JP2004071420A - 質量分析システム、質量分析方法、質量分析装置 - Google Patents

質量分析システム、質量分析方法、質量分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】タンデム質量分析可能なサンプルの数は限られているため、タンデム質量分析を施すことができない強度の低いイオンが存在する場合、夾雑成分が非常に多い場合には、分析したい微量サンプルのタンデム質量分析ができないという問題がある。
【解決手段】上記課題を解決するために、分析対象候補物質の情報を第一のデータベースとして有し、分析対象ではないイオンを1次質量分析より前に排除するための高周波電圧が印加できる高周波電源を有し、分析対象イオンを優先的にタンデム質量分析する質量分析システムが提供される。
【効果】未知の夾雑成分が多量に混入している場合にも分析したい微量サンプルを高感度に質量分析できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は夾雑成分を多く含む物質の質量分析システムなどに関し、特にタンパク質などの生体関連物質解析に向けた質量分析システム、分析方法、装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レビューズ オブ モダーン フィジックス 第62巻(1990年)第531−540項(Reviews of Modern Physics, Vol. 62 (1990) pp531−540)には、イオントラップに関する基本的な記載が見られる。このイオントラップの基本的構成の断面図を図15に示す。四重極イオントラップは、二つのエンドキャップ電極と一つのリング電極から構成される。そして、これらの電極に高周波電圧を印加することにより、これらの電極間の中心部に四重極電界を形成し、気体状イオンを三次元的にトラップすることができる。高周波電圧を連続的に変化させることにより、排出されるイオンの質量を走査できる。また、四重極ポールは平行な四本のポールから構成される。そして、高周波電圧を電極に印加することにより、電極の中心部において気体状イオンを二次元的に閉じ込めることができる。また、印加する高周波電圧を調整することにより、特定の質量のイオンを排出したり、逆に特定の質量のイオンのみを閉じ込めることができる。
【0003】
また、米国特許第Re.34000号に記載のように、四重極イオントラップではタンデム質量分析(MS/MS)を行うことができる。この装置では、MS/MSの直前に分析不要のイオンを排出する。すなわち、分析不要のイオンの除去は1次質量分析の前に行われるものではない。。そして、そのイオンに共鳴する高周波電圧を印加し運動エネルギーを増加させる。以上の操作により、残留分子との衝突誘起解離(CID:Collision Induced Dissociation)による解離イオン(フラグメントイオン)が生成され、そのフラグメントイオンを質量分析(タンデム質量分析)することにより、フラグメントイオンの質量を決定することができる。この場合、先ず、CIDを施さない質量分析(1次質量分析)を行い、タンデム質量分析(MS/MS、あるいは、2次質量分析)の対象とするイオンを決定する必要がある。また、同様の操作により、特定の解離イオンに対して更なるタンデム質量分析(MS)を行うこともできる。
【0004】
さて、最近、タンパク質の網羅的な解析に、質量分析法が多用されている。アナリティカル ケミストリー 第73巻 (2001年) 第5683−5690項 (Analytical Chemistry, Vol. 73 (2001) pp5683−5690)には、ショットガン解析と呼ばれる分析例が記載されている。この手法では、タンパク質を酵素消化して調製したペプチド混合物を液体クロマトグラフで分離し、分離サンプルを四重極イオントラップ質量分析装置によりタンデム質量分析する。決定したイオンの質量、及び、フラグメントイオンの質量に対して、タンパク質あるいは遺伝子のデータベースで検索を行い、タンパク質の同定を行う。ペプチド混合物の種類が非常に多い場合には、液体クロマトグラフで必ずしも各ペプチドが完全に分離されない。そのため、質量分析装置には複数種のペプチドが同時に導入されることがある。そこで、データ依存分析(Data−dependent analysis)と呼ぶ自動タンデム分析が必要となっている。即ち、液体クロマトグラフで分離される分離サンプルのバンド幅が1分程度のオーダーであり、一度にタンデム質量分析を施すことができるイオンは5種類ほどに限定される。データ依存分析の設定にも依存するが、イオン強度の高いイオンを優先的にタンデム質量分析することが多い。
【0005】
また、サーモフィニガン社製四重極イオントラップ質量分析装置(LCQ)の技術資料(www.thermo.com/eThermo/CMA/PDFs/Articles/articlesFile_10918.pdf)には、ダイナミック・イクスクルージョン機能の説明がある。分析を開始する前に、タンデム質量分析したくない分析対象外イオンの質量を入力し、リストを作成する。この操作により、質量値をリストに記載されたイオンをデータ依存分析(タンデム質量分析)の対象から外すことが可能である。この機能を用いる場合は、先ずCIDを施さない通常の質量分析を行い、検出されるイオンの質量を決定する。次に、検出イオンの中からタンデム質量分析の対象とするイオンの優先順位を決定するが、この際にリストに記載されたイオンをデータ依存分析(タンデム質量分析)の対象から外すというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、質量分析装置に同時に導入される混合物サンプルの中で、タンデム質量分析を施すことができるサンプルの数は限られている。特に、先述のショットガン解析などでは夾雑成分が多いため、イオン強度が低くタンデム質量分析を施すことができないイオンが存在する場合が多い。そのため、分析したい微量サンプルのタンデム質量分析ができないという問題がある。データ依存分析を用いても、イオン強度の高いイオンを優先的にタンデム質量分析するため、分析対象外のイオンのみ分析することがあるためである。先述のダイナミック・イクスクルージョンが有効なのは、分析対象とする必要がない物質が予め既知の場合に限られる。未知の夾雑成分が多量に混入している場合には、分析したい微量サンプルのタンデム質量分析ができないことがある。
【0007】
以上より本発明は、1次質量分析前に分析対象イオン、または分析対象イオンと共に分析対象外イオンを選択する機構を有することにより、未知の夾雑成分が多量に混入している場合にも分析したい微量サンプルについて分析可能なダンデム質量分析の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の構成により達成される。
(1)分析対象候補物質のデータが記録された第一のデータベースと、分析対象でないイオンを排除するための高周波電圧を印加する高周波電源とを用い、1次質量分析の前に第1のデータベースにリストされていない分析対象でないイオンを、もしくは分析対象候補外物質のデータが記録された第2のデータベースのデータと一致する分析対象外イオンを高周波電圧により排除してから質量分析を行う。このことにより、分析対象外イオンからの悪影響を受けることがなくなり、分析対象イオンを質量分析で検出することができる。
(2)または、1次質量分析の後で、かつ残留分子との衝突誘起解離(CID)などによる解離過程及び解離イオンの質量分析(ダンデム質量分析)の前に、分析対象候補物質のデータが記録された第1のデータベースにリストされた分析対象イオンを選択し、選択されたイオンを対象にCIDを施し、ダンデム質量分析を行う。その結果、微量にしか存在しない分析対象イオンも、確実にタンデム質量分析を施すことが可能となる。
(3)さらに、(1)と(2)を組み合わせた構成としても勿論よい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の質量分析システムの一実施例に基づくシステム構成図を示す。PCなどの端末装置において、分析対象イオンに関する第一のデータベースの入力操作を行う。新規データベースのファイル作成が必要な場合には、直接イオン質量(またはm/z、ここでmはイオン質量、zはイオンの電荷)を画面入力することも可能だが、外部データベースを利用するための情報(例えば、生物種などのカテゴリー(ヒューマンなど)、消化酵素、修飾の有無、器官など)を選択・入力することもできる。後者の場合には、遺伝子あるいはタンパク質などの外部データベースをダウンロードしたサーバーあるいはインターネットを利用してデータベースの作成や更新を行うことも可能である。既存のデータベースを利用する場合には、画面上で既存のデータベースリストから選択するなどの操作により、第一データベースを決定する。第一データベースに関する必要な入力情報を入力した後、送信入力を行う。以上の操作により、分析対象候補物質を記録した第一のデータベースは、データベース格納部に保存される。
実際の分析においては、第一データベースにリストされていない物質のイオンを検出され難くするために、情報処理部では質量分析計(MS)に印加する高周波電圧を制御する指示を高周波電圧電源に送信し、1次質量分析を行うことができる。その結果、第一データベースにリストされた分析対象候補物質のイオンが存在すれば、1次質量分析で検出される以前に、不要なイオンを排出できる。検出イオンの情報は、逐次データベース格納手段に保存されている第一のデータベースで検索される。2次質量分析の対象とするイオンの種類数は限定されるため、第一データベース内データと一致したイオンに対して優先的に2次質量分析(タンデム質量分析)を行う指示が情報処理部よりCIDに関与する電源に出される。
また、分析不要のイオンが既知の場合には、分析対象候補物質のデータを記録するための第二のデータベースを先述の第一のデータベースと同様に作成し、1次質量分析時に印加される高周波電圧の制御に用いることができる。さらに、第一のデータベースにリストされているイオンで、分析が完了したイオンの情報は、第二のデータベースに移行させることができる。このことにより、同一イオンを重複して分析することが回避され、より多種類の微量サンプルを分析することが可能となる。2次質量分析した結果とその親イオンの情報により物質の同定が行われる。
上記分析のフローの例を図2に示す。ここでは、一つのシーケンスでタンデム分析できる回数をNとし、第一のデータベースにリストされたイオンで、k回検出されたものの情報は、第一データベース更新により一旦削除する。このようなデータベースの自動更新については、分析を開始する前に、(表示部の入力画面において)図1における画面操作により指定することができる。非常に微量の分析対象サンプルを分析する場合には、図3に示すように、第一データベースの自動更新はオフにする方が分析対象サンプルの検出には有利である。
また、第二のデータベースを持つ実施例のフローを図4に示す。非常にイオン強度が高いと予想される分析対象外イオンが既知の場合には、分析対象外イオンの情報を第二のデータベースとして先述の第一のデータベースと同様に作成し、1次質量分析時に印加される高周波電圧の制御に用いると便利である。これらフローの設定は、(表示部の入力操作)図1における画面操作によりにより行うことが出来る。
図5に、本発明の質量分析システムの一実施例に基づく装置構成図を示す。質量分析装置は四重極イオントラップ―飛行時間型質量分析装置である。四重極イオントラップと飛行時間型質量分析計を結合した四重極イオントラップ―飛行時間型質量分析装置自体については、例えば、アナリティカル ケミストリー 第67巻 (1995年) 第234A−242A項 (Analytical Chemistry, Vol. 67 (1995) pp234A−242A)に記載されている。ただ、本実施例では、イオントラップから排出されたイオンの軌道が飛行時間型質量分析計の加速部においてほぼ直角に曲げられる点が異なる。この形態は、飛行時間型質量分析計の加速部におけるイオンのエネルギー広がりを低減し、質量分解能を向上させるためである。液体クロマトグラフなどの液体分離部により分離されたサンプル溶液は、イオン源に導入され、エレクトロスプレーイオン化法やソニックスプレーイオン化法などの噴霧イオン化法により、気体状イオンに変換される。生成された気体状イオンは、細孔1より差動排気部2に導入される。さらに、細孔3より高真空部4に導入され、気体状イオンは多重極ポールなどで構成されるイオン輸送部5を通過し、イオントラップ6に導入される。イオントラップ6には高周波電圧が高周波電源より供給され、四重極電界によりイオントラップ6の中心部に気体状イオンはトラップされる。分析対象外イオンに対しては、分析対象外イオンをイオン輸送部5で排除するように、イオン輸送部の多重極ポールに高周波電圧を印加することができる。また、イオン輸送部5に多重極ポールが使用されない場合には、イオントラップ6で分析対象外イオンを排除し、分析対象イオンをトラップする高周波電圧がイオントラップ6に印加される。一定時間トラップされた気体状イオンは、電気的な力により右方に輸送され、飛行時間型質量分析計7のイオン加速部8に導入される。イオン加速部8では、導入された気体状イオンに対し、特定のタイミングでパルス状の高電圧を印加し、気体状イオンを特定の運動エネルギーになるまで加速する。加速された気体状イオンはリフレクター9により軌道の変更を受け、エネルギー収束されて、検出器10で検出される。イオン加速部8から検出器10に至るイオン軌道の長さは一定であり、イオン速度はイオンのm/z(質量/電荷数)が大きいほど低いため、検出器10にはm/zの低いイオンから順次検出される。検出器10の出力は情報処理部に導入され、イオン検出時間に基づいてイオンのm/zが決定される。このようにして得られた1次質量分析結果より、2次質量分析の対象とするイオンの優先順位を情報処理部で決定する。次に、イオントラップ6に導入されるイオンの中から2次質量分析の対象とするイオンだけを単離(アイソレーション)するための高周波電圧をイオントラップ6に印加するため、情報処理部から高周波電源に指示が出される。さらに、単離イオンをCIDなどで解離するための指示が情報処理部から高周波電源に出され、解離したフラグメントイオンがイオントラップ6に生成される。フラグメントイオンは、電気的な力により右方に輸送され、飛行時間型質量分析計7のイオン加速部8に導入される。イオン加速部8では、導入された気体状イオンに対し、特定のタイミングでパルス状の高電圧を印加し、気体状イオンを特定の運動エネルギーになるまで加速する。加速された気体状イオンはリフレクター9により軌道の変更を受け、検出器10で検出される。検出器10の出力は情報処理部に導入され、イオン検出時間に基づいてイオンのm/zが決定される。このようにして、2次質量分析が実現する。一定数の優先順位付けされた2次質量分析対象イオンは、その優先順位に従い、順次2次質量分析が行われる。
【0010】
イオントラップ6には、四重極イオントラップの代わりに、図6に示すような四重極ポールから構成されるリニアトラップを用いても構わない。リニアトラップ(四重極ポール)−飛行時間型質量分析装置自体については、例えば、ラピッド コミュニケーションズ イン マス スペクトロメトリー 第12巻(1998年)第1463−1474項 (Rapid Communications in Mass Spectrometry, Vol. 12 (1998) pp1463−1474)に記載がある。本実施例は図2の四重極イオントラップと機能はほぼ同等だが、一度にトラップできるイオンの量を増加させることができる点が特徴的である。リニアトラップには、分析対象外イオンを除去し、分析対象イオンはトラップできる高周波電圧を印加する。
【0011】
また、図7に示すように、質量分析計は四重極イオントラップ質量分析計だけにすることも可能である。液体クロマトグラフなどの液体分離部により分離されたサンプル溶液は、イオン源に導入され、気体状イオンに変換される。生成された気体状イオンは、細孔1より差動排気部2に導入される。さらに、細孔3より高真空部4に設置されたイオン輸送部5を通過し、イオントラップ6に導入される。イントラップ6には高周波電圧が高周波電源より供給され、イオントラップ6の中心部に気体状イオンはトラップされる。イオントラップ6には、分析対象外イオンを除去し、分析対象イオンはトラップできる高周波電圧が印加される。一定時間トラップされた気体状イオンは、イオントラップ6に印加される高周波電圧を連続的に変化させることにより、イオンのm/zに応じてイオントラップ6より排出され、検出器10で検出される。検出器10の出力は情報処理部に導入され、イオン検出時間によりイオンのm/zを決定(1次質量分析)することができる。図2の例と同様に、2次質量分析を行うこともできる。飛行時間型質量分析計に比較して、四重極イオントラップでは質量分析範囲や質量分解能、質量精度は低いが、装置が小型化でき、高感度な分析が可能である。
【0012】
以上の図5、6、7に示された実施例においては、情報処理部からの指示を受けて高周波電圧を印加することにより、分析対象外イオンを1次質量分析前に除去し、分析したい微量成分について確実に質量分析が行われる。特に図6に示されたリニアトラップを用いる場合には、リニアトラップは例えば図2の四重極イオントラップと比較して容量が2桁高いものであるため、微量成分をより確実に質量分析することができる。
図1における画面操作は、表示部と入力部とにより実行される。表示部で表示された入力画面では、分析に先立って、分析対象イオンの情報(イオンの質量やm/zなど)を入力部により入力することができる。先述のように第一のデータベースが製作され、格納手段において格納される。そして、第一のデータベースに基づき、情報処理部では高周波電源を制御し、イオントラップ6またはイオン輸送部5の多重極ポールに高周波電圧を印加する。その結果、イオン源よりイオントラップ6に導入されるイオンの中で、分析対象イオン以外のイオンに対して共鳴排出などの高周波電圧が印加され、分析対象イオンはイオントラップ6でトラップされる。また、分析に支障をきたす可能性のある分析対象外イオンが既知の場合、このようなイオンの情報を第二のデータベースに格納しておくこともできる。このことにより、分析対象外イオンは共鳴排出などの高周波電界により排除され、分析対象イオンはイオントラップ6でトラップさせることができる。以上の操作により、イオン源で生成されたイオンのなかで分析対象イオンが含まれる場合には、イオントラップ6でトラップされ、質量分析(1次質量分析)することができる。次に、1次質量分析で検出されたイオンの情報を第一のデータベースと照合し、一致するイオンに対して優先的にタンデム質量分析(2次質量分析)を行う。タンデム質量分析を行う際の優先順位としては、イオン強度の高いもの順、あるいは、フラグメントイオンが検出し易い多価イオンなどがある。次に、優先順位に従い、2次質量分析対象イオン(一種類)をイオントラップ6で単離(アイソレーション)し、CIDなどによりフラグメント化(解離)させる。図5や図6に示す実施例では、生成されたイオン(フラグメントイオン)は、電気的な力により右方に輸送され、飛行時間型質量分析計7で分析される。また、図7に示す実施例では、イオントラップ6で2次質量分析が実行される。このようなタンデム質量分析(MS/MS)シーケンスを分析対象イオンに対して順次施し、各々のMS/MSスペクトルを得る。さらに、同様の操作により、高次のタンデム質量分析{MS(n=3、4、、)}を行うことも可能である。
図8に、イオントラップにおけるイオンのトラップに関する模式図を示す。図8(a)に示すように、通常は入射イオンをトラップする高周波電圧がイオントラップに印加されるため、左方より導入されるA及びBイオンの混合物はその存在比に従いイオントラップにおいてトラップされる。例えば、AイオンがBイオンより存在比が圧倒的に多い場合、トラップされるイオンはAイオンが圧倒的に多くなる。一方、イオントラップでは、空間電荷効果によりトラップされるイオンの総量が制限される。そのため、イオントラップでトラップされるBイオンの数が数個程度となることがあり、Bイオンの検出が困難となることがある。また、Aイオンのような存在比が高いイオンが幾つも混在する場合、イオントラップにおいて単離されCIDされるイオンは存在比が高いイオンのみとなり、Bイオンのような存在比の低いイオンはタンデム質量分析の対象とすることができないことがある。一方、イオントラップにおいて、入射イオンをトラップする高周波電圧の他にAイオンを共鳴排出する高周波電圧を重ね合わせて印加する場合、図8(b)に示すように、Aイオンはイオントラップに一旦導入されるが、加熱されてイオントラップから外部に排出される。その結果、Bイオンはイオントラップで濃縮され、検出できるBイオンの数を増加させることができる。このことは、Bイオンの検出感度が向上することを意味し、タンデム質量分析も可能となる。また、図5、6、7に示すように、イオン輸送部5に入射イオンをトラップする高周波電圧の他にAイオンを共鳴排出する高周波電圧を重ね合わせて印加すると、Aイオンが直接イオントラップに導入されることを防止することができる。その結果、Bイオンの検出感度がさらに向上する。本件の実施例では、高周波電圧印加により、イオン存在比が低いイオンについて2‐3倍の検出感度の向上が見られた。
図9、10、11には、イオン源にMALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化法)を用いた一実施例に基づく装置構成図示す。図9の装置例は四重極イオントラップ質量分析装置のものであり、図10の装置例は四重極イオントラップ―飛行時間型質量分析装置のものである。イオントラップ6には、四重極イオントラップの他、図11に示すように四重極リニアトラップを用いることもできる。試料サンプルはマトリックス物質とともにプレート11に固定化し、乾燥させる。このようにして作製したプレート11を真空装置内に設置し、パルスレーザー光を照射する。真空装置には窓12が設置され、大気圧下で発振させたレーザーからのレーザー光が窓12を透過して真空装置内に照射される。レーザー照射(ビーム径は約0.1mm)によりプレート11からはマイクロ秒程度の間イオンが生成される。プレート11上のレーザー照射部位を移動させることにより、次々に気体状イオンを生成する。生成されたイオンは多重極ポールなどで構成されるイオン輸送部5を通過し、イオントラップ6に導入される。イントラップ6には高周波電圧が高周波電源より供給され、イオントラップ6の中心部に気体状イオンはトラップされる。本実施例ではプレート11は真空装置内に設置したが、大気圧下に設置することもできる。図9、10、11に示された実施例においても、情報処理部からの指示を受けて高周波電圧を印加することにより、分析対象外イオンを1次質量分析前に除去し、分析したい微量成分について確実に質量分析が行われる。
図12に、本発明のさらに別の質量分析システムの一実施例に基づく装置構成図を示す。本実施例は、二次元液体クロマトグラフィー/質量分析システムである。一次元目の液体クロマトグラフカラム(LCカラム)にインジェクションバルブより液体サンプルが導入されるが、移動相溶液にグラジエントをかけるために、二つの液体リザーバー1に用意された移動相溶液2種類が2台のポンプ1により液体流量を調節されてインジェクションバルブに導入される。LCカラムで分離された液体サンプルは逐次スイッチングバルブ13に導入され、トラップカラムで吸着される。トラップカラムでの吸着を一定時間行うと、ポンプ1は停止する。次に、別の二つの液体リザーバー2に用意された移動相溶液2種類が2台のポンプ2により液体流量を調節されて、トラップカラムに導入される。そして、トラップカラムに吸着された分離サンプルを溶出させ、二次元目液体クロマトグラフカラム(LCカラム)に導入され、さらに分離される。分離サンプルは逐次質量分析装置に導入され、質量分析される。分離終了後、ポンプ2は停止し、ポンプ1が動作する。一次元目LCカラムで分離される液体サンプルは、トラップカラムで一定時間吸着され、二次元目LCカラムで分離され、質量分析される。このようにして、二次元的にLC分離された液体サンプルは、逐次質量分析される。混合しているサンプルの種類が少ない場合には、一次元のLCだけで分離するLC/MS分析で対応可能だが、サンプル種類が非常に多い場合には二次元LCでも完全に分離することは出来ず、MSに導入されるサンプルは混合物であることが多い。先に述べたように、同一サンプルに対してタンデム質量分析できるイオンの種類には限りがあり、微量サンプルの場合には分析対象物質を優先的にタンデム質量分析することが非常に有効である。
分析対象物質が予め明確化されており、分析サンプル数が多い場合には、LCカラムを並列処理することにより、高スループット分析を行うことができる。図13に示す実施例では、LC/MS分析を行うが、LC及びイオン源が2つ並列に用いられている。分析対象物質のLC溶出時間が予測できれば、LC分析の開始時間をずらすことにより、分析対象物質由来の気体状イオンが生成される時間をずらすことができる。即ち、イオン源1より生成される分析対象物質由来の気体状イオンを分析した後、イオン源2より生成される分析対象物質由来の気体状イオンを分析する。イオン源と質量分析装置との結合部では、複数のイオン源を時間的に切り替える。イオン源とLCカラムは一体化されていても構わない。別の方法としては、イオン源は一台に固定し、イオン源に導入される分離液体サンプルをバルブなどで切り替える方法があるが、LC末端からイオン源までの距離が長くなり、イオン生成時に分離度が低下する可能性がある。このようなLCの並列処理では、分析対象物質由来の気体状イオンを分析しない待ち時間(1時間程度)を有効活用でき、高スループット分析に有利である。本実施例では、並列処理数が2だが、数を増加させても構わない。複数種類の物質を分析することも可能とするため、イオン源の移動時間と第一のデータベースにリストされた分析対象イオンとの対応やLC分析の開始時間を予め入力部で指定しておくことが便利である。
代謝物質の評価や診断においては、分析対象物質が予め明確化されており、その物質の定量が必要である。このような場合、その物質と化学的な性質は殆ど同一だが分子量だけが異なるような内部標準物質を一定量だけサンプルに添加すると正確な定量分析が可能となる。典型的な内部標準物質は、重水素や13C、18O、15Nなどの安定同位体で置換されたものである。LCなど分離手段での溶出時間は同一であり、壁面などへの吸着による損失や、イオン源におけるイオン化効率など化学的性質が同一で質量数が異なる点が特徴的である。このようなサンプルから得られる1次質量分析結果(質量スペクトル)では、図14に示すように、二つのピークがペアとなって検出される。Aで示されたピークが分析対象物質のピークであり、Bで示されたものが同位体置換されたもののピークである。偶然にも同一質量で別物質由来のイオンが重なっている可能性があるため、二つのピークそれぞれにタンデム質量分析を施す。そして、2次質量分析の結果(MS/MSスペクトル)より分析対象物質の同定を行い、さらに、イオン強度(ピーク面積)の相対的な比率から定量を行っても構わない。このような定量を行う場合には、予め分析対象イオンをペアで第一データベースのリストに登録しておく必要がある。また、図14では、矢印で示されたピーク以外にも幾つかのピークが検出されている。これらのピーク全てが第一データベースのリストに登録されたものと一致しても、矢印で示されたペアのピークは優先的にタンデム質量分析の対象とされなければならない。また、第一データベースのリストに登録されたイオンであっても、ペアの一方だけのピークしか検出されない場合、未検出として、タンデム質量分析の対象とする必要はない。このような分析の出力結果は、濃度あるいは相対的比率(%など)でサンプル番号とともに表示される。診断などの場合には、正常値あるいは異常値の範囲が予め定められている。そのため、分析結果が予想される範囲を逸脱した場合、分かり易くするために、画面やプリントアウト、電子メールなどで表示される出力結果にその旨の表示(色、アンダーライン、アステリスク、フォントなど)が追加される。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、1次質量分析を行う前に分析対象としないイオンを排除することができるため、1次質量分析において分析対象イオンの検出が容易になる。そのため、目的とする物質(分析対象イオン)のタンデム質量分析が、夾雑成分の多いサンプルに対しても、行うことができる。
【0014】
また、本発明によれば、特にイオントラップを用いた質量分析装置の場合、分析対象としないイオンのトラップが困難となり、イオントラップの空間電荷効果の影響を低減することができる。そのため、目的とする物質(分析対象イオン)のタンデム質量分析が、高感度で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に基づく質量分析システムのシステム構成図。
【図2】本発明の別の一実施例に基づく質量分析システムの分析フローの例。
【図3】本発明のさらに別の一実施例に基づく質量分析システムの分析フローの例。
【図4】本発明のさらにまた別の一実施例に基づく質量分析システムの分析フローの例。
【図5】本発明の別の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図6】リニアトラップを用いた本発明の別の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図7】四重極イオントラップ質量分析計を用いた本発明の別の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図8】イオントラップにおけるイオンのトラップに関する模式図。
【図9】イオン源にMALDIを用いた本発明の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図10】イオン源にMALDIを用いた本発明の別の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図11】イオン源にMALDIを用いた本発明のさらに別の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図12】本発明のさらに別の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図13】本発明のさらにまた別の一実施例に基づく質量分析システムの装置構成図。
【図14】本発明のさらにまた別の一実施例に基づく質量分析システムより得られた質量スペクトルの例。
【図15】四重極イオントラップの従来例の断面図。
【符号の説明】
1:細孔、2:差動排気部、3:細孔、4:高真空部、5:イオン輸送部、6:イントラップ、7:飛行時間型質量分析、8:イオン加速部、9:リフレクター、10:検出器11:プレート、12:窓、13:スイッチングバルブ、14:リング電極、15:エンドキャップ電極。

Claims (20)

  1. 試料をイオン化するイオン源と、前記試料をイオン化したイオンの1次質量分析及び前記1次質量分析の後に前記イオンを解離させて生じた解離イオンの2次質量分析を行う質量分析部と、分析対象外イオンを前記1次質量分析より前に排除するための高周波電圧を印加する高周波電源と、前記分析対象外イオンの排除命令を前記高周波電源に出力する制御部とを有することを特徴とする質量分析システム。
  2. 前記制御部は更に、前記1次質量分析の後に前記2次質量分析の対象となる分析対象イオンを選択する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の質量分析システム。
  3. 前記分析対象イオン及び前記分析対象外イオンを指定するための画面表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の質量分析システム。
  4. 前記イオンをトラップするトラップ部が設置され、前記トラップ部は、前記高周波電源により、前記分析対象外イオンを前記1次質量分析より前に排除するための高周波電圧を印加されることを特徴とする請求項1に記載の質量分析システム。
  5. 分析対象候補物質のデータ系列を選択するための選択部と、前記分析対象候補物質のデータ系列について検索するための第1のデータベースとを更に有し、前記制御部は、前記分析対象候補物質のデータ系列について検索された物質を解離させて生成された解離イオンを質量分析させる指令を出し、前記質量分析部は前記制御部からの指令に基づき前記検索された物質由来のイオンの質量分析を行うことを特徴とする請求項1に記載の質量分析システム。
  6. 前記第1のデータベースは、外部のデータベースへと通信することにより、前記分析対象候補物質のデータ系列についてファイル更新することを特徴とする請求項5に記載の質量分析システム。
  7. イオン源と、質量分析部と、高周波電源とを具備する装置を用い、前記イオン源にて試料をイオン化する工程と、前記イオン化したイオンの中から分析対象外イオンを前記高周波電源を用いることにより選択的に排除する工程と、前記排除する工程の後に前記質量分析部において前記イオンの1次質量分析を行う工程と、引き続き前記イオンを解離させて生じた解離イオンの2次質量分析を行う工程とを有することを特徴とする質量分析方法。
  8. 前記質量分析部において、前記1次質量分析の後に前記2次質量分析の対象となる分析対象イオンを選択的に解離させ、生じた解離イオンを2次質量分析することを特徴とする請求項7に記載の質量分析方法。
  9. 分析対象候補物質のデータ系列が記録された第1のデータベースと制御部とを更に具備する前記装置を用い、前記制御部で前記質量分析部より入力される前記1次質量分析のデータについて、前記第1のデータベースに含まれるデータと一致する前記1次質量分析のデータを検索し、前記一致したデータのイオンを選択的に解離させ、生成される解離イオンを前記質量分析部で前記2次質量分析をすることを特徴とする請求項7に記載の質量分析方法。
  10. 前記第1のデータベースには、前記分析対象候補物質のデータが、少なくともヒューマンとその他の種を含んだ種ごとのデータ系列として構成されることを特徴とする請求項9に記載の質量分析方法。
  11. 前記高周波電源は、前記第1のデータベース内のデータと一致しないイオンを前記1次質量分析より前に排除するために高周波電圧を印加し、前記制御部は、前記一致しないイオンの前記排除と、前記分析対象イオンの前記1次質量後の前記解離及び前記2次質量分析とを実行させる指令を出すことを特徴とする請求項9に記載の質量分析法。
  12. 前記第1のデータベースには、分析対象候補物質のデータが、少なくともヒューマンとその他の種を含んだ種ごとのデータ系列として構成されることを特徴とする請求項11に記載の質量分析方法。
  13. 分析対象候補外物質のデータが記録された第2のデータベースを更に具備する前記装置を用い、前記1次質量分析前に、前記第2のデータベースに含まれるデータと一致する分析対象外イオンを除去することにより、分析対象イオンを選択的に前記一次質量分析することを特徴とする請求項9に記載の質量分析方法。
  14. 前記高周波電源は、前記第2のデータベースのデータと一致する分析対象外イオンを前記1次質量分析より前に排除するために高周波電圧を印加し、前記制御部は、前記分析対象外イオンの前記排除と、前記分析対象イオンの前記1次質量後の前記解離及び前記2次質量分析とを実行させる指令を出すことを特徴とする請求項13に記載の質量分析法。
  15. 前記イオンを構成とする試料に内部標準物質を添加し、分析対象物質の定量を行うことを特徴とする請求項14に記載の質量分析方法。
  16. 試料をイオン化するイオン源と、分析対象候補物質のデータ系列が記録された第1のデータベースと、前記第1のデータベース内のデータと一致する分析対象イオンを選択する指令を出す制御部と、前記試料をイオン化したイオンを1次質量分析し、かつ前記選択された分析対象イオンの解離により生成された解離イオンを2次質量分析する質量分析部とを有することを特徴とする質量分析装置。
  17. 分析対象候補外物質が記録された第2のデータベースを更に有し、前記第1のデータベースに記録され、前記1次質量分析された前記分析対象イオンのデータが、前記第2のデータベースへ加えられることにより、前記第2のデータベースが更新されることを特徴とする請求項16に記載の質量分析装置。
  18. 前記第1のデータベースは、外部のデータベースへと通信することにより、前記分析対象候補物質のデータ系列についてファイル更新することを特徴とする請求項17に記載の質量分析装置。
  19. 高周波電源を更に有し、前記高周波電源は、高周波電圧印加により前記第1のデータベース内のデータと一致しないイオンを前記1次質量分析より前に排除し、前記制御部は、前記一致しないイオンの前記排除と、前記分析対象イオンの前記1次質量後の前記解離及び前記2次質量分析とを実行させる手段を有することを特徴とする請求項16に記載の質量分析装置。
  20. 高周波電源を更に有し、前記高周波電源は、高周波電圧印加により前記第2のデータベースのデータと一致する分析対象外イオンを前記1次質量分析より前に排除し、前記制御部は、前記分析対象外イオンの前記排除と、前記分析対象イオンの前記1次質量後の前記解離及び前記2次質量分析とを実行させる手段を有することを特徴とする請求項17に記載の質量分析装置。
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