JP2004075756A - Polybutylene terephthalate resin composition and molded article - Google Patents

Polybutylene terephthalate resin composition and molded article Download PDF

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Makoto Saito
斉藤 良
Hidekazu Shoji
庄司 英和
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a polybutylene terephthalate resin composition which is excellent in productivity because of its short molding cycle, is free of corrosion of electric contacts, has a high hydrolysis stability, and can be widely and suitably used for automotive parts, electric/electronic parts, etc.; and a molded article made thereof. <P>SOLUTION: The polybutylene terephthalate resin composition comprises 100 pts.wt. polybutylene terephthalate having a terminal carboxy group content of 30 eq/t or lower and a temperature fall crystallization temperature of 175°C or higher and 0.01-10 pts.wt. epoxy compound or comprises 100 pts.wt. polybutylene terephthalate having a temperature fall crystallization temperature of 175°C or higher and a remaining tetrahydrofuran content of 300 ppm or lower and 0.01-10 pts.wt. epoxy compound. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品に関する。さらに詳しくは、本発明は、成形サイクルが短く生産性に優れ、電気的接点の腐食がなく、とりわけ加水分解に対する安定性が高く、自動車部品、電気・電子部品などの広範囲の用途に好適に使用することができるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性ポリエステル樹脂の中で代表的なエンジニアリンブプラスチックであるポリブチレンテレフタレートは、成形加工の容易さ、機械的物性、耐熱性、その他の物理的、化学的特性に優れていることから、自動車部品、電気・電子部品、精密機器部品などの分野で広く使用されている。ポリブチレンテレフタレートは、結晶化速度が速く、射出成形に好適であるが、さらに結晶化速度を向上し、成形サイクルを短縮して生産性を高めることが望まれている。
また、ポリブチレンテレフタレートは、低吸湿性であるために、常温では水の影響を本質的に受けない。しかし、高温では水や水蒸気によってエステル基が加水分解されてヒドロキシル基とカルボキシル基が生成し、カルボキシル基が自己触媒となってさらに加水分解を促進するので、湿熱環境下における使用は制限される。このために、加水分解に対する安定性が高く、湿熱環境においても使用可能なポリブチレンテレフタレートが望まれている。
従来より、ポリブチレンテレフタレートの耐加水分解性の改良を目的に、カルボジイミド系化合物やオキサゾリン系化合物を添加することが試みられている。しかしながら、これらの化合物を添加しても耐加水分解性の改良効果は十分でなく、効果を上げるためにこれらの化合物を多量に添加するとポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の熱安定性や機械物性が悪化する畏れがあった。更に、ポリブチレンテレフタレートは、リレー部品の様な、電気、電子部品に使用される場合、樹脂から発生する有機ガスが、金属接点の腐食や金属接点への炭化物の付着の原因となり、導通不良を引き起こす畏れがある。これを避けるためには、成形品を真空ベーキングして脱ガスする必要があった。原因となる有機ガスの発生を抑制する試みとして、例えば、特開平8−209004号公報には、ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して1,4−ブタンジオール等のポリオールを0.2〜10重量部配合した組成物が提案されている。しかし、この様な多量のポリオールを配合すると、成形時の金型汚れが問題となったり、樹脂成形品の機械的特性が低下する畏れがあった。このため、ポリブチレンテレフタレートが本来有する機械的特性を維持したまま、電気接点の腐食による導通不良を防ぐことが出来るポリブチレンテレフタレートが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、成形サイクルが短く生産性に優れ、電気的接点の腐食がなく、とりわけ加水分解に対する安定性が高く、自動車部品、電気・電子部品など広く好適に使用することができるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、末端カルボキシル基量が30eq/t以下、高温結晶化温度が175℃以上、残存テトラヒドロフラン量が300ppm(重量比)以下であるポリブチレンテレフタレートおよび特定のエポキシ化合物を含有する樹脂組成物は、成形サイクルが短く、電気的接点の腐食をさせ難く、とりわけ加水分解に対する安定性に優れ、このようなポリブチレンテレフタレートは、1,4−ブタンジオールとテレフタル酸を連続的に重合することにより製造し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、末端カルボキシル基量が30eq/t以下であり、降温結晶化温度が175℃以上であるポリブチレンテレフタレート100重量部及びエポキシ化合物0.01〜10重量部を含有することを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に存する。また本発明は、降温結晶化温度が175℃以上であり、残存テトラヒドロフラン量が300ppm(重量比)以下であるポリブチレンテレフタレート100重量部及びエポキシ化合物0.01〜10重量部を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物にも存する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の第一の態様は、末端カルボキシル基量が30eq/t以下であり、降温結晶化温度が175℃以上であるポリブチレンテレフタレート及びエポキシ化合物を含有する。本発明の第一の態様においては、ポリブチレンテレフタレート中の残存テトラヒドロフラン量が300ppm(重量比)以下であることが好ましい。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の第二の態様は、降温結晶化温度が175℃以上であり、ポリブチレンテレフタレート中の残存テトラヒドロフラン量が300ppm(重量比)以下であるポリブチレンテレフタレート及びエポキシ化合物を含有する。本発明の成形品は、これらのポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を成形してなるポリブチレンテレフタレート樹脂成形品である。
【0006】
本発明に使用される、ポリブチレンテレフタレートの末端カルボキシル基量は、30eq/t以下であり、より好ましくは25eq/t以下である。末端カルボキシル基量は、ポリブチレンテレフタレートを有機溶媒に溶解し、水酸化アルカリ溶液を用いて滴定することにより求めることができる。末端カルボキシル基量が30eq/t以下であることにより、ポリブチレンテレフタレートの耐加水分解性は著しく高められる。樹脂中のカルボキシル基は、ポリブチレンテレフタレートの加水分解に対して自己触媒として作用するので、30eq/tを超える末端カルボキシル基が存在すると早期に加水分解が始まり、生成したカルボキシル基が自己触媒となって、連鎖的に加水分解が進行し、樹脂の重合度が急速に低下するが、末端カルボキシル基量を30eq/t以下とすることにより、高温、高湿の条件においても、早期の加水分解を抑制することができる。更に、後述するエポキシ化合物の配合により、耐加水分解性が向上する。
【0007】
本発明において、ポリブチレンテレフタレートの降温結晶化温度は175℃以上であり、より好ましくは177℃以上である。本発明において、降温結晶化温度は、示差走査熱量計で降温速度20℃/分にて測定した値であり、示差走査熱量計を用いて、ポリブチレンテレフタレートが溶融した状態から降温速度20℃/分で冷却したときに現れる結晶化による発熱ピークの温度である。降温結晶化温度は、結晶化速度と対応するもので、降温結晶化温度が高いほど結晶化速度が速い。降温結晶化温度が175℃以上であると、射出成形に際して冷却時間を短縮し、生産性を高めることができる。降温結晶化温度が175℃未満であると、射出成形に際して結晶化に時間がかかり、射出成形後の冷却時間を長くせざるを得なくなり、成形サイクルが伸びて生産性が低下するおそれがある。成形サイクルは、一定の成形条件下で射出成形を行い、成形片の離型の容易さ及び突き出しピン跡の有無により評価することができる。結晶化速度が遅くなるに従い、突き出しピンの跡が発生し、さらに遅くなると離型が不可能となる。
【0008】
本発明において、ポリブチレンテレフタレート中の残存テトラヒドロフラン量は、300ppm(重量比)以下であり、より好ましくは200ppm(重量比)以下である。残存テトラヒドロフラン量は、ポリブチレンテレフタレートのペレットを水に浸漬して120℃で6時間処理し、水中に溶出したテトラヒドロフラン量をガスクロマトグラフィーで定量することにより、求めることができる。本発明は、残存テトラヒドロフラン量を300ppm(重量比)以下とすることにより、成形品を高温で使用してもテトラヒドロフランなどのガスの発生が少なく、電気的接点の腐食のおそれが少なく、リレー部品などの電気・電子部品に好適に使用することができる。残存テトラヒドロフラン量が300ppm(重量比)を超えると、得られた樹脂組成物の成形品を高温で使用した際のテトラヒドロフランなどのガスの発生が多くなり、金属の腐食を引き起こすおそれがある。
残存テトラヒドロフラン量の下限は、特に限定されるものではないが、通常、50ppm(重量比)程度である。残存テトラヒドロフラン量が少ない方が、有機ガスの発生が少なくなる傾向はあるものの、残存量と、ガス発生量は必ずしも比例するものではな、50ppm程度の残存テトラヒドロフランの存在は、特に問題はない。むしろ、特開平8−209004に記載される如く、少量のテトラヒドロフランの存在は、電気接点の腐食を抑制する効果も期待される。
【0009】
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は、固有粘度が0.5〜1.5dL/gであることが好ましく、0.6〜1.3dL/gであることがより好ましく、0.7〜1.1dL/gであることがさらに好ましい。固有粘度が0.5dL/g未満であると、成形品の機械的強度が不十分となるおそれがある。固有粘度が1.5dL/gを超えると、溶融粘度が高くなり、流動性が悪化して、成形性が不良となるおそれがある。固有粘度は、ポリブチレンテレフタレートを、フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン(重量比1/1)の混合溶媒に溶解した溶液を用い、30℃で測定された溶液粘度から求められる。
【0010】
上記の如き特性を有する本発明のポリブチレンテレフタレートは、例えば、テレフタル酸及び1,4−ブタンジオールを主原料として連続重合することにより製造することができる。主原料とは、テレフタル酸が全ジカルボン酸成分の50モル%以上を占め、1,4−ブタンジオールが全ジオール成分の50モル%以上を占めることをいう。テレフタル酸は、全ジカルボン酸成分の80モル%以上を占めることがより好ましく、95モル%以上を占めることがさらに好ましい。1,4−ブタンジオールは、全ジオール成分の80モル%以上を占めることがより好ましく、95モル%以上を占めることがさらに好ましい。
本発明において、テレフタル酸以外のジカルボン酸成分に特に制限はなく、例えば、フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを挙げることができる。
本発明において、1,4−ブタンジオール以外のジオール成分に特に制限はなく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールなどの脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオールなどを挙げることができる。
本発明においては、さらに、グリコール酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸などの単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトールなどの三官能以上の多官能成分などを共重合成分として用いることができる。
【0011】
本発明のポリブチレンテレフタレートは、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分を、連続的に重合して製造することが好ましい。本発明のポリブチレンテレフタレートを製造する連続重合法に特に制限はないが、直列連続槽型反応器を用いて連続的に重合することが好ましい。例えば、ジカルボン酸成分とジオール成分を、1基又は複数基のエステル化反応槽内で、エステル化反応触媒の存在下に、好ましくは150〜280℃、より好ましくは180〜265℃の温度、好ましくは6.67〜133kPa、より好ましくは9.33〜101kPaの圧力で、攪拌下に2〜5時間でエステル化反応させ、得られたエステル化反応生成物であるオリゴマーを重縮合反応槽に移送し、1基又は複数基の重縮合反応槽内で、重縮合反応触媒の存在下に、好ましくは210〜280℃、より好ましくは220〜265℃の温度、好ましくは26.7kPa以下、より好ましくは20kPa以下の減圧下で、攪拌下に2〜5時間で重縮合反応させることができる。重縮合反応により得られたポリブチレンテレフタレートは、重縮合反応槽の底部からポリマー抜き出しダイに移送されてストランド状に抜き出され、水冷されながら又は水冷されたのちに、ペレタイザーで切断されてペレット状などの粒状体とされる。
本発明に用いるエステル化反応槽の型式に特に制限はなく、例えば、縦型攪拌完全混合槽、縦型熱対流式混合槽、塔型連続反応槽などを挙げることができる。エステル化反応槽は、1基とすることができ、あるいは、同種又は異種の複数基の槽を直列させた複数槽とすることもできる。本発明に用いる重縮合反応槽の型式に特に制限はなく、例えば、縦型攪拌重合槽、横型攪拌重合槽、薄膜蒸発式重合槽などを挙げることができる。重縮合反応槽は、1基とすることができ、あるいは、同種又は異種の複数基の槽を直列させた複数槽とすることもできる。
【0012】
図1に、本発明のポリブチレンテレフタレートを製造する装置の一態様の工程系統図を示して説明する。テレフタル酸、1、4−ブタンジオール及びエステル化反応触媒が、スラリー調製槽1に供給され、撹拌、混合されて、スラリーが調製される。調製されたスラリーは、連続的に第一エステル化反応槽2に移送され、エステル化反応によりオリゴマーとなる。なお、本図では、簡略化のために、ポンプ、精留塔、冷却バスなどの付帯設備は図示しない。オリゴマーは、第一エステル化反応槽から連続的に第二エステル化反応槽3に移送され、1,4−ブタンジオールが留去されて、より分子量の大きいオリゴマーとなる。第二エステル化反応槽のオリゴマーは、連続的に第一重縮合反応槽4に移送され、重縮合反応が進められてプレポリマーとなる。第一重縮合反応槽のプレポリマーは、連続的に第二重縮合反応槽5に移送され、さらに重縮合反応が進められて、所定の重合度を有する本発明のポリブチレンテレフタレートとなる。樹脂は、第二重縮合反応槽の底部からダイに移送されてストランド状に抜き出され、ペレタイザー6で切断されて樹脂ペレットとなる。
【0013】
本発明に用いるエステル化反応触媒に特に制限はなく、例えば、チタン化合物、錫化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物などを挙げることができる。これらの中で、チタン化合物を特に好適に用いることができる。エステル化触媒として用いるチタン化合物としては、例えば、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどのチタンアルコラート、テトラフェニルチタネートなどのチタンフェノラートなどを挙げることができる。チタン化合物触媒の使用量は、例えば、テトラブチルチタネートの場合、ポリブチレンテレフタレートの理論収量に対して、チタン原子として30〜300ppm(重量比)を用いることが好ましく、50〜200ppm(重量比)を用いることがより好ましい。
本発明に用いる重縮合反応触媒としては、新たな触媒の添加を行うことなく、エステル化反応時に添加したエステル化反応触媒を引き続いて重縮合反応触媒として用いることができ、あるいは、重縮合反応時に、エステル化反応時に添加したエステル化反応触媒と同じ又は異なる触媒をさらに添加することもできる。例えば、テトラブチルチタネートをさらに添加する場合、その使用量は、ポリブチレンテレフタレートの理論収量に対して、チタン原子として、300ppm(重量比)以下であることが好ましく、150ppm(重量比)以下であることがより好ましい。エステル化反応触媒と異なる重縮合反応触媒としては、例えば、三酸化二アンチモンなどのアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物などを挙げることができる。
エステル化反応及び/又は重縮合反応においては、前記の触媒の他に、正燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ポリ燐酸、又は、これらのエステルや金属塩などの燐化合物、水酸化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属化合物などの反応助剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、ペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3’5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕などのフェノール化合物、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオジプロピオネート)などのチオエーテル化合物、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどの燐化合物などの抗酸化剤、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタン酸やモンタン酸エステルなどの長鎖脂肪酸又はそのエステル、シリコーンオイルなどの離型剤などの他の添加剤を存在させることができる。
【0014】
ポリブチレンテレフタレートの製造方法には、テレフタル酸ジメチルなどと、1,4−ブタンジオールとのエステル交換反応を経る方法と、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとの直接エステル化反応を経る方法がある。本発明においては、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールを出発原料とする直接エステル化反応を用いることが好ましく、原料コスト面からも有利である。また、テレフタル酸と1、4−ブタンジオールを出発原料とする直接エステル化反応によれば、エステル交換反応を経る方法に比べて、降温結晶化温度が高いポリブチレンテレフタレートを容易に得ることができる。
ポリブチレンテレフタレートの製造には、回分式反応と連続式反応がある。回分式反応は、エステル交換反応又はエステル化反応と重縮合反応を回分式で行う方法であり、連続式反応は、エステル化反応と重縮合反応を連続的に行う方法である。本発明においては、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールを連続的に重合する方法が好ましく、連続重合することにより、反応終了後の反応槽からの抜き出しの時間的経過に伴う分子量低下、末端カルボキシル基量の増加、残存テトラヒドロフラン量の増加が発生することがなく、高品質の樹脂を容易に得ることができる。
【0015】
本発明は、以上の如き特性を有するポリブチレンテレフタレートにエポキシ化合物を配合した組成物である。エポキシ化合物は単官能性、二官能性、三官能性または多官能性のいずれでも、またこれらの中の2種類以上の混合物でもよい。中でも、二官能性、三官能性、多官能性のエポキシ化合物、すなわち、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。
また、本発明で用いられるエポキシ化合物は、アルコール、フェノール系化合物またはカルボン酸とエピクロロヒドリンとの反応から得られるグリシジル化合物や脂環式エポキシ化合物等のいずれでも良い。
具体的なエポキシ化合物としては、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどのジグリシジルエーテル;安息香酸グリシジルエステル、ソルビン酸グリシジルエステル等の脂肪酸グリシジルエステル;アジピン酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、オルトフタル酸ジグリシジルエステル等のジグリシジルエステル;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートなどの脂環式ジエポキシ化合物などを例示することができる。中でも、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとの反応から得られるグリシジルエーテル化合物、とりわけビスフェノールAジグリシジルエーテルが好ましい。
【0016】
エポキシ化合物の配合量は、ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部である。0.01重量部未満では耐加水分解性の向上がほとんどなく、10重量部より多いと他の機械的物性が低下したり、溶融熱安定性が悪化したりして不適である。
本発明において、ポリブチレンテレフタレートにエポキシ化合物を配合する方法に特に制限はないが、溶融混練により配合することが好ましく、熱可塑性樹脂について通常使用される混練方法を適用することができる。混練方法としては、例えば、各成分を、必要により、付加的成分である物質とともに、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダーなどにより均一に混合したのち、一軸混練押出機、多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー、ラボプラストミル、ブラベンダーなどを用いて混練することができる。各成分は、付加的成分を含めて、混練機に一括して供給することができ、あるいは、順次供給することもできる。また、付加的成分を含めて、各成分から選ばれた2種以上の成分をあらかじめ混合しておくこともできる。また、液状のエポキシ化合物を配合する場合は、押出機の途中からエポキシ化合物をポリブチレンテレフタレートが溶融混練されている中へ圧入することにより添加しても良い。
【0017】
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、強化充填材を配合することができる。配合する強化充填材に特に制限はなく、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、ホウ素繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素チタン酸カリウム繊維、金属繊維などの無機繊維、芳香族ポリアミド繊維、フッ素樹脂繊維などの有機繊維などを挙げることができる。これらの強化充填材は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、無機充填材を好適に用いることができ、ガラス繊維を特に好適に用いることができる。強化充填材が無機繊維又は有機繊維である場合、その平均繊維径に特に制限はないが、1〜100μmであることが好ましく、2〜50μmであることがより好ましく、3〜30μmであることがさらに好ましく、5〜20μmであることが特に好ましい。また、平均繊維長にも特に制限はないが、0.1〜20mmであることが好ましく、1〜10mmであることがより好ましい。強化充填材は、ポリブチレンテレフタレート樹脂との界面密着性を向上させるために、収束剤又は表面処理剤で表面処理した強化充填材を用いることが好ましい。収束剤又は表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物などの官能性化合物を挙げることができる。強化充填材は、収束剤又は表面処理剤によりあらかじめ表面処理しておくことができ、あるいは、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の調製の際に、収束剤又は表面処理剤を添加して表面処理することもできる。強化充填材の添加量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部に対して、0〜150重量部であることが好ましく、5〜100重量部であることがより好ましい。
【0018】
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、強化充填材とともに他の充填材を配合することができる。配合する他の充填材としては、例えば、板状無機充填材、セラミックビーズ、ワラストナイト、タルク、クレー、マイカ、ゼオライト、カオリン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどを挙げることができる。板状無機充填材を配合することにより、成形品の異方性及びソリを低減することができる。板状無機充填材としては、例えば、ガラスフレーク、雲母、金属箔どを挙げることができる。これらの中で、ガラスフレークが特に好適に用いられる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、難燃性を付与するために難燃剤を配合することができる。配合する難燃剤に特に制限はなく、例えば、有機ハロゲン化合物、アンチモン化合物、リン化合物、その他の有機難燃剤、無機難燃剤などを挙げることができる。有機ハロゲン化合物としては、例えば、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、臭素化ビスフェノールA、ペンタブロモベンジルポリアクリレートなどを挙げることができる。アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダなどを挙げることができる。リン化合物としては、例えば、リン酸エステル、ポリリン酸、ポリリン酸アンモニウム、赤リンなどを挙げることができる。その他の有機難燃剤としては、例えば、メラミン、シアヌール酸などの窒素化合物などを挙げることができる。その他の無機難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ素化合物、ホウ素化合物などを挙げることができる。
【0019】
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、必要に応じて、慣用の添加剤などを配合することができる。配合する添加剤に特に制限はなく、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤などの安定剤、滑剤、離型剤、触媒失活剤、結晶核剤、結晶化促進剤などの添加剤は、重合途中あるいは重合後に添加することができる。さらに、ポリブチレンテレフタレートに、所望の性能を付与するために、紫外線吸収剤、耐候安定剤などの安定剤、染顔料などの着色剤、帯電防止剤、発泡剤、可塑剤、耐衝撃性改良剤などを配合することができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂には、必要に応じて、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリエステル樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレンオキサイドなどの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂を配合して成形品とすることができる。これらの熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0020】
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に前記の種々の添加剤を配合する方法に特に制限はないが、溶融混練により配合することが好ましく、熱可塑性樹脂について通常使用される混練方法を適用することができる。混練方法としては、例えば、各成分を、必要により、付加的成分である物質とともに、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダーなどにより均一に混合したのち、一軸混練押出機、多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダーなどを用いて混練することができる。各成分は、付加的成分を含めて、混練機に一括して供給することができ、あるいは、順次供給することもできる。また、付加的成分を含めて、各成分から選ばれた2種以上の成分をあらかじめ混合しておくこともできる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いた成形品の成形加工方法に特に制限はなく、熱可塑性樹脂について一般に用いられている成形法、すなわち、射出成形、中空成形、押し出し成形、プレス成形などの成形法を適用することができる。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、ポリブチレンテレフタレートの評価は下記の方法により行った。
(1)末端カルボキシル基量
ポリブチレンテレフタレート0.1gをベンジルアルコール3mLに溶解し、水酸化ナトリウムの0.1モル/Lベンジルアルコール溶液を用いて滴定する。
【0022】
(2)降温結晶化温度
示差走査熱量計[パーキンエルマー社、型式1B]を用い、昇温速度20℃/分で室温から300℃まで昇温したのち、降温速度20℃/分で80℃まで降温し、発熱ピークの温度を降温結晶化温度とする。
(3)残存テトラヒドロフラン量
ポリブチレンテレフタレートのペレット5gを水10gに浸漬し、加圧下に120℃で6時間処理し、水中に溶出したテトラヒドロフランをガスクロマトグラフィーにより定量する。
【0023】
(4)固有粘度
ウベローデ型粘度計とフェノール/1,1,2,2,−テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を用い、30℃において、濃度1.0g/dL、0.6g/dL及び0.3g/dLの溶液の粘度を測定し、粘度数を濃度0に外挿すして算出する。
【0024】
(5)耐加水分解性
ASTM1号ダンベル片を、121℃、飽和水蒸気中、203kPaで非強化の場合は60時間、ガラス繊維(GF)強化の場合は100時間それぞれ湿熱処理する。処理前後の引張強度を、ASTM D−638に従って測定し、次式に従い、強度保持率を求める。
【0025】
【数1】
強度保持率(%)=(処理後の引張強度/処理前の引張強度)×100
【0026】
上式において、処理後の引張強度は、非強化では60時間処理後の値、GF強化では100時間処理後の値を意味する。
【0027】
実施例1
図1に工程系統図を示す装置を用いて連続重合を行った。まず、テレフタル酸1.0モルに対して1,4−ブタンジオール1.8モルの割合でそれぞれスラリー調製槽1に供給し、攪拌装置で混合して調製したスラリー2,972重量部(テレフタル酸9.06モル部、1,4−ブタンジオール16.31モル部)を、連続的にギヤポンプにより、温度230℃、圧力101kPaに調整した。このスラリーを第一エステル化反応槽2に移送するとともに、テトラブチルチタネート3.14重量部を供給し、滞留時間2時間で、攪拌下にエステル化反応させてオリゴマーを得た。
ついで、第一エステル化反応槽から、オリゴマーを、温度240℃、圧力101kPaに調整した第二エステル化反応槽3に移送し、滞留時間1時間で、撹拌下にエステル化反応をさらに進めた。
第二エステル化反応槽から、オリゴマーを、温度250℃、圧力6.67kPaに調整した第一重縮合反応槽4に移送し、滞留時間2時間で、攪拌下に重縮合反応させ、プレポリマーを得た。
第一重縮合反応槽から、プレポリマーを、温度250℃、圧力133Paに調整した第二重縮合反応槽5に移送し、滞留時間3時間で、攪拌下に重縮合反応をさらに進めて、ポリマーを得た。このポリマーを第二重縮合槽から抜き出してダイに移送し、ストランド状に引き出して、ペレタイザー6で切断することにより、ベレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は20eq/tであり、降温結晶化温度は178℃であり、残存テトラヒドロフラン量は180ppm(重量比)であり、固有粘度は0.85dL/gであった。
ポリブチレンテレフタレートのペレット100重量部に対して、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル[旭電化(株)製、商品名アデカサイザーEP−17]0.4重量部を配合し、スクリュー径30mmのベント付き二軸押出機[(株)日本製鋼所TEX30C]を用いて260℃にて溶融混練しストランド状に押し出してペレット化した。
得られたペレットから射出成形機によりASTM1号ダンベル片を成形した。湿熱処理前の引張強度は56MPa、湿熱処理後の引張強度は39MPaであり、強度保持率は70%であった。結果を第1表に示した。
【0028】
実施例2
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの配合量を0.7重量部にする以外は実施例1と同様に実施して、ポリブチレンテレフタレートを得、同様にエポキシ化合物を添加した組成物を製造し、同様に試験した。結果を第1表に示した。
【0029】
実施例3
実施例1の重合反応で得られたポリブチレンテレフタレート100重量部、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル0.4重量部およびガラス繊維(日本電気硝子(株)製、T−187、平均繊維径13μm、平均繊維長3mm)43重量部を配合し、スクリュー径30mmのベント付き二軸押出機[(株)日本製鋼所TEX30C]を用いて260℃にて溶融混練しストランド状に押し出してペレット化した。なお、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルはポリブチレンテレフタレートのペレットと共にメインフィードから添加したのに対して、ガラス繊維は押出機途中からフィードした。
得られたペレットから実施例1と同様に湿熱処理前後の引張強度を測定した。結果を第1表に示した。
【0030】
実施例4
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの配合量を0.7重量部にする以外は実施例3と同様に実施した。結果を第1表に示した。
【0031】
比較例1
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルを添加しない以外は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示した。
【0032】
比較例2
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルを添加しない以外は実施例3と同様に実施した。結果を第1表に示した。
【0033】
比較例3
テレフタル酸ジメチル及び1,4−ブタンジオールを用い、回分式装置を用いて重合を行った。テレフタル酸ジメチル1.0モルに対して、1,4−ブタンジオール1.8モルの割合で、合計3,226重量部をエステル交換反応槽に供給し、テトラブチルチタネート3.14重量部を添加し、温度210℃、圧力101kPaで、3時間エステル交換反応させて、オリゴマーを得た。
引き続いて、このオリゴマーを、重縮合反応槽に移送し、攪拌下に、温度250℃、圧力133Paで、3時間重縮合反応を進めてポリマーを得た。次いで、窒素圧をかけてストランド状に抜き出し、ペレタイザーで切断することにより、ペレット状のポリブチレンテレフタレートを得た。
得られたポリブチレンテレフタレートの末端カルボキシル基量は41eq/tであり、降温結晶化温度は170℃であり、残存テトラヒドロフラン量は680ppm(重量比)であり、固有粘度は0.85dL/gであった。
このポリブチレンテレフタレートのペレット100重量部に対して、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル0.4重量部を配合し、スクリュー径30mmのベント付き二軸押出機を用いて260℃にて溶融混練し、ストランド状に押し出してペレット化した。得られたペレットから射出成形機によりASTM1号ダンベル片を成形し、引張強度を測定した。
湿熱処理前の引張強度は56MPa、湿熱処理後の引張強度は17MPaであり、強度保持率は30%であった。結果を第1表に示した。
【0034】
比較例4
比較例3の重合反応で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル0.4重量部およびガラス繊維43重量部を配合し、スクリュー径30mmのベント付き二軸押出機を用いて260℃にて溶融混練しストランド状に押し出してペレット化した。なお、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルはポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットと共にメインフィードから添加したのに対して、ガラス繊維は押出機途中からフィードした。得られたペレットからダンベル片を成形し湿熱処理前後の引張強度を測定した。結果を第1表に示した。
【0035】
比較例5
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの代わりにカルボジイミド化合物[住友バイエルウレタン(株)製 スタバクゾールI]を0.4重量部添加する以外は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示した。
【0036】
比較例6
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの代わりにカルボジイミド化合物を0.4重量部添加する以外は実施例3と同様に実施した。結果を第1表に示した。
【0037】
【表1】

Figure 2004075756
【0038】
【表2】
Figure 2004075756
【0039】
【表3】
Figure 2004075756
【0040】
第1表に見られるように、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールを連続的に重縮合して得られたポリブチレンテレフタレート樹脂とエポキシ化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物である実施例1,3の組成物は、テレフタル酸ジメチルと1,4−ブタンジオールを回分式で重縮合して得られたポリブチレンテレフタレート樹脂とエポキシ化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物(比較例3、4)に比べて、耐加水分解性に優れている。また、実施例の組成物は、エポキシ化合物を含有しない場合(比較例1,2)及びエポキシ化合物の代わりにカルボジイミド化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物(比較例5,6)に比べ、何れの場合も耐加水分解性が優れている。
【0041】
【発明の効果】
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は、成形サイクルが短く生産性に優れ、電気的接点の腐食がなく、とりわけ加水分解に対する安定性が高く、耐久性が必要な自動車関連部品や、接点腐食性に対して厳しい電気・電子部品などに好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂を製造する装置の一態様の工程系統図である。
【符号の説明】
1 スラリー調製槽
2 第一エステル化反応槽
3 第二エステル化反応槽
4 第一重縮合反応槽
5 第二重縮合反応槽
6 ペレタイザー[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polybutylene terephthalate resin composition and a molded article. More specifically, the present invention has a short molding cycle, excellent productivity, no corrosion of electrical contacts, and particularly high stability against hydrolysis, and is suitable for use in a wide range of applications such as automobile parts and electric / electronic parts. And a molded article.
[0002]
[Prior art]
Polybutylene terephthalate, a representative engineering plastic among thermoplastic polyester resins, has excellent ease of molding, mechanical properties, heat resistance, and other physical and chemical properties. Widely used in the fields of components, electric / electronic parts, precision equipment parts, etc. Polybutylene terephthalate has a high crystallization rate and is suitable for injection molding. However, it is desired to further increase the crystallization rate and shorten the molding cycle to increase productivity.
Further, polybutylene terephthalate is essentially not affected by water at room temperature because of its low hygroscopicity. However, at a high temperature, the ester group is hydrolyzed by water or water vapor to generate a hydroxyl group and a carboxyl group, and the carboxyl group becomes an autocatalyst to further promote the hydrolysis, so that use in a moist heat environment is limited. For this reason, polybutylene terephthalate which has high stability against hydrolysis and can be used in a moist heat environment is desired.
Conventionally, for the purpose of improving the hydrolysis resistance of polybutylene terephthalate, it has been attempted to add a carbodiimide compound or an oxazoline compound. However, even if these compounds are added, the effect of improving the hydrolysis resistance is not sufficient, and if a large amount of these compounds is added to enhance the effect, the thermal stability and mechanical properties of the polybutylene terephthalate resin composition deteriorate. I was afraid to. Furthermore, when polybutylene terephthalate is used for electrical and electronic components such as relay components, the organic gas generated from the resin causes corrosion of metal contacts and adhesion of carbide to metal contacts, resulting in poor conduction. There is fear to cause. To avoid this, it was necessary to vacuum bake and degas the molded article. As an attempt to suppress the generation of the organic gas which causes a problem, for example, JP-A-8-209004 discloses that 0.2 to 10 parts by weight of a polyol such as 1,4-butanediol is added to 100 parts by weight of polybutylene terephthalate. A partially blended composition has been proposed. However, when such a large amount of polyol is blended, there is a fear that mold contamination at the time of molding may become a problem, or mechanical properties of a resin molded product may be reduced. Therefore, there is a need for polybutylene terephthalate that can prevent conduction failure due to corrosion of electrical contacts while maintaining the mechanical properties inherent in polybutylene terephthalate.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a polybutylene terephthalate resin having a short molding cycle, excellent productivity, no corrosion of electrical contacts, and particularly high stability against hydrolysis, and which can be suitably used widely for automobile parts, electric / electronic parts, and the like. It is intended to provide a composition and a molded article.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above-mentioned problems, and as a result, when the amount of terminal carboxyl groups is 30 eq / t or less, the high temperature crystallization temperature is 175 ° C. or more, and the amount of residual tetrahydrofuran is 300 ppm (weight ratio) or less. A resin composition containing a certain polybutylene terephthalate and a specific epoxy compound has a short molding cycle, hardly corrodes electrical contacts, and is particularly excellent in stability against hydrolysis. The present inventors have found that it can be produced by continuously polymerizing 4-butanediol and terephthalic acid, and have completed the present invention based on this finding. That is, the present invention is characterized in that it contains 100 parts by weight of polybutylene terephthalate having a terminal carboxyl group amount of 30 eq / t or less and a crystallization temperature of 175 ° C. or more, and 0.01 to 10 parts by weight of an epoxy compound. In the polybutylene terephthalate resin composition. The present invention also provides a polybutylene terephthalate containing 100 parts by weight of polybutylene terephthalate having a temperature-reducing crystallization temperature of 175 ° C. or more and an amount of residual tetrahydrofuran of 300 ppm (weight ratio) or less and 0.01 to 10 parts by weight of an epoxy compound. It is also present in the resin composition.
[0005]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. A first aspect of the polybutylene terephthalate resin composition of the present invention contains polybutylene terephthalate and an epoxy compound having a terminal carboxyl group content of 30 eq / t or less and a temperature-lowering crystallization temperature of 175 ° C. or more. In the first aspect of the present invention, the amount of residual tetrahydrofuran in polybutylene terephthalate is preferably 300 ppm (weight ratio) or less. A second aspect of the polybutylene terephthalate resin composition of the present invention is a polybutylene terephthalate and epoxy compound having a temperature-reducing crystallization temperature of 175 ° C. or higher and an amount of residual tetrahydrofuran in polybutylene terephthalate of 300 ppm (weight ratio) or less. It contains. The molded article of the present invention is a polybutylene terephthalate resin molded article obtained by molding these polybutylene terephthalate resin compositions.
[0006]
The amount of terminal carboxyl groups of polybutylene terephthalate used in the present invention is 30 eq / t or less, more preferably 25 eq / t or less. The amount of terminal carboxyl groups can be determined by dissolving polybutylene terephthalate in an organic solvent and titrating with an alkali hydroxide solution. When the amount of the terminal carboxyl group is 30 eq / t or less, the hydrolysis resistance of polybutylene terephthalate is significantly improved. Since the carboxyl group in the resin acts as an autocatalyst for the hydrolysis of polybutylene terephthalate, if a terminal carboxyl group exceeding 30 eq / t is present, the hydrolysis starts early, and the generated carboxyl group becomes an autocatalyst. Thus, hydrolysis progresses in a chain and the degree of polymerization of the resin rapidly decreases. However, by controlling the amount of terminal carboxyl groups to 30 eq / t or less, early hydrolysis can be performed even under high temperature and high humidity conditions. Can be suppressed. Furthermore, the hydrolysis resistance is improved by the incorporation of the epoxy compound described below.
[0007]
In the present invention, the temperature-reducing crystallization temperature of polybutylene terephthalate is 175 ° C. or higher, more preferably 177 ° C. or higher. In the present invention, the cooling crystallization temperature is a value measured by a differential scanning calorimeter at a cooling rate of 20 ° C./min. Using a differential scanning calorimeter, the cooling rate is reduced by 20 ° C./minute from the state where polybutylene terephthalate is melted. It is the temperature of the exothermic peak due to crystallization that appears when cooled in minutes. The cooling crystallization temperature corresponds to the crystallization speed. The higher the cooling crystallization temperature, the higher the crystallization speed. When the cooling crystallization temperature is 175 ° C. or higher, the cooling time during injection molding can be shortened, and the productivity can be increased. If the cooling crystallization temperature is lower than 175 ° C., it takes a long time for crystallization during injection molding, and the cooling time after injection molding must be lengthened, and the molding cycle may be extended, thereby lowering productivity. In the molding cycle, injection molding is performed under certain molding conditions, and evaluation can be made based on the ease of releasing the molded piece from the mold and the presence or absence of protrusion pin marks. As the crystallization speed becomes slower, traces of protruding pins are generated, and when the crystallization speed is further slowed, mold release becomes impossible.
[0008]
In the present invention, the amount of residual tetrahydrofuran in polybutylene terephthalate is 300 ppm (weight ratio) or less, and more preferably 200 ppm (weight ratio) or less. The amount of residual tetrahydrofuran can be determined by immersing polybutylene terephthalate pellets in water, treating at 120 ° C. for 6 hours, and quantifying the amount of tetrahydrofuran eluted in water by gas chromatography. The present invention reduces the amount of residual tetrahydrofuran to 300 ppm (weight ratio) or less, so that even when the molded article is used at a high temperature, generation of gas such as tetrahydrofuran is small, corrosion of electrical contacts is less likely to occur, and relay parts and the like are reduced. It can be suitably used for electric and electronic parts. When the amount of residual tetrahydrofuran exceeds 300 ppm (weight ratio), generation of gas such as tetrahydrofuran when a molded article of the obtained resin composition is used at a high temperature increases, which may cause metal corrosion.
Although the lower limit of the amount of residual tetrahydrofuran is not particularly limited, it is usually about 50 ppm (weight ratio). The smaller the amount of residual tetrahydrofuran, the smaller the amount of organic gas generated tends to be. However, the amount of residual gas and the amount of gas generated are not necessarily proportional. The presence of about 50 ppm of residual tetrahydrofuran does not pose any problem. Rather, as described in JP-A-8-209004, the presence of a small amount of tetrahydrofuran is also expected to have the effect of suppressing corrosion of electrical contacts.
[0009]
The polybutylene terephthalate resin of the present invention preferably has an intrinsic viscosity of 0.5 to 1.5 dL / g, more preferably 0.6 to 1.3 dL / g, and more preferably 0.7 to 1.1 dL. / G is more preferable. If the intrinsic viscosity is less than 0.5 dL / g, the mechanical strength of the molded product may be insufficient. If the intrinsic viscosity exceeds 1.5 dL / g, the melt viscosity increases, the fluidity deteriorates, and the moldability may become poor. The intrinsic viscosity is determined from the solution viscosity measured at 30 ° C. using a solution of polybutylene terephthalate dissolved in a mixed solvent of phenol / 1,1,2,2-tetrachloroethane (weight ratio 1/1). .
[0010]
The polybutylene terephthalate of the present invention having the above characteristics can be produced, for example, by continuous polymerization using terephthalic acid and 1,4-butanediol as main raw materials. The main raw material means that terephthalic acid accounts for 50 mol% or more of the total dicarboxylic acid component and 1,4-butanediol accounts for 50 mol% or more of the total diol component. Terephthalic acid more preferably accounts for 80 mol% or more of the total dicarboxylic acid component, and still more preferably accounts for 95 mol% or more. 1,4-butanediol more preferably accounts for 80 mol% or more of the total diol component, and even more preferably accounts for 95 mol% or more.
In the present invention, dicarboxylic acid components other than terephthalic acid are not particularly limited. For example, phthalic acid, isophthalic acid, 4,4′-diphenyldicarboxylic acid, 4,4′-diphenylether dicarboxylic acid, 4,4′-benzophenone dicarboxylic acid Acids, aromatic dicarboxylic acids such as 4,4'-diphenoxyethanedicarboxylic acid, 4,4'-diphenylsulfonedicarboxylic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 1,2-cyclohexanedicarboxylic acid, 1,3-cyclohexane Alicyclic dicarboxylic acids such as dicarboxylic acid and 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, and aliphatic dicarboxylic acids such as malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, azelaic acid, and sebacic acid. be able to.
In the present invention, diol components other than 1,4-butanediol are not particularly limited. For example, ethylene glycol, diethylene glycol, polyethylene glycol, propylene glycol, 1,3-propanediol, polytetramethylene ether glycol, 1,5- Aliphatic diols such as pentanediol, neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, 1,8-octanediol, 1,2-cyclohexanediol, 1,4-cyclohexanediol, 1,1-cyclohexanedimethylol, Alicyclic diols such as 4-cyclohexane dimethylol, xylylene glycol, aromatic diols such as 4,4'-dihydroxybiphenyl, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane and bis (4-hydroxyphenyl) sulfone Oars and the like can be mentioned.
In the present invention, further, hydroxycarboxylic acid such as glycolic acid, m-hydroxybenzoic acid, p-hydroxybenzoic acid, 6-hydroxy-2-naphthalenecarboxylic acid, p-β-hydroxyethoxybenzoic acid, alkoxycarboxylic acid, Monofunctional components such as stearyl alcohol, benzyl alcohol, stearic acid, benzoic acid, t-butyl benzoic acid, and benzoyl benzoic acid, tricarballylic acid, trimellitic acid, trimesic acid, pyromellitic acid, gallic acid, trimethylolethane, and trimethylol A trifunctional or higher polyfunctional component such as methylolpropane, glycerol, and pentaerythritol can be used as a copolymer component.
[0011]
The polybutylene terephthalate of the present invention is preferably produced by continuously polymerizing a dicarboxylic acid component mainly containing terephthalic acid and a diol component mainly containing 1,4-butanediol. The continuous polymerization method for producing the polybutylene terephthalate of the present invention is not particularly limited, but it is preferable to carry out continuous polymerization using a serial continuous tank reactor. For example, a dicarboxylic acid component and a diol component are preferably heated to a temperature of 150 to 280 ° C, more preferably 180 to 265 ° C, in the presence of an esterification reaction catalyst in one or more esterification reaction vessels. Is subjected to an esterification reaction at a pressure of 6.67 to 133 kPa, more preferably 9.33 to 101 kPa for 2 to 5 hours with stirring, and the resulting esterification reaction product oligomer is transferred to a polycondensation reaction tank. And in a polycondensation reaction tank of one or more groups, in the presence of a polycondensation reaction catalyst, preferably at a temperature of 210 to 280 ° C, more preferably 220 to 265 ° C, preferably 26.7 kPa or less, more preferably Can be subjected to a polycondensation reaction under reduced pressure of 20 kPa or less for 2 to 5 hours with stirring. The polybutylene terephthalate obtained by the polycondensation reaction is transferred from the bottom of the polycondensation reaction tank to a polymer extraction die, extracted in a strand shape, and cooled with water or after being cooled with water, then cut with a pelletizer to form a pellet. And the like.
The type of the esterification reaction tank used in the present invention is not particularly limited, and examples thereof include a vertical stirring complete mixing tank, a vertical thermal convection mixing tank, and a tower-type continuous reaction tank. The esterification reaction tank may be a single tank, or a plurality of tanks of the same type or different types in series. The type of the polycondensation reaction tank used in the present invention is not particularly limited, and examples thereof include a vertical stirring polymerization tank, a horizontal stirring polymerization tank, and a thin-film evaporation polymerization tank. The polycondensation reaction tank may be a single tank, or may be a plurality of tanks in which a plurality of tanks of the same type or different types are connected in series.
[0012]
FIG. 1 shows a process flow chart of one embodiment of an apparatus for producing polybutylene terephthalate of the present invention. Terephthalic acid, 1,4-butanediol and an esterification reaction catalyst are supplied to a slurry preparation tank 1 and stirred and mixed to prepare a slurry. The prepared slurry is continuously transferred to the first esterification reaction tank 2 and becomes an oligomer by the esterification reaction. In this figure, for the sake of simplification, auxiliary equipment such as a pump, a rectification tower, and a cooling bath are not shown. The oligomer is continuously transferred from the first esterification reaction tank to the second esterification reaction tank 3, where 1,4-butanediol is distilled off to become an oligomer having a higher molecular weight. The oligomer in the second esterification reaction tank is continuously transferred to the first polycondensation reaction tank 4, where the polycondensation reaction proceeds to become a prepolymer. The prepolymer in the first polycondensation reaction tank is continuously transferred to the second double condensation reaction tank 5, and the polycondensation reaction is further advanced to obtain the polybutylene terephthalate of the present invention having a predetermined degree of polymerization. The resin is transferred from the bottom of the second double condensation reaction tank to a die, extracted in a strand shape, and cut by a pelletizer 6 to form resin pellets.
[0013]
The esterification reaction catalyst used in the present invention is not particularly limited, and examples thereof include a titanium compound, a tin compound, a magnesium compound, and a calcium compound. Among them, a titanium compound can be particularly preferably used. Examples of the titanium compound used as the esterification catalyst include titanium alcoholates such as tetramethyl titanate, tetraisopropyl titanate and tetrabutyl titanate, and titanium phenolates such as tetraphenyl titanate. The amount of the titanium compound catalyst used is, for example, in the case of tetrabutyl titanate, preferably 30 to 300 ppm (weight ratio) as titanium atoms, and 50 to 200 ppm (weight ratio) with respect to the theoretical yield of polybutylene terephthalate. It is more preferable to use.
As the polycondensation reaction catalyst used in the present invention, the esterification reaction catalyst added during the esterification reaction can be subsequently used as the polycondensation reaction catalyst without adding a new catalyst. A catalyst which is the same as or different from the esterification reaction catalyst added during the esterification reaction can be further added. For example, when tetrabutyl titanate is further added, its use amount is preferably not more than 300 ppm (weight ratio) as titanium atoms, and not more than 150 ppm (weight ratio), based on the theoretical yield of polybutylene terephthalate. Is more preferable. Examples of the polycondensation reaction catalyst different from the esterification reaction catalyst include an antimony compound such as diantimony trioxide and a germanium compound such as germanium dioxide and germanium tetroxide.
In the esterification reaction and / or polycondensation reaction, besides the above-mentioned catalyst, orthophosphoric acid, phosphorous acid, hypophosphorous acid, polyphosphoric acid, or a phosphorus compound such as an ester or metal salt thereof, sodium hydroxide, benzoic acid Reaction aids such as alkali metal or alkaline earth metal compounds such as sodium acid, magnesium acetate and calcium acetate, 2,6-di-t-butyl-4-octylphenol, pentaerythrityltetrakis [3- (3′5 ′) -T-butyl-4'-hydroxyphenyl) propionate]; thioether compounds such as dilauryl-3,3'-thiodipropionate; pentaerythrityltetrakis (3-laurylthiodipropionate); triphenyl Phosphite, tris (nonylphenyl) phosphite, tris (2,4-di-t-butyl) Antioxidants such as phosphorus compounds such as (tylphenyl) phosphite, paraffin wax, microcrystalline wax, polyethylene wax, long-chain fatty acids or esters thereof such as montanic acid and montanic acid esters, and other release agents such as silicone oils Additives can be present.
[0014]
Methods for producing polybutylene terephthalate include a method involving transesterification of dimethyl terephthalate or the like with 1,4-butanediol and a method involving direct esterification of terephthalic acid with 1,4-butanediol. is there. In the present invention, it is preferable to use a direct esterification reaction using terephthalic acid and 1,4-butanediol as starting materials, which is advantageous from the viewpoint of raw material costs. In addition, according to the direct esterification reaction using terephthalic acid and 1,4-butanediol as starting materials, polybutylene terephthalate having a higher temperature and lower crystallization temperature can be easily obtained as compared with a method involving a transesterification reaction. .
The production of polybutylene terephthalate includes a batch reaction and a continuous reaction. The batch reaction is a method in which a transesterification reaction or an esterification reaction and a polycondensation reaction are performed in a batch system, and the continuous reaction is a method in which an esterification reaction and a polycondensation reaction are continuously performed. In the present invention, a method in which terephthalic acid and 1,4-butanediol are continuously polymerized is preferable. By continuous polymerization, the molecular weight decreases with the passage of time from the reaction tank after the reaction is completed, A high-quality resin can be easily obtained without an increase in the amount of groups and an increase in the amount of residual tetrahydrofuran.
[0015]
The present invention is a composition in which an epoxy compound is blended with polybutylene terephthalate having the above characteristics. The epoxy compound may be monofunctional, difunctional, trifunctional or polyfunctional, or may be a mixture of two or more of these. Among them, bifunctional, trifunctional, and polyfunctional epoxy compounds, that is, compounds having two or more epoxy groups in one molecule are preferable.
The epoxy compound used in the present invention may be any of an alcohol, a phenolic compound, a glycidyl compound obtained from the reaction of a carboxylic acid with epichlorohydrin, and an alicyclic epoxy compound.
Specific epoxy compounds include glycidyl ethers such as methyl glycidyl ether, butyl glycidyl ether, 2-ethylhexyl glycidyl ether, decyl glycidyl ether, stearyl glycidyl ether, phenyl glycidyl ether, butyl phenyl glycidyl ether, and allyl glycidyl ether; neopentyl glycol Diglycidyl ethers such as diglycidyl ether, ethylene glycol diglycidyl ether, glycerin diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether; fatty acid glycidyl esters such as glycidyl benzoate and sorbic acid; diadipate Glycidyl ester, terephthalic acid diglycidyl ester, And the like can be exemplified alicyclic diepoxy compounds such as 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexyl carboxylate; diglycidyl esters such as Tofutaru acid diglycidyl ester. Among them, glycidyl ether compounds obtained from the reaction of bisphenol A with epichlorohydrin, particularly bisphenol A diglycidyl ether, are preferred.
[0016]
The compounding amount of the epoxy compound is 0.01 to 10 parts by weight, and preferably 0.03 to 5 parts by weight, based on 100 parts by weight of polybutylene terephthalate. If the amount is less than 0.01 part by weight, the hydrolysis resistance is hardly improved, and if the amount is more than 10 parts by weight, other mechanical properties are deteriorated and the melting heat stability is deteriorated.
In the present invention, the method of blending the epoxy compound with polybutylene terephthalate is not particularly limited, but is preferably blended by melt kneading, and a kneading method generally used for thermoplastic resins can be applied. As a kneading method, for example, after uniformly mixing each component together with a substance as an additional component, if necessary, using a Henschel mixer, a ribbon blender, a V-type blender, etc., a single-screw kneading extruder, a multi-screw kneading extruder, Kneading can be performed using a roll, a Banbury mixer, a Labo Plastmill, a Brabender, or the like. Each component, including additional components, can be fed to the kneader at once or can be fed sequentially. In addition, two or more components selected from each component, including additional components, can be mixed in advance. When a liquid epoxy compound is compounded, the epoxy compound may be added by pressing the epoxy compound into the melt-kneaded polybutylene terephthalate in the middle of the extruder.
[0017]
The polybutylene terephthalate resin composition of the present invention may contain a reinforcing filler. There is no particular limitation on the reinforcing filler to be compounded. For example, inorganic fibers such as glass fiber, carbon fiber, silica / alumina fiber, zirconia fiber, boron fiber, boron nitride fiber, potassium silicon nitride titanate fiber, and metal fiber, and aromatic fibers Organic fibers such as polyamide fibers and fluororesin fibers can be used. One of these reinforcing fillers can be used alone, or two or more of them can be used in combination. Among these, an inorganic filler can be preferably used, and glass fiber can be particularly preferably used. When the reinforcing filler is an inorganic fiber or an organic fiber, the average fiber diameter is not particularly limited, but is preferably 1 to 100 μm, more preferably 2 to 50 μm, and more preferably 3 to 30 μm. More preferably, it is particularly preferably 5 to 20 μm. The average fiber length is not particularly limited, but is preferably 0.1 to 20 mm, more preferably 1 to 10 mm. As the reinforcing filler, it is preferable to use a reinforcing filler surface-treated with a sizing agent or a surface treatment agent in order to improve the interfacial adhesion with the polybutylene terephthalate resin. Examples of the sizing agent or the surface treatment agent include functional compounds such as an epoxy compound, an acrylic compound, an isocyanate compound, a silane compound, and a titanate compound. The reinforcing filler can be surface-treated in advance with a sizing agent or a surface treatment agent, or a surface treatment can be performed by adding a sizing agent or a surface treatment agent during the preparation of the polybutylene terephthalate resin composition. You can also. The amount of the reinforcing filler to be added is preferably 0 to 150 parts by weight, more preferably 5 to 100 parts by weight, based on 100 parts by weight of the polybutylene terephthalate resin.
[0018]
In the polybutylene terephthalate resin composition of the present invention, other fillers can be blended together with the reinforcing filler. As other fillers to be blended, for example, plate-like inorganic fillers, ceramic beads, wollastonite, talc, clay, mica, zeolite, kaolin, potassium titanate, barium sulfate, titanium oxide, silicon oxide, aluminum oxide, Examples include magnesium hydroxide. By blending the plate-like inorganic filler, the anisotropy and warpage of the molded product can be reduced. Examples of the plate-like inorganic filler include glass flakes, mica, and metal foil. Among them, glass flake is particularly preferably used.
A flame retardant can be added to the polybutylene terephthalate resin composition of the present invention to impart flame retardancy. The flame retardant to be added is not particularly limited, and examples thereof include organic halogen compounds, antimony compounds, phosphorus compounds, other organic flame retardants, and inorganic flame retardants. Examples of the organic halogen compound include brominated polycarbonate, brominated epoxy resin, brominated phenoxy resin, brominated polyphenylene ether resin, brominated polystyrene resin, brominated bisphenol A, and pentabromobenzyl polyacrylate. Examples of the antimony compound include antimony trioxide, antimony pentoxide, and sodium antimonate. Examples of the phosphorus compound include a phosphoric ester, polyphosphoric acid, ammonium polyphosphate, and red phosphorus. Other organic flame retardants include, for example, nitrogen compounds such as melamine and cyanuric acid. Other inorganic flame retardants include, for example, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, silicon compounds, boron compounds and the like.
[0019]
The polybutylene terephthalate resin composition of the present invention may contain, if necessary, conventional additives and the like. There are no particular restrictions on the additives to be blended.For example, additives such as antioxidants, stabilizers such as heat stabilizers, lubricants, mold release agents, catalyst deactivators, crystal nucleating agents, crystallization accelerators, etc. It can be added during or after the polymerization. Furthermore, in order to impart desired performance to polybutylene terephthalate, stabilizers such as ultraviolet absorbers, weather stabilizers, coloring agents such as dyes and pigments, antistatic agents, foaming agents, plasticizers, and impact modifiers And the like.
In the polybutylene terephthalate resin of the present invention, if necessary, a thermoplastic resin such as polyethylene, polypropylene, acrylic resin, polycarbonate, polyamide, polyphenylene sulfide resin, polyethylene terephthalate, liquid crystal polyester resin, polyacetal, polyphenylene oxide, and phenol resin A thermosetting resin such as a melamine resin or a silicone resin may be blended to form a molded article. One of these thermoplastic resins and thermosetting resins can be used alone, or two or more can be used in combination.
[0020]
The method for blending the above various additives into the polybutylene terephthalate resin composition of the present invention is not particularly limited, but is preferably blended by melt-kneading, and a kneading method usually used for a thermoplastic resin is applied. Can be. As a kneading method, for example, after uniformly mixing each component together with a substance as an additional component, if necessary, using a Henschel mixer, a ribbon blender, a V-type blender, etc., a single-screw kneading extruder, a multi-screw kneading extruder, Kneading can be performed using a roll, a Banbury mixer, a Brabender, or the like. Each component, including additional components, can be fed to the kneader at once or can be fed sequentially. In addition, two or more components selected from each component, including additional components, can be mixed in advance.
There is no particular limitation on the molding method of the molded article using the polybutylene terephthalate resin composition of the present invention, and molding methods generally used for thermoplastic resins, that is, injection molding, hollow molding, extrusion molding, press molding and the like Can be applied.
[0021]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
In Examples and Comparative Examples, evaluation of polybutylene terephthalate was performed by the following method.
(1) Terminal carboxyl group amount
0.1 g of polybutylene terephthalate is dissolved in 3 mL of benzyl alcohol, and titrated with a 0.1 mol / L benzyl alcohol solution of sodium hydroxide.
[0022]
(2) Temperature drop crystallization temperature
Using a differential scanning calorimeter [Perkin-Elmer, Model 1B], the temperature was raised from room temperature to 300 ° C. at a temperature rising rate of 20 ° C./min, and then the temperature was lowered to 80 ° C. at a rate of 20 ° C./min. Is the crystallization temperature for cooling.
(3) Amount of remaining tetrahydrofuran
5 g of polybutylene terephthalate pellets are immersed in 10 g of water, treated under pressure at 120 ° C. for 6 hours, and tetrahydrofuran eluted in water is quantified by gas chromatography.
[0023]
(4) Intrinsic viscosity
Using an Ubbelohde viscometer and a mixed solvent of phenol / 1,1,2,2-tetrachloroethane (weight ratio: 1/1), at 30 ° C., concentrations of 1.0 g / dL, 0.6 g / dL, and 0.1 g / dL. The viscosity of the 3 g / dL solution is measured, and the viscosity number is calculated by extrapolating to a concentration of 0.
[0024]
(5) Hydrolysis resistance
The ASTM No. 1 dumbbell piece is subjected to wet heat treatment at 121 ° C. in saturated steam at 203 kPa for 60 hours when non-reinforced and for 100 hours when glass fiber (GF) reinforced. The tensile strength before and after the treatment is measured according to ASTM D-638, and the strength retention is determined according to the following equation.
[0025]
(Equation 1)
Strength retention (%) = (tensile strength after treatment / tensile strength before treatment) × 100
[0026]
In the above formula, the tensile strength after the treatment means a value after the treatment for 60 hours in the case of non-strengthening and a value after the treatment for 100 hours in the case of GF reinforcement.
[0027]
Example 1
Continuous polymerization was carried out using an apparatus whose process diagram is shown in FIG. First, 1.8 mol of 1,4-butanediol is supplied to the slurry preparation tank 1 at a ratio of 1.0 mol to terephthalic acid, and 2,972 parts by weight of a slurry prepared by mixing with a stirrer (terephthalic acid). 9.06 mol part, 16.31 mol part of 1,4-butanediol) were continuously adjusted to a temperature of 230 ° C. and a pressure of 101 kPa by a gear pump. The slurry was transferred to the first esterification reaction tank 2, and 3.14 parts by weight of tetrabutyl titanate was supplied, followed by an esterification reaction with stirring for 2 hours at a residence time to obtain an oligomer.
Next, the oligomer was transferred from the first esterification reaction tank to the second esterification reaction tank 3 adjusted to a temperature of 240 ° C. and a pressure of 101 kPa, and the esterification reaction was further advanced with stirring for 1 hour at a residence time.
From the second esterification reaction tank, the oligomer is transferred to the first polycondensation reaction tank 4 adjusted to a temperature of 250 ° C. and a pressure of 6.67 kPa, and subjected to a polycondensation reaction with stirring for 2 hours and a prepolymer. Obtained.
From the first polycondensation reaction tank, the prepolymer was transferred to a second double condensation reaction tank 5 adjusted to a temperature of 250 ° C. and a pressure of 133 Pa, and the polycondensation reaction was further advanced with stirring at a residence time of 3 hours. Got. The polymer was withdrawn from the second double condensation tank, transferred to a die, drawn out in a strand shape, and cut with a pelletizer 6 to obtain a beret-shaped polybutylene terephthalate resin.
The amount of terminal carboxyl groups of the obtained polybutylene terephthalate resin was 20 eq / t, the cooling crystallization temperature was 178 ° C., the amount of residual tetrahydrofuran was 180 ppm (weight ratio), and the intrinsic viscosity was 0.85 dL / g. there were.
To 100 parts by weight of polybutylene terephthalate pellets, 0.4 part by weight of diglycidyl ether of bisphenol A [Adekasizer EP-17, trade name, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd.] was blended, and a vent with a screw diameter of 30 mm was added. The mixture was melt-kneaded at 260 ° C. using a screw extruder [Nippon Steel Works TEX30C], extruded into strands, and pelletized.
ASTM No. 1 dumbbell pieces were formed from the obtained pellets using an injection molding machine. The tensile strength before the wet heat treatment was 56 MPa, the tensile strength after the wet heat treatment was 39 MPa, and the strength retention was 70%. The results are shown in Table 1.
[0028]
Example 2
A polybutylene terephthalate was obtained in the same manner as in Example 1 except that the amount of the diglycidyl ether of bisphenol A was changed to 0.7 part by weight, and a composition to which an epoxy compound was similarly added was produced. Tested. The results are shown in Table 1.
[0029]
Example 3
100 parts by weight of polybutylene terephthalate obtained by the polymerization reaction in Example 1, 0.4 parts by weight of diglycidyl ether of bisphenol A and glass fiber (manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd., T-187, average fiber diameter 13 μm, average 43 parts by weight of a fiber length of 3 mm) were blended, melt-kneaded at 260 ° C. using a twin-screw extruder with a screw diameter of 30 mm [Tex30C, Japan Steel Works], extruded into a strand, and pelletized. The diglycidyl ether of bisphenol A was added from the main feed together with the polybutylene terephthalate pellets, whereas the glass fiber was fed in the middle of the extruder.
The tensile strength before and after the wet heat treatment was measured from the obtained pellets in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0030]
Example 4
Example 3 was carried out in the same manner as in Example 3, except that the amount of the diglycidyl ether of bisphenol A was changed to 0.7 part by weight. The results are shown in Table 1.
[0031]
Comparative Example 1
The procedure was performed in the same manner as in Example 1 except that the diglycidyl ether of bisphenol A was not added. The results are shown in Table 1.
[0032]
Comparative Example 2
The procedure was performed in the same manner as in Example 3 except that the diglycidyl ether of bisphenol A was not added. The results are shown in Table 1.
[0033]
Comparative Example 3
Using dimethyl terephthalate and 1,4-butanediol, polymerization was carried out using a batch apparatus. A total of 3,226 parts by weight of 1.8 mol of 1,4-butanediol is supplied to the transesterification reactor with respect to 1.0 mol of dimethyl terephthalate, and 3.14 parts by weight of tetrabutyl titanate is added. Then, transesterification was performed at a temperature of 210 ° C. and a pressure of 101 kPa for 3 hours to obtain an oligomer.
Subsequently, the oligomer was transferred to a polycondensation reaction tank, and a polycondensation reaction was allowed to proceed at a temperature of 250 ° C. and a pressure of 133 Pa for 3 hours with stirring to obtain a polymer. Next, the resultant was drawn out into a strand by applying a nitrogen pressure, and cut with a pelletizer to obtain polybutylene terephthalate in a pellet form.
The amount of terminal carboxyl groups of the obtained polybutylene terephthalate was 41 eq / t, the cooling crystallization temperature was 170 ° C., the amount of residual tetrahydrofuran was 680 ppm (weight ratio), and the intrinsic viscosity was 0.85 dL / g. Was.
To 100 parts by weight of the polybutylene terephthalate pellets, 0.4 part by weight of diglycidyl ether of bisphenol A was blended, and the mixture was melt-kneaded at 260 ° C. using a vented twin-screw extruder having a screw diameter of 30 mm. And extruded into pellets. ASTM No. 1 dumbbell pieces were molded from the obtained pellets using an injection molding machine, and the tensile strength was measured.
The tensile strength before the wet heat treatment was 56 MPa, the tensile strength after the wet heat treatment was 17 MPa, and the strength retention was 30%. The results are shown in Table 1.
[0034]
Comparative Example 4
100 parts by weight of the polybutylene terephthalate resin obtained by the polymerization reaction of Comparative Example 3, 0.4 part by weight of diglycidyl ether of bisphenol A and 43 parts by weight of glass fiber were blended, and a vented twin-screw extruder having a screw diameter of 30 mm was prepared. The mixture was melt-kneaded at 260 ° C., extruded into strands, and pelletized. The diglycidyl ether of bisphenol A was added from the main feed together with the polybutylene terephthalate resin pellets, whereas the glass fiber was fed in the middle of the extruder. Dumbbell pieces were formed from the obtained pellets, and the tensile strength before and after the wet heat treatment was measured. The results are shown in Table 1.
[0035]
Comparative Example 5
The procedure was performed in the same manner as in Example 1 except that 0.4 parts by weight of a carbodiimide compound [Stabacol I manufactured by Sumitomo Bayer Urethane Co., Ltd.] was added instead of the diglycidyl ether of bisphenol A. The results are shown in Table 1.
[0036]
Comparative Example 6
Example 3 was carried out in the same manner as in Example 3, except that 0.4 parts by weight of a carbodiimide compound was added instead of the diglycidyl ether of bisphenol A. The results are shown in Table 1.
[0037]
[Table 1]
Figure 2004075756
[0038]
[Table 2]
Figure 2004075756
[0039]
[Table 3]
Figure 2004075756
[0040]
As shown in Table 1, Example 1 is a polybutylene terephthalate resin composition containing an epoxy compound and a polybutylene terephthalate resin obtained by continuously polycondensing terephthalic acid and 1,4-butanediol. And 3 are a polybutylene terephthalate resin composition containing an epoxy compound and a polybutylene terephthalate resin obtained by polycondensation of dimethyl terephthalate and 1,4-butanediol in a batchwise manner (Comparative Examples 3 and 4). ) Is superior in hydrolysis resistance. In addition, the compositions of the Examples were not compared with the polybutylene terephthalate resin compositions containing no epoxy compound (Comparative Examples 1 and 2) and a carbodiimide compound instead of the epoxy compound (Comparative Examples 5 and 6). Is also excellent in hydrolysis resistance.
[0041]
【The invention's effect】
The polybutylene terephthalate resin of the present invention has a short molding cycle, is excellent in productivity, has no corrosion of electrical contacts, has high stability especially to hydrolysis, and has a high durability. It can be suitably used for electrical and electronic parts which are severe.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process flow diagram of one embodiment of an apparatus for producing a polybutylene terephthalate resin of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Slurry preparation tank
2 First esterification reaction tank
3 Second esterification reaction tank
4 First polycondensation reaction tank
5 Double condensation reaction tank
6 pelletizer

Claims (12)

末端カルボキシル基量が30eq/t以下であり、降温結晶化温度が175℃以上であるポリブチレンテレフタレート100重量部及びエポキシ化合物0.01〜10重量部を含有することを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。A polybutylene terephthalate resin characterized by containing 100 parts by weight of polybutylene terephthalate having an amount of terminal carboxyl groups of 30 eq / t or less and a crystallization temperature of 175 ° C. or more and 0.01 to 10 parts by weight of an epoxy compound Composition. ポリブチレンテレフタレート中の残存テトラヒドロフラン量が300ppm(重量比)以下である請求項1記載のポリブチレンテレフタレート脂組成物。The polybutylene terephthalate fat composition according to claim 1, wherein the amount of residual tetrahydrofuran in the polybutylene terephthalate is 300 ppm (weight ratio) or less. ポリブチレンテレフタレートの固有粘度が、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を用いて30℃で測定した場合、0.5〜1.5dL/gである請求項1又は2記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。The intrinsic viscosity of polybutylene terephthalate is 0.5 to 1.5 dL / g when measured at 30 ° C. using a mixed solvent of phenol / tetrachloroethane (weight ratio 1/1). Polybutylene terephthalate resin composition. ポリブチレンテレフタレートが、テレフタル酸及び1,4−ブタンジオールを主原料とし、連続的に重合して得られるポリブチレンテレフタレートである請求項1〜3のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。The polybutylene terephthalate resin composition according to any one of claims 1 to 3, wherein the polybutylene terephthalate is a polybutylene terephthalate obtained by continuously polymerizing terephthalic acid and 1,4-butanediol as main raw materials. エポキシ化合物が1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物である請求項1〜4のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。The polybutylene terephthalate resin composition according to any one of claims 1 to 4, wherein the epoxy compound is a compound having two or more epoxy groups in one molecule. エポキシ化合物がエピクロルヒドリンとビスフェノールAを反応させてなるグリシジルエーテル化合物である請求項1〜5のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。The polybutylene terephthalate resin composition according to any one of claims 1 to 5, wherein the epoxy compound is a glycidyl ether compound obtained by reacting epichlorohydrin with bisphenol A. 降温結晶化温度が175℃以上であり、残存テトラヒドロフラン量が300ppm(重量比)以下であるポリブチレンテレフタレート100重量部及びエポキシ化合物0.01〜10重量部を含有することを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。A polybutylene terephthalate characterized by containing 100 parts by weight of polybutylene terephthalate having a crystallization temperature of 175 ° C. or higher and an amount of residual tetrahydrofuran of 300 ppm (weight ratio) or less and 0.01 to 10 parts by weight of an epoxy compound. Resin composition. ポリブチレンテレフタレートの固有粘度が、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を用いて30℃で測定した場合、0.5〜1.5dL/gである請求項7記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。The polybutylene according to claim 7, wherein the intrinsic viscosity of the polybutylene terephthalate is 0.5 to 1.5 dL / g when measured at 30C using a mixed solvent of phenol / tetrachloroethane (weight ratio: 1/1). Terephthalate resin composition. ポリブチレンテレフタレートが、テレフタル酸及び1,4−ブタンジオールを主原料とし、連続的に重合して得られるポリブチレンテレフタレートである請求項7又は8記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。9. The polybutylene terephthalate resin composition according to claim 7, wherein the polybutylene terephthalate is a polybutylene terephthalate obtained by continuously polymerizing terephthalic acid and 1,4-butanediol as main raw materials. エポキシ化合物が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物である請求項7〜9のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。The polybutylene terephthalate resin composition according to any one of claims 7 to 9, wherein the epoxy compound is a compound having two or more epoxy groups in one molecule. エポキシ化合物がエピクロルヒドリンとビスフェノールAを反応させてなるグリシジルエーテル化合物である請求項7〜10の何れかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。The polybutylene terephthalate resin composition according to any one of claims 7 to 10, wherein the epoxy compound is a glycidyl ether compound obtained by reacting epichlorohydrin with bisphenol A. 請求項1〜請求項11のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形品。A molded article obtained by molding the polybutylene terephthalate resin composition according to any one of claims 1 to 11.
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