JP2004078477A - コンテンツサーバ、コンテンツ受信装置、ネットワークシステム及びそのデジタルコンテンツへの情報付加方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを格納した電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13と、この電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13から複数のデジタルコンテンツを読み出し、このデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、このデジタルコンテンツの部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて形成されるビット列を用いて初手の情報をこのデジタルコンテンツに付加するフィンガープリント実行部14とを備える。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルコンテンツの配布方法に関し、特にデジタルコンテンツの配布に伴って当該デジタルコンテンツに所定の情報を付加する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルデータ化された映像や音声(デジタルコンテンツ)を配布する場合に、当該デジタルコンテンツの出所を特定したりセキュリティを向上させたりする目的で、当該デジタルコンテンツに電子的な透かし情報(電子透かし)を埋め込むことが行われている。
【0003】
今日、インターネットなどのネットワークを介し、オンラインで様々なデジタルコンテンツが配信されており、配信されたデジタルコンテンツの不正利用の防止手段や2次配布元を特定するための手段として、デジタルコンテンツを配信する際に、配信先やユーザ毎に異なる情報(識別情報など)を付加するアプリケーション(以下、このアプリケーションをフィンガープリント(Fingerprint)と称す)が要求されている。このフィンガープリントを実現するためには、デジタルコンテンツのフォーマットヘッダ部に付加情報を記述することも考えられる。しかし、配信されるデジタルコンテンツが圧縮やDA/AD変換、フォーマット変換等をはじめとする各種編集を受ける可能性があることを考慮すると、電子透かしの技術を利用してデジタルコンテンツ自身に付加情報を埋め込むことが有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにフィンガープリントでは、デジタルコンテンツに付加する情報はアクセスするユーザや配信先毎に変更することが要求される。しかし、電子透かしをデジタルコンテンツに埋め込む処理は、デジタルコンテンツ自体の品質に影響を与えない(視覚的な要素や聴覚的な要素において劣化を認識させない)範囲の操作量を計算するなど、一般に処理計算コストが非常に高い。そのため、デジタルコンテンツへのアクセス毎に異なる電子透かしを埋め込もうとすると、デジタルコンテンツを提供するサーバ(以下、コンテンツサーバ)の負担が非常に高くなってしまう。
【0005】
オンラインによる実用的なデジタルコンテンツ配信システムでは、複数のユーザが同時にアクセスし、所望のデジタルコンテンツを取得できることが要求されるが、上記のようにコンテンツサーバの負担が大きいシステムでは、同時にアクセス可能なユーザ数も多くすることができず、システムの実用性を欠くこととなる。
【0006】
また、今日のネットワークシステムにてデジタルコンテンツを配信する場合、ネットワーク環境におけるバンド幅の制約より、配信対象のデジタルコンテンツは通常非可逆の圧縮をされている。そのため、電子透かしを埋め込むために、デジタルコンテンツの解凍及び再圧縮という工程を経る必要があり、コンテンツサーバにさらなる負担が生じることとなる。
【0007】
特に、実時間でのコンテンツ配信をユーザ毎に保証する必要のあるストリーミング配信では、このようなコンテンツサーバでの負荷増大は大きな問題となる。そこで、本発明は、コンテンツサーバの負担を極力増大させることなく、デジタルコンテンツに対してアクセスごとに異なる電子透かしを埋め込むことを目的とする。
また、本発明は、かかる電子透かしの埋め込み技術を用いて実用的なオンラインによるデジタルコンテンツ配信システムを実現することを他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明は、次のように構成されたネットワークシステムとして実現される。このネットワークシステムは、ネットワークを介してデジタルコンテンツを配信するコンテンツサーバと、配信されたデジタルコンテンツを受信するクライアント端末とを備える。そして、このクライアント端末は、コンテンツサーバに対して所望のデジタルコンテンツの取得要求を送信し、このコンテンツサーバは、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、この取得要求に応じた所定の情報を埋め込んだデジタルコンテンツを生成し、このクライアント端末へ送信することを特徴とする。
【0009】
ここで、より好ましくは、このコンテンツサーバは、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを格納したコンテンツ格納部と、このコンテンツ格納部から複数のデジタルコンテンツを読み出し、このデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、このデジタルコンテンツの部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて特定される情報をこのデジタルコンテンツに付加する情報付加部とを備えた構成とすることができる。
【0010】
また、本発明の他のネットワークシステムは、デジタルコンテンツを配信するサーバと、配信されたデジタルコンテンツを受信するクライアント端末とを備え、このサーバは、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを同時に配信する。一方、クライアント端末は、受信した複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、このデジタルコンテンツに所定の情報を付加することを特徴とする。
このネットワークシステムは、テレビジョン放送などの放送ネットワークとして実現することができる。この場合、サーバは放送局、クライアント端末はテレビ受像器などの受信装置となる。
【0011】
ここで、より好ましくは、このクライアント端末は、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを受信する受信手段と、この受信手段にて受信した複数のコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、デジタルコンテンツの部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて特定される情報をデジタルコンテンツに付加する情報付加手段とを備えた構成とすることができる。
【0012】
さらにまた、本発明は、次のように構成されたコンピュータ装置として実現することができる。すなわち、このコンピュータ装置は、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを入力し、この複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに選択的に切り替えながら出力するセレクタと、所定の埋め込み情報に基づいてセレクタを制御する制御部とを備え、この制御部の制御により、デジタルコンテンツにおける特定の部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて形成されるビット列を用いて埋め込み情報を記述したデジタルコンテンツを生成することを特徴とする。
【0013】
また、上記の目的を達成する他の本発明は、コンピュータを用いた次のようなデジタルコンテンツへの情報付加方法として実現することができる。すなわち、この情報付加方法は、所定のデジタルコンテンツに対して異なる電子透かしを埋め込むことにより、複数の電子透かし入りデジタルコンテンツを生成する第1のステップと、これらの異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、かかるデジタルコンテンツの部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて特定される情報をこのデジタルコンテンツに付加する第2のステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
このデジタルコンテンツへの情報付加方法は、第1のステップでは、生成されたデジタルコンテンツを圧縮すると共に、圧縮されたデジタルコンテンツにおける部分の区切り位置を示すポインタ情報を作成し、第2のステップでは、このポインタ情報に基づいてデジタルコンテンツを合成することにより、このデジタルコンテンツを解凍することなく情報を付加することができる。
【0015】
さらに、本発明は、コンピュータを制御してデータ処理を行うプログラムとしても実現される。このプログラムは、所定の埋め込み情報を所定の記憶手段から読み出す第1の処理と、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを取得すると共に、埋め込み情報に基づいて、この複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて選択することにより、このデジタルコンテンツの特定の部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて形成されるビット列を用いて埋め込み情報を記述したデジタルコンテンツを生成する第2の処理とを前記コンピュータに実行させることを特徴とする。かかるプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより、提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す第1、第2の実施の形態に基づいて、この発明を詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態におけるデジタルコンテンツの配信システムの全体構成を概略的に示す図である。
図1に示すように、本実施の形態のシステムは、ネットワーク30を介して映像や音声などのデジタルコンテンツ(以下、単にコンテンツと称す)を保有し配信するサーバであるコンテンツサーバ10と、コンテンツサーバ10から配信されるコンテンツを受信するクライアント端末20とを備える。
【0017】
本実施の形態において、コンテンツサーバ10は、コンテンツを配信する際に、当該コンテンツに対して電子透かしを用いたフィンガープリントを施す。すなわち、電子透かしを用いて、配信先やユーザ毎に異なる情報(識別情報など)をコンテンツに付加し、配信する。
クライアント端末20は、コンテンツサーバ10から配信されたコンテンツを受信する端末である。クライアント端末20のユーザは、クライアント端末20を操作して、取得されたコンテンツを使用(再生、閲覧など)する。このコンテンツに施されたフィンガープリントは、電子透かしの技術を用いて情報付加が行われているので、コンテンツの使用に影響(画質や音声の劣化など)を与えることはない。
ネットワーク30は、インターネットや各種のWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)などの情報通信ネットワークやテレビジョン放送などの放送ネットワークなど、コンテンツの配信に用いることのできるネットワークを広く含む。ネットワーク回線は、有線であると無線であるとを問わない。
【0018】
図2は、本実施の形態におけるコンテンツサーバ10を実現するのに好適なコンピュータ装置のハードウェア構成の例を模式的に示した図である。
図2に示すコンピュータ装置は、演算手段であるCPU(Central ProcessingUnit:中央処理装置)101と、M/B(マザーボード)チップセット102及びCPUバスを介してCPU101に接続されたメインメモリ103と、同じくM/Bチップセット102及びAGP(Accelerated Graphics Port)を介してCPU101に接続されたビデオカード104と、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスを介してM/Bチップセット102に接続されたハードディスク105、ネットワークインターフェイス106及びUSBポート107と、さらにこのPCIバスからブリッジ回路108及びISA(Industry Standard Architecture)バスなどの低速なバスを介してM/Bチップセット102に接続されたフロッピーディスクドライブ109及びキーボード/マウス110とを備える。
なお、図2は本実施の形態を実現するコンピュータ装置のハードウェア構成を例示するに過ぎず、本実施の形態を適用可能であれば、他の種々の構成を取ることができる。例えば、ビデオカード104を設ける代わりに、ビデオメモリのみを搭載し、CPU101にてイメージデータを処理する構成としても良いし、ATA(AT Attachment)などのインターフェイスを介してCD−ROM(CompactDisc Read Only Memory)やDVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)のドライブを設けても良い。
【0019】
また、クライアント端末20は、コンテンツサーバ10と同様に、図2に示すようなコンピュータ装置にて実現することができる。また、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話、その他のネットワーク機能を備えた情報端末装置にて実現することもできる。
【0020】
図3は、コンテンツサーバ10の機能構成を示す図である。
図3に示すように、コンテンツサーバ10は、オリジナルのコンテンツを格納したオリジナルコンテンツ格納部11と、このオリジナルのコンテンツに電子透かしを埋め込む電子透かし埋込部12と、電子透かしの埋め込まれたコンテンツを格納する電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13と、電子透かしの埋め込まれたコンテンツを用いてフィンガープリントを施す(フィンガープリントによる情報を付加する)フィンガープリント実行部14とを備える。
図3に示す構成のうち、電子透かし埋込部12及びフィンガープリント実行部14は、プログラム制御されたCPU101にて実現される仮想的なソフトウェアブロックである。また、オリジナルコンテンツ格納部11及び電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13は、メインメモリ103やハードディスク105等の記憶装置にて実現される。
なお図3には、本実施の形態における特徴的な構成のみを記載してある。実際には、クライアント端末20からのアクセス要求を受け付けるなど、一般的なサーバとしての機能を備えていることは言うまでもない。
【0021】
オリジナルコンテンツ格納部11には、コンテンツサーバ10が配信するコンテンツのオリジナルのデータが格納されており、電子透かし埋込部12は、オリジナルコンテンツ格納部11から所定のコンテンツを読み出して電子透かしを埋め込み、電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13に格納する。
この際、電子透かし埋込部12は、1種類のコンテンツに対して複数種類の電子透かしを埋め込み、電子透かし入りコンテンツを複数作成する。複数作成された電子透かし入りコンテンツは、1部をビット情報における0を意味するものとし、残りの1部をビット情報における1を意味するものとする。
また、コンテンツに電子透かしを埋め込む作業は、予めコンテンツの配信処理とは無関係に行っておく。
【0022】
フィンガープリント実行部14は、電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13からビット情報の0を意味する電子透かし入りコンテンツとビット情報の1を意味する電子透かし入りコンテンツとを読み出し、この2種類のコンテンツを特定の部分(部分集合)ごとに切り替えて合成する。これによって、これらのコンテンツに埋め込まれている電子透かしによりビット列を形成し、このビット列により、フィンガープリントにおける情報(フィンガープリント情報)を記述する。
【0023】
本実施の形態では、電子透かし技術として今日一般的に用いられている周波数拡散方式の電子透かし埋め込み検出手法を対象とする。この手法では、ビット情報を表す信号系列b(n)を擬似乱数列p(n)により変調したものを、コンテンツ原信号(オリジナルコンテンツ)Cの部分集合C(n)に重畳することで任意のビット情報の埋め込みを行っている。なお、コンテンツ原信号Cの部分集合C(n)とは、コンテンツを適当な規則に従って分割して得られるデータの集合である。個々のデータが各々元のコンテンツの部分をなしており、集合全体で元のコンテンツ全体をなす。
Ce(n)=C(n)+α・[2b(n)−1]・p(n)
where b(n)=[0,1]
C(n)∈C,C(i)∧C(j)=φ(i≠j)
ここで、Ce(n)はフィンガープリントの施された(すなわち配信用の)コンテンツCeの部分集合、αは電子透かしの強さを表すパラメータ、nは1ビットの情報を埋め込むのに必要なコンテンツの一部分を表すインデックスである。
【0024】
この手法により埋め込まれた電子透かしを検出する際には、
R(n)
=Ce(n)・p(n)
=C(n)・p(n)+α・[2b(n)−1]・p(n)2≒α・[2b(n)−1]・p(n)2
を計算し、得られた値の符号や当該値と所定の閾値との比較を行うことによって、埋め込まれたビット情報b(n)を検出することができる。
また、この手法にてコンテンツにフィンガープリントを施す場合、上述した信号系列b(n)はビット情報であるため、2b(n)−1は±1の値しかとらない。したがって、電子透かし埋込部12では、b(n)=0及びb(n)=1の両ケースで透かし埋め込みを行ったコンテンツCe0、Ce1が作成される。
Ce0(n)=C(n)−αp(n) (Ce0(n)∈Ce0)
Ce1(n)=C(n)+αp(n) (Ce1(n)∈Ce1)
すなわち、コンテンツCe0(n)はビット情報の0を意味し、コンテンツCe1(n)はビット情報の1を意味する。
【0025】
電子透かしを埋め込まれたコンテンツCe0、Ce1を用いてコンテンツ原信号Cにフィンガープリントを施す場合、フィンガープリント実行部14は、各部分集合C(n)にフィンガープリント情報として埋め込むべき情報m(n)(以下、埋め込み情報m(n))に応じて、Ce0(n)、Ce1(n)の切り替えを行う。これにより、フィンガープリント情報としてビット情報を用いて記述された埋め込み情報m(n)が埋め込まれたコンテンツCfを生成することができる。なお、埋め込み情報m(n)の内容は、コンテンツの配信先や配信時間等の条件に応じて任意に設定することができ、所定の記憶装置(図2に示したコンピュータ装置におけるメインメモリ103等)に保持される。
Cf(n)=(m(n)==0) ? Ce0(n):Ce1(n) (Cf(n)∈Cf)
ここで、Cf(n)はCfの部分集合である。
【0026】
図4は、フィンガープリント実行部14によるフィンガープリント情報の生成方法を説明する図である。
図4に示すように、フィンガープリント実行部14は、電子透かし入りコンテンツCe0、Ce1を入力し選択的に切り替えて出力するコンテンツセレクタ141と、コンテンツセレクタ141の制御手段としての擬似乱数生成器142とを備える。
コンテンツセレクタ141は、ビット情報の0を意味する電子透かし入りコンテンツCe0と、ビット情報の1を意味する電子透かし入りコンテンツCe1とを入力する。そして、擬似乱数生成器142にて生成された擬似乱数列にしたがって、コンテンツCe0の部分集合Ce0(n)とコンテンツCe1の部分集合Ce1(n)とを順次選択的に切り替えて出力し、フィンガープリントを施されたコンテンツCfを生成する。
擬似乱数生成器142は、コンテンツの取得要求を発行したクライアント端末20の端末情報(端末ID等)や当該クライアント端末20のユーザに関する情報(ユーザID等)といったアクセス情報に基づいて擬似乱数のシードを計算すると共に、得られたシードを用いて擬似乱数関数を計算し、コンテンツセレクタ141を制御するための擬似乱数列を生成する。
このように、擬似乱数生成器142にて生成された擬似乱数列を用いてコンテンツセレクタ141を制御することにより、フィンガープリント済みコンテンツCfの部分集合Cf(n)ごとに埋め込まれている電子透かしにてビット情報が形成される。そして、このビット情報を用いて、埋め込み情報m(n)に対応するフィンガープリント情報が、当該コンテンツCf中に記述される。
【0027】
図5は、フィンガープリント実行部14によるフィンガープリント情報の生成方法の他の例を説明する図である。
この例では、ビット情報0に対応する電子透かしを埋め込んだコンテンツとビット情報1に対応する電子透かしを埋め込んだコンテンツとをそれぞれ複数用意する。そして、ビット情報を記述するための擬似乱数列p(n)を、所定のアクセス情報および所定の鍵を用いて生成する。また、この鍵の値を所定の規則に従って変更することにより、生成される擬似乱数列p(n)を変更する。
すなわち、電子透かし埋込部12により、少なくとも擬似ランダム系列p(n)の変更可能な種類に相当する数の電子透かし入りコンテンツCe0k及び電子透かし入りコンテンツCe1kがそれぞれ生成され、フィンガープリント情報の記述に用いられる。
Ce0k(n)=C(n)−αp(n,k) (Ce0k(n)∈Ce0k)
Ce1k(n)=C(n)+αp(n,k) (Ce1k(n)∈Ce1k)
ここで、kは鍵のインデックス(すなわち擬似乱数のシード)を表す。kの総数をKとすれば、少なくともK通りずつの電子透かし入りコンテンツCe0k及び電子透かし入りコンテンツCe1kが生成されることとなる。
【0028】
図5を参照すると、コンテンツセレクタ141は、K通りずつの電子透かし入りコンテンツCe0kと電子透かし入りコンテンツCe1kとを入力し、擬似乱数生成器142にて生成された擬似乱数列にしたがって、コンテンツCe0kの部分集合Ce0k(n)とコンテンツCe1kの部分集合Ce1k(n)とを順次選択的に切り替えて出力し、フィンガープリントを施されたコンテンツCfを生成する。
Cf(n)=(m(n)==0) ? Ce0k(n):Ce1k(n) (Cf(n)∈Cf)
ただし、A=X?Y:ZはC言語等のプログラミング言語の記述方式であり、Xが真であればA=Y、偽であればA=Zであることを意味する。
擬似乱数生成器142は、アクセス情報及び鍵に基づいて最大K通りの擬似乱数のシードを計算すると共に、得られたシードを用いて擬似乱数関数を計算し、コンテンツセレクタ141を制御するための擬似乱数列を生成する。
【0029】
すなわち、この例では、ビット情報の0を表す電子透かし入りコンテンツCe0kとビット情報の1を表す電子透かし入りコンテンツCe1kとがそれぞれ複数作成されるが、埋め込み情報m(n)を記述するための適切なビット情報(すなわち0または1)に対応する電子透かしを埋め込まれたコンテンツが選択されることにより、所望の埋め込み情報m(n)がフィンガープリント情報としてコンテンツCeに埋め込まれることとなる。そしてこの場合、電子透かしにて形成されたビット列により記述されるフィンガープリント情報は同一であっても、コンテンツCfにおいて部分集合Cf(n)ごとに埋め込まれている電子透かしのパターンは非常に多様化されることとなる。したがって、アクセス毎に鍵を用いてp(n)を変更することにより、コンテンツ配信先が結託することによってフィンガープリント情報を解読するような攻撃に対するセキュリティを高めることができる。
【0030】
図6は、フィンガープリント実行部14によるフィンガープリント情報の生成方法のさらに他の例を説明する図である。
この例では、電子透かし入りコンテンツCe0及び電子透かし入りコンテンツCe1に加え、オリジナルコンテンツCも用いてフィンガープリント情報の生成を行う。すなわち、コンテンツCf中に部分的にビット情報を埋め込まない部分集合を作成する。ビット情報を埋め込まない部分集合は、アクセス毎に変化するものとする。また、部分的にビット情報を埋め込まない部分集合の個数s(<N)は既知であるとする。ここで、NはオリジナルコンテンツCを構成する部分集合C(n)の総数である。例えば、s=1で5桁のビット情報「10110」をコンテンツCfに埋め込む場合、ビット情報を埋め込まない部分集合をxで表現するとすれば、「10x110」「1011x0」等としてフィンガープリント情報を生成することができる。
ビット情報を解釈する際には、全ての部分集合Cf(0)〜Cf(N−1)から検出される検出値R(n)から値の小さい下位s個の検出値を破棄し(これによりビット情報を含まない部分集合(上の例のxと記述された部分)が除かれる)、N−s個の検出値を用いてビット情報の解釈を行う。
【0031】
図6において、コンテンツセレクタ141は、電子透かし入りコンテンツCe0と電子透かし入りコンテンツCe1とオリジナルコンテンツCとを入力し、擬似乱数生成器142にて生成された擬似乱数列にしたがって、コンテンツCe0の部分集合Ce0(n)とコンテンツCe1の部分集合Ce1(n)とコンテンツCの部分集合C(n)を順次選択的に切り替えて出力し、フィンガープリントを施されたコンテンツCfを生成する。
Cf(n)=(x(n)==1) ? C(n):(m(n)==0) ? Ce0(n):Ce1(n)(Cf(n)∈Cf)
ただし、x(n)は、nにおいてオリジナルコンテンツを利用する場合1、利用しない場合0を返す関数である。
擬似乱数生成器142は、図4の場合と同様に、アクセス情報に基づいて擬似乱数のシードを計算すると共に、得られたシードを用いて擬似乱数関数を計算し、コンテンツセレクタ141を制御するための擬似乱数列を生成する。
【0032】
このように、コンテンツ中にビット情報を含まない部分を適宜設け、かつビット情報を含まない部分の位置を変更することにより、コンテンツ配信先が結託することによってフィンガープリント情報を解読するような攻撃に対するセキュリティを高めることができる。なお、ビット情報を埋め込む方法として、図5の例のように複数の電子透かし入りコンテンツCe0k、Ce1kをそれぞれ用意し、これらと共にオリジナルコンテンツCを用いてフィンガープリント情報を生成するようにしても良い。
【0033】
次に、図7、図8のフローチャートを参照して、本実施の形態のコンテンツサーバ10による処理の流れを説明する。
図7は、電子透かし埋込部12による電子透かし入りコンテンツの生成処理を説明するフローチャート、図8は、フィンガープリント実行部14によるフィンガープリント情報の生成処理を説明するフローチャートである。なお、図4に示したフィンガープリント情報の生成方法は、図5に示した方法の特殊な場合(k=1の場合)と考えることができるので、ここでは、K(kの総数)通りの電子透かし入りコンテンツCe0k、Ce1kを生成する場合の各処理について説明する。
【0034】
図7に示すように、電子透かし埋込部12は、電子透かしを埋め込もうとするオリジナルコンテンツCをオリジナルコンテンツ格納部11から読み出す。そして、当該オリジナルコンテンツCが圧縮されたコンテンツか否かを調べ、圧縮されたコンテンツである場合は解凍する(ステップ701、702)。
次に、オリジナルコンテンツCに対して電子透かしを埋め込み、2K個の電子透かし入りコンテンツCe0[1]、Ce0[2]、・・・、Ce0[K]、Ce1[1]、Ce1[2]、・・・、Ce1[K]を作成する(ステップ703)。
最後に、電子透かし埋込部12は、作成された電子透かし入りコンテンツCe0[1]、Ce0[2]、・・・、Ce0[K]、Ce1[1]、Ce1[2]、・・・、Ce1[K]を電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13に格納する(ステップ704、706)。電子透かし入りコンテンツCe0[1]、Ce0[2]、・・・、Ce0[K]、Ce1[1]、Ce1[2]、・・・、Ce1[K]を圧縮して格納する場合は、各コンテンツを圧縮すると共に、各圧縮コンテンツの部分集合の区切り位置を示すポインタ情報を作成し(ステップ704、705)、圧縮コンテンツと共に電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13に格納する(ステップ706)。ポインタ情報の詳細については後述する。
【0035】
フィンガープリント実行部14は、コンテンツサーバ10が所定のクライアント端末20からコンテンツの取得要求を受け付けた場合に、当該取得要求にかかるコンテンツに対してフィンガープリントを施す。
図8に示すように、フィンガープリント実行部14は、まずフィンガープリント情報の生成に用いる電子透かし入りコンテンツCe0[1]、Ce0[2]、・・・、Ce0[K]、Ce1[1]、Ce1[2]、・・・、Ce1[K](以下、電子透かし入りコンテンツCe0[k]、Ce1[k]と略記)を、電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13から読み出す。また、所定の記憶装置から埋め込み情報m(n)を読み出す(ステップ801)。そして、擬似乱数生成器142により、取得要求に含まれるアクセス情報(ユーザID等)と所定の埋め込み鍵Eとに基づいて擬似乱数のシードkを計算する(ステップ802)。すなわち、
k=F(E,ID) (Fはシードを計算する関数)
である。
【0036】
次に、擬似乱数生成器142は、パラメータnを設定してn=1とし、配信用コンテンツCeについてCe=NULLとして(ステップ803)、このパラメータnとステップ802で計算された擬似乱数のシードkと埋め込み情報m(n)に基づいて、当該パラメータnに対するフィンガープリントを施されたコンテンツの部分集合Cf(n)を決定する(ステップ804)。そして、コンテンツセレクタ141により、電子透かし入りコンテンツCe0[k]、Ce1[k]におけるパラメータnに対する部分集合Ce0[k](n)またはCe1[k](n)のうちのいずれかを選択する。選択されたコンテンツCe0[k]、Ce1[k]の部分集合Ce0[k](n)、Ce1[k](n)は、所定の記憶装置(図2に示したコンピュータ装置におけるメインメモリ103等)に一時的に保持される。なお、図6に示した方法のようにフィンガープリント情報の生成にオリジナルコンテンツCも用いる場合、Cf(n)はCe0[k](n)、Ce1[k](n)またはC(n)のいずれかから選択される。
【0037】
この後、フィンガープリント実行部14は、決定されたパラメータnに対するコンテンツの部分集合Cf(n)を、既に生成され所定の記憶装置に保持されている配信用コンテンツCeに結合する(ステップ805)。
Ce=Ce||Cf(n)
なお、初期的にはステップ803でCe=NULLとしているので、
Ce=Cf(1)
となる。ステップ805までで生成された配信用コンテンツCeは、所定の記憶装置(図2に示したコンピュータ装置におけるメインメモリ103等)に一時的に保持される。
【0038】
次に、フィンガープリント実行部14は、パラメータnの値を1加算し、新たなパラメータnの値がオリジナルコンテンツCの部分集合C(n)の総数N以内であれば、ステップ804に戻って新たなパラメータnに対して処理を繰り返す(ステップ806、807)。パラメータnの値がNに達したならば、配信用コンテンツCeが完成したので、処理を終了する。
完成した配信用コンテンツCeは、上記の記憶装置から読み出され、コンテンツサーバ10が接続されているネットワーク30の態様に応じて(例えば図2に示したネットワークインターフェイス106を介して)配信される(ステップ808)。なお、配信用コンテンツCeをストリーミング配信する場合は、配信用コンテンツCeの完成を待たずに、ステップ804で決定されたフィンガープリントを施されたコンテンツの部分集合Cf(n)を順次配信する。
【0039】
以上のように、本実施の形態は、電子透かしを埋め込んだ複数のコンテンツを予め用意しておき、この複数のコンテンツを組み合わせることによりフィンガープリント情報を当該コンテンツに付加する。したがって、フィンガープリント情報を含む電子透かしをコンテンツに埋め込む場合と異なり、処理コストが低く、コンテンツサーバ10における付加を低減できる。また、高速に処理を行うことができるため、クライアント端末20からコンテンツの取得要求を受けた後に、動的にフィンガープリント情報をコンテンツに付加する手法として好適である。
【0040】
ところで、配信対象であるオリジナルのコンテンツが圧縮されたコンテンツである場合、1ビットの情報を埋め込むためのコンテンツ部分集合C(n)のサイズはnの値によって異なる。つまり、コンテンツセレクタ141において電子透かし入りコンテンツCe0と電子透かし入りコンテンツCe1とを切り替える際に、コンスタントなビット数毎に切り替えのタイミングを設けることができない。これを解決するためには、電子透かし入りコンテンツCe0、Ce1を作成する際、同時にn毎の切り替えを容易にするための圧縮形式に応じた符号語列オフセット情報(ビット列のオフセット情報)も作成しておく。そして、この符号語列オフセット情報を用いて、各圧縮コンテンツの部分集合の区切り位置を示すポインタ情報(区切り位置と符号語列オフセット情報とを対応付けて登録したテーブル等)として用いる。すなわち、フィンガープリント実行部14は、当該ポインタ情報にて示された位置で、コンテンツセレクタ141における圧縮された電子透かし入りコンテンツCe0、Ce1の切り替えを行い、コンテンツCfを生成する。
【0041】
このように、符号語列オフセット情報を参照することにより、ハフマン(Huffman)符号化の復号や逆量子化など、圧縮されたコンテンツの解凍を一切行わずに、当該圧縮コンテンツに対して任意の情報を低計算コストで埋め込み、フィンガープリントの施された圧縮コンテンツを生成することができる。符号語列オフセット情報は、配信システムの容量を減らすために圧縮して記録しておくことも可能である。
例えば、コンテンツがMPEG2/4 AAC圧縮されたコンテンツである場合には、符号語列オフセットとしては、ローデータブロック(raw data block)毎やセクション毎のビット数を用いることができる。そして、符号語オフセット情報のサイズを小さくするために、隣り合うローデータブロックやセクションまでのビット数の差分を記録することも可能である。
【0042】
図9は、本実施の形態において圧縮コンテンツに対して電子透かしによるフィンガープリントを施す工程を、従来手法における工程と比較した図である。
図9に示すように、従来手法では、コンテンツに電子透かしを埋め込むために、圧縮コンテンツを一度解凍(逆量子化、逆周波数変換等)し、電子透かしを埋め込んだ後に再度圧縮(周波数変換、量子化等)を行うことで、埋め込み情報を記述するビット列を生成していた。これに対し、本実施の形態では、埋め込み情報に基づいてコンテンツの部分集合を切り替え選択することにより、当該埋め込み情報に対応するビット列を生成する(図中太線で示したルート)。このため、本実施の形態では、従来手法と比して、図9の破線で囲んだ範囲の作業が省略されることとなる。したがって、コンテンツに対してフィンガープリントを施すための処理コストを低下させ、コンテンツサーバ10の負荷を大幅に軽減することができる。
【0043】
次に、マルチメディアコンテンツ配信時における配信先情報の埋め込み処理を例として、本実施の形態によるフィンガープリントを施したコンテンツの生成処理を具体的に説明する。
画像コンテンツやオーディオコンテンツのオンライン配信において、同一のコンテンツに対して異なるユーザから同時にダウンロード要求があった場合に、フィンガープリントとして、それぞれの要求に応じて異なる配信先情報(ユーザ情報等)を電子透かしにより埋め込む場合を考える。画像コンテンツやオーディオコンテンツは、通常、圧縮されて配信されるが、上述したように本実施の形態を用いることによりコンテンツの圧縮を解かずに低計算コストでフィンガープリント情報である配信先情報の付加を行うことができる。特に実時間性を要求されるストリーミング型のコンテンツ配信では有効である。また、フィンガープリント情報として時間的に変化のある情報(タイムスタンプなど)を低処理コストでダイナミックに埋め込むことができる。
【0044】
具体例として、MPEG−2/4 AAC圧縮されたコンテンツの配信時にフィンガープリント情報を付加する場合、次のように行う。
(1)1フレームに対し1ビット情報を埋め込む場合
1フレームに対し、1ビット情報のみを埋め込む場合には、電子透かし埋込部12により、周波数成分がどのように加工されるかは考慮せず、単一のビット情報が埋め込まれた複数の圧縮コンテンツと、そのローデータブロック毎のビット位置を記述した符号語列オフセット情報とを予め作成し、電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13に格納しておく。隣り合う各ローデータブロックは、時間軸にそって50%ずつオーバーラップしている。したがって、フィンガープリント実行部14によりフィンガープリント情報を生成する際に、ローデータブロック単位で圧縮コンテンツを切り替え選択するのであれば、各ストリームの切り替えは、ノイズ等が発生することなくスムーズに行うことができる。ただし、複数のストリームを切り替えて生成されたコンテンツが正しく再生されるためには、予め用意しておく各圧縮コンテンツが、サンプリング周波数やチャネル数、音源開始時間位置などが同一であるものであることが必要である。
図10は、MPEG−2/4 AAC圧縮され、ビット情報の値0に対応する電子透かしを埋め込まれたコンテンツと、ビット情報の値1に対応する電子透かしを埋め込まれたコンテンツとを、ローデータブロック毎に切り替えてフィンガープリント情報(埋め込み情報)を表すビット列(1001・・・)を生成する様子を示す。
【0045】
(2)1フレームに対し複数のビット情報を埋め込む場合
1フレームに対し複数のビット情報を割り当てて埋め込みを行う場合には、埋め込むビット情報に応じて、ローデータブロック内の周波数データの加工方法を変更する必要がある。すなわち、フィンガープリント実行部14は、ローデータブロック内で、予め用意しておいたコンテンツの切り替えを行わなくてはならない。この処理を、ハフマン符号化を解かずに、高速に行うためには、予め用意しておいた複数コンテンツのセクション情報(section割、sect_cb、scale factor等)が同一であることが必要である。セクション情報が同一であれば、individual channel中のspectral dataは、Huffman codeword毎(周波数ライン2本または4本毎)に切り替えることが可能となる。
電子透かし埋込部12は、以上の条件にしたがって、ビット情報が埋め込まれた複数の圧縮コンテンツと、そのローデータブロック毎のビット位置を記述した符号語列オフセット情報とを予め作成し、電子透かし埋込済みコンテンツ格納部13に格納しておく。予め用意しておくコンテンツは、時間位置、ダイナミックレンジが等しいため、セクション情報が一致する可能性は高いが、これらコンテンツのセクション情報を正確に一致させるためには、電子透かし埋込部12のエンコーダにおいて、コンテンツ圧縮時に、電子透かしの埋め込み処理を行うと同時に複数の圧縮コンテンツを出力することを保証する必要がある。
【0046】
〔第2の実施の形態〕
上述した第1の実施の形態では、クライアント端末20がコンテンツサーバ10に対してコンテンツの取得要求(リクエスト)を送信し、この要求に対する応答(レスポンス)として、コンテンツサーバ10からクライアント端末20へフィンガープリントが施されたコンテンツを送信した。これに対し、第2の実施の形態では、ブロードキャスト(マルチキャストを含む。以下同様)コンテンツにおけるユニークIDの埋め込みを、電子透かしを用いたフィンガープリントにより実現する。
図11は、第2の実施の形態におけるデジタルコンテンツの配信システムの全体構成を概略的に示す図である。
図11に示すように、本実施の形態のシステムは、コンテンツをブロードキャストにより配信するコンテンツサーバとしての放送局40と、放送局40から配信されたコンテンツを受信して使用するクライアント端末としての受信装置50とを備える。
【0047】
コンテンツを同時に多数の利用者に送出するブロードキャストでは、配信されるコンテンツに対して配信先ごとに異なる情報(例えばトラッキングコード)を付加することは不可能である。そこで、第2の実施の形態では、コンテンツ配信時に、2種類以上の互いに異なる電子透かし(電子透かし1、2)を挿入したコンテンツを同時に送出し、受信装置50は、受信した複数のコンテンツを個々の受信装置50に固有の所定の時間シーケンスに従って切り替えて保存する。すなわち、受信装置50において、フィンガープリントを施したコンテンツを生成する。これにより、ブロードキャストされたコンテンツに対しても配信先毎に異なるフィンガープリント情報を埋め込むことが可能となる。
【0048】
上記のように放送局40は、2種類以上の互いに異なる電子透かし(ビット情報の0と1に対応)を挿入したコンテンツを同時に送出するが、これらのコンテンツは、図3に示した第1の実施の形態のコンテンツサーバ10における電子透かし埋込部12と同様の機能を放送局40において実現し、当該電子透かし埋込機能によりオリジナルコンテンツから作成しても良いし、予め外部で所定のオリジナルコンテンツから作成された電子透かし入りコンテンツを用意して送出するようにしても良い。また、第1の実施の形態において図6を参照して説明したように、ビット情報に対応する電子透かしを含まないコンテンツを混在させることもできる。なお、コンテンツをブロードキャストする手段としては、テレビジョン放送などの電波放送や有線放送、情報通信ネットワークを用いた放送などを広く利用することができる。
【0049】
受信装置50は、図11に示すように、配信されたコンテンツを受信する受信部51と、受信したコンテンツを使用(再生、閲覧等)するためのコンテンツ使用部52とを備える。
受信部51は、例えばテレビ受像器に対する専用のセットトップボックス(STB)等で実現され、一般的なコンテンツを受信する機能および受信したコンテンツをコンテンツ使用部52にて使用できるように加工する機能の他、本実施の形態では、図3に示した第1の実施の形態のコンテンツサーバ10におけるフィンガープリント実行部14と同様の機能を備える。すなわち、同一内容であってビット情報の0と1に対応させた電子透かし入りの複数のコンテンツを特定の部分ごとに切り替えながら合成する。これによって、当該電子透かしにて形成されたビット列により記述されるフィンガープリント情報を埋め込んだコンテンツを生成する。
【0050】
本実施の形態では個々の受信装置50に対して固有の装置ID(図示の例ではID−1、ID−2、・・・、ID−M)が付与されおり、半導体メモリなどの所定の記憶手段に保持されている。受信部51は、この装置IDに基づいて決定される受信装置50ごとに固有の時間シーケンスにしたがって、ビット情報の値0に対応する電子透かしを埋め込まれたコンテンツの部分集合と、ビット情報の値1に対応する電子透かしを埋め込まれたコンテンツの部分集合とを切り替え選択して、受信装置50ごとに固有のフィンガープリント情報を生成する。
例えば、時間tにおけるM個の配信コンテンツを各々Ii(t) (i=1、・・・、M)受信し、装置IDに依存する埋め込み情報をOID(t)とすると、OID(t)=If(t,ID)(t)となる。ただし、f(t,ID)は、時間tに応じて1からnの整数を出力する関数であり、任意のID対X、Y(X≠Y)に対し、f(t,X)≠f(t,Y)を満たす所定の期間t0<t<t1が存在する。
【0051】
かかる埋め込み情報をフィンガープリント情報としてコンテンツに付加するための具体的な操作は、第1の実施の形態におけるフィンガープリント実行部14による、図8を参照して説明した処理と同様である。ただし、本実施の形態では、装置IDに基づく時間シーケンスに基づいて、擬似乱数生成部142において擬似乱数関数のシードが計算され、このシードに基づいて計算された擬似乱数列によりコンテンツセレクタ141が制御される。
以上のようにして、配信先毎にユニークであると共に、時間経過に沿って変化するシーケンス(2次情報)をコンテンツに埋め込むことが可能となる。なお、コンテンツに埋め込まれるフィンガープリント情報の使用態様や使用目的によっては、時間経過に関わらず配信先のみを特定する情報を埋め込むようにしても良いし、反対に配信先に関わらず配信時間のみを特定する情報を埋め込むこともできる。さらに、配信先や配信時間以外のパラメータを設定してフィンガープリント情報としてコンテンツに埋め込むこともできる。
【0052】
コンテンツ使用部52は、例えばテレビ受像器等で実現され、受信部51にて受信されフィンガープリントを施されたコンテンツの再生等を行う。
また、受信装置50は、磁気ディスク装置等の記憶手段(図示せず)を備え、受信部51を経たコンテンツを保存可能な構成とすることもできる。
【0053】
本実施の形態によりコンテンツに埋め込まれたフィンガープリント情報により、当該コンテンツの配信先及び配信時刻が特定される。したがって、特定のコンテンツが多く配信された期間や時間帯を調査したり、所定のコンテンツに関して2次配信が行われた場合に、その出所や1次配信の態様を調べて正当な権限なく配信が行われていないかを判断したりすることが可能となる。
【0054】
以上のように本実施の形態では、電子透かしを埋め込んだ複数のコンテンツを同時に配信し、受信装置50において、この複数のコンテンツを合成することにより装置固有の情報を当該コンテンツに付加する。コンテンツに電子透かしを埋め込むことによって情報を付加するのではなく、電子透かしを埋め込まれた複数のコンテンツを組み合わせることで情報を記述する手法は、処理コストが低く高速に実行できるため、受信装置50で受信したコンテンツに情報を付加する手法として好適である。したがって、配信先を特定しないブロードキャストやマルチキャストにおいても、配信先固有の情報をコンテンツ自体に付加することが可能となる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コンテンツサーバの負担を極力増大させることなく、デジタルコンテンツに対してアクセスごとに異なる電子透かしを埋め込むことが可能となる。
また、本発明によれば、かかる電子透かしの埋め込み技術を用いて実用的なオンラインによるデジタルコンテンツ配信システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるデジタルコンテンツの配信システムの全体構成を概略的に示す図である。
【図2】第1の実施の形態におけるコンテンツサーバを実現するのに好適なコンピュータ装置のハードウェア構成の例を模式的に示した図である。
【図3】第1の実施の形態におけるコンテンツサーバの機能構成を示す図である。
【図4】第1の実施の形態におけるフィンガープリント実行部によるフィンガープリント情報の生成方法を説明する図である。
【図5】フィンガープリント実行部によるフィンガープリント情報の生成方法の他の例を説明する図である。
【図6】フィンガープリント実行部によるフィンガープリント情報の生成方法のさらに他の例を説明する図である。
【図7】第1の実施の形態の電子透かし埋込部による電子透かし入りコンテンツの生成処理を説明するフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態のフィンガープリント実行部によるフィンガープリント情報の生成処理を説明するフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態において圧縮コンテンツに対して電子透かしによるフィンガープリントを施す工程を、従来手法における工程と比較した図である。
【図10】圧縮され電子透かしを埋め込まれた複数のコンテンツをローデータブロック毎に切り替えてフィンガープリント情報を生成する様子を示す図である。
【図11】第2の実施の形態におけるデジタルコンテンツの配信システムの全体構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
10…コンテンツサーバ、11…オリジナルコンテンツ格納部、12…電子透かし埋込部、13…電子透かし埋込済みコンテンツ格納部、14…フィンガープリント実行部、20…クライアント端末、30…ネットワーク、40…放送局、50…受信装置、51…受信部、52…コンテンツ使用部、101…CPU、102…M/Bチップセット、103…メインメモリ、105…ハードディスク、106…ネットワークインターフェイス、141…コンテンツセレクタ、142…擬似乱数生成器
Claims (21)
- 外部からの取得要求に応じてネットワークを介してデジタルコンテンツを配信するコンテンツサーバにおいて、
異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを格納したコンテンツ格納部と、
前記コンテンツ格納部から複数の前記デジタルコンテンツを読み出し、当該デジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、当該デジタルコンテンツの部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて特定される情報を前記デジタルコンテンツに付加する情報付加部と
を備えたことを特徴とするコンテンツサーバ。 - 前記情報付加部は、所定のデジタルコンテンツに対する取得要求に応じて当該デジタルコンテンツに対し前記情報を動的に付加することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツサーバ。
- 前記情報付加部は、前記デジタルコンテンツにおける前記部分ごとに埋め込まれている電子透かしにてビット列を形成し、当該ビット列により当該デジタルコンテンツに前記情報を記述することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツサーバ。
- 前記コンテンツ格納部は、所定の圧縮形式で圧縮された前記デジタルコンテンツを格納し、
前記情報付加部は、前記圧縮形式に応じた前記デジタルコンテンツに関する符号語列オフセット情報に基づいて、複数の前記デジタルコンテンツを合成することにより、当該デジタルコンテンツを解凍することなく前記情報を付加することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツサーバ。 - 所定の配信元から配信されたデジタルコンテンツを受信するコンテンツ受信装置において、
異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した複数の前記コンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、当該デジタルコンテンツの部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて特定される情報を前記デジタルコンテンツに付加する情報付加手段と
を備えたことを特徴とするコンテンツ受信装置。 - 前記情報付加手段は、自装置を特定する情報および前記デジタルコンテンツが配信された時間に関する情報を当該デジタルコンテンツに付加することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ受信装置。
- 前記情報付加手段は、前記デジタルコンテンツにおける前記部分ごとに埋め込まれている電子透かしにてビット列を形成し、当該ビット列により当該デジタルコンテンツに前記情報を記述することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ受信装置。
- 前記受信手段は、所定の圧縮形式で圧縮された前記デジタルコンテンツを受信し、
前記情報付加手段は、前記圧縮形式に応じた前記デジタルコンテンツに関する符号語列オフセット情報に基づいて、複数の前記デジタルコンテンツを合成することにより、当該デジタルコンテンツを解凍することなく前記情報を付加することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ受信装置。 - ネットワークを介してデジタルコンテンツを配信するサーバと、配信された当該デジタルコンテンツを受信するクライアント端末とを備えたネットワークシステムにおいて、
前記クライアント端末は、前記サーバに対して所望のデジタルコンテンツの取得要求を送信し、
前記サーバは、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、前記取得要求に応じた所定の情報を埋め込んだデジタルコンテンツを生成し、前記クライアント端末へ送信することを特徴とするネットワークシステム。 - デジタルコンテンツを配信するサーバと、配信されたデジタルコンテンツを受信するクライアント端末とを備えたネットワークシステムにおいて、
前記サーバは、異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを同時に配信し、
前記クライアント端末は、受信した前記複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、当該デジタルコンテンツに所定の情報を付加することを特徴とするネットワークシステム。 - 異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを入力し、当該複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに選択的に切り替えながら出力するセレクタと、
所定の埋め込み情報に基づいて前記セレクタを制御する制御部とを備え、
前記制御部の制御により、前記デジタルコンテンツにおける前記部分ごとに埋め込まれている前記電子透かしにて形成されるビット列を用いて前記埋め込み情報を記述したデジタルコンテンツを生成することを特徴とするコンピュータ装置。 - 前記セレクタは、ビット情報の0を表す電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツとビット情報の1を表す電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツとを入力し、前記制御部の制御にしたがって、所望のビット情報に対応する電子透かしを埋め込まれたデジタルコンテンツを選択することを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ装置。
- 前記セレクタは、ビット情報の0を表す電子透かしを埋め込まれたデジタルコンテンツとビット情報の1を表す電子透かしを埋め込まれたデジタルコンテンツと電子透かしを埋め込まれていないデジタルコンテンツとを前記セレクタに入力し、前記制御部の制御にしたがって当該デジタルコンテンツを選択することにより、前記埋め込み情報を記述する前記ビット列中に、ビット情報を含まない箇所が設定されることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ装置。
- 前記セレクタは、前記デジタルコンテンツにおける前記部分の区切りを示すポインタ情報に基づいて、前記デジタルコンテンツの選択的な切り替えを行うことを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ装置。
- 前記セレクタは、所定の圧縮形式で圧縮された前記デジタルコンテンツを入力し、当該圧縮形式に応じた当該デジタルコンテンツに関する符号語列オフセット情報を前記ポインタ情報として用いて、前記デジタルコンテンツの選択的な切り替えを行うことを特徴とする請求項14に記載のコンピュータ装置。
- 所定のデジタルコンテンツに対して異なる電子透かしを埋め込むことにより、複数の電子透かし入りデジタルコンテンツを生成し、生成されたデジタルコンテンツを所定の記憶装置に格納する第1のステップと、
前記記憶装置から異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを読み出し、当該デジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて合成することにより、当該デジタルコンテンツの部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて特定される情報を前記デジタルコンテンツに付加する第2のステップと
を含むことを特徴とするコンピュータを用いたデジタルコンテンツへの情報付加方法。 - 前記第1のステップでは、生成された前記デジタルコンテンツを圧縮し、圧縮された当該デジタルコンテンツにおける部分の区切り位置を示すポインタ情報を作成して前記記憶装置に格納し、
前記第2のステップでは、前記記憶装置から前記ポインタ情報を読み出し、当該ポインタ情報に基づいて前記デジタルコンテンツを合成することにより、当該デジタルコンテンツを解凍することなく前記情報を付加することを特徴とする請求項16に記載のデジタルコンテンツへの情報付加方法。 - コンピュータを制御してデータ処理を行うプログラムであって、
所定の埋め込み情報を所定の記憶手段から読み出す第1の処理と、
異なる電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツを取得し、前記埋め込み情報に基づいて、当該複数のデジタルコンテンツを特定の部分ごとに切り替えて選択することにより、当該デジタルコンテンツの当該部分ごとに埋め込まれている電子透かしにて形成されるビット列を用いて前記埋め込み情報を記述したデジタルコンテンツを生成する第2の処理と
を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 前記プログラムによる前記第2の処理では、ビット情報の0を表す電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツとビット情報の1を表す電子透かしを埋め込まれた複数のデジタルコンテンツとを取得し、前記埋め込み情報を記述する適切なビット情報に対応する電子透かしを埋め込まれたデジタルコンテンツを選択する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
- 前記プログラムによる前記第2の処理では、ビット情報の0を表す電子透かしを埋め込まれたデジタルコンテンツとビット情報の1を表す電子透かしを埋め込まれたデジタルコンテンツと電子透かしを埋め込まれていないデジタルコンテンツとを取得し、ビット情報を含まない箇所が設定された前記電子透かしによる前記ビット列を用いて前記埋め込み情報を既述したデジタルコンテンツを生成する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
- 前記プログラムによる前記第2の処理では、所定の圧縮形式で圧縮された前記デジタルコンテンツを取得し、当該圧縮形式に応じた当該デジタルコンテンツに関する符号語列オフセット情報に基づいて、前記デジタルコンテンツを選択する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
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