【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、木質ボードに関する。より詳しくは、リグノセルロースを主原料として用いた3層パーチクルボード、ミディアムデンシティーファイバーボードなどの熱圧成形板に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
リグノセルロースを主原料として用いた木質ボードは種々製造されている。たとえば、リグノセルロースが木質チップの場合はパーチクルボード(以下、PBともいう。)とよばれ、パーチクルボードの他には大型のチップを用いるウエハーボード、細長いチップ(ストランド)を1方向に配列させたオリエンテッドストランドボード、木質繊維(ファイバー)の場合には、インシュレーションボード、ミディアムデンシティーファイバーボード(以下、MDFともいう。)、ハードボードと称されて生産され、床材、壁材、ドア材、防音材、断熱材、畳心材、家具部材として使用されている。
【0003】
従来、このようなPB、MDFなどの木質ボードの製造に際して、接着剤としては、熱硬化性である尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素メラミン樹脂、フェノールメラミン樹脂、フェノール樹脂(以下、ホルマリン系樹脂という。)などが広く用いられていた。
しかしながら、これらの樹脂は、原料としてホルムアルデヒドを用いるため、該樹脂を接着剤として用いて製造したボードにもホルムアルデヒドが残存し易く、ボードから放散されるホルムアルデヒドは、環境上問題視されている。
【0004】
また、一般に、高強度の木質ボードを得ようとする場合には、使用する接着剤量を増やすか、使用するリグノセルロース原料の量を増やすとともにプレス圧を高くしてボードの密度を上げることが行われるが、経済的でない上、ホルマリン系樹脂を接着剤とする場合には、接着剤量を増やすとボードからのホルムアルデヒドの放散がより顕著となるという問題点があった。
【0005】
本発明者らは、上記の事情に鑑みて鋭意研究した結果、接着剤の他に特定の水性ポリウレタン樹脂を粘着付与剤として用いれば、接着剤の含有量を増やしたり、ボードの密度を上げたりすることなく、高強度の木質ボードを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、高強度の木質ボードを提供することを目的としている。より詳しくは、高強度の非ホルマリン系3層PB、高強度の非ホルマリン系MDFを提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】
本発明にかかる木質ボードは、接着剤の含有量が6.0重量%未満で、曲げ強度が19N/mm2以上であることを特徴としている。
前記木質ボードは、放散ホルマリン量が0.5mg/l以下であることが好ましい。
【0008】
本発明に木質ボードにおいては、ボードの密度が0.8g/cm3以下であることが好ましい。
本発明にかかる木質ボードは、分子中に水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基または前記置換基の金属塩もしくはアミン塩を有し、DSCで測定した吸熱ピークが0〜100℃の範囲にある水性ポリウレタン樹脂を含有することが好ましい。
【0009】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
[木質ボード]
本発明にかかる木質ボードは、接着剤の含有量が6.0重量%未満で、曲げ強度が19N/mm2以上であることを特徴としている。
【0010】
具体的には、本発明にかかる木質ボードは、接着剤の含有量が、通常6.0重量%未満であり、好ましくは0.1重量%以上6.0重量%未満であることが望ましく、
曲げ強度(JIS A 5905またはJIS A 5908に準拠)が、通常19N/mm2以上、好ましくは20N/mm2以上、より好ましくは23〜50N/mm2の範囲にあることが望ましい。
【0011】
本発明にかかる木質ボードの種類として、具体的には、3層PBやMDFなどを好ましく挙げることができる。ここで、3層PBとは、リグノセルロースを主原料とする木質チップを表裏層と芯層の3層に積層した後、熱圧成形して得られるパーチクルボードをいう。
本発明にかかる木質ボードが、このような3層構造からなるPBの場合には、前記接着剤の含有量は、表裏層と芯層の接着剤の含有量を平均して求められるが、より具体的には、接着剤の含有量は、木質チップ(絶乾質量)に対し、通常、表裏層で4〜7重量%、芯層で2〜5重量%、好ましくは表裏層で5〜6.5重量%、芯層で3〜4.5重量%であることが望ましい。なお、3層構造のPBの構成については、重量比率で表裏層が3〜6割、芯層が7〜4割の範囲であることが好ましく、表裏層が4〜5.5割、芯層が6〜4.5割の範囲であることがより好ましい。
【0012】
このように本発明では、接着剤含有量を増やすことなく、上記の曲げ強度を達成できるため、生産性よく、3層パーチクルボード、ミディアムデンシティーファイバーボードなどの木質ボードを供給することができる。
なお、本発明においては、前記3層PB、MDFなどの木質ボードに用いる接着剤の種類は問わないが、ボードからのホルムアルデヒドの放散を回避する点からは、ウレタン系樹脂接着剤を用いることが好ましい。ここで、ウレタン系樹脂接着剤とは、有機イソシアネート化合物と活性水素化合物とからなるポリウレタン樹脂を意味するが、本明細書において、接着剤の含有量を規定する際に、有機イソシアネート化合物と活性水素化合物とが別々にリグノセルロース原料に添加される場合は、該接着剤の含有量とは、有機イソシアネート化合物の量を意味することとする。
【0013】
前記接着剤の含有量は、木質ボードの製造時に用いる接着剤成分の含有率で定めてもよいが、製造条件が不明の場合には、下記の分析方法によって定めることができる。具体的には、木質ボードから全セルロース類、すなわち、α、β、γ―セルロース、ヘミセルロース類を抽出し、残量を接着剤量としてその含有率を求める木材成分抽出法、あるいは、接着剤がアミノ系樹脂やイソシアネート系樹脂の場合には、樹脂中に含まれる窒素分を定量する蛋白質分析法によって、接着剤の含有量を定めることができる。
【0014】
<木材成分抽出法>
木質ボードを5mm角以下まで粉砕し、絶乾木材で2.0±0.1g相当を計量し、冷水100mlで抽出し、ついで100mlの蒸留水で抽出し、NaOH溶液100mlで抽出したのち、ソックスレー抽出器で抽出し、抽出残分から接着剤の含有量を求める。
なお、抽出条件は、以下の通りである。すなわち、冷水可溶分は25±5℃で48時間、熱水可溶分は蒸留水で3時間煮沸抽出し、アルカリ可溶分は1重量%NaOH溶液で100℃1時間抽出、またその他の木材由来の接着剤成分はアルコール/ベンゼン(体積比)=1/2溶媒でソックスレー抽出器を用い1時間に10〜20回抽出カップを満たすように抽出速度を調節し8時間抽出する。
【0015】
<蛋白質分析法>
上記の木材成分抽出法のほか、接着剤が、尿素樹脂、メラミン樹脂などのアミノ系樹脂や、ウレタン樹脂などのイソシアネート系樹脂である場合は、樹脂中に含まれる窒素分を定量する以下の方法で代用することができる。
すなわち、木質ボードを硫酸で酸化分解し、さらにNaOHを添加して分解蒸留した後、ホウ酸溶液と混合し、この溶液を硫酸で滴定することにより、窒素分を定量する方法である。
【0016】
また、本発明にかかる木質ボードの放散ホルマリン量は、通常0.5mg/l以下、好ましくは0.3mg/l以下、より好ましくは0.2mg/l以下であることが望ましい。放散ホルマリン量を上記数値以下に抑えるためには、前述したように、接着剤としてウレタン系樹脂を用いることが好ましい。
なお、該放散ホルマリン量は少ないほど好ましく、実質的に含まれないことが最も好ましいが、リグノセルロース原料として廃材などを用いる場合には、廃材自体にホルムアルデヒドが含まれていることがある。このような場合には、通常用いられるホルムアルデヒドキャッチャー剤などを後述する添加剤としてボード原料に添加してもよい。
【0017】
また、本発明にかかる木質ボードにおいては、ボードの密度は、通常0.8g/cm3以下、好ましくは0.2〜0.75g/cm3、より好ましくは0.3〜0.7g/cm3の範囲にあることが望ましい。このように本発明では、密度を上げることなく、上記の曲げ強度を達成できるため、生産性よく、3層パーチクルボード、ミディアムデンシティーファイバーボードなどの木質ボードを供給することができる。
【0018】
なお、前記木質ボードの20℃膨張率は、通常8.0%未満、好ましくは7%以下、より好ましくは6%以下であることが望ましい。
さらに、本発明にかかる木質ボードは、分子中に水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基または前記置換基の金属塩もしくはアミン塩を有し、DSCで測定した吸熱ピークが0〜100℃の範囲にある水性ポリウレタン樹脂を含有することが好ましい。すなわち、本発明では、通常、ボード製造に用いられる接着剤の他に、特定の水性ポリウレタン樹脂を粘着付与剤として用いることにより、接着剤の含有量を増やしたり、ボードの密度を上げたりすることなく、高強度の木質ボード、具体的には高強度の3層PB、MDFを得ることができる。
[水性ポリウレタン樹脂]
前記水性ポリウレタン樹脂は、タック性および初期接着性を有するため、粘着剤あるいは粘着付与剤として、マット崩れを防止する目的で、木質ボードの原料すなわち、3層PBの原料である木質チップや、MDFの原料である木質ファイバーに添加される。
【0019】
前記水性ポリウレタン樹脂としては、分子中に水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基または前記置換基の金属塩もしくはアミン塩を有する水性ポリウレタン樹脂が好ましく挙げられる。前記置換基の金属塩としては、具体的には、たとえば、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基と、1価〜3価の金属との塩が挙げられる。より具体的には、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基のNa塩、K塩などのアルカリ金属塩などが挙げられる。
【0020】
本発明に用いられる水性ポリウレタン樹脂としては、前記置換基として、水酸基、スルホン酸基およびカルボキシル基の金属塩もしくはアミン塩が好ましく、そのうちアミン塩がより好ましい。このような水性ポリウレタン樹脂であると、水分散液や水溶液とした際の水との共存下における経時の安定性に優れるほか、接着剤としてウレタン系樹脂を用いる場合には、有機イソシアネート化合物と架橋反応を起こし、ボードの曲げ強度などの物性を向上することができるため好ましい。
【0021】
前記水性ポリウレタン樹脂は、DSCで測定した吸熱ピークが0〜100℃の範囲にあることが好ましく、より好ましくは30〜100℃、特に好ましくは40〜80℃が望ましい。また、前記水性ポリウレタン樹脂がTgを有する場合には、Tgにより評価することもでき、そのTgが通常120℃以下、好ましくは100℃以下、より好ましくは−50℃〜90℃、特に好ましくは−15〜90℃の範囲にあることが望ましい。
【0022】
このように水性ポリウレタン樹脂のTgが前記数値以下であると、常温からマット成形時の温度範囲における粘着付与性、作業性に優れるため好ましい。なお、前記水性ポリウレタン樹脂のTgは、示差走査型熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
前記水性ポリウレタン樹脂は、有機ポリイソシアネート化合物(A−1)と、ポリオール(B−1)と、アニオン性基を有する活性水素基含有化合物(B−2)とを反応させることにより得られるイソシアネート基を分子末端に有するウレタンプレポリマーを、好ましくは親水性の有機溶剤存在下で水に分散し、分散中あるいは分散後に鎖伸長剤(C)と反応させることによって得られる。
【0023】
<有機ポリイソシアネート化合物(A−1)>
前記有機ポリイソシアネート化合物としては、特に限定されず、ポリウレタンなどの製造に通常使用される、たとえば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートおよびこれらのイソシアネートの誘導体や変性体などが挙げられる。
【0024】
脂肪族ポリイソシアネートとしては、具体的には、たとえば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエートなどの脂肪族ジイソシアネート;リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソジアネートオクタン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアネートへキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメチルオクタンなどの脂肪族トリイソシアネートなどが挙げられる。
【0025】
脂環族ポリイソシアネートとしては、具体的には、たとえば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(以下、イソホロンジイソシアネートともいう。)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(水添キシリレンジイソシアネートともいう。)もしくはその混合物、ノルボルナンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキサン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2,2,1)ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2,2,1)ヘプタン、3−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2,2,1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2,2,1)ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2,2,1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2,2,1)−ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2,2,1)ヘプタンなどの脂環族トリイソシアネートなどが挙げられる。
【0026】
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、具体的にはたとえば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−または1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン(テトラメチルキシリレンジイソシアネートともいう。)もしくはその混合物などの芳香脂肪族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼンなどの芳香脂肪族トリイソシアネートなどが挙げられる。
【0027】
芳香族ポリイソシアネートとしては、具体的には、たとえば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,4−または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIともいう。)もしくはその混合物、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(以下、TDIともいう。)もしくはその混合物、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエンなどの芳香族トリイソシアネート;4,4’−ジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートなどの芳香族テトライソシアネートなどが挙げられる。
【0028】
また、ポリイソシアネートの誘導体としては、具体的には、たとえば、上記ポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、カルボジイミド、ウレットジオン、オキサジアジントリオン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(以下、クルードMDIもしくはポリメリックMDIという。)および、クルードTDIなどが挙げられる。
【0029】
ポリイソシアネートの変性体としては、具体的には、たとえば、上記ポリイソシアネートやポリイソシアネートの誘導体と、後述する低分子量ポリオールまたは低分子量ポリアミンとを、ポリイソシアネートのイソシアネート基が、低分子量ポリオールの水酸基または低分子量ポリアミンのアミノ基よりも過剰となる当量比で反応させることによって得られるポリオール変性体やポリアミン変性体などが挙げられる。
【0030】
これらの有機ポリイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートが好ましく挙げられる。
<ポリオール(B−1)>
本発明に用いられるポリオールとしては、得られる水性ポリウレタン樹脂の凝集力を発現しやすくするポリオールが好ましく、具体的には、得られる水性ポリウレタン樹脂のTgが120℃以下になるようなポリオールが好ましい。
【0031】
このようなポリオールとしては、具体的には、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、アルカン(炭素数7〜22)ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、アルカン−1,2−ジオール(炭素数17〜20)、水素化ビスフェノールA,1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエチレンテレフタレートなどの低分子量ジオール;およびこれら低分子ジオールとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとの付加反応によって得られるポリアルキレンポリオール;およびこれら低分子量ジオールとε−カプロラクトンとの付加反応によって得られるポリカプロラクトンポリオール;
グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノールなどの低分子量トリオール;およびこれら低分子量トリオールとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとの付加反応によって得られるポリアルキレンポリオール;およびこれら低分子量トリオールとε−カプロラクトンとの付加反応によって得られるポリカプロラクトンポリオール;およびその他の脂肪族トリオール(炭素数8〜24)などを挙げることができる。
【0032】
また、さらに、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジンなどのジアミンや、ジエチレントリアミン、トリエチレンテロラミン、テトラエチレンペンタミンなどの低分子量ポリアミンと、ε−カプロラクトンとの付加反応によって得られるポリカプロラクトンポリオールも挙げることができる。
【0033】
また、前記ポリオールとして、ポリエステルポリオールを用いることもできる。
ポリエステルポリオールとしては、分子中に少なくとも2つの水酸基を有するグリコール成分と分子中に少なくとも2つのカルボキシル基を有する酸成分との脱水縮合反応で得ることができるものを挙げることができる。
【0034】
前記酸成分としては、具体的には、たとえば、ジカルボン酸あるいはそれらの酸無水物、たとえばアジピン酸、琥珀酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、ダイマー脂肪酸などが挙げられる。
また、グリコール成分としては、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチルペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、8−オクタンジオールなどが挙げられる。
【0035】
なお、前記ポリエステルポリオールは、1、3または4官能の原料、たとえば、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、大豆脂肪酸、無水トリメリット酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどからも製造可能である。
前記ポリエステルポリオールとしては、より具体的には、アジピン酸と1,3―ブタンジオールまたは1,4―ブタンジオールを縮合させて得られるアジペート系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
【0036】
これらのうちでは、ポリカプロラクトンポリオールまたはアジペート系ポリエステルポリオールが好ましく、ポリカプロラクトンジオールまたはポリブチレンアジペート系ポリエステルポリオールがより好ましい。
前記ポリオールは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができるが、本発明では前記ポリオールとして、
(i)数平均分子量3000以上、好ましくは数平均分子量3000〜6000、より好ましくは数平均分子量3500〜4500のポリオールと、
(ii)数平均分子量2500以下、好ましくは数平均分子量1000〜2500、より好ましくは数平均分子量1500〜2500のポリオールとを
併用することがより好ましい。
【0037】
このような2種のポリオールを併用することによって、水性ポリウレタン樹脂のタック性をより向上させることができる。すなわち、(i)のポリオールとして数平均分子量3000以上6000以下のものを用いることにより、水性ポリウレタン樹脂の結晶性などを好適な範囲とすることができ、タック性に優れた水性ポリウレタン樹脂が得られる。また、(ii)のポリオールとして数平均分子量1000以上2500以下のものを用いると、水性ポリウレタン樹脂に充分な結晶性を付与することができ、配合によるタック性の向上効果に優れる。
【0038】
上記ポリオール(i)および(ii)の配合割合は、ポリオール(i)1モルに対して、ポリオール(ii)が、通常0.5〜2.5モル、好ましくは0.8〜2モルである。このような配合割合で用いることにより、さらにタック性の向上を図ることができる。なお、一般にポリオールとして分類することが可能なものであっても、後述するアニオン性基を有する活性水素基含有化合物(B−2)に該当するものは、本明細書ではポリオール(B−1)には含まない。
【0039】
<アニオン性基を有する活性水素基含有化合物(B−2)>
前記アニオン性基を有する活性水素基含有化合物としては、具体的には、たとえば、カルボキシル基、スルホン酸基などのアニオン性基を有し、かつ、イソシアネート基と反応しうる水酸基やアミノ基などの活性水素基を含有する化合物である。活性水素基含有化合物(B−2)は、リン酸基、スルホベタインなどのベタイン構造含有基を含有していてもよい。
【0040】
このようなアニオン性基を有する活性水素基含有化合物としては、特に限定されないが、1つのアニオン性基を有し、かつ、2つ以上の活性水素基を有する化合物が挙げられる。
具体的には、カルボキシル基を有する活性水素基含有化合物として、たとえば、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸などのジヒドロキシルカルボン酸;リジン、アルギニンなどのジアミノカルボン酸などが挙げられる。
【0041】
スルホン酸基を有する活性水素基含有化合物として、具体的には、たとえば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、ジアミノブタンスルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、2,4−ジアミノ−5−トルエンスルホン酸などが挙げられる。
【0042】
さらに、前記スルホン酸基を有する活性水素基含有化合物として、スルホン酸基を有するポリエステルポリオールを挙げることもできる。スルホン酸基を有するポリエステルポリオールは、たとえば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2−7−ジカルボン酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸、スルホ琥珀酸等のジカルボン酸と、2−スルホ1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル−3−スルホ−2,5−ヘキサンジオール等のグリコール類とを共縮合して得ることができる。
【0043】
リン酸基を有する活性水素基含有化合物としては、具体的には、たとえば、2,3−ジヒドロキシプロピルフェニルホスフェートなどが挙げられる。
ベタイン構造含有基を有する活性水素基含有化合物としては、具体的には、たとえば、N−メチルジエタノールアミンなどの3級アミンと1,3−プロパンスルトンとの反応によって得られるスルホベタイン基含有化合物などが挙げられる。
【0044】
さらにこれらのアニオン性基を有する活性水素基含有化合物にエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加させることによって得られるアルキレンオキサイド変性体を用いることもできる。
これらのアニオン性基を有する活性水素基含有化合物は、単独で用いてもよく、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0045】
これらのアニオン性基を有する活性水素基含有化合物のうちでは、カルボキシル基を有する活性水素基含有化合物が好ましく挙げられる。
上記有機ポリイソシアネート化合物(A−1)と、ポリオール(B−1)と、アニオン性基を有する活性水素基含有化合物(B−2)とを反応させて、イソシアネート末端プレポリマーを合成するには、これらの成分を、活性水素基(水酸基およびアミノ基)に対するイソシアネート基の当量比(イソシアネート基/活性水素基)が通常1を超える割合、好ましくは1.1〜10の割合において配合し、バルク重合や溶液重合などの公知の重合方法によって、反応させればよい。
【0046】
たとえば、バルク重合の場合には、窒素気流下において、(A−1)有機ポリイソシアネート化合物を撹拌しながら、これに(B−1)ポリオール、(B−2)アニオン性基を有する活性水素基含有化合物を加えて、反応温度75〜85℃で、1〜数時間程度反応させればよい。
溶液重合の場合には、有機溶媒に、(A−1)有機ポリイソシアネート化合物、(B−1)ポリオール、(B−2)アニオン性基を有する活性水素基含有化合物を加えて、反応温度20〜80℃で、1〜数時間程度反応させればよい。有機溶媒としては、イソシアネート基に対して不活性で、かつ、親水性に富み、除去が容易な低沸点溶媒が好ましい。そのような有機溶媒として、具体的には、たとえば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらのうちでは、反応性および粘度の調節がより容易である点から、溶液重合によることが好ましい。
【0047】
なお、前記反応においては、所望により、アミン系、錫系、鉛系などの公知のウレタン化触媒を用いてもよい。また、得られるイソシアネート末端プレポリマーから未反応モノマー(有機ポリイソシアネート化合物)を、蒸留や抽出などの公知の除去手段によって除去してもよい。
また、前記反応において、アニオン性基を有する活性水素基含有化合物(B−2)は、得られるポリウレタン樹脂100gあたり、アニオン性基が通常2〜100ミリ当量、好ましくは5〜20ミリ当量、より好ましくは6ミリ当量以上10ミリ当量未満となるように配合されることが望ましい。アニオン性基の当量が、この範囲にあれば、水あるいは水性媒体に対して良好な分散性を確保することができる。
【0048】
さらに、前記イソシアネート末端プレポリマーの合成においては、反応前または反応後に、たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類や、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、その他、アンモニアなどの中和剤を添加して、アニオン性基が塩を形成するように中和することが好ましい。このような中和剤は、具体的には、たとえば、アニオン性基1当量あたり、0.1〜1.2当量、さらには0.6〜1.00当量の量で添加することが好ましい。
【0049】
このようにして得られるイソシアネート末端プレポリマーは、分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタンのプレポリマーであって、そのイソシアネート基含有量は、通常0.2〜4.5重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%である。
さらに、該イソシアネート末端プレポリマーを、水中で鎖伸長剤(C)と反応させることにより、水性ポリウレタン樹脂を得る。
【0050】
<鎖伸長剤(C)>
前記鎖伸長剤としては、少なくとも2個以上のアミノ基を有するアミノ化合物として、たとえば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、3−アミノメチルー3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−シクロヘキシルメタンジアミン、ノルボルナンジアミン、ヒドラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、キシリレンジアミンなどのポリアミン類;およびN−(2−アミノエチル)エタノールアミン、ジエタノールアミンのようなアミノアルコール類を好ましく挙げることができる。これらは単独で、または2種以上の混合物として用いることができる。なお、前記ポリアミン類はケチミン、ケタジンまたはアミン塩のように、マスクされたアミンの形で使用してもよい。
【0051】
前記イソシアネート末端プレポリマーと前記鎖伸長剤(C)とを水中で反応させるには、たとえば、上記のようにして得られたイソシアネート末端プレポリマーに水を配合して、イソシアネート末端プレポリマーを水に分散させた後、鎖伸長剤(C)を配合して、イソシアネート末端プレポリマーを鎖伸長反応させればよい。
【0052】
この際、水は、イソシアネート末端プレポリマーを分散させうる配合量、たとえば、イソシアネート末端プレポリマー100重量部に対して、水20〜500重量部を、イソシアネート末端プレポリマーを撹拌しながら、これに対してゆっくりと添加することが好ましい。
これによって、イソシアネート末端プレポリマーが水中に分散されたイソシアネート末端プレポリマー水分散液を調製することができる。
【0053】
次に、前記鎖伸長剤(C)を、鎖伸長剤(C)のアミノ基に対するイソシアネート末端プレポリマーのイソシアネート基の当量比(イソシアネート基/アミノ基)が、たとえば、0.8〜1.2の割合となるような配合量で用いて、前記イソシアネート末端プレポリマー水分散液の調製後速やかに(イソシアネート末端プレポリマーのイソシアネート基と水との反応が進行しないうちに)、前記イソシアネート末端プレポリマー水分散液の撹拌下において、滴下すればよい。鎖伸長剤(C)の滴下は、30℃以下の温度で行うことが好ましく、滴下終了後には、さらに撹拌を続け、たとえば、常温において反応を完結させればよい。このような鎖伸長反応によって、前記水性ポリウレタン樹脂を、水中に分散した状態で得ることができる。
【0054】
なお、該反応終了後、イソシアネート末端プレポリマーが溶液重合により合成されている場合には、使用した有機溶媒をたとえば、減圧下において、適宜の温度で加熱することにより除去すればよい。
このようにして得られた前記水性ポリウレタン樹脂を、粘着剤あるいは粘着付与剤として、3層PBの原料である木質チップや、MDFの原料である木質ファイバーに添加する。
【0055】
本発明では、前記水性ポリウレタン樹脂を、木質チップあるいは木質ファイバーの絶乾質量に対して、0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%の量で配合する。なお、上記の配合量は、水性ポリウレタン樹脂としての量であり、分散液の形状をとる場合にはその固形分量であり、溶液の場合には溶質の量を意味する。
【0056】
なお、前記水性ポリウレタン樹脂の添加方式は、特に限定されないが、前記水性ポリウレタンを、接着剤の構成成分である有機イソシアネート化合物(A)が原料チップに混合される直前の活性水素化合物(B)に添加してもよく、また事前に活性水素化合物(B)に混合しておいてもよい。混合方法としては、バッチ式でも、連続式でもよい。混合の装置としてはたとえばホモジナイザー、スタチックミキサーなどが使用できる。
[接着剤]
本発明に用いられる接着剤としては、ボードの製造に適するものであればいずれでもよいが、通常は、放散ホルマリン量が極めて少ないか、実質的にない非ホルマリン系ボードを製造することができる点から、非ホルマリン系樹脂、より具体的には、ハンドリングが容易で、バインダーの使用量を低減することができ、粘着付与剤との併用によりマット崩れを有効に防止できる点から後述する有機イソシアネート化合物(A)と活性水素化合物(B)とからなるウレタン系樹脂接着剤などが用いられる。
【0057】
前記有機イソシアネート化合物(A)としては、イソシアネート基を有する化合物であればよく、具体的には、たとえば、有機ポリイソシアネート化合物(A−1)として例示したものが挙げられるが、それらのうちでは、ポリメリックMDIが好ましい。
また、前記活性水素化合物(B)としては、実質的にイソシアネートと反応する活性水素を有する化合物であればよく、ポリオール(B−1)、アニオン性基を有する活性水素基含有化合物(B−2)として例示したものの他、水などが挙げられる。これらのうちでは、特に水が好ましい。
[添加剤]
本発明においては、必要に応じてその他、添加剤を併用してもよい。該添加剤としては、たとえば、硬化促進剤(D)、離型剤(E)、乳化安定剤などが挙げられる。さらに本発明においては所望の効果を阻害しない範囲で撥水剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤、界面活性剤、可塑剤、シランカップリング剤、ポバール、金属触媒、合成ゴムラテックス、アクリル系エマルジョンなどを併用してもよい。また、原料のリグノセルロース系材料に建築廃材等の回収材料が含まれる場合は、3層PBの場合には、表裏層または芯層部の製造時に少なくともその一方に、MDFの場合にはその製造時に、ホルムアルデヒドキャッチャー剤等のアルデヒドキャッチャー剤を添加することが好ましい。
【0058】
これらの添加剤の添加方法に制限はなく、独立して原料チップに添加してもよいが、通常イソシアネート化合物(A)、活性水素化合物(B)の少なくとも一方に予め混合して用いられる。特に活性水素化合物(B)に混合して用いることが好ましい。混合の方式は特に限定されないが、(A)または(B)成分が原料チップに混合される直前に添加してもよく、事前に混合しておいても構わない。混合方法としては、バッチ式でも、連続式でも良い。混合の装置としては例えばホモジナイザー、スタチックミキサーなどが使用できる。
【0059】
前記硬化促進剤(D)としては、有機イソシアネート化合物(A)の反応活性を上げる働きのある物質ならば何ら制限無く、どれでも使用出来る。具体的には、たとえば、通常ウレタン化学で公知のアミン触媒、金属触媒、含窒素化合物などが使用出来る。これらの中でも、ボード製造後にボードより飛散したり、溶出したりする等を防止するには、アミン系開始剤などの有機イソシアネート化合物(A)の反応活性を上げる働きを有する化合物を開始剤として酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等のエポキシ化合物であるアルキレンオキシドを無触媒、あるいはアルカリ金属の水酸化物、第3級アミンなどを触媒として製造されるポリエーテルポリオールが好ましく、ジカルボン酸グリコール類とのエステル化反応や酸無水物とグリコール類との付加反応、ポリカルボン酸とグリコール類とのエステル化反応により得られるポリエステルポリオールを共重合させたポリエーテルポリエステルポリオール共重合体などが好ましい。ポリエーテルポリエステル共重合体とはポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールをエステル交換触媒存在下等でエステル交換反応したり、酸無水物による開環反応によって得られた共重合体である。これらの原料中の含有量に特に制限はないが窒素原子として通常0.1〜12.0重量%、より好ましくは、1.0〜10.0重量%である。これら触媒成分は単独でも複数を併用してもよい。
【0060】
本発明においては、必要に応じて離型剤(E)を併用してもよい。この離型剤は内部離型剤と呼称され、具体的には、ワックス系離型剤、金属石鹸系離型剤またはこれらの混合物などが挙げられる。ワックス類、金属石鹸類又はこれらの混合物が好適に使用できる。ワックス系離型剤としては、具体的には、たとえば、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、パームワックス、蜜蝋、ラノリン、鯨ろう、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、変成ワックス、水素化ワックス、およびこれらの配合ワックスなどのワックス類を挙げることができる。金属石鹸系離型剤としては、制限はないが、特に炭素数8〜28を有する飽和または不飽和脂肪族カルボン酸の金属塩が好ましく使用できる。金属石鹸系離型剤は単独でも複数を併用してもよい。この金属石鹸系離型剤を形成するモノカルボン酸類としては、たとえば、オクチル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、リグノセリン酸、ベヘニン酸などの脂肪族カルボン酸などが挙げられる。また、金属成分としては、亜鉛、鉄、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、マグネシウム、バリウム、ニッケル、銅、コバルトなどが挙げられる。これらは酸成分、金属成分それぞれの群より選ばれた少なくとも1種以上を組み合わせて製造することができる。上記した金属石鹸類は、接着剤およびリグノセルロース系材料の混合物中において、離型剤として存在すれば良い。従って金属塩の状態で添加して使用しても、それぞれを個別即ち脂肪族カルボン酸と金属化合物を別々に添加して使用しても良い。また、上記の離型剤であるワックス類、金属石鹸類は必要に応じて乳化剤を用いて乳化物(水エマルション)として使用しても良い。ここで、上記(E)成分を(A)または(B)に混合して使用しない場合、ボードの熱圧プレス時に熱盤に接着剤組成物等が付着しないように熱盤に離型剤(E)を外部離型剤として塗布してプレスすることが好ましい。また内部離型剤と外部離型剤を併用してもよく、この時互いの離型剤は同じでも異なっていてもよい。
【0061】
前記乳化剤としては一般的に使用されているものであれば良く、特に限定は無いが、たとえば、脂肪酸石鹸、ロジン酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマーなどの界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は単独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
【0062】
さらに、必要に応じて乳化安定剤を用いても良い。この場合の乳化安定剤としては、離型剤およびこれらの乳化物を安定化することの出来るものであれば良く、特に制限はない。具体的には、たとえば、保護コロイドを形成するような天然高分子化合物、合成高分子化合物が挙げられ、ゼラチン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどが使用できる。
【0063】
前記アルデヒドキャッチャー剤は、主に木材に由来するアセトアルデヒド等に代表されるアルデヒド類と反応し、キャッチャー剤として作用するものであればいずれでもよいが、例えばホルムアルデヒドキャッチャー剤として用いられるものが挙げられる。
ホルムアルデヒドキャッチャー剤としては、ホルムアルデヒドと反応するものであればいずれでもよいが、酸アンモニウム塩、アルカリ金属の亜硫酸塩等が好適に用いられる。さらに中でもアミノ基を有する化合物、たとえば尿素、グアニル尿素、メラミン、アンモニアなどが望ましい。
[木質ボードの製造]
本発明にかかる木質ボードは、具体的には、たとえば、前記有機イソシアネート化合物(A)と前記活性水素化合物(B)、前記水性ポリウレタン樹脂、リグノセルロース原料(木質チップまたは木質ファイバー)、必要に応じてその他添加剤を混合した後、熱圧成形することによって得られる。
【0064】
以下に、一般的な木質ボードである3層PB、MDFの製造工程について述べる。
たとえば、3層PBを製造する場合には、通常、木質材料は、チッパ−で細かく切断された後、ドライヤーで乾燥され、分級工程で細かいチップと荒いチップに分別される。その後、それぞれのチップがブレンダーと呼ばれる木材チップに接着剤を吹き付け混合する装置に添加され、接着剤と混合される。その後、フォーミング工程で表層、芯層、表層の3層構造に積み重ねられたマットを必要に応じてプリプレスした後、連続プレスあるいは多段プレスで熱圧成形する。一方、MDFを製造する場合は、通常、リグノセルロース系材料として、木片をダイジェスターに供給してスチーム(STM)を用いて軟化し、その内部のリグニンを破壊する。その後、リファイナーに送り、同方向または異方向に回転するディスク間でチップを分解してファイバー(解繊)にする。リファイナーによって得られた高温の湿潤繊維は、スチーム等の搬送ガスによってブローラインを経てドライヤーに供給される。その後、ブレンダーがある場合は、ブレンダー通過後、フォーミングヘッドに供給され、フォーミングベルト上にフォーミングすることによって、いわゆるフォーミンマットを形成する。このフォーミンマットは必要に応じてプリプレスされた後、連続プレスまたは多段プレスによって熱圧される。
【0065】
このような製造工程のなかで、前記有機イソシアネート化合物(A)、活性水素化合物(B)、水性ポリウレタン樹脂、添加剤は、熱圧プレス(予備プレスがある場合は予備プレス)までのいずれかの工程において添加される。たとえば、3層PBにおいては、チップに粉砕した後のブレンダー内、また、MDFの場合には、リファイナーの出口、およびブローライン内、ブレンダー内などのいずれかが挙げられる。
【0066】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における評価結果はまとめて、表1に示した。例中特に断らない限りすべての部および比率は重量基準による。また、性能比較におけるボードの共通製造条件および評価方法を以下に述べる。
[製造条件(共通項目)]
○ 原料:ダストチップまたは木質ファイバー(含水率4.0%、以下単にチップ、ファイバーと称する)
○ 接着剤およびその吹き付け量
使用接着剤:ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
(ポリメリックMDI)
吹き付け量:3%〜7%
○ 硬化促進剤:1%(対絶乾チップまたは絶乾ファイバー)
○ ボード構成:単層、3層
○ ボード厚(研磨部分除く):15mm
○ マット含水率:表裏層18%、芯層8%
○ 熱圧温度:180℃
○ プレス圧力:最大圧力 35kg/cm2
○ プレス時間:2分30秒
○ 設定密度:700kg/m3
[評価試験方法]
1.常態曲げ強さ(以下、「常態曲げ」と称する)
成形した試料から「パーチクルボード JIS−A−5908、繊維板 JIS−A−5905」の試験片の項目に準じ、幅50mm、長さ275mm(スパン225mm)に試験片を裁断し、曲げ強さ試験を行った。結果を曲げ強さとして表示した。
2.湿潤時の曲げ強さ(以下、「湿潤A」と称する)
成形した試料から1.と同様の方法で試験片を裁断した。次に試験片を100±3℃の温水中に2時間浸せきし、さらに常温水中に1時間浸せきした後、濡れたままの状態で曲げ強さ試験を行った。結果を表に湿潤時の曲げ強さ(湿潤A)として表示した。
3.剥離強さ(以下、「中核剥離」と称する)
成形した試料から50mm角に試験片を裁断した。次にJIS(JIS−A−5905およびJIS−A−5908に記載の方法)に基づき剥離試験を行った。結果を表に剥離強さ(中核剥離)として表示した。
4.放散ホルマリン量
JIS(JIS−A−5905およびJIS−A−5908に記載の方法)に基づき、200mm×200mm×15mmの試験片を裁断し試験を行った。結果を表に示した。
5.20℃膨張率
成形した試料から50mm角に試験片を裁断した。この試験片の厚みを測定し、20℃の水面下3cmに24時間浸漬した後、再度試験片の厚みを測定し、元の試験片との厚みの差を%で表した。結果を表に示した。
【0067】
【実施例1】
<水性ポリウレタン樹脂−1の製造>
数平均分子量4000のポリカプロラクトンジオール(商品名:TONE1270、ダウ社製)および分子中にカルボキシル基を有するジメチロールブタン酸(商品名:DMBA、日本化成社製)からなるジオール成分にイソホロンジイソシアネート(商品名:VESTANT IPDI、ヒュルス社製)を反応させた後、イソホロンジアミンを鎖伸長剤として用い、公知のアイオノマー型分散方法でさらに反応させ、分子中に水酸基、カルボキシル基およびそのアミン塩を有するTg(吸熱ピーク)50℃の水性ポリウレタン樹脂−1の分散液(固形分50重量%、粘度198mPa.s/25℃、pH7.8)を得た。
【0068】
なお、この水性ポリウレタン樹脂−1のTgは下記のようにして測定した。
サンプル:水を飛ばしてシート状にし、これをポンチで円盤状に打ち抜いて、アルミパンに充填。
測定条件:下記の温度プログラムで、Extra6000熱分析システム(セイコー
インスツルメント社製)を用いて測定した。
【0069】
室温から10℃/分のレートで−80℃まで降温し、5分間保持した後、10℃/分
のレートで250℃まで昇温。
<3層PBの製造>
表裏層用絶乾木質チップに対し、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:製品名コスモネートM−200)を7%、前記水性ポリウレタン樹脂−1の分散液を1%(水性ポリウレタン樹脂としては0.5%)、活性水素化合物として水をマット含水率が18%になるように予め混合した溶液をブレンダー内の表裏層用木質チップに吹きつけた。同様に芯層用絶乾木質チップに対し、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:製品名コスモネートM−200)を4%、前記水性ポリウレタン樹脂−1の分散液を1%(水性ポリウレタン樹脂としては0.5%)、活性水素化合物として水をマット含水率が8%になるように予め混合した溶液をブレンダー内の芯層用絶乾木質チップに吹きつけた。得られたチップを三井武田ケミカル(株)社製離型剤IMR−300を塗布した鋼製コール板上に表裏層、芯層のフォーミング重量比率を5対5とし、裏層、芯層、表層の3層にフォーミングしてマットを作成した後、このマットを上記プレス条件にて熱圧後、得られた500mm×500mm×15mmのボードを上記の方法に従い評価した。
【0070】
【実施例2】
<3層PBの製造>
表層用絶乾木質チップに対し、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:製品名コスモネートM−200)を6%、前記水性ポリウレタン樹脂−1の分散液を1%(水性ポリウレタン樹脂としては0.5%)、活性水素化合物として水をマット含水率が18%になるように予め混合した溶液をブレンダー内の表裏層用木質チップに吹きつけた。同様に芯層用絶乾木質チップに対し、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:製品名コスモネートM−200)を3%、前記水性ポリウレタン樹脂−1の分散液を3%(水性ポリウレタン樹脂としては1.5%)、活性水素化合物として水をマット含水率が8%になるように予め混合した溶液をブレンダー内の芯層用木質チップに吹きつけた。得られたチップを三井武田ケミカル(株)社製離型剤IMR−300を塗布した鋼製コール板上に表裏層、芯層のフォーミング重量比率を5対5とし、裏層、芯層、表層の3層にフォーミングしてマットを作成した後、このマットを上記プレス条件にて熱圧後、得られた500mm×500mm×15mmのボードを上記の方法に従い評価した。
【0071】
【実施例3】
<MDFの製造>
絶乾木質ファイバーに対し、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:製品名コスモネートM−200)を5%、粘着付与剤として前記水性ポリウレタン樹脂−1の分散液を1%(水性ポリウレタン樹脂としては0.5%)、活性水素化合物として水をマット含水率が18%になるように予め混合した溶液をブレンダー内のファイバーに吹きつけた。得られたファイバーを三井武田ケミカル(株)社製離型剤IMR−300を塗布した鋼製コール板上にフォーミングした後、フォーミングしたマットを上記プレス条件にて熱圧後、得られた500mm×500mm×15mmのボードを上記の方法に従い評価した。
【0072】
【比較例1】
<3層PBの製造>
表裏層用絶乾木質チップに対し、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:製品名コスモネートM−200)を8%、活性水素化合物として水をマット含水率が18%になるように予め混合した溶液をブレンダー内の表裏層用木質チップに吹きつけた。同様に芯層用絶乾木質チップに対し、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:製品名コスモネートM−200)を5%、活性水素化合物として水をマット含水率が8%になるように予め混合した溶液をブレンダー内の芯層用絶乾木質チップに吹きつけた。得られたチップを三井武田ケミカル(株)社製離型剤IMR−300を塗布した鋼製コール板上に表裏層、芯層のフォーミング重量比率を5対5とし、裏層、芯層、表層の3層にフォーミングしてマットを作成した後、このマットを上記プレス条件にて熱圧後、得られた500mm×500mm×15mmのボードを上記の方法に従い評価した。
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】
本発明にかかる木質ボードは、高強度でありかつ放散ホルマリン量が極めて少ない。特に接着剤成分として、有機イソシアネート化合物と、水などの活性水素化合物とを用いる場合には、水性ポリウレタン樹脂を併用することで従来のボードと比較して10%以上の物性の向上が見られる。
【0075】
したがって、本発明によれば、接着剤成分を増やしたり、ボードの密度を上げることなく、品質のよい安価な木質ボードを生産性よく製造することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a wooden board. More specifically, the present invention relates to a hot-pressed plate such as a three-layer particle board and a medium density fiber board using lignocellulose as a main raw material.
[0002]
TECHNICAL BACKGROUND OF THE INVENTION
Various wood boards using lignocellulose as a main raw material are manufactured. For example, when lignocellulose is a wood chip, it is called a particle board (hereinafter, also referred to as PB). In addition to the particle board, a wafer board using a large chip and an oriented chip in which elongated chips (strands) are arranged in one direction. In the case of strand board and wood fiber (fiber), it is produced as insulation board, medium density fiber board (hereinafter also referred to as MDF), or hard board, and is produced as flooring, wall material, door material, soundproofing. It is used as a material, a heat insulating material, a tatami mat material, and a furniture member.
[0003]
Conventionally, when producing such a wood board such as PB or MDF, as an adhesive, a thermosetting urea resin, melamine resin, urea melamine resin, phenol melamine resin, phenol resin (hereinafter referred to as formalin-based resin). ) Was widely used.
However, since these resins use formaldehyde as a raw material, formaldehyde easily remains on boards manufactured using the resin as an adhesive, and formaldehyde emitted from the boards is regarded as an environmental problem.
[0004]
In general, when trying to obtain a high-strength wood board, it is necessary to increase the amount of adhesive to be used or the amount of lignocellulose raw material to be used and the press pressure to increase the density of the board. Although it is performed, it is not economical, and when a formalin-based resin is used as an adhesive, there is a problem that when the amount of the adhesive is increased, the emission of formaldehyde from the board becomes more remarkable.
[0005]
The present inventors have conducted intensive studies in view of the above circumstances, and as a result, when a specific aqueous polyurethane resin is used as a tackifier in addition to the adhesive, the content of the adhesive is increased, or the density of the board is increased. It has been found that a high-strength wood board can be obtained without doing this, and the present invention has been completed.
[0006]
[Object of the invention]
An object of the present invention is to provide a high-strength wood board. More specifically, an object of the present invention is to provide a high-strength non-formalin-based three-layer PB and a high-strength non-formalin-based MDF.
[0007]
Summary of the Invention
The wood board according to the present invention has an adhesive content of less than 6.0% by weight and a flexural strength of 19 N / mm.2It is characterized by the above.
Preferably, the wood board has a radiation formalin amount of 0.5 mg / l or less.
[0008]
In the wood board according to the present invention, the board density is 0.8 g / cm.3The following is preferred.
The wood board according to the present invention has at least one substituent selected from the group consisting of a hydroxyl group, a sulfonic acid group, and a carboxyl group, or a metal salt or an amine salt of the substituent in a molecule, and has an endotherm measured by DSC. It is preferable to contain an aqueous polyurethane resin having a peak in the range of 0 to 100 ° C.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described specifically.
[Wood board]
The wood board according to the present invention has an adhesive content of less than 6.0% by weight and a flexural strength of 19 N / mm.2It is characterized by the above.
[0010]
Specifically, the wood board according to the present invention has an adhesive content of usually less than 6.0% by weight, preferably 0.1% by weight or more and less than 6.0% by weight,
Flexural strength (based on JIS A 5905 or JIS A 5908) is usually 19 N / mm2Above, preferably 20 N / mm2Above, more preferably 23-50 N / mm2It is desirable to be within the range.
[0011]
As a type of the wood board according to the present invention, specifically, a three-layer PB, an MDF and the like can be preferably mentioned. Here, the three-layer PB refers to a particle board obtained by laminating a wood chip containing lignocellulose as a main raw material into three layers, a front and back layer and a core layer, and then hot-press molding.
When the wood board according to the present invention is a PB having such a three-layer structure, the content of the adhesive is obtained by averaging the contents of the adhesives of the front and back layers and the core layer. Specifically, the content of the adhesive is usually 4 to 7% by weight of the front and back layers, 2 to 5% by weight of the core layer, and preferably 5 to 6% by weight of the wood chip (absolute dry mass). It is desirably 0.5% by weight and 3 to 4.5% by weight in the core layer. Regarding the structure of the three-layered PB, the weight ratio of the front and back layers is preferably 30 to 60% and the core layer is preferably 70 to 40%. Is more preferably in the range of 60 to 4.5%.
[0012]
As described above, according to the present invention, since the above-mentioned bending strength can be achieved without increasing the content of the adhesive, a wood board such as a three-layer particle board or a medium density fiber board can be supplied with high productivity.
In the present invention, the type of adhesive used for the wooden board such as the three-layer PB and MDF is not limited, but from the viewpoint of avoiding the emission of formaldehyde from the board, a urethane resin adhesive may be used. preferable. Here, the urethane-based resin adhesive means a polyurethane resin composed of an organic isocyanate compound and an active hydrogen compound. In this specification, when defining the content of the adhesive, the organic isocyanate compound and the active hydrogen compound are used. When the compound and the lignocellulose raw material are separately added, the content of the adhesive means the amount of the organic isocyanate compound.
[0013]
The content of the adhesive may be determined by the content of the adhesive component used in the production of the wooden board, but when the production conditions are unknown, it can be determined by the following analysis method. Specifically, all the celluloses, that is, α, β, γ-cellulose, and hemicellulose are extracted from the wood board, and the wood component extraction method of obtaining the content of the remaining amount as an adhesive amount, or an adhesive is used. In the case of an amino resin or an isocyanate resin, the content of the adhesive can be determined by a protein analysis method for quantifying the nitrogen content contained in the resin.
[0014]
<Wood component extraction method>
The wood board is crushed to 5 mm square or less, weighed in an amount of 2.0 ± 0.1 g with absolutely dry wood, extracted with 100 ml of cold water, then extracted with 100 ml of distilled water, and extracted with 100 ml of NaOH solution. Extract with an extractor and determine the adhesive content from the extraction residue.
The extraction conditions are as follows. That is, cold water-soluble components are extracted at 25 ± 5 ° C. for 48 hours, hot water-soluble components are extracted with boiling water for 3 hours, and alkali-soluble components are extracted with a 1% by weight NaOH solution at 100 ° C. for 1 hour. The wood-based adhesive component is extracted with alcohol / benzene (volume ratio) = 1/2 solvent for 8 hours using a Soxhlet extractor by adjusting the extraction speed so as to fill the extraction cup 10 to 20 times per hour.
[0015]
<Protein analysis method>
In addition to the above-described wood component extraction method, when the adhesive is an urea resin, an amino resin such as a melamine resin, or an isocyanate resin such as a urethane resin, the following method for quantifying nitrogen contained in the resin Can be substituted.
That is, this is a method of oxidatively decomposing a wood board with sulfuric acid, further decomposing and distilling by adding NaOH, mixing with a boric acid solution, and titrating this solution with sulfuric acid to determine the nitrogen content.
[0016]
In addition, the amount of emitted formalin of the wood board according to the present invention is usually 0.5 mg / l or less, preferably 0.3 mg / l or less, and more preferably 0.2 mg / l or less. As described above, it is preferable to use a urethane-based resin as the adhesive in order to suppress the amount of diffused formalin to the above value or less.
It is to be noted that the smaller the amount of the emitted formalin is, the more preferable it is, and it is most preferable that it is not substantially contained. However, when a waste material or the like is used as a lignocellulose raw material, the waste material itself may contain formaldehyde. In such a case, a commonly used formaldehyde catcher agent or the like may be added to the board raw material as an additive described later.
[0017]
In the wooden board according to the present invention, the density of the board is usually 0.8 g / cm.3Or less, preferably 0.2 to 0.75 g / cm3, More preferably 0.3 to 0.7 g / cm3It is desirable to be within the range. As described above, according to the present invention, since the above-mentioned bending strength can be achieved without increasing the density, a wood board such as a three-layer particle board or a medium density fiber board can be supplied with high productivity.
[0018]
The expansion rate of the wood board at 20 ° C. is usually less than 8.0%, preferably 7% or less, more preferably 6% or less.
Further, the wood board according to the present invention has at least one substituent selected from the group consisting of a hydroxyl group, a sulfonic acid group, and a carboxyl group in the molecule or a metal salt or an amine salt of the substituent, and is measured by DSC. It is preferable to contain an aqueous polyurethane resin having an endothermic peak in the range of 0 to 100 ° C. That is, in the present invention, in addition to the adhesive usually used for board production, by using a specific aqueous polyurethane resin as a tackifier, to increase the content of the adhesive or to increase the density of the board In addition, a high-strength wooden board, specifically, a high-strength three-layer PB or MDF can be obtained.
[Aqueous polyurethane resin]
Since the aqueous polyurethane resin has tackiness and initial adhesiveness, it is used as a pressure-sensitive adhesive or a tackifier to prevent the collapse of mats. Is added to wood fiber, which is the raw material of
[0019]
Preferred examples of the aqueous polyurethane resin include an aqueous polyurethane resin having at least one substituent selected from the group consisting of a hydroxyl group, a sulfonic acid group, and a carboxyl group, or a metal salt or an amine salt of the substituent in the molecule. Specific examples of the metal salt of the substituent include a salt of a hydroxyl group, a sulfonic acid group, a carboxyl group and a monovalent to trivalent metal. More specifically, examples thereof include alkali metal salts such as a Na salt and a K salt of a hydroxyl group, a sulfonic acid group, and a carboxyl group.
[0020]
As the aqueous polyurethane resin used in the present invention, a metal salt or an amine salt of a hydroxyl group, a sulfonic acid group and a carboxyl group is preferable as the substituent, and an amine salt is more preferable. Such an aqueous polyurethane resin is excellent in stability over time in the presence of water in the form of an aqueous dispersion or aqueous solution, and when an urethane-based resin is used as an adhesive, it is crosslinked with an organic isocyanate compound. This is preferable because a reaction can be caused and physical properties such as bending strength of the board can be improved.
[0021]
The endothermic peak measured by DSC of the aqueous polyurethane resin is preferably in the range of 0 to 100 ° C, more preferably 30 to 100 ° C, and particularly preferably 40 to 80 ° C. When the aqueous polyurethane resin has Tg, it can be evaluated by Tg. The Tg is usually 120 ° C or lower, preferably 100 ° C or lower, more preferably −50 ° C. to 90 ° C., and particularly preferably − It is desirable to be in the range of 15 to 90 ° C.
[0022]
It is preferable that the Tg of the aqueous polyurethane resin be equal to or less than the above-mentioned value, since the tackiness and workability in the temperature range from room temperature to the temperature during mat formation are excellent. The Tg of the aqueous polyurethane resin can be measured using a differential scanning calorimeter (DSC).
The aqueous polyurethane resin is an isocyanate group obtained by reacting an organic polyisocyanate compound (A-1), a polyol (B-1), and an active hydrogen group-containing compound (B-2) having an anionic group. Is preferably dispersed in water in the presence of a hydrophilic organic solvent, and reacted with a chain extender (C) during or after dispersion.
[0023]
<Organic polyisocyanate compound (A-1)>
The organic polyisocyanate compound is not particularly limited, and is usually used in the production of polyurethane and the like. For example, aliphatic polyisocyanate, alicyclic polyisocyanate, araliphatic polyisocyanate, aromatic polyisocyanate and these isocyanates And modified products thereof.
[0024]
Specific examples of the aliphatic polyisocyanate include trimethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, pentamethylene diisocyanate, 1,2-propylene diisocyanate, 1,2-butylene diisocyanate, and 2,3-butylene diisocyanate. Aliphatic diisocyanates such as 1,3-butylene diisocyanate, 2,4,4- or 2,2,4-trimethylhexamethylene diisocyanate, 2,6-diisocyanate methyl caproate; lysine ester triisocyanate, 1,4 8-triisodianate octane, 1,6,11-triisocyanateundecane, 1,8-diisocyanate-4-isocyanatomethyloctane, 1,3,6-triisocyanate Hexane over preparative, 2,5,7 and aliphatic triisocyanates such as trimethyl-1,8-diisocyanate-5-isocyanatomethyl octane.
[0025]
Specific examples of the alicyclic polyisocyanate include, for example, 1,3-cyclopentene diisocyanate, 1,4-cyclohexane diisocyanate, 1,3-cyclohexane diisocyanate, 3-isocyanatomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexyl isocyanate (Hereinafter also referred to as isophorone diisocyanate), 4,4′-methylenebis (cyclohexyl isocyanate), methyl-2,4-cyclohexane diisocyanate, methyl-2,6-cyclohexane diisocyanate, 1,3- or 1,4-bis ( 1,3,5-triisocyanate; isocyanatomethyl) cyclohexane (also referred to as hydrogenated xylylene diisocyanate) or a mixture thereof, or an alicyclic diisocyanate such as norbornane diisocyanate; Cyclohexane, 1,3,5-trimethylisocyanatecyclohexane, 2- (3-isocyanatopropyl) -2,5-di (isocyanatomethyl) -bicyclo (2,2,1) heptane, 2- (3-isocyanatopropyl)- 2,6-di (isocyanatomethyl) -bicyclo (2,2,1) heptane, 3- (3-isocyanatopropyl) -2,5-di (isocyanatomethyl) -bicyclo (2,2,1) heptane, 5 -(2-isocyanatoethyl) -2-isocyanatomethyl-3- (3-isocyanatopropyl) -bicyclo (2,2,1) heptane, 6- (2-isocyanatoethyl) -2-isocyanatomethyl-3- (3 -Isocyanatopropyl) -bicyclo (2,2,1) heptane, 5- (2-isocyanatoethyl) ) -2-Isocyanatomethyl-2- (3-isocyanatopropyl) -bicyclo (2,2,1) -heptane, 6- (2-isocyanatoethyl) -2-isocyanatomethyl-2- (3-isocyanatopropyl)- Alicyclic triisocyanates such as bicyclo (2,2,1) heptane;
[0026]
As the araliphatic polyisocyanate, specifically, for example, 1,3- or 1,4-xylylene diisocyanate or a mixture thereof, ω, ω′-diisocyanate-1,4-diethylbenzene, 1,3- or 1,3- Araliphatic diisocyanates such as 4-bis (1-isocyanate-1-methylethyl) benzene (also referred to as tetramethylxylylene diisocyanate) or a mixture thereof; araliphatic triisocyanates such as 1,3,5-triisocyanatemethylbenzene; And isocyanates.
[0027]
Specific examples of the aromatic polyisocyanate include m-phenylene diisocyanate, p-phenylene diisocyanate, 4,4′-diphenyl diisocyanate, 1,5-naphthalene diisocyanate, 2,4- or 4,4′-diphenylmethane Diisocyanate (hereinafter also referred to as MDI) or a mixture thereof, 2,4- or 2,6-tolylene diisocyanate (hereinafter also referred to as TDI) or a mixture thereof, 4,4′-toluidine diisocyanate, 4,4′- Aromatic diisocyanates such as diphenyl ether diisocyanate; aromatic triisocyanates such as triphenylmethane-4,4 ', 4' '-triisocyanate, 1,3,5-triisocyanatebenzene, 2,4,6-triisocyanatetoluene 4,4'-diphenylmethane-2,2 ', and aromatic tetraisocyanates, such as 5,5' isocyanate.
[0028]
As the polyisocyanate derivative, specifically, for example, dimer, trimer, biuret, allophanate, carbodiimide, uretdione, oxadiazinetrione, polymethylene polyphenyl polyisocyanate (hereinafter referred to as crude MDI or polymeric MDI) and crude TDI.
[0029]
Specific examples of the modified polyisocyanate include, for example, the above-described polyisocyanate or a derivative of the polyisocyanate, and a low-molecular-weight polyol or a low-molecular-weight polyamine described below, wherein the isocyanate group of the polyisocyanate is a hydroxyl group or a low-molecular-weight polyol. Examples thereof include modified polyols and modified polyamines obtained by reacting at an equivalent ratio that exceeds the amino group of the low molecular weight polyamine.
[0030]
These organic polyisocyanate compounds may be used alone or in combination of two or more. Of these, aliphatic diisocyanates and alicyclic diisocyanates are preferred.
<Polyol (B-1)>
As the polyol used in the present invention, a polyol that easily develops the cohesive force of the obtained aqueous polyurethane resin is preferable, and specifically, a polyol whose Tg of the obtained aqueous polyurethane resin is 120 ° C. or lower is preferable.
[0031]
Specific examples of such a polyol include ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butylene glycol, 1,3-butylene glycol, 1,2-butylene glycol, 1,6-hexanediol, and neopentyl. Glycol, alkane (C7-22) diol, diethylene glycol, triethylene glycol, dipropylene glycol, cyclohexanedimethanol, alkane-1,2-diol (C17-20), hydrogenated bisphenol A, 1,4- Low molecular weight diols such as dihydroxy-2-butene, 2,6-dimethyl-1-octene-3,8-diol, bishydroxyethoxybenzene, xylene glycol, bishydroxyethylene terephthalate; and these low molecular weight diols and ethylene Kisaido, polyalkylene polyols obtained by addition reaction of an alkylene oxide such as propylene oxide; and polycaprolactone polyols obtained by addition reaction of these low molecular weight diol and ε- caprolactone;
Glycerin, 2-methyl-2-hydroxymethyl-1,3-propanediol, 2,4-dihydroxy-3-hydroxymethylpentane, 1,2,6-hexanetriol, 1,1,1-tris (hydroxymethyl) Low molecular weight triols such as propane and 2,2-bis (hydroxymethyl) -3-butanol; and polyalkylene polyols obtained by addition reaction of these low molecular weight triols with alkylene oxides such as ethylene oxide and propylene oxide; Polycaprolactone polyol obtained by addition reaction of molecular weight triol with ε-caprolactone; and other aliphatic triols (8 to 24 carbon atoms).
[0032]
Further, polycaprolactone polyol obtained by addition reaction of diamines such as ethylenediamine, propylenediamine, hexamethylenediamine, hydrazine, and low-molecular-weight polyamines such as diethylenetriamine, triethylenetelolamine, and tetraethylenepentamine with ε-caprolactone. Can also be mentioned.
[0033]
Further, a polyester polyol can also be used as the polyol.
Examples of the polyester polyol include those obtained by a dehydration condensation reaction between a glycol component having at least two hydroxyl groups in a molecule and an acid component having at least two carboxyl groups in a molecule.
[0034]
Specific examples of the acid component include dicarboxylic acids and acid anhydrides thereof, such as adipic acid, succinic acid, phthalic anhydride, isophthalic acid, terephthalic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, and tetrahydrophthalic acid. Acids, phthalic anhydride, maleic anhydride, dimer fatty acids and the like.
Examples of the glycol component include ethylene glycol, propylene glycol, 1,3-butanediol, 1,3-propanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol, and trimethylpentane. Diol, 1,4-cyclohexanediol, 1,4-cyclohexanedimethanol, neopentyl glycol, 8-octanediol and the like.
[0035]
The polyester polyol can also be produced from 1, 3- or 4-functional raw materials, for example, 2-ethylhexanoic acid, benzoic acid, soybean fatty acid, trimellitic anhydride, trimethylolpropane, glycerin, pentaerythritol and the like. .
More specifically, examples of the polyester polyol include an adipate-based polyester polyol obtained by condensing adipic acid with 1,3-butanediol or 1,4-butanediol.
[0036]
Among these, polycaprolactone polyol or adipate polyester polyol is preferable, and polycaprolactone diol or polybutylene adipate polyester polyol is more preferable.
The polyol can be used alone or in combination of two or more, but in the present invention, as the polyol,
(I) a polyol having a number average molecular weight of 3,000 or more, preferably 3000 to 6000, more preferably 3500 to 4500,
(Ii) a polyol having a number average molecular weight of 2500 or less, preferably a number average molecular weight of 1000 to 2500, and more preferably a number average molecular weight of 1500 to 2500.
It is more preferable to use them in combination.
[0037]
By using such two kinds of polyols in combination, the tackiness of the aqueous polyurethane resin can be further improved. That is, by using a polyol having a number average molecular weight of 3,000 or more and 6000 or less as the polyol (i), the crystallinity and the like of the aqueous polyurethane resin can be adjusted to a suitable range, and an aqueous polyurethane resin having excellent tackiness can be obtained. . Further, when a polyol having a number average molecular weight of 1,000 or more and 2500 or less is used as the polyol (ii), sufficient crystallinity can be imparted to the aqueous polyurethane resin, and the effect of improving tackiness by blending is excellent.
[0038]
The mixing ratio of the polyols (i) and (ii) is such that the polyol (ii) is usually 0.5 to 2.5 mol, preferably 0.8 to 2 mol, per 1 mol of the polyol (i). . By using such a mixing ratio, the tackiness can be further improved. In addition, although what can be classified as a polyol generally, what corresponds to the active hydrogen group containing compound (B-2) which has an anionic group mentioned later is polyol (B-1) in this specification. Not included.
[0039]
<Active hydrogen group-containing compound having an anionic group (B-2)>
Examples of the active hydrogen group-containing compound having an anionic group include, for example, a carboxyl group, a compound having an anionic group such as a sulfonic acid group, and a hydroxyl group or an amino group capable of reacting with an isocyanate group. It is a compound containing an active hydrogen group. The active hydrogen group-containing compound (B-2) may contain a betaine structure-containing group such as a phosphate group and sulfobetaine.
[0040]
The active hydrogen group-containing compound having such an anionic group is not particularly limited, and examples thereof include a compound having one anionic group and having two or more active hydrogen groups.
Specifically, as the active hydrogen group-containing compound having a carboxyl group, for example, 2,2-dimethylolacetic acid, 2,2-dimethylollactic acid, 2,2-dimethylolpropionic acid, 2,2-dimethylolbutanoic acid, Dihydroxycarboxylic acids such as 2,2-dimethylolvaleric acid; diaminocarboxylic acids such as lysine and arginine.
[0041]
As the active hydrogen group-containing compound having a sulfonic acid group, specifically, for example, N, N-bis (2-hydroxyethyl) -2-aminoethanesulfonic acid, 1,3-phenylenediamine-4,6-disulfone Acid, diaminobutanesulfonic acid, 3,6-diamino-2-toluenesulfonic acid, 2,4-diamino-5-toluenesulfonic acid and the like.
[0042]
Further, as the active hydrogen group-containing compound having a sulfonic acid group, a polyester polyol having a sulfonic acid group can also be mentioned. Examples of the polyester polyol having a sulfonic acid group include dicarboxylic acids such as sulfoterephthalic acid, 5-sulfoisophthalic acid, 4-sulfonaphthalene-2-7-dicarboxylic acid, 5 [4-sulfophenoxy] isophthalic acid, and sulfosuccinic acid. And glycols such as 2-sulfo-1,4-butanediol and 2,5-dimethyl-3-sulfo-2,5-hexanediol.
[0043]
Specific examples of the active hydrogen group-containing compound having a phosphate group include 2,3-dihydroxypropylphenyl phosphate.
Specific examples of the active hydrogen group-containing compound having a betaine structure-containing group include a sulfobetaine group-containing compound obtained by reacting a tertiary amine such as N-methyldiethanolamine with 1,3-propane sultone. No.
[0044]
Further, a modified alkylene oxide obtained by adding an alkylene oxide such as ethylene oxide or propylene oxide to the active hydrogen group-containing compound having an anionic group can also be used.
These active hydrogen group-containing compounds having an anionic group may be used alone or in combination of two or more.
[0045]
Among these active hydrogen group-containing compounds having an anionic group, preferred are active hydrogen group-containing compounds having a carboxyl group.
To synthesize an isocyanate-terminated prepolymer by reacting the organic polyisocyanate compound (A-1), the polyol (B-1), and the active hydrogen group-containing compound (B-2) having an anionic group These components are blended in a ratio where the equivalent ratio of the isocyanate group to the active hydrogen group (hydroxyl group and amino group) (isocyanate group / active hydrogen group) usually exceeds 1, preferably 1.1 to 10; The reaction may be performed by a known polymerization method such as polymerization or solution polymerization.
[0046]
For example, in the case of bulk polymerization, (B-1) a polyol and (B-2) an active hydrogen group having an anionic group are added thereto while stirring the (A-1) organic polyisocyanate compound under a nitrogen stream. What is necessary is just to add a containing compound and to react at a reaction temperature of 75-85 degreeC for about 1 to several hours.
In the case of solution polymerization, (A-1) an organic polyisocyanate compound, (B-1) a polyol, and (B-2) an active hydrogen group-containing compound having an anionic group are added to an organic solvent, and the reaction temperature is adjusted to 20. The reaction may be performed at a temperature of up to 80 ° C. for about 1 to several hours. As the organic solvent, a low-boiling solvent that is inert to the isocyanate group, rich in hydrophilicity, and easy to remove is preferable. Specific examples of such an organic solvent include acetone, methyl ethyl ketone, ethyl acetate, tetrahydrofuran and the like. Among these, solution polymerization is preferred because reactivity and viscosity can be easily adjusted.
[0047]
In the reaction, a known urethanization catalyst such as an amine-based, tin-based, or lead-based catalyst may be used, if desired. The unreacted monomer (organic polyisocyanate compound) may be removed from the obtained isocyanate-terminated prepolymer by a known removing means such as distillation or extraction.
In the reaction, the active hydrogen group-containing compound (B-2) having an anionic group has an anionic group of usually 2 to 100 meq, preferably 5 to 20 meq, per 100 g of the obtained polyurethane resin. It is desirable to be blended so that the amount is preferably 6 to 10 meq. When the equivalent weight of the anionic group is within this range, good dispersibility in water or an aqueous medium can be secured.
[0048]
Further, in the synthesis of the isocyanate-terminated prepolymer, before or after the reaction, for example, amines such as trimethylamine, triethylamine, tri-n-propylamine, tributylamine, triethanolamine, potassium hydroxide, sodium hydroxide, etc. It is preferable to add a neutralizing agent such as an alkali metal hydroxide or ammonia to neutralize so that the anionic group forms a salt. Specifically, such a neutralizing agent is preferably added, for example, in an amount of 0.1 to 1.2 equivalents, more preferably 0.6 to 1.00 equivalents per equivalent of the anionic group.
[0049]
The thus-obtained isocyanate-terminated prepolymer is a polyurethane prepolymer having an isocyanate group at a molecular terminal, and its isocyanate group content is generally 0.2 to 4.5% by weight, preferably 0.5% by weight. ~ 3.0% by weight.
Further, the aqueous polyurethane resin is obtained by reacting the isocyanate-terminated prepolymer with a chain extender (C) in water.
[0050]
<Chain extender (C)>
As the chain extender, as an amino compound having at least two or more amino groups, for example, ethylenediamine, 1,3-propanediamine, 1,4-butanediamine, 1,6-hexamethylenediamine, 1,4- Cyclohexanediamine, 3-aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamine, piperazine, 2,5-dimethylpiperazine, isophoronediamine, 4,4′-cyclohexylmethanediamine, norbornanediamine, hydrazine, diethylenetriamine, triethylenetriamine, 1, Preferred are polyamines such as 3-bis (aminomethyl) cyclohexane and xylylenediamine; and amino alcohols such as N- (2-aminoethyl) ethanolamine and diethanolamine. These can be used alone or as a mixture of two or more. The polyamines may be used in the form of a masked amine such as ketimine, ketazine or an amine salt.
[0051]
In order to cause the isocyanate-terminated prepolymer to react with the chain extender (C) in water, for example, water is added to the isocyanate-terminated prepolymer obtained as described above, and the isocyanate-terminated prepolymer is converted into water. After the dispersion, a chain extender (C) may be blended to cause a chain extension reaction of the isocyanate-terminated prepolymer.
[0052]
At this time, the water is used in an amount of 20 to 500 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the isocyanate-terminated prepolymer, while stirring the isocyanate-terminated prepolymer with respect to 100 parts by weight of the isocyanate-terminated prepolymer. It is preferred to add slowly.
This makes it possible to prepare an aqueous isocyanate-terminated prepolymer dispersion in which the isocyanate-terminated prepolymer is dispersed in water.
[0053]
Next, the equivalent ratio of the isocyanate group of the isocyanate-terminated prepolymer to the amino group of the chain extender (C) (isocyanate group / amino group) is, for example, 0.8 to 1.2. The isocyanate-terminated prepolymer is used immediately after the preparation of the aqueous isocyanate-terminated prepolymer dispersion (while the reaction between the isocyanate groups of the isocyanate-terminated prepolymer and water does not proceed). What is necessary is just to add dropwise while stirring the aqueous dispersion. The dropping of the chain extender (C) is preferably performed at a temperature of 30 ° C. or lower, and after completion of the dropping, stirring is further continued, and the reaction may be completed at room temperature, for example. By such a chain extension reaction, the aqueous polyurethane resin can be obtained in a state of being dispersed in water.
[0054]
After completion of the reaction, when the isocyanate-terminated prepolymer is synthesized by solution polymerization, the used organic solvent may be removed, for example, by heating at an appropriate temperature under reduced pressure.
The aqueous polyurethane resin thus obtained is added as an adhesive or a tackifier to a wood chip as a raw material of the three-layer PB and a wood fiber as a raw material of the MDF.
[0055]
In the present invention, the aqueous polyurethane resin is used in an amount of 0.01 to 10% by weight, preferably 0.05 to 5% by weight, more preferably 0.1 to 3% by weight, based on the absolute dry mass of the wood chip or wood fiber. %. The above compounding amount is an amount of the aqueous polyurethane resin, and is a solid content in the case of a dispersion liquid, and means a solute in the case of a solution.
[0056]
The method of adding the aqueous polyurethane resin is not particularly limited, but the aqueous polyurethane is added to the active hydrogen compound (B) immediately before the organic isocyanate compound (A) as a component of the adhesive is mixed with the raw material chip. It may be added, or may be mixed in advance with the active hydrogen compound (B). The mixing method may be a batch method or a continuous method. As a mixing device, for example, a homogenizer, a static mixer or the like can be used.
[adhesive]
As the adhesive used in the present invention, any adhesive may be used as long as it is suitable for the production of a board, but usually, the amount of diffused formalin is extremely small or a non-formalin-based board having substantially no formalin can be produced. From the non-formalin-based resin, more specifically, an organic isocyanate compound described below from the point that handling is easy, the amount of binder used can be reduced, and mat breakage can be effectively prevented in combination with a tackifier. A urethane resin adhesive composed of (A) and the active hydrogen compound (B) is used.
[0057]
The organic isocyanate compound (A) may be any compound having an isocyanate group, and specific examples thereof include those exemplified as the organic polyisocyanate compound (A-1). Polymeric MDI is preferred.
The active hydrogen compound (B) may be any compound having active hydrogen that substantially reacts with isocyanate, such as polyol (B-1) and an active hydrogen group-containing compound having an anionic group (B-2). ), Water and the like. Of these, water is particularly preferred.
[Additive]
In the present invention, other additives may be used as needed. Examples of the additive include a curing accelerator (D), a release agent (E), and an emulsion stabilizer. Further, in the present invention, a water repellent, an antioxidant, an ultraviolet absorber, a flame retardant, a stabilizer, a surfactant, a plasticizer, a silane coupling agent, a poval, a metal catalyst, and a synthetic rubber as long as the desired effects are not impaired. Latex, acrylic emulsion and the like may be used in combination. Further, when the raw material lignocellulosic material contains collected materials such as construction waste materials, in the case of three-layer PB, at least one of the front and back layers or the core layer portion is manufactured, and in the case of MDF, the manufacturing is performed. At times, it is preferable to add an aldehyde catcher agent such as a formaldehyde catcher agent.
[0058]
There is no limitation on the method of adding these additives, and they may be independently added to the raw material chips. However, the additives are usually mixed in advance with at least one of the isocyanate compound (A) and the active hydrogen compound (B). In particular, it is preferable to use a mixture with the active hydrogen compound (B). The method of mixing is not particularly limited, but may be added immediately before the component (A) or (B) is mixed with the raw material chips, or may be mixed in advance. The mixing method may be a batch type or a continuous type. As a mixing device, for example, a homogenizer, a static mixer or the like can be used.
[0059]
As the curing accelerator (D), any substance can be used without any limitation as long as it has a function of increasing the reaction activity of the organic isocyanate compound (A). Specifically, for example, amine catalysts, metal catalysts, nitrogen-containing compounds, and the like which are generally known in urethane chemistry can be used. Among them, in order to prevent scattering or elution from the board after the board is manufactured, oxidation with a compound having a function of increasing the reaction activity of the organic isocyanate compound (A), such as an amine initiator, as an initiator. Ethylene, propylene oxide, polyether polyols produced by using an alkylene oxide which is an epoxy compound such as butylene oxide as a catalyst, or a hydroxide of an alkali metal or a tertiary amine as a catalyst are preferable. A polyether polyester polyol copolymer obtained by copolymerizing a polyester polyol obtained by an esterification reaction, an addition reaction of an acid anhydride with a glycol, or an esterification reaction of a polycarboxylic acid with a glycol is preferred. The polyether polyester copolymer is a copolymer obtained by a transesterification reaction between a polyester polyol and a polyether polyol in the presence of a transesterification catalyst or by a ring-opening reaction with an acid anhydride. The content in these raw materials is not particularly limited, but is usually 0.1 to 12.0% by weight as nitrogen atom, more preferably 1.0 to 10.0% by weight. These catalyst components may be used alone or in combination of two or more.
[0060]
In the present invention, a release agent (E) may be used in combination, if necessary. This release agent is called an internal release agent, and specific examples thereof include a wax-based release agent, a metal soap-based release agent, and a mixture thereof. Waxes, metal soaps or mixtures thereof can be suitably used. Specific examples of the wax release agent include, for example, candelilla wax, carnauba wax, rice wax, wood wax, palm wax, beeswax, lanolin, whale wax, montan wax, ozokerite, ceresin, paraffin wax, micro Examples include waxes such as crystallin wax, petrolatum, Fischer-Tropsch wax, polyethylene wax, modified wax, hydrogenated wax, and compounded waxes thereof. The metal soap-based release agent is not particularly limited, but a metal salt of a saturated or unsaturated aliphatic carboxylic acid having 8 to 28 carbon atoms can be preferably used. The metal soap release agent may be used alone or in combination of two or more. Examples of the monocarboxylic acids that form this metal soap-based release agent include octylic acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, oleic acid, linoleic acid, linolenic acid, arachiic acid, lignoceric acid, and behenic acid. And other aliphatic carboxylic acids. Examples of the metal component include zinc, iron, aluminum, calcium, zirconium, magnesium, barium, nickel, copper, and cobalt. These can be produced by combining at least one or more selected from the group consisting of an acid component and a metal component. The above-mentioned metal soaps may be present as a release agent in a mixture of the adhesive and the lignocellulosic material. Therefore, they may be used in the form of a metal salt or may be used individually, that is, the aliphatic carboxylic acid and the metal compound may be separately added. The above-mentioned waxes and metal soaps, which are release agents, may be used as an emulsion (water emulsion) using an emulsifier, if necessary. Here, when the component (E) is not used as a mixture with (A) or (B), a release agent ( It is preferable to apply E) as an external release agent and press it. Also, an internal release agent and an external release agent may be used in combination, and at this time, the release agents may be the same or different.
[0061]
The emulsifier may be any commonly used emulsifier, and is not particularly limited. Examples thereof include fatty acid soap, rosin acid soap, alkyl sulfonate, alkylbenzene sulfonate, dialkylaryl sulfonate, and alkyl sulfosuccinate. Anionic surfactants such as acid salts, polyoxyethylene alkyl sulfates, polyoxyethylene alkyl aryl sulfonates, polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene alkyl aryl ethers, polyoxyethylene sorbitan fatty acid esters, oxyethylene oxypropylene Surfactants such as block copolymers are included. These surfactants may be used alone or in combination of two or more.
[0062]
Further, an emulsion stabilizer may be used if necessary. The emulsion stabilizer in this case is not particularly limited as long as it can stabilize the release agent and these emulsions. Specifically, for example, a natural polymer compound or a synthetic polymer compound that forms a protective colloid can be mentioned, and gelatin, gum arabic, carboxymethyl cellulose, polyvinyl alcohol, and the like can be used.
[0063]
The aldehyde catcher agent may be any as long as it reacts with an aldehyde represented by acetaldehyde or the like mainly derived from wood and acts as a catcher agent. Examples thereof include those used as a formaldehyde catcher agent.
Any formaldehyde catcher agent may be used as long as it reacts with formaldehyde, but ammonium acid salts, sulfites of alkali metals and the like are preferably used. Among them, compounds having an amino group, such as urea, guanylurea, melamine, and ammonia, are particularly desirable.
[Manufacture of wooden boards]
Specifically, the wood board according to the present invention includes, for example, the organic isocyanate compound (A) and the active hydrogen compound (B), the aqueous polyurethane resin, a lignocellulose raw material (wood chip or wood fiber), if necessary. It is obtained by hot pressing after mixing other additives.
[0064]
Hereinafter, the manufacturing process of the three-layer PB and MDF which are general wooden boards will be described.
For example, in the case of producing a three-layer PB, the wood material is usually cut finely by a chipper, dried by a drier, and separated into fine chips and coarse chips in a classification process. Thereafter, each chip is added to a device for spraying and mixing an adhesive to a wood chip called a blender, and mixed with the adhesive. Thereafter, in a forming step, the mats stacked in a three-layer structure of a surface layer, a core layer, and a surface layer are prepressed as necessary, and then hot-pressed by a continuous press or a multi-stage press. On the other hand, when producing MDF, a piece of wood is usually supplied as a lignocellulose-based material to a digester and softened using steam (STM) to destroy the lignin therein. After that, the chips are sent to a refiner, and the chips are disassembled between disks rotating in the same direction or different directions to produce fibers (defibration). The high-temperature wet fiber obtained by the refiner is supplied to a dryer via a blow line by a carrier gas such as steam. Thereafter, if there is a blender, after passing through the blender, it is supplied to a forming head and formed on a forming belt to form a so-called forming mat. This forming mat is pre-pressed as required and then hot-pressed by a continuous press or a multi-stage press.
[0065]
In such a manufacturing process, the organic isocyanate compound (A), the active hydrogen compound (B), the aqueous polyurethane resin, and the additive are added to any one of the hot-press (up to the pre-press if there is a pre-press). It is added in the process. For example, in the case of a three-layer PB, the inside of a blender after being pulverized into chips, and in the case of an MDF, any of an outlet of a refiner, a blow line, and a blender.
[0066]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically based on examples, but the present invention is not limited to these examples. In addition, the evaluation result in an Example and a comparative example was put together and shown in Table 1. In the examples, all parts and ratios are by weight unless otherwise specified. The common manufacturing conditions and evaluation method of the boards in the performance comparison are described below.
[Manufacturing conditions (common items)]
○ Raw material: dust chips or wood fibers (water content: 4.0%, hereinafter simply referred to as chips or fibers)
○ Adhesive and spray amount
Adhesive used: polymethylene polyphenyl polyisocyanate
(Polymeric MDI)
Spray amount: 3% to 7%
○ Curing accelerator: 1% (vs. dry chips or fibers)
○ Board composition: single layer, three layers
○ Board thickness (excluding polished part): 15mm
○ Mat moisture content: Front and back layers 18%, core layer 8%
○ Heat pressure temperature: 180 ℃
○ Pressing pressure: Maximum pressure 35kg / cm2
○ Pressing time: 2 minutes 30 seconds
○ Set density: 700kg / m3
[Evaluation test method]
1. Normal bending strength (hereinafter referred to as "normal bending")
From the molded sample, the test piece was cut into a width of 50 mm and a length of 275 mm (span of 225 mm) in accordance with the test piece items of “Particle board @ JIS-A-5908, fiberboard @ JIS-A-5905”, and the bending strength test was performed went. The results were expressed as flexural strength.
2. Flexural strength when wet (hereinafter referred to as "wet A")
From the molded sample: The test piece was cut in the same manner as described above. Next, the test piece was immersed in warm water at 100 ± 3 ° C. for 2 hours, further immersed in normal temperature water for 1 hour, and then subjected to a bending strength test while being wet. The results are shown in the table as the flexural strength when wet (wet A).
3. Peel strength (hereinafter referred to as "core peel")
A test piece was cut into a 50 mm square from the molded sample. Next, a peeling test was performed based on JIS (methods described in JIS-A-5905 and JIS-A-5908). The results are shown in the table as peel strength (core peel).
4. Emission of formalin
Based on JIS (the method described in JIS-A-5905 and JIS-A-5908), a test piece of 200 mm × 200 mm × 15 mm was cut and tested. The results are shown in the table.
5.20 ° C expansion coefficient
A test piece was cut into a 50 mm square from the molded sample. The thickness of the test piece was measured, immersed in 3 cm below the water surface at 20 ° C. for 24 hours, and then the thickness of the test piece was measured again, and the difference in thickness from the original test piece was expressed in%. The results are shown in the table.
[0067]
Embodiment 1
<Production of aqueous polyurethane resin-1>
Isophorone diisocyanate (trade name) comprising a polycaprolactone diol having a number average molecular weight of 4000 (trade name: TONE 1270, manufactured by Dow) and dimethylolbutanoic acid having a carboxyl group in the molecule (trade name: DMBA, manufactured by Nippon Kasei Co., Ltd.) Name: VESTANT @ IPDI, manufactured by Huls Co.), and further reacted by a known ionomer-type dispersion method using isophoronediamine as a chain extender to obtain a Tg (having a hydroxyl group, a carboxyl group and an amine salt thereof in the molecule). An endothermic peak) a dispersion of the aqueous polyurethane resin-1 at 50 ° C (solid content 50% by weight, viscosity 198 mPa.s / 25 ° C, pH 7.8) was obtained.
[0068]
The Tg of the aqueous polyurethane resin-1 was measured as described below.
Sample: Splash water to form a sheet, punch this into a disk with a punch, and fill in an aluminum pan.
Measurement conditions: Extra 6000 thermal analysis system (Seiko
(Manufactured by Instruments).
[0069]
The temperature is lowered from room temperature to −80 ° C. at a rate of 10 ° C./min.
At a rate of 250 ° C.
<Production of three-layer PB>
7% of Polymeric MDI (manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd .: product name Cosmonate M-200) and 1% of the dispersion of the aqueous polyurethane resin-1 (as aqueous polyurethane resin) with respect to the absolutely dry wood chips for the front and back layers Was 0.5%), and a solution in which water as an active hydrogen compound was previously mixed so that the mat had a moisture content of 18% was sprayed on the wood chips for the front and back layers in the blender. Similarly, 4% of Polymeric MDI (manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd .: product name Cosmonate M-200) and 1% of the aqueous polyurethane resin-1 dispersion (aqueous polyurethane) A solution in which water as an active hydrogen compound was mixed in advance so that the mat had a moisture content of 8% was sprayed onto the absolutely dry wood chips for the core layer in the blender. The resulting chip was coated on a steel coll plate coated with a release agent IMR-300 manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., with the forming weight ratio of the front and back layers and the core layer being 5: 5, and the back layer, the core layer and the surface layer. After forming a mat by forming into three layers, the mat was hot-pressed under the above press conditions, and the obtained board of 500 mm × 500 mm × 15 mm was evaluated according to the above method.
[0070]
Embodiment 2
<Production of three-layer PB>
6% of Polymeric MDI (manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., product name: Cosmonate M-200) and 1% of the dispersion of the aqueous polyurethane resin-1 (as the aqueous polyurethane resin, based on the absolutely dry wood chips for the surface layer) 0.5%), and a solution in which water as an active hydrogen compound was previously mixed so that the mat had a moisture content of 18% was sprayed on the wood chips for the front and back layers in the blender. Similarly, 3% of polymeric MDI (manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., product name Cosmonate M-200) and 3% of the aqueous polyurethane resin-1 dispersion (aqueous polyurethane A solution in which water as an active hydrogen compound was mixed in advance so that the mat had a moisture content of 8% was sprayed on the wood chips for the core layer in the blender. The resulting chip was coated on a steel coll plate coated with a release agent IMR-300 manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., with the forming weight ratio of the front and back layers and the core layer being 5: 5, and the back layer, the core layer and the surface layer. After forming a mat by forming into three layers, the mat was hot-pressed under the above press conditions, and the obtained board of 500 mm × 500 mm × 15 mm was evaluated according to the above method.
[0071]
Embodiment 3
<Manufacture of MDF>
5% of polymerized MDI (manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., product name: Cosmonate M-200) and 1% of a dispersion of the aqueous polyurethane resin-1 as a tackifier (aqueous polyurethane resin) And a solution in which water as an active hydrogen compound was previously mixed so that the mat moisture content became 18% was sprayed onto the fibers in the blender. After the obtained fiber was formed on a steel coal plate coated with a release agent IMR-300 manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., the formed mat was hot-pressed under the above press conditions, and then the obtained 500 mm × A 500 mm × 15 mm board was evaluated according to the method described above.
[0072]
[Comparative Example 1]
<Production of three-layer PB>
8% of Polymeric MDI (manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd .: Cosmonate M-200) and 8% of water as an active hydrogen compound are applied to the absolutely dry wood chips for the front and back layers so that the mat has a moisture content of 18%. The mixed solution was sprayed on the wood chips for the front and back layers in the blender. Similarly, 5% of Polymeric MDI (manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., product name Cosmonate M-200) and 5% of water as an active hydrogen compound are applied to the absolutely dry wood chips for the core layer so that the mat has a moisture content of 8%. Was sprayed onto the non-dried wood chips for the core layer in the blender. The resulting chip was coated on a steel coll plate coated with a release agent IMR-300 manufactured by Mitsui Takeda Chemical Co., Ltd., with the forming weight ratio of the front and back layers and the core layer being 5: 5, and the back layer, the core layer and the surface layer. After forming a mat by forming into three layers, the mat was hot-pressed under the above press conditions, and the obtained board of 500 mm × 500 mm × 15 mm was evaluated according to the above method.
[0073]
[Table 1]
[0074]
【The invention's effect】
The wood board according to the present invention has a high strength and a very small amount of formalin emitted. In particular, when an organic isocyanate compound and an active hydrogen compound such as water are used as the adhesive components, the combined use of an aqueous polyurethane resin can improve the physical properties by 10% or more compared to a conventional board.
[0075]
Therefore, according to the present invention, an inexpensive wood board of good quality can be manufactured with high productivity without increasing the adhesive component or increasing the density of the board.