JP2004079757A - Cmos半導体装置 - Google Patents

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Shunji Nakamura
中村 俊二
Masashi Shima
島 昌司
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Fujitsu Ltd
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Abstract

【課題】CMOS半導体素子において、動作速度を向上させ、またpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタでの閾値電圧の変化を可能な限り軽減する。
【解決手段】例えばnチャネルMOSトランジスタにおいて金属ゲート電極を使い、ゲート抵抗を低減し、またpチャネルMOSトランジスタにおいてチャネル層に歪SiGe混晶を使い、またゲート電極にSiGe混晶を使うことにより、ゲート電圧の変化を抑制する。
【選択図】     図17

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に半導体装置に係り、特にCMOS構成を有する超高速半導体装置に関する。
【0002】
今日の超高速半導体装置では、所望の超高速動作を半導体装置の微細化によるゲート長の短縮により実現している。
【0003】
一方、最近の先端的な超高速MOSトランジスタでは、ゲート長を0.015μmにまで縮小した報告がなされるなど、微細化による半導体装置の動作速度の向上には限界が早晩訪れるものと考えられる。
【0004】
このような事情に鑑み、従来よりキャリアが通過するチャネル層の構成を改良することにより超高速動作を実現する試みがなされている。
【0005】
【従来の技術】
図1は、典型的な従来のCMOS素子10の構成を示す。
【0006】
図1を参照するに、Si基板11上には素子分離領域12によりnチャネルMOSトランジスタが形成されるp−型の素子領域(p型ウェル)11AとpチャネルMOSトランジスタが形成されるn−型の素子領域(n型ウェル)11Bとが形成されており、前記素子領域11A上にはゲート絶縁膜13Aを介してポリシリコンゲート電極14Aが、また前記素子領域11B上にはゲート絶縁膜13Bを介して別のポリシリコンゲート電極14Bが形成されている。図示は省略するが、一般にポリシリコンゲート電極14A,14Bの上部にはシリサイド層が形成されており、ゲート電極の抵抗値が低減されている。
【0007】
前記素子領域11A中には前記ゲート電極14Aの両側にn型ソースエクステンション領域11a,11bが形成されており、また前記素子領域11B中にはゲート電極14Bの両側にp型ソースエクステンション領域11c,11dが形成されている。
【0008】
さらに前記素子領域11A中には前記ゲート電極14Aの側壁絶縁膜の外側に、nチャネルMOSトランジスタのソース・ドレイン領域を形成するn+型拡散領域11e,11fが形成されており、また前記素子領域11B中には前記ゲート電極14Bの側壁絶縁膜の外側に、pチャネルMOSトランジスタのソース・ドレイン領域を形成するp+型拡散領域11gおよび11hが形成されている。
【0009】
図1に示す表面チャネル型のCMOS素子では、nチャネルMOSトランジスタの閾値特性とpチャネルMOSトランジスタの閾値特性とを一致させるために、ゲート電極14A,14Bをポリシリコンにより形成し、さらに前記nチャネルMOSトランジスタのゲート電極14Aをn+型に、またpチャネルMOSトランジスタのゲート電極14Bをp+型にドープしている。
【0010】
このような図1のCMOS素子ではSiよりなるチャネルに対応してポリシリコンゲート電極14Aあるいは14Bを使い、さらにゲート電極14A,14Bの導電型を素子領域11Aあるいは11Bの導電型に応じて選択することにより、pチャネルMOSトランジスタにおいても、nチャネルMOSトランジスタにおいても同様な閾値電圧を実現することが可能になる。
【0011】
一方、このような従来のポリシリコンゲート電極を使ったCMOS素子では、動作速度の向上を微細化によるゲート長の短縮に頼らざるを得ないため、先にも説明したようにゲート長が0.015μm(15nm)の素子を形成した等の報告はあるものの、これ以上のゲート長の短縮は困難と考えられ、素子の動作速度に限界が見え始めている。
【0012】
これに対し、従来よりゲート電極直下のチャネル領域に歪みSiGe混晶を使い、チャネル領域中におけるキャリア移動度を向上させることによりMOSトランジスタの動作速度を向上させることが知られている。
【0013】
図2は、このような歪みSiGe混晶をチャネル領域に使ったCMOS素子の構成を示す。ただし図2中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0014】
図2を参照するに、前記Si基板11上には前記p型素子領域11Aに対応してSiGeエピタキシャル層15Aが形成されており、前記SiGeエピタキシャル層15A中には、図示は省略するが、n型ソースエクステンション領域11a,11bおよびソース領域11e,ドレイン領域11fが形成されている。同様に前記Si基板11上には、前記n型素子領域11Bに対応してSiGeエピタキシャル層15Bが形成されており、前記SiGeエピタキシャル層15B中には、図示は省略するが、前記p型ソースエクステンション領域11c,11dおよびソース領域11g,ドレイン領域11hが形成されている。
【0015】
このような構成により、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネルとして作用するSiGeエピタキシャル層15B中においては、特にチャネル方位を<100>方向に設定した場合に顕著なホール移動度の向上が得られ、pチャネルMOSトランジスタの動作速度が大きく改善される。
【0016】
しかし、図2のCMOS素子では、このような歪みSiGe混晶の使用により動作速度の向上が得られるのはpチャネルMOSトランジスタだけであり、nチャネルMOSトランジスタについては動作速度の向上は得られない。特にこの従来技術では、nチャネルMOSトランジスタについて見ると、SiGe混晶の使用によりキャリア移動度の向上は得られないばかりか、チャネルの方位しだいでは、逆に移動度が劣化する場合もある。
【0017】
これに対し、従来より図3に示すように、CMOS素子においてAlなどの金属よりなるゲート電極16A,16B使う提案がなされている。ただし図3中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0018】
このような金属ゲート電極16A,16Bはポリシリコンゲート電極14A,14Bよりも比抵抗が小さく、このため微細化に伴いゲート長が短縮され、ゲート電極の断面積が減少する場合においても、ゲート抵抗の増大を抑制することができる。また、このような金属ゲート電極を使うことにより、ポリシリコンゲート電極を使った場合にゲート絶縁膜13Aあるいは13Bとポリシリコンゲート電極14Aあるいは14Bとの界面における空乏層の生成の問題を軽減することが可能になる。このようなゲート電極とゲート絶縁膜界面における空乏層の拡がりはポリシリコンゲート電極14Aあるいは14Bに印加されたゲート電圧により変化し、しかもゲート絶縁膜の実効的な膜厚を増大させるように作用する。これに対し図3の構成のように金属ゲート電極16A,16Bを使った場合、このような空乏層の効果を実質的に除去することが可能になる。
【0019】
前記ゲート電極16A,16BとしてAlなどの低融点金属を使う場合には、Si基板11中にイオン注入により導入された不純物元素を活性化して拡散領域11a〜11hを形成しようとした場合にゲート電極16A,16Bが溶融してしまう問題が生じるが、この問題は最初に図2のように最初にポリシリコンゲート電極14A,14Bを形成しておき、前記拡散領域11a〜11hを熱処理により活性化した後でゲート電極中のSiをAlにより置換する工程を行うことにより、解決することができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示すCMOS回路においては、図4(A),(B)に示すように金属ゲート電極の使用に伴い、CMOS回路を構成するnチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタの閾値特性が、ポリシリコンゲート電極を使った場合に対して変化してしまう問題が生じる。
【0021】
図4(A),(B)を参照するに、図4(A)はnチャネルMOSトランジスタのゲート電圧V対ドレイン電流I特性を、ゲート長が1μmの場合および0.1μmの場合について示しており、破線はポリシリコンゲート電極を使った場合を、また実線はAlゲート電極を使った場合を示す。
【0022】
図4(A)を参照するに、ゲート長が1μmの場合で比較すると、Alゲート電極を使うことで閾値電圧が0.1V程度変化しているのがわかる。実際には、条件の最適化により、閾値電圧の変化を0.01V程度に抑えることが可能である。
【0023】
これに対し図4(B)はpチャネルMOSトランジスタのVG対ID特性を、同じくゲート長が1μmの場合および0.1μmの場合について示す。図4(A)と同様に破線はポリシリコンゲート電極を使った場合を、実線はAlゲート電極を使った場合を示す。
【0024】
図4(B)を参照するに、この場合には、閾値電圧の変化は非常に大きく、0.7Vにも達していることがわかる。
【0025】
図4(A),(B)に示す閾値電圧の変化はゲート電極に使われたAlの仕事関数を反映しており、従ってゲート電極の材料に依存する。
【0026】
従って、pチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとで、ゲート電極の材料を変えることにより、それぞれのトランジスタにおいて最適な閾値電圧を実現することが考えられるが、このような構成ではpチャネルMOSトランジスタのゲート電極とnチャネルMOSトランジスタのゲート電極とを別々に形成する必要がある。
【0027】
このような構造nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとでゲート電極の材料を変える構成のCMOS素子は、一方のゲート電極を形成した後、これを絶縁膜などで保護し、他方のゲート電極を形成した後、前記絶縁膜を除去する工程により形成され得ると考えられるが、ゲート長が0.1μmを切り0.01μmに近接するような非常に微細化された、すなわちゲート電極パターンの幅が非常に小さい構造では、絶縁膜の除去に際してゲート電極パターンも脱落するおそれがあり、半導体装置製造プロセスの信頼性が低下してしまう。
【0028】
そこで本発明は上記の課題を解決した、新規で有用な半導体装置を提供することを概括的課題とする。
【0029】
本発明のより具体的な課題は、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとでゲート電極材料を変化させ、及び/又はチャネル領域の構成を変化させ、動作速度を最大化すると共に、閾値特性の変化を最小化したCMOS素子を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を、第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、前記第1および第2のゲート電極の一方は金属よりなり、前記第1および第2のゲート電極の他方は、対応する拡散領域と同じ導電型の多結晶Siよりなることを特徴とするCMOS半導体装置により、解決する。
【0031】
本発明はまた上記の課題を、第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成されたn型半導体材料よりなる第1のゲート電極と、前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成されたp型半導体材料よりなる第2のゲート電極と、前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、前記第2の素子領域は、前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置により、解決する。
【0032】
本発明はまた上記の課題を、第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、前記第1のゲート電極は金属よりなり、前記第2のゲート電極はp型多結晶半導体よりなり、前記第2の素子領域は前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置により、解決する。
【0033】
本発明はまた上記の課題を、第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、前記第1および第2のゲート電極は金属よりなり、前記第2の素子領域は、前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置により、解決する。
【0034】
さらに本発明は上記の課題を、第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、一方のゲート電極は金属よりなり、他方のゲート電極は多結晶Si層とバリアメタル層と金属層とを順次積層した構造を有することを特徴とするCMOS半導体装置により、解決する。
【0035】
さらに本発明は上記の課題を、第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、前記第1および第2のゲート電極の一方は金属よりなり、前記第1および第2のゲート電極の他方は第1の金属層と、前記第1の金属層とは異なる金属よりなる第2の金属層とを順次積層した構造を有することを特徴とするCMOS半導体装置により、解決する。
【0036】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
図5は、本発明の第1実施例によるCMOS素子20の構成を示す。
【0037】
図5を参照するに、前記CMOS素子20は、素子分離構造22により画成されたp−型素子領域(pウェル)21Aおよびn−型素子領域(nウェル)21Bを形成されたSi基板21上に形成されており、前記素子領域21A上にはゲート絶縁膜23Aを介してAlあるいはAl合金、CuあるいはCu合金よりなるゲート電極24Aが形成されている。
【0038】
前記素子領域21A中には前記ゲート電極24Aの両側にn型の拡散領域21a,21bがソース・ドレインエクステンション領域として形成されており、さらに前記ゲート電極24Aの両側壁面上に形成された側壁絶縁膜の外側には、n+型の拡散領域21e,21fがソース領域、ドレイン領域として形成されている。
【0039】
同様に前記素子領域21B上にはゲート絶縁膜23Bを介してp+型のポリシリコンゲート電極24Bが形成されており、前記素子領域21B中には前記ゲート電極24Bの両側にp型の拡散領域21c,21dがソース・ドレインエクステンション領域として形成されている。さらに前記素子領域21B中、前記ゲート電極24Bの両側壁面上に形成された側壁絶縁膜の外側には、p+型の拡散領域21g,21hがソース領域、ドレイン領域として形成されている。
【0040】
図6(A)〜図8(J)は、図5のCMOS素子20の製造工程を示す。
【0041】
図6(A)を参照するに、Si基板21上にはSTI構造の素子分離構造22が形成されており、素子領域21Aがp−型に、また素子領域21Bがn−型に、それぞれp型不純物元素およびn型不純物元素のイオン注入により形成される。
【0042】
次に図6(B)の工程において図6(A)の構造に対して例えば熱酸化処理を行ない、前記素子領域21Aおよび素子領域21Bの表面に、それぞれ熱酸化膜23aおよび23bをたとえば1nm程度の膜厚で形成する。
【0043】
次に図6(C)の工程において図6(B)の構造上にポリシリコン膜24がCVD法により約150nmの厚さに堆積され、これにp型不純物元素を5×1015cm−2のドーズ量でイオン注入することにより、前記素子領域21Bに対応する部分24bをp+型にドープする。なお、図示の例では前記素子領域21Aに対応するポリシリコン膜24の部分24aはマスク工程を使うことによりドープされないが、本発明では、前記部分24aを前記部分24bと同様に一様にp型にドープすることも可能である。
【0044】
次に図7(D)の工程において前記ポリシリコン膜は前記素子領域21Aおよび21BにおいてSiOなどのハードマスクパターンHMをマスクにパターニングされ、その結果、前記素子領域21A上にポリシリコンゲート電極パターン24Dが、また前記素子領域21B上にポリシリコンゲート電極パターン24Bが、それぞれ形成される。
【0045】
図7(D)の工程では、さらに前記ゲート電極24D,24Bをマスクに、前記素子領域21AにおいてはAsやPなどのn型不純物を、また前記素子領域21BにおいてはBなどのp型不純物を、前記熱酸化膜23aあるいは熱酸化膜23bを介してイオン注入し、その結果、前記素子領域21Aにおいては前記n型拡散領域21a,21bが、また前記素子領域21Bにおいては前記p型拡散領域21c,21dが、それぞれ形成される。
【0046】
さらに図7(E)の工程において前記ゲート電極パターン24Dの側壁面およびゲート電極パターン24Bの側壁面には側壁絶縁膜が、絶縁膜のCVD堆積およびエッチバック工程により形成され、さらに前記素子領域21Aにおいて前記ゲート電極パターン24Dおよび側壁絶縁膜をマスクにPあるいはAsなどのn型不純物元素をイオン注入し、活性化することにより、前記素子領域21Aのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記n+型拡散領域21eおよび21fを形成する。
【0047】
同様に、前記素子領域21Bにおいて前記ゲート電極パターン24Bおよび側壁絶縁膜をマスクにBあるいはBFなどのp型不純物元素をイオン注入することにより、前記素子領域21Bのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記p+型拡散領域21gおよび21hを形成する。
【0048】
図7(E)の工程では、前記側壁絶縁膜の形成の際に前記熱酸化膜23a,23bはパターニングされ、前記ゲート電極パターン24Dの下にゲート絶縁膜23Aが、またゲート電極24Bの下にゲート絶縁膜23Bが形成される。
【0049】
なお、図7(E)以降の工程において、前記ハードマスクHMは除去されているが、これを残しておくことも可能である。この場合には、図7(E)の工程において、ポリシリコンゲート電極パターン24Dあるいは24Bの上部に絶縁膜層が含まれる構造が得られる。
【0050】
次に図7(F)の工程において、図7(E)の構造上に層間絶縁膜25を形成し、さらにこれをCMP法により平坦化した後、前記拡散領域21e,21f,21g,21hをそれぞれ露出するように、前記層間絶縁膜25中にコンタクトホール25A,25B,25Cおよび25Dを形成する。
【0051】
さらに前記コンタクトホール25A,25B,25Cおよび25Dの内壁面および底面をTiN/Ti構造のバリア膜26a〜26dにより覆い、さらに前記コンタクトホール25A〜25Dを、Wプラグ26A〜26Dにより充填する。
【0052】
次に図8(G)の工程において前記層間絶縁膜25中に、前記ポリシリコンゲート電極パターン24Dを露出する開口部を形成し、さらに層間絶縁膜25上にAl膜27およびTi膜28を順次形成する。
【0053】
図9(A)〜(D)は、それぞれ図8(G)〜(J)の構造の、断面a−a’に沿った断面図を示す。
【0054】
図9(A)を参照するに、前記層間絶縁膜25にはポリシリコンゲート電極パターン24Dを露出する開口部25Vが形成されており、前記層間絶縁膜25上のAl膜27は、前記開口部25Vにおいて前記ポリシリコンゲート電極パターン24Dと接触している。
【0055】
次に図8(H)および図9(B)の工程において、図8(G)および図9(A)の構造を約400℃の温度で熱処理する。その結果、前記ポリシリコンゲート電極パターン24D中のSi原子が前記Al膜27中に前記開口部25Vを通って拡散し、一方前記Al膜27中のAl原子が前記開口部25Vを通って前記ポリシリコンゲート電極パターン24D中に拡散する。その結果、図8(H)および図9(B)の工程においては前記ポリシリコンゲート電極パターン24DがポリシリコンからAlに置き換えられる。
【0056】
その際、前記Al膜27上にSiと反応するTi膜28を形成しておくことで、Al膜27中に拡散したSi原子はTi膜28により吸収され、前記Al膜27を介したポリシリコンゲート電極パターン24DのAlによる置換がさらに促進される。前記Ti膜28は、Al膜27の体積が十分大きい場合には、省略することができる。
【0057】
このようなポリシリコンゲート電極パターン24D中におけるSi原子のAl原子による拡散の結果、図8(I)および図9(C)の工程では、前記ポリシリコンゲート電極パターン24D中のSi原子は大部分Al原子により置き換えられ、Siを含むAl合金よりなるゲート電極24Aが形成される。ただし図8(I)および図9(C)では、前記Al層27およびTi層28は除去されている。
【0058】
次に図8(J)および図9(D)の工程において前記層間絶縁膜25上に、前記導電性プラグ26A〜26Dにそれぞれ対応してAlあるいはCuよりなる配線パターン29A〜29DがそれぞれTiN/Ti構造の密着層29a〜29dを介して形成される。また図9(D)よりわかるように、前記開口部25VにおいてはAlゲート電極パターン24AとTiN/Ti構造の密着層29eを介してコンタクトする配線パターン29Eが前記層間絶縁膜25上に形成されている。
【0059】
図10(A)〜(D)は、図8(G)〜(J)の工程を、図8(G)〜(J)中の断面b−b’に沿って示す。
【0060】
図10(A)〜(D)を参照するに、断面b−b’では図9(A)の開口部25Vは形成されておらず、前記Al膜27中のAl原子による前記ポリシリコンゲート電極24B中のSi原子の置換は生じない。
【0061】
また図10(C)に示すように前記断面b−b’では前記層間絶縁膜25中にポリシリコンゲート電極パターン24Bを露出する開口部25Wが形成されており、前記層間絶縁膜25上には前記開口部25Wにおいて拡散バリア29fを介してAlあるいはCuよりなる電極29Fが設けられている。
【0062】
本実施例によるCMOS素子20では、素子領域21AにおいてAl合金よりなる金属ゲート電極24Aが形成されるため、ゲート抵抗が低減され、nチャネルMOSトランジスタの動作速度が向上する。また金属ゲート電極の使用により、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面において生じる空乏層による、ゲート絶縁膜の見かけの膜厚変化の問題が軽減される。しかも、先に図4(A)で説明したように、nチャネルMOSトランジスタにおけるAlゲート電極の使用に伴う閾値電圧の変化は図1の従来の構成に対して0.1V程度であり、CMOS素子の特性に実質的な影響が及ぶことはない。
【0063】
図11(A)〜(D)および図12(A)〜(D)は、図8(A)〜(D)および図9(A)〜(D)に示したポリシリコンゲート電極24DのAlゲート電極24Aへの変換工程の、ダマシン法を使った変形例を示す。ただし図12(A)〜(D)の工程は、図11(A)〜(D)の工程に対応しており、図11(A)〜(D)中、断面a−a’に沿った断面図を示す。
【0064】
図11(A),12(A)を参照するに、前記図7(F)の構造の形成後、前記層間絶縁膜25中にはゲート電極24Dを長さ方向に沿って露出する開口部25Gが形成され、前記Al層27が前記開口部25Gを充填するように形成される。さらに前記Al層27上にTi層28が形成される。
【0065】
次に図11(B),12(B)の工程において、前記開口部25Gを介して、効果的にSi原子のAl原子による置換がなされ、さらに前記層間絶縁膜25上のAl層27およびTi層28をCMP法により除去することにより、図11(C),12(C)に示す構造が得られる。
【0066】
さらに図11(D),12(D)に示すように、前記開口部の一部において電極パターン29Eが形成される。
【0067】
なお、図13(A)〜(D)に示すように図12(A)〜(D)の工程においてTi層28を省略することも可能である。すなわちTi層28を省略しても、Al層27の体積、例えば膜厚が十分に大きければ、ポリシリコン電極パターン24D中のSi原子をAl原子により、実質的に完全に置き換えることが可能である。
[第2実施例]
図14は、本発明の第2実施例によるCMOS素子30の構成を示す。
【0068】
図14を参照するに、前記CMOS素子30は、素子分離構造32により画成されたp−型素子領域(pウェル)31Aおよびn−型素子領域(nウェル)31Bを形成されたSi基板31上に形成されており、前記素子領域31A上にはゲート絶縁膜33Aを介してn型にドープされたポリシリコンゲート電極34Aが形成されている。
【0069】
前記素子領域31A中には前記ゲート電極34Aの両側にn型の拡散領域31a,31bがソース・ドレインエクステンション領域として形成されており、さらに前記ゲート電極34Aの両側壁面上に形成された側壁絶縁膜の外側には、n+型の拡散領域31e,31fがソース領域、ドレイン領域として形成されている。
【0070】
一方、前記素子領域31B上にはSiGe混晶層31Cがエピタキシャルに形成されており、前記SiGe混晶層31C上にゲート絶縁膜33Bを介してp+型のポリシリコンゲート電極34Bが形成されている。このようにして形成されたSiGe混晶層31Cは引っ張り歪を蓄積し、Si中におけるよりも大きなホール移動度を示す。
【0071】
さらに前記素子領域31B中には前記ゲート電極34Bの両側にp型の拡散領域31c,31dがソース・ドレインエクステンション領域として形成されている。さらに前記素子領域31B中、前記ゲート電極31Bの両側壁面上に形成された側壁絶縁膜の外側には、p+型の拡散領域31g,31hがソース領域、ドレイン領域として形成されている。
【0072】
図15(A)〜図16(F)は、図14のCMOS素子30の製造工程を示す。
【0073】
図15(A)を参照するに、Si基板31上にはSTI構造の素子分離構造32が形成されており、素子領域31Aがp−型に、また素子領域31Bがn−型に、それぞれp型不純物元素およびn型不純物元素のイオン注入により形成される。
【0074】
図15(A)の工程では、前記素子領域31AがSiN膜31Nよりなるマスク層により覆われており、この状態で図15(B)の工程において、前記素子領域31B上にSiGe混晶層31Cを10nm程度の厚さにエピタキシャルに成長させる。さらに図15(B)の工程では、前記SiGe混晶層31Cの表面にSi層31Dを10nm程度の厚さにエピタキシャルに成長させる。なお、図15(B)の工程においてはSiGe混晶層31CあるいはSi層31Dの成長時間はわずかであり、このため前記SiNマスク層31Nあるいは素子分離構造32上にSiGe混晶層あるいはSi層が成長することはない。
【0075】
なお図15(A),(B)の工程においてSiN膜31Nを使わず、素子領域31A,31B上に一様にSiGe混晶層を成長させた後、エッチング工程によりSiGe混晶層を素子領域31Aの表面から除去するようにしてもよい。
【0076】
次に図15(C)の工程において前記SiN膜31Nを除去し、さらに熱酸化処理を行なう。その結果、前記素子領域31A表面には熱酸化膜33aが形成され、また前記Si層31Dが酸化されて熱酸化膜31bに変換される。その際、前記Si層31Dの酸化は膜全体が酸化する必要はなく、SiGe混晶層31Cとの界面近傍においてSi層が残留してもよい。この場合、残留したSi層にはSiGe混晶層31CからGeが拡散し、結局のところかかるSi層はSiGe混晶層に変換される。
【0077】
次に図16(D)の工程において図15(C)の構造上に多結晶SiGe混晶膜がCVD法により約150nmの厚さに堆積され、これを前記素子領域31Aに対応してn+型にドープし、さらに前記素子領域31Bに対応してp+型にドープする。さらに前記多結晶SiGe混晶膜を先の実施例と同様にハードマスクを使ってパターニングすることにより、前記素子領域31Aにおいて前記熱酸化膜33a上に前記n+型多結晶SiGe混晶ゲート絶縁膜を、また前記素子領域21Bにおいて前記熱酸化膜33b上にp+型多結晶SiGe混晶ゲート絶縁膜を形成する。
【0078】
なお、図示の例では前記ゲート電極34A,34BがいずれもSiGe混晶より形成されているが、前記ゲート電極34A,34Bを形成する際に、図15(C)の構造上に一様にポリシリコン膜を堆積し、前記素子領域31A上の部分にAsあるいはPをイオン注入により導入してn+型にドープし、前記素子領域31B上の部分にGeをイオン注入により導入してSiGe混晶とすると同時に、Bをイオン注入してp型にドープすることも可能である。この場合には、前記ゲート電極34Aはn型ポリシリコンよりなり、前記ゲート電極34Bはp型多結晶SiGe混晶により構成される。
【0079】
図16(D)の工程では、さらに前記ゲート電極34A,34Bをマスクに、前記素子領域31AにおいてはAsやPなどのn型不純物を、また前記素子領域31BにおいてはB,BFなどのp型不純物を、前記熱酸化膜33aあるいは熱酸化膜33bを介してイオン注入し、その結果、前記素子領域31Aにおいては前記n型拡散領域31a,31bが、また前記素子領域31Bにおいては前記p型拡散領域31c,31dが、それぞれ形成される。
【0080】
さらに図16(E)の工程において前記ゲート電極パターン34Aの側壁面およびゲート電極パターン34Bの側壁面には側壁絶縁膜が、絶縁膜のCVD堆積およびエッチバック工程により形成され、さらに前記素子領域31Aにおいて前記ゲート電極パターン34Aおよび側壁絶縁膜をマスクにPあるいはAsなどのn型不純物元素をイオン注入し、活性化することにより、前記素子領域31Aのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記n+型拡散領域31eおよび31fを形成する。
【0081】
同様に、前記素子領域31Bにおいて前記ゲート電極パターン34Bおよび側壁絶縁膜をマスクにBあるいはBFなどのp型不純物元素をイオン注入することにより、前記素子領域31Bのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記p+型拡散領域31gおよび31hを形成する。
【0082】
図16(E)の工程では、前記側壁絶縁膜の形成工程に伴って前記熱酸化膜33a,33bがパターニングされ、ゲート酸化膜33Aおよび33Bが、それぞれ前記ゲート電極34Aの下に、またゲート電極34Bの下に形成される。
【0083】
さらに図16(F)の工程において、図16(E)の構造上に層間絶縁膜35を形成し、さらにこれをCMP法により平坦化した後、前記拡散領域31e,31f,31g,31hをそれぞれ露出するように、前記層間絶縁膜35中にコンタクトホール35A,35B,35Cおよび35Dを形成する。
【0084】
さらに前記コンタクトホール35A,35B,35Cおよび35Dの内壁面および底面を先の実施例と同様にTiN/Ti構造のバリア膜36a〜36dにより覆い、さらに前記コンタクトホール35A〜35Dを、Wプラグ36A〜36Dにより充填することにより、図14のCMOS素子30が得られる。
【0085】
本実施例のCMOS素子30では、前記素子領域31B上に形成された歪SiGe混晶層31CがpチャネルMOSトランジスタのチャネル層として使われるため、特にCMOS素子30中のpチャネルMOSトランジスタの動作速度が向上する。
【0086】
その際、本実施例ではゲート電極34Bとしてp型にドープしたSiGe混晶を使うため、pチャネルMOSトランジスタにおいてチャネル領域にSiGe混晶を使っても、閾値電圧が、図1の従来の構成と比較して変化することがない。また、このようなCMOS素子30では、ゲート電極34Aをn型ポリシリコンにより形成した場合、n型MOSトランジスタ中において閾値電圧の変化が生じることはない。さらに前記n型MOSトランジスタにおけるゲート電極34Aをn型SiGe混晶により形成した場合でも、閾値電圧の変動は0.2V程度であり、閾値電圧は、回路設計を最適化することにより克服可能な範囲に収まっている。
【0087】
本実施例においては、特に素子領域31Bにおいて歪SiGe混晶よりなるチャネル層31Cを使うのが肝要であり、前記ゲート電極34Bとしてはp型SiGe混晶を使うのが好ましいものの、p型ポリシリコンを使うことも可能である。この場合には、pチャネルMOSトランジスタにおいて図1の従来の構成に対して閾値電圧の変化が生じるが、この閾値電圧の変化は0.1V程度であり、回路設計の最適化により克服可能な範囲に入っている。
[第3実施例]
図17は、本発明の第3実施例によるCMOS素子40の構成を示す。
【0088】
図17を参照するに、前記CMOS素子40は、素子分離構造42により画成されたp−型素子領域(pウェル)41Aおよびn−型素子領域(nウェル)41Bを形成されたSi基板41上に形成されており、前記素子領域41A上にはゲート絶縁膜43Aを介してAlあるいはAl合金、CuあるいはCu合金よりなるゲート電極44Aが形成されている。
【0089】
前記素子領域41A中には前記ゲート電極44Aの両側にn型の拡散領域41a,41bがソース・ドレインエクステンション領域として形成されており、さらに前記ゲート電極44Aの両側壁面上に形成された側壁絶縁膜の外側には、n+型の拡散領域41e,41fがソース領域、ドレイン領域として形成されている。
【0090】
一方、前記素子領域41B上にはSiGe混晶層41Cがエピタキシャルに形成されており、前記SiGe混晶層41C上にはゲート絶縁膜43Bを介してp+型のポリシリコンゲート電極44Bが形成されている。
【0091】
また前記素子領域41B中には、前記ゲート電極44Bの両側にp型の拡散領域41c,41dがソース・ドレインエクステンション領域として形成されている。さらに前記素子領域41B中、前記ゲート電極41Bの両側壁面上に形成された側壁絶縁膜の外側には、p+型の拡散領域41g,41hがソース領域、ドレイン領域として形成されている。
【0092】
図18(A)〜図20(J)は、図17のCMOS素子40の製造工程を示す。
【0093】
図18(A)を参照するに、Si基板41上にはSTI構造の素子分離構造42が形成されており、素子領域41Aがp−型に、また素子領域41Bがn−型に、それぞれp型不純物元素およびn型不純物元素のイオン注入により形成される。
【0094】
図18(A)の工程では、前記素子領域41AがSiN膜31Nよりなるマスク層により覆われており、この状態で図18(B)の工程において、前記素子領域41B上にSiGe混晶層41Cを10nm程度の厚さにエピタキシャルに成長させる。さらに図18(B)の工程では、前記SiGe混晶層41Cの表面にSi層41Dを10nm程度の厚さにエピタキシャルに成長させる。なお、図18(B)の工程においてはSiGe混晶層41CあるいはSi層41Dの成長時間はわずかであり、このため前記SiNマスク層41Nあるいは素子分離構造42上にSiGe混晶層あるいはSi層が成長することはない。
【0095】
なお図18(A),(B)の工程においてSiN膜41Nを使わず、素子領域41A,41B上に一様にSiGe混晶層を成長させた後、エッチング工程によりSiGe混晶層を素子領域41Aの表面から除去するようにしてもよい。
【0096】
次に図18(C)の工程において前記SiN膜41Nを除去し、さらに熱酸化処理を行なう。その結果、前記素子領域41Aの表面に、熱酸化膜43aが例えば1nm程度の膜厚で形成される。また前記Si層41Dが酸化されて熱酸化膜41bに変換される。その際、前記Si層41Dの酸化は膜全体が酸化する必要はなく、SiGe混晶層41Cとの界面近傍においてSi層が残留してもよい。この場合、残留したSi層にはSiGe混晶層41CからGeが拡散し、結局のところかかるSi層はSiGe混晶層に変換される。
【0097】
次に図19(D)の工程において図18(C)の構造上にポリシリコン膜がCVD法により約150nmの厚さに堆積され、これにp型不純物元素を5×1015cm−2のドーズ量でイオン注入することにより、前記素子領域41Bに対応する部分をp+型にドープする。さらに、このようにして形成されたポリシリコン膜をパターニングすることにより、前記素子領域41Aに熱酸化膜43aを介して非ドープポリシリコンゲート電極パターン44Dが、また前記素子領域41Bに熱酸化膜43bを介してp型ポリシリコンゲート電極パターン44Dが形成される。
【0098】
図示の例では、前記素子領域41Aに対応するポリシリコン膜部分はマスク工程を使うことでドープを免れているが、本発明では、前記ポリシリコン膜を一様にp型にドープすることも可能である。
【0099】
図19(D)の工程では、さらに前記ゲート電極パターン44D,44Bをマスクに、前記素子領域41AにおいてはAsやPなどのn型不純物を、また前記素子領域41BにおいてはB,BFなどのp型不純物を、前記熱酸化膜43aあるいは熱酸化膜43bを介してイオン注入し、その結果、前記素子領域41Aにおいては前記n型拡散領域41a,41bが、また前記素子領域41Bにおいては前記p型拡散領域41c,41dが、それぞれ形成される。
【0100】
さらに図19(E)の工程において前記ゲート電極パターン44Dの側壁面およびゲート電極パターン44Bの側壁面には側壁絶縁膜が、絶縁膜のCVD堆積およびエッチバック工程により形成され、さらに前記素子領域41Aにおいて前記ゲート電極パターン44Dおよび側壁絶縁膜をマスクにPあるいはAsなどのn型不純物元素をイオン注入し、活性化することにより、前記素子領域41Aのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記n+型拡散領域41eおよび41fを形成する。
【0101】
同様に、前記素子領域41Bにおいて前記ゲート電極パターン44Bおよび側壁絶縁膜をマスクにBあるいはBFなどのp型不純物元素をイオン注入することにより、前記素子領域41Bのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記p+型拡散領域41gおよび41hを形成する。
【0102】
図19(E)の工程では、前記側壁絶縁膜の形成の際に前記熱酸化膜43a,43bはパターニングされ、前記ゲート電極パターン44Dの下にゲート絶縁膜43Aが、またゲート電極44Bの下にゲート絶縁膜43Bが形成される。
【0103】
次に図19(F)の工程において、図19(E)の構造上に層間絶縁膜45を形成し、さらにこれをCMP法により平坦化した後、前記拡散領域41e,41f,41g,41hをそれぞれ露出するように、前記層間絶縁膜45中にコンタクトホール45A,45B,45Cおよび45Dを形成する。
【0104】
さらに前記コンタクトホール45A,45B,45Cおよび45Dの内壁面および底面をTiN/Ti構造のバリア膜46a〜46dにより覆い、さらに前記コンタクトホール45A〜45Dを、Wプラグ46A〜46Dにより充填する。
【0105】
さらに先に図9(A)〜(D)、あるいは図11(A)〜(D)、12(A)〜(D)、あるいは図13(A)〜(D)で説明したゲート電極パターン44D中のSi原子をAl原子で置換する工程を行うことにより、ポリシリコンゲート電極パターン44Dが図17に示すAlゲート電極44Aに変換される。
【0106】
本実施例によるCMOS素子40では、素子領域41AにおいてAl合金よりなる金属ゲート電極44Aが形成されるため、ゲート抵抗が低減され、nチャネルMOSトランジスタの動作速度が向上する。また金属ゲート電極の使用により、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面において生じる空乏層による、ゲート絶縁膜の見かけの膜厚変化の問題が軽減される。しかも、先に図4(A)で説明したように、nチャネルMOSトランジスタにおけるAlゲート電極の使用に伴う閾値電圧の変化は図1の従来の構成に対して0.1〜0.01V程度であり、CMOS素子の特性に実質的な影響が及ぶことはない。
【0107】
また本実施例によるCMOS素子40では、pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域にホール移動度の大きい歪SiGe混晶層41Cを使うため、pチャネルMOSトランジスタの動作速度も向上する。またその際、歪SiGe混晶層をチャネル領域に使うことによるpチャネルMOSトランジスタの閾値電圧変化は0.1V程度であり、許容範囲に入っている。勿論、ゲート電極41Bとしてp型SiGe混晶を使った場合には、閾値電圧のずれをほぼゼロに補償することができる。
[第4実施例]
図20は、本発明の第4実施例によるCMOS素子50の構成を示す。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0108】
図20を参照するに、前記CMOS素子50は、前記CMOS素子40と同様な構成を有するが、CMOS素子40におけるpチャネルMOSトランジスタのポリシリコンゲート電極44Bが、AlあるいはAl合金よりなる金属ゲート電極54Bにより置き換えられていることを特徴とする。
【0109】
図20のCMOS素子50は、先のCMOS素子40と同様な工程により製造されるが、図21(A)〜(D)および図22(A)〜(D)に示すポリシリコンゲート電極44B中においてSi原子をAl原子により置換する工程を含む点で相違している。
【0110】
本実施例においては前記CMOS素子50は先に図18(A)〜19(F)で説明した工程と同様な工程により製造され、図19(F)の構造に略対応した図21(A)の構造が得られる。ただし図21(A)の工程では、図19(F)の構造上にAl層47およびTi層48が形成されている。
【0111】
図21(A)の構造が形成された後、本実施例では図21(A)〜21(D)の工程において、先の図9(A)〜(D)、あるいは図11(A)〜(D)、図12(A)〜(D)あるいは図13(A)〜(D)と同様な工程を行うことにより、前記ポリシリコンゲート電極パターン44DがAlゲート電極パターン44Aに変換される。
【0112】
本実施例では、前記図21(A)〜(D)の工程において、前記ポリシリコンゲート電極44DのAlゲート電極44Aへの変換と同時に、さらにポリシリコンゲート電極パターン44Bが、図21(A)〜(D)にそれぞれ対応した図22(A)〜(D)の工程により、Alゲート電極パターン54Bに置き換えられる。ただし図22(A)〜(D)は、図21(A)〜(D)中、断面b−b’に沿った断面図である。
【0113】
図22(A)を参照するに、前記層間絶縁膜45にはポリシリコンゲート電極パターン44Bを露出する開口部45Wが形成されており、前記層間絶縁膜45上のAl膜47は、前記開口部45Wにおいて前記ポリシリコンゲート電極パターン44Bと接触している。
【0114】
次に図22(B)の工程において、図22(A)の構造を約400℃の温度で熱処理する。その結果、前記ポリシリコンゲート電極パターン44B中のSi原子が先の実施例と同様に前記Al膜47中に前記開口部45Wを通って拡散し、一方前記Al膜47中のAl原子が前記開口部45Wを通って前記ポリシリコンゲート電極パターン44B中に拡散する。その結果、図22(B)の工程においては前記ポリシリコンゲート電極パターン44BがAlゲート電極パターン44Aに置き換えられる。
【0115】
このようなポリシリコンゲート電極パターン44B中におけるSi原子のAl原子による置換の結果、図22(C)の工程では、前記ポリシリコンゲート電極パターン44B中のSi原子は大部分Al原子により置き換えられ、Siを含むAl合金よりなるゲート電極54Bが形成される。ただし図22(C)の工程では、前記Al層47およびTi層48は除去されている。
【0116】
また図22(D)の工程では、前記開口部45WにおいてAlゲート電極パターン54BとTi/TiN構造の密着層49fを介してコンタクトする配線パターン49Fが前記層間絶縁膜45上に形成されている。
【0117】
このように、本実施例によるCMOS素子50では、素子領域41AにおいてAl合金よりなる金属ゲート電極44Aが形成されるため、ゲート抵抗が低減され、nチャネルMOSトランジスタの動作速度が向上する。また金属ゲート電極の使用により、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面において生じる空乏層による、ゲート絶縁膜の見かけの膜厚変化の問題が軽減される。しかも、先に図4(A)で説明したように、nチャネルMOSトランジスタにおけるAlゲート電極の使用に伴う閾値電圧の変化は図1の従来の構成に対して0.1〜0.01V程度であり、CMOS素子の特性に実質的な影響が及ぶことはない。
【0118】
また本実施例によるCMOS素子50では、pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域にホール移動度の大きい歪SiGe混晶層41Cを使うため、pチャネルMOSトランジスタの動作速度も向上する。またその際、Alゲート電極を使うことによるpチャネルMOSトランジスタの閾値電圧の変化が約0.7Vであるのに対し、歪SiGe混晶層をチャネル領域に使うことによるpチャネルMOSトランジスタの閾値電圧変化が−0.2V程度であり、閾値電圧変化がある程度相殺され、0.5V程度に収まる。閾値電圧変化がこの程度であれば、回路設計を最適化することにより克服可能な範囲に入っている。
【0119】
図23(A)〜(D)は、図22(A)〜(D)の、ダマシン法による一変形例を示す。
【0120】
図23(A)〜(D)を参照するに、本変形例では前記開口部45Wの代わりに、図11(A)〜(D),12(A)〜(D)の変形例と同様に、前記ポリシリコンゲート電極44Bの長さ方向に延在する開口部45Lが形成され、かかる開口部45LをAl層47により充填し、熱処理を行うことにより、前記開口部45Lを介してSi原子とAl原子との置換が行われる。
【0121】
また図23(A)〜(D)の変形例において、図13(A)〜(D)の変形例と同様に、前記Ti層48を省略することも可能である。
[第5実施例]
図24は、本発明の第5実施例によるCMOS素子60の構成を示す。
【0122】
図24を参照するに、前記CMOS素子60は、前記CMOS素子20の一変形例となっており、以下では先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0123】
図24を参照するに、CMOS素子60は先のCMOS素子20と類似した構成を有するが、pチャネルMOSトランジスタのゲート電極64Bが、p型ポリシリコンゲート電極パターン23Bと、その上に形成されたWNなどの厚さが5nm程度のバリア層24cと、前記バリア層24c上に形成されたAl層24Cとより構成されている。
図25(A)〜図27(J)は、図24のCMOS素子60の製造工程を示す。
【0124】
図25(A)を参照するに、前記素子領域21Aおよび素子領域21Bの表面には、それぞれ熱酸化膜23aおよび23bが例えば1nm程度の膜厚で形成され、図25(B)の工程において図25(A)の構造上にポリシリコン膜24がCVD法により約50nmの厚さに堆積される。
【0125】
図25(B)の工程では、さらに前記ポリシリコン膜24がp型にドープされ、さらに前記ポリシリコン膜24上にWN膜24cが約5nmの膜厚に堆積される。このようにして形成された前記WN膜24cは、図25(B)の工程においてパターニングにより、前記素子領域21Aから除去される。
【0126】
次に図25(C)の工程において、前記図25(B)の構造上に、別のポリシリコン膜24Eが、前記素子領域21B上において前記WN膜24cを覆うように、100nmの厚さに堆積される。
【0127】
次に図26(D)の工程において前記ポリシリコン膜は前記素子領域21Aおよび21BにおいてSiOなどのハードマスクパターンHM(図示せず)をマスクにパターニングされ、その結果、前記素子領域21A上にポリシリコンゲート電極パターン24Dが、また前記素子領域21B上には、p型ポリシリコン層24CとWN層24cとポリシリコン層24Eとを順次積層したポリシリコンゲート電極パターン64Dが、それぞれ形成される。
【0128】
図26(D)の工程では、さらに前記ゲート電極24D,64Dをマスクに、前記素子領域21AにおいてはAsやPなどのn型不純物を、また前記素子領域21BにおいてはBあるいはBFなどのp型不純物を、前記熱酸化膜23aあるいは熱酸化膜23bを介してイオン注入し、その結果、前記素子領域21Aにおいては前記n型拡散領域21a,21bが、また前記素子領域21Bにおいては前記p型拡散領域21c,21dが、それぞれ形成される。
【0129】
さらに図26(E)の工程において前記ゲート電極パターン24Dの側壁面およびゲート電極パターン64Dの側壁面には側壁絶縁膜が、絶縁膜のCVD堆積およびエッチバック工程により形成され、さらに前記素子領域21Aにおいて前記ゲート電極パターン24Dおよび側壁絶縁膜をマスクにPあるいはAsなどのn型不純物元素をイオン注入し、活性化することにより、前記素子領域21Aのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記n+型拡散領域21eおよび21fを形成する。
【0130】
同様に、前記素子領域21Bにおいて前記ゲート電極パターン64Dおよび側壁絶縁膜をマスクにBあるいはBFなどのp型不純物元素をイオン注入することにより、前記素子領域21Bのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記p+型拡散領域21gおよび21hを形成する。
【0131】
図26(E)の工程では、前記側壁絶縁膜の形成の際に前記熱酸化膜23a,23bはパターニングされ、前記ゲート電極パターン24Dの下にゲート絶縁膜23Aが、またゲート電極64Dの下にゲート絶縁膜23Bが形成される。
【0132】
次に図26(F)の工程において、図26(E)の構造上に層間絶縁膜25を形成し、さらにこれをCMP法により平坦化した後、前記拡散領域21e,21f,21g,21hをそれぞれ露出するように、前記層間絶縁膜25中にコンタクトホール25A,25B,25Cおよび25Dを形成する。
【0133】
さらに前記コンタクトホール25A,25B,25Cおよび25Dの内壁面および底面をTiN/Ti構造のバリア膜26a〜26dにより覆い、さらに前記コンタクトホール25A〜25Dを、Wプラグ26A〜26Dにより充填する。
【0134】
次に図27(G)の工程において前記層間絶縁膜25中に、前記ポリシリコンゲート電極パターン24Dおよびゲート電極パターン64Dのポリシリコン層24Eを露出する開口部を形成し、さらに層間絶縁膜25上にAl膜27およびTi膜28を順次形成する。
【0135】
さらに先に図8(G)〜(J)および図9(A)〜(D)、あるいは図11(A)〜(D)、図12(A)〜(D)で説明したのと同様な工程を実行することにより、図27(H)の工程において前記ポリシリコンゲート電極24DがAlゲート電極24Aに置換される。
【0136】
さらに本実施例では、図27(G)〜(I)の工程を実行する際に、前記ゲート電極64D中のポリシリコン層24EをもAlにより置換し、図24のゲート電極64Bを形成する。
【0137】
図28(A)〜(D)は、それぞれ図27(G)〜(J)の構造の、断面b−b’に沿った断面図を示す。
【0138】
図28(A)を参照するに、前記層間絶縁膜25にはゲート電極パターン64D中のポリシリコン層24Eを露出する開口部25Wが形成されており、前記層間絶縁膜25上のAl膜27は、前記開口部25Wにおいて前記ポリシリコン層24Eと接触している。
【0139】
次に図27(H)および図28(B)の工程において、図27(G)および図28(A)の構造を約400℃の温度で熱処理する。その結果、前記ポリシリコン層24E中のSi原子が前記Al膜27中に前記開口部25Wを通って拡散し、一方前記Al膜27中のAl原子が前記開口部25Wを通って前記ポリシリコンゲート電極パターン24E中に拡散する。その結果、図27(H)および図28(B)の工程においては前記ポリシリコン層24EがポリシリコンからAlに置き換えられる。
【0140】
その際、前記ポリシリコン層24Eとポリシリコン層24Bとの間には拡散しバリアとして作用するWN層24cが設けられているため、前記ポリシリコン層24EをAlに置き換える際にポリシリコン層24BもAlに置き換えられることはない。
【0141】
その際、前記Al膜27上にSiと反応するTi膜28を形成しておくことで、Al膜27中に拡散したSi原子はTi膜28により吸収され、前記Al膜27を介したポリシリコン層のAlによる置換がさらに促進される。前記Ti膜28は、Al膜27の体積が十分大きい場合には、省略することができる。
【0142】
このようなポリシリコン層24E中におけるSi原子のAl原子による拡散の結果、図27(I)および図28(C)の工程では、前記ポリシリコン層24E中のSi原子は大部分Al原子により置き換えられ、Siを含むAl合金よりなる金属層24Cが形成される。ただし図27(I)および図28(C)では、前記Al層27およびTi層28は除去されている。このようにして形成された金属層24Cは、p型ポリシリコン層24EおよびWNバリア層24cと共に、前記ゲート電極64Bを形成する。
【0143】
次に図27(J)および図28(D)の工程において前記層間絶縁膜25上に、前記導電性プラグ26A〜26Dにそれぞれ対応してAlあるいはCuよりなる配線パターン29A〜29DがそれぞれTiN/Ti構造の密着層29a〜29dを介して形成される。また図28(D)よりわかるように、前記開口部25WにおいてはAlゲート電極パターン24AとTiN/Ti構造の密着層29fを介してコンタクトする配線パターン29Fが前記層間絶縁膜25上に形成されている。
【0144】
本実施例によるCMOS素子60では、素子領域21AにおいてAl合金よりなる金属ゲート電極24Aが形成されるため、ゲート抵抗が低減され、nチャネルMOSトランジスタの動作速度が向上する。また金属ゲート電極の使用により、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面において生じる空乏層による、ゲート絶縁膜の見かけの膜厚変化の問題が軽減される。しかも、先に図4(A)で説明したように、nチャネルMOSトランジスタにおけるAlゲート電極の使用に伴う閾値電圧の変化は図1の従来の構成に対して0.1V程度であり、CMOS素子の特性に実質的な影響が及ぶことはない。
【0145】
また前記CMOS素子60では、前記ゲート電極64Bのうち、ゲート絶縁膜33bに接する部分はp型ポリシリコンより形成されるため、pチャネルMOSトランジスタの閾値電圧変化は生じない。さらにCMOS素子60では、ゲート電極64Bの上部は低抵抗Alより形成されているため、pチャネルMOSトランジスタにおいても動作速度の向上を実現することができる。
[第6実施例]
図29は、本発明の第6実施例によるCMOS素子70の構成を示す。
【0146】
図29を参照するに、前記CMOS素子70は、前記CMOS素子60の一変形例となっており、以下では先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0147】
図29を参照するに、CMOS素子70は先のCMOS素子40と類似した構成を有するが、前記素子領域21B上に歪SiGe混晶層24Cが形成されており、さらに前記ゲート電極64B最下層のポリシリコン層24Bが多結晶SiGe混晶より構成されている。
【0148】
図29のCMOS素子70の製造方法は、先の実施例から明らかであり、説明を省略する。本実施例では、前記ゲート電極64B中においてSiGe層24BとAl層24Cとの間にWN層24cをバリア層として設けているため、前記Al層24Cを先に説明したポリシリコン層のAl層への変換技術により形成する差異に、SiGe層24BまでもがAl層に置き換わることはない。
【0149】
かかる構成のCMOS素子70では、nチャネルMOSトランジスタの動作速度が向上すると同時に、歪SiGe混晶層21Cをチャネル層に使うことによりまた前記ゲート電極64Bの上部を低抵抗金属層により置換することにより、pチャネルMOSトランジスタの動作速度も向上する。さらに前記歪SiGe混晶層21Cに組み合わせて前記ゲート電極64Bの下部24BをSiGe混晶とすることにより、閾値電圧の変動の問題を回避することができる。
[第7実施例]
図30は、本発明の第7実施例によるCMOS素子80の構成を示す。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0150】
図30を参照するに、前記CMOS素子80は、先に説明した前記CMOS素子20と同様な構成を有するが、CMOS素子20におけるpチャネルMOSトランジスタのポリシリコンゲート電極24Bが、AlあるいはAl合金よりなる金属ゲート電極84Cにより置き換えられており、さらに前記金属ゲート電極84Cとゲート絶縁膜23Bとの間には、閾値調整のためAl以外の、例えばRuOやIr,Ptなどの適当な仕事関数を有する金属層あるいは導電層84cが設けられていることを特徴とする。前記導電層84cは上記以外にも、例えばPt,WN,MoN等より構成してもよい。その他、必要に応じて適宜、必要な仕事関数を有する材料を使用することができる。
【0151】
図31(A)〜図33(J)は、図30のCMOS素子80の製造工程を示す。
【0152】
図31(A)を参照するに、前記素子領域21Aおよび素子領域21Bの表面には、それぞれ熱酸化膜23aおよび23bが例えば1nm程度の膜厚で形成され、次に図31(B)の工程において図31(A)の構造上にHfOやTaなどの高誘電体ゲート絶縁膜23kが1nm程度の膜厚に形成される。図31(B)中、熱酸化膜23a,23bの図示は省略している。なお本実施例においては、上記熱酸化膜23a,23bの形成は省略することもできる。
【0153】
図31(B)の工程においては、さらに前記高誘電体ゲート絶縁膜23k上、前記素子領域21Bに対応して前記導電層84cを構成する導電膜が形成され、さらに図31(C)の工程において、図31(B)の構造上にポリシリコン膜24がCVD法により約150nmの厚さに堆積される。図31(C)の構造においては、前記ポリシリコン膜24上にハードマスク層HMが形成されているのがわかる。
【0154】
次に図32(D)の工程において前記ハードマスク層HMをパターニングし、さらにこのようにして形成されたハードマスクパターニングをマスクに前記ポリシリコン層24をパターニングすることにより、前記素子領域21Aにおいてポリシリコンゲート電極パターン24Dが、また前記素子領域21Bにおいてポリシリコンゲート電極パターン84Dが形成される。また前記ポリシリコンゲート電極パターン84Dのパターニングの際に前記導電膜84cも、所望のゲート電極の形状にパターニングされる。図32(D)の工程では、また前記ゲート電極形成の際に前記高誘電体膜23kもパターニングされ、前記ゲート電極パターン24Aの下に高誘電体ゲート絶縁膜23Aが、またゲート電極24Bの下に高誘電体ゲート絶縁膜23Bが形成される。
【0155】
図32(D)の工程では、さらに前記ゲート電極24D,84Dをマスクに、前記素子領域21AにおいてはAsやPなどのn型不純物を、また前記素子領域21BにおいてはBあるいはBFなどのp型不純物をイオン注入し、その結果、前記素子領域21Aにおいては前記n型拡散領域21a,21bが、また前記素子領域21Bにおいては前記p型拡散領域21c,21dが、それぞれ形成される。
【0156】
さらに図32(E)の工程において前記ゲート電極パターン24Dの側壁面およびゲート電極パターン84Dの側壁面には側壁絶縁膜が、絶縁膜のCVD堆積およびエッチバック工程により形成され、さらに前記素子領域21Aにおいて前記ゲート電極パターン24Dおよび側壁絶縁膜をマスクにPあるいはAsなどのn型不純物元素をイオン注入し、活性化することにより、前記素子領域21Aのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記n+型拡散領域21eおよび21fを形成する。
【0157】
同様に、前記素子領域21Bにおいて前記ゲート電極パターン84Dおよび側壁絶縁膜をマスクにBあるいはBFなどのp型不純物元素をイオン注入することにより、前記素子領域21Bのうち、前記側壁絶縁膜の外側部分に前記p+型拡散領域21gおよび21hを形成する。
【0158】
次に図32(F)の工程において、図32(E)の構造上に層間絶縁膜25を形成し、さらにこれをCMP法により平坦化した後、前記拡散領域21e,21f,21g,21hをそれぞれ露出するように、前記層間絶縁膜25中にコンタクトホール25A,25B,25Cおよび25Dを形成する。
【0159】
さらに前記コンタクトホール25A,25B,25Cおよび25Dの内壁面および底面をTiN/Ti構造のバリア膜26a〜26dにより覆い、さらに前記コンタクトホール25A〜25Dを、Wプラグ26A〜26Dにより充填する。
【0160】
次に図33(G)の工程において前記層間絶縁膜25中に、前記ポリシリコンゲート電極パターン24Dおよびゲート電極パターン84Dのポリシリコン層24Eを露出する開口部を形成し、さらに層間絶縁膜25上にAl膜27およびTi膜28を順次形成する。
【0161】
さらに先に図8(G)〜(J)および図9(A)〜(D)、あるいは図11(A)〜(D)、図12(A)〜(D)で説明したのと同様な工程を実行することにより、図33(H)の工程において前記ポリシリコンゲート電極パターン24DがAlゲート電極24Aに変換される。
【0162】
さらに本実施例では、図33(G)〜(I)の工程を実行する際に、前記ポリシリコンゲート電極パターン84DをAlにより置換し、図30のゲート電極84Bを形成する。
【0163】
図34(A)〜(D)は、それぞれ図33(G)〜(J)の構造の、断面b−b’に沿った断面図を示す。
【0164】
図34(A)を参照するに、前記層間絶縁膜25にはポリシリコンゲート電極パターン84Dを露出する開口部25Wが形成されており、前記層間絶縁膜25上のAl膜27は、前記開口部25Wにおいて前記ポリシリコンパターン84Dと接触している。
【0165】
次に図33(H)および図34(B)の工程において、図33(G)および図34(A)の構造を約400℃の温度で熱処理する。その結果、前記ポリシリコン層84C中のSi原子が前記Al膜27中に前記開口部25Wを通って拡散し、一方前記Al膜27中のAl原子が前記開口部25Wを通って前記ポリシリコンゲート電極パターン84D中に拡散する。その結果、図33(H)および図34(B)の工程においては前記ポリシリコンパターン84D中のSi原子はAl原子により置き換えられる。
【0166】
その際、前記Al膜27上にSiと反応するTi膜28を形成しておくことで、Al膜27中に拡散したSi原子はTi膜28により吸収され、前記Al膜27を介したポリシリコン層のAlによる置換がさらに促進される。前記Ti膜28は、Al膜27の体積が十分大きい場合には、省略することができる。
【0167】
このようなポリシリコンパターン84D中へのAl原子の拡散の結果、図33(I)および図34(C)の工程では、前記ポリシリコンパターン84D中のSi原子は大部分Al原子により置き換えられ、Siを含むAl合金よりなる金属パターン84Cが形成される。ただし図33(I)および図34(C)では、前記Al層27およびTi層28は除去されている。このようにして形成された金属層パターン84cおよび金属パターン84Cは、前記ゲート電極84Bを形成する。
【0168】
次に図33(J)および図34(D)の工程において前記層間絶縁膜25上に、前記導電性プラグ26A〜26Dにそれぞれ対応してAlあるいはCuよりなる配線パターン29A〜29DがそれぞれTiN/Ti構造の密着層29a〜29dを介して形成される。また図34(D)よりわかるように、前記開口部25WにおいてはAlゲート電極パターン24AとTiN/Ti構造の密着層29fを介してコンタクトする配線パターン29Fが前記層間絶縁膜25上に形成されている。
【0169】
本実施例によれば、前記CMOS素子80を構成するpチャネルMOSトランジスタおよびnチャネルMOSトランジスタの双方において低抵抗金属ゲート電極を使うことにより、素子の動作速度を向上させることが可能になる。
【0170】
また本実施例によれば、前記pチャネルMOSトランジスタのゲート電極84Bの下層部に、低抵抗の上層部84Cを構成するAl等の金属とは異なった仕事関数の金属層84cを介在させることにより、pチャネルMOSトランジスタにおいてAlゲート電極を使う際に生じる閾値電圧変動を補償することが可能になる。なお、このような閾値調整のための金属層は、前記nチャネルMOSトランジスタのゲート電極24Aとゲート絶縁膜23kとの間に設けることも可能である。
[第8実施例]
図35は、本発明の第8実施例によるCMOS素子90の構成を示す。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0171】
図35を参照するに、前記CMOS素子90は、先に説明した前記CMOS素子80の一変形例となっており、前記素子領域21BにおいてSi基板21と高誘電体ゲート絶縁膜23kとの間に歪SiGe混晶層21Cが挿入されている。
【0172】
かかる構成では、特にpチャネルMOSトランジスタの動作速度が、歪SiGe混晶層21Cをチャネル層に使った結果、さらに向上し、しかもかかる歪SiGe混晶層21C上にAlゲート電極84Bを設ける構成に伴う閾値電圧変化の問題が、閾値調整用の導電膜84cを使うことにより、補償される。
【0173】
前記金属層84CとしてAlあるいはAl合金を使う場合、前記導電膜としては、pチャネル側にRuO,WN,Ir、Pt,MoN,Co,Niを使うことが可能である。また前記金属層としてCu合金を使う場合には、前記導電膜として、nチャネル側にTa,Mo,Ti,Hf,TaN,Nb,Mg等の材料を使うことが可能である。
【0174】
図35のCMOS素子の製造方法は、先の実施例の説明より明らかであり、説明を省略する。
【0175】
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明において、前記ポリシリコンゲート電極を置換して金属ゲート電極を形成できる材料はAlに限定されるものではなく、Cu,Pt,Ag,Au,Ni,Mg,Ti,W,Mo,Nb,Ru,Zn,Co等の金属を使うことも可能である。
【0176】
さらに図9(A),(B)などの工程においてAl膜27上に形成されてSi原子を吸収する層28は、Tiに限定されるものではなく、Ni,Co,Ru等、Siと反応してシリサイドを形成する種々の材料を使うことも可能である。
【0177】
さらに全ての実施例において、ゲート電極をパターニングする際に使われたハードマスクを除去せずに、ゲートキャップ層として使うことが可能である。また、本発明の全ての実施例において、ソース・ドレイン領域およびゲート電極の表面にシリサイド層を形成することが可能である。また、金属置換されるゲート電極パターンはポリシリコンパターンに限定されるものではなく、GaAsやInP,SiC、GaN.C,SiGe,SiGeC、あるいはアモルファスSi、さらにポーラスSi、単結晶Siなどを使うことも可能である。その際、導電型を付与する不純物元素は、最終的にはこれらのゲート電極パターンは金属置換されるため添加される必要はないが、p型あるいはn型のものが添加されていてもよい。また、このような金属置換されるゲート電極パターンは、多結晶体であっても単結晶であっても、あるいはアモルファス相や準結晶であってもよい。また、本発明のいくつかの実施例ではゲート絶縁膜として熱酸化膜を使ったが、比誘電率がより大きな酸窒化膜を使うことも可能である。またいわゆる高誘電体材料を使うことも可能である。
【0178】
本実施例では、チャネル領域としてSi基板上に成長させた歪SiGe層を使ったが、SiGe基板上に成長させた歪Si層、あるいはSi基板上に成長させたSiC層、GaN層、SiGeC層など、様々な高移動度半導体材料を使うことが可能である。
【0179】
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
【0180】
(付記1) 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
前記第1および第2のゲート電極の一方は金属よりなり、前記第1および第2のゲート電極の他方は、対応する拡散領域と同じ導電型の多結晶半導体よりなることを特徴とするCMOS半導体装置。
【0181】
(付記2) 前記一方のゲート電極を構成する金属は、Siを含むAl合金であることを特徴とする付記1記載のCMOS半導体装置。
【0182】
(付記3) 前記他方のゲート電極は,多結晶Siよりなることを特徴とする付記1または2記載のCMOS半導体装置。
【0183】
(付記4) 前記他方のゲート電極は、多結晶SiGeよりなることを特徴とする付記1または2記載のCMOS半導体装置。
【0184】
(付記5) 前記第1の素子領域はp型Si層よりなり、前記第2の素子領域はn型Si層よりなることを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載のCMOS半導体装置。
【0185】
(付記6) 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成されたn型半導体材料よりなる第1のゲート電極と、
前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成されたp型半導体材料よりなる第2のゲート電極と、
前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
前記第2の素子領域は、前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
【0186】
(付記7) 前記第2の素子領域はSiGe混晶層よりなり、前記第2のゲート電極は、p型のSiGe多結晶よりなることを特徴とする付記6記載のCMOS半導体装置。
【0187】
(付記8) 前記第1のゲート電極は前記第2のゲート電極と同じ組成のn型半導体材料よりなることを特徴とする付記6または7記載のCMOS半導体装置。
【0188】
(付記9) 前記第1の素子領域はSi層よりなり、前記第1のゲート電極は、n型多結晶Siよりなることを特徴とする付記6〜8のうち、いずれか一項記載のCMOS半導体装置。
【0189】
(付記10) 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
前記第1のゲート電極は金属よりなり、前記第2のゲート電極はp型多結晶半導体よりなり、
前記第2の素子領域は前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
【0190】
(付記11) 前記第1の素子領域はSi層よりなり、前記第2の素子領域は歪SiGe混晶層よりなることを特徴とする請求項10記載のCMOS半導体装置。
【0191】
(付記12) 前記第2のゲート電極はp型多結晶SiGeよりなることを特徴とする付記10または11記載のCMOS半導体装置。
【0192】
(付記13) 前記第1のゲート電極は、Siを含むAl合金よりなることを特徴とする付記10〜12のうち、いずれか一項記載のCMOS半導体装置。
【0193】
(付記14) 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
前記第1および第2のゲート電極は金属よりなり、
前記第2の素子領域は、前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
【0194】
(付記15) 前記第1の素子領域はSi層よりなり、前記第2の素子領域は歪SiGe混晶層よりなることを特徴とする付記14記載のCMOS半導体装置。
【0195】
(付記16) 前記第1のゲート電極を構成する金属は、Siを含むAl合金であることを特徴とする付記14または15記載のCMOS半導体装置。
【0196】
(付記17) 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
前記第1のゲート電極は金属よりなり、
前記第2のゲート電極はSiを含む多結晶半導体層とバリアメタル層と金属層とを順次積層した構造を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
【0197】
(付記18) 前記第2のゲート電極は、前記第2の素子領域と実質的に同じ仕事関数を有する材料よりなることを特徴とする付記17記載のCMOS半導体装置。
【0198】
(付記19) 前記第1の素子領域はSi層よりなり、前記第2の素子領域はSiGe混晶層よりなることを特徴とする付記18記載のCMOS半導体装置。
【0199】
(付記20) 前記第1および第2の素子領域はSi層よりなることを特徴とする付記18記載のCMOS半導体装置。
【0200】
(付記21) 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
前記第1および第2のゲート電極の一方は金属よりなり、
前記第1および第2のゲート電極の他方は第1の金属層と、前記第1の金属層とは異なる金属よりなる第2の金属層とを順次積層した構造を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
【0201】
(付記22) 前記第1の金属層は、前記第2の金属層とは異なる仕事関数を有することを特徴とする付記21記載のCMOS半導体装置。
【0202】
(付記23) 前記一方のゲート電極は、前記第2の金属層を構成する前記金属により形成されていることを特徴とする付記21または22記載のCMOS半導体装置。
【0203】
(付記24) 前記一方のゲート電極および前記第2の金属層は、Siを含むAl合金よりなることを特徴とする付記21〜23のうち、いずれか一項記載のCMOS半導体装置。
【0204】
(付記25) 前記第1の素子領域はSi層よりなり、前記第2の素子領域は歪SiGe混晶層よりなることを特徴とする付記21〜24のうち、いずれか一項記載のCMOS半導体装置。
【0205】
(付記26) 前記第1および第2の素子領域はSi層よりなることを特徴とする付記21〜24のうち、いずれか一項記載のCMOS半導体装置。
【0206】
(付記27) 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域と、
前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
前記第1のゲート電極は金属よりなり、
前記第2のゲート電極は第1の金属層と、前記第1の金属層とは異なる金属よりなる第2の金属層とを順次積層した構造を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
【0207】
【発明の効果】
本発明によれば、CMOS半導体装置のうち、nチャネルMOSトランジスタのゲート電極に金属を使うことにより、ゲート抵抗が低減され、nチャネルMOSトランジスタの動作速度が向上する。その際、特に前記ゲート電極としてAlを使うことにより、図1に示す従来の構成に対して閾値電圧の変化を0.1V程度に抑制できる。この程度の閾値電圧の変化であれば、CMOS半導体装置の動作特性に実質的な影響は生じない。Alゲート電極は、最初にポリシリコンにより前記nチャネルMOSトランジスタのゲート電極を形成し、イオン注入および熱処理により拡散領域を形成した後で、ゲート電極中のSiをAlにより置換することにより形成することができる。
【0208】
また本発明によれば、CMOS半導体装置の素子領域のうち、pチャネルMOSトランジスタの素子領域にホール移動度の高い歪SiGe混晶などの材料を使うことにより、pチャネルMOSトランジスタの動作速度を向上させることができる。その際、pチャネルMOSトランジスタのゲート電極材料として素子領域に使われているのと同じSiGe混晶を使うことにより、pチャネルMOSトランジスタにおける閾値特性のずれを回避することが可能になる。
【0209】
また本発明によれば、CMOS半導体装置の素子領域のうち、nチャネルMOSトランジスタのゲート電極にAlなどの金属ゲート電極を使い、またpチャネルMOSトランジスタの素子領域に歪SiGe混晶などのホール移動度の高い材料を使うことにより、pチャネルMOSトランジスタおよびnチャネルMOSトランジスタの両者において動作速度を向上させることが可能になる。その際、nチャネルMOSトランジスタでは閾値電圧の変化は図1の構成に対して0.1V程度に抑制され、またpチャネルMOSトランジスタにおいても閾値電圧の変化は0.2V程度に抑制される。
【0210】
また本発明によれば、CMOS半導体装置の素子領域のうち、nチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタの双方のゲート電極にAlなどの金属ゲート電極を使い、さらにpチャネルMOSトランジスタの素子領域にホール移動度の大きい歪SiGe混晶を使うことにより、nチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタの双方において動作速度を向上させることができる。pチャネルトランジスタでは歪SiGe混晶にAlゲート電極を組み合わせた場合、p型ポリシリコン電極を組み合わせた場合よりも大きな閾値電圧の変化が生じるが、それでも閾値電圧の変化は図1の構成に対して約0.6Vであり、この程度であれば回路設計次第で閾値電圧の変化を克服することが可能である。
【0211】
また本発明によれば、CMOS半導体装置のうち、nチャネルMOSトランジスタのゲート電極にAlなどの金属ゲート電極を使い、pチャネルMOSトランジスタのゲート電極のうち、ゲート絶縁膜と接する部分に、pチャネルMOSトランジスタの素子領域を構成しているのと同じSiGe混晶などの半導体を使い、さらに前記pチャネルMOSトランジスタのゲート電極のうち、前記半導体層上にバリアメタル膜を介してAl等の金属層を積層することにより、nチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタのいずれにおいても動作速度が向上し、さらに閾値電圧の変化が補償される。
【0212】
さらに本発明によれば、CMOS半導体装置のうち、nチャネルMOSトランジスタのゲート電極にAlなどの金属ゲート電極を使い、pチャネルMOSトランジスタのゲート電極を、nチャネルMOSトランジスタのゲート電極と同じ金属ゲート電極により構成し、さらに前記金属ゲート電極とゲート絶縁膜との間に別の金属層を介在させることにより、前記nチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタの動作速度を向上させると同時に、閾値電圧の変化を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のCMOS素子の構成を示す図である。
【図2】図1のCMOS素子の課題に鑑みて想到しうるCMOS素子の構成を示す図である。
【図3】図1のCMOS素子の課題に鑑みて想到しうる別のCMOS素子の構成を示す図である。
【図4】図2および図3のCMOS素子において生じる問題点を説明する図である。
【図5】本発明の第1実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【図6】(A)〜(C)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する図(その1)である。
【図7】(D)〜(F)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する図(その2)である。
【図8】(G)〜(J)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する図(その3)である。
【図9】(A)〜(D)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図10】(A)〜(D)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図11】(A)〜(D)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図12】(A)〜(D)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図13】(A)〜(D)は、図5のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図14】本発明の第2実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【図15】(A)〜(C)は、図14のCMOS素子の製造工程を説明する図(その1)である。
【図16】(D)〜(F)は、図14のCMOS素子の製造工程を説明する図(その2)である。
【図17】本発明の第3実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【図18】(A)〜(C)は、図17のCMOS素子の製造工程を説明する図(その1)である。
【図19】(D)〜(F)は、図17のCMOS素子の製造工程を説明する図(その2)である。
【図20】本発明の第4実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【図21】(A)〜(D)は、図20のCMOS素子の製造工程を説明する図である。
【図22】(A)〜(D)は、図17のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図23】(A)〜(D)は、図17のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図24】本発明の第5実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【図25】(A)〜(C)は、図24のCMOS素子の製造工程を説明する図(その1)である。
【図26】(D)〜(F)は、図24のCMOS素子の製造工程を説明する図(その2)である。
【図27】(G)〜(J)は、図24のCMOS素子の製造工程を説明する図(その3)である。
【図28】(A)〜(D)は、図24のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図29】本発明の第6実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【図30】本発明の第7実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【図31】(A)〜(C)は、図30のCMOS素子の製造工程を説明する図(その1)である。
【図32】(D)〜(F)は、図30のCMOS素子の製造工程を説明する図(その2)である。
【図33】(G)〜(J)は、図30のCMOS素子の製造工程を説明する図(その3)である。
【図34】(A)〜(D)は、図30のCMOS素子の製造工程を説明する別の図である。
【図35】本発明の第8実施例によるCMOS素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60,70,80,90 CMOS素子
11,21,31,41 Si基板
11A,21A,31A,41A nチャネルMOS素子領域
11B,21B,31B,41B pチャネルMOS素子領域
11a,11b,11c,11d ソース・ドレインエクステンション領域
11e,11f,11g,11h ソース・ドレイン拡散領域
21a,21b,21c,21d ソース・ドレインエクステンション領域
21e,21f,21g,21h ソース・ドレイン拡散領域
31a,31b,31c,31d ソース・ドレインエクステンション領域
31e,31f,31g,31h ソース・ドレイン拡散領域
41a,41b,41c,41d ソース・ドレインエクステンション領域
41e,41f,41g,41h ソース・ドレイン拡散領域
13A,13B,23A,23B,33A,33B,43A,43B ゲート絶縁膜
14A、34A n型ポリシリコンゲート電極
14B,34B,44B p型ポリシリコンゲート電極
21C 歪SiGe混晶チャネル層
23k 高誘電率ゲート絶縁膜
24A,44A,54B 金属ゲート電極
24c バリア層
24C,84C 金属層
64B,84B 複合ゲート電極
84c 閾値調整導電膜

Claims (10)

  1. 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
    前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
    前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
    前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
    前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
    前記第1および第2のゲート電極の一方は金属よりなり、前記第1および第2のゲート電極の他方は、対応する拡散領域と同じ導電型の多結晶半導体よりなることを特徴とするCMOS半導体装置。
  2. 前記一方のゲート電極を構成する金属は、Siを含むAl合金、CuあるいはCu合金であることを特徴とする請求項1記載のCMOS半導体装置。
  3. 前記他方のゲート電極は,多結晶Siよりなることを特徴とする請求項1または2記載のCMOS半導体装置。
  4. 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
    前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成されたn型半導体材料よりなる第1のゲート電極と、
    前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
    前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成されたp型半導体材料よりなる第2のゲート電極と、
    前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
    前記第2の素子領域は、前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
  5. 前記第2の素子領域はSiGe混晶層よりなり、前記第2のゲート電極は、p型のSiGe多結晶よりなることを特徴とする請求項4記載のCMOS半導体装置。
  6. 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
    前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
    前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
    前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
    前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
    前記第1のゲート電極は金属よりなり、前記第2のゲート電極はp型多結晶半導体よりなり、
    前記第2の素子領域は前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
  7. 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
    前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
    前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
    前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
    前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
    前記第1および第2のゲート電極は金属よりなり、
    前記第2の素子領域は、前記第1の素子領域のホール移動度よりも大きなホール移動度を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
  8. 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
    前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
    前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
    前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
    前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
    一方のゲート電極は金属よりなり、
    他方のゲート電極は多結晶Si層とバリアメタル層と金属層とを順次積層した構造を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
  9. 前記第2のゲート電極は、前記第2の素子領域と実質的に同じ仕事関数を有する材料よりなることを特徴とする請求項8記載のCMOS半導体装置。
  10. 第1の素子領域と第2の素子領域とを含む基板と、
    前記第1の素子領域上に第1のゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極と、
    前記第1の素子領域中、前記第1のゲート電極の両側に形成された一対のn型拡散領域と、
    前記第2の素子領域上に第2のゲート絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極と、
    前記第2の素子領域中、前記第2のゲート電極の両側に形成された一対のp型拡散領域とよりなるCMOS半導体装置であって、
    前記第1および第2のゲート電極の一方は金属よりなり、
    前記第1および第2のゲート電極の他方は第1の金属層と、前記第1の金属層とは異なる金属よりなる第2の金属層とを順次積層した構造を有することを特徴とするCMOS半導体装置。
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