JP2004078608A - 真贋判定表示部を備えたシート - Google Patents

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JP2004078608A JP2002238475A JP2002238475A JP2004078608A JP 2004078608 A JP2004078608 A JP 2004078608A JP 2002238475 A JP2002238475 A JP 2002238475A JP 2002238475 A JP2002238475 A JP 2002238475A JP 2004078608 A JP2004078608 A JP 2004078608A
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Abstract

【課題】有価証券その他カード類の真贋判定を簡便且つ適格に行えるようにした真贋判定表示部を備えたシートを提供する。
【解決手段】シート基材1の所定部にEL素子からなる真贋判定表示部2を設けた。真贋判定時には所定の方法によって電力を供給し、EL素子を発光させて真贋判定表示部2にID情報6を表示する。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真贋判定表示部を備えたシートに係り、特にEL(ElectroLuminescent)素子からなり、ID情報を表示する真贋判定表示部を備えたシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
証券類、小切手、各種のチケット、クレジットカード等においては、偽造や改ざんを防止するために真贋判定部が設けられているものがある。この真贋判定部としては、従来例えばホログラムラベルや光輝性ラベルを貼付する、蛍光インク等の特殊インクを用いてID情報を印字し、様々な波長領域の光を照射して発光させる等の真贋判定部が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の真贋判定部のうち、ホログラムラベルや光輝性ラベルを貼付する場合は、表面が損傷すると真贋判定機能が不能又は不十分となり、蛍光インク等の特殊インクを用いてID情報を印字する場合は、近時特殊インクが市販されていることから偽造がそれほど困難でなくなりセキュリティ特性の低下を招いている。又、ブラックライト等の特殊な光源を必要とする場合でも、ブラックライト等は近時簡単に入手できるため、この点においてもセキュリティ特性の低下を招いている。
【0004】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされ、証券類、小切手、各種のチケット、クレジットカード等の真贋判定を簡便且つ適格に行えるようにした真贋判定表示部を備えたシートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、本発明の請求項1は、シート基材の所定部に、EL素子からなり、少なくとも当該シートのID情報を表示する真贋判定表示部を備えたことを特徴とする。
【0006】
この請求項1の発明では、真贋判定表示部のEL素子に通電することで発光させ、真贋判定表示部にシートのID情報を表示することができる。これにより、真贋判定機能を充分発揮させることができると共に、シートのセキュリティ特性を高めることができる。
【0007】
又、本発明の請求項2は、請求項1において、前記EL素子からなる真贋判定表示部に通電するための導電線を、導電性インクにより形成したことを特徴とする。
【0008】
この請求項2の発明では、導電線を導電性インクにより形成したことにより、通常の金属線を用いたのに比べ、シートへの定着性が良く、又、導電線からなる回路自体を薄く形成できるため、薄型の真贋判定表示部にも好適に対応できる。例えば、シート基材の端縁部や面上などに位置し、導電性インクにより形成した導電線に端子を設け、外部電源を接続することでEL素子に通電し、真贋判定表示部にID情報を表示することができる。
【0009】
本発明の請求項3は、請求項1において、前記真贋判定表示部にICモジュールを組み付けたことを特徴とする。
【0010】
この請求項3の発明では、ICモジュールに記憶されているID情報を、例えば、複数のID情報の中から所定のID情報を適宜選択したり、ICモジュールに新規のID情報を付加したり、既に記憶しているID情報の変更や削除が行えるため、これをもって真贋判定表示部に任意のID情報を表示できる。
【0011】
本発明の請求項4は、請求項3において、前記シート基材にアンテナモジュールを設けたことを特徴とする。
【0012】
この請求項4の発明では、請求項3におけるICモジュールを、アンテナモジュールを有した非接触型ICデータ送受信方式に対応させることで、無線によりID情報の選択表示、付加、変更、削除などが行える。又、アンテナモジュールとは、通常、導線からなる閉回路(尚、コンデンサ部などを有する分岐回路を付帯する場合もある)であって、このモジュールに電磁波を照射することで起電力を発生させ、この起電力により真贋判定表示部にID情報を表示させることもできるため、外部電源を不必要とすることもできる。
【0013】
本発明の請求項5は、請求項3ないし請求項4において、前記シート基材に電源部を設けたことを特徴とする。
【0014】
この請求項5の発明では、シート基材に設けられた電源部により、非接触型ICデータ送受信方式、接触型ICデータ送受信方式を問わず、有効にICモジュールを駆動できるため、外部電源をなくすことができる。
【0015】
本発明の請求項6は、請求項1において、前記シート基材に磁気記録部を設けたことを特徴とする。
【0016】
この請求項6の発明では、前述したICモジュールと同様に、磁気記録部にID情報を記録したり消去したり、真贋判定表示部に所定のID情報や書き換えられたID情報を表示することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る真贋判定表示部を備えたシートの実施形態について説明する。本発明によるシートは、証券、小切手、チケット、商品券、ビール券、図書券、引換券等の有価証券や、領収書、クレジットカード、ICカード、その他偽造防止のための真贋判定を必要とする印刷物全般に適用することができる。
【0018】
図1は、本発明の第1実施形態を示すもので、真贋判定表示部を備えたシートの平面図であり、図2はそのX−X線概略断面図を示している。図中で1はシート基材であり、このシート基材1の所定部に真贋判定表示部2が設けられると共に、当該真贋判定表示部2に通電するための導電線3が形成されている。2本の導電線3の端部はシート基材1の端縁部に位置しており、この導電線3の端部に外部電源接続用の端子4がそれぞれ設けられている。
【0019】
上記シート基材1としては、紙(例えば上質紙、中質紙、合成紙、各種再生紙、アート紙、コート紙、ミラーコート紙、コンデンサー紙、パラフィン紙、その他の紙の他に、それに保護オーバーコート層を持つ用紙等)、或はこれらを組み合わせたもの、又はこれらに樹脂ワニスを含浸させて成形した複合シート、ポリアミド系樹脂シート、ポリエステル系樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂シート、ポリイミド系樹脂シート、エチレン・ビニルアルコール共重合体シート、ポリビニルアルコール系樹脂シート、ポリ塩化ビニル系樹脂シート、ポリ塩化ビニリデン系樹脂シート、ポリスチレン系樹脂シート、ポリカーボネート系樹脂シート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合系樹脂シート、ポリエーテルスルホン系樹脂シート等のプラスチックシート、或はこれらにコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、フレームプラズマ処理及びオゾン処理等の表面処理を施したもの、更にガラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の無機又は有機繊維からなる織布、不織布、マット等のものから選択して用いることができる。
【0020】
上記真贋判定表示部2は、EL素子からなり、無機EL素子又は有機EL素子が使用可能であり、発光性や製造面からして本発明では有機EL素子を使用することが好ましい。このような有機EL素子を用いる真贋判定表示部2は、所定の工程により上記シート基材1上に形成されるもので、ここでは説明を省略する。
【0021】
上記導電線3は、例えば導電性インクにより形成されている。本発明で用いる導電性インクの例としては、銀粉末、金粉末、白金粉末、アルミニウム粉末、パラジウム、ロジウムなどの粉末、カーボン粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)などの導電微粒子を樹脂などのバインダー組成物に配合したものを一般的に挙げることができる。導電性インクは熱硬化型の他、光硬化型、浸透乾燥型、溶剤揮発型といった公知のものを利用できる。尚、光硬化性樹脂を樹脂組成物に含むと、硬化時間を短縮して効率を向上させることができる。但し、導電性高分子を主成分とするものなど樹脂組成物自身が導電性を有する場合は、導電微粒子は必須ではない。尚、導電線3及び端子4の形成は導電性インクに限定されない。
【0022】
次に、このように構成されたEL素子からなる真贋判定表示部2を備えたシートの使用方法について説明する。図3は、前記シートの端子4に電池等の外部電源5を接続して真贋判定表示部2にID情報6をEL発光させて表示した状態を示している。外部電源5の非接続時(非通電時)には、真贋判定表示部2には何も表示されないが、外部電源5の接続時(通電時)には、EL素子によるID情報6が発光して真贋判定表示部2に表示される。ID情報6はカラー表示することも可能である。
【0023】
この場合、外部電源5は数ボルトの低電圧でよいため電池を使用することができる。従って、電池とリード線があれば容易に真贋判定できることとなり、真贋判定を行う場所が制限されず、特別な真贋判定装置も必要としない。外部電源5を端子4から外せば、真贋判定表示部2のID情報6の表示は消えて元の状態に復帰する。
【0024】
図4は、本発明の第2実施形態を示すもので、上記シート基材1に導線からなる閉回路7aを有するアンテナモジュール7を設けた構成に特徴を有するものである。この場合、アンテナモジュール7と真贋判定表示部2とが配線7bにより接続され、前記導電線3及び端子4は設けられていない。
【0025】
この第2実施形態では、アンテナモジュール7に電磁波を照射すると、閉回路7aに誘導起電力が発生し、この起電力によって真贋判定表示部2にID情報を表示することができる。このため、本実施例においては、上記外部電源5が不必要となっている。尚、図示は省略したが、閉回路7a中に増幅器を配設して起電力を高めるようにしてもよい。
【0026】
図5は、本発明の第3実施形態を示すもので、真贋判定表示部2にICモジュール8を組み付けた構成に特徴を有するものである。ICモジュール8は、例えば図6に示すようにアンテナ部83と、アンテナ部83の接続端子であるランド部82a,82bおよび独立したランド部85と、コイル状のアンテナ部83に跨って形成されている絶縁部86と、絶縁部86を横切るように形成されてランド部82a,85を接続させるジャンパー部88と、ランド部82b,85に接続するように実装されているICチップ89とからなる。尚、ICモジュール8は、シート基材1における真贋判定表示部2とは別の箇所に設けて、真贋判定表示部2に接続する構成を採用してもよい。
【0027】
ICチップ89としては、一般的なICメディアに用いることのできる公知の任意なものを用いることができ、それらに対応してアンテナ部83のパターンやランド部82a,82b,85を任意に設計すれば良い。ICチップ89の実装は、ワイヤーボンディングをはじめとして、異方性導電フィルム、ポリマー型導電インク、絶縁樹脂、クリーム半田ボールを用いたものなど、公知の様々な方法で行える。必要であれば、公知のアンダーフィル材あるいはグローブトップ材などによる接続部およびICチップを含めた保護や補強を行ってもよい。
【0028】
この場合、外部電源を使用せずデータの送受信の際にアンテナ部83などの導電回路に誘導される起電力により、前記シートの真贋判定表示部2のEL素子を発光させて真贋判定表示部2にID情報を表示することもできる。更に、非接触でデータの授受を行ってデータの記憶や消去等が可能であるため、複数のID情報の中から適宜のID情報を選択し、或は書き換えられたID情報を真贋判定表示部2に表示することができる。従って、ID情報を日替わり或は月替わり等所定の期間ごとに任意に変更することが可能であり、シートのセキュリティ特性を高めることができる。
【0029】
図7は、本発明の第4実施形態を示すもので、シート基材1に上記ICモジュール8とシート型の薄い形状の電源部9を設け、ICモジュール8は前記真贋判定表示部2に配線10aを介して接続し、電源部9はICモジュール8に配線10bを介して接続した構成に特徴を有するものである。この電源部9により真贋判定表示部2にID情報を表示できるのみならず、そのID情報表示を一定時間或は長時間保持することができる。この場合も、非接触でデータの授受を行ってデータの記憶や消去等が可能であるため、複数のID情報の中から適宜のID情報を選択し、或は書き換えられたID情報を真贋判定表示部2に表示することができる。従って、ID情報を日替わり或は月替わり等所定の期間ごとに任意に変更することが可能であり、シートのセキュリティ特性を高めることができる。尚、ICモジュール8は、上記第5実施形態の場合と同じく真贋判定表示部2に組み込む構成を採用することができる。
【0030】
図8は、本発明の第5実施形態を示すもので、上記第6実施形態のものを発展させたものであり、シート基材1に磁気記録部11を設けた構成に特徴を有するものである。この磁気記録部11以外は上記第6実施形態のものと構成が同じである。この場合、磁気記録部11にID情報を記録したり消去したりできる他、外部のリーダ/ライタからの表示情報や制御信号を非接触で受信して、電源部9の起電力によりEL素子を発光させて真贋判定表示部2に所定のID情報や書き換えられたID情報、又は画像(静止画や動画)の一部等を鮮明な高画質のカラー表示を行うことができる。電源部9の起電力を使用するので、ID情報等の表示を長時間保持しておくこともできる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明に係る請求項1によれば、シート基材の所定部に、EL素子からなり、少なくとも当該シートのID情報を表示する真贋判定表示部を備えているので、真贋判定表示部のEL素子に通電することで発光させ、真贋判定表示部にシートのID情報を表示することができる。これにより、真贋判定機能を充分発揮させることができると共に、シートのセキュリティ特性を高めることができるといった効果を奏する。
【0032】
又、本発明に係る請求項2によれば、導電線を導電性インクにより形成したことにより、通常の金属線を用いたのに比べ、シートへの定着性が良く、又、導電線からなる回路自体を薄く形成できるため、薄型の真贋判定表示部にも好適に対応できるといった効果を奏する。
【0033】
本発明に係る請求項3によれば、真贋判定表示部にICモジュールを組み付けたことにより、ICモジュールに記憶されているID情報を、例えば、複数のID情報の中から所定のID情報を適宜選択したり、ICモジュールに新規のID情報を付加したり、既に記憶しているID情報の変更や削除が行えるため、これをもって真贋判定表示部に任意のID情報を表示できるといった効果を奏する。
【0034】
本発明に係る請求項4によれば、ICモジュールを、アンテナモジュールを有した非接触型ICデータ送受信方式に対応させることで、無線によりID情報の選択表示、付加、変更、削除などが行える。又、アンテナモジュールとは、通常、導線からなる閉回路(尚、コンデンサ部などを有する分岐回路を付帯する場合もある)であって、このモジュールに電磁波を照射することで起電力を発生させ、この起電力により真贋判定表示部にID情報を表示させることもできるため、外部電源を不必要とすることもできるといった効果を奏する。
【0035】
本発明に係る請求項5によれば、シート基材に設けられた電源部により、非接触型ICデータ送受信方式、接触型ICデータ送受信方式を問わず、有効にICモジュールを駆動できるため、外部電源をなくすことができるといった効果を奏する。
【0036】
更に、本発明に係る請求項6によれば、シート基材に磁気記録部を設けたことにより、ICモジュールと同様に、磁気記録部にID情報を記録したり消去したり、真贋判定表示部に所定のID情報や書き換えられたID情報を表示することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態を示すもので、真贋判定表示部を備えたシートの平面図である。
【図2】図1におけるX−X線概略縦断面図である。
【図3】第1実施形態のシートに外部電源を接続して真贋判定表示部にID情報を表示した状態をしめす説明図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態を示すもので、真贋判定表示部を備えたシートの平面図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態を示すもので、真贋判定表示部を備えたシートの平面図である。
【図6】シートに設けるICモジュールの一例を示す平面図である。
【図7】本発明に係る第4実施形態を示すもので、真贋判定表示部を備えたシートの平面図である。
【図8】本発明に係る第5実施形態を示すもので、真贋判定表示部を備えたシートの平面図である。
【符号の説明】
1…シート基材
2…真贋判定表示部
3…導電線
4…端子
5…外部電源
6…ID情報
7…アンテナモジュール
8…ICモジュール
9…電源部
11…磁気記録部

Claims (6)

  1. シート基材の所定部に、EL素子からなり、少なくとも当該シートのID情報を表示する真贋判定表示部を備えたことを特徴とする真贋判定表示部を備えたシート。
  2. 前記真贋判定表示部に通電するための導電線を、導電性インクにより形成したことを特徴とする請求項1記載の真贋判定表示部を備えたシート。
  3. 前記真贋判定表示部にICモジュールを組み付けたことを特徴とする請求項1記載の真贋判定表示部を備えたシート。
  4. 前記シート基材にアンテナモジュールを設けたことを特徴とする請求項3記載の真贋判定表示部を備えたシート。
  5. 前記シート基材に電源部を設けたことを特徴とする請求項3ないし請求項4記載の真贋判定表示部を備えたシート。
  6. 前記シート基材に磁気記録部を設けたことを特徴とする請求項1記載の真贋判定表示部を備えたシート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006280163A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Dainippon Printing Co Ltd 平面ディスプレイの非接触給電装置
CN110675743A (zh) * 2019-10-16 2020-01-10 济南嘉源电子有限公司 一种电源分离式防伪显示屏

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