JP2004081471A - 食事行動検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサ等を身につける煩わしさがなく簡単且つ精度良く人の食事行動を検出する。
【解決手段】演算処理部2はCPUを主構成要素とし、赤外線センサ部1から出力される検出信号を取り込むとともに検出信号が出力される頻度(検出頻度)を求めて食事行動か否かを判別する処理を行う。而して、人体から放射される赤外線によって人体の動きを検出するから、従来例のようにセンサ等を身につける煩わしさがなく、また、赤外線センサ部1の検出頻度Hに基づいて人体の動きが食事行動か否かを判別することで簡単且つ精度良く食事行動を検出することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】演算処理部2はCPUを主構成要素とし、赤外線センサ部1から出力される検出信号を取り込むとともに検出信号が出力される頻度(検出頻度)を求めて食事行動か否かを判別する処理を行う。而して、人体から放射される赤外線によって人体の動きを検出するから、従来例のようにセンサ等を身につける煩わしさがなく、また、赤外線センサ部1の検出頻度Hに基づいて人体の動きが食事行動か否かを判別することで簡単且つ精度良く食事行動を検出することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人の食事行動を検出する食事行動検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群(生活習慣病)が増加する傾向にあり、生活習慣の改善が健康管理上も非常に重要となってきている。上述のような生活習慣のうちで食習慣については、不規則な食事を規則正しくすることでも改善が図れるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、生活習慣改善のために人の食事行動を検出する装置として、人の体動や脈拍数等の生理量を測定するものがあった(例えば、特開2000−245713公報参照)。しかしながら、通常、食事は食卓でするものであるにもかかわらず、上記従来装置においては体動や生理量を測定するためのセンサを人が常時身につけていなければならず、非常に煩わしいものであった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、センサ等を身につける煩わしさがなく簡単且つ精度良く人の食事行動を検出することができる食事行動検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、食卓に向かう人体から放射される赤外線を検知することで当該人体が動いているか否かを検出する赤外線検知手段と、前記赤外線検知手段の検出頻度に基づいて前記人体の動きが食物を摂取する食事行動であるか否かを判別する判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記判別手段による判別結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記赤外線検知手段を保持して食卓上に配設される保持手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1又2又は3の発明において、前記食卓で食事する複数の人物を特定する人物特定手段を備え、前記判別手段は、前記人物特定手段で特定される個々の人物毎に食事行動か否かを判別することを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記人物特定手段は、前記食卓の1乃至複数の着座位置毎に設けられる荷重検出手段を有し、該荷重検出手段で検出される荷重に基づいて着座位置に着座している人物を特定することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0011】
本実施形態の食事行動検出装置は、図1に示すように複数の赤外線センサ部1と、CPUを主構成要素とする演算処理部2と、書き換え可能な不揮発性メモリ等からなる記憶部3と、液晶ディスプレイ等の表示デバイスを具備した表示部4とを備えている。
【0012】
赤外線センサ部1は、焦電素子と、各々フレネルレンズからなる多数個のレンズ小体が多重配置されてなる受光レンズと、焦電素子の出力を信号処理することで2値(例えば、Hレベル)の検出信号を出力する信号処理回路とを具備し、多数個のレンズ小体で検知エリアを細分化することにより、人体の僅かな動きを検出することができるようになっている。但し、このような赤外線センサ部1の構成は従来周知であるから詳細な説明及び図示は省略する。
【0013】
演算処理部2はCPUを主構成要素とし、赤外線センサ部1から出力される検出信号を取り込むとともに検出信号が出力される頻度(検出頻度)を求めて食事行動か否かを判別する処理、判別結果を記憶部3に格納するとともに格納した判別結果を検索する処理、食卓で食事する複数の人物を特定する処理、各処理の結果を表示部4に表示させる処理などを行う。すなわち、本実施形態では演算処理部2が判別手段及び人物特定手段を兼ねている。
【0014】
ところで、赤外線センサ部1は食卓の着座位置を検知エリアに含む必要があるから、食卓上や食卓に対向する天井などに配置されることが望ましい。図2は複数の赤外線センサ部1を保持して食卓上に配置するための配置構造を示している。箱形の台座5の天面から複数の軸体6が回動自在に突設され、各軸体6の先端には鉛直面内で赤外線センサ部1を回動自在に支持する支持軸7が連結されている。すなわち、食卓の上に台座5を載置し、軸体6を水平面内で回動するとともに支持軸7を鉛直面内で回動することで各赤外線センサ部1の検知エリアが食卓の各着座位置に一致するように調整することが可能である。ここで、演算処理部2や記憶部3及び表示部4を台座5に収納するようにしてもよいが、赤外線センサ部1以外の各部を収容したハウジングを食卓以外の場所に設置するようにしても構わない。この場合、赤外線センサ部1に電源を供給する電源回路、並びに赤外線センサ部1から出力される検出信号を離れた場所に設置されている演算処理部2に有線又は無線で伝送する伝送回路を台座5に収納すればよい。また、造花などの装飾物により軸体6、支持軸7及び赤外線センサ部1を覆い隠すようにすれば、食卓上に配置したときの違和感を解消することができる。なお、図3に示すように板状の基台8を天井Sに取り付け、基台8の下面に複数の赤外線センサ部1を回動自在に支持するようにして複数の赤外線センサ部1を天井に配置する構造としてもよい。
【0015】
次に、本実施形態の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。まず、演算処理部2では、予め決められた定義時間Txが経過するまでの間、各赤外線センサ部1が出力する検出信号を取り込む(ステップ1,2)。定義時間Txが経過した時点で、演算処理部2は定義時間Tx内に取り込んだ検出信号の時間的な割合(頻度)H[%]を演算するとともに(ステップ3)、求めた検出信号の頻度(検出頻度)Hを予め設定されたしきい値X[%]と比較し、検出頻度Hがしきい値Xよりも大きければ当該定義時間Txにおける人物の行動を食事行動と判別し、検出頻度Hがしきい値Xよりも大きくなければ食事行動以外の行動若しくはノイズと判別する(ステップ4)。すなわち、食卓の着座位置に着座した人物が食事をしている場合には、図5に示すように定義時間Tx(1)内に赤外線センサ部1から頻繁に検出信号が出力されるはずであるが、食事以外の他の行動、例えば新聞を読むというような行動をしている場合には、図5に示すように定義時間Tx(2)内に赤外線センサ部1から検出信号が出力される頻度が極端に少なくなると考えられる。したがって、定義時間Tx内における検出信号の頻度Hを求めてしきい値Xと比較することにより、その人物の行動が食事行動か否かを判別することが可能である。なお、人物の行動が他の行動若しくはノイズであると判別した場合、演算処理部2はステップ1に戻って処理を継続する。
【0016】
また、人物の行動を食事行動と判別した場合、演算処理部2は食事行動と判別した前回の定義時間Txと今回の定義時間Txとの間隔Tgを求めて所定のしきい値T0と比較し(ステップ5)、図6に示すように間隔Tgがしきい値T0よりも短ければ食事行動が継続中であると判断してステップ1に戻って処理を継続する。一方、食事行動と判別された定義時間Tx(n)の終了からしきい値T0以上の時間が経過しても食事行動と判別された定義時間Txが現れなければ、演算処理部2はその定義時間Tx(n)の終了時点を食事の終了と判断し、定義時間Tx(1)の開始時刻を今回の食事の開始時刻、定義時間Tx(n)の終了時刻を今回の食事の終了時刻として記憶部3に記憶し(ステップ6)、その後ステップ1に戻って処理を継続する。
【0017】
このように本実施形態では、人体から放射される赤外線によって人体の動きを検出するから、従来例のようにセンサ等を身につける煩わしさがなく、また、赤外線センサ部1の検出頻度Hに基づいて人体の動きが食事行動か否かを判別することで簡単且つ精度良く食事行動を検出することができるものである。
【0018】
ここで、本実施形態においては、毎回の食事開始時刻及び食事終了時刻だけでなく各定義時間Tx内に赤外線センサ部1から取り込んだ検出信号のデータを数ヶ月から数年にかけて記憶部3に記憶するようにしており、演算処理部2にて記憶部3に記憶されている過去のデータを検索して個々の定義時間Tx毎に食事行動か否かを再度判別するとともに、その検索結果や再判別結果を表示部4に表示できるようにしている。
【0019】
ところで、食事行動か否かを判断するための定義時間Txやしきい値X[%]は実験的に求めればよい。本発明者は、実際に3人の被験者A,B,Cに食事行動と新聞を読む行動を行わせ、それぞれの行動について赤外線センサ部1の検出信号の頻度H[%]を測定する実験を行い、図7に示すような実験結果を得ている。図7から明らかなように、何れの被験者A〜Cについても新聞を読む行動に比較して食事行動の方が検出信号の現れる頻度が大きくなっており、適当な定義時間Txとしきい値X[%]を設定し、定義時間Txにおける検出信号の頻度H[%]をしきい値X[%]と比較することで人物の行動が食事行動か否かを判別することが可能である。
【0020】
また、本実施形態においては、各人物とその人物が食事の際に着座する着座位置を対応させて記憶部3のデータテーブルに記憶しておき、各着座位置毎に設けられた赤外線センサ部1から出力される検出信号を演算処理部2に取り込んだ時点で記憶部3のデータテーブルを参照して当該着座位置に対応した人物を特定しており、食事行動の検出対象である人物が複数ある場合でも個々の人物毎に食事行動を検出することができるようにしている。
【0021】
ここで、各人物が必ずしも決まった着座位置で食事をするとは限らないので、着座位置に関係なく人物を特定できることが望ましい。例えば、検出対象の人物の体重を予め計測して記憶部3のデータテーブルに登録しておき、図8に示すように食卓の椅子10の脚11に取り付けた荷重センサ12により椅子10に座った人物の体重を検出し、荷重センサ12の検出値からデータテーブルを参照することで各人物を特定するようにすれば、人物の特定が容易且つ精度良く行えるものである。なお、荷重センサ12としては、例えば圧電素子を用いたものなどが利用可能である。
【0022】
【発明の効果】
請求項1の発明は、食卓に向かう人体から放射される赤外線を検知することで当該人体が動いているか否かを検出する赤外線検知手段と、前記赤外線検知手段の検出頻度に基づいて前記人体の動きが食物を摂取する食事行動であるか否かを判別する判別手段とを備えたことを特徴とし、人体から放射される赤外線によって人体の動きを検出するから従来例のようにセンサ等を身につける煩わしさがなく、また、赤外線検知手段の検出頻度に基づいて人体の動きが食事行動か否かを判別することで簡単且つ精度良く食事行動を検出することができる。
【0023】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記判別手段による判別結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とし、長期間に渡って人の食事行動を把握することができる。
【0024】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記赤外線検知手段を保持して食卓上に配設される保持手段を備えたことを特徴とし、人体と赤外線検知手段との距離を近づけることができて検知精度が向上する。
【0025】
請求項4の発明は、請求項1又2又は3の発明において、前記食卓で食事する複数の人物を特定する人物特定手段を備え、前記判別手段は、前記人物特定手段で特定される個々の人物毎に食事行動か否かを判別することを特徴とし、食事行動の検出対象である人物が複数ある場合でも個々の人物毎に食事行動を検出することができる。
【0026】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記人物特定手段は、前記食卓の1乃至複数の着座位置毎に設けられる荷重検出手段を有し、該荷重検出手段で検出される荷重に基づいて着座位置に着座している人物を特定することを特徴とし、人物の特定が容易且つ精度良く行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上における複数の赤外線センサ部を保持して食卓上に配置するための配置構造を示す側面図である。
【図3】同上における複数の赤外線センサ部を保持して食卓上に配置するための別の配置構造を示す側面図である。
【図4】同上の動作説明用のフローチャートである。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】同上における人物の特定構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1 赤外線センサ部
2 演算処理部
3 記憶部
4 表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、人の食事行動を検出する食事行動検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群(生活習慣病)が増加する傾向にあり、生活習慣の改善が健康管理上も非常に重要となってきている。上述のような生活習慣のうちで食習慣については、不規則な食事を規則正しくすることでも改善が図れるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、生活習慣改善のために人の食事行動を検出する装置として、人の体動や脈拍数等の生理量を測定するものがあった(例えば、特開2000−245713公報参照)。しかしながら、通常、食事は食卓でするものであるにもかかわらず、上記従来装置においては体動や生理量を測定するためのセンサを人が常時身につけていなければならず、非常に煩わしいものであった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、センサ等を身につける煩わしさがなく簡単且つ精度良く人の食事行動を検出することができる食事行動検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、食卓に向かう人体から放射される赤外線を検知することで当該人体が動いているか否かを検出する赤外線検知手段と、前記赤外線検知手段の検出頻度に基づいて前記人体の動きが食物を摂取する食事行動であるか否かを判別する判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記判別手段による判別結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記赤外線検知手段を保持して食卓上に配設される保持手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1又2又は3の発明において、前記食卓で食事する複数の人物を特定する人物特定手段を備え、前記判別手段は、前記人物特定手段で特定される個々の人物毎に食事行動か否かを判別することを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記人物特定手段は、前記食卓の1乃至複数の着座位置毎に設けられる荷重検出手段を有し、該荷重検出手段で検出される荷重に基づいて着座位置に着座している人物を特定することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0011】
本実施形態の食事行動検出装置は、図1に示すように複数の赤外線センサ部1と、CPUを主構成要素とする演算処理部2と、書き換え可能な不揮発性メモリ等からなる記憶部3と、液晶ディスプレイ等の表示デバイスを具備した表示部4とを備えている。
【0012】
赤外線センサ部1は、焦電素子と、各々フレネルレンズからなる多数個のレンズ小体が多重配置されてなる受光レンズと、焦電素子の出力を信号処理することで2値(例えば、Hレベル)の検出信号を出力する信号処理回路とを具備し、多数個のレンズ小体で検知エリアを細分化することにより、人体の僅かな動きを検出することができるようになっている。但し、このような赤外線センサ部1の構成は従来周知であるから詳細な説明及び図示は省略する。
【0013】
演算処理部2はCPUを主構成要素とし、赤外線センサ部1から出力される検出信号を取り込むとともに検出信号が出力される頻度(検出頻度)を求めて食事行動か否かを判別する処理、判別結果を記憶部3に格納するとともに格納した判別結果を検索する処理、食卓で食事する複数の人物を特定する処理、各処理の結果を表示部4に表示させる処理などを行う。すなわち、本実施形態では演算処理部2が判別手段及び人物特定手段を兼ねている。
【0014】
ところで、赤外線センサ部1は食卓の着座位置を検知エリアに含む必要があるから、食卓上や食卓に対向する天井などに配置されることが望ましい。図2は複数の赤外線センサ部1を保持して食卓上に配置するための配置構造を示している。箱形の台座5の天面から複数の軸体6が回動自在に突設され、各軸体6の先端には鉛直面内で赤外線センサ部1を回動自在に支持する支持軸7が連結されている。すなわち、食卓の上に台座5を載置し、軸体6を水平面内で回動するとともに支持軸7を鉛直面内で回動することで各赤外線センサ部1の検知エリアが食卓の各着座位置に一致するように調整することが可能である。ここで、演算処理部2や記憶部3及び表示部4を台座5に収納するようにしてもよいが、赤外線センサ部1以外の各部を収容したハウジングを食卓以外の場所に設置するようにしても構わない。この場合、赤外線センサ部1に電源を供給する電源回路、並びに赤外線センサ部1から出力される検出信号を離れた場所に設置されている演算処理部2に有線又は無線で伝送する伝送回路を台座5に収納すればよい。また、造花などの装飾物により軸体6、支持軸7及び赤外線センサ部1を覆い隠すようにすれば、食卓上に配置したときの違和感を解消することができる。なお、図3に示すように板状の基台8を天井Sに取り付け、基台8の下面に複数の赤外線センサ部1を回動自在に支持するようにして複数の赤外線センサ部1を天井に配置する構造としてもよい。
【0015】
次に、本実施形態の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。まず、演算処理部2では、予め決められた定義時間Txが経過するまでの間、各赤外線センサ部1が出力する検出信号を取り込む(ステップ1,2)。定義時間Txが経過した時点で、演算処理部2は定義時間Tx内に取り込んだ検出信号の時間的な割合(頻度)H[%]を演算するとともに(ステップ3)、求めた検出信号の頻度(検出頻度)Hを予め設定されたしきい値X[%]と比較し、検出頻度Hがしきい値Xよりも大きければ当該定義時間Txにおける人物の行動を食事行動と判別し、検出頻度Hがしきい値Xよりも大きくなければ食事行動以外の行動若しくはノイズと判別する(ステップ4)。すなわち、食卓の着座位置に着座した人物が食事をしている場合には、図5に示すように定義時間Tx(1)内に赤外線センサ部1から頻繁に検出信号が出力されるはずであるが、食事以外の他の行動、例えば新聞を読むというような行動をしている場合には、図5に示すように定義時間Tx(2)内に赤外線センサ部1から検出信号が出力される頻度が極端に少なくなると考えられる。したがって、定義時間Tx内における検出信号の頻度Hを求めてしきい値Xと比較することにより、その人物の行動が食事行動か否かを判別することが可能である。なお、人物の行動が他の行動若しくはノイズであると判別した場合、演算処理部2はステップ1に戻って処理を継続する。
【0016】
また、人物の行動を食事行動と判別した場合、演算処理部2は食事行動と判別した前回の定義時間Txと今回の定義時間Txとの間隔Tgを求めて所定のしきい値T0と比較し(ステップ5)、図6に示すように間隔Tgがしきい値T0よりも短ければ食事行動が継続中であると判断してステップ1に戻って処理を継続する。一方、食事行動と判別された定義時間Tx(n)の終了からしきい値T0以上の時間が経過しても食事行動と判別された定義時間Txが現れなければ、演算処理部2はその定義時間Tx(n)の終了時点を食事の終了と判断し、定義時間Tx(1)の開始時刻を今回の食事の開始時刻、定義時間Tx(n)の終了時刻を今回の食事の終了時刻として記憶部3に記憶し(ステップ6)、その後ステップ1に戻って処理を継続する。
【0017】
このように本実施形態では、人体から放射される赤外線によって人体の動きを検出するから、従来例のようにセンサ等を身につける煩わしさがなく、また、赤外線センサ部1の検出頻度Hに基づいて人体の動きが食事行動か否かを判別することで簡単且つ精度良く食事行動を検出することができるものである。
【0018】
ここで、本実施形態においては、毎回の食事開始時刻及び食事終了時刻だけでなく各定義時間Tx内に赤外線センサ部1から取り込んだ検出信号のデータを数ヶ月から数年にかけて記憶部3に記憶するようにしており、演算処理部2にて記憶部3に記憶されている過去のデータを検索して個々の定義時間Tx毎に食事行動か否かを再度判別するとともに、その検索結果や再判別結果を表示部4に表示できるようにしている。
【0019】
ところで、食事行動か否かを判断するための定義時間Txやしきい値X[%]は実験的に求めればよい。本発明者は、実際に3人の被験者A,B,Cに食事行動と新聞を読む行動を行わせ、それぞれの行動について赤外線センサ部1の検出信号の頻度H[%]を測定する実験を行い、図7に示すような実験結果を得ている。図7から明らかなように、何れの被験者A〜Cについても新聞を読む行動に比較して食事行動の方が検出信号の現れる頻度が大きくなっており、適当な定義時間Txとしきい値X[%]を設定し、定義時間Txにおける検出信号の頻度H[%]をしきい値X[%]と比較することで人物の行動が食事行動か否かを判別することが可能である。
【0020】
また、本実施形態においては、各人物とその人物が食事の際に着座する着座位置を対応させて記憶部3のデータテーブルに記憶しておき、各着座位置毎に設けられた赤外線センサ部1から出力される検出信号を演算処理部2に取り込んだ時点で記憶部3のデータテーブルを参照して当該着座位置に対応した人物を特定しており、食事行動の検出対象である人物が複数ある場合でも個々の人物毎に食事行動を検出することができるようにしている。
【0021】
ここで、各人物が必ずしも決まった着座位置で食事をするとは限らないので、着座位置に関係なく人物を特定できることが望ましい。例えば、検出対象の人物の体重を予め計測して記憶部3のデータテーブルに登録しておき、図8に示すように食卓の椅子10の脚11に取り付けた荷重センサ12により椅子10に座った人物の体重を検出し、荷重センサ12の検出値からデータテーブルを参照することで各人物を特定するようにすれば、人物の特定が容易且つ精度良く行えるものである。なお、荷重センサ12としては、例えば圧電素子を用いたものなどが利用可能である。
【0022】
【発明の効果】
請求項1の発明は、食卓に向かう人体から放射される赤外線を検知することで当該人体が動いているか否かを検出する赤外線検知手段と、前記赤外線検知手段の検出頻度に基づいて前記人体の動きが食物を摂取する食事行動であるか否かを判別する判別手段とを備えたことを特徴とし、人体から放射される赤外線によって人体の動きを検出するから従来例のようにセンサ等を身につける煩わしさがなく、また、赤外線検知手段の検出頻度に基づいて人体の動きが食事行動か否かを判別することで簡単且つ精度良く食事行動を検出することができる。
【0023】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記判別手段による判別結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とし、長期間に渡って人の食事行動を把握することができる。
【0024】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記赤外線検知手段を保持して食卓上に配設される保持手段を備えたことを特徴とし、人体と赤外線検知手段との距離を近づけることができて検知精度が向上する。
【0025】
請求項4の発明は、請求項1又2又は3の発明において、前記食卓で食事する複数の人物を特定する人物特定手段を備え、前記判別手段は、前記人物特定手段で特定される個々の人物毎に食事行動か否かを判別することを特徴とし、食事行動の検出対象である人物が複数ある場合でも個々の人物毎に食事行動を検出することができる。
【0026】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記人物特定手段は、前記食卓の1乃至複数の着座位置毎に設けられる荷重検出手段を有し、該荷重検出手段で検出される荷重に基づいて着座位置に着座している人物を特定することを特徴とし、人物の特定が容易且つ精度良く行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上における複数の赤外線センサ部を保持して食卓上に配置するための配置構造を示す側面図である。
【図3】同上における複数の赤外線センサ部を保持して食卓上に配置するための別の配置構造を示す側面図である。
【図4】同上の動作説明用のフローチャートである。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】同上における人物の特定構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1 赤外線センサ部
2 演算処理部
3 記憶部
4 表示部
Claims (5)
- 食卓に向かう人体から放射される赤外線を検知することで当該人体が動いているか否かを検出する赤外線検知手段と、前記赤外線検知手段の検出頻度に基づいて前記人体の動きが食物を摂取する食事行動であるか否かを判別する判別手段とを備えたことを特徴とする食事行動検出装置。
- 前記判別手段による判別結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の食事行動検出装置。
- 前記赤外線検知手段を保持して食卓上に配設される保持手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の食事行動検出装置。
- 前記食卓で食事する複数の人物を特定する人物特定手段を備え、前記判別手段は、前記人物特定手段で特定される個々の人物毎に食事行動か否かを判別することを特徴とする請求項1又は2又は3記載の食事行動検出装置。
- 前記人物特定手段は、前記食卓の1乃至複数の着座位置毎に設けられる荷重検出手段を有し、該荷重検出手段で検出される荷重に基づいて着座位置に着座している人物を特定することを特徴とする請求項4記載の食事行動検出装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002246132A JP2004081471A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | 食事行動検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002246132A JP2004081471A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | 食事行動検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004081471A true JP2004081471A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32054087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002246132A Withdrawn JP2004081471A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | 食事行動検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004081471A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014097223A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Yoshida Dental Mfg Co Ltd | 食生活管理装置 |
WO2020021765A1 (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 株式会社日立製作所 | 照明装置および照明システム |
US10595789B2 (en) | 2015-03-10 | 2020-03-24 | Fujitsu Limited | Meal time estimation method, meal time estimation device, and recording medium |
-
2002
- 2002-08-27 JP JP2002246132A patent/JP2004081471A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014097223A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Yoshida Dental Mfg Co Ltd | 食生活管理装置 |
US10595789B2 (en) | 2015-03-10 | 2020-03-24 | Fujitsu Limited | Meal time estimation method, meal time estimation device, and recording medium |
WO2020021765A1 (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 株式会社日立製作所 | 照明装置および照明システム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051101 |