JP2004080579A - デジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法 - Google Patents

デジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デジタル放送受信において受信データをメモリに蓄積する際に、データの種類毎に独自の処理を行なえるようにしつつ、データ伝送速度の急変又はデータ処理速度の低下等に起因する受信データのオーバーフローを防止する。
【解決手段】データ識別回路201は、複数種類のデータより構成される放送データ列から所定の種類の受信データを取り出すと共に取り出した受信データの種類を識別する。書き込み制御回路202は、データ識別回路201により取り出された受信データを、メモリ104に設けられた単一のデータ蓄積領域に書き込む。蓄積位置記録203は、データ蓄積領域における受信データが書き込まれている蓄積位置に関する情報を、データ識別回路201により識別された受信データの種類と関連づけて記録する。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像データ又は音声データ等の複数種類のデータが多重化されてなる放送データ列から、予め定められた種類の受信データを取り出して蓄積するデジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像データ、音声データ又はその他のデータ等の複数種類のデータをデジタルデータとして1つのメディアを用いて伝送したり又は蓄積したりすることが多く行なわれるようになってきている。具体的には、それぞれの種類のデータが例えばパケット等のデータ形式に構成された後、複数のパケットが1つの伝送メディア又は1つの蓄積メディアに多重化されて伝送されたり又は蓄積されたりすることがある。このような場合におけるデータの構造及び多重化の標準規格としてMPEGシステム規格があり、一般的には、この規格のデータ構造等に準拠した方法を用いてデータの伝送・蓄積が行なわれている。
【0003】
複数種類のデータが多重化されて利用される場合、例えばデータを受信する機器において、多重化されたデータ列から、受け取るべき種類のデータ(以下、受信データと称することもある)を選別する必要がある。具体的には、映像データ、音声データ、PSI(番組特定情報)又はSI(サービス情報)のような番組に付随する様々な情報等を識別すると共に必要な情報のみを選別した上で、該情報をそれぞれのデータ種別に応じて受信機器で利用できるように蓄積する必要がある。すなわち、蓄積された映像データは映像を再生するために映像デコーダへ入力され、それにより映像が再生される。音声データは音声デコーダへ入力され、それにより音声が再生される。PSI又はSI等の情報はソフトウェアにより処理されてから視聴者に提示されたり又は受信装置の動作を制御するために用いられる。
【0004】
次に、従来技術の例として、MPEGシステム規格に準拠したデータ多重化方式を用いたデジタル放送等の受信装置に利用され且つ受信データの選別・蓄積を行なうデマルチプレクサについて説明する。
【0005】
MPEGシステム規格においては、映像データ、音声データ又はその他の各種データはトランスポートストリームパケット(以下、TSパケットと称する)という形式に従って、1つのデータストリーム(放送データ列)に多重化される。ここで、各TSパケットにはデータの種類を表すためのパケット識別子(以下、PIDと称する)が付与されている。デマルチプレクサは、入力されたTSパケットをPIDに基づき取捨選択すると同時にデータの種類を識別し、また、受信すべきTSパケットから取り出したデータをバッファメモリ内のデータ蓄積領域に蓄積する。
【0006】
従来のデマルチプレクサにおけるデータの蓄積に関する技術として、特開平7ー297855号公報に記載の「メモリ・アドレス回路を備えた逆トランスポート・プロセッサ」がある。該公報に開示されている従来のデマルチプレクサにおいては、PID(該公報ではSCIDと記載されている)に基づいて選別されたデータを、メモリ内における各PIDと対応したデータ蓄積領域に蓄積することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のデジタル放送受信機には次のような問題がある。以下、デマルチプレクサ(つまりデジタル放送受信装置)、受信データ蓄積用メモリ、映像デコーダ、音声デコーダ、及び受信データの処理を行なうソフトウェアを実行するためのCPU等から構成されるデジタル放送受信機に、映像データ、音声データ及びデータ放送データの3種類のデータからなるトランスポートストリームが入力される場合を例として説明する。
【0008】
3種類のデータから構成されるトランスポートストリームがデジタル放送受信機に入力されると、デマルチプレクサはデータ種類の識別を行なうと共にトランスポートストリームを映像データ、音声データ及びデータ放送データに分離する。このとき、従来のデマルチプレクサは、図23に示すように、データ蓄積用メモリ10内に受信データの種類毎に設けられたデータ蓄積領域、具体的には、映像データ蓄積領域10a、音声データ蓄積領域10b、及びデータ放送データ蓄積領域10cのそれぞれに、対応する種類の受信データを蓄積する。
【0009】
ここで、映像データ蓄積領域10aの大きさは例えば100kB(B:byte)であり、音声データ蓄積領域10bの大きさは例えば50kBであり、データ放送データ蓄積領域10cの大きさは例えば25kBであると仮定する。また、映像データは例えば5Mbit/秒でデジタル放送受信機に受信されていると仮定する。受信された映像データは、デマルチプレクサによって映像データ蓄積領域10aに蓄積されつつ、映像デコーダにより読み出されて映像としてデコードされる。尚、映像デコーダは映像のデコード処理を実時間で実行でき、且つ映像データ蓄積領域10aには平均して例えば30kBの映像データが蓄積されているものと仮定する。
【0010】
また、音声データは例えば128kbit/秒でデジタル放送受信機に受信されていると仮定する。受信された音声データは、デマルチプレクサによって音声データ蓄積領域10bに蓄積されつつ、音声デコーダにより読み出されて音声としてデコードされる。尚、音声デコーダは音声のデコード処理を実時間で実行でき、且つ音声データ蓄積領域10bには平均して例えば10kBの音声データが蓄積されているものと仮定する。
【0011】
一方、データ放送データは1Mbit/秒でデジタル放送受信機に受信されていると仮定する。受信されたデータ放送データは、デマルチプレクサによってデータ放送データ蓄積領域10cに蓄積されつつ、ソフトウェアにより処理される。ここで、データ放送データ用の処理ソフトウェアは、データ放送データがデータ放送データ蓄積領域10cに50kbit蓄積された時点から起動されるものと仮定する。また、このソフトウェアは起動からデータ処理の開始までに0.1秒を必要とし、且つこのソフトウェアは100kbitのデータを処理するために0.05秒を必要とするものと仮定する。
【0012】
通常のデータ放送データの処理においては、受信データがデータ放送データ蓄積領域10cに50kbit蓄積された時にソフトウェアが起動されると、ソフトウェアによる処理が開始するまでの0.1秒間にデータ放送データ蓄積領域10cに新たに100kbitの受信データが蓄積される。その結果、データ放送データ蓄積領域10cにはトータルで150kbit(約20kB)の受信データが蓄積されることになる。この状態でソフトウェアによる処理が開始されると、0.075秒後には150kbitのデータ放送データの処理が終了する。また、この0.075秒間の処理中にデータ放送データ蓄積領域10cに新たに75kbitの受信データが蓄積されるが、ソフトウェアはこの新たに蓄積された受信データに対する処理を継続して実行すると共にデータ放送データ蓄積領域10c内のデータが空になるまで処理を継続する。ここで、75kbitの受信データの処理時において、データ放送データの伝送速度1Mbit/秒よりも、ソフトウェアによる処理の速度2Mbit/秒(=100kbit/0.05秒)の方が速いため、データ放送データ蓄積領域10cに蓄積されるデータ量が150kbitを越えることはない。従って、通常のデータ放送データの処理においては、データ放送データ蓄積領域10cの大きさとしては200kbit(25kB)程度確保していれば十分である。
【0013】
ところで、データ放送データの処理においてソフトウェアに大きな負荷がかかった結果、受信データが50kbit蓄積されてソフトウェアが起動されてからソフトウェア処理が開始するまでの時間として0.2秒を要したと仮定すると、次のような問題が生じる。すなわち、ソフトウェアの起動後、ソフトウェアによる処理が開始されるまでに、新たに200kbitのデータ放送データがデジタル放送受信機に受信される。このため、ソフトウェア処理の開始時点において、データ放送データ蓄積領域10cにはトータルで250kbit(約30kB)の受信データが蓄積されていなければならないことになる。しかし、前述のように、データ放送データ蓄積領域10cの容量は200kbitであるので、ソフトウェアによる処理が開始されるまでにデータ放送データ蓄積領域10cはオーバーフローしてしまうことになる。尚、前述のように、映像データ蓄積領域10aには平均して70kB(=100kB−30kB)の空き領域が存在する可能性があると共に、音声データ蓄積領域10bには平均して40kB(=50kB−10kB)の空き領域が存在する可能性がある。
【0014】
以上に述べたように、従来のデジタル放送受信機(具体的には従来のデジタル放送受信装置)においては、図23に示すように、受信データの種類毎に複数のデータ蓄積領域がメモリに割り当てられている。このため、映像データ用又は音声データ用のデータ蓄積領域に空き領域が残っている場合にも、該空き領域をデータ放送データの蓄積には利用できず、その結果、データ放送データだけがオーバーフローしてしまうといった問題が発生する。言い換えると、従来のデジタル放送受信装置においては、ある種類の受信データを処理する能力が一時的に低下した場合、又は、ある種類の受信データの伝送速度が急増した場合等に、以下のような問題が発生する。すなわち、受信データ蓄積用のメモリ全体としては空き領域が残っているにも関わらず、処理能力低下の影響を直接受けるデータ又は伝送速度が急増したデータ等が、対応するデータ蓄積領域からあふれてしまい、その結果、これらのデータの処理を実行できなくなる。
【0015】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであって、デジタル放送受信において受信データを受信データ蓄積用メモリに蓄積する際に、データの種類毎に独自の処理を容易に行なうことを可能としながら、データ伝送速度の急変又はデータ処理速度の低下等に起因する受信データ蓄積領域の不足(つまり受信データのオーバーフロー)が発生することを防止することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係るデジタル放送受信装置は、複数種類のデータより構成される放送データ列を受信すると共に、放送データ列に含まれる各データの種類を識別することによって各データのうち複数の所定の種類のデータを受信データとして蓄積するデジタル放送受信装置を前提とし、放送データ列から受信データを取り出すと共に取り出した受信データの種類を識別するデータ識別手段と、データ識別手段により取り出された受信データを蓄積するための単一のデータ蓄積領域を有するデータ蓄積手段と、データ識別手段により取り出された受信データをデータ蓄積領域に書き込む書き込み制御手段と、データ蓄積領域における受信データが書き込まれている蓄積位置に関する情報を蓄積位置情報として、データ識別手段により識別された受信データの種類と関連づけて記録する蓄積位置記録手段とを備えている。
【0017】
本発明のデジタル放送受信装置によると、データ識別手段により放送データ列から取り出された複数のデータ種類の受信データを、データ蓄積手段に設けられた単一のデータ蓄積領域に、書き込み制御手段によって書き込む。このため、同一サイズのメモリ等のデータ蓄積手段にデータ種類毎に複数の小さいデータ蓄積領域を設ける場合と比べて、次のようなメリットが生じる。すなわち、ある種類の受信データの伝送速度が急激に増加したり又はある種類の受信データの処理速度が低下したりすることにより、蓄積されるデータ量が通常よりも増加する場合にも、データ蓄積領域全体として空き領域が残っていれば、オーバーフローなく全ての受信データを蓄積することが可能になる。従って、放送伝送速度の急変又はデジタル放送受信機におけるソフトウェア負荷の急変に対しても、放送データの受信時におけるデータ損失を確実に防ぐことができる。
【0018】
本発明のデジタル放送受信装置において、蓄積位置記録手段は、蓄積位置情報に基づいて、データ蓄積領域における受信データが書き込まれていない空き領域を抽出し、書き込み制御手段は、データ識別手段により放送データ列から取り出された新規受信データを、蓄積位置記録手段により抽出された空き領域に書き込むことが好ましい。
【0019】
このようにすると、データ蓄積領域のどこに受信データが蓄積されているか又はデータ蓄積領域のどこに受信データが蓄積されていないかを管理できる。このため、データ蓄積領域における受信データが蓄積されていない領域であって新規受信データの蓄積に利用できない領域を削減することが可能となり、その結果、データ蓄積領域を最大限有効に活用することができる。
【0020】
本発明のデジタル放送受信装置において、蓄積位置情報に基づいて、データ蓄積領域に書き込まれている受信データであってデータ蓄積領域から読み出す必要のある種類のデータの蓄積位置を抽出すると共に、データ蓄積領域における該抽出された蓄積位置から受信データを読み出す読み出し制御手段をさらに備えていることが好ましい。
【0021】
このようにすると、複数種類の受信データが単一のデータ蓄積領域に蓄積されている一方、各受信データの蓄積位置がそのデータ種類と関連づけて蓄積位置情報として記録されているため、読み出す必要のあるデータ種類の受信データがデータ蓄積領域のどの位置に蓄積されているかを、受信時に記録した蓄積位置情報から知ることができる。従って、受信データの読み出し、つまり受信データの利用を各受信データの種類毎に独立して行なうことが容易になる。
【0022】
本発明のデジタル放送受信装置が読み出し制御手段を備えている場合、データ蓄積領域は複数のデータ蓄積ブロックに区画されていると共に複数のデータ蓄積ブロックには互いを区別するための識別情報がそれぞれ割り当てられていることが好ましい。このとき、複数のデータ蓄積ブロックのうち受信データが書き込まれていないデータ蓄積ブロックである空きブロックの識別情報を空きブロック情報として記録すると共に、データ蓄積領域に書き込まれている受信データが読み出し制御手段により読み出されることによって空きブロックとなったデータ蓄積ブロックの識別情報も空きブロック情報として記録する空きブロック記録手段をさらに備えていることが好ましい。また、書き込み制御手段は、空きブロック情報に基づいて、データ識別手段により放送データ列から取り出された新規受信データを空きブロックに書き込むことが好ましい。さらに、蓄積位置記録手段は、複数のデータ蓄積ブロックのうち受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報を蓄積位置情報として記録すると共に、書き込み制御手段により新規受信データが書き込まれた空きブロックの識別情報も蓄積位置情報として記録することが好ましい。
【0023】
このようにすると、データ蓄積領域内のどのデータ蓄積ブロックに受信データが蓄積されているか又はデータ蓄積領域内のどのデータ蓄積ブロックが空であるかを管理することができる。このため、受信データの読み出しつまり受信データの利用が受信順と無関係に行なわれる場合にも、蓄積されていた受信データの読み出しによって空きブロックとなったデータ蓄積ブロックを、新規受信データの蓄積のために割り当てることが可能となる。従って、データ蓄積領域における受信データが蓄積されていない領域であって新規受信データの蓄積に利用できない領域を削減することが可能となり、その結果、データ蓄積領域を最大限有効に活用することができる。
【0024】
また、この場合、蓄積位置記録手段は、複数のデータ蓄積ブロックのうち受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報及び受信データのデータサイズを蓄積位置情報として記録すると共に、書き込み制御手段により新規受信データが書き込まれた空きブロックの識別情報及び新規受信データのデータサイズも蓄積位置情報として記録することが好ましい。
【0025】
このようにすると、受信データのサイズが固定長ではない場合にも、つまり、受信データのサイズが可変長である場合にも、受信データ格納中のデータ蓄積ブロックにおいて、新たな受信データの蓄積に必要なサイズの空き領域を見つけ出すことができる。
【0026】
本発明に係るデジタル放送受信方法は、複数種類のデータより構成される放送データ列を受信すると共に、放送データ列に含まれる各データの種類を識別することによって各データのうち複数の所定の種類のデータを受信データとして蓄積するデジタル放送受信方法を前提とし、放送データ列から受信データを取り出すと共に取り出した受信データの種類を識別するデータ識別工程と、データ識別工程において取り出された受信データを単一のデータ蓄積領域に書き込む書き込み制御工程と、データ蓄積領域における受信データが書き込まれている蓄積位置に関する情報を蓄積位置情報として、データ識別工程において識別された受信データの種類と関連づけて記録する蓄積位置記録工程とを備えている。
【0027】
本発明のデジタル放送受信方法によると、複数のデータ種類の受信データを蓄積するために単一のデータ蓄積領域を用いる。このため、同一サイズのメモリ等のデータ蓄積手段にデータ種類毎に複数の小さいデータ蓄積領域を設ける場合と比べて、次のようなメリットが生じる。すなわち、ある種類の受信データの伝送速度が急激に増加したり又はある種類の受信データの処理速度が低下したりすることにより、蓄積されるデータ量が通常よりも増加する場合にも、データ蓄積領域全体として空き領域が残っていれば、オーバーフローなく全ての受信データを蓄積することが可能になる。従って、放送伝送速度の急変又はデジタル放送受信機におけるソフトウェア負荷の急変に対しても、放送データの受信時におけるデータ損失を確実に防ぐことができる。
【0028】
本発明のデジタル放送受信方法において、蓄積位置記録工程は、蓄積位置情報に基づいて、データ蓄積領域における受信データが書き込まれていない空き領域を抽出する工程を含み、書き込み制御工程は、データ識別工程において放送データ列から取り出された新規受信データを、蓄積位置記録工程において抽出された空き領域に書き込む工程を含むことが好ましい。
【0029】
このようにすると、データ蓄積領域のどこに受信データが蓄積されているか又はデータ蓄積領域のどこに受信データが蓄積されていないかを管理できる。このため、データ蓄積領域における受信データが蓄積されていない領域であって新規受信データの蓄積に利用できない領域を削減することが可能となり、その結果、データ蓄積領域を最大限有効に活用することができる。
【0030】
本発明のデジタル放送受信方法において、蓄積位置情報に基づいて、データ蓄積領域に書き込まれている受信データであってデータ蓄積領域から読み出す必要のある種類のデータの蓄積位置を抽出すると共に、データ蓄積領域における該抽出された蓄積位置から受信データを読み出す読み出し制御工程をさらに備えていることが好ましい。
【0031】
このようにすると、複数種類の受信データが単一のデータ蓄積領域に蓄積されている一方、各受信データの蓄積位置がそのデータ種類と関連づけて蓄積位置情報として記録されているため、読み出す必要のあるデータ種類の受信データがデータ蓄積領域のどの位置に蓄積されているかを、受信時に記録した蓄積位置情報から知ることができる。従って、受信データの読み出し、つまり受信データの利用を各受信データの種類毎に独立して行なうことが容易になる。
【0032】
本発明のデジタル放送受信方法が読み出し制御工程を備えている場合、データ蓄積領域は複数のデータ蓄積ブロックに区画されていると共に複数のデータ蓄積ブロックには互いを区別するための識別情報がそれぞれ割り当てられていることが好ましい。このとき、複数のデータ蓄積ブロックのうち受信データが書き込まれていないデータ蓄積ブロックである空きブロックの識別情報を空きブロック情報として記録すると共に、データ蓄積領域に書き込まれている受信データが読み出し制御工程において読み出されることにより空きブロックとなったデータ蓄積ブロックの識別情報も空きブロック情報として記録する空きブロック記録工程をさらに備えていることが好ましい。また、書き込み制御工程は、空きブロック情報に基づいて、データ識別工程において放送データ列から取り出された新規受信データを空きブロックに書き込む工程を含むことが好ましい。さらに、蓄積位置記録工程は、複数のデータ蓄積ブロックのうち受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報を蓄積位置情報として記録すると共に、書き込み制御工程において新規受信データが書き込まれた空きブロックの識別情報も蓄積位置情報として記録する工程を含むことが好ましい。
【0033】
このようにすると、データ蓄積領域内のどのデータ蓄積ブロックに受信データが蓄積されているか又はデータ蓄積領域内のどのデータ蓄積ブロックが空であるかを管理することができる。このため、受信データの読み出しつまり受信データの利用が受信順と無関係に行なわれる場合にも、蓄積されていた受信データの読み出しによって空きブロックとなったデータ蓄積ブロックを、新規受信データの蓄積のために割り当てることが可能となる。従って、データ蓄積領域における受信データが蓄積されていない領域であって新規受信データの蓄積に利用できない領域を削減することが可能となり、その結果、データ蓄積領域を最大限有効に活用することができる。
【0034】
また、この場合、蓄積位置記録工程は、複数のデータ蓄積ブロックのうち受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報及び受信データのデータサイズを蓄積位置情報として記録すると共に、書き込み制御工程において新規受信データが書き込まれた空きブロックの識別情報及び新規受信データのデータサイズも蓄積位置情報として記録する工程を含むことが好ましい。
【0035】
このようにすると、受信データのサイズが固定長ではない場合にも、つまり、受信データのサイズが可変長である場合にも、受信データ格納中のデータ蓄積ブロックにおいて、新たな受信データの蓄積に必要なサイズの空き領域を見つけ出すことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法について、MPEGシステム規格に準拠したデジタル放送において映像データ、音声データ及びデータ放送データを受信する場合を例として、図面を参照しながら説明する。
【0037】
まず、本実施形態のデジタル放送受信装置(トランスポートデコーダ)を備えたデジタル放送受信機の構成及び動作について説明する。
【0038】
図1は、本実施形態のトランスポートデコーダを備えたデジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。
【0039】
図1に示すように、デジタル放送受信機100は、チューナー101と、デジタル復調回路102と、トランスポートデコーダ103と、メモリ104と、映像デコーダ(映像デコード回路)105と、音声デコーダ(音声デコード回路)106と、CPU107とを備えている。
【0040】
具体的には、チューナー101は、受信対象のデジタル放送を選局する。デジタル復調回路102は、チューナー101により選局されたデジタル放送に対してデジタル復調と誤り訂正とを行なってトランスポートストリームを出力する。トランスポートデコーダ103は、デジタル復調回路102から出力されたトランスポートストリームを構成している各パケット(TSパケット)を分離する。また、トランスポートデコーダ103は、分離した各TSパケットにおけるパケットヘッダ内のパケットID(PID)に基づいてデータ種類の判断又は各TSパケットの受信要否の判断を行なって、受信が必要なTSパケットからデータ種類に応じて所定のデータ部分(以下、受信データと称する)を取り出す。データ蓄積手段であるメモリ104には、トランスポートデコーダ103により取り出された受信データが蓄積される。映像デコーダ105は、メモリ104に蓄積された受信データのうちの映像データに対して読み出し要求を行なう。これにより、映像デコーダ105には、トランスポートデコーダ103によってメモリ104から読み出された映像データが入力される。音声デコーダ106は、メモリ104に蓄積された受信データのうちの音声データに対して読み出し要求を行なう。これにより、音声デコーダ106には、トランスポートデコーダ103によってメモリ104から読み出された音声データが入力される。CPU107は、メモリ104に受信データのうちのデータ放送データが蓄積されたことの通知を受けて該データ放送データに対して読み出し要求を行なう。また、CPU107は、トランスポートデコーダ103によってメモリ104から読み出されたデータ放送データが入力されると、該データに対してソフトウェアによる処理を行なう。
【0041】
次に、本実施形態のデジタル放送受信装置であるトランスポートデコーダ103の構成及び動作について説明する。
【0042】
図2はトランスポートデコーダ103の構成を示すブロック図である。尚、図2においては、トランスポートデコーダ103と共にデジタル放送受信機100を構成する、メモリ104、映像デコーダ105、音声デコーダ106及びCPU107も合わせて示している。
【0043】
図2に示すように、トランスポートデコーダ103は、PID検査回路201aと、データ取り出し回路201bと、書き込み制御回路202と、蓄積位置記録回路203と、読み出し制御回路204と、空蓄積ブロック管理テーブル205とを備えている。尚、PID検査回路201aとデータ取り出し回路201bとによって、データ識別手段であるデータ識別回路201が構成される。
【0044】
具体的には、トランスポートデコーダ103に入力されるトランスポートストリームは、まず、PID検査回路201aに入力される。PID検査回路201aにおいては、トランスポートストリームを構成しているTSパケットの識別が行なわれる。すなわち、PID検査回路201aは、TSパケットのヘッダからPIDを取り出し、取り出したPIDと、PID検査回路201aに予めソフトウェアにより設定されている複数の比較対象PIDとを比較する。比較対象PIDの中に、取り出したPIDと同じものがある場合、このPIDが取り出されたTSパケットは受信すべきパケットである。また、このPIDの値により、TSパケットのデータ種類を判断することができる。
【0045】
PID検査回路201aからは、TSパケットの受信の要否を示す情報がデータ取り出し回路201bに出力されると同時に、TSパケットのデータ種類が、蓄積位置記録手段である蓄積位置記録回路203に出力される。データ取り出し回路201bは、受信すべきTSパケットから所定のデータ部分を受信データとして取り出す。具体的には、本実施形態において、データ取り出し回路201bはTSパケットからパケットヘッダを取り外す処理を行なうものとする。
【0046】
データ取り出し回路201bにより取り出された受信データは書き込み制御回路202に入力される。書き込み制御回路202は、メモリ104に設けられた単一のデータ蓄積領域への受信データの書き込みを実行する。本実施形態においては、データ蓄積領域は、184バイト長の固定サイズ(188バイト長のTSパケットから4バイト長のパケットヘッダを取り外した長さ)を有する複数のデータ蓄積ブロックに区画されていると共に、各データ蓄積ブロックには互いを区別するための識別番号が付与されている。また、空蓄積ブロック管理テーブル205には、受信データが蓄積されていない空のデータ蓄積ブロックの識別番号が登録されている。空蓄積ブロック管理テーブル205は、例えばリングバッファによって構成されており、先に登録された蓄積ブロック識別番号が先に取り出される。また、取り出された蓄積ブロック識別番号は、空蓄積ブロック管理テーブル205から削除される。
【0047】
書き込み制御回路202が受信データをデータ蓄積領域に書き込む場合、書き込み制御回路202は、まず空蓄積ブロック管理テーブル205から空のデータ蓄積ブロックの識別番号を取り出し、取り出した識別番号をデータ蓄積領域内のアドレスに変換した後、このアドレスに受信データを書き込む。また、書き込み制御回路202は、受信データのデータ蓄積領域への書き込みと同時に、データ蓄積領域における該受信データの蓄積位置を示す情報(本実施形態では、受信データの蓄積位置が属するデータ蓄積ブロックの識別番号)を蓄積位置記録回路203に出力する。
【0048】
蓄積位置記録回路203は、受信データが蓄積されているデータ蓄積ブロックの識別番号を複数記録するための蓄積位置テーブルをデータ種類毎に独立に備えている。すなわち、蓄積位置記録回路203は、データ種類と対応する複数の蓄積位置テーブルを持つ。ここで、各蓄積位置テーブルは例えばリングバッファ形式となっており、先に書き込まれた記録エントリの情報が先に取り出されるように構成されている。蓄積位置記録回路203は、受信データのデータ種類がPID検査回路201aから通知され且つ受信データが書き込まれたデータ蓄積ブロックの識別番号が書き込み制御回路202から通知されると、通知されたデータ種類と対応する蓄積位置テーブルの記録エントリに、通知されたデータ蓄積ブロックの識別番号を記録する。
【0049】
一方、読み出し制御回路204には、映像デコード回路105、音声デコード回路106又はCPU107から、メモリ104のデータ蓄積領域に蓄積されている受信データに対する読み出し要求が入力される。読み出し要求が入力されると、読み出し制御回路204は、蓄積位置記録回路203における読み出し要求のあるデータ種類と対応する蓄積位置テーブルからデータ蓄積ブロックの識別番号を取り出す。また、読み出し制御回路204は、蓄積位置テーブルから取り出したデータ蓄積ブロックの識別番号をメモリ104(つまりデータ蓄積領域)のアドレスに変換した後、このアドレスに書き込まれている受信データを読み出して該受信データをデータ要求元へ出力する。さらに、読み出し制御回路204は、データ蓄積ブロック内の全データを読み出し終えると、このデータ蓄積ブロックの識別番号を空蓄積ブロック管理テーブル205に登録すると共に、このデータ蓄積ブロックの識別番号を、対応する蓄積位置テーブルから削除する。
【0050】
以上に説明したような、本実施形態のトランスポートデコーダ103の構成及び動作によって、つまり、データ蓄積領域を複数のデータ蓄積ブロックに区画して各ブロックが空き領域であるかどうかを管理することによって、受信データの書き込み要求に応じて空きデータ蓄積ブロックを割り当てることができる。また、蓄積されていた受信データを読み出した後には、該データが蓄積されていたデータ蓄積ブロックを再び空き領域として再利用することが可能となる。この結果、複数のデータタイプの受信データの蓄積にデータ蓄積領域を効率よく利用することが可能となる。さらに、受信データの蓄積位置をデータタイプ毎に管理しておくことによって、蓄積済みの受信データの読み出しが必要となった時に、読み出し要求のあるデータタイプの受信データをデータ蓄積領域から容易に取り出すことが可能となる。
【0051】
以下、図3に示すトランスポートストリームをトランスポートデコーダ103が受信した場合における、データ蓄積ブロックの割り当て、データの蓄積、及びデータ蓄積ブロックの開放等の動作について説明する。
【0052】
まず、図3に示すトランスポートストリームについて説明する。図3において、PHはTSパケットヘッダを表している。TSパケットヘッダの中にはデータの種類を示すPIDが含まれている。PHと、それに続くV0−0等のデータとによってTSパケットが構成されている。ここで、例えばV0−0は、映像データ0を構成するTSパケット群の0番目のものを示している。すなわち、映像データ0を構成するTSパケットには、V0−0、V0−1、V0−2・・・と記号が割り付けられている。図3に示すトランスポートストリーム内には、他の映像データ1も多重されている。映像データ1を構成するTSパケットには、V1−0、V1−1・・・と記号が割り付けられている。また、図3に示すトランスポートストリーム内には、音声データ0及び音声データ1が多重されている。映像データの場合と同様に、音声データ0を構成するTSパケットには、A0−0、A0−1・・・と記号が割り付けられていると共に、音声データ1を構成するTSパケットには、A1−0、A1−1・・・と記号が割り付けられている。さらに、図3に示すトランスポートストリーム内には、データ放送データも多重されている。データ放送データを構成するTSパケットには、D−0、D−1・・・と記号が割り付けられている。
【0053】
図4は、トランスポートデコーダ103がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図5は、トランスポートデコーダ103がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、空蓄積ブロック管理テーブル205に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図6は、トランスポートデコーダ103がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、メモリ104内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。以下、トランスポートデコーダ103が、映像データ0(V0)、音声データ0(A0)及びデータ放送データ(D)を受信する場合について説明する。
【0054】
図4に示すように、蓄積位置記録回路203内における、V0、A0及びDのそれぞれと対応する蓄積位置テーブルには何も記録されていない。また、図5に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205には、全てのデータ蓄積ブロックの識別番号0x000〜0xFFF(0xは16進数を示す)が登録されている。また、図6に示すように、メモリ104内のデータ蓄積領域には何も蓄積されていない。
【0055】
図7は、トランスポートデコーダ103が、図3に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図8は、トランスポートデコーダ103が、図3に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、空蓄積ブロック管理テーブル205に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図9は、トランスポートデコーダ103が、図3に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、メモリ104内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。尚、トランスポートデコーダ103が、図3に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した時点までに、映像デコード回路105、音声デコード回路106又はCPU107からは蓄積済み受信データに対する読み出し要求はないものとする。
【0056】
トランスポートデコーダ103において、1パケット目のV0−0のTSパケットが受信されると、PID検査回路201aは、このTSパケットのPIDを検査することにより、映像データ0(V0)は受信対象であってV0−0の蓄積が必要であることをデータ取り出し回路201bに伝えると共に、V0−0のデータ種類が映像データ0であることを蓄積位置記録回路203に伝える。データ取り出し回路201bは、TSパケットからパケットヘッダを取り除いて書き込み制御回路202に出力する。書き込み制御回路202は、前述のように、空蓄積ブロック管理テーブル205から空のデータ蓄積ブロックの識別番号として0x000を取り出す。このとき、空蓄積ブロック管理テーブル205から、データ蓄積ブロック識別番号0x000が抹消される。書き込み制御回路202は、データ蓄積ブロック識別番号0x000に184バイトを乗じることによって、識別番号0x000をデータ蓄積領域内のアドレスに変換すると共に、このアドレスを起点として、受信したV0−0のデータを蓄積する。このとき、書き込み制御回路202は、蓄積位置記録回路203にデータ蓄積ブロック識別番号0x000を伝える。蓄積位置記録回路203においては、受信したデータが映像データ0であることをPID検出回路201aから知らされているため、映像データ0用(V0用)の蓄積位置テーブルにデータ蓄積ブロック識別番号0x000を記録する。
【0057】
2パケット目以降のTSパケットについても、1パケット目のV0−0のTSパケットと同様にトランスポートデコーダ103が動作することにより、図9に示すように、メモリ104内のデータ蓄積領域に、V0−0、A0−0、D−0、V0−1及びV0−2の各受信データが受信順に蓄積される。一方、図7に示すように、蓄積位置記録回路203の映像データ蓄積位置テーブルには、データ蓄積ブロック識別番号0x000、0x003、0x004が記録される。また、蓄積位置記録回路203の音声データ蓄積位置テーブルには、データ蓄積ブロック識別番号0x001が記録されると共に、データ放送データ蓄積位置テーブルには、データ蓄積ブロック識別番号0x002が記録される。この結果、識別番号0x000〜0x004の計5つのデータ蓄積ブロックが使用されるので、空蓄積ブロック管理テーブル205から、これらの5つのデータ蓄積ブロック識別番号が抹消される。このように、データ蓄積領域内には各種データが多重された形式で蓄積される一方、蓄積位置記録回路203内の蓄積位置テーブルを参照することによって、それぞれのデータタイプのデータがデータ蓄積領域内のどのアドレスに蓄積されているかを容易に判断することができる。
【0058】
図10は、トランスポートデコーダ103において映像デコーダ105からのデータ要求により蓄積済みの映像データV0−0が読み出され且つCPU107からのデータ要求により蓄積済みのデータ放送データD−0が読み出された状態における、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図11は、前述の状態における、空蓄積ブロック管理テーブル205に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図12は、前述の状態における、メモリ104内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。
【0059】
映像デコーダ105からのデータ要求が読み出し制御回路204に入力されると、読み出し制御回路204は、蓄積位置記録回路203内の映像データ0用の蓄積位置テーブルから、蓄積済み受信データである映像データV0−0が格納されているデータ蓄積ブロックの識別番号0x000を読み出す。読み出し制御回路204は、データ蓄積ブロック識別番号0x000に基づき、データ蓄積領域からV0−0の受信データを読み出して該データを映像デコーダ105に出力する。受信データV0−0が読み出された結果、図12に示すように、識別番号0x000のデータ蓄積ブロックは「空」となるので、このデータ蓄積ブロック識別番号0x000は、図11に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205に再登録される。一方、図10に示すように、蓄積位置記録回路203内の映像データ0用の蓄積位置テーブルからは、データ蓄積ブロック識別番号0x000が抹消される。
【0060】
次に、CPU107からのデータ放送データの要求についても、トランスポートデコーダ103が同様に動作することにより、図12に示すように、データ蓄積領域内における識別番号0x002のデータ蓄積ブロックからD−0のデータが読み出されてCPU107に渡される。このとき、図11に示すように、空になるデータ蓄積ブロック識別番号0x002が空蓄積ブロック管理テーブル205に再登録されると共に、図10に示すように、蓄積位置記録回路203内のデータ放送データ用の蓄積位置テーブルからは、データ蓄積ブロック識別番号0x002が抹消される。
【0061】
尚、図10〜12においては、前述のように映像データV0−0及びデータ放送データD−0を読み出している間に、トランスポートデコーダ103が、図3に示すトランスポートストリームの13パケット目までを受信した場合の様子を示している。すなわち、前述の読み出し動作と並行して、図7〜9を用いた説明と同様の書き込み動作によって、図12に示すように、新たな受信データA0−1、V0−3及びD−1が、データ蓄積領域に確保された新しい「空き」のデータ蓄積ブロック(識別番号0x005〜0x007)に蓄積される。
【0062】
以上に説明したように、第1の実施形態によると、メモリ104に設けられた単一のデータ蓄積領域に、データ識別回路201によりトランスポートストリームから取り出された複数のデータ種類の受信データを、書き込み制御回路202によって順次書き込む。このため、同一サイズのメモリ等にデータ種類毎に複数の小さいデータ蓄積領域を設ける場合と比べて、次のようなメリットが生じる。すなわち、あるデータタイプの受信データの処理が遅れてデータ蓄積領域に残ったとしても、データ蓄積領域の全体が使用されるまでの間は受信データを蓄積することが可能なので、データ蓄積領域のオーバーフローによる受信データの紛失を極力抑えることができる。尚、同様の効果は、あるデータタイプの受信データの伝送速度が急激に増加するような場合にも生じる。
【0063】
また、第1の実施形態によると、読み出し制御回路204が、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに記録されている情報の中から、読み出し要求のある種類の受信データの蓄積位置を抽出することにより該受信データの読み出しを行なう。言い換えると、複数種類の受信データが単一のデータ蓄積領域に蓄積されている一方、蓄積位置記録回路203によって各受信データの蓄積位置がそのデータ種類と関連づけて記録されているため、読み出し要求のある種類の受信データがデータ蓄積領域におけるどの位置に蓄積されているかを知ることができる。従って、受信データの読み出し、つまり受信データの利用を各受信データの種類毎に独立して行なうことが容易になる。
【0064】
また、第1の実施形態によると、データ蓄積領域を、TSパケット内における所定のデータサイズと対応する大きさの複数のデータ蓄積ブロックに区画し、蓄積位置記録回路203及び空蓄積ブロック管理テーブル205によって、データ蓄積ブロック単位で受信データが蓄積されているかどうかを管理する。このため、データ蓄積領域における受信データが蓄積されていない領域であって新規受信データの蓄積に利用できない領域を削減することが可能となり、その結果、データ蓄積領域を最大限有効に活用することができる。
【0065】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法について、MPEGシステム規格に準拠したデジタル放送において映像データ、音声データ及びデータ放送データを受信する場合を例として、図面を参照しながら説明する。
【0066】
尚、第2の実施形態が前提とするデジタル放送受信機の構成及び動作は、図1に示す第1の実施形態の場合と同様であり、第2の実施形態に係るトランスポートデコーダの基本構成も、図2に示す第1の実施形態の場合と同様である。
【0067】
第2の実施形態が第1の実施形態と異なっている主な点は、デジタル放送受信装置(トランスポートデコーダ)がTSパケットから取り出すデータのサイズが可変長であること、及び空蓄積ブロック管理テーブルの実現方法として第1の実施形態と異なる方法を採用していることである。
【0068】
以下、第2の実施形態が第1の実施形態と異なっている点について、具体的に説明していく。
【0069】
まず、本実施形態のトランスポートデコーダ103において、データ取り出し回路201bは、TSパケットからパケットヘッダを取り外すだけではなく、パケット内の受信不要データを全て破棄して受信すべきデータだけを書き込み制御回路202に入力する。すなわち、データ取り出し回路201bから出力される受信データのサイズは、受信データの内容に応じて変化する。言い換えると、データ取り出し回路201bから出力される受信データは可変長データである。
【0070】
また、本実施形態においては、メモリ104に設けられたデータ蓄積領域は、256バイト長の固定サイズを有する複数のデータ蓄積ブロックに区画されていると共に、各データ蓄積ブロックには互いを区別するための識別番号が付与されている。
【0071】
また、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、受信データが蓄積されていない空のデータ蓄積ブロックの情報が、空ブロック記録手段である空蓄積ブロック管理テーブル205に登録されている。但し、第1の実施形態の空蓄積ブロック管理テーブル205には、空のデータ蓄積ブロックの識別番号が登録されていたが、本実施形態の空蓄積ブロック管理テーブル205には、各データ蓄積ブロックが使用中であるかどうかを示すフラグ(使用中フラグ)が記録されており、それによって各データ蓄積ブロックが使用中であるか又は未使用であるかを管理している。尚、本実施形態において、空蓄積ブロック管理テーブル205内の全ての使用中フラグはプライオリティエンコーダに入力されている。このプライオリティエンコーダからは、未使用のデータ蓄積ブロックの識別番号のうち最も小さな番号が、次に取り出すべきデータ蓄積ブロックの識別番号として出力される。
【0072】
書き込み制御回路202が受信データをデータ蓄積領域に書き込む場合、書き込み制御回路202は、まず空蓄積ブロック管理テーブル205から空のデータ蓄積ブロックの識別番号を取り出し、取り出した識別番号をデータ蓄積領域内のアドレスに変換した後、このアドレスに受信データを書き込む。また、書き込み制御回路202は、受信データのデータ蓄積領域への書き込みと同時に、データ蓄積領域における該受信データの蓄積位置を示す情報(本実施形態では、受信データの蓄積位置が属するデータ蓄積ブロックの識別番号と、データ蓄積ブロック内に蓄積されている受信データのデータサイズ)を蓄積位置記録回路203に出力する。
【0073】
蓄積位置記録回路203は、受信データが蓄積されているデータ蓄積ブロックの識別番号と、そのデータ蓄積ブロックに蓄積されているデータのサイズとからなる記録エントリを複数持つ蓄積位置テーブルをデータ種類毎に独立に備えている。すなわち、蓄積位置記録回路203は、データ種類と対応する複数の蓄積位置テーブルを持つ。ここで、各蓄積位置テーブルは例えばリングバッファ形式となっており、先に書き込まれた記録エントリの情報が先に取り出されるように構成されている。蓄積位置記録回路203は、受信データのデータ種類がPID検査回路201aから通知され且つ受信データが書き込まれたデータ蓄積ブロックの識別番号及び蓄積済み受信データのデータサイズが書き込み制御回路202から通知されると、通知されたデータ種類と対応する蓄積位置テーブルの記録エントリに、通知されたデータ蓄積ブロックの識別番号及び蓄積済み受信データのデータサイズを記録する。
【0074】
一方、読み出し制御回路204には、映像デコード回路105、音声デコード回路106又はCPU107から、メモリ104のデータ蓄積領域に蓄積されている受信データに対する読み出し要求が入力される。読み出し要求が入力されると、読み出し制御回路204は、蓄積位置記録回路203における読み出し要求のあるデータ種類と対応する蓄積位置テーブル内の先頭の記録エントリから、データ蓄積ブロックの識別番号と蓄積済み受信データのデータサイズとを取り出す。また、読み出し制御回路204は、蓄積位置テーブルから取り出したデータ蓄積ブロックの識別番号をメモリ104(つまりデータ蓄積領域)のアドレスに変換した後、このアドレスを起点として、蓄積位置テーブルから取り出したデータサイズの分だけ蓄積済み受信データを読み出して該受信データをデータ要求元へ出力する。さらに、読み出し制御回路204は、データ蓄積ブロック内の全データを読み出し終えると、このデータ蓄積ブロックの識別番号を空蓄積ブロック管理テーブル205に登録すると共に、このデータ蓄積ブロックの識別番号が記録されているエントリを、対応する蓄積位置テーブルから削除する。尚、空蓄積ブロック管理テーブル205は、登録されるデータ蓄積ブロック識別番号をデコードして、使用中フラグのうち、デコードしたデータ蓄積ブロック識別番号と対応するフラグを使用中から未使用に変更する。
【0075】
以上に説明したような、本実施形態のトランスポートデコーダ103の構成及び動作によって、つまり、データ蓄積領域を複数のデータ蓄積ブロックに区画して各ブロックが空き領域であるかどうかを管理することによって、可変長の受信データの書き込み要求に応じて空きデータ蓄積ブロックを割り当てることができる。また、蓄積されていた受信データを読み出した後には、該データが蓄積されていたデータ蓄積ブロックを再び空き領域として再利用することが可能となる。この結果、複数のデータタイプの受信データの蓄積にデータ蓄積領域を効率よく利用することが可能となる。さらに、受信データの蓄積位置をデータタイプ毎に管理しておくことによって、蓄積済みの受信データの読み出しが必要となった時に、読み出し要求のあるデータタイプの受信データをデータ蓄積領域から容易に取り出すことが可能となる。
【0076】
以下、図13に示すトランスポートストリームをトランスポートデコーダ103が受信した場合における、データ蓄積ブロックの割り当て、データの蓄積、及びデータ蓄積ブロックの開放等の動作について説明する。
【0077】
まず、図13に示すトランスポートストリームについて説明する。尚、図13において、図3に示す第1の実施形態のトランスポートストリームの構成要素と同一の構成要素については説明を省略する。図13において、AFはトランスポートストリーム内に含まれるアダプテーションフィールドを表している。MPEG2システム規格ではアダプテーションフィールドは任意長のデータとなる。本実施形態では、映像データV0−0及びV0−2並びに音声データA0−0及びA0−2のそれぞれを含む各TSパケットにアダプテーションフィールドが含まれている。この結果、V0−0のデータサイズは160バイト、V0−2のデータサイズは168バイト、A0−0のデータサイズは140バイトであるとする。また、図13に示すトランスポートストリームにおいて、データ放送データを格納する5番目のTSパケットは、データ放送データD0とデータ放送データD1の前半部分(D1−0)100バイトとを含んでいるものとする。また、図13に示すトランスポートストリームにおいて、13番目のTSパケットは、データ放送データD1の後半部分(D1−1)170バイトとスタッフィングデータnullとを含んでいるものとする。尚、本実施形態では、D0は受信する必要のないデータであるとする。
【0078】
図14は、トランスポートデコーダ103がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図15は、トランスポートデコーダ103がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、空蓄積ブロック管理テーブル205に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図16は、トランスポートデコーダ103がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、メモリ104内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。以下、トランスポートデコーダ103が、映像データ0(V0)、音声データ0(A0)及びデータ放送データ(D1)を受信する場合について説明する。
【0079】
図14に示すように、蓄積位置記録回路203内における、V0、A0及びD1のそれぞれと対応する蓄積位置テーブルには何も記録されておらず、空の状態である。また、図15に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205においては、全てのデータ蓄積ブロックと対応する使用中フラグが「未使用」となっており、全てのデータ蓄積ブロックにデータが蓄積されていないことを示している。また、図16に示すように、メモリ104内のデータ蓄積領域には何も蓄積されていない。
【0080】
図17は、トランスポートデコーダ103が、図13に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図18は、トランスポートデコーダ103が、図13に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、空蓄積ブロック管理テーブル205に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図19は、トランスポートデコーダ103が、図13に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、メモリ104内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。尚、トランスポートデコーダ103が、図13に示すトランスポートストリームの8パケット目までを受信した時点までに、映像デコード回路105、音声デコード回路106又はCPU107からは蓄積済み受信データに対する読み出し要求はないものとする。
【0081】
トランスポートデコーダ103において、1パケット目のV0−0のTSパケットが受信されると、PID検査回路201aは、このTSパケットのPIDを検査することにより、映像データ0(V0)は受信対象であってV0−0の蓄積が必要であることをデータ取り出し回路201bに伝えると共に、V0−0のデータ種類が映像データ0であることを蓄積位置記録回路203に伝える。データ取り出し回路201bは、TSパケットからパケットヘッダ及びアダプテーションフィールドを取り除いて映像データ部分だけを取り出して書き込み制御回路202に出力する。1パケット目のV0−0のTSパケットが受信された時点では、図15に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205における、全てのデータ蓄積ブロックと対応する使用中フラグは「未使用」となっているため、空蓄積ブロック管理テーブル205(プライオリティエンコーダ)は、次に取り出すべきデータ蓄積ブロックの識別番号として0x000を出力している。従って、書き込み制御回路202は、前述のように、空蓄積ブロック管理テーブル205から空のデータ蓄積ブロックの識別番号として0x000を取り出す。このとき、図18に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205内における識別番号0x000のデータ蓄積ブロックと対応する使用中フラグが「使用中」に切り替わる。これにより、空蓄積ブロック管理テーブル205から出力される、次に取り出すべきデータ蓄積ブロックの識別番号は0x001になる。書き込み制御回路202は、データ蓄積ブロック識別番号0x000に256バイトを乗じることによって、識別番号0x000をデータ蓄積領域内のアドレスに変換すると共に、図19に示すように、このアドレスを起点として、受信したV0−0のデータ160バイトを蓄積する。このとき、書き込み制御回路202は、蓄積位置記録回路203にデータ蓄積ブロック識別番号0x000及び蓄積した受信データ(V0−0)のデータサイズ(単位:バイト・・・以下、蓄積データサイズと称する)160を伝える。蓄積位置記録回路203においては、受信したデータが映像データ0であることをPID検出回路201aから知らされているため、映像データ0用(V0用)の蓄積位置テーブルにデータ蓄積ブロック識別番号0x000及び蓄積データサイズ160を記録する。
【0082】
2パケット目のV1−0のTSパケットは、受信すべき映像データではないために破棄される。
【0083】
3パケット目のA0−0のTSパケットは、受信すべき音声データであるため、1パケット目のV0−0の場合と同様な動作により、図19に示すように、受信された音声データA0−0(140バイト)が、データ蓄積領域内における識別番号0x001のデータ蓄積ブロックに蓄積される。このとき、図17に示すように、蓄積位置記録回路203の音声データ0用の蓄積位置テーブルに、データ蓄積ブロック識別番号0x001及び蓄積データサイズ140が記録される。また、図18に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205内における識別番号0x001のデータ蓄積ブロックと対応する使用中フラグが「使用中」に切り替わる。
【0084】
4パケット目のA1−0のTSパケットは、受信すべき映像データではないために破棄される。
【0085】
5パケット目は、受信すべきデータ放送データD1の前半部分(D1−0)と、受信する必要のないデータ放送データD0とを含むTSパケットである。このため、データ取り出し回路201bは、該TSパケットからパケットヘッダを取り除いた後、受信不要なデータD0を破棄すると共にデータD1−0(100バイト)だけを取り出して書き込み制御回路202に出力する。データ放送データD1−0は、映像データV0−0又は音声データA0−0の場合と同様の動作により、図19に示すように、データ蓄積領域内における識別番号0x002のデータ蓄積ブロックに蓄積される。このとき、図17に示すように、蓄積位置記録回路203のデータ放送データD1用の蓄積位置テーブルに、データ蓄積ブロック識別番号0x002及び蓄積データサイズ100が記録される。また、図18に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205内における識別番号0x002のデータ蓄積ブロックと対応する使用中フラグが「使用中」に切り替わる。
【0086】
6パケット目のV0−1のTSパケットは、受信すべき映像データであるため、データ取り出し回路201bによって映像データV0−1(184バイト)が取り出される。ところで、映像データV0−0(160バイト)が既に格納されている、識別番号0x000のデータ蓄積ブロックには、96バイト(=256−160)の空き領域がある。このため、図19に示すように、V0−1の前半部分96バイトは、この空き領域に書き込まれる。その際、図17に示すように、蓄積位置記録回路203の映像データ蓄積位置テーブルにおける、データ蓄積ブロック識別番号0x000が記録されているエントリの蓄積済みデータサイズが256に変更される。その後、書き込み制御回路202は、空蓄積ブロック管理テーブル205から、空のデータ蓄積ブロックの識別番号として0x003を取り出す。このとき、図18に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205内におけるデータ蓄積ブロック識別番号0x003の使用中フラグが「使用中」に切り替わる。これにより、空蓄積ブロック管理テーブル205から出力される、次に取り出すべきデータ蓄積ブロックの識別番号は0x004になる。また、書き込み制御回路202は、データ蓄積領域における識別番号0x003のデータ蓄積ブロックに、V0−1の残りの部分88バイト(=184−96)を書き込む。このとき、蓄積位置記録回路203の映像データ蓄積位置テーブルには、新たにデータ蓄積ブロック識別番号0x003及び蓄積データサイズ88が記録される。このように、本実施形態においては、受信データを蓄積する際に、あるデータ蓄積ブロックが一杯になると、次の空のデータ蓄積ブロックの識別番号を取り出して、この新しく確保した空き領域に受信データを継続して蓄積することができる。
【0087】
7パケット目のV1−1のTSパケットは、受信すべき映像データでないため破棄される。
【0088】
8パケット目のV0−2のTSパケットは、受信すべき映像データであるため、前述のように、映像データV0−2(168バイト)は、V0−1が蓄積されている、識別番号0x003のデータ蓄積ブロックの空き領域(168バイト=256−88)に書き込まれる。その際、図17に示すように、蓄積位置記録回路203の映像データ蓄積位置テーブルにおける、データ蓄積ブロック識別番号0x003が記録されているエントリの蓄積済みデータサイズが256に変更される。
【0089】
このように、データ蓄積領域内には各種データが多重された形式で蓄積される一方、蓄積位置記録回路203内の蓄積位置テーブルを参照することによって、それぞれのデータタイプのデータがデータ蓄積領域内のどのアドレスに蓄積されているかを容易に判断することができる。
【0090】
図20は、トランスポートデコーダ103において映像デコーダ105からのデータ要求により蓄積済みの映像データV0−0が読み出され且つこれと同時に図13に示すトランスポートストリームの13パケット目までが受信された状態における、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図21は、前述の状態における、空蓄積ブロック管理テーブル205に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。図22は、前述の状態における、メモリ104内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示している。
【0091】
映像デコーダ105からのデータ要求が読み出し制御回路204に入力されると、読み出し制御回路204は、蓄積位置記録回路203内の映像データ0用の蓄積位置テーブルの先頭エントリから、蓄積済み受信データである映像データV0−0が格納されているデータ蓄積ブロックの識別番号0x000を読み出す。前述のように、識別番号0x000のデータ蓄積ブロックには、映像データV0−0(160バイト)と映像データV0−1の前半部分96バイトとが格納されている。読み出し制御回路204は、このデータ蓄積ブロックから全ての映像データを読み出して該データを映像デコーダ105に出力する。映像データV0−0、及び映像データV0−1の前半部分が読み出された結果、図22に示すように、識別番号0x000のデータ蓄積ブロックは「空」となるので、このデータ蓄積ブロック識別番号0x000は、図21に示すように、空蓄積ブロック管理テーブル205に再登録される。具体的には、空蓄積ブロック管理テーブル205においては、再登録されるデータ蓄積ブロック識別番号0x000が入力されると、識別番号0x000と対応する使用中フラグが「使用中」から「未使用」に変更される。この結果、空蓄積ブロック管理テーブル205から出力される、次に取り出すべきデータ蓄積ブロックの識別番号は0x000となる。一方、図20に示すように、蓄積位置記録回路203内の映像データ蓄積位置テーブルからは、データ蓄積ブロック識別番号0x000及び蓄積データサイズ256が抹消される。
【0092】
尚、図20〜22においては、前述のように映像データV0−0を読み出している間に、トランスポートデコーダ103が、図13に示すトランスポートストリームの13パケット目までを受信した場合の様子を示している。すなわち、前述の読み出し動作と並行して、図17〜19を用いた説明と同様の書き込み動作によって、図22に示すように、新たな受信データA0−1、V0−3及びD−1が、データ蓄積領域に確保された新しい「空き」のデータ蓄積ブロック又はデータ格納中のデータ蓄積ブロック内における空き領域に蓄積される。
【0093】
また、図21に示すように、データ蓄積ブロック識別番号0x000が空蓄積ブロック管理テーブル205に再登録された後に、トランスポートデコーダ103が、図13に示すトランスポートストリームの15パケット目の映像データV0−4(184バイト)を受信した場合の動作は次の通りである。まず、V0−4の先頭部分の72バイト(=256−184)は、識別番号0x005のデータ蓄積ブロックにおける既に蓄積されている映像データV0−3の後ろに続けて蓄積される(図22参照)。次に、識別番号0x005のデータ蓄積ブロックが一杯になると、書き込み制御回路202は、空蓄積ブロック管理テーブル205に基づき、新しい空のデータ蓄積ブロックを確保する。具体的には、空蓄積ブロック管理テーブル205から、次に取り出すべきデータ蓄積ブロック識別番号として、先に再登録された識別番号である0x000が出力されているため、識別番号0x000のデータ蓄積ブロックが新しい空のデータ蓄積ブロックとして割り当てられる。従って、V0−4の残りの部分112バイト(=184−72)は、識別番号0x000のデータ蓄積ブロックに蓄積される。
【0094】
以上に説明したように、第2の実施形態によると、メモリ104に設けられた単一のデータ蓄積領域に、データ識別回路201によりトランスポートストリームから取り出された複数のデータ種類の受信データを、書き込み制御回路202によって順次書き込む。このため、同一サイズのメモリ等にデータ種類毎に複数の小さいデータ蓄積領域を設ける場合と比べて、次のようなメリットが生じる。すなわち、あるデータタイプの受信データの処理が遅れてデータ蓄積領域に残ったとしても、データ蓄積領域の全体が使用されるまでの間は受信データを蓄積することが可能なので、データ蓄積領域のオーバーフローによる受信データの紛失を極力抑えることができる。尚、同様の効果は、あるデータタイプの受信データの伝送速度が急激に増加するような場合にも生じる。
【0095】
また、第2の実施形態によると、読み出し制御回路204が、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブルに記録されている情報の中から、読み出し要求のある種類の受信データの蓄積位置を抽出することにより該受信データの読み出しを行なう。言い換えると、複数種類の受信データが単一のデータ蓄積領域に蓄積されている一方、蓄積位置記録回路203によって各受信データの蓄積位置がそのデータ種類と関連づけて記録されているため、読み出し要求のある種類の受信データがデータ蓄積領域におけるどの位置に蓄積されているかを知ることができる。従って、受信データの読み出し、つまり受信データの利用を各受信データの種類毎に独立して行なうことが容易になる。
【0096】
また、第2の実施形態によると、データ蓄積領域を複数のデータ蓄積ブロックに区画し、蓄積位置記録回路203及び空蓄積ブロック管理テーブル205によって、データ蓄積ブロック単位で受信データが蓄積されているかどうかを管理する。このため、データ蓄積領域における受信データが蓄積されていない領域であって新規受信データの蓄積に利用できない領域を削減することが可能となる。さらに、蓄積位置記録回路203の蓄積位置テーブルに受信データのデータサイズを記録するため、受信データのサイズが固定長ではない場合にも、つまり、受信データのサイズが可変長である場合にも、受信データ格納中のデータ蓄積ブロックにおいて、新たな受信データの蓄積に必要なサイズの空き領域を見つけ出すことができる。従って、データ蓄積領域を最大限有効に活用することができる。
【0097】
尚、第1及び第2の実施形態において、デジタル放送受信装置としてトランスポートデコーダを使用する場合を対象としたが、これに限られず、複数種類のデータより構成される放送データ列を受信する他のデジタル放送受信装置を使用する場合を対象としてもよい。
【0098】
また、第1及び第2の実施形態において、1種類の映像データをデコードするデジタル放送受信機を使用する場合を対象としたが、これに代えて、2種類以上の映像データをデコードするデジタル放送受信機を使用する場合を対象としてもよい。このとき、ヘッダのないパケットデータを蓄積すると共に蓄積位置記録回路203に2種類以上の映像データ用蓄積位置テーブルを設けておき、各種類の映像データをそれぞれ専用の映像デコーダによりデコードしてもよい。また、ヘッダありのパケットデータを蓄積すると共に蓄積位置記録回路203に単一の映像データ用蓄積位置テーブルを設けておき、各種類の映像データを単一の映像デコーダにより分別しながらデコードしてもよい。すなわち、本発明において、PID検査回路201aとデータ取り出し回路201bとから構成されるデータ識別回路201によって行なわれる、TSパケットからパケットヘッダを取り外す処理は必須ではない。
【0099】
また、第1及び第2の実施形態において、デジタル放送受信装置としてのトランスポートデコーダ103と、受信データ蓄積用のメモリ104とを独立に設けたが、メモリ104がトランスポートデコーダ103の構成要素として設けられていてもよいことは言うまでもない。
【0100】
また、第1及び第2の実施形態において、データ蓄積領域を複数のデータ蓄積ブロックに区画して、データ蓄積ブロック単位で受信データが蓄積されているかどうかを管理した。しかし、これに代えて、データ蓄積領域における受信データが書き込まれている蓄積位置に関する情報をアドレス単位で管理してもよいことは言うまでもない。
【0101】
また、第1及び第2の実施形態において、蓄積位置記録回路203の各蓄積位置テーブル又は空蓄積ブロック管理テーブル205を専用メモリに割り当ててもよいし、又は各テーブルにおける制御回路を除く部分を、データ蓄積領域と共にメモリ104に割り当ててもよい。
【0102】
また、第1及び第2の実施形態において、空蓄積ブロック管理テーブル205を用いてデータ蓄積領域の空き領域を抽出し、該抽出された空き領域に、書き込み制御回路202が受信データを書き込んだ。しかし、これに代えて、空蓄積ブロック管理テーブル205を設けずに、蓄積位置記録回路203が蓄積位置テーブルを参照してデータ蓄積領域の空き領域を抽出し、該抽出された空き領域に、書き込み制御回路202が受信データを書き込んでもよい。或いは、書き込み制御回路202が、蓄積位置記録回路203の蓄積位置テーブルを参照してデータ蓄積領域の空き領域を抽出すると共に、該抽出された空き領域に受信データを書き込んでもよい。
【0103】
また、第2の実施形態において、空蓄積ブロック管理テーブル205における使用中フラグが「未使用」のデータ蓄積ブロックの識別番号を探すために、プライオリティエンコーダを用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば空蓄積ブロック管理テーブル205の使用中フラグを順次検査することによって、使用中フラグが「未使用」のデータ蓄積ブロックの識別番号を探す方式等を用いることができる。
【0104】
【発明の効果】
本発明によると、単一のデータ蓄積領域を、複数のデータ種類の受信データを蓄積するために必要に応じて割り当てる。このため、同一サイズのメモリ等のデータ蓄積手段にデータ種類毎に複数の小さいデータ蓄積領域を設ける場合と比べて、次のようなメリットが生じる。すなわち、ある種類の受信データの伝送速度が急激に増加したり又はある種類の受信データの処理速度が低下したりすることにより、データ蓄積領域内に蓄積されるデータ量が通常よりも増加する場合にも、データ蓄積領域全体として空き領域が残っていれば、オーバーフローなく全ての受信データを蓄積することが可能になる。従って、放送伝送速度の急変又はデジタル放送受信機におけるソフトウェア負荷の急変に対しても、放送データの受信時におけるデータ損失を確実に防ぐことができる。
【0105】
また、本発明によると、複数種類の受信データが単一のデータ蓄積領域に蓄積されている一方、各受信データの蓄積位置がそのデータ種類と関連づけて蓄積位置情報として記録されている。このため、データ蓄積領域から蓄積済みの受信データを取り出す際に、読み出す必要のあるデータ種類の受信データがデータ蓄積領域のどの位置に蓄積されているかを、受信時に記録した蓄積位置情報から知ることができる。従って、受信データの読み出し、つまり受信データの利用を各受信データの種類毎に独立して行なうことが容易になる。
【0106】
さらに、本発明によると、データ蓄積領域が区画されてなる複数のデータ蓄積ブロックのうち、どのデータ蓄積ブロックに受信データが蓄積されているか又はどのデータ蓄積ブロックが空であるかを管理することができる。このため、受信データの読み出しつまり受信データの利用が受信順と無関係に行なわれる場合にも、蓄積されていた受信データの読み出しによって空きブロックとなったデータ蓄積ブロックを、新規受信データの蓄積のために割り当てることが可能となる。従って、データ蓄積領域における受信データが蓄積されていない領域であって新規受信データの蓄積に利用できない領域を削減することが可能となり、その結果、データ蓄積領域を最大限有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置を備えたデジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置(トランスポートデコーダ)の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置によって受信されるトランスポートストリームを説明する図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、蓄積位置記録回路の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、空蓄積ブロック管理テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、メモリ内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、蓄積位置記録回路の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、空蓄積ブロック管理テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、メモリ内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置において蓄積済みの受信データの一部が読み出され且つこれと同時にトランスポートストリームの13パケット目までが受信された状態における、蓄積位置記録回路の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置において蓄積済みの受信データの一部が読み出され且つこれと同時にトランスポートストリームの13パケット目までが受信された状態における、空蓄積ブロック管理テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置において蓄積済みの受信データの一部が読み出され且つこれと同時にトランスポートストリームの13パケット目までが受信された状態における、メモリ内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置によって受信されるトランスポートストリームを説明する図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、蓄積位置記録回路の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、空蓄積ブロック管理テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームを受信する前の初期状態における、メモリ内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、蓄積位置記録回路の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、空蓄積ブロック管理テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図19】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置がトランスポートストリームの8パケット目までを受信した状態における、メモリ内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図20】本発明の第2の実施形態に係るデジタル放送受信装置において蓄積済みの受信データの一部が読み出されれ且つこれと同時にトランスポートストリームの13パケット目までが受信された状態における、蓄積位置記録回路の各蓄積位置テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図21】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置において蓄積済みの受信データの一部が読み出されれ且つこれと同時にトランスポートストリームの13パケット目までが受信された状態における、空蓄積ブロック管理テーブルに蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図22】本発明の第1の実施形態に係るデジタル放送受信装置において蓄積済みの受信データの一部が読み出されれ且つこれと同時にトランスポートストリームの13パケット目までが受信された状態における、メモリ内のデータ蓄積領域に蓄積又は記録されている情報の様子を示す図である。
【図23】従来のデジタル放送受信装置におけるデータ蓄積用メモリ内に受信データの種類毎に設けられたデータ蓄積領域を示す図である。
【符号の説明】
100  デジタル放送受信機
101  チューナー
102  デジタル復調回路
103  トランスポートデコーダ(デジタル放送受信装置)
104  メモリ
105  映像デコード回路(映像デコーダ)
106  音声デコード回路(音声デコーダ)
107  CPU
201  データ識別回路
201a PID検査回路
201b データ取り出し回路
202  書き込み制御回路
203  蓄積位置記録回路
204  読み出し制御回路
205  空蓄積ブロック管理テーブル

Claims (10)

  1. 複数種類のデータより構成される放送データ列を受信すると共に、前記放送データ列に含まれる前記各データの種類を識別することによって前記各データのうち複数の所定の種類のデータを受信データとして蓄積するデジタル放送受信装置であって、
    前記放送データ列から前記受信データを取り出すと共に取り出した前記受信データの種類を識別するデータ識別手段と、
    前記データ識別手段により取り出された前記受信データを蓄積するための単一のデータ蓄積領域を有するデータ蓄積手段と、
    前記データ識別手段により取り出された前記受信データを前記データ蓄積領域に書き込む書き込み制御手段と、
    前記データ蓄積領域における前記受信データが書き込まれている蓄積位置に関する情報を蓄積位置情報として、前記データ識別手段により識別された前記受信データの種類と関連づけて記録する蓄積位置記録手段とを備えていることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  2. 前記蓄積位置記録手段は、前記蓄積位置情報に基づいて、前記データ蓄積領域における前記受信データが書き込まれていない空き領域を抽出し、
    前記書き込み制御手段は、前記データ識別手段により前記放送データ列から取り出された新規受信データを、前記蓄積位置記録手段により抽出された前記空き領域に書き込むことを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。
  3. 前記蓄積位置情報に基づいて、前記データ蓄積領域に書き込まれている前記受信データであって前記データ蓄積領域から読み出す必要のある種類のデータの蓄積位置を抽出すると共に、前記データ蓄積領域における該抽出された蓄積位置から前記受信データを読み出す読み出し制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。
  4. 前記データ蓄積領域は複数のデータ蓄積ブロックに区画されていると共に前記複数のデータ蓄積ブロックには互いを区別するための識別情報がそれぞれ割り当てられており、
    前記複数のデータ蓄積ブロックのうち前記受信データが書き込まれていないデータ蓄積ブロックである空きブロックの識別情報を空きブロック情報として記録すると共に、前記データ蓄積領域に書き込まれている前記受信データが前記読み出し制御手段により読み出されることによって前記空きブロックとなったデータ蓄積ブロックの識別情報も前記空きブロック情報として記録する空きブロック記録手段をさらに備え、
    前記書き込み制御手段は、前記空きブロック情報に基づいて、前記データ識別手段により前記放送データ列から取り出された新規受信データを前記空きブロックに書き込み、
    前記蓄積位置記録手段は、前記複数のデータ蓄積ブロックのうち前記受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報を前記蓄積位置情報として記録すると共に、前記書き込み制御手段により前記新規受信データが書き込まれた前記空きブロックの識別情報も前記蓄積位置情報として記録することを特徴とする請求項3に記載のデジタル放送受信装置。
  5. 前記蓄積位置記録手段は、前記複数のデータ蓄積ブロックのうち前記受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報及び前記受信データのデータサイズを前記蓄積位置情報として記録すると共に、前記書き込み制御手段により前記新規受信データが書き込まれた前記空きブロックの識別情報及び前記新規受信データのデータサイズも前記蓄積位置情報として記録することを特徴とする請求項4に記載のデジタル放送受信装置。
  6. 複数種類のデータより構成される放送データ列を受信すると共に、前記放送データ列に含まれる前記各データの種類を識別することによって前記各データのうち複数の所定の種類のデータを受信データとして蓄積するデジタル放送受信方法であって、
    前記放送データ列から前記受信データを取り出すと共に取り出した前記受信データの種類を識別するデータ識別工程と、
    前記データ識別工程において取り出された前記受信データを単一のデータ蓄積領域に書き込む書き込み制御工程と、
    前記データ蓄積領域における前記受信データが書き込まれている蓄積位置に関する情報を蓄積位置情報として、前記データ識別工程において識別された前記受信データの種類と関連づけて記録する蓄積位置記録工程とを備えていることを特徴とするデジタル放送受信方法。
  7. 前記蓄積位置記録工程は、前記蓄積位置情報に基づいて、前記データ蓄積領域における前記受信データが書き込まれていない空き領域を抽出する工程を含み、
    前記書き込み制御工程は、前記データ識別工程において前記放送データ列から取り出された新規受信データを、前記蓄積位置記録工程において抽出された前記空き領域に書き込む工程を含むことを特徴とする請求項6に記載のデジタル放送受信方法。
  8. 前記蓄積位置情報に基づいて、前記データ蓄積領域に書き込まれている前記受信データであって前記データ蓄積領域から読み出す必要のある種類のデータの蓄積位置を抽出すると共に、前記データ蓄積領域における該抽出された蓄積位置から前記受信データを読み出す読み出し制御工程をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載のデジタル放送受信方法。
  9. 前記データ蓄積領域は複数のデータ蓄積ブロックに区画されていると共に前記複数のデータ蓄積ブロックには互いを区別するための識別情報がそれぞれ割り当てられており、
    前記複数のデータ蓄積ブロックのうち前記受信データが書き込まれていないデータ蓄積ブロックである空きブロックの識別情報を空きブロック情報として記録すると共に、前記データ蓄積領域に書き込まれている前記受信データが前記読み出し制御工程において読み出されることにより前記空きブロックとなったデータ蓄積ブロックの識別情報も前記空きブロック情報として記録する空きブロック記録工程をさらに備え、
    前記書き込み制御工程は、前記空きブロック情報に基づいて、前記データ識別工程において前記放送データ列から取り出された新規受信データを前記空きブロックに書き込む工程を含み、
    前記蓄積位置記録工程は、前記複数のデータ蓄積ブロックのうち前記受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報を前記蓄積位置情報として記録すると共に、前記書き込み制御工程において前記新規受信データが書き込まれた前記空きブロックの識別情報も前記蓄積位置情報として記録する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載のデジタル放送受信方法。
  10. 前記蓄積位置記録工程は、前記複数のデータ蓄積ブロックのうち前記受信データが書き込まれているデータ蓄積ブロックの識別情報及び前記受信データのデータサイズを前記蓄積位置情報として記録すると共に、前記書き込み制御工程において前記新規受信データが書き込まれた前記空きブロックの識別情報及び前記新規受信データのデータサイズも前記蓄積位置情報として記録する工程を含むことを特徴とする請求項9に記載のデジタル放送受信方法。
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