JP2004080434A - ネットワーク中継装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明では、受信端末からの要求により伝送ルートを形成するときに、障害時を予想したのバックアップルートを予め形成し、現実に障害が起きたときは、速やかに切り換える構成とした。そのさい、本来の伝送ルート形成はSTPの構成ができ、バックアップルート形成にあたっては、回線負荷状況、コスト等を考慮したルート形成ができる構成とした。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信端末と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによってマルチキャスト・パケット(データ)の送受を行うマルチキャスト伝送ルートを形成するために使用されるネットワーク中継装置に係り、特に、マルチキャスト伝送ルートにおける送信端末側、受信端末側若しくはそれらの中継位置のいずれにも使用可能であって、マルチキャスト伝送ルートを形成するネットワーク中継位置で障害が起きた場合であっても、速やかにバックアップルートを通してマルチキャストデータを伝送できるようにしたネットワーク中継装置に関する。
【0002】
なお、マルチキャストとはIP(INTERNET PROTOCOL)ネットワーク上で複数の受信者宛にデータを渡す形態の1つであって、ネットワーク上の全受信者に宛てて1つのパケットだけが送出され、ネットワークの中継ポイントで必要なだけパケットを転送するものである。他の、いわゆる、受信希望者にデータを複製して渡すユニキャスト、ネットワークの全体にデータを転送するブロードキャストとは区別されている。
【0003】
【従来の技術】
インターネット通信において、映像等の広い帯域の情報を送受する方法の1つとして、送受信端末間のネットワークを接続するネットワーク中継装置を経由し、マルチキャストプロトコルを使用してマルチキャストデータの送受がなされている。なお、ネットワーク中継装置は、多くはルータとも呼ばれており、以下、ここではルータの名称で説明する。
マルチキャストプロトコル関係の技術は、株式会社オーム社発行の「マスタリングTCP/IP IPマルチキャスト編」等に記載されており、ここでは本発明に係るマルチキャストの簡単な技術及び本発明に係る従来技術を説明する。
マルチキャストプロトコルの1つに、PIM(Protocol Independent Multicast)プロトコルがある。
【0004】
PIMプロトコルでは、次のような条件でネットワークが形成されデータが伝送される。
▲1▼受信者が、受信端末から所属するネットワークのルータへIGMP Membership Reportを送信する。このIGMP Membership Reportは、いわば、マルチキャストグループへ参加する参加メッセージであって、そのマルチキャストデータの受信を希望する意志表示手段である。なお、マルチキャストグループとは、ネットワーク内でマルチキャストアドレスにより識別される仮想的なデータの固まりである。送信端末は、マルチキャストアドレスの付されたデータを転送し、受信端末がそのマルチキャストデータの受信を希望する場合は、そのマルチキャストグループへ参加を希望する必要がある。
【0005】
▲2▼IGMP Membership Reportを受けたルータが、送信端末又は後記するRP(共有ポイント)へ向けて、途中介在のルータをホップバイホップで(近隣のルータへ参加を呼びかける。その呼びかけられたルータが次の近隣のルータへ参加を呼びかける順序。)マルチキャストグループへの参加を呼びかけて、Shortest Path Tree(以下、「SPT」という。)或いはRendezvous Point Tree(以下、「RPT」という。)といわれるマルチキャスト伝送ルートを構築する。
【0006】
▲3▼構築されたマルチキャスト伝送ルート(以下、「伝送ルート」という。)を通して、その送信端末又はRPへ向けて、マルチキャストデータが転送される。
【0007】
上記▲2▼の詳細を図11を使用して、以下に詳述する。
図11において、E1〜E8はイーサネット(R)、RT1〜RT8はルータで、例えば、受信端末1及びルータRT1はローカルなネットワークであるイーサネット(R)E1に所属している。送信端末2及びルータRT1はイーサネット(R)E5に所属し、送信端末2は、既にイーサネット(R)E5上でマルチキャストデータの転送を行っている。
先ずSPTについて説明する。SPTは、受信端末1から送信端末2までの伝送ルートを最短で形成するもので、次のように行われる。
【0008】
a.受信端末1からIGMP Membership Reportを受けたルータRT1がユニキャストルーティングテーブルをチェックし、最短の伝送ルートを形成するために必要な近隣のルータRT2を見つけ、伝送ルートを形成に参加するための参加メッセージであるPIM Joinメッセージを送信する。
ここでルータRT1のユニキャストルーティングテーブルは、図11に表されていないが現実に関与する全ネットワークのアドレス関係の情報を記憶している(図8を参照。ただし、図8は図3のネットワークに対する例。)。ユニキャストルーティングテーブルには、例えば、送信可能な宛先のネットワークのアドレス、そこへ向かうために次へホップすべきルータのアドレス、そのルータのネットワークでかかるコスト等が記載されている。
【0009】
b.同様に、ルータRT2、RT3,RT4というようにホップバイホップでPIM Joinメッセージを送り、都度、各ルータがそれぞれ保有するユニキャストルーティングテーブルをチェックしながら伝送ルートを確立していく。
【0010】
c.送信端末と同じネットワークに所属するルータRT4は、PIM Joinメッセージを受領後に、送信端末から転送されているマルチキャストデータを確立された伝送ルート(ルータRT4,RT3,RT2,RT1)を通して、受信端末に転送する。
【0011】
次に、RPTについて説明する。RPTの場合は、予めRP(ランデブーポイント或いは共有ポイント)を定める。例えば、図11でルータRT6をRPと定めておき、これを各ネットワーク網に伝えておく。送信端末2のデータをPIMによるカプセルでルータRT4からルータRT6へ転送しておく。その後、受信端末1よりIGMP Membership Reportを受けたルータRT1が、上記a及ぶbの条件と同様に、ルータRT6へ向けてPIM Joinメッセージを投げかけて、伝送ルート(ルータRT6,RT5,RT1)を確立する。ルータRT6がPIM Joinメッセージを受けた後に、ルータRT4へマルチキャストデータを要求して受信し、マルチキャストデータを確立された伝送ルートを通して、受信端末1へ転送する。
【0012】
次に、このようなSPT、RPTの伝送ルートを形成後に、マルチキャストデータを伝送するが、その伝送中に、伝送ルート途中のネットワークが障害起きたときには、従来次のようにしていた。
【0013】
例えば、図11のイーサネット(R)E3とルータRT2のルートで障害が発生し、伝送不可能となったと仮定する。その修復動作は次のようにされる。
イ)異常を発見したルータRT2は、ユニキャストルーティングテーブルを再チェックし、次に最短なルート上のルータRT7を探し、ルータRT7,RT4の順でPIM Joinメッセージを送り、ホップバイホップで伝送ルートを確立する。
【0014】
ロ)そのPIM Joinメッセージを受けたルータRT4がこれまで、ルータRT3、RT2の伝送ルートへ転送していたマルチキャストデータを、ルータRT7,RT2,RT1を経由して受信端末1へ伝送する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
マルチキャストデータ転送途中で起きた障害については、上記のような復旧動作が行われるが、上記のように各ルータがユニキャストルーティングテーブルを再チェックして伝送ルートを再構築する過程で大きな時間ロス、つまりはデータロス生じることによって、例えば、映像や音声が乱れ、結果的にマルチキャストデータ転送の品質悪化につながるおそれがあった。特に、ユニキャストルーティングテーブルは、全体が大きなネットワークであればあるほどテーブルの情報量が多く膨大になりそのチェック時間が多くなり、さらに介在ルータが多くなればテーブルのチェック時間に加え、参加メッセージの送信回数が多くなって時間がるため、より品質悪化につながる。
【0016】
本発明の目的は、SPT或いはRPTによるマルチキャストデータ転送中に、その伝送ルートの途中のネットワークで障害が生じても、速やかにバックアップルートに切り換えて転送を継続することにより、データロスの少ない、つまりは品質悪化をできるだけ防止したデータ転送を行うものである。また、バックアップルートは、滅多に使うものではないから、例えば、通常の利用度が少ない、コストの低いところを選定できればより好ましい。
【0017】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明では、予め障害時のバックアップルートを形成し、現実に障害が起きたときは、速やかに切り換える構成とした。そのさい、本来の伝送ルートとしては例えばSPTの構成ができ、バックアップルートについては、例えば、回線負荷状況、コスト等を考慮したルート形成ができる構成とした。
具体的には、次のような手段を備えた。
【0018】
請求項1の発明では、受信端末側に配置されるルータの構成を示す。すなわち、送信端末又は前記送信端末からのマルチキャストデータを送信可能とされたネットワーク中継装置を含む送信装置と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成して、マルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、前記伝送ルートを形成するために、連関するネットワーク及びそれらを接続するネットワーク中継装置のアドレスを含む情報を記憶する連関ネットワーク情報記憶手段と、前記伝送ルートに障害があったときのバックアップルートを形成するため近隣のネットワーク中継装置を選択する条件を記憶する条件記憶手段と、前記送信装置からの前記マルチキャストデータを受信するために参加メッセージを前記受信端末から受けて、前記伝送ルートの形成を呼びかける参加メッセージを生成して前記連関ネットワーク情報記憶手段の記憶情報を参照して選択された一近隣のネットワーク中継装置へ送信するとともに、前記条件にしたがって選択した他の近隣のネットワーク中継装置へバックアップルートの形成を呼びかけるバックアップ参加メッセージを生成して送信するルート形成管理手段と、前記送信装置及び前記マルチキャストデータを特定する情報、並びに前記ルート形成管理手段が前記伝送ルートと前記バックアップルートを形成後に、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、前記マルチキャストデータを受けたときは前記グループ情報記憶手段の情報を参照して転送するデータ伝送管理手段とを備えた。
【0019】
請求項2の発明では、送信端末側に配置されるルータの構成を示す。すなわち、送信端末又は前記送信端末からのマルチキャストデータを送信可能とされたネットワーク中継装置を含む送信装置と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成してマルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、前記受信端末側から順に形成されてきた前記伝送ルート上にある一近隣のネットワーク中継装置から参加メッセージを受けて前記伝送ルートを、及び前記伝送ルートに障害があったときにバックアップするために前記受信端末側から順に形成されてきたバックアップルート上にある他の近隣のネットワーク中継装置からバックアップ参加メッセージを受けて前記バックアップルートを形成するルート形成管理手段と、前記送信装置及び前記マルチキャストデータを特定する情報、並びに前記ルート形成管理手段が前記伝送ルートと前記バックアップルートを形成後に、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、前記伝送ルート上の一近隣のネットワーク中継装置との間の障害の有無を検出する障害検出手段と、前記障害検出手段が障害無しを出力したときは前記グループ情報管理手段の情報を参照して前記伝送ルート上の前記転送先のみへ、前記障害検出手段が障害有りを検出したときは前記グループ情報管理手段の情報を参照して前記バックアップルート上の前記転送先へ、予め前記送信端末より受けていた前記マルチキャストデータを転送するデータ伝送管理手段とを備えた。
【0020】
請求項3の発明は、ネットワークのどの位置にあっても、動作できる手段を備えたルータの構成を示す。すなわち、少なくとも送信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む上位ネットワークと少なくとも受信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む下位ネットワークとの間で、マルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成してマルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、前記伝送ルートを形成するために、連関するネットワーク及びそれらを接続するネットワーク中継装置のアドレスを含む情報を記憶する連関ネットワーク情報記憶手段と、伝送ルート及び前記伝送ルートに障害があったときのバックアップルートを形成するための上位ネットワークを選択する条件を記憶する条件記憶手段と、前記伝送ルートの形成を呼びかける参加メッセージを前記連関ネットワーク情報記憶手段の記憶情報を参照して選択された一の近隣上位ネットワークへ送信し、及び/又は前記条件にしたがって選択された他の近隣上位ネットワークへバックアップルートの形成を呼びかけるバックアップ参加メッセージを送信する手段を有し、前記参加メッセージ及び前記バックアップ参加メッセージのそれぞれの送信の要否は、前記上位ネットワークと下位ネットワーク間で使用される自己の中継位置に応じて判断して行うルート形成管理理手段と、前記送信装置及び前記マルチキャストデータを特定する情報、並びに前記ルート形成管理手段が前記伝送ルートと前記バックアップルートを形成後に、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、伝送ルートが形成された前記下位ネットワークとの障害の有無を検出する障害検出手段と、前記ルート形成手段で形成された前記伝送ルートの転送元から又は前記前記バックアップルートのいずれかから前記マルチキャストデータを受けたときは、いずれかの前記転送先へ転送する手段を有し、当該転送先への送信の要否及び転送先は、前記自己の中継位置に応じて、かつ前記障害検出手段が出力する検出結果と前記グループ情報管理手段の情報を参照して判断するデータ伝送管理手段とを備えた。
【0021】
請求項4の発明は、伝送ルートの保守点検がしやすいように、意図的にバックアップルートを利用できる構成とした。すなわち、データ伝送管理手段は、外部から指示を受けて、前記マルチキャストデータを強制的に前記バックアップルートへ転送する構成とした。
【0022】
請求項5の発明は、バックアップルートのネットワークを形成するにあたって、そのネットワークを構成する相手を選択するための条件を定めるものであって、具体的に、バックアップ参加メッセージを送信する宛先を選択する条件は、予め外部から設定されている宛先、ネットワークの負荷を検出して負荷状況の軽いネットワークもしくはネットワーク中継装置を選択する条件、伝送コストが低いネットワークもしくはネットワーク中継装置を選択する条件、ハッシュ計算により選択する条件又はそれらを組み合わせた条件のうち少なくとも1つであることとした。
【0023】
請求項6の発明では、さらに汎用的に利用できる構成としたもので、具体的には、次の構成とした。少なくとも送信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む上位ネットワークと少なくとも受信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む下位ネットワークとの間で、マルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成してマルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、最短の前記伝送ルートを形成し、又は/及び前記最短の伝送ルートと異なるルートのバックアップルートを形成するための手段を有し、前記伝送ルート及びバックアップルートのそれぞれの形成の要否は、前記上位ネットワークと下位ネットワーク間で使用される自己の中継位置に応じて判断して行うルート形成管理手段と、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、形成された伝送ルートの障害の有無を検出する障害検出手段と、前記ルート形成手段により、前記伝送ルート又は前記バックアップルート形成後に前記上位ネットワークから受けたときのマルチキャストデータを、前記グループ情報記憶手段の情報、前記障害検出手段の検出結果及び自己の中継位置に応じて判断して前記下位ネットワークへ送信するデータ伝送管理手段とを備えたことを特徴とするネットワーク中継装置。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例を示す機能構成を示す図、図2は、本発明に係るマルチキャストデータ伝送用のルータが、ネットワーク上の使用位置に応じて果たす機能を示す図で、図3がそのネットワークでの使用状況を説明する図である。
本実施例で示す符号が従来技術で説明した符号と同一の符号は、同一機能を示す。
本発明に係るルータを従来技術のルータと区別し簡単に呼ぶために、以降、ルータMCRTという。ルータMCRTもネットワークの中継装置である。
【0025】
(ルータMCRTの構成の説明)
図1〜図3を基に、ルータMCRTの構成を説明する。なお、本発明に係るルータは図3のルータMCRTであり、以下に説明する各手段は、基本的に各ルータMCRTの構成を成すものである。
送受信部3は、多くのネットワークと接続されるポートを有し、そのポートからデータ及びメッセージを送信/受信する手段を有する。
【0026】
状態制御手段4は、送受信部3を通して受信端末もしくはルータMCRTとコントロールメッセージ(後記する参加メッセージ、バックアップ参加メッセージ等)の送受を行い、かつマルチキャストデータの転送を行い、それらの内容に沿った制御を行う。状態制御手段4は、連関ネットワーク情報記憶手段4a、条件記憶手段4b、ルート形成管理手段4c、データ伝送管理手段4d、及び状態判断手段4eを含む。これらは後に詳述する。
【0027】
連関ネットワーク情報記憶手段4aは、ルータMCRTが直接及び間接を問わず網状に連関しているネットワークを特定して通信できるアドレス情報を含みテーブル状に記憶している。この分野では、ユニキャストキャストルーティンテーブルとも呼ばれている。この連関ネットワーク情報記憶手段4aの情報は、最短の通信経路であるSPT又はRPT(以下の「伝送ルート」にはSPT、RPTも含まれる。)を形成するのに使用される。
【0028】
例えば、ルータMCRT1の連関ネットワーク情報記憶手段4aは、図8に示す情報を有する。上位のネットワークである送信端末1の所属ネットワークの宛先(例:192,168,50,0/24)、そこへいくルート上における自己と最近隣の上位のホップ先であるルータMCRT2のアドレス(192,168,20,2)及びルータMCRT5のアドレス(192,168,60,2)を記憶しているが、その他、図3,図8に表れない連関するネットワークの情報を記憶している。
【0029】
条件記憶手段4bは、本発明に係る伝送ルートに障害があったときに、代わりにマルチキャストデータ伝送を行うためのバックアップルートの選択をするための条件を記載したものである。その条件には、次のようなものが用意されている。なお、下記説明の全部の条件を用意する必要はなく、下記の一部、組合せで適当に用意すればよいし、全部を用意しておいて選択できるようにしておいてもよい。
【0030】
・外部(他のネットワークからの指示も含む)から設定されているネットワークもしくはルータ或いはそれらの組合せの宛先(アドレス)
・使用率又は予約率等から負荷状況を検討し、その負荷状況の軽いネットワークもしくはルータの宛先を選択する条件、
・ネットワーク毎に予め設定されている伝送コストを検討し、伝送コストが低いネットワークもしくはルータの宛先を選択する条件
・ハッシュ計算によりルータの宛先を決定する条件
・上記を組み合わせた条件
【0031】
このようにバックアップルートが伝送ルート(SPTによる最短ルート)と異なる選択ができるようにしたのは、伝送ルートの障害という非常用の待ちルート(伝送ルートが正常時には使用されないルート。)であるため、より軽負荷、より低コストのネットワークもしくはルータMCRTが選択されることが望ましいからである。
【0032】
状態判断手段4eは、ルート形成管理手段4c及びデータ伝送管理手段4dに含まれ、全体のネートワークにおける自己の位置に応じた状態、例えば、受信端末1サイドの近隣のルータMCRT1なのか送信端末2サイドの近隣のルータMCRT4なのか、或いは途中経路のルータMCRT2なのか等の状態を認識し、その状態に応じてルート形成管理手段4c及びデータ伝送管理手段4dが受けた情報の処理方法を判断している。その内容を図2に示す。具体的には、各ルート形成手段4c及びデータ伝送管理手段4dで説明する。
【0033】
ルート形成管理手段4cは、内在する上記状態判断手段4eにより、自己の位置に応じて次ぎのように動作する。図2及び図3を基に説明する。
【0034】
・受信端末1サイドの場合(ルータMCRT1の場合)
先ず、受信端末1は、送信端末2が送信するマルチキャストデータを受信するために前記送信端末2が送信するマルチキャストグループへの参加をルータMCRT1へ要求する。つまり、ルータMCRT1は、送信端末2から受信端末1までの伝送ルートの形成を呼びかける参加メッセージであるIGMP Membership Reportを受信端末1から受け取る。このIGMP Membership Reportには、送信端末2が送信するマルチキャストグループのアドレス等を含んでいる。
【0035】
さらに、この送信端末2の所属ネットワークのアドレス(例:192,168,50,0/24)と上記連関ネットワーク情報記憶手段4aが記憶する図8の情報とから最短ルート(SPT)を形成するため、次のホップ先としてルータMCRT2のアドレス(192,168,20,2)を選定して、図9(a)に示されるフォーマットで、具体的には、図9(b)で示される情報を参加メッセージ(この分野でいわれるPIM Joinを含むメッセージ)として、ルータMCRT2へ送る。
【0036】
そして、ルート形成手段4cは、同様にして図9(c)に示されるバックアップ参加メッセージ(以下、「バックアップメッセージ」という。)をルータMCRT5に送信する。ただし、参加メッセージと異なり、ルータMCRT5が選定されたのは、条件記憶手段4bの条件のいずれかに従って求めた結果である。
【0037】
・ルータが中継位置にある場合(ルータMCRT2,3の場合 と ルータMCRT5,6の場合)
状態判断手段4eにより、この場合、ルータMCRT2,3の場合には、参加メッセージを上位ネットワークへ送信し、バックアップメッセージの送信を行わない判断をし、ルータMCRT5,6の場合は、参加メッセージを送信しないでバックアップメッセージのみを上位ネットワークへ送信することを判断する。それぞれのメッセージは、ルート形成管理手段4cによって、図9(a)のメッセージフォーマットで送られる。
【0038】
・ルータMCRTが送信端末サイドに位置している場合(ルータMCRT4の場合)
状態判断手段3eにより、上位ネットワークへの伝送ルート及びバックアップルートの形成は不要と判断され、この場合、ルート形成管理手段4cは、下位ネットワークからの参加メッセージを受信することによって、伝送ルートを形成するだけとなる(以上、図2参照)。
【0039】
グループ情報管理手段5は、上記のようにルート形成管理手段4cが情報交換したことを受けて、その情報をもとに、伝送ルート及びバックアップルートが形成された後に、マルチキャストデータを伝送或いはバックアップするに必要なネットワークのグループ情報を管理する。
【0040】
その例を、図10に示す。図10(a)は、各ルータMCRTが管理する情報のフォーマットを示す。図10(a)では、グループアドレス、近隣の上位の転送元ネットワーク情報、近隣の上位のバックアップ用転送元ネットワーク、近隣の下位の転送先ネットワーク及びバックアップ用転送先ネットワーク情報を記載している。ルータMCRT4,ルータMCRT1,ルータMCRT2の例を図10(b)、(c)、(d)に示す。これらの図でnoneで示された項目は、状態判断手段4eにより、そのルータのネットワーク位置により、情報が不要であると判断された結果である。例えば、図10(b)において、「バックアップ用転送元ネットワーク情報」がnoneとなっているのは、図3及び図2からわかるように、ルータMCRT4の自己の中継位置からして上位ネットワークにバックアップルートが形成されていないし、不要であると判断されるため。これらのことは状態判断手段4eが判断している。
【0041】
データ伝送管理手段4dは、ルート形成管理手段4cで形成された伝送ルートにある場合は、その伝送ルート上の一の上位ネットワークから(又は上位のルータMCRT)、又バックアップルート上にある場合は、そのバックアップルート上の他の上位ネットワークのいずれかから前記マルチキャストデータを受けて、グループ情報管理手段5の情報、例えば、図10に示される情報にしたがって、マルチキャストデータを前記一の又は他の下位ネットワークへ送信する。ただし、後記する前記障害検出手段6が出力する検出結果が障害有りであれば、バックアップルートを選定し、検出結果が障害無しであれば伝送ルートを選択して伝送する。
【0042】
また、データ伝送管理手段4dは、ルート形成管理手段4cで形成された伝送ルートを介してマルチキャストデータを転送しているとき、この伝送ルートを点検、保守を行うときなどは、外部からの指示を受けて、マルチキャストデータの転送を伝送ルートからバックアップルートへ切換え変更する手段を有することができる。
【0043】
障害検出装置手段6は、少なくとも伝送ルートの下位方向へ、つまり受信端末装置1側への下位ネットワークの伝送障害を検出し、その有無を結果として出力する。上位ネットワークの障害を検出することもできる。なお、障害とは、伝送が実質的に不通になることを言い、自然災害、人工的ミス、予想外の過負等の原因を問わない。ただし、発明としては、それらの1つの原因のみを検出した障害検出もここでいう障害検出にあたる。さらに、障害の種類としては、ネットワークの物理的障害(例えば、断線)、ソフトウェア上の障害、過負荷等がある。
さらに、障害位置検出手段6は、図2の下段の( )書きで説明している動作を行うことができる。つまり、下位の伝送ルートのルータは、受信障害と送信障害を検出することもできる。受信障害の場合は、上位のルータ及び送信端末サイドへ通知し、バックアップルートへの切り換えを促し、送信障害であれば、状態判断手段を通して、当該ルータがバックアップルート切り換えるようにすることもできる。
【0044】
図2に示すように、ネットワークにおけるルータMCRTの自己位置の違いからくる管理状態の違いを状態判断手段4eが判断して、必要な処理をルート形成手段4c及びデータ伝送管理手段4dに行わせる。障害の検出方法については、ルートのプローブ信号をネットワークへ送り、異常の有無を検出する方法でも、通過する信号の異常の有無を検出するようにしてもよい。
【0045】
また、以上の説明において各ルータの状態判断手段が「自己位置に応じて判断する」ことを説明してきただ、その自己位置に応じた条件を設置時点で外部からから(通信のよりもしくはパネルから)設定されてもよいし、自己の通信手段で周囲のネットワークもしくはルータと通信してそれぞれの条件を定めて記憶しておいてもよい。
【0046】
なお、請求項1の発明は、図3のルータMCRT1に相当するものであり、請求項2の発明は、ルータMCRT4に相当し、請求項3の発明は、例えば、状態判断手段4eの判断により、途中ルートのルータMCRT2,ルータMCRT5、ルータMCRT1に相当する動作を行い、又ルータMCRT4にも相当する動作を行う。
【0047】
さらに、上記の状態制御手段4及び障害検出手段6は、CPU、そのCPUに上記内容を実行させるプログラムを記載した記憶手段及びその他各種データを格納する記憶手段等を含めて構成される。
【0048】
(本発明に係るルータで組まれたネットワークの一連の動作の説明)
本発明に係るルータで組まれたネットワークの一連の動作を、図3を基に説明する。また図3のところどころの主な動作フローを記載した図4〜図7を使って説明する。図4は、参加メッセージに関する動作フロー、図5は、バックアップメッセージに関する動作フロー、図6は、バックアップルート先の選定手順を示すフロー、図7に示す障害位置検出後の伝送フローである。
【0049】
(A)ルータMCRT1が、受信端末1から、送信端末2が送信するマルチキャストデータを受信するため前記送信端末2が送信するマルチキャストグループへの参加を要求する参加メッセージであるIGMP Membership Reportを受け取る。
【0050】
ルータMCRT1は、図4に示すように、参加メッセージを受けてグループ情報の有無を判断し(ST1)、無ければ、連関ネットワーク情報記憶手段4aの記憶内容(例:図8)を参照して、グループ情報を(例:図10(c))を作成し(ST2)、グループ情報管理手段5に記憶する。また、状態判断手段4eが伝送ルート形成のための次の近隣ネットワークへの参加メッセージの送信をするかどうか判断し(ST3)、この場合は、図2にも示したように参加メッセージを送信する(ST4)。参加メッセージは例えば、図9(b)に示すメッセージであって、連関ネットワーク情報記憶手段4aの記憶内容(例:図8)を参照して生成され、最短ルート(SPT)であるルータMCRT2へ送られる。
【0051】
さらに、状態判断手段4eの判断により(ST5)、自己の中継位置からしてバックアップメッセージ送信が必要と判断し、バックアップメッセージを送信する(図2)。その送信先の決定は、条件記憶手段4bの条件を参照しながら、図6のフローにしたがって、動作する。図6において、上位のバックアップ用ルータが幾つ有るかを判断し(ST61)、またバックアップルータが1つだけ指定されているかかを判断(ST62)し、バックアップルータが1台又は1台指定されておれば、バックアップメッセージはその1台へ送信する(ST68)。複数台からバックアップルータが選定できる場合は、回線負荷状況によって判断し(ST63)、低負荷ネットワークがあればそちらのルータを選定して(ST64)バックアップメッセージを送る(ST68)。低負荷ネットワークがない場合は、低コストのネットワークを探し(ST65)、該当のネットワークがあれば、そちらのネットワークのルータへバックアップメッセージを送り(ST66,ST68)、いずれにも該当しない場合は、ハッシュ計算(特定のルータを選定するため、アドレス等を用いた1計算方法)により決定した(ST67)ルータ(MCRT5)へバックアップメッセージを送信する(ST68)。このバックアップルートは複数経路を設けることもできる。このような手順を踏んだバックアップメッセージの例を図9(b)に、グループ情報の例を図10(c)に示す。
【0052】
(2)ルータMCRT1から参加メッセージを受けたルータMCRT2は、図4のフローにしたがって、ルータMCRT1と同様に、次の近隣の最短のルータMCRT3へ参加メッセージを送り、ルータMCRT3も同様に処理して、ホップバイホップでルータMCRT4へ参加メッセージを送り、伝送ルートを形成する。この場合、参加メッセージは、先にルータMCRT1から送られてきた参加メッセージの自己宛の宛先を最近隣のルータのアドレスに更新することで生成できる(図4のST2a)。ただし、これらのルータでは、状態判断手段4eにより、図4のフローにおけるバックアップメッセージの必要性は無しと判断され、送信されない(図2参照)。ルータMCRT2のグループ情報を図10(d)に示す。
【0053】
(3)ルータMCRT1からバックアップメッセージを受けたルータMCRT5は、図5のフローに従ってバックアップメッセージの送信の要否を判断し、必要であればバックアップメッセージを作成して送信する。図5のステップST7〜ST11は、図4のステップST1〜ST4とは、参加メッセージをバックアップメッセージに置き換えれば同じなので説明は省略する。ただし、図5のステップST11は、図4のステップ6と同じで、図6にその詳細フローを記載してあり、既にルータMCRT1で説明した。
【0054】
以下同様にして、ルータMCRT1、ルータMCRT5、ルータMCRT6、ルータMCRT4の経路でバックアップ経路が確立される。同時に、図10(b)、(e)に示されるようなバックアップ経路にかかる各グループ情報が各ルータのグループ情報管理手段5に記憶され、管理される。
【0055】
なお、図5からも理解できるように、このバックアップルートでは参加メッセージが生成・送信されていない。本来、どこのネットワーク位置に使用可能にされるためには、参加メッセージ作成のルーチンワークが図4のようにあるはずであるが、この場合は、状態判断手段4eがその参加メッセージ作成不要と判断したケースである。
【0056】
(4)上記のように、参加メッセージとバックアップメッセージが伝達されてルータMCRT4へ届いたときには、ルータMCRT1〜ルータMCRT4までの間に伝送ルートとバックアップルートが形成される。
【0057】
その後、ルータMCRT4は、上位ネットワークが無いため状態判断手段4eの判断により、参加メッセージとバックアップメッセージを送ることはしない(図2参照)。一方、異常検出手段6が、伝送ルート上に、データ転送に不都合な状況を検出しない限り、予め送信端末2からマルチキャストデータを受信しているルータMCRT4は、確立された伝送ルート上、つまり各グループ管理手段5が管理するグループ情報を参照して、図3のルータMCRT4,ルータMCRT3,ルータMCRT2,ルータMCRT1を順に経由して、受信端末1へマルキャストデータを伝送する。
【0058】
上記のようにマルチキャストデータを伝送ルート上で伝送しているときに、異常検出手段6が異常を検出したときは、図7のフローにしたがってバックアップルートを通して伝送される。
【0059】
図7において、グループ情報が無かったり(ST20)、障害が伝送ルート上のものであるかどうか特定できない場合(ST21)は、今の伝送ルートでの伝送が品質がどうあれそのまま続行される。障害が現在伝送していた伝送ルート上のものであると判断された場合は、ルータMCRT4のデータ伝送管理手段がそのグループ情報管理手段5の管理するグループ情報(例:図10(b))を参照して、つまり、ルータMCRT4,ルータMCRT6,ルータMCRT5,ルータMCRT1を順に経由して、受信端末1へマルキャストデータが転送される。
【0060】
上記説明は、SPT(Shortest Path Tree)のネットワーク構成で説明したが、RPT(Rendezvous Point Tree)のネットワーク構成でも同じである。つまり、RPTの場合は、従来技術で説明した図11のSPTにおけるルータRT4の役割を、RP(共有)ポイントに指定されたルータRT6が行っているからである。したがって、これまでSPTでルータRT4とルータRT1との間で形成していた伝送ルートをルータRT6とルータRT1の間でおこなえばよい。このようなことは、本発明における図3においても同じことがいえ、例えば、ルータMCRT6がRPポイントと指定されれば、それを上記説明におけるルータMCRT4の代わりと考えればよい。
【0061】
ここで、請求項記載の「送信端末又は前記送信端末からのマルチキャストデータを送信可能とされたネットワーク中継装置を含む送信装置と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成」における「送信端末を含む送信装置と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成」が「SPT」であり、「前記送信端末からのマルチキャストデータを送信可能とされたネットワーク中継装置を含む送信装置と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成」がRPTであり、「送信端末からのマルチキャストデータを送信可能とされたネットワーク中継装置を含む送信装置」が、従来技術で示したRP(共有)ポイントの中継装置」である。
【0062】
また、マルチキャストプロトコルには、ここでの例に限ることなく、PIMプロトコル等を含む多くのものがあるが、それらは本発明に含まれることはもちろん、これらの変化したものであっても、技術思想が均等のものは含まれる。
【0063】
【発明の効果】
上記のように、本発明では、予め、参加メッセージを発して伝送ルート形成するとほぼ同時に、その伝送ルートが障害おきたときにバックアップ伝送するためのバックアップルートを形成できる構成としたことから、伝送ルートでマルチキャストデータを伝送中にその伝送ルート上に障害が生じた時は、即座に前記バックアップルートを経由してマルチキャストデータを伝送できることから、映像等のデータ伝送の障害時も極力その品質維持を図れる効果がある。
【0064】
一方、バックアップルートの選定にあたっては、選定条件を設けてコスト、負荷等を考慮してネットワークを選択できる構成としたので、使用頻度の少ないバックアップルートを経済的な都合に応じて確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す機能構成を示す図
【図2】本発明に係るマルチキャストデータ伝送用ルータのネットワーク上の使用位置に応じて果たす機能を示す図
【図3】本発明にかかるマルチキャストデータ用ルータのネットワークでの使用状況を説明する図である。
【図4】参加メッセージに関する動作フロー
【図5】バックアップメッセージに関する動作フロー
【図6】バックアップルート先の選定手順を示すフロー
【図7】障害位置検出後の伝送フロー
【図8】ルータMCRT1の連関ネットワーク情報の例
【図9】参加メッセージ/バックアップメッセージを説明するための図
【図10】グループ情報を説明するための図
【図11】従来技術を説明するための図
【符号の説明】
1:受信端末、2:送信端末、3:送受信部、4:状態制御手段、4a:連関ネットワーク情報記憶手段、4b:条件記憶手段、4c:ルート形成管理手段、4d:データ伝送管理手段、4e:状態判断手段、5:グループ情報管理手段、6:障害検出手段、E1〜E8:イーサネット(R)、MCRT1〜MCRT6:ルータ、RT1〜RT8:ルータ
Claims (6)
- 送信端末又は前記送信端末からのマルチキャストデータを送信可能とされたネットワーク中継装置を含む送信装置と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成して、マルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、
前記伝送ルートを形成するために、連関するネットワーク及びそれらを接続するネットワーク中継装置のアドレスを含む情報を記憶する連関ネットワーク情報記憶手段と、
前記伝送ルートに障害があったときのバックアップルートを形成するため近隣のネットワーク中継装置を選択する条件を記憶する条件記憶手段と、
前記送信装置からの前記マルチキャストデータを受信するために参加メッセージを前記受信端末から受けて、前記伝送ルートの形成を呼びかける参加メッセージを生成して前記連関ネットワーク情報記憶手段の記憶情報を参照して選択された一近隣のネットワーク中継装置へ送信するとともに、前記条件にしたがって選択した他の近隣のネットワーク中継装置へバックアップルートの形成を呼びかけるバックアップ参加メッセージを生成して送信するルート形成管理手段と、
前記送信装置及び前記マルチキャストデータを特定する情報、並びに前記ルート形成管理手段が前記伝送ルートと前記バックアップルートを形成後に、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、
前記マルチキャストデータを受けたときは前記グループ情報記憶手段の情報を参照して転送するデータ伝送管理手段と、
を備えたネットワーク中継装置。 - 送信端末又は前記送信端末からのマルチキャストデータを送信可能とされたネットワーク中継装置を含む送信装置と受信端末との間でマルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成してマルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、
前記受信端末側から順に形成されてきた前記伝送ルート上にある一近隣のネットワーク中継装置から参加メッセージを受けて前記伝送ルートを、及び前記伝送ルートに障害があったときにバックアップするために前記受信端末側から順に形成されてきたバックアップルート上にある他の近隣のネットワーク中継装置からバックアップ参加メッセージを受けて前記バックアップルートを形成するルート形成管理手段と、
前記送信装置及び前記マルチキャストデータを特定する情報、並びに前記ルート形成管理手段が前記伝送ルートと前記バックアップルートを形成後に、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、
前記伝送ルート上の一近隣のネットワーク中継装置との間の障害の有無を検出する障害検出手段と、
前記障害検出手段が障害無しを出力したときは前記グループ情報管理手段の情報を参照して前記伝送ルート上の前記転送先のみへ、前記障害検出手段が障害有りを検出したときは前記グループ情報管理手段の情報を参照して前記バックアップルート上の前記転送先へ、予め前記送信端末より受けていた前記マルチキャストデータを転送するデータ伝送管理手段とを、
備えたことを特徴とするネットワーク中継装置。 - 少なくとも送信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む上位ネットワークと少なくとも受信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む下位ネットワークとの間で、マルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成してマルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、
前記伝送ルートを形成するために、連関するネットワーク及びそれらを接続するネットワーク中継装置のアドレスを含む情報を記憶する連関ネットワーク情報記憶手段と、
伝送ルート及び前記伝送ルートに障害があったときのバックアップルートを形成するための上位ネットワークを選択する条件を記憶する条件記憶手段と、
前記伝送ルートの形成を呼びかける参加メッセージを前記連関ネットワーク情報記憶手段の記憶情報を参照して選択された一の近隣上位ネットワークへ送信し、及び/又は前記条件にしたがって選択された他の近隣上位ネットワークへバックアップルートの形成を呼びかけるバックアップ参加メッセージを送信する手段を有し、前記参加メッセージ及び前記バックアップ参加メッセージのそれぞれの送信の要否は、前記上位ネットワークと下位ネットワーク間で使用される自己の中継位置に応じて判断して行うルート形成管理手段と、
前記送信装置及び前記マルチキャストデータを特定する情報、並びに前記ルート形成管理手段が前記伝送ルートと前記バックアップルートを形成後に、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、
伝送ルートが形成された前記下位ネットワークとの障害の有無を検出する障害検出手段と、
前記ルート形成手段で形成された前記伝送ルートの前記転送元から又は前記バックアップルートの前記転送元のいずれかから前記マルチキャストデータを受けたときは、いずれかの前記転送先へ送信する手段を有し、当該転送先への送信の要否及び転送先は、前記自己の中継位置に応じて、かつ前記障害検出手段が出力する検出結果と前記グループ情報管理手段の情報を参照して判断するデータ伝送管理手段とを備えたことを特徴とするネットワーク中継装置。 - 前記データ伝送管理手段は、外部から指示を受けて、前記マルチキャストデータを強制的に前記バックアップルートへ転送することを特徴とする請求項2又は3記載のネットワーク中継装置。
- 前記バックアップ参加メッセージを送信する宛先を選択する条件は、予め外部から設定されている宛先、ネットワークの負荷を検出して負荷状況の軽いネットワークもしくはネットワーク中継装置を選択する条件、伝送コストが低いネットワークもしくはネットワーク中継装置を選択する条件、ハッシュ計算による選択する条件又はそれらを組み合わせた条件のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のネットワーク中継装置。
- 少なくとも送信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む上位ネットワークと少なくとも受信端末又はネットワーク中継装置の1つを含む下位ネットワークとの間で、マルチキャストプロトコルによる伝送ルートを形成してマルチキャストデータを送受信するために用いられるネットワーク中継装置において、
前記伝送ルートを形成し、又は/及び前記最短の伝送ルートと異なるルートのバックアップルートを形成するための手段を有し、前記伝送ルート及びバックアップルートのそれぞれの形成の要否は、前記上位ネットワークと下位ネットワーク間で使用される自己の中継位置に応じて判断して行うルート形成管理手段と、前記マルチキャストデータを転送するための転送元及び転送先を特定する情報を記憶するグループ情報記憶手段と、
形成された伝送ルートの障害の有無を検出する障害検出手段と、
前記ルート形成手段により、前記伝送ルート又は前記バックアップルート形成後に前記上位ネットワークから受けたときのマルチキャストデータを、前記グループ情報記憶手段の情報、前記障害検出手段の検出結果及び自己の中継位置に応じて判断して前記下位ネットワークへ送信するデータ伝送管理手段とを備えたことを特徴とするネットワーク中継装置。
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- 2002-08-19 JP JP2002238466A patent/JP2004080434A/ja active Pending
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