JP2004079109A - ディスク装置用ランプとこれを用いたディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温環境下で、ランプとヘッドの摺動部における摺動抵抗を低減し、ランプの摩耗量を低減して、車載機器としてより良好なディスク装置用ランプとこれを用いたディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することにある。
【解決手段】ディスク装置に用いられるランプ7を形成する材料として、主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料、例えばポリアセタール樹脂とし、これに添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを含ませることで極低温下でもディスク装置内のランプの摩耗量を減らすことが可能となり、車載機器として信頼性の高いディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】ディスク装置に用いられるランプ7を形成する材料として、主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料、例えばポリアセタール樹脂とし、これに添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを含ませることで極低温下でもディスク装置内のランプの摩耗量を減らすことが可能となり、車載機器として信頼性の高いディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロード/アンロード方式のディスク装置用ランプとこれを用いたディスク装置及び磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録再生装置のひとつである磁気ディスク装置は、主にパーソナルコンピュータに使用されてきたが、最近では、その使用範囲が拡大し、オーディオビジュアル機器(AV機器)やカーナビゲーションなどの車載機器として使用されるようになってきた。磁気ディスク装置を車載機器に使用する場合には、パーソナルコンピュータにおいて使用する場合に比べ、かなり厳しい使用環境条件のもとで使用されることが想定され、その使用温度範囲は通常のパーソナルコンピュータの使用温度範囲より広く、マイナス20℃から80℃の環境温度下での動作を求められると想定される。このため、今まで以上にこの厳しい使用環境条件の下、特に使用温度範囲内における磁気ディスク装置の動作の信頼性向上の対策が必要となってきた。特に、非記録再生時にヘッドをディスクの外側に退避させるロード/アンロード方式の磁気ディスク装置では、退避時にヘッドを保持するランプとヘッドが摺動するため摩擦が発生する。この摩擦によって主に金属で形成されるタブと樹脂材料により形成されるランプの摩耗が起こりやすく、この摩擦は特に低温時に起こりやすいことがわかってきた。
【0003】
ヘッドとランプの摩擦によるランプの摩耗対策は、過去に幾つか提案されてきている。特開平10−312657号には、支持部を熱可塑性ポリイミド(オーラム)で形成し、摺動部をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)含有液晶ポリマー(ベクトラ)で形成したランプが開示され、ランプ部材にPTFEを含有させることで摺動特性を向上させることを狙っている。また、特開平10−302421号には、タブ及びランプの摺動面に乾燥潤滑皮膜(四フッ化エチレン樹脂、イミド系樹脂等)を形成することが開示され、ランプの摩耗を抑えることで摩擦係数の変化を小さくしようとすることを狙っている。
【0004】
しかし、上述のように、磁気ディスク装置を車載機器として使用する場合、マイナス20℃以下の環境下でも安定した動作が必要となるが、現状のランプ部材ではマイナス20℃の環境下では、摩耗粉の発生量が多くなるという問題が明らかになってきた。
【0005】
磁気ディスク装置内にこのような摩耗粉が発生すると、これらがヘッドのスライダー面に付着して、磁気ディスクに記録されたデータの読み書きが正常に行えなくなったり、ヘッドや磁気ディスクが損傷したりする可能性もあるため、摩耗粉の発生は極力抑制する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情を鑑みなされたもので、マイナス20℃以下という低温環境下で、ランプとヘッドの摺動部における摺動抵抗およびそのばらつきを低減し、ランプの摩耗量を低減することで、車載機器としてより良好なディスク装置用ランプとこれを用いたディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク装置用ランプは、非動作時に、再生ヘッドをディスク媒体の外側に退避させるためのディスク装置用ランプにおいて、主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料を含み、添加剤としてワックスを含むことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明のディスク装置は、ディスク媒体と、当該ディスク媒体から情報を再生する再生素子を搭載したヘッドと、非動作時に前記ヘッドを前記ディスク媒体の外側に退避させるためのランプとを具備し、前記ランプは、環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下である材料に添加剤としてワックスを含むことを特徴とするものである。
【0009】
このように、ディスク装置に用いられるランプを形成する材料として、主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料、例えばポリアセタール樹脂を含み、添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを含む用にすることで、マイナス20℃以下の極低温下でもディスク装置内のランプの摩耗量を減らすことが可能となり、車載機器として信頼性の高いディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明をディスク装置として磁気ディスク装置であるハードディスクドライブに適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1に示すように、磁気ディスク装置は、上面の開口した矩形箱状のケース1と、複数のネジによりケースにネジ止めされケースの上端開口を閉塞する図示しないトップカバーと、を有している。
【0011】
ケース1内には、磁気記録媒体としての2枚の磁気ディスク2、この磁気ディスクを支持および回転させる駆動手段としてのスピンドルモータ3、磁気ディスクに対して情報の書き込み、読み出しを行なう複数の磁気ヘッド4、これらの磁気ヘッド4を磁気ディスク2に対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータ5、ヘッドアクチュエータ5を回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)6、磁気ヘッド4が磁気ディスク2の最外周に移動した際、磁気ヘッド4を磁気ディスク2から離間した退避位置に保持するランプ7、衝撃等に対してヘッドアクチュエータ5を退避位置にラッチするイナーシャラッチ機構8、およびヘッドIC9a等を有する基板ユニット9が収納されている。また、この基板ユニット9とヘッドアクチュエータ5の先端に搭載された磁気ヘッド4とはフレキシブル配線10により電気的に接続され、信号のやり取りを行っている。
【0012】
ヘッドアクチュエータ5は、磁気ヘッド4を支持し、当該磁気ヘッド4を磁気ディスク2に押し付ける力を発生するバネ性を有するサスペンション5a、このサスペンション5aを支持する剛性の高いアーム5b、サスペンション5aの先端から突出し、ランプ7と接触摺動する接触部5cとを有している。
【0013】
また、ケース1の底壁外面には、磁気ヘッド2により再生した信号を増幅するアンプ等を含むヘッドIC9aを搭載した基板ユニット9を介してスピンドルモータ3、VCM6、および磁気ヘッド4の動作を制御する図示しないプリント回路基板がネジ止めされている。
【0014】
各磁気ディスク2は、直径65mm(2.5インチ)に形成され、上面および下面に磁気記録層を有している。そして、2枚の磁気ディスク2は、スピンドルモータ3の図示しないハブの外周に嵌合されているとともに、クランプばね10によって固定保持されている。これにより、2枚の磁気ディスク2は所定の隙間を置いて互いに同軸的に積層配置されている。そして、スピンドルモータ3を駆動することにより、2枚の磁気ディスク2は一体的に所定の速度で回転される。
【0015】
本発明は、ディスク媒体と、当該ディスク媒体から情報を再生する再生素子を搭載したヘッドと、非動作時に前記ヘッドを前記ディスク媒体の外側に退避させるためのランプとを具備し、前記ランプは、ASTM D638による引張り伸びが30%以上である材料に添加剤としてワックスを含むこものである。
【0016】
引張り伸びは展性との相関のある特性で、引張り伸びが大きいと、展性も大きくなる。展性の大きい材料は、材料が圧力を受けたときに、材料の分子や原子の配列が変わるのみで、分子間原子間の破断が起こり難いために、材料が破壊されずに薄く延びやすい性質を有する。
【0017】
本発明にて使用されるランプ7は、展性が大きいために、ヘッドアクチュエータ5の接触部5cとランプ7とが摺動する際に、ランプ7の接触部分の材料が接触しない部分に適度に逃げて変形し、接触部分の周囲に樹脂片を生じるため、樹脂がランプ7から削られ難くなり、摩耗の発生を防止することができる。
【0018】
引張り伸びは好ましくは100%以下であり、100%を越えると、ランプ7の形状変形が大きすぎて、ヘッドアクチュエータ5の保持、摺動に実用上支障が出る場合があり、また、ランプ7をネジなどで固定している場合には、ネジがゆるみやすくなる傾向がある。
【0019】
次に本発明の実施例に係るランプ材料と従来のランプ材料とを比較し、その効果について説明する。
本発明の実施例及び比較例は、先に述べたように、図1乃至図3に示すような磁気ディスク装置を用いて行った。磁気ディスク装置は、磁気ディスク2、磁気ヘッド4、この磁気ヘッド4を支えるサスペンション5a(ロードビームとも称する)、アーム5b及び接触部5cからなるヘッドアクチュエータ5、ボイスコイルモーター6とその駆動回路、ヘッドIC9aを搭載した基板ユニット9、フレキシブル配線7からなる。
【0020】
駆動回路にて制御されるボイスコイルモーター6の駆動により磁気ヘッド4は、退避領域であるランプ7上から磁気ディスク2上に移動するロード動作と、磁気ディスク2上から退避領域であるランプ7上に移動するアンロード動作が行われる。図2は磁気ヘッド4を磁気ディスク2上にロードした状態を示した図である。
【0021】
上述のロード/アンロード動作時にヘッドアクチュエータ5の一部をなすサスペンション5aの先端に設けられた接触部(別名タブとも称する)5cがランプ7上を摺動しながら移動する。サスペンション5aの接触部(タブ)5cは、薄いステンレス等の金属をコインイングして表面を滑らかに処理されてできたおり、この接触部(タブ)5cがプラスチック等の樹脂製のランプ7の上を何度も摺動すると、ランプ7の方が接触部(タブ)5cよりもやわらかいため徐々に摩耗してゆく。ランプ7は低温において摩耗しやすく、特にマイナス20℃以下の温度環境下においてその摩耗はより大きくなることがわかっている。
【0022】
ランプ7が摩耗するとその表面に摩耗粉が発生し、このランプ7に摺動する接触部(タブ)5cに付着するようになる。この摩耗粉が磁気ヘッド4を磁気ディスク2上にロードする際に、磁気ディスク2上に落ちると、磁気ヘッド14のこの磁気ヘッドを搭載して磁気ディスク2の表面との間に所定の浮上力を発生するよう浮上面形状が形成された図示しないスライダーの浮上面に付着することになる。スライダーの浮上面は、特殊な形状に加工されており、最近の磁気ディスク装置では、磁気ヘッド4の記録再生素子部分が磁気ディスク2に対して10乃至20nmの距離を保ちながら磁気ヘッド4が磁気ディスク2上を浮上している。
【0023】
すなわち、上述のようにスライダーの浮上面にランプ7から剥がれ落ちた摩耗粉がスライダに付着すると、その重さが変化することで磁気ヘッド4の磁気ディスク2に対する浮上量が変わってしまいデータの読み書きが正常に行われなくなったり、更には、磁気ヘッド4が磁気ディスク2に衝突して、磁気ディスク2あるは磁気ヘッド4が損傷してしまう、いわゆるヘッドクラッシュが発生することが考えられる。
【0024】
本発明の実施形態において、ランプ7の耐摩耗性を挙げるために、ランプ7の材料をディスク装置に用いられるランプを形成する材料の主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料、例えば顔料(TiO2)を約0.2wt%含むポリアセタール樹脂を用い、このポリアセタール樹脂に添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを添加した。
【0025】
磁気ディスク装置の使用環境温度は通常25℃から80℃であり、この環境温度下においてポリアセタール樹脂の引張り伸びは30%以上70%以下となっている。
このポリアセタール樹脂は摩耗が少なく、摺動抵抗も安定している。また、添加剤として用いるワックスとしては、カルナバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、ポリオレフィンワックス、酸化ポリオレフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、鉱物ワックス、ウレタン型ワックス等を使用することが出来る。
【0026】
特にウレタン型ワックスを添加剤として使用した場合、後述する比較結果にて詳述するが、他のワックスよりも優れた耐摩耗効果があることが確認された。
添加剤であるワックスの添加量は、0.1から10wt%が適当であり、0.1wt%より少ない場合は、従来材料のランプよりも効果がなく、その添加量を10wt%を超えて添加するとランプ7の機械強度が下がってしまう、すなわちやわらかくなりすぎてしまうため、効果が出ないことがわかった。
【0027】
また、ポリアセタールとワックスの混合は、押出し機で混練し、ワックスが樹脂中に均一に分散するようにしてポリアセタールとワックスの混合物から、射出成形によりランプ7を成形するようにしている。
【0028】
以下の本発明の実施形態において、以下の実施例1、2と比較例1、2との材料を用いてランプ7を作成し、このランプ7を磁気ディスク装置に組み込み、マイナス20℃の温度環境下で、40万回のロード/アンロード動作試験(磁気ヘッド4がランプ7上を摺動し、磁気ディスク上2に浮上する動作の往復運動)を行った。
【0029】
実施例1、2及び比較例1、2において、それぞれ5台の磁気ディスク装置に搭載されるそれぞれ2本のヘッドについての摩耗分付着状況を後述の表1、表2にまとめている。
【0030】
実施例1
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
ウレタン型ワックス……………2重量部
実施例2
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
ポリエチレンワックス…………3重量部
比較例1
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
比較例2
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
ポリテトラフルオロエチレン…5重量部
試験後にヘッドスライダーの浮上面及びサスペンション5aの先端の接触部5cであるタブを顕微鏡で観察し、接触部5cへの摩耗粉の付着具合を調べた。
摩耗粉の付着の程度にしたがい、付着の少ない順にLevel0からLevel3の3つのレベルに分けた。すなわちレベルの数が多いほど摩耗粉が多い個をと示したいる。観察結果を以下に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
表1、2に示すように比較例1、2に比べ、実施例1、2のレベル数が小さい結果となった。特に、実施例1では、スライダーの浮上面で10本のヘッド中、3本でLevel0となり、摩耗粉量が非常に少くなるという結果を得た。ワックスを添加しない場合や、ワックスではなくフッ素系の樹脂を添加した場合に比べ、ワックスを添加した場合サスペンション5aの先端の接触部5cであるタブやスライダーの浮上面への摩耗粉の付着が明らかに少ないくなっている。
【0034】
なお、本実施形態においてランプを形成する材料の主成分としてポリアセタール樹脂を例に取り説明したが、環境温度25℃から80℃において引っ張り伸びが30%以上70%以下である材料であれば、他の材料を選択することも可能である。例えば、ポリイミド樹脂も引張りに強く熱可塑性に優れランプの主材料として使用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、ディスク装置に用いられるランプを形成する材料として、主成分としてASTM D638による引張り伸びが30%以上の材料、例えばポリアセタール樹脂を含み、添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを含む用にすることで、マイナス20℃以下の極低温下でもディスク装置内のランプの摩耗量を減らすことが可能となり、車載機器として信頼性の高いディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置の構造を説明する分解斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置の磁気ヘッドのアンロード状態を説明する正面図。
【図3】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置の磁気ヘッドのロード状態を説明する正面図。
【符号の説明】
1………ケース
2………磁気ディスク
3………スピンドルモータ
4………磁気ヘッド
5………ヘッドアクチュエータ
5a……サスペンション
5b……アーム
5c……接触部(タブ)
6………ボイスコイルモータ
7………ランプ
8………イナーシャラッチ機構
9………基板ユニット
9a……ヘッドIC
10……フレキシブル配線
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロード/アンロード方式のディスク装置用ランプとこれを用いたディスク装置及び磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録再生装置のひとつである磁気ディスク装置は、主にパーソナルコンピュータに使用されてきたが、最近では、その使用範囲が拡大し、オーディオビジュアル機器(AV機器)やカーナビゲーションなどの車載機器として使用されるようになってきた。磁気ディスク装置を車載機器に使用する場合には、パーソナルコンピュータにおいて使用する場合に比べ、かなり厳しい使用環境条件のもとで使用されることが想定され、その使用温度範囲は通常のパーソナルコンピュータの使用温度範囲より広く、マイナス20℃から80℃の環境温度下での動作を求められると想定される。このため、今まで以上にこの厳しい使用環境条件の下、特に使用温度範囲内における磁気ディスク装置の動作の信頼性向上の対策が必要となってきた。特に、非記録再生時にヘッドをディスクの外側に退避させるロード/アンロード方式の磁気ディスク装置では、退避時にヘッドを保持するランプとヘッドが摺動するため摩擦が発生する。この摩擦によって主に金属で形成されるタブと樹脂材料により形成されるランプの摩耗が起こりやすく、この摩擦は特に低温時に起こりやすいことがわかってきた。
【0003】
ヘッドとランプの摩擦によるランプの摩耗対策は、過去に幾つか提案されてきている。特開平10−312657号には、支持部を熱可塑性ポリイミド(オーラム)で形成し、摺動部をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)含有液晶ポリマー(ベクトラ)で形成したランプが開示され、ランプ部材にPTFEを含有させることで摺動特性を向上させることを狙っている。また、特開平10−302421号には、タブ及びランプの摺動面に乾燥潤滑皮膜(四フッ化エチレン樹脂、イミド系樹脂等)を形成することが開示され、ランプの摩耗を抑えることで摩擦係数の変化を小さくしようとすることを狙っている。
【0004】
しかし、上述のように、磁気ディスク装置を車載機器として使用する場合、マイナス20℃以下の環境下でも安定した動作が必要となるが、現状のランプ部材ではマイナス20℃の環境下では、摩耗粉の発生量が多くなるという問題が明らかになってきた。
【0005】
磁気ディスク装置内にこのような摩耗粉が発生すると、これらがヘッドのスライダー面に付着して、磁気ディスクに記録されたデータの読み書きが正常に行えなくなったり、ヘッドや磁気ディスクが損傷したりする可能性もあるため、摩耗粉の発生は極力抑制する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情を鑑みなされたもので、マイナス20℃以下という低温環境下で、ランプとヘッドの摺動部における摺動抵抗およびそのばらつきを低減し、ランプの摩耗量を低減することで、車載機器としてより良好なディスク装置用ランプとこれを用いたディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク装置用ランプは、非動作時に、再生ヘッドをディスク媒体の外側に退避させるためのディスク装置用ランプにおいて、主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料を含み、添加剤としてワックスを含むことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明のディスク装置は、ディスク媒体と、当該ディスク媒体から情報を再生する再生素子を搭載したヘッドと、非動作時に前記ヘッドを前記ディスク媒体の外側に退避させるためのランプとを具備し、前記ランプは、環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下である材料に添加剤としてワックスを含むことを特徴とするものである。
【0009】
このように、ディスク装置に用いられるランプを形成する材料として、主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料、例えばポリアセタール樹脂を含み、添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを含む用にすることで、マイナス20℃以下の極低温下でもディスク装置内のランプの摩耗量を減らすことが可能となり、車載機器として信頼性の高いディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明をディスク装置として磁気ディスク装置であるハードディスクドライブに適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1に示すように、磁気ディスク装置は、上面の開口した矩形箱状のケース1と、複数のネジによりケースにネジ止めされケースの上端開口を閉塞する図示しないトップカバーと、を有している。
【0011】
ケース1内には、磁気記録媒体としての2枚の磁気ディスク2、この磁気ディスクを支持および回転させる駆動手段としてのスピンドルモータ3、磁気ディスクに対して情報の書き込み、読み出しを行なう複数の磁気ヘッド4、これらの磁気ヘッド4を磁気ディスク2に対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータ5、ヘッドアクチュエータ5を回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)6、磁気ヘッド4が磁気ディスク2の最外周に移動した際、磁気ヘッド4を磁気ディスク2から離間した退避位置に保持するランプ7、衝撃等に対してヘッドアクチュエータ5を退避位置にラッチするイナーシャラッチ機構8、およびヘッドIC9a等を有する基板ユニット9が収納されている。また、この基板ユニット9とヘッドアクチュエータ5の先端に搭載された磁気ヘッド4とはフレキシブル配線10により電気的に接続され、信号のやり取りを行っている。
【0012】
ヘッドアクチュエータ5は、磁気ヘッド4を支持し、当該磁気ヘッド4を磁気ディスク2に押し付ける力を発生するバネ性を有するサスペンション5a、このサスペンション5aを支持する剛性の高いアーム5b、サスペンション5aの先端から突出し、ランプ7と接触摺動する接触部5cとを有している。
【0013】
また、ケース1の底壁外面には、磁気ヘッド2により再生した信号を増幅するアンプ等を含むヘッドIC9aを搭載した基板ユニット9を介してスピンドルモータ3、VCM6、および磁気ヘッド4の動作を制御する図示しないプリント回路基板がネジ止めされている。
【0014】
各磁気ディスク2は、直径65mm(2.5インチ)に形成され、上面および下面に磁気記録層を有している。そして、2枚の磁気ディスク2は、スピンドルモータ3の図示しないハブの外周に嵌合されているとともに、クランプばね10によって固定保持されている。これにより、2枚の磁気ディスク2は所定の隙間を置いて互いに同軸的に積層配置されている。そして、スピンドルモータ3を駆動することにより、2枚の磁気ディスク2は一体的に所定の速度で回転される。
【0015】
本発明は、ディスク媒体と、当該ディスク媒体から情報を再生する再生素子を搭載したヘッドと、非動作時に前記ヘッドを前記ディスク媒体の外側に退避させるためのランプとを具備し、前記ランプは、ASTM D638による引張り伸びが30%以上である材料に添加剤としてワックスを含むこものである。
【0016】
引張り伸びは展性との相関のある特性で、引張り伸びが大きいと、展性も大きくなる。展性の大きい材料は、材料が圧力を受けたときに、材料の分子や原子の配列が変わるのみで、分子間原子間の破断が起こり難いために、材料が破壊されずに薄く延びやすい性質を有する。
【0017】
本発明にて使用されるランプ7は、展性が大きいために、ヘッドアクチュエータ5の接触部5cとランプ7とが摺動する際に、ランプ7の接触部分の材料が接触しない部分に適度に逃げて変形し、接触部分の周囲に樹脂片を生じるため、樹脂がランプ7から削られ難くなり、摩耗の発生を防止することができる。
【0018】
引張り伸びは好ましくは100%以下であり、100%を越えると、ランプ7の形状変形が大きすぎて、ヘッドアクチュエータ5の保持、摺動に実用上支障が出る場合があり、また、ランプ7をネジなどで固定している場合には、ネジがゆるみやすくなる傾向がある。
【0019】
次に本発明の実施例に係るランプ材料と従来のランプ材料とを比較し、その効果について説明する。
本発明の実施例及び比較例は、先に述べたように、図1乃至図3に示すような磁気ディスク装置を用いて行った。磁気ディスク装置は、磁気ディスク2、磁気ヘッド4、この磁気ヘッド4を支えるサスペンション5a(ロードビームとも称する)、アーム5b及び接触部5cからなるヘッドアクチュエータ5、ボイスコイルモーター6とその駆動回路、ヘッドIC9aを搭載した基板ユニット9、フレキシブル配線7からなる。
【0020】
駆動回路にて制御されるボイスコイルモーター6の駆動により磁気ヘッド4は、退避領域であるランプ7上から磁気ディスク2上に移動するロード動作と、磁気ディスク2上から退避領域であるランプ7上に移動するアンロード動作が行われる。図2は磁気ヘッド4を磁気ディスク2上にロードした状態を示した図である。
【0021】
上述のロード/アンロード動作時にヘッドアクチュエータ5の一部をなすサスペンション5aの先端に設けられた接触部(別名タブとも称する)5cがランプ7上を摺動しながら移動する。サスペンション5aの接触部(タブ)5cは、薄いステンレス等の金属をコインイングして表面を滑らかに処理されてできたおり、この接触部(タブ)5cがプラスチック等の樹脂製のランプ7の上を何度も摺動すると、ランプ7の方が接触部(タブ)5cよりもやわらかいため徐々に摩耗してゆく。ランプ7は低温において摩耗しやすく、特にマイナス20℃以下の温度環境下においてその摩耗はより大きくなることがわかっている。
【0022】
ランプ7が摩耗するとその表面に摩耗粉が発生し、このランプ7に摺動する接触部(タブ)5cに付着するようになる。この摩耗粉が磁気ヘッド4を磁気ディスク2上にロードする際に、磁気ディスク2上に落ちると、磁気ヘッド14のこの磁気ヘッドを搭載して磁気ディスク2の表面との間に所定の浮上力を発生するよう浮上面形状が形成された図示しないスライダーの浮上面に付着することになる。スライダーの浮上面は、特殊な形状に加工されており、最近の磁気ディスク装置では、磁気ヘッド4の記録再生素子部分が磁気ディスク2に対して10乃至20nmの距離を保ちながら磁気ヘッド4が磁気ディスク2上を浮上している。
【0023】
すなわち、上述のようにスライダーの浮上面にランプ7から剥がれ落ちた摩耗粉がスライダに付着すると、その重さが変化することで磁気ヘッド4の磁気ディスク2に対する浮上量が変わってしまいデータの読み書きが正常に行われなくなったり、更には、磁気ヘッド4が磁気ディスク2に衝突して、磁気ディスク2あるは磁気ヘッド4が損傷してしまう、いわゆるヘッドクラッシュが発生することが考えられる。
【0024】
本発明の実施形態において、ランプ7の耐摩耗性を挙げるために、ランプ7の材料をディスク装置に用いられるランプを形成する材料の主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料、例えば顔料(TiO2)を約0.2wt%含むポリアセタール樹脂を用い、このポリアセタール樹脂に添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを添加した。
【0025】
磁気ディスク装置の使用環境温度は通常25℃から80℃であり、この環境温度下においてポリアセタール樹脂の引張り伸びは30%以上70%以下となっている。
このポリアセタール樹脂は摩耗が少なく、摺動抵抗も安定している。また、添加剤として用いるワックスとしては、カルナバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、ポリオレフィンワックス、酸化ポリオレフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、鉱物ワックス、ウレタン型ワックス等を使用することが出来る。
【0026】
特にウレタン型ワックスを添加剤として使用した場合、後述する比較結果にて詳述するが、他のワックスよりも優れた耐摩耗効果があることが確認された。
添加剤であるワックスの添加量は、0.1から10wt%が適当であり、0.1wt%より少ない場合は、従来材料のランプよりも効果がなく、その添加量を10wt%を超えて添加するとランプ7の機械強度が下がってしまう、すなわちやわらかくなりすぎてしまうため、効果が出ないことがわかった。
【0027】
また、ポリアセタールとワックスの混合は、押出し機で混練し、ワックスが樹脂中に均一に分散するようにしてポリアセタールとワックスの混合物から、射出成形によりランプ7を成形するようにしている。
【0028】
以下の本発明の実施形態において、以下の実施例1、2と比較例1、2との材料を用いてランプ7を作成し、このランプ7を磁気ディスク装置に組み込み、マイナス20℃の温度環境下で、40万回のロード/アンロード動作試験(磁気ヘッド4がランプ7上を摺動し、磁気ディスク上2に浮上する動作の往復運動)を行った。
【0029】
実施例1、2及び比較例1、2において、それぞれ5台の磁気ディスク装置に搭載されるそれぞれ2本のヘッドについての摩耗分付着状況を後述の表1、表2にまとめている。
【0030】
実施例1
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
ウレタン型ワックス……………2重量部
実施例2
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
ポリエチレンワックス…………3重量部
比較例1
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
比較例2
ポリアセタール樹脂………100重量部
顔料 TiO2……………0.2重量部
ポリテトラフルオロエチレン…5重量部
試験後にヘッドスライダーの浮上面及びサスペンション5aの先端の接触部5cであるタブを顕微鏡で観察し、接触部5cへの摩耗粉の付着具合を調べた。
摩耗粉の付着の程度にしたがい、付着の少ない順にLevel0からLevel3の3つのレベルに分けた。すなわちレベルの数が多いほど摩耗粉が多い個をと示したいる。観察結果を以下に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
表1、2に示すように比較例1、2に比べ、実施例1、2のレベル数が小さい結果となった。特に、実施例1では、スライダーの浮上面で10本のヘッド中、3本でLevel0となり、摩耗粉量が非常に少くなるという結果を得た。ワックスを添加しない場合や、ワックスではなくフッ素系の樹脂を添加した場合に比べ、ワックスを添加した場合サスペンション5aの先端の接触部5cであるタブやスライダーの浮上面への摩耗粉の付着が明らかに少ないくなっている。
【0034】
なお、本実施形態においてランプを形成する材料の主成分としてポリアセタール樹脂を例に取り説明したが、環境温度25℃から80℃において引っ張り伸びが30%以上70%以下である材料であれば、他の材料を選択することも可能である。例えば、ポリイミド樹脂も引張りに強く熱可塑性に優れランプの主材料として使用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、ディスク装置に用いられるランプを形成する材料として、主成分としてASTM D638による引張り伸びが30%以上の材料、例えばポリアセタール樹脂を含み、添加剤としてワックス、特にウレタン型ワックスを含む用にすることで、マイナス20℃以下の極低温下でもディスク装置内のランプの摩耗量を減らすことが可能となり、車載機器として信頼性の高いディスク装置及び磁気ディスク装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置の構造を説明する分解斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置の磁気ヘッドのアンロード状態を説明する正面図。
【図3】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置の磁気ヘッドのロード状態を説明する正面図。
【符号の説明】
1………ケース
2………磁気ディスク
3………スピンドルモータ
4………磁気ヘッド
5………ヘッドアクチュエータ
5a……サスペンション
5b……アーム
5c……接触部(タブ)
6………ボイスコイルモータ
7………ランプ
8………イナーシャラッチ機構
9………基板ユニット
9a……ヘッドIC
10……フレキシブル配線
Claims (9)
- 非動作時に、再生ヘッドをディスク媒体の外側に退避させるためのディスク装置用ランプにおいて、主成分として環境温度が25℃から80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下の材料を含み、添加剤としてワックスを含むことを特徴とするディスク装置用ランプ。
- 前記材料はポリアセタール樹脂である請求項1記載のディスク装置用ランプ。
- 前記添加剤はウレタン型ワックスである請求項1記載のディスク装置用ランプ。
- 前記添加剤はカルナバワックス、ライスワックス等の天然ワックスである請求項1記載のディスク装置用ランプ。
- 前記添加剤はポリオレフィンワックス、酸化ポリオレフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックスである請求項1記載のディスク装置用ランプ。
- 前記添加剤はパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックスである請求項1記載のディスク装置用ランプ。
- ディスク媒体と、当該ディスク媒体から情報を再生する再生素子を搭載したヘッドと、非動作時に前記ヘッドを前記ディスク媒体の外側に退避させるためのランプとを具備し、前記ランプは、環境温度が25℃〜80℃においてASTM D638による引張り伸びが30%以上70%以下である材料に添加剤としてワックスを含むことを特徴とするディスク装置。
- 前記材料はポリアセタール樹脂である請求項7記載のディスク装置。
- 前記添加剤はウレタン型ワックスである請求項7記載のディスク装置。
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WO2007091296A1 (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Fujitsu Limited | 記憶装置 |
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-
2002
- 2002-08-21 JP JP2002240273A patent/JP2004079109A/ja active Pending
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