JP2004070130A - 光送信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】NRZ符号信号からNRZI変調信号と反転NRZI変調信号を生成し出力する符号変換モジュール80と、直流バイアスを供給する直流バイアス電源6と、光波を出力する半導体レーザ10と、前記光波を入力部で2分岐し出力部で合波する光導波路と前記2分岐した光波の各々に前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号を印加する2つの位相変調部と前記光導波路に前記直流バイアスを印加する位相調整部が備えられた光強度変調器9とを備え、前記直流バイアスを調整して、前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号のパルス符号が反転する区間で前記光強度変調器9から出力される光信号の強度が変化するように前記2分岐した光波を強度変調する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ伝送システム用の光送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、情報通信分野の高度化と普及がめざましく、情報通信システムを支える伝送技術の高速化への期待度がますます高まっている。ことに、光ファイバ伝送システム関連では、基幹系ならびに加入者系通信システムの発展が将来不可欠なものと考えられており、高速光伝送技術の実用化が大いに期待されている。高速光信号の送信を行う上では、光波に数10Gbitのオーダの高速変調を施すことが可能な光変調器の実現とともに、伝送容量と伝送距離の点でも必要十分な性能を維持し得る変調方式を取り入れた光送信技術の確立が重要である。
【0003】
一般に、波長分散特性や非線形光学効果などの光ファイバ固有の特性が光信号の伝送到達可能距離に制限を与えることは良く知られている。40Gbit/s程度の超高速光信号を光ファイバで伝送する場合,広帯域で、狭いパルス幅の信号を扱うために光ファイバの波長分散の影響を受けやすくなる。また、広帯域の超高速パルスの生成と受信を行うための電気系の回路構成や、それらの回路の実装精度などに、従来に比較して厳しい条件が課せられる。
【0004】
光信号の変調方式としては、従来から簡易な構成で光波変調が可能なためよく採用されている非ゼロ復帰(NRZ)符号方式と、光ファイバの非線形光学効果の影響が少ないという特徴を有するゼロ復帰(RZ)符号方式、さらには、変調帯域が削減可能なため光信号の帯域利用効率を高められるデュオバイナリ方式がある。これらのうちRZ符号方式は、非線形効果に対する耐力の面では特に優れていて、送信光電力を高められるため、長距離伝送システムに適した方式として注目されている。
【0005】
RZ符号光信号を生成する光送信装置は、例えば下記、非特許文献1に記載されているように、2つの光強度変調器を有する構成が知られている。即ち、単一モードの半導体レーザ、RZ符号パルス生成用の第1の光強度変調器、クロック信号を与えるクロック信号源、超高速のNRZ符号光信号データ源となる信号源、さらに、信号源からの超高速データによる光波の変調のための第2の光強度変調器から構成される。半導体レーザから発せられる光波は、第1の光強度変調器により光パルス化され、第2の光強度変調器においてNRZ符号データ信号により変調される。このとき、クロック信号源によるパルスの繰り返し周波数は、信号源から発せられるNRZ符号データ信号のビットレートの半分に相当させておき、かつクロック信号源と信号源は常に同期させておく必要がある。
【0006】
しかし、このようなRZ符号光送信装置の構成では、超高速変調が可能な光強度変調器を2台用意する必要があり、光強度変調器を1台しか使用しないNRZ符号方式に比較してコストが高くなってしまう。また、光強度変調器の挿入損失は大きいため、光送信装置の光出力が一層弱まってしまい、信号光の信号対雑音比(S/N比)を劣化させる。
【0007】
加えて、光強度変調器に用いられる光導波路基板には大きな偏光依存性があるため、第1及び第2の光強度変調器の間の接続には定偏波光ファイバを用いる必要がある。その場合、定偏波光ファイバと、光強度変調器の光導波路基板の個々の偏光軸を良く揃えて接続することが不可欠であるが、偏光軸を合わせる作業は一般に複雑であり、光送信装置の製造コストを高めてしまう。
【0008】
この問題に対して、光位相変調器とマッハツェンダ干渉計から構成された1台の光強度変調器を用いてRZ符号光信号を発生させる方式が、ピー.ジェイ.ウィンザーらにより提案されている(非特許文献2参照)。
【0009】
この方式では、信号源から発せられるNRZ符号データ信号は、プリコーダ回路で非ゼロ復帰逆転(NRZI)符号に変換される。このNRZI符号信号は、ドライバ回路を通して位相変調器に印加され、半導体レーザから発せられる光波が位相変調される。位相変調された光波は、マッハツェンダ干渉計で位相調整されて、RZ符号の光信号が生成される。この方式によれば、2台の光強度変調器に入力される信号間の同期をとるという煩雑さは解消される。また、隣接するマーク(「1」符号)ビット同士の光位相が反転しているために、符号間干渉に対して耐力が大きい。
【0010】
しかし、この構成では、半導体レーザから発せられる光波は位相変調器とマッハツェンダ干渉計を通過するために、光損失が増大し、出力光信号のS/N比を劣化させる。また、マッハツェンダ干渉計において、分岐された光波は、通常波長の3〜4桁程度の光路長差で干渉させられる。従って、半導体レーザの位相ゆらぎが雑音として光強度に変換されるために出力光信号のマークレベルの雑音が増大することになり、伝送特性を劣化させる。また、マッハツェンダ干渉計の均一な出力光、あるいは消光状態を得るには、半導体レーザの光周波数とマッハツェンダ干渉計の波長特性を厳密に一致させるための高精度の制御系が必要となる。
【0011】
さらに、RZ符号光信号の消光比は、図32に示すように、マッハツェンダ干渉計の消光比で決定される。製造誤差などを考慮すると、マッハツェンダ干渉計の消光比としては15dB程度と見込まれるので、図32よりRZ符号光信号の消光比としては8dB程度に抑制されてしまい、良好なアイ開口が得られないことになる。また、位相変調器およびマッハツェンダ干渉計は偏波依存性があるために、偏波保持光ファイバで接続していくが、この際の偏波軸のずれによっても消光比が劣化する。
【0012】
【非特許文献1】
Y. Miyamoto et.al,OFC2000 Post ndeadline papers, PD26(2000)
【非特許文献2】
P.J. Winzer et. al. IEEEフォトニクス・テクノロジ・レターズ、13巻、12号、1298−1300頁、2001年
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のRZ符号光送信装置では、光強度変調器が2台必要であり、また、光強度変調器間の接続には定偏波光ファイバで偏光軸をそろえる必要がありコストが高くなること、2台の光強度変調器の印加信号間で同期を取る必要があること、光強度変調器の挿入損失によりS/N比が劣化すること等の問題があった。この問題を解決するため、NRZI符号信号により光波を変調する光強度変調器1台を用いて、RZ符号光信号を発生させる方式が提案されている。しかし、この提案された光送信装置においては光強度変調器の前段に位相変調器を用いているため、挿入損失は大きく、出力光信号のS/N比が劣化し、また、マークレベルの雑音が増大し、伝送特性を劣化させるという問題がある。さらに、RZ符号光信号の消光比が抑制され、良好なアイ開口が得られないという問題がある。
【0014】
本発明は、上記した問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、単一の光強度変調器を用いて、低雑音で消光比の大きなRZ符号の出力信号光を生成する光送信装置を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、符号間干渉に対して耐力が大きい光送信装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一つの特徴は、(イ)NRZ符号信号の第1の論理符号が入力される時にNRZ符号信号のレベルを変換させ、NRZ符号信号の第2の論理符号が入力される時はNRZ符号信号のレベルを変換させないようにして、NRZ符号信号から生成したNRZI符号信号と、NRZI符号信号の符号を反転させて生成した反転NRZI符号信号をそれぞれ増幅して、NRZI変調信号と反転NRZI変調信号を出力する符号変換モジュールと、(ロ)直流バイアスを供給する直流バイアス電源と、(ハ)光波を出力する半導体レーザと、(ニ)光波を入力部で2分岐し出力部で合波する光導波路、2分岐した光波の各々に出力パルス符号信号と反転出力パルス符号信号を印加する変調部、及び、光導波路に直流バイアスを印加する調整電極が備えられ、直流バイアスを調整して、NRZI変調信号及び反転NRZI変調信号のパルス符号が反転する区間で光強度変調器から出力される光信号の強度変化が最大となるように2分岐した光波を強度変調する光強度変調器とを含む光送信装置であることを要旨とする。
【0017】
上記本発明の特徴によれば、単一の光強度変調器を用いて、低雑音で消光比の大きなRZ符号の出力信号光を生成する光送信装置を提供することができる。
【0018】
上記本発明の特徴において、光強度変調器の光導波路は、電気光学効果を有する誘電体よりなるため、直流バイアスを調整して、出力パルス符号信号及び反転出力パルス符号信号のパルス符号が反転する区間で光信号を出力するように光波を強度変調することができる。また、出力パルス符号信号を増幅して出力する出力端子と、その増幅された出力パルス符号信号を反転出力パルス符号信号に反転する反転出力端子を具備する差動増幅回路を符号変換回路と光強度変調器の間に挿入した構成にすれば、回路構成を簡略化できる。また、光強度変調器と差動増幅回路をハイブリッド集積化して光変調器モジュールに実装することが好ましい。
【0019】
また、光強度変調器を、電気光学効果又は電界吸収効果を有する半導体で構成すれば、モノリシック集積化できる。さらに、光強度変調器の出力部に光フィルタを接続し、出力信号光を単側波帯信号光とすることが好ましい。このように、送信する信号光を単側波帯化することにより、光周波数の占有帯域を低減でき、帯域利用効率の高い周波数多重伝送が可能となる。
【0020】
また、本発明の特徴は、(イ)NRZ符号信号の第1の論理符号が入力される時にNRZ符号信号のレベルを変換させ、NRZ符号信号の第2の論理符号が入力される時はNRZ符号信号のレベルを変換させないようにして、NRZ符号信号からNRZI符号信号を生成する符号変換モジュールと、NRZI符号信号を2分岐するスプリッタと、スプリッタの片側の出力に接続された遅延部と、(ロ)直流バイアスを供給する直流バイアス電源と、(ハ)光波を出力する半導体レーザと、(ニ)光波を入力部で2分岐し出力部で合波する光導波路、2分岐した光波の各々に、出力パルス符号信号と遅延部において時間遅延を受けた出力パルス符号信号を印加する変調部、及び、光導波路に直流バイアスを印加する調整電極が備えられた光強度変調器とを含む光送信装置であることを要旨とする。
【0021】
上記本発明の特徴によれば、単一の光強度変調器を用いて、低雑音で消光比の大きく、符号間干渉に対して耐力が大きいRZ符号の出力信号光を生成する光送信装置を提供することができる。
【0022】
上記本発明の特徴において、光強度変調器は、直流バイアスを調整して、出力パルス符号信号の立ち上りと遅延出力パルス符号信号の立ち下り、及び出力パルス符号信号の立ち下りと遅延出力パルス符号信号の立ち上りにおける遅延時間の遅延区間で光信号を出力するように2分岐した光波を強度変調するため、隣接する出力信号光の位相は反転しており、伝送光ファイバでの信号光符号間の干渉に対する耐性を大きくできる。また、2分岐された光波が、出力パルス符号信号及び遅延出力パルス符号信号により、それぞれ実質的に光波の半波長分の位相で位相変調されることが好ましい。半波長の位相変調を受けた光波を合波した場合に、光強度は最大となるので、低雑音で大きな消光比の出力信号光が得られる。
【0023】
また、符号変換回路と光強度変調器の間に、出力パルス符号信号及び遅延出力パルス符号信号のパルス波形を整形する波形整形フィルタを具備することが好ましい。さらに、遅延時間は、出力パルス符号信号及び遅延出力パルス符号信号の単位パルス符号時間より短く、出力パルス符号信号及び遅延出力パルス符号信号のパルス波形の立ち上り区間、及び立ち下り区間の時間より長いことが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1乃至第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、形状や寸法は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な形状や寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0025】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置1は、(イ)NRZ符号信号A1の第1の論理符号が入力される時にNRZ符号信号A1のレベルを変換させ、NRZ符号信号A1の第2の論理符号が入力される時はNRZ符号信号A1のレベルを変換させないようにして、NRZ符号信号A1から生成したNRZI符号信号A3と、NRZI符号信号A3の符号を反転させで生成した反転NRZI符号信号A4をそれぞれ増幅して、NRZI変調信号A5と反転NRZI変調信号A6を出力する符号変換モジュール80と、(ロ)直流バイアスA7を供給する直流バイアス電源6と、(ハ)光波B1を出力する半導体レーザ10と、(ニ)光波B1を光波入力部13で2分岐し光合波部14で合波する第1及び第2の光導波路15、16、2分岐した第1及び第2の分岐光波B3、B5の各々にNRZI符号信号A3と反転NRZI符号信号A4を印加する第1及び第2の位相変調部17、18、及び、光導波路に直流バイアスA7を印加する位相調整部19が備えられた光強度変調器9より構成される。
【0026】
図1に示すように、光送信装置1には信号源3が接続され、信号源3より発せられる送信データのNRZ符号信号A1及び反転NRZ符号信号A2が符号変換モジュール80の第1及び第2のプリコーダ回路4及び5によりそれぞれNRZI符号信号A3及び反転NRZI符号信号A4に変換され、NRZI符号信号A3及び反転NRZI符号信号A4が符号変換モジュール80のドライバ回路7及び8により増幅されてNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6として符号変換モジュール80より出力され、単一モード光源の半導体レーザ10から光波B1が送出され、直流バイアス電源6で直流バイアスA7が設定されて、光強度変調器9でNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6と直流バイアスA6により光強度変調された出力信号光B2が伝送路光ファイバに出力される。
【0027】
半導体レーザ10から光強度変調器9に入力された光波B1は、光強度変調器9内の2本の第1及び第2の分岐光導波路15,16に分岐される(図6及び図7参照)。図6及び図7に示す第1及び第2の分岐光導波路15,16は電界により屈折率が変化する電気光学効果(ポッケルス効果)を有する媒質よりなり、2本の光導波路間に光路長差は特に設けていない。
【0028】
第1及び第2の分岐光導波路15,16各々を伝播する第1及び第2の分岐光波B3、B5各々の位相は、図1に示すNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6に従って変化する。位相変化時には、瞬時的に分岐光波の光周波数が増減する。また、第1及び第2の分岐光波B3、B5の相対的な位相関係は、光強度変調器9への直流バイアスA7のレベルによって調整でき、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の出力レベルを適切に設定すると、論理レベルが変化せず一定の時に光強度変調器9の出力信号光B2の光強度を最小にし、論理レベルが切り替わる瞬時に光強度を最大にすることができ、大きな消光比を実現できる。
【0029】
NRZI符号信号A3は、NRZ符号信号A1がマークビットの時に符号が反転するビット列であり、一方、反転NRZI符号信号A4は、反転NRZ符号信号A2がスペース(「0」符号)ビットの時に符号が反転するビット列である。従って、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6により光強度変調された出力信号光B2は、RZ符号の信号光となる。
【0030】
なお、本発明の第1の実施の形態においては、信号源3で出力されるNRZ符号信号A1、及び反転NRZ符号信号A2を用いて、NRZI変調信号A5、及び反転NRZI変調信号A6を生成しているが、NRZ符号信号A1だけを用いてNRZI変調信号A5、及び反転NRZI変調信号A6を生成することもできる。
【0031】
例えば、信号源3のNRZ符号信号A1を2分岐して、分岐した一方のNRZ符号信号A1を、否定回路を介して第2のプリコーダ回路5に入力すればよい。また、NRZ符号信号A1を第1のプリコーダ回路4でNRZI符号信号A3に変換した後、NRZI符号信号A3を2分岐して、分岐した一方のNRZI符号信号A3を、否定回路を介することにより反転NRZI符号信号A4を生成してドライバ回路8に入力すればよい。この場合、第2のプリコーダ回路5が省略でき、低コスト化が可能となる。さらに、NRZI符号信号A3をドライバ回路7で増幅した後、NRZI変調信号A5を2分岐して、分岐した一方のNRZI変調信号A5を、否定回路に入力して反転NRZI変調信号A6を生成することもできる。この場合、第2のプリコーダ回路5とドライバ回路8が省略でき、さらに低コスト化が可能となる。
【0032】
本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置1によれば、1台の信号源3と1台の光強度変調器9の構成で、NRZ符号信号A1からRZ符号の出力信号光B2を生成することができるので、挿入損失を小さくすることができる。また、光強度変調器9の分岐光導波路には光路長差を設けてないので、マークレベルでの雑音が小さくでき、良好な信号対雑音比が得られる。
【0033】
図2(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る第1のプリコーダ回路4は、排他的論理和(XOR)回路11aと1ビット遅延線11bから構成される。1ビット遅延線11bは、例えば、マイクロストリップ線路あるいはコプレーナ線路等で構成される。ここで、1ビット遅延線11bの初期値は「0」符号とする。排他的論理和回路11aは、データ信号のNRZ符号信号A1と、NRZI符号信号A3を1ビット遅延回路11bにより1ビット遅延させた1ビット遅延信号との排他的論理和を演算する。排他的論理和回路11aは、NRZ符号信号A1と1ビット遅延信号の値が同一のときは「0」符号、異なるときは「1」符号を演算結果として出力する。
【0034】
なお、排他的論理和回路11aは、最初のNRZI符号信号A3がまだ出力されていない時は、初期値「0」符号と、NRZ符号信号A1との排他的論理和を演算する。反転NRZ符号信号A2を反転NRZI符号信号A4に変換する第2のプリコーダ回路5は、図2(b)に示すように、排他的論理和回路11aと1ビット遅延線11bの分岐点の間に否定回路11cを付け加えた構成である。第2のプリコーダ回路5においては、排他的論理和回路11bが、反転NRZ符号信号A2と反転NRZI符号信号A4を1ビット遅延させた1ビット遅延信号とで排他的論理和を演算し、否定回路11cが演算結果を反転させて反転NRZI符号信号A4に変換する。
【0035】
例えば、図3(a)に示すように、NRZ符号信号A1が、「010011101100」というビット列の場合、図3(b)に示すように、第1のプリコーダ回路4で「011101001000」ビット列のNRZI符号信号A3に変換される。また、反転NRZ符号信号A2は、図3(c)に示すように、「101100010011」ビット列であり、第2のプリコーダ回路5で、図3(d)に示すように、「100010110111」ビット列の反転NRZI符号信号A4に変換される。ここで、図3(a)〜(d)の時間軸は、信号源3から発せられるデータ信号の、ビットレートの逆数のタイムスロットTbitで区切られた時間(t/Tbit)である。
【0036】
本発明の第1の実施の形態に係わる光強度変調器9は、比較的大きな電気光学係数を有する誘電体、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO3)を用いて、光導波路を形成する。図6に示すように、光強度変調器9の光波入力部13で、半導体レーザ10より入力される光波B1を、第1の分岐光導波路15、及び第2の分岐光導波路16に分岐する。第1の分岐光導波路15では、例えば、図3(b)に示すビット列のNRZI変調信号A5が第1の位相変調部17に印加されると、第1の分岐光波B3は、電気光学効果により、図4(a)に示すように位相変調された第1の変調光波B4となる。
【0037】
ここで、NRZI変調信号A5は、[0]符号の時0Vで、「1」符号の時、光波の位相が半波長シフトする電圧、即ち半波長電圧、Vπとなるようにドライバ回路7の出力レベルを設定してある。第2の分岐導波路16でも、図3(d)に示すビット列の反転NRZI変調信号A6が第2の位相変調部18に印加されると、第2の分岐光波B5は、図4(c)に示すように位相変調された第2の変調光波B6となる。ここで、反転NRZI変調信号A6は、[1]符号の時0Vで、「0」符号の時、半波長電圧、−Vπとなるようにドライバ回路8の出力レベルを設定してある。
【0038】
第1及び第2の変調光波B4、B6は、それぞれ、図4(a)及び(c)に示す位相パルス波形の立ち上り区間では位相が進み、立ち下り区間では位相が遅れる。従って、光周波数f0がパルス波形の立ち上り区間及び立ち下り区間で、それぞれ、Δf及び−Δfだけパルス状に変化することになる。図4(b)及び(d)に示すように、パルス波形の立ち上り区間及び立ち下り区間の時間幅に対応するパルス幅で、互いに逆極性で微分型の波形パルスの周波数変調信号が得られる。
【0039】
第1及び第2の変調光波B4、B6は、光合波部14において合波され、図5(a)及び(b)に示すような位相及び光周波数の合波光B7となる。ここで、第2の分岐導波路16には、位相調整部19が設けられ、直流バイアスA7により、第1の変調光波B4と第2の変調光波B6との位相差が光波の半波長分、πになるように調整を行う。
【0040】
このように位相差を調整すると、図5(c)に示すように、合波光B7は、第1及び第2の変調光波B4、B6の光周波数f0が一定の時に消光状態となり、光周波数がf0+Δf及びf0−Δfにパルス的に変化する時には光強度が最大となる。このように、NRZ符号信号A1のビット列がRZ符号に光強度変調されて復元され、光強度変調器9より消光比の高い出力信号光B2が出力される。本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置1によれば、単一の光強度変調器9を用いて、NRZ符号信号A1からRZ符号の出力信号光B2を生成することができ、従来の変調器を2台用いる方法より変調器台数が少ないため、光変調器による挿入光損失を小さくすることができる。また、光強度変調器9の第1及び第2の分岐光導波路15、16には光路長差を設けてないので、マークレベルでの雑音が小さくでき、良好な信号対雑音比が得られる。さらに、直流バイアスA7と、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の出力レベルを適切に設定することによって消光比が高い出力信号光を出力できる。
【0041】
加えて、光強度変調器9内の分岐導波路はY字型分岐路であるので、マッハツェンダ干渉計内に設けられた3dBカプラ部に比較すると2分岐導波路15,16への光波の分岐比はマッハツェンダ干渉計に比較すると高くすることが出来る。図32においては消光比を20dB以上取ることが出来、RZ光信号としては、10dB以上の消光比が得られる。
【0042】
また、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の符号が変化する区間でRZ符号の出力信号光B2を生成するため、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6に対してローパスフィルタにより帯域制限を与え、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の立ち上がり・立下り時間を変更してもよい。この場合、ローパスフィルタによる帯域制限は、ビットレートのおよそ半分まで短縮可能であるため、ドライバ回路などの変調器駆動回路部の帯域を半減出来、光送信部のコストを低減可能である。
【0043】
次に、図7〜9を用いて本発明の第1の実施の形態に係わる光強度変調器9の構造及び実装の形態を説明する。光強度変調器9は、光波入力部13、光合波部14、第1及び第2の分岐光導波路15、16よりなる光導波路を有する変調器基板21上に、第1及び第2の位相変調部17、18と、位相調整部19を構成する電極が配置された構造である。本発明の第1の実施の形態では、変調器基板21としてニオブ酸リチウムを用い、選択熱拡散技術により形成したチタン(Ti)拡散層を第1及び第2の光導波路15、16としている。チタン拡散により、ニオブ酸リチウム層の屈折率nは、Δn=2〜5×10−3増加し、低損失の光導波路が形成できる。
【0044】
例えば、図7に示すように、第1及び第2の光導波路15、16が紙面に対して左右に延在し、第1及び第2の位相変調電極22、24、第1及び第2の接地電極23、25、共通接地電極26各々は、互いに略平行に配置され、変調器基板21の上端に接し、第1及び第2の分岐光導波路15、16と直交する方向に延在する部分と、途中で変調器基板21の左方向に略直角に曲げられて第1及び第2の分岐光導波路15、16と平行に延在する部分と、さらに変調器基板21の下方向に曲げられて第1及び第2の分岐光導波路15、16と直交する方向に延在して変調器基板21の下端に接する部分よりなるクランク形状を有する。また、第1及び第2の分岐光導波路15、16と平行に延在する部分は、変調器基板21の上端より下端に向かって、まず第1の接地電極23、第1の分岐光導波路15を挟んで第1の位相変調電極22、共通接地電極26、第2の位相変調電極24、第2の分岐光導波路16を挟んで第2の接地電極25の順に配置されている。
【0045】
ここで、第1の位相変調部17は、第1の位相変調電極22と第1の接地電極23が第1の分岐光導波路15の一部を挟んで平行に配置された部分より構成される。同様に、第2の位相変調部18は、第2の位相変調電極24と第2の接地電極25が第2の分岐光導波路16の一部を挟んで平行に配置された部分より構成される。
【0046】
図8は、図7に示す階段状に切り取られた第1及び第2の位相変調部17、18のA−A断面構造である。第1及び第2の位相変調部17、18は、チタン拡散層よりなる第1及び第2の分岐光導波路15、16を挟んで変調器基板21表面上に設けられた対向する第1の位相変調電極22と第1の接地電極23、及び、第2の位相変調電極24と第2の接地電極25よりそれぞれ構成される。共通接地電極26は、第1及び第2の位相変調部17、18の間に配置される。なお、本発明の第1の実施の形態においては、第1及び第2の位相変調電極22、24、第1及び第2の接地電極23、25、共通接地電極26各々がクランク形状に構成されているが、第1及び第2の位相変調部17、18が第1及び第2の分岐光導波路15、16の一部を挟んで平行に配置された構成であれば、どのような形状であっても構わないことは、勿論である。
【0047】
本発明の第1の実施の形態においては、第1及び第2の分岐光導波路15、16の長さは製造誤差の範囲で等しくし、また、第1及び第2の位相変調部17、18の長さも同様に製造誤差の範囲で等しくしている。図7に示すように、第1及び第2の分岐光波B3、B5が第1及び第2の位相変調部17、18に達するまでの第1及び第2の分岐光導波路15、16の光路差分、光導波路長差L1があり、また、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6が第1及び第2の位相変調部17、18に達するまでの第1及び第2の位相変調電極22、24の線路長差分、伝送線路電気長差L2が存在する。
【0048】
光波B1が図7の紙面に対して左端より、電気信号が上端より導入されるとすると、第2の分岐光波B5が第2の位相変調部18に到着する時間は、第1の分岐光波B3が第1の位相変調部17に到着する時間に対して光導波路長差L1の分だけ早く、NRZI変調信号A5が第1の位相変調部17に到着する時間は、反転NRZI変調信号A6が第2の位相変調部18に到着する時間に対して伝送線路電気長差L2の分だけ早くなる。屈折率がnの誘電体を伝搬する光波の速度は、c/nと表される。ここで、cは真空中の光波の速度である。
【0049】
また、第1の位相変調電極22と第1の接地電極23、及び第2の位相変調電極24と第2の接地電極25が、図7の示すようにコプレーナストリップ伝送線路を形成する。コプレーナストリップ伝送線路の場合、マイクロ波信号の伝搬速度は、c/((1+n2)/2)1/2と近似される。ニオブ酸リチウムの場合、波長1.55μmで、n=2.15であり、一方マイクロ波ではn〜4.2である。従って、光導波路長差L1と伝送線路電気長差L2の比を〜2とすれば、実効線路長が同一となるように設定することができる。
【0050】
直流バイアス電極27は変調器基板21の上端からU字型に第1及び第2の分岐光導波路15、16を跨いで配置され、直流バイアス接地電極28は変調器基板21の上端から第1の分岐光導波路15のみを跨いで配置されている。位相調整部19は、第2の分岐光導波路16の一部を挟んで平行に配置されている直流バイアス電極27と直流バイアス接地電極28の部分より構成される。
【0051】
本発明の第1の実施の形態においては、第2の分岐光導波路16の一部に設けられる位相調整部19が、第1の光導波路15を跨いで配置されているが、位相調整部19の配置は適宜選択できるのは勿論である。例えば、直流バイアス電極27を変調器基板21の下端より逆U字型に第1及び第2の光導波路15、16のいずれも跨がずに配置して、第1の光導波路15を跨いで配置される直流バイアス接地電極28と対抗させても良い。また、直流バイアス電極27を変調器基板21の下端より逆U字型に第2の分岐光導波路16を跨いで配置し、直流バイアス接地電極28は変調器基板21の下端に配置してもよい。
【0052】
光強度変調器9を有する変調器基板21は、図9に示すように、ドライバ回路7、8が配置された実装基板31に接して実装される。光強度変調器9の第1の位相変調電極22及び第1の接地電極23は、図9に示す変調器基板21上端において、ボンディングワイヤ38c及び38dによりドライバ回路7と接続され、第2の位相変調電極24及び第2の接地電極25も、同様にボンディングワイヤ38b及び38aによりドライバ回路8と接続される。共通接地電極26は、実装基板31上の高周波接地配線30にボンディングワイヤ38eにより接続される。そして、実装基板31は、パッケージ39に装着される。光強度変調器9の光波入力部13及び光合波部14は、それぞれ光ファイバに接続される。ドライバ回路7、8は、それぞれ高周波コネクタ32、33に配線接続され、また、電源コネクタ35に接続されている。
【0053】
高周波コネクタ32、33は、パッケージ39の外部の第1及び第2のプリコーダ回路4、5と同軸ケーブルで接続される。電源コネクタ35は、直流電源と接続され、ドライバ回路7、8に電源電圧を供給する。直流バイアス電極27は、直流バイアス電源コネクタ36に配線された直流バイアス配線40にボンディングワイヤ38fにより接続される。直流バイアス電源コネクタ36は、パッケージ39の外部の直流バイアス電源6と接続される。
【0054】
直流バイアス接地電極28は、実装基板上31上の直流バイアス接地配線60にボンディングワイヤ38gにより接続される。光強度変調器9の第1及び第2の位相変調電極22、24は、図9に示す変調器基板21の下端において、それぞれ高周波コネクタ34を通してパッケージ39の外部に設けられ、他端が接地された終端器37に接続される。
【0055】
本発明の第1の実施の形態において、ドライバ回路7、8の出力を光強度変調器9の半波長電圧、Vπまで高めたとき、光強度変調器9の出力信号光B2の消光比がもっとも高くなるが、実用上は必ずしもVπまで高める必要は無く、Vπの15%程度の偏差があってもよい。
【0056】
なお、光強度変調器9から出力されるRZ符号の出力信号光B2のパルス幅は、光強度変調器9を駆動するNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の立ち上り区間、及び立ち下り区間の時間幅によって決まる。従って、ローパスフィルタ等の波形整形フィルタを用いて、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6に対して波形整形を施し、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の立ち上り区間、及び立ち下り区間の時間幅を調節することにより、所望のパルス幅のRZ符号の出力信号光B2が生成可能である。このような波形整形を施す場合、波形整形フィルタの挿入位置は、第1及び第2のプリコーダ回路4、5の出力段であっても良いし、ドライバ回路7、8の出力段であってもよい。
【0057】
また、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の符号が変化する区間でRZ符号の出力信号光B2を生成するため、NRZI変調信号A5および反転NRZI変調信号A6に対してローパスフィルタにより帯域制限を与え、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の立ち上がり・立下り時間を変更してもよい。
【0058】
この場合、ローパスフィルタによる帯域制限は、ビットレートのおよそ半分まで短縮可能であるため、ドライバ回路などの変調器駆動回路部の帯域を半減出来るほか、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の立ち上がり・立下り時間が増加するので、光強度変調器内で生成されるNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6による2つの位相変調光信号間に時間ずれが生じてもRZ光信号を生成可能である。この場合、時間ずれの許容量としては1タイムスロット分であり、線路長に換算すれば10Gb/s信号においては、およそ3cm程度である。
【0059】
さらに、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の立ち上がり・立下り時間が増加した状況では、立ち上がり・立下り区間での変調信号の時間微分値が小さいため、線路長の誤差ばらつきがあってもRZ符号の出力信号光B2のパルス幅をほぼ一定に保つことが出来るという特徴がある。
【0060】
図7〜9に示すように、第1及び第2の位相変調部17、18、及び位相調整部19の各電極は変調器基板21表面に直接形成されている。しかし、ニオブ酸リチウム結晶の抵抗は十分には高くないため、印加する直流バイアスA7の電圧降下が生じ、光強度変調器9の長期ドリフトの原因となる。そこで、図10に示すように、第1及び第2の分岐光導波路15、16が配置された変調器基板21の表面に絶縁性の高い、例えばシリコン酸化膜等の誘電体膜29を設け、誘電体膜29上に、第1の位相変調部17を構成する第1の位相変調電極22と第1の接地電極23、及び第2の位相変調部18を構成する第2の位相変調電極24と第2の接地電極25を配置するとよい。また、ニオブ酸リチウム結晶の電気光学効果には異方性があり、位相変調部の電極の配置は、使用する変調器基板21の面方位により異なる。
【0061】
図7〜10に示す光強度変調器9では、第1及び第2の位相変調部17、18の第1及び第2の位相変調電極22、24が第1及び第2の光導波路15、16を挟む構造であり、変調器基板21は、電気光学係数が最大の光軸方向を紙面に対して左右方向に選んである。変調器基板21の光軸方向を紙面に対して上下方向に選ぶと、図11に示すように、第1及び第2の位相変調部17、18の第1及び第2の位相変調電極22、24は、それぞれ第1及び第2の光導波路15、16の真上に配置される構造となる。この場合、光波が第1あるいは第2の位相変調電極22、24金属によって吸収される現象を防ぐためにも、シリコン酸化膜等の誘電体膜29が必要となる。
【0062】
図11では、第1の接地電極23、第2の接地電極25、及び共通接地電極26は、第1及び第2の位相変調電極22、24と同様に、変調器基板21表面の誘電体膜29上に配置されているが、図12に示すように共通接地電極26を変調器基板21の裏面に配置してマイクロストリップ型の伝送線路を構成しても良い。図12においては、第1及び第2の光導波路15、16を有する変調器基板21表面に誘電体膜29が設けられ、誘電体膜29上で第1及び第2の位相変調電極22、24が第1及び第2の光導波路15、16の真上に配置され、共通接地電極26は変調器基板21裏面に配置されている。このようなマイクロストリップ型の伝送線路では、第1及び第2の接地電極を省略できる。
【0063】
さらに、図13に示すように、変調器基板21において、チタン拡散により第1及び第2の光導波路15a、16aを形成した後、第1及び第2の光導波路15a、16aの両側をエッチングすることによりリッジ構造としても良い。リッジ構造にすることにより、第1及び第2の位相変調部17、18の第1及び第2の位相変調電極22、24下の電界密度が上がり、変調効率がよくなる。図13では、第1及び第2の接地電極23、25、共通接地電極26が第1及び第2の位相変調電極22、24と同じ変調基板21表面の誘電体膜29上に設けられているが、図12に示すような共通接地電極26を変調器基板21の裏面に設けたマイクロストリップ型の伝送線路構造としてもよいことは勿論である。
【0064】
(第1の変形例)
本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係わる光送信装置では、図14に示すように、光強度変調器9と伝送路光ファイバとの間に光フィルタ65が設けられ、単側波帯(SSB)出力信号光B8を出力している点が先に述べた第1の実施の形態と異なる。他は、第1の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0065】
本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係わる光送信装置1aは、図14に示すように、図1に示した光送信装置1の光強度変調器9の出力に、光ファイバを介して光フィルタ65が挿入された構成となる。光フィルタ65は、図15(a)に示すようにバンドパスフィルタである。
【0066】
光強度変調器9の出力信号光B2は、互いに位相が反転した光信号を合波したものであるから、出力信号光B2の光周波数スペクトルは、図5(b)に示すように、半導体レーザ10の光波の光周波数f0を中心に正負に信号成分Δfだけ広がった両側波帯(DSB)スペクトルとなる。両側波帯の出力信号光B2成分のうち、光フィルタ65によって片側の側波帯成分を抜き出して単側波帯(SSB)化しても、信号の情報は損なわれない。従って、RZ符号の出力信号光B2の生成とともにその光周波数の占有帯域を低減することが可能となる。このような帯域の節約によって、チャンネル数の増大を図ることができ、高密度波長多重伝送が可能となる。
【0067】
光フィルタ65の透過特性のピークは、図15(a)及び(b)に示すように、半導体レーザ10の光波B1の中心光周波数f0より低周波側にずらしてある。従って、出力信号光B2の光周波数スペクトルは、図15(c)に示すように、光周波数f0より負側(f0−Δf)の信号スペクトル成分、即ち下側波帯が抽出され、正側(f0+Δf)の信号スペクトル成分、即ち上側波帯は除去される。その結果、図15(d)に示すように、単側波帯化されたRZ符号の信号光強度を持つSSB出力信号光B8が、伝送路光ファイバに出力される。SSB出力信号光B8は、光フィルタ65の透過特性により位相変調光を光強度変調光に変換できるため、光フィルタ65の透過特性の急峻性を高めれば、光フィルタ65を利用しない場合に比較してSSB出力信号光B8の消光比を高めることが可能となる。
【0068】
なお、第1の変形例では、下側波帯を用いる構成としているが、光フィルタ65の透過特性のピークを、半導体レーザ10の光波B1の中心光周波数f0より高周波側にずらして上側波帯を用いる構成としてもよいことは、勿論である。また、光フィルタ65としては、バンドパスフィルタを用いているが、例えば、下側波帯を利用する場合はハイパスフィルタを、また、上側波帯の場合はローパスフィルタを用いることができるのは、勿論である。また、図14(a)のごとく、光強度変調器内の2つの位相変調部出力部に光フィルタを挿入して、片側の側波帯を切り出すようなバンドパス特性を光フィルタを与えておいても、SSB信号出力を得られる。
【0069】
本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係わる光送信装置1aによれば、光強度変調器9の出力に光フィルタ65を挿入して、出力信号光B2を単側波帯化することにより、帯域利用効率の高い周波数多重伝送が可能となる。
【0070】
(第2の変形例)
本発明の第1の実施の形態の第2の変形例は、図16に示すように、本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置1(図1参照)を複数個用意して、それらの出力信号光B2a〜B2cを複数チャンネルの入力ポートPi〜P(i+2)を有する光合波器62により波長多重化する構成である。他は、第1の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。第1の実施の形態に係わる光送信装置1の出力信号光B2の両側波帯成分を伝送する場合には、光合波器62の各チャンネルの入力ポートには、両側波帯成分に対応した透過帯域幅が必要となる。
【0071】
出力信号光B2の各チャンネル波長間隔を狭めてチャンネル数の増大を図る場合には、第1の変形例のようにRZ符号の出力信号B2の単側波帯化を図ればよい。光合波器62は複数の透過特性の異なる薄膜フィルタあるいは光導波路を用いるもので、光フィルタ65と同様のバンドパスフィルタ機能を有する。
【0072】
図16に示すように、i〜(i+2)チャンネルの信号源3a〜3cから出力された複数のNRZ符号信号A1a〜A1cと複数の反転NRZ符号信号A2a〜A2cが第1及び第2のプリコーダ回路4及び5でNRZI符号信号A3a〜A3cと反転NRZI符号信号A4a〜A4cに変換され、ドライバ回路7及び8により信号レベルが増幅されて、NRZI変調信号A5a〜A5cと反転NRZI変調信号A6a〜A6cがそれぞれの光強度変調器9a〜9cに出力される。半導体レーザ10a〜10cは、発振する光波B1a〜B1cの光周波数f0はそれぞれの入力ポートPi〜P(i+2)の透過特性に対応して互いに異なるように、半導体レーザ10a〜10cの注入電流あるいは動作温度により制御される。光強度変調器9a〜9cは、両側波帯の出力信号光B2a〜B2cを光合波器62のi〜(i+2)チャンネルの入力ポートPi〜P(i+2)に出力する。光合波器62は両側波帯の出力信号光B2a〜B2cを単側波帯化し、さらに多重化して、伝送光ファイバに多重化出力信号光B9を出力する。
【0073】
例えば、図17(a)に示すように、光合分波器62の各チャンネルの入力ポートPi〜P(i+2)の透過特性のピーク光周波数と、出力信号光B2a〜B2cの中心光周波数f0,i〜f0,(i+2)とはずらしてある。従って、図15に示したように、RZ符号の出力信号光B2a〜B2cが単側波帯化される。光合波器62に光周波数分解能の高いものを用いることによって、各光強度変調器9a〜9cからの出力信号光B2a〜B2cの消光比を高めて波長多重化することが可能となる。
【0074】
本発明の第1の実施の形態の第2の変形例によれば、複数の光送信装置1の出力信号光B2を光合波器62により単側波帯化することにより、帯域利用効率の高い周波数多重伝送が可能となる。
【0075】
(第3の変形例)
本発明の第1の実施の形態の第3の変形例は、半導体レーザの光波を偏光ビームスプリッタにより直交偏光成分に分岐し、分岐偏光毎に光強度変調器9によるRZ符号の信号光の生成を施した後、偏光方位が直交している隣接チャンネルの出力信号光B2を偏光ビームスプリッタにより合波する。他は、第1の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0076】
図18に示すように、半導体レーザ10d、10e、・・・の光波B1i、B1(i+1)、・・・は、第1の偏光ビームスプリッタ63により直交偏光成分に分岐され、第1の偏光光波D1i、D1(i+1)、・・・と第2の偏光光波D2i、D2(i+1)、・・・がそれぞれ光強度変調器9に入力される。第1の偏光光波D1iは、NRZI符号変調信号A5d及び反転NRZI符号変調信号A6dにより変調され、第1の変調偏光光波M1iが第2の偏光ビームスプリッタ64に入力され、第2の偏光光波D2iは、NRZI符号変調信号A5e及び反転NRZI符号変調信号A6eにより変調され、第2の変調偏光光波M2iが第2の偏光ビームスプリッタ64に入力される。
【0077】
同様にして、第1の偏光光波D1(i+1)は、NRZI符号変調信号A5f及び反転NRZI符号変調信号A6fにより変調され、第1の変調偏光光波M1(i+1)が第2の偏光ビームスプリッタ64に入力され、第2の偏光光波D2(i+1)は、NRZI符号変調信号A5g及び反転NRZI符号変調信号A6gにより変調され、第2の変調偏光光波M2(i+1)が第2の偏光ビームスプリッタ64に入力される。さらに、第1の偏光光波D1(i+2)は、NRZI符号変調信号A5h及び反転NRZI符号変調信号A6hにより変調され、第1の変調偏光光波M1(i+2)が第2の偏光ビームスプリッタ64に入力される。
【0078】
このようにして、第2の偏光ビームスプリッタ64は、それぞれ隣接するチャンネルの第1の変調偏光光波M1iと第2の変調偏光光波M2(i−1)、第1の変調偏光光波M1(i+1)と第2の偏光光波M2i、第1の変調偏光光波M1(i+2)と第2の偏光光波M2(i+1)、・・・を合波し、RZ符号の出力信号光B2i、B2(i+1)、B2(i+2)、・・・を出力する。光合波器62は両側波帯の出力信号光B2i、B2(i+1)、B2(i+2)、・・・を単側波帯化し、さらに多重化して、伝送光ファイバに多重化出力信号光B9aを出力する。
【0079】
本発明の第1の実施の形態の第3の変形例においては、図17(a)に示すように、光合分波器62の各チャンネルの入力ポートPi〜P(i+2)での最大透過光周波数と、出力信号光B2i〜B2(i+2)の中心光周波数f0,i〜f0,(i+2)とはずらしてある。例えば、入力ポートP(i+1)に入力される出力信号光B2(i+1)は、図17(b)に示すように、第1の偏光光波D1(i+1)成分で中心光周波数がf0,(i+1)と、第2の偏光光波D2i成分で中心光周波数がf0,iを合波したものである。入力ポートP(i+1)の透過特性により、図17(c)に示すように,それぞれ、第1の偏光光波D1(i+1)成分は下側波帯化され、第2の偏光光波D2i成分は上側波帯化される。
【0080】
このように、隣接するチャンネルで、中心光周波数f0が異なり、かつ、偏光方位が直交している出力信号光の合波と単側波帯化が各入力ポートで行われ、周波数多重化される。このような多重化を施せば、帯域利用効率の高い周波数多重伝送が可能となる。
【0081】
(第4の変形例)
図1の構成において、直流バイアスA7を調節することにより出力信号光B2を反転RZ光信号とすることができる。この場合、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6の符号が変化する区間で出力信号光B2の光強度が最小となる(図19)。換言すれば、位相変調部17、18での光位相の時間微分値(光周波数チャープ)が最も大きい区間で出力信号光B2の強度が最小となるため、出力信号光B2の光周波数チャープによる光スペクトル広がりを抑圧できる。
【0082】
図20は、直流バイアスA7を調節して出力光信号B2としてRZ信号を生成した場合と反転RZ信号を生成した場合の光スペクトル(ともに、10Gb/s信号)を示している。RZ信号の光スペクトルでは、光搬送波成分を中心に±10GHz離れた周波数において、ビットレートに応じたピーク成分が両側波帯に生成するが、反転RZ信号ではそのようなピーク成分は生成されず、光スペクトルの広がりが抑圧されている。したがって、反転RZ信号を生成した場合には占有光帯域が短縮可能であるため、波長間隔を狭めた高密度波長多重伝送には適しており、透過帯域幅の狭い光合分波器や光フィルタなどを併用すれば、第1の変形例に記載したようなSSB信号程度の占有帯域の削減を行え、波長多重のさらなる高密度化を図ることができる。
【0083】
このような反転RZ信号を受信するためには、受信側で符号をさらに反転させRZ信号に復号する必要があるが,このような復号化は光受信器内に反転部を設ければよく、具体的には、論理符号が反転出力される増幅器や否定回路を光受信器内に設けてやればよい。
【0084】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係わる光送信装置1aは、図21に示すように、信号源3より発せられる送信データのNRZ符号信号A1をNRZI符号信号A3に変換する符号変換モジュール8のプリコーダ回路4と、NRZI符号信号A3を増幅してNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6を出力する差動増幅ドライバ回路50より構成される符号変換モジュール82の構成が第1の実施の形態に係わる光送信装置1と相違する。他は、本発明の第1の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0085】
本発明の第2の実施の形態に用いる差動増幅ドライバ回路50は、符号の論理を反転する反転出力端子51を備えているため、プリコーダ回路4も一台用いればよく、符号変換モジュール82の部品点数を削減できる。また、本発明の第1の実施の形態においては、図1に示したように、信号伝送系は、信号源3から2分岐され、プリコーダ回路4、5、ドライバ回路7、8を経由して、光強度変調器9の第1及び第2の位相変調部17、18にそれぞれ接続される。
【0086】
光強度変調器9を有効に機能させ、消光比が十分な出力信号光B2を得るためには,第1及び第2の位相変調部17、18に対し、タイミングのそろったNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6を導くことが望ましい。それには、分岐された信号伝送系の全体の伝送線路長差が伝送信号の波長に対して10分の1程度の精度でそろえる必要がある。
【0087】
例えば、40Gb/sのNRZ符号信号A1を用いる場合、全体の伝送線路長差は1mm以下とする必要がある。変調器駆動回路中にローパスフィルタを挿入するなどして、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6に対して帯域制限を加えて、立ち上がり・立下り時の変調信号の時間微分値を低減した場合には、40Gb/sのNRZ符号信号A1を用いる場合、全体の伝送線路長差は7.5mmまで緩和される。伝送線路長差による時間遅れを調整可能なフェイズシフタ等を伝送線路中に挿入してもよいが、動作の安定性や信頼性に問題がある。
【0088】
本発明の第2の実施の形態においては、反転出力端子51を有する差動増幅ドライバ回路50を用いているため、信号源3からプリコーダ回路4を経由して差動増幅ドライバ回路に接続される伝送線路は1系統であり、伝送線路長の設定を簡潔化出来る。
本発明の第2の実施の形態に係わる光送信装置によれば、単一の光強度変調器を用いて、簡単な構成で、NRZ符号信号からRZ符号の出力信号光を生成することができ、挿入損失を小さくすることができる。また、光強度変調器の分岐光導波路には光路長差を設けてないので、マークレベルでの雑音が小さくでき、良好な信号対雑音比が得られる。さらに、直流バイアスと、光強度変調器NRZI変調信号及び反転NRZI変調信号の出力レベルを適切に設定することによって消光比が高い出力信号光を出力できる。
【0089】
本発明の第2の実施の形態において用いる光強度変調器9は、図22に示すように、第1の実施の形態に用いたものと同じであり、第1及び第2の位相変調部の第1及び第2の分岐光導波路15、16への実効線路長が同一となるように、第1及び第2の位相変調電極22、24、第1及び第2の接地電極23、25、共通接地電極26の構造、及び長さは定められている。光強度変調器9を有する変調器基板21は、差動増幅ドライバ回路50が配置された実装基板41に接して実装される。
【0090】
図22に示す変調器基板21の、紙面に対して上端において、光強度変調器9の第1の位相変調電極22及び第1の接地電極23は、差動増幅ドライバ回路50に、第2の位相変調電極24及び第2の接地電極25は差動増幅ドライバ回路50の反転出力端子51に、共通接地電極26も差動増幅ドライバ回路50の接地配線に、それぞれボンディングワイヤ48で接続される。そして、実装基板41は、パッケージ49に装着される。光強度変調器9の光波入力部13及び光合波部14は、それぞれ光ファイバに接続される。差動増幅ドライバ回路50は、高周波コネクタ42に配線接続され、また、電源コネクタ45に接続されている。高周波コネクタ42は、パッケージ49の外部のプリコーダ回路4と同軸ケーブルで接続される。電源コネクタ35は、直流電源と接続され、差動増幅ドライバ回路50に電源電圧を供給する。さらに、差動増幅ドライバ回路50内での差動増幅出力のNRZI変調信号A5と反転NRZI変調信号A6間に生ずる位相ずれや、差動増幅ドライバ回路50と第1及び第2の位相変調部17、18間の線路長の微少誤差による位相差を補償するために、差動増幅ドライバ回路50には、高周波コネクタ43に接続された位相差調整信号入力ポートを設けても良い。
【0091】
このような構成を採ることにより、差動増幅ドライバ回路50及び差動増幅ドライバ回路50の反転出力端子51から第1及び第2の位相調整部17、18へのボンディングワイヤ48の長さ調整が不要になる。直流バイアス電極27は、直流バイアス電源コネクタ46に結線され、直流バイアス電源6と接続される。直流バイアス接地電極28は、実装基板上31上の直流バイアス接地配線に接続される。光強度変調器9の第1及び第2の位相変調電極22、24は、図9に示す変調器基板21の下端において、それぞれ高周波コネクタ44を通してパッケージ49の外部に設けられ、他端が接地された終端器47に接続される。
【0092】
(第1の変形例)
本発明の第2の実施の形態の第1の変形例は、図23に示すように、変調器基板21に配置される第1及び第2の位相変調電極22、24と第及び第2の接地電極23、25の配線構造とパッケージ49への実装の形態が、第2の実施の形態とは異なる。他は、本発明の第2の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0093】
第1の位相調整電極はU字形状で、その両端は変調器基板21上端に接し、第1の分岐光導波路15を跨いで配置される。第1の接地電極23は変調器基板21上端に接し、また、第1の位相調整電極22と第1の分岐光導波路15を挟んで平行に配置されている。第2の位相変調電極24及び第2の接地電極25も同様に、第2の分岐光導波路16を挟んで、変調基板21の下端に接して配置される。第1及び第2の位相変調電極22、24は変調基板21の紙面に向かって左右の中心軸に対して対称に形成されているため、光導波路長差L1及び伝送線路電気長差L2は略ゼロになる。本発明の第2の実施の形態の変形例においては、位相変調基板21の光波入力部13を囲むようにコの字型の実装基板41を設置し、実装基板41上の配線57、58端と光波入力部13側の第1及び第2の位相変調電極22、24端とが接するように配置し、ボンディングワイヤ48により接続する。実装基板41上の配線57、58の長さは同一とし、差動増幅ドライバ回路50へと導かれる。
【0094】
実装基板41に搭載された差動増幅ドライバ回路50は、配線55、56を介して位相差調整信号を入力する高周波コネクタ43及び直流電源コネクタ45に接続され、また、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6を入力する高周波コネクタ42に直接接続される。差動増幅ドライバ回路50と配線55〜58とはボンディングワイヤ48により結線される。第1及び第2の位相変調電極22、24の他の端には、それぞれパッケージ49内部に設けられた終端器47が接続される。このように、終端器47をパッケージ49内部に設けることにより終端器47用の高周波コネクタを削減できる。これらの終端器47と、第1及び第2の接地電極23、25は、高周波接地配線に接続される。直流バイアス電極27は、直流バイアス電源コネクタ46に結線され、直流バイアス電源6と接続される。直流バイアス接地電極28は、パッケージ49内の直流バイアス接地配線に接続される。
【0095】
本発明の第2の実施の形態の第1の変形例によれば、反転出力端子51を有する差動増幅ドライバ回路50を用いているため、信号源3からプリコーダ回路4を経由して差動増幅ドライバ回路に接続される伝送線路は1系統であり、また、実装基板41上の第1及び第2の位相変調電極22、24に対する配線57、58の伝送線路長は同じにしてあり、低雑音で、消光比の高い出力信号光B2が簡便に得られる。
【0096】
(第2の変形例)
本発明の第2の実施の形態の第2の変形例は、変調器基板として半導体結晶を用いるものである。電気光学効果を有する基板材料としては、ニオブ酸リチウム等の誘電体結晶以外にもGaAs等の化合物半導体結晶も利用できる。また、InPやGaP等の半導体においては、電界吸収効果による光強度変調が可能であり、変調器基板として利用できる。他は、本発明の第2の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0097】
図24に示すように、光強度変調器9の各電極形状は図22と同様とする。例えば、InP等の高速半導体結晶を変調器基板61として用いた場合には、差動増幅ドライバ回路50aを変調器基板61に集積化することができる。この場合は、実装基板が不要になるばかりでなく、差動増幅ドライバ回路50aと第1及び第2の位相変調電極22、24、第1及び第2の接地電極23、25、あるいは共通接地電極26とのワイヤボンディングが不要となり、結線が入力コネクタ側のみになるため、一層のコスト低減、安定化動作を見込むことが出来る。また、終端器47を変調器基板61に作り込むことができるため、終端器用の高周波コネクタも削減できる。
【0098】
また、図25に示すように、半導体結晶、例えばInPよりなる変調器基板61を用いる場合、光導波路コアを屈折率の小さなクラッド層で囲むことにより光閉じ込めが強い光導波路構造が実現可能であるため、光波入力部13及び光合波部14で光導波路を大きく曲げることができ、光強度変調器回路の寸法を小さくすることが可能となる。さらに、差動増幅ドライバ回路50bを光波入力部13側の第1及び第2の分岐光導波路に囲まれた領域に配置することも可能であり、第1及び第2の位相変調電極22、24や第1及び第2の接地電極23、25への配線経路を最短にでき、NRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6との時間ずれを小さくできる。第1及び第2の位相変調電極22、24は変調器基板61に作りこまれた終端器47に接続される。差動増幅ドライバ回路50bは、配線55a、56a及び59を介して、位相差調整信号を入力する高周波コネクタ43、直流電源コネクタ45、及びNRZI変調信号A5及び反転NRZI変調信号A6を入力する高周波コネクタ42に接続される。
【0099】
(第3の変形例)
本発明の第2の実施の形態の第3の変形例は、高いビットレートの信号を用いて光強度変調を行う場合の実装形態についてのものであり、他は、本発明の第2の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0100】
高いビットレートの信号を用いて光強度変調を行う場合、光強度変調器9の寸法が小さくなり、それに伴い変調器基板21は必然的に薄くなる。薄膜の変調器基板21を用いる場合は、図12に示したマイクロストリップ型伝送線路の構造として、印加する信号の電界強度を高めて光波の位相変調効率をよりいっそう高めることができる。図26(a)に示すように、実装基板41上に、裏面の共通接地電極26と表面の誘電体膜29上に配置された第1及び第2の位相変調電極22、24を有する変調器基板21と、差動増幅ドライバ回路50が実装される。
【0101】
このような場合には、変調器基板21の厚さが差動増幅ドライバ回路50の厚さより薄くなるため、差動増幅ドライバ回路50のボンディングパッド52と第1及び第2の位相変調電極22、24の配線に用いるボンディングワイヤ48の長さが長くなり、高周波特性の平坦化が難しくなる問題がある。そこで、図26(b)に示すように、変調器基板21と実装基板41の間に、例えばシリコン酸化膜等の誘電体基板よりなるスペーサ53を挿入して、第1及び第2の位相変調電極22、24と差動増幅ドライバ回路50のボンディングパッド52の高さをほぼ揃えておくとよい。このような高さ設定によって、ボンディングワイヤ48の長さを短くでき、差動増幅ドライバ回路50から第1及び第2の位相変調電極22、24への伝送の高周波特性の平坦化を図ることができる。従って、さらに高いビットレートの信号を用いた光強度変調が可能となる。
【0102】
(第4の変形例)
本発明の第2の実施の形態の第4の変形例は、第1の実施の形態の第1〜第3の変形例で示した出力信号光を単側波帯化し、帯域利用効率の高い周波数多重伝送が可能な光送信装置に係わるものである。即ち、図14、16、及び18に示されている光送信装置1あるいは光送信装置1に相当する部分に、本発明の第2の実施の形態や、第1及び第2の変形例で開示した各種の形態の光送信装置1bを置き換えて用いることができる。
本発明の第2の実施の形態の第4の変形例によれば、光強度変調を行う信号の増幅に反転出力端子51を有する差動増幅ドライバ回路50を用いているため、伝送線路長の設定を簡潔化でき、さらに、出力信号光B2を単側波帯化することにより、帯域利用効率の高い周波数多重伝送が可能となる。
【0103】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係わる光送信装置1cは、(イ)NRZ符号信号A1の第1の論理符号が入力される時にNRZ符号信号A11のレベルを変換させ、NRZ符号信号A1の第2の論理符号が入力される時はNRZ符号信号A11のレベルを変換させないようにして、NRZ符号信号A1から生成したNRZI符号信号A12と、NRZI符号信号A12をスプリッタにより2分岐し出力された2つのNRZI符号信号A13、A14と遅延部70でNRZI符号信号A14に遅延時間Tdを与えて生成したNRZI符号遅延信号A18とをそれぞれ増幅して、NRZI変調信号A15を出力する符号変換モジュール82と、(ロ)直流バイアスA17を供給する直流バイアス電源6と、(ハ)光波B1を出力する半導体レーザ10と、(ニ)光波B1を入力部で2分岐し出力部で合波する第1及び第2の光導波路15、16、2分岐した光波の各々に、NRZI変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A19を印加する第1及び第2の位相変調部17、18、及び、第1及び第2の光導波路15、16に直流バイアスA17を印加する位相調整部19が備えられた光強度変調器9dとを含む。
【0104】
第3の実施の形態においては、スプリッタ69の片側出力A14に遅延部70を設け、遅延NRZI符号遅延信号A18を生成して光強度変調器9dにおいて光強度変調を行う点が本発明の第1及び第2の実施の形態と異なる。他は、本発明の第1及び第2の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0105】
図27に示すように、光送信装置1cには信号源3が接続され、信号源3より発せられる送信データのNRZ符号信号A11が符号変換モジュール82のプリコーダ回路4によりNRZI符号信号A12に変換される。また、スプリッタ69の片側出力A14を遅延部70で遅延時間Td遅延させ遅延NRZI符号信号A18を生成する。プリコーダ回路4から出力されたNRZI符号信号A13及び遅延部からの遅延NRZI符号遅延信号A18が符号変換モジュール82のドライバ回路7及び8により増幅されてNRZI変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A9として出力さる。一方、単一モード光源の半導体レーザ10から光波B1が光強度変調器9dに送出される。
【0106】
さらに、光強度変調器9dには、直流バイアス電源6で直流バイアスA17が設定される。そして、光強度変調器9dにおいて、NRZI変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A19と直流バイアスA17により光波B1が光強度変調され、出力信号光B2が伝送路光ファイバに出力される。
【0107】
本発明の第3の実施の形態の光強度変調器9dは、図6に示す構成と同様である。光強度変調器9dの第1の位相変調部17において、NRZI変調信号A15により第1の分岐光波B3が位相変調され、また、第2の位相変調部18において、遅延NRZI変調信号A19により第2の分岐光波B5が位相変調される。ここで、直流バイアスA17は、NRZI変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A9により変調された第1及び第2の変調光波B4、B6の位相差が、0の時に光出力が最大となり、πの時に光出力が最小となるように、位相調整部19に直流バイアスA17を印加する。遅延NRZI変調信号A19は、NRZI変調信号A15より遅延時間Tdの遅延がかけられているため、NRZI変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A19のパルスの立ち上り、及び立ち下りにずれが生じ、このずれの区間で第1及び第2の変調光波B4、B6の位相差が0となり、その他の時間帯では位相差がπとなる。
【0108】
このようにして、RZ符号の出力信号光B2が得られる。光合波部14の合波光B7は、隣接する光パルス間で位相が反転しているため、光パルス間干渉に対する耐力が向上する。
【0109】
本発明の第3の実施の形態に係わる光送信装置1cによれば、簡単な構成で、NRZ符号信号A11からRZ符号の出力信号光B2を生成することができ、挿入損失を小さくすることができる。また、光強度変調器9dの第1及び第2の分岐光導波路15、16には光路長差を設けてないので、マークレベルでの雑音が小さくでき、良好な信号対雑音比が得られる。さらに、直流バイアスA17と、NRZI変調信号A15及び反転NRZI変調信号A19の出力レベルを適切に設定することによって消光比が高い出力信号光B2を出力できる。さらに、隣接する光パルス間の位相が反転しているため、符号間干渉に対する耐力を大きくできる。
【0110】
本発明の第3の実施の形態において、例えば、図28(a)に示すように、信号源3から出力されたNRZ符号信号A11が、「010011101100」というビット列の場合、図28(b)に示すように、プリコーダ回路4で「011101001000」ビット列のNRZI符号信号A13に変換される。スプリッタ69の片側出力であるNRZI符号信号A14は、遅延部でTdの遅延がかけられ、遅延NRZI符号遅延信号A18となる。NRZI符号信号A13及び遅延NRZI符号遅延信号A18はそれぞれ、ドライバ回路7、8により所定のレベル、例えば、半波長電圧Vπまで増幅されて、NRZI変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A19として光強度変調器9dに入力される。
【0111】
第1の位相変調部17に印加されたNRZI変調信号A15により、第1の分岐光波B3が変調され、図28(c)に示すように位相変調された第1の変調光波B4となる。同様に、第2の位相変調部18に印加された遅延NRZI変調信号A19により、第2の分岐光波B5が変調され、図28(d)に示すように位相変調された第2の変調光波B6となる。例えば、第1の変調光波B4の位相が、−πから0に立ち上るとき、第2の変調光波B6はTd遅れて0からπに立ちあがる。また、第1の変調光波B4の位相が、0から−πに立ち下るとき、第2の変調光波B6はTd遅れてπから0に立ち下がる。ここで、遅延部70による遅延時間TdはタイムスロットTbitの約60%としてある。
【0112】
第1及び第2の変調光波B4、B6が合波されて出力される出力信号光B2は、図28(e)に示すように、第1及び第2の変調光波B4、B6の位相パルスの立ち上り区間あるいは立ち下り区間における遅延Tdのずれの時間にπあるいは−π変化する位相パルスとなる。第1及び第2の変調光波B4、B6の位相差は、図28(c)及び(d)に示されるように、出力信号光B2の位相がπあるいは−πの時に0である。従って、出力信号光B2は、図28(f)に示すように、位相がπ又は−πの時に光強度が最大となり、位相が0の時は消光状態となる。このように、NRZ符号信号A11に対応して、RZ符号に光強度変調された出力信号光B2が生成される。
本発明の第3の実施の形態において、遅延時間TdをタイムスロットTbitの60%としたが、Tdにより出力信号光B2のパルス形状は変化する。NRZI変調信号A15を、「0101110」のビット列とすると、遅延時間TdがタイムスロットTbitより小さい、例えば、50%の場合は、図29(a)に示すように、RZ符号の出力信号光B2が得られる。遅延時間Tdが小さいほど、RZ符号のパルスのデューティ比が小さくなるが、TdがNRZI変調信号A15あるいは遅延NRZI変調信号A19のパルス立ち上り時間あるいは立ち下り時間(10%−90%)より小さくなるとRZ符号の位相パルスは±πまで変化しなくなり、出力信号光強度も小さくなってしまう。
【0113】
また、遅延時間Tdが1タイムスロットTbitに等しければ、図29(b)に示すように、出力信号光B2の光波パルスはNRZ符号のパルスとなる。さらに、遅延時間Tdを1タイムスロットよりも大きく、例えば、150%とすると、図29(c)に示すように、ビット列が「10」の場合に、マークビットが隣接するスペース([0]符号)ビットの部分に入り込んでいき、また、ビット列が「111」とマークビット連続パルスの場合には、間に挟まれるマークビットのパルス幅が小さくなっていくというパターン効果が見られる。従って、信号源3より発せられたNRZ符号信号A11のビット列を忠実にRZ符号で再現するためには、遅延部70における遅延時間Tdは、タイムスロットTbit以下に設定する必要がある。
【0114】
本発明の第3の実施の形態においては、第1及び第2の位相調整部17、18に印加するNRZI変調信号A15あるいは遅延NRZI変調信号A19のレベルは半波長電圧Vπであり、第1及び第2の変調光波B4、B6の位相変調量をπとして、大きな消光比を得ている。位相変調量をπで規格化した位相変調率と消光比の関係は図30に示すようになり、位相変調率が0.88以上で15dB以上の消光比が得られることがわかる。従って、NRZI変調信号A15あるいは反転NRZI変調信号A19のレベルは、0.88×Vπ以上であれば十分な消光比が実現できる。
【0115】
本発明の第3の実施の形態に係わる光送信装置によれば、単一の光強度変調器9dでRZ符号の出力信号光B2が生成でき、かつ厳密な波長制御を必要としないので、小型化、低コスト化が図れる。また、半導体レーザの光波B1は光強度変調器9d1台のみを通過するだけなので、光損失も小さく、良好な信号対雑音比が得られる。また、出力されるRZ符号の出力信号光B2の消光比は、2つの位相変調部における位相変調量を概ねπとなるように設定することで、15dB以上の消光比が得られる。また、光強度変調器9dで2つの光を干渉させる際の光路長差は、たかだか光の波長レベルであるので、半導体レーザの位相雑音が強度雑音に変換されることもない。さらに、隣接する出力光パルス間で位相が反転しているので、パルス間干渉に対する耐力が向上し、光ファイバ中での非線形現象による特性劣化に対して有効である。
(変形例)
本発明の第3の実施の形態の変形例に係わる光送信装置1dは、図31に示すように、符号変換モジュール82のドライバ回路7、8と光強度変調器9dの間に波形整形フィルタ71、72を挿入している点が先に述べた第3の実施の形態と異なる。他は、第3の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0116】
NRZI変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A19は波形整形フィルタ71及び72により、パルス波形の立ち上り及び立下がり時間を調整されて光強度変調器dに入力される。図28に示されるように、出力光パルスの波形は、遅延部70の遅延時間Tdだけでなく、NRZI変調信号A15あるいは遅延NRZI変調信号A19のパルス波形の立ち上り及び立ち下り時間にも大きく依存する。波形整形フィルタ71、72によりNRZI変調信号A15あるいは遅延NRZI変調信号A19のパルス波形の立ち上り及び立ち下り時間を小さく調整し、遅延時間Tdも小さくすることによって、狭いパルス幅の出力光パルスが得られる。
【0117】
勿論、上述したように、遅延時間TdはNRZI変調信号A15あるいは遅延NRZI変調信号A19のパルス波形の立ち上り及び立ち下り時間より大きくする。このように、伝送路光ファイバの伝送特性に適した形状の光パルスを容易に出力することが可能となる。
本発明の第3の実施の形態の変形例では、波形整形フィルタ71、72を符号変換モジュール82のドライバ回路7、8の後に配置したが、符号変換モジュール82の中でドライバ回路7、8とプリコーダ回路4の間に挿入しても良い。本発明の第3の実施の形態の変形例に係わる光送信装置1dによれば、NRZ変調信号A15及び遅延NRZI変調信号A19が波形整形フィルタ71及び72により、パルス波形の立ち上り及び立下がり時間を調整されて光強度変調器dに入力されるため、伝送路光ファイバの伝送特性に適した形状の光パルスを容易に出力することができる。
【0118】
(他の実施の形態)
上記のように、本発明の第1〜第3の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0119】
例えば、変調器基板として、本発明の第1〜第3の実施の形態、あるいはそれらの変形例及び変形例において、ニオブ酸リチウムを用いて説明したが、各種の電気光学効果を示す誘電体膜、例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタニル燐酸カリウム(KTiOPO4)等が使用できるのは勿論である。また、電気光学効果を有するGaAs等、あるいは電界吸収効果を有するInPやGaP等の半導体結晶も使用でき、さらに、電気光学効果を示す色素ドープPMMAやアクリル系ポリマ、ウレタン−ウレアポリマあるいはポリウレタンなどのポリマも使用できるのは勿論である。
【0120】
また、本発明の第1〜第3の実施の形態における光送信装置は、ひとつのモジュールとして実装することにより、小型化が可能となる。特に、半導体レーザと光強度変調器を、同一半導体基板上でモノリシック集積化することにより、より小型の光送信装置を実現することができる。この場合、半導体レーザと光強度変調器を接続する光ファイバが不要となり低コスト化が図れる。また、プリコーダ回路とドライバ回路あるいは差動増幅ドライバ回路をモノリシック集積化することも考えられる。さらに、集積化されたプリコーダ回路とドライバ回路あるいは差動増幅ドライバ回路と、集積化された半導体レーザと光強度変調器とをハイブリッド実装することにより、より小型の光送信装置を実現することが可能となる。
【0121】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0122】
【発明の効果】
本発明によれば、単一の光強度変調器を用いて、低雑音で消光比の大きなRZ符号の出力信号光を生成する光送信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の第1及び第2のプリコーダ回路の構成を説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係わる(a)NRZ符号信号、(b)NRZI符号信号、(c)反転NRZ符号信号、及び(d)反転NRZI符号信号の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係わる変調光波の(a)、(c)位相、及び(b)、(d)光周波数の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係わる合波光の(a)位相、(b)光周波数、及び(c)信号光強度の一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の構成を説明する図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の構成の一例を説明する平面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の構成の一例を説明する断面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の実装の一例を説明する構成図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の構成の他の例を説明する断面図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の構成の他の例を説明する断面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の構成の他の例を説明する断面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の構成の他の例を説明する断面図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係わる光送信装置の構成を説明する図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係わる光送信装置の動作を説明する図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係わる光送信装置の構成を説明する図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態の第3の変形例に係わる光送信装置の動作を説明する図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態の第3の変形例に係わる光送信装置の構成を説明する図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態の第4の変形例に係わる光送信装置の動作を説明する図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態の第4の変形例に係わる光送信装置の特徴を説明する図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態に係わる光送信装置の構成を説明する図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態に係わる光送信装置の光強度変調器の実装の一例を説明する構成図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態の第1の変形例に係わる光送信装置の光強度変調器の実装の一例を説明する構成図である。
【図24】本発明の第2の実施の形態の第2の変形例に係わる光送信装置の光強度変調器の実装の他の例を説明する構成図である。
【図25】本発明の第2の実施の形態の第2の変形例に係わる光送信装置の光強度変調器の実装の他の例を説明する構成図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態の第3の変形例に係わる光送信装置の光強度変調器の実装の例を説明する断面構成図である。
【図27】本発明の第3の実施の形態に係わる光送信装置の構成を説明する図である。
【図28】本発明の第3の実施の形態に係わる(a)NRZ符号信号、(b)NRZI符号信号、(c)第1の変調光波位相、(d)第2の変調光波位相、(e)出力信号光位相、及び(f)出力信号光強度の一例を示す図である。
【図29】本発明の第3の実施の形態に係わる出力信号光強度パルス形状の遅延時間Tdに対する関係を説明する図である。
【図30】本発明の第3の実施の形態に係わる出力信号光の消光比と位相変調率の関係を説明する図である。
【図31】本発明の第3の実施の形態の変形例に係わる光送信装置の構成を説明する図である。
【図32】光信号の消光比とマッハツェンダ干渉計の消光比の関係を示す図である。
【符号の説明】
1、1a〜1d・・・光送信装置、
3、3a〜3c・・・信号源、
4・・・第1のプリコーダ回路、
5・・・第2のプリコーダ回路、
4a、4b・・・プリコーダ回路、
6・・・直流バイアス電源、
7、8・・・ドライバ回路、
9、9a〜9d・・・光強度変調器、
10、10a〜10e・・・半導体レーザ、
11a・・・排他的論理和回路、
11b・・・1ビット遅延線、
11c・・・否定回路、
12・・・光フィルタ、
13・・・光波入力部、
14・・・光合波部、
15、15a・・・第1の分岐光導波路、
16、16a・・・第2の分岐光導波路、
17・・・第1の位相変調部、
18・・・第2の位相変調部、
19・・・位相調整部、
21、61・・・変調器基板、
22・・・第1の位相変調電極、
23・・・第1の接地電極、
24・・・第2の位相変調電極、
25・・・第2の接地電極、
26・・・共通接地電極、
27・・・直流バイアス電極、
28・・・直流バイアス接地電極、
29・・・誘電体膜、
30・・・高周波接地配線、
31、41・・・実装基板、
32〜34、42〜44・・・高周波コネクタ、
35、45・・・電源コネクタ、
36、46・・・直流バイアス電源コネクタ、
37・・・終端器、
38a〜38g、48・・・ボンディングワイヤ、
39、49・・・パッケージ、
40・・・直流バイアス配線、
50、50a、50b・・・差動増幅ドライバ回路、
51・・・反転出力端子、
52・・・ボンディングパッド、
53・・・スペーサ、
55〜59、55a、56a・・・配線、
60・・・直流バイアス接地配線、
62・・・光合波器、
63・・・第1の偏光ビ−ムスプリッタ、
64・・・第2の偏光ビ−ムスプリッタ、
65・・・光フィルタ、
69・・・スプリッタ、
70・・・遅延部、
71、72・・・波形整形フィルタ、
80、81、82・・・符号変換モジュール、
A1、A1a〜A1c、A11・・・NRZ符号信号、
A2、A2a〜A2c・・・反転NRZ符号信号、
A3、A3a〜A3c、A12、A13、A14・・・NRZI符号信号、
A4、A4a〜A4c・・・反転NRZI符号信号、
A5、A5a〜A5h、A15・・・NRZI変調信号、
A6、A6a〜A6h・・・反転NRZI変調信号、
A7、A17・・・直流バイアス、
A18・・・遅延NRZI符号信号、
A19・・・延NRZI変調信号、
A20・・・NRZI波形整形変調信号、
A21・・・遅延NRZI波形整形変調信号、
B1、B1a〜B1c、B1i、B1(i+1)・・・光波、
B2、B2a〜B2c、B2i〜B2(i+2)・・・出力信号光、
B3・・・第1の分岐光波、
B4・・・第1の変調光波、
B5・・・第2の分岐光波、
B6・・・第2の変調光波、
B7・・・合波光、
B8・・・SSB出力信号光、
B9、B9a・・・多重化出力信号、
D1i〜D1(i+2)・・・第1の偏光光波、
D2i、D2(i+1)・・・第2の偏光光波、
M1i〜M1(i+2)・・・第1の変調偏光光波、
M2(i−1)〜M2(i+1)・・・第2の変調偏光光波、
L1・・・光導波路長差、
L2・・・伝送線路電気長差、
Pi〜P(i+2)・・・ 入力ポート。
Claims (14)
- NRZ符号信号の第1の論理符号が入力される時に前記NRZ符号信号のレベルを変換させ、前記NRZ符号信号の第2の論理符号が入力される時は前記NRZ符号信号のレベルを変換させないようにして、前記NRZ符号信号から生成したNRZI符号信号と、前記NRZI符号信号の符号を反転させて生成した反転NRZI符号信号をそれぞれ増幅して、NRZI変調信号と反転NRZI変調信号を出力する符号変換モジュールと、
直流バイアスを供給する直流バイアス電源と、光波を出力する半導体レーザと、
前記光波を入力部で2分岐し出力部で合波する光導波路と前記2分岐した光波の各々に前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号を印加する2つの位相変調部と前記光導波路に前記直流バイアスを印加する位相調整部が備えられた光強度変調器とを備え、
前記直流バイアスを調整して、前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号のパルス符号が反転する区間で前記光強度変調器から出力される光信号の強度が変化するように前記2分岐した光波を強度変調することを特徴とする光送信装置。 - 前記光送信装置において、前記直流バイアスを調整して、前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号のパルス符号が反転する区間で前記光強度変調器から出力される光信号の強度が最大となることを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。
- 前記光送信装置において、前記直流バイアスを調整して、前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号のパルス符号が反転する区間で前記光強度変調器から出力される光信号の強度が最小となることを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。
- 前記符号変換モジュールが、前記NRZ符号信号から前記NRZI符号信号を生成する第1のプリコーダ回路と、前記NRZ符号信号の論理符号を反転した反転NRZ符号信号から前記反転NRZI符号信号を生成する第2のプリコーダ回路とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。
- 前記符号変換モジュールが、前記NRZ符号信号から前記NRZI符号信号を生成するプリコーダ回路と、前記NRZI変調信号を前記反転NRZI変調信号に反転する反転出力端子を具備する差動増幅回路とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。
- 前記符号変換モジュールから発せられる前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号を前記光強度変調器の2つの位相変調部に導く2つの線路において、線路間の実効長差による時間遅延量が前記NRZI変調信号の1タイムスロット以下であることを特徴とする請求項1に記載の光送信装置。
- 前記光強度変調器と前記差動増幅回路が集積化されて変調器基板に実装されることを特徴とする請求項5に記載の光送信装置。
- 前記光強度変調器の出力部に光フィルタを接続し、前記出力部から出力される出力信号光を単側波帯信号光とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光送信装置。
- 前記光強度変調器内で前記NRZI変調信号及び前記反転NRZI変調信号により位相変調された光波に対して単側波成分を切り出す光フィルタ部を前記光強度変調器の前記位相変調部と前記出力部の間に設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光送信装置。
- NRZ符号信号の第1の論理符号が入力される時に前記NRZ符号信号のレベルを変換させ、前記NRZ符号信号の第2の論理符号が入力される時は前記NRZ符号信号のレベルを変換させないようにして、前記NRZ符号信号から生成したNRZI符号信号を生成する符号変換モジュールと、
前記NRZI符号信号を2分岐するスプリッタと、
前記スプリッタの片側出力に1タイムスロット以下の遅延時間を与える遅延部と、
直流バイアスを供給する直流バイアス電源と、光波を出力する半導体レーザと、
前記光波を入力部で2分岐し出力部で合波する光導波路、前記2分岐した光波の各々に、前記スプリッタから出力されるNRZI変調信号と前記遅延部から出力される遅延NRZI変調信号信号を印加する位相変調部、及び前記光導波路に前記直流バイアスを印加する位相調整部が備えられた光強度変調器とを含むことを特徴とする光送信装置。 - 前記光強度変調器は、前記直流バイアスを調整して、前記NRZI変調信号の立ち上りと前記遅延NRZI変調信号の立ち下り、及び前記NRZI変調信号の立ち下りと前記遅延NRZI変調信号の立ち上りにおける前記遅延時間の遅延区間で光信号を出力するように前記2分岐した光波を強度変調することを特徴とする請求項10に記載の光送信装置。
- 前記2分岐された光波が、前記NRZI変調信号及び前記遅延NRZI変調信号により、それぞれ実質的に前記光波の半波長分の位相で位相変調されることを特徴とする請求項10又は11に記載の光送信装置。
- 前記符号変換モジュールと前記光強度変調器の間に、前記NRZI変調信号及び前記遅延NRZI変調信号のパルス波形を整形する波形整形フィルタを具備することを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の光送信装置。
- 前記遅延時間は、前記NRZI変調信号及び前記遅延NRZI変調信号の1タイムスロット時間より短く、前記NRZI変調信号及び前記遅延NRZI変調信号のパルス波形の立ち上り区間、及び立ち下り区間の時間より長いことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の光送信装置。
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