JP2004080795A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザの利便性および作業の効率を向上させたネットワークを介してスキャニングするプリンタシステムを提供する。
【解決手段】コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリを備えたアプリケーション群を有するデジタル・コピア・システム102と,該システムとネットワーク101を介して接続された複数のクライアント・マシン103およびファイル・サーバ104とを備えた画像形成システムでのデジタル・コピア・システム102は,ファイル・サーバ104が有するスキャン条件設定のスキャン・プロファイルを受信し,受信したスキャン・プロファイルの名称とクライアント・マシンにより使用された最新のスキャン・プロファイルの名称とを表示させ,スキャン・プロファイルの名称の選択に基づきスキャン動作を開始させるスキャナ/プリンタ・コントローラ107とを備える。
【選択図】    図1

Description

 本発明は,ネットワークを介してスキャニングを行う場合の利便性の向上を図った,ネットワーク・システムで用いられる画像形成装置に関する。
 近年,コンピュータ技術・各種画像処理技術の向上,ネットワーク環境の整備,通信技術の発展等によって,一般のオフィスにおいても種々のネットワーク・システムが使用されるようになっている。
 図10は,従来のネットワーク・システムの一例であるネットワーク・プリンティング・システムの概略構成を示し,画像を記録紙に出力するプリンタ装置としてのプリンタ1001と,プリンタ1001をネットワーク1002に接続するためのネットワーク・インターフェース・コントローラ(以下,NICと記載する)1003と,NIC1003を介して入力したプリントデータストリームをプリント可能なイメージデータに変換してプリンタ1001に出力すると共に,プリンタ1001の制御を行うプリンタ・コントローラ1004と,ネットワーク1002に接続されたクライアント・マシンとしての複数のワークステーション(以下,WSと記載する)1005と,ネットワーク1002およびNIC1003を介して,プリンタ1001およびプリンタ・コントローラ1004と複数のWS1005とを有機的に接続し,各種のサービスを提供するサーバ・マシンとしてのプリンタ・サーバ1006とを備えている。
 以上の構成において,ネットワーク・プリンティング・システムは,ネットワーク1002上に配置された複数のWS1005で,プリンタ1001を共通の資源として使用するものである。すなわち,ネットワークを通したシェアード・タイプのシステムである。例えば,WS1005の一つからプリントを行う場合,ユーザは,先ず,WS1005上でプリントしたい文書,画像情報等のファイルを指定し,プリント部数等のプリント条件を設定し,プリント・ジョブを生成する。
 次に,ネットワーク1002を介してプリント・ジョブをプリンタ・サーバ1006へ転送すると,プリント・ジョブは,プリンタ・サーバ1006のプリント・キュー機能によって時系列的にキューイングされる。なお,プリンタ・サーバ1006は,複数のWS1005から入力したプリント・ジョブを入力順(時系列的)にキューイングする。
 プリンタ・サーバ1006は,プリント・キュー機能によって時系列的にキューイングされているプリント・ジョブを,所定の順序で(例えば,入力順に),ネットワーク1002およびNIC1003を介して,プリンタ・コントローラ1004へ転送すると共に,転送したプリント・ジョブのプリントが完了した旨を示すメッセージ(プリント完了通知)を,該当するWS1005へ出力する。
 プリンタ・コントローラ1004は,プリント・ジョブを入力すると,入力したプリント・ジョブ中のプリントデータストリームをプリント可能なイメージデータに変換してプリンタ1001に出力すると共に,プリンタ1001を制御して,記録紙に画像を形成する。
 このように従来のネットワーク・プリンティング・システムでは,各WS1005から出力されたプリント・ジョブを,一旦,プリンタ・サーバ1006へ入力し,プリント・キュー機能によって時系列的に管理することにより,複数のWS1005でプリンタ1001をシェアーして使用できるようにしている。
 また,上記プリンタ1001に代えてコピア装置をネットワーク上に接続し,コピア装置をベースとしたネットワーク・プリンティング・システムも提供されている。
 しかしながら,上記従来のネットワーク・システムの一つとして,ネットワークを介してスキャナをシェアーして使用するネットワーク・スキャニング・システムが考えられるが,従来のネットワーク・システムにおいて,ネットワークを介してスキャナから画像情報を入力するための作業の利便性を向上させるための機能は,特に提供されていなかった。
 本発明は上記に鑑みてなされたものであって,ネットワークを介してスキャナから画像情報を入力する作業の利便性および作業効率を向上させる機能を提供することを目的とする。
 上記目的を達成するために,請求項1に係る画像形成装置は,コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリを備えたアプリケーション群を有する画像形成装置と,前記画像形成装置とネットワークを介して接続された複数のクライアント・マシンおよび各種のサービスを提供するサーバ・マシンとを備えた画像形成システムで用いられる画像形成装置において,前記サーバ・マシンが有するスキャン条件を設定するためのスキャン・プロファイルを前記サーバ・マシンから受信し,該受信した前記スキャン・プロファイルを記憶する記憶手段と,前記記憶手段に記憶されたスキャン・プロファイルの名称と前記クライアント・マシンにより使用された最新のスキャン・プロファイルの名称とをともに表示させる表示手段と,前記表示手段により表示された前記スキャン・プロファイルの名称の選択に基づきスキャン動作を開始させるスキャン動作開始手段とを備えたことを特徴とする。
 また,請求項2に係るネット画像形成装置は,請求項1記載の画像形成装置において,前記表示手段は,前記クライアント・マシンで使用された最新のスキャン・プロファイルの名称を先頭部分に優先表示させることを特徴とする。
 以上説明したように,請求項1に係る画像形成装置は,コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリを備えたアプリケーション群を有する画像形成装置と,画像形成装置とネットワークを介して接続された複数のクライアント・マシンおよび各種のサービスを提供するサーバ・マシンとを備えた画像形成システムで用いられる画像形成装置において,記憶手段はサーバ・マシンが有するスキャン条件を設定するためのスキャン・プロファイルをサーバ・マシンから受信し,該受信したスキャン・プロファイルを記憶し,表示手段は記憶手段に記憶されたスキャン・プロファイルの名称とクライアント・マシンにより使用された最新のスキャン・プロファイルの名称とをともに表示し,スキャン動作開始手段は表示手段により表示されたスキャン・プロファイルの名称の選択に基づきスキャン動作を開始させる構成により,ネットワークを介してスキャナから画像情報を入力する際に,スキャン・プロファイルを用いることにより,作業の利便性および作業効率を向上させることができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
 また,請求項2にかかる画像形成装置は,請求項1の画像形成装置の奏する効果に加えて,表示手段は,クライアント・マシンで使用された最新のスキャン・プロファイルの名称を先頭部分に優先表示させることにより,前回用いたスキャンの設定を再び設定する必要がないため,作業の利便性および作業効率を向上させることができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
 以下,本発明のネットワーク・システムにおけるプリント・ジョブ実行結果の通知方法,ネットワーク・システムにおけるスキャン条件の設定方法およびネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムについて,スキャナとプリンタを含むコピア装置をベースとしてネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムを例に,
   [1]本実施例のシステム構成
   [2]システムを構成する各部の機能
   [3]デジタル・コピア・システムのソフトウェアおよびハードウェア構成
   [4]スキャナ/プリンタ・コントローラのデータ処理フロー
   [5]ネットワーク操作
   [6]本実施例のネットワーク・プリンタ機能
   [7]本実施例のネットワーク・スキャナ機能
   [8]本実施例のステータス問い合わせ機能
   [9]プリンタ・ドライバ,スキャナ・ドライバおよびユーティリティ
の順で図面を参照して詳細に説明する。
[1]本実施例のシステム構成
 本発明のネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムは,複数台のクライアント・マシンと,デジタル・コピア・システムと,使用するLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)システムが要求するネットワーク・OSとによって構成される。
 ネットワーク・OSは,ファイル・サーバ・マシンを必要とするものや,1つのクライアント・マシンにサーバ機能とクライアント機能の両方を搭載するもの等いろいろな種類がある。ここでは,ネットワーク・OSに関しては特に言及しない。とにかく,本システム構成においては,物理的なLAN構成があり,何らかのネットワーク・OSが組み込まれており,それらを利用して任意のクライアント・マシンとデジタル・コピア・システムがサーバ・マシン(その上で動作するサーバ・ソフトを含む)を介して,双方向で通信できることを前提として全体構成を説明する。
 図1は,本実施例のネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムの概略ハード構成を示し,大別して,ネットワーク101に接続されたネットワーク対応型のデジタル・コピア・システム102と,ネットワーク101に接続されたクライアント・マシンである複数のワークステーション(以下,WSと記載する)103と,ネットワーク101を介して,デジタル・コピア・システムと複数のWS103とを有機的に接続し,各種のサービスを提供するサーバ・マシンであるファイル・サーバ104とから構成される。
 デジタル・コピア・システム102は,スキャナ110aおよびプリンタ110bを含むコピア装置105と,コピア装置105をネットワーク101に接続するためのネットワーク・インターフェース・コントローラ(以下,NICと記載する)106と,NIC106を介して入力したプリントデータストリームをプリント可能なイメージデータに変換してコピア装置105に出力すると共に,コピア装置105の制御を行うスキャナ/プリンタ・コントローラ107と,電話回線に接続されたFAX(ファクシミリ)モデム108と,スキャナ/プリンタ・コントローラ107に接続されたHDD(ハードディスク装置)109とから構成される。
 なお,コピア装置105は,それ自体で完結したコピア装置であり,ARDF(自動反転ドキュメント・フィーダー)を持つスキャナ110a,豊富なペーパーハンドリング(給紙トレイ,両面装置,排紙装置)を有するプリンタ110b,およびスキャナ110aで読み取ったビデオ・データまたはスキャナ/プリンタ・コントローラ107から入力したビデオ・データに各種画像処理を施すIPU(イメージ・プロセッシング・ユニット:画像処理部)110cから構成されるコピア・エンジン部110と,タッチパネルを搭載した操作パネル111と,コピア・エンジン部110の制御および操作パネル111の入出力制御を行うコピア・コントローラ112とを備えている。
 操作パネル111は,例えば,400×640ドットLCDの表示部と16×16エリア分割のタッチパネルとから構成され,表示部とタッチパネルの機能を使用して,ユーザと対話しながらコピア機能の設定,プリンタ機能の設定,スキャナ機能の設定が可能である。さらにスキャナ/プリンタ機能が必要とするステータス・メッセージ表示も可能である。
 なお,コピア・コントローラ112によるコピア・エンジン部110の制御とは,どのようなオプションが取り付けられているかを判定するためにコピア・エンジン部110の構成を確認したり,各給紙トレイの状態や,両面装置の状態・排紙装置の状態・ARDFの状態を確認したり,上記各部のペーパー・パスの設定をしたり,さらにスキャナ110a・プリンタ110bの動作に起動を掛けたり,プロセスの進行状況を確認したり,エラー発生時にその状況を詳細に確認する等の制御を示すものである。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107とコピア装置105は,図示の如く,スキャナ110aで読み取った画像データの入力およびプリンタ110bへ画像データを出力するためのビデオ・インターフェース(インターフェースA)とスキャナ/プリンタ動作を指示したり,その状態を確認したり,操作パネル111と通信するコマンド/レスポンスのインターフェース(インターフェースB)で接続されている。
 また,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,NIC106によってネットワーク101と接続されており,プリンタのデータ・ストリームや,スキャナの操作・編集コマンドおよび読み取り画像データが転送されてくる。
 さらに,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,FAXモデム108によって外部の電話回線と接続されており,受信したFAXデータを復元し,必要ならばプリンタ110bの解像度に解像度変換し,ページ・バッファ・メモリ(図示せず)にプリント・データとして一時記憶した後,コピア装置105へ出力する。また,FAX送信の場合には,ホスト(WS103)から転送時,FAX送信の指示と送信先電話番号とがプリント・データに付加されているならば,FAX送信を実行する。このとき,送信先の受信機が同じプリント・データ(ただし,ここではビットイメージではなく,プリンタ言語で表現されたプリント・データ)を受けるならばそのままのデータ・ストリームでFAXモデム108を通して転送する。一方,一般のFAX受信機ならば,FAX送信画像に変換した後,さらに必要なデータ圧縮を施し,FAXモデム108を通して送信する。なお,本システムにおいてFAX機能に関しては特にこれ以上言及しない。
 また,図示を省略するが,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,プリンタ接続インターフェースとして一般的なパラレル,シリアル・インターフェースを持っており,スキャナ接続インターフェースとしてSCSI−2インターフェースを持っている。したがって,通常の1対1接続のプリンタおよびスキャナとしても使用できる。ここでは1対1接続のインターフェースに関してはこれ以上言及しない。以下,スキャナ/プリンタのデータ入出力は全てネットワーク101を介して行われるものとする。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,ページ・バッファ・メモリを中心に,プリンタの入出力およびスキャナの入出力を行う機能を有している。ここで,プリンタの入出力の概略と,スキャナのローカル入力の概略とについて説明する。
 プリンタの入出力において,WS103からスキャナ/プリンタ・コントローラ107に転送されてくるプリント・データは,スキャナ/プリンタ・コントローラ107がサポートしているプリンタ言語に対応したデータである。プリンタ言語には,例えば,ポストスクリプトや,PCL等がある。スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,単一のプリンタ言語をサポートするもの,複数のプリンタ言語をサポートするもの等いろいろ利用可能である。また,プリントする際にどのプリンタ言語を使用するかは,あらかじめWS103からコマンドで選択しておくか,操作パネル111を用いてコピア装置105を使用する直前に設定するか,またはスキャナ/プリンタ・コントローラ107内でどのプリンタ言語のデータであるか自動的に判別して,自動的に切り替える等によって決定される。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,WS103から入力したプリント・データ(プリントデータストリーム)を変換して1ページ単位でページ・バッファ・メモリに画像データを生成し,1ページ単位でコピア・エンジン部110にラスタデータを出力する。
 スキャナのローカル入力は以下の入力操作手順(動作順)で行われる。
 (1)あらかじめWS103で生成・登録したスキャン・プロファイル(詳細は後述する)を操作パネル111を用いて選択する。
 (2)読み取るべき原稿をスキャン110aの読み取り台にセットする。
 (3)操作パネル111上のスタート・キーを押下して原稿スキャンを開始する。
 (4)スキャン・データを1ページ単位で,直接画像データ圧縮し,スキャナ/プリンタ・コントローラ107のページ・バッファ・メモリに格納する。
 (5)続いて,ページ・バッファ・メモリに,次の原稿の1ページ分のデータを蓄積できるだけの容量があれば,引き続きスキャン動作を行う。ページ・バッファ・メモリの容量が不十分であれば,スキャナ/プリンタ・コントローラ107に接続されているローカル・ハード・ディスクであるHDD109にデータを移動するまで,スキャン動作を待つ。
 (6)スキャン・ページが複数枚ある場合は,自動的にファイル名称にページ順番号を付加してファイルする。
 (7)圧縮データはHDD109に一時的に蓄積された後,再びページ・バッファ・メモリ上に圧縮解凍され,指定されたTIFFに変換されて,外部のファイル・サーバ104に1ジョブ単位で蓄積される。
 以上は,スキャナ動作における画像データの転送動作である。当然,転送された画像データは,ユーザによってWS103上に読み出され,何らかの目的で使用される。書き込み動作と読み出し動作は,ファイルをインターフェースとして完全に分離されている。
 上記動作において,HDD109に画像データを書き込む時には,メモリ効率の向上とデータ格納速度の向上のために,画像データ圧縮がなされる。また,HDD109からファイル・サーバ104側に画像データを転送する時にも,データ量を低減するために画像データの圧縮が施される可能性があるが,2次メモリへの格納とWS103への転送時の画像データ圧縮方式が同一である必要はなく,おのおの独立した方式を取り得る。両者はおのおの都合の良い圧縮方式を採用すべきである。本実施例では,スキャナ/プリンタ・コントローラ107からファイル・サーバ104に転送する画像ファイル(画像データ)にはTIFF形式を採用することとする。
 ユーザは全原稿の読み込み動作が完了すると,原稿を取り除き,原稿を持って自分が作業するWS103へ戻り,コピア装置105を他のユーザに解放することになる。したがって,従来のスキャナのように,全スキャン操作・作業が完了するまで,スキャナを占有することはない。
 次に,WS103におけるユーザの出力操作作業(動作手順)について簡単に説明する。
 (1)WS103からユーティリティ・ソフトを使用して,ファイル・サーバ104から読み込んだ画像ファイルをアクセスする。
ここで,全画像データをそのままの形で変換することなく画像ファイルとして,アップロードすることも可能であるが,少なくともファイル・サーバ104側では,WS103のユーティリティ・ソフトが要求する転送フォーマットに合わせることが必要である。本実施例では,TIFF形式を使用するので特別な変換は必要ない。
 (2)ファイル・サーバ104側の画像ファイルをWS103側に移動させる場合,COPY機能とMOVE機能の2つの方法がある。COPY機能はファイル・サーバ104側に原画像ファイルを残したまま,WS103側に画像ファイルを転送するものである。MOVE機能はWS103側に画像ファイルを正しく転送した後,直ちにファイル・サーバ104側の画像ファイルを消去する。
 (3)WS103側に移動した画像ファイルは,市販の画像を取り扱えるアプリケーション・ソフトに組み込まれ,最終目的を達成する。
[2]システムを構成する各部の機能
 次に,システムを構成する各部(ネットワーク101,デジタル・コピア・システム102,WS103,ファイル・サーバ104)の機能について説明する。
 ファイル・サーバ104(本発明のサーバ・マシン)は,以下の表1および表2に示す機能を有する。
Figure 2004080795
Figure 2004080795
 NIC106(本発明のネットワーク・インターフェース・コントローラ)は,以下の表3に示す機能を有する。
Figure 2004080795
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107(本発明のデジタル・コピア・システムのスキャナ/プリンタ・コントローラ)は,以下の表4および表5に示す機能を有する。
Figure 2004080795
Figure 2004080795
 WS103(本発明のクライアント・マシン)は,以下の表6に示す機能を有する。
Figure 2004080795
[3]デジタル・コピア・システムのソフトウェアおよびハードウェア構成
 図2は,本実施例のデジタル・コピア・システムのソフトウェアの全体構成を示し,最下層にはハードウェア・インターフェースをドライブするドイラバと呼ばれるソフトウェア群(Interface Drivers )がある。これらは,組み込み型リアルタイム/マルチタスク・OS(System OS )の基で制御され,不定期に発生する複数のタスク群を遅延させることなくスケジューリングして実行させる。
 また,組み込み型OSの上には,メモリ/タイマー等の共通なハードウェア資産を効率良く使用するためのマネージャー・ソフトウェア群や,各アプリケーションで共通に使用できるシステム・ユーティリティ・ソフトウェア群がある。
 ドライバ群,マネージャー群,ユーティリティ群は実アプリケーションに対してはインターフェースを用意されており,プリンタ/スキャナ/FAX送信/FAX受信等の実アプリケーション(Embedded Applications )によって使用される。
 NICドライバ,HDDドライバ,FAXモデムドライバ,ホストドライバは,おのおのNIC106,HDD109,FAXモデム108と各アプリケーションまたはユーティリティ間でデータの交換を実施し,ホストドライバはプリンタ用のパラレル/シリアル・インターフェース,スキャナ用のSCSIを含み,機器側とホスト側でデータの交換を行う。
 エンジンドライバは,コピア・エンジン部110とステータスの交換,ペーパーハンドリングの設定,プリント/スキャンの起動,操作パネル111との通信等を実施する。
 プリンタドライバは,プリンタ・ビデオ・データの入出力制御(DMAの設定,スムージングの設定等),スキャナドライバはスキャナ・ビデオ・データの入力制御(DMAの設定,データ圧縮方式設定,スキャン・モードの設定等)を実施する。
 メモリマネージャーは,RAMを管理するものであり,物理的な1つのメモリを,各タスク,アプリケーションの要求に応じて提供したり,解放したりしてダイナミックにメモリを割り当て,限られたメモリを効率良く使用するものである。
 ファイルマネージャーは,2次メモリであるHDD109を効率良く管理するものであり,ファイル・リストの管理と,ファイル名称の登録・削除と,リストと実記憶領域の連鎖制御を実施するソフトウェアである。
 タイマーは,各タスク,アプリケーション等が共通に使用でき,必要に応じてタイマーの使用権を引き渡す。
 フォントマネージャーは,各プリンタ言語が必要とするフォント・データを要求に応じて提供するものである。
 データ圧縮,イメージ回転等もスキャナ・プリンタ・FAX送信・FAX受信で画像を処理する際に共通に使用できるソフトウェア群であり,この他にいろいろな共通使用可能なソフト群があるが,ここでは説明を省略する。
 図3は,本実施例のデジタル・コピア・システムのハードウェアの全体構成を示し,一般的なハードウェア構成であるが,CPU301,ROM302,RAM303およびタイマー304と,さらに物理的なインターフェースであるホストI/F305,NICI/F306,FAXモデムI/F307,エンジンI/F310,操作パネルI/F311およびHDDI/F312と,プリンタ/スキャナのビデオ信号の入出力制御部分であるプリンタ・ビデオ・DMAI/F308,スキャナ・ビデオ・DMAI/F309等を備えている。
 プリンタ/スキャナのビデオ信号の入出力は高速であり,DMAによるメモリの直接入出力や,プリンタの出力時のスムージング制御(画質向上技術)・スキャナの入力時のデータ圧縮等は,ASIC/LSI等を用いたハードウェア処理(プリンタ・ビデオ・DMAI/F308およびスキャナ・ビデオ・DMAI/F309)で実行する。
 RAM303は,拡張可能な構成になっており,物理的には1つの連続メモリであるが,論理的にはメモリ・マネージャーによって多目的に使用される。各アプリケーションソフトまたはユーティリティソフトは,そのソフトが必要するメモリ容量をメモリ・マネージャーに要求して獲得して作業を開始することになる。十分なメモリ容量が獲得できない場合は,作業ができないのでメモリが空くまで待たされることになる。例えば,プリンタ動作中にスキャナの要求があった場合,十分なメモリ容量があるときは両機能とも動作するが,不十分な場合はプリンタ機能が終了するまで,スキャナ機能は待たされることになる。
 ROM302は必要なプログラムが格納されるが,プログラムはHDD109の中に格納されていても良い。この場合には,HDD109から必要なプログラムをロードするプログラムだけをROM302に格納すれば良い。ロードされたプログラムはRAM303上で動作することになる。
 ROM302またはHDD109上に提供されるプログラムは,アプリケーション・ソフトウェア毎にモジュール化されており,例えば,前述したスキャナ・サービス・ソフトウェア(スキャナ・アプリケーション・ソフトウェア)を1つのROMモジュール単位またはHDD109へのロード単位で独立させておけば,スキャナ機能をオプション化して,それを必要とするユーザのみに提供することができ,これによって,スキャナ機能を必要なしないユーザへコスト負担を掛けることを回避できる。
[4]スキャナ/プリンタ・コントローラのデータ処理フロー
 次に,スキャナ/プリンタ・コントローラ107のデータ処理フローについて説明する。一般に,プリント・データは,コントローラ内でその形態を変えながら,最終的にラスター・データとして記録紙上に印刷される。そのデータ形態はmemory−to−memory間(メモリ間の受け渡し)で変更され,図4に示すようなフローとなる。図において,処理a〜処理eは,memory−to−memory間で施される変更処理を示す。
 処理a〜処理eの具体的な内容は,以下の通りである。
 処理a:インプット・データ・バッファを使用して外部から非同期で転送されてきたデータ・ストリームの同期合わせを行う。
 処理b:データ・ストリームをジョブ単位に分割して,ジョブ・データ・バッファに保管する。ジョブ単位とはプリンタ言語単位(ex:PCL,5/PS2),ユーザ単位のことを言う。
 処理c:各ジョブをページ単位で中間データ(ディスプレイリスト)に変換する。これは実際のページ・レイアウト情報,ファント情報およびペーパー・サイズ情報を含む2次元配置データである。
 処理d:中間データをページ単位で固定し,機械的にラスター・イメージに変換する。
 処理e:コピア・エンジン部110とフレーム同期をとり,ビデオ・データとして出力する。
 また,フェースアップ・スタックのための逆順ページ制御,ディプレックス・プリントのための飛越ページ制御は,中間データの形態でHDDに保管し,必要なページ順に検索することにより実施される。
 なお,一般的に,ページデータ(中間データ)をHDDにセーブする際のデータ形態としては,以下の3つがあるが,逆順ページ制御および飛越ページ制御のために,中間データかラスター・データとして保管する。
(1)ジョブ・データ・ファイルとしての保管
 1つのジョブは複数ページで構成されることが多い。一般に前のページで指定された条件(例えば,フォントの指定,ページ・ファーマットの指定等)は,後のページに引き継がれ影響を及ぼすことが多い。したがって,ジョブ単位でページ順を制御することはできず,この方法は採用できない。
(2)中間ページデータ(ディスプレイリスト)・ファイルとして保管
 ページ単位で保管でき,ページ順制御も可能である。長所として,データ量が一般に少ない。データ量が解像度に依存しない。また,短所として,最終的なラスターに変換するのに時間がかかる。ジョブ途中でダウンロード・フォント等が削除される可能性がある。
(3)ラスター・データ・ファイルとして保管
 ページ単位で保管で,ページ順制御も可能である。長所として,ラスターに変換済みなので後処理時間が不要である。最終データ形態なので確実である。また,短所として,データ量が多い。データ量が解像度に依存する。
 HDDへの保管を,中間データまたはラスター・データの何れで行うかは,HDDへの入出力データ転送レートを考慮すると,データ量が少ない中間データでせざるを得ない。HDDへの入出力時間がボトルネックとなり,プリント・パフォーマンスが大きく影響される。
 パフォーマンス規定用の標準テキスト(平均約5Kバイト/ページ)は,1文字当たり40バイト付加されると仮定すると,中間データでは200Kバイト/ページになる。逆順ページ制御,飛越ページ制御のスプーラーとして,100ページを準備するものとすると,20Mバイトの容量がHDDに必要となる。デジタル・コピア・システム102でマルチファンクション・マシンを構成する場合,大量のメモリ(HDD)を含む。どの位のHDD容量が必要かをあらかじめ想定しておくことは良いことである。一般の用途で表7に示す割り付けが妥当と思われる。
Figure 2004080795
[5]ネットワーク操作
 次に,ネットワーク操作について説明する。
 デジタル・コピア・システム102をベースとしてマルチファンクション・マシン,特に,プリンタ/スキャナ・コピアは,ネットワークを通したシェアード・タイプのシステム製品である。勿論,一般的なシリアル/パラレル・インターフェースを通して1対1のプリンタとしても使用できるし,SCSIを通して1対1のスキャナとしても使用できるが,ネットワークを通して使用するドライバ/ユーティリティがより重要である。
 本実施例のネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムのネットワーク対応は,ノベル社のNetWareを第1優先とする。ネットワーク通信に使用するプロトコルはNetWareのIPX/SPXとUnixのTCP/IPおよびApple社のAppleTalkをサポートするが,ここでは説明を簡単にするためにNetWareの環境のみに限定する。
 本システムのネットワーク・ソルーションとして提供するサービスは,NetWare上で動作するMFSA.NLM(Multi-function Service Agent)とそれと通信するクライアント側のドライバ/ユーティリティソフトウェアを介して提供される。提供するサービスは以下の通りである。
(1)ネットワーク・プリンティング・システム(MFSA.NLM/Printer)
  −プリント完了通知メッセージ
     −プリント・プロファイル・ハンドリング(確認および選択)
     −プリント・キュー・ハンドリング(確認および選択)
(2)ネットワーク・スキャニング・システム(MFSA.NLM/Scanner)
     −スキャン・プロファイル・ハンドリング
     −スキャン・イメージ・ファイル・ハンドリング
(3)ネットワーク・キュリー機能
     −プリンタ・ステータス
     −スキャナ・ステータス
 ただし,MFSA.NLM/Printerと,MFSA.NLM/Scannerは分離できる形態とする。例えば,MFSA.NLM/Printerは,NICオプション・キットに含ませ,MFSA.NLM/Scannerはスキャン・オプション・キットに含ませ,おのおの別々なオプションとして顧客に提供することができる。
 なお,Network Query機能はMFSA.NLMとは独立して動作し,クライアント側のソフトとプリンタ,NICが直接通信して行う。
[6]本実施例のネットワーク・プリンタ機能
 本実施例のネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムは,ネットワーク・プリンタ機能の特徴として,(1)プリント完了通知,(2)プリント・プロファイルの定義の2つのサービス機能を顧客に提供する。
 ここで,プリント完了通知のサービス機能はプリント要求をした後,実際にプリント出力が完了したとき,クライアント側(WS103)にプリント完了通知メッセージを提供するものである。また,プリント完了のみでなく,ジャム・紙切れ等でプリントを中断した時も,適切なメッセージ・サービスを提供するものである。
 また,プリント・プロファイルの定義のサービス機能は,本システムのユニークなペーパーパスおよびペーパーハンドリング(例えば,出力ビン指定,ステープル指定等)をプリント・ジョブ・プロファイルで定義できるものである。もし,ユーザが自分のプリントを実行するとき,独自のペーパーパスとかペーパーハンドリングを指定しておけば,プリントは本システム専用のプリンタ・ドライバを使用しなくても,希望通りのプリントを実行させることができる。
 図5は,NetWare環境におけるネットワーク・プリンティングの操作およびジョブフローを示すための説明図である。
 WS103側には,プリンタ・ドライバ,プリンタ・ネットワーク・ユーティリティおよびプリント・ノーティスのソフトウェアが搭載される。
 ファイル・サーバ104には,プリント・キュー・サーバ(既存の物と同一),プリント・プロファイル,メッセージ・キューおよびそれらを制御するMFSA.NLMが搭載されている。
 デジタル・コピア・システム102のNIC106には,プリント・キューからプリント・ジョブを引き出すプリント・サーバ・ソフトおよびプリント・ノーティス(プリント実行の結果)を返送するソフトウェアが搭載されている。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107には,プリント・ジョブをキューイングするソフトウェア,プリントを実行するソフトウェアおよび実行結果に対するメッセージを生成し,NIC106に引き渡すソフトウェアが搭載されている。
 ここで,図5を参照して(1)プリント完了通知について,さらに詳細に説明する。WS103側のプリンタ・ドライバで生成される全てのプリント・ジョブはNovel1/NetWareのプリント・キューに転送される。NetWareのプリント・キューは1台のプリンタに対し複数本割り当てることができる。このとき,少なくとも1本のキューは通常のNetWareのプリント・キューとして割り付けられ,他の1本のキューはMFSA.NLM/Printer用のプリント・キューとして割り付けられる。MFSA.NLMを通してプリント・ジョブを要求した場合,ユーザは実際のプリントが終了した場合のプリント完了通知メッセージを受けることができる。
 図6を参照して,プリント完了通知のオペレーション・フローについて説明する。先ず,WS103上のプリンタ・ドライバで生成されたプリント・ジョブは,ネットワーク(LAN)101を介してファイル・サーバ104上のプリント・キューに転送される。プリント・キューは,ネットワーク101上の複数のWS103から転送されてきたプリント・ジョブを入力順に(すなわち,時系列的に)キューイングする。
 次に,NIC106上のPSERVER(プリント・ジョブ入力用ソフトウェア)が,ネットワーク101を介してプリント・ジョブをファイル・サーバ104上のプリント・キューから引き出し,引き出したプリント・ジョブをスキャナ/プリンタ・コントローラ107に転送する。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,入力したプリント・ジョブをスキャナ/プリンタ・コントローラ107内のローカルなプリント・キューに蓄える。
 続いて,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,ローカルなプリント・キューからプリント・ジョブを時系列的に引き出し,コピア装置105へ転送してプリント・ジョブを実行させる。
 その後,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,コピア装置105において実際にプリントアウトが完了したとき,またはペーパージャム,ペーパーアウト等の原因でジョブが中断したとき,該当するメッセージを生成し,NIC106へ転送する。NIC106は,入力したメッセージをファイル・サーバ104上のMFSA.NLMへ転送する。
 ファイル・サーバ104のMFSA.NLMは,NIC106から転送されてきたメッセージをメッセージ・キューに蓄えた後,時系列的に引き出して,プリント・ジョブの依頼主(WS103)にメッセージを配送する。
 このように本システムでは,コピア装置105側でプリント・ジョブが完了した時点で,スキャナ/プリンタ・コントローラ107がプリント・ジョブの完了状態に応じてメッセージを生成し,NIC106およびファイル・サーバ104を介して該当するWS103へメッセージを配送するので,コピア装置105(すなわち,プリンタ)におけるプリント・ジョブの完了状態または中断状態に基づいて適切なメッセージを生成して,ユーザに通知できる。
 一方,通常のNetWareのプリンティング・システムの場合には,ユーザは実際にプリントが完了した時に,メッセージを受け取ることができない。ただし,従来のNetWareでもプリント完了通知を受け取ることができるが,ファイル・サーバ104上のプリント・キューからスキャナ/プリンタ・コントローラ107にプリント・ジョブを転送した時点で,ファイル・サーバ104がプリント完了通知を出力するので,実際にプリントが完了しているか否かとは無関係である。したがって,何らかの原因でプリントが中断されていても,そのことをメッセージとして受け取ることはできなかった。ところが,前述したように本実施例のシステムでは,実際にプリントが完了した時点でプリント完了通知が生成され,かつ,中断時に適切なメッセージを受け取ることができる。
 WS103側でのメッセージの受け取りに関しても,例えが,ユーザはMFSA.NLMを通してプリント・ジョブを要求しても,プリント完了通知(中断通知を含む)を受けることが煩わしい場合や,現在の作業を乱されたくないと考える場合がある。したがって,本実施例では,プリント完了通知を受け取るか否かの選択をユーザ側(WS103)で設定できるようにする。具体的には,後述するプリント・プロファイル内にプリント完了通知の要/不要を選択する選択用スイッチを設けるか,または,プリント機能用のユーティリティに要/不要の選択用の項目を設けて該項目をスイッチとして利用しても良い。
 ただし,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,ユーザの要/不要に係わらず,プリント完了/中断通知のメッセージを生成し,常にNIC106へ転送する。そしてNIC106も常にメッセージをファイル・サーバ104のMFSA.NLMへ転送する。ここで,もしMFSA.NLMがメッセージを受け取らない場合(例えば,故障等),NIC106は,ある時間をおいて数回転送動作を繰り返す。所定回数繰り返してもメッセージの転送ができない場合には,該当するメッセージを破棄する。
 前述したようにファイル・サーバ104のMFSA.NLMは,スキャナ/プリンタ・コントローラ107からのメッセージをメッセージ・キューに蓄え,該当するプリント・ジョブの要求元ユーザ(WS103)にメッセージを返送する。このとき,WS103側がプリント完了/中断通知のメッセージの受け取りを不要としている場合には,該当するメッセージを破棄する。
 また,ユーザ側が既にログ・アウトしている場合,MFSA.NLMは該当するメッセージを一時保存し,同一ユーザが再びログ・オンした場合に直ちにメッセージを返送する。もし,ジョブ要求元のユーザがログ・オフして,あらかじめ設定した期間の間にオグ・オンされなかった場合には,MFSA.NLMはメッセージを自動的に破棄する。
 なお,以下のa)〜d)のメッセージがプリント完了/中断メッセージとして用意される。
 a)Print Completion with success
 b)Print Suspention with paper jam
 c)Print Suspention with paper out
 d)Print Suspention with some error
 次に,図5および図6を参照して(2)プリント・プロファイルの定義および制御手順について,詳細に説明する。WindowsおよびDOSの両環境において,ユーザは自身のプリント・プロファイルを生成し,MFSA.NLMに登録することができる。プリント・プロファイルは,ペーパーハンドリングや,プリント・アウト・フィニシング等のプリント・ジョブを制御する。
 先ず,WS103上のプリンタ・ドライバで生成されたプリント・ジョブは,ネットワーク(LAN)101を介してファイル・サーバ104上のプリント・キューに転送される。プリント・キューは,ネットワーク101上の複数のWS103から転送されてきたプリント・ジョブを入力順に(すなわち,時系列的に)キューイングする。
 一方,WS103上のプリント・ネットワーク・ユーティリテイで作成されたプリント・プロファイルは,ネットワーク(LAN)101を介してファイル・サーバ104上のプリント・プロファイルに転送され,MFSA.NLMによって記憶保持される。
 次に,NIC106上のPSERVER(プリント・ジョブ入力用ソフトウェア)が,ネットワーク101を介してプリント・ジョブをファイル・サーバ104上のプリント・キューから引き出すときに,MFSA.NLMはそのプリント・ジョブのユーザのプリント・プロファイルが登録されているか否か,または要求されているか否かをチェックする。
 MFSA.NLMは,該当するプリント・プロファイルが存在し,使用を要求されている場合に,プリント・ジョブのファイルとプリント・プロファイルを結合させる。この結合後のプリント・ジョブ+プリント・プロファイルがNIC106へ転送される。
 NIC106は,プリント・プロファイルを含むプリント・ジョブをスキャナ/プリンタ・コントローラ107へ転送する。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,入力したプリント・ジョブをスキャナ/プリンタ・コントローラ107内のローカルなプリント・キューに蓄える。
 続いて,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,ローカルなプリント・キューからプリント・ジョブを時系列的に引き出し,コピア装置105へ転送してプリント・ジョブを実行させる。このとき,プリント・プロファイルが含まれているならば,プリント・ジョブ内のコマンドをプリント・プロファイル内のコマンドで置き換える(オーバー・ライトする)。
 その後,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,コピア装置105において実際にプリントアウトが完了したとき,またはペーパージャム,ペーパーアウト等の原因でジョブが中断したとき,該当するメッセージを生成し,NIC106へ転送する。NIC106は,入力したメッセージをファイル・サーバ104上のMFSA.NLMへ転送する。
 ファイル・サーバ104のMFSA.NLMは,NIC106から転送されてきたメッセージをメッセージ・キューに蓄えた後,時系列的に引き出して,プリント・ジョブの依頼主(WS103)にメッセージを配送する。
 前述したように本実施例のシステムでは,WS103側でプリント・プロファイルを作成し,プリント・プロファイルの使用を設定すると,スキャナ/プリンタ・コントローラ107側で古いプリント・プロファイルを新しいプリント・プロファイルに書き換えるので,ユーザがプリント条件を変更したい場合に,プリント・プロファイルの内容を変更することができる。また,個々のプリント・ジョブ毎にプリント・プロファイルを設定することができ,利便性が向上する。
 また,ファイル・サーバ104のMFSA.NLMは,プリント・プロファイルの使用が要求されている場合,プリント・プロファイルをプリント・ジョブ・データと結合してスキャナ/プリンタ・コントローラ107へ転送する。
 プリント・プロファイルは,ペーパーハンドリングに係わるコマンドが記述されている。プリント・プロファイルの使用の要求がある場合,スキャナ/プリンタ・コントローラ107によって実際のプリント・データの中に記述されているペーパーハンドリングに係わるコマンドを無効とし,プリント・プロファイルに記述されているコマンドを有効にする。
 一方,プリント・プロファイルの使用が要求されていない場合,MFSA.NLMは,実際のプリント・データのみをスキャナ/プリンタ・コントローラ107に転送し,プリント・プロファイルは転送しない。このとき,プリント・ジョブは通常のプリント動作となる。
 なお,MFSA.NLMはデフォルトのプリント・プロファイルを持っており,WS103側のプリンタ・ネットワーク・ユーティリティ(ソフトウェア)でコピーし,ユーザ名を付け,パラメータを編集して変更・登録することができる。また既に登録してあるプリント・プロファイルを再編集したり,名称変更したりすることもできる。
 プリント・ジョブ・データは,ファイル・サーバ104上のプリント・キューにキューイングされた後,時系列的に引き出され,スキャナ/プリンタ・コントローラ107へ転送される。プリント・キューからプリント・ジョブが引き出され,スキャナ/プリンタ・コントローラ107に転送されるとき,MFSA.NLMは,同じユーザ名のプリント・プロファイルが存在するか否かをチェックし,同一のユーザ名のプリント・プロファイルが存在し,かつ,使用要求がなされている場合,プリント・プロファイルをプリント・ジョブの先頭に接合した後,新たなプリント・ジョブ・ファイルとしてスキャナ/プリンタ・コントローラ107に転送する。
 一方,プリント・プロファイルが存在せず,または存在してもその使用が禁止されている場合,MFSA.NLMは,プリント・プロファイルをプリント・ジョブに接合することなく,スキャナ/プリンタ・コントローラ107に転送する。このとき,該プリント・ジョブは通常のプリント・データとして扱われる。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,プリント・ジョブにプリント・プロファイルが接合されていることを検出したら,本来のプリント・ジョブに含まれるペーパーハンドリングに係わるコマンドを,プリント・プロファイルに定義されているコマンドで置換する。したがって,ユーザは,WS103側のプリンタ・ドライバで設定した設定内容と異なった形態でプリントを実行させることができる。この機能はDOSのクライアント・マシンで有効であり,Windowsのクライアント・マシンでも有効に使用することができる。例えば,ユーザ自身の出力トレイを変更するまで恒久的に設定しておくことができ,一度設定した後は,その都度,プリンタ・ドライバで出力トレイを設定することなく,自分に割り当てられた出力トレイに常にプリントアウトさせることができる。
 以下,プリント・プロファイルに設定・登録できる項目を表8に示す。なお,コマンド置換が可能な項目をプリント・プロファイルの項目として定義している。
Figure 2004080795
[7]本実施例のネットワーク・スキャナ機能
 図7は,NetWare環境におけるネットワーク・スキャニングの操作およびジョブフローを示すための説明図である。
 WS103には,スキャナ・ドライバ,スキャン・プロファイル・ハンドラーおよびスキャン・イメージ・ファイル・ハンドラーが搭載されている。なお,スキャン・プロファイル・ハンドラーおよびスキャン・イメージ・ファイル・ハンドラーの両者を合わせてスキャナ・ネットワーク・ユーティリティと呼ぶ。
 ファイル・サーバ104には,スキャン・プロファイル,スキャン・イメージ・ファイルおよびそれらを制御するMFSA.NLM(ここでは,MFSA.NLM/Scanner)のソフトウェアが搭載されている。
 NIC106には,スキャン・プロファイルおよびスキャン・イメージ・ファイルをMFSA.NLMから受け取り,スキャナ/プリンタ・コントローラ107に引き渡し,また,スキャナ/プリンタ・コントローラ107からスキャン・イメージ・ファイルを受け取りMFSA.NLMに引き渡すソフトウェアが搭載されている。これらは,機能的には,ネットワーク・プリンタ機能と同じである。
 スキャナ/プリンタ・コントローラ107には,スキャン・プロファイルをハンドリングし,操作パネル111に表示して選択させるソフトウェア,ローカル・スキャニングを実行するソフトウェアおよびNIC106を通してスキャン・イメージ・ファイル(画像ファイル)をMFSA.NLMに引き渡すソフトウェアが搭載されている。
 ネットワーク・スキャナ機能の操作においては,以下の3つのステージに分けて考えることができる。なお,これら3つのステージの操作は時間的に独立して実行することができる。
 第1ステージ:スキャン・プロファイル・ハンドリング
 第2ステージ:ローカル・スキャニング
 第3ステージ:スキャン・イメージ・ファイル・ハンドリング
 次に,図8を参照して,各ステージで実行される作業内容について具体的に説明する。第1ステージ:スキャン・プロファイル・ハンドリングでは,以下の作業を行う。
 1)WS103上でスキャン・プロファイルの生成(スキャナ・ドライバの作業)
 2)スキャン・プロファイルをファイル・サーバ104上のMFSA.NLMへ転送・登録(スキャナ・ドライバの作業)
 3)登録済みのスキャン・プロファイルのリストの表示(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティまたはOSコマンドの作業)
 4)MFSA.NLMからのスキャン・プロファイル読み出し確認(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティの作業)
 5)読み出したスキャン・プロファイルの編集・変更(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティの作業)
 6)読み出したスキャン・プロファイルの再登録(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティの作業)
 7)MFSA.NLM上の既存のスキャン・プロファイルの削除(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティまたはOSコマンドの作業)
 8)MFSA.NLM上の既存のスキャン・プロファイルの名称変更(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティまたはOSコマンドの作業)
 9)スキャン・プロファイルの優先権発動(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティの作業)
 なお,本実施例において,全てのスキャン・プロファイルは,MFSA.NLMによってファイル・サーバ104上にストレージされる。そしてスキャナ/プリンタ・コントローラ107は全てのスキャン・プロファイルのコピーをスキャナ/プリンタ・コントローラ107上に記憶する。その後,スキャン・プロファイルに何らかの変更がなされた場合,スキャナ/プリンタ・コントローラ107上のコピーは直ちに更新される。
 また,ファイル・サーバ104のMFSA.NLMは,スキャナ/プリンタ・コントローラ107にスキャン・プロファイルを転送する時にアクティブになる。そのタイミングは,ファイル・サーバ104内のスキャン・プロファイルに新たに登録された時,更新された時,および電源を立ち上げた時である。すなわち,スキャナ/プリンタ・コントローラ107上の全スキャン・プロファイルが常に最新のものになるように,MFSA.NLMがアクティブになる。
 また,ファイル・サーバ104のMFSA.NLMで管理されるスキャン・プロファイルには,デフォルトのスキャン・プロファイルが用意されており,このデフォルトのスキャン・プロファイルをWS103側のスキャナ・ネットワーク・ユーティリティにてコピーし,名称変更・編集変更・再登録をすることができる。
 他の実施例として,全てのスキャン・プロファイルを,MFSA.NLMによってファイル・サーバ104上にのみストレージし,スキャナ/プリンタ・コントローラ107上に,スキャン・プロファイルのコピーを記憶しておかない方法でも良い。この場合には,スキャナ/プリンタ・コントローラ107からの要求によって,ファイル・サーバ104上の必要なスキャン・プロファイルをその都度スキャナ/プリンタ・コントローラ107へ転送する。
 以下は,スキャン・プロファイルで管理される項目を示す。
  a)ドキュメントサイズおよび方向の指定
  b)原稿搬送モードの指定
  c)原稿読み取り品質の指定
  d)解像度の指定
  e)スキャン領域の指定
  f)明るさの指定
  g)コントラストの指定
  h)スレッシュホールドの指定
  i)画像ファイル名称の指定
  j)TIFFのパラメータの指定
 次に,図8を参照して,第2ステージ:ローカル・スキャニングの作業内容について説明する。
 1)操作パネル111からネットワーク・スキャナ機能の発動
 2)操作パネル111上にスキャン・プロファイルの名称リストを表示
   ただし,リストの先頭には,ユーザ(WS103)側から優先指定された最新のスキャン・プロファイル名を持ってくる。また,最近使用されたスキャン・プロファイルの名称をリストの先頭部分へ優先表示する。
 3)希望するスキャン・プロファイルの名称の指定・選択
   なお,結果としてそのスキャン・プロファイルの内容一覧を表示する。
 4)スキャン・プロファイルの内容一覧の確認
 5)ドキュメントをフィーダー(ARDF)上に搭載
 6)スキャン・スタート・スイッチ(コピー・スタート・スイッチ)の押下
   結果として,スキャンの開始。ARDFによるマルチ・ドキュメント・スキャンの場合,自動的にFeed−in,Scanning,Feed−outの繰り返しを全ドキュメント完了まで実行する。
 7)スキャン画像を一時的に圧縮してHDD109に蓄積
 8)全スキャン完了後,HDD109から画像データを引き出し,圧縮解凍して,再度指定された条件でTIFFに変換
 9)TIFFをNIC106を介してファイル・サーバ104のMFSA.NLMへ転送
 10)ファイル・サーバ104のMFSA.NLMは,受信したTIFFをファイル・サーバ104内のメモリに格納
 ローカル・スキャニングを実行するために,スキャン・プロファイルはコピア装置105上の操作パネル111から選択することができる。また,WS103側のユーティリティからローカル・スキャニングを実行するに先立って,選択すべきスキャン・プロファイルを発動することができる。最近に発動されたスキャン・プロファイルまたは使用されたスキャン・プロファイルの名称がリストの先頭に表示される。
 手順通りにローカル・スキャニングが完了した後,スキャナ/プリンタ・コントローラ107はストレージした画像ファイルをNIC106を通してファイル・サーバ104のMFSA.NLMへ転送する。MFSA.NLMが画像ファイルを受け取れる状態にない場合(例えば,ファイル・スペース不足,ファイル・サーバ104の故障等),画像ファイルはスキャナ/プリンタ・コントローラ107内に保存される。その後,ファイル・サーバ104のMFSA.NLMが再度通信可能となった場合,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は直ちに画像ファイルをMFSA.NLMへ転送する。この場合,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は指定された時間間隔で,画像ファイル転送の動作を何回か繰り返す。
 また,ローカル・スキャニングの途中で,スキャナ/プリンタ・コントローラ107に画像ファイルを格納するスペースがなくなった場合,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は操作パネル111上にメモリ・スペース不足のメッセージを表示する。
 また,ローカル・スキャニングの途中で,ドキュメント・フィード・ジャムが発生した場合,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は継続する原稿番号を確認するために,今までスキャンした原稿の枚数を表示し,後続すべき原稿番号をユーザに催促する。このとき,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は先に蓄積した画像ファイルと後続スキャンで入力した画像ファイルを結合する。
 原稿のダブル・フィードを防止するために,スキャン動作を実行している間,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は操作パネル111上に既にスキャンを終了したページの数を表示する。全スキャンが完了したとき,全ページ数が表示されるので,ユーザは自分の原稿枚数とスキャン完了枚数を確認することにより,ダブル・フィードが結果としてあったか否かを知ることができる。
 さらに,ローカル・スキャニングを実行しているとき,いろいろなエラーや,問題が発生する可能性がある。その場合,適切なメッセージを操作パネル111上に表示する必要がある。本実施例では,以下のメッセージを表示する。
  a)画像処理を実行する際のメモリ不足
  b)ローカル・ハード・ディスク(HDD109)の容量不足
  c)処理を実行する際に複雑すぎて処理続行不可能
  d)スキャン・プロファイルの名称が非有効
  e)ファイル・サーバ104の格納スペース不足
 なお,ローカル・スキャニングが終了した後,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は操作パネル111上に該当する画像ファイルの名称を表示する。この画像ファイルの名称の表示は,ユーザがその後の処理を行う上で必要なものである。
 次に,図8を参照して,第3ステージ:スキャン・イメージ・ファイル・ハンドリングの作業内容について説明する。
 1)ファイル・サーバ104上の画像ファイルの取り出し(スキャナ・ドライバの作業)
 2)蓄積済み画像ファイル(スキャン・イメージ・ファイル)のリスト確認(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティまたはOSコマンドの作業)
 3)画像ファイルのモニター画像表示(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティの作業)
 4)画像ファイルのWS103側への転送(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティまたはOSコマンドの作業)
 5)画像ファイルの削除(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティまたはOSコマンドの作業)
 6)画像ファイルの名称の変更(スキャナ・ネットワーク・ユーティリティまたはOSコマンドの作業)
 ファイル・サーバ104のMFSA.NLMは,WS103側に自動的に画像ファイルを転送することはしない。全てのネットワーク・スキャンに関する情報(スキャン・プロファイルおよび画像ファイルの両方)はファイル・サーバ104に蓄積・保存される。その後,転送要求があった場合のみ,ファイル・サーバ104からWS103へ画像ファイルが転送される。
 また,スキャナ/プリンタ・コントローラ107は,指定されたパラメータを使用してTIFFを生成する。そして,NIC106を通してファイル・サーバ104上のMFSA.NLMへTIFF形式の画像ファイルを転送する。TIFFのパラメータはスキャン・プロファイルで指定される。
 スキャン・イメージ・ファイル(画像ファイル)は以下の2通りの方法でネーミングがなされる。
 第1に,スキャン・プロファイルで名称が設定されている場合,スキャン・イメージ・ファイルの名称は,スキャン・プロファイルで指定されている名称を用いる。なお,スキャン・プロファイルに名称を設定する際に,既に同一のスキャン・イメージ・ファイルの名称が用いられている場合は,WS103側に警告を与える。
 第2に,スキャン・プロファイルに名称が設定されていない場合,スキャン・イメージ・ファイルの名称は,スキャン・プロファイルの名称そのものが用いられる。このとき,スキャン・プロファイルの名称は変更されないで,拡張子が変更される。例えば,××××××××.im0から××××××××.im9までの9個のファイル名を使用することができる。これは,1つのスキャン・ジョブが1個のファイル名で記憶されることを想定している。
 なお,スキャン・イメージ・ファイルのファイル名称は,木構造で管理する。したがって,コピア装置105の操作パネル111上にも木構造が現れる。
[8]本実施例のステータス問い合わせ機能
 本システムのネットワーク・プリンタ機能,ネットワーク・スキャナ機能とも,SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を介してMIB(管理情報ベース)としてのステータスおよびコフィグレーションを問い合わせることができる。WS103側のユーティリティ・ソフトであるSNMPマネージャーは,NIC・MIB,プリンタ・MIB(標準およびカスタム),スキャナ・MIBを取り出すことができる。この問い合わせ機能は,ファイル・サーバ104のMFSA.NLMを介さずにWS103側とデジタル・コピア・システム102側の直接通信にて実行される。
 図9を参照して,ステータス・クエリーのメカニズムを示す。NIC106はNIC・MIBの問い合わせ(コマンド)があれば,そのまま用意されている情報を返答(レスポンス)する。また,プリンタ・MIBまたはスキャナ・MIBの問い合わせ(コマンド)があった場合には,NIC106とスキャナ/プリンタ・コントローラ107との間で定義されているコマンド/レスポンス(PSI0)を使用して各々のMIBの情報を返答(レスポンス)する。
 以下,(1)プリンタ・MIBの問い合わせ項目のリスト,(2)スキャナ・MIBの問い合わせ項目のリスト,(3)WS103側のユーティリティ・ソフトに必要なネットワーク管理機能について示す。
(1)プリンタ・MIBの問い合わせ項目
   a)給紙トレイ構成の状態
       *各トレイ毎の紙サイズとセット方向
       *各トレイ毎の紙の存在の有無
   b)排紙トレイ構成と状態
       *標準1ビントレイ
       *1ビンフィニッシャー
          **オーバーフローの有無
          **ステープル機能の有効性
       *3ビンソーター
          **ジョブ・アサイメントの状態
       *15ビンソーター
          **ジョブ・アサイメントの状態
          **何れかのトレイの残紙の有無
   c)プリンタ・エラー状態
       *サービスマン・コール・エラー
       *ユーザ回復可能エラー
       *ペーパージャム
       *サプライ状態
       *現マシン状態
   d)プリンタ・タイプおよび名称
   e)給紙・排紙装置の構成
(2)スキャナ・MIBの問い合わせ項目
   a)スキャナ・エラー状態
       *サービスマン・コール・エラー
       *ユーザ回復可能エラー
       *原稿ジャム
       *現マシン状態
   b)使用可能なメモリ容量
   c)ストレージ可能なハード・ディスクの容量
(3)WS103側のユーティリティ・ソフトに必要なネットワーク管理機能
 WS103のユーティリティ・ソフトには以下の最低限のネットワーク管理機能を必要とする。
   a)マシンのオンライン/オフラインの状態確認
   b)プリント・キューの接続状態および接続プリンタの接続状態
   c)プリント・キューの設定変更およびプリンタの選択
   d)プリント・キュー内のジョブの待ち状態の確認
   e)プリント・キュー内のジョブの優先順位の変更
   f)状態確認の問い合わせ間隔時間の設定(SNMP発呼間隔)
[9]プリンタ・ドライバ,スキャナ・ドライバおよびユーティリティ
 ネットワーク用途,スダントアロン(プリンタ/スキャナ)に係わらず,ドライバは必要になる。各ジョブをネットワークを介して流すか,または,プリンタとスキャナとコピア装置とそれぞれ別のインターフェースを介して流すかは,WS103側の下位レベルのインターフェースの仕事である。ここでは,下位レベルのインターフェースについては言及しない。
 本実施例のネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムでは,以下のプリンタ・ドライバ,スキャナ・ドライバおよびユーティリティをサポートする。
 プリンタ・ドライバ/ユーティリティとして,
   a)PCL5e/Windows 3.1 Printer Driver
b)PostScript 2/Windows 3.1 Printer Driver
  c)PostScript 2/Macintosh Printer Driver
   d)TIFF/Windows 3.1 Printer utility
をサポートする。
 また,スキャナ・ドライバ/ユーティリティとして,
   a)TWAIN/Windows 3.1 Scanner Driver(for SCSI and virtual)
b)TWAIN/Macintosh Scanner Driver(for SCSI)
  c)ISIS/Windows 3.1 Scanner Driver(for SCSI and virtual)
   d)ISIS/Macintosh Scanner Driver(for SCSI)
をサポートする。
 さらに,〔プリンタ・ドライバでサポートすべき項目〕,〔スキャナ・ドライバでサポートすべき項目〕の順で具体的に示す。
〔プリンタ・ドライバでサポートすべき項目〕
 1)紙サイズの選択
 2)給紙トレイの選択
     a)自動選択
     b)物理的トレイの指定
          *大容量給紙トレイ(LCIT)
          *第1給紙トレイ
          *手動給紙トレイ
          *第2給紙トレイ
          *第3給紙トレイ
          *第4給紙トレイ
 3)印刷方向の指定
     a)ポートレイト
     b)ランドスケープ
 4)排紙トレイの指定
     a)標準1ビン排紙トレイ
     b)1ビンフィニッシャー(オプション)
     c)3ビンソーター(オプション)
          *上段トレイ
          *中段トレイ
          *下段トレイ
     d)15ビンフィニッシャー(オプション)
          *最上段トレイ(No.1)
          *中間トレイ(No.2〜No.15)
          *割り込みトレイ
 5)印刷部数の設定
     a)標準1ビン排紙トレイ
          *最大250枚スタック
     b)1ビンフィニッシャー(オプション)
          *最大1500枚スタック
     c)3ビンソーター(オプション)
          *上段トレイ;最大500枚スタック
          *中段トレイ;最大250枚スタック
          *下段トレイ;最大250枚スタック
     d)15ビンフィニッシャー(オプション)
          *最上段トレイ ;最大150枚スタック
          *中間トレイ  ;最大50枚スタック
          *割り込みトレイ;最大100枚スタック
 6)仕分けの設定
     a)標準1ビン排紙トレイ
          *分離シートの挿入 ;On/Off
     b)1ビンフィニッシャー(オプション)
          *オフセットスタック;On/Off
     c)3ビンソーター(オプション)
          *上段トレイ;オフセットスタック;On/Off
          *中下段トレイ;分離シート挿入;On/Off
     d)15ビンフィニッシャー(オプション)
          *多段トレイ  ;分離シート挿入;On/Off
          *割り込みトレイ;分離シート挿入;On/Off
 7)ステープルの指定
     a)ステープル機能;On/Off
     b)ステープル位置
          *右上1カ所止め
          *左端中央2カ所止め
          *上端中央2カ所止め
 8)画質調整の選択
     a)スムージング;On/Off
 9)解像度の選択
     a)標準画像(300dpi)
     b)詳細画像(400dpi)
     c)微細画像(600dpi)
 10)両面/片面の指定
     a)片面印刷
     b)両面印刷
          *長手端バインド
          *短手端バインド
 また,TIFFプリント・ユーティリティ・ソフトは,TIFFとプリント条件を結合して,プリント・ジョブを生成するものである。プリント条件は,ユーティリティ・ソフトでJPLを使用して記述される。これはペーパーハンドリングを指定するものである。ただし,上記のプリント条件から,印刷方向の指定と,解像度の指定の項目を除く。
 TIFFプリント・ユーティリティ・ソフトは,プリントデータをプリンタに転送する前に,TIFFデータとプリント条件ファイルとを結合しなければならない。オプションとしてTIFFの8ビット・グレー・スケール・データを1ビット・ハーフトーン・データに変換するようなフィルタ・ソフトを追加できるようなソケットを設けることが望ましい。その理由は,コピア装置105のプリンタで8ビット・グレー・スケール・データを印刷できないことがあるためである。
〔スキャナ・ドライバでサポートすべき項目〕
 1)原稿サイズおよび原稿方法の設定
     a)紙サイズおよび短手端搬送
     b)紙サイズおよび長手端搬送
 2)原稿搬送モードの指定
     a)ブックタイプスキャン
     b)片面多数枚スキャン
          *ページ正順スキャン(上向き設置)
          *ページ逆順スキャン(下向き設置)
     c)両面多数枚スキャン
          *ページ正順スキャン(上向き設置)
          *ページ逆順スキャン(下向き設置)
 3)読取画像データ形態の指定
     a)文字/線画モード(1ビットモノクロ)
     b)中間調モード(1ビットハーフトーン)
          *写真画モード(ディザ処理)
          *微細写真画モード(ディザ処理(微細用))
          *文字・写真画混在モード(誤差拡散処理)
     c)グレー・スケール・モード(8ビットグレースケール)
 4)解像度の指定
     a)X方向解像度(25から1600dpi)
     b)Y方向解像度(25から1600dpi)
     c)XY方向解像度(25から1600dpi)
 5)読取領域の指定
     a)X方向オフセット
     b)Y方向オフセット
     c)X方向長さ
     d)Y方向長さ
 6)画質モードの指定
     a)通常画像
     b)スムーズ画像
     c)鮮明画像
     d)線形画像
 7)明るさの設定
     a)明暗7レベル
 8)コントラストの設定
     a)強弱7レベル
 9)スレッシュホールドの設定
     a)白黒7レベル
 10)画像反転の指定
     a)反転有無 ;On/Off
 SCSIを通しての,1対1スキャナ動作は全てWS103側のスキャナ・ドライバで実行される。処理フローは以下の通りである。
 1)ARDFからの原稿引き込み(ARDF装着時のみ)
     a)単一原稿の自動引き込み
     b)複数原稿の自動引き込み
 2)スキャン条件の設定
 3)スキャン・データの受け取り
     a)プリ・スキャン・データ
     b)本スキャン・データ
 4)ARDFからの原稿吐き出し(ARDF装着時のみ)
     a)単一原稿の自動吐き出し
     b)複数原稿の自動吐き出し
 ネットワーク・スキャナ機能において,ノーマル・ページ・オーダおよびリバース・ページ・オーダの両モードがなぜ必要であるかを説明すると,本実施例のデジタル・コピア・システム102はコピア装置105をベースとしている。コピア装置105をベースとした場合には,ARDFに上向きに読み取り原稿をセットし,原稿の最終のページからスキャンを開始する。これの方法が一番効率良く原稿を搬送でき,繰り返しスキャンのスピードが速い。ただし,スキャンした後にページが逆順になるという問題が生じる。
 したがって,これを修正するために,リバース・ページ・オーダの場合に,ページ単位でスキャン画像ファイル(スキャン・イメージ・ファイル)を一時的に生成していおき,全スキャンを完了した後,ページ順を逆にして1つのファイルとしてマージするためである。
 以上のように、本発明にかかる画像形成装置は、ネットワークを介してスキャニングを行う場合の利便性の向上を図った,ネットワーク・システムで用いられる画像形成装置に有用である。
本実施例のネットワーク・プリンティング/スキャニング・システムの概略ハード構成図である。 本実施例のデジタル・コピア・システムのソフトウェアの全体構成を示す説明図である。 本実施例のデジタル・コピア・システムのハードウェアの全体構成を示す説明図である。 本実施例のスキャナ/プリンタ・コントローラのデータ処理フローを示す説明図である。 NetWare環境におけるネットワーク・プリンティングの操作およびジョブフローを示すための説明図である。 プリント完了通知のオペレーション・フローを示す説明図である。 NetWare環境におけるネットワーク・スキャニングの操作およびジョブフローを示すための説明図である。 ネットワーク・スキャナ機能のオペレーション・フローを示す説明図である。 本実施例のステータス・クエリーのメカニズムを示す説明図である。 従来のネットワーク・システムの一例であるネットワーク・プリンティング・システムの概略構成を示す説明図である。
符号の説明
 101  ネットワーク
 102  コピア・システム
 103  ワークステーション(WS)
 104  ファイル・サーバ
 105  コピア装置
 106  ネットワーク・インターフェース・コントローラ(NIC)
 107  スキャナ/プリンタ・コントローラ
 108  FAX(ファクシミリ)モデム
 109  HDD(ハードディスク装置)
 110  コピア・エンジン部
 110a  スキャナ(スキャナ装置)
 110b  プリンタ(プリンタ装置)
 110c  IPU(イメージ・プロセッシング・ユニット:画像処理部)
 111  操作パネル
 112  コピア・コントローラ

Claims (2)

  1.  コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリを備えたアプリケーション群を有する画像形成装置と,
     前記画像形成装置とネットワークを介して接続された複数のクライアント・マシンおよび各種のサービスを提供するサーバ・マシンとを備えた画像形成システムで用いられる画像形成装置において,
     前記サーバ・マシンが有するスキャン条件を設定するためのスキャン・プロファイルを前記サーバ・マシンから受信し,該受信した前記スキャン・プロファイルを記憶する記憶手段と,
     前記記憶手段に記憶されたスキャン・プロファイルの名称と前記クライアント・マシンにより使用された最新のスキャン・プロファイルの名称とをともに表示させる表示手段と,
     前記表示手段により表示された前記スキャン・プロファイルの名称の選択に基づきスキャン動作を開始させるスキャン動作開始手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2.  前記表示手段は,前記クライアント・マシンで使用された最新のスキャン・プロファイルの名称を先頭部分に優先表示させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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