JP2004074704A - 筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の筆記先端を有するにもかかわらず、最後まで有効にインクを消費できる筆記具を提供する。
【解決手段】インク用液体(40)と、このインク用液体(40)に着色するための着色剤(31)とが分離され収納され、インク用液体(40)が筆記先端へ誘導される途中で、着色剤(31)がインク用液体(40)に添加されるように形成されている筆記具であって、インク用液体(40)は、インクタンク(10)に収納され、筆記先端(12)は、インクタンク(10)の一端側に複数設けられており、各筆記先端(12)には、同一のインクタンク(10)からインク用液体(40)が供給される。 着色剤(31)とインク用液体(40)との間に、活性炭が着色剤移動方向規制体(32)として設けられており、着色剤(31)を吸着する作用を有している。このため、着色剤(31)がインク用液体(40)方向へ移動することを抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】インク用液体(40)と、このインク用液体(40)に着色するための着色剤(31)とが分離され収納され、インク用液体(40)が筆記先端へ誘導される途中で、着色剤(31)がインク用液体(40)に添加されるように形成されている筆記具であって、インク用液体(40)は、インクタンク(10)に収納され、筆記先端(12)は、インクタンク(10)の一端側に複数設けられており、各筆記先端(12)には、同一のインクタンク(10)からインク用液体(40)が供給される。 着色剤(31)とインク用液体(40)との間に、活性炭が着色剤移動方向規制体(32)として設けられており、着色剤(31)を吸着する作用を有している。このため、着色剤(31)がインク用液体(40)方向へ移動することを抑制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、インクタンクに筆記先端を設けた筆記具に関するものである。
【0002】
【背景技術】
筆記具は、インクタンクやインク収納筒内に設けられたインクを筆記先端に誘導することで、筆記を行うことができる。極めて一般的なのは、インクタンクやインク収納筒内に一色のインクを収納し、一本の筆記具で一色のインクを供給するものである。しかし、実際には複数の色を必要とすることもあり、また、複数の色があった方が、色分け等が可能となり便利なことが多い。しかし、複数色を必要とする場合、上述のように一本の筆記具で一色しか筆記できないとすると複数本の筆記具が必要となり、不便である。立っている状態で筆記する場合や、衣服の胸ポケットに筆記具を入れておく場合など、特に不便である。
【0003】
このため、例えば特開平9−66695号公報に示されるようにいわゆる複式筆記具という筆記具が提案されている。この複式筆記具は既に周知であり、軸筒内に異なる色(黒、赤、青などが多い)の複数本のインク収納筒を収容したものである。筆記に際しては、筆記したい色の筆記先端を軸筒から突出させ筆記を行う。この複式筆記具は、複数本の筆記具を持ち歩かずに1本だけで、複数色のインクを筆記することができるため、確かに便利ではある。
【0004】
しかし、各インク収納筒は独立しているため、ある色のインクを完全に消費してしまうとこの色については全く筆記できなくなる。このため、この書けなくなったインク収納筒の交換が必要となるという問題が生じる。また、他のインクについてはまだ書けるにも関わらず、最後まで使用されなかったり、廃棄されてしまうという問題点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、複数の筆記先端を有するにもかかわらず、最後まで有効にインクを消費できる筆記具を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための手段を説明するが、以下、「前方」とは筆記先端方向をいい、「後方」とは、反筆記先端方向をいう。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る筆記具は、インク用液体と、このインク用液体に着色するための着色剤とが分離され収納され、インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で、着色剤がインク用液体に添加されるように形成されている筆記具に於いて、インク用液体は、インクタンクに収納され、筆記先端は、インクタンクの一端側に複数設けられており、各筆記先端には、同一のインクタンクからインク用液体が供給される構成にした点に特徴を有する。
【0007】
ここで、「インク用液体」とは、従来のインクのビヒクルに相当し、従来のインクから染料又は顔料を除いた部分を主体とするものでもいいし、従来のインクに相当しビヒクル中に染料又は顔料を入れたものでいい。前者のように、「インク用液体」が従来のビヒクルに相当する場合、「着色剤」が添加されることにより従来のインクとほぼ同様のインクが調整されることとなる。後者の場合、インク用液体が筆記先端に誘導される途中で着色剤が添加されるため筆記描線をインク用液体とは全く異なる色や濃度とすることができる。また、「着色剤」とは、従来のインクの染料又は顔料に相当するものであり、従来のインクからビヒクルを除いた部分を主体とするものをいう。
【0008】
「インク用液体」については、例えば、従来のインクのビヒクルをそのまま用いることができる。これにより、無色透明又は半透明のインク用液体を調整することができる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに所定の成分を加えることによって、あるいは従来のインクのビヒクルから所定の成分を取り除くことによって、無色透明又は半透明のインク用液体を調整することもできる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに、染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、有色透明又は有色半透明のインク用液体を調整することもできる。これにより、例えば、着色剤と同系である色彩のインク用液体を調整することができる。また、例えば、着色剤とは異なる色彩のインク用液体を調整することもできる。なお、インク用液体をどのように調整するかは、見た感じをどのようにしたいかということなどに依存するものである。
【0009】
また、インク用液体としてのビヒクルは、例えば、水、水溶性有機溶剤、潤滑剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、乾燥防止剤、増粘剤、又はエマルジョンなどを適宜配合することによって調整することができる。
【0010】
「着色剤」については、例えば、従来のインクの染料又は顔料をそのまま用いることができる。これにより、固形状又は高濃度の液状の着色剤を調整することができる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに、多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。また、例えば、従来のインクのビヒクル中の所定の成分に、多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。なお、着色剤をどのように調整するかは、着色剤のインク用液体への添加形態などに依存するものである。
【0011】
また、着色剤としての染料には、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、蛍光染料、又は食用染料などを用いることができる。また、着色剤としての顔料には、例えば、無機系顔料、有機系顔料、無機系蛍光顔料、又は有機系蛍光顔料などを用いることができる。また、「着色剤の主体」とは、着色剤の全部、あるいは着色剤の大部分のいずれをも含む概念である。
【0012】
また、「筆記先端」とは、例えば、筆記具が万年筆である場合には、ペン先をいい、また、筆記具がボールペンである場合には、ボールペンチップをいい、また、筆記具がフェルトペンである場合には、フェルトからなる筆記用尖端をいい、また、筆記具がサインペン(マーカーペン)である場合には、繊維束体からなる筆記用尖端をいい、また、筆記具がニードルペンである場合には、細い管状の筆記用尖端をいう。なお、筆記具は、これらに限定されるものではないので、筆記先端も、これらに限定されるものではない。
【0013】
また、「インク用液体と着色剤とが分離して収納され」とは、筆記具の内部に、インク中に含まれるインク用液体と着色剤の主体とが分けられて別々に収納されることを意味する。
【0014】
また、「インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で着色剤がインク用液体に添加される」とは、インク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、インク用液体が、固形状の着色剤が収納されている部分を通過することにより、固形状の着色剤が少しずつ溶解しながら添加されること、あるいはインク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、インク用液体が、液状の着色剤が収納されている部分を通過することにより、液状の着色剤が少しずつ混ざりながら添加されること、あるいはインク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、液状の着色剤が直接インク用液体に添加されることなどを意味する。
【0015】
そして、このように、インク中に含まれるインク用液体と着色剤とを分離して収納すると共に、インク用液体が筆記先端に至る途中で、着色剤がインク用液体に添加されるように形成すれば、例えば、インク用液体を無色透明にしたり、あるいはインク用液体の色彩を着色剤とは異なる色彩にしたり、あるいはインク用液体の色彩を着色剤と同系の薄い色彩にしたりすることができ、これに加えてインクタンクの内部が外部から視認できるようにすれば、筆記先端では所定の色彩を呈するインクで筆記できるものの、見た感じが従来のものとはまったく異なる筆記具を提供することができる。
【0016】
さらに、各筆記先端には、各筆記先端に対応したそれぞれのインクタンクからインク用液体が供給されるのではなく、同一のインクタンクからインク用液体が供給されるため、前記したようにある色のインクのみが先に消費され廃棄されてしまう等の不具合を防止でき、最後まで有効にインク用液体を消費できる。
更に、複数の筆記先端はインクタンクの一端側に設けられているため、例えば異なる色のインクで筆記を行いたいときは、筆記具の中心軸を中心として回転させるだけで済み、ユ−ザ−にとても扱いやすくなる。
【0017】
そして、前記した構成においては 各筆記先端が前後方向に移動できる構成とすることが望ましい。この構成を加えることにより、筆記をしない筆記先端を後方へ、筆記を行う筆記先端を前方へ移動させることで筆記を行わない筆記先端が邪魔にならず筆記しやすくなる。
各筆記先端を前後方向へ移動させる具体的手段としては、例えば筆記先端の後方にスライド可能な軸状の部材を設けるとともに、インクタンクを中空筒とし、この中空筒内に前記軸状部材をスライドさせるという手段がある。
【0018】
更に、前記各構成においては、筆記先端を二つとし、一方の筆記先端を後方に移動させると、該一方の筆記先端の移動に連動して他方の筆記先端が前方へ移動する筆記先端連動手段を設けることが望ましい。
この構成を加えることにより、一方の筆記先端を後方へ移動させるだけで、他方の筆記先端が前方へ移動するため、取り扱いが容易になる。
【0019】
この前記筆記先端連動手段の1つとして、インクタンク(10)に回動可能に設けられた回動片(61)と、各筆記先端(12)と同期して前後方向へ移動する移動部(62)とからなり、一方の移動部(62)の後方への移動により回動片(61)を回動させ、該回動させられた回動片(61)により他方の移動部(62)を前方へ押し出す構成とすることができる。
なお、移動部(62)は回動片を回動させるためのみの機能を有するようにしてもよいし、回動させる機能以外の機能を持たせることもできる。よって、ある部品(例えば、コレクター、ペン芯)の一部を移動部として機能させることもできる。
【0020】
更に、前記各構成に加え、インク用液体と着色剤との間には、着色剤がインク用液体方向へ向けて移動するのを規制するための着色剤移動方向規制体を設けることが望ましい。
ここで、「着色剤移動方向規制体」とは、インク用液体と着色剤との間に設けられ、インク用液体が着色剤方向へ向けて移動することは妨げないものの、着色剤のインク用液体方向への移動を規制するためのものをいう。
【0021】
また、「規制」とは、着色剤がインク用液体中に混入しないようにすること、あるいは着色剤がインク用液体中に混入しにくくすることのいずれをも含む概念である。従って、着色剤移動方向規制体は、着色剤がインク用液体中に混入することを100%防止することができるものであれば好ましいが、このようなものに限定されるものではない。
【0022】
また、この着色剤移動方向規制体は、例えば、弁、あるいは広い意味でのフィルター、毛細管力のある物質や少なくとも表面が多孔質体である物質などを用いて形成することができる。
フィルターとしては、例えば、半透膜、中空糸膜、メンブランフィルター、液体クロマトグラフィー用カラム(イオン交換樹脂)、又は透湿性防水素材(例えば、米国のW.L.ゴア・アンド・アソシエーツ社によって開発されたゴアテックス(商品名))などを用いることができる。
【0023】
毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間に直接設けることもできる。また、毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間で分割して設けられていることも可能である。また、分割して設けられた毛細管力のある物質は、毛細管力が異なるものを組み合わせることも可能である。
毛細管力のある物質としては、例えば、繊維を束ねて加工したものや、樹脂成形体の内部に毛細管力を持たせたもの、樹脂成形体外側に毛細管力を持たせたものなど用いることができる。
【0024】
なおここで、「毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間に直接設けられている」とは、毛細管力のある物質の一端がインク用液体収納部に接し、他端あるいは途中が着色剤収納部に接していることをいう。この他にも、例えば、インク用収納部、毛細管力のある物質、空隙(インク貯め)、着色剤収納部のように、間に他の部分が介するようにすることもできる。
【0025】
また、「毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間で分割して設けられている」とは、毛細管力のある物質の全長を、複数個に分割したことをいう。このようにすると、複数個に分割した毛細管力のある物質の内部だけでなく、分割面にも着色剤が捕獲されるので、捕獲効率が向上する。
【0026】
また、「分割して設けられた毛細管力のある物質は、毛細管力が異なるものが組み合わされている」とは、毛細管力のある物質の全長を、複数個に分割すると共に、各々の毛細管力のある物質の全部あるいは一部の物質の毛細管力を異ならしめたことをいう。このようにすると、分割面の内、毛細管力の異なった面に多く着色剤が捕獲されるので、更に着色剤の捕獲効率が向上する。
【0027】
少なくとも表面が多孔質である物質は、例えばインク用液体と着色剤との間に直接位置させることができる。更に、例えばインク用液体と着色剤との間にインク用液体の誘導芯を位置させ、インク用液体と誘導芯との間や誘導芯と着色剤との間などに少なくとも表面が多孔質体である物質を位置させることもできる。
【0028】
表面が多孔質である物体とは、物体内部に小さな気孔をたくさん持ち、その結果、大きな内部表面積を示す物体で吸着材として広く用いられているものである。
例えば、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ、高分子物質等が挙げられる。
【0029】
ここで、少なくとも表面が多孔質体である物体とは着色剤を吸着させる目的であり、着色剤を吸着する能力があれば使用が可能である。形状として、例えば、破砕状、粒状、粉末状、繊維状、又はそれらの加工品等を使用することができる。
【0030】
また、少なくとも表面が多孔質体である物体の組み込み方として、筆記具のインク用液体収納箇所に直接、粉末状、粒状、破砕状、繊維状を組み込み、インク用液体に拡散した着色剤を吸着させることができる。この場合、インク用液体が無色透明を長く維持することが可能となる。
【0031】
また、インク用液体収納部と着色剤収納部との連結部分に繊維状又は粉末状、破砕状等を適宜加工したものを組み込み、着色剤収納部からインク用液体に拡散する着色剤を吸着させることができる。この場合、例えばインク用液体が無色透明又は、インク用液体に微着色した場合その極めて薄い色の状態を長く維持することが可能である。
【0032】
なおこの時、少なくとも表面が多孔質体である物質の位置としては、インク用液体と着色剤との間に直接位置させることもできるし、インク用液体と着色剤との間に、インク用液体の誘導芯を位置させ、インク用液体と誘導芯との間や誘導芯と着色剤との間などに位置させることもできる。
【0033】
筆記具を筆記せずに放置している状態が長く続くと着色剤がインク用液体に拡散し、見た感じの従来筆記具との差がなくなってしまう危険性がある。そこで上記の構成とすることでインク用液体の色や濃度を中長期にわたり維持することができる。さらにインクタンク内部のインク用液体を外部から視認できるようにしておくことで、インクタンク内部が視認できるようになり、ユ−ザ−にとっては、インク用液体と筆記先端から吐出されるインクの色や濃度が異なることを知覚できるため、今までにない斬新な筆記具が提供可能となる。
【0034】
尚、インクタンク内部を外部から視認できるようにする具体的方法としては、例えば、インクタンクの少なくとも一部を透明や半透明としておくことが考えられる。もちろんインクタンク全体を透明や半透明とすることもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態を利用して更に説明する。使用する図面は図1〜図7である。尚、前方とは筆記先端(12)側をいい後方とは反筆記先端側(インクタンク(10)側)をいう。
【0036】
(図1)
図1は、本発明の第1の実施形態である筆記具の縦断面図を示している。まず、概略を説明するとインクタンク(10)と、このインクタンク(10)の前方に固定されたコレクタ−(20)と、また、コレクタ−(20)の前端に固定された筆記先端(12)であるボールペン先とからなる。インクタンク(10)内には、インク用液体(40)が収納されている。更に、インクタンク(10)の後端には、飾りのための尾栓(11)が取り付けられている。筆記先端(12)は、インクタンク(10)の一端部(前端部)に二つ設けられている。本実施例では、筆記先端(12)を二つとしてあるが、例えば三つや四つとすることもできる。更に、本実施形態では筆記先端(12)を揃えてあるが、筆記先端(12)を前後方向にずらして設けることも可能である。
【0037】
(図2)
次に図2を利用してコレクタ−(20)の周辺を説明する。インクタンク(10)の前方には、コレクタ−(20)を固定するために、円形のインクタンク孔部(10c)が二つ設けられており、この孔部にコレクタ−(20)が固定されている。この固定はコレクタ−(20)を圧入することにより行っている。筆記先端(12)が二つであることに対応しコレクタ−(20)や着色剤(31)等はそれぞれ二つ設けられている。尚、コレクタ−(20)は二つではなく一つとすることも可能である。
【0038】
コレクタ−(20)は、その周囲に各コレクタ−(20)の中心軸と直角方向に形成された羽状部(26)と、該羽状部(26)の間に形成される保留溝(23)と、インクタンク(10)から筆記先端(12)方向に向かって羽状部(26)の縁部を切り欠く形で形成された縦溝(21)と、筆記先端(12)側からインクタンク(10)方向に向かって羽状部(26)の縁部を切り欠く形で形成された空気溝(22)と、コレクタ−(20)本体の中心を後方から前方に向かって貫通して形成された貫通孔(24)とからなる。前記縦溝(21)および空気溝(22)は、それぞれ保留溝(23)に接続している。
【0039】
インクタンク(10)の前端には、接合部材(15)と、筆記先端固定部(13)と、筆記先端(12)とが設けられている。筆記先端(12)はその先端にボールを回転自在に抱持したボールペン先であり、このボールペン先の後方は、筆記先端固定部(13)に圧入固定されている。この筆記先端固定部(13)の後方は、コレクタ−(20)の貫通孔(24)に圧入固定されている。更に、筆記先端固定とインクタンク(10)との間には、接合部材(15)が設けられている。尚、筆記先端固定部(13)と接合部材(15)との間には、外気導入孔(14)が設けられコレクタ−(20)内に外気が導入される。
【0040】
筆記先端(12)から筆記を行っていくと、インクの消費に伴いインクタンク(10)内が負圧になってしまい筆記描線がかすれたりする不具合が発生するが、外気導入孔(14)、空気溝(22)および縦溝(21)中の気液交換部(25)を空気が通過し、インクタンク(10)内に空気が導入されることで上記不具合を解消している。インクタンク(10)内の空気が温度上昇やインクタンク(10)周囲の減圧により膨張すると、インクタンク(10)内部のインクがペン先から漏れだしてしまうという不具合があるが、コレクタ−(20)を設けることで、漏れ出そうとするインク用液体(40)などを気液交換部(25)、縦溝(21)を経由させ保留溝(23)へ導くことで、筆記先端(12)に加わる圧力を緩和しインクの漏れだしを防止する。なお、本実施の態様ではコレクタ−(20)を用いた筆記具を示しているが、本発明はコレクタ−(20)を用いたものに限定されない。
【0041】
貫通孔(24)内には、インクタンク(10)から筆記先端(12)に向かって繊維芯(33)、着色剤移動方向規制体である活性炭(32)、着色剤(31)、ペン芯(30)が設けられている。こらの部材はそれぞれ接続している。尚、繊維芯(33)については任意部材であり、必ずしもある必要はない。繊維芯(33)を設けると、着色剤移動方向規制体により移動が規制しきれなかった着色剤(31)を更に規制できるという作用を有する。また、着色剤(31)は繊維状の芯に含浸された状態となっている。
【0042】
筆記時には、インク用液体(40)が筆記先端(12)に誘導される途中で、インク用液体(40)に着色剤(31)が添加され筆記先端(12)から所定の色彩のインクが供給される。例えば、インク用液体(40)が無色透明であり、着色剤(31)が所定の色彩の場合は、筆記先端(12)からのインクは着色剤(31)と同色となる。インク用液体(40)が着色剤(31)と同色の場合は、濃度の変化を起こすことができる。インク用液体(40)が着色剤(31)と異なる色彩の場合は、筆記先端(12)からのインクをインク用液体(40)とは異なる色彩とすることができる。
【0043】
次に、着色剤移動方向規制について説明する。本実施の態様では、活性炭を着色剤移動方向規制体(32)としている。この活性炭は、着色剤(31)とインク用液体(40)との間に設けられ、着色剤(31)を吸着する作用を有している。このため、着色剤(31)がインク用液体(40)方向へ移動することを抑制している。このため、インク用液体(40)の色や濃度を中長期にわたり維持することが可能となる。尚、着色剤移動方向規制体は、活性炭に限定されないことはいうまでもない。
【0044】
(図3)
図3は、図1のA−A線断面図を示している。インクタンク(10)は、略楕円状をしている。このため、ユーザにとっては握りやすい形状となっている。このインクタンク(10)には、二つのインクタンク孔部(10c)が設けられており、この孔部にコレクタ−(20)が固定されている。縦溝(21)や空気溝(22)は一定方向を向いているが、必ずしも一定方向に向ける必要はない。
【0045】
(図4)
図4は、第1の実施形態である筆記具の使用状態の一例を示す使用状態説明図を示している。
筆記をする際には、通常筆記具を傾けて使用する。筆記先端(12)のインクタンク(10)からの突出量は同一であるため(筆記先端(12)は揃っているため)、特に意識をしないでも一方のペン先を筆記紙面(50)に押しつければ、他方のペン先は紙面から離れることになる。
【0046】
(図5〜図7)
次に図5〜図7を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。
インクタンク(10)内には、回動片(61)が設けられている。この回動片(61)は、扁平状に形成されており、そのほぼ中心に回動の中心となる支持軸(63)を通す孔が設けられている。この孔に支持軸(63)が通されることで回動可能となっている。また、回動片(61)の両端の隅部は切り欠いた状態となっており、後述する移動部(62)が当接可能な状態となっている。
【0047】
この回動片(61)は前述の支持軸(63)で回動可能となっており、この支持軸(63)はインクタンク(10)に固定されている。このインクタンク(10)は二つの部品から構成されており、インクタンク前部(10a)とインクタンク後部(10b)とからなる。回動片(61)のインクタンク(10)への取付を図7を用いて詳細に説明する。
【0048】
図7は、インクタンク後部(10b)の側面図(a)および正面縦断面図(b)である。回動片(61)は、回動片(61)上の孔をインクタンク後部(10b)に設けられた軸受(64)に重ねてまず配置される。その後、この孔および軸受(64)に支持軸(63)をとおして回動片(61)を回動可能にインクタンク後部(10b)に取り付ける。そして、回動片(61)が取り付けられたインクタンク後部(10b)は、インクタンク前部(10a)に取り付けられる。尚、取付方法としては、例えば嵌合、接着や圧入などがある。
【0049】
ここで、図5および図6に戻る。コレクタ−(20)はインクタンク孔部(10c)内を前後方向に移動(スライド)可能となる寸法となっている。このため、コレクタ−(20)に取り付けられた筆記先端(12)もコレクタ−(20)の前後動に対応して前後動することになる。両コレクタ−(20)の後端には、移動部(62)が設けられている。更に、移動部(62)は回動片(61)の両端付近に当接可能な長さで形成されている。今、突出している一方の筆記先端(12)を押圧して後方へ移動させると、移動部(62)もこれに対応して後方へ移動し、回動片(61)の端部を押すことになる。回動片(61)の回動は支持軸(63)を中心として行われ、回動片(61)のもう一方の端部を前方へ移動させる。この結果、筆記先端(12)が突出していない方の移動部(62)が押され、最終的に突出していない方の筆記先端(12)が前方へ押し出されることになる。
【0050】
尚、本実施形態においては、一方の筆記先端(12)が後方へ移動する距離と、他方の筆記先端(12)が前方へ移動する距離はほぼ同じである。このため、インクタンク(10)内の容積はほとんど変わらない。インクタンク(10)内の容積に変化がある場合、例えば容積が小さくなった場合、インクタンク(10)から余剰インクがペン先から漏れだしたりする不具合があるが、本実施形態では、筆記先端(12)を前後動させてもインクタンク(10)内の容積がほとんど変化しないため、上記の不具合の発止を防止し得る。
【0051】
なお、コレクタ−(20)の一部を移動部(62)とすることもできる。さらに、回動片(61)と移動部(62)とを連結させリンク機構とすることもできる。
【0052】
尚、本発明の実施の形態を上記のとおり説明したが、本発明の範囲がこれらに限定されないことはいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】
本発明により、複数の筆記先端を有するにもかかわらず、最後まで有効にインクを消費できる筆記具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である筆記具の縦断面図である。
【図2】図1のコレクター周辺を拡大して示した拡大縦断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】第1の実施形態である筆記具の使用状態の一例を示す使用状態説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】インクタンクを構成するインクタンク後部の側面図および正面縦断面図である。
【符号の説明】
10 インクタンク
10a インクタンク前部
10b インクタンク後部
10c インクタンク孔部
11 尾栓
12 筆記先端
13 筆記先端固定部
14 外気導入孔
15 接合部材
20 コレクター
21 縦溝
22 空気溝
23 保留溝
24 貫通孔
25 気液交換部
26 羽状部
30 ペン芯
31 着色剤
32 着色剤移動方向規制体である活性炭
33 繊維芯
40 インク用液体
50 筆記紙面
61 回動片
62 移動部
63 支持軸
64 軸受
【発明が属する技術分野】
本発明は、インクタンクに筆記先端を設けた筆記具に関するものである。
【0002】
【背景技術】
筆記具は、インクタンクやインク収納筒内に設けられたインクを筆記先端に誘導することで、筆記を行うことができる。極めて一般的なのは、インクタンクやインク収納筒内に一色のインクを収納し、一本の筆記具で一色のインクを供給するものである。しかし、実際には複数の色を必要とすることもあり、また、複数の色があった方が、色分け等が可能となり便利なことが多い。しかし、複数色を必要とする場合、上述のように一本の筆記具で一色しか筆記できないとすると複数本の筆記具が必要となり、不便である。立っている状態で筆記する場合や、衣服の胸ポケットに筆記具を入れておく場合など、特に不便である。
【0003】
このため、例えば特開平9−66695号公報に示されるようにいわゆる複式筆記具という筆記具が提案されている。この複式筆記具は既に周知であり、軸筒内に異なる色(黒、赤、青などが多い)の複数本のインク収納筒を収容したものである。筆記に際しては、筆記したい色の筆記先端を軸筒から突出させ筆記を行う。この複式筆記具は、複数本の筆記具を持ち歩かずに1本だけで、複数色のインクを筆記することができるため、確かに便利ではある。
【0004】
しかし、各インク収納筒は独立しているため、ある色のインクを完全に消費してしまうとこの色については全く筆記できなくなる。このため、この書けなくなったインク収納筒の交換が必要となるという問題が生じる。また、他のインクについてはまだ書けるにも関わらず、最後まで使用されなかったり、廃棄されてしまうという問題点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、複数の筆記先端を有するにもかかわらず、最後まで有効にインクを消費できる筆記具を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための手段を説明するが、以下、「前方」とは筆記先端方向をいい、「後方」とは、反筆記先端方向をいう。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る筆記具は、インク用液体と、このインク用液体に着色するための着色剤とが分離され収納され、インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で、着色剤がインク用液体に添加されるように形成されている筆記具に於いて、インク用液体は、インクタンクに収納され、筆記先端は、インクタンクの一端側に複数設けられており、各筆記先端には、同一のインクタンクからインク用液体が供給される構成にした点に特徴を有する。
【0007】
ここで、「インク用液体」とは、従来のインクのビヒクルに相当し、従来のインクから染料又は顔料を除いた部分を主体とするものでもいいし、従来のインクに相当しビヒクル中に染料又は顔料を入れたものでいい。前者のように、「インク用液体」が従来のビヒクルに相当する場合、「着色剤」が添加されることにより従来のインクとほぼ同様のインクが調整されることとなる。後者の場合、インク用液体が筆記先端に誘導される途中で着色剤が添加されるため筆記描線をインク用液体とは全く異なる色や濃度とすることができる。また、「着色剤」とは、従来のインクの染料又は顔料に相当するものであり、従来のインクからビヒクルを除いた部分を主体とするものをいう。
【0008】
「インク用液体」については、例えば、従来のインクのビヒクルをそのまま用いることができる。これにより、無色透明又は半透明のインク用液体を調整することができる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに所定の成分を加えることによって、あるいは従来のインクのビヒクルから所定の成分を取り除くことによって、無色透明又は半透明のインク用液体を調整することもできる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに、染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、有色透明又は有色半透明のインク用液体を調整することもできる。これにより、例えば、着色剤と同系である色彩のインク用液体を調整することができる。また、例えば、着色剤とは異なる色彩のインク用液体を調整することもできる。なお、インク用液体をどのように調整するかは、見た感じをどのようにしたいかということなどに依存するものである。
【0009】
また、インク用液体としてのビヒクルは、例えば、水、水溶性有機溶剤、潤滑剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、乾燥防止剤、増粘剤、又はエマルジョンなどを適宜配合することによって調整することができる。
【0010】
「着色剤」については、例えば、従来のインクの染料又は顔料をそのまま用いることができる。これにより、固形状又は高濃度の液状の着色剤を調整することができる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに、多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。また、例えば、従来のインクのビヒクル中の所定の成分に、多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。なお、着色剤をどのように調整するかは、着色剤のインク用液体への添加形態などに依存するものである。
【0011】
また、着色剤としての染料には、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、蛍光染料、又は食用染料などを用いることができる。また、着色剤としての顔料には、例えば、無機系顔料、有機系顔料、無機系蛍光顔料、又は有機系蛍光顔料などを用いることができる。また、「着色剤の主体」とは、着色剤の全部、あるいは着色剤の大部分のいずれをも含む概念である。
【0012】
また、「筆記先端」とは、例えば、筆記具が万年筆である場合には、ペン先をいい、また、筆記具がボールペンである場合には、ボールペンチップをいい、また、筆記具がフェルトペンである場合には、フェルトからなる筆記用尖端をいい、また、筆記具がサインペン(マーカーペン)である場合には、繊維束体からなる筆記用尖端をいい、また、筆記具がニードルペンである場合には、細い管状の筆記用尖端をいう。なお、筆記具は、これらに限定されるものではないので、筆記先端も、これらに限定されるものではない。
【0013】
また、「インク用液体と着色剤とが分離して収納され」とは、筆記具の内部に、インク中に含まれるインク用液体と着色剤の主体とが分けられて別々に収納されることを意味する。
【0014】
また、「インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で着色剤がインク用液体に添加される」とは、インク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、インク用液体が、固形状の着色剤が収納されている部分を通過することにより、固形状の着色剤が少しずつ溶解しながら添加されること、あるいはインク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、インク用液体が、液状の着色剤が収納されている部分を通過することにより、液状の着色剤が少しずつ混ざりながら添加されること、あるいはインク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、液状の着色剤が直接インク用液体に添加されることなどを意味する。
【0015】
そして、このように、インク中に含まれるインク用液体と着色剤とを分離して収納すると共に、インク用液体が筆記先端に至る途中で、着色剤がインク用液体に添加されるように形成すれば、例えば、インク用液体を無色透明にしたり、あるいはインク用液体の色彩を着色剤とは異なる色彩にしたり、あるいはインク用液体の色彩を着色剤と同系の薄い色彩にしたりすることができ、これに加えてインクタンクの内部が外部から視認できるようにすれば、筆記先端では所定の色彩を呈するインクで筆記できるものの、見た感じが従来のものとはまったく異なる筆記具を提供することができる。
【0016】
さらに、各筆記先端には、各筆記先端に対応したそれぞれのインクタンクからインク用液体が供給されるのではなく、同一のインクタンクからインク用液体が供給されるため、前記したようにある色のインクのみが先に消費され廃棄されてしまう等の不具合を防止でき、最後まで有効にインク用液体を消費できる。
更に、複数の筆記先端はインクタンクの一端側に設けられているため、例えば異なる色のインクで筆記を行いたいときは、筆記具の中心軸を中心として回転させるだけで済み、ユ−ザ−にとても扱いやすくなる。
【0017】
そして、前記した構成においては 各筆記先端が前後方向に移動できる構成とすることが望ましい。この構成を加えることにより、筆記をしない筆記先端を後方へ、筆記を行う筆記先端を前方へ移動させることで筆記を行わない筆記先端が邪魔にならず筆記しやすくなる。
各筆記先端を前後方向へ移動させる具体的手段としては、例えば筆記先端の後方にスライド可能な軸状の部材を設けるとともに、インクタンクを中空筒とし、この中空筒内に前記軸状部材をスライドさせるという手段がある。
【0018】
更に、前記各構成においては、筆記先端を二つとし、一方の筆記先端を後方に移動させると、該一方の筆記先端の移動に連動して他方の筆記先端が前方へ移動する筆記先端連動手段を設けることが望ましい。
この構成を加えることにより、一方の筆記先端を後方へ移動させるだけで、他方の筆記先端が前方へ移動するため、取り扱いが容易になる。
【0019】
この前記筆記先端連動手段の1つとして、インクタンク(10)に回動可能に設けられた回動片(61)と、各筆記先端(12)と同期して前後方向へ移動する移動部(62)とからなり、一方の移動部(62)の後方への移動により回動片(61)を回動させ、該回動させられた回動片(61)により他方の移動部(62)を前方へ押し出す構成とすることができる。
なお、移動部(62)は回動片を回動させるためのみの機能を有するようにしてもよいし、回動させる機能以外の機能を持たせることもできる。よって、ある部品(例えば、コレクター、ペン芯)の一部を移動部として機能させることもできる。
【0020】
更に、前記各構成に加え、インク用液体と着色剤との間には、着色剤がインク用液体方向へ向けて移動するのを規制するための着色剤移動方向規制体を設けることが望ましい。
ここで、「着色剤移動方向規制体」とは、インク用液体と着色剤との間に設けられ、インク用液体が着色剤方向へ向けて移動することは妨げないものの、着色剤のインク用液体方向への移動を規制するためのものをいう。
【0021】
また、「規制」とは、着色剤がインク用液体中に混入しないようにすること、あるいは着色剤がインク用液体中に混入しにくくすることのいずれをも含む概念である。従って、着色剤移動方向規制体は、着色剤がインク用液体中に混入することを100%防止することができるものであれば好ましいが、このようなものに限定されるものではない。
【0022】
また、この着色剤移動方向規制体は、例えば、弁、あるいは広い意味でのフィルター、毛細管力のある物質や少なくとも表面が多孔質体である物質などを用いて形成することができる。
フィルターとしては、例えば、半透膜、中空糸膜、メンブランフィルター、液体クロマトグラフィー用カラム(イオン交換樹脂)、又は透湿性防水素材(例えば、米国のW.L.ゴア・アンド・アソシエーツ社によって開発されたゴアテックス(商品名))などを用いることができる。
【0023】
毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間に直接設けることもできる。また、毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間で分割して設けられていることも可能である。また、分割して設けられた毛細管力のある物質は、毛細管力が異なるものを組み合わせることも可能である。
毛細管力のある物質としては、例えば、繊維を束ねて加工したものや、樹脂成形体の内部に毛細管力を持たせたもの、樹脂成形体外側に毛細管力を持たせたものなど用いることができる。
【0024】
なおここで、「毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間に直接設けられている」とは、毛細管力のある物質の一端がインク用液体収納部に接し、他端あるいは途中が着色剤収納部に接していることをいう。この他にも、例えば、インク用収納部、毛細管力のある物質、空隙(インク貯め)、着色剤収納部のように、間に他の部分が介するようにすることもできる。
【0025】
また、「毛細管力のある物質は、インク用液体収納部と着色剤収納部の間で分割して設けられている」とは、毛細管力のある物質の全長を、複数個に分割したことをいう。このようにすると、複数個に分割した毛細管力のある物質の内部だけでなく、分割面にも着色剤が捕獲されるので、捕獲効率が向上する。
【0026】
また、「分割して設けられた毛細管力のある物質は、毛細管力が異なるものが組み合わされている」とは、毛細管力のある物質の全長を、複数個に分割すると共に、各々の毛細管力のある物質の全部あるいは一部の物質の毛細管力を異ならしめたことをいう。このようにすると、分割面の内、毛細管力の異なった面に多く着色剤が捕獲されるので、更に着色剤の捕獲効率が向上する。
【0027】
少なくとも表面が多孔質である物質は、例えばインク用液体と着色剤との間に直接位置させることができる。更に、例えばインク用液体と着色剤との間にインク用液体の誘導芯を位置させ、インク用液体と誘導芯との間や誘導芯と着色剤との間などに少なくとも表面が多孔質体である物質を位置させることもできる。
【0028】
表面が多孔質である物体とは、物体内部に小さな気孔をたくさん持ち、その結果、大きな内部表面積を示す物体で吸着材として広く用いられているものである。
例えば、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ、高分子物質等が挙げられる。
【0029】
ここで、少なくとも表面が多孔質体である物体とは着色剤を吸着させる目的であり、着色剤を吸着する能力があれば使用が可能である。形状として、例えば、破砕状、粒状、粉末状、繊維状、又はそれらの加工品等を使用することができる。
【0030】
また、少なくとも表面が多孔質体である物体の組み込み方として、筆記具のインク用液体収納箇所に直接、粉末状、粒状、破砕状、繊維状を組み込み、インク用液体に拡散した着色剤を吸着させることができる。この場合、インク用液体が無色透明を長く維持することが可能となる。
【0031】
また、インク用液体収納部と着色剤収納部との連結部分に繊維状又は粉末状、破砕状等を適宜加工したものを組み込み、着色剤収納部からインク用液体に拡散する着色剤を吸着させることができる。この場合、例えばインク用液体が無色透明又は、インク用液体に微着色した場合その極めて薄い色の状態を長く維持することが可能である。
【0032】
なおこの時、少なくとも表面が多孔質体である物質の位置としては、インク用液体と着色剤との間に直接位置させることもできるし、インク用液体と着色剤との間に、インク用液体の誘導芯を位置させ、インク用液体と誘導芯との間や誘導芯と着色剤との間などに位置させることもできる。
【0033】
筆記具を筆記せずに放置している状態が長く続くと着色剤がインク用液体に拡散し、見た感じの従来筆記具との差がなくなってしまう危険性がある。そこで上記の構成とすることでインク用液体の色や濃度を中長期にわたり維持することができる。さらにインクタンク内部のインク用液体を外部から視認できるようにしておくことで、インクタンク内部が視認できるようになり、ユ−ザ−にとっては、インク用液体と筆記先端から吐出されるインクの色や濃度が異なることを知覚できるため、今までにない斬新な筆記具が提供可能となる。
【0034】
尚、インクタンク内部を外部から視認できるようにする具体的方法としては、例えば、インクタンクの少なくとも一部を透明や半透明としておくことが考えられる。もちろんインクタンク全体を透明や半透明とすることもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態を利用して更に説明する。使用する図面は図1〜図7である。尚、前方とは筆記先端(12)側をいい後方とは反筆記先端側(インクタンク(10)側)をいう。
【0036】
(図1)
図1は、本発明の第1の実施形態である筆記具の縦断面図を示している。まず、概略を説明するとインクタンク(10)と、このインクタンク(10)の前方に固定されたコレクタ−(20)と、また、コレクタ−(20)の前端に固定された筆記先端(12)であるボールペン先とからなる。インクタンク(10)内には、インク用液体(40)が収納されている。更に、インクタンク(10)の後端には、飾りのための尾栓(11)が取り付けられている。筆記先端(12)は、インクタンク(10)の一端部(前端部)に二つ設けられている。本実施例では、筆記先端(12)を二つとしてあるが、例えば三つや四つとすることもできる。更に、本実施形態では筆記先端(12)を揃えてあるが、筆記先端(12)を前後方向にずらして設けることも可能である。
【0037】
(図2)
次に図2を利用してコレクタ−(20)の周辺を説明する。インクタンク(10)の前方には、コレクタ−(20)を固定するために、円形のインクタンク孔部(10c)が二つ設けられており、この孔部にコレクタ−(20)が固定されている。この固定はコレクタ−(20)を圧入することにより行っている。筆記先端(12)が二つであることに対応しコレクタ−(20)や着色剤(31)等はそれぞれ二つ設けられている。尚、コレクタ−(20)は二つではなく一つとすることも可能である。
【0038】
コレクタ−(20)は、その周囲に各コレクタ−(20)の中心軸と直角方向に形成された羽状部(26)と、該羽状部(26)の間に形成される保留溝(23)と、インクタンク(10)から筆記先端(12)方向に向かって羽状部(26)の縁部を切り欠く形で形成された縦溝(21)と、筆記先端(12)側からインクタンク(10)方向に向かって羽状部(26)の縁部を切り欠く形で形成された空気溝(22)と、コレクタ−(20)本体の中心を後方から前方に向かって貫通して形成された貫通孔(24)とからなる。前記縦溝(21)および空気溝(22)は、それぞれ保留溝(23)に接続している。
【0039】
インクタンク(10)の前端には、接合部材(15)と、筆記先端固定部(13)と、筆記先端(12)とが設けられている。筆記先端(12)はその先端にボールを回転自在に抱持したボールペン先であり、このボールペン先の後方は、筆記先端固定部(13)に圧入固定されている。この筆記先端固定部(13)の後方は、コレクタ−(20)の貫通孔(24)に圧入固定されている。更に、筆記先端固定とインクタンク(10)との間には、接合部材(15)が設けられている。尚、筆記先端固定部(13)と接合部材(15)との間には、外気導入孔(14)が設けられコレクタ−(20)内に外気が導入される。
【0040】
筆記先端(12)から筆記を行っていくと、インクの消費に伴いインクタンク(10)内が負圧になってしまい筆記描線がかすれたりする不具合が発生するが、外気導入孔(14)、空気溝(22)および縦溝(21)中の気液交換部(25)を空気が通過し、インクタンク(10)内に空気が導入されることで上記不具合を解消している。インクタンク(10)内の空気が温度上昇やインクタンク(10)周囲の減圧により膨張すると、インクタンク(10)内部のインクがペン先から漏れだしてしまうという不具合があるが、コレクタ−(20)を設けることで、漏れ出そうとするインク用液体(40)などを気液交換部(25)、縦溝(21)を経由させ保留溝(23)へ導くことで、筆記先端(12)に加わる圧力を緩和しインクの漏れだしを防止する。なお、本実施の態様ではコレクタ−(20)を用いた筆記具を示しているが、本発明はコレクタ−(20)を用いたものに限定されない。
【0041】
貫通孔(24)内には、インクタンク(10)から筆記先端(12)に向かって繊維芯(33)、着色剤移動方向規制体である活性炭(32)、着色剤(31)、ペン芯(30)が設けられている。こらの部材はそれぞれ接続している。尚、繊維芯(33)については任意部材であり、必ずしもある必要はない。繊維芯(33)を設けると、着色剤移動方向規制体により移動が規制しきれなかった着色剤(31)を更に規制できるという作用を有する。また、着色剤(31)は繊維状の芯に含浸された状態となっている。
【0042】
筆記時には、インク用液体(40)が筆記先端(12)に誘導される途中で、インク用液体(40)に着色剤(31)が添加され筆記先端(12)から所定の色彩のインクが供給される。例えば、インク用液体(40)が無色透明であり、着色剤(31)が所定の色彩の場合は、筆記先端(12)からのインクは着色剤(31)と同色となる。インク用液体(40)が着色剤(31)と同色の場合は、濃度の変化を起こすことができる。インク用液体(40)が着色剤(31)と異なる色彩の場合は、筆記先端(12)からのインクをインク用液体(40)とは異なる色彩とすることができる。
【0043】
次に、着色剤移動方向規制について説明する。本実施の態様では、活性炭を着色剤移動方向規制体(32)としている。この活性炭は、着色剤(31)とインク用液体(40)との間に設けられ、着色剤(31)を吸着する作用を有している。このため、着色剤(31)がインク用液体(40)方向へ移動することを抑制している。このため、インク用液体(40)の色や濃度を中長期にわたり維持することが可能となる。尚、着色剤移動方向規制体は、活性炭に限定されないことはいうまでもない。
【0044】
(図3)
図3は、図1のA−A線断面図を示している。インクタンク(10)は、略楕円状をしている。このため、ユーザにとっては握りやすい形状となっている。このインクタンク(10)には、二つのインクタンク孔部(10c)が設けられており、この孔部にコレクタ−(20)が固定されている。縦溝(21)や空気溝(22)は一定方向を向いているが、必ずしも一定方向に向ける必要はない。
【0045】
(図4)
図4は、第1の実施形態である筆記具の使用状態の一例を示す使用状態説明図を示している。
筆記をする際には、通常筆記具を傾けて使用する。筆記先端(12)のインクタンク(10)からの突出量は同一であるため(筆記先端(12)は揃っているため)、特に意識をしないでも一方のペン先を筆記紙面(50)に押しつければ、他方のペン先は紙面から離れることになる。
【0046】
(図5〜図7)
次に図5〜図7を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。
インクタンク(10)内には、回動片(61)が設けられている。この回動片(61)は、扁平状に形成されており、そのほぼ中心に回動の中心となる支持軸(63)を通す孔が設けられている。この孔に支持軸(63)が通されることで回動可能となっている。また、回動片(61)の両端の隅部は切り欠いた状態となっており、後述する移動部(62)が当接可能な状態となっている。
【0047】
この回動片(61)は前述の支持軸(63)で回動可能となっており、この支持軸(63)はインクタンク(10)に固定されている。このインクタンク(10)は二つの部品から構成されており、インクタンク前部(10a)とインクタンク後部(10b)とからなる。回動片(61)のインクタンク(10)への取付を図7を用いて詳細に説明する。
【0048】
図7は、インクタンク後部(10b)の側面図(a)および正面縦断面図(b)である。回動片(61)は、回動片(61)上の孔をインクタンク後部(10b)に設けられた軸受(64)に重ねてまず配置される。その後、この孔および軸受(64)に支持軸(63)をとおして回動片(61)を回動可能にインクタンク後部(10b)に取り付ける。そして、回動片(61)が取り付けられたインクタンク後部(10b)は、インクタンク前部(10a)に取り付けられる。尚、取付方法としては、例えば嵌合、接着や圧入などがある。
【0049】
ここで、図5および図6に戻る。コレクタ−(20)はインクタンク孔部(10c)内を前後方向に移動(スライド)可能となる寸法となっている。このため、コレクタ−(20)に取り付けられた筆記先端(12)もコレクタ−(20)の前後動に対応して前後動することになる。両コレクタ−(20)の後端には、移動部(62)が設けられている。更に、移動部(62)は回動片(61)の両端付近に当接可能な長さで形成されている。今、突出している一方の筆記先端(12)を押圧して後方へ移動させると、移動部(62)もこれに対応して後方へ移動し、回動片(61)の端部を押すことになる。回動片(61)の回動は支持軸(63)を中心として行われ、回動片(61)のもう一方の端部を前方へ移動させる。この結果、筆記先端(12)が突出していない方の移動部(62)が押され、最終的に突出していない方の筆記先端(12)が前方へ押し出されることになる。
【0050】
尚、本実施形態においては、一方の筆記先端(12)が後方へ移動する距離と、他方の筆記先端(12)が前方へ移動する距離はほぼ同じである。このため、インクタンク(10)内の容積はほとんど変わらない。インクタンク(10)内の容積に変化がある場合、例えば容積が小さくなった場合、インクタンク(10)から余剰インクがペン先から漏れだしたりする不具合があるが、本実施形態では、筆記先端(12)を前後動させてもインクタンク(10)内の容積がほとんど変化しないため、上記の不具合の発止を防止し得る。
【0051】
なお、コレクタ−(20)の一部を移動部(62)とすることもできる。さらに、回動片(61)と移動部(62)とを連結させリンク機構とすることもできる。
【0052】
尚、本発明の実施の形態を上記のとおり説明したが、本発明の範囲がこれらに限定されないことはいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】
本発明により、複数の筆記先端を有するにもかかわらず、最後まで有効にインクを消費できる筆記具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である筆記具の縦断面図である。
【図2】図1のコレクター周辺を拡大して示した拡大縦断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】第1の実施形態である筆記具の使用状態の一例を示す使用状態説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】インクタンクを構成するインクタンク後部の側面図および正面縦断面図である。
【符号の説明】
10 インクタンク
10a インクタンク前部
10b インクタンク後部
10c インクタンク孔部
11 尾栓
12 筆記先端
13 筆記先端固定部
14 外気導入孔
15 接合部材
20 コレクター
21 縦溝
22 空気溝
23 保留溝
24 貫通孔
25 気液交換部
26 羽状部
30 ペン芯
31 着色剤
32 着色剤移動方向規制体である活性炭
33 繊維芯
40 インク用液体
50 筆記紙面
61 回動片
62 移動部
63 支持軸
64 軸受
Claims (6)
- インク用液体と、このインク用液体に着色するための着色剤とが分離され収納され、インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で、着色剤がインク用液体に添加されるように形成されている筆記具に於いて、
インク用液体は、インクタンクに収納され、
筆記先端は、インクタンクの一端側に複数設けられており、
各筆記先端には、同一のインクタンクからインク用液体が供給されることを特徴とする筆記具。 - 各筆記先端は、前後方向に移動することを特徴とする請求項1記載の筆記具。
- 筆記先端は二つであって、一方の筆記先端を後方に移動させると、該一方の筆記先端の移動に連動して他方の筆記先端が前方へ移動する筆記先端連動手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の筆記具。
- 前記筆記先端連動手段は、
インクタンクに回動可能に設けられた回動片と、
各筆記先端と同期して前後方向へ移動する移動部とからなり、
一方の移動部の後方への移動により回動片を回動させ、該回動させられた回動片により他方の移動部を前方へ押し出すようにしたことを特徴とする請求項3記載の筆記具。 - インク用液体と着色剤との間には、着色剤がインク用液体方向へ向けて移動するのを規制するための着色剤移動方向規制体が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの項に記載の筆記具。
- インクタンクの内部が、外部から視認できるようにしたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの項に記載の筆記具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002240992A JP2004074704A (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002240992A JP2004074704A (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 筆記具 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012234423A (ja) * | 2011-05-06 | 2012-11-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子ペン、入力システム、及びプログラム |
WO2022138245A1 (ja) * | 2020-12-24 | 2022-06-30 | 正幸 川崎 | 塗布具 |
WO2024058070A1 (ja) * | 2022-09-12 | 2024-03-21 | 伸孝 丸山 | ペンの構造、ボールペン、及びタッチペン |
JP7475046B2 (ja) | 2020-10-22 | 2024-04-26 | 株式会社 エポックケミカル | 二連マーカー |
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2002
- 2002-08-21 JP JP2002240992A patent/JP2004074704A/ja not_active Withdrawn
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