電磁弁13cを図5のフローチャートに示すように制御する。
【0030】
まず、前述したように、メモリ18dには電磁弁13cの設定開放時間TAが設定されている(S1)。また、給水管12内の水道水のpH値がpHセンサ16で検知され制御装置18で測定される(S2)。ここで、水道水のpH値が高いときはミネラル溶出率が低下し、低いときはミネラル溶出率が高くなる。従って、pH値が高いときは時間TAを長くして、酸性食品添加物13dの供給量を増加させ、pH値が低いときは時間TAを短くして、酸性食品添加物の供給量を減少させる。即ち、時間TAを水道水のpH値に応じて適宜TA1に変更する(S3)。このような状態で待機し、流水センサ17が取水管14内で流水があるか否かを監視する(取水があるか否か)(S4)。ここで、流水を検知したときは、電磁弁13cをTA1時間に亘って開放する(S5)。これにより、水道水のpH値に対応した酸性食品添加物13dが水槽10内に供給され、製造されるミネラル水の濃度を一定に保つことができる。
【0031】
図6乃至図8は本発明に係るミネラル水製造装置の第4実施形態を示すもので、図6はミネラル水製造装置の水回路図、図7は電磁弁の駆動回路を示すブロック図、図8は電磁弁の制御フローチャートである。前記第3実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0032】
前記第3実施形態では給水管12にpHセンサ16を設置し、給水管12に通水される水道水の水質に基づき電磁弁13cの開放時間を制御している。これに対して、本実施形態は取水管14にpHセンサ16を設置し、取水管14に通水されるミネラル水の水質に基づき電磁弁13cの開放時間を制御している。
【0033】
また、図7に示すように、前記第3実施形態と同様に、I/Oポート18a,18b、CPU18c及びメモリ18dを有する制御装置18を有し、メモリ18dには前記第3実施形態と同様に電磁弁13cの設定開放時間TAが予め格納されている。なお、この時間TAは前記酸性食品添加物13dの添加量を決定するもので、pH通常値でミネラル水が所望濃度となる電磁弁開放時間が設定されている。電磁弁13cの制御を図8のフローチャートを参照して説明する。
【0034】
即ち、まず、前述したように、メモリ18dには電磁弁13cの設定開放時間TAが設定されている(S1)。また、取水管14内のミネラル水のpH値がpHセンサ16で検知され制御装置18で測定される(S2)。ここで、ミネラル水のpH値が高いときはミネラル溶出率が低下し、低いときはミネラル溶出率が高くなる。従って、pH値が高いときは時間TAを長くして、酸性食品添加物13dの供給量を増加させ、pH値が低いときは時間TAを短くして、酸性食品添加物の供給量を減少させる。即ち、時間TAをミネラル水のpH値に応じて適宜TA2に変更する(S3)。このような状態で待機し、流水センサ17が取水管14内で流水があるか否かを監視する(取水があるか否か)(S4)。ここで、流水を検知したときは、電磁弁13cをTA2時間に亘って開放する(S5)。これにより、ミネラル水のpH値に対応した酸性食品添加物13dが水槽10に供給され、製造されるミネラル水の濃度を一定に保つことができる。
【0035】
なお、前記第3実施形態及び前記第4実施形態ではpHセンサ16を用いて水質を検知し、ミネラル水濃度を所定値に保持しているが、これに限るもではない。例えば、図示しないがpHセンサ16の代わりに水道水又はミネラル水の電気伝導度を検出する導電率センサを設置して電磁弁13cの開放時間を制御するようにしてもよい。即ち、水道水又はミネラル水の導電率が低いとき、即ちミネラル濃度が高くなっているときは電磁弁13cの開放時間を短くし、一方、水道水又はミネラル水の導電率が高いとき、即ちミネラル濃度が低くなっているときは電磁弁13cの開放時間を長くしてミネラル溶出量を多くする。これにより、ミネラル水のミネラル濃度を所定の値に保持することができる。
【0036】
図9は本発明に係るミネラル水製造装置の第5実施形態を示すものである。前記各実施形態では酸性食品添加物13dをミネラル処理前に添加する構成となっているが、本実施形態では取水されたミネラル水の全部又は一部を再度水槽10内に戻すとともに、この戻し水に酸性食品添加物13dを添加する構造となっている。なお、前記第1実施形態と同一構成部分を同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0037】
即ち、取水管14でポンプ15の下流側と水槽10の上部との間にミネラル循環管路20を配管するとともに、ミネラル循環管路20の途中に酸性食品添加物供給装置13の導出管13bを接続したものである。これにより、図9の破線矢印に示すように、水槽10内のミネラル水が取水管14→ポンプ15→取水管14→ミネラル水循環管路20→水槽10と順次流すことができるミネラル水循環手段が構成されている。
【0038】
本実施形態によれば、取水管14の取水口を閉鎖した状態でポンプ15を駆動し、酸性食品添加物供給装置13の電磁弁13cを開放するときは、水槽10内から流出した全てのミネラル水が前述したように循環して水槽10内のミネラル濃度を高くすることができる。
【0039】
また、取水管14の取水口を開放して(取水状態で)ポンプ15を駆動し、酸性食品添加物供給装置13の電磁弁13cを開放するときは、取水管14を通るミネラル水の一部がミネラル循環管路20に入り、酸性食品添加物13dを含んで水槽10に戻ることとなる。これにより、水槽10内の酸性濃度が高くなり取水されるミネラル水のミネラル濃度が高くなる。
【0040】
なお、前記第3,4実施形態と同様にpHセンサ16又は導電率センサを設置して、水道水やミネラル水の水質に応じて電磁弁13cの開放時間を決定するようにしても良い。
【0041】
図10は本発明に係るミネラル水製造装置の第6実施形態を示すものである。前記各実施形態では水槽10内に酸性食品添加物13dを供給しているが、本実施形態では取水管14に酸性食品添加物を供給するようになっている。なお、前記第1実施形態と同一構成部分を同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0042】
即ち、酸性食品添加物供給装置13の導出管13bを取水管14に連結するとともに、電磁弁13cを開閉して取水管14への酸性食品添加物の供給を制御している。
【0043】
ミネラル濃度が必要以上に高いときは、溶出ミネラルが析出して飲料に混入する場合があり、飲料には不向きなミネラル水が生成される。そこで、本実施形態に係るミネラル水製造装置では、ミネラル水を取水する際に電磁弁13cを開放し、酸性食品添加物13dを取水管14に導く。これにより、ミネラル溶解率が向上し、取水管14内で析出が防止される。
【0044】
なお、前記第3,4実施形態と同様にpHセンサ16又は導電率センサを設置して、水道水やミネラル水の水質に応じて電磁弁13cの開放時間を決定するようにしても良い。
【0045】
図11は本発明に係るミネラル水製造装置の第7実施形態を示すものである。前記各実施形態では酸性食品添加物を水槽10の外に配置する構成となっているが、本実施形態では酸性食品添加物13dを水槽10内に配置した構成となっている。なお、前記第1実施形態と同一構成部分を同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0046】
即ち、粒状又は紛状の酸性食品添加物と同じく粒状又は紛状のミネラル溶出物を混合した混合物21を形成し、この混合物21を水槽10内に配置している。本実施形態によれば、ミネラル溶出物が酸性化し易く、ミネラル濃度の高いミネラル水を製造することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、請求項1〜3の発明によれば、水槽内に酸性食品添加物が添加され水槽内の酸性濃度が高くなるため、ミネラル溶出物のミネラル溶出効率が向上し、ミネラル水のミネラル含有率を増大させることができる。
【0048】
請求項4の発明によれば、取水管に流れるミネラル水に酸性食品添加物が添加されるため、ミネラル水のpH調整が可能となるし、また、取水管内でのミネラル成分の析出が抑制され、配管づまりが防止される。
【0049】
請求項5,6の発明によれば、原水の水質、例えばpH値や電気伝導度に応じて酸性食品添加物の供給量を調整することにより、ミネラル濃度を一定に保つことができる。
【0050】
請求項7の発明によれば、ミネラル溶出物が酸性化し易く、ミネラル濃度の高いミネラル水を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図2】第2実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図3】第3実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図4】第3実施形態に係る電磁弁の駆動制御回路を示すブロック図
【図5】第3実施形態に係る電磁弁の制御フローチャート
【図6】第4実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図7】第4実施形態に係る電磁弁の駆動制御回路を示すブロック図
【図8】第4実施形態に係る電磁弁の制御フローチャート
【図9】第5実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図10】第6実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図11】第7実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【符号の説明】
10…水槽、11…ミネラル溶出物、12…給水管、13…酸性食品添加物供給装置、13c…電磁弁、13d…酸性食品添加物、14…取水管、16…pHセンサ、18…制御装置、20…ミネラル水循環管路、21…混合物。
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水にミネラル成分を付加してミネラル水を生成するミネラル水製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のミネラル水製造装置として、水槽内にミネラル石と夾雑物を除去する濾過材を収納したものが一般的に使用されている。この水槽に水道水等の原水が通過するとき、水道水にミネラル成分が付加され、ミネラル含有の飲料水が供給される。
【0003】
しかしながら、このミネラル水製造装置では飲料に付加されるミネラル成分が実際には僅かであり(ミネラル成分の付加量:総硬度として50ppm以下)、ミネラル飲料水として満足できるものではなかった。
【0004】
このような問題点を解決するため、特開平6−190379号公報に記載されたミネラル水製造装置が提案された。このミネラル水製造装置は、水道水に炭酸ガスを注入して遊離炭酸濃度を高め、この水道水を炭酸カルシウムを担持した多孔質体に接触させたもので、ミネラル成分が短時間で溶出し、所望濃度のミネラル飲料水の供給が可能となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このミネラル水製造装置では、炭酸ガス注入用のボンベが必要となり、コストは勿論のこと装置が大型化するという問題点を有していた。また、ミネラル成分の溶出率は原水の水質によって影響を受けミネラル濃度を所定濃度に保持することができないという問題点を有していた。更に、ミネラル濃度が必要以上に高くなるときは取水管内でミネラル成分が析出するという問題点を有していた。
【0006】
本発明の目的は前記従来の課題に鑑み、簡単な構造でミネラル溶出物のミネラル溶出率を向上させ、また、ミネラル水のミネラル濃度を一定に保持でき、更にミネラル成分の析出を抑制できるミネラル水製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、請求項1の発明は、ミネラル溶出物が配置された水槽と、水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、酸性食品添加物を水槽内に供給する酸性食品添加物供給装置を設けた構造となっている。
【0008】
請求項1の発明によれば、水槽内に酸性食品添加物が添加され水槽内の酸性濃度が高くなるため、ミネラル溶出物のミネラル溶出効率が向上し、ミネラル水のミネラル濃度が高くなる。なお、酸性食品添加物供給装置は酸性食品添加物を給水管を通じて水槽内に供給するようにしても良いし、或いは、酸性食品添加物を水槽に直接供給するようにしても良い(請求項2の発明)。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に係るミネラル水製造装置において、水槽から流出したミネラル水の少なくとも一部を水槽に戻すミネラル水循環手段を設けるとともに、ミネラル水循環手段を介して酸性食品添加物を水槽内に供給する酸性食品添加物供給装置を設けた構造となっている。
【0010】
請求項3の発明によれば、水槽内から流出したミネラル水、例えば取水管に流れるミネラル水のうち一部を水循環手段を用いて水槽に戻す際、この水循環手段に酸性食品添加物が供給されるため、水槽内の酸性濃度を高くすることができる。
【0011】
請求項4の発明は、ミネラル溶出物が配置された水槽と、水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、取水管に酸性食品添加物を供給する酸性食品添加物供給装置を設けた構造となっている。
【0012】
請求項4の発明によれば、取水管に流れるミネラル水に酸性食品添加物が添加されるため、ミネラル水のpH調整が可能となるし、また、取水管内でのミネラル成分の析出が抑制され、配管づまりが防止される。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4に係るミネラル水製造装置において、水槽内に供給される原水又は水槽内で製造されたミネラル水の少なくとも一方の水質を検知する水質検知手段と、水質検知手段の検知信号に基づき酸性食品添加物の供給量を制御する制御手段を有する構造となっている。また、請求項6の発明では、この水質検知手段としてミネラル水のpHを検知するpH検知手段又はミネラル水の電気伝導度を検知する導電率検知手段を用いている。
【0014】
本発明によれば、原水の水質、例えばpH値が高いときはミネラル溶出率が低下し、低いときはミネラル溶出率が高くなる。従って、pH値が高いときは酸性食品添加物の供給量を増加させ、また、pH値が低いときは酸性食品添加物の供給量を減少させる。これにより、製造されるミネラル水の濃度を一定に保つことができる。
【0015】
一方、原水の水質、例えば水の電気伝導度が低いことは、電気伝導を阻害するミネラル成分が高いことを示すものであり、また、水の電気伝導度が高いことは、逆にミネラル成分が低いことを示すものである。従って、電気伝導度が低いときは、既に原水に通常以上のミネラル成分が含有されているため、酸性食品添加物の供給量を少なくしてミネラル溶出量を少なくする。また、電気伝導度が高いときは、ミネラル含有量が通常以下であるため、酸性食品添加物の供給量を多くしてミネラル溶出量を多くする。
【0016】
なお、原水及びミネラル水の両者の水質を検知して酸性食品添加物の供給量を調整するようにしてもよいし、また、水質検知手段としてpHセンサ及び導電率センサの両者を用いて検知するようにしてもよい。
【0017】
請求項7の発明は、ミネラル溶出物が配置された水槽と、水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、水槽内に酸性食品添加物を配置した構造となっている。
【0018】
請求項7の発明によれば、水槽内にミネラル溶出物と酸性食品添加物の両者が配置されているため、水槽内が常時酸性化され、短時間でかつ高濃度のミネラル水が製造される。なお、ミネラル溶出物と酸性食品添加物は両者を混合して配置するようにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るミネラル水製造装置の第1実施形態を示すもので、図1はミネラル水製造装置の水回路図である。
【0020】
ミネラル水製造装置は、ミネラル水製造用の水槽10を有している。この水槽10内にはミネラル溶出物11が配置されている。ミネラル溶出物11として、コーラルサンド、麦飯石、ミネラル石等を粉末状或いは粒状にしたものが用いられており、ミネラル溶出物11に水を通過させることより、水にミネラル成分が溶出し、ミネラル水が製造される。
【0021】
水槽10の上部には給水管12が連通しており、給水管12を通じて水槽10内に水道水(原水)が給水される。また、給水管12には酸性食品添加物供給装置13が連結している。酸性食品添加物供給装置13は酸性食品添加物Aを収容したタンク13aと、タンク13aの底部と給水管12に連結し酸性食品添加物13dを給水管12に導く導出管13bと、導出管13bを開閉する電磁弁13cとから構成されている。ここで、酸性食品添加物13dとしては、例えばクエン酸、DLーリンゴ酸、リン酸、フマル酸など酸性を示す食品添加物Aが水に溶解されたものが用いられている。また、酸性食品添加物13dのうちクエン酸及びDLーリンゴ酸は、人体にミネラル水が取り入れられた際のミネラル成分摂取効率を向上させるという利点を有している。
【0022】
水槽10の下部には蛇口等に連結する取水管14が連通している。取水管14にはポンプ15が設置されており、ポンプ15の駆動により水槽10内で製造されたミネラル水が取水口に給水される。
【0023】
本実施形態によれば、電磁弁13cを開くとき、給水管12の水道水に酸性食品添加物13dが添加され、水槽10内に貯留する水の酸性濃度が高くなる。この酸性濃度の上昇によりミネラル溶出物11のミネラル溶出率が向上する。
【0024】
例えば、ミネラル溶出物11を炭酸カルシウム(CaCO3)として、酸性水との反応を反応式で表せば、
CaCO3 +2H+→Ca2 ++H2O+CO2
となり、ミネラルイオン(Ca2 +)が溶出する。これにより、ミネラル濃度の高い飲料水が製造される。
【0025】
図2は本発明に係るミネラル水製造装置の第2実施形態を示すものである。前記第1実施形態では酸性食品添加物13dが給水管12を通じて水槽10内に供給されているが、第2実施形態では酸性食品添加物13dを水槽10内に直接的に供給している。
【0026】
前記第1実施形態では酸性食品添加物13dの供給操作が水道水の給水操作に追従することとなるが、第2実施形態では酸性食品添加物供給経路が水道水供給経路とは別経路となるため、酸性食品添加物13dを適宜水槽10内に供給できる。なお、その他の構成、作用は前記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0027】
図3乃至図5は本発明に係るミネラル水製造装置の第3実施形態を示すもので、図3はミネラル水製造装置の水回路図、図4は電磁弁の駆動回路を示すブロック図、図5は電磁弁の制御フローチャートである。前記第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0028】
本実施形態は給水管12に通水される水道水の水質、即ちpH値に基づき酸性食品添加物13dの供給量を制御するものであり、給水管12には水道水のpH値を検知するpHセンサ16を設置するとともに、取水管14には取水管14に流水があるか否かを検知する流水センサ17を設置している。
【0029】
また、図4に示すように、電磁弁13cを制御する制御手段としてマイクロコンピュータ構成の制御装置18を有している。この制御装置18はI/Oポート18a,18b、CPU18c及びメモリ18dを有している。メモリ18dには電磁弁13cの設定開放時間TAが予め格納されている。この時間TAは酸性食品添加物13dの添加量を決定するもので、水道水のpH値が通常値のとき、TA時間に亘って電磁弁13cを開放することにより、製造されたミネラル水の濃度が所望の値となるという、経験則に基づいて設定されている。また、制御装置18から制御信号に基づき電磁弁駆動回路19を通じて電磁弁13cを図5のフローチャートに示すように制御する。
【0030】
まず、前述したように、メモリ18dには電磁弁13cの設定開放時間TAが設定されている(S1)。また、給水管12内の水道水のpH値がpHセンサ16で検知され制御装置18で測定される(S2)。ここで、水道水のpH値が高いときはミネラル溶出率が低下し、低いときはミネラル溶出率が高くなる。従って、pH値が高いときは時間TAを長くして、酸性食品添加物13dの供給量を増加させ、pH値が低いときは時間TAを短くして、酸性食品添加物の供給量を減少させる。即ち、時間TAを水道水のpH値に応じて適宜TA1に変更する(S3)。このような状態で待機し、流水センサ17が取水管14内で流水があるか否かを監視する(取水があるか否か)(S4)。ここで、流水を検知したときは、電磁弁13cをTA1時間に亘って開放する(S5)。これにより、水道水のpH値に対応した酸性食品添加物13dが水槽10内に供給され、製造されるミネラル水の濃度を一定に保つことができる。
【0031】
図6乃至図8は本発明に係るミネラル水製造装置の第4実施形態を示すもので、図6はミネラル水製造装置の水回路図、図7は電磁弁の駆動回路を示すブロック図、図8は電磁弁の制御フローチャートである。前記第3実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0032】
前記第3実施形態では給水管12にpHセンサ16を設置し、給水管12に通水される水道水の水質に基づき電磁弁13cの開放時間を制御している。これに対して、本実施形態は取水管14にpHセンサ16を設置し、取水管14に通水されるミネラル水の水質に基づき電磁弁13cの開放時間を制御している。
【0033】
また、図7に示すように、前記第3実施形態と同様に、I/Oポート18a,18b、CPU18c及びメモリ18dを有する制御装置18を有し、メモリ18dには前記第3実施形態と同様に電磁弁13cの設定開放時間TAが予め格納されている。なお、この時間TAは前記酸性食品添加物13dの添加量を決定するもので、pH通常値でミネラル水が所望濃度となる電磁弁開放時間が設定されている。電磁弁13cの制御を図8のフローチャートを参照して説明する。
【0034】
即ち、まず、前述したように、メモリ18dには電磁弁13cの設定開放時間TAが設定されている(S1)。また、取水管14内のミネラル水のpH値がpHセンサ16で検知され制御装置18で測定される(S2)。ここで、ミネラル水のpH値が高いときはミネラル溶出率が低下し、低いときはミネラル溶出率が高くなる。従って、pH値が高いときは時間TAを長くして、酸性食品添加物13dの供給量を増加させ、pH値が低いときは時間TAを短くして、酸性食品添加物の供給量を減少させる。即ち、時間TAをミネラル水のpH値に応じて適宜TA2に変更する(S3)。このような状態で待機し、流水センサ17が取水管14内で流水があるか否かを監視する(取水があるか否か)(S4)。ここで、流水を検知したときは、電磁弁13cをTA2時間に亘って開放する(S5)。これにより、ミネラル水のpH値に対応した酸性食品添加物13dが水槽10に供給され、製造されるミネラル水の濃度を一定に保つことができる。
【0035】
なお、前記第3実施形態及び前記第4実施形態ではpHセンサ16を用いて水質を検知し、ミネラル水濃度を所定値に保持しているが、これに限るもではない。例えば、図示しないがpHセンサ16の代わりに水道水又はミネラル水の電気伝導度を検出する導電率センサを設置して電磁弁13cの開放時間を制御するようにしてもよい。即ち、水道水又はミネラル水の導電率が低いとき、即ちミネラル濃度が高くなっているときは電磁弁13cの開放時間を短くし、一方、水道水又はミネラル水の導電率が高いとき、即ちミネラル濃度が低くなっているときは電磁弁13cの開放時間を長くしてミネラル溶出量を多くする。これにより、ミネラル水のミネラル濃度を所定の値に保持することができる。
【0036】
図9は本発明に係るミネラル水製造装置の第5実施形態を示すものである。前記各実施形態では酸性食品添加物13dをミネラル処理前に添加する構成となっているが、本実施形態では取水されたミネラル水の全部又は一部を再度水槽10内に戻すとともに、この戻し水に酸性食品添加物13dを添加する構造となっている。なお、前記第1実施形態と同一構成部分を同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0037】
即ち、取水管14でポンプ15の下流側と水槽10の上部との間にミネラル循環管路20を配管するとともに、ミネラル循環管路20の途中に酸性食品添加物供給装置13の導出管13bを接続したものである。これにより、図9の破線矢印に示すように、水槽10内のミネラル水が取水管14→ポンプ15→取水管14→ミネラル水循環管路20→水槽10と順次流すことができるミネラル水循環手段が構成されている。
【0038】
本実施形態によれば、取水管14の取水口を閉鎖した状態でポンプ15を駆動し、酸性食品添加物供給装置13の電磁弁13cを開放するときは、水槽10内から流出した全てのミネラル水が前述したように循環して水槽10内のミネラル濃度を高くすることができる。
【0039】
また、取水管14の取水口を開放して(取水状態で)ポンプ15を駆動し、酸性食品添加物供給装置13の電磁弁13cを開放するときは、取水管14を通るミネラル水の一部がミネラル循環管路20に入り、酸性食品添加物13dを含んで水槽10に戻ることとなる。これにより、水槽10内の酸性濃度が高くなり取水されるミネラル水のミネラル濃度が高くなる。
【0040】
なお、前記第3,4実施形態と同様にpHセンサ16又は導電率センサを設置して、水道水やミネラル水の水質に応じて電磁弁13cの開放時間を決定するようにしても良い。
【0041】
図10は本発明に係るミネラル水製造装置の第6実施形態を示すものである。前記各実施形態では水槽10内に酸性食品添加物13dを供給しているが、本実施形態では取水管14に酸性食品添加物を供給するようになっている。なお、前記第1実施形態と同一構成部分を同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0042】
即ち、酸性食品添加物供給装置13の導出管13bを取水管14に連結するとともに、電磁弁13cを開閉して取水管14への酸性食品添加物の供給を制御している。
【0043】
ミネラル濃度が必要以上に高いときは、溶出ミネラルが析出して飲料に混入する場合があり、飲料には不向きなミネラル水が生成される。そこで、本実施形態に係るミネラル水製造装置では、ミネラル水を取水する際に電磁弁13cを開放し、酸性食品添加物13dを取水管14に導く。これにより、ミネラル溶解率が向上し、取水管14内で析出が防止される。
【0044】
なお、前記第3,4実施形態と同様にpHセンサ16又は導電率センサを設置して、水道水やミネラル水の水質に応じて電磁弁13cの開放時間を決定するようにしても良い。
【0045】
図11は本発明に係るミネラル水製造装置の第7実施形態を示すものである。前記各実施形態では酸性食品添加物を水槽10の外に配置する構成となっているが、本実施形態では酸性食品添加物13dを水槽10内に配置した構成となっている。なお、前記第1実施形態と同一構成部分を同一符号をもって表すとともに、その説明を省略する。
【0046】
即ち、粒状又は紛状の酸性食品添加物と同じく粒状又は紛状のミネラル溶出物を混合した混合物21を形成し、この混合物21を水槽10内に配置している。本実施形態によれば、ミネラル溶出物が酸性化し易く、ミネラル濃度の高いミネラル水を製造することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、請求項1〜3の発明によれば、水槽内に酸性食品添加物が添加され水槽内の酸性濃度が高くなるため、ミネラル溶出物のミネラル溶出効率が向上し、ミネラル水のミネラル含有率を増大させることができる。
【0048】
請求項4の発明によれば、取水管に流れるミネラル水に酸性食品添加物が添加されるため、ミネラル水のpH調整が可能となるし、また、取水管内でのミネラル成分の析出が抑制され、配管づまりが防止される。
【0049】
請求項5,6の発明によれば、原水の水質、例えばpH値や電気伝導度に応じて酸性食品添加物の供給量を調整することにより、ミネラル濃度を一定に保つことができる。
【0050】
請求項7の発明によれば、ミネラル溶出物が酸性化し易く、ミネラル濃度の高いミネラル水を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図2】第2実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図3】第3実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図4】第3実施形態に係る電磁弁の駆動制御回路を示すブロック図
【図5】第3実施形態に係る電磁弁の制御フローチャート
【図6】第4実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図7】第4実施形態に係る電磁弁の駆動制御回路を示すブロック図
【図8】第4実施形態に係る電磁弁の制御フローチャート
【図9】第5実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図10】第6実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【図11】第7実施形態に係るミネラル水製造装置の水回路図
【符号の説明】
10…水槽、11…ミネラル溶出物、12…給水管、13…酸性食品添加物供給装置、13c…電磁弁、13d…酸性食品添加物、14…取水管、16…pHセンサ、18…制御装置、20…ミネラル水循環管路、21…混合物。
Claims (7)
- ミネラル溶出物が配置された水槽と、該水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、該水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、
酸性食品添加物を前記水槽内に供給する酸性食品添加物供給装置を設けた
ことを特徴とするミネラル水製造装置。 - 前記酸性食品添加物供給装置は酸性食品添加物を給水管を通じて又は直接に前記水槽に供給するよう構成した
ことを特徴とする請求項1記載のミネラル水製造装置。 - 前記水槽から流出したミネラル水の少なくとも一部を該水槽に戻すミネラル水循環手段を設けるとともに、該ミネラル水循環手段を介して酸性食品添加物を該水槽内に供給する前記酸性食品添加物供給装置を設けた
ことを特徴とする請求項1記載のミネラル水製造装置。 - ミネラル溶出物が配置された水槽と、該水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、該水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、
前記取水管に酸性食品添加物を供給する酸性食品添加物供給装置を設けた
ことを特徴とするミネラル水製造装置。 - 前記水槽内に供給される原水又は前記水槽内で製造されたミネラル水の少なくとも一方の水質を検知する水質検知手段と、該水質検知手段の検知信号に基づき酸性食品添加物の供給量を制御する制御手段を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載のミネラル水製造装置。 - 前記水質検知手段は、前記水槽内に供給される原水又は前記水槽内で製造されたミネラル水のpHを検知するpH検知手段又は前記水槽内に供給される原水又は前記水槽内で製造されたミネラル水の電気伝導度を検知する導電率検知手段の少なくとも一方である
ことを特徴とする請求項5記載のミネラル水製造装置。 - ミネラル溶出物が配置された水槽と、該水槽内に水道水等の原水を供給する給水管と、該水槽内で生成されたミネラル水を取水する取水管とを備えたミネラル水製造装置において、
前記水槽内に酸性食品添加物を配置した
ことを特徴とするミネラル水製造装置。
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